JP3972088B2 - Heat-resistant silicon-containing polymer - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新しい構造の耐熱性ケイ素含有重合体に関するのもである。さらに詳しくは、本発明は、コート材や耐熱構造材料として有用な、熱架橋性または熱硬化性のケイ素含有重合体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機ケイ素を含有する重合体は、ケイ素−炭素の結合が熱的に安定であることから、耐熱性の材料として注目されている[例えば櫻井英樹監修「有機ケイ素ポリマーの最新技術」シーエムシー(1996)]。しかしながら大部分の有機ケイ素系ポリマーは、ケイ素と有機π電子系を組み合わせたもので、その耐熱性は、ケイ素−炭素の結合および有機π電子系のそれぞれの熱安定性に依存するものであった。
【0003】
一方、ケイ素上に水素原子が直結したケイ素−水素結合(H−Si)を有し、さらにこれらH−Si基と反応しうる炭素−炭素三重結合
【0004】
【化16】
を有するケイ素系ポリマーは、ポリ[(メチルシリレン)エチニレン](US Patent 772375,1986)、ポリ[(フェニルシリレン)ジエチニレン](Organometallics,11,2500(1992))、およびポリ[(フェニルシリレン)エチニレン−1,3−フェニレン−エチニレン](Can.J.Chem.,68,1100(1990); Macromolecules,27,7917(1994); Macromolecules,30,694(1997); Adv.Mater.,9,1187(1997))等をあげることができるが、その例は極めて限られている。これらはいずれも炭素−炭素三重結合をポリマー主鎖に有しているものである。
【0005】
これらのポリマーでは、加熱時にケイ素−水素結合と炭素−炭素三重結合が熱架橋および/または熱硬化に関与していると考えられている(例えば高分子論文集,54,229(1997))。しかしながら、ケイ素−水素結合と炭素−炭素三重結合が反応するのであれば、それらの最適な含有割合があるはずであるが、上記の従来知られているケイ素−水素結合と炭素−炭素三重結合の両方を含有するケイ素系ポリマーの場合には、炭素−炭素三重結合がポリマーの主鎖にあるために、両者の比を変えることが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、熱架橋および/または熱硬化に関与すると考えられるケイ素−水素結合と炭素−炭素三重結合の両者の割合を任意に変化させて、その熱安定性を制御することが可能な各種のエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前期目的を達成するべく鋭意研究を行った。その結果、ポリ[(シリレン)アリーレン]類のケイ素−水素結合の水素を、任意の割合で、エチニル基または種々の置換エチニル基に置換することに成功し、これに基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、
1)一般式(1)
【0009】
【化17】
(式中のAは二価の芳香族基、Rは水素、アルキル基、アリール基、または有機シリル基である。)で表される同一のまたは異なる複数の繰り返し単位からなるエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体、
2)一般式(1)
【0010】
【化18】
(式中のAは二価の芳香族基、Rは水素、アルキル基、アリール基、または有機シリル基である。)で表される同一のまたは異なる複数の繰り返し単位と、一般式(2)
【0011】
【化19】
(式中のAは二価の芳香族基である。)で表される繰り返し単位とからなるエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体、および
3)上記1)、2)それぞれのエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体の製造方法、
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体を表す前記一般式において、式中のAは、二価の芳香族基を表す。これら二価の芳香族基としては、フェニレン基、ナフチレン基等の二価芳香族炭化水素基、ピリジレン基、チエニレン基等の二価芳香族複素環基、フェロセニレン基等の二価芳香族有機金属基等を例示することができ、これら二価芳香族基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、有機シリル基等が置換されていてもよい。
【0013】
また式中のRは、水素、アルキル基、アリール基、または有機シリル基を表す。アルキル基としては、炭素数10個までの直鎖および分岐の飽和炭化水素基をあげることができる。これらを例示すれば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、へキシル基、シクロヘキシル基等をあげることができる。アリール基としては、炭素数14個までの芳香族基をあげることができ、これらを例示すれば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アンスラニル基等をあげることができ、これらアリール基は、芳香環にハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、または有機シリル基等が置換されていても良い。
【0014】
本発明におけるエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体の原料としては、下記の一般式(2)
【0015】
【化20】
および一般式(3)
【0016】
【化21】
