JP3962897B2 - 光ファイバ融着部補強部材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバの融着部を補強するために用いられる補強部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを接続する方法の一つに、それぞれの光ファイバの先端同士を突き合わせた状態で加熱して融着する方法がある。また、光ファイバカプラの一種に、複数本の光ファイバを並列させて加熱し融着した後、延伸して細径とする融着型カプラと称されるものがある。このような光ファイバの融着部を、折損等から保護するために接着剤を介して補強部材で固定し補強する等の処置がなされ、光ファイバの接続部や光ファイバカプラの信頼性向上が図られている。
【0003】
光ファイバの融着部の固定に用いられる補強部材は、図4に示すように、光ファイバ1の融着部2を上下から挟む一対の板状又は棒状の部材からなるものがあるが、このような補強部材3、4を用いて光ファイバ1の融着部2を固定するには、予め一方の補強部材4の上面に、加熱により軟化して冷却により短時間で硬化する熱可塑性の接着剤5を塗布・固着しておき、その上に、融着部2が補強部材4の略中央に位置するように光ファイバ1を載置し、さらに、その上に、同様に接着剤5を塗布・固着したもう一方の補強部材3を重ねて上下の補強部材3、4を加熱して接着し、融着部2を固定することにより補強する方法が採用されている。
【0004】
上記の光ファイバ1の融着部2を固定するのに用いられる補強部材3、4としては、石英系の光ファイバ1の融着部2を固定する部位において、光ファイバ1に熱応力を生じさせて変形させることがない材料が好適とされ、このような条件を満たす材料として低熱膨張の石英ガラスや結晶化ガラス等が知られている。
【0005】
補強部材3、4には、丸棒又は円柱を半割りにした棒状のものや、板状のものなど、種々の形状のものが存在する。
【0006】
従来、上記の丸棒を半割りにした棒状の補強部材3は、例えば、図5示すような工程を経て作製されている。まず、ガラス生地をダウンドロー法又はアップドロー法により丸棒状に成形し、図5(A)に示すような丸棒状のガラスを熱処理炉7に導入し、温度制御しながら熱処理してガラス内部に微結晶を析出させて結晶化ガラスの丸棒Mを得る。この結晶化ガラスの丸棒Mをダイヤモンド回転砥石で半径方向に向かって所定の形状まで研削して図5(B)に示すような略半月形の横断面を有する棒状の結晶化ガラスM’を得、この棒状の結晶化ガラスを、図5(C)に示すように所定の長さに切断して、一方の面が平坦面で、他方の面が略半月形の凸面をした補強部材3を作製している。
【0007】
また、平板状の補強部材4は、結晶化ガラスの板状体を所定の厚さに研削・研磨した後、切断することにより作製されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記、補強部材3、4の材料である結晶化ガラスは、析出した結晶の硬度が高いために切断や切削等の加工が容易でなく、しかも、このような機械加工を行う際に、抗折応力が集中する部位となる光ファイバ1の融着部2を固定する部位である補強部材3の表面3aに潜傷等の微細クラックが入り、機械的強度が低下する原因になっている。
【0009】
この対策として、従来、結晶化ガラスからなる補強部材3、4は、結晶化ガラスからなる材料に切断や研削等の機械加工を施して所定の寸法形状に仕上げた後に、機械的強度を向上させるためにイオン交換による処理が行われている。
【0010】
このようなイオン交換処理は、ガラスを加熱した溶融塩中に浸漬させ、ガラス中の元素の半径が小さいNa等のアルカリイオンと溶融塩の元素の半径が大きいK等のアルカリイオンとを置換することにより、ガラスの表面層に圧縮応力を形成させて強度を増大させるガラスの強化法であり、風冷強化等の他のガラス強化法に比べて、高い強度が得られる、形状、肉厚等の制限を受けない、変形が起こらないため高い寸法精度が得られる等の長所を備えている。
