JP3960713B2 - センターリング用カテーテルシステム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は血管、脈管、その他体内の管状組織の中で、治療用のカテーテルもしくは診断用のカテーテルを、血管、脈管、その他体内の管状組織内の断面の中心、もしくは狭窄部での断面中心に位置付けさせる、つまりセンターリングさせる必要があるカテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
心筋梗塞や狭心症等の原因となる血管内狭窄、特に冠動脈狭窄の治療としては、PTCA(経皮経管的冠動脈血管形成術)バルーンカテーテルと言われる先端にバルーンが配置されたカテーテルを用いて狭窄部を拡張することが主流に行われている。この手技をより詳しく説明すると、まず、ガイディングカテーテルというPTCAバルーンカテーテル誘導用の中腔で外径がφ2mm〜φ3mmのカテーテルを大動脈内に誘導し、その先端を冠動脈の入り口部に配置する。その次にPTCAバルーンカテーテルのガイド役になるガイドワイヤと呼ばれる外径φ0.010インチ〜0.035インチのワイヤをこのガイディングカテーテル内に誘導し、冠動脈の狭窄部を通過させる。その次に先端にバルーンが配置されたPTCAバルーンカテーテルをガイドワイヤに沿わせて冠動脈まで誘導し、同じく狭窄部を通過させ、そのバルーン部を狭窄部に配置させる。そして高圧の生理食塩水、造影剤等でバルーンを拡張することにより狭窄部を強制的に開けるものである。
【0003】
しかしこのPTCA治療法は、治療後、3ヶ月〜6ヶ月という短期間で、再狭窄、つまり繰り返し狭窄が約40%の確率で起こるという大きな問題がある。再狭窄は、バルーンによる血管の強制拡張により血管壁が損傷、その後の治癒過程において平滑筋細胞の過度の増殖により引き起こされることが証明されている。
【0004】
この再狭窄に対しては、ステントと呼ばれる金属管を、バルーン拡張後に留置することで再狭窄の発生する割合が20%以下に低減できることが確認されているが、臨床面からこの数字をさらに低減させることが急務となっている。
【0005】
この再狭窄の発生割合をさらに低減する必要性に対し、最近、欧米において、再狭窄防止法として血管内放射線照射治療の臨床的応用が進められており、その結果が注目されている。一部の臨床治験においては再狭窄が発生する確率が約7%まで低減できる結果が出ている。このような好結果が出ている理由は、バルーン拡張後に適切な線量の放射線を病変部に照射すれば治癒過程の細胞増殖を抑止することが可能になるためと言われている。
【0006】
現在、この用途に使用されている治療システムとして、血管内放射線照射治療用カテーテルシステムがある。これは、PTCAバルーンカテーテルによる病変部拡張後、もしくはステント留置後に行うものである。より詳しくは、PTCA処置後、PTCAバルーンカテーテルを体外に引き出し、次に、チューブ状シャフトを有する血管内放射線照射治療カテーテルを病変部まで誘導、到達させる。そして、先端にアイソトープ等の放射線源を有し、樹脂チューブで被覆されたワイヤ(放射線ワイヤ)を、このチューブ状シャフト内腔を通して、病変部まで誘導、到達させ、必要とされる時間の間、放射線源より放射線を照射するシステムである。これに関しては米国特許第5199939号にその詳細、つまり放射線ワイヤの構造と、放射線ワイヤを血管狭窄部までデリバリーするシステムが開示されている。
【0007】
照射が終わると放射線ワイヤを体外へ引き出し(回収)、そして、血管内放射線照射治療カテーテルも体外に引き出し、治療を終えることになる。放射線ワイヤの誘導、回収は、術者の被爆を防止するためにリモートローダ・アンローダの遠隔自動操作により行われるのが一般的であり、特に癌治療分野では良く行われている。これらについては、米国特許第5199939号、米国特許第5302168号、米国特許第5213561号、特表平10−507951等に開示されている。
【0008】
最近の臨床応用において、血管壁への均一照射の必要性と、治療中もしくは放射線照射中に近位側血管から遠位側(抹消側)血管への血流の確保、すなわち灌流機構の必要性が大きく認識されてきた。血管壁への均一照射に関しては、放射線源が血管内の病変部に位置づけされた時、血管断面の中心からずれると、放射線源に近すぎる血管壁は過度に放射線照射を受け、血管の壊死、動脈瘤等を引き起こす結果になる。また、その逆に放射線源から遠い血管壁には平滑筋の増殖を抑止するのに充分な線量の放射線が届かないことになる。この理由は放射線源から照射される放射線のエネルギーが、放射線源からの距離に従って急激に低下するからである。したがって血管内放射線照射治療用カテーテルシステムには、放射線源が、血管断面の中心、もしくは狭窄部での断面中心に位置付けさせる、いわゆるセンターリング機能を有することにより、血管壁に対して均一に線量を照射できる機構が重要であり、要求されている。
