JP3972291B2 - 通信システム、並びに、通信装置および方法 - Google Patents

通信システム、並びに、通信装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信システム、並びに、通信装置および方法に関し、特に、効率的にユーザのニーズに合わせた通信を容易に行うことができるようにした通信システム、並びに、通信装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機等を用いた無線通信システムが急速に普及している。無線通信システムは、一般的に、サービスエリアに設けられた基地局と、携帯電話機等に代表される携帯型無線端末装置で構成される。基地局は、サービスエリア内を無線の到達距離に合わせて区切ったセル状のエリア(以下、セルと称する)毎に配置されており、各基地局は、インターネット等に代表されるネットワークに接続され、有線通信が行われている。
【0003】
例えば、携帯電話機において、ユーザの音声が入力され、その音声データが電磁波を用いた無線通信により基地局に供給される。基地局に供給された音声データは、電話回線網を介した有線通信により、通信相手である他のユーザが有する他の携帯電話機が存在するセルに設置された基地局に供給される。そして、基地局は、その携帯電話機に、取得した音声データを無線通信により供給し、携帯電話機は、取得した音声データを再生する。
【0004】
以上のように、携帯型無線端末装置間の通信を、セル毎に配置され、ネットワーク等を介して互いに接続された基地局を介して行う無線通信システムが存在する。また、通信相手が基地局とネットワークを介して接続されたサーバや端末装置である場合もある。その他にも、携帯型通信端末装置同士が直接無線通信を行う場合もある。また、通信されるデータも、音声データ、画像データ、映像データ、または、文字データ等のように、様々である。さらに、周波数や出力ワット数等の無線通信方式も様々な方式が存在する。
【0005】
このように、多様化した無線通信システムにおいて、その普及に伴い、サービスエリアの広地域化、無線通信の広帯域化等が望まれるようになってきた。しかしながら、一般的に、無線通信システムを広帯域化すると、システムの負担が増大する。すなわち、狭帯域な無線通信システムより広帯域な無線通信システムの方が、そのインフラの整備に必要なコストは高くなる。従って、システムのサービスエリアを拡大すると、当然、そのインフラの整備にコストがかかるが、広帯域なシステム程、そのコストは増大する。
【0006】
このような問題に対して、サービスエリアが広い低速な第1の無線通信システムの無線ゾーン内に、サービスエリアが狭い高速な第2の無線通信システムの無線ゾーンを重複させて設け、第2の無線通信システムの無線ゾーン内においては、携帯型無線通信端末装置は第2の無線通信システムを利用し、第2の無線通信システムの無線ゾーンの外で、かつ、第1の無線通信システムの無線ゾーン内である場合においては、携帯型無線通信端末装置は、第1の無線通信システムを利用するようにした無線通信システムが考えられる。
【0007】
すなわち、この無線通信システムにおいては、広い範囲において低速な無線通信が行え、特定の狭い範囲においてのみ高速な無線通信が行えるサービス(ホットスポット)を提供することができる。
【0008】
このような無線通信システムの例として、例えば、特許第3226766号公報において、有線通信網に、狭範囲で高速な無線通信が行える高速無線通信手段と、広範囲で低速な無線通信が行える低速無線通信手段とを接続して無線端末との通信を、これら無線手段を介して利用可能とした無線通信システムにおいて、無線端末装置の各種の情報を有線通信網側に設けた位置情報蓄積装置に蓄積し、呼制御を行う呼制御装置がこれを参照して、利用可能な最適な無線通信手段を選択して利用するように、制御するようにした無線通信システムが開示されている。
【0009】
これにより、電力消費が大きく、サービスエリアの狭い高速無線通信手段を使用しての通信は、可能な場合にのみ、使用するように呼制御装置で予め判断してから、通信に供するようにすることができ、無線資源と、電力の無用な消費を抑制して効率的な運用が可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような方法において、このような無線通信サービスを提供する場合、その提供者は、高速無線通信手段と、低速無線通信手段との両方を用意し、高速無線通信手段による通信に関する情報と、低速無線通信手段による通信に関する情報とを一箇所で集中管理し、呼び出しの際に、無線端末装置が高速無線通信手段による通信、または低速無線通信手段による通信のどちらの通信を行うことが可能であるかを完全に把握していなければならない。すなわち、高速無線通信手段による通信および低速無線通信手段による通信の両方を管理する位置情報蓄積装置や、呼制御装置等を用意し、大量の情報をリアルタイムに、かつ正確に管理する必要があるため、インフラの整備やその維持に多大なコストが必要となってしまうという課題があった。
【0011】
また、例えば、高速無線通信手段を使用して高速無線通信中である無線端末装置が、他の端末装置より低速無線通信手段を使用してアクセスされた場合、アクセスされた端末装置は、他の端末装置との通信路を確保することができず、アクセスを拒否するしかなく、ユーザのニーズに合わせてフレキシブルに応対することができないという課題もあった。
【0012】
なお、これに対して、無線端末装置が、高速無線通信手段と高速無線通信を行う無線機能と、低速無線通信手段と低速無線通信を行う無線機能の両方を同時に使用可能にし、高速無線通信を行いながら、低速無線通信を行うことができるようにすることが考えられるが、この方法の場合、複数の無線機能を同時に動作させるため消費電力量が多くなり、無線端末装置の連続使用可能時間等が減少してしまうという課題があった。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、互いにサービスエリアが重複する複数の無線通信システムにおいて、コストをかけずに、効率的にユーザのニーズに合わせた通信を容易に行うことができるようにするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の通信システムは、無線通信を行う第1の通信装置と、通信サービスを提供する第1の無線通信システムの第2の通信装置とを備える通信システムであって、第1の通信装置は、第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第1の無線通信手段と、第2の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行う第2の無線通信手段と、第1の無線通信手段および第2の無線通信手段を制御して、いずれか一方を選択的に動作させ、他方への電力供給を停止させる第1の制御手段とを備え、第2の通信装置は、第1の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行う第3の無線通信手段と、通信可能範囲が重複する第3の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第4の無線通信手段と、第3の無線通信手段および第4の無線通信手段を制御する第2の制御手段とを備え、第1の制御手段は、通信可能範囲内において、第1の無線通信手段への電力供給を停止させ、第2の無線通信手段を動作させて第2の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行い、第2の通信装置を介して第1の無線通信システムの第4の通信装置との通信を行っているときに、第2の通信装置より、第2の無線通信方式による無線通信によって第4の通信装置との通信の情報とともに供給された第2の無線通信システムの第5の通信装置からの呼び出し要求を、第2の無線通信手段により取得し、呼び出し要求に対する応答処理を行い、第2の制御手段は、第3の無線通信手段を用いて第1の通信装置と第4の通信装置との通信の中継を行いながら、第4の無線通信手段を制御し、第3の通信装置により第1の通信装置に対して通信可能範囲に出力された、第5の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した第1の通信装置に関する情報を用いて取得し、第3の無線通信手段を制御し、呼び出し要求を、第4の通信装置との通信の情報とともに第1の通信装置に供給することを特徴とする。
【0015】
本発明の第1の通信装置は、無線通信を行う通信装置であって、通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置である第1の他の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第1の無線通信手段と、第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの通信装置である第2の他の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行う第2の無線通信手段と、第1の無線通信手段および第2の無線通信手段を制御して、いずれか一方を選択的に動作させ、他方への電力供給を停止させる制御手段とを備え、制御手段は、第1の他の通信装置および第2の他の通信装置の通信可能範囲内において、第1の無線通信手段への電力供給を停止させ、第2の無線通信手段を動作させて第2の他の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行い、第2の他の通信装置を介して第2の無線通信システムの第3の他の通信装置との通信を行っているときに、第2の他の通信装置より、第2の無線通信方式による無線通信によって第3の他の通信装置との通信の情報とともに供給された第1の無線通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、第2の無線通信手段により取得し、呼び出し要求に対する応答処理を行うことを特徴とする。
【0016】
前記制御手段は、第2の無線通信手段を制御して、呼び出し要求に対する応答を第2の他の通信装置に供給し、第2の無線通信方式による無線通信によって、第3の他の通信装置との通信とともに第4の他の通信装置との通信を行うようにすることができる。
【0017】
前記制御手段は、第2の無線通信手段を制御して、第3の他の通信装置との通信の一時停止要求を第2の他の通信装置に供給し、第2の無線通信手段への電力供給を停止させ、第1の無線通信手段を動作させて第1の他の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行い、第4の他の通信装置との通信を行うようにすることができる。
【0018】
前記制御手段は、さらに、第4の他の通信装置との通信終了後、第1の無線通信手段への電力供給を停止させ、第2の無線通信手段を動作させて第2の他の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行い、第3の他の通信装置との通信を再開させるようにすることができる。
【0019】
本発明の第2の通信装置は、通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置であって、第1の他の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第1の無線通信手段と、通信可能範囲が重複する、第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第2の他の通信装置と、第2の無線通信方式による無線通信を行う第2の無線通信手段と、第1の無線通信手段および第2の無線通信手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、第1の無線通信手段を用いて、第1の他の通信装置と、第1の無線通信システムの第3の他の通信装置との通信の中継を行いながら、第2の無線通信手段を制御し、第2の他の通信装置により第1の他の通信装置に対して通信可能範囲に出力された、第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得し、第1の無線通信手段を制御し、呼び出し要求を、第3の他の通信装置との通信の情報とともに第1の他の通信装置に供給することを特徴とする。
