JP3967418B2 - 媒体受渡用キャリア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動取引装置等の複数の媒体処理装置と、これら媒体処理装置に対して例えば現金等の取引媒体を自動的に補充及び回収する機能を有するキャリアとを備えた媒体処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば金融機関等において、顧客に対して、紙幣や硬貨等の取引媒体の支払や振込等を自動的に行うことが可能な媒体処理装置(以下、ATMという)が広く普及し、その設置台数も増加の一途をたどっている。
【0003】
このようなATMは、その使用状況に応じて取引媒体の補充及び回収が必要であり、従来、この補充及び回収作業は、人手によって行われていた。従って、多数のATMが設置されている場合、取引媒体の補充及び回収作業には、大変な労力が必要となる。
【0004】
そこで、近年、複数のATMに対して取引媒体を自動的に補充及び回収する機能を有するキャリアを備えた媒体処理システムが提案されている。
この媒体処理システムにおいて、複数のATMには、取引媒体の補充及び回収用の紙幣受渡部が形成されており、また、キャリアには、媒体受渡部を介してATMに対して取引媒体を補充及び回収するための媒体搬入搬出部が形成されている。そして、キャリアを所望のATMに位置付けた後、キャリアの媒体搬入搬出部をATMの媒体受渡部にドッキングさせることによって、ATMに対する取引媒体の自動補充及び自動回収が行われようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、キャリアの媒体搬入搬出部をATMの媒体受渡部にドッキングさせる場合、媒体搬入搬出部と媒体受渡部との間の位置合わせ及び姿勢合わせが必要である。
【0006】
このため、上述した従来のシステムには、媒体搬入搬出部と媒体受渡部との間の位置及び姿勢を検出する高精度センサと、この高精度センサから出力された信号に基づいて、媒体搬入搬出部と媒体受渡部とを相対的に移動させるサーボモータとが設けられている。そして、高精度センサの出力信号に基づいてサーボモータを制御することによって、ドッキング時の媒体搬入搬出部と媒体受渡部との間の高さ位置、水平位置、平行度、傾斜角度等の位置制御及び姿勢制御が行われている。
【0007】
しかしながら、高精度センサは、非常に高価であるため、装置の製造コストが上昇してしまうといった問題がある。更に、高精度センサ及びサーボモータを用いた微細な位置制御及び姿勢制御は、時間がかかるため、短時間に効率良くドッキング処理を行うことが困難になってしまう。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するために成されており、その目的は、簡単な方法で短時間に且つ効率良く装置相互の微細な位置制御及び姿勢制御を行うことが可能な媒体処理システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の形態に係る媒体受渡用キャリアは、取引媒体を受け渡すための挿口を有する複数の媒体処理装置との間で取引媒体を受け渡すための媒体受渡用キャリアであって、前記媒体処理装置の挿口に対向して位置付け可能な媒体搬入搬出用開口が設けられており、この媒体搬入搬出用開口を介して取引媒体を受け渡す機能を有する媒体受渡ユニットと、この媒体受渡ユニットを所望の前記媒体処理装置まで移動させる走行機構と、前記媒体処理装置の挿口に前記媒体搬入搬出用開口が対向して位置付けられるように、前記媒体受渡ユニットを水平方向に平行移動可能に支持するスライド機構と、前記媒体処理装置の挿口と前記媒体搬入搬出用開口との間の姿勢を整合させるように、前記媒体搬入搬出用開口の角度を調整する角度調整機構と、前記媒体処理装置の挿口と前記媒体搬入搬出用開口との間の垂直方向の位置を整合させるように、前記媒体搬入搬出用開口の位置を調整する位置調整機構と、を備え、
前記媒体受渡ユニットは、前記媒体搬入搬出用開口を介して取引媒体を受け渡す機能を有する媒体搬入搬出機構と、各々独立して回動自在に対向配置され前記媒体搬入搬出機構によって形成される媒体搬送経路の搬送路先端開口を規定した複数の媒体ガイドと、前記複数の媒体ガイドの各々の回動角度を調整することによって、前記挿通口の姿勢位置に対して前記搬送路先端開口の姿勢位置を調整する姿勢位置調整機構と、を有している
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係る媒体処理システムについて、添付図面を参照して説明する。
図1には、本実施の形態の媒体処理システムの一例として、金融機関に設置された現金処理システムの構成が概略的に示されている。
【0016】
この現金処理システムは、複数(例えば、4台)の媒体処理装置(以下、ATMという)2a,2b,2c,2dと、これらATM2a,2b,2c,2dに対して、取引媒体例えば紙幣を補充及び回収する紙幣受渡装置4とを備えて構成されている。
【0017】
これらATM2a,2b,2c,2dには、各々、略矩形箱状のATM本体6と、このATM本体6の前面(利用者に対向する面)に略L字状に突設された接客パネル8とが設けられている。
【0018】
各接客パネル8には、各々、タッチパネルを兼ねた表示部10が設けられていると共に、カード挿入口や通帳挿入口、紙幣入出金口や硬貨入出金口等(図示しない)が設けられている。
【0019】
