JP3969688B2 - 両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体 - Google Patents

両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体に関し、詳細には、左右眼に独立な画像を呈示して観察者に立体感を与える両眼立体視画像の知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質を評価する両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び両眼立体視画像評価プログラムを記録する記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、情報化社会にあって、人間に呈示される画像は、白黒画像からカラー画像に、さらに、立体画像へと変化するとともに、多様化している。
【0003】
このような画像は、一般に呈示される前に適切に評価される必要が知り、従来から種々の評価技術が提案されている。
【0004】
例えば、計測領域の大きさを変えて濃度分散値を計測して判定基準値と比較し、また、良品計測時に計測領域毎の濃度分散値から計測領域毎の判定基準値を自動的に作成して登録する画質検査装置が提案されている(特開平8−29125号公報参照)。
【0005】
この画像検査装置は、濃度ムラ画質不良の判定を人間に近い判定基準のもとで行うとともに、学習して判定基準を適切に選択して検査精度を向上させることを目的としている。
【0006】
また、従来、被評価画像の画像情報を空間周波数分布情報に変換し、該空間周波数分布情報を観察パラメータに応じた人間の視覚系の空間周波数特性を表す関数によってフィルタリング補正した後、逆変換により得られた画像情報から画像評価値を算出する画像評価方法が提案されている(特開平9−153136号公報参照)。
【0007】
この画像評価方法は、被評価画像の空間周波数分布情報に対して人間の視覚系の空間周波数特性を表す関数によって補正を行う際に、観察条件に応じた最適な関数でフィルタリング補正し、主観的評価と整合性の取れた客観的で信頼性の高い画像品質評価を行うことを目的としている。
【0008】
すなわち、上記いずれの技術も、基本的には、2次元画像を対象として、2次元画像をいかに定量化して、人間の視覚評価に近い画像評価を行うかを目的としている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の画像評価方法や装置にあっては、いずれも2次元画像を対象としており、両眼立体視画像の画像品質評価には、適用することができない。
【0010】
両眼立体視画像が多く出現してきている今日、この両眼立体視画像を適切、かつ、精度良く評価することが要望されている。特に、左右眼に独立な画像を呈示して観察者に立体感を与える両眼立体視画像において、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価に対しては、上記従来の画像評価方法や画像評価装置では、適切に画像品質を評価することができないという問題があった。
【0011】
そこで、請求項1記載の発明は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価することにより、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出し、高精度に両眼立体視画像を評価することのできる両眼立体視画像評価装置を提供することを目的としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とすることにより、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出し、より高精度に両眼立体視画像を評価することのできる両眼立体視画像評価装置を提供することを目的としている。
【0013】
請求項3記載の発明は、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いることにより、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出し、より高精度に両眼立体視画像を評価することのできる両眼立体視画像評価装置を提供することを目的としている。
【0014】
請求項4記載の発明は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いることにより、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、各々相異なる分光透過率を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置するカラーフィルタ方式、各々相異なる偏光方向を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置する偏光眼鏡方式、短時間で交互にオン/オフを繰り返す左右眼用の画像の呈示と時間的に同期して左右眼用各々の画像情報の透過、非透過が切り換わる経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出し、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することのできる両眼立体視画像評価装置を提供することを目的としている。
【0015】
請求項5記載の発明は、人間の視覚特性として時間特性に対応しているものを用いることにより、画像がCRT(陰極線管:Cathode Ray Tube)や映画等の短時間に点滅を繰り返す表示システムに表示されて、呈示される画像を交互にオン/オフを繰り返す左右眼用のフィルタによって分離して観察する経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出し、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することのできる両眼立体視画像評価装置を提供することを目的としている。
【0016】
請求項6記載の発明は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価することにより、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出し、高精度に両眼立体視画像を評価することのできる両眼立体視画像評価方法を提供することを目的としている。
【0017】
請求項7記載の発明は、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とすることにより、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出し、より高精度に両眼立体視画像を評価することのできる両眼立体視画像評価方法を提供することを目的としている。
【0018】
請求項8記載の発明は、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いることにより、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出し、より高精度に両眼立体視画像を評価することのできる両眼立体視画像評価方法を提供することを目的としている。
【0019】
請求項9記載の発明は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いることにより、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出し、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することのできる両眼立体視画像評価方法を提供することを目的としている。
【0020】
請求項10記載の発明は、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いることにより、画像が上記経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出し、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することのできる両眼立体視画像評価方法を提供することを目的としている。
【0021】
請求項11記載の発明は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するプログラムをコンピュータ等の情報処理装置で読み取り可能な記録媒体に記録することにより、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出し、高精度に両眼立体視画像を評価することのできる記録媒体を提供することを目的としている。
【0022】
請求項12記載の発明は、プログラムとして、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、この補正された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするプログラムを記録することにより、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出し、より高精度に両眼立体視画像を評価することのできるプログラムを記録する記録媒体を提供することを目的としている。
【0023】
請求項13記載の発明は、プログラムとして、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるプログラムを記録することにより、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出し、より高精度に両眼立体視画像を評価することのできる記録媒体を提供することを目的としている。
【0024】
請求項14記載の発明は、プログラムとして、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いるプログラムを記録することにより、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出し、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することのできる記録媒体を提供することを目的としている。
【0025】
請求項15記載の発明は、プログラムとして、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いるプログラムを記録することにより、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、画像が上記経時式画像呈示のような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出し、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することのできる記録媒体を提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の両眼立体視画像評価装置は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力する画像入力手段と、前記画像入力手段から入力される前記左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出する両眼対応領域抽出手段と、前記両眼対応領域抽出手段の抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とする画像間演算手段と、前記画像間演算で得られた前記画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて前記両眼立体視画像の画像評価値を算出する画像評価値演算手段と、を備え、前記入力される画像の画像品質を評価することにより、上記目的を達成している。
【0027】
上記構成によれば、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するので、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0028】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記両眼立体視画像評価装置は、前記両眼対応領域抽出手段の抽出した前記左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行う補正手段をさらに備え、前記画像間演算手段は、前記補正手段の補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするものであってもよい。
【0029】
上記構成によれば、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするので、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0030】
また、例えば、請求項3に記載するように、前記画像評価値演算手段または前記補正手段は、前記人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるものであってもよい。
【0031】
上記構成によれば、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるので、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0032】
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記両眼立体視画像評価装置は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を記憶する視覚特性記憶手段から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択する視覚特性選択手段をさらに備え、前記画像評価値演算手段または前記補正手段は、前記人間の視覚特性として前記視覚特性選択手段で選択された視覚特性を用いるものであってもよい。
【0033】
上記構成によれば、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いているので、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、各々相異なる分光透過率を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置するカラーフィルタ方式、各々相異なる偏光方向を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置する偏光眼鏡方式、短時間で交互にオン/オフを繰り返す左右眼用の画像の呈示と時間的に同期して左右眼用各々の画像情報の透過、非透過が切り換わる経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0034】