【0020】
前記第1の他の通信装置に対する第2の通信システムに関する呼び出し要求に対応する応答情報を記憶する記憶手段をさらに備え、制御手段は、第2の無線通信手段を制御し、呼び出し要求に対して、記憶手段により記憶されている応答情報を、第2の他の通信装置に供給するようにすることができる。
【0021】
前記制御手段は、第2の無線通信手段が取得した呼び出し要求の、履歴に関する情報を、記憶手段にさらに記憶させ、第1の無線通信手段を制御し、第1の他の通信装置と第3の他の通信装置との通信終了後、第1の他の通信装置に、記憶手段に記憶されている履歴に関する情報を供給するようにすることができる。
【0022】
前記第1の他の通信装置と第3の他の通信装置との通信の内容を含む情報を蓄積する情報蓄積手段をさらに備え、制御手段は、第1の他の通信装置との第1の無線通信方式による無線通信が一時停止された場合、第1の他の通信装置に代わって第3の他の通信装置より供給される情報を取得し、情報蓄積手段に蓄積させ、第1の他の通信装置との第1の無線通信方式による無線通信が再開された場合、情報蓄積手段に蓄積された第3の他の通信装置より供給される情報を第1の他の通信装置に供給するようにすることができる。
【0023】
前記制御手段は、第3の他の通信装置より供給される情報の取得の終了後、所定の時間が経過しても第1の他の通信装置との第1の無線通信方式による無線通信が再開されない場合、情報蓄積手段に蓄積してある第3の他の通信装置より供給される情報を破棄するようにすることができる。
【0024】
本発明の通信方法は、通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置の通信方法であって、第1の他の通信装置と、第1の無線通信システムの第2の他の通信装置との通信の中継中に、通信装置と通信可能範囲が重複する、第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の他の通信装置により第1の他の通信装置に対して通信可能範囲に出力された、第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得する取得ステップと、取得ステップにより取得された呼び出し要求を、第2の他の通信装置との通信の情報とともに第1の他の通信装置に供給する供給ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の記録媒体のプログラムは、通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置用のプログラムであって、第1の他の通信装置と、第1の無線通信システムの第2の他の通信装置との通信の中継中に、通信装置と通信可能範囲が重複する、第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の他の通信装置により第1の他の通信装置に対して通信可能範囲に出力された、第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得する取得ステップと、取得ステップにより取得された呼び出し要求を、第2の他の通信装置との通信の情報とともに第1の他の通信装置に供給する供給ステップとを含むことを特徴とする。
【0026】
本発明のプログラムは、第1の他の通信装置に対して第1の通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置を制御するコンピュータが実行可能なプログラムであって、第1の他の通信装置と、第1の無線通信システムの第2の他の通信装置との通信の中継中に、通信装置と通信可能範囲が重複する、第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の他の通信装置により第1の他の通信装置に対して通信可能範囲に出力された、第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得する取得ステップと、取得ステップにより取得された呼び出し要求を、第2の他の通信装置との通信の情報とともに第1の他の通信装置に供給する供給ステップとをコンピュータに実行させる。
【0027】
本発明の通信システムにおいては、無線通信を行う第1の通信装置と、第1の通信装置に対して第1の通信サービスを提供する第1の無線通信システムの第2の通信装置とが備えられ、第1の通信装置においては、通信可能範囲内において、第1の無線通信手段への電力供給が停止され、第2の無線通信手段が動作させられて第2の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信が行われ、第2の通信装置を介して第1の無線通信システムの第4の通信装置との通信が行われているときに、第2の通信装置より、第2の無線通信方式による無線通信によって第4の通信装置との通信の情報とともに供給された第2の無線通信システムの第5の通信装置からの呼び出し要求が、第2の無線通信手段により取得され、呼び出し要求に対する応答処理が行われ、第2の通信装置においては、第3の無線通信手段を用いて第1の通信装置と第4の通信装置との通信の中継が行われながら、第4の無線通信手段が制御され、第3の通信装置により第1の通信装置に対して通信可能範囲に出力された、第5の通信装置からの呼び出し要求が、予め取得した第1の通信装置に関する情報を用いて取得され、第3の無線通信手段が制御され、呼び出し要求が、第4の通信装置との通信の情報とともに第1の通信装置に供給される
【0028】
本発明の第1の通信装置においては、第1の他の通信装置および第2の他の通信装置の通信可能範囲内において、第1の無線通信手段への電力供給が停止され、第2の無線通信手段が動作させられて第2の他の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信が行われ、第2の他の通信装置を介して第2の無線通信システムの第3の他の通信装置との通信が行われているときに、第2の他の通信装置より、第2の無線通信方式による無線通信によって第3の他の通信装置との通信の情報とともに供給された第1の無線通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求が、第2の無線通信手段により取得され、呼び出し要求に対する応答処理が行われる。
【0029】
本発明の第2の通信装置、通信方法、およびプログラムにおいては、第1の無線通信手段が用いられて、第1の他の通信装置と、第1の無線通信システムの第3の他の通信装置との通信の中継が行われながら、第2の無線通信手段が制御されて、第2の他の通信装置により第1の他の通信装置に対して通信可能範囲に出力された、第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求が、予め取得した第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得され、第1の無線通信手段が制御されて、呼び出し要求が、第3の他の通信装置との通信の情報とともに第1の他の通信装置に供給される。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用した無線通信システムの構成例を示す図である。
【0031】
図1において、携帯電話機1は、無線通信システム2の基地局21と無線通信を行い、無線通信システム2を利用した無線通信を行うことができる。無線通信システム2は、例えば、携帯電話機等を利用した移動通信サービスを提供するシステムであり、サービスエリアのセル毎に配置された基地局21、基地局21が接続された、電話回線網やインターネット等に代表されるネットワーク22、および、ネットワーク22に接続され、無線通信システム2を利用した無線通信サービスの加入者等が有する電話機23により構成されている。携帯電話機1は、基地局21と無線通信を行い、ネットワーク22を介して、電話機23と通信を行うことができる。
【0032】
また、携帯電話機1は、無線通信システム3の基地局31と無線通信を行い、無線通信システム3を利用した無線通信を行うことができる。無線通信システム3は、例えば、無線LANや家庭内LAN等の無線通信サービスを提供するシステムであり、サービスエリアのセル毎に配置された基地局31、基地局31が接続された、LANやホームネットワーク等に代表されるネットワーク32、および、ネットワーク32に接続され、無線通信システム3を利用してデータ配信等を行うことができるサーバ33により構成されている。携帯電話機1は、基地局31と無線通信を行い、ネットワーク32を介して、サーバ33と通信を行うことができる。
【0033】
無線通信システム2および無線通信システム3は、互いに無線通信方式等が異なり、通信速度や周波数帯域等も異なる。例えば、無線通信システム2は、800MHzの周波数帯を使用するPDC(Personal Digital Cellular)や900MHzの周波数帯を使用するGSM(Global System for Mobile Communications)等の通信方式を用いたシステムであり、通信速度は、例えば、PDCを用いた場合、9600bps(Bits Per Second)である。そして、そのサービスエリアは、例えば、半径数kmのセルにより構成される。
【0034】
また、無線通信システム3は、例えば、2.4GHzの周波数帯を使用するIEEE 802.11b(Institute of Electrical and Electronic Engineers 802.11 High-Rate Direct Sequence)等の通信規格を用いたシステムであり、通信速度は、例えば、11Mbpsである。そして、そのサービスエリアは、例えば、半径数十mのセルにより構成される。
【0035】
このように、無線通信システム3は、無線通信システム2と比較して、広帯域であり、高速な無線通信を行うことができるが、そのサービスエリアの範囲は狭く、サービスエリアを構成するセルも小さい。
【0036】
図2は、無線通信システム2および無線通信システム3のサービスエリアを構成するセルの様子を示す図である。
【0037】
図2において、セル41乃至43は、無線通信システム2のセルであり、それぞれに、基地局21と同様の基地局が配置されている。また、セル51乃至53は、無線通信システム3のセルであり、それぞれに、基地局31と同様の基地局が配置されている。さらに、セル61乃至66は、無線通信システム3と同様の高速な無線通信を提供する無線通信システムのセルであり、それぞれに、基地局が配置されている。
【0038】
図2に示すように、無線通信システム3のサービスエリアと無線通信システム3のサービスエリアは重複しており、例えば、セル51内に位置する携帯電話機1は、同時に、セル41内にも位置しており、基地局21がセル41に配置され、基地局31がセル51に配置されている場合、基地局31を介して高速な無線通信を行うことができるとともに、基地局21を介して低速な無線通信を行うことも可能である。なお、セル51乃至53の外側で、かつ、セル41内に位置する場合、携帯電話機1は、基地局21を介した低速な無線通信のみを行うことができる。
【0039】
以上のように、図1に示す携帯電話機1は、広範囲なエリアにおいて、無線通信システム2を利用した低速な無線通信を行うことができるとともに、特定の狭い範囲において、無線通信システム3を利用した高速な無線通信を行うことができる。なお、携帯電話機1は、無線通信システム2の基地局21と無線通信を行う無線通信機能と、無線通信システム3の基地局31と無線通信を行う無線通信機能とを同時に動作させると、電力消費量が増大し、バッテリの持続時間が減少してしまうので、これらを選択的に切り替えて動作させるようにしてある。
【0040】
また、図1において、基地局31は、複数の無線通信機能を有しており、携帯電話機1とだけでなく、基地局21と無線通信を行うことができる。つまり、基地局31は、携帯電話機1と通信中の場合、無線通信システム2の、携帯電話機1と同じセル内に位置することになるので、携帯電話機1の代わりに、携帯電話機1が位置するセルの基地局21と通信を行うことができる。
【0041】