各ATM本体6には、各々、利用者に対して紙幣入出金口を介して紙幣を入出するための入出金環流式の紙幣取扱装置12と、硬貨入出金口を介して硬貨を入出金するための硬貨取扱装置、ATM制御ユニットや通帳プリンタ及びカード/伝票処理装置等(図示しない)が配設されている。
【0020】
一方、各ATM本体6の後面には、各々、ATM本体6から紙幣取扱装置12及び硬貨取扱装置を取り出すことができるように、扉14が開閉自在に取り付けられている。
【0021】
各扉14には、各々、紙幣受渡装置4によって紙幣を補充及び回収する際、後述するキャリア22の紙幣搬入搬出開口68が対向して位置付けられる挿通口16が形成されており、この挿通口16は、必要時(例えば、紙幣を補充及び回収する時)を除いて、開閉自在に取り付けられたシャッタ18によって閉じられている。
【0022】
このような構成を有する各ATM2a,2b,2c,2dは、その後面が一方向に整列した状態で金融機関の床面20に並列して設置されている。なお、本実施の形態では、その一例として、各ATM2a,2b,2c,2dの後面は、X方向に整列している。
【0023】
紙幣受渡装置4は、各ATM2a,2b,2c,2dの後面に沿って図中矢印S方向(X方向に平行な方向)に移動可能に制御され且つ紙幣の補充及び回収機能を内蔵したキャリア22と、このキャリア22の移動状態(移動方向や移動量等)を制御するキャリアステーション24とを備えて構成されている。そして、キャリアステーション24から送信された制御信号に基づいて、所望のATM2a,2b,2c,2dに対向する位置までキャリア22を移動させることができるように構成されている。
【0024】
図2及び図3に示すように、キャリア22は、このキャリア22を矢印S方向(図1参照)に走行させるための走行機構が配置された走行部26と、この走行部26に配置されており、キャリアステーション24からの制御信号に基づいて走行機構を制御する制御部(図示しない)と、走行部26上に突設された略矩形箱状のハウジング28とから構成されている。
【0025】
走行部26に配置された走行機構は、Z方向に沿って対向配置された2つの駆動輪30a,30bと、これら2つの駆動輪30a,30bの中間位置であって且つX方向にずれた位置に配置された1つの従動輪32とを備えている。
【0026】
一方の駆動輪30aは、走行部26に設けられたウォーム減速機34aを介してサーボモータ36aに接続されており、このサーボモータ36aによって回転方向及び回転速度が駆動制御されている。また、他方の駆動輪30bは、走行部26に設けられたウォーム減速機38aを介してサーボモータ40aに接続されており、このサーボモータ40aによって回転方向及び回転速度が駆動制御されている。従って、2つの駆動輪30a,30bの回転方向及び回転速度を個別に制御することによって、キャリア22を矢印S方向に沿って直線的又は曲線的に所望の速度で往復移動させることが可能となる。
【0027】
また、従動輪32は、いわゆるキャスター機構を成しており、走行部26に回転自在に取り付けられた枢軸部材42(図2(d)参照)によって回転自在に支持されている。このように、枢軸部材42によって従動輪32の方向を適宜切り換えることができるため、例えばキャリア22を曲線走行させるとき又は前進と後進とを切り換えるとき、キャリア22を円滑に移動させることができる。
【0028】
なお、2つの駆動輪30a,30bの間には、常時床面20に接触している摩擦車(図示しない)が回転自在に取り付けられており、この摩擦車は、キャリア22の走行動作に連動して床面20上を転動するように構成されている。また、摩擦車の回転数は、走行部26に設けられたエンコーダ(図示しない)によって常時カウントされており、このエンコーダは、カウントした回転数を所定のパルス信号に変換して制御部に入力するように制御されている。そして、制御部に入力されたパルス信号に基づいて、キャリア22の走行方向及び走行距離等を検出することができるようになっている。
【0029】
また、走行部26には、X方向に沿って対向配置されたバンパー44,46が取り付けられており、これらバンパー44,46の内側には、各々、圧力センサ(図示しない)が設けられている。そして、バンパー44,46に例えば異物や人体が接触して各圧力センサに圧力が作用した際、各圧力センサから出力された圧力信号に基づいて、制御部が、サーボモータ36a,40aを停止制御して、キャリア22の走行動作を停止させるようになっている。
【0030】
一方、X方向に沿って対向配置されたハウジング28の両壁面には、所定の検知範囲を有する反射型センサ48,50(図2(a)及び図3(a)参照)が設けられている。本実施の形態では、その一例として、反射型センサ48,50の検知範囲48a,50aは、各々、キャリア22から前方約1mの範囲に設定されている。そして、検知範囲48a,50a内に例えば人体等の反射物が侵入した際、反射型センサ48,50から出力された検知信号に基づいて、制御部が、サーボモータ36a,40aを停止制御して、キャリア22の走行動作を停止させるようになっている。
【0031】
また、キャリア22には、上述した圧力センサや反射型センサ48,50等の安全装置に加えて、更に、ハウジング28の頂面に取り付けられたパトロールライト52が設けられている。なお、このパトロールライト52は、キャリア22の走行中に回転しながら点灯するように制御されている。
【0032】
