JP3961493B2 - 三角形ポリゴンの頂点情報を算出するためのゲーム・プログラム、それを格納する記録媒体、及びゲーム装置 - Google Patents
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Description
近年、ゲーム装置の多くは、モニタ、テレビなどの表示装置に、地形などの図形を立体的に表示し、リアルな画像をプレーヤーに体験させている。地形などの立体図形を表現する手法の1つとして、三角形ポリゴンの頂点を利用する手法が、知られている。具体的には、その手法は、予め用意された頂点から三角形ポリゴンを生成し、そのポリゴンを立体図形の表面として描画する。その際、立体図形の表面の質感を表現するために、三角形ポリゴンのそれぞれの表面には、テクスチャが貼られる。
図3は、中点変位法を説明するための図である。図3が示すように、2つの頂点A及びBの中点Cは、乱数によって求められたY方向の変位Y1によって、生成される(非特許文献1を参照)。さらに、2つの頂点A及びCの中点Dは、乱数によって求められたY方向の変位Y2によって生成され、また、2つの頂点B及びCの中点Eは、乱数によって求められたY方向の変位Y3によって生成される(非特許文献1を参照)。
本発明の他の目的は、明細書全体及び図面を参照することにより、当業者にとって明らかであろう。
図4は、視点と立体図形との距離に応じて三角形ポリゴンの数が変化する様子を表す図である。本発明に従って、予め用意された頂点の数は、図4中の左図が示すように、視点が立体図形から最も遠ざかったときのポリゴン数(最も低い詳細レベル)によって、決定される。視点が立体図形に近づく程、詳細レベルは増加し、予め用意された頂点から新たな頂点が生成される。即ち、予め用意された2つの頂点から1つの頂点が生成され、大きい三角形ポリゴンは、小さいポリゴンへと分割される。なお、頂点の座標データは、頂点の位置(X及びZ座標)及び高さ(Y座標)で管理される。
図5は、3次元仮想空間のフィールドを説明するための図である。図5に示すように、3次元仮想空間のフィールドは、格子状に配列された頂点よって構成される。各頂点のX及びZ方向の間隔は、それぞれLX及びLZであり、X及びZ方向の頂点の数は、それぞれNX及びNZである。また、各頂点には、番号が付与されており、その番号は、X方向の最小から最大の方向及びZ方向の最小から最大の方向に向かって、アルファベットの「Z」を描くように(矢印51)、頂点毎に1つずつ大きくなる。
セルの中心値は、セルに含まれる4つの基本頂点の中心値である。例えば、第1セルの場合、4つの基本頂点は、第1、第2、第5及び第6頂点であり、4つの基本頂点の中心値は、基本頂点データに含まれる4つの第1、第2、第5及び第6頂点の位置(X及びZ座標)及び高さ(Y座標)の中心値である。
セルの分割数は、視点(仮想カメラ71)と各セルの中心値との距離に依存し、0〜最大分割数(例えば、「3」)までの整数値である。この例において、第1基準距離は、例えば、12,800mであり、第2基準距離は、例えば、6,400mであり、第3基準距離は、例えば、3,200mである。(第1基準距離)<(仮想カメラ71と各セルの中心値との距離)の場合、分割数は、「0」である。(第2基準距離)<(仮想カメラ71と各セルの中心値との距離)≦(第1基準距離)の場合、分割数は、「1」である。(第3基準距離)<(仮想カメラ71と各セルの中心値との距離)≦(第2基準距離)の場合、分割数は、「2」である。(仮想カメラ71と各セルの中心値との距離)≦(第3基準距離)の場合、分割数は、「3」である。
セルにおける高さ方向の変位レベルは、予め設定されている値であり、0〜最大変位レベル(例えば、「3」)までの整数値である。高さ方向の変位レベルは、以下に詳細に説明するように、中点変位法による中点(新しい頂点)の変位量を調整する値である。
セルに対応する頂点の番号は、セルに対応する基本頂点の番号及び追加頂点の番号を含む。
ここで、Y1−2MIDは、頂点1及び2の中点の高さであり、Rは、係数(例えば0.1)であり、random(−1,1)は、−1から1までの乱数であり、L1−2は、頂点1及び2間の長さであり、Sは、係数(例えば0.5)×セルの変位レベルである。
同様に、三角形ポリゴンの頂点情報を算出する手段は、他の新たに生成される頂点(第14、第15、第16及び第17頂点)の高さ(Y座標)を、基礎となる2つの頂点から、中点変位法を用いて算出する。また、三角形ポリゴンの頂点情報を算出する手段は、他の新たに生成される頂点の位置(X及びZ座標)を、基礎となる2つの頂点の中点の位置として、算出する。このようにして、追加頂点のX、Y及びZ座標が求められると、図8の右図のように、三角形ポリゴンの頂点情報を算出する手段は、追加頂点を、描画用の頂点の座標データに追加し、その結果、描画用の頂点の座標データが更新される(ステップ1003)。