の一方または両方を繰り返し単位とするケイ素含有重合体が挙げられる。一般式(2)のみを繰り返し単位とするものは、特開平6−256526において開示されている脱シラン重縮合反応により容易に合成できるものである。前記一般式において、式中のAは、二価の芳香族基を表す。これら二価の芳香族基としては、フェニレン基、ナフチレン基等の二価芳香族炭化水素基、ピリジレン基、チエニレン基等の二価芳香族複素環基、フェロセニレン基等の二価芳香族有機金属基等をあげることができ、これら二価芳香族基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、有機シリル基等が置換されていてもよい。
【0017】
一般式(2)および(3)の両方、または(3)のみを繰り返し単位とする上記原料のSiHCl部分のハロゲンを、エチニルまたは置換エチニルアニオンのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩によってエチニル基または置換エチニル基に置換することによって、本発明のエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体を合成することができる。エチニル化は、導入するべきエチニル基に応じて対応するエチニルアニオンまたは置換エチニルアニオンのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を用いて行う。これらエチニルまたは置換エチニル塩類を例示すれば、リチウムフェニルアセチリド、臭化エチニルマグネシウム、ヘキシニルリチウム、オクチニルリチウム、トリメチルシリルエチニルリチウム等をあげることができる。これらエチニル塩類は、塩として用いても、反応系中で対応するアセチレン類とブチルリチウム等から発生させて用いても良い。
【0018】
一般式(2)のみを繰り返し単位とする上記原料のSiH2部分の水素をハロゲンに置換し、さらにハロゲンを、エチニルまたは置換エチニルアニオンのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩によってエチニル基または置換エチニル基に置換することによって、本発明のエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体を合成することができる。ハロゲン化は、九内らによってOrganometallics,11,2708−2711(1992)に報告されている、ヨウ化第一銅を触媒として用いて、塩化第二銅によってSiH2をSiHClに変換する方法によって行うことができる。ハロゲン化は、上記原料を溶解する溶媒を用いれば行うことができる。エチニル化については、導入するべきエチニル基に応じて対応するエチニルアニオンまたは置換エチニルアニオンのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を用いて行う。これらエチニルまたは置換エチニル塩類を例示すれば、リチウムフェニルアセチリド、臭化エチニルマグネシウム、ヘキシニルリチウム、オクチニルリチウム、トリメチルシリルエチニルリチウム等をあげることができる。これらエチニル塩類は、塩として用いても、反応系中で対応するアセチレン類とブチルリチウム等から発生させて用いても良い。
【0019】
一方、一般式(2)のみを繰り返し単位とする上記原料をアセチレンまたは置換アセチレン類と脱水素縮合させて、SiH2部分の水素をエチニル基または置換エチニル基に置換することによっても、本発明のエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体を合成することができる。脱水素縮合は、Si−HとアセチレンのC−Hの間の脱水素反応を促進する、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭化水素化物、アルコキシド、アミド、酸化物、または水素化物を用いることができる。本脱水素縮合反応に用いられるアセチレンまたは置換アセチレン類を例示すれば、フェニルアセチレン、1−オクチン、1−ヘキシン、アセチレン、トリメチルシリルアセチレン等を挙げることができる。本脱水素縮合反応の触媒を例示すれば、ブチルリチウム、フェニルリチウム、エトキシリチウム、エトキシナトリウム、エトキシカリウム、ビス(イソプロポキシ)バリウム、ビス(ヘキソキシ)バリウム、ビス(オクタノキシ)バリウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、酸化マグネシム、酸化カルシウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ナトリウムアルミニウム、水素化リチウムボロン等を挙げることができる。
【0020】
得られるエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体は、再沈法によって単離しても良いが、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒可溶部分を抽出後、濃縮乾固することにより、容易に単離することができる。
【0021】
単離されたエチニル化または置換エチニル化ケイ素含有重合体は、いずれも0℃〜300℃の範囲で一旦軟化するので、成形体を作成することが可能である。また、フェニルエチニル置換体にあっては、500℃を越える5%重量減温度を有する、熱安定性の極めて高いポリマーであり、エチニル基の種類や導入割合に応じて、熱安定性を制御することができる。
【0022】
本発明による一般式(1)の繰返し単位からなる重合体の分子量は1000〜5000000、好ましくは2000〜1000000、より好ましくは3000〜100000である。また、一般式(1)の繰返し単位と一般式(2)の繰返し単位とからなる重合体の分子量は1000〜5000000、好ましくは2000〜1000000、より好ましくは3000〜100000であり、両方の繰返し単位の割合は、一般式(1)の繰返単位はモル%で5〜100、好ましくは10〜100、より好ましくは20〜100である。
【0023】