【0011】
しかしながら、イオン交換処理には長時間を要するためコスト高になるという問題があった。
【0012】
また、光ファイバ1の融着部2の補強部材3は、従来、丸棒状ガラスの成形、結晶化、研削、切断等、その完成までには多くの工程を経る必要があり、しかも、最終的に完成品として利用されるのは材料である丸棒状のガラスの20%余に過ぎず、大部分が加工によるガラス屑となるため材料の利用率は極めて低かった。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、低熱膨張の結晶化ガラスの利点を維持しつつ、融着された光ファイバ接続部や光ファイバカプラの信頼性を向上させるに足りる高い機械的強度を有する光ファイバ融着部の補強部材を、製造工程を大幅に簡素化して安価に製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の光ファイバ融着部補強部材の製造方法は、低熱膨張の結晶化ガラスからなる略板状又は棒状の光ファイバ融着部補強部材の製造方法において、ガラス生地を成形して融着部を有する光ファイバと略平行となる表面及び複数の凸部を有する成型品を形成し、該成型品に冷間で機械加工を施すことにより複数の凸部を分離して補強部材とほぼ同じ横断面の寸法形状を有する略板状又は棒状のガラス部材を作製し、該ガラス部材を熱処理して結晶を析出させることにより融着部を有する光ファイバと略平行となる表面にβ−石英固溶体結晶の表面層又はβ−スポジュメン結晶の表面層を形成することを特徴とする。
【0015】
本発明の光ファイバ融着部補強部材の製造方法において、表面に析出させるβ−石英固溶体結晶(β−SiO2 solid solution)の表面層又はβ−スポジュメン固溶体結晶(β−Li2O・Al2O3・4SiO2 solidsolution)は、加熱処理されることにより析出した時のままのものであり、研削加工等により補強部材の表面層が除去されて内部から露出したβ−石英固溶体結晶又はβ−スポジュメン結晶とは構成上異なるものである。また、光ファイバ融着部の補強部材に曲げモーメント荷重が負荷された場合に抗折応力が集中する部位にβ−石英固溶体結晶の表面層又はβ−スポジュメン結晶の表面層を形成することが重要であり、細長い形状のものでは長手方向中央部が、抗折応力の集中する部位となる。光ファイバ1の融着部2と略平行となる補強部材のほぼ全表面に、β−石英固溶体結晶析出時の表面層又はβ−スポジュメン結晶析出時の表面層を形成することが、方向性に関係なく光ファイバ融着部補強部材の機械的強度を維持する上で好ましい。
【0016】
本発明で製造されるの光ファイバ融着部補強部材に使用する低熱膨張の結晶化ガラスとしては、光ファイバ融着接続部の補強には、β−石英固溶体結晶を主結晶として透明である日本電気硝子株式会社製のネオセラムN−0等が適しており、また、温度変化の影響に対してより厳しい要求がなされる光ファイバカプラ等の補強には、膨張係数が光ファイバを構成する石英ガラスの熱膨張係数に適合させることが可能であるので、β−スポジュメン結晶を主結晶として白色を呈する日本電気硝子株式会社製ネオセラムN−11等が適している。
【0018】
ガラス生地を用いて複数の凸部を有する成型品を形成するとは、結晶性を有するガラス生地を雌型に供給した後、雄型でプレスする成形、所定形状の溝が設けられた回転するローラーの間に結晶性を有するガラス生地を供給する成形、所定形状の凹部が形成された鋳型に結晶性を有するガラス生地を供給する成形等を意味する。また、複数の凸部を有する成型品としては、板状のガラスの上に蒲鉾状等の凸部が並列に形成された成型品、基体部から所定形状を有する棒状の凸部が形成された成型品など、補強部材とほぼ同じ横断面の寸法形状を有する略板状又は棒状のガラス部材が切り出しや短時間の研削又は研磨等により分離することができるものであればよい。
【0019】
【作用】
