本発明は、帯域設定方法に関し、特に、無線システムのエンド−エンドにおける帯域設定方法、すなわち、無線アクセスネットワーク(無線端末−無線基地局間)と有線ネットワーク(無線基地局−サーバ間)とにおける帯域設定方法に関する。
無線LANなどにおいては、無線端末が無線アクセスネットワークを介して無線基地局に接続され、この無線基地局が有線ネットワークを介してサーバなどに接続される。したがって、無線LANなどにおける無線端末は、無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークを介してインターネット上のサーバなどと通信することができる。
このような無線端末が、インターネット上のサーバから、インターネットテレビやインターネットラジオなどのコンテンツを高速・高品質で受信するためには、上記無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークにおいて、各コンテンツに応じた必要にして十分な帯域が確保されなければならない。
そこで、従来の帯域設定方法は、各コンテンツが必要とする帯域を無線アクセスネットワークにおいて自動的に設定していた(特許文献1参照)。
また、マルチビットレート型コンテンツデータにおいては、ネットワークの状況に応じて配信レートを変更できるが、従来は、かかる配信レートの変更を無線端末のデータ受信状況に基づいて行っていた(非特許文献1参照)。
特開2002−247131号公報
「ブロードバンドアクセス新サービスへの取り組み(光と無線の融合サービス Biportable)」、NTT技術ジャーナル 2001年8月号、p17
しかし、上記従来の帯域設定方法は、コンテンツに必要な帯域の自動設定を無線アクセスネットワークにおいて実現するものであり、有線ネットワークにおいて実現するものではない。また、コンテンツの送信に必要となる帯域はコンテンツごとに異なるため、有線ネットワークの帯域をあらかじめ設定しておくことは妥当でない。
したがって、上記従来の帯域設定方法では、コンテンツの送信を希望するユーザが、このコンテンツの送信に必要とされる有線ネットワークの帯域を自ら調査して、これを自ら変更しなければならないという問題、または、これを管理者に通知して管理者に変更してもらわなければならないという問題があった。
さらに、上記従来の帯域設定方法では、無線アクセスネットワークにおける帯域の設定と有線ネットワークにおける帯域の設定とが、別個の手続きとして実施されてしまう。したがって、上記従来の帯域設定方法では、帯域がネットワーク全体において必要以上に確保されてしまうという問題もあった。
よって、上記従来の帯域設定方法では、コンテンツデータの送信時にのみ必要な帯域を無線端末−サーバ間のエンド−エンドで動的に確保することが不可能であった。
また、従来は、無線端末のデータ受信状況に基づいて配信レートを変更していたため、配信レートの変更が事後的なものとなっていた。このため、従来は、配信レートを変更するまでに時間を要していた。
また、無線アクセスネットワークの状況は、電波伝搬状況により大きく変動する。したがって、無線端末において無線アクセスネットワークの状況を計測し、この結果をもとに配信レートを変更する従来のシステムでは、無線端末の処理負荷が大きくなってしまうという問題があった。
さらに、無線端末において無線アクセスネットワークの状況を計測し、この結果をもとに配信レートを変更する従来のシステムでは、計測結果をフィードバックする際に、無線アクセスネットワークの帯域を消費してしまうという問題もあった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、無線アクセスネットワークの帯域設定と有線ネットワークの帯域設定とを連動させることができ、かつ、送信するコンテンツデータごとに必要にして十分な帯域を動的に設定できる帯域設定方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、無線端末の処理負荷および無線アクセスネットワークの消費帯域を増加させることなく迅速に配信レートを変更でき、かつ、配信レートの変更に応じて無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの設定帯域を動的に変更できる帯域設定方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、上記課題は、次の手段によって解決される。
第1の発明は、無線端末と、前記無線端末に無線アクセスネットワークを介して接続される無線基地局と、前記無線基地局に有線ネットワークを介して接続されるサーバと、を備えるコンテンツ提供システムにおける帯域設定方法であって、前記無線端末が、前記サーバに格納されている複数のコンテンツデータの中から1つ以上のコンテンツデータが選択された場合に、前記選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記コンテンツデータ送信要求を受信した場合に、前記送信を要求されたコンテンツデータの送信に必要となる前記無線アクセスネットワークの帯域設定と前記送信を要求されたコンテンツデータの送信に必要となる前記有線ネットワークの帯域設定とに関する帯域情報(有線、無線)を、前記無線端末に対して送信するステップと、前記無線端末が、前記サーバから前記帯域情報(有線、無線)を受信した場合に、前記無線アクセスネットワークにおける無線帯域の設定を要求する前記受信した帯域情報(有線、無線)に基づく無線帯域設定要求を、前記無線基地局に対して送信するステップと、前記無線端末が、前記サーバから前記帯域情報(有線、無線)を受信した場合に、前記有線ネットワークにおける有線帯域の設定を要求する前記受信した帯域情報(有線、無線)に基づく有線帯域設定要求を前記サーバに対して送信するステップと、前記無線基地局が、前記無線端末から前記無線帯域設定要求を受信した場合に、前記受信した無線帯域設定要求に応じて、前記無線アクセスネットワークにおいて前記無線基地局と前記無線端末との間に前記設定を要求された無線帯域を設定し、無線帯域設定応答を前記無線端末に送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記有線帯域設定要求を受信した場合に、前記有線帯域設定要求に応じて、前記有線ネットワークにおいて前記サーバと前記無線基地局との間に前記設定を要求された有線帯域を設定するために必要となる処理を行い、有線帯域設定応答を前記無線端末に送信するステップと、前記無線端末が、前記無線帯域設定応答および前記有線帯域設定応答を受信した場合に、前記無線アクセスネットワークと前記有線ネットワークとにおける帯域設定の完了を通知する帯域設定完了通知を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記帯域設定完了通知を受信した場合に、前記無線端末から送信を要求された各コンテンツデータを前記無線端末に対してそれぞれ送信するステップと、を有することを特徴とする帯域設定方法である。
第2の発明は、無線端末と、前記無線端末に無線アクセスネットワークを介して接続される無線基地局と、前記無線基地局に有線ネットワークを介して接続されるサーバと、を備えるコンテンツ提供システムにおける帯域設定方法であって、前記無線端末が、前記サーバに格納されている複数のコンテンツデータの中から1つ以上のコンテンツデータが選択された場合に、前記選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記コンテンツデータ送信要求を受信した場合に、前記送信を要求されたコンテンツデータの送信に必要となる前記無線アクセスネットワークの帯域設定に関する帯域情報(無線)を、前記無線端末に対して送信するステップと、前記無線端末が、前記サーバから前記帯域情報(無線)を受信した場合に、前記無線アクセスネットワークにおける無線帯域の設定を要求する前記受信した帯域情報(無線)に基づく無線帯域設定要求を前記無線基地局に対して送信するステップと、前記無線基地局が、前記無線端末から前記無線帯域設定要求を受信した場合に、前記受信した無線帯域設定要求に応じて、前記無線アクセスネットワークにおいて前記無線基地局と前記無線端末との間に前記設定を要求された無線帯域を設定するステップと、前記無線基地局が、前記無線端末から前記無線帯域設定要求を受信した場合に、前記無線基地局と前記サーバとの間の有線ネットワークにおける有線帯域を設定するための有線帯域設定情報を、前記受信した無線帯域設定要求に基づいて作成し、前記作成した有線帯域設定情報に基づく有線帯域設定要求を、前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線基地局から前記有線帯域設定要求を受信した場合に、前記有線帯域設定要求に応じて、前記有線ネットワークにおいて前記サーバと前記無線基地局との間に前記設定を要求された有線帯域を設定するために必要となる処理を行い、有線帯域設定応答を前記無線基地局に送信するステップと、前記無線基地局が、前記有線帯域設定応答を受信した場合に、前記無線アクセスネットワークにおける無線帯域および前記有線ネットワークにおける有線帯域の設定が完了したことを通知する帯域設定応答を前記無線端末に対して送信するステップと、前記無線端末が、前記無線基地局から前記帯域設定応答を受信した場合に、前記無線アクセスネットワークと前記有線ネットワークとにおける帯域設定の完了を通知する帯域設定完了通知を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記帯域設定完了通知を受信した場合に、前記無線端末から送信を要求された各コンテンツデータを前記無線端末に対してそれぞれ送信するステップと、を有することを特徴とする帯域設定方法である。
第3の発明は、無線端末と、前記無線端末に無線アクセスネットワークを介して接続される無線基地局と、前記無線基地局に有線ネットワークを介して接続されるサーバと、を備えるコンテンツ提供システムにおける帯域設定方法であって、前記無線端末が、前記サーバに格納されている複数のコンテンツデータの中から1つ以上のコンテンツデータが選択された場合に、前記選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記コンテンツデータ送信要求を受信した場合に、前記送信を要求されたコンテンツデータの送信に必要となる前記無線アクセスネットワークの帯域設定に関する帯域情報(無線)を、前記無線端末に対して送信するステップと、前記無線端末が、前記サーバから前記帯域情報(無線)を受信した場合に、前記無線アクセスネットワークにおける無線帯域の設定を要求する前記受信した帯域情報(無線)に基づく無線帯域設定要求を、前記無線基地局に対して送信するステップと、前記無線端末が、前記サーバから前記帯域情報(無線)を受信した場合に、前記帯域情報(無線)に基づいて有線帯域設定情報を作成するステップと、前記無線端末が、前記作成した有線帯域設定情報に基づく有線帯域設定要求を前記サーバに対して送信するステップと、前記無線基地局が、前記無線端末から前記無線帯域設定要求を受信した場合に、前記受信した無線帯域設定要求に応じて、前記無線アクセスネットワークにおいて前記無線基地局と前記無線端末との間に前記設定を要求された無線帯域を設定し、無線帯域設定応答を前記無線端末に送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記有線帯域設定要求を受信した場合に、前記有線帯域設定要求に応じて、前記有線ネットワークにおいて前記サーバと前記無線基地局との間に前記設定を要求された有線帯域を設定するために必要となる処理を行い、有線帯域設定応答を前記無線端末に送信するステップと、前記無線端末が、前記無線帯域設定応答および前記有線帯域設定応答を受信した場合に、前記無線アクセスネットワークと前記有線ネットワークとにおける帯域設定の完了を通知する帯域設定完了通知を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記帯域設定完了通知を受信した場合に、前記無線端末から送信を要求された各コンテンツデータを前記無線端末に対してそれぞれ送信するステップと、を有することを特徴とする帯域設定方法である。
第4の発明は、第1の発明〜第3の発明のいずれか1つに係る帯域設定方法において、前記コンテンツデータは、配信レートを配信レート幅の範囲内で変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)は、前記配信レート幅に関する情報を含み、前記サーバが、前記無線端末から前記コンテンツデータ送信要求を受信した場合に、前記無線端末に送信する帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)の設定帯域値を、最大の配信レートに対応する帯域値に設定するステップと、前記無線基地局または前記無線端末が、前記無線アクセスネットワークまたは前記有線ネットワークにおいて帯域の設定が失敗したことを検出した場合に、前記無線アクセスネットワークまたは前記有線ネットワークにおいて設定可能な帯域値である設定可能帯域値を含む帯域設定失敗通知を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、前記無線基地局または前記無線端末から前記帯域設定失敗通知を受信した場合に、前記設定可能帯域値に対応する配信レートが前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内にあるか否かを判定するステップと、前記サーバが、前記設定可能帯域値に対応する配信レートが前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内にあると判定した場合に、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)の設定帯域値を前記設定可能帯域値に変更するステップと、前記サーバが、前記設定可能帯域値に対応する配信レートが帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内であると判定した場合に、配信レートを前記設定可能帯域値に対応する配信レートに変更するステップと、前記サーバ、前記無線基地局、および前記無線端末が、前記設定帯域値が前記設定可能帯域値に変更された帯域情報(有線、無線)および帯域情報(無線)に基づいて、有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの帯域設定を再度行うステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記帯域設定完了通知を受信した場合に、前記無線端末から送信を要求された各コンテンツデータを前記無線端末に対してそれぞれ送信するステップと、を有することを特徴とする帯域設定方法である。
