JP3964244B2 - 内面溝付管 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はルームエアコン及びパッケージエアコン等のヒートポンプ式冷凍空調機器の熱交換器に使用する内面溝付管に関し、特に、耐繰返し内圧疲労特性が優れ、R410A、R407c等の非共沸混合冷媒を使用する熱交換器の伝熱管として好適な内面溝付管に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、ルームエアコン及びパッケージエアコンとしてフッ素系炭化水素(フロン)を冷媒とした冷暖房兼用型のヒートポンプ式エアコンが主流となっている。このヒートポンプ式エアコン等に使用される熱交換器用伝熱管として、熱伝導性及び加工性が優れた銅又は銅合金製伝熱管(以下、伝熱管という)が使用されている。前記熱交換器は、例えばこの伝熱管の周囲に複数のアルミニウム合金製薄板フィン材を平行に配設したものであり、フィンチューブ型熱交換器と呼ばれている。
【0003】
図4(a)はフィンチューブ型熱交換器の構成を示す側面図であり、図4(b)は図4(a)に示すフィンチューブ型熱交換器をヘアピン管2側から見た斜視図である。また、図5(a)は図4(a)に示すフィンチューブ型熱交換器をUベンド管3側から見た斜視図であり、図5(b)は図5(a)の一部拡大図である。図4(a)に示すように、軟質な銅又は銅合金からなる伝熱管をその中央部でヘアピン状に曲げ加工してU字形のヘアピン管2を作製する。そして、所定の間隔をおいて相互に平行に配置したアルミニウム又はアルミニウム合金製のフィン材1の穴(図示せず)にヘアピン管2を挿通して両者を接合する。次に、隣り合うヘアピン管2の管端に予め曲げ加工を施してあるUベンド管3を嵌合し、ヘアピン管2とUベンド管3とをろう付けすることにより連結する。これにより、フィンチューブ型熱交換器が製造される。
【0004】
また、伝熱管には、管内面に例えば螺旋状の複数の平行溝を形成して熱伝達効率を向上させた内面溝付管が使用される。近時、エアコンの価格競争が激化し、熱交換器の資材価格における伝熱管の比率を低減する必要から、単重、即ち単位長さ当りの質量ができるだけ小さい伝熱管が求められ、肉厚を薄くした薄肉銅管が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示すような問題点がある。近時、地球温暖化問題への対策として、その分子構造に塩素を配するために温暖化係数が極めて高いとされるクロロジフルオロメタン(R22)等の冷媒が規制対象となっており、西暦2020年以降にはその使用及び製造の中止が決定されている。これらの冷媒の代替冷媒として、ルームエアコン及びパッケージエアコンには、R22と比較して潜熱、蒸気熱伝導率及び液熱伝導率が大きいジフルオロメタン(R32)に、R125又はR134aを混合したR410A及びR407cが使用され始めている。これらのように、沸点が異なる冷媒を混合して使用する冷媒は非共沸混合冷媒と呼ばれる。
【0006】
しかしながら、R32に所定の伝熱性能を発揮させようとすると、その使用圧力をR22の使用圧力の1.6倍とする必要がある。そのため、R410A及びR407cのような非共沸混合冷媒を使用した熱交換器において従来の冷媒を使用したものと同等の熱交換性能を引き出すためには、より高い圧力で使用することが必要になり、その結果、伝熱管及び機内配管により高い圧力が加わるようになる。
【0007】
エアコンの始動(電源入)−定常運転−停止(電源切)のサイクルにおいて、定常運転時におけるエアコン配管内の圧力変化は小さい。しかし、エアコン配管内の圧力は、始動時には急上昇し、停止時には急激に低下する。非共沸混合冷媒を使用すると、R22等の従来の冷媒を使用する場合と比較して、定常運転時のエアコン配管内の圧力はより大きくなり、始動及び停止時の圧力変化もより大きくなる。このように、非共沸混合冷媒を使用する場合、エアコン配管内に従来よりも大きな圧力変化が繰返し発生する。
【0008】