また、各ATM2a,2b,2c,2dの後面に対向するハウジング28の側壁面28aには、任意のATMに対してキャリア22を位置決めするための一対の反射型距離センサ54a,54b(図2(c)参照)がX方向に沿って所定の間隔を置いて取り付けられている。これら反射型距離センサ54a,54bは、超音波を用いて距離を測定することができるように構成されており、ハウジング28の側壁28aと各ATM2a,2b,2c,2dの後面との間のZ方向(垂直方向)の距離をミリメートルオーダーの分解能で高精度に測定することができる。
【0033】
側壁28aの上部には、赤外線を発光する発光素子56(図2(c)参照)が設けられていると共に、各ATM2a,2b,2c,2dの後面には、各々、発光部56から発光した赤外線を受光可能な受光素子58(図1参照)が設けられている。そして、任意のATM(例えば、ATM2a)にキャリア22が位置決めされた状態において、発光素子56からの赤外線が受光素子58によって受光されたとき、ATM2aのシャッタ18(図1参照)を開いて挿通口16を開放させることができるように制御されている。
【0034】
なお、ハウジング28の頂面には、アンテナ60が設けられており、このアンテナ60を介して、キャリアステーション24(図1参照)とキャリア22との間で信号の送受信が行なわれるようになっている。更に、ハウジング28の頂面には、操作者が手動でキャリア22を作動させるための操作ノブ62が設けられている。
【0035】
一方、ハウジング28内には、紙幣の補充及び回収機能を有する紙幣受渡ユニット64が収容されており、この紙幣受渡ユニット64は、後述するスライド機構によってXZ平面(水平面)内を平行移動可能に支持されている。また、ハウジング28の側壁28aには、矩形状の開口部66(図2(c)参照)が形成されており、紙幣受渡ユニット64は、この開口部66に対向した状態でハウジング28内に配置されている。なお、紙幣受渡ユニット64は、開口部66を通過可能な寸法を有する略矩形箱状を成している。
【0036】
また、紙幣受渡ユニット64には、開口部66(即ち、各ATM2a,2b,2c,2dの挿通口16)に向かって突出した突出部64aが形成されており、突出部64aの先端には、紙幣搬入搬出用開口68が設けられている。
【0037】
紙幣受渡ユニット64内には、紙幣を1枚ずつ紙幣受渡ユニット64内に搬入し且つ紙幣受渡ユニット64内に集積されている紙幣を1枚ずつ搬出するための紙幣搬入搬出機構70が配置されており、この紙幣搬入搬出機構70を駆動制御することによって、紙幣搬入搬出用開口68を介して紙幣を1枚ずつ搬入又は搬出させることができるように構成されている。
【0038】
また、図2〜図4に示すように、スライド機構は、ハウジング28に内蔵されており、紙幣受渡ユニット64をX方向に平行移動させるためのX方向スライド機構と、このX方向スライド機構上に設けられ且つ紙幣受渡ユニット64をZ方向に平行移動させるためのZ方向スライド機構とを備えている。そして、Z方向スライド機構上には、紙幣受渡ユニット64の回転位置(Y軸回りの回転方向θyの位置)を調整するためのθy方向回転角度調整機構が設けられている。
【0039】
X方向スライド機構は、走行部26の支持フレーム26a(図4参照)にX方向に沿って並列して設けられた一対のX方向スライドレール72a,72bと、紙幣受渡ユニット64をX方向に移動させるためのX方向スライドベース74とを備えており、このX方向スライドベース74は、一対のX方向スライドレール72a,72bに移動自在に取り付けられたスライダ76に固定されている。
【0040】
更に、X方向スライド機構には、一対のX方向スライドレール72a,72bの間に、X方向に(一対のX方向スライドレール72a,72bと平行に)延出した1本の台形ネジ78と、この台形ネジ78に螺合している可動体80と、台形ネジ78を所望の回転方向に所望の回転速度で回転させることが可能なX方向駆動機構とが設けられている。
【0041】
X方向駆動機構は、支持フレーム26aに固定された駆動源82と、この駆動源82の駆動力を台形ネジ78に伝達する伝達機構84とを備えている。なお、本実施の形態では、その一例として、伝達機構84には、タイミングベルト84が適用されている。
【0042】
可動体80は、薄板状支持体86と、この薄板状支持体86に支持されており且つ台形ネジ78に螺合可能な螺合部材88とを備えており、薄板状支持体86は、上記X方向スライドベース74に連結されている。
【0043】
このようなX方向駆動機構において、駆動源82の駆動力がタイミングベルト84を介して台形ネジ78に伝達されたとき、台形ネジ78の回転運動に従って螺合部材88は、X方向に移動する。このとき、螺合部材88に作用したX方向の力は、薄板状支持体86を介してX方向スライドベース74に伝達される。この結果、X方向スライドベース74は、一対のX方向スライドレール72a,72bに沿ってX方向に移動する。実際には、X方向スライドベース74は、X方向に±10mm程度移動する。従って、台形ネジ78の回転速度及び回転方向や回転量(回転数)を制御することによって、X方向スライドベース74のX方向の移動速度及び移動方向や移動距離を調整することができる。
【0044】
なお、可動体80の薄板状支持体86には、X方向の誤差を吸収するための誤差吸収バネ90が設けられている。このため、X方向スライドベース74に外力が作用したとき、その外力を吸収するように、誤差吸収バネ90が伸縮することによって、X方向スライドベース74は、X方向に約±4mm程度移動する。
【0045】