第5の発明は、第1の発明〜第3の発明のいずれか1つに係る帯域設定方法において、前記コンテンツデータは、配信レートを配信レート幅の範囲内で変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)は、前記配信レート幅に関する情報を含み、前記無線基地局が、無線アクセスネットワークの帯域状況を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、有線ネットワークの帯域状況を監視するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記コンテンツデータ送信要求を受信した場合に、前記無線基地局から受信した無線アクセスネットワークの帯域状況と前記監視した有線ネットワークの帯域状況に基づいて、前記無線アクセスネットワークに設定可能な帯域の値である設定可能帯域値を算出するステップと、前記サーバが、前記算出した設定可能帯域値に対応する配信レートが前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内にあるか否かを判定するステップと、前記サーバが、前記設定可能帯域値に対応する配信レートが前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内にあると判定した場合に、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)の設定帯域値を前記設定可能帯域値に変更するステップと、前記サーバが、前記設定可能帯域値に対応する配信レートが帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内であると判定した場合に、配信レートを前記設定可能帯域値に対応する配信レートに変更するステップと、前記サーバ、前記無線基地局、および前記無線端末が、前記設定帯域値が前記設定可能帯域値に変更された帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に基づいて、有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの帯域設定を開始するステップと、前記サーバが、前記無線端末から前記帯域設定完了通知を受信した場合に、前記無線端末から送信を要求された各コンテンツデータを前記無線端末に対してそれぞれ送信するステップと、を有することを特徴とする特徴とする帯域設定方法である。
第6の発明は、第5の発明に係る帯域設定方法において、前記無線基地局が、前記サーバから前記無線端末へのコンテンツデータの送信中に、無線アクセスネットワークの帯域状況を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、有線ネットワークの帯域状況を監視するステップと、前記サーバが、前記無線基地局から受信した無線アクセスネットワークの帯域状況と前記監視した有線ネットワークの帯域状況に基づいて、無線アクセスネットワークにおいて設定されている前記無線端末と前記無線基地局との間の無線帯域および有線ネットワークにおいて設定されている前記サーバと前記無線基地局との間の有線帯域を増やすことが可能であるか否かを判定するステップと、前記サーバが、配信レート幅と現在の配信レートとを比較し、配信レート幅内で配信レートを上げられるか否かを判定するステップと、前記サーバが、無線アクセスネットワークにおいて設定されている前記無線端末と前記無線基地局との間の無線帯域および有線ネットワークにおいて設定されている前記サーバと前記無線基地局との間の有線帯域を増やすことが可能であり、且つ配信レート幅内で配信レートを上げられると判定した場合に、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)の設定帯域値を増加させるステップと、前記サーバが、現在の配信レートを前記増加した設定帯域値に対応する配信レートに変更するステップと、前記サーバ、前記無線基地局、および前記無線端末が、前記増加した設定帯域値を含む帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に基づいて、有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの帯域設定を再度行うステップと、を有することを特徴とする帯域設定方法である。
第7の発明は、前記サーバは、前記サーバ、前記無線基地局、および前記無線端末による有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの再度の帯域設定が行われた後に、現在の配信レートを前記増加した設定帯域値に対応する配信レートに変更する、ことを特徴とする第6の発明に係る帯域設定方法である。
第8の発明は、第5の発明に係る帯域設定方法において、前記無線基地局が、前記サーバから前記無線端末へのコンテンツデータの送信中に、無線アクセスネットワークの帯域状況を前記サーバに対して送信するステップと、前記サーバが、有線ネットワークの帯域状況を監視するステップと、前記サーバが、前記無線基地局から受信した無線アクセスネットワークの帯域状況と前記監視した有線ネットワークの帯域状況に基づいて、無線アクセスネットワークにおいて設定されている前記無線端末と前記無線基地局との間の無線帯域または有線ネットワークにおいて設定されている前記サーバと前記無線基地局との間の有線帯域の確保が困難であるか否かを判定するステップと、前記サーバが、配信レート幅と現在の配信レートとを比較し、配信レート幅内で配信レートを下げられるか否かを判定するステップと、前記サーバが、無線アクセスネットワークにおいて設定されている前記無線端末と前記無線基地局との間の無線帯域または有線ネットワークにおいて設定されている前記サーバと前記無線基地局との間の有線帯域の確保が困難であり、且つ配信レート幅内で配信レートを下げられると判定した場合に、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)の設定帯域値を減少させるステップと、前記サーバが、現在の配信レートを前記減少した設定帯域値に対応する配信レートに変更するステップと、前記サーバ、前記無線基地局、および前記無線端末が、前記減少した設定帯域値を含む帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に基づいて、有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの帯域設定を再度行うステップと、を有することを特徴とする帯域設定方法である。
第9の発明は、前記サーバは、前記サーバ、前記無線基地局、および前記無線端末による有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの再度の帯域設定が行われる前に、現在の配信レートを前記減少した設定帯域値に対応する配信レートに変更する、ことを特徴とする第8の発明に係る帯域設定方法である。
第10の発明は、第1の発明〜第9の発明のいずれか1つに係る帯域設定方法において、さらに、前記無線端末が、前記サーバから送信されるコンテンツデータを受信するステップと、前記無線端末が、前記コンテンツデータの受信の停止を検出した場合に、前記無線アクセスネットワークにおける前記無線基地局と前記無線端末との間の無線帯域を前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更するよう要求する無線帯域変更要求を、前記無線基地局に対して送信するステップと、前記無線基地局が、前記無線帯域変更要求を受信した場合に、前記受信した無線帯域変更要求に応じて、前記無線アクセスネットワークにおける前記無線基地局と前記無線端末との間の無線帯域を前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更し、無線帯域変更応答を前記無線端末に送信するステップと、前記有線ネットワークにおける各機器が、前記サーバから前記無線端末に送信されるコンテンツデータの中継の停止を検出し、かつ、前記中継の停止を検出してから一定時間が経過しても前記コンテンツデータの中継が再開されない場合に、前記コンテンツデータの中継のために確保していた有線帯域を解放するステップと、を有することを特徴とする帯域設定方法である。
第11の発明は、第1の発明〜第9の発明のいずれか1つに係る帯域設定方法において、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)は、前記無線アクセスネットワークおよび前記有線ネットワークにおいて前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)に応じた帯域を確保する時間を示す帯域確保時間を含み、前記無線端末から前記無線基地局に送信される無線帯域設定要求には、前記帯域確保時間が含まれ、前記無線基地局が、前記サーバから前記無線端末へのコンテンツデータの送信が開始された場合に、前記帯域確保時間を計測するタイマーをスタートさせるステップと、前記無線基地局が、前記タイマーの終了を検出した場合に、コンテンツデータの送信を停止するよう要求するコンテンツデータ送信停止要求を前記サーバに送信するステップと、前記無線基地局が、前記タイマーの終了を検出した場合に、前記無線アクセスネットワークにおける前記無線基地局と前記無線端末との間の無線帯域を前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更し、無線帯域変更応答を前記無線端末に送信するステップと、前記サーバが、前記無線基地局から前記コンテンツ送信停止要求を受信した場合に、コンテンツデータの前記無線端末への送信を停止するステップと、前記有線ネットワークにおける各機器が、前記サーバから前記無線端末に送信されるコンテンツデータの中継の停止を検出し、かつ、前記中継の停止を検出してから一定時間が経過しても前記コンテンツデータの中継が再開されない場合に、前記コンテンツデータの中継のために確保していた有線帯域を解放するステップと、を有することにより、帯域設定前のネットワーク状態に戻すことを特徴とする帯域設定方法である。
第12の発明は、第1の発明〜第9の発明のいずれか1つに係る帯域設定方法において、前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)は、前記無線アクセスネットワークおよび前記有線ネットワークにおいて前記帯域情報(有線、無線)または前記帯域情報(無線)に応じた帯域を確保する時間を示す帯域確保時間を含み、前記無線端末が、前記サーバからのコンテンツデータの受信を開始した場合に、前記帯域確保時間を計測するタイマーをスタートさせるステップと、前記無線端末が、前記タイマーの終了を検出した場合に、前記無線アクセスネットワークにおける前記無線基地局と前記無線端末との間の無線帯域を前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更するよう要求する無線帯域変更要求を、前記無線基地局に対して送信するステップと、前記無線端末が、前記タイマーの終了を検出した場合に、コンテンツデータの送信を停止するよう要求するコンテンツデータ送信停止要求を前記サーバに送信するステップと、前記無線基地局が、前記無線帯域変更要求を受信した場合に、前記受信した無線帯域変更要求に応じて、前記無線アクセスネットワークにおける前記無線基地局と前記無線端末との間の無線帯域を前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から前記無線基地局が前記無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更し、無線帯域変更応答を前記無線端末に送信するステップと、前記サーバが、前記無線基地局から前記コンテンツ送信停止要求を受信した場合に、コンテンツデータの前記無線端末への送信を停止するステップと、前記有線ネットワークにおける各機器が、前記サーバから前記無線端末に送信されるコンテンツデータの中継の停止を検出し、かつ、前記中継の停止を検出してから一定時間が経過しても前記コンテンツデータの中継が再開されない場合に、前記コンテンツデータの中継のために確保していた有線帯域を解放するステップと、を有することにより、帯域設定前のネットワーク状態に戻すことを特徴とする帯域設定方法である。
以上説明したように、本発明によれば、無線アクセスネットワークの帯域設定と有線ネットワークの帯域設定とを連動させることができ、かつ、送信するコンテンツデータごとに必要にして十分な帯域を動的に設定できる。したがって、本発明によれば、コンテンツデータの送信時にのみ必要な帯域を無線端末−サーバ間のエンド−エンドで動的に確保することができる。
また、本発明は、無線アクセスネットワークの状況を無線基地局で予測する。したがって、本発明によれば、無線端末の処理負荷および無線アクセスネットワークの消費帯域を増加させることなく、配信レートの迅速な変更が可能となる。
また、本発明によれば、無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの設定帯域を配信レートの変更に応じて動的に変更できる。したがって、本発明によれば、配信レートを上げた場合には変更された配信レートで安定したデータ配信を行うことができ、また、配信レートを下げた場合には帯域を必要以上に確保してしまうことを防止することができる。
以下に、添付した図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図2は、第1の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
図2に示すように、第1の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムは、無線端末1(複数も可)と、この無線端末1に無線アクセスネットワーク2を介して接続された無線基地局3(複数も可)と、この無線基地局3に有線ネットワーク6を介して接続されたサーバ7と、を備えている。
サーバ7には、インターネットテレビやインターネットラジオなどの複数のコンテンツデータ8と、データベース9と、複数の帯域情報(有線、無線)10と、が格納されている。
ここで、帯域情報(有線、無線)10とは、複数のコンテンツデータ8における各コンテンツデータの送信に必要となる無線アクセスネットワークおよび有線アクセスネットワークの帯域設定に関する情報をいう。この帯域情報(有線、無線)に含まれる情報としては、ネットワークで保証したい帯域値、遅延量、ピークレート値、最大パケットサイズ、最小パケットサイズ、予約スタイル、サービスクラスなどの各種QoS(Quality
Of Service)パラメータが考えられるが、このうちの一部の情報でもよく、またそれ以外の情報を含めてもよい。
また、データベース9には、各コンテンツデータと各帯域情報(有線、無線)10との対応関係が記されている。
つぎに、第1の発明の実施例に係る帯域設定方法を簡単に説明する。
図2の無線端末1は、サーバ7に格納される複数のコンテンツデータ8の中から1つ以上のコンテンツデータがユーザまたはアプリケーションなどによって選択された場合に、この選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する。
無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7は、この受信を契機として、当該送信を要求されたコンテンツデータ8に対応する帯域情報(有線、無線)10をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(有線、無線)10を無線端末1に対して送信する。
サーバ7から帯域情報(有線、無線)10を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、無線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1から無線帯域設定要求を受信した無線基地局3は、この受信した無線帯域設定要求に基づいて、前記コンテンツデータの送信に必要な無線アクセスネットワーク2の帯域を設定する。