また、例えば、請求項5に記載するように、前記人間の視覚特性が時間特性に対応していてもよい。
【0035】
上記構成によれば、人間の視覚特性として時間特性に対応しているものを用いているので、画像がCRTや映画等の経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0036】
請求項6記載の発明の両眼立体視画像評価方法は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力する画像入力手順と、前記画像入力手順で入力される前記左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出する両眼対応領域抽出手順と、前記両眼対応領域抽出手順で抽出された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とする画像間演算手順と、前記画像間演算手順の画像間演算で得られた前記画像情報と人間の視覚特性を用いて前記両眼立体視画像の画像評価値を算出する画像評価値演算手順と、を実行して、前記入力される画像の画像品質を評価することにより、上記目的を達成している。
【0037】
上記構成によれば、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するので、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0038】
この場合、例えば、請求項7に記載するように、前記両眼立体視画像評価方法は、前記両眼対応領域抽出手段の抽出された前記左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行う補正手順をさらに備え、前記画像間演算手順が、前記補正手順で補正された左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報としてもよい。
【0039】
上記構成によれば、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするので、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0040】
また、例えば、請求項8に記載するように、前記画像評価値演算手順または前記補正手順は、前記人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるものであってもよい。
【0041】
上記構成によれば、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるので、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0042】
さらに、例えば、請求項9に記載するように、前記両眼立体視画像評価方法は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択する視覚特性選択手順をさらに備え、前記画像評価値演算手順または前記補正手順が、前記人間の視覚特性として前記視覚特性選択手順で選択された視覚特性を用いるものであってもよい。
【0043】
上記構成によれば、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いるので、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0044】
また、例えば、請求項10に記載するように、前記人間の視覚特性が時間特性に対応しているものであってもよい。
【0045】
上記構成によれば、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いているので、画像が上記経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0046】
請求項11記載の発明の記録媒体は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力する画像入力手順と、前記画像入力手順で入力される前記左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出する両眼対応領域抽出手順と、前記両眼対応領域抽出手順で抽出された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とする画像間演算手順と、前記画像間演算で得られた前記画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて前記両眼立体視画像の画像評価値を算出する画像評価値演算手順と、を含むプログラムを記録することにより、上記目的を達成している。
【0047】
上記構成によれば、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するプログラムをコンピュータ等の情報処理装置で読み取り可能な記録媒体に記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0048】
この場合、例えば、請求項12に記載するように、前記記録媒体は、前記プログラムとして、前記両眼対応領域抽出手順で抽出された前記左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行う補正手順をさらに含み、前記画像間演算手順が、前記補正手順で補正された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするプログラムを記録するものであってもよい。
【0049】
上記構成によれば、プログラムとして、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、この補正された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0050】
また、例えば、請求項13に記載するように、前記記録媒体は、前記プログラムとして、前記画像評価値演算手順または前記補正手順が、前記人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるプログラムを記録するものであってもよい。
【0051】
上記構成によれば、プログラムとして、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0052】
さらに、例えば、請求項14に記載するように、前記記録媒体は、前記プログラムとして、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択する視覚特性選択手順をさらに備え、前記画像評価値演算手順または前記補正手順が、前記人間の視覚特性として前記視覚特性選択手順で選択された視覚特性を用いるプログラムを記録するものであってもよい。
【0053】
上記構成によれば、プログラムとして、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いるプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0054】
また、例えば、請求項15に記載するように、前記記録媒体は、前記プログラムとして、前記人間の視覚特性が時間特性に対応しているプログラムを記録するものであってもよい。
【0055】
上記構成によれば、プログラムとして、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いるプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、画像が上記経時式画像呈示のような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0057】
図1は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項1の両眼立体視画像評価装置に対応するものである。
【0058】
図1において、両眼立体視画像評価装置1は、画像情報入力部2、両眼対応領域抽出部3、物理特性量変換部4、画像間演算部5及び両眼立体視画像評価値算出部6等を備えている。
【0059】
画像情報入力部(画像入力手段)2は、例えば、微小濃度計、CCD(Charge Coupled Device )カメラ、スキャナ、あるいは、ビデオカメラ等が利用され、左眼用及び右眼用の画像を取得して、それぞれ各々独立に左眼用及び右眼用の画像を両眼対応領域抽出部3に出力する。
【0060】
両眼対応領域抽出部(両眼対応領域抽出手段)3は、画像情報入力部2から入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出して、物理特性量変換部4に出力する。
【0061】
物理特性量変換部4は、両眼対応領域抽出部3で抽出された領域対の左眼用及び右眼用の画像の物理特性量、例えば、画像の濃度分布等を、必要に応じて適切な他の物理特性量、例えば、反射率分布等に左眼用及び右眼用それぞれを独立に変換し、画像間演算部5に出力する。
【0062】
画像間演算部(画像間演算手段)5は、物理特性量変換部4から入力される左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部6に出力する。
【0063】
両眼立体視画像評価値演算部(画像評価値演算手段)6は、画像間演算部5から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施し、両眼立体視画像評価値を算出する。すなわち、両眼立体視画像評価値演算部6は、例えば、評価したい画像品質要因が画像のざらつき感を表す粒状性であると、例えば、ノイズウィ−ナースペクトラムと人間の視覚系のMTF(Modulation Transfer Function)特性及び平均濃度から粒状度を求めるショーとドーリーの方法等により、画像の粒状度を算出して、両眼立体視画像評価値を算出する。なお、上記説明では、両眼立体視画像評価値演算部6で粒状度を算出する方法として、ショーとドーリーの方法を例示したが、粒状度を算出する方法としては、これに限るものではない。また、画像品質要因として、画像の粒状度のみを取り上げて説明したが、画像品質要因としては、これに限るものではなく、例えば、鮮鋭性等の他の画像品質要因であってもよい。
【0064】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置1は、画像情報入力部2から左眼用及び右眼用の画像を取り込んで、それぞれ各々独立に両眼対応領域抽出部3に入力し、両眼対応領域抽出部3で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する。両眼立体視画像評価装置1は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、物理特性量変換部4で、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、画像間演算部5で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換する。
【0065】
両眼立体視画像評価値演算部6は、画像間演算部5から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する。
【0066】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置1は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価している。
【0067】
したがって、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0068】
図2は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項2の両眼立体視画像評価装置に対応するものである。
【0069】
本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様の両眼立体視画像評価装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同様の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0070】
図2において、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置10は、上記第1の実施の形態の両眼立体視画像評価装置1と同様の画像情報入力部2、両眼対応領域抽出部3、物理特性量変換部4、画像間演算部5及び両眼立体視画像評価値算出部6を備えるとともに、補正部11を備えている。
【0071】
両眼立体視画像評価装置10の画像情報入力部2、両眼対応領域抽出部3、物理特性量変換部4、画像間演算部5及び両眼立体視画像評価値算出部6は、上記第1の実施の形態と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0072】
補正部(補正手段)11は、物理特性量変換部4で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、所定の人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行って、画像間演算部5に出力する。
【0073】
例えば、補正部11は、物理特性量変換部4で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、一旦空間周波数空間に変換し、人間の視覚系のMTF特性で重み付けした後、実空間に戻すという演算を行う。
【0074】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置10は、画像情報入力部2から左眼用及び右眼用の画像を取り込んで、それぞれ各々独立に両眼対応領域抽出部3に入力し、両眼対応領域抽出部3で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する。両眼立体視画像評価装置10は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、物理特性量変換部4で、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、補正部11で単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮して、人間の視覚特性を用いて左眼用及び右眼用それぞれ独立に補正を施す。両眼立体視画像評価装置10は、補正部11で補正された物理特性量分布を、画像間演算部5で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部6で、画像間演算部5から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する。