一方、伝熱管を曲げ加工して、図4(b)に示すようなヘアピン管2を形成する場合、ヘアピントップ部において、張出部が発生する。図6は、ヘアピン管を示す側面図である。図6に示すように、伝熱管の曲げ加工に際して、曲げ加工部の外側17には引張応力による塑性変形が発生し、また曲げ加工部の内側18には圧縮応力による塑性変形が発生することにより伝熱管が曲げられていき、ヘアピン管2が形成される。このとき、ヘアピン管2の正面の周方向の中央を結ぶ線19付近においては、曲げ加工部の外側17及び内側18の加工硬化により生じる拘束から、管周方向に圧縮応力が発生する。そして、線19付近は、外側17及び内側18と比較して、曲げ加工時に作用する応力が小さいため、加工硬化が小さくほぼ加工前の強度が維持される。このため、ヘアピン管2と曲げ加工に使用する当て金(図示せず)との間のクリアランスが大きいと、線19に沿って伝熱管の外側に張出した張出し部7(図7及び図3参照)を生じる。ヘアピン管2と当て金との間のクリアランスの大きさにより、張出し部7はヘアピン管2の片側に発生したり、両側に発生したりする。
【0009】
図7は、図6に示すA−A線による管軸直交断面図であり、外径が7mm、肉厚が0.3mmの平滑直管をヘアピン曲げ加工し、管軸直交断面における断面の形状を撮影した写真をトレースした図である。曲げ加工されたヘアピン管2における片側の線19に沿って張出し部7が形成されている。
【0010】
張出し部7を有する伝熱管を熱交換器に使用する場合、エアコンの始動時に伝熱管内部の圧力が高まると、伝熱管の形状が真円になろうとして、張出し部7の曲率半径が変化する部分に応力が集中する。張出し部7は、図6に示す外側17及び内側18のように加工硬化を受けておらず、相対的に耐力が低く、また、ヘアピントップ部は熱交換器のアルミフィン材に接合されていないため外部からの拘束力が加えられず、内圧による変形が生じ易い。
【0011】
また、内面溝付管の曲げ加工に伴い発生する管の扁平によっても、管内圧力が増加するときに管が真円になろうとして、応力が発生し、変形する。
【0012】
このような繰返し印加される応力により、応力集中部分で伝熱管の疲労破壊が発生しやすくなる。即ち、伝熱管本来の耐圧強度よりも低い圧力により比較的繰返し回数が少ない時期に疲労破壊が起こる所謂低サイクル疲労破壊が生じ、伝熱管の繰返し寿命を極端に低下させる。この結果、伝熱管内の冷媒がリークする事故が発生し、エアコンの耐用年数が極端に短くなってしまうことがある。
【0013】
図8は疲労破壊が発生した伝熱管を示す部分断面図である。ヘアピン管2の内面には、溝31が形成されており、溝31間がフィン32となっている。そして、フィン32の根元部32aを起点として、管外面に向かう方向にクラック33が発生する。
【0014】
なお、伝熱管の肉厚を薄くすると、前記張出し部及び扁平の大きさを、応力集中を生じないような範囲内に制御することが極めて困難になる。特に、内面溝付管においては、肉厚が薄い溝部と肉厚が厚いフィン部とが断続的に設けられているため、張出し部の大きさを十分に小さくできるような高精度な加工を施すことが困難である。また、このような高精度な加工を行おうとすると、曲げ加工に際して加工条件の厳密な調整が必要となるが、伝熱管の断面形状を非破壊で測定することが困難であるため、加工条件を厳密に調整することも困難である。
【0015】
このため、曲げ加工に伴って発生する張出し部及び扁平の大きさを小さくしようとすると、底肉厚を増加させざるを得なくなり、熱交換器の軽量化を阻害すると共に、ユーザー側のコストを増加させてしまうという問題を生じる。
【0016】
このように、使用圧力が大きい代替冷媒の普及に伴い、伝熱管の耐圧疲労が問題となっている。冷凍空調機器の寿命を維持するため、日本冷凍空調工業会は伝熱管の耐圧疲労特性の基準として、最高圧力を使用冷媒の設計圧力(R410Aの場合4.15MPa)、最低圧力を0Paとする内圧の変動を伝熱管に繰り返し印加し、この内圧の変動を4.0×10回以上加えても冷媒のリークが発生しないことを推奨している。エアコンメーカーにおいてもこの基準を参考にして、メーカー毎に独自の規格を制定する動きが広がっている。