【0009】
もう1つの要求項目である近位側血管から遠位側(抹消側)血管への血流の確保、すなわち灌流機構の必要性に関しては、使用する放射線がβ線の場合は、必要照射時間が約5分〜10分、γ線の場合は約10分〜30分と長時間に及ぶ。照射時間として、この様に長い時間が必要な場合、もしその照射中に冠動脈血液が抹消冠動脈血管へ流れないのであれば、抹消部の心筋細胞は虚血の状態となりアンギーナ等の重大症状を引き起こす。したがって放射線を照射している間、または、照射中のセンタリングをしている間は常に抹消血管へ血液を流せる機構、つまり灌流機構が血管内放射線照射治療カテーテルシステムに必要となる。また放射線を照射していない時、もしくはセンタリングをしていない時でも、小径の冠動脈内にカテーテルが誘導、もしくは配置されている時、遠位側血管への血液の流れに支障をきたすことがあってはならない。
【0010】
これらを考慮した場合、上述した先行特許の技術では下記の問題点が生じる。まず米国特許第5199939号においては、図1に示すように、前述の放射線ワイヤ1をチューブ状シャフト内腔2を通して病変部3まで誘導、到達させるものであるが、この特許明細書において、チューブ状シャフトをプロービングカテーテル4と呼んでおり、この材質は樹脂である。通常、樹脂でできたカテーテルを誘導するためには、誘導する前に、前述のガイドワイヤという金属でできたワイヤを、ガイド役として、血管内狭窄部を通過させておく。このガイドワイヤがないと、たとえ樹脂でできたカテーテルを金属で補強していても、屈曲した血管、もしくは枝血管を選択して誘導することは、実際上、不可能である。米国特許第5199939号記載の技術はプロービングカテーテル、放射線ワイヤどちらにも、その様なガイドワイヤが通過するような内腔がない。また最近重要性が認識された前述のセンターリング手段についても、米国特許第5199939号には開示されていない。したがって、米国特許第5199939号の技術では臨床上満足の得られるシステムを実現することは不可能である。
【0011】
これに対して、特表平9−507783には、センターリング機能と灌流機能を同時に実現する数種のメカニズムが開示されている。センターリング機能を実現する1つの方法として螺旋型ローブ5があり、これは図2に示すようにカテーテルシャフト用チューブ6の周りにバルーン5を螺旋状に巻き付けて配置したものである。また特表平9−507783には、カテーテルシャフトチューブの先端部にだけガイドワイヤ用内腔7が配置されているモノレールタイプと、カテーテル全長に渡ってガイドワイヤ用内腔が配置されているオーバーザワイヤタイプが開示されている。このカテーテルをガイドワイヤ8に沿って病変部まで誘導した後、センターリングのために螺旋状バルーンを膨らませ(拡張し)、そして放射線源ワイヤ9をこのカテーテルシャフト用チューブ6内腔を通して誘導し、放射線源10を先端部に位置づけさせる。そして螺旋状バルーンを膨らませる(拡張する)ことにより、図2に示すように血管11の断面のほぼ中心に放射線源が位置づけされるものである。また、螺旋状バルーンはその螺旋形状であるがゆえに、拡張時にその溝12を通じて血液がバルーンの近位側13から遠位側14へ供給される。
【0012】
しかし、特表平9−507783の場合には、特殊な工夫をしなければ、小径の冠動脈への応用、血液の灌流に関して、下記のような問題点や不都合点が生じる。
【0013】
まず第1の問題は、図2に示すようなモノレールタイプの場合、カテーテルシャフトの先端部15の外径が、ガイドワイヤ用内腔7の存在のために、大きくなることである。また前述のように、この特許にはオーバーザワイヤタイプも開示しており、この場合は遠位側のカテーテルシャフトに3つの内腔、つまり放射線ワイヤ用の内腔34、ガイドワイヤ用の内腔33、螺旋状バルーンを液体で拡張するために液体が通るバルーン拡張用内腔35が存在することになり、その分、カテーテルシャフト外径(図3のD−shaft)が大きくなる。また、螺旋状バルーンの部分もカテーテルシャフトには2つの内腔、つまり放射線ワイヤ用の内腔34とガイドワイヤ用の内腔33が存在することになり、その分、カテーテルシャフト外径が大きくなる。これを図3に示す。一般的に冠動脈は大動脈に比べて血管径が小さく、また冠動脈の遠位側(末梢側)はより小径となる。病変部がこの冠動脈の遠位側に存在する場合、このようにシャフト外径が大きいと、カテーテル誘導時に血管壁との摩擦が大きくなるため、大きな誘導時抵抗が生じたり、最悪の場合にはカテーテルが病変部まで到達しない場合がある。また、カテーテルシャフト遠位部の周辺には、螺旋状に配置したバルーン等のセンターリング手段を有するが、カテーテル誘導は、このバルーンを収縮させた状態で行う。この場合、カテーテルシャフト径が大きいと、その周辺に配置されている螺旋状バルーンが収縮している状態での外径(図3のD−total)も大きくなってしまうことになる。これも誘導時抵抗を大きくする大きな要因となる。
