JP3968635B2 - 液化ガス供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化ガス供給装置に係り、特に、気相の液化ガスを供給する液化ガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液化ガスを供給する設備として、液化ガスを収容する容器とこの容器内の気相部に連通するガス管路とを備えた自然気化を利用した設備を用いている。屋外または屋内に設置された容器に収容された液相の液化ガスは、容器周囲の外気からの熱によって気化される。容器内の気相の液化ガスは、気相部に連通するガス管路を介して気相の液化ガスを使用する機器や装置類へ供給される。このような液化ガスを供給する設備では、容器周囲の外気からの熱によって液相の液化ガスを気化して気相の液化ガスを供給するため、外気温度などの条件によって気化量や容器内の圧力が変動するため、所定の圧力以上の圧力を維持して気相の液化ガスを供給することは難しい。
【0003】
そこで、本願の発明者らは、液化ガスが収容される容器にこの容器内の液化ガスを加熱する液化ガス加熱手段を設け、容器内またはガス管路に流入した気相の液化ガスの圧力や、容器の温度または液化ガス加熱手段の加熱温度に応じて液化ガス加熱手段による容器内の液化ガスの加熱を制御する液化ガス供給装置を考えている。この液化ガス供給装置では、液化ガス加熱手段は、熱媒が通流する流路を有しており、この液化ガス加熱手段の流路には熱媒管路を介して熱媒加熱手段で加熱された熱媒が導かれる。また、液化ガス加熱手段に導かれる熱媒の量を調整して容器内の液化ガスの加熱を制御するため、熱媒加熱手段から液化ガス加熱手段に流れる熱媒の量を調整する熱媒量調整手段を設けている。
【0004】
このような本願の発明者らが考えている液化ガス供給装置では、容器内の圧力が低く、所定の圧力で気相の液化ガスを供給できないときには、容器内の液化ガスを加熱して、容器内の温度を上昇させると共に液相の液化ガスの気化量を増大させ、容器内の圧力を上昇させることができる。したがって、外気温度などの条件に左右されることなく、所定の圧力以上の圧力を維持して気相の液化ガスを供給できる。また、従来の自然気化を利用した設備では安定して供給できないような比較的高い圧力で気相の液化ガスを安定して供給することもできる。
【0005】
ところで、気相の液化ガスをこの気相の液化ガスを利用する機器や装置類に供給するガス管路内では、外気温度とガス管路内の圧力などの条件によって、気相の液化ガスが再液化してしまう場合がある。特に、気相の液化ガスの供給圧力が高いほど、再液化し易くなるため、液化ガスの供給圧力を高くできる液化ガス供給装置では、再液化の防止を考慮する必要がある。したがって、本願の発明者らは、ガス管路内での気相の液化ガスの再液化を防止するため、熱媒管路の少なくとも一部とガス管路の少なくとも一部とを互いに近接させて配管し、この近接させて配管された部分を両端が閉塞された筒体で覆うことにより、熱媒管路内を通流する熱媒の熱でガス管路を保温することを考えている。
【0006】
このとき、容器内の圧力が必要な圧力に達すると、熱媒の通流を止めたり、熱媒の加熱を停止したりする構成とすると、ガス管路の保温ができなくなり、ガス管路内での再液化が発生する恐れが生じる。このため、本願の発明者らは、容器内の圧力が所定の圧力以上に達すると、熱媒量調整手段で液化ガス加熱手段に導く熱媒の量を減らすことで、容器を加熱する熱量を低減しながら、ガス管路を保温してガス管路内での気相の液化ガスの再液化を防止することを考えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような液化ガス供給装置では、外気温度などの条件によっては、熱量の低減が十分でなく、容器内の圧力が所定の圧力以上に達していても、容器への入熱が続くことにより、気相の液化ガスの消費がないか、または比較的少ない場合などには、容器への入熱によって容器内の圧力が必要以上に上昇してしまう場合がある。このように容器内の圧力が必要以上に上昇すると、例えばローリーなどから液化ガスを容器に充填する場合、容器内の圧力がローリーの圧力よりも高くなり、容器内の圧力とローリーの圧力とを均圧化した後にしか充填が行えず、容器内の液化ガスがローリー側に流れ込むこととなり、充填時間が長くなったり、容器への液化ガスの充填量がわからなくなるなどの不都合が生じる場合がある。このように、容器への入熱によって容器内の圧力が必要以上に上昇することは望ましくない。
【0008】
本発明の課題は、容器内の液化ガスを加熱する熱媒が循環される熱媒管路によりガス管路を保温して液化ガスが再液化を防止するにあたり、容器内が所定の圧力以上に達して熱媒による加熱が行われないような場合でも、熱媒管路によりガス管路を保温可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の液化ガス供給装置は、液化ガスが収容される容器と、この容器内の液化ガスを加熱する液化ガス加熱手段と、この液化ガス加熱手段に設けられた流路内を通流する熱媒を加熱する熱媒加熱手段と、この熱媒加熱手段から液化ガス加熱手段に熱媒を導く熱媒管路と、熱媒加熱手段から液化ガス加熱手段に流れる熱媒の量を調整する熱媒量調整手段と、容器内の気相部に連通するガス管路及び熱媒管路の互いに近接させて配管された部分を共に覆う両端が閉塞された筒体と、容器内またはガス管路に流入した気相の液化ガスの圧力を検知する圧力検知手段と、圧力検出手段で検出した圧力の値に応じて熱媒量調整手段及び熱媒加熱手段の動作を制御する制御部とを備え、制御部は、圧力検知手段で検知した圧力が所定の圧力以上になると熱媒量調整手段により熱媒加熱手段から液化ガス加熱手段に流れる熱媒の量を低減すると共に、熱媒加熱手段の加熱能力を切り換えてこの熱媒加熱手段により加熱された熱媒の温度を低くする構成とすることにより上記課題を解決する。
【0010】
このような構成とすれば、容器内またはガス管路に流入した気相の液化ガスの圧力が所定の圧力以上になったときに、熱媒量調整手段により熱媒加熱手段から液化ガス加熱手段に流れる熱媒の量が低減されることにより液化ガス加熱手段が放出する熱量が低減される。加えて、熱媒加熱手段の熱媒の加熱温度が低くなるため、液化ガス加熱手段が放出する熱量がさらに低減される。したがって、容器内の圧力が所定の圧力以上に達したとき、容器内の液化ガスを加熱する熱量を従来よりもさらに低減し、容器内の圧力が必要以上に上昇するのを抑えることができる。
【0011】
さらに、容器の温度または加熱手段による容器の加熱温度を検知する温度検知手段を備え、制御部は、温度検知手段で検知した温度が所定の温度以上になると熱媒の液化ガス加熱手段への通流を停止する構成とする。このような構成とすれば、容器の温度が、例えば法律で定められた温度を越えないように設定された所定上限温度以上になると、熱媒の液化ガス加熱手段への通流を止めて液化ガス加熱手段による容器の加熱を止め、容器内の温度上昇を抑制できるので好ましい。
【0012】
さらに、容器の周囲の外気温度を検知する外気温度検知手段を備え、制御部は、外気温度検知手段で検知した温度が所定の温度以上になると熱媒加熱手段15による熱媒の加熱を停止する構成とする。
【0013】
また、容器の温度または加熱手段の加熱温度を検知する温度検知手段と、容器の周囲の外気温度を検知する外気温度検知手段とを備え、制御部は、熱媒量調整手段により熱媒加熱手段から液化ガス加熱手段に流れる熱媒の量が低減されていないときには、温度検知手段で検知した温度が所定の温度以上になると熱媒の液化ガス加熱手段への通流を停止し、熱媒量調整手段により熱媒加熱手段から液化ガス加熱手段に流れる熱媒の量が低減されているときには、外気温度検知手段で検知した温度が所定の温度以上になると熱媒加熱手段による熱媒の加熱を停止する構成とする。
【0014】
このような構成とすれば、容器内の温度が所定温度以上になっていなくても、外気温度が容器内を所定の圧力以上に維持できる程度の温度である場合には、熱媒の加熱を止めて熱媒加熱手段によるエネルギー消費を抑えることができるので好ましい。