本発明の光ファイバ融着部補強部材の製造方法は、低熱膨張の結晶化ガラスからなる略板状又は棒状の光ファイバ融着部補強部材の製造方法において、ガラス生地を成形して融着部を有する光ファイバと略平行となる表面及び所定の断面形状を備えた成型品を形成し、該成型品に冷間で加工を施すことにより所定の寸法形状を有する略板状又は棒状のガラス部材を作製するので、機械加工が容易なガラス部材を量産することができ、次いで、該ガラス部材を熱処理して結晶を析出させることにより光ファイバ融着部と略平行となる表面にβ−石英固溶体結晶の表面層又はβ−スポジュメン結晶の表面層を形成するので、光ファイバの融着部との対向面を含む略平行面にβ−石英固溶体結晶析出時の表面層又はβ−スポジュメン結晶析出時の表面層が形成された光ファイバ融着部補強部材を作製することができ、抗折応力が集中する部位となる光ファイバ融着部の固定部位付近に加傷や潜傷等に起因する微細クラックが成長せず、高い機械的強度を維持することができる。
【0020】
また、本発明に係る光ファイバ融着部補強部材の製造方法は、ガラス生地を成形して複数の凸部を有する成型品を形成し、該成型品から複数の凸部を分離して補強部材とほぼ同じ横断面の寸法形状を有する略板状又は棒状のガラス部材を作製するので、研削加工の必要がほとんどなく製造工程を大幅に簡素化することができ、さらに、加工によるガラス屑がごく僅かしか発生せず、ガラス材料を有効に利用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の光ファイバ融着部補強部材の製造方法を実施例に基づいて詳細に説明する。
【0022】
まず、本発明により製造する光ファイバ融着部補強部材を説明する。図1は本発明に係る光ファイバ融着部の補強部材の斜視図、図2は本発明に係る光ファイバ融着部補強部材の製造工程を示す説明図、先記した図3は光ファイバの融着部を補強部材で固定するときの分解斜視図である。各図において、11は光ファイバを、12は融着部を、13、14は補強部材を、15は接着剤をそれぞれ示している。
【0023】
光ファイバ11としては、単芯、複数芯のものがあるが、いずれでもよい。光ファイバ11の融着部12としては、光ファイバ11の先端同士を突き合わせて加熱し融着接続されたもの、あるいは光ファイバカプラのように、複数本の光ファイバ11を並列させて加熱し融着した後、延伸して細径として形成されるもの等がある。
【0024】
補強部材13、14は、図1に示すように、所定の寸法形状を有して、少なくとも光ファイバ11の融着部12との対向面を含む略平行面13a、13b、14a、14bに熱処理によって、β−石英固溶体結晶析出時の表面層を保有する、例えば、日本電気硝子株式会社製ネオセラムN−0又はβ−スポジュメン結晶析出時の表面層を保有する、例えば、日本電気硝子株式会社製ネオセラムN−11等の低熱膨張の結晶化ガラスからなる。補強部材13、14の熱膨張係数としては、光ファイバ1を構成する石英ガラスの熱膨張係数4×10-7/℃と略同等のものが好適である。
【0025】
また、透明性を有するネオセラムN−0等の結晶化ガラスを使用して光ファイバ11の融着部12と略平行な表面13a、13b、14a、14bにβ−石英固溶体結晶析出時の表面層を保有する補強部材13、14を作製すれば、補強作業中及び補強後に光ファイバ11の融着部12の状態を外部から観察することができ、さらに、略半月形の横断面を有する補強部材13であれば、レンズ作用により光ファイバ11の融着部12の状態が拡大されてよりよく観察することができる。
【0026】
先記した図3に示す接着剤15としては、加熱により軟化溶融し、冷却により短時間で硬化する熱可塑性の接着剤が適しており、透明なものがより好ましい。
【0027】
次に、本発明に係る光ファイバ融着部補強部材の製造方法を説明する。
【0028】
本発明の光ファイバ融着部の透明な補強部材13は、図2に示すような工程を経て製造される。
【0029】