【0075】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置1は、抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報としている。
【0076】
したがって、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0077】
図3は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第3の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項3の両眼立体視画像評価装置に対応するものである。
【0078】
本実施の形態は、上記第1の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の両眼立体視画像評価装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、第1の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の構成部分には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0079】
図3において、両眼立体視画像評価装置20は、画像情報入力部2、両眼対応領域抽出部3、表色空間変換部21、補正部22、画像間演算部23及び両眼立体視画像評価値算出部24等を備えている。
【0080】
表色空間変換部21は、両眼対応領域抽出部3で抽出された左眼用及び右眼用の画像の領域対の物理特性量、例えば、画像の濃度分布等を、例えば、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報分布に、左眼用及び右眼用それぞれ独立に変換して、補正部22に出力する。このCIE(1976)L*a*b* の色彩情報は、CIEが1976年に推奨した均等色空間であり、L*a*b* 表色系においては、L* は、知覚的にほぼ均等な明度を表す明度指数、a* 及びb* は、明度指数L* 軸に直交しほぼ均等に色彩を表すクロマチィクネス(色彩)指数である。上記両眼対応領域抽出部3及び表色空間変換部21は、全体として両眼対応領域抽出手段として機能している。
【0081】
補正部(補正手段)22は、表色空間変換部21で変換された左眼用及び右眼用の画像の色彩情報分布それぞれに対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行って、画像間演算部23に出力する。補正部22は、例えば、表色空間変換部21で変換された左眼用及び右眼用の画像の色彩情報分布を、一旦L*、a*、b* それぞれの空間周波数空間に変換し、人間の色覚のMTF特性でL*、a*、b* それぞれに重み付けした後、実空間に戻すという演算を行う。
【0082】
画像間演算部(画像間演算手段)23は、補正部22から入力される左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布である色彩情報分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、L*、a*、b* 空間内でそれぞれ画像間加算平均し、1組のL*、a*、b* 空間内の色彩情報分布に変換して、両眼立体視画像評価値演算部24に出力する。
【0083】
両眼立体視画像評価値演算部(画像評価値演算手段)24は、画像間演算部23から入力される1個の画像の色彩情報分布に対して人間の色覚特性を考慮した演算を施し、色彩情報に対応した両眼立体視画像評価値を算出する。
【0084】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置20は、画像情報入力部2から左眼用及び右眼用の画像を取り込んで、それぞれ各々独立に両眼対応領域抽出部3に入力し、両眼対応領域抽出部3で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を抽出する。両眼立体視画像評価装置20は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、表色空間変換部21で、適切な他の物理特性量(例えば、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した色彩情報量分布に対して、補正部22で、人間の視覚特性を考慮した演算を施す。両眼立体視画像評価装置20は、補正部22で補正した左眼用及び右眼用の画像の色彩情報分布に対して、例えば、画像間加算平均等を行って、L*、a*、b* 空間内でそれぞれ画像間加算平均して、1組のL*、a*、b* 空間内の色彩情報分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部24で、この1組の画像の色彩情報分布に対して人間の色覚特性を考慮した演算を施して、色彩情報に対応した両眼立体視画像評価値を算出する。
【0085】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置20は、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いている。
【0086】
したがって、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0087】
図4は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第4の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項4の両眼立体視画像評価装置に対応するものである。
【0088】
本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様の両眼立体視画像評価装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同様の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0089】
図4において、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置30は、上記第1の実施の形態の両眼立体視画像評価装置1と同様の画像情報入力部2、両眼対応領域抽出部3、物理特性量変換部4及び画像間演算部5を備えるとともに、補正部31、両眼立体視画像評価値演算部32、視覚特性選択部33、視覚特性情報群記憶部34等を備えている。
【0090】
両眼立体視画像評価装置30の画像情報入力部2、両眼対応領域抽出部3、物理特性量変換部4及び画像間演算部5は、上記第1の実施の形態と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0091】
視覚特性情報群記憶部(視覚特性記憶手段)34は、複数の光学的属性に対応した複数の視覚特性情報群を記憶しており、視覚特性情報群として、例えば、カラーフィルタの分光透過率に対応した人間の視覚特性、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報に対応した人間の視覚特性等を記憶している。
【0092】
視覚特性選択部(視覚特性選択手段)33は、視覚特性情報群記憶部34に記憶されている視覚特性情報群のなかから適宜視覚特性を選択するのに使用され、両眼立体視画像評価装置30の使用者が視覚特性選択部33を操作して、画像評価値の演算の際に必要とする1種類あるいは複数種類の人間の視覚特性を視覚特性情報群記憶部34に記憶されている視覚特性情報群から選択する。視覚特性選択部33で選択された視覚特性は、視覚特性情報群記憶部34から補正部31及び両眼立体視画像評価値演算部32に出力される。
【0093】
補正部(補正手段)31は、物理特性量変換部4で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、視覚特性選択部33で選択され視覚特性情報群記憶部34から入力される人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行って、画像間演算部5に出力する。
【0094】
画像間演算部5は、補正部31から入力される左眼用及び右眼用の画像の補正された物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部32に出力する。
【0095】
両眼立体視画像評価値演算部32は、画像間演算部5から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して、視覚特性選択部33で選択され視覚特性情報群記憶部34から入力される人間の色覚特性を考慮した演算を施し、両眼立体視画像評価値を算出する。
【0096】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置30を使用した両眼立体視画像の評価に際して、使用者により視覚特性選択部33で画像評価に使用する人間の視覚特性を視覚特性情報群記憶部34に記憶されている視覚特性情報群のなかから1種類あるいは複数種類を選択する。
【0097】
このとき、使用者は、例えば、カラーフィルタ方式で画像が呈示される場合には、左眼用及び右眼用のカラーフィルタの分光透過率に対応した人間の視覚特性を選択し、画像が偏光眼鏡方式や経時式で呈示される場合には、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報に対応した人間の視覚特性を選択する。
【0098】
両眼立体視画像評価装置30は、上記人間の視覚特性が選択されると、画像情報入力部2から左眼用及び右眼用の画像を取り込んで、それぞれ各々独立に両眼対応領域抽出部3に入力し、両眼対応領域抽出部3で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する。両眼立体視画像評価装置30は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、物理特性量変換部4で、適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、補正部31で単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮して、上記視覚特性選択部33で選択され視覚特性情報群記憶部34から入力される人間の視覚特性を用いて左眼用及び右眼用それぞれ独立に補正を施す。両眼立体視画像評価装置30は、補正部31で補正された物理特性量分布を、画像間演算部5で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部32で、画像間演算部5から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して、上記視覚特性選択部33で選択され視覚特性情報群記憶部34から入力される人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する。
【0099】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置30は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いている。
【0100】
したがって、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、各々相異なる分光透過率を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置するカラーフィルタ方式、各々相異なる偏光方向を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置する偏光眼鏡方式、短時間で交互にオン/オフを繰り返す左右眼用の画像の呈示と時間的に同期して左右眼用各々の画像情報の透過、非透過が切り換わる経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0101】
図5は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第5の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項5の両眼立体視画像評価装置に対応するものである。
【0102】
なお、本実施の形態は、上記第4の実施の形態と同様の両眼立体視画像評価装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第4の両眼立体視画像評価装置と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0103】
図5において、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置40は、上記第4の実施の形態の両眼立体視画像評価装置30と同様の画像情報入力部2、両眼対応領域抽出部3、物理特性量変換部4、画像間演算部5、視覚特性選択部33及び視覚特性情報群記憶部34を備えるとともに、補正部41及び両眼立体視画像評価値演算部42等を備えている。
【0104】
補正部(補正手段)41は、物理特性量変換部4で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、視覚特性選択部33で選択され視覚特性情報群記憶部34から入力される人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行うが、このとき、人間の空間的視覚特性と人間の時間的視覚特性を用いて補正を行う。
【0105】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置40を使用した両眼立体視画像の評価に際して、使用者により視覚特性選択部33で画像評価に使用する人間の視覚特性を視覚特性情報群記憶部34に記憶されている視覚特性情報群のなかから1種類あるいは複数種類選択する。
【0106】