Z方向スライド機構は、X方向スライドベース74にZ方向に沿って並列して設けられた一対のZ方向スライドレール92a,92bと、紙幣受渡ユニット64をZ方向に移動させるためのZ方向スライドベース94とを備えており、このZ方向スライドベース94は、一対のZ方向スライドレール92a,92bに移動自在に取り付けられたスライダ96に固定されている。
【0046】
更に、Z方向スライド機構には、一対のZ方向スライドレール92a,92bと平行にZ方向に延出した1本のラック98と、このラック98に歯合しているピニオン100と、このピニオン100を所望の回転方向に所望の回転速度で回転させることが可能な駆動源102(例えば、パルスモータ)とが設けられている。なお、ラック98は、Z方向スライドベース94に取り付けられており、ピニオン100及び駆動源102は、X方向スライドベース74に取り付けられている。
【0047】
このようなZ方向スライド機構において、駆動源102によってピニオン100を回転させたとき、ピニオン100の回転運動に従ってラック98は、Z方向に移動する。このとき、ラック98に作用したZ方向の力は、Z方向スライドベース94に伝達される。この結果、Z方向スライドベース94は、一対のZ方向スライドレール92a,92bに沿ってZ方向に移動する。実際には、Z方向スライドベース94は、ハウジング28に収容された位置からZ方向に約200mm程度移動する(図2(b)参照)。従って、ピニオン100の回転速度及び回転方向や回転量(回転数)を制御することによって、Z方向スライドベース94のZ方向の移動速度及び移動方向や移動距離を調整することができる。
【0048】
なお、ラック98には、駆動源102のトルクを制御するトルクリミッタ104が設けられており、紙幣受渡ユニット64の紙幣搬入搬出用開口68(図2参照)が、各ATM2a,2b,2c,2dの挿通口16(図1参照)に接触したとき、Z方向スライドベース94に働くZ方向の力を制限(解除)することができるように構成されている。
【0049】
θy方向回転角度調整機構は、Z方向スライドベース94に対してY方向(垂直方向)に突設された1本の回転軸106と、この回転軸106を中心にθy方向に回転可能な回転ベース108と、Z方向スライドベース94に設けられ且つ回転ベース108を回転可能に支持する複数個(例えば4個)のカムフォロア110とを備えている。なお、図面には示されていないが、回転ベース108を4個のカムフォロア110方向に押圧するためのカムフォロアが設けられている。また、回転軸106は、Z方向スライドベース94の中央位置であって且つ各ATM2a,2b,2c,2dに近接した位置に配置されている。
【0050】
更に、θy方向回転角度調整機構には、Z方向スライドベース94に対して回転ベース108を一定の回転位置で常時静止させるように、角度調整バネ112(図3(b)参照)が設けられている。なお、角度調整バネ112は、回転軸106に対向した位置であって且つ各ATM2a,2b,2c,2dから離間した位置に配置されており、回転ベース108とZ方向スライドベース94とを接続している。
【0051】
このようなθy方向回転角度調整機構において、回転ベース108は、この回転ベース108に外力が作用していないとき、角度調整バネ112によって常時一定の回転位置に弾性的に保持されている。具体的には、回転ベース108は、常時Z方向に沿った回転位置(以下、初期回転位置という)に弾性的に保持される。これに対して、外力が作用したとき、回転ベース108は、回転軸106を中心にθy方向に約±1.5degだけ回転する。そして、外力が無くなると、再び、初期回転位置に戻る。
【0052】
また、図5〜図8に示すように、回転ベース108には、Y方向に沿って立ち上げられた固定ベース114が取り付けられており、上記紙幣受渡ユニット64は、この固定ベース114に固定されている。
【0053】
固定ベース114には、X方向に一定の距離で並列した一対のリブ114a,114bが形成されている。これらリブ114a,114bには、一対の上リンク116a,116bが回動自在に且つ並列して取り付けられており、これら一対の上リンク116a,116bの下方には、一対の下リンク118a,118bが回動自在に且つ並列して取り付けられている。
【0054】
一対の上リンク116a,116bは、ドライブシャフト120によって、その基端部が各々のリブ114a,114bに取り付けられている。そして、ドライブシャフト120を中心に、一対の上リンク116a,116bの先端部を図5(b)中矢印R方向(Y方向に沿った方向)に同時に回動させることができるように構成されている。このような一対の上リンク116a,116bに、上記紙幣搬入搬出機構70が取り付けられている。
【0055】
一対の下リンク118a,118bは、回転シャフト122によって、その基端部が各々のリブ114a,114bに取り付けられている。そして、回転シャフト122を中心に、一対の下リンク118a,118bの先端部を回動させることができるように構成されている。
【0056】
これら一対の上リンク116a,116b及び下リンク118a,118bの先端部には、第1のブラケット124が配置されており、この第1のブラケット124は、第1及び第2のアイドルシャフト126,128を介して一対の上リンク116a,116b及び下リンク118a,118bの先端部に取り付けられている。
【0057】
