JP3970536B2 - 発電設備の最適運転計画策定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、1または複数の発電設備を有する発電事業者が電力市場への電力販売により得る利益を最大にするように所有する各発電設備の最適な運転計画を策定するための最適運転計画策定方法に係り、特に発電変動に係るリスクを考慮した運転計画を策定するための最適運転計画策定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、金融分野においては、株、債券、金利等から構成される金融商品について、価格変動等の不確定要因に起因して生じるリスクに対するリスク管理を実施する手法やシステムが開発されている。然るに、規制緩和に伴って形成されつつある電力市場において発電、送電、配電等の変動に起因して生じるリスクに対するリスク管理を実施する手法やシステムは開発されてはいない。また、発電事業者の利益を最大にするための発電事業者所有の発電設備に係る最適運転計画の策定については、従来のシステムは予定通りの発電を実施できることを前提として発電設備に係る最適な運転計画を策定する機能を有するのみである。したがって、例えば燃料不足やシステム系統の不安定化、その他様々な不確定要因に起因する発電変動により生じるリスクに対するリスク管理を考慮して発電設備に係る最適な運転計画を策定できるようなシステムは開発されてはいない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の発電設備の最適運転計画策定システムは以上のように構成されているので、発電事業者は電力市場というこれまでに存在しなかった市場に対して適用できるリスク管理手法を備えておらず、発電変動が生じた際に多額の損失を被る場合があって安定した事業収益を得ることができないという課題があった。
【0004】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、安定した事業収益を得ることができるように発電変動に係るリスクを考慮して発電設備の最適運転計画を策定することができる最適運転計画策定方法を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、所定の時間帯毎の電力市場への売電価格を設定する第1のステップと、所定の時間帯毎に、発電設備の取り得る運転状態を検出して、それぞれの運転状態について、当該運転状態が発電設備の稼動を示す場合には対象とする時間帯において最も利益を得ることができる最適な発電量を算出するとともに、発電設備の稼動または停止にかかわらず当該運転状態に到達する遷移経路並びに当該遷移経路を経ることで初期状態から得られる利益を登録する第2のステップと、最後の時間帯において、取り得る運転状態のなかから初期状態からの利益が最も大きくなる運転状態を検出するとともに当該運転状態に到達する遷移経路を特定して、この特定された遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する第3のステップとを有し、第2のステップで実施される最適な発電量の算出において、発電量に基づく利益を、電力販売により生じる利益から発電に係るリスクに起因する損失を減じて求めるようにしたものである。
【0006】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、所定の時間帯毎の電力市場への売電価格を設定する第1のステップと、所定の時間帯毎に、発電設備の取り得る運転状態を検出して、それぞれの運転状態について、当該運転状態が発電設備の稼動を示す場合には対象とする時間帯において最も利益を得ることができる最適な発電量を算出するとともに、発電設備の稼動または停止にかかわらず当該運転状態に到達する遷移経路並びに当該遷移経路を経ることで初期状態から得られる利益を登録する第2のステップと、最後の時間帯において、取り得る運転状態のなかから初期状態からの利益が最も大きくなる運転状態を検出するとともに当該運転状態に到達する遷移経路を特定して、この特定された遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する第3のステップとを有し、第2のステップにおいて、それぞれの運転状態に対して、当該運転状態に到達する遷移経路を経ることで得られる利益を登録する際に、当該運転状態を取ることで対象とする時間帯にて得られる利益を、発電設備が最適な発電量で発電したときの電力販売により生じる利益から発電に係るリスクに起因する損失を減じて求めるようにしたものである。
【0007】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、発電に係るリスクに起因する損失を発電変動に起因して生じる損失としたものである。
【0008】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、発電変動の生起確率の確率分布が所定の発電量範囲で一定値となる一様分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めるようにしたものである。
