JP3959712B2

JP3959712B2 - Assistant grip mounting structure

Info

Publication number: JP3959712B2
Application number: JP2002073688A
Authority: JP
Inventors: 正春星野; 浩之今釜
Original assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Current assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Priority date: 2002-03-18
Filing date: 2002-03-18
Publication date: 2007-08-15
Anticipated expiration: 2022-03-18
Also published as: JP2003267113A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両におけるアシスタントグリップの取付構造に関し、更に詳しくは、ルーフパネルの側部に配設されるルーフサイドレールインナパネルにブラケットを介してアシスタントグリップを取付けるようにしたアシスタントグリップの取付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
自動車等の車両にあっては、乗員の乗降動作を容易に行ない得るように、車両の室内天井部にアシスタントグリップが備えられる場合がある。図１０は、従来におけるアシスタントグリップ５０の取付構造を示すものであって、従来においては、図１０及び図１１に示すような断面ハット形状のブラケット５１を介してアシスタントグリップ５０を室内天井部のルーフサイドレールインナパネル（ルーフパネル５２の側部に結合されるレールサイドパネル）５３に取付けるようにしている。
【０００３】
アシスタントグリップ固定用のブラケット５１としては、図１１に示す如く一枚の鋼板（ブラケット素材）を断面ハット形状に屈曲成形して成る部材、すなわち、アシスタントグリップ５０の取付面となる平坦状の中央取付板部５１ａと、この中央取付板部５１ａの両側に屈曲成形された２つの脚部５１ｂ，５１ｃと、これらの脚部５１ｂ，５１ｃの端部にそれぞれ屈曲成形された取付片部（フランジ片部）５１ｄ，５１ｅとを有する断面ハット形状の部材が従来より用いられている。
【０００４】
しかして、図１２及び図１３（ａ）に示すように、上述のブラケット５１が縦又は横方向に沿って延びるように配置されると共に、ブラケット５１の取付片部５１ｄ，５１ｅがルーフサイドレールインナパネル５３の車室内側の内面αに当てがわれた状態で、ルーフサイドレールインナパネル５３にスポット溶接Ｓにて取付けられるようになっている。そして、ルーフサイドレールインナパネル５３に取付けられたブラケット５１の中央取付板部５１ａとアシスタントグリップ５０の取付片部５０ａとの間に図１０に示す如く成形天井５４を挟み込んだ状態の下でアシスタントグリップ固定用のクリップ若しくはねじ５５を成形天井５４及びブラケット５１の挿通孔５６，５７に挿入して、このクリップ若しくはねじ５５にてブラケット５１，成形天井５４及びアシスタントグリップ５０を３者一体に固定することにより、アシスタントグリップ５０がブラケット５１を介してルーフサイドレールインナパネル５３の内面αに取付けられるようになっている。
【０００５】
また、ブラケット５１の取付片部５１ｄ，５１ｅは、図１３（ｂ）に示すように、ルーフサイドレールインナパネル５３の車室外側の外面βに当てがわれた状態でスポット溶接Ｓにて取付けられる場合もある。
【０００６】
なお、図１０において、５８は室内天井部の側部においてルーフサイドレールインナパネル５３との間に閉断面形状部を構成するようにこのルーフサイドレールインナパネル５３に接合されたサイドボディアウタパネル、５９はこのサイドボディアウタパネル５８とルーフサイドレールインナパネル５３との接合部に取付けられたウェザストリップである。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如き従来のアシスタントグリップ５０の取付構造では、乗員がアシスタントグリップ５０を使用する際にこのアシスタントグリップ５０にかかる荷重（アシスタントグリップ５０が図１０において矢印Ｆで示すように下方に引かれる際にアシスタントグリップ５０に加わる荷重）に対して強度上不利になるおそれがある。そのため、ブラケット５１の板厚を厚くしたりブラケット５１を大型化する等の対策が必要であり、それに伴い重量の増大やコストアップを来たすという不具合を生じる。
【０００８】
また、アシスタントグリップ５０に図１０において矢印で示す方向（車室内側から車室外側に向かう方向）に過大な衝撃力Ｐが加わった場合に、その衝撃力Ｐによるエネルギ（衝撃エネルギ）を充分に吸収することができないおそれがある。すなわち、アシスタントグリップ５０に過大な衝撃力Ｐが加わると、アシスタントグリップ５０が変位してこれに伴ってブラケット５１が例えば図１２において一点鎖線で示す如ような変形モードとなることがあるが、この際にアシスタントグリップ固定用のクリップ若しくはねじ５５の先端部５５ａがブラケット５１の脚部５１ｂ，５１ｃの一方（図１２に示す場合には、脚部５１ｂ）と干渉してブラケット５１が完全に潰れきらず、従って衝撃エネルギを充分に吸収することができないおそれがある。
【０００９】