【0015】
さらに、ガス管路に、このガス管路を介して気相の液化ガスが供給される設備または機器の停止時に閉して気相の液化ガスの通流を遮断する遮断弁を設け、制御部は、気相の液化ガスが供給される設備または機器の動作に関係なく遮断弁を強制的に閉じて気相の液化ガスの通流を遮断する強制遮断回路を有する構成とする。このような構成にすれば、気相の液化ガスが供給される設備または機器の停止時、つまりガス管路内の気相の液化ガスの通流がなくなったときに、遮断弁を閉じ、ガス管路内へ新たな気相の液化ガスの流入を防ぐことにより、ガス管路内での気相の液化ガスの再液化量を低減することができる。加えて、ガス管路などの破損が生じた場合や、事故や地震が発生し、ガス管路などの破損が生じる可能性がある場合などに、気相の液化ガスの通流を遮断して安全性を向上できるので好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を適用してなる液化ガス供給装置の第1の実施形態について図1乃至図5を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる液化ガス供給装置の概略構成と動作を示す図である。図2は、制御部と各機器との接続状態と動作を示すブロック図である。図3は、制御部が有する回路の一部分を示す回路図である。図4は、圧力スイッチと温度スイッチのオン・オフ動作を説明する図である。図5は、本発明を適用してなる液化ガス供給装置の動作を示すフロー図である。なお、本実施形態では、マイクロガスタービンのタービン駆動用燃料として気相の液化ガスを供給する場合の構成を一例として説明する。マイクロガスタービンは、従来のレシプロエンジン型の発電機などに比べ、発電規模に対する設備の大きさがコンパクトである。このようなマイクロガスタービンには、通常の液化ガスの燃焼を行う機器類に比べ、高圧、例えば0.3〜1.0MPaといった圧力を維持して液化ガスを供給する必要がある。
【0017】
本実施形態の液化ガス供給装置1は、図1に示すように、液化ガス、例えば液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)などを収容して貯蔵するための容器3、容器3内の気相部5に連通するガス管路7、ガス管路7内の圧力を検知する圧力スイッチ9、容器3の底部に設置されて液化ガス加熱手段となる加熱器11、加熱器11の加熱温度を検知する温度検知手段となる温度スイッチ13、熱媒加熱手段となる熱源機15、加熱器11と熱源機15との間で熱媒、例えば水を循環させるための熱媒管路17a、17b、熱媒管路17aと熱媒管路17bとをバイパスするバイパス管路17c、バイパス管路17cに設けられてバイパス管路17cを開閉する電磁弁からなる熱媒量調整弁19、そして液化ガス供給装置1の動作を制御する制御部21などで構成されている。
【0018】
容器3は、略円筒状の容器を横向きにした状態で脚部23上に支持されている。このような容器3は、屋外に設置されており、容器3の内部に収容されて液相部25となる液相の液化ガスは、容器3が外気から受けた熱により気化する。このため、容器3の上部の気相部5には、気相の液化ガスが溜まった状態になっている。なお、図1において、容器3は断面で示している。ガス管路7は、容器3の気相部5に挿入された状態で設置されており、途中で2本のガス管路7a、7bに分岐している。分岐したガス管路7a、7bのうち、ガス管路7aは、マイクロガスタービン27の図示していない燃焼器に連結され、ガス管路7bは、熱源機15の図示していないバーナーに連結されている。
【0019】
ガス管路7のガス管路7a、7bへの分岐前の部分には、ガス管路7内の液化ガスの流れに対して上流側から、圧力スイッチ9、気相の液化ガスのマイクロガスタービン27への供給圧力を調整する第1圧力調整器29が順次設けられている。ガス管路7aの分岐部分近傍には、ガス管路7aへの気相の液化ガスの流れを遮断する電磁弁である遮断弁31が設けられている。ガス管路7aのマイクロガスタービン27の近傍部分には、マイクロガスタービン27への気相の液化ガスの供給を手動で止める閉止弁32が設けられている。
【0020】
圧力スイッチ9は、予め設定された2つの圧力で信号の発信及び停止を切り換えるものであり、圧力スイッチ9と遮断弁31は、配線33を介して制御部21と電気的に接続されている。一方、ガス管路7bの分岐部分近傍には、気相の液化ガスの熱源機15への供給圧力を調整する第2圧力調整器35が設けられている。なお、圧力スイッチ9、第1圧力調整器29、遮断弁31、そして第2圧力調整器35などは、ガス管路7、7a及び7bの一部分などと共に容器3上に設置されたケース37内に収容されている。ただし、ケース37を設けていない構成にすることもできる。
【0021】
加熱器11は、例えば金属製のケースの中に蛇腹状に屈曲させた銅などの熱伝導性の高い材料で形成した熱交換管路39を配設し、この熱交換管路39とケースとの間の空間に水などの熱媒やシリコンなどの熱伝達可能な充填物を充填したものである。このような加熱器11を容器3の底面に密着させて取り付けている。温度スイッチ13は、加熱器11の充填物の温度、つまり容器3に伝達される熱の温度を検知するように設置されている。温度スイッチ13は、予め設定された2つの温度で信号の発信及び停止を切り換えるものであり、制御部21と配線33を介して電気的に接続されている。
【0022】
熱源機15は、図示していない熱媒が通流する流路、この流路に設けられた熱媒タンク、ポンプ、流路内の熱媒を加熱するバーナー、そしてポンプやバーナーの動作を制御する制御部などを一体的に筐体に納めたものであり、市販の家庭用の給湯器や温水暖房器を利用したものである。本実施形態の熱源機15は、例えば100Vの家庭用電源41に接続されており、熱源機15の図示していない制御部に電気的に接続されたコントローラ43などを備えている。熱源機15に納められた、図示していないポンプやバーナーの動作を制御する制御部45は、図2に示すように、図示していないバーナーの燃焼状態を検出する燃焼検出部47、図示していないバーナーの燃焼温度を検出する燃焼温度検出部49、バーナーの燃焼を行う燃焼回路51、そしてポンプの駆動を行うポンプ駆動回路53などに電気的に接続されており、さらに、熱源機15の制御部41は、制御部21と連携して作動するものであり、制御部21と配線33を介して電気的に接続されている。
【0023】
熱媒管路17aは、一端が熱源機15の図示していない熱媒が通流する流路に、他端が加熱器11の熱交換管路39に連結されており、熱媒管路17aには、熱源機15で加熱された熱媒が通流される。熱媒管路17bは、一端が加熱器11の熱交換管路39に、他端が熱源機15の図示していない熱媒が通流する流路に連結されており、熱媒管路17bには、加熱器11で熱を放出した熱媒が通流される。熱媒管路17aの熱源機15からの熱媒の出口側部分と、熱媒管路17bの熱源機15への熱媒の入口側部分との間にバイパス管路17cが設けられている。バイパス管路17cには、バイパス管路17cへの熱媒の通流及び遮断を行うことで加熱器11へ通流させる熱媒の量を調整する熱媒量調整弁19が設けられている。熱媒量調整弁19は、制御部21と配線33を介して電気的に接続されている。なお、バイパス管路17cと熱媒量調整弁19は、配管抵抗が熱媒管路17aよりも小さいものを用いている。
【0024】
ガス管路7aの閉止弁32よりも上流側で、ケース37の外側に位置する部分、つまり遮断弁31よりも下流側の部分の一部は、熱媒管路17aと近接させて、熱媒管路17aに沿うように配管されており、ガス管路7aと熱媒管路17aの近接させて配管された部分は、共に両端が閉塞された筒体55で囲われている。筒体55内のガス管路7aと熱媒管路17aとは接触しないように間隔をおいて配管されている。言い換えれば、筒体55内のガス管路7aと熱媒管路17aとは、空気を内包する筒体55内に所定の間隔をおいて平行に挿通された状態になっている。なお、筒体55は、断熱性の材料で形成されている。また、熱媒管路17aを保温して気相の液化ガスの再液化を防ぐ上では、筒体55によって覆われたガス管路7aと熱媒管路17aの部分はできるだけ多い方が好ましい。
