JP3968606B2 - 超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株由来DNAポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体を利用した核酸増幅法 - Google Patents

超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株由来DNAポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体を利用した核酸増幅法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株由来DNAポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体、該抗体を利用したホットスタートPCR法ならびにその試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
1986年に開発されたPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法は、極めて微量の核酸を迅速かつ特異的に検出、定量できることから、現在、生命科学分野の研究や検査において必要不可欠な技術のひとつとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このPCR法に問題点がないわけではない。特に、標的ではない核酸の非特異的な増幅がみられることがある。この非特異的な増幅の多くは、反応液を調製し、サーマル・サイクラーにセットした後、反応温度がアニーリング温度に達するまでにプライマーの3’末端の一部が、鋳型DNAにアニーリングし、DNAポリメラーゼによるDNA増幅がスタートしてしまうこと(ミスプライミング)が原因であると考えられている。
【0004】
この非特異的な増幅の問題点を解決する方法として、ホットスタートPCR法が開発された。ホットスタートPCR法としては、ワックス(Ampli−WaxTM PCR Gem、Perkin−Elmer社)を用いる方法、耐熱性DNAポリメラーゼのモノクローナル抗体(TaqStartTM、Clontech社)を用いる方法などが知られている (特開平6-209775号公報) 。
【0005】
ワックスを用いる方法では、ワックスは室温では固形であるが、PCR反応条件下では溶解して液状となるという性質を利用する。そこで、このワックスで固形の層を作り、下層にプライマーを含んだ液、上層に耐熱性DNAポリメラーゼを含んだ液を入れることにより、両者を分離し、これにより、前述のミスプライミングを防止する。該方法では、1回目のPCRサイクルに入り、温度が70℃以上になると、ワックスは溶解するので、上層と下層が混ざりDNA増幅が始まる。
【0006】
また、耐熱性DNAポリメラーゼのモノクローナル抗体を用いる場合は、モノクローナル抗体をPCR反応液に加えることにより、耐熱性DNAポリメラーゼの働きは抑えられ、前述のミスプライミングは防止される。1回目のPCRサイクルに入り、温度が70℃以上になった時点で、モノクローナル抗体は、不可逆的に変性し、DNA増幅が始まる。
【0007】
一方、PCRに用いられる耐熱性DNAポリメラーゼについても、これまでに数多くの改良が行われている。PCR法が開発された当初は、Thermus aquaticus由来のTaq DNAポリメラーゼ及びThermus thermophilus由来のTth DNAポリメラーゼといったPolI型の耐熱性DNAポリメラーゼが多く用いられていた。
【0008】
しかしながら、これらの酵素では、増幅の忠実性が悪い、長い標的核酸の増幅が難しいなどの問題点があり、最近では、DNAポリメラーゼ活性以外に、3’→5’エキソヌクレアーゼを有するα型の耐熱性DNAポリメラーゼ、例えば、超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株由来のKOD DNAポリメラーゼ(東洋紡績社)やPyrococcus furiosus由来のPfu DNAポリメラーゼ(Stratagene社)などが、高い忠実性が必要な増幅に用いられている。また、PolI型の耐熱性DNAポリメラーゼとα型の耐熱性DNAポリメラーゼを適当な割合で混合させた混合型の酵素が、長い標的核酸の増幅に用いられている。特にKOD DNAポリメラーゼは、高い正確性と伸長能力を合わせもつことにより、優れたPCR特性を示すことが実証されている。