【0017】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、非共沸混合冷媒を使用する熱交換器の伝熱管として好適な、繰返し内圧疲労特性が優れた内面溝付管を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内面溝付管は、熱交換器用の内面溝付管において、管軸直交断面における管内面に形成された溝間のフィンの根元の曲率半径をr、管軸直交断面における前記溝の溝底幅をwとするとき、(r/w)比が0.280以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る他の内面溝付管は、熱交換器用の内面溝付管において、管内面に形成された溝のリード角をa(°)、底肉厚をb(mm)、管軸直交断面における前記溝間のフィンの根元の曲率半径をr、管軸直交断面における前記溝の溝底幅をwとするとき、aが15°以上であり、(r/w)比が0.280以上であり、前記a及びbが下記数式1を満たすことを特徴とする。
【0019】
【数1】
Figure 0003964244
【0020】
本発明者等は、前記課題を解決するために鋭意実験研究を行った結果、底肉厚に対して溝のリード角を大きくすることにより、ヘアピン加工後の内面溝付管に張出し部及び扁平が生じている場合でも、内部圧力の増加に伴い、内面溝付管がその断面形状が真円になるように変形しようとする際の剛性を高めることができることを見出した。具体的には、管内面の溝のリード角及び底肉厚を上記数式1を満たすように設定すれば、内面溝付管の疲労破壊を防止できることを突き止め、本発明を完成した。
【0021】
即ち、本発明においては、溝のリード角を15°以上とすると共に、底肉厚をリード角及び上記数式1によって決まる所定の値以上とすることにより、ヘアピン加工により内面溝付管に張出し部又は扁平が生じても、内部圧力が増加する際の変形に対する剛性を確保し、疲労破壊の発生を防止することができる。これにより、熱交換器の使用に伴い、内面溝付管が破壊して冷媒が漏洩することを防止し、エアコンの耐用年数を長くすることができる。
【0023】
本発明においては、前記(r/w)比を0.280以上とし、溝底幅に対してフィンの根元の曲率半径を大きくすることにより、フィンの根元に応力が集中することを防止する。これにより、ヘアピン加工により内面溝付管に張出し部及び扁平が生じても、熱交換器の使用に伴って疲労破壊が生じることを防止できる。
【0025】
また、前記内面溝付管は、銅又は銅合金からなることが好ましい。これにより、熱伝導性及び加工性が優れた内面溝付管を得ることができる。
【0026】
更に、前記内面溝付管は、非共沸混合冷媒を使用する熱交換器に組み込まれる伝熱管として好適である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本実施例に係る内面溝付管を示す部分断面図である。図1に示す内面溝付管4は、例えば銅又は銅合金からなり、例えば、りん脱酸銅(JISH3300に記載されている合金C1220)により形成されている。なお、内面溝付管4は、例えば純銅、(Cu−0.1〜1.0質量%Sn−0.01〜0.05質量%P)合金、又は(Cu−0.1〜1.0質量%Sn−0.1〜1.0質量%Zn−0.01〜0.05質量%P)合金により形成されていてもよい。また、内面溝付管4を形成する銅又は銅合金の結晶粒径は、例えば30μm以下である。更に、内面溝付管4の外径は例えば6.00乃至9.52mmである。
【0028】
図1に示すように、内面溝付管4の内面には螺旋状に延びる溝5が形成されており、溝5間がフィン6となっている。溝5の数は例えば45乃至75であり、溝5の深さ、即ち、フィン6の高さは例えば0.15乃至0.28mmである。また、溝5のリード角、即ち、内面溝付管の内面展開図(図示せず)における管軸に平行な直線と溝5が伸びる方向とがなす角度は15°以上である。溝5のリード角をa(°)とし、底肉厚をb(mm)とすると、a及びbは上記数式1を満たしている。また、フィン6の根元部6aの曲率半径をr、管軸直交断面における前記溝の溝底幅をwとするとき、(r/w)比は0.280以上である。