一方、ブラケット５１の取付片部５１ｄ，５１ｅを図１３（ｂ）に示すようにルーフサイドレールインナパネル５３の車室外側の外面βに取付けるようにした場合には、ブラケット５１の中央取付板部５１ａ及び脚部５１ｂ，５１ｃを挿通できるような比較的大きな開口面積の穴部６０をルーフサイドレールインナパネル５３に設ける必要があるが、このような穴部６０を設けるとルーフサイドレールインナパネル５３の強度が低下する上に、騒音が穴部６０を通して車室内側に入り込むような不具合を生じることとなる。また、ブラケット５１を破損した場合、そのブラケット５１の修理や取替えをすることが困難であるという不具合もある。
【００１０】
本発明は、このような種々の実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、アシスタントグリップの使用時（通常時）におけるアシスタントグリップの支持強度を充分に確保することができる一方、アシスタントグリップに過大な衝撃力が加わった時（非常時）にはこの過大な衝撃力によるエネルギを効果的に吸収することができ、しかもブラケットの修理や取替え等も容易に行なうことができるようなアシスタントグリップの取付構造を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、ルーフパネルの側部に配設されるルーフサイドレールインナパネルにブラケットを介してアシスタントグリップを取付けるようにしたアシスタントグリップの取付構造において、一枚の平板状のブラケット素材を断面矩形状に折り畳むことにより前記ブラケットを構成すると共に、前記ブラケット素材の一端側の縁部を、固定することなく、前記ルーフサイドレールインナパネルと前記ブラケット素材の他端側の縁部との間に差込んだ状態で配置するようにしている。
また、本発明では、前記ブラケット素材の一端側の縁部に差込み部を設けると共に、前記ブラケット素材の他端側の縁部に段差形状を有する背切り部を設け、前記背切り部と前記ルーフサイドレールインナパネルとの間の隙間部に前記差込み部を差込むようにしている。
また、本発明では、前記ブラケットを構成するための前記ブラケット素材として、幅広部とこの幅広部の中央箇所に一体に連設された幅狭部とを有するほぼＴ字形状の板材を用い、前記ブラケット素材の幅狭部の先端縁部に前記差込み部を設けると共に、前記ブラケット素材の幅広部のうちの前記差込み部に対応する部分に前記背切り部を設けるようにしている。
また、本発明では、前記ブラケット素材の幅広部を前記ルーフサイドレールインナパネルへの前記ブラケットの取付部として構成すると共に、前記ブラケットに形成されるアシスタントグリップ固定用のクリップ挿通孔若しくはねじ挿通孔に対応する切欠き部を前記ブラケット素材の幅広部に設け、更に前記切欠き部に対応する開口を前記ルーフサイドレールインナパネルに設けるようにしている。また、本発明では、前記ブラケット素材の幅広部の両端縁を前記ルーフサイドレールインナパネルの車室内側の内面に取付けるようにしている。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図１〜図９を参照して説明する。
【００１３】
図１は、本発明の一実施形態に係るアシスタントグリップの取付構造を備える自動車１を示すものであって、この自動車１の車室内には、図２に示すように室内天井部の側部箇所にコ字形状のアシスタントグリップ２が備えられている。このアシスタントグリップ２は、ルーフパネル３０にルーフサイドレールアウタパネル３１と共にスポット溶接等にて結合されたルーフサイドレールインナパネル３（図３及び図７参照）に一対のブラケット４を介して取付けられている。すなわち、ルーフサイドレールインナパネル３の車室内側の内面αには図３に示す如くスポット溶接Ｓにて一対のブラケット（アシスタントグリップ取付用ブラケット）４は取付けられており、アシスタントグリップ２の両端部２ａ，２ｂが図４及び図７に示すように前記一対のブラケット４にそれぞれ取付けられるようになっている。そして、アシスタントグリップ２の不使用時には成形天井５に形成されたアシスタントグリップ格納用凹部６内にアシスタントグリップ２が図２に示す如く格納されると共に、アシスタントグリップ２の使用時には前記両端部２ａ，２ｂを結ぶ直線を中心に図２において矢印Ｒで示す方向に回動されて前記凹部６から所定の引出位置に引き出されるように構成されている。なお、図２において、７はサンバイザである。
【００１４】
また、アシスタントグリップ２をルーフサイドレールインナパネル３に取付けるためのブラケット４としては、一枚の平鋼板を図５に示す如くほぼＴ字形状に打ち抜いて成る平板状のブラケット素材８を図６及び図７に示す如く断面矩形状に折り畳むことにより製作（加工）された部品が用いられ、ブラケット素材８の一端側の縁部９が、スポット溶接等のような固定手段で固定されることなく、ルーフサイドレールインナパネル３とブラケット素材８の他端側の縁部（背切り部１９）との間の隙間部Ｍ（図７参照）に差込まれた状態で配置されるようになっている。更に具体的に述べると、ブラケット４を製作するためのブラケット素材８としては、図５に示すように、幅広部８ａとこの幅広部８ａの中央箇所に一体に連設された幅狭部８ｂとを有するほぼＴ字形状の鋼板材が用いられ、幅広部８ａと幅狭部８ｂとの境界線上に沿って延びる折り曲げ線Ｌ₁、及び、幅狭部８ｂの長手方向（幅広部８ａの幅方向に対して直交する方向）に沿って間隔を隔てた位置において前記幅広部の幅方向に対して平行に延びる３つの折り曲げ線Ｌ₂，Ｌ₃，Ｌ₄で屈曲させて断面矩形状に折り畳むことにより、幅広部８ａの中央部分と幅狭部８ｂとにより断面矩形状の箱形状部１０（図６参照）が構成されるようになっている。