図20は、図7の第1セルを構成する2つの三角形ポリゴンのうちの1つの三角形ポリゴンが、4つのより小さい三角形ポリゴンへと分割される様子を立体的に表す図である。
R×random(−1,1)×L1−2×S
である。この変位量は、第1セルの分割数が「0」から「1」に更新されたときにのみ求められ、図20に示すように、新たに生成される第13頂点が出現する。このことは、分割数の変化した瞬間、2つの頂点(第1及び第2頂点)の中点が、新たに生成される第13頂点に、急に移動することを意味する。従って、新たに生成される頂点の高さの変位量は、緩やかに変化することが望ましい。
M13=R×random(−1,1)×L1−2×S
である。
ここで、分割数「1」における変化率d1=l第1基準−視点/L第1基準−第2基準である。図21に示すように、l視点−第1基準は、第1基準距離と視点との距離であり、L第1基準−第2基準は、第1基準距離と第2基準距離との距離であり、M13は、第13頂点のモーフィング情報である。なお、モーフィング情報M13は、第1セルの分割数が「0」から「1」に更新されたときにのみ求められ、分割数が「1」の区間において、一定である。
d2=l第2基準−視点/L第2基準−第3基準
であり、分割数「3」における区間であって、(最大基準距離)<(仮想カメラ71と各セルの中心値との距離)≦(第3基準距離)の場合の変化率は、
d3=l第3基準−視点/L第3基準−最大基準
である。(仮想カメラ71と各セルの中心値との距離)≦(最大基準距離)の場合、変化率は採用されず、モーフィング処理は行われない。即ち、仮想カメラ71と各セルの中心値との距離が、最大基準距離以下になった場合、新たに生成される頂点の高さは、一定となる。
図23は、図9のセル・データをより詳細に説明するための図であり、図24は、図8の頂点データをより詳細に説明するための図である。図23に示すように、セル・データは、そのセル内の三角形ポリゴンの表面に貼られるテクスチャを特定することができるテクスチャ情報(例えば、テクスチャID)を含む。テクスチャ及びテクスチャ情報は、記録媒体(例えば、CD−ROM11)に記憶されており、ゲーム装置の初期設定によって、ゲーム・プログラムとともにメモリ14にロードされる。テクスチャ情報は、セル・データに展開される。
ただし、α13_C>1の場合、α13_C=1、α13_C<0の場合、α13_C=0
ここで、α1−2_CMIDは、頂点1及び2のα値の中間値、即ち、(α1_C+α2_C)/2であり、Tは、係数(例えば1.5)であり、random(−1,1)は、−1から1までの乱数であり、divは、第1セルの分割数である。
M’13=T×random(−1,1)/2div
である。α値に関するモーフィング情報M’13にも変化率d1を採用すると、新たに生成される第13頂点のα値(α13)は、以下の式を用いて、計算される。
ただし、α13>1の場合、α13=1、α13<0の場合、α13=0
ここで、分割数「1」における変化率d1は、
d1=l第1基準−視点/L第1基準−第2基準
である。図28は、セル・データ並びに頂点の座標データ及びα値が更新される手順を表す第3のフローチャートであり、図22と比較して、ステップS2804の手順が異なる。
図24に戻り、頂点データは、頂点におけるカラー情報(R値、G値、B値)を含むことが好ましい。このカラー情報は、三角形ポリゴンのそのものの色(例えば、地面の色)を表し、三角形ポリゴンにテクスチャが更に被せられる場合、三角形ポリゴンは、頂点におけるカラー情報とテクスチャのカラー情報(R値、G値、B値)とを合成した色で表示される。カラー情報は、記録媒体(例えば、CD−ROM11)に予め記憶されており、ゲーム装置の初期設定によって、メモリ14にロードされ、頂点データに展開される。
ここで、R1−2MIDは、頂点1及び2のR値の中間値、即ち、(R1+R2)/2であり、RPは、パレット・カラーのR値であり、Uは、パレット・カラーに向かう強弱を表すレベル(0〜1までの数値、固定値、例えば、0.5)であり、divは、第1セルの分割数である。パレット・カラーに向かう強弱を表すレベルは、初期データとして、記録媒体(例えば、CD−ROM11)に予め記憶されており、ゲーム装置の初期設定によって、メモリ14にロードされる。
ここで、分割数「1」における変化率d1=l第1基準−視点/L第1基準−第2基準である。
Claims (15)
- コンピュータを、三角形ポリゴンの頂点情報を算出する手段として機能させるためのゲーム・プログラムであって、
頂点情報を算出する前記手段は、1つの第1三角形ポリゴンを4つの第2三角形ポリゴンに分割する際に、4つの第2三角形ポリゴンを構成する6つの頂点情報のうちの1つの頂点情報を、第1三角形ポリゴンを構成する3つの頂点情報のうちの2つの頂点情報から、算出し、
頂点情報は、頂点の座標成分を含み、
