JP3960197B2 - 材料試験機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種材料の評価を行うための材料試験機に関する。
【従来の技術】
材料試験機においては、一般に、試験片の両端部を一対の掴み具によって把持した状態で、一方の掴み具を他方の掴み具に対して相対的に移動させる負荷機構を備えるとともに、その負荷により試験片に作用する刻々の試験力をロードセルによって検出し、また、試験片の刻々の歪みを歪み計で検出する。
【0002】
汎用的な材料試験機においては、通常、テーブルに対して接近/離隔自在のクロスヘッドを設け、このクロスヘッドとテーブルにそれぞれ掴み具を装着して試験片の両端部を把持し、クロスヘッドをテーブルに対して離隔させることによって、試験片に引張負荷を付与する構造が採用される。試験の開始指令や、クロスヘッドの手動操作による移動指令は、試験機本体に隣接して配置された操作盤などに設けられたスイッチを操作することによって付与するようになっており(例えば特許文献1参照)、あるいはパーソナルコンピュータが付属されている場合にはそのパーソナルコンピュータを操作することによって付与できるようになっているものもある。
【0003】
また、掴み具として例えばエア駆動式のものをオプションとして付属させる場合においては、その開閉操作用のスイッチは試験機本体に固定されるようになっている(例えば同じく特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−298084号公報(第3頁,図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、試験の多様化により、試験片の状況を確認しながら試験機を操作する必要が生じることがあり、このような場合、オペレータの安全を確保しながら、オペレータが試験機の状態や試験力や伸びなどの刻々の計測結果などを知ったうえで、操作をしやすくすることが要求される。また、上記したエア駆動式のチャックなどのオプション品の操作スイッチなどは操作盤とは別の位置に配設されることが多く、このような場合にはオペレータにとって操作がより煩雑となるという問題もある。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、試験片の状況などを確認しながら容易に試験機を操作することができ、安全を確保しながら試験の開始/停止やマニュアル操作を良好な作業性のもとに行うことのできる材料試験機の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の材料試験機は、テーブルに対してクロスヘッドが相対移動することにより、試験片に対して負荷を与える負荷機構と、その負荷により試験片に作用する試験力および歪みをそれぞれ検出するロードセルおよび歪み計を備えた材料試験機において、上記負荷機構に駆動指令を与えるためのスイッチ群を備えた可搬式の手元コントローラを有し、その手元コントローラには、上記ロードセルおよび歪み計による刻々の試験力および歪みの検出結果をそれぞれ表示するデジタル表示部が設けられているとともに、上記負荷機構の動作および状態を表示する上記クロスヘッドの動く向きにそれぞれ対応した2つの動作/状態表示灯を備え、その動作/状態表示灯は、上記負荷機構の状態および動作を表示色および点滅の組み合わせにより表示するものであり、試験開始を行うことのできない状態ではどちらも消灯され、試験開始前はそのうちの試験開始により上記クロスヘッドが動く向きに対応する方の表示灯が一つの色で点灯し、試験中は同じ表示灯が同じ色で点滅するとともに、試験終了後は、上記クロスヘッドがリターン動作する際に、上記クロスヘッドがリターンする向きに対応する方の表示灯が上記一つの色とは異なる別の色で点灯し、リターン中はその表示灯がその色で点滅するように構成されていることによって特徴づけられる(請求項1)。
【0008】
ここで、本発明においては、上記手元コントローラに、試験片を把持する掴み具の開閉操作ボタンを少なくとも含む、オプション装置の操作ボタンが設けた構成(請求項2)を採用することが好ましい。
【0009】
本発明は、負荷機構を駆動するためのスイッチ群を固定式の操作盤に設けず、自由に持ち歩きすることのできる可搬式の手元コントローラに設けるとともに、その手元コントローラに試験力および歪みの刻々の検出結果をデジタル表示し、かつ、負荷機構の動作および状態を表示する動作/状態表示灯を設けることによって、所期の目的を達成しようとするものである。
【0010】
すなわち、自由に持ち歩きすることのできる手元コントローラに負荷機構の駆動指令を与えるスイッチ群を設けるとともに、試験力および歪みの検出結果をデジタル表示することによって、オペレータは試験片に近い位置や、所要の調整を行うべき任意の位置において、刻々の試験力並びに歪みを認識しながら試験機を操作することができ、安全を確保しながら良好な作業性のもとに負荷機構のマニュアル操作などを行うことができる。
【0011】