また、サーバ7から帯域情報(有線、無線)10を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、有線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1からサーバ7に対して有線帯域設定要求が送信された場合、サーバ7および有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器(エッジルータ4、エッジルータ5を含む)は、エッジルータ4とエッジルータ5とサーバ7とを含む有線ネットワーク6において一貫した帯域確保を行う。
なお、第1の発明の実施例におけるサーバ7および有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器は、RSVP(resource ReSerVation Protocol)を用いて、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う。ただし、本発明は、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う方法を、RSVPを用いた方法に限定するものではない。
つぎに、第1の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図1は、第1の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどのコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する (S1)。
つぎに、無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7が、当該送信を要求されたコンテンツデータ8の送信に必要な帯域情報(有線、無線)10をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(有線、無線)10を無線端末1に対して送信する(S2)。
つぎに、サーバ7から帯域情報(有線、無線)10を受信した無線端末1が、コンテンツデータの送信に必要となる帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対して送信する(S3)とともに、コンテンツデータの送信に必要となる帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S4)。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定(S5)し、無線帯域設定が完了した旨を無線帯域設定応答として無線端末1に送信する(S6)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に対してPATHメッセージを送信する(S7)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S8)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S9)。
なお、無線基地局3は、RSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1が、S2でサーバ7から受信した帯域情報(有線、無線)10に基づいて、コンテンツデータ送信時に必要となる有線ネットワーク6の帯域を設定するための情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に送信する(S10)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S11)、サーバ7で受信される(S12)。
サーバ7および有線ネットワーク6内の全ての機器においてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、無線端末1に対して有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S13)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答およびサーバ7からの有線帯域設定応答を受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S14)。
つぎに、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して開始する(S15)。
以上説明したように、第1の発明の実施例に係る帯域設定方法によれば、無線端末1からのコンテンツデータ送信要求を契機にコンテンツデータ8ごとの帯域情報(有線、無線)10がサーバ7から無線端末1へ送信され、この帯域情報(有線、無線)10を用いて無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の帯域が設定される。
したがって、第1の発明の実施例に係る帯域設定方法によれば、無線端末1と無線基地局3との間の無線アクセスネットワーク2のみならず、無線基地局3に接続されるエッジルータ4とサーバ7に接続されるエッジルータ5との間の有線ネットワーク6およびエッジルータ5とサーバ7との間の有線ネットワーク6においても、コンテンツデータ8の送信に必要な帯域が自動的に確保される。
よって、第1の発明の実施例によれば、無線端末1とサーバ7間のエンド−エンドのネットワークにおいて、コンテンツデータ8の送信に必要な帯域だけ動的に確保することが可能となる。
つぎに、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法について説明する。
図4は、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
図4に示すように、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムは、無線端末1(複数も可)と、この無線端末1に無線アクセスネットワーク2を介して接続された無線基地局3(複数も可)と、この無線基地局3に有線ネットワーク6を介して接続されるサーバ7と、を備えている。
サーバ7には、インターネットテレビやインターネットラジオなどの複数のコンテンツデータ8と、データベース9と、複数の帯域情報(無線)13と、が格納されている。
ここで、帯域情報(無線)13とは、複数のコンテンツデータ8における各コンテンツデータの送信に必要となる無線アクセスネットワークの帯域設定に関する情報をいう。この帯域情報(無線)に含まれる情報としては、ネットワークで保証したい帯域値、遅延量、ピークレート値、最大パケットサイズ、最小パケットサイズ、予約スタイル、サービスクラスなどの各種QoS(Quality Of Service)パラメータが考えられるが、このうちの一部の情報でもよく、またそれ以外の情報を含めてもよい。
また、データベース9には、各コンテンツデータと各帯域情報(無線)13との対応関係が記されている。
つぎに、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法を簡単に説明する。
図4の無線端末1は、サーバ7に格納される複数のコンテンツデータ8の中から1つ以上のコンテンツデータがユーザまたはアプリケーションなどによって選択された場合に、この選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する。
無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7は、この受信を契機として、当該送信を要求されたコンテンツデータ8に対応する帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する。
サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、無線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1から無線帯域設定要求を受信した無線基地局3は、この受信した無線帯域設定要求に基づいて、前記コンテンツデータの送信に必要な無線アクセスネットワーク2の帯域を設定する。
また、無線端末1から無線帯域設定要求を受信した無線基地局3は、この受信した無線帯域設定要求に基づいて、有線帯域設定情報を作成する。ここで、有線帯域設定情報とは、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報をいう。無線基地局3は、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、有線帯域設定要求に含まれる。
無線基地局3からサーバ7に対して有線帯域設定要求が送信された場合、無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器(エッジルータ4、エッジルータ5を含む)とは、無線基地局3とサーバ7との間の有線ネットワーク6において一貫した帯域確保を行う。
なお、第2の発明の実施例における無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器とは、RSVP(resource ReSerVation Protocol)を用いて、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う。ただし、本発明は、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う方法を、RSVPを用いた方法に限定するものではない。
つぎに、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図3は、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどの送信を希望するコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する (S1)。
つぎに、無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7が、当該送信を要求されたコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S2)。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S3)。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定する(S4)。
つぎに、無線基地局3が、無線端末1から受信した無線帯域設定要求を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成し(S5)、この作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S6)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線基地局3に対してPATHメッセージを送信する(S7)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S8)、最終的に無線基地局3までPATHメッセージを到達させる(S9)。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線基地局3は、S5で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に送信する(S10)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S11)、サーバ7で受信される(S12)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線基地局3に対して送信する(S13)。
つぎに、サーバ7から有線帯域設定応答を受信した無線基地局3が、無線端末1に対して帯域設定応答を送信する(S14)。
つぎに、無線基地局3から帯域設定応答を受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S15)。
つぎに、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して開始する(S16)。
以上説明したように、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法によれば、無線端末1からのコンテンツデータ送信要求を契機にコンテンツデータ8ごとの帯域情報(無線)13がサーバ7から無線端末1へ送信され、この帯域情報(無線)13を用いて無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の帯域が設定される。
したがって、第2の発明の実施例に係る帯域設定方法によれば、無線端末1と無線基地局3との間の無線アクセスネットワーク2のみならず、無線基地局3とサーバ7との間の有線ネットワーク6においても、コンテンツデータ8の送信に必要な帯域が自動的に確保される。
よって、第2の発明の実施例によれば、無線端末1とサーバ7間のエンド−エンドのネットワークにおいて、コンテンツデータ8の送信に必要な帯域だけ動的に確保することが可能となる。
つぎに、第3の発明の実施例に係る帯域設定方法について説明する。
図6は、第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
図6に示すように、第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムは、無線端末1(複数も可)と、この無線端末1に無線アクセスネットワーク2を介して接続された無線基地局3(複数も可)と、この無線基地局3に有線ネットワーク6を介して接続されるサーバ7と、を備えている。
サーバ7には、インターネットテレビやインターネットラジオなどの複数のコンテンツデータ8と、データベース9と、複数の帯域情報(無線)13と、が格納されている。
ここで、帯域情報(無線)13とは、複数のコンテンツデータ8における各コンテンツデータの送信に必要となる無線アクセスネットワークの帯域設定に関する情報をいう。この帯域情報(無線)に含まれる情報としては、ネットワークで保証したい帯域値、遅延量、ピークレート値、最大パケットサイズ、最小パケットサイズ、予約スタイル、サービスクラスなどの各種QoS(Quality Of Service)パラメータが考えられるが、このうちの一部の情報でもよく、またそれ以外の情報を含めてもよい。
また、データベース9には、各コンテンツデータと各帯域情報(無線)13との対応関係が記されている。
つぎに、第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を簡単に説明する。
図6の無線端末1は、サーバ7に格納される複数のコンテンツデータ8の中から1つ以上のコンテンツデータがユーザまたはアプリケーションなどによって選択された場合に、この選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する。
無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7は、この受信を契機として、当該送信を要求されたコンテンツデータに対応する帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)を無線端末1に対して送信する。
サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、無線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1から無線帯域設定要求を受信した無線基地局3は、この受信した無線帯域設定要求に基づいて、前記コンテンツデータの送信に必要な無線アクセスネットワーク2の帯域を設定する。