このような構成において、一対のリブ114a,114b、一対の上リンク116a,116b、第1のブラケット124、一対の下リンク118a,118bによって、紙幣搬入搬出用開口68のY方向の位置を調整するY方向位置調整機構を兼ねた平行リンク機構が形成される。そして、第1のアイドルシャフト126の中心とドライブシャフト120の中心との間の距離d1は、第2のアイドルシャフト128の中心と回転シャフト122の中心との間の距離d2に等しくなっている(図6(a)参照)。従って、一対の上リンク116a,116bを回動させると、第1のブラケット124は、その姿勢が常時一定に維持された状態でY方向に平行に移動する。
【0058】
また、一対の上リンク116a,116bと一対の下リンク118a,118bとを横断するように、Y方向に沿って垂直リンク130が配置されており、この垂直リンク130は、Y方向駆動ギヤ132によって、Y方向に上下動させることができるように構成されている。
【0059】
以下、このような構成の一例について、具体的に説明する。
上リンク116aには、各々、後述する紙幣搬送経路の外側に向けてリンクピン134がカシメられており、一方、Y方向駆動ギヤ132にも、ギヤピン136がカシメられている。また、これらリンクピン134及びギヤピン136は、垂直リンク130に形成された2つの長穴138,140(即ち、Y方向に所定の長さだけ延出した穴)に各々連結されている。更に、リンクピン134は、引っ張りバネ142を介して垂直リンク130の一端に接続されており、ギヤピン136は、引っ張りバネ144を介して下リンク118aに連結されている。そして、第1のブラケット124に外力が作用しない状態において、リンクピン134及びギヤピン136は、常時、垂直リンク130の長穴138,140の上端に当て付けられているように、引っ張りバネ142,144の引張力が調整されている。
【0060】
このような構成によれば、Y方向駆動ギヤ132を回転制御して、垂直リンク130をY方向に上下動させることによって、第1のブラケット124をY方向に所望の距離だけ上下動させることができる。更に、このような構成によれば、第1のブラケット124のY方向の位置を設定した後、Y方向駆動ギヤ132を停止させた状態において、第1のブラケット124に外力が作用しても、リンクピン134が長穴138に沿って弾性的に移動するため、第1のブラケット124は、Y方向に約±5.5mm程度上下動することができる。
【0061】
また、図6(b)に示すように、第1のブラケット124を覆うように、θz方向回転角度調整機構が設けられており、θz方向回転角度調整機構は、第1のブラケット124の外側に配置された第2のブラケット146を備えている。
【0062】
この第2のブラケット146には、その中央にY方向に立ち上げられリブ146aが形成されており、このリブ146aには、Z方向に延出したZシャフト148が固定されている。一方、第1のブラケット124には、その中央にY方向に立ち上げられたリブ124aが形成されている。このリブ124aには、上記Zシャフト148が挿通可能な開口(図示しない)が形成されており、この開口に上記Zシャフト148を挿入することによって、第2のブラケット146は、第1のブラケット124に対して相対的にθz方向(Z軸回りの回転方向)に回転可能に位置付けられる。
【0063】
また、第1のブラケット124と第2のブラケット146とは、引っ張りバネ150を介して連結されており、第2のブラケット146に外力が作用していないとき、第2のブラケット146は、常時一定の回転位置(即ち、水平方向に釣り合った姿勢;以下、初期回転位置という)に弾性的に保持されている。これに対して、第2のブラケット146に外力が作用したとき、第2のブラケット146は、Zシャフト148を中心に、約±2degだけ回転する。そして、外力が無くなると、再び、初期回転位置に戻る。
【0064】
また、図6(c)に示すように、第2のブラケット146を覆うように、θx方向回転角度調整機構が設けられており、θx方向回転角度調整機構は、第2のブラケット146の外側に配置された第3のブラケット152を備えている。
【0065】
この第3のブラケット152は、X方向に延出したXシャフト154を介して第2のブラケット146にθx方向(X軸回りの回転方向)に回動自在に取り付けられている。
【0066】
また、第2のブラケット146と第3のブラケット152とは、引っ張りバネ156,158を介して連結されており、第3のブラケット152に外力が作用していないとき、第3のブラケット152は、常時一定の回転位置(即ち、θx方向に釣り合った姿勢;以下初期回転位置という)に弾性的に保持されている。これに対して、第3のブラケット152に外力が作用したとき、第3のブラケット152は、Xシャフト154を中心に、約±5degだけ回転する。そして、外力が無くなると、再び、初期回転位置に戻る。
【0067】
更に、第3のブラケット152の外側に突出しているXシャフト154の両端には、各々、ロックフック160が固定されており、Xシャフト154を回動することによって、ロックフック160をθx方向に回動させることができるように構成されている。なお、ロックフック160は、各々、その先端に行くに従って、回動中心からの距離が大きくなるような渦巻き状を成している。
【0068】
また、第3のブラケット152の両側壁には、各々、ロックフック160の回動経路を横断するように、V字状のV溝152aが形成されている。なお、これれらV溝152aは、X方向即ち水平方向に沿って対向配置されており、双方のV溝152aを結ぶ線が、水平方向に一直線状になるように設定されている。
【0069】