そして、負荷機構の状態と動作、すなわちマニュアル駆動状態にあるのか自動運転中であるのかの状態、試験開始が可能な状態にあるのか否かなどの状態と、負荷機構の動いている向きなどを、表示色と点滅の組み合わせによって表示する動作/状態表示部を併せて設けることによって、より作業の安全性を向上させることができる。具体的には、クロスヘッドの動く向きにそれぞれ対応した2つの動作/状態表示灯を備え、試験開始を行うことのできない状態ではどちらも消灯され、試験開始前はそのうちの試験開始により前記クロスヘッドが動く向きに対応する方の表示灯が一つの色で点灯し、試験中は同じ表示灯が同じ色で点滅するとともに、試験終了後は、上記クロスヘッドがリターン動作する際に、上記クロスヘッドがリターンする向きに対応する方の表示灯が上記一つの色とは異なる別の色で点灯し、リターン中はその表示灯がその色で点滅するようにしている。
【0012】
また、請求項2に係る発明のように、掴み具をはじめとするオプション装置の操作スイッチをも、この手元コントローラに設けることによって、作業性をより向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の全体構成を模式図であり、図2にはその手元コントローラ30の構成例を示す正面図である。
【0014】
試験機本体1は、テーブル11上に2本の鉛直のねじ棹12a,12bを配置するとともに、そのねじ棹12a,12bにクロスヘッド13の両端部をナットを介して支承した構造を有している。各ねじ棹12a,12bは、駆動装置14の駆動によって回転が与えられ、これによってクロスヘッド13が上下動するように構成されている。
【0015】
試験片Wは、例えば引張試験を行う場合、テーブル11とクロスヘッド13にそれぞれ装着された掴み具15a,15bによって両端部が把持され、その状態でクロスヘッド13を上昇させることにより、試験片Wに引張荷重が加えられる。
【0016】
試験片Wに作用する試験力はクロスヘッド13に配置されているロードセル16によって刻々と検出され、また、試験片の歪み(伸びまたは縮み)は歪み計17によって刻々と検出される。
【0017】
ロードセル16による試験力の検出結果および歪み計17による歪みの検出結果は、それぞれに対応するアンプおよびA−D変換器を備えるとともに、CPUとその周辺機器を主体として構成された試験機コントローラ20に刻々と取り込まれる。試験機コントローラ20は、これらの各検出結果を取り込むとともに、駆動装置14に対して駆動制御信号を供給する。試験中においては、上記した各検出値のうち制御量に設定されている検出値があらかじめ設定されている目標値に一致するように駆動装置14に対して制御信号供給する。
【0018】
試験機コントローラ20は、パーソナルコンピュータ21に接続されており、このパーソナルコンピュータ21は、試験機コントローラ20を介して取り込んだ試験力および歪の検出データに所要のデータ処理を施して表示器21aに表示し、あるいはプリンタ22からプリントアウトするとともに、試験機コントローラ20に対して制御条件などの設定を行うことができる。
【0019】
そして、試験機コントローラ20には手元コントローラ30が接続されている。この手元コントローラ30は、片手で持つことのできる大きさと重さを有しているとともに、フレキシブルなコード30aによって試験機コントローラ20に接続され、自由に持ち歩きすることができる。
【0020】
この手元コントローラ30には、図2に示すように、各種スイッチ、表示灯、およびデジタル表示器などが設けられており、以下、これらについて逐次説明する。
【0021】
スタートスイッチ31aおよびストップスイッチ31bは、試験の開始および停止指令を与えるスイッチであり、リターンスイッチ31cは、試験終了後にクロスヘッド13を試験開始当初の位置に復帰させるためのスイッチである。
【0022】
また、マニュアルスイッチ32aはマニュアルモードにするためのスイッチであって、このマニュアルモードが選択されると、マニュアル表示灯32bが点灯するとともに、以下に示すスイッチ群を操作することによって、マニュアルジョグ操作を行うことができる。
【0023】
すなわち、マニュアルモードにおいて上昇スイッチ32cまたは下降スイッチ32dを押すことにより、その押している間だけクロスヘッド13が上昇または下降する。また、回転つまみ32eを回転操作することによって、その回転の向きに、回転量に応じてクロスヘッド13が上昇または下降する。
【0024】
クロスヘッド13の動作ないしは状態は、動作/状態表示灯33aおよび33bによって詳細に表示される。すなわち、試験開始を行うことのできない状態では、表示灯33a,33bはいずれも消灯される。また、試験開始前は、動作/状態表示灯33aおよび33bのうち、試験開始によりクロスヘッド13が動く向きに対応する方が緑色で点灯する。試験中はクロスヘッド13が動いている向きに対応する方が緑色で点滅する。更に、試験終了後は、動作/状態表示灯33aおよび33bのうち、前記したリターンスイッチ31cを押すことによってクロスヘッド13がマニュアルリターンする向きに対応する方が赤色で点灯し、マニュアルリターン中は同じく対応する向きの方が赤色で点滅する。また、マニュアルモードジョグ操作時においては、クロスヘッド13が動いている向きに対応する方が黄色で点滅する。
【0025】