【0009】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、発電変動の生起確率の確率分布が正規分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めるようにしたものである。
【0010】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、発電変動の生起確率の確率分布が対数正規分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めるようにしたものである。
【0011】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、予め設定された発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態に基づいて擬似的に発電変動を発生させ、それぞれの時間帯および運転状態毎に擬似的に発生された発電変動に基づいて発電変動に起因して生じる損失を求め、所定数のサンプルについて第1のステップから第3のステップを繰り返し実施することでそれぞれ策定された複数の運転計画のなかから最適な運転計画を選定するようにしたものである。
【0012】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、発電変動の発生事象がPoisson分布に従うとともに発電変動の大きさがGauss分布に従うことに基づいて発電変動を擬似的に発生するようにしたものである。
【0013】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、インターネットを介したデータ伝送に基づいて電力市場への売電価格を設定するようにしたものである。
【0014】
この発明に係る発電設備の最適運転計画策定方法は、インターネットを介したデータ伝送に基づいて発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態を設定するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
本願発明を明確に開示するために、まず発電事業者が電力市場において契約した電力量を予定通りに供給することを前提とした場合の発電設備に係る最適運転計画策定方法について説明する。ここで策定される最適運転計画は、発電事業者の利益を最大にするように、発電事業者の保有するそれぞれの発電設備について、入札の対象となる所定の時間帯毎の運転状態並びに稼動状態にある場合の発電量を求めるものであり、その目的関数は式(1)により与えられる。
【数1】
Figure 0003970536
ただし、式(1)のCtiは以下の式(2)に基づいて算定される。
【数2】
Figure 0003970536
【0016】
また、発電事業者の所有する各発電設備については、当該発電設備の種別、構造等に基づいてそれぞれ種々の制約条件が課せられる。まず、個々の発電設備について、当該発電設備の発電量に係る制約条件は、以下の式(3)により与えられる。
【数3】
Figure 0003970536
また、各発電設備について、基準として設定される一つの時間帯当たりの発電量の増加率(出力変化率)に係る制約条件は、以下の式(4)により与えられる。
【数4】
Figure 0003970536
また、各発電設備について、発電を開始した後に発電の持続を必要とする稼動時間に係る制約条件は、以下の式(5)により与えられる。
【数5】
Figure 0003970536
また、各発電設備について、一旦発電を停止した後に再び発電を開始するまでに発電設備を冷却するために必要となる停止時間に係る制約条件は、以下の式(6)により与えられる。
【数6】
Figure 0003970536
【0017】
ここで、上記の目的関数および制約条件を表す各式において用いられている各変数の表す内容について説明する。
tiは発電設備iの時間tでの運転状態(稼動時:1,停止時:0)、nは電力市場の数、Nは発電設備の数、Tは電力市場への電力販売についてそれぞれ入札対象の単位となる時間帯(以下、入札時間帯と称する)の総数、pmtは入札時間帯tでの電力市場mへの入札予測価格、Qmtiは入札時間帯tでの発電設備iの発電市場mへの売電量(MW)、Ctiは入札時間帯tでの発電設備iの運転費用、TCmtiは入札時間帯tでの発電設備iの電力市場mへの送電費用、a,b,cは発電設備iの燃料費算出用係数、STは発電設備iの起動費用、Q minは発電設備iの最小発電量、Q maxは発電設備iの最大発電量、Xti onは発電設備iの時間tでの連続稼動時間、Xti offは発電設備iの時間tでの連続停止時間、T minupは発電設備iの最小稼動時間、T mindnは発電設備iの最小停止時間、Rは発電設備iの最大出力変化率である。
【0018】
