JP3962527B2 - フィードバック制御装置及び制御方法と、磁気ディスク装置及びその制御方法 - Google Patents

フィードバック制御装置及び制御方法と、磁気ディスク装置及びその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィードバック制御装置及び制御方法と、磁気ディスク装置の制御装置及び制御方法に係り、特に磁気ディスク装置の位置決めに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気ディスク装置のヘッドを位置決めする制御系においては、マイクロコンピュータを用いたディジタル制御系が用いられることが一般的である。
【0003】
ディジタル制御系においては、A/D変換器を通して得られた磁気ディスク装置のヘッドの位置情報からマイクロプロセッサの内部で制御指令値が計算され、D/A変換器を通して磁気ディスク装置のアクチュエータであるボコイルモータ(VCM)を駆動するための駆動ドライブに制御指令値が与えられる。
【0004】
このようなディジタル制御系を用いて高精度な位置決め制御を実現させるためには、サンプリング周波数とアクチュエータの高次共振特性を考慮することが、非常に重要な要素になってくる。サンプリング周波数が、求められる制御帯域に対して十分に高くかつアクチュエータの高次共振モードがナイキスト周波数よりも低い場合には、H∞制御理論などを用いて高次共振モードの影響を考慮した制御系の設計が可能であり、ディジタル制御系であるにもかかわらず連続系に近い制御系を構成することができ、この場合には、高精度な位置決めを実現させることは比較的容易である。
【0005】
しかしながら、磁気ディスク装置においては種々の理由でサンプリング周波数を高くすることは困難であり、また、アクチュエータの高次共振モードを高周波数帯域にもっていくことも困難である。このため、磁気ディスク装置においては、高次共振モードは、ナイキスト周波数よりも高い帯域にあり且つナイキスト周波数の近くに存在することが多い。ここで、ナイキスト周波数はサンプリング周波数の1/2である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況下においては、フィードバック制御系のオープンループ特性に十分な位相余有とゲイン余有を持たせることが現状の制御方法では困難であり、アクチュエータ特性の変動に対するロバスト性を高くすることや、高精度な位置決めを実現することが非常に困難となってくる。
【0007】
このように、従来のディジタル制御系では、低いサンプリング周波数において高精度な位置決めを実現することが非常に困難である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題を解消し、サンプリング周波数が求められる制御帯域に対して十分には高くない場合でも、アクチュエータの高次共振モードの影響を回避して高精度な位置決めを可能にするフィードバック制御装置及び制御方法と、高精度に位置決め可能な磁気ディスク装置及びその制御方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のマルチホールド制御装置は、目標値と制御対象から出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック制御器と、所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン手段と、前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン手段で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし制御波形を生成するマルチホールド手段と、前記マルチホールド手段で生成した制御波形を前記制御対象に加える駆動手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
ここで、前記所定時間帯分割則及び前記所定ゲイン付与則は、前記差信号を前記サンプリング周波数でサンプリングし離散化することに伴う伝達関数におけるサンプル点上の零点を、サンプリング周期中でゲインを1とした場合のサンプル点上の零点とは異ならせるように設定するものであることを特徴とする請求項1記載のフィードバック制御装置。
【0011】
また、前記所定時間帯分割則及び前記所定ゲイン付与則は、前記マルチホールド手段の周波数特性におけるゲインを、前記制御対象の有する機械的共振点が存在する周波数帯で低下させるようにするものであることを特徴とする。
【0012】
また、前記複数の時間帯は、互いに異なる時間幅を有することを特徴とする。また、目標値と制御対象から出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック制御器と、所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を複数の時間帯の組合わせに分割し、前記時間帯ごとに制御波形を生成する波形生成手段と、前記波形生成手段で生成した制御波形を前記制御対象に加える駆動手段とを備え、前記所定時間帯分割則は、前記波形生成手段の周波数特性におけるゲインが、前記制御対象の有する機械的共振点が存在する周波数帯で低下するようにしたものであることを特徴とするフィードバック制御装置。