【0014】
第2の問題は、図2のモノレールタイプのカテーテルシャフト先端部15のように径(図2のD−tip)が大きい場合、もしくは図3のオーバーザワイヤタイプのようにカテーテルシャフトの外径(D−shaft)が大きいと、充分な量の血液が冠動脈の遠位側に流れないことである。この理由は、血管内放射線照射用のカテーテルが冠動脈内に配置されている時に、冠動脈に流れこむ血液が、血管と血管内放射線照射用のカテーテルとの間のクリアランスを流れることになり、血管内放射線照射用のカテーテルの外径が大きいと、その分クリアランスが小さくなるためである。
【0015】
第3の問題はセンターリングを行いながら放射線を照射している時には、図2に示すモノレールタイプの場合は、金属製のガイドワイヤ8が螺旋状バルーン5の外側に配置されるため、放射線源からの放射線が一部ガイドワイヤでブロックされ、実際に血管壁に届く放射線量が不均一になることである。このことは放射線としてβ線を使う時には致命的な問題となりえる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、血管、脈管、その他体内の管状組織の中で、治療用のカテーテルもしくは診断用のカテーテルを、血管、脈管、その他体内の管状組織内の断面の中心、もしくは狭窄部での断面中心に位置付けさせる、つまりセンターリングさせる必要があるカテーテルであって、センターリング機能を実現する手段を先端に配備するカテーテルにおいて、上述の不都合点をなくすことである。
【0017】
つまり血管内放射線照射用のカテーテル外径、特に遠位部の外径を充分に小さくし、特に径が小さい冠動脈血管に対しても、誘導がスムーズに行え、また血液の灌流に影響を与えることが少なく、放射線照射時にガイドワイヤの障害による放射線の照射線量の低下を防止することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決するために、本発明の特徴とするところは、まず、治療用のカテーテルもしくは診断用のカテーテルを、血管、脈管、その他体内の管状組織の断面の中心、もしくは血管内狭窄部での断面中心に位置付けさせる(センターリングさせる)ための医療用カテーテルシステムであり、このシステムはセンターリング用カテーテルと、導入用カテーテルの2種類の特殊な構造のカテーテルで構成され、これらのカテーテルは、放射線源を誘導する時にガイドワイヤを体外に回収できることを可能とするものである。
【0019】
センターリング用カテーテルはセンターリング機能を実現するカテーテルであり、導入用カテーテルは、病変部の治療用カテーテルもしくは診断用カテーテル等を、センターリング用カテーテル内へ導入するための機能を有するカテーテルである。
【0020】
このセンターリング用カテーテルはその遠位部にセンターリング手段を有し、且つ、導入用カテーテルを受け入れるための導入用カテーテル用内腔を有しており、この導入用カテーテル用内腔は少なくともセンターリング手段から先端にかけて軸方向に伸び且つ遠位端、近位端とも開口している。
【0021】
また、導入用カテーテルは、少なくとも先端部にガイドワイヤが通過するガイドワイヤ用内腔を有し、かつその近位側には軸方向の大部分に渡って伸びていて遠位側先端が開口していない内腔を有している。その他の導入用カテーテルは、先端部に、前記遠位端の開口から当該先端部の側面に設けられた開口を通じて形成される、ガイドワイヤが通過するガイドワイヤ用内腔を有し、かつその近位側に軸方向の大部分に渡って伸びていて遠位側先端が開口していない内腔を有している。この内腔は、治療用カテーテルもしくは診断用カテーテルが通過するためのもので、ここでは治療診断カテーテル用内腔と呼ぶ。
【0022】
また、本発明の血管内放射線照射用のカテーテルシステムの実際の使用方法として、次の2種類の方法が応用できる。
【0023】
第1番目の方法は、外径0.010インチ〜0.035インチのガイドワイヤが血管内病変部を通過している状態で、まずセンターリング用カテーテルを血管内病変部まで誘導させる。つまり、ガイドワイヤの近位端部を導入用カテーテル用内腔先端部から、導入用カテーテル用内腔に挿入し、ガイドワイヤに沿ってセンターリング用カテーテルを血管内に誘導しセンターリング手段を病変部に位置づけさせる。次に、導入用カテーテルを血管内、センターリング用カテーテルの導入用カテーテル用内腔を通して血管内病変部まで誘導する。つまり、ガイドワイヤの近位端部をガイドワイヤ用内腔の先端部より、該ガイドワイヤ内腔に挿入、通過させ、該ガイドワイヤに沿って導入用カテーテルを血管内に誘導し、センターリング用カテーテルの導入用カテーテル用内腔の近位開口端から、導入用カテーテルの最先端部を通過させる。
