JP3969162B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動モータの駆動力をステアリング機構に伝達して操舵補助する構成の電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両のステアリング機構に電動モータが発生するトルクを伝達することにより、操舵の補助を行う電動パワーステアリング装置が用いられている。電動モータは、ステアリングホイールに加えられた操舵トルクや車速に応じて定められた目標電流値に基づいて駆動制御されるようになっている。
より具体的には、電動モータの制御のための電子制御ユニット(ECU)が装備されており、この電子制御ユニットには、電動モータに流れるモータ電流を検出するための電流センサの検出信号が入力されるようになっている。電子制御ユニットは、電流センサが検出するモータ電流が目標電流値に等しくなるように、電動モータをフィードバック制御する。
【0003】
電動モータへの供給電流が大きいため、電流センサには、ホール素子を利用したものが適用されることが多い。ただし、コスト上の問題から、高精度のものを装備することはできず、安価なホール素子が用いられるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、安価なホール素子の入出力特性は、図4に示すように、顕著なヒステリシス特性を示す。すなわち、モータ電流が増加傾向にあるときには、実際の値よりも低いモータ電流値に対応した出力電圧(モータ電流検出値)となり、逆に、モータ電流が減少傾向にあるときには、実際の値よりも高いモータ電流値に対応した出力電圧となる。しかも、実際のモータ電流値に対するホール素子出力の誤差は、ピーク電流値に依存する。
【0005】
このような電流センサの出力誤差は、電動モータのトルクリップルの原因となり、操舵時における不所望な振動を引き起こす。
そこで、この発明の目的は、高価な電流センサを用いることなくモータ電流を正確に検出することができ、これにより不所望な振動を効果的に防止することができる電動パワーステアリング装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、電動モータ(M)の駆動力をステアリング機構(33)に伝達して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、操舵トルクを検出するトルクセンサ(8)と、このトルクセンサが検出する操舵トルクに基づいて、上記電動モータの目標電流値を設定する目標電流値設定手段(41)と、上記電動モータに流れるモータ電流を検出してモータ電流検出値を出力する電流センサ(6)と、この電流センサが出力するモータ電流検出値が増加傾向にあるか減少傾向にあるかを検出するモータ電流増減検出手段(45)と、このモータ電流増減検出手段がモータ電流検出値の増加傾向を検出したときには、第1の態様で上記電流センサが出力するモータ電流検出値を補正し、上記モータ電流増減検出手段がモータ電流検出値の減少傾向を検出したときには、上記第1の態様とは異なる第2の態様で上記電流センサが出力するモータ電流検出値を補正して、補正後のモータ電流検出値を出力するモータ電流値補正手段(42,46)と、このモータ電流値補正手段によって出力される補正後のモータ電流検出値と、上記目標電流値設定手段によって設定される目標電流値との偏差に基づいて、上記電動モータをフィードバック制御するモータ制御手段(43,44)とを含み、上記モータ電流値補正手段は、上記電流センサが出力するモータ電流検出値に応じて変化し、かつ、上記目標電流値設定手段が設定する目標電流値に応じて変化するモータ電流補正値を生成するモータ電流補正値生成手段(46)と、このモータ電流補正値生成手段によって生成されるモータ電流補正値に基づいて上記電流センサが出力するモータ電流検出値を補正するモータ電流値補正部(42)とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
【0007】
なお、括弧内の数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この発明によれば、電流センサが出力するモータ電流検出値が、モータ電流値補正手段によって補正され、この補正後のモータ電流検出値と目標電流値とに基づいて電動モータがフィードバック制御される。したがって、モータ電流値補正手段により、電流センサの入出力特性に応じて、その検出誤差を補償するようにモータ電流検出値を補正することによって、安価で精度の良くない電流センサを用いる場合であっても、正確なモータ電流値の検出が可能になり、これに応じてステアリング機構の不所望な振動を効果的に防止することができる。
【0008】
しかも、モータ電流値補正手段は、モータ電流検出値が増加傾向にあるか減少傾向にあるかに応じて、異なる2つの態様でモータ電流検出値を補正するから、たとえば、電流センサが、ヒステリシスを有する入出力特性のもの(たとえばホール素子を含むもの)であったとしても、モータ電流検出値を適正に補正して、その検出誤差を良好に補償することができる
【0009】
また、この発明によれば、電流センサが出力するモータ電流検出値に応じたモータ電流補正値に基づき、モータ電流検出値が補正されるから、電流センサの検出誤差をより正確に補償することができる。