【0025】
制御部21は、図1及び2に示すように、配線33を介して圧力スイッチ9、温度スイッチ13、熱源機15、熱媒量調整弁19に電気的に接続されているほか、マイクロガスタービン27の図示していない制御部などとも配線33を介して電気的に接続されている。このような制御部21は、圧力スイッチ9で検知した圧力に応じて熱媒量調整弁19の開閉を行う回路、圧力スイッチ9で検知した圧力に応じて熱源機15の図示していないバーナーの燃焼状態を切り換える回路、温度スイッチ13で検知した温度に応じて熱源機15の駆動及び停止、すなわち熱源機15の図示していないポンプ及びバーナーの発停を行う回路、スイッチの入力などによる強制昇温運転指令により、圧力スイッチ9で検知した圧力に関係なく熱媒量調整弁19を閉じ、加熱器11による容器3の加熱を行う回路、マイクロガスタービン27の作動及び停止に応じてして遮断弁31を開閉する回路、そしてマイクロガスタービン27の作動及び停止に関係なく、スイッチの入力などによる強制遮断指令により、遮断弁31を閉じてガス管路7a内の気相の液化ガスの通流を強制的に遮断する回路などを含んでいる。
【0026】
制御部21のこれらの動作を制御する回路を含む制御回路は、図3に示すように、電源側の端子57側から遮断器59、強制遮断回路61、運転指令スイッチ63、ヒューズ65などが直列に接続されている。さらに、電源ランプ67、圧力スイッチ9及び温度スイッチ13が接続される本質安全回路69、タイマーを含む強制昇温回路71、直列に接続されたリレーR2のリレー接点73と熱源機15の停止を報知するランプ75及びリレー接点73に対して並列で互いに直列に接続されたリレーR3のリレー接点77とリレーR6のリレー接点79、並列に接続されたリレーR3のリレー接点85及びリレーR3のリレー接点87に対して直列に接続された熱媒量調整弁端子89、リレー接点85に対して直列で熱媒量調整弁端子89に対して並列に接続されて熱媒量調整弁の開動作を報知するランプ91、直列に接続されたマイクロガスタービンからの起動及び停止信号を受けるMGTインターロック部93とリレーR5のリレーコイル95、そして直列に接続されたリレーR6のリレーコイル97と外気温度スイッチ端子99などが順次並列に接続されている。
【0027】
強制遮断回路61は、遮断弁31に接続される遮断弁端子100を挟んで直列に接続され、同時にオン・オフする2つのスイッチからなる強制遮断スイッチ101、各々の強制遮断スイッチ101と遮断弁31との間に直列に接続されたリレーR5のリレー接点103、105などで構成されている。本質安全回路69は、圧力スイッチ9及び温度スイッチ13が各々接続される圧力スイッチ端子111及び温度スイッチ端子113に各々接続されたOUT1端子及びOUT2端子、OUT2端子への入力に対応して通電されるA2端子、OUT1端子への入力に対応して通電されるA1端子を備えている。本質安全回路69のA2端子には、リレーR2のリレーコイル115が、本質安全回路69のA1端子には、リレーR3のリレーコイル117が各々接続されている。また、リレーコイル117は、本質安全回路69と並列に接続されたリレーR4のリレー接点119に対して直列に接続されている。
【0028】
タイマーを含む強制昇温回路71は、直列に順に接続された強制昇温スイッチ121及び限時動作接点123、限時動作接点123と並列に接続された可変タイマー125、限時動作接点123に対して直列にリレーR4のリレーコイル127、そして強制昇温スイッチ121に対して並列に接続されたリレーR4のリレー接点129などで構成されている。限時動作接点123は、可変タイマー125に連動して開閉するものである。また、可変タイマー125は、リレーR4のリレー接点129に対して直列に接続されている。
【0029】
さらに、制御部21は、熱源機15に接続される3つの熱源機制御出力端子131a、131b、131cを含む熱源機制御用回路133を有している。熱源機制御用回路133は、熱源機15の図示していないバーナーの出力を切り換えて、熱源機15から排出される熱媒の温度を変えるものである。熱源機制御出力端子131aは、熱源機15の共通端子つまりCOM端子に接続されている。熱源機制御出力端子131bは、熱源機15から排出される熱媒の温度を2段階のうちの低い方の温度T1、例えば50℃を選択するための熱源機15の制御端子C1に接続されている。熱源機制御出力端子131cは、熱源機15から排出される熱媒の温度を2段階のうちの高い方の温度T2、例えば60℃を選択するための熱源機15の制御端子C2に接続されている。
【0030】
すなわち、熱源機制御用回路133によって、熱源機15のCOM端子と制御端子C1が電気的に接続された場合、熱源機15の低温制御機能がオン、高温制御機能がオフし、熱源機15は、熱媒が低い方の温度T1になるように加熱を制御する。一方、熱源機15のCOM端子と制御端子C2が電気的に接続された場合、熱源機15の低温制御機能がオフ、高温制御機能がオンし、熱源機15は、熱媒が高い方の温度T2になるように加熱を制御する。
【0031】
熱源機制御出力端子131aと熱源機制御出力端子131bの間には、リレーR2のリレー接点135、リレーR4のリレー接点137、リレーR3のリレー接点139、そしてリレーR6のリレー接点141が順次接続されている。熱源機制御出力端子131aと熱源機制御出力端子131cの間には、リレーR2のリレー接点135、そしてリレーR4のリレー接点143が順次接続されている。したがって、リレー接点143は、リレー接点137、リレー接点139、そしてリレー接点141に対して並列に接続されている。また、リレー接点137及びリレー接点139の中間位置と、リレー接点143と熱源機制御出力端子131cとの中間位置とを動作時に短絡させるリレーR3のリレー接点145が設けられている。
【0032】
なお、リレー接点87、103、105、129、135、141、143、145は、対応するリレーコイルの動作時に閉路するものであり、リレー接点73、77、79、85、123、137、139は、対応するリレーコイルの動作時に開路するものである。さらに、強制遮断スイッチ101は、ロッカースイッチなどで通常の運転時には閉路しておくものであり、強制昇温スイッチ121は、通常の運転時には開路しておき、押し操作によって閉路するものである。また、現時動作接点123は、動作時に限時があるものである。可変タイマー125は、動作停止までの時間をある範囲の間、本実施形態では0〜60分の間で任意に設定できるものである。また、本実施形態では、外気温度スイッチを用いないため、外気温度スイッチ端子99には、短絡リード線147が取り付けられている。
【0033】
このような構成の液化ガス供給装置の動作と本発明の特徴部について説明する。なお、図において、実線の矢印は液化ガスの流れを、破線の矢印は熱媒の流れを示している。また、本実施形態では、圧力スイッチ9は、図4に示すように、設定された2段階の圧力のうち、圧力が降下して低い方の設定圧力P1、例えば0.55MPaになるとスイッチがオンして電気信号を発信し、圧力が上昇して高い方の設定圧力P2、例えば0.65MPaになるとスイッチがオフして電気信号の発信を中止するように設定されている。温度スイッチ13は、設定された2段階の温度のうち、温度が降下して低い方の設定温度T3、例えば34℃になるとスイッチをオンして電気信号を発信し、温度が上昇して高い方の設定温度T4、例えば37.5℃になるとスイッチをオフして電気信号の発信を中止するように設定されている。
【0034】