【0013】
本発明のマルチホールド制御方法は、目標値と制御対象から出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック工程と、所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン付与工程と、前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン付与工程で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし制御波形を生成するマルチホールド工程と、前記マルチホールド工程で生成した制御波形を前記制御対象に加える駆動工程と、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の磁気ディスク装置は、磁気ヘッド用アクチュエータの位置決めに用いられる目標値と前記アクチュエータから出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック制御器と、所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン手段と、前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン手段で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし階段状の制御波形を生成するマルチホールド手段と、前記マルチホールド手段で生成した制御波形を前記アクチュエータに加える駆動手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の磁気ディスク装置の制御方法は、磁気ヘッド用アクチュエータの位置決めに用いられる目標値と前記アクチュエータから出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック工程と、所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン付与工程と、前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン付与工程で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし制御波形を生成するマルチホールド工程と、前記マルチホールド工程で生成した制御波形を前記アクチュエータに加える駆動工程と、を備えることを特徴とする。
【0016】
以下に、本発明を想到するに至った背景思想と本発明の技術的思想について説明する。
【0017】
一般的に、ディジタル制御系には、離散化と演算時間遅れによる位相遅れが必ず存在している。特に、離散化に起因して生じる位相遅れは大きく、ナイキスト周波数よりもかなり低い周波数帯域から位相遅れが生じ始める。この位相遅れは、ディジタル制御を用いた際の制御性能を制限する大きな要因となっている。この位相遅れを補償するには、一般的にはディジタル制御系のフィードバック制御器における位相進み補償器が用いられる。しかし、位相進み補償器によって位相進み補償を強く補償することは、ゲイン余有を少なくしてしまうことになることから、安定性を劣化させてしまうため、位相進み補償器を用いて位相遅れを大幅に回復させることは出来ない。このため、サンプリング周波数に比べてかなり低い周波数帯域に制御帯域が制限されてしまうことになる。言いかえれば、この離散化による位相遅れを少なくすることができれば、同じサンプリング周波数を用いた場合でもオープンループ特性の位相余有とゲイン余有を十分に取ることが出来ることになり、位置決め精度を向上させることが可能となる。そこで、本発明においては、離散化による位相遅れに着目することにする。
【0018】
零次ホールダは、サンプリング時刻における値を一定の値としてサンプリング周期の間に渡って保持するものであり、ハードウエア的には実現が容易であるために、多くのディジタル制御機器に用いられている。離散化に起因して生じる位相遅れは、零次ホールダを用いる場合において伝達関数の零点の位置に起因するものである。伝達関数の零点の配置を変えると、後述するように離散化に起因して生じる位相遅れを変化させることができる。
【0019】
一方、零次ホールダを構成することは容易であるが、フィードバック制御系の性能の面から考えると零次ホールダを用いることは得策ではない。そこで、従来、零次ホールダよりも位相特性のよい高次のホールダが各種提案されている。しかしながら、従来提案された高次のホールダは、その実現が困難であり実用性は殆ど無いと考えられている。
【0020】
そこで、本発明においては、実現性の容易な零次ホールダを用いつつ、離散化に起因して生じ得る位相遅れを少なくするようにする。このために、本発明では、1サンプル周期の間に複数回の出力を行うマルチレート制御を行うことにより、離散化したときのアクチュエータの伝達関数が指定した配置に零点を持つようにする。このようにすることによって、零次ホールダを用いた従来と同じハードウエアーを用いて離散化に起因する位相遅れを少なくすることができる。