しかしながら、これまでに、α型の耐熱性DNAポリメラーゼに対するモノクローナル抗体や、そのモノクローナル抗体を用いたPCR法に関しての報告は全くみられない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記KOD DNAポリメラーゼでマウスを免疫し、ハイブリドーマを得て、KOD DNAポリラーゼに特異的なモノクローナル抗体を取得し、その中からKOD DNAポリメラーゼを阻害するモノクローナル抗体を選択することができた。また、優れたPCR特性を示す酵素であるKOD DNAポリメラーゼに対してモノクローナル抗体を用いたホットスタートPCRを行い、短い反応時間で目的断片の増幅効率を上昇させることができた。さらに、KOD DNAポリメラーゼの改変型であるKOD Dash DNAポリメラーゼに対してもモノクローナル抗体を用いたホットスタートPCRが可能であり、従来のDNAポリメラーゼを用いたホットスタートPCRより増幅効率が優れていることも見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は下記性質を有する超好熱始原菌Pyroccoccus sp.KOD1株由来DNAポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体である。
a)60℃より低い温度でKOD DNAポリメラーゼ活性を阻害する能力を有し、かつ、60℃よりも高い温度で不可逆的に不活性化されることによって、KOD DNAポリメラーゼ活性を回復させる。
b)IgG1クラスである抗体。
【0011】
また、本発明は超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株由来DNAポリメラーゼおよび上記モノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬である。
【0012】
また、本発明は少なくとも2種のプライマー、デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸、超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株由来DNAポリメラーゼおよび上記モノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬である。
【0013】
さらに、本発明は標的核酸を含む試料に、少なくとも2種のプライマー、デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸、超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株由来DNAポリメラーゼおよび上記モノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬を室温にて混合し、得られた混合物を少なくとも60℃に加熱して、KOD DNAポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体を不活性化し、かつ、プライマー伸長生成物を形成させ、次いで、90℃以上に加熱して、プライマー伸長生成物を分離させ、さらに、50〜70℃に冷却してプライマー伸長生成物を形成させ、前記加熱および冷却を繰り返すことを特徴とする標的核酸の増幅方法である。
【0014】
【発明の実施態様】
本発明の超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1株とは、鹿児島県小宝島の硫気抗から単離された直径約1μmの球菌であり、複数の極鞭毛を有し、耐熱性を有するところから、パイロコッカス属細菌の1種であると考えられる。
【0015】
本発明のKOD1株由来DNAポリメラーゼとは、超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1から採取したDNAポリメラーゼ、該酵素をコードする遺伝子を他の宿主細胞へ導入して得られた組換えDNAポリメラーゼ、または、該遺伝子を改変したDNAポリメラーゼを包含する。
【0016】
超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1から採取したDNAポリメラーゼは下記理化学的性質を有する。
作用:DNA合成活性と3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を有する。
DNA合成速度:少なくとも30塩基/秒である。
至適pH:6.5〜7.5(75℃にて)
至適温度:75℃
分子量:88〜90Kda
該酵素は、DNA合成の正確性が高く、伸長速度が早く、さらに耐熱性が高いことを特徴とする。
【0017】
また、超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1のKOD DNAポリメラーゼをコードする遺伝子を他の宿主細胞へ導入し、培養して得られた組換えDNAポリメラーゼは、特開平 7-298879 号公報に詳細に説明されている。
【0018】
さらに、該遺伝子を改変したDNAポリメラーゼとは、3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を低減させて酵素であり、例えば、以下の性質を有するものがある。