たとえば、モータ電流検出値が増加傾向にあるときの電流センサの出力特性に応じた第1モータ電流補正値曲線(C11,C12,C13)と、モータ電流検出値が減少傾向にあるときの電流センサの出力特性に対応した第2モータ電流補正値曲線(C21,C22,C23)とのいずれかに従って、モータ電流検出値を補正することとすればよい。上記の第1モータ電流補正値曲線および第2モータ電流補正値曲線は、モータ電流検出値の様々な値に対応するモータ電流補正値の値を定めたマップ(テーブル)の形式でメモリ(23)に記憶しておくこととしてもよい。
【0010】
さらに、また、この発明によれば、モータ電流補正値が、目標電流値に応じて定められるので、さらに適正に電流センサの検出誤差を補償することができる。たとえば、電流センサがヒステリシスを有する入出力特性のものである場合に、電流センサの検出誤差は、モータ電流のピーク値に依存する。モータ電流のピーク値は、目標電流値に依存するから、目標電流値に応じてモータ電流補正値を可変設定することによって、電流センサの検出誤差を良好に排除することができる。
【0011】
たとえば、目標電流値の種々の値に対応した第1モータ電流補正値曲線群(C11,C12,C13)および第2モータ電流補正値曲線群(C21,C22,C23)を用意しておけばよい。より具体的には、メモリ(23)に、上記第1モータ電流補正値曲線群および第2モータ電流補正値曲線群に対応した複数のマップを格納しておき、モータ電流検出値が増加傾向にあるか減少傾向にあるか、および目標電流値の値に応じて、いずれかのマップを選択するとともに、このマップから電流センサが出力するモータ電流検出値に対応するモータ電流補正値を読み出すこととすればよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図である。操作部材としてのステアリングホイール31に加えられた操舵トルクは、ステアリングシャフト32を介して、ステアリング機構33に伝達される。ステアリング機構33には、電動モータMから操舵補助力が伝達されるようになっている。
【0013】
ステアリングホイール31に加えられた操舵トルクは、トルクセンサ8によって検出されるようになっている。このトルクセンサ8の出力信号は、電動モータMを駆動制御するための電子制御ユニット(ECU)40に入力されている。電子制御ユニット40には、さらに、車速センサ7の出力信号が与えられている。電動モータMは、たとえば3相ブラシレスモータからなっている。この電動モータMの制御のために、レゾルバ等からなる回転角センサ5が設けられている。回転角センサ5は、電動モータMのロータの回転角を検出して、電子制御ユニット40に入力する。
【0014】
電子制御ユニット40は、電動モータMに駆動電流を供給するための駆動回路1と、CPU21、RAM22およびROM23を含むマイクロコンピュータ2とを備えている。
駆動回路1は、電源(たとえば車載バッテリ)3とアース4との間にパワーMOSFET11U,12Uの直列回路と、パワーMOSFET11V,12Vの直列回路と、パワーMOSFET11W,12Wの直列回路とを並列に接続したインバータ回路で構成されている。パワーMOSFET11U,12Uの直列回路は、これら2個のパワーMOSFET11U,12Uの接続点で電動モータMのU相巻線に接続されている。また、パワーMOSFET11V,12Vの直列回路は、これら2個のパワーMOSFET11V,12Vの接続点で電動モータMのV相巻線に接続されている。そして、パワーMOSFET11W,12Wの直列回路は、これら2個のパワーMOSFET11W,12Wの接続点で電動モータMのW相巻線に接続されている。
【0015】
駆動回路1から電動モータMのU相巻線およびV相巻線への給電経路上には、それぞれU相電流センサ6UおよびV相電流センサ6V(以下、総称するときには「電流センサ6」という。)が設けられている。電流センサ6には、たとえばホール素子を用いたものが適用される。この電流センサ6の出力信号は、マイクロコンピュータ2に与えられるようになっている。
マイクロコンピュータ2は、回転角センサ5の検出信号に基づいて、電動モータMの各相の目標電流値を設定し、その目標電流値とU相電流センサ6UおよびV相電流センサ6Vの検出信号とに基づいて、駆動回路1の各パワーMOSFETのオン/オフを制御する。
【0016】
図2は、マイクロコンピュータ2の機能的な構成を説明するためのブロック図である。マイクロコンピュータ2は、ROM23に記憶された動作プログラムを実行することによって、実質的に複数の機能処理部として作用する。すなわち、マイクロコンピュータ2は、車速センサ7およびトルクセンサ8の出力信号に基づいて電動モータMの目標電流値Ioを設定する目標電流値設定部41と、電流センサ6が出力するモータ電流検出値Imを補正するモータ電流値補正部42と、モータ電流値補正部42が出力する補正後のモータ電流検出値Im′の目標電流値Ioに対する偏差Io−Im′を求める偏差演算部43と、この偏差演算部43によって求められた偏差Io−Im′に基づいて駆動回路1に駆動制御信号を与えるモータ制御部44とを備えている。
【0017】