【0021】
この一方、この時に問題となるのは、アクチュエータの機械共振点の影響をどのようにして回避するかである。マルチレート制御を行うことによって機械共振点を励起してしまうと、サンプル点間振動を引き起こしてしまう。そこで、本発明では、マルチレート制御を行う際に、マルチレート制御出力の時間幅とゲインを所望のように最適設定することにより、アクチュエータの機械共振点を励起しないようにする。
【0022】
以上のように、本発明は、高精度な位置決めを実現するためにはサンプリング周波数を高くし、アクチュエータの機械共振点を高くすることが必要であるが、磁気ディスク装置においてそのようなシステムを構成することは不可能である、という背景の下になされたものである。
【0023】
本発明においては、上述のように、フィードバック制御にマルチレート制御を用い、離散化モデルの零点の配置を任意に行うことにより、離散化による位相遅れを大幅に回復させることができ、従来方法よりも位相余有とゲイン余有を大きくフィードバック制御系に持たせることができる。これと同時に、マルチレート制御出力の時間配分とゲインを最適設定することにより、アクチュエータの機械共振点を励起しないようにする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は従来のフィードバック制御系100を示す。フィードバック制御系100においては、目標値101と制御対象であるアクチュエータ106の出力値107とで生成される位置誤差をA/D変換器102によってA/D変換し、A/D変換された位置誤差をフィードバック制御器103において所定のサンプリング周期でサンプリングしサンプリング時毎に制御指令値を計算し、零次ホールダ104によってフィードバック制御器103で計算された制御指令値を一定値としてサンプリング周期の間に渡ってホールドし、演算時間だけ遅れて駆動回路(ドライバ)を通してアクチュエータ106に与えられる。この時、アクチュエータ106を単純な2次系と考えた場合、サンプルリング点上では図2に示すようなゲイン特性と位相特性を示す。ここで、サンプリング周波数は4.2kHzとした場合である。図2から、アクチュエータ106の位相はナイキスト周波数より相当低い帯域から遅れ始まることが分かる。この位相遅れが制御性能を大幅に制限する要因である。
【0025】
この位相遅れの原因を調べるために、図3に伝達関数の極の位置を同じにして零点の位置だけを変えた場合の特性の変化を示す。図2と図3を比較するとわかるように、ディジタル制御系を構成した際に生じる位相遅れは、アクチュエータ106のサンプル点上における伝達関数の零点の位置に依存することが分かる。このことは、伝達関数の零点配置を任意に設定することができれば、位相遅れを小さくすることが出来て、同じサンプリング周波数を用いて制御性能を従来の場合に比べて高めることができる、ということを示す。
【0026】
次に、どのようにして伝達関数の零点の位置を変えたらよいかについて以下に数式を用いて説明する。
【0027】
連続系における1入力1出力のアクチュエータモデルを式(1)のように表す。
【0028】
【数1】
Figure 0003962527
この連続系モデルを、図4に示すようにサンプリング周期Tでホールド関数R(t)を通して制御入力を加えた場合、サンプル点上の応答は式(2)で表される。
【0029】
【数2】
Figure 0003962527
この時、離散系モデルの伝達関数は式(3)で計算される。
【0030】
【数3】
Figure 0003962527
式(3)から、離散系の伝達関数の極の位置は連続系モデルとサンプル周期Tが決まると自動的に決まってしまうが、零点の位置は入力ベクトルBpzによって変えることができることが分かる。ここで、入力ベクトルBpzを示す式をみると、Bpzはホールド関数Rによって変えることができることが分かる。従って、ホールド関数Rを任意に選ぶことができれば、入力ベクトルBpzの設定により、アクチュエータのサンプル点上の零点を任意に変えることができることになる。従来方法では、1サンプリング周期に渡ってホールド関数Rは一定値1であり、入力ベクトルBpzは連続系モデルとサンプル周期Tが決まると自動的に決まってしまっていた。そして、伝達関数のサンプル点上の零点配置を変える自由度は残っていない。このため、離散化による位相遅れを回避することができない。これに対し、本発明では、ホールド関数Rを後述するように設定することにより離散化による位相遅れを回避する。
【0031】
次に、どのようにホールド関数Rを決めるかについて説明する。
【0032】
ホールド関数Rについては、任意なホールド関数Rを求める方法として、1987年にKabambaらによって一般化ホールド関数(GSHF)法が既に提案されている。この論文では、制御対象が可制御であれば、入力ベクトルBpzを所望なように任意に設定するホールド関数は必ず存在することが証明されている。
【0033】
しかしながら、Kabambaらの論文に記載された方法を実際に用いるには、以下に示す二つの点で、適用が容易でない。
【0034】
▲1▼ 一般化ホールド関数をどのようにして実現するか。
【0035】
▲2▼ アクチュエータの機械共振点を励起しないようにするにはどうすればよいか。