【００１５】
ブラケット素材８を折り畳み加工して得られるブラケット４においては、ブラケット素材８の幅広部８ａに相当する平面部分がルーフサイドレールインナパネル取付部１２として設けられると共に、この取付部１２の両側部分がルーフサイドレールインナパネル３への取付片部（スポット溶接部）１３，１４として設けられている。そして、ブラケット素材８の幅狭部８ｂのうち折り曲げ線Ｌ₂，Ｌ₃間の平板領域に相当する部分がアシスタントグリップ取付部１５として設けられ、ブラケット素材８の幅狭部８ｂのうち折り曲げ線Ｌ₁，Ｌ₂間の平板領域及び折り曲げ線Ｌ₃，Ｌ₄間の平板領域に相当する部分がブラケット４の脚部１６，１７として設けられ、ブラケット素材８の幅狭部８ｂのうち折り曲げ線Ｌ₄よりも先端側の縁部９が差込み部１８として設けられている。
【００１６】
更に、図５及び図６に示すように、取付片部１３，１４間の幅広部８ａの中央部分にはコ字状の切欠き部２０が設けられており、前記幅狭部８ｂの平坦状のアシスタントグリップ取付部１５には、アシスタントグリップ２をブラケット４に固定するためのクリップ２１（図７参照）が挿通されるクリップ挿通孔２２が形成されている。そして、ブラケット４を折り畳み加工した状態の下では、前記クリップ挿通孔２２が前記切欠き部２０に対応配置されるように構成されている（図４参照）。一方、ルーフサイドレールインナパネル３には、図７に示すように、前記切欠き部２０に対応する開口２３が設けられており、ブラケット４は、その切欠き部２０がルーフサイドレールインナパネル３の開口２３に対応配置された状態で、ルーフサイドレールインナパネル３の車室内側の内面αに取付けられるようになっている。
【００１７】
また、ブラケット素材８の幅広部８ａの中間部分には、前記切欠き部２０の両側部に対応する箇所であって、かつ、ブラケット素材８の幅狭部８ｂの縁部９である差込み部１８に対応する箇所（２箇所）に、段差形状Ｎを有する背切り部（ジョグリング部）１９がプレス成形されている（図６及び図７参照）。なお、ここで、「背切り」（ジョグリング；joggling）とは、自動車ボディー部品等の継合せ部に外観上の段差を生じないように設けられる板端段差形状をいう。しかして、ブラケット素材８の一端側の縁部９（すなわち差込み部１８）が、図７に示すように、スポット溶接等の固定手段で固定されることなく、ルーフサイドレールインナパネル３とブラケット素材８の他端側の縁部（ブラケット本体の一部分の背切り部１９）との間に差込まれた状態で配置されるようになっている。なお、図５に示される一対の切欠き２４，２５は、ブラケット素材８を折り畳み加工する際の屈曲加工を円滑に行なうために幅広部８ａと幅狭部８ｂとの隣接箇所に設けられるＵ字状の逃げ部である。
【００１８】
次に、アシスタントグリップ２の取付けについて述べると、以下の通りである。まず、ブラケット素材８を上述の如く折り畳み加工して成る一対のブラケット４をルーフサイドレールインナパネル３に取付ける。なお、ブラケット４の製作に際しては、ブラケット素材８の一端側の縁部９にて構成された屈曲片部から成る差込み部１８を、ブラケット素材８の背切り部１９の段差形状Ｎによって形成された凹部１９ａ内に差込んで非固定状態で配置し、ルーフサイドレールインナパネル取付部１２の両面のうちアシスタントグリップ取付部１５の反対側の外側面に当接状態で配置する。これにより、前記差込み部１８を、ルーフサイドレールインナパネル取付部１２に対してアシスタントグリップ取付部１５の側に向かって引っ掛かるような状態で配置すると共に、前記差込み部１８と前記ルーフサイドレールインナパネル取付部１２の本体部（背切り部１９を除く部分）とをほぼ面一となるように配置する。なお、ブラケット取付完了後における前記差込み部１８の位置は、アシスタントブリップ２の使用時にかかる荷重Ｆの作用方向の延長上の位置若しくはその近傍の位置であって、取付状態の下でのブラケット４における最上部の位置となるように設定される。
【００１９】
ブラケット４の取付けに当たっては、このブラケット４のルーフサイドレールインナパネル取付部１２をルーフサイドレールインナパネル３の車室内側の内面αに縦又は横方向に沿って当接させた状態で、前記取付部１２の両端側の取付片部１３，１４をルーフサイドレールインナパネル３の車室内側の内面αにスポット溶接Ｓにて溶接結合する（図３参照）。これにより、ブラケット４の差込み部１８を、ルーフサイドレールインナパネル３とブラケット４のアシスタントグリップ取付部１５（すなわちブラケット素材８の他端側の縁部である背切り部１９）との間に、固定することなく単に差込んだ状態で配置する（図７参照）。一方、ルーフサイドレールインナパネル３へのブラケット４の取付けに際しては、ブラケット４の切欠き部２０とルーフサイドレールインナパネル３の開口２３とが互いに対応するように配置する。これにより、ブラケット４の切欠き部２０，ブラケット４のクリップ挿通孔２２，及びルーフサイドレールインナパネル３の開口２３の３つの部分を対応位置に配置する。
【００２０】
次いで、ブラケット４のアシスタントグリップ取付部１５にアシスタントグリップ２の両端部２ａ，２ｂを当てがって、前記アシスタントグリップ取付部１５のクリップ挿通孔２２にクリップ２１を挿通配置した状態でこのクリップ２１にてアシスタントグリップ２の両端部２ａ，２ｂを一対のブラケット４に固定する。これにより、アシスタントグリップ２をブラケット４を介してルーフサイドレールインナパネル３の車室内側の内面αに取付ける。
【００２１】