まず、質量%でSiO2 67%、Al2O3 23%、Li2O 4%、TiO2 2%、ZrO2 3%、P2O3 1%の組成からなるガラス原料を溶融して得られるガラス生地を、表面に断面が略半月形の凹部を複数列形成したロ−ラと、表面が無地の平坦面であるローラとが一定の間隔を空けて上下に対向配置され、それぞれのローラが回転するロール成形装置(図示省略)に供給し、回転する両ローラの隙間を通過させると、ガラス生地の片面にローラに形成された断面が略半月形の凹部が転写され、図2(A)に示すような片面に横断面が略半月形の凸部を複数列有する長さ90mmの型板ガラスGを得る。
【0030】
次いで、この型板ガラスGを40mmの長さに切断し、片面に形成された略半月形の横断面の弦に沿ってダイヤカッターホイール、ワイヤーソー等で切り離すことにより、図2(B)に示すように、弧の長さ8.7mm、弦の長さ7.7mm、高さ1.8mmの略半月形の横断面を有する長さ40mmの棒状のガラスを分離することによりガラス部材G’を作製する。
【0031】
最後に、このガラス部材G’を図2(C)に示す熱処理炉10に導入し、850〜950℃の高温雰囲気中で温度制御しながら1時間保持すると、ガラス部材G’に数nmの表面層を保有するβ−石英固溶体結晶が析出してガラス部材G’が結晶化して、所望の補強部材13が完成する。
【0032】
なお、片面に横断面が略半月形の凸部を複数列有する型板ガラスGを得るには、上記の方法に限らず、表面に半径5.0mmの円の一部を切欠いてできる弧の長さ8.7mm、弦の長さ7.7mm、高さ1.8mmの断面が略半月形の凹部を複数列形成した雄型と、表面が無地の平坦面である雌型とからなるプレス成形装置(図示省略)を用いて、雌型の表面に載置したガラス生地に雄型を押付け、雄型に形成された断面が略半月形の凹部を転写する方法によっても可能である。
【0033】
上記の補強部材13を1500個製造するのに要する時間は1時間であり、従来の製造方法に比べて3分の1と大幅に短縮された。
【0034】
次に、本発明の実施例による補強部材13の評価を行った。評価試料として、熱膨張係数が−6×10-7/Kと、光ファイバを構成する石英ガラスの熱膨張係数である4×10-7/Kと略同等で小さく、断面形状が弧の長さ8.7mm、弦の長さ7.7mm、高さ1.8mmの略半月形の横断面を有する長さ40mmの寸法を有する棒状の補強部材13の試料を50本準備した。
【0035】
比較例1の試料として、研削により断面形状が弧の長さ8.7mm、弦の長さ7.7mm、高さ1.8mmの略半月形の横断面を有する長さ40mmの寸法を有する棒状の補強部材の試料を50本準備した。
【0036】
比較例2の試料として、研削により断面形状が弧の長さ8.7mm、弦の長さ7.7mm、高さ1.8mmの略半月形の横断面を有する長さ40mmの寸法を有する棒状体を作製した後、イオン交換処理により強化した補強部材の試料を50本準備した。
【0037】
実施例及び比較例1、2の抗折強度を評価するために、各試料の3点曲げ強度試験を行った。測定条件は、島津製作所製オートグラフ試験器(型番AGS−500D)を使用し、使用ポンチの先端Rが6mm、スパン=30mm、クロスヘッドスピード=0.5mm/minの条件で破壊荷重の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
実施例の補強部材3は、3.3〜7.5kgf、平均5.8kgfの高い破壊荷重となる抗折強度を有するものであり、実際に使用されているイオン交換処理により強化されている比較例2と遜色なく、実用に耐え得るものとなっている。
【0040】
これに対して、比較例1の補強部材は、破壊荷重が2.8〜8.0kgf、平均5.0kgfと補強部材として信頼性に劣るレベルの抗折強度であった。
【0041】
また、略半月形の横断面を有するβ−石英固溶体結晶が析出した結晶化ガラスからなる補強部材13は、上記の特性に加えて可視光線の透過率が85%以上と高い透明性を有しており、補強作業中及び補強後に光ファイバ11の融着部12の状態を外部から観察することができ、レンズ作用により光ファイバ11の融着部12の状態が拡大されてよりよく観察することができるので、容易に補強作業ミスの有無を確認することができた。