マイクロコンピュータ2は、さらに、電流センサ6が出力するモータ電流検出値Imが増加傾向にあるかまたは減少傾向にあるかを検出するモータ電流増減検出部45を備え、さらに、モータ電流増減検出部45の検出結果、電流センサ6が出力するモータ電流検出値Imおよび目標電流値設定部41が設定する目標電流値Ioに基づいて、モータ電流補正値ΔImを生成するモータ電流補正値生成部46を備えている。このモータ電流補正値生成部46が生成するモータ電流補正値ΔImは、モータ電流値補正部42においてモータ電流検出値Imに加算され、この加算結果が補正後のモータ電流検出値Im′として偏差演算部43に与えられることになる。
【0018】
モータ制御部44は、目標電流値Ioと補正後のモータ電流検出値Imとの偏差Io−Im′に対応したデューティ比のPWM制御信号を生成し、このPWM制御信号を駆動回路1に入力する。こうして、駆動回路1のパワーMOSFETがPWM制御信号のデューティでオン/オフされ、車速および操舵トルクに応じた電流が電動モータMに供給され、これにより、この電動モータMから車速および操舵トルクに応じた駆動力(操舵補助力)が発生されることになる。
【0019】
図3は、目標電流値設定部41の働きを説明するための図であり、操舵トルクに対する目標電流値Ioの関係が示されている。操舵トルクは、たとえば右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、目標電流値Ioは、電動モータMから右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータMから左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。
【0020】
目標電流値Ioは、操舵トルクの正の値に対しては正の値をとり、操舵トルクの負の値に対しては負の値をとる。操舵トルクが−T1〜T1の範囲(不感帯)の微小な値のときには、目標電流値Ioは零とされる。また、目標電流値Ioは、車速センサ7によって検出される車速が大きいほど、その絶対値が小さく設定されるようになっている。これにより、低速走行時には大きな操舵補助力を発生させることができ、高速走行時には操舵補助力を小さくすることができる。
【0021】
図4は、電流センサ6の入出力特性を示す図である。ホール素子(とくに安価なホール素子)を用いた電流センサ6は、ヒステリシスを有する入出力特性を示す。すなわち、ヒステリシス曲線L11,L12,L13で示されているように、モータ電流が増大するときには、曲線Liで示す理論出力値よりも、電流センサ6の出力値(モータ電流検出値Im)は低くなり、モータ電流値が減少するときには、曲線Liで示される理論出力値よりも大きな出力値(モータ電流検出値Im)が電流センサ6から導出される。
【0022】
さらに、ヒステリシス曲線L11,L12,L13に示すように、電流センサ6の検出誤差(理論出力値に対する実際の出力値の偏差)は、電動モータMに流れるピーク電流値が大きいほど大きく現れる。モータ電流値補正部42では、電流センサ6が検出するモータ電流検出値Imを、曲線Li上の理論出力値に補正するための処理が行われる。
図5(A)(B)は、モータ電流補正値生成部46の働きを説明するための図である。図5(A)には、モータ電流検出値Imが増加傾向にあるときに採用されるモータ電流補正値曲線群が示されており、図5(B)には、モータ電流検出値Imが減少傾向にあるときに採用されるモータ電流補正値曲線群が示されている。
【0023】
図5(A)の曲線C11,C12,C13は、それぞれ、図4の曲線L11,L12,L13の下側部分(モータ電流検出値Imの増加時に相当する部分)に対応した電流センサ6の出力信号を補正するために用いられるモータ電流補正値ΔImを示す。同様に、図5(B)の曲線C21,C22,C23は、それぞれ、図4の曲線L11,L12,L13における上側部分(モータ電流検出値Imの減少時に相当する部分)に対応する電流センサ6の出力信号を補正するために用いられるモータ電流補正値を示す。
【0024】
モータ電流補正値ΔImは、電流センサ6が出力するモータ電流検出値Imに応じて変化する値となっており、モータ電流検出値Imに対応するモータ電流補正値ΔImを当該モータ電流検出値Imに加算することによって、図4の曲線Liに対応した理論出力値に相当する補正後のモータ電流検出値Im′(=Im′+ΔIm)が得られるようになっている。
すなわち、曲線L11,L12,L13の下側部分に対して、図5(A)の曲線C11,C12,C13にそれぞれ従うモータ電流補正値ΔImによる補正を施すことにより、理論出力値に対応した曲線Liが得られる。
【0025】
同様に、曲線L11,L12,L13の上側部分に対して、図5(B)に示す曲線C21,C22,C23にそれぞれ従うモータ電流補正値ΔImによる補正を施すことにより、理論出力値に対応した曲線Liが得られる。
モータ電流検出値Imの増加時には、電流センサ6が出力するモータ電流検出値Imは理論出力値を下回るので、曲線C11,C12,C13に従うモータ電流補正値ΔImは正の値とされている。したがって、モータ電流検出値Imは増加補正されることになる。
【0026】
また、モータ電流検出値Imの減少時には、電流センサ6が出力するモータ電流検出値Imは理論出力値を上回るので、曲線C21,C22,C23に従うモータ電流補正値ΔImは負の値とされている。したがって、モータ電流検出値Imは減少補正されることになる。