しかして、アシスタントグリップ２の取付完了後において、アシスタントグリップ２の不使用時には、アシスタントグリップ２が図外のスプリングにより成形天井５の側に回動付勢されて図７に示す如くアシスタントグリップ格納用凹部６内に格納され、アシスタントグリップ２の使用時には、乗員が乗降動作等を行なうべくアシスタントグリップ２を手で握るのに伴ってアシスタントグリップ２が図外のスプリングの付勢力に抗して回動されて図７において一点鎖線で示す如くアシスタントグリップ格納用凹部６から引き出されるようになっている。アシスタントグリップ２の使用時には、このアシスタントグリップ２に主に下方に向かう方向の荷重Ｆ（図７参照）が加わるが、その際の荷重Ｆは、ブラケット４が図８において一点鎖線で示すような変形モードとなるように作用する。この場合、ブラケット４の差込み部１８がルーフサイドレールインナパネル取付部１２の背切り部１９に引っ掛かるため、上述の如きブラケット４の変形モードに対して充分な保持力をもってアシスタントグリップ２を支持することが可能である。すなわち、本実施形態で使用されるブラケット４は、差込み部１８を設けた構成を採用することによって、アシスタントグリップ２の使用に際して一定の荷重Ｆに充分に耐え得る強度・剛性を備えたものにすることができる。そのため、ブラケット４の板厚（ブラケット素材８の板厚）及び重量を最小限に設定することが可能であり、ひいてはブラケット４の大型化や重量化を抑えることが可能である。
【００２２】
また、アシスタントグリップ２が成形天井５のアシスタントグリップ収容用凹部６内に格納されている時（アシスタントグリップ不使用時）にアシスタントグリップ２に車室内側から車室外側に向かう方向に過大な衝撃力Ｐ（図９参照）が加わった場合には、ブラケット４には、図９において一点鎖線で示すような変形モードを生じさせるような力が作用する。この場合、ブラケット４の差込み部１８は背切り部１９に固定されることなく単に差込まれているだけなので、衝撃力Ｐが加わるのに伴って前記差込み部１８が前記背切り部１９から離れ、これに応じてブラケット４が図９において一点鎖線で示すような変形モードになることができる。なお、この際、アシスタントグリップ固定用のクリップ２１はブラケット４の切欠き部２０及びルーフサイドレールインナパネル３の開口２３を通って変位（移動）するため、クリップ２１の先端２１ａがブラケット４及びルーフサイドレールインナパネル３に干渉することはない。そのため、ブラケット４のアシスタントグリップ取付部１５及び両脚部１６，１７は適当に変形されることとなり、その結果、ブラケット４に作用する衝撃力Ｐによるエネルギ（衝撃エネルギ）を効果的に吸収することができる。
【００２３】
更に、本実施形態に係るアシスタントグリップの取付構造によれば、ブラケット４の変形モードを限定することができるため、既述の如くブラケット４のベース部であるルーフサイドレールインナパネル取付部１２に切欠き部２０を設けると共に、ブラケット４が取付けられるルーフサイドレールインナパネル３に前記切欠き部２０に対応する開口２３を設けることにより、ブラケット４の変形時にアシスタントグリップ固定用のクリップ２１の先端がブラケット４の脚部１６，１７及びルーフサイドレールインナパネル取付部１２やルーフサイドレールインナパネル３に干渉することなく前記クリップ２１を前記切欠き部２０及び開口２３を通して逃がすことができ、衝撃力Ｐによりエネルギを効率良く吸収することができる。
【００２４】
しかも、本実施形態においては、アシスタントグリップ取付用のブラケット４をルーフサイドレールインナパネル３の車室内側の内面αに取付けるようにしているので、換言すれば、前記ブラケット４の取付片部１３，１４をルーフサイドレールインナパネル３の車室外側の外面βに配置してルーフサイドレールインナパネル３に取付けるようにしていないため、ブラケット４の修理や交換等の作業を容易に行なうことが可能である。
【００２５】
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、既述の実施形態ではブラケット４へのアシスタントグリップ２の固定をクリップ２１にて行なうようにしたが、クリップ２１に代えてねじにて固定するような場合にも本発明を適用し得ることは言う迄もない。
【００２６】
【発明の効果】
請求項１に記載の本発明は、一枚の平板状のブラケット素材を断面矩形状に折り畳むことによりアシスタントグリップ固定用のブラケットを構成すると共に、ブラケット素材の一端側の縁部を、固定することなく、ルーフサイドレールインナパネルとブラケット素材の他端側の縁部との間に差込んだ状態で配置するようにしたものであるから、アシスタントグリップの使用時（通常時）におけるアシスタントグリップの支持強度・支持剛性を充分に確保することができる一方、アシスタントグリップに過大な衝撃力が加わった時（非常時）にはこの過大な衝撃力によるエネルギを効果的に吸収することができる。すなわち、一枚の平板状のブラケット素材（一部品）を断面矩形状に構成してその一端側の縁部を他端側の縁部（ブラケット本体部分）に引っ掛けるようにしたブラケットを用いるようにしたことにより、ブラケットの強度・剛性を充分に確保できると共に、アシスタントグリップの使用に際してアシスタントグリップに荷重が加わった時（通常時）には前記一端側及び他端側の縁部間の引っ掛り作用によりその荷重を充分に受け支えることができてブラケットの変形を抑制することができる。従って、本発明によれば、アシスタントグリップとして所定の荷重（通常の荷重）に耐え得るアシスタントグリップの取付構造を提供することができる。また、ブラケットを構成するブラケット素材の一端側の縁部がルーフサイドレールインナパネルとブラケット素材の他端側の縁部との間に固定されずに単に差込まれているだけなので、アシスタントグリップに過大な衝撃力が加わった時（非常時）には前記一端側の縁部が前記他端側の縁部から離れてブラケット自体が適宜に変形し得ることとなり、これにより衝撃エネルギを効果的に吸収することができる。更に、上述のブラケットを一部品（一枚のブラケット素材）にて構成するようにしているので、部品点数並びにコストの増大を来たすことがないという利点がある。