両眼立体視画像評価装置40は、上記人間の視覚特性が選択されると、画像情報入力部2から左眼用及び右眼用の画像を取り込んで、それぞれ各々独立に両眼対応領域抽出部3に入力し、両眼対応領域抽出部3で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する。両眼立体視画像評価装置40は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量を、物理特性量変換部4で、必要に応じて適切な他の物理特性量に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、補正部41で、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮して、上記視覚特性選択部33で選択され視覚特性情報群記憶部34から入力される人間の視覚特性を用いて左眼用及び右眼用それぞれ独立に補正を施す。そして、補正部41は、物理特性量変換部4で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量を独立に補正するに際して、人間の空間的視覚特性と人間の時間的視覚特性を用いて補正を行う。
【0107】
両眼立体視画像評価装置40は、補正部31で補正された物理特性量分布を、画像間演算部5で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部42で、画像間演算部5から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して、上記視覚特性選択部33で選択され視覚特性情報群記憶部34から入力される人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する。このとき、両眼立体視画像評価値演算部42は、画像間演算部5から入力される1個の画像の物理特性量分布から両眼立体視画像評価値を算出するに際して、人間の空間的視覚特性と人間の時間的視覚特性を用いて算出する。
【0108】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置40は、人間の視覚特性として時間特性に対応しているものを用いている。
【0109】
したがって、画像がCRTや映画等の経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0110】
図6は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第6の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項6の両眼立体視画像評価方法に対応するものである。
【0111】
図6は、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法の処理手順を示す図であり、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、微小濃度計、CCDカメラ、スキャナ、あるいは、ビデオカメラ等の画像情報入力部から左眼用及び右眼用の画像を入力する画像情報入力手順処理で左眼用及び右眼用の画像を取得し(ステップS101)、取得した左眼用及び右眼用の画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う(ステップS102)。
【0112】
次に、両眼対応領域抽出手順処理で抽出された領域対の物理特性量、例えば、画像の濃度分布等を、必要に応じて適切な他の物理特性量、例えば、反射率分布等に独立して変換する物理特性量変換手順処理を行い(ステップS103)、物理特性量変換手順処理で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換する画像間演算手順処理を行う(ステップS104)。
【0113】
最後に、画像間演算手順処理で変換された1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する両眼立体視画像評価値演算手順処理を行う(ステップS105)。この両眼立体視画像評価値演算手順処理では、例えば、評価したい画像品質要因が画像のざらつき感を表す粒状性であると、例えば、上記ショーとドーリーの方法等により、画像の粒状度を算出して、両眼立体視画像評価値を算出する。なお、上記説明では、両眼立体視画像評価値演算手順処理で粒状度を算出する方法として、ショーとドーリーの方法を例示したが、粒状度を算出する方法としては、これに限るものではない。また、画像品質要因として、画像の粒状度のみを取り上げて説明したが、画像品質要因としては、これに限るものではなく、例えば、鮮鋭性等の他の画像品質要因であってもよい。
【0114】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価している。
【0115】
したがって、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0116】
図7は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第7の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項7の両眼立体視画像評価方法に対応するものである。
【0117】
図7は、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法の処理手順を示す図であり、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、微小濃度計、CCDカメラ、スキャナ、あるいは、ビデオカメラ等の画像情報入力部から左眼用及び右眼用の画像を入力する画像情報入力手順処理で左眼用及び右眼用の画像を取得し(ステップS201)、取得した左眼用及び右眼用の画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う(ステップS202)。
【0118】
次に、両眼対応領域抽出手順処理で抽出された領域対の物理特性量、例えば、画像の濃度分布等を、必要に応じて適切な他の物理特性量、例えば、反射率分布等に独立して変換する物理特性量変換手順処理を行い(ステップS203)、物理特性量変換手順処理で変換された左眼用及び右眼用の画像それぞれの物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行う補正手順処理を行う(ステップS204)。この補正手順処理においては、物理特性量変換手順処理で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、一旦空間周波数空間に変換し、人間の視覚系のMTF特性で重み付けした後、実空間に戻すという演算を行う。
【0119】
補正手順処理で補正された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換する画像間演算手順処理を行い(ステップS205)、最後に、画像間演算手順処理で変換された1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する両眼立体視画像評価値演算手順処理を行う(ステップS206)。
【0120】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報としている。
【0121】
したがって、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0122】
図8は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第8の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項8の両眼立体視画像評価方法に対応するものである。
【0123】
図8は、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法の処理手順を示す図であり、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、微小濃度計、CCDカメラ、スキャナ、あるいは、ビデオカメラ等の画像情報入力部から左眼用及び右眼用の画像を入力する画像情報入力手順処理で左眼用及び右眼用の画像を取得し(ステップS301)、取得した左眼用及び右眼用の画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う(ステップS302)。
【0124】
次に、両眼対応領域抽出手順処理で抽出された領域対の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、適切な他の物理特性量(例えば、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換する表色空間変換手順処理を行い(ステップS303)、この変換した色彩情報量分布に対して、人間の色覚特性を考慮した演算を施して補正する補正手順処理を行う(ステップS304)。
【0125】
次に、補正手順処理で補正した左眼用及び右眼用の画像の色彩情報分布に対して、例えば、画像間加算平均等を行って、L*、a*、b* 空間内でそれぞれ画像間加算平均して、1組のL*、a*、b* 空間内の色彩情報分布に変換する画像間演算手順処理を行い(ステップS305)、この1組の画像の色彩情報分布に対して人間の色覚特性を考慮した演算を施して、色彩情報に対応した両眼立体視画像評価値を算出する両眼立体視画像評価値演算手順処理を行う(ステップS306)。
【0126】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いている。
【0127】
したがって、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0128】
図9は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第9の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項9の両眼立体視画像評価方法に対応するものである。
【0129】
図9は、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法の処理手順を示す図であり、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、両眼立体視画像の評価に際して、使用者により画像評価に使用する人間の視覚特性を視覚特性情報群のなかから1種類あるいは複数種類選択する視覚特性選択手順処理が行われ(ステップS401)、視覚特性選択手順で選択された視覚特性を適切な時期に視覚特性情報群から補正手順処理工程及び両眼立体視画像評価値演算手順処理工程に提供する視覚特性情報提供手順処理を行う(ステップS402)。この視覚特性選択手順処理では、使用者は、例えば、カラーフィルタ方式で画像が呈示される場合には、左眼用及び右眼用のカラーフィルタの分光透過率に対応した人間の視覚特性が選択され、画像が偏光眼鏡方式や経時式で呈示される場合には、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報に対応した人間の視覚特性が選択される。
【0130】
そして、両眼立体視画像評価方法では、微小濃度計、CCDカメラ、スキャナ、あるいは、ビデオカメラ等の画像情報入力部から左眼用及び右眼用の画像を入力する画像情報入力手順処理で左眼用及び右眼用の画像を取得し(ステップS403)、取得した左眼用及び右眼用の画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う(ステップS404)。
【0131】
次に、両眼対応領域抽出手順処理で抽出された領域対の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に独立して変換する物理特性量変換手順処理を行い(ステップS405)、物理特性量変換手順処理で変換された左眼用及び右眼用の画像それぞれの物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、上記視覚特性情報選択手順で選択された人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行う補正手順処理を行う(ステップS406)。
【0132】
次に、補正手順処理で補正された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換する画像間演算手順処理を行い(ステップS407)、最後に、画像間演算手順処理で変換された1個の画像の物理特性量分布に対して、上記視覚特性情報選択手順で選択された人間の視覚特性を用いて演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する両眼立体視画像評価値演算手順処理を行う(ステップS408)。
【0133】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いている。
【0134】
したがって、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0135】
図10は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第10の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項10の両眼立体視画像評価方法に対応するものである。
【0136】
図10は、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法の処理手順を示す図であり、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、両眼立体視画像の評価に際して、使用者により画像評価に使用する人間の視覚特性を視覚特性情報群のなかから1種類あるいは複数種類選択する視覚特性選択手順処理が行われ(ステップS501)、視覚特性選択手順で選択された視覚特性を適切な時期に視覚特性情報群から補正手順処理工程及び両眼立体視画像評価値演算手順処理工程に提供する視覚特性情報提供手順処理を行う(ステップS502)。この視覚特性選択手順処理では、使用者は、人間の空間的視覚特性や人間の時間的視覚特性を選択する。
【0137】
そして、両眼立体視画像評価方法では、微小濃度計、CCDカメラ、スキャナ、あるいは、ビデオカメラ等の画像情報入力部から左眼用及び右眼用の画像を入力する画像情報入力手順処理で左眼用及び右眼用の画像を取得し(ステップS503)、取得した左眼用及び右眼用の画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う(ステップS504)。
【0138】