また、サーバ7から帯域情報(無線)を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報(無線)を用いて、有線帯域設定情報を作成する。ここで、有線帯域設定情報とは、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報をいう。
無線端末1は、この作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対し送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、有線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1からサーバ7に対して有線帯域設定要求が送信された場合、無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器(エッジルータ4、エッジルータ5を含む)とは、無線基地局3とサーバ7との間の有線ネットワーク6において一貫した帯域確保を行う。
なお、第3の発明の実施例における無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器とは、RSVP(resource ReSerVation
Protocol)を用いて、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う。つまり、サーバ7および有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器は、全てRSVPプロトコルをサポートしているものとする。ただし、無線基地局3はRSVPプロトコルに対応していないため、RSVPメッセージはトンネリングされることになる。なお、本発明は、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う方法を、RSVPを用いた方法に限定するものではない。
つぎに、第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図5は、第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどの送信を希望するコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する (S1)。
つぎに、無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7が、当該送信を要求されたコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S2)。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S3)。
つぎに、無線端末1が、サーバ7から受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S4)。
つぎに、無線端末1が、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S5)。
なお、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S6)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S7)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S8)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S9)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S10)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S4で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S11)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S12)、サーバ7で受信される(S13)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S14)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答とを受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S15)。
そして、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して開始する(S16)。
以上説明したように、第3の発明の実施例は、サーバに格納されている帯域情報(無線)を用いて、無線端末と無線基地局間の無線アクセスネットワークの帯域およびエッジルータとサーバ間の有線ネットワークの帯域を自動的に設定する。すなわち、第3の発明の実施例においては、サーバは複数のコンテンツデータおよびそれぞれのコンテンツデータごとに帯域設定を可能とする帯域情報(無線)を有し、無線端末よりサーバ上のコンテンツが選択されるとサーバはこれを契機に帯域情報(無線)を無線端末に送信する。帯域情報(無線)を受信した無線端末は無線基地局に対し帯域情報(無線)に対応した無線帯域設定要求を送信するとともに、帯域情報(無線)に対応した有線帯域設定情報を作成する。無線帯域設定要求を受信した無線基地局は、無線端末との間の無線アクセスネットワークにおいて要求された無線帯域を設定する。有線帯域設定情報を作成した無線端末はサーバに対し、有線帯域設定情報に対応した有線帯域設定要求を送信し、有線帯域設定要求を受信したサーバは無線端末との間の有線ネットワークにおいて有線帯域設定情報に対応した有線帯域を設定する。無線端末は無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークにおいて要求した帯域の確保が完了した後、サーバに対して帯域設定完了通知を送信し、帯域設定完了通知を受信したサーバは無線端末に対し該コンテンツデータの送信を開始する。これにより、無線端末からのコンテンツ選択を契機にコンテンツデータごとの帯域情報(無線)を無線端末に送信し、帯域情報(無線)を用いて無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの帯域を設定することで、無線端末とサーバ間のエンド−エンドのネットワーク帯域を確保することが可能となる。
このように、第3の発明に係る実施例によれば、無線端末からのコンテンツ選択を契機に、無線端末とサーバ間のエンド−エンドのネットワーク帯域をコンテンツデータ受信に必要な帯域だけ動的に設定することができる。
つぎに、第4の発明の実施例に係る帯域設定方法について説明する。
図8は、第4の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
図8に示すように、第4の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムは、無線端末1(複数も可)と、この無線端末1に無線アクセスネットワーク2を介して接続された無線基地局3(複数も可)と、この無線基地局3に有線ネットワーク6を介して接続されるサーバ7と、を備えている。
サーバ7には、インターネットテレビやインターネットラジオなどの複数のコンテンツデータ8と、データベース9と、複数の帯域情報(無線)13と、が格納されている。また、サーバ7は、コンテンツデータ8の配信レートを変更できる配信レート管理機能14を備えている。
ここで、コンテンツデータ8は、配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、帯域情報(無線)13とは、複数のコンテンツデータ8における各コンテンツデータの送信に必要となる無線アクセスネットワークの帯域設定に関する情報をいう。第4の発明に係る実施例においては、帯域情報(無線)13にコンテンツデータ8ごとに変更できる配信レート幅の情報が含まれている。配信レート幅の情報のほかにも、ネットワークで保証したい帯域値、遅延量、ピークレート値、最大パケットサイズ、最小パケットサイズ、予約スタイル、サービスクラスなどの各種QoS(Quality Of Service)パラメータが帯域情報(有線、無線)に含まれると考えられるが、このうちの一部の情報でもよく、またそれ以外の情報を含めてもよい。
また、データベース9には、各コンテンツデータと各帯域情報(無線)13との対応関係が記されている。
つぎに、第4の発明の実施例に係る帯域設定方法を簡単に説明する。
図8の無線端末1は、サーバ7に格納される複数のコンテンツデータ8の中から1つ以上のコンテンツデータがユーザまたはアプリケーションなどによって選択された場合に、この選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する。
無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7は、この受信を契機として、当該送信を要求されたコンテンツデータに対応する帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する。なお、帯域情報(無線)13には無線アクセスネットワーク2において設定する無線帯域の値に関する情報(設定帯域値)が含まれているが、ここでは、コンテンツデータ8の配信レートを最大にする帯域値が設定帯域値として設定されている。
サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、無線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1から無線帯域設定要求を受信した無線基地局3は、この受信した無線帯域設定要求に基づいて、前記コンテンツデータの送信に必要な無線アクセスネットワーク2の帯域を設定する。
また、サーバ7から帯域情報(無線)を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報(無線)を用いて、有線帯域設定情報を作成する。ここで、有線帯域設定情報とは、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報をいう。
無線端末1は、この作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対し送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、有線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1からサーバ7に対して有線帯域設定要求が送信された場合、無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器(エッジルータ4、エッジルータ5を含む)とは、無線基地局3とサーバ7との間の有線ネットワーク6において一貫した帯域確保を行う。
なお、第4の発明の実施例における無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器とは、RSVP(resource ReSerVation
Protocol)を用いて、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う。つまり、サーバ7および有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器は、全てRSVPプロトコルをサポートしているものとする。ただし、無線基地局3はRSVPプロトコルに対応していないため、RSVPメッセージはトンネリングされることになる。なお、本発明は、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う方法を、RSVPを用いた方法に限定するものではない。
無線端末1は、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答を受信したものの、無線アクセスネットワーク2または有線ネットワーク6における帯域の設定が失敗したことを検出した場合、サーバ7に帯域設定の失敗を帯域設定失敗通知として送信する。
ここで、この帯域設定失敗通知には、帯域設定が失敗した無線アクセスネットワーク2または有線ネットワーク6において設定可能な帯域の情報である設定可能帯域値が含まれている。
帯域設定失敗通知を受信したサーバ7は、設定可能帯域値が帯域情報(無線)13に含まれる配信レート幅の範囲内であるか判定を行い、配信レート幅に含まれる場合は、配信レート管理機能14により配信レートを設定可能帯域値に対応する配信レートに変更するとともに、帯域情報(無線)13の設定帯域値を設定可能帯域値に変更する。
また、サーバ7は、変更された帯域情報(無線)13をもとに再度有線ネットワーク6および無線アクセスネットワーク2の帯域設定を行う。
つぎに、第4の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図7は、第4の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどの送信を希望するコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する (S1)。
つぎに、無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7が、当該送信を要求されたコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S2)。ここで、コンテンツデータ8は配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、また、帯域情報(無線)13には変更できる配信レート幅の情報が含まれている。また、帯域情報(無線)13に含まれる設定帯域値には、配信レートを最大にする値が設定されている。なお、無線端末1に対し送信する情報は、帯域情報(無線)13の一部でもよい。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S3)。
つぎに、無線端末1が、サーバ7から受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S4)。
つぎに、無線端末1が、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S5)。
なお、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S6)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S7)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S8)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S9)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S10)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S4で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S11)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S12)、サーバ7で受信される(S13)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S14)。