【００２７】
また、請求項２に記載の本発明は、ブラケット素材の一端側の縁部に差込み部を設けると共に、ブラケット素材の他端側の縁部に段差形状を有する背切り部を設け、背切り部とルーフサイドレールインナパネルとの間の隙間部に差込み部を差込むようにしたものであるから、差込み部を背切り部に差込んだ部分はブラケット本体に対して面一の外側面として構成することができるため、ブラケットの外面に段差を生じずに済み、従ってルーフサイドレールインナパネルへのブラケットの取付けに支障を来たすことがない。
【００２８】
また、請求項３に記載の本発明は、ブラケットを構成するためのブラケット素材として、幅広部とこの幅広部の中央箇所に一体に連設された幅狭部とを有するほぼＴ字形状の板材を用い、ブラケット素材の幅狭部の先端縁部に差込み部を設けると共に、ブラケット素材の幅広部のうちの差込み部に対応する部分に背切り部を設けるようにしたものであるから、幅広部の中央部分と幅狭部とにより断面矩形状の箱形状部を構成できると共に、幅広部の両側部に前記箱形状部から突出するルーフサイドレールインナパネル取付部を設けることができ、従って実用に供し得るブラケットを得ることができる。
【００２９】
また、請求項４に記載の本発明は、ブラケット素材の幅広部をルーフサイドレールインナパネルへのブラケットの取付部として構成すると共に、ブラケットに形成されるアシスタントグリップ固定用のクリップ挿通孔若しくはねじ挿通孔に対応する切欠き部をブラケット素材の幅広部に設け、更に切欠き部に対応する開口をルーフサイドレールインナパネルに設けるようにしたものであるから、アシスタントグリップに過大な衝撃力が加わった時に、アシスタントグリップ固定用のクリップ若しくはねじの先端がブラケット及びルーフサイドレールインナパネルに干渉することなく上述の切欠き部及び開口を通って変位（移動）することとなるため、アシスタントグリップに作用する衝撃エネルギを効率良く吸収することができる。
【００３０】
また、請求項５に記載の本発明は、ブラケット素材の幅広部の両端縁をルーフサイドレールインナパネルの車室内側の内面に取付けるようにしたものであるから、ルーフサイドレールインナパネルへのブラケットの取付作業（例えばスポット溶接作業等）を容易にかつ能率的に行なうことができて取付作業性の向上を図ることができると共に、ブラケットの修理や取替え等を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係るアシススタントグリップの取付構造を備えた自動車の側面図である。
【図２】図１において矢印Ｘで示す方向から車室天井部を見た斜視図である。
【図３】ルーフサイドレールインナパネルへのブラケットの取付状態を示す斜視図である。
【図４】図２において矢印Ｙで示す方向から格納状態のアシスタントグリップを見た側面図である。
【図５】Ｔ字形状の平板状のブラケット素材を示す平面図である。
【図６】図５のブラケット素材を折り畳んで成るブラケットを示す斜視図である。
【図７】図４におけるＡ−Ａ線拡大断面図である。
【図８】アシスタントグリップ使用時におけるブラケットの変形モードを示す断面図である。
【図９】格納状態のアシスタントグリップに過大な衝撃力が加わった時のブラケットの変形モードを示す断面図である。
【図１０】従来におけるアシスタントグリップの取付構造を示す断面図である。
【図１１】従来より用いられているアシスタントグリップ取付用のブラケットを示す斜視図である。
【図１２】従来におけるアシスタントグリップの取付構造の場合にアシスタントグリップに過大な衝撃力が加わった時の変形モードを示す断面図である。
【図１３】図１３（ａ）はルーフサイドレールインナパネルの車室内側の内面にブラケットを取付けた場合のブラケット取付状態を示す断面図、図１３（ｂ）はルーフサイドレールインナパネルの車室外側の外面にブラケットを取付けた場合のブラケット取付状態を示す断面図である。
【符号の説明】
１自動車
２アシスタントグリップ
３ルーフサイドレールインナパネル
４ブラケット（アシスタントグリップ固定用ブラケット）
８ブラケット素材
８ａ幅広部
８ｂ幅狭部
９縁部
１０箱形状部
１２ルーフサイドレールインナパネル取付部
１３，１４取付片部（スポット溶接部）
１５アシスタントグリップ取付部
１６，１７脚部
１８差込み部
１９背切り部
１９ａ凹部
２０切欠き部
２１クリップ
２１ａ先端
２２クリップ挿通孔
２３開口
３０ルーフパネル
Ｍ隙間部
Ｎ段差形状[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a structure for attaching an assistant grip in a vehicle such as an automobile, and more specifically, an assistant grip attached to a roof side rail inner panel disposed on a side portion of a roof panel via a bracket. This relates to the mounting structure.