【実施例】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、もとより本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
ポリ[(ジヒドロシリレン)(1,3−フェニレン)]0.5mmolをTHF2mLに溶解し、その溶液を、塩化第二銅1.0mmol、ヨウ化第一銅0.026mmolを入れたフラスコ中に注いだ。反応混合物を室温で15分攪拌したのち、不溶固体を濾過して除去し、濾液を濃縮して、ポリ[(クロロシリレン)(1,3−フェニレン)]をほぼ定量的に得た。1HNMR(C6D6)5.6〜5.7(m,1H,SiH),6.95〜7.1(m,1H,ArH),7.4〜7.6(m,2H,ArH),7.9〜8.15ppm(m,1H,ArH).29SiNMR(C6D6)−5.45ppm(JSiH=240Hz)。
実施例2
ポリ[(クロロシリレン)(1,3−フェニレン)]0.5mmolのTHF(1.5mL)溶液にリチウムフェニルアセチリドのTHF溶液(1M)0.5mLを加え、室温で15分攪拌した。THFを減圧除去後、トルエン3mLを加え、分離した塩化リチウムを濾過によって除いた。反応の完了は、1HNMRと29SiNMRスペクトルにおけるSiHClに対応するシグナルの消失と、
【0024】
【化22】
に対応する新しいシグナルの出現によって確認された。分子量はMw/Mn=26000/9000であった。単離収率は52%であった。1HNMR(C6D6)5.55(s,1H,SiH),6.8〜8.7ppm(m,9H,ArH).13CNMR(C6D6)87.62,110.69ppm
【0025】
【化23】
29SiNMR(C6D6)−39.68ppm(JSiH=214Hz)。このものの窒素下での熱重量分析を行った結果、5%重量減温度(Td5)は523℃、987℃での残さ量は84%であった。
実施例3〜6
塩化第二銅の量を少なくしたほかは実施例1と同様に反応を行って、[(クロロシリレン)(1,3−フェニレン)]と [(ジヒドロシリレン)(1,3−フェニレン)]のコポリマーを得た。このものを対応する量のリチウムフェニルアセチリドのTHF溶液(1M)を用いたほかは実施例2と同様に反応、単離して、[(フェニルエチニルシリレン)(1,3−フェニレン)]と [(ジヒドロシリレン)(1,3−フェニレン)]のコポリマー、[(フェニルエチニルシリレン)(1,3−フェニレン)]m[(ジヒドロシリレン)(1,3−フェニレン)]nを得た。生成ポリマーの性質を表1に、C6D6中でのNMRスペクトルデータを表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
実施例7
リチウムフェニルアセチリドの代わりに臭化エチニルマグネシウムのTHF溶液(0.5M)を1mL用いたほかは実施例2と同様に反応、後処理を行った。分子量はMw/Mn=9000/3000で、単離収率は61%であった。1HNMR(C6D6)2.14(s,1H,CH),5.29(s,1H,SiH),7.0〜7.1(m,1H,ArH),7.55〜7.7(m,2H,ArH),8.15〜8.35ppm(m,1H,ArH).13CNMR(C6D6)83.13,99.00ppm
【0028】
【化24】
29SiNMR(C6D6)−39.78ppm(JSiH=216Hz)。このもののTd5は325℃、987℃における残さは75%であった。
実施例8
リチウムフェニルアセチリドの変わりに、THF中でトリメチルシリルアセチレン0.6mmolにn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.53M)0.4mLを5〜10℃で加え、しかる後に室温で1時間攪拌して調整したリチウムトリメチルシリルアセチリド溶液を用いたほかは、実施例2と同様に反応、後処理を行った。分子量はMw/Mn=16000/8000で、単離収率は47%であった。1HNMR(C6D6)0.15(m,9H,SiCH3),5.2〜5.6(m,1H,SiH),7.0〜8.6ppm(m,4H,ArH).13CNMR(C6D6)0.27(CH3Si),106.70,120.47ppm
【0029】
【化25】
29SiNMR(C6D6)−17.62(SiMe3),−40.99ppm(JSiH=214Hz)。このもののTd5は245℃、987℃における残さは64%であった。
実施例9
ポリ[(ジヒドロシリレン)(1,3−フェニレン)]10mmolとエチニルベンゼン10mmolをmonoglyme 2mLに溶解し、その溶液をビス(オクタノキシ)バリウム{ Ba[OCH2CH(C2H5)CH2(CH2)2CH3]2 }0.15mmolを入れたフラスコ中に注いだ。反応混合物を80℃で8時間した。反応終了後、反応液を1Nの塩酸水溶液と水で洗浄し、次いで硫酸カルシウムで脱水した。得られた液濾過後、濾液を濃縮し、生成物の構造を1HNMRと29SiNMRスペクトルで測定した。実施例2と同様のスペクトルであった。分子量はMw/Mn=32000/12000であった。単離収率は78%であった。このものの窒素下での熱重量分析を行った結果、5%重量減温度(Td5)は531℃、987℃での残さ量は86%であった。
【0030】
【発明の効果】