無線端末1は、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答を受信したものの、無線アクセスネットワーク2または有線ネットワーク6における帯域の設定が失敗したことを検出した場合、サーバ7に帯域設定の失敗を帯域設定失敗通知として送信する(S15)。ここで、この帯域設定失敗通知には、上記したように、帯域設定が失敗した無線アクセスネットワーク2または有線ネットワーク6において設定可能な帯域の情報である設定可能帯域値が含まれている。
帯域設定失敗通知を受信したサーバ7は、設定可能帯域値が帯域情報(無線)13に含まれる配信レート幅に対応する帯域値の範囲内であるか判定を行い(S16)、配信レート幅に対応する帯域値の範囲に含まれる場合は、配信レート管理機能14により配信レートを設定可能帯域値に対応する配信レートに変更する(S17)とともに、帯域情報(無線)13の設定帯域値を設定可能帯域値に変更する(18)。
つぎに、サーバ7は、変更された帯域情報(無線)13を無線端末1に送信する(S19)。
つぎに、サーバ7から変更された帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この変更された帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S20)。
つぎに、無線端末1が、変更された帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S21)。
つぎに、無線端末1が、変更された帯域情報(無線)に基づいて作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S22)。
なお、ここでも、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S23)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S24)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S25)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S26)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S27)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S21で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S28)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S29)、サーバ7で受信される(S30)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S31)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答とを受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S32)。
そして、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して変更された配信レートで開始する(S33)。
以上説明した第4の発明の実施例は、第3の発明の実施例に適用されているが、この第4の発明の実施例は、第1の発明の実施例および第2の発明の実施例にも適用することができる発明である。
すなわち、第4の発明の実施例は、第1の発明の実施例、第2の発明の実施例、または第3の発明の実施例において、コンテンツデータは配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、帯域情報(有線、無線)また帯域情報(無線)はコンテンツデータごとに変更できる配信レート幅の情報を含み、サーバはコンテンツデータの配信レートを変更できる配信レート管理機能を有する。無線端末よりコンテンツが選択された場合、最大の配信レートによる帯域設定を行う。無線基地局または無線端末が無線アクセスネットワークまたは有線ネットワークにおいて帯域の設定が失敗したことを検出した場合、無線基地局または無線端末がサーバに帯域設定の失敗を通知する機能を有し、通知は帯域設定が失敗した無線アクセスネットワークまたは有線ネットワークに対し、設定可能な帯域の情報である設定可能帯域値を含む。通知を受信したサーバは、設定可能帯域値が帯域情報(有線、無線)また帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内であるか判定を行い、配信レート幅に含まれる場合は、配信レート管理機能により配信レートを前記設定可能帯域値に変更するとともに、帯域情報(有線、無線)また帯域情報(無線)の設定帯域値を設定可能帯域値に変更する。サーバと無線基地局または無線端末は変更された帯域情報(有線、無線)また帯域情報(無線)をもとに再度有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの帯域設定を行う。無線基地局または無線端末が無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークにおいて帯域の設定が完了したことを検出した場合、サーバは無線端末に対し前記配信レートによるコンテンツデータの送信を開始する。これにより、帯域の設定に失敗した場合でも現在設定可能な帯域で帯域の再設定を行い、コンテンツの配信を行うことが可能となる。
このように、第4の発明に係る実施例は、第1の発明の実施例〜第3の発明の実施例において、無線端末1からサーバ7へのコンテンツデータ送信要求があった場合、コンテンツデータの配信レートが最大となるように、無線端末1とサーバ7間のエンド−エンドのネットワーク帯域の設定を試みる。そして、第4の発明に係る実施例は、コンテンツデータの配信レートを最大にする帯域の設定に失敗した場合は、設定可能な帯域の範囲内での最大配信レートに対応する帯域を無線ネットワーク2および有線ネットワーク6に動的に設定し、この最大配信レートでコンテンツ配信を行う。
なお、上記第4の発明に係る実施例における帯域設定失敗通知は、無線端末1からサーバ7に送信されているが、第4の発明における帯域設定失敗通知は、無線基地局3からサーバ7に送信されてもよい。
つぎに、第5の発明の実施例に係る帯域設定方法について説明する。
図10は、第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
図10に示すように、第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムは、無線端末1(複数も可)と、この無線端末1に無線アクセスネットワーク2を介して接続された無線基地局3(複数も可)と、この無線基地局3に有線ネットワーク6を介して接続されるサーバ7と、を備えている。
無線基地局3には、無線アクセスネットワーク2の帯域状況を把握可能な無線帯域監視機能15が備えられている。
サーバ7には、インターネットテレビやインターネットラジオなどの複数のコンテンツデータ8と、データベース9と、複数の帯域情報(無線)13と、が格納されている。また、サーバ7は、コンテンツデータ8の配信レートを変更できる配信レート管理機能14と、有線ネットワーク6の帯域状況を把握可能な有線帯域監視機能16と、無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16と通信し無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の両方の帯域状況を管理可能な帯域管理機能17と、を備えている。
ここで、コンテンツデータ8は、配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、帯域情報(無線)13とは、複数のコンテンツデータ8における各コンテンツデータの送信に必要となる無線アクセスネットワークの帯域設定に関する情報をいう。第5の発明に係る実施例においては、帯域情報(無線)13にコンテンツデータ8ごとに変更できる配信レート幅の情報が含まれている。配信レート幅のほかにも、ネットワークで保証したい帯域値、遅延量、ピークレート値、最大パケットサイズ、最小パケットサイズ、予約スタイル、サービスクラスなどの各種QoS(Quality Of Service)パラメータが帯域情報(有線、無線)に含まれると考えられるが、このうちの一部の情報でもよく、またそれ以外の情報を含めてもよい。
また、データベース9には、各コンテンツデータと各帯域情報(無線)13との対応関係が記されている。
つぎに、第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を簡単に説明する。
帯域管理機能17は、無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16と通信を行うことによって、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の帯域状況を把握している。
無線端末1がコンテンツデータ8の受信を希望する場合、無線端末1はサーバ7にあるコンテンツデータ8を選択する。サーバ7はコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて特定する。ここでコンテンツデータ8は配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、帯域情報(無線)13は変更できる配信レート幅Rの情報を含む。
帯域管理機能17は、この帯域情報(無線)13の配信レート幅Rと無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16から得た帯域状況とから現在設定できる最大の配信レートR(1)を算出する。
そして、帯域管理機能17は、帯域情報(無線)13の設定帯域値を配信レートR(1)に対応する帯域値に設定するとともに、配信レート管理機能14においてコンテンツの配信レートを配信レートR(1)に設定する。
サーバ7は、帯域情報(無線)13を無線端末1に対し送信する。ここで、無線端末1に対し送信する情報は帯域情報(無線)13の一部でも良い。
この後の有線ネットワーク6および無線アクセスネットワーク2の帯域設定は、第3の発明の実施例の場合と同様である。
無線アクセスネットワーク2の無線帯域設定および有線ネットワーク6の有線帯域設定が完了したことを検出した無線端末1は、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に送信する。
帯域設定完了通知を受信したサーバ7は、無線端末1に対し、選択されたコンテンツデータ8の送信を配信レート管理機能14に設定した配信レートR(1)で開始する。
つぎに、第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図9は、第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、無線基地局3の無線帯域監視機能15が、無線アクセスネットワーク2を監視して得た無線帯域状況を、サーバ7に対して送信する(S1)。
つぎに、サーバ7の有線帯域監視機能16が、有線ネットワーク6を監視して得た有線帯域状況を、サーバ7の帯域管理機能17に送信する(S2)。
つぎに、帯域管理機能17が、無線帯域監視機能15から受信した無線帯域状況および有線帯域監視機能16から受信した有線帯域状況によって、無線アクセスネットワーク2および有線アクセスネットワーク6の帯域状況を把握する(S3)。
つぎに、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどの送信を希望するコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する (S4)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17が、無線端末1から送信を要求されたコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13の配信レート幅Rと無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16から得た帯域状況とから現在設定できる最大の配信レートR(1)を算出する(S5)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17が、帯域情報(無線)13の設定帯域値を配信レートR(1)に対応する帯域値に設定する(S6)とともに、配信レート管理機能14においてコンテンツの配信レートを配信レートR(1)に設定する(S7)。
つぎに、サーバ7が、設定帯域値がR(1)に対応する帯域値に設定された帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S8)。ここで、コンテンツデータ8は配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、また、帯域情報(無線)13には変更できる配信レート幅の情報Rが含まれている。また、帯域情報(無線)13に含まれる設定帯域値には、配信レートをR(1)にする帯域の値が設定されている。なお、無線端末1に対し送信する情報は、帯域情報(無線)13の一部でもよい。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S9)。
つぎに、無線端末1が、サーバ7から受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S10)。
つぎに、無線端末1が、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S11)。
なお、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S12)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S13)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S14)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S15)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S16)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S4で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S17)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S18)、サーバ7で受信される(S19)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S20)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答とを受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S21)。