【0029】
次に、本実施例に係る内面溝付管4の製造方法について説明する。まず、りん脱酸銅を溶解し、ビレット鋳造し、熱間押出する。その後、水焼入れし、粗圧延し、抽伸加工を施し、素管を製造する。次に、この素管を高周波誘導加熱炉又はバッチ炉により焼鈍し、転造加工により素管の内面に螺旋状の溝5を形成する。その後、コイルに巻取り、焼鈍する。これにより、内面溝付管4を製造する。
【0030】
この内面溝付管4をヘアピン管に加工すれば、図4(a)及び(b)に示すような熱交換器の伝熱管とすることができる。本実施例の内面溝付管は、リード角a(°)と底肉厚b(mm)との関係が上記数式1を満たしているため、内面溝付管4にヘアピン加工を施す際に、張出し部及び扁平が生じても、管の内部圧力の増加に伴う管の変形に対して高い剛性を得ることができ、変形を抑制し、疲労破壊を防止することができる。また、本実施例の内面溝付管4は(r/w)比が0.280以上であるため、溝底幅wに対してフィン6の根元部6aの曲率半径rが大きく、管の内部圧力が増加する際に根元部6aに応力が集中することを防止することができる。これにより、ヘアピン加工により内面溝付管に張出し部及び扁平が生じた場合においても、疲労破壊を防止することができる。即ち、本実施例に係る内面溝付管4は、繰返し内圧疲労特性が優れている。
【0031】
このように、本実施例の内面溝付管4にヘアピン加工を施し、図4(a)及び(b)に示す熱交換器のヘアピン管2として使用することにより、耐久性が優れ、寿命が長い熱交換器を製造することができる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の実施例の効果について、その特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。前述の方法により、外径が7.00mm及び9.52mmの内面溝付管は各9種類製造した。外径が同じ内面溝付管のフィン高さ、山頂角及びフィンの先端半径は同一とし、内面溝のリード角、底肉厚、フィン根元部の曲率半径及び溝底幅は、種類ごとに相互に異ならせた。また、同じ種類の内面溝付管を各5本製造した。即ち、内面溝付管を合計で(外径2水準)×(9種類)×(5本)=90本製造した。
【0033】
表1に、外径が7.00mmの内面溝付管における内面溝のリード角、底肉厚、フィン根元部の曲率半径及び溝底幅を示す。なお、外径が7.00mmの内面溝付管のフィン高さは0.20mmとし、山頂角は22°とし、フィンの先端半径は0.035mmとした。また、表2に、外径が9.52mmの内面溝付管における内面溝のリード角、底肉厚、フィン根元部の曲率半径及び溝底幅を示す。なお、外径が9.52mmの内面溝付管のフィン高さは0.24mmとし、山頂角は40°とし、フィンの先端半径は0.050mmとした。
【0034】
次に、これらの内面溝付管にヘアピン曲げ加工を施した。このとき、外径が7.00mmの内面溝付管の曲げピッチは21.0mmとし、外径が9.52mmの内面溝付管の曲げピッチは25.4mmとした。
【0035】
図2はヘアピン曲げ加工を施した内面溝付管を示す管軸直交断面図である。図2に示すように、ヘアピン曲げ加工を施した内面溝付管4には、張出し部7が形成されている。張出し部7の張出し高さをcとし、張出し幅をdとする。外径が7.00mmの内面溝付管の張出し高さcの値は0.65mmであり、張出し幅dの値は1.96mmであった。また、外径が9.52mmの内面溝付管の張出し高さcの値は0.88mmであり、張出し幅dの値は2.67mmであった。
【0036】
