JP3967972B2 - 熱媒加熱器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コージェネレーションシステムで余剰電力回収用等に使用される熱媒加熱器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的にコージェネレーションシステムには、例えば特開2000−320401号公報に記載されているもののように、コージェネレーションシステムで発電した電力が消費電力を上回った場合は、その上回った余剰電力を利用して貯湯槽内の水や貯湯槽内に蓄えられる水を直接又は間接的に加熱し、余剰電力を熱の形で回収する熱媒加熱器を備えたものがある。
このような余剰電力回収用の熱媒加熱器としては、本出願人が出願した特願2001−190711号がある。以下、この従来の熱媒加熱器について説明する。
【0003】
図5は、従来の熱媒加熱器を示す斜視図であり、図6(a)は図5のX−X線の矢視断面図であり、図6(b)は図5のY−Y線の矢視断面図である。
【0004】
図中、31は従来の熱媒加熱器、32は外筒、33は内筒、35はシーズヒータ、36は電極、37は電極部材、38は熱媒流入管、39はフランジ部、40は熱媒流出管、41はフランジ部、42は押付部材である。また、図6において、43は熱媒入口、44は熱媒出口、45は熱媒流路である。
外筒32は金属により円筒状に形成され、外筒32内の空間と外筒32外とを連通させる熱媒入口43と熱媒出口44とが設けられている。また、外筒32の内周面と内筒33の外周面との間には、熱媒が流れる熱媒流路45が形成されている。外筒32の熱媒入口43には、熱媒を熱媒流路45へ導く熱媒流入管38が取り付けられ、外筒32の熱媒出口44には、熱媒流路45から熱媒を導く熱媒流出管40が取り付けられている。なお、熱媒流入管38及び熱媒流出管40の各々の先端部には、図示しない熱媒循環路の配管と熱媒流入管38及び熱媒流出管40とを接続させるためのフランジ部39、41が設けられている。
内筒33は、熱伝導性が良好な銅等の金属で筒状に形成され、その両端部が何れも拡径されて外筒32の内周面に、その内周面全周に亘って溶接により固着されている。また、内筒33は、6本のシーズヒータ35が各々内筒33の内周面と2箇所で線状に当接するように、断面六角形状に形成されている。
内筒33内には、熱媒加熱用の円柱状のシーズヒータ35が6本、環状に配設されていると共に、6本のシーズヒータ35で形成される環の中心部に、6本のシーズヒータ35を内筒33の内周面に押し付ける金属製の押付部材42が配設されている。6本のシーズヒータ35は、押付部材42により内筒33の内周面に押し付けられて、内筒33の内周面と2箇所で線状に当接していると共に、隣接するシーズヒータ35同士が互いに当接している。
【0005】
以上のように、従来の熱媒加熱器31では、全てのシーズヒータ35は内筒33内に配置されており、内筒33の外側を流れる熱媒と直接接触することはない。このため、熱媒によるシーズヒータ35の腐食を回避することができる。また、シーズヒータ35を6本備えているので、通電させるシーズヒータ35の本数を制御することにより、発生する余剰電力の大きさに応じてシーズヒータ35の消費電力を調整することもできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の熱媒加熱器では、以下のような課題を有していた。
(1)内筒33の両端部が拡径されて外筒32の内周面に溶接により固着されており、シーズヒータ35の熱により内筒33は熱膨張して延びるが外筒32はほとんど延びないため熱ひずみが生じると共に、長期の運転で繰り返される膨張収縮により、溶接部分が破損し易くなり液漏れ等が生じ耐久性に欠けるという課題を有していた。
(2)シーズヒータ35が内筒33の内周面と2箇所で線状に当接しているため、シーズヒータ35から内筒33への伝熱面積が小さく伝熱効率に欠けるという課題を有していた。
(3)外筒32や内筒33、押付部材42等により構成されているため、部品点数が多くなり生産性に欠けるという課題を有していた。