本発明によると、原理的に成形が可能で、耐熱性にすぐれたケイ素含有重合体を提供することができる。またエチニル基の種類や導入割合を変えることにより、その熱安定性を任意に制御することができ、構造に応じた最適化が容易に実現される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat-resistant silicon-containing polymer having a new structure. More specifically, the present invention relates to a thermally crosslinkable or thermosetting silicon-containing polymer useful as a coating material or a heat-resistant structural material, and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Polymers containing organosilicon are attracting attention as heat-resistant materials because the silicon-carbon bond is thermally stable [for example, Hideki Sakurai, “The Latest Technology of Organosilicon Polymers” CMC (1996). ]]. However, most organosilicon polymers are a combination of silicon and an organic π-electron system, and their heat resistance depends on the thermal stability of the silicon-carbon bond and the organic π-electron system. .
[0003]
On the other hand, a carbon-carbon triple bond having silicon-hydrogen bonds (H—Si) in which hydrogen atoms are directly bonded on silicon and capable of reacting with these H—Si groups.
Embedded image
Silicon-based polymers having the following are poly [(methylsilylene) ethynylene] (US Patent 722375, 1986), poly [(phenylsilylene) diethylene] (Organometallics, 11, 2500 (1992)), and poly [(phenylsilylene) ethynylene. -1,3-phenylene-ethynylene] (Can. J. Chem., 68, 1100 (1990); Macromolecules, 27, 7917 (1994); Macromolecules, 30, 694 (1997); Adv. Mater., 9, 1187. (1997)), etc., but examples are extremely limited. These all have a carbon-carbon triple bond in the polymer main chain.
[0005]
In these polymers, it is considered that a silicon-hydrogen bond and a carbon-carbon triple bond are involved in thermal crosslinking and / or thermal curing during heating (for example, Polymer Journal, 54, 229 (1997)). However, if a silicon-hydrogen bond and a carbon-carbon triple bond react with each other, there should be an optimum content ratio thereof. However, the above-described conventional silicon-hydrogen bond and carbon-carbon triple bond are not included. In the case of a silicon-based polymer containing both, it is difficult to change the ratio between the two because the carbon-carbon triple bond is in the main chain of the polymer.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the present invention, various ratios of the silicon-hydrogen bond and the carbon-carbon triple bond, which are considered to be involved in thermal crosslinking and / or thermal curing, can be arbitrarily changed to control the thermal stability. It is intended to provide an ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymer.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have conducted intensive research to achieve the purpose of the previous term. As a result, the silicon-hydrogen bond hydrogens of poly [(silylene) arylene] s were successfully substituted at any ratio with ethynyl groups or various substituted ethynyl groups, and the present invention was completed based on this. It came to.