そして、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して変更された配信レートで開始する(S22)。
以上説明した第5の発明の実施例は、第3の発明の実施例に適用されているが、第5の発明の実施例は、第1の発明の実施例および第2の発明の実施例にも適用することができる発明である。
すなわち、第5の発明の実施例は、第1の発明の実施例、第2の発明の実施例、または第3の発明の実施例において、無線基地局は無線アクセスネットワークの帯域状況を監視できる無線帯域監視機能を有し、サーバは有線ネットワークの帯域状況を監視できる有線帯域監視機能を有する。サーバは無線帯域監視機能および有線帯域監視機能と通信し、無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの帯域状況を管理できる帯域管理機能を有する。コンテンツデータは配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)はコンテンツデータごとに変更できる配信レート幅の情報を含み、サーバはコンテンツデータの配信レートを変更できる配信レート管理機能を有する。無線端末よりコンテンツが選択された場合、サーバは帯域管理機能より無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークに設定可能な帯域である設定可能帯域値を算出し、設定可能帯域値が帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅の範囲内であれば、設定可能帯域値で有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの帯域設定を行うとともに配信レート管理機能において配信レートを設定可能帯域値に変更する。無線端末または無線基地局が無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークにおいて帯域の設定が完了したことを検出した場合、サーバは無線端末に対し設定した配信レートでコンテンツデータの送信を開始する。これにより、無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークで帯域設定可能な最大配信レートでコンテンツの配信を行うことが可能となる。
このように、第5の発明に係る実施例によれば、無線端末1とサーバ7間のエンド−エンドのネットワークにおいて、無線端末1からのコンテンツ選択を契機に、現在設定可能な帯域の範囲内での最大配信レートに対応する帯域を無線ネットワーク2および有線ネットワーク6に動的に設定し、この現在設定可能な帯域の範囲内での最大配信レートでコンテンツ配信を行うことができる。
つぎに、第6の発明の実施例に係る帯域設定方法について説明する。
第6の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの構成は、第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの構成と同様であるので、説明を省略する。
第6の発明の実施例においては、サーバ7の帯域管理機能17は、コンテンツデータ送信中、無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16と通信を行い、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の帯域状況を管理する。
サーバ7の帯域管理機能17は、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の設定帯域を増加可能であり且つ配信レートをR(2)に増加可能と判断した場合、帯域情報(無線)13の設定帯域値を配信レートR(2)に対応する帯域値に再設定し、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の設定帯域をR(2)に対応する帯域に再設定する。
無線アクセスネットワーク2の無線帯域設定および有線ネットワーク6の有線帯域設定が完了したことを検出した無線端末1は、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に送信し、帯域設定完了通知を受信したサーバ7は、帯域管理機能17で再設定した配信レートR(2)でのコンテンツ配信を配信レート管理機能14に再設定し、配信レートR(2)でコンテンツデータ8の配信を開始する。
つぎに、第6の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図11は、第6の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、無線基地局3の無線帯域監視機能15が、無線アクセスネットワーク2を監視して得た無線帯域状況を、サーバ7に対して送信する(S1)。
つぎに、サーバ7の有線帯域監視機能16が、有線ネットワーク6を監視して得た有線帯域状況を、サーバ7の帯域管理機能17に送信する(S2)。
つぎに、帯域管理機能17が、無線帯域監視機能15から受信した無線帯域状況および有線帯域監視機能16から受信した有線帯域状況によって、無線アクセスネットワーク2および有線アクセスネットワーク6の帯域状況を把握する(S3)。
つぎに、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどの送信を希望するコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する (S4)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17が、無線端末1から送信を要求されたコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13の配信レート幅Rと無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16から得た帯域状況とから現在設定できる最大の配信レートR(1)を算出する(S5)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17が、帯域情報(無線)13の設定帯域値を配信レートR(1)に対応する帯域値に設定する(S6)とともに、配信レート管理機能14においてコンテンツの配信レートを配信レートR(1)に設定する(S7)。
つぎに、サーバ7が、設定帯域値がR(1)に対応する帯域値に設定された帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S8)。ここで、コンテンツデータ8は配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、また、帯域情報(無線)13には変更できる配信レート幅の情報Rが含まれている。また、帯域情報(無線)13に含まれる設定帯域値には、配信レートをR(1)にする帯域の値が設定されている。なお、無線端末1に対し送信する情報は、帯域情報(無線)13の一部でもよい。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S9)。
つぎに、無線端末1が、サーバ7から受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S10)。
つぎに、無線端末1が、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S11)。
なお、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S12)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S13)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S14)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S15)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S16)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S4で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S17)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S18)、サーバ7で受信される(S19)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S20)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答とを受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S21)。
つぎに、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して変更された配信レートで開始する(S22)。
つぎに、コンテンツ送信中に、無線基地局3の無線帯域監視機能15が、無線アクセスネットワーク2を監視して得た無線帯域状況を、サーバ7に対して送信する(S23)。
つぎに、コンテンツ送信中に、サーバ7の有線帯域監視機能16が、有線ネットワーク6を監視して得た有線帯域状況を、サーバ7の帯域管理機能17に送信する(S24)。
つぎに、帯域管理機能17が、無線帯域監視機能15から受信した無線帯域状況および有線帯域監視機能16から受信した有線帯域状況によって、コンテンツ送信中における無線アクセスネットワーク2および有線アクセスネットワーク6の帯域状況を把握する(S25)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17は、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の設定帯域を増加可能であり且つ配信レートをR(2)に増加可能と判断した場合(S26)、帯域情報(無線)13の設定帯域値を配信レートR(2)に再設定する(S27)。
つぎに、サーバ7が、帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S28)。ここで、帯域情報(無線)13に含まれる設定帯域値には、配信レートをR(2)にする帯域の値が設定されている。なお、無線端末1に対し送信する情報は、帯域情報(無線)13の一部でもよい。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S29)。
つぎに、無線端末1が、サーバ7から受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S30)。
つぎに、無線端末1が、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S31)。
なお、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S32)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S33)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S34)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S35)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S36)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S4で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S37)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S38)、サーバ7で受信される(S39)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S40)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答とを受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S41)。
つぎに、サーバ7の配信レート管理機能14が、コンテンツデータの配信レートをR(2)に再設定する(42)。
そして、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して変更された配信レートR(2)で開始する(S43)。
なお、本発明においては、配信レート管理機能による配信レートの再設定(S42)を帯域の再設定(S28〜S41)の前に行うことも可能である。ただし、上記したように、配信レート管理機能による配信レートの再設定(S42)を帯域の再設定(S28〜S41)の後に行えば、配信レートを上げたがこの配信レートに対応する帯域がネットワークに確保されていないために、ネットワークが混雑し、データの遅延や廃棄などによりコンテンツの品質が劣化してしまうという事態を防止することができる。
以上説明した第6の発明の実施例は、第3の発明の実施例に適用された第5の発明の実施例について適用されているが、第6の発明の実施例は、第1の発明の実施例および第2の発明の実施例に適用された第5の発明の実施例についても、適用することができる発明である。
すなわち、第6の発明の実施例は、第1の発明の実施例〜第3の発明の実施例に適用された第5の発明の実施例において、コンテンツデータ送信中、帯域管理機能は無線帯域監視機能および有線帯域監視機能と通信を行い無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの帯域状況を管理し、帯域管理機能が無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの設定帯域を増やすことが可能と判断した場合、帯域管理機能は有線帯域情報に含まれる配信レート幅と配信レート管理機能より現在の配信レートを比較し、配信レート幅内で配信レートを上げられると判断した場合、帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に含まれる帯域の設定情報を変更するとともに、帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)をもとに無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの設定帯域の変更を行う。無線端末または無線基地局が無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークにおいて帯域の設定が完了したことを検出した場合、サーバは配信レート管理機能より配信レートを上げ、無線端末に対しコンテンツデータの送信を開始する。これにより、無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの帯域状況にあわせてコンテンツデータの配信レートを上げることが可能となる。
このように、第6の発明に係る実施例によれば、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の帯域状況からみて配信レートを増加可能な場合は、ネットワークの設定帯域を動的に再設定し、配信レートを上げてコンテンツ配信を行うことができる。