【0036】
これら二つの問題を解決できなければ、実際には用いることが出来ない。
【0037】
そこで、本発明では、これらの二つの問題点を解く上の指針を示し、新たな方法を提案するものである。
【0038】
本発明における一般化ホールド関数は、図5に示すように階段状に形成されており、複数回に渡って零次ホールドの組み合わせとして与えることが可能なものである。すなわち、本発明では、1サンプル(1サンプリング周期)の間に複数回の制御入力が零次ホールドを用いてアクチュエータに加えられる。このような図5に示す階段状のホールド関数は、従来の場合と同様に零次ホールダを用いて、容易に実現することが可能であり、ハードウエア的には従来の零次ホールダをそのまま用いることができる。
【0039】
また、本発明では、ホールド関数のゲインG〜Gと1サンプル間に制御入力の切り替えを行う時間配分T〜Tを後述するように設定する。これによって、アクチュエータの機械共振点を励起しないようにすることができる。
【0040】
以下に、数式を用いて本発明の手法を詳細に説明する。
【0041】
図5に示すようなホールド関数を用いた場合、アクチュエータのサンプル点の応答は式(4)に示すように表される。
【0042】
【数4】
Figure 0003962527
次に、アクチュエータの伝達関数のサンプル点上の零点が望ましい配置になる時のサンプル点上の応答が式(5)で表されるとする。
【0043】
【数5】
Figure 0003962527
式(4)と式(5)の比較すると、式(6)が成り立てば、図5に示すようなホールド関数を用いた場合、サンプル点上の零点を所望の位置に配置することができ、離散化による位相遅れを少なくすることが出来ること、がわかる。
【0044】
【数6】
Figure 0003962527
アクチュエータモデルの次数がnの場合、N=nとすると、1サンプル間にn回の切り替えを行うことになるので、Bは正方行列となる。このことから、ホールド関数のゲインG〜Gを式(7)から一意に求めることができる。
【0045】
【数7】
Figure 0003962527
これで、アクチュエータの零点を所望の位置に配置することができるホールド関数が求まったことになる。なお、ここで、B −1の存在が問題となるが、制御対象が可制御の場合は必ず存在することが知られている。このことから、制御対象の次数と同じ回数だけ1サンプル間に制御指令を切り替えることにより、アクチュエータのサンプル点上の零点を任意に配置することが可能となる。
【0046】
次に、アクチュエータの機械共振点を励起しないようにすることが問題となる。ここで、時間配分T〜Tに依らずB −1が存在することから、時間配分の決定には自由度が残っている。そこで、切り替え時間の時間配分T〜Tを設定することにより、ホールド関数のアクチュエータの機械共振点におけるゲインを少なくするようにする。
【0047】
図5に示すホールド関数の周波数特性は式(8)のように表される。ここで、図5に示すホールド関数において、サンプル点(k−1)Tとサンプル点kTとの間のサンプリング周期Tにおいて、時間配分T〜Tの各々の配分時間におけるホールド値はサンプル点(k−1)Tにおける制御指令値と各々の配分時間におけるゲインG〜Gとの積で各々の配分時間において一定値に設定されている。同様にサンプル点kTとサンプル点(k+1)Tとの間のサンプリング周期Tにおいて、時間配分T〜Tの各々の配分時間におけるホールド値は、サンプル点kTにおける制御指令値と各々の配分時間におけるゲインG〜Gとの積で各々の配分時間において一定値に設定されている。
【0048】
【数8】
Figure 0003962527
この式を用いて時間配分を決定する。時間配分T〜Tを決定する際には、以下の評価関数Jと拘束条件からなる、拘束条件付き非線形最適化問題を解くことにより決定する。
【0049】
【数9】
Figure 0003962527
このような拘束条件が付いた非線形最適化問題は、逐次2次計画法を用いて解くことが可能である。
【0050】
次に、切り替え回数をアクチュエータの次数nよりも多くした場合について述べる。
【0051】
アクチュエータの機械共振点の存在する周波数帯域によっては、切り替え回数がアクチュエータの次数nと同じでは、ホールド関数のアクチュエータの機械共振点におけるゲインを十分に下げることが出来ない場合がある。このような時は、切り替え回数Nを制御対象の次数nよりも多くし、設計自由度を増やすことによりホールド関数のゲイン特性を調整することにする。この場合は、ある時間配分を設定した場合、式(6)を満たすゲインG〜Gは一意に決まらないことになる。これは、Bが正方行列にならない為である。このような場合、一般化逆行列を用いることが考えられる。Bの一般化逆行列の存在は時間配分に関係無く保証される事が分かっているが、一般化逆行列を用いた場合、無限に存在する式(6)を満たす解の内の特殊な解を一つ求めるだけである。この解を用いた場合、ホールド特性が必ずしも望ましい周波数特性を持つとは限らない。そこで本発明では、一般化逆行列を用いることなく、評価関数と拘束条件を先ほどと同じにし、制約付き非線形最適化問題を解くことにより、時間配分T〜TとゲインG〜Gを求めることにする。
【0052】
次に、以下に本発明の有効性を、計算結果と実験結果を用いて示す。