上記の目的関数および制約条件に基づく最適運転計画の算定においては、「電力市場の需要総量は、一つの発電事業者が保有する1または複数の発電設備により得られる発電総量より十分に多い」という仮定により、任意の入札時間帯において、保有する全ての発電設備からの出力電力の入札対象を同一の電力市場にすることも可能である。すなわち、発電事業者の保有する発電設備間での調整が不要となり、入札時間帯毎に複数の電力市場のなかで最高の売電価格で販売することができる電力市場に対して個々の発電設備について独立に入札することにより、発電事業者の保有する発電設備全体に係る利益の最大化を図ることが可能となる。なお、売電価格は入札予測価格pmtから送電費用TCmtiを引いた費用として与えられ、売電収入は(pmt−TCmti)・Qmtiとなる。
【0019】
次に、発電設備の最適運転計画を策定するためのアルゴリズムについて説明する。この策定アルゴリズムにおいては、各発電設備毎に、当該発電設備の初期運転状態から始めて入札時間帯毎の運転状態(稼動/停止に係る運転状態)並びに稼動状態にある場合の発電量に基づいて利益を計算し、運転状態について発電設備の取り得る全ての遷移経路を探索して、探索された複数の遷移経路のなかから利益を最大化できる遷移経路を特定することに基づいて、最適運転計画を策定する。以下、入札時間帯をt、発電設備が取り得るそれぞれの運転状態を識別するための変数をk、入札時間帯tにおいて発電設備が運転状態kにある際の当該発電設備について初期運転状態から得られる利益をP と表記するものとして、算定アルゴリズムに係る処理手順を示す。なお、入札時間帯tにおいて発電設備が取り得るそれぞれの運転状態kに対しては、当該運転状態kに到達するまでの遷移経路、並びに当該遷移経路を経ることで得られる利益P が登録されるものとする。
ステップ1: 入札時間帯毎に、最高の入札予測価格となっている電力市場を予め検出する。すなわち、運転計画策定対象の発電設備について、各入札時間帯に対する売電価格を設定する。
ステップ2: 発電設備の運転状態を初期状態に設定するとともに、計算時間を0に設定する。
ステップ3: 入札時間tについて、t=Tであればステップ5へ進む。t≠Tであれば入札時間帯tにおいて発電設備の取り得るそれぞれの運転状態kについて、式(5)に示される稼動時間に係る制約条件並びに式(6)に示される停止時間に係る制約条件に基づいて、次の入札時間帯t+1において遷移可能な運転状態kの集合を求める。
ステップ4: ステップ3の処理により特定される入札時間帯t+1で取り得るそれぞれの運転状態kについて、当該運転状態kに到達するまでの遷移経路、並びに当該遷移経路を経ることで得られる利益Pt+1 を当該運転状態kに対して登録する。なお、入札時間帯t+1で取り得るそれぞれの運転状態kについて、当該運転状態に到達できる遷移経路が複数存在する場合には、最大の利益Pt+1 および当該最大の利益Pt+1 を得られる遷移経路のみを運転状態kに対して登録するものとする。そして、入札時間帯t+1で取り得るすべての運転状態kについて上記処理が終了すれば、t=t+1としてステップ3に復帰する。
ステップ5: 入札時間帯Tにおいて取り得るそれぞれの運転状態kについて、最大の利益P を得られる運転状態kを検出するとともに、当該運転状態kに到達する遷移経路を特定し、当該特定された遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する。
【0020】
上記の最適運転計画策定アルゴリズムを具体的に説明する。
ここでは、発電設備に係る最小稼動時間T minupを4、並びに発電設備に係る最小停止時間T mindnを4とした場合を例として最適運転計画を策定するものとする。このような場合には、発電設備について以下に示すように例えば8つの運転状態k(k=1〜8)を定義することができる。
運転状態1: 運転を開始してからの経過時間が1である。
運転状態2: 運転を開始してからの経過時間が2である。
運転状態3: 運転を開始してからの経過時間が3である。
運転状態4: 運転を開始してからの経過時間が4以上である。
運転状態5: 運転を停止してからの経過時間が1である。
運転状態6: 運転を停止してからの経過時間が2である。
運転状態7: 運転を停止してからの経過時間が3である。
運転状態8: 運転を停止してからの経過時間が4以上である。
【0021】
図1は、それぞれの運転状態kについて、当該運転状態から次に遷移することができる運転状態を示すものである。図1に示されるように、発電を開始した後においては、式(5)に示される稼働時間に係る制約条件に基づいて、状態4になるまで稼動状態を維持する必要がある。状態4においては、既に4以上の時間が経過しているので、さらに稼動状態を継続してもよく(状態4)、また運転を停止してもよい(状態5)。
【0022】
図2は、発電設備の取り得る運転状態および当該運転状態に到達する遷移経路を示す図である。図2においては、発電設備の初期状態すなわち入札時間帯0における運転状態が状態1である場合を例にして、当該発電設備が取り得る運転状態および当該運転状態に到達する遷移経路を示すものであり、各入札時間帯において発電設備の取り得る運転状態を○印で示し、当該運転状態に到達するまでの遷移経路を矢印により示すものとする。この発電設備においては、式(5)に示される稼動時間に係る制約条件に基づいて、入札時間帯3までは稼動状態を維持する必要がある。入札時間帯4では、発電を継続してもよく(状態4)、発電を停止してもよい(状態5)。また、一旦発電を停止すると、式(6)に示される停止時間に係る制約条件に基づいて、例えば入札時間帯4で発電を停止した場合には、入札時間帯7までは停止状態を維持する必要がある。