例えば、携帯電話機1が基地局31を介してサーバ33よりデータのダウンロードを行う場合、基地局31は、携帯電話機1の電話番号等の情報を予め取得しておく。そして、そのダウンロード中に、基地局31が携帯電話機1に電話機23からの呼び出し要求を供給した場合、基地局31は、同じセル内にいる携帯電話機1の代わりにその呼び出し要求を取得する。そして、基地局31は、無線通信システム2の無線通信より無線通信システム3の無線通信の方が広帯域であることを利用して、取得した呼び出し要求を、通信中のデータとともに、携帯電話機1に供給する。
【0042】
携帯電話機1は、その要求に対して応答する場合、その応答を基地局31に供給する。基地局31は、取得した応答を、携帯電話機1の代わりに基地局21に供給する。以降、同様にして、携帯電話機1は、ダウンロードを行いながら、基地局31を介して、基地局21と無線通信を行うことができる。
【0043】
なお、図1において、無線通信システム2および無線通信システム3は、互いに独立したシステムであり、互いに異なる提供者により提供されるシステムであってもよい。
【0044】
また、無線通信システム2は、ネットワーク22に接続された基地局21および電話機23により構成されるように説明したが、これに限らず、ネットワーク22に接続された複数の基地局および電話機により構成されてもよい。また、無線通信システム2は、この他にも、例えば、ネットワーク22に接続されたサーバ等の情報処理装置や、基地局を介して無線通信によりネットワーク22に接続された携帯型無線通信端末装置等により構成されてもよい。
【0045】
同様に、無線通信システム3も、図1に示す構成に限るものではなく、ネットワーク32に接続された複数の基地局31、サーバ33、電話機、および情報処理装置、並びに、基地局を介して無線通信によりネットワーク32に接続された携帯型無線通信端末装置等により構成されてもよい。なお、ネットワーク22とネットワーク32が接続されていてもよい。
【0046】
図3は、図1に示す携帯電話機1の構成例を示す図である。
【0047】
図3において、CPU(Central Processing Unit)111は、ROM(Read Only Memory)112に記憶されているプログラム、または記憶部123からRAM(Random Access Memory)113にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM113にはまた、CPU111が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU111、ROM112、およびRAM113は、バス114を介して相互に接続されている。このバス114にはまた、入出力インタフェース120も接続されている。
【0048】
入出力インタフェース120には、キーボード、マウスなどよりなる入力部121、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部122、ハードディスクなどより構成される記憶部123、基地局21と無線通信を行う第1無線通信部125、および基地局31と無線通信を行う第2無線通信部126が接続されている。
【0049】
記憶部123には、第1無線通信部125および第2無線通信部126を介して取得されたデータ、携帯電話機1に関する情報等のデータ、または、各種の処理を実行するためのプログラム等が記憶されており、CPU111に制御され、RAM113にデータやプログラムを供給する。
【0050】
第1無線通信部125は、アンテナ125Aを介して、無線通信システム2の基地局21と低速な無線通信を行う。また、第2無線通信部126は、アンテナ126Aを介して、無線通信システム3の基地局31と高速な無線通信を行う。CPU111は、第1無線通信部125および第2無線通信部126の内、通信相手の基地局に応じて、いずれか一方を選択して、無線通信に使用するために動作させる。このとき、使用されない他方の無線通信部は、電力を供給しないようにする。これにより、携帯電話機1の消費電力量を節約し、連続使用可能期間を延ばすことができる。
【0051】
入出力インタフェース120にはまた、必要に応じてドライブ130が接続され、磁気ディスク141、光ディスク142、光磁気ディスク143、或いは半導体メモリ144などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて記憶部123にインストールされる。
【0052】
図4は、図1に示す基地局21の構成例を示すブロック図である。
【0053】
図4において、CPU211は、ROM212に記憶されているプログラム、または記憶部223からRAM213にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM213にはまた、CPU211が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU211、ROM212、およびRAM213は、バス214を介して相互に接続されている。このバス214にはまた、入出力インタフェース220も接続されている。
【0054】
入出力インタフェース220には、キーボード、マウスなどよりなる入力部221、CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部222、ハードディスクなどより構成される記憶部223、モデム、ターミナルアダプタなどより構成され、ネットワーク22に接続された通信部224、並びに、携帯電話機1または基地局31と無線通信を行う無線通信部225が接続されている。
【0055】
記憶部223には、通信部224および無線通信部225を介して取得されたデータ、または、各種の処理を実行するためのプログラム等が記憶されており、CPU311に制御され、RAM213にデータやプログラムを供給する。
【0056】
通信部224は、ネットワーク22に接続され、例えば、ネットワーク22を介して、電話機23と有線通信を行う。無線通信部225は、アンテナ225Aを介して、基地局21が配置されたセルに存在する携帯電話機1と低速な無線通信を行う。なお、無線通信部225は、後述するように、アンテナ225Aを介して、同じセル内に配置された無線通信システム3の基地局31と無線通信を行う。しかしながら、このとき、基地局31は携帯電話機1になりすまして無線通信を行うため、無線通信部225は、基地局31を携帯電話機1と判断して無線通信を行う。
【0057】
入出力インタフェース220にはまた、必要に応じてドライブ230が接続され、磁気ディスク241、光ディスク242、光磁気ディスク243、或いは半導体メモリ244などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて記憶部223にインストールされる。
【0058】
図5は、図1に示す基地局31の構成例を示すブロック図である。
【0059】
図5において、CPU311は、ROM312に記憶されているプログラム、または記憶部323からRAM313にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM313にはまた、CPU311が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU311、ROM312、およびRAM313は、バス314を介して相互に接続されている。このバス314にはまた、入出力インタフェース320も接続されている。
【0060】
入出力インタフェース320には、キーボード、マウスなどよりなる入力部321、CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部322、ハードディスクなどより構成される記憶部323、モデム、ターミナルアダプタなどより構成され、ネットワーク32に接続された通信部324、携帯電話機1と高速な無線通信を行う第1無線通信部325、および、無線通信システム2の基地局21と低速な無線通信を行う第2無線通信部326が接続されている。
【0061】
記憶部323には、通信部324、第1無線通信部325、および第2無線通信部326を介して取得されたデータ、または、各種の処理を実行するためのプログラム等が記憶されており、CPU311に制御され、RAM313にデータやプログラムを供給する。
【0062】
通信部324は、ネットワーク32に接続され、例えば、ネットワーク32を介して、サーバ33と有線通信を行う。第1無線通信部325は、アンテナ325Aを介して、基地局31が配置されたセルに存在する携帯電話機1と高速な無線通信を行う。また、第2無線通信部326は、アンテナ326Aを介して、無線通信システム2の基地局21と低速な無線通信を行う。
【0063】
なお、第2無線通信部326は、同じセル内において第1無線通信部325と高速無線通信中の携帯電話機1になりすまして、無線通信を行う。そして、基地局31のCPU311は、第1無線通信部326を制御して取得したデータを、第2無線通信部を制御して基地局21に供給し、また、第2無線通信部を制御して取得したデータを携帯電話機1に供給することにより、携帯電話機1と基地局31の無線通信を中継する。
【0064】
入出力インタフェース320にはまた、必要に応じてドライブ330が接続され、磁気ディスク341、光ディスク342、光磁気ディスク343、或いは半導体メモリ344などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて記憶部323にインストールされる。
【0065】
次に、図1に示す無線通信システムの動作を説明する。
【0066】
最初に、図6に示すように、携帯電話機1が無線通信システム3の基地局31を介して、サーバ33よりデータをダウンロードしている際に、無線通信システム2の基地局21が、電話機23から供給された回線接続要求を、携帯電話機1に供給する場合について説明する。
【0067】
図6は、本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子の例を示す図である。
【0068】
図6において、携帯電話機1は、無線通信システム3の基地局31と無線通信を行い、サーバ33からデータをダウンロードしている。ダウンロードデータは、サーバ33よりネットワーク32を介して基地局31に供給される。そして、基地局31は、携帯電話機1と高速な無線通信を行い、ダウンロードデータを携帯電話機1に供給する。
【0069】
以上のように、携帯電話機1がデータをダウンロードしているときに、無線通信システム2の電話機23は、携帯電話機1と音声通信を行うために、携帯電話機1との通話要求を、ネットワーク22を介して、基地局21に供給する。
【0070】
通話要求を取得した基地局21は、携帯電話機1に接続要求を供給する。しかしながら、このとき、携帯電話機1のCPU111は、第2無線通信部126を制御して、基地局31と無線通信中であり、第1無線通信部125には電力が供給されておらず、基地局21からの接続要求を取得することができない。そこで、携帯電話機1と無線通信中の基地局31のCPU311が、第2無線通信部326を制御して、携帯電話機1の代わりに、その接続要求を取得する。
【0071】
そして、基地局31のCPU311は、取得した接続要求を、第1無線通信部325を介して、ダウンロードデータとともに携帯電話機1に供給する。携帯電話機1のCPU111は、取得した接続要求に対する応答を、第2無線通信部126を介して、基地局31に供給する。基地局31のCPU311は、取得した応答を、第2無線通信部326を介して、携帯電話機1の代わりに、基地局21に供給する。このようにして、回線が接続されると、携帯電話機1と電話機23は、基地局31、基地局21、およびネットワーク22を介して、通話処理を行う。このとき、携帯電話機1は、基地局31からのデータのダウンロードを続けている。
【0072】
なお、無線通信システム3による無線通信は無線通信システム2の無線通信と比較して広帯域であるので、基地局31が基地局21と携帯電話機1との無線通信を中継した場合、基地局31は、ダウンロードデータと中継した基地局21と携帯電話機1の無線通信データを同時に処理することができる。
【0073】
このような、状況における、無線通信システムの動作の流れの例を、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0074】