【0024】
そして、導入用カテーテルの先端部が、導入用カテーテル内腔に挿入したところで、センターリング用カテーテルと導入用カテーテルの位置を固定したまま、ガイドワイヤを体外へ取り出す。さらに、導入用カテーテルを導入用カテーテル内腔の遠位側に向かって誘導させていき、センターリング手段の部位に、導入用カテーテルの遠位部の目的とする部分を位置づけさせる。それから放射線源ワイヤを導入用カテーテル内に導入し、病変部まで誘導し、センターリング手段の部位で正確に放射線源を位置づけするもの、もしくはこれらの操作を含む方法である。
【0025】
第2番目の方法は、導入用カテーテルを誘導する時に、導入用カテーテルが柔軟すぎて操作性が劣る場合に使うもので、その内部に補強用のダミーワイヤを挿入して、導入用カテーテルを誘導するものである。より詳しくは、外径0.010インチ〜0.035インチのガイドワイヤが血管内病変部を通過している状態で、ガイドワイヤの近位端部を導入用カテーテル用内腔先端部から、該導入用カテーテル用内腔に挿入し、該ガイドワイヤに沿ってセンターリング用カテーテルを血管内に誘導し、センターリング手段を病変部に位置づけさせる。次に、補強用のダミーワイヤを治療診断カテーテル用内腔の先端まで挿入することと、ガイドワイヤの近位端部をガイドワイヤ用内腔の先端部から、ガイドワイヤ内腔に挿入、通過させることを行い、該ガイドワイヤに沿って導入用カテーテルを血管内に誘導する。なお、上述の補強用のダミーワイヤの治療診断カテーテル用内腔への挿入は、ガイドワイヤをガイドワイヤ内腔に挿入、通過させてから行ってもよい。
【0026】
そして、センターリング用カテーテルの導入用カテーテル用内腔の近位開口端から、導入用カテーテルの最先端部を通過させ、導入用カテーテルのガイドワイヤ内腔部の一部が、導入用カテーテル内腔に挿入できたところで、センターリング用カテーテルと導入用カテーテルの位置を固定したまま、該ガイドワイヤを体外へ取り出す。そして導入用カテーテルを、さらに導入用カテーテル内腔の遠位側へ誘導させていき、センターリング手段の部位に、導入用カテーテルの遠位部の目的とする部分を正確に位置づけさせてから、補強用のダミーワイヤを治療診断カテーテル用内腔から取り出す。次に放射線源ワイヤを導入用カテーテル内に導入し、病変部まで誘導し、センターリング手段の部位で正確に放射線源を位置づけするもの、もしくは少なくともこれらの工程を含むものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係わるセンターリング用カテーテルシステムの種々の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0028】
【実施例】
図4を用いて本発明の実施例を示す。本実施例では冠動脈血管内放射線照射カテーテルシステムを製作した。このシステムはセンターリング用カテーテル16と導入用カテーテル32の2つのカテーテルから構成されている。
【0029】
まずセンターリング用カテーテル16について以下、図4−aを用いて説明する。センターリング用カテーテルの構造として、より一般的に使用されているモノレールタイプとした。これは導入用カテーテル内腔17の近位端18がセンターリング用カテーテル16の途中で開口して終端するもので、前述の導入用カテーテル32もしくはガイドワイヤ8が終端開口部18でカテーテルの外に出るタイプのものである。構造について、まずセンターリング機能を実現する手段として、螺旋状バルーン5を使用した。シャフトに関しては、近位側セグメント19を構成するシャフトとして、ステンレス(SS314V)製の、外径/内径がφ0.53mm/φ0.33mm、長さが110cmの金属管20を使用した。なお、金属管20の外面にはポリテトラフルオロエチレン製の被覆(図示せず)を施した。被覆材料に関しては、ポリテトラフルオロエチレン以外にもポリエチレン、EVA、ポリアミド等の材料を使用することが可能である。
【0030】
金属管の近位端にはポリカーボネートを使って射出成型したマニフォールド21を接着した。接着剤としてはシアノアクリレート系のLoctite社製接着剤4011を使用した。マニフォールドは後述するセンターリング手段、本実施例では螺旋状バルーン5を膨らますための液体を注入するためのコネクタとして機能する。カテーテルの遠位側セグメント23を補強するために補強ワイヤ24を用い、この近位端25を金属管の遠位端22にレーザー溶接で固定した。なお、この補強ワイヤはφ0.20mmからφ0.080mmと先端に向かって減径、つまりテーパー形状に研磨加工されているものであり、材質は同じくステンレス(SS314V)であり、長さは約20cmである。そして遠位側セグメント23を構成する螺旋状バルーンを拡張させるためのチューブ(バルーン拡張用チューブ)26として外径/内径がφ0.45mm/φ0.30mm、長さが22cmのポリアミドエラストマーであるPEBAX(Atochem社製ショア硬度72D)のチューブを押し出し成型で作った。このバルーン拡張用チューブの一方の端部28を金属管の遠位端22に接着し、補強ワイヤ24がバルーン拡張用チューブ26の内部を通るようにして、遠位側に向かって伸びるように配置した。