図5(A)(B)に示すモータ電流補正値曲線群は、モータ電流検出値Imの様々な値にそれぞれ適切なモータ電流補正値ΔImを対応付けたマップ(テーブル)の形式で、マイクロコンピュータ2内のメモリ(たとえば、ROM23)に記憶されている。すなわち、曲線C11,C12,C13,C21,C22,C23に対応するマップが用意されている。
【0027】
モータ電流増減検出部45の検出結果に応じて、モータ電流補正値曲線群C11,C12,C13またはモータ電流補正値曲線群C21,C22,C23のいずれかが選択され、さらに、目標電流値設定部41によって設定される目標電流値Ioに基づいて、曲線群C11,C12,C13のなかのいずれか1つまたは曲線群C21,C22,C23のなかのいずれか1つが選択されることになる。すなわち、モータ電流補正値生成部46は、目標電流値設定部41が設定する目標電流値Ioをモータ電流値のピーク値と見なして、曲線C11,C12,C13;C21,C22,C23のいずれかを選択する。より具体的には、目標電流値Ioが大きいほど、絶対値が大きなモータ電流補正値ΔImに相当する曲線が選択される。
【0028】
モータ電流補正値生成部46は、このようにして選択される1つのモータ電流補正値曲線に対応したマップを選択し、電流センサ6が出力するモータ電流検出値Imに対応したモータ電流補正値ΔImを当該マップから読み出して生成する。マイクロコンピュータ2は、所定のサンプリング周期毎に電流センサ6の検出信号をサンプリングする。そこで、モータ電流増減検出部45は、所定時間間隔毎のモータ電流検出値Imを参照して、モータ電流検出値Imが増加傾向にあるか減少傾向にあるかを検出し、その検出結果をモータ電流補正値生成部モータ電流値補正部46に与えるようになっている。
【0029】
以上のように、この実施形態によれば、電流センサ6の入出力特性に現れるヒステリシスが補正され、補正後のモータ電流検出値Im′と目標電流値Ioとの偏差Io−Im′に基づいて電動モータMがフィードバック制御される。これにより、電流センサ6の検出誤差に起因する電動モータMのトルクリップルを抑制することができるから、ステアリング機構33に不所望な振動が生じることを防止できる。
【0030】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもでき、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】電動モータの制御のための構成を説明するためのブロック図である。
【図3】操舵トルクに対する目標電流値の関係を示す図である。
【図4】電流センサの入出力特性を示す図である。
【図5】モータ電流補正値曲線を示す図である。
【符号の説明】
1 駆動回路
2 マイクロコンピュータ
6,6U,6V 電流センサ(ホール素子)
7 車速センサ
8 トルクセンサ
31 ステアリングホイール
33 ステアリング機構
40 電子制御ユニット(ECU)
41 目標電流値設定部
42 モータ電流値補正部
43 偏差演算部(モータ制御手段)
44 モータ制御部
46 モータ電流補正値生成部
M 電動モータ

Claims (1)

  1. 電動モータの駆動力をステアリング機構に伝達して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、
    操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    このトルクセンサが検出する操舵トルクに基づいて、上記電動モータの目標電流値を設定する目標電流値設定手段と、
    上記電動モータに流れるモータ電流を検出してモータ電流検出値を出力する電流センサと、
    この電流センサが出力するモータ電流検出値が増加傾向にあるか減少傾向にあるかを検出するモータ電流増減検出手段と、
    このモータ電流増減検出手段がモータ電流検出値の増加傾向を検出したときには、第1の態様で上記電流センサが出力するモータ電流検出値を補正し、上記モータ電流増減検出手段がモータ電流検出値の減少傾向を検出したときには、上記第1の態様とは異なる第2の態様で上記電流センサが出力するモータ電流検出値を補正して、補正後のモータ電流検出値を出力するモータ電流値補正手段と、
    このモータ電流値補正手段によって出力される補正後のモータ電流検出値と、上記目標電流値設定手段によって設定される目標電流値との偏差に基づいて、上記電動モータをフィードバック制御するモータ制御手段とを含み、
    上記モータ電流値補正手段は、上記電流センサが出力するモータ電流検出値に応じて変化し、かつ、上記目標電流値設定手段が設定する目標電流値に応じて変化するモータ電流補正値を生成するモータ電流補正値生成手段と、このモータ電流補正値生成手段によって生成されるモータ電流補正値に基づいて上記電流センサが出力するモータ電流検出値を補正するモータ電流値補正部とを含
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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