また、入札時間帯8の状態8のように当該運転状態に到達することができる遷移経路が複数ある場合には、当該運転状態に到達するそれぞれの遷移経路を経ることで得られる利益を算定して、最も大きな利益を得られる遷移経路(この場合、入札時間帯7の状態7から到達する遷移経路)のみを有効とする。そして、最終の入札時間帯である入札時間帯10において、発電設備の取り得るそれぞれの運転状態について、当該運転状態に対して登録された初期状態からの利益が最大となる運転状態を検出する。例えば入札時間帯10において最大の利益を得られる運転状態が状態4である場合には、この状態4に到達する遷移経路1が特定されて、この遷移経路1に基づいて発電設備の運転計画を策定する。すなわち、入札時間帯iの運転状態jを(i,j)で表せば、(1,2)→(2,3)→(3,4)→(4,4)→(5,4)→(6,4)→(7,4)→(8,4)→(9,4)→(10,4)で特定される遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する。
【0023】
なお、各入札時間帯においてそれぞれ取り得る運転状態毎に、発電設備が対象とする入札時間帯で最大の利益を得られるように算定されるべき最適な発電量は、式(1)および式(2)として与えられる目的関数および式(3)および式(4)として与えられる制約条件に基づいて、以下に示す式(7)に基づいて求められる。
【数7】
Figure 0003970536
上記の式(7)について、(Pmt−b)/2aという値は式(1)の目的関数を売電量Qmtiにより偏微分することで求められ、式(1)の目的関数の極値を与えるものである。
【0024】
次に、発電変動に起因して発電事業者が被る損失すなわち発電変動に係るリスクについて説明する。図3は、発電変動の一例を示す図である。図3において、実線は電力市場における契約に基づいて発電が予定されていた契約発電量、点線は実際の発電量である。図3に示されるように、契約発電量と実際の発電量とは一致せず、契約発電量と実際の発電量とが相違する事象すなわち発電変動が生じると、発電変動の大きさに応じて発電事業者は損失を被ることとなる。発電変動に基づく発電事業者の損失について説明すると、発電事業者が同時同量(30分単位の時間帯毎に契約発電量と実際の発電量との差が契約発電量の3%以内であること)を達成できなかった場合には、電力会社の負荷変動対応電力サービスを受けることになる。この負荷変動対応電力サービスにおいては、電力会社により補填される電力に係る単価が高く、当該サービスを受けることは発電事業者に財務上大きな損失を与えることとなる。例えば、図3に示される例において、10:00−10:30の時間帯において予定していた契約発電量より少ない電力しか発電できなかった場合には、負荷変動対応電力サービスを受けて電力会社から電力を買い取ることになる。
【0025】
負荷変動対応電力サービスの一例について説明する。ここで、Qplanは単位となるそれぞれの時間帯において発電が予定されていた契約発電量、Qはそれぞれの時間帯において発電された実際の発電量、Pは契約発電量よりも超過した電力に係る電力会社の単位電力当たりの買取価格、Pは契約発電量よりも不足した電力に係る電力会社への単位電力当たりの支払価格である。
1)1.03Qplan<Qの場合: 超過分の3%までは電力会社がPで無条件に買い取る。3%を越える分は、無料となる。
2)Qplan<Q≦1.03Qpalnの場合: 超過分は電力会社がPで無条件に買い取る。
3)0.97Qplan≦Q<Qplanの場合: 不足分を電力会社が補う。発電事業者は電力会社にPを支払う。
4)0<Q<0.97Qplanの場合: 不足分を電力会社が補う。発電事業者は、3%までの不足分については電力会社にPを支払い、それを超過する不足分については1.5Pを支払う。
【0026】
次に、上記発電変動に係るリスクを考慮した発電設備の最適運転計画策定について説明する。発電設備について、任意の入札時間帯において得られる利益は以下の式(8)により示される。
B=pQ−(aQ+bQ+c) (8)
式(8)において、Bは利益関数、pは売電価格、a,b,cは発電設備の運転費用を算出するための発電係数を示している。なお、売電価格pは、対象とする入札時間帯において最も売電価格の高い電力市場へ電力を販売する際の売電価格として与えられるものであり、最適運転計画策定の初期段階において予め設定されるものである。
【0027】
一方、負荷変動対応電力による損益Lは、以下に示す式(9)〜式(12)により算定される。
Figure 0003970536
図4は、上式により示される発電量Qと損益Lとの間の関係を示すグラフである。この発明の実施の形態1による最適運転計画策定方法では、発電変動リスクすなわち発電変動に起因して生じる損失Rを損益Lの期待値として与える。したがって、発電変動リスクRは、以下に示す式(13)により算定される。
【数8】
Figure 0003970536
また、発電変動リスクRを考慮した利益関数Bは、以下の式(14)により表される。
B=pQ−(aQ+bQ+c)−R (14)
式(14)について、利益関数Bについて極値を与える発電量、すなわち