アクチュエータとして磁気ディスク装置のボコイルモータ(VCM)を制御対象とする。
【0053】
先ず始めに、実験に用いるアクチュエータの周波数特性を調べる為に、33.6kHzで位置決めした時のオープンループ特性を図6に示す。これから、実験に用いるアクチュエータは6kHZと7kHZに比較的大きな機械共振点を持っていることが分かる。この測定結果から、式(1)に相当するアクチュエータの連続系ノミナルモデルを決定する。このノミナルモデルの周波数特性を図7に示す。このノミナルモデルをサンプリング周波数4.2kHz、演算時間遅れ35μsecとして零次ホールダを仮定して離散化すると、サンプル点上の特性は図8のようになる。
【0054】
次に、式(5)に相当する望ましい位相遅れを持ったモデルとして、図9に示すものを考える。このモデルから、入力ベクトルBdeは式(9)のようになる。1サンプル間に4回の制御指令を出力する場合、式(10)が成立するようにする。
【0055】
【数10】
Figure 0003962527
ここで、評価関数をアクチュエータの機械共振点の存在する周波数から式(11)のようにする。
【0056】
【数11】
Figure 0003962527
拘束条件付き非線形最適化問題を解くことにより、以下に示す時間配分とゲインを式(12)に示すように決定した。
【0057】
【数12】
Figure 0003962527
このような制御系を構成した時のホールド関数のゲイン特性と位相特性についての周波数特性を図10に示す。図10に示すゲイン特性において6kHzから7kHzの間にゲインが非常に小さくなっている周波数領域が存在する。この周波数領域はアクチュエータの機械共振点が存在する周波数領域に対応し、これによってアクチュエータの機械共振点の影響を回避することができる。
【0058】
次に、図11を参照して、本発明に係るフィードバック制御系10について説明する。
フィードバック制御系10は、目標値11と制御対象であるボイスコイルモータ(VCM)17の出力値18とで生成される位置誤差をA/DするA/D変換器12と、所定のサンプリング周波数でサンプリングしてA/D変換された位置誤差からサンプル毎に制御指令値を生成するフィードバック制御器13と、1サンプル内を例えば式(12)に示す計算結果に基づいて複数の時間帯に分割された各々の時間帯にゲイン分配するマルチゲイン制御部14と、フィードバック制御器13から出力される制御指令値とマルチゲイン制御部14でゲイン分配されたゲインとの積を各々の時間帯に渡って一定値としてホールドするマルチホルダ15と、マルチホルダ15の出力をボイスコイルモータ17に加える駆動回路16とを備えている。
【0059】
マルチゲイン制御部14では、例えば、時間帯TではゲインGが用いられ、同様にして時間帯TではゲインGが用いられる。マルチホルダ15は、図5に示す出力タイミング波形を保持し、駆動回路16はボイスコイルモータ17に図5に示す出力タイミング波形で制御指令を出力する。マルチホルダ15は、ハードウエアとしては零次ホルダ104と同じものを用いることができる。
【0060】
以下に、フィードバック制御系10を備えた磁気ディスク装置において、フィードバック制御系10の性能を調べた結果について説明する。
【0061】
ここでは、本発明に係るフィードバック制御系10を磁気ディスク装置のボイスコイルモータ(VCM)の1位置決め制御系に適応した例を示す。VCMは磁気ヘッドの位置決めに利用される。
【0062】
まず始めに、磁気ディスク装置の装置構成について図19を参照して説明する。図19は、ロータリーアクチュエータを用いた磁気ディスク装置の概略を示したものである。ディスク301は、スピンドルモータ302に装着され、所定の回転数で回転される。ディスク301上を浮上もしくは接触した状態で情報の記録再生を行う磁気ギャップを搭載したヘッド303は、薄板状のサスペンション304の先端に取付られている。サスペンション304はアクチュエータアーム305の一端に接続されている。一方、アクチュエータアーム305の他端にはVCM17が設けられている。ボイスコイルモータ17は、このVCM17を駆動するための駆動コイル308と、駆動コイル308を固定するボビンと、駆動コイル308を挟み込むように対向して配置された永久磁石及び対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。アクチュエータアーム305は、固定軸307の上下2カ所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、VCM17により回転揺動が自在にできるようになっている。こういった磁気ディスク装置300の詳細については米国特許第5,859,748号明細書を参照することができる。
【0063】