[0008]
That is, the present invention
1) General formula (1)
[0009]
Embedded image
(Wherein A is a divalent aromatic group, R is hydrogen, an alkyl group, an aryl group, or an organic silyl group.) Ethynylated or substituted ethynyl consisting of a plurality of identical or different repeating units Silicon-containing polymer,
2) General formula (1)
[0010]
Embedded image
(Wherein A is a divalent aromatic group, R is hydrogen, an alkyl group, an aryl group, or an organic silyl group) and a plurality of the same or different repeating units represented by the general formula (2)
[0011]
Embedded image
(Wherein A is a divalent aromatic group) and an ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymer comprising a repeating unit represented by: 3) Above 1), 2) each ethynylated or Method for producing substituted ethynylated silicon-containing polymer,
Is to provide.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the general formula representing the ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymer of the present invention, A in the formula represents a divalent aromatic group. Examples of these divalent aromatic groups include divalent aromatic hydrocarbon groups such as phenylene groups and naphthylene groups, divalent aromatic heterocyclic groups such as pyridylene groups and thienylene groups, and divalent aromatic organic metals such as ferrocenylene groups. Examples of these groups include a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, and an organic silyl group.
[0013]
R in the formula represents hydrogen, an alkyl group, an aryl group, or an organic silyl group. Examples of the alkyl group include linear and branched saturated hydrocarbon groups having up to 10 carbon atoms. Examples of these include methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, hexyl group, cyclohexyl group and the like. Examples of the aryl group include aromatic groups having up to 14 carbon atoms. For example, a phenyl group, a tolyl group, a naphthyl group, an anthranyl group, and the like can be given. The ring may be substituted with a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, an organic silyl group, or the like.
[0014]
As a raw material of the ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymer in the present invention, the following general formula (2)
[0015]
Embedded image
And general formula (3)
[0016]
Embedded image
Examples thereof include silicon-containing polymers having one or both of them as repeating units. Those having only the general formula (2) as a repeating unit can be easily synthesized by a desilane polycondensation reaction disclosed in JP-A-6-256526. In the general formula, A in the formula represents a divalent aromatic group. Examples of these divalent aromatic groups include divalent aromatic hydrocarbon groups such as phenylene groups and naphthylene groups, divalent aromatic heterocyclic groups such as pyridylene groups and thienylene groups, and divalent aromatic organic metals such as ferrocenylene groups. These divalent aromatic groups may be substituted with a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, an organic silyl group, or the like.
[0017]
The halogen of the SiHCl moiety of the above raw material having both of the general formulas (2) and (3) or only (3) as a repeating unit is converted into an ethynyl group or an ethynyl group or an alkali metal or alkaline earth metal salt of a substituted ethynyl anion. By substituting a substituted ethynyl group, the ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymer of the present invention can be synthesized. The ethynylation is carried out using an alkali metal salt or alkaline earth metal salt of the corresponding ethynyl anion or substituted ethynyl anion depending on the ethynyl group to be introduced. Examples of these ethynyl or substituted ethynyl salts include lithium phenylacetylide, ethynylmagnesium bromide, hexynyllithium, octynyllithium, trimethylsilylethynyllithium and the like. These ethynyl salts may be used as salts or generated from the corresponding acetylenes and butyl lithium in the reaction system.
[0018]
The hydrogen in the SiH 2 part of the above raw material having only the general formula (2) as a repeating unit is substituted with a halogen, and the halogen is further converted into an ethynyl group or a substituted ethynyl by an alkali metal or alkaline earth metal salt of ethynyl or a substituted ethynyl anion. By substituting a group, the ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymer of the present invention can be synthesized. Halogenation is carried out by the method of converting SiH 2 to SiHCl with cupric chloride using cuprous iodide as a catalyst, as reported by Kunai et al. In Organometallics, 11, 2708-2711 (1992). be able to. The halogenation can be performed by using a solvent that dissolves the raw materials. The ethynylation is carried out using an alkali metal salt or alkaline earth metal salt of the corresponding ethynyl anion or substituted ethynyl anion depending on the ethynyl group to be introduced. Examples of these ethynyl or substituted ethynyl salts include lithium phenylacetylide, ethynylmagnesium bromide, hexynyllithium, octynyllithium, trimethylsilylethynyllithium and the like. These ethynyl salts may be used as salts or generated from the corresponding acetylenes and butyl lithium in the reaction system.