[0002]
[Prior art]
In a vehicle such as an automobile, an assistant grip may be provided on the interior ceiling of the vehicle so that an occupant can easily get on and off. FIG. 10 shows a conventional structure for attaching the assistant grip 50. In the prior art, the assistant grip 50 is attached to the roof of the indoor ceiling through a bracket 51 having a hat-shaped cross section as shown in FIGS. A side rail inner panel (rail side panel coupled to the side of the roof panel 52) 53 is attached.
[0003]
As the assistant grip fixing bracket 51, as shown in FIG. 11, a single steel plate (bracket material) is bent and formed into a hat shape in cross section, that is, a flat central mounting serving as a mounting surface of the assistant grip 50. A plate portion 51a, two leg portions 51b and 51c bent on both sides of the central mounting plate portion 51a, and an attachment piece portion (flange piece portion) bent and formed at the ends of these leg portions 51b and 51c, respectively. ) A cross-sectional hat-shaped member having 51d and 51e has been conventionally used.
[0004]
Thus, as shown in FIGS. 12 and 13A, the bracket 51 is disposed so as to extend in the vertical or horizontal direction, and the mounting pieces 51d and 51e of the bracket 51 are provided with the roof side rail inner. The panel 53 is attached to the roof side rail inner panel 53 by spot welding S in a state of being applied to the inner surface α on the vehicle interior side. Then, the assistant grip under the state that the molded ceiling 54 is sandwiched between the central mounting plate portion 51a of the bracket 51 attached to the roof side rail inner panel 53 and the mounting piece portion 50a of the assistant grip 50 as shown in FIG. A fixing clip or screw 55 is inserted into the insertion holes 56 and 57 of the molded ceiling 54 and the bracket 51, and the bracket 51, the molded ceiling 54, and the assistant grip 50 are fixed integrally with the clip or screw 55. Thus, the assistant grip 50 can be attached to the inner surface α of the roof side rail inner panel 53 via the bracket 51.
[0005]
Further, the attachment pieces 51d and 51e of the bracket 51 are attached by spot welding S in a state where they are applied to the outer surface β of the roof side rail inner panel 53 outside the passenger compartment as shown in FIG. 13B. In some cases.