最初に、ステップS1において、サーバ33は、ダウンロードデータの供給を開始し、ダウンロードデータを、ネットワーク32を介して、基地局31に供給する。以降、ダウンロードデータの供給は、終了処理が行われるまで続けられる。
【0075】
基地局31のCPU311は、ステップS21において、通信部324を介して、サーバ33より供給されたダウンロードデータを取得すると、ステップS22に進み、第1無線通信部325を介して、取得したダウンロードデータを携帯電話機1に供給し、ダウンロードデータの中継を開始する。以降、ダウンロードデータの中継は、一時停止処理または終了処理が行われるまで続けられる。
【0076】
携帯電話機1のCPU111は、ステップS51において、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されたダウンロードデータを取得する。以降、CPU111は、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されるダウンロードデータを取得し、記憶部123等に記憶させる。
【0077】
以上の処理が行われている際に、基地局21のCPU211は、ネットワーク22を介して、電話機23より供給された呼び出し要求を、ステップS71において、携帯電話機1に対して供給する。しかしながら、このとき、携帯電話機1の第1無線通信部125は、電力が供給されておらず動作していないので、呼び出し要求を取得することができない。基地局31は、このように携帯電話機1が基地局31と無線通信中の場合、携帯電話機1の代わりに、基地局21より携帯電話機1に供給される情報を取得するように、予め設定されており、基地局31のCPU311は、第2無線通信部326を制御して、ステップS23において、基地局21より供給された呼び出し要求を取得する。
【0078】
そして、基地局31のCPU311は、ステップS24において、第2無線通信部326を介して取得した呼び出し要求を、第1無線通信部325を介して、ダウンロードデータとともに、携帯電話機1に供給する。携帯電話機1のCPU111は、ステップS52において、第2無線通信部126を制御して、供給された呼び出し要求を、ダウンロードデータとともに取得する。
【0079】
呼び出し要求を取得したCPU111は、第1無線通信部125が使用できないので、ステップS53において、第2無線通信部126を制御して、呼び出し要求に対応する呼び出し応答を基地局31に供給する。基地局31のCPU311は、ステップS25において、第1無線通信部325を介して、その呼び出し応答を取得すると、ステップS26において、携帯電話機1の代わりに、第2無線通信部326を介して、取得した呼び出し応答を基地局21に供給する。
【0080】
ステップS72において、基地局21のCPU211は、無線通信部225を介して、供給された呼び出し応答を、携帯電話機1より供給されたものとして取得する。そして、呼び出し応答を取得したCPU211は、ステップS73において、無線通信部225を介して、呼接続要求を携帯電話機1(基地局31)に供給する。
【0081】
基地局31のCPU311は、ステップS27において、第2無線通信部326を介して、基地局21より供給された呼接続要求を、携帯電話機1の代わりに取得する。そして、ステップS28において、CPU311は、取得した呼接続要求を、第1無線通信部325を制御して、ダウンロードデータとともに、携帯電話機1に供給する。
【0082】
ステップS54において、携帯電話機1のCPU111は、第2無線通信部126を制御して、ダウンロードデータとともに供給された呼接続要求を取得すると、出力部122を制御して着信を示す表示をディスプレイに表示するなどの着信処理を行い、ユーザの指示を待つ。そして、ユーザが応答するように指示すると、CPU111は、ステップS55において、第2無線通信部126を制御して、呼接続要求に対応する呼接続応答を、基地局31に供給する。
【0083】
基地局31のCPU311は、ステップS29において、第1無線通信部325を介して、携帯電話機1より供給された呼接続応答を取得すると、ステップS30において、第2無線通信部326を介して、携帯電話機1の代わりにその呼接続応答を基地局21に供給する。
【0084】
ステップS74において、無線通信部225を介して、供給された呼接続応答を取得した、基地局21のCPU211は、ステップS75において、無線通信部225を制御して、携帯電話機1と(実際には、基地局31を介して)無線通信を行い、携帯電話機1と電話機23の通話データをやり取りする通話処理を実行する。
【0085】
また、基地局21のCPU211は、ステップS31において、第1無線通信部325および第2無線通信部326を制御して、上述したような処理と同様に、携帯電話機1と基地局21との間で行われる無線通信を中継する通話中継処理を実行する。
【0086】
さらに、携帯電話機1のCPU111は、ステップS56において、第2無線通信部126を介して、基地局31を介して、基地局21と無線通信を行い、通話処理を実行する。
【0087】
そして、通話が終了すると、携帯電話機1のCPU111はステップS57において、基地局21のCPU211はステップS76において、そして、基地局31のCPU311はステップS32において、それぞれ、回線を電気的に切断し、通話処理および通話中継処理を終了する。
【0088】
その後、サーバ33において、ダウンロードデータの供給が完了すると、サーバ33は、ステップS2において、ダウンロードデータの供給を終了し、ネットワーク32を介して、基地局31にダウンロードの終了を示す通知を行う。基地局31のCPU311は、ステップS33において、通信部324を制御して、サーバ33よりダウンロードの終了の通知を取得すると、ステップS34において、ダウンロードデータの中継を終了し、第1無線通信部325を介して、携帯電話機1にダウンロードの終了を通知する。携帯電話機1のCPU111は、ステップS58において、その通知を取得する。
【0089】
以上のようにして、接続処理が行われるため、携帯電話機1は、基地局31と無線通信中であっても、基地局21との無線通信を行うことができ、電話機23との音声通話を行うことができる。
【0090】
また、無線通信システム2の基地局21は、携帯電話機1と直接通信を行っているのと同様に処理することができるので、基地局21を含む無線通信システム2は、上述したようなシステム構成の既存の設備により構成することができる。
【0091】
また、以上のような処理の他に、基地局21より供給される接続要求に対する応答メッセージを予め基地局31に登録しておき、基地局31がこの応答メッセージを基地局21に供給することで、自動的に接続を拒否するようにしてもよい。
【0092】
図8は、本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子の他の例を示す図である。図6と同様の部分については、その説明を省略する。
【0093】
図8において、携帯電話機1がデータをダウンロードしている場合、電話機23より通話要求を取得した基地局21は、無線通信部225を制御して、アンテナ225Aを介して、携帯電話機1に接続要求を供給する。そして、携帯電話機1と無線通信中の基地局31のCPU311が、第2無線通信部326を制御して、携帯電話機1の代わりに、その接続要求を取得する。
【0094】
そして、接続要求を取得した基地局31のCPU311は、記憶部323を制御して、予め設定されている応答メッセージを取得し、第2無線通信部326を介して、携帯電話機1の代わりに、基地局21に供給し、接続を拒否する。接続を拒否された基地局21は、接続処理を終了する。
【0095】
応答メッセージは、予め基地局31に登録されている。その登録方法は、例えば、携帯電話機1が基地局31の設置されたセル内に外部より移動した際に、応答メッセージが携帯電話機1から基地局31に自動的に供給され、登録されるようにしたり、携帯電話機1が基地局31との高速無線通信を開始する際に、応答メッセージが携帯電話機1から基地局31に自動的に供給され、登録されるようにしたり、携帯電話機1のユーザの指示に合わせて供給され、登録されるようにしたりする等、どのような方法であってもよい。
【0096】
また、メッセージはどのような内容でも良く、例えば、「ただいま、都合により出られません。しばらく経ってから、お掛け直しください。」等のような、予め決められた所定のメッセージを用いるようにしてもよいし、携帯電話機1のユーザが、入力したメッセージを用いるようにしてもよい。さらに、応答メッセージは、音声データだけでなく、例えば、映像データや文字データであってもよい。
【0097】
このような、状況における、無線通信システムの動作の流れの他の例を、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0098】
最初に、ステップS91において、サーバ33は、ダウンロードデータの供給を開始し、ダウンロードデータを、ネットワーク32を介して、基地局31に供給する。以降、ダウンロードデータの供給は、終了処理が行われるまで続けられる。
【0099】
基地局31のCPU311は、ステップS111において、通信部324を介して、サーバ33より供給されたダウンロードデータを取得すると、ステップS112に進み、第1無線通信部325を介して、取得したダウンロードデータを携帯電話機1に供給し、ダウンロードデータの中継を開始する。以降、ダウンロードデータの中継は、一時停止処理または終了処理が行われるまで続けられる。
【0100】
携帯電話機1のCPU111は、ステップS131において、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されたダウンロードデータを取得する。以降、CPU111は、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されるダウンロードデータを取得し、記憶部123等に記憶させる。
【0101】
以上の処理が行われている際に、基地局21のCPU211は、ネットワーク22を介して、電話機23より供給された呼び出し要求を、ステップS151において、携帯電話機1に対して供給する。しかしながら、このとき、携帯電話機1の第1無線通信部125は、電力が供給されておらず動作していないので、呼び出し要求を取得することができない。基地局31は、このように携帯電話機1が基地局31と無線通信中の場合、携帯電話機1の代わりに、基地局21より携帯電話機1に供給される情報を取得するように、予め設定されており、基地局31のCPU311は、第2無線通信部326を制御して、ステップS113において、基地局21より供給された呼び出し要求を取得する。
【0102】
呼び出し要求を取得した基地局31のCPU311は、予め記憶部323に登録されている、接続要求に対して接続拒否を通知する応答メッセージである接続拒否メッセージを、記憶部323より取得する。
【0103】
そして、CPU311は、ステップS114において、第2無線通信部326を制御して、取得した接続拒否メッセージを、携帯電話機1の代わりに、基地局21に供給して接続を拒否する。この際、CPU311は、基地局21からの呼び出しの履歴に関する情報である呼び出し履歴情報を生成し、記憶部323に記憶する。基地局211のCPU211は、ステップS152において、無線通信部225を介して、接続拒否メッセージを取得し、接続処理を終了する。
【0104】
その後、サーバ33において、ダウンロードデータの供給が完了すると、サーバ33は、ステップS92において、ダウンロードデータの供給を終了し、ネットワーク32を介して、基地局31にダウンロードの終了を示す通知を行う。基地局31のCPU311は、ステップS115において、通信部324を制御して、サーバ33よりダウンロードの終了の通知を取得すると、ステップS116において、ダウンロードデータの中継を終了し、第1無線通信部325を介して、携帯電話機1にダウンロードの終了を通知する。携帯電話機1のCPU111は、ステップS132において、その通知を取得する。
【0105】