∂B/∂Q=0を与える発電量Qoptを最適発電量とする。
【0028】
上記のように、この発明の実施の形態1による発電設備の最適運転計画策定方法は、基本的には既に説明した最適運転計画策定アルゴリズムを用いており、ステップ4において対象とする入札時間帯で取り得るそれぞれの運転状態kについて最適な発電量を算出するに際して、発電量に基づく利益を、電力販売により生じる利益から発電変動リスクRを減じて求める点で特徴を有するものである。すなわち、式(7)において、(Pmt−b)/2aという値に代えて上記の最適発電量Qoptを代入して、各入札時間帯での発電量を求めることを特徴とするものである。
【0029】
ここで、最適発電量の算出に影響を与える発電変動リスクRの算定方式について説明する。第1に、各入札時間帯での発電変動の生起確率P(Q)が所定の区間[αQplan,βQplan]で一定値となる一様分布について説明する。図5は、発電変動と当該発電変動の生起確率との間の関係が一様分布となる際の確率分布を示す図である。図5においては、0<α<0.97、β>1.03とするものとする。この際、発電変動リスクRは、以下の式(15)に示されるように簡単な計算により求められる。
R=κQplan (15)
したがって、発電変動リスクRを考慮した最適発電量Qoptは、同様に利益関数Bについて∂B/∂Q=0を与える発電量Qとして、以下の式(16)により与えられる。
opt=(p−b−κ)/2a (16)
【0030】
第2に、各入札時間帯での発電変動の生起確率P(Q)の確率分布が正規分布に従う場合について説明する。正規分布に従う場合の生起確率P(Q)は、以下の式(17)により与えられる。
【数9】
Figure 0003970536
この場合にも、各入札時間帯での最適発電量を解析的に求めることが可能となる。また、発電変動は、社会的、機械的、人的等の非常に多くの要因に基づいて発生するものである。このように多くの要因に基づいて生じる変動は数学的に正規分布でよく近似できる(大数の法則)から、発電変動に係るモデル化の精度を高めて、発電設備についてより収益性の高い運転計画を策定することが可能となる。但し、正規分布を適用する場合には、Q<0においてもP(Q)の値は0より大きくなるので、数学的に何らかの補正が必要となる。
【0031】
第3に、各入札時間帯での発電変動の生起確率P(Q)の確率分布が対数正規分布に従う場合について説明する。対数正規分布に従う場合の正規確率P(Q)は、以下の式(18)により与えられる。
【数10】
Figure 0003970536
この場合にも、計算は困難となるが、最適発電量を解析的に求めることは可能である。この対数正規分布を適用する場合には、Q<0におけるP(Q)の値を0にすることができるので、発電変動に係るモデル化の精度を向上することが可能となる。
【0032】
以上のように、この実施の形態1によれば、任意の入札時間帯で取り得るそれぞれの運転状態について最適な発電量を求めるに際して、発電量に基づく利益を電力販売により生じる利益から発電変動に起因して生じる損失を減じて求めるように構成したので、発電変動に係るリスクを考慮した発電設備の最適運転計画を策定することができて、安定した事業収益を得ることができるという効果を奏する。
【0033】
なお、上記の実施の形態1では、発電変動の生起確率P(Q)の確率分布が従う分布形態に基づいて、それぞれの入札時間帯および運転状態毎に発電変動リスクRを損失Lの期待値として求めて発電設備に係る最適運転計画を策定する方法を開示している。これに対して、実施の形態1の変形例として、コンピュータシミュレーションを用いて、それぞれの入札時間帯および運転状態毎に、擬似的に発電変動を発生して最適運転計画を策定する方法も有効に用いることができる。この方法は、基本的にはモンテカルロ法を採用して実施する。具体的には、最適運転計画策定アルゴリズムのステップ4で実施される最適な発電量の算出において、稼動状態にある発電設備について予め設定された発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態(正規分布、対数正規分布等)に基づいて擬似的に発電変動を付与し、当該発電変動により生じる損失を電力販売により生じる利益から減じて、発電量に基づく利益を算出する。そして、この方法では、所定数のサンプル(例えば、1000サンプル)について、上記のような最適運転計画策定シミュレーションを実施して、策定された複数の運転計画を統計的に処理して、当該統計に基づいて複数の運転計画のなかから最適な運転計画を選定する。
【0034】
さらに、上記のようなコンピュータシミュレーションを用いることで、突発的またはランダムに発生する発電変動をモデル化して発電設備の最適運転計画を策定することも可能である。この場合、発電変動の発生事象をPoisson分布でモデル化するとともに発電変動の大きさをGauss分布でモデル化する。具体的には、最適運転計画策定アルゴリズムのステップ4において、発生事象に係るPoisson分布に基づいた任意の入札時間帯において発電変動の大きさに係るGauss分布に基づいた任意の大きさの発電変動を擬似的に付与し、当該発電変動によって生じる損失を減じて発電量に基づく利益を算出する。
【0035】