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、溶接部分がないので耐久性に優れ、伝熱面積を大きくできるので伝熱効率が高く省エネルギ性に優れ、且つ部品点数が少なく生産性に優れる熱媒加熱器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の熱媒加熱器は、以下の構成を有している。
【0009】
本発明の請求項1に記載の熱媒加熱器は、両端部に熱媒入口及び熱媒出口を有し内部に前記熱媒が通過する熱媒流路が形成された筒状体と、前記筒状体の外周面に前記筒状体の長手方向に沿って縮管され長尺状に形成された凹状溝部と、前記凹状溝部に嵌入された長尺棒状のシーズヒータと、前記筒状体の両端部を縮径して一体に形成され前記シーズヒータの電極が外周に非接触で配設された縮径部と、を備えた構成を有している。
【0010】
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)内部に熱媒が通過する熱媒流路を有する筒状体の外周面にシーズヒータを当接して配設しているので、シーズヒータで発生する熱を熱媒に供給し、余剰電力を熱として回収することができる。
(2)シーズヒータを凹状溝部に嵌入することによりシーズヒータから筒状体への伝熱面積を大きくできるので伝熱効率が高く省エネルギ性に優れる。
(3)シーズヒータが筒状体内部を通過する熱媒と直接接触することはないので、熱媒によるシーズヒータの腐食を防ぐことができる。
(4)筒状体とシーズヒータにより構成されると共に筒状体に溶接部分がないため、部品点数が少なく生産性に優れ、且つシーズヒータの熱により熱ひずみが生じた場合であっても破損し難く耐久性に優れる。
(5)筒状体の外周にシーズヒータを配設すると共に、凹状溝部にシーズヒータを嵌入しているので省スペース性に優れる。
(6)筒状体の両端部に縮径された縮径部が形成されているので、シーズヒータの電極と筒状体が接触するようなことがないので、電極を筒状体に対して絶縁状態にすることができ安全性を高めることができる。
(7)筒状体の熱交換部が両端部より拡径して形成されているので、筒状体の両端部を接続される配管の径に合わせて同径に形成して溶接等により容易に接続することができると共に、筒状体の凹状溝部に嵌入され周設されるシーズヒータの本数が増加した場合であっても、筒状体の両端部の径を配管の径に合わせたまま筒状体とシーズヒータとの接触面積を十分確保することができ高い熱交換効率を得ることができる。
【0011】
ここで、凹状溝部としては、シーズヒータの断面形状が円形である場合は、シーズヒータの断面と略同一半径の円弧状に形成されることが好ましい。これにより、シーズヒータが凹状溝部に隙間なく密着して嵌入されるため、筒状体とシーズヒータが面接触し、伝熱効率を向上させ効率良く熱媒を加熱することができる。特に、凹状溝部の断面をシーズヒータの断面と略同一半径の半円形状に形成した場合や、シーズヒータの軸心が筒状体の外径より内側に位置するように凹状溝部を深く形成した場合は、筒状体とシーズヒータとの接触面積が広くなり、伝熱効率を高くすることができ好ましい。なお、凹状溝部の断面形状及びそれに密着して嵌入されるシーズヒータの断面形状は円形に限られるものではなく、シーズヒータが凹状溝部に隙間なく密着して嵌入するように形成すればよい。
筒状体の熱交換部の径は、周設されるシーズヒータの本数やシーズヒータの外径、熱媒加熱器が配設される装置内のスペース等を考慮して適宜選択されることが好ましい。
【0012】
請求項2に記載の熱媒加熱器は、請求項1に記載の発明において、前記凹状溝部が前記筒状体の外周面に複数形成され、前記シーズヒータが各々の前記凹状溝部に嵌入され前記筒状体の外周面に複数周設された構成を有している。
【0013】
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)内部に熱媒が通過する熱媒流路を有する筒状体の外周面に凹状溝部を複数形成し、各々の凹状溝部にシーズヒータを嵌入して配設しているので、シーズヒータから筒状体へ効率よく伝熱され伝熱効率が高く省エネルギ性に優れる。
【0014】
ここで、複数のシーズヒータとして同一形状のものを用いることができる。これにより、シーズヒータの生産性を向上させることができる。
【0015】