次に、両眼対応領域抽出手順処理で抽出された領域対の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に独立して変換する物理特性量変換手順処理を行い(ステップS505)、物理特性量変換手順処理で変換された左眼用及び右眼用の画像それぞれの物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、上記視覚特性情報選択手順で選択された人間の空間的視覚特性と時間的視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行う補正手順処理を行う(ステップS506)。
【0139】
補正手順処理で補正された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換する画像間演算手順処理を行い(ステップS507)、最後に、画像間演算手順処理で変換された1個の画像の物理特性量分布に対して、上記視覚特性情報提供手順で選択された人間の空間的視覚特性と時間的視覚特性を用いて演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する両眼立体視画像評価値演算手順処理を行う(ステップS508)。
【0140】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価方法は、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いている。
【0141】
したがって、画像が上記経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0142】
図11は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第11の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置を示す図であり、本実施の形態は、請求項11の記録媒体に対応するものである。
【0143】
図11において、両眼立体視画像評価装置50は、入力部51、コンピュータ52及び出力部53等を備え、コンピュータ52内には、両眼対応領域抽出部54、物理特性量変換部55、画像間演算部56及び両眼立体視画像評価値算出部56等が収納されている。
【0144】
入力部51には、所定の記録媒体58が取り付けられ、記録媒体58としては、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO(光磁気ディスク)、RAM(Random Access Memory)等の入力部を介してコンピュータ52が読み取り可能な記録媒体が使用される。この記録媒体58には、後述する両眼立体視画像評価処理プログラム及びこの両眼立体視画像評価処理を実行するのに必要な各種データが記憶されているとともに、例えば、微小濃度計、CCDカメラ、スキャナ、あるいは、ビデオカメラ等の画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像が記憶される。入力部51は、取り付けられた記録媒体58に記憶されている両眼立体視画像評価処理プログラムと当該両眼立体視画像評価処理に必要なデータを読み取って、コンピュータ52内部の図示しないRAMあるいはハードディスク等の内部メモリに取り込む。
【0145】
両眼立体視画像評価装置50は、コンピュータ52の内部メモリに記録媒体58のプログラムやデータが取り込まれた状態で、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像の記録された記録媒体58が入力部51にセットされると、記録媒体58に記録された左眼用及び右眼用の画像を入力部51を介してコンピュータ52の両眼対応領域抽出部54に取り込む。
【0146】
両眼対応領域抽出部54は、入力部51から入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出して、物理特性量変換部55に出力する。
【0147】
物理特性量変換部55は、両眼対応領域抽出部54で抽出された領域対の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に独立して変換し、画像間演算部56に出力する。
【0148】
画像間演算部56は、物理特性量変換部55から入力される左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部57に出力する。
【0149】
両眼立体視画像評価値演算部57は、画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施し、両眼立体視画像評価値を算出し、出力部53に出力する。すなわち、両眼立体視画像評価値演算部57は、例えば、評価したい画像品質要因が画像のざらつき感を表す粒状性であると、例えば、上記ショーとドーリーの方法等により、画像の粒状度を算出して、両眼立体視画像評価値を算出する。なお、上記説明では、両眼立体視画像評価値演算部57で粒状度を算出する方法として、ショーとドーリーの方法を例示したが、粒状度を算出する方法としては、これに限るものではない。また、画像品質要因として、画像の粒状度のみを取り上げて説明したが、画像品質要因としては、これに限るものではなく、例えば、鮮鋭性等の他の画像品質要因であってもよい。
【0150】
出力部53には、所定の記憶媒体59が取り付けられ、記録媒体59としては、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の出力部53を介してコンピュータ52が記録可能な記録媒体が使用される。
【0151】
出力部53は、両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を記録媒体59に出力する。
【0152】
なお、出力部53としては、記録媒体59に記録出力するものに限るものではなく、例えば、CRTやLCD等の両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を表示出力する表示装置であってもよく、また、プリンタ等の両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力する記録装置であってもよい。
【0153】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置50で、両眼立体視画像の評価を行うには、両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータの記録された記録媒体58を入力部51にセットし、記録媒体58に記録されている両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータをコンピュータ52の図示しない内部メモリに記憶させる。
【0154】
この状態で、画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の両眼立体視画像の記録された記録媒体58を入力部51にセットする。
【0155】
コンピュータ52は、入力部51に記録媒体58がセットされると、セットされた記録媒体58に記録されている左眼用及び右眼用の両眼立体視画像をそれぞれ独立に両眼対応領域抽出部54に取り込む画像入力手順処理を行い、両眼対応領域抽出部54で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う。
【0156】
コンピュータ52は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、物理特性量変換部55で、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、画像間演算部56で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換して、両眼立体視画像評価値算出部57に出力する画像間演算手順処理を行う。
【0157】
コンピュータ52は、両眼立体視画像評価値算出部57で画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出し、出力部53を介して、記録媒体59に記録させる。また、コンピュータ52は、出力部53が表示装置であるときには、両眼立体視画像評価値を表示出力させ、また、出力部53が記録装置であるときには、両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力させる。
【0158】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置50は、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するプログラムをコンピュータ等の情報処理装置で読み取り可能な記録媒体58に記録している。
【0159】
したがって、コンピュータ52等の情報処理装置を用いて、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0160】
図12は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第12の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置を示す図であり、本実施の形態は、請求項12の記録媒体に対応するものである。
【0161】
なお、本実施の形態は、上記第11の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の両眼立体視画像評価装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第11の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0162】
図12において、両眼立体視画像評価装置60は、入力部51、コンピュータ61及び出力部53等を備え、コンピュータ61内には、両眼対応領域抽出部54、物理特性量変換部55、補正部62、画像間演算部56及び両眼立体視画像評価値算出部57等が収納されている。
【0163】
入力部51には、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の入力部51を介してコンピュータ61が読み取り可能な記録媒体58が取り付けられ、記録媒体58には、後述する両眼立体視画像評価処理プログラム及びこの両眼立体視画像評価処理を実行するのに必要な各種データが記憶されているとともに、例えば、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像が記憶される。入力部51は、取り付けられた記録媒体58に記憶されている両眼立体視画像評価処理プログラムと当該両眼立体視画像評価処理に必要なデータを読み取って、コンピュータ61内部の図示しないRAMあるいはハードディスク等の内部メモリに取り込む。
【0164】
両眼立体視画像評価装置60は、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像の記録された記録媒体58が入力部51にセットされると、記録媒体58に記録された左眼用及び右眼用の画像を入力部51を介してコンピュータ61の両眼対応領域抽出部54に取り込む。
【0165】
コンピュータ61の両眼対応領域抽出部54、物理特性量変換部55、画像間演算部56及び両眼立体視画像評価値算出部57は、上記第11の実施の形態と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0166】
補正部62は、物理特性量変換部55で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行って、画像間演算部56に出力する。例えば、補正部62は、物理特性量変換部55で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布を、例えば、一旦空間周波数空間に変換し、人間の視覚系のMTF特性で重み付けした後、実空間に戻すという演算を行う。
【0167】
出力部53には、上記同様に、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の入力部を介してコンピュータ61で記録可能な記憶媒体59が取り付けられる。出力部53は、両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を記録媒体59に記録出力する。
【0168】
なお、出力部53としては、上述のように、記録媒体59に記録出力するものに限るものではなく、例えば、CRTやLCD等の両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を表示出力する表示装置であってもよく、また、プリンタ等の両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力する記録装置であってもよい。
【0169】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置60で、両眼立体視画像の評価を行うには、両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータの記録された記録媒体58を入力部51にセットし、記録媒体58に記録されている両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータをコンピュータ61の図示しない内部メモリに記憶させる。
【0170】
この状態で、画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の両眼立体視画像の記録された記録媒体58を入力部51にセットされると、コンピュータ61は、入力部51にセットされた記録媒体58に記録されている左眼用及び右眼用の両眼立体視画像をそれぞれ独立に両眼対応領域抽出部54に取り込む画像入力手順処理を行い、両眼対応領域抽出部54で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う。
【0171】
コンピュータ61は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、物理特性量変換部55で、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、補正部62で単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮して、人間の視覚特性を用いて左眼用及び右眼用それぞれ独立に補正を施す補正手順処理を行う。コンピュータ61は、補正部62で補正された物理特性量分布を、画像間演算部56で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値算出部57に出力する画像間演算手順処理を行う。
【0172】