【0031】
次にセンターリング用カテーテルの遠位部を形成する導入用カテーテル用内腔17を作るために、外径/内径がφ0.95mm/φ0.75mm、長さが20cmの高密度ポリエチレン製のチューブを押し出し成型により作った。この導入用カテーテル用内腔チューブ27の材質としては、ポリエチレンに限らず、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、あるいはそれらのエラストマー等の樹脂が使える。また、導入用カテーテル用内腔17のためのチューブの内径に関しては、使用する予定の治療用カテーテル、診断用カテーテルの外径に合わせて設計した導入カテーテルの外径に適合するサイズに決定することが望ましい。今回は後述する放射線ワイヤの外径がφ0.42mmであり、導入用カテーテルの外径/内径は後述のようにφ0.68mm/φ0.48mm、したがって導入用カテーテルが通過するチューブの内腔の内径をφ0.75mmとした。
【0032】
導入用カテーテル用内腔17のためのチューブの長さとしては20cmに限る必要はない。導入用カテーテル32を血管内に誘導する時に、センターリング用カテーテル16からのバックアップをより利用したいのであれば、チューブを長くするほうが好ましい。一方、バックアップより、センターリングの遠位側セグメント23の外径の小ささを重視するのであれば、チューブを短くするほうが好ましい。これは当業者にとっては容易に理解されることである。この導入用カテーテル用内腔チューブ27を、前述の螺旋状バルーン拡張チューブ26とを隣り合わせに配置し、導入用カテーテル用内腔チューブ27が約3cm程度、遠位側に突き出すようにする。そして導入用カテーテル用内腔チューブ27と螺旋状バルーン拡張チューブ26が隣り合わせになっている部分を、ポリテトラフルオロエチレン製の熱収縮チューブ(図示せず)により、互いに解けないように、固定した。なお、熱収縮チューブとしてはポリテトラフルオロエチレン以外にも、ポリオレフィン、EVA、ポリエチレン等のチューブが使用できることは言うまでもない。
【0033】
螺旋状バルーン用の材料として、ポリウレタン(日本ミラクトラン社製 ミラクトラン E395NAT)を用いて、内径/外径がφ0.23mm/φ0.37mmのチューブを押し出し成形した。これを、特許公開公報昭63−183070等に示すようなブロー成形により、1軸延伸もしくは2軸延伸を行い、その結果、成形後のバルーンのサイズは、外径がφ1.00mm、内径がφ0.972mmになった。
【0034】
より詳細なブロー成型の条件として、押し出し成型したばかりの、内径/外径が0.23mm/0.40mm、25cm長のチューブを室温で軸方向に約2.5倍にまず延伸する。この後、希望バルーン形状と同じ形状のキャビティを持つ金型内に、延伸したチューブをセットし、片端に栓をし、もう片側に高圧エアー源を接続する。この状態で金型の温度を50℃にし、8atmのエアーをチューブ内部に加えることによりバルーンを成型した。この後、エアー圧を6atmにし、金型の温度を85℃に上げ2分間、熱処理をした。これはバルーンの寸法安定性を向上させるためである。
【0035】
この様にして成形したバルーン5を、図4−aに示す様に、導入用カテーテル用内腔チューブ27の遠位部の周囲に螺旋状に配置し、バルーン5とチューブ27の外面とを接着剤で接着した。螺旋状バルーン5の遠位端29は気密になるように平らにし、段差を最小限にして接着剤により、導入用カテーテル用内腔チューブ27の先端部表面に接着固定した。螺旋状バルーン5の近位端30は螺旋状バルーン拡張用チューブ26の遠位端31に、気密になるように、接着した。接着剤としてはポリウレタン系接着剤を用いたが、UV硬化型接着剤、エポキシ系接着剤も使用可能である。なお、上述の接着時には、その直前にバルーン表面、チューブ外面をプラズマ処理をした。その理由は、導入用カテーテル用内腔チューブ27を構成している樹脂がポリエチレンであり、これに接着することが難しく、プラズマ処理により接着強度を向上させるためである。結局、図4−aに示す「Dia.」である最終的な螺旋状バルーンの拡張した時の外径はおおよそφ3.0mmになった。
【0036】