また、基地局31のCPU311は、ダウンロードデータの中継処理が終了すると、記憶部323に記憶されている呼び出し履歴情報を取得し、ステップS117において、第1無線通信部325を介して、携帯電話機1に供給する。携帯電話機1のCPU111は、ステップS133において、第2無線通信部126を制御して、供給された呼び出し履歴情報を取得すると、その呼び出し履歴情報を、出力部122を制御してディスプレイ等に表示し、通信中に呼び出しがあったことをユーザに知らせる。
【0106】
以上のようにして、基地局31と高速無線通信中の携帯電話機1に、基地局21から呼び出しが行われても、携帯電話機1に代わって基地局31が接続拒否処理を行うので、基地局21を含む無線通信システム2は、無駄な通信を抑制することができる。また、基地局31は、接続拒否処理を行う際に、その呼び出し要求の履歴を記憶し、高速無線通信終了後に、携帯電話機1にその履歴情報を供給するので、携帯電話機1のユーザは、通信中に呼び出しがあったことを知ることができる。
【0107】
なお、基地局31の接続拒否処理は、接続拒否メッセージを基地局21に供給するだけでなく、例えば、携帯電話機1の代わりに、電話機23と通信を行えるように、一旦、回線を接続し、電話機23のユーザにメッセージを入力させるようにし、入力されたメッセージを記憶部323に記憶するようにしてもよい。そして、携帯電話機1との無線通信終了後、携帯電話機1に、第1無線通信部325を介して、呼び出し履歴情報とともに、記憶部323に記憶されたメッセージを供給するようにしてもよい。
【0108】
次に、携帯電話機1が基地局31との高速無線通信よりも、基地局21との低速無線通信を優先させる場合について説明する。
【0109】
図10は、本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子の他の例を示す図である。図6および8と同様の部分については、その説明を省略する。
【0110】
図10において、基地局31のCPU311は、基地局21より取得した、電話機23からの接続要求を、第1無線通信部325を介して、ダウンロードデータとともに、携帯電話機1に供給する。接続要求を取得した携帯電話機1のCPU111は、取得した接続要求に対する応答を直接行うために、ダウンロードの一時停止要求を、第2無線通信部126を介して基地局31に供給する。ダウンロード一時停止要求を取得した基地局31のCPU311は、サーバ33から供給されるダウンロードデータを、携帯電話機1に供給せずに、記憶部323に蓄積するようにする。
【0111】
要求に基づいて、ダウンロードが停止されると、携帯電話機1のCPU111は、電力を供給する通信部を第2無線通信部126から第1無線通信部125に切り替え、第1無線通信部125を制御して、基地局21に接続要求に対する応答を供給する。このようにして、回線が接続されると、携帯電話機1と電話機23は、基地局21、およびネットワーク22を介して、通話処理を行う。このとき、携帯電話機1は、基地局31からのデータのダウンロードは停止している。
【0112】
そして、電話機23との通話処理が終了すると、携帯電話機1のCPU111は、ユーザの指示に基づいて、電力を供給する通信部を第1無線通信部125から第2無線通信部126に切り替え、第2無線通信部126を制御して、基地局31に、ダウンロードの再開を要求する。基地局31のCPU311は、この要求に基づいて、記憶部323より、既に蓄積されたダウンロードデータを取得し、携帯電話機1への供給を再開する。
【0113】
このような、状況における、無線通信システムの動作の流れの他の例を、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0114】
最初に、ステップS171において、サーバ33は、ダウンロードデータの供給を開始し、ダウンロードデータを、ネットワーク32を介して、基地局31に供給する。以降、ダウンロードデータの供給は、終了処理が行われるまで続けられる。
【0115】
基地局31のCPU311は、ステップS191において、通信部324を介して、サーバ33より供給されたダウンロードデータを取得すると、ステップS192に進み、第1無線通信部325を介して、取得したダウンロードデータを携帯電話機1に供給し、ダウンロードデータの中継を開始する。以降、ダウンロードデータの中継は、一時停止処理または終了処理が行われるまで続けられる。
【0116】
携帯電話機1のCPU111は、ステップS211において、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されたダウンロードデータを取得する。以降、CPU111は、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されるダウンロードデータを取得し、記憶部123等に記憶させる。
【0117】
以上の処理が行われている際に、基地局21のCPU211は、ネットワーク22を介して、電話機23より供給された呼び出し要求を、ステップS241において、携帯電話機1に対して供給する。しかしながら、このとき、携帯電話機1の第1無線通信部125は、電力が供給されておらず動作していないので、呼び出し要求を取得することができない。基地局31は、このように携帯電話機1が基地局31と無線通信中の場合、携帯電話機1の代わりに、基地局21より携帯電話機1に供給される情報を取得するように、予め設定されており、基地局31のCPU311は、第2無線通信部326を制御して、ステップS193において、基地局21より供給された呼び出し要求を取得する。
【0118】
そして、基地局31のCPU311は、ステップS194において、第2無線通信部326を介して取得した呼び出し要求を、第1無線通信部325を介して、ダウンロードデータとともに、携帯電話機1に供給する。携帯電話機1のCPU111は、ステップS212において、第2無線通信部126を制御して、供給された呼び出し要求を、ダウンロードデータとともに取得する。
【0119】
呼び出し要求を取得したCPU111は、基地局21に直接呼び出し要求に対する応答を行うために、ステップS213において、第2無線通信部126を制御して、ダウンロード一時停止要求を基地局31に供給する。基地局31のCPU311は、ステップS195において、第1無線通信部325を介して、そのダウンロード一時停止要求を取得すると、ステップS196において、ダウンロードデータの中継を停止し、サーバ33から供給されるダウンロードデータを携帯電話機1に供給せずに、記憶部323に蓄積するようにする。
【0120】
要求に基づいて、ダウンロードが停止されると、携帯電話機1のCPU111は、ステップS214において、電力を供給する通信部を第2無線通信部126から第1無線通信部125に切り替えて、電力が供給された第1無線通信部125を制御して、呼び出し要求に対する呼び出し応答を基地局21に直接供給する。
【0121】
ステップS242において、基地局21のCPU211は、無線通信部225を介して、供給された呼び出し応答を取得し、ステップS243において、無線通信部225を介して、呼接続要求を携帯電話機1に供給する。
【0122】
携帯電話機1のCPU111は、ステップS215において、第1無線通信部125を介して、基地局21より供給された呼接続要求を取得する。携帯電話機1のCPU111は、呼接続要求を取得すると、出力部122を制御して着信を示す表示をディスプレイに表示するなどの着信処理を行い、ユーザの指示を待つ。そして、ユーザが応答するように指示すると、CPU111は、ステップS216において、第1無線通信部125を制御して、呼接続要求に対応する呼接続応答を、基地局21に供給する。
【0123】
ステップS244において、無線通信部225を介して、供給された呼接続応答を取得した、基地局21のCPU211は、ステップS245において、無線通信部225を制御して、携帯電話機1と無線通信を行い、携帯電話機1と電話機23の通話データをやり取りする通話処理を実行する。
【0124】
また、携帯電話機1のCPU111は、ステップS217において、第1無線通信部125を介して、基地局21と無線通信を行い、通話処理を実行する。
【0125】
なお、サーバ33は、ネットワーク32を介して、基地局31にダウンロードデータを供給し続けているが、ダウンロードデータが終了した場合、ステップS172において、ダウンロードデータの供給を終了し、ネットワーク32を介して、基地局31にダウンロードの終了を示す通知を行う。基地局31のCPU311は、ステップS197において、通信部324を制御して、サーバ33よりダウンロードの終了の通知を取得する。
【0126】
そして、携帯電話機1と電話機23の通話が終了すると、携帯電話機1のCPU111はステップS218において、基地局21のCPU211はステップS246において、それぞれ、回線を電気的に切断し、通話処理を終了する。
【0127】
通話処理が終了した携帯電話機1のCPU111は、ユーザの指示に基づいて、電力を供給する通信部を、第1無線通信部125から第2無線通信部126に切り替え、電力が供給された第2無線通信部126を制御して、ステップS219において、基地局31に、ダウンロードの再開を要求するダウンロード再開要求を供給する。
【0128】
基地局31のCPU311は、ステップS198において、第1無線通信部325を制御して、携帯電話機1から供給されたダウンロード再開要求を取得し、その要求に基づいて、ステップS199において、記憶部323に蓄積されているダウンロードデータを、第1無線通信部325を制御して、携帯電話機1に供給する。
【0129】
携帯電話機1のCPU111は、ステップS220において、第2無線通信部126を介して、供給が再開されたダウンロードデータを取得する。
【0130】
以上のようにして、接続処理が行われるため、携帯電話機1は、基地局31と無線通信中であっても、その無線通信を一旦停止することで、基地局21との無線通信を行うことができ、電話機23との音声通話を行うことができる。
【0131】
また、無線通信システム3の基地局31は、携帯電話機1へのダウンロードデータの供給が一時停止している間、サーバ22より供給されたデータを記憶部323に記憶するようにしているので、携帯電話機1は、基地局21を介した無線通信終了後に、基地局31に対して、ダウンロードの再開を要求することができ、最初からダウンロードしなおす必要がなく、無線通信システム3および携帯電話機1は、無駄な通信を抑制することができる。
【0132】
以上のような処理において、携帯電話機1が基地局31に対して、ダウンロードの再開を要求しなかった場合、基地局31のCPU311は、蓄積しているダウンロードデータを、いつまでも保存せずに、破棄することができるようにしてもよい。
【0133】
図12は、本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子の他の例を示す図である。図6,8、および10と同様の部分については、その説明を省略する。
【0134】
図6において、基地局21を介して、電話機23と通話処理を行った携帯電話機1が、例えば、エリア外に移動したり、電源を切断したりする等して、一時停止しているダウンロード処理を再開させるためのダウンロード再開要求を、基地局31に供給しない場合、基地局31は、所定の時間が経過すると、サーバ33から供給され、記憶部323に記憶されている、携帯電話機1に未供給なダウンロードデータを破棄する。
【0135】
なお、所定の時間は予め定められており、その期間は、例えば、数分、数時間、または数日等、システムに負担がかからないような期間であれば、どの程度であってもよい。
【0136】
このような、状況における、無線通信システムの動作の流れの他の例を、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0137】
最初に、ステップS261において、サーバ33は、ダウンロードデータの供給を開始し、ダウンロードデータを、ネットワーク32を介して、基地局31に供給する。以降、ダウンロードデータの供給は、終了処理が行われるまで続けられる。
【0138】
基地局31のCPU311は、ステップS281において、通信部324を介して、サーバ33より供給されたダウンロードデータを取得すると、ステップS282に進み、第1無線通信部325を介して、取得したダウンロードデータを携帯電話機1に供給し、ダウンロードデータの中継を開始する。以降、ダウンロードデータの中継は、一時停止処理または終了処理が行われるまで続けられる。