請求項3に記載の熱媒加熱器は、請求項1又は2に記載の発明において、前記凹状溝部の断面形状と前記シーズヒータの断面形状が少なくとも互いに接触する部分において同一に形成された構成を有している。
【0016】
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)シーズヒータが凹状溝部に密着して嵌入されるため、シーズヒータを凹状溝部に面接触させることができ、筒状体とシーズヒータとの接触面積が大きくなり伝熱効率を向上させ効率良く熱媒を加熱することができる。
【0017】
請求項4に記載の熱媒加熱器は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の発明において、前記筒状体に前記シーズヒータの上から巻着され前記シーズヒータを前記筒状体に固定する固定バンドを備えた構成を有している。
【0018】
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)固定バンドを巻着するだけでシーズヒータを筒状体の凹状溝部に嵌入して固定できるので、生産性に優れる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における熱媒加熱器の斜視図であり、図2は本実施の形態1における熱媒加熱器の筒状体の斜視図であり、図3(a)は図1のA−A線の矢視断面図であり、図3(b)は図1のB−B線の矢視断面図である。
図中、1は本実施の形態1における熱媒加熱器、2は筒状体、2aは熱媒流路、2bは熱交換部、3は熱媒入口、4は熱媒出口、5は縮径部、6はシーズヒータ、7a、7bは電極、8は固定バンド、8aは固定バンド8のつまみである。また、図2及び図3において、9は凹状溝部である。
【0023】
筒状体2は熱伝導性が良好な銅等の金属により管状に形成されている。また、筒状体2は両端部に熱媒入口3、熱媒出口4が形成され、筒状体2の内部には熱媒が通過する熱媒流路2aが形成されている。なお、筒状体2の熱媒入口3及び熱媒出口4は後述の熱媒循環路に接続されている。熱媒循環路を循環する熱媒は、熱媒入口3から流入して筒状体2の熱媒流路2aを通過し熱媒出口4から流出する。
また、筒状体2のシーズヒータ6との接触部分でありシーズヒータ6との熱交換が行われる熱交換部2bは、筒状体の両端部の縮径部5より拡径して形成されている。これにより、筒状体2に周設されるシーズヒータ6の本数が増加した場合であっても、それに合わせて熱交換部2bの径を大きくすることでシーズヒータ6との接触面積を確保することができ高い熱交換効率を得ることができる。
筒状体2の両端部には、縮径された縮径部5が形成されている。これにより、電極7a、7bと筒状体2が接触するようなことがないので、電極7a、7bを筒状体2に対して絶縁状態にすることができ安全性を高めることができる。また、縮径部5は接続される配管の径と略同径に縮径されることが好ましい。これにより、配管との接続のために別部材を用いることなく、ろう付けにより接続することができる。
【0024】
凹状溝部9は筒状体2の外周面に形成された溝であり、筒状体2の長手方向に平行に長尺状に形成されている。また、凹状溝部9は断面円形状の筒状体2の外周面に等間隔で6本形成されている。各々の凹状溝部9には、長尺棒状のシーズヒータ6が凹状溝部9に沿って嵌入されている。6本のシーズヒータ6が筒状体2の外周に等間隔に周設されているので、筒状体2内部を通過する熱媒を効率良く加熱することができる。
凹状溝部9は、筒状体2を押し出し縮管することにより形成される。
【0025】
シーズヒータ6は断面円形状の長尺棒状に形成されている。これに伴い、凹状溝部9はシーズヒータ6の断面と略同一半径の断面円弧状に形成されている。これにより、断面円形状に形成されているシーズヒータ6が凹状溝部9に隙間なく密着して嵌入されるため、筒状体2とシーズヒータ6が面接触し接触面積が大きくなり、伝熱効率を向上させ更に効率良く熱媒を加熱することができる。なお、凹状溝部9の断面形状及びそれに密着して嵌入されるシーズヒータ6の断面形状は円形に限られるものではなく、シーズヒータ6が凹状溝部9に密着して嵌入するよう同一形状に形成してもよく、或いは、各シーズヒータ6と当接する部分の凹状溝部9の曲率をシーズヒータ6の外周面の曲率と一致させるよう形成してもよい。これにより、全てのシーズヒータ6を凹状溝部9に面接触させることができ、伝熱効率を向上させることができる。