そして、これらのヘアピン曲げ加工を施した内面溝付管の繰返し内圧疲労特性を評価した。以下、繰返し内圧疲労特性の評価方法について説明する。繰返し内圧疲労試験を自動的に行うために、繰返し内圧疲労試験装置を作製した。図3は、この繰返し内圧疲労試験装置の構成を示すブロック図である。この繰返し内圧疲労試験装置は、1次圧をエアーとし、増圧器11によりこの1次圧を増圧して水又は鉱物油に2次圧を加え、この加圧された水又は鉱物油により供試材(伝熱管)に圧力を加えるものである。図3に示すように、この繰返し内圧疲労試験装置においては、コンプレッサ(図示せず)により供給されるエアーが導入されるエアー供給口9、水又は鉱物油を貯える供給タンク10、エアーの流通経路上に配置されエアーの供給を制御する電磁弁13及びエアーの流通経路上における電磁弁13の下流側に配置され電磁弁13を介して供給されたエアーの圧力を増圧しこの圧力を水又は鉱物油に加える増圧器11が設けられている。また、水又は鉱物油の流通経路上に配置され水又は鉱物油を供試材(図示せず)に対して供給する吐出口12が設けられている。更に、水又は鉱物油の流通経路上に配置され水又は鉱物油の圧力を測定する圧力センサ15が設けられ、増圧器11には増圧器11のピストンの進み過ぎにより働くリミットスイッチ16が設けられている。更にまた、圧力センサ15及びリミットスイッチ16の出力信号が入力され、電磁弁13の開閉を制御するタイマを備え、供試材が破壊するまでの電磁弁13の開閉回数をカウントするカウンタを備えたコントローラ14が設けられている。
【0037】
この繰返し内圧疲労試験装置においては、コンプレッサ(図示せず)により供給されたエアーが、エアー供給口9を介して装置内に導入され、電磁弁13を通過して増圧器11に到達し、増圧器11により増圧される。一方、供給タンク10に貯えられた水又は鉱物油が増圧器11の2次側に供給され、エアーにより加圧され、吐出口12を介して供試材に供給され、供試材に圧力を印加する。このとき、水又は鉱物油のロス分はタンク10より補充される。内圧の繰返しサイクルは、電磁弁13の開閉により増圧器11が供試材に対して加圧及び減圧を繰返すことにより作られる。コントローラ14は、内蔵されたタイマにより電磁弁13の開閉を制御し、同時に圧力センサ15を介して供試材に印加される圧力を検知する。コントローラ14は圧力センサ15により供試材の破壊に伴う昇圧不足を検知し、更に、供試材の破壊に伴う増圧器11のピストンの進み過ぎにより働くリミットスイッチ16の動作を検知し、圧力の印加を停止する。また、コントローラ14は電磁弁13の開閉信号を読み取り、コントローラ14中のカウンタにより圧力の繰返し数をカウントし、供試材の破壊に伴い装置が停止したときのカウンタ表示数を記録し、このカウンタ表示数をその供試材の破壊繰返し数とする。
【0038】
この繰返し内圧試験装置を使用して繰返し内圧疲労試験を行った。試験条件は、最高圧力を4.15MPa、最低圧力を0MPa、内圧繰返しサイクルを約0.33Hzとし、規定繰返し数を4.0×10回とした。ヘアピン単管は各試験水準につき5本を使用し、5本全てが破壊せずに規定繰返し数に到達すれば「◎」、少なくとも1本が2.5×10回を超えて4.0×10回以下で破壊し、残りが破壊せずに規定繰り返し数に到達した場合は「○」、少なくとも1本が2.5×10回以下で破壊した場合は「×」とした。内面溝付管の繰返し内圧疲労特性を表1及び表2に示す。なお、表1及び2に示す「根元半径」とは、フィンの根元部の曲率半径を示し、「疲労試験結果」とは、繰返し内圧疲労特性の評価結果を示す。また、「b≧1.04/a+0.20」の欄において、このa及びbの値がこの数式を満たす場合は「○」、満たさない場合は「×」とする。同様に、「(r/w)比≧0.28」の欄において、r及びwの値がこの数式を満たす場合は「○」、満たさない場合は「×」とする。
【0039】
【表1】
Figure 0003964244
【0040】
【表2】
Figure 0003964244
【0041】
表1に示すNo.1乃至7及び表2に示すNo.11乃至17は本発明の実施例である。実施例No.1乃至6及び11乃至16は、リード角aと底肉厚bとの関係が上記数式1を満たすため、繰返し内圧疲労特性が優れていた。また、実施例No.1乃至5及び7並びに11乃至15及び17は、フィン根元曲率半径rと溝底幅wとの比の値(r/w)が0.280以上であるため、繰返し内圧疲労特性が優れていた。特に、実施例No.1乃至5及び11乃至15は、リード角aと底肉厚bとの関係が上記数式1を満たし、且つ、フィン根元曲率半径rと溝底幅wとの比の値(r/w)が0.280以上であるため、繰返し内圧疲労特性が極めて優れていた。