続いて、図20を参照して上記磁気ディスク装置300のVCM17の制御方法を説明する。ディスク301には多数のトラックが同心円状に構成されていて、各トラックには、円周方向に所定の間隔で複数のサーボエリアが配置されている。サーボエリアには、VCM17のシーク制御および位置決め制御に使用するためのサーボデータが予め記録されている。ここでは、高記録密度化に伴い、例えば3.5kHz程度のサンプリング周波数を想定し、このサンプリング周波数に応じたサーボエリアの間隔が設定されている。ディスク301の枚数は、ここでは便宜的に2枚としてあるが、通常は1−5枚程度のディスクが使用されている。ここではヘッド303として、MR(Magneto−Resistive)ヘッドであるリードヘッド303aとインダクティブ・ヘッド(誘導型ヘッド)であるライトヘッド303bとが分離して実装された構造のリード/ライト分離型ヘッド303を使用している。ヘッド303はディスク301の両面のそれぞれに対向して設けられている。VCM17はモータドライバ309から駆動電流が供給されて駆動する。モータドライバ309は、D/Aコンバータ310から出力される制御電圧を駆動電流に変換してVCM17のコイル308に供給する。 さらに磁気ディスク装置300には、ヘッドアンプ回路311、リード/ライト回路312、サーボ回路313、CPU314、A/Dコンバータ315、およびディスクコントローラ316を有する。ヘッドアンプ回路311はリードヘッド303aおよびライトヘッド303bのドライバICであり、リードヘッド303aにより読み出されたリード信号を増幅するためのリードアンプおよびライトヘッド303bに書き込み電流を供給するためのライトアンプを有する。リード/ライト回路312は通常では専用の集積回路であり、リード/ライト信号の信号処理回路である。リード/ライト回路312は、リードヘッド303aにより読み出されたリード信号をヘッドアンプ回路311を介して入力し、各種の信号処理を実行して元のデータに復号化する。また、リード/ライト回路312はディスクコントローラ316から転送されたライトデータを所定の変調方式(例えばRLL(Run Length Limited)方式)により変調したライト信号をヘッドアンプ回路311に出力する。ヘッドアンプ回路311はライト信号を書き込み電流に変換してライトヘッド303bに出力する。
【0064】
ディスクコントローラ316は、磁気ディスク装置300とホストシステム(コンピュータ)317とのインタフェースを構成し、ホストシステム317との間でリード/ライトデータおよびアクセスコマンド(リード/ライトコマンド)の転送を制御する。
【0065】
ここでフィードバック制御系10に相当するサーボシステムは、CPU314と、サーボ回路313と、A/Dコンバータ315と、D/Aコンバータ310と、モータドライバ309とから構成されている。
【0066】
サーボ回路313はサーボデータ(ヘッド303の位置情報)を抽出し、かつ前記のサンプリング周波数に同期したセクタパルス(CPU314に対する割り込み信号に相当)SPを生成する。サーボデータには、主としてシーク制御に使用されるトラックアドレス(シリンダコード)とトラック範囲内の位置検出用のサーボバーストデータを含む。サーボ回路313はサーボデータから抽出したトラックアドレスCDをCPU314に出力する。A/Dコンバータ315は、サーボ回路313から抽出されたサーボバーストデータをデジタル値に変換してCPU314に出力する。CPU314は、サーボバーストデータに基づいて、あるトラック(目標トラック)の範囲内におけるヘッド303の位置を算出する。また、CPU314はトラックアドレスに基づいて、移動中のヘッド303のトラック位置を認識する。
【0067】
CPU314は予め用意された専用プログラム(後述する)を実行することにより、VCM17の位置制御を行う。CPU314は、ディスクコントローラ316を介してホストシステム317からアクセスコマンド(リード/ライトコマンド)を受信し、本実施形態に係るシーク制御と位置決め制御を実行する。CPU314は、シーク制御と位置決め制御の各制御動作により算出した制御値(デジタル値)をD/Aコンバータ310に出力する。なお、本発明の制御方法を実行するための専用プログラムは、予めCPU314に記憶されていてもよく、あるいはCD−ROMやDVD、あるいはFDなどの記録媒体よりインストール動作によりホストシステム(コンピュータ)317に組み込まれてもよい。
【0068】
以下に、フィードバック制御系10に相当するCPU314とサーボ回路313とA/Dコンバータ315と、D/Aコンバータ310とモータドライバ309とから構成されるサーボシステムを、本発明に係る図11に示すフィードバック制御系10で形成した場合と、図1に示す従来のフィードバック制御系で形成した場合とを比較した結果を示す。
【0069】
まず、図12と図13を参照して、オープンループ特性を測定した結果を示す。図12は、フィードバック制御系10を用いて、この時間配分とゲインについてマルチレイトの実行した時のサンプル点上のオープンループ特性を測定した結果を示す図である。図13は、図1に示す従来のフィードバック制御系を用い単純な零次ホールダを用いた時のオープンループ特性を示す。
【0070】
図12と図13とを比較すると明らかなように、本発明による方法を用いることにより従来方法で実現出来ないような十分な位相余有とゲイン余有をフィードバック制御系に持たせることが出来ているが、認められる。
【0071】
また、この時の各々の感度特性を本発明による方法と従来方法とについて、図14、図15に示す。これらの図から、本発明の方法を用いることにより従来方法に比べて200Hz以上の帯域での感度特性のゲインを落とすことが出来ていることが分かる。