また、6本中3本のシーズヒータ6は、その一端の電極7aが電力ラインL3のU相と電気的に接続され、他端の電極7bが電力ラインL3のO相と電気的に接続される。そして、これら3本のシーズヒータ6の定格電力は、100W、200W、300Wに選定されている。6本中残り3本のシーズヒータ6は、その一端の電極7aが電力ラインL3のV相と電気的に接続され、他端の電極7bが電力ラインL3のO相と電気的に接続される。そして、これら3本のシーズヒータ6の定格電力も、100W、200W、300Wに選定されている。これにより、通電させるシーズヒータ6の本数を制御することにより、発生する余剰電力の大きさに応じてシーズヒータ6の消費電力を調整することもできる。
【0026】
固定バンド8は、金属等により形成された環状部材が用いられる。特に、固定バンド8として、弾性的に広がって内径が大きくなるものを用いることが好ましい。これにより、シーズヒータ6が熱膨張した場合であっても、シーズヒータ6の熱膨張に伴って固定バンド8が広がるので、シーズヒータ6を常に一定の力で筒状体2に押し付けることができる。なお、つまみ8aを設け、つまみ8aを摘むことにより弾性的に変形して内径が大きくなるものを用いた場合は、取り付け作業性を向上させることができる。
【0027】
次に、本実施の形態1における熱媒加熱器を用いたコージェネレーションシステムについて図を用いて説明する。
図4は、本実施の形態1における熱媒加熱器を用いたコージェネレーションシステムを示す模式図である。
図中、1は本実施の形態1における熱媒加熱器、11はコージェネレーションシステム、12はガスエンジン、13は発電機、14は電力消費機器、15は外部商用電源、16は貯湯槽、17は熱交換器、19は継電器、20は電流センサ、21は制御装置、L1は電力供給ライン、L2は受電ライン、L3は電力ライン、Pは熱媒循環路である。
【0028】
コージェネレーションシステム11において、ガスエンジン12によって定格出力1kWの発電機13が駆動され、この発電機13によって発電された電気は、図示しないインバータによってU相,V相,O相の3相交流に変換される。発電機13と電力消費機器14とは電力供給ラインL1によって電気的に接続されており、この電力供給ラインL1には、外部商用電源15からの受電ラインL2が接続されている。
【0029】
ガスエンジン12には、ガスエンジン12冷却用の不凍液である熱媒を循環させる熱媒循環路Pが設けられている。熱媒循環路Pは、その一部が貯湯槽16内に配置されており、貯湯槽16内において、貯湯槽16内の水と熱媒との間で熱交換を行って貯湯槽16内の水に熱媒の熱を放熱させる熱交換器17が設けられている。また、熱媒循環路Pには、ガスエンジン12から貯湯槽16へ向かう位置に、上述した熱媒加熱器1が設置されている。
【0030】
熱媒加熱器1は、電力供給ラインL1に電力ラインL3を介して電気的に接続されている。この電力ラインL3には、リレー等の継電器19が設置され、受電ラインL2には、発電機13の発電電力が電力消費機器14の消費電力を上回って受電ラインL2へ逆流する逆潮流を検出するための電流センサ20が設置されている。
【0031】
電流センサ20の信号は、コージェネレーションシステム11を制御する制御装置21に送られる。制御装置21は、電流センサ20からの信号に基づいて逆潮流を検出した場合には、継電器19を作動させて熱媒加熱器1のシーズヒータ6に電力を供給する。なお、上述したように熱媒加熱器1は6本のシーズヒータ6を備えており、制御装置21は、逆潮流の大きさに応じて通電させるシーズヒータ6の順番を調整するようになっている。
【0032】
以上のように構成された本実施の形態1における熱媒加熱器を用いたコージェネレーションシステムについて、その動作を説明する。