強制遮断スイッチ101が閉路されている状態で運転指令スイッチ63を入れ閉路したとき、図3乃至図5に示すように、強制昇温回路71の強制昇温スイッチ121の状態によって、容器3内を所定の圧力以上に保つための通常保温動作または容器3内の圧力に関係なく容器3を強制的に昇温する強制昇温動作のいずれかを行う(ステップ201)。ステップ201において、強制昇温スイッチ121が開路つまりオフの状態であれば、通常保温動作に入り、加熱器11内の図示していない充填物の温度、つまり加熱器11による容器3の加熱温度により、熱源機15の駆動及び停止を制御する(ステップ202)。ステップ202において、加熱器11による容器3の加熱温度が設定温度T3よりも高ければ、温度スイッチ13はオフ状態で電気信号を発信しない。このため、本質安全回路69のOUT2端子への入力がなく、A2端子には通電されないままである。したがって、リレーR2のリレーコイル115は作動せず、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135は開路状態にあり、熱源機15は、図示していないバーナーの燃焼と図示していないポンプを停止し、熱媒の通流と加熱を停止した状態となっている(ステップ203)。
【0035】
一方、ステップ202において、加熱器11内の図示していない充填物の温度が設定温度T3以下になると、温度スイッチ13はオン状態となって電気信号を発信する。これにより、本質安全回路69のOUT2端子への入力が生じるため、A2端子に通電され、リレーR2のリレーコイル115の作動により、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が閉路する。このとき、容器3内の圧力つまりガス管路7の容器3からの出口部分の圧力に応じて、熱源機15での熱媒の加熱温度を決定する(ステップ204)。ステップ204において、ガス管路7の容器3からの出口部分の圧力が低い方の設定圧力P1以下であれば、圧力センサー9はオンして電気信号を発信し、本質安全回路69のOUT1端子への入力によって、A1端子に通電される。
【0036】
したがって、リレーR3のリレーコイル117が作動し、熱媒量調整弁19は、熱媒量調整弁19の開閉を制御するリレーR3のリレー接点87が閉路し、リレーR3のリレー接点85が開路することで弁が閉じた状態となる。さらに、熱源機15は、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR3のリレー接点139が開路し、リレー接点145が閉路することで熱源機15のCOM端子と制御端子C2が電気的に接続されて熱源機15の低温制御機能がオフ、高温制御機能がオンし、図示していないポンプの駆動と共に図示していないバーナーの燃焼が開始され、図示していないバーナーを高温制御、すなわち熱媒の温度がほぼ高い方の温度T2になるように図示していないバーナーの燃焼状態を制御する(ステップ205)。
【0037】
これにより、ほぼ高い方の温度T2に加熱された熱媒が、図1に示すように、熱媒管路17a、17bを通流し、熱源機15と加熱器11の間を循環する。そして、容器3が加熱器11内の充填物を介して熱媒の熱を受けることにより容器3及び容器3内の液化ガスが加熱され、液相の液化ガスの気化と液化ガスの飽和蒸気圧の上昇とにより、容器3内の圧力が上昇する。
【0038】
一方、ステップ204において、加熱器11による容器3の加熱などで圧力が上昇することにより、図3乃至図5に示すように、ガス管路7の容器3からの出口部分の圧力が高い方の設定圧力P2以上になると、圧力センサー9はオフし、電気信号の発信を止める。これにより、本質安全回路69のOUT1端子への入力がなくなり、A1端子は通電されない状態となる。したがって、リレーR3のリレーコイル117は作動していない状態となるため、熱媒量調整弁19は、熱媒量調整弁19の開閉を制御するリレーR3のリレー接点87が開路し、リレーR3のリレー接点85が閉路することで弁が開いた状態となる。さらに、熱源機15は、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR3のリレー接点139が閉路し、リレー接点145が開路することで熱源機15のCOM端子と制御端子C1が電気的に接続されて熱源機15の低温制御機能がオン、高温制御機能がオフした状態となり、図示していないバーナーを低温制御、すなわち熱媒の温度がほぼ低い方の温度T1になるように図示していないバーナーの燃焼状態を制御する(ステップ206)。
【0039】
これにより、熱媒量調整弁19が開され、熱源機15から送出される熱媒のほとんど、例えば約90%は、配管抵抗の少ないバイパス管路17c側に流れ、熱源機15から送出される熱媒は、加熱器11にはあまり流れず、バイパス管路17cにより熱源機15に戻される。この結果、加熱器11から容器3に与えられる熱量は、加熱器11に流入するわずかな熱媒の熱量だけとなり、容器3内の液化ガスを加熱する熱量が低減される。加えて、熱源機15での熱媒の加熱温度が低い方の温度T1に制御されるため、熱媒の温度が低くなることにより加熱器11に熱媒から供給される熱量はさらに低減される。
【0040】
ステップ204において、容器3内の液化ガスの加熱が抑制されることなどにより、容器3内の圧力が低下し、再び低い方の設定圧力P1以下になると、圧力スイッチ9が電気信号を発信することで、本質安全回路69のOUT1端子への入力によってA1端子に通電され、リレーR3のリレーコイル117が作動する。このため、熱媒量調整弁19は、熱媒量調整弁19の開閉を制御するリレーR3のリレー接点87が閉路し、リレーR3のリレー接点87が開路することで弁が閉じた状態となる。さらに、熱源機15は、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR3のリレー接点139が開路、リレー接点145が閉路して熱源機15のCOM端子と制御端子C2が電気的に接続されて熱源機15の低温制御機能がオフ、高温制御機能がオンし、図示していないバーナーを高温制御、すなわち熱媒の温度がほぼ高い方の温度T2になるように図示していないバーナーの燃焼状態を制御する(ステップ205)。
【0041】
したがって、熱媒は、図1に示すように、再び、熱媒管路17a、17bを通流し、熱源機15と加熱器11の間を循環するようになる。これにより、容器3内の液化ガスが受ける熱量が多くなり、液相の液化ガスの気化と液化ガスの飽和蒸気圧の上昇とにより、容器3内の圧力が上昇する。なお、熱源機15が駆動している間は、熱媒管路17aには加熱された熱媒が通流しているため、筒体55内のガス管路7aは、熱媒管路17aを通流する熱媒の熱で保温され、ガス管路7a内での気相の液化ガスの再液化が防止される。また、容器3が容器3内の圧力に応じて加熱器11で加熱されることにより所定の圧力以上に保たれた気相の液化ガスは、第1圧力調整器29でマイクロガスタービン27が要求する圧力に減圧され、ガス管路7aを介してマイクロガスタービン27に供給される。
【0042】
このように、制御部21は、圧力スイッチ9で検知した容器3内またはガス管路7内の圧力に応じて、高い方の設定圧力P2以上になると熱媒量調整弁19を開、つまり加熱器11による容器3内の液化ガスの加熱熱量を抑制し、低い方の設定圧力P1以下になるとと熱媒量調整弁19を閉、つまり加熱器11による容器3内の液化ガスの加熱熱量を増大することで、容器3内の液化ガスの圧力を所定の圧力以上に保つと共に、容器3内またはガス管路7内の圧力が高い方の設定圧力P2以上になったときの加熱器11に熱媒から供給される熱量を従来の液化ガス供給装置よりも低減している。
【0043】