作用:DNA合成活性を有し、改変前の酵素に比べて、5%以下である3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を有する。
DNA合成速度:少なくとも30塩基/秒である。
至適pH:6.5〜7.5(75℃にて)
至適温度:75℃
分子量:88〜90Kda
【0019】
改変されたKOD DNAポリメラーゼの製法については、特願平 8-198911 号明細書に詳細に記載されている。
【0020】
改変されたKOD DNAポリメラーゼとしては、特開平 7-298879 号公報に記載される配列表・配列番号2に記載されるアミノ酸配列の第141、143、210および311番目のアミノ酸の少なくとも1つを他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列を有する酵素が例示される。具体的な例としては、配列番号2に記載のKOD DNAポリメラーゼの141番目のアスパラギン酸をアラニンに置換した改変型 DNAポリメラーゼ(DA)、配列番号2に記載のKOD DNAポリメラーゼの143番目のグルタミン酸をアラニンに置換した改変型 DNAポリメラーゼ(EA)、配列番号2に記載のKOD DNAポリメラーゼの141番目のアスパラギン酸と143番目のグルタミン酸をアラニンに置換した改変型 DNAポリメラーゼ(DEA)、配列番号2に記載のKOD DNAポリメラーゼの210番目のアスパラギンをアスパラギン酸に置換した改変型 DNAポリメラーゼ(ND)、配列番号2に記載のKOD DNAポリメラーゼの311番目のチロシンをフェニルアラニンに置換した改変型 DNAポリメラーゼ(YF)などがある。これらの改変されたKOD DNAポリメラーゼのうち、DA、DEA、DEの3種類は、3’−5’エキソヌクレアーゼ活性が検出されない。また、NDまたはYFは、それぞれ改変前の酵素の約0.1%、0.01%の3’−5’エキソヌクレアーゼ活性が検出される。
【0021】
本発明のKOD1株由来DNAポリメラーゼとしては、上記該酵素をコードする遺伝子を他の宿主細胞へ導入して得られた組換えDNAポリメラーゼと該遺伝子を改変したDNAポリメラーゼ、例えば3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を欠失させた変異型KOD DNAポリメラーゼの混合物であってもよい。
改変型DNAポリメラーゼと改変前のDNAポリメラーゼの比が、1:002〜0.01であることが好ましい。
該混合物は、改変前のKOD DNAポリメラーゼ単独に比べ、長い標的核酸の増幅を行うことができる。また、単一酵素系で構成され、DNA合成の正確性が高く、伸長速度が早く、さらに耐熱性が高いことを特徴とする。このような混合物としては、KOD Dash DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)がある。
【0022】
本発明のモノクロナール抗体は、上記KOD1株由来のDNAポリメラーゼ(KOD DNAポリメラーゼ)に特異的に反応する抗体であり、下記特性を有する
a)60℃より低い温度でKOD DNAポリメラーゼ活性を阻害する能力を有し、かつ、60℃よりも高い温度で不可逆的に不活性化されることによって、KOD DNAポリメラーゼ活性を回復させる。
b)IgG1クラスである抗体。
【0023】
該モノクローナル抗体は、通常のモノクローナル抗体の調製方法により調製される。すなわち、KOD DNAポリメラーゼで免疫したマウスの脾臓細胞とミエローマ細胞を細胞融合させ、ハイブリドーマを調製する。KOD DNAポリメラーゼに対する抗体産生の認められたコロニーについて、限界希釈法によりクローニングを行い、KOD DNAポリメラーゼのモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞系を取得する。
【0024】
次に得られたハイブリドーマ細胞系の中から、KOD DNAポリメラーゼのDNAポリメラーゼ活性を阻害する働きをを有するモノクローナル抗体を産生する細胞系を選択する。
本発明では、KOD DNAポリメラーゼ活性を阻害するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞系として、3G8細胞系とβG1細胞系が選択されたが、KOD DNAポリメラーゼのDNAポリメラーゼ活性を阻害するモノクローナル抗体であれば、これらに限定されるものではない。
なお、マウス−マウスハイブリドーマ3G8およびマウス−マウスハイブリドーマβG1は、生命工学工業技術研究所にそれぞれ寄託されている(FERM BP−6056、6057)。
【0025】
本発明のモノクローナル抗体は、改変前のKOD DNAポリメラーゼを用いたPCR法だけではなく、改変前のKOD DNAポリメラーゼと該酵素をコードする遺伝子を改変したDNAポリメラーゼ、例えば3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を欠失させた変異型KOD DNAポリメラーゼとの混合物、例えば、KOD Dash DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)を用いたPCRに対しても有効である。