【0042】
これに対して、表1に示すNo.8及び9及び表2に示すNo.18及び19は比較例である。比較例No.8、9、18、19は、リード角aと底肉厚bとの関係が上記数式1を満たしておらず、且つ、(r/w)比が0.280未満であったため、繰返し内圧疲労特性が劣っていた。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、底肉厚をリード角によって決まる所定の値以上とすることにより、ヘアピン加工により内面溝付管に張出し部又は扁平が生じても、管の内部圧力の増加に伴う変形に対する剛性を確保し、疲労破壊の発生を防止できる内面溝付管を得ることができる。また、溝底幅に対してフィンの根元の曲率半径を大きくすることにより、フィンの根元に応力が集中することを防止し、ヘアピン加工により内面溝付管に張出し部及び扁平が生じても、熱交換器の使用に伴って疲労破壊が生じることを防止できる内面溝付管を得ることができる。これにより、非共沸混合冷媒を使用する熱交換器の伝熱管として好適な繰返し内圧疲労特性が優れた内面溝付管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る内面溝付管を示す部分断面図である。
【図2】ヘアピン曲げ加工を施した内面溝付管を示す管軸直交断面図である。
【図3】繰返し内圧疲労試験装置の構成を示すブロック図である。
【図4】(a)はフィンチューブ型熱交換器の構成を示す側面図であり、(b)は(a)に示すフィンチューブ型熱交換器をヘアピン管2側から見た斜視図である。
【図5】(a)は図4(a)に示すフィンチューブ型熱交換器をUベンド管3側から見た斜視図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。
【図6】ヘアピン管を示す側面図である。
【図7】図6に示すA−A線による管軸直交断面図であり、外径が7mm、肉厚が0.3mmの平滑直管をヘアピン曲げ加工し、管軸直交断面における断面の形状を撮影した写真をトレースした図である。
【図8】疲労破壊が発生した伝熱管を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1;フィン材
2;ヘアピン管
3;Uベンド管
4;内面溝付管
5;溝
6;フィン
6a;フィン6の根元部
7;張出し部
9;エアー供給口
10;供給タンク
11;増圧器
12;吐出口
13;電磁弁
14;コントローラ
15;圧力センサ
16;リミットスイッチ
17;曲げ加工部の外側
18;曲げ加工部の内側
19;曲げ加工部の正面の周方向の中央を結ぶ線
a;溝5のリード角(°)
b;底肉厚(mm)
c;張出し高さ
d;張出し幅
r;根元部6aの曲率半径
w;溝底幅

Claims (4)

  1. 熱交換器用の内面溝付管において、管軸直交断面における管内面に形成された溝間のフィンの根元の曲率半径をr、管軸直交断面における前記溝の溝底幅をwとするとき、(r/w)比が0.280以上であることを特徴とする内面溝付管。
  2. 熱交換器用の内面溝付管において、管内面に形成された溝のリード角をa(°)、底肉厚をb(mm)、管軸直交断面における前記溝間のフィンの根元の曲率半径をr、管軸直交断面における前記溝の溝底幅をwとするとき、aが15°以上であり、(r/w)比が0.280以上であり、前記a及びbが下記数式を満たすことを特徴とする内面溝付管。
    Figure 0003964244
  3. 銅又は銅合金からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の内面溝付管。
  4. 非共沸混合冷媒を使用する熱交換器に組み込まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内面溝付管。
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