[0019]
On the other hand, the above-mentioned raw material having only the general formula (2) as a repeating unit is dehydrogenatively condensed with acetylene or substituted acetylene, and the hydrogen in the SiH 2 part is substituted with an ethynyl group or a substituted ethynyl group. Ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymers can be synthesized. Dehydrogenative condensation involves the use of alkali metal or alkaline earth metal hydrocarbons, alkoxides, amides, oxides, or hydrides that promote the dehydrogenation reaction between Si—H and acetylene C—H. it can. Examples of acetylene or substituted acetylenes used in the present dehydrogenative condensation reaction include phenylacetylene, 1-octyne, 1-hexyne, acetylene, trimethylsilylacetylene and the like. Examples of the catalyst for the dehydrogenative condensation reaction include butyl lithium, phenyl lithium, ethoxy lithium, ethoxy sodium, ethoxy potassium, bis (isopropoxy) barium, bis (hexoxy) barium, bis (octanoxy) barium, lithium bis (trimethylsilyl). ) Amide, lithium bis (trimethylsilyl) amide, magnesium oxide, calcium oxide, lithium aluminum hydride, sodium aluminum hydride, lithium boron hydride and the like.
[0020]
The resulting ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymer may be isolated by reprecipitation, but can be easily isolated by extracting an organic solvent soluble part such as benzene and toluene, and then concentrating to dryness. can do.
[0021]
Since all the isolated ethynylated or substituted ethynylated silicon-containing polymers are once softened in the range of 0 ° C. to 300 ° C., it is possible to prepare a molded product. In addition, in the phenylethynyl substituted product, it is a polymer with extremely high thermal stability having a 5% weight loss temperature exceeding 500 ° C., and the thermal stability is controlled according to the type and introduction ratio of the ethynyl group. be able to.
[0022]
The molecular weight of the polymer composed of the repeating unit of the general formula (1) according to the present invention is 1000 to 5000000, preferably 2000 to 1000000, more preferably 3000 to 100,000. The molecular weight of the polymer composed of the repeating unit of the general formula (1) and the repeating unit of the general formula (2) is 1000 to 5000000, preferably 2000 to 1000000, more preferably 3000 to 100,000. As for the ratio, the repeating unit of General formula (1) is 5-100 in mol%, Preferably it is 10-100, More preferably, it is 20-100.
[0023]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further in detail, naturally this invention is not limited to a following example.
Example 1
0.5 mmol of poly [(dihydrosilylene) (1,3-phenylene)] is dissolved in 2 mL of THF, and the solution is poured into a flask containing cupric chloride 1.0 mmol and cuprous iodide 0.026 mmol. It is. After stirring the reaction mixture at room temperature for 15 minutes, the insoluble solid was removed by filtration, and the filtrate was concentrated to obtain poly [(chlorosilylene) (1,3-phenylene)] almost quantitatively. 1 HNMR (C 6 D 6 ) 5.6 to 5.7 (m, 1H, SiH), 6.95 to 7.1 (m, 1H, ArH), 7.4 to 7.6 (m, 2H, ArH), 7.9-8.15 ppm (m, 1H, ArH). 29 Si NMR (C 6 D 6 ) -5.45 ppm (JSiH = 240 Hz).
Example 2
To a solution of poly [(chlorosilylene) (1,3-phenylene)] 0.5 mmol in THF (1.5 mL) was added 0.5 mL of a solution of lithium phenylacetylide in THF (1M), and the mixture was stirred at room temperature for 15 minutes. After THF was removed under reduced pressure, 3 mL of toluene was added, and the separated lithium chloride was removed by filtration. Completion of the reaction is the disappearance of the signal corresponding to SiHCl in the 1 H NMR and 29 Si NMR spectra,
[0024]
Embedded image
Confirmed by the appearance of a new signal corresponding to. The molecular weight was Mw / Mn = 26000/9000. The isolation yield was 52%. 1 HNMR (C 6 D 6 ) 5.55 (s, 1H, SiH), 6.8 to 8.7 ppm (m, 9H, ArH). 13 C NMR (C 6 D 6 ) 87.62, 110.69 ppm
[0025]
Embedded image
29 Si NMR (C 6 D 6 ) -39.68 ppm (JSiH = 214 Hz). As a result of thermogravimetric analysis under nitrogen, the 5% weight loss temperature (Td5) was 523 ° C., and the residual amount at 987 ° C. was 84%.