ここで、加熱器11による容器3内の液化ガスの加熱熱量を抑制した状態でも、外気温度などの条件によっては、加熱器11からのわずかな熱により容器3内の温度が上昇し続ける場合がある。この場合、容器3や液化ガスの温度が、例えば法律などで定められた上限温度を越えてしまうことがある。このため、温度スイッチ13は、図3乃至5に示すように、ステップ202において、加熱器11の充填物の温度が高い方の設定温度T4以上になるとオフして電気信号の発信を止める。これにより、本質安全回路69のOUT2端子への入力がなくなり、A2端子に通電されなくなると、リレーR2のリレーコイル115が作動を止め、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が開路し、熱源機15は、熱源機15の図示していないポンプ及びバーナーの燃焼を停止して、熱媒の通流と加熱を停止する。したがって、加熱器11による容器3の加熱が止まり、容器3の昇温が止まるため、容器3の温度が所定の上限温度を超えないようにできる。
【0044】
一方、ステップ202において、容器3の加熱が中止されて容器3の温度が低下し、容器3の温度が低い方の設定温度T3以下になると、再び温度スイッチ13はオンして電気信号を発信し、本質安全回路69のOUT2端子への入力によりA2端子に通電され、リレーR2のリレーコイル115が作動し、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が閉路する。したがって、熱源機15の図示していないポンプ及びバーナーが駆動する状態となり、容器3内の圧力に応じた熱量で加熱器11による容器3の加熱が行われる。
【0045】
このように、制御部21は、温度スイッチ13で検知した加熱器11の容器3に対する加熱温度に応じて、加熱温度が高い方の設定温度T4以上になると熱源機15を停止つまり加熱器11による容器3の加熱を中止し、低い方の設定温度T3以下になると熱源機15を作動させて加熱器11による容器3の加熱を行うことで、容器3内の温度が上限として定めた温度以上にならないようにし、かつ容器3内の温度が下限として定めた温度以下にならないようにすることで、制御部21と圧力スイッチ9による加熱器11から容器3への伝達熱量の調整と併せ、容器3内の液化ガスの圧力を所定の圧力以上に保つことができるようにしている。
【0046】
ところで、容器3内にタンクローリー車などから液化ガスの補充を行う場合、冬期など、外気温度が低くタンクローリー車などから補充する液化ガスの温度が容器3内の液化ガスよりも低くなっていると、補充された液化ガスにより容器3内の温度が低下してしまう。このため、容器3内の圧力が低下し、容器3内の温度及び圧力が、所定の圧力以上、つまりマイクロガスタービン27が要求する圧力以上に戻るまで、所定の圧力、つまりマイクロガスタービン27が要求する圧力で気相の液化ガスを供給できない場合がある。
【0047】
これに対し、本実施形態の液化ガス供給装置1では、図3に示すように、制御部21は、制御部21が有する制御回路に強制昇温回路71を備えており、強制昇温スイッチ121を押すことにより、タイマー125及び限時動作接点123が作動する。すなわち、ステップ201において、強制昇温スイッチ121が閉路つまりオンの状態であれば、強制昇温動作に入り、図3及び図5に示すように、リレーR4のリレーコイル127が作動してリレーR4のリレー接点129が閉路されると共に、タイマー125が通電されて作動することにより、予め設定された時間が経過して限時動作接点123が開路するまでの間、例えば約60分間、リレーR4のリレーコイル127が作動する(ステップ207)。
【0048】
リレーR4のリレーコイル127の作動により、リレーR4のリレー接点119が閉路することで、A1端子に接続されたリレーR3のリレーコイル117が圧力スイッチ9の動作に関係なく作動する。リレーR3のリレーコイル117の作動により、リレーR3のリレー接点87が閉路し、リレーR3のリレー接点85が開路することで熱媒量調整弁19に通電されて弁が閉される(ステップ208)。この状態で、加熱器11内の図示していない充填物の温度、つまり加熱器11による容器3の加熱温度が設定温度T3により、熱源機15の駆動及び停止を制御する(ステップ209)。
【0049】
ステップ209において、加熱器11による容器3の加熱温度が設定温度T3よりも高ければ、温度スイッチ13はオフ状態で電気信号を発信しない。このため、本質安全回路69のOUT2端子への入力がなく、A2端子には通電されないままである。したがって、リレーR2のリレーコイル115は作動せず、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135は開路状態にあり、熱源機15は、図示していないバーナーの燃焼と図示していないポンプを停止し、熱媒の通流と加熱を停止した状態となっている(ステップ210)。
【0050】
一方、ステップ209において、加熱器11による容器3の加熱温度が低い方の設定温度T3以下になると、温度スイッチ13はオン状態となって電気信号を発信する。これにより、本質安全回路69のOUT2端子への入力が生じるため、A2端子に通電され、リレーR2のリレーコイル115の作動により、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が閉路する。このとき、リレーR4のリレーコイル127が作動しているため、熱源機制御溶回路133のリレーR4のリレー接点143が閉路した状態となっており、熱源機15のCOM端子と制御端子C2が電気的に接続されて熱源機15の低温制御機能がオフ、高温制御機能がオンし、図示していないポンプの駆動と共に図示していないバーナーの燃焼が開始され、図示していないバーナーを高温制御、すなわち熱媒の温度がほぼ高い方の温度T2になるように図示していないバーナーの燃焼状態を制御する(ステップ211)。
【0051】
これにより、熱源機の高温燃焼によってほぼ高い方の温度T2に加熱された熱媒が、図1に示すように、熱媒管路17a、17bを通流し、熱源機15と加熱器11の間を循環することにより、予め設定された時間の間、容器3内の液化ガスは、容器3内の圧力とは関係なく強制的に昇温される。このため、タンクローリー車などから液化ガスが補充された場合でも、容器3内の温度及び圧力の低下を抑制することができ、気相の液化ガスを所定の圧力で供給できない時間を無くすか、または短縮することができる。なお、強制昇温回路71の作動により、容器3が加熱器11により加熱されている場合であっても、図5に示すように、ステップ209において、加熱器11による容器3の加熱温度が高い方の設定温度T4以上になると、ステップ210のように加熱器11による容器3の加熱が中止され、容器3の昇温が止まるため、容器3の温度が設定した上限温度を越えることはない。
【0052】
さらに、本実施形態の液化ガス供給装置1は、図1に示すように、ガス管路7a内で気相の液化ガスの再液化が生じた場合、その再液化量を低減するため、ガス管路7aに、マイクロガスタービン27の作動及び停止に応じて開及び閉する遮断弁31を設けている。遮断弁31は、図3に示すように、制御部21の制御回路に強制遮断回路61を介して接続されており、マイクロガスタービン27の図示していない制御部などは、MGTインターロック部93によって制御部21の制御回路に接続されている。
【0053】
強制遮断回路61のスイッチ101は通常閉路つまりオンされているため、マイクロガスタービン27が駆動するとMGTインターロック部93に含まれる接点が閉路すると、リレーR5のリレーコイル95の作動により、強制遮断回路61のリレーR5のリレー接点103、105が閉路する。リレーR5のリレー接点103、105が閉路することにより、遮断弁31に通電し、遮断弁31が開らく。一方、マイクロガスタービン27が停止するとMGTインターロック部93に含まれる接点が開路し、リレーR5のリレーコイル95の作動が止まることにより、強制遮断回路61のリレーR5のリレー接点103、105が開路して遮断弁31への通電が遮断され、遮断弁31が閉じる。
【0054】