【0139】
携帯電話機1のCPU111は、ステップS301において、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されたダウンロードデータを取得する。以降、CPU111は、第2無線通信部126を介して、基地局31より供給されるダウンロードデータを取得し、記憶部123等に記憶させる。
【0140】
以上の処理が行われている際に、基地局21のCPU211は、ネットワーク22を介して、電話機23より供給された呼び出し要求を、ステップS321において、携帯電話機1に対して供給する。しかしながら、このとき、携帯電話機1の第1無線通信部125は、電力が供給されておらず動作していないので、呼び出し要求を取得することができない。基地局31は、このように携帯電話機1が基地局31と無線通信中の場合、携帯電話機1の代わりに、基地局21より携帯電話機1に供給される情報を取得するように、予め設定されており、基地局31のCPU311は、第2無線通信部326を制御して、ステップS283において、基地局21より供給された呼び出し要求を取得する。
【0141】
そして、基地局31のCPU311は、ステップS284において、第2無線通信部326を介して取得した呼び出し要求を、第1無線通信部325を介して、ダウンロードデータとともに、携帯電話機1に供給する。携帯電話機1のCPU111は、ステップS302において、第2無線通信部126を制御して、供給された呼び出し要求を、ダウンロードデータとともに取得する。
【0142】
呼び出し要求を取得したCPU111は、基地局21に直接呼び出し要求に対する応答を行うために、ステップS303において、第2無線通信部126を制御して、ダウンロード一時停止要求を基地局31に供給する。基地局31のCPU311は、ステップS285において、第1無線通信部325を介して、そのダウンロード一時停止要求を取得すると、ステップS286において、ダウンロードデータの中継を停止し、サーバ33から供給されるダウンロードデータを携帯電話機1に供給せずに、記憶部323に蓄積するようにする。
【0143】
要求に基づいて、ダウンロードが停止されると、携帯電話機1のCPU111は、ステップS304において、電力を供給する通信部を第2無線通信部126から第1無線通信部125に切り替えて、電力が供給された第1無線通信部125を制御して、呼び出し要求に対する呼び出し応答を基地局21に直接供給する。
【0144】
ステップS322において、基地局21のCPU211は、無線通信部225を介して、供給された呼び出し応答を取得し、ステップS323において、無線通信部225を介して、呼接続要求を携帯電話機1に供給する。
【0145】
携帯電話機1のCPU111は、ステップS305において、第1無線通信部125を介して、基地局21より供給された呼接続要求を取得する。携帯電話機1のCPU111は、呼接続要求を取得すると、出力部122を制御して着信を示す表示をディスプレイに表示するなどの着信処理を行い、ユーザの指示を待つ。そして、ユーザが応答するように指示すると、CPU111は、ステップS306において、第1無線通信部125を制御して、呼接続要求に対応する呼接続応答を、基地局21に供給する。
【0146】
ステップS324において、無線通信部225を介して、供給された呼接続応答を取得した、基地局21のCPU211は、ステップS325において、無線通信部225を制御して、携帯電話機1と無線通信を行い、携帯電話機1と電話機23の通話データをやり取りする通話処理を実行する。
【0147】
また、携帯電話機1のCPU111は、ステップS307において、第1無線通信部125を介して、基地局21と無線通信を行い、通話処理を実行する。
【0148】
なお、サーバ33は、ネットワーク32を介して、基地局31にダウンロードデータを供給し続けているが、ダウンロードデータが終了した場合、ステップS262において、ダウンロードデータの供給を終了し、ネットワーク32を介して、基地局31にダウンロードの終了を示す通知を行う。基地局31のCPU311は、ステップS287において、通信部324を制御して、サーバ33よりダウンロードの終了の通知を取得する。ダウンロードの終了の通知を取得した基地局31のCPU311は、タイマ機能を起動し、サーバ33からのダウンロードデータの供給が終了した時刻からの経過時間を計測する。
【0149】
そして、携帯電話機1が基地局31にダウンロード再開要求を供給しない場合、基地局31のCPU311は、サーバ33からのダウンロードデータの供給が終了した時刻から、所定の時間が経過した場合、ステップS288に進み、記憶部323に蓄積しているダウンロードデータを破棄する。
【0150】
以上のようにして、基地局31は、携帯電話機1への供給が再開されないと判定できる所定の期間蓄積しているダウンロードデータを、破棄することができるので、無理な負荷がかかるのを抑制することができ、基地局31の信頼性を増加させることができる。また、基地局31が負荷に耐えられるように過大な設備投資を行う必要も無くなる。
【0151】
なお、基地局31がダウンロードデータを破棄するタイミングは、サーバ33からのダウンロードデータの供給が終了した時刻からの経過時間だけでなく、例えば、ダウンロードデータの中継を停止した時刻からの経過時間等のように、どのようなタイミングでもよい。
【0152】
また、以上において、図示、および説明は省略しているが、携帯電話機1のCPU111は、第1無線通信部125を制御して、所定の間隔で常に、無線通信システム2に対する確認信号あるいはトラヒックの伝送を、携帯電話機1が存在するセルに配置されている基地局21に供給している。
【0153】
無線通信システム2の基地局21は、この無線通信システム2に対する確認信号あるいはトラヒックを取得することにより、携帯電話機1が同じセル内に位置することを把握することができる。
【0154】
すなわち、例えば、基地局31は、携帯電話機1が基地局21に対して送信している確認信号あるいはトラヒックを受信することにより、該携帯電話機1が基地局31と通信可能な状態にあるか否かを認識することができる。基地局31が携帯電話機1から送信されている上記確認信号あるいはトラヒックを取得できない場合には、基地局31は該携帯電話機1が自セル外に移動したことがわかる。
【0155】
このように、基地局21に供給される確認信号あるいはトラヒックを傍受できるか否かに基づいて、基地局31が、ダウンロードデータを破棄するタイミングを制御するようにしてもよい。例えば、携帯電話機1が基地局31にダウンロード再開要求を供給する前に、基地局31が配置されたセルの外側に移動した場合、すなわち、携帯電話機1からの確認信号が取得できなくなった場合、基地局31は、記憶部323に蓄積されているダウンロードデータを破棄するようにしてもよい。
【0156】
以上のように、基地局31は、様々なタイミングで、記憶部323に蓄積されているダウンロードデータを破棄することができる。
【0157】
次に、以上に説明したような処理を実行する基地局31による呼び出し中継処理について、図14乃至図16のフローチャートを参照して説明する。
【0158】
基地局31のCPU311は、例えば、図7のステップS22の処理において、ダウンロードデータの中継を開始すると、ダウンロードの中継処理とともに、呼び出し中継処理を実行する。
【0159】
最初に、基地局31のCPU311は、図14のステップS401において、携帯電話機1へのデータのダウンロードが終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合、ステップS402に進み、第2無線通信部326を制御して、基地局21より、呼び出し要求を取得したか否かを判定し、取得したと判定していないと判定した場合、ステップS401に戻り、それ以降の処理を繰り返す。すなわち、CPU311は、携帯電話機1にダウンロードデータを供給中は、基地局21からの呼び出し処理を取得するまで待機する。
【0160】
呼び出し要求を取得したと判定した場合、CPU311は、ステップS403に進み、記憶部323に予め記憶されている応答方法指定情報を読み取る。この応答方法指定情報は、携帯電話機1のユーザが予め登録した情報であり、呼び出し要求に対する応答方法等が含まれる。CPU311は、この応答方法指定情報に指定された方法に基づいて、応答処理を実行する。
【0161】
応答方法指定情報を取得したCPU311は、ステップS404に進み、携帯電話機1の代わりに接続拒否メッセージ等を基地局21に供給する代理応答を行うか否かを判定する。代理応答処理を行わないと判定した場合、CPU311は、ステップS405に進み、第1無線通信部325を制御して、携帯電話機1に呼び出し通知を供給する。
【0162】
呼び出し通知を供給したCPU311は、ステップS406に進み、第1無線通信部325を制御して、呼び出し通知に対応する呼び出し応答を取得したか否かを判定する。取得したと判定した場合、CPU311は、ステップS407に進み、第2無線通信部326を制御して、携帯電話機1の代わりに、呼び出し応答を、呼び出し要求を供給した基地局21に供給する。そして、呼び出し応答を供給したCPU311は、図15のステップS421に進む。
【0163】
また、ステップS401において、携帯電話機1へのデータのダウンロードが終了したと判定した場合、CPU311は、ステップS408に進み、記憶部323に記憶されている呼び出し履歴情報を供給し、呼び出し中継処理を終了する。
【0164】
次に、ステップS404において、代理応答を行うと判定した場合、CPU311は、ステップS409に進み、取得した呼び出し要求について呼び出し履歴情報を生成し、記憶部323に記憶し、呼び出し要求を供給した基地局21に、接続拒否メッセージを供給する。ステップS409に処理が完了するとCPU311は、ステップS401に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0165】
また、ステップS406において、呼び出し通知を供給した後、所定の時間が経過するなどしても、呼び出し応答を取得していないと判定した場合、CPU311は、ステップS410に進み、呼び出し応答ではなくて、ダウンロード一時停止要求を取得したか否かを判定し、取得したと判定すると、CPU410は、図16のステップS441に進む。
【0166】
さらに、CPU311は、ステップS410において、例えば、携帯電話機1から、呼び出し通知に対して接続拒否応答が取得されたりする等して、ダウンロード一時停止要求を取得していないと判定した場合、ステップS411に進み、エラー処理を実行し、この呼び出し要求に対する処理を終了し、ステップS401に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0167】
図15のステップS421に進んだCPU311は、呼び出し要求を供給した基地局21より、呼び接続要求を取得したか否かを判定する。そして、取得したと判定した場合、CPU311は、ステップS422に進み、携帯電話機1に、取得した呼接続要求を供給する。
【0168】
そして、ステップS423において、CPU311は、供給した呼接続要求に対応する呼接続応答を取得したか否かを判定する。取得したと判定した場合、CPU311は、ステップS424に進み、呼接続応答を、呼接続要求を供給した基地局21に供給する。そして、CPU311は、ステップS425において、通話中継処理を実行する。ステップS426において、CPU311は、通話が終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合、CPU311は、ステップS425に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0169】
また、ステップS426において、通話が終了したと判定した場合、CPU311は、ステップS427に進み、回線切断処理を実行し、図14のステップS401に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0170】