【0026】
本発明の核酸増幅用試薬は、KOD DNAポリメラーゼおよび上記モノクローナル抗体を含む。また、一実施態様としては、少なくとも2種のプライマー、デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸、KOD DNAポリメラーゼおよび上記モノクローナル抗体を含む。さらに、DNAポリメラーゼ活性が依存する試薬、例えばマンガン、マグネシウムなどの金属塩、緩衝剤などを含有していてもよい。
【0027】
デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸とは、例えば、dATP、dCTP、dTTPまたはdGTPである。また、類似体類、例えば、dITPまたは7−アザ−dGTP、dUTPなどを包含する。
【0028】
PCR法においては、少なくとも2種のプライマーとは増幅されるべき核酸配列に実質的に相補的なオリゴヌクレオチドであり、かつ、増幅されるべき核酸配列の両端を規定し、各プライマーから合成された伸長生成物がその相補体から分離された場合に、さらなる合成のための鋳型として機能するものである。一般的には、プライマーはヌクレオチド数が12〜60であるオリゴヌクレオチドである。これらのプライマーはDNA合成装置により合成されるか、または生物学的供給源から単離されるものである。
【0029】
核酸増幅用試薬において、モノクローナル抗体とKOD DNAポリメラーゼのモル比は、約1:1〜約500:1であることが望ましい。
モノクローナル抗体のモル比が、KOD DNAポリメラーゼより少ないと、活性が阻害されず、プライマー2量体を形成する。
【0030】
本発明の最も好ましい実施態様は、少なくとも2種のプライマー、デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸、上記該酵素をコードする遺伝子を他の宿主細胞へ導入して得られた組換えDNAポリメラーゼと該遺伝子を改変したDNAポリメラーゼ、例えば3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を欠失させた変異型KODDNAポリメラーゼの混合物および上記モノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬である。
【0031】
本発明の標的核酸増幅方法とは、KOD DNAポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体を利用したプライマーアニーリング時の活性を阻害する、いわゆるホットスタートPCRであり、具体的には、標的核酸を含む試料に、少なくとも2種のプライマー、デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸、KOD DNAポリメラーゼおよび本発明のモノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬を室温にて混合し、得られた混合物を少なくとも60℃に加熱して、該モノクローナル抗体を不活性化し、かつ、プライマー伸長生成物を形成させる。
【0032】
本発明のホットスタートPCRとは、KOD DNAポリメラーゼとモノクローナル抗体が、室温時には結合して、KOD DNAポリメラーゼが不活性型となっているが、PCR反応を開始した温度、例えば75℃以上では、KOD DNAポリメラーゼが活性型となり、通常のDNA合成反応がスタートし、モノクローナル抗体は変性して、不可逆的に不活性化される方法であり、加熱および冷却を繰り返すことにより、PCR反応が進行する。
【0033】
さらに、本発明では、標的核酸を含む試料に、少なくとも2種のプライマー、デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸、KOD DNAポリメラーゼおよび本発明のモノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬を室温にて混合し、得られた混合物を少なくとも60℃に加熱して、KOD DNAポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体を不活性化し、かつ、プライマー伸長生成物を形成させ、次いで、90℃以上に加熱して、プライマー伸長生成物を分離させ、さらに、50〜70℃に冷却して、伸長生成物を形成させる。前記加熱および冷却を繰り返すことにより標的核酸を指数的に増幅させることができる。
【0034】