加えて、本実施形態の液化ガス供給装置1では、制強制遮断回路61が強制遮断スイッチ101を備えているため、強制遮断スイッチ101を開路すれば、遮断弁31への通電が遮断され、マイクロガスタービン27の作動及び停止に関係なく強制的に遮断弁31が閉じる。したがって、ガス管路7aに破損などが生じた場合や、事故や地震が発生し、ガス管路7aなどの破損が生じる可能性がある場合などに、強制遮断スイッチ101を開路することにより遮断弁31を閉じ、ガス管路7a内の気相の液化ガスの通流を強制的に遮断できる。本実施形態では、強制遮断スイッチ101を人手により操作する構成を示しているが、強制遮断スイッチ101を感震器や火災報知器、ガス管路7aに設けられた流量計などと連動して開路できる構成とすれば、緊急時自動的にガス管路7a内の気相の液化ガスの通流を強制的に遮断できる。
【0055】
このように本実施形態の液化ガス供給装置1では、圧力スイッチ9が高い方の設定圧力P2以上に達したことを検知してオンして電気信号を発信すると、制御部21は、熱媒量調整弁19を開いて加熱器11に流れる熱媒の量を低減すると共に、熱源機15で加熱された熱媒の温度がほぼ低い方の温度T1になるように熱源機15の図示していないバーナーの燃焼を制御している。このため、容器3内またはガス管路7に流入した気相の液化ガスの圧力が高い方の設定圧力P2以上になったときに、熱媒量調整弁19により熱源機15から加熱器11に流れる熱媒の量が低減されることにより加熱器11が放出する熱量が低減される。加えて、熱源機15の熱媒の加熱温度が低くなるため、加熱器11が放出する熱量が従来の液化ガス供給装置よりもさらに低減される。したがって、容器内の圧力が所定の圧力以上に達したときに容器内の圧力が必要以上に上昇するのを抑えることができる。
【0056】
さらに、容器内の圧力が所定の圧力以上に達したときに容器内の圧力が必要以上に上昇するのを抑えることができることにより、ローリーなどから液化ガスを容器に充填する場合に生じる、充填時間の長時間化や、容器への液化ガスの充填量がわからなくなるなどの不都合の発生を抑えることができる。加えて、現行法下では容器内の圧力が1.0MPa以上になると見なされると製造設備扱いとなるが、本実施形態の液化ガス供給装置1では、容器内の圧力が所定の圧力以上に達したときに容器内の圧力が必要以上に上昇するのを抑えることができることにより、製造設備扱いにならないようにすることもできる。また、熱源機15で加熱された熱媒の温度がほぼ低い方の温度T1になるように熱源機15の図示していないバーナーの燃焼を制御しているため、容器内の圧力が所定の圧力以上に達したときの熱源機15での消費エネルギーを抑えることもできる。
【0057】
さらに、本実施形態の液化ガス供給装置1では、熱源機15で加熱された熱媒の温度がほぼ低い方の温度T1になるように熱源機15の図示していないバーナーの燃焼を制御しているため、加熱器11による容器3の加熱温度の上昇が抑えられ、加熱器11による容器3の加熱温度が高い方の設定温度T4以上になり難く、熱媒の通流を停止するために熱源機15の図示していないポンプが停止しする頻度を低減できる。加えて、熱源機15の図示していないポンプの停止と駆動を繰り返す頻度を低減できるため、ポンプの使用寿命を向上できる。
【0058】
また、本実施形態の液化ガス供給装置1では、加熱器11による容器3の加熱温度を検知する温度スイッチ13を備え、制御部21は、温度スイッチ9で検知した温度が高い方の設定温度T4以上になると熱源機15の図示していないポンプの駆動を停止する。したがって、例えば容器3の加熱温度が法律で定められた温度を越えないように設定した所定の上限温度以上になると、熱媒の通流が止まるため、容器3内の温度上昇を抑制できる。加えて、このとき熱源機15の図示していないバーナーの燃焼も止めるため、熱源機15での不要なエネルギー消費を抑えることができる。
【0059】
さらに、本実施形態の液化ガス供給装置1では、ガス管路7aに、このガス管路7aを介して気相の液化ガスが供給されるマイクロガスタービン27の停止時に閉して気相の液化ガスの通流を遮断する遮断弁31を設け、制御部21は、マイクロガスタービン27の動作に関係なく遮断弁31を強制的に閉じて気相の液化ガスの通流を遮断する強制遮断回路61を有している。したがって、マイクロガスタービン27の停止時、つまりガス管路7a内の気相の液化ガスの通流がなくなったときに、遮断弁31を閉じ、ガス管路7a内への新たな気相の液化ガスの流入を防ぐことにより、ガス管路7a内での気相の液化ガスの再液化量を低減できる。加えて、ガス管路7aなどの破損が生じた場合や、事故や地震が発生し、ガス管路7aなどの破損が生じる可能性がある場合などに、気相の液化ガスの通流を遮断することができ、安全性を向上できる。
【0060】
また、制御部21が強制昇温回路69を有しているため、容器3内に容器3内の液化ガスの温度よりも低い温度の液化ガスが補充されるような場合であっても、容器3を強制的に加熱することで、液化ガスの補充による容器3内の温度や圧力の低下を抑制できる。したがって、気相の液化ガスを所定の圧力で供給できない時間を無くすか、または短縮することができる。
【0061】
さらに、強制昇温回路69はタイマー回路を含んでいるので、強制昇温回路69の作動を所定時間で自動的に解除することができる。したがって、所定時間経過すると強制昇温回路69による加熱を中止し、通常の気相の液化ガスの圧力に応じた容器3の加熱の制御に戻すことができるため、容器3内の液化ガスの不要な加熱を防止できる。加えて、強制昇温回路69作動中でも、所定温度以上に温度が上昇すれば、熱源機15の図示していないポンプ及びバーナーを停止し、容器3の加熱を中止することができるので、より安全性を向上できる。
【0062】
加えて、本実施形態は、従来の容器の外面に加熱器11を設置したものであり、専用の容器などを準備する必要がない。また、本実施形態は、容器3のような、略円筒状の容器を横向きに設置したような大容量の容器に限らず、様々な容器、例えば設置面積などに対する制限が少ない小型のシリンダ型容器にも適用できる。
【0063】
また、本実施形態では、圧力スイッチ9と温度スイッチ13を併用しているが、温度スイッチ13を備えていない構成にすることもできる。ただし、温度スイッチ13を併用している方が安全性を向上できる点で好ましい。
【0064】
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用してなる絶縁検出装置の第2の実施形態について図3、及び図6乃至図9を参照して説明する。図6は、本発明を適用してなる液化ガス供給装置の概略構成と動作を示す図である。図7は、制御部と各機器との接続状態と動作を示すブロック図である。図8は、外気温度スイッチ、圧力スイッチ、及び温度スイッチのオン・オフ動作を説明する図である。図9は、本発明を適用してなる液化ガス供給装置の動作を示すフロー図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のもの及び動作などには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部などについて説明する。
【0065】
本実施形態の液化ガス供給装置が第1の実施形態と相違する点は、制御部に電気的に接続された外気温度スイッチを備えており、容器内の圧力、加熱器の容器の過熱温度、そして外気温度に応じて加熱器による容器の加熱状態を制御していることにある。すなわち、本実施形態の液化ガス供給装置151は、図6及び図7に示すように、制御部21に配線33を介して電気的に接続された外気温度スイッチ153を備えている。外気温度スイッチ153は、第1の実施形態の制御部21が有する図3に示す制御回路の外気温度スイッチ端子99に取り付けられた短絡リード線147の代えて外気温度スイッチ端子99に接続される。
【0066】
このような構成の液化ガス供給装置151の動作と特徴部について説明する。なお、本実施形態では、外気温度スイッチ9は、図8に示すように、設定された2段階の温度のうち、外気温度が降下して低い方の設定温度T5、例えば15℃になるとスイッチがオンして通電し、外気温度が上昇して高い方の設定温度T6、例えば20℃になるとスイッチがオフして通電を遮断するように設定されている。圧力スイッチ9及び温度スイッチ13の動作設定は、第1の実施形態と同じである。
【0067】