コンピュータ61は、両眼立体視画像評価値算出部57で画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出し、出力部53を介して、記録媒体59に記録させる画像評価値演算手順処理を行う。また、コンピュータ61は、出力部53が表示装置であるときには、両眼立体視画像評価値を表示出力させ、また、出力部53が記録装置であるときには、両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力させる。
【0173】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置60は、記録媒体58のプログラムとして、抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、この補正された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするプログラムを記録している。
【0174】
したがって、コンピュータ61等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0175】
図13は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第13の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置を示す図であり、本実施の形態は、請求項13の記録媒体に対応するものである。
【0176】
なお、本実施の形態の説明においては、上記第11の実施の形態と同様の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0177】
図13において、両眼立体視画像評価装置70は、入力部51、コンピュータ71及び出力部53等を備え、コンピュータ71内には、両眼対応領域抽出部54、表色空間変換部72、補正部73、画像間演算部74及び両眼立体視画像評価値算出部75等が収納されている。
【0178】
入力部51には、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の入力部51を介してコンピュータ71が読み取り可能な記録媒体58が取り付けられ、記録媒体58には、後述する両眼立体視画像評価処理プログラム及びこの両眼立体視画像評価処理を実行するのに必要な各種データが記憶されているとともに、例えば、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像が記憶される。入力部51は、取り付けられた記録媒体58に記憶されている両眼立体視画像評価処理プログラムと当該両眼立体視画像評価処理に必要なデータを読み取って、コンピュータ71内部の図示しないRAMあるいはハードディスク等の内部メモリに取り込む。
【0179】
両眼立体視画像評価装置70は、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像の記録された記録媒体58が入力部51にセットされると、記録媒体58に記録された左眼用及び右眼用の画像を入力部51を介してコンピュータ71の両眼対応領域抽出部54に取り込む。
【0180】
両眼対応領域抽出部54は、入力部51から入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出して、表色空間変換部72に出力する。
【0181】
表色空間変換部72は、両眼対応領域抽出部54で抽出された左眼用及び右眼用の画像の領域対の物理特性量、例えば、画像の濃度分布等を、例えば、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報分布に、左眼用及び右眼用それぞれ独立に変換して、補正部73に出力する。
【0182】
補正部73は、表色空間変換部72で変換された左眼用及び右眼用の画像の色彩情報分布それぞれに対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行って、画像間演算部74に出力する。補正部73は、例えば、表色空間変換部72で変換された左眼用及び右眼用の画像の色彩情報分布を、一旦L*、a*、b* それぞれの空間周波数空間に変換し、人間の色覚のMTF特性でL*、a*、b* それぞれに重み付けした後、実空間に戻すという演算を行う。
【0183】
画像間演算部74は、補正部73から入力される左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布である色彩情報分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、L*、a*、b*空間内でそれぞれ画像間加算平均し、1組のL*、a*、b* 空間内の色彩情報分布に変換して、両眼立体視画像評価値演算部75に出力する。
【0184】
両眼立体視画像評価値演算部75は、画像間演算部74から入力される1個の画像の色彩情報分布に対して人間の色覚特性を考慮した演算を施し、色彩情報に対応した両眼立体視画像評価値を算出する。
【0185】
出力部53には、上記同様の記憶媒体59が取り付けられ、出力部53としては、記録媒体59に記録出力するものに限るものではなく、例えば、CRTやLCD等の両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を表示出力する表示装置であってもよく、また、プリンタ等の両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力する記録装置であってもよい。
【0186】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置70で、両眼立体視画像の評価を行うには、両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータの記録された記録媒体58を入力部51にセットし、記録媒体58に記録されている両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータをコンピュータ71の図示しない内部メモリに記憶させる。
【0187】
この状態で、画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の両眼立体視画像の記録された記録媒体58を入力部51にセットされると、コンピュータ71は、入力部51にセットされた記録媒体58に記録されている左眼用及び右眼用の両眼立体視画像をそれぞれ独立に両眼対応領域抽出部54に取り込む画像入力手順処理を行い、両眼対応領域抽出部54で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う。
【0188】
コンピュータ71は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、表色空間変換部72で、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した色彩情報量分布に対して、補正部73で、人間の視覚特性を考慮した演算を施す補正手順処理を行う。コンピュータ71は、補正部73で補正した左眼用及び右眼用の画像の色彩情報分布に対して、画像間演算部74で、例えば、画像間加算平均等を行って、L*、a*、b* 空間内でそれぞれ画像間加算平均して、1組のL*、a*、b* 空間内の色彩情報分布に変換する画像間演算手順処理を行い、両眼立体視画像評価値演算部75で、この1組の画像の色彩情報分布に対して人間の色覚特性を考慮した演算を施して、色彩情報に対応した両眼立体視画像評価値を算出して、出力部53を介して、記録媒体59に記録させる画像評価値演算手順処理を行う。また、コンピュータ71は、出力部53が表示装置であるときには、両眼立体視画像評価値を表示出力させ、また、出力部53が記録装置であるときには、両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力させる。
【0189】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置70は、記録媒体58のプログラムとして、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるプログラムを記録している。
【0190】
したがって、コンピュータ71等の情報処理装置を用いて、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0191】
図14は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第14の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置を示す図であり、本実施の形態は、請求項14の記録媒体に対応するものである。
【0192】
なお、本実施の形態は、上記第11の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の両眼立体視画像評価装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第11の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の構成部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0193】
図14において、両眼立体視画像評価装置80は、入力部51、コンピュータ81及び出力部53等を備え、コンピュータ81内には、上記第11の実施の形態と同様の両眼対応領域抽出部54、物理特性量変換部55及び画像間演算部56等を備えるとともに、補正部82、両眼立体視画像評価値算出部82、視覚特性選択部84及び視覚特性情報群記憶部85等が収納されている。
【0194】
入力部51には、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の入力部を介してコンピュータ81が読み取り可能な記録媒体58が取り付けられ、記録媒体58には、後述する両眼立体視画像評価処理プログラム及びこの両眼立体視画像評価処理を実行するのに必要な各種データが記憶されているとともに、例えば、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像が記憶される。
【0195】
入力部51は、取り付けられた記録媒体58に記憶されている両眼立体視画像評価処理プログラムと当該両眼立体視画像評価処理に必要なデータを読み取って、コンピュータ81内部の図示しないRAMあるいはハードディスク等の内部メモリに取り込む。
【0196】
両眼立体視画像評価装置80は、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像の記録された記録媒体58が入力部51にセットされると、記録媒体58に記録された左眼用及び右眼用の画像を入力部51を介してコンピュータ81の両眼対応領域抽出部54に取り込む。
【0197】
視覚特性情報群記憶部85は、複数の光学的属性に対応した複数の視覚特性情報群を記憶しており、視覚特性情報群として、例えば、カラーフィルタの分光透過率に対応した人間の視覚特性、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報に対応した人間の視覚特性等を記憶している。
【0198】
視覚特性選択部84は、視覚特性情報群記憶部85に記憶されている視覚特性情報群のなかから適宜視覚特性を選択するのに使用され、両眼立体視画像評価装置80の使用者が視覚特性選択部84を操作して、画像評価値の演算の際に必要とする1種類あるいは複数種類の人間の視覚特性を視覚特性情報群記憶部85に記憶されている視覚特性情報群から選択する。コンピュータ81は、視覚特性選択部84で選択された視覚特性を、視覚特性情報群記憶部85から補正部82及び両眼立体視画像評価値演算部83に出力する。
【0199】
両眼対応領域抽出部54は、入力部51から入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出して、物理特性量変換部55に出力する。
【0200】
物理特性量変換部55は、両眼対応領域抽出部54で抽出された領域対の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に独立して変換して、補正部82に出力する。
【0201】
補正部82は、物理特性量変換部55で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行って、画像間演算部56に出力する。
【0202】
画像間演算部56は、補正部82から入力される左眼用及び右眼用の画像の補正された物理特性量分布を、例えば、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換し、両眼立体視画像評価値演算部83に出力する。
【0203】
両眼立体視画像評価値演算部83は、画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して、視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の色覚特性を考慮した演算を施し、両眼立体視画像評価値を算出する。
【0204】
出力部53には、所定の記憶媒体59が取り付けられ、記録媒体59としては、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の入力部を介してコンピュータ81で記録可能な記録媒体が使用される。
【0205】
出力部53は、両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を記録媒体59に出力する。
【0206】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置80で、両眼立体視画像の評価を行うには、両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータの記録された記録媒体58を入力部51にセットし、記録媒体58に記録されている両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータをコンピュータ81の図示しない内部メモリに記憶させる。
【0207】
この状態で、画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の両眼立体視画像の記録された記録媒体58を入力部51にセットし、使用者により視覚特性選択部33で画像評価に使用する人間の視覚特性を視覚特性情報群記憶部34に記憶されている視覚特性情報群のなかから1種類あるいは複数種類を選択する視覚特性選択手順処理が行われる。
【0208】