【0072】
次に、サンプル点上の位置決め精度を測定した結果を図16と図17に示す。これは、200kHz以上の帯域での感度特性のゲインを落とすことが出来ているからである。この時の位置決め誤差の3σを比較すると、本発明による方法を用いることにより位置決め精度を約14%向上させることができている。この位置決め精度の改善度合いは外乱の周波数帯域によって大きく変わり、感度特性の200200Hz以上の増幅部に支配的な外乱が存在する場合は、位置決め精度の改善度合いは20%を越す場合もある。
【0073】
次に、サンプル点間における制御性能を調べた結果を説明する。磁気ディスク装置の場合、サンプル点間の応答を得ることが不可能であるので、位置決め時の騒音に依って評価する。図18に本発明に係るマルチレート制御を用いた時の騒音測定結果(a)、マルチレート制御の時間配分とゲインの設定を最適に設定しなかった時の騒音測定結果(b)、従来制御を用いた時の騒音測定結果(c)を示す。
【0074】
本発明のマルチレート制御を用いた場合には、非最適マルチレート制御の場合(b)や従来制御を用いた場合(c)に比べて、アクチュエータの機械共振点の励起を回避する上で良好な特性を有することが認められる。
【0075】
なお、非最適マルチレート制御の場合(b)は、6kHz近くの機械共振を激しく励起していることが認められる。従って、マルチレート制御において、本発明におけるように1サンプル間での切り替え時間配分とゲインとを最適に設定することが必須であることがわかる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の構成によれば、サンプリング周波数が求められる制御帯域に対して十分には高くない場合でも、制御対象の共振モードの影響を回避して高精度な位置決めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来フィードバック制御系を示すブロック図。
【図2】零次ホールダを用いて離散化した時のアクチュエータのゲイン特性(a)と位相特性(b)の例を示す図。
【図3】零点の位置を変えた時に位相回復し得ることを示すためのゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図。
【図4】一般化ホールド関数を用いた時の制御指令出力タイミングを示す図。
【図5】本発明におけるマルチホールドを用いた時の制御指令出力タイミングを示す図。
【図6】オープンループのゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図(サンプリング周波数:33.6kHz)。
【図7】ボイスコイル(VCM)のノミナルモデルのゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図。
【図8】0次ホールダを用いてノミナルモデルを離散化したときのゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図(演算時間遅れ:35μsec)。
【図9】望ましい零点を持つ時のVCMの離散モデルのゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図。
【図10】マルチホールダのゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図。
【図11】本発明に係る制御系を示すブロック図。
【図12】サンプル点上のオープンループのゲイン特性(a)と位相特性(b)の測定結果(マルチレート制御)を示す図。
【図13】サンプル点上のオープンループのゲイン特性(a)と位相特性(b)の測定結果(従来方法)を示す図。
【図14】サンプル点上の感度のゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図(マルチレート制御)。
【図15】サンプル点上の感度のゲイン特性(a)と位相特性(b)を示す図(従来方法)。
【図16】マルチレート制御を用いた時の位置誤差の分布を示すヒストグラム図。
【図17】従来制御を用いた時の位置誤差の分布を示すヒストグラム図。
【図18】位置決め制御時の騒音の測定結果を本発明に係るマルチ制御(a)、非最適マルチ制御(b)、従来制御(c)について示す図。
【図19】磁気ディスクの全体構成を示す斜視図。
【図20】磁気ディスクの制御系を示すブロック図。
【符号の説明】
10 フィードバック制御装置
11 目標値
13 フィードバック制御器
14 マルチゲイン手段
15 マルチホールド手段
16 駆動手段
17 制御対象

Claims (4)

  1. 目標値と制御対象から出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック制御器と、
    所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を長さの異なる複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン手段と、