強制遮断スイッチ101が閉路されている状態で運転指令スイッチ63を入れ閉路したとき、図3、図8及び図9に示すように、ステップ201において、強制昇温回路71の強制昇温スイッチ121の状態によって、容器3内を所定の圧力以上に保つための通常保温動作または容器3内の圧力に関係なく容器3を強制的に昇温する強制昇温動作のいずれかを行う点は第1の実施形態と同じである。本実施形態では、ステップ201において、強制昇温スイッチ121が開路つまりオフの状態であれば、通常保温動作に入り、ガス管路7の容器3からの出口部分の圧力に応じて、熱源機15での熱媒の加熱温度を決定する(ステップ301)。
【0068】
ステップ301において、ガス管路7の容器3からの出口部分の圧力が低い方の設定圧力P1以下であれば、圧力センサー9はオンして電気信号を発信し、本質安全回路69のOUT1端子への入力によって、A1端子に通電される。したがって、リレーR3のリレーコイル117が作動し、熱媒量調整弁19は、熱媒量調整弁19の開閉を制御するリレーR3のリレー接点87が閉路し、リレーR3のリレー接点85が開路することで弁が閉じた状態となる。さらに、熱源機15は、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR3のリレー接点139が開路し、リレー接点145が閉路することで熱源機15のCOM端子と制御端子C2が電気的に接続され、熱源機15の低温制御機能がオフ、高温制御機能がオンする状態となる(ステップ302)。
【0069】
このとき、加熱器11内の図示していない充填物の温度、つまり加熱器11による容器3の加熱温度により、熱源機15の駆動及び停止を制御する(ステップ303)。ステップ303において、加熱器11による容器3の加熱温度が低い方の設定温度T3以下であれば、温度スイッチ13は、オンして電気信号を発信する。したがって、本質安全回路69のOUT2端子への入力により、A2端子に通電され、リレーR2のリレーコイル115が作動する。リレーR2のリレーコイル115の作動により、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が閉路状態となり、熱源機15は、図示していないポンプの駆動と共に図示していないバーナーの燃焼を開始する。したがって、熱源機15は、図示していないバーナーを高温制御、すなわち熱媒の温度がほぼ高い方の温度T2になるように図示していないバーナーの燃焼状態を制御する。
【0070】
一方、ステップ303において、加熱器11内の図示していない充填物の温度が設定温度T3よりも高い場合には、温度スイッチ13はオフ状態であり電気信号を発信しない。したがって、本質安全回路69のOUT2端子への入力が生じず、A2端子に通電されないため、リレーR2のリレーコイル115が作動せず、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が開路したままであり、熱源機15は停止したままであり、熱媒の通流と加熱が行われていない状態にある(ステップ304)。
【0071】
ここで、ステップ301において、ガス管路7の容器3からの出口部分の圧力が高い方の設定圧力P1よりも高いと、圧力センサー9はオフしており、電気信号を発信しない。したがって、本質安全回路69のOUT1端子への入力がなく、A1端子に通電されず、リレーR3のリレーコイル117は作動しない。このため、熱媒量調整弁19は、熱媒量調整弁19の開閉を制御するリレーR3のリレー接点87が開路し、リレーR3のリレー接点85が閉路していることから、弁が開いた状態となる。さらに、熱源機15は、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR3のリレー接点139が閉路し、リレー接点145が開路していることから熱源機15のCOM端子と制御端子C1が電気的に接続され、熱源機15の低温制御機能がオン、高温制御機能がオフする状態となる(ステップ305)。
【0072】
このとき、外気の温度により、熱源機15の駆動及び停止を制御する(ステップ306)。ステップ306において、外気温度が低い方の設定温度T5以下であれば、外気温度スイッチ153は、オンして通電する。したがって、リレーR6のリレーコイル97が作動する。リレーR6のリレーコイル97の作動により、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路に設けられているリレーR6のリレー接点141が閉路状態となる。そして、ステップ303において、加熱器11による容器3の加熱温度が低い方の設定温度T3以下であれば、温度スイッチ13は、オンして電気信号を発信して、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が閉路状態となり、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路が形成され、熱源機15は、図示していないポンプの駆動と共に図示していないバーナーの燃焼を開始し、図示していないバーナーを低温制御、すなわち熱媒の温度がほぼ低い方の温度T1になるように図示していないバーナーの燃焼状態を制御する。
【0073】
また、ステップ303において、加熱器11内の図示していない充填物の温度が低い方の設定温度T3よりも高い場合には、温度スイッチ13はオフ状態であり電気信号を発信しない。したがって、本質安全回路69のOUT2端子への入力が生じず、A2端子に通電されないため、リレーR2のリレーコイル115が作動せず、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が開路したままであり、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路が形成されないため、熱源機15は、ステップ304の停止状態にあり、熱媒の通流と加熱が行われていない状態にある。
【0074】
一方、ステップ306において、外気温度が低い方の設定温度T5よりも高い状態であれば、外気温度スイッチ153は、オフ状態にあり通電が遮断された状態にある。したがって、リレーR6のリレーコイル97が作動せず、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路に設けられているリレーR6のリレー接点141が開路したままであり、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路が形成されず、熱源機15は、ステップ304の停止状態にあり、熱媒の通流と加熱が行われていない状態にある。
【0075】
ところで、液化ガス供給装置151の運転を開始し、ステップ301において、ガス管路7の容器3からの出口部分の圧力が低い方の設定圧力P1以下であった状態から、加熱器11による容器3の加熱により、容器3内の圧力が上昇し、ステップ301で、ガス管路7の容器3からの出口部分の圧力が高い方の設定圧力P2以上になると、圧力センサー9はオフし、電気信号の発信を止める。したがって、本質安全回路69のOUT1端子への入力がなくなり、A1端子に通電されなくなることにより、リレーR3のリレーコイル117は作動を止める。このため、ステップ305により、熱媒量調整弁19は、熱媒量調整弁19の開閉を制御するリレーR3のリレー接点87が開路し、リレーR3のリレー接点85が閉路することから、弁が開いた状態となる。さらに、熱源機15は、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR3のリレー接点139が閉路し、リレー接点145が開路することから熱源機15のCOM端子と制御端子C1が電気的に接続され、ステップ305の熱源機15の低温制御機能がオン、高温制御機能がオフする状態となる。
【0076】