発電機13の発電電力が電力消費機器14の消費電力を上回って余剰電力が生じると、電流センサ20からの信号に基づいて制御装置21により逆潮流が検出される。制御装置21は逆潮流を検出すると、継電器19を作動させて熱媒加熱器1のシーズヒータ6に余剰電力を印加する。熱媒加熱器1のシーズヒータ6に余剰電力が印加されると、シーズヒータ6は熱を発し筒状体2の熱媒流路2aを通過する熱媒を加熱する。加熱された熱媒は熱媒循環路Pを循環して貯湯槽16内の水を加熱する。このようにして、余剰電力を熱の形で回収することができる。なお、コージェネレーションシステム11はガスエンジン12の排熱を利用して貯湯槽16内の水を加熱することにより、熱の形でエネルギを回収することもできる。
【0033】
なお、本実施の形態1においては、シーズヒータ6として定格電力が100W、200W、300Wの3種類のシーズヒータ6を備えているため、シーズヒータ6の消費電力を発電機13の定格出力(1kW)まで100W毎に切り替えることができ、シーズヒータ6の定格電力が全て同一である場合と比べて、シーズヒータ6の定格電力を組み合わせた消費電力値の種類(大きさ)を多くすることができる。従って、発生する余剰電力の大きさに応じてシーズヒータ6の消費電力をきめ細かに調整することができる。
【0034】
また、コージェネレーションシステム11では、熱媒としての不凍液が流れる熱媒循環路Pに余剰電力回収用の熱媒加熱器1が設置されている。しかし、熱媒加熱器1は、例えば、貯湯槽16に水を供給する給水管に設置されていても良く、この場合には熱媒は、この給水管を流れる水となる。
【0035】
以上のように、本実施の形態1における熱媒加熱器1は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)内部に熱媒が通過する熱媒流路2aを有する筒状体2の外周面にシーズヒータ6を当接して配設しているので、シーズヒータ6で発生する熱を熱媒に供給し余剰電力を熱として回収することができる。
(2)筒状体2とシーズヒータ6により構成されると共に筒状体2に溶接部分がないため、部品点数が少なく生産性に優れ、且つシーズヒータ6の熱により熱ひずみが生じた場合であっても破損し難く耐久性に優れる。
(3)6本のシーズヒータ6が筒状体2の外周に等間隔に周設されているので、筒状体2内部を通過する熱媒を効率良く加熱することができる。
(4)断面円形状に形成されているシーズヒータ6が凹状溝部9に密着して嵌入されるため、全てのシーズヒータ6を凹状溝部9に面接触させることができ、筒状体2とシーズヒータ6との接触面積が大きくなり伝熱効率を向上させ更に効率良く熱媒を加熱することができる。
(5)筒状体2の外周にシーズヒータ6を配設すると共に、凹状溝部9にシーズヒータ6を嵌入しているので省スペース性に優れる。
(6)固定バンド9を巻着するだけでシーズヒータ6を筒状体2の凹状溝部9に嵌入して固定できるので、生産性に優れる。
(7)6本のシーズヒータ6の定格電力が、100W、200W、300Wに選定されているので、通電させるシーズヒータ6の本数を制御することにより、発生する余剰電力の大きさに応じてシーズヒータ6の消費電力を調整することができる。
【発明の効果】
以上説明したように本発明の熱媒加熱器によれば、以下のような有利な効果が得られる。
【0036】
請求項1に記載の発明によれば、
(1)内部に熱媒が通過する熱媒流路を有する筒状体の外周面にシーズヒータを当接して配設しているので、シーズヒータで発生する熱を熱媒に供給し、余剰電力を熱として回収することができる熱媒加熱器を提供することができる。
(2)シーズヒータを凹状溝部に嵌入することによりシーズヒータから筒状体への伝熱面積を大きくできるので伝熱効率が高く省エネルギ性に優れる熱媒加熱器を提供することができる。
(3)シーズヒータが筒状体内部を通過する熱媒と直接接触することはないので、熱媒によるシーズヒータの腐食を防ぐことができる熱媒加熱器を提供することができる。
(4)筒状体とシーズヒータにより構成されると共に筒状体に溶接部分がないため、部品点数が少なく生産性に優れ、且つシーズヒータの熱により熱ひずみが生じた場合であっても破損し難く耐久性に優れる熱媒加熱器を提供することができる。
(5)筒状体の外周にシーズヒータを配設すると共に、凹状溝部にシーズヒータを嵌入しているので省スペース性に優れる熱媒加熱器を提供することができる。
(6)筒状体の両端部に縮径された縮径部が形成されているので、シーズヒータの電極と筒状体が接触するようなことがないので、電極を筒状体に対して絶縁状態にすることができ安全性に優れた熱媒加熱器を提供することができる。