    前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン手段で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし制御波形を生成するマルチホールド手段と、
    前記マルチホールド手段で生成した制御波形を前記制御対象に加える駆動手段と、
    を備え
    前記所定時間帯分割則及び前記所定ゲイン付与則は、
    前記差信号を前記サンプリング周波数でサンプリングし離散化することに伴う伝達関数におけるサンプル点上の零点を、サンプリング周期中でゲインを1とした場合のサンプル点上の零点とは異ならせるように設定するものであるとともに、
    記マルチホールド手段の周波数特性におけるゲインを、前記制御対象の有する機械的共振点が存在する周波数帯で低下させるようにするものである
    ことを特徴とするフィードバック制御装置。
  2. 目標値と制御対象から出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック工程と、
    所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を長さの異なる複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン付与工程と、
    前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン付与工程で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし制御波形を生成するマルチホールド工程と、
    前記マルチホールド工程で生成した制御波形を前記制御対象に加える駆動工程と、
    を備え
    前記所定時間帯分割則及び前記所定ゲイン付与則は、
    前記差信号を前記サンプリング周波数でサンプリングし離散化することに伴う伝達関数におけるサンプル点上の零点を、サンプリング周期中でゲインを1とした場合のサンプル点上の零点とは異ならせるように設定するものであるとともに、
    記マルチホールド手段の周波数特性におけるゲインを、前記制御対象の有する機械的共振点が存在する周波数帯で低下させるようにするものである
    ことを特徴とするフィードバック制御方法。
  3. 磁気ヘッド用アクチュエータの位置決めに用いられる目標値と前記アクチュエータから出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック制御器と、
    所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を長さの異なる複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン手段と、
    前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン手段で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし制御波形を生成するマルチホールド手段と、
    前記マルチホールド手段で生成した制御波形を前記アクチュエータに加える駆動手段と、
    を備え
    前記所定時間帯分割則及び前記所定ゲイン付与則は、
    前記差信号を前記サンプリング周波数でサンプリングし離散化することに伴う伝達関数におけるサンプル点上の零点を、サンプリング周期中でゲインを1とした場合のサンプル点上の零点とは異ならせるように設定するものであるとともに、
    記マルチホールド手段の周波数特性におけるゲインを、前記制御対象の有する機械的共振点が存在する周波数帯で低下させるようにするものである
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 磁気ヘッド用アクチュエータの位置決めに用いられる目標値と前記アクチュエータから出力される出力値との差信号をサンプリング周波数でサンプリングし各々のサンプリング時毎に制御指令値を生成するフィードバック工程と、
    所定時間帯分割則に従って1サンプリング周期を長さの異なる複数の時間帯の組合せに分割し、所定ゲイン付与則に従って前記複数の時間帯の各々の時間帯毎にゲインを付与するマルチゲイン付与工程と、
    前記複数の時間帯の各々の時間帯毎に、前記制御指令値と前記マルチゲイン付与工程で付与されるゲインとの積を一定値として前記時間帯に渡ってホールドし制御波形を生成するマルチホールド工程と、
    前記マルチホールド工程で生成した制御波形を前記アクチュエータに加える駆動工程と、
    を備え
    前記所定時間帯分割則及び前記所定ゲイン付与則は、
    前記差信号を前記サンプリング周波数でサンプリングし離散化することに伴う伝達関数におけるサンプル点上の零点を、サンプリング周期中でゲインを1とした場合のサンプル点上の零点とは異ならせるように設定するものであるとともに、
    記マルチホールド手段の周波数特性におけるゲインを、前記制御対象の有する機械的共振点が存在する周波数帯で低下させるようにするものである
    ことを特徴とする磁気ディスク装置の制御方法。
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