また、これらV溝152aの下部には、X方向に延出した取付ボード162が固定されており、この取付ボード162の中央には、V字状のV溝164aが形成された1個のブロック164が取り付けられている。なお、このブロック164のV溝164aは、その溝方向がY方向即ち垂直方向に一致するように設定されている。
【0070】
なお、V溝152a、ロックフック160及びブロック164は、本発明の位置合わせ機構を構成する。
一方、V溝152aの上部には、後述する紙幣搬送経路の先端即ち搬送路先端開口180(図9参照)の姿勢位置を調整するための姿勢位置調整機構が設けられている。
【0071】
この姿勢位置調整機構は、X方向に延出した調整開口部166aが形成された調整板166を備えており、この調整開口部166aによって上記紙幣搬入搬出用開口68が規定されている。なお、調整板166は、第3のブラケット152に固定されている。
【0072】
調整板166の外側面即ち各ATM2a,2b,2c,2dに対向する側の面には、紙幣受渡時に、紙幣受渡ユニット64の紙幣搬入搬出用開口68(即ち、調整開口部166a又は搬送路先端開口180)(図2参照)と各ATM2a,2b,2c,2dの挿通口16との間の距離を一定に維持するためのスペーサ168が取り付けられている。
【0073】
以上の構成において、第3のブラケット152に外力が作用したとき、外力の作用方向に対応して、第3のブラケット152(即ち、第3のブラケット152に固定された調整板166の調整開口部166a)は、X,Y,θx,θy,θzの夫々の方向に弾性的に移動又は回転することが可能となる。また、Y方向駆動ギヤ132によって垂直リンク130をY方向に移動させて、一対の上リンク116a,116bをドライブシャフト120を中心に約±10deg程度回動させるだけで、第3のブラケット152をY方向に沿って約±15.5mm程度上下動させることが可能となる。
【0074】
また、一対の上リンク116a,116bには、紙幣搬入搬出機構70が設けられており、この紙幣搬入搬出機構70には、第1のアイドルシャフト126に回転自在に取り付けられた複数の上側搬送ローラ170と、これら上側搬送ローラ170の間に夫々2つずつ回動自在に配置された複数の上側紙幣ガイド172とが設けられている。更に、一対の上リンク116a,116bには、第1のアイドルシャフト126のY方向下側に第3のアイドルシャフト174が取り付けられており、この第3のアイドルシャフト174には、紙幣搬入搬出機構70を構成する複数の下側搬送ローラ176と、これら下側搬送ローラ176の間に夫々2つずつ回動自在に配置された複数の下側紙幣ガイド178とが設けられている。そして、複数の上側紙幣ガイド172の下端部を結ぶ線分L1と複数の下側紙幣ガイド178の上端部を結ぶ線分L2とによって、紙幣搬送経路の先端即ち搬送路先端開口180(図8(b)及び図9参照)が規定されている。
【0075】
更に、一対の上リンク116a,116bには、ドライブシャフト120に加えて紙幣搬入搬出機構70を構成する複数のローラ182と、これら複数のローラに掛け渡された無端状の2本の紙幣搬送ベルト184,186とが設けられており、これら紙幣搬送ベルト184,186を介して紙幣搬送経路が規定されている。なお、一対の上リンク116a,116bは、紙幣搬送経路の側面ガイドとしての機能をも兼ねている。
【0076】
従って、紙幣受渡ユニット64から1枚ずつ給紙された紙幣は、夫々、紙幣搬送経路を介して搬送路先端開口180から搬出される。一方、搬送路先端開口180から1枚ずつ搬入された紙幣は、紙幣搬送経路を介して紙幣受渡ユニット64に集積される。
【0077】
このような構成において、ドライブシャフト120を中心に、一対の上リンク116a,116bを約±10degだけ回動(図5(b)参照)させると、搬送路先端開口180も同様に約±10degだけ回動する。
【0078】
また、図10に示すように、各ATM2a,2b,2c,2dには、各々、V溝152aに係合可能な位置にX方向に延出した1本の位置決めシャフト188と、V溝164aが形成されたブロック164に係合可能な位置にY方向に延出した1本の位置決めシャフト190とが設けられている。なお、これら位置決めシャフト188,190は、上記V溝152a、ロックフック160及びブロック164と共に、本発明の位置合わせ機構を構成する。
【0079】
一方、複数の上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178は、各々、引っ張りバネ192,194によって、搬送路先端開口180を拡張する方向に常時弾性保持されており、この状態において、上側紙ガイド172の上端部及び下側紙ガイド178の下端部は、各々、調整板166の調整開口166aに当て付けられている。そして、上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178は、各々独立して、第1及び第3のアイドルシャフト126,174を中心に約±10deg程度回動することができるようになっている。従って、第3のブラケット152に外力が作用して、第3のブラケット152がθx又はθz方向に回動した場合、調整板166の移動角度に連動して、複数の上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178には、調整開口部166aからの押し付け力が個々に働く。このとき、上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178は、各々独立して所定角度だけ回動する。この結果、搬送路先端開口180の姿勢位置(例えば、角度)が調整されることになる。