また、この実施の形態1による最適運転計画策定方法を実行するソフトウエアをインターネットで利用できるようにするのが好適である。このようにインターネットを利用することにより、電力市場への売電価格をリアルタイムに設定可能とし、入札と合わせたシステムを構築することができる。また、発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態についての情報、マーケット情報等のデータをリアルタイムで収集することで、発電変動に係るモデル化の精度を高めて、発電設備についてより収益性の高い運転計画を策定することが可能となる。
【0036】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2による発電設備の最適運転計画策定方法は、発電変動リスクを考慮しない通常の利益関数に基づいてそれぞれの入札時間帯に係る最適な発電量を求めるとともに、当該入札時間帯での利益を、発電設備が最適な発電量で発電した際の電力販売により生じる利益から発電変動に起因して生じる損失を減じて求める点で実施の形態1と相違する。
【0037】
この実施の形態2においては、任意の入札時間帯において得られる利益を示す利益関数として式(8)を採用する。したがって、∂B/∂Q=0を与える発電量Qoptは(p−b)/2aとなる。そして、各遷移経路毎の利益を登録するに際して、対象とする入札時間帯について得られる利益B’は、発電変動に起因する損失を減じることで、以下の式(19)で表される。
B’=pQopt−(aQopt +bQopt+c)−R (19)
【0038】
上記のように、この発明の実施の形態2による発電設備の最適運転計画策定方法は、基本的には既に説明した最適運転計画策定アルゴリズムを用いており、ステップ4において対象とする入札時間帯で取り得るそれぞれの運転状態kに対して、当該運転状態に到達する遷移経路を経ることで得られる利益を登録するに際して、対象とする入札時間帯で得られる利益を、最適な発電量で発電した電力の販売により生じる利益から発電変動に起因して生じる損失を減じて求める点で特徴を有するものである。
【0039】
また、この実施の形態2による発電設備の最適運転計画策定方法においても、発電変動に起因して生じる損失すなわち発電変動リスクRを損益Lの期待値として与えるものとし、各入札時間帯における発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態として、同様に一様分布、正規分布、対数正規分布等を扱うものとする。また、コンピュータシミュレーションを用いて、各入札時間帯において実際の発電変動を模擬し、所定数のサンプルについてそれぞれ策定された複数の運転計画のなかから最適な運転計画を選定することもできる。この際、実施の形態1と同様に、発電変動の発生事象をPoisson分布でモデル化するとともに、発電変動の大きさをGauss分布でモデル化することができる。さらに、この実施の形態2による発電設備の最適運転計画策定方法を実行するソフトウエアをインターネットで利用できるようにするのが好適である。
【0040】
以上のように、この実施の形態2によれば、実施の形態1と同等の効果を奏するとともに、任意の遷移経路を経ることで得られる利益を登録する際に、当該遷移経路の到達する運転状態を取ることにより得られる対象とする入札時間帯での利益を、発電設備が最適な発電量で発電した際の電力販売により生じる利益から発電変動に起因する損失を減じて求めるように構成したので、最適な発電量を発電変動リスクを考慮することなく計算できるとともに、定数として与えられる最適な発電量について発電変動に起因して生じる損失を計算できるから、発電量や利益の算出が容易となって、最適運転計画を策定するための全体的な演算時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0041】
なお、上記の実施の形態1および実施の形態2により開示された発電設備の最適運転計画策定方法は本願発明を例示するものであり、その技術的範囲を限定するものではないことに留意されたい。本願発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められ、特許請求の範囲と均等な技術的思想および特許請求の範囲内における種々の設計的変更が本願発明に含まれるものである。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、所定の時間帯毎の電力市場への売電価格を設定する第1のステップと、所定の時間帯毎に、発電設備の取り得る運転状態を検出して、それぞれの運転状態について、当該運転状態が発電設備の稼動を示す場合には対象とする時間帯において最も利益を得ることができる最適な発電量を算出するとともに、発電設備の稼動または停止にかかわらず当該運転状態に到達する遷移経路並びに当該遷移経路を経ることで初期状態から得られる利益を登録する第2のステップと、最後の時間帯において、取り得る運転状態のなかから初期状態からの利益が最も大きくなる運転状態を検出するとともに当該運転状態に到達する遷移経路を特定して、この特定された遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する第3のステップとを有し、第2のステップで実施される最適な発電量の算出において、発電量に基づく利益を、電力販売により生じる利益から発電に係るリスクに起因する損失を減じて求めるように構成したので、発電に係るリスクを考慮した発電設備の最適運転計画を策定することができるから、安定した事業収益を得ることができるという効果がある。