また、試験片Wに作用する試験力および歪みは、それぞれに対応して設けられているデジタル表示器34a,34bに刻々と表示される。
【0026】
更に、掴み具15a,15bとして、例えばエア駆動式などの開閉駆動可能なものをオプション装置として用いる場合には、チャック開閉操作スイッチ群35を操作することによりって開閉させることができ、また、自動伸び計をオプション装置として採用する場合には、伸び計操作スイッチ群36を操作することによってそのアームの移動や設定などを行うことができるようになっている。
【0027】
以上の実施の形態によると、手元コントローラ30を持って、例えば試験片Wに近い位置で試験の準備(クロスヘッド13のマニュアル移動)や試験開始指令、更にはオプション装置であるエア駆動式の掴み具の開閉操作などを行うことが可能となり、多様な試験に対して良好な作業性のもとに各種操作を行うことができる。また、クロスヘッド13の動きや状態がカラー表示や点滅などで詳細に表示されるので、より安全に作業を行うことができる。
【0028】
なお、以上の実施の形態においては、ねじ棹によりクロスヘッドを移動させる方式の材料試験機に本発明を適用した例を示したが、油圧駆動式などの他の駆動方式の材料試験機にも等しく適用し得ることは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、材料試験機の負荷機構に対して各種駆動指令を与えるためのスイッチ群を、自由に持ち歩ける可搬式の手元コントローラに設けるとともに、その手元コントローラには、試験片に作用する刻々の試験力および歪みの検出値も併せてデジタル表示するので、オペレータは試験片に近い位置など、作業のし易い位置で各種調整をしながら、安全を確保しつつ材料試験機を操作することができる。例えば、圧縮試験や曲げ試験の試験片のセット時において、試験機と試験片との隙間などを手元で操作しながら容易に調整することが可能となる。また、大きな操作盤が不要となることから、材料試験機の設置面積を小さくすることができるという利点もある。
【0030】
しかも、負荷機構の状態と動作が、動作/状態表示灯により、その表示色および点滅の組み合わせにより詳細に表示されるため、試験機の動作をより安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の全体構成を示す模式図である。
【図2】 本発明の実施の形態における手元コントローラの構成例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 試験機本体
11 テーブル
12a,12b ねじ棹
13 クロスヘッド
14 駆動装置
15a,15b 掴み具
16 ロードセル
17 歪み計
20 試験機コントローラ
21 パーソナルコンピュータ
30 手元コントローラ
33a,33b 動作/状態表示灯
Claims (2)
- テーブルに対してクロスヘッドが相対移動することにより、試験片に対して負荷を与える負荷機構と、その負荷により試験片に作用する試験力および歪みをそれぞれ検出するロードセルおよび歪み計を備えた材料試験機において、
上記負荷機構に駆動指令を与えるためのスイッチ群を備えた可搬式の手元コントローラを有し、その手元コントローラには、上記ロードセルおよび歪み計による刻々の試験力および歪みの検出結果をそれぞれ表示するデジタル表示部が設けられているとともに、上記負荷機構の動作および状態を表示する上記クロスヘッドの動く向きにそれぞれ対応した2つの動作/状態表示灯を備え、その動作/状態表示灯は、上記負荷機構の状態および動作を表示色および点滅の組み合わせにより表示するものであり、試験開始を行うことのできない状態ではどちらも消灯され、試験開始前はそのうちの試験開始により上記クロスヘッドが動く向きに対応する方の表示灯が一つの色で点灯し、試験中は同じ表示灯が同じ色で点滅するとともに、試験終了後は、上記クロスヘッドがリターン動作する際に、上記クロスヘッドがリターンする向きに対応する方の表示灯が上記一つの色とは異なる別の色で点灯し、リターン中はその表示灯がその色で点滅するように構成されていることを特徴とする材料試験機。 - 上記手元コントローラに、試験片を把持する掴み具の開閉操作ボタンを少なくとも含む、オプション装置の操作ボタンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の材料試験機。
Priority Applications (1)
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| JP2002311700A JP3960197B2 (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 材料試験機 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002311700A JP3960197B2 (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 材料試験機 |
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