次に導入用カテーテルとして図4―bに示す様な構造のものを作った。このカテーテルは、図4―bと図4−cに示すように先端部にガイドワイヤ8が通過するガイドワイヤ用内腔33を有し、その近位側にカテーテルの軸方向の大部分に渡って伸びて先端が密封している治療診断用カテーテル用内腔34を有するものである。この治療診断用カテーテル用内腔34は、一般的には治療用カテーテルもしくは診断用カテーテルが通過するためにあるが、本実施例では放射線源ワイヤ9が通過するためにある。これを図4−eに示す。放射線源10は放射線ワイヤ9内で被覆密封されているが、それに加えて、治療診断用カテーテル用内腔34の先端が密封しているので放射線源ワイヤ9でも血液に触れる危険性がなく、安全上、非常に望ましい。
【0037】
具体的な導入用カテーテルの作り方を図5に示す。図5−aに示すように外径/内径がφ0.68mm/φ0.48mm、長さが180cmの高密度ポリエチレン製チューブ35を押し出し成型で作り、図5−bに示す様に高密度ポリエチレン製のチューブの先端に、同じ高密度ポリエチレン製の栓36をし、熱溶着した。このチューブが導入用カテーテルの治療診断カテーテル内腔を形成する。なお、この熱溶着の時、チューブの内径をφ0.48mmに維持しておくためにφ0.47mmの芯材(図示せず)を通しておいた。そして同様に高密度ポリエチレンを使って射出成形により先端部37(図5−c)を作り、その中に、図5―dに示すように曲げられたφ0.47mmの芯材38を挿入し、上述のチューブと突き合わせるように配置した。そしてそれらの周囲にポリオレフィン製の熱収縮チューブ(図示せず)で覆い、熱により収縮させ、チューブ35と先端部37を熱で溶かして一体とした。この後、熱収縮チューブを剥ぎ取り、また芯材38も引き抜いた。このようにした作った導入用カテーテル32は図4−bのような形状になり、この先端部をガイドワイヤ8が、その治療診断カテーテル用内腔34を放射線源ワイヤ9が通る。これを図4−c、図4−eに示す。
【0038】
なお、放射線源ワイヤ9、センターリング用カテーテル16、そして導入用カテーテル32の遠位部、特にセンターリング手段である螺旋状バルーンの両端部付近にあたるところには、X線不透過物質である金や白金等でつくられたリング状のマーカー41をチューブ上に取り付けておくことが強く望まれる。その理由はX線透視下で医師が、センターリング中の実際の放射線源の位置を確認するために好都合であるからである。これを図4−a、4−b、4−eに示す。
【0039】
次に実際にこのシステムを、効率良く臨床的にどのように使用するのか、つまり上述のカテーテルシステムを用いて、どのように血管内放射線照射を行うのかについて、図を用いて説明する。導入用カテーテルをそのまま誘導するか、補強用ワイヤ(ダミーワイヤ)を導入用カテーテル内に挿入して誘導するかという点で2種類の使用方法が考えられる。
【0040】
PTCAバルーンカテーテルもしくはステント等の処置が終わり、外径0.010インチ〜0.035インチのガイドワイヤが血管内病変部を通過している状態であるとする。基本的な方法としては、まずセンターリング用カテーテル16を病変部まで誘導し、次に導入用カテーテル32を病変部まで誘導する。その後、放射線ワイヤ9を病変部まで誘導し照射し、そしてそれらをすべて体外へ回収する。
【0041】
第1番目の方法は、体外に出ているガイドワイヤの近位端部をセンターリング用カテーテルの導入用カテーテル用内腔先端部より、導入用カテーテル用内腔に挿入し、ガイドワイヤに沿ってセンターリング用カテーテルを血管内に誘導し、センターリング手段を病変部に位置づけさせる。次に、体外に出ているガイドワイヤの近位端部を導入用カテーテルのガイドワイヤ用内腔の先端部より、ガイドワイヤ内腔に挿入、通過させ、ガイドワイヤに沿って導入用カテーテルを血管内に誘導する。
【0042】
そして、センターリング用カテーテルの導入用カテーテル用内腔の近位開口端から、導入用カテーテルの最先端部を通過させ、導入用カテーテルのガイドワイヤ内腔部の一部が、導入用カテーテル内腔に挿入したところ(図4−c)で、センターリング用カテーテルと導入用カテーテルの位置を固定したまま、ガイドワイヤを体外へ取り出す。次に導入用カテーテルをさらに該導入用カテーテル内腔内の遠位側へ誘導させていき、センターリング手段の部位に、導入用カテーテルの遠位部の目的とする部分を位置づけさせる。この場合、それぞれのカテーテルの遠位部に取り付けられている上述のX線不透過物質でできたリング状のマーカーをX線透視下で合わすことになる。それが終わると、放射線源ワイヤ9を導入用カテーテル内に導入し、病変部まで誘導し、センターリング手段の部位で正確に該放射線源を位置づけする(図4―e)。この場合は上述のリング状のマーカーにより位置づけができる。そしてその後、放射線源より必要な線量が照射された後、放射線ワイヤ、導入用カテーテル、センターリング用カテーテルを体外に回収するものである。
【0043】