本発明の最も好ましい実施態様は、KOD DNAポリメラーゼをコードする遺伝子を他の宿主細胞へ導入して得られた組換えDNAポリメラーゼと該遺伝子を改変したDNAポリメラーゼ、例えば3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を欠失させた変異型KOD DNAポリメラーゼの混合物を使用する方法であり、該方法により、組換えDNAポリメラーゼ単独に比べ、長い標的核酸の増幅を行うことができる。また、単一酵素系で構成され、DNA合成の正確性が高く、伸長速度が早く、さらに耐熱性が高いとの特徴を有する。
【0035】
本発明では、上記酵素混合物を使用することにより、10kbp以上の長さのDNAを鋳型とした長鎖PCRにおいても、増幅効果の上昇が認められ得る。
【0036】
本発明の核酸増幅法により、増幅された核酸は、通常の方法により、細胞もしくはウイルス、髪、体液または検出可能なDNAまたはRNAを含有する材料中の特定核酸を検出するか、または、遺伝子の配列決定を行うことができる。その用途は、遺伝子診断、未知の遺伝子研究、遺伝子鑑定など種々の範囲に広がるものである。
【0037】
【実施例】
次に、本発明を実施例を用いて説明する。
実施例1 マウスハイブリドーマ細胞系の作成
BalB/cマウス(8週令のメス)の腹腔にKOD DNAポリメラーゼの抗原調製物50μgを注射した。KOD DNAポリメラーゼの抗原調製物は、大腸菌組換え体から調製したKOD DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)、リン酸緩衝液、Freund’s complete adjuvantを混合して、エマルジョン化したものを用いた。2週間後と4週間後に、更に、それぞれ50μgの抗原調製物を注射し、追加免疫した。その2週間後に、KOD DNAポリメラーゼ100μgをさらに注射し、最終免疫した。
【0038】
免疫したマウスを失血死させた後、マウス脾臓細胞をナイロンメッシュで濾過し、濾液を遠心分離(900rpm、5分)した。上澄みを除去後、Hemolysis溶液(155mM NH4 Cl、10mM KHCO3 、1mM NaN3 )を0.5〜1.0ml加えた。直ちに氷浴上で混合した後、FBS(牛胎児血清)を0.2〜0.3ml加えた。更に、セルグロッサーH溶液(住友製薬)を15〜20ml加え、該脾臓細胞を分散させて、再び遠心分離した。上澄みを除去後、再びセルグロッサーH溶液を15〜20ml加え、該脾臓細胞を分散させた。
【0039】
ミエローマ細胞(P3X63Ag8U.1、大日本製薬製)は、凍結細胞を解凍後、セルグロッサーH溶液(住友製薬製)10mlを加え、軽く混合後、遠心分離(1,000rpm、5分)した。沈降した細胞について、同じ操作を繰り返した。沈降した細胞について、セルグロッサーH溶液(住友製薬製)を加え、全量を15mlとした後、プラスチックシャーレにて、炭酸ガスインキュベーター(37℃、5% CO2)にて培養した。培養後、遠心分離(900rpm、5分)し、上澄みを除去後、セルグロッサーH溶液(住友製薬製)を15〜20ml加え、細胞を分散させた。
【0040】
上記脾臓細胞およびミエローマ細胞の密度を細胞密度細胞計数系で測定後、ミエローマ細胞:脾臓細胞=5:1となるように混合した後、遠心分離(900rpm、5分)した。上澄みを除去後、ポリエチレングリコール1500溶液(ベーリンガーマンハイム社製)を0.6〜0.7ml加え、軽く撹拌した。手で温めながら1、2、4分後、セルグロッサーH溶液(住友製薬製)を2mlずつ加えた。更に、FBS(牛胎児血清)を0.6ml加えてから、遠心分離(900rpm、5分)後、HAT培地を40〜50ml加えた。緩やかに撹拌後、96穴のマイクロカルチャープレートにパスツールピペットを用いて2滴ずつ加え、更に、1滴ずつHAT培地を加えた。
【0041】
コロニーの生育のみられたウェルを、ELISA法により検定したところ、複数の陽性のウェルが見られた。陽性のウェルのコロニーについて、HAT培地に交換した後、限界希釈法によりクローニングを行った。すなわち、96穴マイクロカルチャープレートに、1ウェル当たり平均1細胞以下になるように希釈して培養を行った。この時、細胞増殖を補助するために、フィーダー細胞として、Balb/Cマウス腹腔由来マクロファージを使用した。その結果、KOD DNAポリメラーゼのモノクローナル抗体を産生する15種類のハイブリドーマ細胞系(セルライン)が得られた。
【0042】
実施例2 KOD DNAポリメラーゼ活性阻害能の検討
得られた15種類のハイブリドーマ細胞系の生産するモノクローナル抗体について、KOD DNAポリメラーゼに対する活性阻害能を調べた。すなわち、KOD DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)1ユニットに対して、15種類のモノクローナル抗体をそれぞれモル比が1:50から1:500の範囲で室温で10分間混合した。この混合液を反応液(12mM Tris−HCl、pH8.8、10mM KCl、6mM (NH4 2 SO2 、0.1% TritonX−100、0.001% BSA、1mM MgCl 2 、12μgの活性化サケ精子DNA)、0.1mMのdATP、dTTP、dGTP及びトリチウムラベルされたdCTP(200nCi/nmol)に加えて、42℃で2時間30分間インキュベートした後、DNAポリメラーゼ活性を測定した。