【0042】
なお、本発明の光ファイバ融着部の補強部材にイオン交換処理を施し、結晶化ガラスの表面層に圧縮応力を形成させて強度を増大させると、機械的強度が一層高くなり、さらに信頼性の高い補強部材が得られる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバ融着部補強部材の製造方法は、ガラス生地を成形して融着部を有する光ファイバと略平行となる表面及び所定の断面形状を備える成型品を形成し、該成型品に冷間で加工を施すことにより所定の寸法形状を有する略板状又は棒状のガラス部材を作製し、該ガラス部材を熱処理して結晶を析出させることにより光ファイバ融着部と略平行となる表面にβ−石英固溶体結晶の表面層又はβ−スポジュメン結晶の表面層を形成するので、機械加工が容易なガラス部材を加工することにより光ファイバ融着部補強部材を効率的に量産することができ、光ファイバ融着部との対向面を含む略平行面にβ−石英固溶体結晶析出時の表面層又はβ−スポジュメン結晶析出時の表面層が形成されるので、抗折応力が集中する部位となる光ファイバ融着部の固定部位付近に加傷や潜傷等に起因する微細クラックが成長せず、イオン交換を行うことなく高い機械的強度を維持することができる光ファイバ融着部補強部材を製造することが可能となる。
【0044】
また、本発明に係る光ファイバ融着部補強部材の製造方法は、ガラス生地を成形して複数の凸部を有する成型品を形成し、該成型品から複数の凸部を分離して補強部材とほぼ同じ横断面の寸法形状を有する略板状又は棒状のガラス部材を作製するので機械加工が容易であり、研削及びイオン交換を不要とするので製造工程を大幅に簡素化することができ、光ファイバの補強部材を安価に製造することができる。
【0045】
さらに、本発明の光ファイバ融着部補強部材の製造方法よれば、加工によるガラス屑がごく僅かしか発生せず、ガラス材料の有効利用が可能となる環境影響を考慮した実用上極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ融着部の補強部材を示す説明図であって、(A)は、略半月形の横断面を有する補強部材の斜視図を、(B)は板状の補強部材の斜視図。
【図2】本発明の光ファイバ融着部の補強部材を作製する工程を示す説明図であって、(A)は片面に横断面が略半月形の凸部を複数列有する形成された型板ガラス、(B)は横断面が略半月形の棒状ガラスと、残部の板状ガラスとに分離する説明図、(C)は切断されて所要の寸法形状を有するガラス部材を熱処理炉で結晶化する説明図。
【図3】光ファイバ融着部を本発明の補強部材で固定・保護するときの分解斜視図。
【図4】光ファイバ融着部を従来の補強部材で固定・保護するときの分解斜視図。
【図5】従来の光ファイバ融着部補強部材の製造方法を示す説明図であって、(A)は丸棒状ガラスを熱処理炉で結晶化する説明図、(B)は半径方向に向かって研削し略半月形の横断面を有する棒状の結晶化ガラスに加工する説明図、(C)は従来の製造方法で得られる補強部材の説明図。
【符号の説明】
1、11 光ファイバ
2、12 融着部
3、4、13、14 補強部材
5、15 接着剤
7、10 熱処理炉
13a、13b、14a、14b 表面
G 型板ガラス
G’ ガラス部材
Claims (1)
- 低熱膨張の結晶化ガラスからなる略板状又は棒状の光ファイバ融着部補強部材の製造方法において、ガラス生地を成形して融着部を有する光ファイバと略平行となる表面及び複数の凸部を有する成型品を形成し、該成型品に冷間で機械加工を施すことにより複数の凸部を分離して補強部材とほぼ同じ横断面の寸法形状を有する略板状又は棒状のガラス部材を作製し、該ガラス部材を熱処理して結晶を析出させることにより融着部を有する光ファイバと略平行となる表面にβ−石英固溶体結晶の表面層又はβ−スポジュメン結晶の表面層を形成することを特徴とする光ファイバ融着部補強部材の製造方法。
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