【0080】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
紙幣の補充及び回収時、キャリアステーション24から出力された制御信号に基づいて、キャリア22を所望のATM2a,2b,2c,2dに対向する位置まで移動させる。具体的には、紙幣受渡ユニット64の紙幣搬入搬出用開口68が、所望のATM2a,2b,2c,2d(例えば、ATM2a)の挿通口16に対向する位置までキャリア22を移動させる。
【0081】
このとき、キャリア22の発光素子56からATM2aの受光素子58に赤外線を照射することによって、ATM2aのシャッタ18を開けて挿通口16を開放させる。
【0082】
この後、Y方向駆動ギヤ132を回転制御して、垂直リンク130をY方向に上下動させることによって、一対の上リンク116a,116bをドライブシャフト120を中心に回動させる。そして、紙幣搬入搬出用開口68をY方向に平行移動させることによって、挿通口16と紙幣搬入搬出用開口68との間のY方向の位置合わせを行う。なお、取付ボード162には、Y方向の位置合わせ時に紙幣搬入搬出用開口68の移動量や移動方向を光学的に調整するためのレーザーポインタ163を着脱自在に取り付けることができる。Y方向の位置合わせを行う場合、レーザーポインタ163を動作させた後、移動量や移動方向を指し示すための装置(ティーチングペンダント)を用いて、レーザーポインタ163のレーザー光が照射された挿通口16のY方向の距離を入力する。そして、入力データに基づいて、Y方向の移動量及び移動方向を設定した後、この設定値に基づいて、Y方向駆動ギヤ132を回転制御する。
【0083】
次に、X方向スライド機構のX方向スライドベース74をX方向に移動して、紙幣受渡ユニット64をX方向に移動させることによって、挿通口16と紙幣搬入搬出用開口68との間のX方向の位置合わせを行う。
【0084】
続いて、Z方向スライド機構のZ方向スライドベース94をZ方向(即ち、紙幣搬入搬出用開口68を挿通口16に接近させる方向)に移動して、挿通口16と紙幣搬入搬出用開口68との間のZ方向の位置合わせを行う。
【0085】
そして、Z方向スライドベース94を更にZ方向に移動させると、第3のブラケット152の両側壁に形成されたV溝152aにATM2aの位置決めシャフト188が接触すると共に、取付ボード162の中央に取り付けられたブロック164のV溝164aにATM2aの位置決めシャフト190が接触する。
【0086】
このとき、ATM2aの挿通口16に対して紙幣搬入搬出用開口68の姿勢位置がずれている場合、各V溝152a,164aの斜面に各位置決めシャフト188,190が当接する。
【0087】
この状態で更にZ方向スライドベース94をZ方向に移動させると、各位置決めシャフト188,190は、各V溝152a,164aの斜面に接しながら相対的に移動して、各V溝152a,164aの最深部付近まで進む。
【0088】
この状態において、トルクリミッタ104を動作させた後、ロックフック160を回転させることによって、位置決めシャフト188を引っかける。そして、更にロックフック160を回転させることによって、位置決めシャフト188をロックフック160とV溝152aとの間に挟持させる(図7、図11及び図12参照)。この結果、各位置決めシャフト188,190は、各V溝152a,164aに堅牢に係合する。
【0089】
このとき、第3のブラケット152(即ち、第3のブラケット152に固定された調整板166の調整開口部166a)が、X,Y,θx,θy,θzの夫々の方向に弾性的に移動又は回転することによって、調整開口部166a即ち上記紙幣搬入搬出用開口68とATM2aの挿通口16との間の姿勢及び位置が合致する。即ち、上記位置合わせ機構によって、両者間の相対的な姿勢及び位置の誤差が受動的に吸収されることになる。
【0090】
ところで、このように紙幣搬入搬出用開口68と挿通口16との間の姿勢位置を合わせた場合でも、一対の上リンク116a,116bは、Y方向に沿った方向に回動自在に構成されている関係上、紙幣搬入搬出機構70を介して形成された紙幣搬送経路自体は、θx及びθz方向に変位しない。このため、紙幣搬送経路とATM2aの挿通口16との間の姿勢位置が合っていない場合がある。
【0091】
この場合、調整板166の調整開口166aに当て付けられた複数の上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178が、紙幣搬入搬出用開口68の角度に対応して、各々独立して回動する。この結果、紙幣搬送経路自体をθx及びθz方向に変位させること無く、搬送路先端開口180を挿通口16の姿勢位置に合致させることができる。例えば図9に示すように、第3のブラケット152がθz方向に傾斜している場合、複数の上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178が各々独立して回動することによって、紙幣搬送経路の先端即ち搬送路先端開口180のみをθz方向に傾斜させることができる。
【0092】
具体的に説明すると、紙幣搬入搬出用開口68に対してATM2aの挿通口16がθx方向に5degだけ傾斜している場合、第3のブラケット152及び調整板166もθx方向に5degだけ傾斜する。このとき、複数の上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178がθx方向に約5degだけ傾斜する。この結果、搬送路先端開口180が挿通口16の姿勢位置に合致する。