【0043】
DNAポリメラーゼ活性の測定は、トリチウムでラベルされたdCTPの取り込みを液体シンチレーションカウンターで測定することにより行った。その結果を図1にまとめた。図1から明らかなように、15種類のモノクローナル抗体の内で、3G8細胞系(FERM BP−6056)およびβG1細胞系(FERM BP−6057)の生産するモノクローナル抗体3G8およびβG1が、KOD DNAポリメラーゼ活性を強く阻害した。
【0044】
3G8細胞系およびβG1細胞系の産生するモノクローナル抗体3G8およびβG1について、アイソタイプを検討したところ、両者ともIgG1タイプであることが分かった。
【0045】
実施例3 KOD Dash DNAポリメラーゼを用いたPCR法でのモノクローナル抗体の添加効果
モノクローナル抗体βG1および3G8をKOD Dash DNAポリメラーゼ(東洋紡製)と混合し、PCR法での添加効果を確認した。
KOD Dash DNAポリメラーゼに添付された10×反応緩衝液10μl、2mM dNTP10μl、20ピコモルの配列表1、2に記載のプライマー1μl、ヒト・プラセンタcDNA(クローンテック社製)1ng、ヒト・ゲノムDNA100ngをPCR反応用チューブに加え、さらに、滅菌蒸留水を加えて98μlにした。これに、KOD Dash DNA ポリメラーゼ2.5ユニットと2μgのモノクローナル抗体3G8またはβG1をそれぞれ、室温にて10分間混合したものを加えて、PCRを行った。
【0046】
サーマルサイクラーはパーキンエルマー社製のモデルPJ2000を用いた。また、PCR反応条件は94℃、15秒間→61℃、30秒間→74℃、30秒間を35サイクル繰り返した。
【0047】
比較として、Taq DNAポリメラーゼ、TaqポリメラーゼとTaq抗体(Taqスタート、クローンテック社製)を混合したもの、KOD Dash DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)とBSA(牛血清アルブミン)を混合したもの、および抗体を用いず、KOD Dash DNAポリメラーゼのみで、同様にしてPCRを行った。
ただし、Taq DNAポリメラーゼの反応組成は、その使用説明書(クローンテック社)に従った。また、Taq DNAポリメラーゼのサイクル条件は、上記条件の74℃を72℃に代えて行った。その結果を図2に示す。
【0048】
図2から明らかなように、KOD Dash DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)とモノクローナル抗体3G8及びβG1を混合して、PCRを行った場合、他のモノクロナール抗体を使用する条件よりも、明らかに、目的とする1.3kbのターゲットの良好な増幅が確認できた。
【0049】
実施例4 KOD DNAポリメラーゼを用いたPCRでのモノクローナル抗体の添加効果
モノクローナル抗体3G8をKOD DNAポリメラーゼ(東洋紡製)と混合し、PCRでの添加効果を確認した。
KOD DNAポリメラーゼに添付された10×反応緩衝液10μl、2mMdNTP10μl、20ピコモルの配列表3、4に記載のプライマー1μl、ヒト・ゲノムDNA100ngをPCR反応用チューブに加え、さらに滅菌蒸留水を加えて98μlにした。これにKOD DNAポリメラーゼ2.5ユニットと2μgのモノクローナル抗体3G8を室温で10分混合したものをくわえて、PCRを行った。
【0050】
サーマルサイクラーはパーキンエルマー社製のモデルPJ2000を用いた。また、反応条件は95℃で5秒間処理した後、55℃で30秒→74℃で30秒処理し、さらに95℃で15秒間処理した後、55℃、30秒間→74℃、30秒間→95℃、15秒間を35サイクル繰り返した。
【0051】
比較として、モノクローナル抗体を使用せず、KOD DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)を用いた場合、また、両者を使用しないで同様にしてPCRを行った。その結果を図3に示す。
【0052】
KOD DNAポリメラーゼとモノクローナル抗体3G8を混合して、PCRを行った場合、明らかに、目的とする555bpのターゲットの良好な増幅が確認できた。
【0053】
【発明の効果】
本発明のモノクローナル抗体を利用して、超好熱始原菌Pyrococcussp.KOD1株由来DNAポリメラーゼを用いて、ホットスタートPCRを行うことにより、効率的に核酸を増幅することが可能となる。また、非特異的副産物やプライマー2量体等の増幅を抑えることができる。さらには、長鎖核酸(>10kb)を増幅することが可能となる。
【0054】
【配列表】
Figure 0003968606
【0055】
Figure 0003968606
【0056】
Figure 0003968606
【0057】