[0006]
In FIG. 10, reference numeral 58 denotes a side body outer panel joined to the roof side rail inner panel 53 so as to form a closed cross-sectional shape portion with the roof side rail inner panel 53 at the side of the indoor ceiling. Is a weather strip attached to a joint portion between the side body outer panel 58 and the roof side rail inner panel 53.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional mounting structure of the assistant grip 50 as described above, when a passenger uses the assistant grip 50, a load applied to the assistant grip 50 (when the assistant grip 50 is pulled downward as indicated by an arrow F in FIG. 10). There is a possibility that it may be disadvantageous in strength against the load applied to the assistant grip 50). Therefore, it is necessary to take measures such as increasing the thickness of the bracket 51 or increasing the size of the bracket 51, resulting in a problem that the weight increases and the cost increases.
[0008]
Further, when an excessive impact force P is applied to the assistant grip 50 in the direction indicated by the arrow in FIG. 10 (the direction from the vehicle interior side to the vehicle interior exterior), sufficient energy (impact energy) is generated by the impact force P. May not be able to absorb. That is, when an excessive impact force P is applied to the assistant grip 50, the assistant grip 50 is displaced, and the bracket 51 may be in a deformation mode as indicated by a one-dot chain line in FIG. At this time, the clip 51 for fixing the assistant grip or the tip 55a of the screw 55 interferes with one of the legs 51b and 51c of the bracket 51 (in the case shown in FIG. 12, the leg 51b), and the bracket 51 is not completely crushed. Therefore, the impact energy may not be sufficiently absorbed.
[0009]
On the other hand, when the mounting pieces 51d and 51e of the bracket 51 are mounted on the outer surface β of the roof side rail inner panel 53 outside the passenger compartment as shown in FIG. It is necessary to provide the roof side rail inner panel 53 with a hole 60 having a relatively large opening area through which the 51a and the legs 51b and 51c can be inserted. If such a hole 60 is provided, the roof side rail inner panel 53 is provided. In addition, a problem arises in that noise enters the vehicle interior through the hole 60. Further, when the bracket 51 is damaged, there is a problem that it is difficult to repair or replace the bracket 51.
[0010]
The present invention has been made in view of such various situations, and the object thereof is to ensure sufficient support strength of the assistant grip when the assistant grip is used (normal time). When an excessive impact force is applied to the grip (emergency), the assistant can effectively absorb the energy from the excessive impact force and easily repair or replace the bracket. The object is to provide a grip mounting structure.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, according to the present invention, in an assistant grip mounting structure in which an assistant grip is attached to a roof side rail inner panel disposed on a side portion of the roof panel via a bracket, The bracket is formed by folding a flat bracket material into a rectangular cross-section, and the other end side of the roof side rail inner panel and the bracket material is secured without fixing the edge of one end side of the bracket material. It arrange | positions in the state inserted in between the edge parts.
Further, in the present invention, an insertion portion is provided at an edge portion on one end side of the bracket material, and a back cut portion having a step shape is provided on an edge portion on the other end side of the bracket material, and the back cut portion and the roof The insertion part is inserted into a gap part between the side rail inner panel.
Further, in the present invention, as the bracket material for constituting the bracket, a substantially T-shaped plate material having a wide portion and a narrow portion integrally connected to a central portion of the wide portion is used. The insertion portion is provided at the front end edge of the narrow portion of the bracket material, and the back cutting portion is provided in a portion corresponding to the insertion portion of the wide portion of the bracket material.
Further, in the present invention, the wide portion of the bracket material is configured as an attachment portion of the bracket to the roof side rail inner panel, and the clip insertion hole or screw insertion hole for fixing the assistant grip formed on the bracket is used. A corresponding notch is provided in the wide part of the bracket material, and an opening corresponding to the notch is provided in the roof side rail inner panel. In the present invention, both end edges of the wide portion of the bracket material are attached to the inner surface of the roof side rail inner panel on the vehicle interior side.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0013]
FIG. 1 shows an automobile 1 equipped with an assistant grip mounting structure according to an embodiment of the present invention. The interior of the interior of the automobile 1 is a side portion of an indoor ceiling as shown in FIG. A U-shaped assistant grip 2 is provided. The assistant grip 2 is attached via a pair of brackets 4 to a roof side rail inner panel 3 (see FIGS. 3 and 7) that is joined to the roof panel 30 together with the roof side rail outer panel 31 by spot welding or the like. . That is, a pair of brackets (assistant grip mounting brackets) 4 are attached to the inner surface α of the roof side rail inner panel 3 on the vehicle interior side by spot welding S as shown in FIG. 2a and 2b are attached to the pair of brackets 4 as shown in FIGS. When the assistant grip 2 is not used, the assistant grip 2 is stored in an assistant grip storage recess 6 formed in the molded ceiling 5 as shown in FIG. 2, and when the assistant grip 2 is used, the both end portions 2a and 2b are stored. 2 is rotated in the direction indicated by the arrow R in FIG. 2 so as to be drawn from the recess 6 to a predetermined drawing position. In FIG. 2, 7 is a sun visor.