このとき、使用者は、例えば、カラーフィルタ方式で画像が呈示される場合には、左眼用及び右眼用のカラーフィルタの分光透過率に対応した人間の視覚特性を選択し、画像が偏光眼鏡方式や経時式で呈示される場合には、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報に対応した人間の視覚特性を選択する。
【0209】
両眼立体視画像評価装置30は、上記人間の視覚特性が選択されると、コンピュータ81が、入力部51にセットされた記録媒体58に記録されている左眼用及び右眼用の両眼立体視画像をそれぞれ独立に両眼対応領域抽出部54に取り込む画像入力手順処理を行い、両眼対応領域抽出部54で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出処理を行う。
【0210】
コンピュータ81は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、物理特性量変換部55で、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、補正部82で、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮して、上記視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の視覚特性を用いて左眼用及び右眼用それぞれ独立に補正を施す補正手順処理を行う。
【0211】
コンピュータ81は、補正部82で補正された物理特性量分布を、画像間演算部56で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換する画像間演算手順処理を行い、両眼立体視画像評価値演算部83で、画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して、上記視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する画像評価値演算手順処理を行う。
【0212】
コンピュータ81は、両眼立体視画像評価値演算部83の算出した両眼立体視画像評価値を出力部53を介して、記録媒体59に記録させる。また、コンピュータ81は、出力部53が表示装置であるときには、両眼立体視画像評価値を表示出力させ、また、出力部53が記録装置であるときには、両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力させる。
【0213】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置80は、記録媒体58のプログラムとして、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いるプログラムを記録している。
【0214】
したがって、コンピュータ81等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0215】
図15は、本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第15の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置を示す図であり、本実施の形態は、請求項15の記録媒体に対応するものである。
【0216】
なお、本実施の形態は、上記第14の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の両眼立体視画像評価装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第14の実施の形態の両眼立体視画像評価装置と同様の構成部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0217】
図15において、両眼立体視画像評価装置90は、入力部51、コンピュータ91及び出力部53等を備え、コンピュータ91内には、上記第14の実施の形態と同様の両眼対応領域抽出部54、物理特性量変換部55、画像間演算部56、視覚特性選択部84及び視覚特性情報群記憶部85等を備えるとともに、補正部92及び両眼立体視画像評価値算出部93等が収納されている。
【0218】
入力部51には、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の入力部を介してコンピュータ91が読み取り可能な記録媒体58が取り付けられ、記録媒体58には、後述する両眼立体視画像評価処理プログラム及びこの両眼立体視画像評価処理を実行するのに必要な各種データが記憶されているとともに、例えば、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像が記憶される。
【0219】
入力部51は、取り付けられた記録媒体58に記憶されている両眼立体視画像評価処理プログラムと当該両眼立体視画像評価処理に必要なデータを読み取って、コンピュータ91内部の図示しないRAMあるいはハードディスク等の内部メモリに取り込む。
【0220】
両眼立体視画像評価装置90は、上記画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の画像の記録された記録媒体58が入力部51にセットされると、記録媒体58に記録された左眼用及び右眼用の画像を入力部51を介してコンピュータ91の両眼対応領域抽出部54に取り込む。
【0221】
補正部92は、物理特性量変換部55で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量分布に対して、単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮するために、視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の視覚特性を用いてそれぞれ独立に補正を行うが、このとき、人間の空間的視覚特性と人間の時間的視覚特性を用いて補正を行う。
【0222】
両眼立体視画像評価値演算部93は、画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して、視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の色覚特性を考慮した演算を施し、両眼立体視画像評価値を算出する。
【0223】
出力部53には、所定の記憶媒体59が取り付けられ、記録媒体59としては、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、MO、RAM等の入力部を介してコンピュータ91で記録可能な記録媒体が使用される。
【0224】
出力部53は、両眼立体視画像評価値算出部57の演算した両眼立体視画像評価値を記録媒体59に出力する。
【0225】
次に、本実施の形態の作用を説明する。両眼立体視画像評価装置90で、両眼立体視画像の評価を行うには、両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータの記録された記録媒体58を入力部51にセットし、記録媒体58に記録されている両眼立体視画像評価処理プログラム及び必要なデータをコンピュータ91の図示しない内部メモリに記憶させる。
【0226】
この状態で、画像入力装置で取得された左眼用及び右眼用の両眼立体視画像の記録された記録媒体58を入力部51にセットし、使用者により視覚特性選択部84で画像評価に使用する人間の視覚特性を視覚特性情報群記憶部85に記憶されている視覚特性情報群のなかから1種類あるいは複数種類を選択する視覚特性選択手順処理を行う。
【0227】
このとき、使用者は、例えば、カラーフィルタ方式で画像が呈示される場合には、左眼用及び右眼用のカラーフィルタの分光透過率に対応した人間の視覚特性を選択し、画像が偏光眼鏡方式や経時式で呈示される場合には、CIE(1976)L*a*b* 等の色彩情報に対応した人間の視覚特性を選択する。
【0228】
両眼立体視画像評価装置90は、上記人間の視覚特性が選択されると、コンピュータ91が、入力部51にセットされた記録媒体58に記録されている左眼用及び右眼用の両眼立体視画像をそれぞれ独立に両眼対応領域抽出部54に取り込む画像入力手順処理を行い、両眼対応領域抽出部54で、これら入力される左眼用画像と右眼用画像から、画像を両眼で観察する際にそれぞれ1個のオブジェクトとして観察される1個の領域対あるいは複数の領域対群を所定の方法で抽出する両眼対応領域抽出手順処理を行う。
【0229】
コンピュータ91は、1個または複数の領域対群に抽出された画像の物理特性量(例えば、画像の濃度分布等)を、物理特性量変換部55で、必要に応じて適切な他の物理特性量(例えば、反射率分布等)に左眼用及び右眼用それぞれ独立して変換し、この変換した物理特性量分布を、補正部92で単眼のみで知覚可能な画像品質を考慮して、上記視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の視覚特性、を用いて左眼用及び右眼用それぞれ独立に補正を施す補正手順処理を行う。そして、補正部92は、物理特性量変換部55で変換された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量を独立に補正するに際して、人間の空間的視覚特性と人間の時間的視覚特性を用いて補正を行う。
【0230】
コンピュータ91は、補正部92で補正された物理特性量分布を、画像間演算部56で、画像間加算平均等を行って、1個の画像の物理特性量分布に変換する画像間演算手順処理を行い、両眼立体視画像評価値演算部93で、画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布に対して、上記視覚特性選択部84で選択され視覚特性情報群記憶部85から入力される人間の視覚特性を考慮した演算を施して、両眼立体視画像評価値を算出する画像評価値演算手順処理を行う。このとき、両眼立体視画像評価値演算部93は、画像間演算部56から入力される1個の画像の物理特性量分布から両眼立体視画像評価値を算出するに際して、人間の空間的視覚特性と人間の時間的視覚特性を用いて算出する。
【0231】
コンピュータ91は、両眼立体視画像評価値演算部93の算出した両眼立体視画像評価値を出力部53を介して、記録媒体59に記録させる。または、コンピュータ91は、出力部53が表示装置であるときには、両眼立体視画像評価値を表示出力させ、また、出力部53が記録装置であるときには、両眼立体視画像評価値を記録紙に記録出力させる。
【0232】
このように、本実施の形態の両眼立体視画像評価装置90は、記録媒体58のプログラムとして、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いるプログラムを記録している。
【0233】
したがって、コンピュータ91等の情報処理装置を用いて、画像が上記経時式画像呈示のような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0234】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0235】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の両眼立体視画像評価装置によれば、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するので、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0236】
請求項2記載の発明の両眼立体視画像評価装置によれば、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするので、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0237】
請求項3記載の発明の両眼立体視画像評価装置によれば、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるので、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0238】
請求項4記載の発明の両眼立体視画像評価装置によれば、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いているので、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、各々相異なる分光透過率を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置するカラーフィルタ方式、各々相異なる偏光方向を有する光学フィルタを左右眼と被観察画像の間の光路上に配置する偏光眼鏡方式、短時間で交互にオン/オフを繰り返す左右眼用の画像の呈示と時間的に同期して左右眼用各々の画像情報の透過、非透過が切り換わる経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0239】
請求項5記載の発明の両眼立体視画像評価装置によれば、人間の視覚特性として時間特性に対応しているものを用いているので、画像がCRTや映画等の経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0240】
請求項6記載の発明の両眼立体視画像評価方法によれば、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するので、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0241】
請求項7記載の発明の両眼立体視画像評価方法によれば、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、当該補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするので、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0242】
請求項8記載の発明の両眼立体視画像評価方法によれば、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるので、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0243】
請求項9記載の発明の両眼立体視画像評価方法によれば、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いるので、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0244】
請求項10記載の発明の両眼立体視画像評価方法によれば、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いているので、画像が上記経時式画像呈示方式で呈示されるような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0245】