つぎに、第8の発明の実施例に係る帯域設定方法について説明する。
第8の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの構成は、第6の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの構成と同様であるので、説明を省略する。
第8の発明の実施例においては、帯域管理機能17が、コンテンツデータ送信中、無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16と通信を行い、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の帯域状況を管理している。
帯域管理機能17は、無線アクセスネットワーク2または有線ネットワーク6において設定帯域の確保が困難であり、配信レートR(1)を帯域情報(無線)13の配信レート情報Rの範囲内で下げることが可能と判断した場合、帯域情報(無線)13の配信レート情報を配信レートR(3)に再設定するとともに、コンテンツデータ8の配信レートを配信レートR(3)に設定する。
配信レートR(3)での配信を設定された配信レート管理機能14は、配信レートR(3)でコンテンツデータ8の配信を開始する。
また、サーバ7は、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6の設定帯域をR(3)に対応する帯域値に再設定する。
無線アクセスネットワーク2の無線帯域設定および有線ネットワーク6の有線帯域設定が完了したことを検出した無線端末1は、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に送信する。
つぎに、第8の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図12は、第8の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、無線基地局3の無線帯域監視機能15が、無線アクセスネットワーク2を監視して得た無線帯域状況を、サーバ7に対して送信する(S1)。
つぎに、サーバ7の有線帯域監視機能16が、有線ネットワーク6を監視して得た有線帯域状況を、サーバ7の帯域管理機能17に送信する(S2)。
つぎに、帯域管理機能17が、無線帯域監視機能15から受信した無線帯域状況および有線帯域監視機能16から受信した有線帯域状況によって、無線アクセスネットワーク2および有線アクセスネットワーク6の帯域状況を把握する(S3)。
つぎに、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどの送信を希望するコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する(S4)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17が、無線端末1から送信を要求されたコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13の配信レート幅Rと無線帯域監視機能15および有線帯域監視機能16から得た帯域状況とから現在設定できる最大の配信レートR(1)を算出する(S5)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17が、帯域情報(無線)13の設定帯域値を配信レートR(1)に対応する帯域値に設定する(S6)とともに、配信レート管理機能14においてコンテンツの配信レートを配信レートR(1)に設定する(S7)。
つぎに、サーバ7が、設定帯域値がR(1)に対応する帯域値に設定された帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S8)。ここで、コンテンツデータ8は配信レートを変更できるマルチビットレート型コンテンツであり、また、帯域情報(無線)13には変更できる配信レート幅の情報が含まれている。また、帯域情報(無線)13に含まれる設定帯域値には、配信レートをR(1)にする帯域の値が設定されている。なお、無線端末1に対し送信する情報は、帯域情報(無線)13の一部でもよい。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S9)。
つぎに、無線端末1が、サーバ7から受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S10)。
つぎに、無線端末1が、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S11)。
なお、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S12)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S13)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S14)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S15)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S16)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S4で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S17)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S18)、サーバ7で受信される(S19)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S20)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答とを受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S21)。
つぎに、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して変更された配信レートで開始する(S22)。
つぎに、コンテンツ送信中に、無線基地局3の無線帯域監視機能15が、無線アクセスネットワーク2を監視して得た無線帯域状況を、サーバ7に対して送信する(S23)。
つぎに、コンテンツ送信中に、サーバ7の有線帯域監視機能16が、有線ネットワーク6を監視して得た有線帯域状況を、サーバ7の帯域管理機能17に送信する(S24)。
つぎに、帯域管理機能17が、無線帯域監視機能15から受信した無線帯域状況および有線帯域監視機能16から受信した有線帯域状況によって、コンテンツ送信中における無線アクセスネットワーク2および有線アクセスネットワーク6の帯域状況を把握する(S25)。
つぎに、サーバ7の帯域管理機能17は、無線アクセスネットワーク2または有線ネットワーク6において設定帯域の確保が困難であり、配信レートR(1)を帯域情報(無線)13の配信レート情報Rの範囲内で下げることが可能と判断した場合(S26)、帯域情報(無線)13の配信レート情報を配信レートR(3)に再設定する(S27)。
つぎに、帯域管理機能17は、コンテンツデータ8の配信レートを配信レートR(3)に再設定する(S28)。
つぎに、サーバ7は、配信レートR(3)でコンテンツデータ8の配信を開始する(S29)。
つぎに、サーバ7が、帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S30)。ここで、帯域情報(無線)13に含まれる設定帯域値には、配信レートをR(3)にする帯域の値が設定されている。なお、無線端末1に対し送信する情報は、帯域情報(無線)13の一部でもよい。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S31)。
つぎに、無線端末1が、サーバ7から受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成する(S32)。
つぎに、無線端末1が、作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S33)。
なお、無線端末1は、上記とは異なり、有線帯域設定要求をサーバ7に送信してから、無線帯域設定要求を無線基地局3に送信してもよい。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定し(S34)、無線帯域が設定された旨を通知する無線帯域設定応答を無線端末1に送信する(S35)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線端末1に向けてPATHメッセージを送信する(S36)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S37)、最終的に無線端末1までPATHメッセージを到達させる(S38)。なお、無線基地局3はRSVPに対応していないため、PATHメッセージはトンネリングされる。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線端末1は、S4で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に向けて送信する(S39)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S40)、サーバ7で受信される(S41)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線端末1に対して送信する(S42)。
つぎに、無線基地局3からの無線帯域設定応答とサーバ7からの有線帯域設定応答とを受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S43)。
なお、本発明においては、配信レート管理機能による配信レートの再設定(S28)を帯域の再設定(S30〜S43)の後に行うことも可能である。ただし、上記した実施例のように、配信レート管理機能による配信レートの再設定(S28)を帯域の再設定(S30〜S43)の前に行えば、ネットワークの混雑状況に応じて、配信レートを迅速に下げることができる。
以上説明した第8の実施例は、第3の発明の実施例に適用された第5の発明について摘要されているが、第8の発明の実施例は、第1の発明の実施例および第2の発明の実施例に適用された第5の発明の実施例についても、適用することができる発明である。
すなわち、第8の発明の実施例は、第1の発明の実施例〜第3の発明の実施例に適用された第5の発明の実施例において、コンテンツデータ送信中、帯域管理機能は無線帯域監視機能および有線帯域監視機能と通信を行い無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの帯域状況を管理する。帯域管理機能が無線アクセスネットワークまたは有線ネットワークにおいて設定帯域の確保が困難であると判断した場合、帯域管理機能は帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に含まれる配信レート幅と配信レート管理機能より現在の配信レートを比較し、配信レート幅内で配信レートを下げられると判断した場合、サーバは配信レート管理機能より配信レートを下げるとともに、帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)に含まれる帯域の設定情報を変更し、前記帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)をもとに無線アクセスネットワークまたは有線ネットワークの設定帯域の変更を行う。これにより、無線アクセスネットワークまたは有線ネットワークの帯域状況にあわせてコンテンツデータの配信レートを下げることが可能となる。
このように、第8の発明に係る実施例によれば、無線アクセスネットワーク2または有線ネットワーク6の帯域状況からみて設定帯域の確保が困難である場合に、コンテンツデータの配信レートを下げるとともにネットワークの設定帯域を再設定することで帯域の有効利用を可能とする。
つぎに、第10の発明の実施例に係る帯域設定方法ついて説明する。
図14は、第10の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
図14に示すように、第10の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムは、無線端末1(複数も可)と、この無線端末1に無線アクセスネットワーク2を介して接続された無線基地局3(複数も可)と、この無線基地局3に有線ネットワーク6を介して接続されるサーバ7と、を備えている。
サーバ7には、インターネットテレビやインターネットラジオなどの複数のコンテンツデータ8と、データベース9と、複数の帯域情報(無線)13と、が格納されている。
ここで、帯域情報(無線)13とは、複数のコンテンツデータ8における各コンテンツデータの送信に必要となる無線アクセスネットワークの帯域設定に関する情報をいう。この帯域情報(有線、無線)に含まれる情報としては、ネットワークで保証したい帯域値、遅延量、ピークレート値、最大パケットサイズ、最小パケットサイズ、予約スタイル、サービスクラスなどの各種QoS(Quality Of Service)パラメータが考えられるが、このうちの一部の情報でもよく、またそれ以外の情報を含めてもよい。
また、データベース9には、各コンテンツデータと各帯域情報(無線)13との対応関係が記されている。
つぎに、第10の発明の実施例に係る帯域設定方法を簡単に説明する。
図14の無線端末1は、サーバ7に格納される複数のコンテンツデータ8の中から1つ以上のコンテンツデータがユーザまたはアプリケーションなどによって選択された場合に、この選択されたコンテンツデータの送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する。
無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7は、この受信を契機として、当該送信を要求されたコンテンツデータ8に対応する帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する。
サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1は、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、無線帯域設定要求に含まれる。
無線端末1から無線帯域設定要求を受信した無線基地局3は、この受信した無線帯域設定要求に基づいて、前記コンテンツデータの送信に必要な無線アクセスネットワーク2の帯域を設定する。
また、無線端末1から無線帯域設定要求を受信した無線基地局3は、この受信した無線帯域設定要求に基づいて、有線帯域設定情報を作成する。ここで、有線帯域設定情報とは、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信(マルチキャスト送信も可)に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報をいう。
無線基地局3は、この作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する。