(7)筒状体の熱交換部が両端部より拡径して形成されているので、筒状体の両端部を接続される配管の径に合わせて同径に形成して溶接等により容易に接続することができると共に、筒状体の凹状溝部に嵌入され周設されるシーズヒータの本数が増加した場合であっても、筒状体の両端部の径を配管の径に合わせたまま筒状体とシーズヒータとの接触面積を十分確保することができ高い熱交換効率を得ることができる熱媒加熱器を提供することができる。
【0037】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)内部に熱媒が通過する熱媒流路を有する筒状体の外周面に凹状溝部を複数形成し、各々の凹状溝部にシーズヒータを嵌入して配設しているので、シーズヒータから筒状体へ効率よく伝熱され伝熱効率が高く省エネルギ性に優れる熱媒加熱器を提供することができる。
【0038】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)シーズヒータが凹状溝部に密着して嵌入されるため、シーズヒータを凹状溝部に面接触させることができ、筒状体とシーズヒータとの接触面積が大きくなり伝熱効率を向上させ効率良く熱媒を加熱することができる熱媒加熱器を提供することができる。
【0039】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果に加え、
(1)固定バンドを巻着するだけでシーズヒータを筒状体の凹状溝部に嵌入して固定できるので、生産性に優れる熱媒加熱器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における熱媒加熱器の斜視図
【図2】実施の形態1における熱媒加熱器の筒状体の斜視図
【図3】(a)図1のA−A線の矢視断面図
(b)図1のB−B線の矢視断面図
【図4】実施の形態1における熱媒加熱器を用いたコージェネレーションシステムを示す模式図
【図5】従来の熱媒加熱器を示す斜視図
【図6】(a)図5のX−X線の矢視断面図
(b)図5のY−Y線の矢視断面図
【符号の説明】
1 熱媒加熱器
2 筒状体
2a 熱媒流路
2b 熱交換部
3 熱媒入口
4 熱媒出口
5 縮径部
6 シーズヒータ
7a、7b 電極
8 固定バンド
8a つまみ
9 凹状溝部
11 コージェネレーションシステム
12 ガスエンジン
13 発電機
14 電力消費機器
15 外部商用電源
16 貯湯槽
17 熱交換器
19 継電器
20 電流センサ
21 制御装置
L1 電力供給ライン
L2 受電ライン
L3 電力ライン
P 熱媒循環路
31 従来の熱媒加熱器
32 外筒
33 内筒
35 シーズヒータ
36 電極
37 電極部材
38 熱媒流入管
39 フランジ部
40 熱媒流出管
41 フランジ部
42 押付部材
43 熱媒入口
44 熱媒出口
45 熱媒流路

Claims (4)

  1. 両端部に熱媒入口及び熱媒出口を有し内部に前記熱媒が通過する熱媒流路が形成された筒状体と、
    前記筒状体の外周面に前記筒状体の長手方向に沿って縮管され長尺状に形成された凹状溝部と、
    前記凹状溝部に嵌入された長尺棒状のシーズヒータと、
    前記筒状体の両端部を縮径して一体に形成され前記シーズヒータの電極が外周に非接触で配設された縮径部と、
    を備えていることを特徴とする熱媒加熱器。
  2. 前記凹状溝部が前記筒状体の外周面に複数形成され、前記シーズヒータが各々の前記凹状溝部に嵌入され前記筒状体の外周面に複数周設されていることを特徴とする請求項1に記載の熱媒加熱器。
  3. 前記凹状溝部の断面形状と前記シーズヒータの断面形状が少なくとも互いに接触する部分において同一に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱媒加熱器。
  4. 前記筒状体に前記シーズヒータの上から巻着され前記シーズヒータを前記筒状体に固定する固定バンドを備えていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の熱媒加熱器。
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