第2番目の方法は、同じく体外に出ているガイドワイヤの近位端部をセンターリング用カテーテルの導入用カテーテル用内腔先端部より、導入用カテーテル用内腔に挿入し、ガイドワイヤに沿ってセンターリング用カテーテルを血管内に誘導し、センターリング手段を病変部に位置づけさせる。次に、補強用のダミーワイヤ(図示せず)を導入用カテーテルの治療診断カテーテル用内腔の先端まで挿入しておき、体外に出ているガイドワイヤの近位端部を導入用カテーテルのガイドワイヤ用内腔の先端部より、ガイドワイヤ内腔に挿入、通過させ、ガイドワイヤに沿って導入用カテーテルを血管内に誘導する。
【0044】
そして、センターリング用カテーテルの導入用カテーテル用内腔の近位開口端から、導入用カテーテルの最先端部を通過させ、導入用カテーテルのガイドワイヤ内腔部の一部が、導入用カテーテル内腔に挿入したところ(図4−c)で、センターリング用カテーテルと導入用カテーテルの位置を固定したまま、ガイドワイヤを体外へ取り出す。次に導入用カテーテルをさらに該導入用カテーテル内腔内の遠位側へ誘導させていき、センターリング手段の部位に、導入用カテーテルの遠位部の目的とする部分を位置づけさせる。この場合、それぞれのカテーテルの遠位部に取り付けられている上述のX線不透過物質でできたリング状のマーカーをX線透視下で合わすことになる。そして補強用のダミーワイヤを治療診断カテーテル用内腔から取り出す。それが終わると、放射線源ワイヤ9を導入用カテーテル内に導入し、病変部まで誘導し、センターリング手段の部位で正確に該放射線源を位置づけする(図4―e)。この場合は上述のリング状のマーカーにより位置づけができる。そしてその後、放射線源より必要な線量が照射された後、放射線ワイヤ、導入用カテーテル、センターリング用カテーテルを体外に回収する。
【0045】
以上の実施例で示す本発明により、カテーテルの外径、特に遠位部から先端部にかけての外径を充分に小さくできる。これは従来技術が2つの内腔が必要だったことに対して、本発明ではセンターリング用カテーテル16の導入用カテーテル用内腔17のみとなるためである。このことにより、特に径が小さい冠動脈血管に対しても、カテーテルの誘導をスムーズに行うことができ、また血液の灌流に影響を与えることも少なくできる。また放射線照射時にガイドワイヤは体外に回収されているので、ガイドワイヤの障害による放射線の照射線量の低下も防止できた。
【0046】
以上、本発明とその実施例について説明したが、上述説明以外にも多くのバリエーション、または他の用途に本発明の技術は応用できる。本実施例では、冠動脈再狭窄防止用の血管内放射線照射治療カテーテルを記載したが、冠動脈以外の末梢血管、透析シャント再狭窄予防としても応用可能であることは当業者にとって自明なことである。また、血管内放射線照射治療用カテーテルシステム以外でも、つまりセンターリングするものが放射線源以外でも、例えば、血管内超音波内視鏡(IVUS)等にも応用することが可能である。
【0047】
また、本実施例では螺旋状バルーンの材質としてポリウレタンを使ったが、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィン系樹脂シリコーン、天然ゴム、合成ゴムの中から選ばれた1種の樹脂、もしくは2種以上の樹脂がブレンドされたものであってもよい。
【0048】
本実施例では、センターリング機能を果たす手段として、螺旋状バルーンのみを示したが、複数の軸方向に長尺のバルーンや、その他の手段であっても、上述と同様の方法が応用できることは当業者にとって自明なことである。
【0049】
【発明の効果】
本発明により、血管内放射線照射用のカテーテルの外径、特に遠位部の外径を充分に小さくできた。その結果、特に径が小さい冠動脈血管に対しても、誘導がスムーズに行うことができ、また血液の灌流に影響を与えることも少なく、しかも放射線照射時にガイドワイヤは体外に回収されているので、ガイドワイヤの障害による放射線の照射線量の低下も防止できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】米国特許第5199939号の実施例である。
【図2】特表平9−507783の実施例(モノレールタイプ)である。
【図3】特表平9−507783の実施例(オーバーザワイヤタイプ)である。
【図4】本発明の実施例を示す。
図4―a
本発明の実施例でセンターリング用カテーテルにガイドワイヤが挿入されているところを示す図である。
図4−b
本発明の実施例で導入用カテーテルを示す。
図4−c
本発明の実施例で、導入用カテーテルにガイドワイヤが挿入され、かつ導入用カテーテルの先端部がセンターリング用カテーテルの導入カテーテル用内腔に挿入されたところを示す図である。
図4−d
本発明の実施例で、導入用カテーテルからガイドワイヤが引き抜かれ、その後、導入用カテーテルがさらにセンターリング用カテーテルの導入カテーテル用内腔の遠位側に誘導されたところを示す図である。
図4−e
本発明の実施例で、導入用カテーテル内に放射線ワイヤが誘導され、正確に位置づけされているところを示す図である。