Examples 3-6
The reaction was conducted in the same manner as in Example 1 except that the amount of cupric chloride was reduced, and [(chlorosilylene) (1,3-phenylene)] and [(dihydrosilylene) (1,3-phenylene)] A copolymer was obtained. This was reacted and isolated in the same manner as in Example 2 except that the corresponding amount of lithium phenylacetylide in THF (1 M) was used, and [(phenylethynylsilylene) (1,3-phenylene)] and [( A copolymer of [dihydrosilylene) (1,3-phenylene)], [(phenylethynylsilylene) (1,3-phenylene)] m [(dihydrosilylene) (1,3-phenylene)] n was obtained. The properties of the produced polymer are shown in Table 1, and the NMR spectrum data in C 6 D 6 are shown in Table 2.
[0026]
[Table 1]
[0027]
[Table 2]
Example 7
The reaction and post-treatment were performed in the same manner as in Example 2 except that 1 mL of ethynylmagnesium bromide in THF (0.5 M) was used instead of lithium phenylacetylide. The molecular weight was Mw / Mn = 9000/3000, and the isolation yield was 61%. 1 HNMR (C 6 D 6 ) 2.14 (s, 1 H, CH), 5.29 (s, 1 H, SiH), 7.0 to 7.1 (m, 1 H, ArH), 7.55 to 7 .7 (m, 2H, ArH), 8.15-8.35 ppm (m, 1H, ArH). 13 C NMR (C 6 D 6 ) 83.13, 99.00 ppm
[0028]
Embedded image
29 Si NMR (C 6 D 6 ) -39.78 ppm (JSiH = 216 Hz). This had Td5 of 325 ° C. and a residue at 987 ° C. of 75%.
Example 8
Instead of lithium phenylacetylide, 0.4 mL of hexane solution (1.53M) of n-butyllithium was added to 0.6 mmol of trimethylsilylacetylene in THF at 5 to 10 ° C., and then the mixture was stirred at room temperature for 1 hour for adjustment. The reaction and post-treatment were performed in the same manner as in Example 2 except that the lithium trimethylsilyl acetylide solution was used. The molecular weight was Mw / Mn = 16000/8000, and the isolation yield was 47%. 1 HNMR (C 6 D 6 ) 0.15 (m, 9H, SiCH 3 ), 5.2 to 5.6 (m, 1H, SiH), 7.0 to 8.6 ppm (m, 4H, ArH). 13 C NMR (C 6 D 6 ) 0.27 (CH 3 Si), 106.70, 120.47 ppm
[0029]
Embedded image
29 Si NMR (C 6 D 6 ) -17.62 (SiMe 3 ), −40.99 ppm (JSiH = 214 Hz). This product had a Td5 of 245 ° C. and a residue at 987 ° C. of 64%.
Example 9
10 mmol of poly [(dihydrosilylene) (1,3-phenylene)] and 10 mmol of ethynylbenzene are dissolved in 2 mL of monoglyme, and the solution is dissolved in bis (octanoxy) barium {Ba [OCH 2 CH (C 2 H 5 ) CH 2 (CH 2) 2 CH 3] 2} poured into a flask containing 0.15 mmol. The reaction mixture was at 80 ° C. for 8 hours. After completion of the reaction, the reaction solution was washed with 1N hydrochloric acid aqueous solution and water, and then dehydrated with calcium sulfate. After filtration of the obtained liquid, the filtrate was concentrated, and the structure of the product was measured by 1 HNMR and 29 SiNMR spectrum. The spectrum was the same as in Example 2. The molecular weight was Mw / Mn = 32000/12000. The isolation yield was 78%. As a result of thermogravimetric analysis under nitrogen, the 5% weight loss temperature (Td5) was 531 ° C., and the residual amount at 987 ° C. was 86%.
[0030]
【The invention's effect】
According to the present invention, a silicon-containing polymer that can be molded in principle and has excellent heat resistance can be provided. Further, by changing the type and introduction ratio of the ethynyl group, the thermal stability can be arbitrarily controlled, and optimization according to the structure is easily realized.
Claims (8)
Priority Applications (1)
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JP28417498A JP3972088B2 (en) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | Heat-resistant silicon-containing polymer |
Applications Claiming Priority (1)
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JP3972088B2 true JP3972088B2 (en) | 2007-09-05 |
Family
ID=17675149
Family Applications (1)
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JP28417498A Expired - Lifetime JP3972088B2 (en) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | Heat-resistant silicon-containing polymer |
Country Status (1)
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1998
- 1998-10-06 JP JP28417498A patent/JP3972088B2/en not_active Expired - Lifetime
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