【0043】
この発明によれば、所定の時間帯毎の電力市場への売電価格を設定する第1のステップと、所定の時間帯毎に、発電設備の取り得る運転状態を検出して、それぞれの運転状態について、当該運転状態が発電設備の稼動を示す場合には対象とする時間帯において最も利益を得ることができる最適な発電量を算出するとともに、発電設備の稼動または停止にかかわらず当該運転状態に到達する遷移経路並びに当該遷移経路を経ることで初期状態から得られる利益を登録する第2のステップと、最後の時間帯において、取り得る運転状態のなかから初期状態からの利益が最も大きくなる運転状態を検出するとともに当該運転状態に到達する遷移経路を特定して、この特定された遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する第3のステップとを有し、第2のステップにおいて、それぞれの運転状態に対して、当該運転状態に到達する遷移経路を経ることで得られる利益を登録する際に、当該運転状態を取ることで対象とする時間帯にて得られる利益を、発電設備が最適な発電量で発電したときの電力販売により生じる利益から発電に係るリスクに起因する損失を減じて求めるように構成したので、発電に係るリスクを考慮した発電設備の最適運転計画を策定することができるから、安定した事業収益を得ることができるという効果を奏する。また、最適な発電量を発電に係るリスクを考慮することなく計算できるとともに、定数として与えられる最適な発電量について発電に係るリスクに起因する損失を計算できるから、発電量や利益の算出が容易となって、最適運転計画を策定するための全体的な演算時間を短縮することができるという効果がある。
【0044】
この発明によれば、発電変動の生起確率の確率分布が所定の発電量範囲で一定値となる一様分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めるように構成したので、各時間帯における最適な発電量を簡単な計算で解析的に求めることができるという効果がある。
【0045】
この発明によれば、発電変動の生起確率の確率分布が正規分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めるように構成したので、各時間帯における最適な発電量を解析的に求めることができるとともに、発電変動に係るモデル化の精度を高めて、発電設備についてより収益性の高い運転計画を策定することができるという効果がある。
【0046】
この発明によれば、発電変動の生起確率の確率分布が対数正規分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めるように構成したので、各時間帯における最適な発電量を解析的に求めることができるとともに、負の発電量に対する生起確率を0にすることができるから、発電変動に係るモデル化の精度を高めて、発電設備についてより収益性の高い運転計画を策定することができるという効果がある。
【0047】
この発明によれば、予め設定された発電変動の生起確率に係る分布形態に基づいて擬似的に発電変動を発生させ、それぞれの時間帯および運転状態毎に擬似的に発生された発電変動に基づいて発電変動に起因して生じる損失を求め、所定数のサンプルについて第1のステップから第3のステップを繰り返し実施することでそれぞれ策定された複数の運転計画のなかから最適な運転計画を選定するように構成したので、コンピュータシミュレーションを用いて個々のサンプルで策定された運転計画を統計的に処理し、発電設備に係る最適な運転計画を選定することができるから、発電事業に係る収益を統計的に予測することができて、より安定した事業収益を得ることができるという効果がある。
【0048】
この発明によれば、発電変動の発生事象がPoisson分布に従うとともに発電変動の大きさがGauss分布に従うことに基づいて発電変動を擬似的に発生するように構成したので、突発的またはランダムに発電変動が発生する場合においても、事業収益の安定化を図ることができるという効果がある。
【0049】
この発明によれば、インターネットを介したデータ伝送に基づいて電力市場への売電価格を設定するように構成したので、入札と合わせたシステム構築が可能になるという効果がある。
【0050】
この発明によれば、インターネットを介したデータ伝送に基づいて発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態を設定するように構成したので、発電変動に影響を与える社会的、機械的、人的等の種々の要因に関するデータをリアルタイムに収集して、その時点において最も適切であると考察される分布形態を設定することができるから、発電変動に係るモデル化の精度を高めて、収益性の高い運転計画を策定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 運転状態の遷移形態を示す図である。