【図5】導入用カテーテルの製作の仕方を示す図である。
図5−a
高密度ポリエチレンチューブの先端に栓をつめたところを示す。
図5−b
図5−aでできたチューブの先端にガイドワイヤ内腔チューブを熱溶着させているところを示す図である。
【符号の説明】
1 放射線ワイヤ
2 プロービングカテーテルの内腔
3 病変部
4 プロービングカテーテル
5 螺旋状に配置されたバルーン
6 カテーテルシャフト
7 ガイドワイヤ用内腔
8 ガイドワイヤ
9 放射線源ワイヤ
10 放射線源
11 血管
12 溝
13 螺旋状バルーンの近位側
14 螺旋状バルーンの遠位側
15 カテーテルシャフトの先端部
16 センターリング用カテーテル
17 導入用カテーテル内腔
18 導入用カテーテル内腔の近位端
19 センターリング用カテーテルの近位側セグメント
20 金属管
21 マニフォールド
22 金属管の遠位端
23 センターリング用カテーテルの遠位側セグメント
24 補強ワイヤ
25 補強ワイヤの近位端
26 バルーン拡張チューブ
27 導入用カテーテル用内腔チューブ
28 バルーン拡張チューブの近位端
29 螺旋状バルーンの遠位端
30 螺旋状バルーンの近位端
31 バルーン拡張チューブの遠位端
32 導入用カテーテル
33 ガイドワイヤ用内腔
34 治療診断用カテーテル用内腔
35 高密度ポリエチレン製のチューブ(治療診断カテーテル用内腔を形成)
36 高密度ポリエチレン製のチューブの先端につめる栓
37 ガイドワイヤ内腔を形成する高密度ポリエチレン製のチューブ
38 芯材
39 高密度ポリエチレン製の小片
40 熱収縮チューブ
41 X線不透過物質で作られたリング状のマーカー

Claims (4)

  1. 治療用のカテーテルもしくは診断用のカテーテルを、血管、脈管、その他体内の管状組織の断面の中心、もしくは血管内狭窄部での断面中心に位置付けさせる(センターリングさせる)ためのシステムであって、該システムが少なくとも、センターリング機能を有するセンターリング用カテーテルと、該治療用カテーテルもしくは該診断用カテーテル等の導入機能を有する導入用カテーテルから構成され、該センターリング用カテーテルはその遠位部にセンターリング手段を有し、且つ、該導入用カテーテルを受け入れるための導入用カテーテル用内腔を有し、該導入用カテーテル用内腔は少なくともセンターリング手段が配置された部位から先端チップにかけて軸方向に伸び、且つ遠位端と近位端が開口しており、さらに当該センターリング用カテーテルの全長の1/2以上の長さに渡って近位側から遠位側に向かって伸びる金属管を有し、且つ該金属管からさらに遠位側に向かって伸びる補強用のワイヤを有しており、該導入用カテーテルは、少なくとも先端部にガイドワイヤが通過するガイドワイヤ用内腔を有し、かつその近位側に軸方向の大部分に渡って伸びていて遠位側先端が開口していない内腔を有しており、該内腔が該治療用カテーテルもしくは該診断用カテーテルが通過するための内腔であることを特徴とする医療用カテーテルシステム。
  2. 治療用のカテーテルもしくは診断用のカテーテルを、血管、脈管、その他体内の管状組織の断面の中心、もしくは血管内狭窄部での断面中心に位置付けさせる(センターリングさせる)ためのシステムであって、該システムが少なくとも、センターリング機能を有するセンターリング用カテーテルと、該治療用カテーテルもしくは該診断用カテーテル等の導入機能を有する導入用カテーテルから構成され、該センターリング用カテーテルはその遠位部にセンターリング手段を有し、且つ、該導入用カテーテルを受け入れるための導入用カテーテル用内腔を有し、該導入用カテーテル用内腔は少なくともセンターリング手段が配置された部位から先端チップにかけて軸方向に伸び、且つ遠位端と近位端が開口しており、該導入用カテーテルは、先端部に、前記遠位端の開口から当該先端部の側面に設けられた開口を通じて形成される、ガイドワイヤが通過するガイドワイヤ用内腔を有し、かつその近位側に軸方向の大部分に渡って伸びていて遠位側先端が開口していない内腔を有しており、該内腔が該治療用カテーテルもしくは該診断用カテーテルが通過するための内腔であることを特徴とする医療用カテーテルシステム。
  3. 該センターリング用手段が螺旋状に配置されたバルーンであることを特徴とする請求項1または2記載の医療用カテーテルシステム。
  4. 該螺旋状バルーンの材質がポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン、天然ゴム、合成ゴムの中から選ばれた1種の樹脂、もしくは2種以上の樹脂がブレンドされた樹脂であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の医療用カテーテルシステム。
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