図15のステップS421において、呼接続要求を取得していないと判定した場合、CPU311は、ステップS428に進み、エラー処理を実行した後、図14のステップS401に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0171】
また、図15のステップS423において、呼接続応答を取得していないと判定した場合も同様に、CPU311は、ステップS428に進み、エラー処理を実行した後、図14のステップS401に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0172】
図16のステップS441に進んだCPU311は、図14のステップS410において取得したと判定した要求に基づいて、携帯電話機1へのダウンロードを中止し、サーバ33からダウンロードされるデータを記憶部323に保存する。
【0173】
そして、CPU311は、ステップS442に進み、サーバからのダウンロードが終了したか否かを判定する。終了していないと判定した場合、CPU311は、ステップS443に進み、携帯電話機1が、基地局31の存在するセル外に移動したか否かを判定する。移動していないと判定するとCPU311は、ステップS444に進み、ダウンロード再開要求を取得したか否かを判定し、取得していないと判定した場合、ステップS442に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0174】
また、ステップS444において、ダウンロード再開要求を取得したと判定した場合、CPU311は、ステップS445に進み、記憶部323に保存したデータを携帯電話機1にダウンロードする。ステップS445の処理が終了したCPU311は、図14のステップS401に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0175】
図15のステップS443において、CPU311は、携帯電話機1が基地局31の存在するセル外に移動したと判定した場合、ステップS446に進み、エラー処理を行い、保存したデータを破棄すると、図14のステップS408に進む。
【0176】
また、図15のステップS442において、サーバ33からのダウンロードが終了したと判定した場合、CPU311は、ステップS447において、所定の時間が経過した、または、携帯電話機1が基地局31の設置されたセル外に移動したか否かを判定する。そして、所定の時間が経過しておらず、また、携帯電話機1が基地局31の設置されたセルの外側に移動したと判定した場合、CPU311は、ステップS448に進み、ダウンロード再開要求を取得したか否かを判定し、取得していないと判定した場合、ステップS447に戻り、それ以降の処理を繰り返す。取得したと判定した場合、CPU311は、ステップS449に進み、保存したデータを携帯電話機1にダウンロードし、図14のステップS408に進む。
【0177】
なお、ステップS447において、所定の時間が経過したか、または、携帯電話機1が、基地局31の配置されたセル外に移動したと判定した場合、CPU311は、ステップS450に進み、エラー処理を行い、保存したデータを破棄すると、図14のステップS408に進む。
【0178】
以上のようにして、基地局31のCPU311は、呼び出し中継処理を実行する。
【0179】
続いて、以上の基地局31による呼び出し中継処理に対応して実行される、携帯電話機1による呼び出し応答処理について、図17および図18の処理を参照して説明する。
【0180】
携帯電話機1のCPU111は、最初に、ステップS471において、基地局31からのデータのダウンロードが終了したか否かを判定し、終了したと判定した場合、CPU111は、呼び出し応答処理を終了する。
【0181】
また、終了していないと判定した場合、CPU111は、ステップS472に進み、基地局31より呼び出し通知を取得したか否かを判定し、取得していないと判定した場合、CPU111は、ステップS471に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0182】
また、取得したと判定した場合、CPU111は、ステップS473に進み、記憶部123に記憶されている応答処理設定情報を取得する。応答処理設定情報は、予めユーザにより入力された、呼び出し通知に対する応答の方法を含む情報である。CPU111は、この情報に基づいて、呼び出し通知に対して行う処理を決定する。
【0183】
応答処理設定情報を取得したCPU111は、ステップS474において、ダウンロードを中止するか否かを判定する。ダウンロードを中止しないと判定した場合、CPU111は、ステップS475に進み、呼び出し応答を基地局31に供給する。そして、ステップS476において、CPU111は、基地局31より呼接続要求を取得したか否かを判定する。取得したと判定した場合、CPU111は、ステップS477に進み、ディスプレイ等に着信情報を表示し、ユーザに着信を知らせる着信通知処理を実行し、ユーザからの入力を受け付ける。
【0184】
そして、ステップS478において、CPU111は、ユーザからの指示に基づいて、通話処理を開始するか否かを判定し、開始すると判定した場合、ステップS479に進み、基地局31に呼接続応答を供給する。CPU111は、さらに、ステップS480において、通話処理を実行し、ステップS481において、通話処理が終了したか否かを判定する。終了していないと判定した場合は、CPU111は、ステップS480に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0185】
また、終了したと判定した場合、CPU111は、ステップS482に進み、回線切断処理を実行し、回線が電気的に切断されると、ステップS471に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0186】
ところで、CPU111は、ステップS474において、ダウンロードを中止すると判定した場合、図18のステップS501に進む。
【0187】
なお、ステップS476において、CPU111は、呼接続要求を取得していないと判定した場合、ステップS483に進み、エラー処理を実行した後、ステップS471に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0188】
また、ステップS478において、通話処理を開始しないと判定した場合、CPU111は、ステップS484に進み、基地局31に、呼接続拒否応答を供給する。呼接続拒否応答を供給したCPU111は、ステップS471に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0189】
図17のステップS474において、ダウンロードを中止すると判定したCPU111は、図18のステップS501において、ダウンロード一時停止要求を供給し、ステップS502において、電力を供給する通信部を切り替え、呼び出し応答を基地局21に供給する。
【0190】
ステップS503において、CPU111は、基地局21より、呼接続要求を取得したか否かを判定する。取得したと判定した場合、CPU111は、ステップS504に進み、着信通知処理を実行し、ユーザからの入力を受け付ける。
【0191】
そして、CPU111は、ユーザの入力に基づいて、ステップS505において、通話処理を開始するか否かを判定する。CPU111は、開始すると判定した場合、ステップS506において、呼接続応答を基地局21に供給し、ステップS507において、通話処理を実行し、ステップS508において、通話処理が終了したか否かが判定される。終了していないと判定した場合、CPU111は、ステップS507に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0192】
通信処理が終了したと判定した場合は、CPU111は、ステップS509に進み、回線切断処理を実行する。そして、CPU111は、ステップS510において、一時停止していたデータのダウンロードを再開するか否かを判定する。再開しないと判定した場合、CPU111は、呼び出し応答処理を終了する。
【0193】
また、ダウンロードを再開すると判定した場合、CPU111は、ステップS511に進み、電力を供給する通信部を切り替えて、基地局31に、ダウンロード再開要求を供給し、ステップS471に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0194】
なお、ステップS503において、呼接続要求を取得していないと判定した場合、CPU111は、ステップS512に進み、エラー処理を実行し、ステップS510に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0195】
また、ステップS505において、通話処理を開始しないと判定した場合、CPU111は、ステップS513に進み、呼接続拒否応答を基地局21に供給し、ステップS510に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0196】
以上のようにして、携帯電話機1は、呼び出し応答処理を実行する。
【0197】
以上において、基地局31と携帯電話機1は、データ通信を行い、基地局21と携帯電話機1は、音声通信を行うように説明したが、これに限らず、例えば、携帯電話機1が基地局31を介して音声通信を行っている際に、基地局21よりデータ配信に関する呼び出し要求があった場合等についても、本発明を適用した無線通信システムは、上述した場合と同様の処理を行う。
【0198】
なお、以上において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0199】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0200】
この記録媒体は、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROMなどで構成される。
【0201】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0202】
【発明の効果】
以上のように、本発明の通信システム、並びに、情報処理装置および方法によれば、互いにサービスエリアが重複する複数の無線通信システムにおいて、コストをかけずに、効率的にユーザのニーズに合わせた通信を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した無線通信システムの構成例を示す図である。
【図2】図1に示す無線通信システム2および無線通信システム3のサービスエリアを構成するセルの様子を示す図である。
【図3】図1に示す携帯電話機の構成例を示す図である。
【図4】図1に示す基地局21の構成例を示すブロック図である。
【図5】図1に示す基地局31の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子の例を示す図である。
【図7】無線通信システムの動作の流れの例を説明するフローチャートである。
【図8】本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子の他の例を示す図である。
【図9】無線通信システムの動作の流れの他の例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子のさらに他の例を示す図である。
【図11】無線通信システムの動作の流れのさらに他の例を説明するフローチャートである。
【図12】本発明を適用した無線通信システムにおける回線接続処理の様子のさらに他の例を示す図である。
【図13】無線通信システムの動作の流れのさらに他の例を説明するフローチャートである。
【図14】基地局31による呼び出し中継処理について説明するフローチャートである。
【図15】基地局31による呼び出し中継処理について説明する、図14に続くフローチャートである。
【図16】基地局31による呼び出し中継処理について説明する、図15に続くフローチャートである。
【図17】携帯電話機1による呼び出し応答処理について説明するフローチャートである。