Figure 0003968606

【図面の簡単な説明】
【図1】 ハイブリドーマ細胞系15種類の生産するモノクローナル抗体について、KOD DNAポリメラーゼに対する活性阻害能を調べた結果を示す図である。
【図2】 モノクローナル抗体βG1および3G8をKOD Dash DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)と混合したPCR法での添加効果を示す図面に代わる電気泳動写真である。
【図3】 モノクローナル抗体3G8をKOD DNAポリメラーゼ(東洋紡績製)と混合したPCR法での添加効果を示す図面に代わる電気泳動写真である。

Claims (7)

  1. 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(現在は、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター)にFERM BP−6056で寄託されているハイブリドーマ細胞系3G8または通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(現:独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター)にFERM BP−6057で寄託されているハイブリドーマ細胞系βG1により分泌されるモノクローナル抗体であって、下記性質を有する超好熱始原菌Pyrococcussp.KOD1株由来DNAポリメラーゼ(KOD DNAポリメラーゼ)に特異的なモノクローナル抗体。
    a)60℃より低い温度でKOD DNAポリメラーゼ活性を阻害する能力を有し、かつ、60℃よりも高い温度で不可逆的に不活性化されることによって、KOD DNAポリメラーゼ活性を回復させる。
    b)IgG1クラスである抗体。
  2. 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(現在は、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター)にFERM BP−6056で寄託されているハイブリドーマ細胞系3G8により分泌されるモノクローナル抗体であって、下記性質を有する超好熱始原菌Pyrococcussp.KOD1株由来DNAポリメラーゼ(KOD DNAポリメラーゼ)に特異的なモノクローナル抗体。
    a)60℃より低い温度でKOD DNAポリメラーゼ活性を阻害する能力を有し、かつ、60℃よりも高い温度で不可逆的に不活性化されることによって、KOD DNAポリメラーゼ活性を回復させる。
    b)IgG1クラスである抗体。
  3. 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(現:独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター)にFERM BP−6057で寄託されているハイブリドーマ細胞系βG1により分泌されるモノクローナル抗体であって、下記性質を有する超好熱始原菌Pyrococcussp.KOD1株由来DNAポリメラーゼ(KOD DNAポリメラーゼ)に特異的なモノクローナル抗体。
    a)60℃より低い温度でKOD DNAポリメラーゼ活性を阻害する能力を有し、かつ、60℃よりも高い温度で不可逆的に不活性化されることによって、KOD DNAポリメラーゼ活性を回復させる。
    b)IgG1クラスである抗体。
  4. 超好熱始原菌Pyrococcussp.KOD1株由来DNAポリメラーゼ(KOD DNAポリメラーゼ)および請求項1ないし3のいずれかに記載のモノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬。
  5. 少なくとも2種のプライマー、デオキシリボヌクレオシド−5’−リン酸、超好熱始原菌Pyrococcussp.KOD1株由来DNAポリメラーゼ(KOD DNAポリメラーゼ)および請求項1ないし3のいずれかに記載のモノクローナル抗体を含む核酸増幅用試薬。
  6. KODDNAポリメラーゼが超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1から採取したDNAポリメラーゼ、該酵素をコードする遺伝子を他の宿主細胞へ導入して得られた組換えDNAポリメラーゼ、または、該遺伝子を改変したDNAポリメラーゼである請求項4または5記載の核酸増幅用試薬。
  7. KODDNAポリメラーゼが超好熱始原菌Pyrococcus sp.KOD1から採取したDNAポリメラーゼをコードする遺伝子を他の宿主細胞へ導入して得られた組換えDNAポリメラーゼと該遺伝子を改変した3’−5’エキソヌクレアーゼ活性欠失変異酵素との混合物である請求項4または5記載の核酸増幅用試薬。
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