頂点情報を算出する前記手段は、前記1つの頂点情報に含まれる座標成分を、前記2つの頂点情報の座標成分の中間値からの変位量であって、乱数に基づく変位量によって、算出し、
頂点情報を算出する前記手段はさらに、視点の移動によって1つの第1三角形ポリゴンが4つの第2三角形ポリゴンに分割された直後に対応する変位量の場合には、乱数に基づく変位量を実質的にゼロに修正するように算出する、ゲーム・プログラム。 - コンピュータを、三角形ポリゴンの頂点情報を算出する手段として機能させるためのゲーム・プログラムであって、
頂点情報を算出する前記手段は、1つの第1三角形ポリゴンを4つの第2三角形ポリゴンに分割する際に、4つの第2三角形ポリゴンを構成する6つの頂点情報のうちの1つの頂点情報を、第1三角形ポリゴンを構成する3つの頂点情報のうちの2つの頂点情報から、算出し、
頂点情報は、頂点の座標成分を含み、
頂点情報を算出する前記手段は、前記1つの頂点情報に含まれる座標成分を、前記2つの頂点情報の座標成分の中間値からの変位量であって、乱数に基づく変位量によって、算出し、
頂点情報を算出する前記手段はさらに、視点が対象図形に近づこうとして基準距離に到達したことよって1つの第1三角形ポリゴンが4つの第2三角形ポリゴンに分割された直後に対応する変位量と比較して、視点が対象図形に更に近づこうとして基準距離を通過したことに対応する変化量の場合には、乱数に基づく変位量を通過距離に応じて大きくするように修正するように算出する、ゲーム・プログラム。 - 請求項1に記載のゲーム・プログラムであって、
頂点情報を算出する前記手段はさらに、視点が対象図形に近づこうとして基準距離に到達したことよって1つの第1三角形ポリゴンが4つの第2三角形ポリゴンに分割された直後に対応する変位量と比較して、視点が対象図形に更に近づこうとして基準距離を通過したことに対応する変化量の場合には、乱数に基づく変位量を通過距離に応じて大きくするように修正するように算出する、ゲーム・プログラム。 - 請求項1〜請求3の何れか1項に記載のゲーム・プログラムであって、頂点の座標成分は、X成分、Y成分及びZ成分のうちの少なくとも1つである、ゲーム・プログラム。
- 請求項1〜請求3の何れか1項に記載のゲーム・プログラムであって、頂点の座標成分は、高さを表すY成分である、ゲーム・プログラム。
- 請求項5に記載のゲーム・プログラムであって、頂点情報を算出する前記手段はさらに、高さに関する前記変位量を、変位量の強弱を表す複数のレベルによって、調整する、ゲーム・プログラム。
- 請求項6に記載のゲーム・プログラムであって、前記複数のレベルのうちの1つのレベルは、前記変位量をゼロにする、ゲーム・プログラム。
- 請求項5に記載のゲーム・プログラムであって、頂点情報を算出する前記手段はさらに、高さに関する前記変位量を、視点の移動に対して、緩やかに変化するように算出する、ゲーム・プログラム。
- 請求項1〜請求3の何れか1項に記載のゲーム・プログラムであって、
頂点情報は、頂点のα値をさらに含み、
頂点情報を算出する前記手段はさらに、前記1つの頂点情報に含まれるα値を、前記2つの頂点情報のα値の中間値からの変位量であって、乱数に基づく変位量によって、算出する、ゲーム・プログラム。 - 請求項9に記載のゲーム・プログラムであって、
頂点の座標成分は、高さを表すY成分であり、
高さに関する変位量の基礎となる前記乱数が、α値に関する変位量の基礎となる前記乱数と等しい、ゲーム・プログラム。 - 請求項9に記載のゲーム・プログラムであって、頂点情報を算出する前記手段はさらに、α値に関する前記変位量を、視点の移動に対して、緩やかに変化するように算出する、ゲーム・プログラム。
- 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のゲーム・プログラムであって、
頂点情報は、頂点のR、G及びB値をさらに含み、
頂点情報を算出する前記手段はさらに、前記1つの頂点情報に含まれるR、G及びB値のそれぞれを、前記2つの頂点情報のR、G及びB値のそれぞれの中間値からの変位量であって、乱数に基づく変位量によって、算出する、ゲーム・プログラム。 - 請求項11に記載のゲーム・プログラムであって、頂点情報を算出する前記手段はさらに、R、G及びB値に関する前記変位量を、視点の移動に対して、緩やかに変化するように算出する、ゲーム・プログラム。
- 請求項1〜請求項13の何れか1項に記載のゲーム・プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- コンピュータによって、請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の手段が機能するゲーム装置。
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