請求項11記載の発明の記録媒体によれば、左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力し、当該左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出して、当該抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とし、当該画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて両眼立体視画像の画像評価値を算出して、入力画像の画像品質を評価するプログラムをコンピュータ等の情報処理装置で読み取り可能な記録媒体に記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、知覚するために両眼による観察を必要とする画像領域の画像品質の評価値を精度良く算出することができ、高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0246】
請求項12記載の発明の記録媒体によれば、プログラムとして、上記抽出された左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行い、この補正された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像が単眼による知覚と両眼による知覚が混在する画像であっても、画像品質の評価値を精度良く算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0247】
請求項13記載の発明の記録媒体によれば、プログラムとして、人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、輝度情報だけでなく色彩情報をも含めて観察可能な両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、より高精度に両眼立体視画像を評価することができる。
【0248】
請求項14記載の発明の記録媒体によれば、プログラムとして、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択し、両眼立体視画像の評価に際して用いる人間の視覚特性として当該選択された人間の視覚特性を用いるプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、両眼立体視画像の呈示方法が、例えば、上記カラーフィルタ方式、偏光眼鏡方式、経時式等のように異なって、両眼立体視画像評価の演算に必要な光学的属性情報が異なる場合にも、適切に対応することができるとともに、汎用性に富んだ両眼立体視画像の画像品質の評価値を高精度に算出することができ、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【0249】
請求項15記載の発明の記録媒体によれば、プログラムとして、人間の視覚特性として時間特性に対応したものを用いるプログラムを記録するので、コンピュータ等の情報処理装置を用いて、画像が上記経時式画像呈示のような場合にも、明暗の短時間周期の繰り返しであるフリッカ等に対する人間の視覚の時間的な特性をも考慮した両眼立体視画像の画像品質の評価値を算出することができ、フリッカ等の影響を受けることなく、両眼立体視画像をより一層高精度に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第1の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図2】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第2の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図3】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第3の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図4】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第4の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図5】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第5の実施の形態を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図6】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第6の実施の形態の両眼立体視画像評価方法を適用した両眼立体視画像評価処理手順を示す図。
【図7】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第7の実施の形態の両眼立体視画像評価方法を適用した両眼立体視画像評価処理手順を示す図。
【図8】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第8の実施の形態の両眼立体視画像評価方法を適用した両眼立体視画像評価処理手順を示す図。
【図9】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第9の実施の形態の両眼立体視画像評価方法を適用した両眼立体視画像評価処理手順を示す図。
【図10】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第10の実施の形態の両眼立体視画像評価方法を適用した両眼立体視画像評価処理手順を示す図。
【図11】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第11の実施の形態の記憶媒体を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図12】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第12の実施の形態の記憶媒体を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図13】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第13の実施の形態の記憶媒体を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図14】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第14の実施の形態の記憶媒体を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【図15】本発明の両眼立体視画像評価装置、両眼立体視画像評価方法及び記録媒体の第15の実施の形態の記憶媒体を適用した両眼立体視画像評価装置の要部ブロック構成図。
【符号の説明】
1、10〜90 両眼立体視画像評価装置
2、21 画像情報入力部
3、22 両眼対応領域抽出部
4 物理特性量変換部
5、25 画像間演算部
6、26、32、42 両眼立体視画像評価値演算部
11、24、31、41 補正部
23 表色空間変換部
33、33 視覚特性選択部
34、34 視覚特性情報群記憶部
51 入力部
52、61、71、81、91 コンピュータ
53 出力部
54 両眼対応領域抽出部
55 物理特性量変換部
56、74 画像間演算部
57、75、83、93 両眼立体視画像評価値演算部
58、59 記録媒体
62、73、82、92 補正部
72 表色空間変換部
84 視覚特性選択部
85 視覚特性情報群記憶部

Claims (15)

  1. 左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力する画像入力手段と、前記画像入力手段から入力される前記左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出する両眼対応領域抽出手段と、前記両眼対応領域抽出手段の抽出した物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とする画像間演算手段と、前記画像間演算で得られた前記画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて前記両眼立体視画像の画像評価値を算出する画像評価値演算手段と、を備え、前記入力される画像の画像品質を評価することを特徴とする両眼立体視画像評価装置。
  2. 前記両眼立体視画像評価装置は、前記両眼対応領域抽出手段の抽出した前記左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行う補正手段をさらに備え、前記画像間演算手段は、前記補正手段の補正した左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とすることを特徴とする請求項1記載の両眼立体視画像評価装置。
  3. 前記画像評価値演算手段または前記補正手段は、前記人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の両眼立体視画像評価装置。
  4. 前記両眼立体視画像評価装置は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を記憶する視覚特性記憶手段から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択する視覚特性選択手段をさらに備え、前記画像評価値演算手段または前記補正手段は、前記人間の視覚特性として前記視覚特性選択手段で選択された視覚特性を用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の両眼立体視画像評価装置。
  5. 前記人間の視覚特性が時間特性に対応していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の両眼立体視画像評価装置。
  6. 左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力する画像入力手順と、前記画像入力手順で入力される前記左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出する両眼対応領域抽出手順と、前記両眼対応領域抽出手順で抽出された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とする画像間演算手順と、前記画像間演算手順の画像間演算で得られた前記画像情報と人間の視覚特性を用いて前記両眼立体視画像の画像評価値を算出する画像評価値演算手順と、を実行して、前記入力される画像の画像品質を評価することを特徴とする両眼立体視画像評価方法。
  7. 前記両眼立体視画像評価方法は、前記両眼対応領域抽出手段の抽出された前記左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行う補正手順をさらに備え、前記画像間演算手順が、前記補正手順で補正された左右両眼用の画像の物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とすることを特徴とする請求項6記載の両眼立体視画像評価方法。
  8. 前記画像評価値演算手順または前記補正手順は、前記人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いることを特徴とする請求項6または請求項7記載の両眼立体視画像評価方法。
  9. 前記両眼立体視画像評価方法は、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択する視覚特性選択手順をさらに備え、前記画像評価値演算手順または前記補正手順が、前記人間の視覚特性として前記視覚特性選択手順で選択された視覚特性を用いることを特徴とする請求項6または請求項7記載の両眼立体視画像評価方法。
  10. 前記人間の視覚特性が時間特性に対応していることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の両眼立体視画像評価方法。
  11. 左眼用画像と右眼用画像とを各々独立に左右眼に呈示し観察者の両眼立体視機能を利用して対象を立体的に観察させる両眼立体視画像の左右両眼用の画像を入力する画像入力手順と、前記画像入力手順で入力される前記左右両眼用の画像から実際の画像呈示面とは異なる擬似的な平面上に同一のオブジェクトとして観察される被評価画像の左右両眼用の画像の物理特性量をそれぞれ独立に抽出する両眼対応領域抽出手順と、前記両眼対応領域抽出手順で抽出された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とする画像間演算手順と、前記画像間演算で得られた前記画像情報と所定の人間の視覚特性を用いて前記両眼立体視画像の画像評価値を算出する画像評価値演算手順と、を含むプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。
  12. 前記記録媒体は、前記プログラムとして、前記両眼対応領域抽出手順で抽出された前記左眼用及び右眼用の画像の物理特性量に対して、それぞれ独立に人間の視覚特性を用いて補正を行う補正手順をさらに含み、前記画像間演算手順が、前記補正手順で補正された物理特性量に対して画像間演算を行って1個の画像情報とするプログラムを記録することを特徴とする請求項11記載の記録媒体。
  13. 前記記録媒体は、前記プログラムとして、前記画像評価値演算手順または前記補正手順が、前記人間の視覚特性として色彩情報に対応した視覚特性を用いるプログラムを記録することを特徴とする請求項11または請求項12記載の記録媒体。
  14. 前記記録媒体は、前記プログラムとして、複数の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性から少なくとも1個の光学的属性情報に対応した人間の視覚特性を選択する視覚特性選択手順をさらに備え、前記画像評価値演算手順または前記補正手順が、前記人間の視覚特性として前記視覚特性選択手順で選択された視覚特性を用いるプログラムを記録することを特徴とする請求項11または請求項12記載の記録媒体。
  15. 前記記録媒体は、前記プログラムとして、前記人間の視覚特性が時間特性に対応しているプログラムを記録することを特徴とする請求項11から請求項14のいずれかに記載の記録媒体。
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