【図2】 発電設備の取り得る運転状態および当該運転状態に到達する遷移経路を示す図である。
【図3】 発電変動の一例を示す図である。
【図4】 発電量と損益との間の関係を示す図である。
【図5】 発電変動と当該発電変動の生起確率との間の関係が一様分布となる際の確率分布を示す図である。

Claims (10)

  1. 所定の時間帯毎の電力市場への売電価格を設定する第1のステップと、
    所定の時間帯毎に、発電設備の取り得る運転状態を検出して、それぞれの運転状態について、当該運転状態が発電設備の稼動を示す場合には対象とする時間帯において最も利益を得ることができる最適な発電量を算出するとともに、発電設備の稼動または停止にかかわらず当該運転状態に到達する遷移経路並びに当該遷移経路を経ることで初期状態から得られる利益を登録する第2のステップと、
    最後の時間帯において、取り得る運転状態のなかから初期状態からの利益が最も大きくなる運転状態を検出するとともに当該運転状態に到達する遷移経路を特定して、この特定された遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する第3のステップとを有し、
    前記第2のステップで実施される最適な発電量の算出において、発電量に基づく利益を、電力販売により生じる利益から発電に係るリスクに起因する損失を減じて求めることを特徴とする発電設備の最適運転計画策定方法。
  2. 所定の時間帯毎の電力市場への売電価格を設定する第1のステップと、
    所定の時間帯毎に、発電設備の取り得る運転状態を検出して、それぞれの運転状態について、当該運転状態が発電設備の稼動を示す場合には対象とする時間帯において最も利益を得ることができる最適な発電量を算出するとともに、発電設備の稼動または停止にかかわらず当該運転状態に到達する遷移経路並びに当該遷移経路を経ることで初期状態から得られる利益を登録する第2のステップと、
    最後の時間帯において、取り得る運転状態のなかから初期状態からの利益が最も大きくなる運転状態を検出するとともに当該運転状態に到達する遷移経路を特定して、この特定された遷移経路に基づいて発電設備の運転計画を策定する第3のステップとを有し、
    前記第2のステップにおいて、それぞれの運転状態に対して、当該運転状態に到達する遷移経路を経ることで得られる利益を登録する際に、当該運転状態を取ることで対象とする時間帯にて得られる利益を、発電設備が最適な発電量で発電したときの電力販売により生じる利益から発電に係るリスクに起因する損失を減じて求めることを特徴とする発電設備の最適運転計画策定方法。
  3. 発電に係るリスクに起因する損失が発電変動に起因して生じる損失であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
  4. 発電変動の生起確率の確率分布が所定の発電量範囲で一定値となる一様分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めることを特徴とする請求項3記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
  5. 発電変動の生起確率の確率分布が正規分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めることを特徴とする請求項3記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
  6. 発電変動の生起確率の確率分布が対数正規分布に従うことに基づいて発電変動に起因して生じる損失を求めることを特徴とする請求項3記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
  7. 予め設定された発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態に基づいて擬似的に発電変動を発生させ、それぞれの時間帯および運転状態毎に擬似的に発生された発電変動に基づいて発電変動に起因して生じる損失を求め、
    所定数のサンプルについて第1のステップから第3のステップを繰り返し実施することでそれぞれ策定された複数の運転計画のなかから最適な運転計画を選定することを特徴とする請求項3記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
  8. 発電変動の発生事象がPoisson分布に従うとともに発電変動の大きさがGauss分布に従うことに基づいて発電変動を擬似的に発生することを特徴とする請求項7記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
  9. インターネットを介したデータ伝送に基づいて電力市場への売電価格を設定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
  10. インターネットを介したデータ伝送に基づいて発電変動の生起確率の確率分布に係る分布形態を設定することを特徴とする請求項3記載の発電設備の最適運転計画策定方法。
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