【0093】
一方、紙幣搬入搬出用開口68に対してATM2aの挿通口16がθz方向に3degだけ傾斜している場合、第3のブラケット152及び調整板166もθz方向に5degだけ傾斜する。このとき、複数の上側紙幣ガイド172及び下側紙幣ガイド178は、調整板166の調整開口166aの傾斜に従って個々に所定角度だけ独立して回動する。このとき、搬送路先端開口180は、θz方向に3degだけ傾斜する。この結果、搬送路先端開口180が挿通口16の姿勢位置に合致する。
【0094】
このように本実施の形態によれば、紙幣搬送経路自体をX,Y,Z,θx,θy,θz方向に変位させること無く、簡単な方法で短時間に且つ効率良く、紙幣搬入搬出用開口68(紙幣搬送経路の経路先端開口180)と挿通口16との間の姿勢位置を合わせることができるため、所望のATM2a,2b,2c,2dに対して常時円滑に紙幣の補充及び回収を行うことができる。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な方法で短時間に且つ効率良く装置相互の微細な位置制御及び姿勢制御を行うことが可能な媒体処理システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る媒体処理システムの一例として、金融機関に設置された現金処理システムの構成を示す斜視図。
【図2】(a)は、X方向から見たキャリアの側面図、(b)は、X方向から見たキャリアの内部構成を示す図、(c)は、Z方向から見たキャリアの側面図、(d)は、Z方向から見たキャリアの内部構成を示す図。
【図3】(a)は、Y方向から見たキャリアの頂面図、(b)は、Y方向から見たキャリア内のスライド機構の構成を示す図、(c)は、キャリアの主要な構成を示す斜視図。
【図4】キャリアの走行部上に設けられたスライド機構の構成を示す分解斜視図。
【図5】(a)は、スライド機構上に設けられた平行リンク機構の構成を示す斜視図、(b)は、平行リンク機構を構成する一対の上リンクを回動させている状態を示す斜視図。
【図6】(a)は、Y方向位置調整機構即ち平行リンク機構の平面図、(b)は、θz方向角度調整機構の構成を示す斜視図、(c)は、θx方向角度調整機構の構成を示す斜視図。
【図7】Y方向位置調整機構、θz方向角度調整機構、θx方向角度調整機構が組み込まれたキャリア内の構成を示す平面図。
【図8】(a)は、Y方向位置調整機構に紙幣搬入搬出機構が組み込まれた状態を示す平面図、(b)は、同図(a)に示された紙幣搬入搬出機構と第3のブラケットとの位置関係を示す平面図。
【図9】複数の上側紙幣ガイドの下端部を結ぶ線分と複数の下側紙幣ガイドの上端部を結ぶ線分とによって、紙幣搬送経路の先端即ち搬送路先端開口が形成されている状態を示す平面図。
【図10】各ATMの位置決めシャフトと紙幣受渡ユニットのV溝との位置関係を示す斜視図。
【図11】紙幣の補充及び回収時、ロックフックによって位置決めシャフトをV溝方向に引っかけている状態を示す図。
【図12】紙幣の補充及び回収時、ロックフックによって位置決めシャフトが引っかけられた状態を示す斜視図。
【符号の説明】
64 紙幣受渡ユニット
68 紙幣搬入搬出用開口

Claims (3)

  1. 取引媒体を受け渡すための挿口を有する複数の媒体処理装置との間で取引媒体を受け渡すための媒体受渡用キャリアであって、
    前記媒体処理装置の挿口に対向して位置付け可能な媒体搬入搬出用開口が設けられており、この媒体搬入搬出用開口を介して取引媒体を受け渡す機能を有する媒体受渡ユニットと、
    この媒体受渡ユニットを所望の前記媒体処理装置まで移動させる走行機構と、
    前記媒体処理装置の挿口に前記媒体搬入搬出用開口が対向して位置付けられるように、前記媒体受渡ユニットを水平方向に平行移動可能に支持するスライド機構と、
    前記媒体処理装置の挿口と前記媒体搬入搬出用開口との間の姿勢を整合させるように、前記媒体搬入搬出用開口の角度を調整する角度調整機構と、
    前記媒体処理装置の挿口と前記媒体搬入搬出用開口との間の垂直方向の位置を整合させるように、前記媒体搬入搬出用開口の位置を調整する位置調整機構と、を備え、
    前記媒体受渡ユニットは、前記媒体搬入搬出用開口を介して取引媒体を受け渡す機能を有する媒体搬入搬出機構と、各々独立して回動自在に対向配置され前記媒体搬入搬出機構によって形成される媒体搬送経路の搬送路先端開口を規定した複数の媒体ガイドと、前記複数の媒体ガイドの各々の回動角度を調整することによって、前記挿通口の姿勢位置に対して前記搬送路先端開口の姿勢位置を調整する姿勢位置調整機構と、を有していることを特徴とする媒体受渡用キャリア
  2. 前記複数の媒体ガイドは前記媒体搬入搬出用開口に係合して設けられ、前記搬送路先端開口の姿勢位置に応じて回動されることを特徴とする請求項1に記載の媒体受渡用キャリア。
  3. 前記媒体受渡ユニットの媒体搬入搬出機構は、前記スライド機構および前記位置調整機構により移動可能に支持され、前記媒体受渡ユニットは、前記媒体搬入搬出用開口が形成されているとともに前記姿勢位置調整機構により姿勢位置を調整可能な調整板を有していることを特徴とする請求項2に記載の媒体受渡用キャリア。
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