また、容器3内の液化ガスの加熱が抑制されることなどにより、容器3内の圧力が低下し、再び低い方の設定圧力P1以下になると、ステップ302により、熱媒量調整弁19は、弁が閉じた状態となり、熱源機15は、ステップ302の熱源機15の低温制御機能がオフ、高温制御機能がオンする状態となる。
【0077】
同様に、液化ガス供給装置151の運転を開始し、ステップ303において、加熱器11による容器3の加熱温度が低い方の設定温度T3以下であった状態から、加熱器11による容器3の加熱温度が上昇し、ステップ303で、加熱器11による容器3の加熱温度が高い方の設定温度T4以上になると、温度スイッチ13は、オフして電気信号の発信を止める。このため、本質安全回路69のOUT2端子への入力がなくなり、A2端子に通電されなくなることにより、リレーR2のリレーコイル115は作動を止める。したがって、熱源機15は、熱源機制御用回路133に設けられているリレーR2のリレー接点135が開路状態となり、ステップ304の停止状態となり、熱媒の通流と加熱が止まる。
【0078】
また、ステップ303において、熱媒の熱量が低減されることなどにより、加熱器11による容器3の加熱温度が低下し、再び加熱器11による容器3の加熱温度が再び低い方の設定温度T3以下になると、熱源機15は、図示していないポンプの駆動とバーナーの燃焼を開始する。
【0079】
さらに、ステップ306において、外気温度が上昇し、外気温度が低い方の設定温度T5以下の状態から、高い方の設定温度T6以上になれば、外気温度スイッチ153は、オフして通電を遮断する。したがって、リレーR6のリレーコイル97が作動を止め、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路に設けられているリレーR6のリレー接点141が開路状態となり、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路が遮断されるため、熱源機15は停止状態となり、熱媒の通流と加熱が停止される。
【0080】
また、外気温度が降下し、再び外気温度が低い方の設定温度T5以下になると、外気温度スイッチ153は、オンして通電を開始し、リレーR6のリレーコイル97が作動するため、熱源機制御用回路133の熱源機15のCOM端子と制御端子C1とを電気的に接続する回路に設けられているリレーR6のリレー接点141が閉路状態となり熱源機15が作動状態となる。
【0081】
このように本実施形態の液化ガス供給装置151では、容器3の周囲の外気温度を検知する外気温度スイッチ153とを備えている。そして、制御部21は、外気温度が高い方の設定温度T6以上になると外気温度スイッチがオフすることで熱源機15の図示していないバーナーの燃焼を停止して熱媒の加熱を停止している。したがって、加熱器11による容器3の加熱温度が高い方の設定温度T4以上になっていなくても、外気温度が高い方の設定温度T6以上にあり、容器3内を所定の圧力以上に維持できる程度の温度である場合には、熱媒の加熱機11への通流を止めることができ、不要なエネルギー消費を抑えることができる。
【0082】
また、本実施形態では、外気温度スイッチ153と温度スイッチ13を併用しているが、温度スイッチ13を備えていない構成にすることもできる。ただし、温度スイッチ13を併用している方が安全性を向上できる点で好ましい。さらに温度スイッチ13を併用する場合、制御部21は、熱源機15から加熱器11に流れる熱媒の量が低減されていないときには、温度スイッチ13で検知した温度が高い方の設定温度T4以上になると熱媒の加熱器11への通流を停止し、熱源機15から加熱器11に流れる熱媒の量が低減されているときには、外気温度スイッチ153で検知した温度が高い方の設定温度T6以上になると熱源機15による熱媒の加熱を停止する構成とすれば、自然気化を利用しながら気相の液化ガスの圧力を所定の圧力以上に確実に維持できる。
【0083】
また、第1及び第2の実施形態では、熱媒として水を例示したが、熱媒には、水に限らず様々な流体を用いることができる。
【0084】
また、第1及び第2の実施形態では、圧力検知手段、温度検知手段、外気温度検知手段として、圧力スイッチ9、温度スイッチ13、外気温度スイッチ153を用いているが、圧力検知手段、温度検知手段、外気温度検知手段は、各々圧力または温度を検知できるものであれば圧力センサーや温度センサーなど様々な圧力検知手段、温度検知手段、外気温度検知手段を用いることができる。さらに、温度検出手段は、容器3の温度が必要以上の温度になることを防止するために設けられているものであるため、第1及び第2の実施形態のように加熱器11内の充填物の温度、つまり加熱器11による容器3の加熱温度を検知するものではなく、容器3の温度を直接検知する温度検知手段にすることもできる。加えて、圧力検知手段は、容器3内から流出する気相の液化ガスの圧力を検知するためのものであるので、第1及び第2の実施形態のようにガス管路7内の圧力を検知するものではなく、容器3内の気相の液化ガスの圧力を検知する圧力検知手段を設けることもできる。
【0085】
また、本発明は、第1及び第2の実施形態の構成に限らず、様々な構成の液化ガス供給装置に適用することができ、さらに、マイクロガスタービンに限らず、所定の圧力以上の気相の液化ガスを利用する機器や装置類に気相の液化ガスを供給する様々な構成の液化ガス供給装置に適用することができる。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、容器内の圧力が所定の圧力以上に達したときに容器内の圧力が必要以上に上昇するのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる液化ガス供給装置の第1の実施形態の概略構成と動作を示すブロック図である。
【図2】制御部と各機器との接続状態と動作を示すブロック図である。
【図3】制御部が有する回路の一部分を示す回路図である。
【図4】圧力スイッチと温度スイッチのオン・オフ動作を説明する図である。
【図5】本発明を適用してなる液化ガス供給装置の第1の実施形態の動作を示すフロー図である。
【図6】本発明を適用してなる液化ガス供給装置の第2の実施形態の概略構成と動作を示すブロック図である。
【図7】制御部と各機器との接続状態と動作を示すブロック図である。
【図8】外気温度スイッチ、圧力スイッチ、及び温度スイッチのオン・オフ動作を説明する図である。
【図9】本発明を適用してなる液化ガス供給装置の第2の実施形態の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 液化ガス供給装置
3 容器
5 気相部
7、7a、7b ガス管路
9 圧力スイッチ
11 加熱器
13 温度スイッチ
15 熱源機
17a、17b 熱媒管路
17c バイパス管路
19 熱媒量調整弁
21 制御部
55 筒体
Claims (1)
- 液化ガスが収容される容器と、該容器内の液化ガスを加熱する熱媒が流通する流路を備えた液化ガス加熱手段と、該液化ガス加熱手段に通流する熱媒を加熱する熱媒加熱手段と、該熱媒加熱手段から前記液化ガス加熱手段に前記熱媒を循環する熱媒管路と、前記熱媒加熱手段から前記液化ガス加熱手段に循環する前記熱媒の量を調整する熱媒量調整手段と、前記容器内の気相部に連通され気化した液化ガスを外部に供給するガス管路と、該ガス管に前記熱冷媒配管を近接して配管した部分の両管路を覆い、かつ閉塞して設けられた筒体と、前記容器内又は前記ガス管路に流入した気相の液化ガスの圧力を検知する圧力検知手段と、前記圧力検出手段で検出した圧力の値に応じて前記熱媒量調整手段及び前記熱媒加熱手段の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記圧力検知手段で検知した圧力が所定の圧力以上になると前記熱媒量調整手段により前記液化ガス加熱手段に循環する前記熱媒の量を低減すると共に、前記熱媒加熱手段の加熱能力を切り換えて前記熱媒の加熱温度を低く制御する液化ガス供給装置。
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