【図18】携帯電話機1による呼び出し応答処理について説明する、図17に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯電話機, 2 無線通信システム, 3 無線通信システム, 21基地局, 22 ネットワーク, 23 電話機, 31 基地局, 32 ネットワーク, 33 サーバ, 125 第1無線通信部, 125A アンテナ, 126 第2無線通信部, 126A アンテナ, 225 無線通信部, 225A アンテナ, 325 第1無線通信部, 325A アンテナ, 326 第2無線通信部, 326A アンテナ

Claims (13)

  1. 無線通信を行う第1の通信装置と、
    通信サービスを提供する第1の無線通信システムの第2の通信装置と
    を備える通信システムであって、
    前記第1の通信装置は、
    前記第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第1の無線通信手段と、
    前記第2の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行う第2の無線通信手段と、
    前記第1の無線通信手段および前記第2の無線通信手段を制御して、いずれか一方を選択的に動作させ、他方への電力供給を停止させる第1の制御手段と
    を備え、
    前記第2の通信装置は、
    前記第1の通信装置と前記第2の無線通信方式による無線通信を行う第3の無線通信手段と、
    通信可能範囲が重複する前記第3の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第4の無線通信手段と、
    前記第3の無線通信手段および前記第4の無線通信手段を制御する第2の制御手段と
    を備え
    前記第1の制御手段は、前記通信可能範囲内において、前記第1の無線通信手段への電力供給を停止させ、前記第2の無線通信手段を動作させて前記第2の通信装置と前記第2の無線通信方式による無線通信を行い、前記第2の通信装置を介して前記第1の無線通信システムの第4の通信装置との通信を行っているときに、前記第2の通信装置より、前記第2の無線通信方式による無線通信によって前記第4の通信装置との通信の情報とともに供給された前記第2の無線通信システムの第5の通信装置からの呼び出し要求を、前記第2の無線通信手段により取得し、前記呼び出し要求に対する応答処理を行い、
    前記第2の制御手段は、前記第3の無線通信手段を用いて前記第1の通信装置と前記第4の通信装置との通信の中継を行いながら、前記第4の無線通信手段を制御し、前記第3の通信装置により前記第1の通信装置に対して前記通信可能範囲に出力された、前記第5の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した前記第1の通信装置に関する情報を用いて取得し、前記第3の無線通信手段を制御し、前記呼び出し要求を、前記第4の通信装置との通信の情報とともに前記第1の通信装置に供給する
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 無線通信を行う通信装置であって、
    通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置である第1の他の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第1の無線通信手段と、
    前記第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの通信装置である第2の他の通信装置と第2の無線通信方式による無線通信を行う第2の無線通信手段と、
    前記第1の無線通信手段および前記第2の無線通信手段を制御して、いずれか一方を選択的に動作させ、他方への電力供給を停止させる制御手段と
    を備え
    前記制御手段は、前記第1の他の通信装置および前記第2の他の通信装置の通信可能範囲内において、前記第1の無線通信手段への電力供給を停止させ、前記第2の無線通信手段を動作させて前記第2の他の通信装置と前記第2の無線通信方式による無線通信を行い、前記第2の他の通信装置を介して前記第2の無線通信システムの第3の他の通信装置との通信を行っているときに、前記第2の他の通信装置より、前記第2の無線通信方式による無線通信によって前記第3の他の通信装置との通信の情報とともに供給された前記第1の無線通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、前記第2の無線通信手 段により取得し、前記呼び出し要求に対する応答処理を行う
    ことを特徴とする通信装置。
  3. 前記制御手段は、前記第2の無線通信手段を制御して、前記呼び出し要求に対する応答を前記第2の他の通信装置に供給し、前記第2の無線通信方式による無線通信によって、前記第3の他の通信装置との通信とともに前記第4の他の通信装置との通信を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2の無線通信手段を制御して、前記第3の他の通信装置との通信の一時停止要求を前記第2の他の通信装置に供給し、前記第2の無線通信手段への電力供給を停止させ、前記第1の無線通信手段を動作させて前記第1の他の通信装置と前記第1の無線通信方式による無線通信を行い、前記第4の他の通信装置との通信を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  5. 前記制御手段は、さらに、前記第4の他の通信装置との通信終了後、前記第1の無線通信手段への電力供給を停止させ、前記第2の無線通信手段を動作させて前記第2の他の通信装置と前記第2の無線通信方式による無線通信を行い、前記第3の他の通信装置との通信を再開させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置であって、
    第1の他の通信装置と第1の無線通信方式による無線通信を行う第1の無線通信手段と、
    通信可能範囲が重複する、前記第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第2の他の通信装置と、第2の無線通信方式による無線通信を行う第2の無線通信手段と、
    前記第1の無線通信手段および前記第2の無線通信手段を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記第1の無線通信手段を用いて、前記第1の他の通信装置と、前記第1の無線通信システムの第3の他の通信装置との通信の中継を行いながら、前記第2の無線通信手段を制御し、前記第2の他の通信装置により前記第1の他の通信装置に対して前記通信可能範囲に出力された、前記第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した前記第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得し、前記第1の無線通信手段を制御し、前記呼び出し要求を、前記第3の他の通信装置との通信の情報とともに前記第1の他の通信装置に供給する
    ことを特徴とする通信装置。
  7. 前記第1の他の通信装置に対する前記第2の通信システムに関する呼び出し要求に対応する応答情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第2の無線通信手段を制御し、前記呼び出し要求に対して、前記記憶手段により記憶されている前記応答情報を、前記第2の他の通信装置に供給する
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2の無線通信手段が取得した前記呼び出し要求の、履歴に関する情報を、前記記憶手段にさらに記憶させ、前記第1の無線通信手段を制御し、前記第1の他の通信装置と前記第3の他の通信装置との通信終了後、前記第1の他の通信装置に、前記記憶手段に記憶されている前記履歴に関する情報を供給する
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  9. 前記第1の他の通信装置と前記第3の他の通信装置との通信の内容を含む情報を蓄積する情報蓄積手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第1の他の通信装置との前記第1の無線通信方式による無線通信が一時停止された場合、前記第1の他の通信装置に代わって前記第3の他の通信装置より供給される情報を取得し、前記情報蓄積手段に蓄積させ、前記第1の他の通信装置との前 記第1の無線通信方式による無線通信が再開された場合、前記情報蓄積手段に蓄積された前記第3の他の通信装置より供給される情報を前記第1の他の通信装置に供給する
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  10. 前記制御手段は、前記第3の他の通信装置より供給される情報の取得の終了後、所定の時間が経過しても前記第1の他の通信装置との前記第1の無線通信方式による無線通信が再開されない場合、前記情報蓄積手段に蓄積してある前記第3の他の通信装置より供給される情報を破棄する
    ことを特徴とする請求項9に記載の通信装置。
  11. 通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置の通信方法であって、
    第1の他の通信装置と、前記第1の無線通信システムの第2の他の通信装置との通信の中継中に、前記通信装置と通信可能範囲が重複する、前記第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の他の通信装置により前記第1の他の通信装置に対して前記通信可能範囲に出力された、前記第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した前記第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された前記呼び出し要求を、前記第2の他の通信装置との通信の情報とともに前記第1の他の通信装置に供給する供給ステップと
    を含むことを特徴とする通信方法。
  12. 通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置用のプログラムであって、
    第1の他の通信装置と、前記第1の無線通信システムの第2の他の通信装置との通信の中継中に、前記通信装置と通信可能範囲が重複する、前記第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の他の通信装置により前記第1の他の通信装置に対して前記通信可能範囲に出力された、前記第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した前記第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された前記呼び出し要求を、前記第2の他の通信装置との通信の情報とともに前記第1の他の通信装置に供給する供給ステップと
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  13. 第1の他の通信装置に対して第1の通信サービスを提供する第1の無線通信システムの通信装置を制御するコンピュータが実行可能なプログラムであって、
    第1の他の通信装置と、前記第1の無線通信システムの第2の他の通信装置との通信の中継中に、前記通信装置と通信可能範囲が重複する、前記第1の無線通信システムとは異なる通信サービスを提供する第2の無線通信システムの第3の他の通信装置により前記第1の他の通信装置に対して前記通信可能範囲に出力された、前記第2の通信システムの第4の他の通信装置からの呼び出し要求を、予め取得した前記第1の他の通信装置に関する情報を用いて取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された前記呼び出し要求を、前記第2の他の通信装置との通信の情報とともに前記第1の他の通信装置に供給する供給ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
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