なお、無線端末1が複数のコンテンツデータの送信をサーバ7に対して要求した場合には、各コンテンツデータが必要とする帯域の合計値に関する情報が、有線帯域設定要求に含まれる。
無線基地局3からサーバ7に対して有線帯域設定要求が送信された場合、無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器(エッジルータ4、エッジルータ5を含む)とは、無線基地局3とサーバ7との間の有線ネットワーク6において一貫した帯域確保を行う。
なお、第10の発明の実施例における無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6に属する有線ネットワーク機器とは、RSVP(resource ReSerVation Protocol)を用いて、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う。ただし、本発明は、有線ネットワーク6で一貫した帯域確保を行う方法を、RSVPを用いた方法に限定するものではない。
第10の発明の実施例に係る帯域設定方法においては、無線端末1がサーバ7からのコンテンツデータ8の受信の停止を検出した場合に、無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの状態が上記帯域設定以前の状態に戻る。
つぎに、第10の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図13は、第10の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、ユーザまたはアプリケーションなどが、インターネットテレビやインターネットラジオなどの送信を希望するコンテンツデータ8を無線端末1上で選択する。
つぎに、無線端末1が、選択されたコンテンツデータ8の送信を要求するコンテンツデータ送信要求をサーバ7に対して送信する (S1)。
つぎに、無線端末1からコンテンツデータ送信要求を受信したサーバ7が、当該送信を要求されたコンテンツデータ8を受信するために必要な帯域情報(無線)13をデータベース9を用いて選択し、この選択した帯域情報(無線)13を無線端末1に対して送信する(S2)。
つぎに、サーバ7から帯域情報(無線)13を受信した無線端末1が、この受信した帯域情報(無線)13を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる無線帯域を無線アクセスネットワーク2において設定するための情報を含む無線帯域設定要求を無線基地局3に対し送信する(S3)。
つぎに、無線帯域設定要求を受信した無線基地局3が、無線アクセスネットワーク2において無線基地局3と無線端末1との間に無線帯域設定要求で要求された帯域を設定する(S4)。
つぎに、無線基地局3が、無線端末1から受信した無線帯域設定要求を用いて、当該送信を要求しているコンテンツデータの送信に必要となる有線帯域を有線ネットワーク6において設定するための情報(有線帯域設定情報)を作成し(S5)、この作成した有線帯域設定情報を含む有線帯域設定要求をサーバ7に対して送信する(S6)。
つぎに、有線帯域設定要求を受信したサーバ7が、RSVPにより有線ネットワーク6の帯域設定を行うため、無線基地局3に対してPATHメッセージを送信する(S7)。
つぎに、RSVPに対応した有線ネットワーク6内の機器が、PATHメッセージを中継し(S8)、最終的に無線基地局3までPATHメッセージを到達させる(S9)。
つぎに、PATHメッセージを受信した無線基地局3は、S5で作成した有線帯域設定情報に基づいて、コンテンツデータ送信時に有線ネットワーク6において必要となる帯域を設定するために、この設定に必要となる情報をRESVメッセージのパラメータとして設定し、RESVメッセージをサーバ7に送信する(S10)。
RESVメッセージは、PATHメッセージが送信されたルートを逆にたどりながら有線ネットワーク6内の機器で中継され(S11)、サーバ7で受信される(S12)。
無線基地局3とサーバ7と有線ネットワーク6内の全ての機器とにおいてRSVPによる有線帯域の設定が完了すると、サーバ7は、有線帯域設定が完了した旨を有線帯域設定応答(RSVPの場合は予約完了メッセージ)として無線基地局3に対して送信する(S13)。
つぎに、サーバ7から有線帯域設定応答を受信した無線基地局3が、無線端末1に対して帯域設定応答を送信する(S14)。
つぎに、無線基地局3から帯域設定応答を受信した無線端末1が、帯域設定が完了した旨を帯域設定完了通知としてサーバ7に対して送信する(S15)。
つぎに、帯域設定完了通知を受信したサーバ7が、前記送信を要求されたコンテンツデータ8の送信を無線端末1に対して開始する(S16)。
無線端末1がサーバ7からのコンテンツデータ8を受信中、受信の停止を検出した場合(S17)、無線アクセスネットワーク2における無線基地局3と無線端末1との間の帯域の、無線帯域設定要求に基づく帯域が設定される前の帯域への変更を要求する無線帯域変更要求を無線基地局3に対して送信する(S18)。
無線帯域変更要求を受信した無線基地局3は、無線アクセスネットワーク2における無線基地局3と無線端末1との間の帯域を無線帯域設定要求に応じて帯域が設定される前の帯域に変更し(S19)、変更が完了した旨を無線帯域変更応答として無線端末1に対して送信する(S20)。
有線ネットワーク6の各機器は、RSVPにより帯域設定を行っているが、RSVPでは定期的にメッセージの送受信を行い各機器の状態を更新している。よって、有線ネットワーク6の各機器は、予め定められた時間以上コンテンツデータの受信が行われない場合、自動的に有線ネットワーク6における帯域の解放を行う(S21)。したがって、有線ネットワーク6の帯域は、RSVPによる帯域設定以前のネットワーク状態に戻る。
以上説明したように、第10の発明の実施例によれば、無線端末1は、何らかの理由によってコンテンツデータの受信が停止した場合に、無線アクセスネットワーク2および有線ネットワーク6を、帯域設定前のネットワーク状態に戻すことが可能となる。
なお、以上説明した第10の発明の実施例は、第2の発明の実施例について適用されているが、第10の発明の実施例は、第1の発明の実施例〜第9の発明の実施例に適用することができる。
つぎに、第11の発明の実施例に係る帯域設定方法について説明する。
図16は、第11の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第11の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの構成は、第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの構成に加えて、次の構成を備えている。
すなわち、帯域情報(無線)13は、有線ネットワーク6および無線アクセスネットワーク2の帯域の確保時間を設定可能とする帯域確保時間情報11を含む。
また、無線基地局3は、帯域情報(無線)13に基づいて無線アクセスネットワーク2の設定を行う際、無線アクセスネットワーク2の無線帯域に加え、帯域確保時間情報11に基づいて帯域確保時間の設定も行う機能を有する。
さらに、無線基地局3は、サーバ7が無線端末1へのコンテンツ送信を開始すると同時に、帯域確保時間を計測するタイマー12を有し、タイマーが終了したことを検出した場合、サーバ7に対しコンテンツ送信停止を要求するコンテンツ送信停止要求を送信するとともに、無線アクセスネットワークにおける無線基地局と無線端末との間の無線帯域を無線基地局が無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から無線基地局が無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更し、無線帯域変更応答を無線端末に送信する機能を有する。
つぎに、第11の発明の実施例に係る帯域設定方法を詳細に説明する。
図15は、第11の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第11の発明の実施例におけるS1〜S16は、第3の発明の実施例におけるS1〜S16と同様であるので(ただし、帯域情報(無線)13に無線アクセスネットワーク2の帯域の確保時間を設定可能とする帯域確保時間情報11が含まれている点で相違する。)、説明を省略する。
サーバ7から無線端末1へのコンテンツ送信開始を検出した無線基地局3は、帯域確保時間情報11の時間を計測するタイマー12をスタートさせる(S17)。
無線基地局3は、タイマーが終了したことを検出した場合(S18)、サーバ7に対しコンテンツの送信を停止するコンテンツ送信停止要求を送信する(S19)とともに、無線アクセスネットワークにおける無線基地局と無線端末との間の無線帯域を無線基地局が無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から無線基地局が無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更し、無線帯域変更応答を無線端末に送信する(S20)。
なお、無線基地局3がサーバ7に対しコンテンツ送信停止要求を送信する(S19)順番と無線アクセスネットワーク2の無線帯域を変更する(S20)順番は問わない。
コンテンツ送信停止要求を受信したサーバ7は、コンテンツの送信を停止する(S21)。ここで、有線ネットワーク6の各機器はRSVPにより帯域設定を行っているが、RSVPでは定期的にメッセージの送受信を行い各機器の状態を更新している。有線ネットワーク6の各機器は、予め定められた時間以上コンテンツデータの受信が行われない場合、自動的に帯域の解放を行い(S22)、ネットワーク状態をRSVPによる帯域設定以前の状態に戻す。
以上説明した第11の発明の実施例は、第3の発明の実施例について適用されているが、第11の発明の実施例は、第1の発明の実施例〜第9の発明の実施例についても適用することができる発明である。
すなわち、第11の発明の実施例は、第1の発明の実施例〜第9の発明の実施例において、帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)は、これをもとに設定する有線ネットワークおよび無線アクセスネットワークの帯域の確保時間を設定可能とする帯域確保時間情報を含み、無線基地局が帯域情報(有線、無線)または帯域情報(無線)をもとに無線アクセスネットワークの設定を行う際、無線アクセスネットワークの無線帯域に加え、帯域確保時間情報をもとに帯域確保時間の設定も行う。無線基地局または無線端末が無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークにおいて帯域の設定が完了したことを検出した場合、サーバは無線端末に対し該コンテンツデータの送信を開始し、無線基地局は前記コンテンツデータの無線端末への送信を開始すると同時に、帯域確保時間を計測するタイマーをスタートさせる。タイマーが終了したことを検出した時は、サーバに対しコンテンツ送信停止要求を送信するとともに、無線アクセスネットワークにおける無線基地局と無線端末との間の無線帯域を無線基地局が無線帯域設定要求に応じて設定した無線帯域から無線基地局が無線帯域設定要求に応じて設定する前の無線帯域へ変更し、無線帯域変更応答を無線端末に送信し、コンテンツ送信停止要求を受信したサーバはコンテンツ送信を停止する。有線ネットワークはコンテンツデータの受信を停止したことを検出した後、予め定められた時間以上コンテンツデータの受信が行われない場合、確保していた有線帯域を解放する。これにより、帯域確保時間情報で定められた時間が経過した後、帯域設定前のネットワーク状態に戻ることが可能となる。
このように、第11の発明の実施例によれば、コンテンツの受信を開始してから帯域確保時間情報で定められた時間が経過したら無線端末1とサーバ7間のエンド−エンドで設定した帯域を設定前の状態に自動的に戻すことができる。
なお、第11の発明の実施例においては、無線基地局が備えているタイマーを無線端末が備えることとすることもできる(図17)。この場合は、無線端末が帯域確保時間を計測する(図18)。
以上説明したように、第3の発明の実施例〜第11の発明の実施例によれば、コンテンツデータが配信レートを変更可能なマルチビットレート型コンテンツの場合、無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの帯域状況にあわせた最適な配信レートでのコンテンツ配信が可能となるとともに、配信レートにあわせた無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークに設定する確保帯域を動的に変更可能である。
また、第3の発明の実施例〜第11の発明の実施例によれば、無線アクセスネットワークの状況を無線基地局で予測することにより、無線端末の処理負荷および無線アクセスネットワークの消費帯域を増加させることなく、迅速に配信レートの変更が可能となる。
さらに、第3の発明の実施例〜第11の発明の実施例によれば、配信レートの変更に応じて無線アクセスネットワークおよび有線ネットワークの設定帯域を動的に変更可能とすることにより、配信レートを上げた場合には変更された配信レートで安定したデータ配信を可能とするとともに、配信レートを下げた場合には必要以上の帯域を確保してしまう問題を解決できる。
第1の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第1の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第2の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第2の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第3の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第4の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第4の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第5の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第6の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第8の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第10の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第10の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第11の発明の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
第11の発明の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第11の発明の第2の実施例に係る帯域設定方法を適用されたコンテンツ提供システムの全体構成を示す図である。
第11の発明の第2の実施例に係る帯域設定方法を説明するためのシーケンス図である。
符号の説明
1 無線端末
2 無線アクセスネットワーク
3 無線基地局
4 エッジルータ
5 エッジルータ6 有線ネットワーク
7 サーバ
8 コンテンツデータ
9 データベース
10 帯域情報(有線、無線)
11 帯域確保時間情報
12 タイマー
13 帯域情報(無線)
14 配信レート管理機能
15 無線帯域監視機能
16 有線帯域監視機能
17 帯域管理機能