[0014]
Further, as a bracket 4 for attaching the assistant grip 2 to the roof side rail inner panel 3, a flat bracket material 8 formed by punching a flat steel plate into a substantially T shape as shown in FIG. As shown in FIG. 7, parts manufactured (processed) by folding into a rectangular cross section are used, and the edge 9 on one end side of the bracket material 8 is not fixed by a fixing means such as spot welding, It arrange | positions in the state inserted in the clearance gap M (refer FIG. 7) between the roof side rail inner panel 3 and the edge part (back cutting part 19) of the other end side of the bracket raw material 8. FIG. . More specifically, as shown in FIG. 5, a bracket material 8 for manufacturing the bracket 4 includes a wide portion 8a and a narrow portion 8b integrally connected to the central portion of the wide portion 8a. A fold line L extending along the boundary line between the wide portion 8a and the narrow portion 8b is used. ₁ And three fold lines L extending parallel to the width direction of the wide portion at positions spaced along the longitudinal direction of the narrow portion 8b (a direction orthogonal to the width direction of the wide portion 8a). ₂ , L _Three , L _Four The box-shaped portion 10 (see FIG. 6) having a rectangular cross section is configured by the central portion of the wide portion 8a and the narrow portion 8b.
[0015]
In the bracket 4 obtained by folding the bracket material 8, a flat portion corresponding to the wide portion 8a of the bracket material 8 is provided as a roof side rail inner panel mounting portion 12, and both side portions of the mounting portion 12 are roofs. It is provided as attachment pieces (spot welds) 13 and 14 to the side rail inner panel 3. And the bending line L among the narrow parts 8b of the bracket material 8 ₂ , L _Three A portion corresponding to the flat plate region is provided as the assistant grip mounting portion 15, and the bending line L of the narrow portion 8 b of the bracket material 8 is provided. ₁ , L ₂ Flat plate area and fold line L _Three , L _Four The portion corresponding to the flat plate region is provided as the leg portions 16 and 17 of the bracket 4, and the folding line L of the narrow portion 8 b of the bracket material 8 is provided. _Four Further, the edge portion 9 on the front end side is provided as the insertion portion 18.
[0016]
Further, as shown in FIGS. 5 and 6, a U-shaped notch 20 is provided in the central portion of the wide portion 8a between the mounting pieces 13 and 14, and the flat shape of the narrow portion 8b. The assistant grip mounting portion 15 is formed with a clip insertion hole 22 through which a clip 21 (see FIG. 7) for fixing the assistant grip 2 to the bracket 4 is inserted. And under the state which folded the bracket 4, the said clip insertion hole 22 is comprised so that it may be arrange | positioned corresponding to the said notch part 20 (refer FIG. 4). On the other hand, as shown in FIG. 7, the roof side rail inner panel 3 is provided with an opening 23 corresponding to the notch portion 20, and the notch portion 20 of the bracket 4 has the roof side rail inner panel 3. The roof side rail inner panel 3 is attached to the inner surface α on the vehicle interior side in a state of being arranged corresponding to the opening 23.
[0017]
Further, the intermediate portion of the wide portion 8 a of the bracket material 8 is a portion corresponding to both side portions of the notch portion 20 and an insertion portion 18 which is the edge portion 9 of the narrow portion 8 b of the bracket material 8. A back cut portion (jogging portion) 19 having a stepped shape N is press-molded at locations (two locations) corresponding to (see FIGS. 6 and 7). Here, “back cutting” (joggling) refers to a plate end step shape provided so as not to cause a step in appearance at a joint portion of an automobile body part or the like. Thus, the edge 9 (that is, the insertion portion 18) on one end side of the bracket material 8 is not fixed by fixing means such as spot welding as shown in FIG. 8 is arranged in a state of being inserted between the edge portion on the other end side (back cut portion 19 of a part of the bracket body). Note that the pair of notches 24 and 25 shown in FIG. 5 are U-shaped provided adjacent to the wide portion 8a and the narrow portion 8b in order to smoothly perform the bending process when the bracket material 8 is folded. It is a relief part.
[0018]
Next, the attachment of the assistant grip 2 will be described as follows. First, the pair of brackets 4 formed by folding the bracket material 8 as described above are attached to the roof side rail inner panel 3. In manufacturing the bracket 4, the insertion portion 18 formed of a bent piece portion formed by the edge portion 9 on one end side of the bracket material 8 is formed by the step shape N of the back cut portion 19 of the bracket material 8. It is inserted into the recess 19a and arranged in a non-fixed state, and is arranged in contact with the outer surface on the opposite side of the assistant grip mounting portion 15 of both surfaces of the roof side rail inner panel mounting portion 12. Accordingly, the insertion portion 18 is arranged in a state of being hooked toward the side of the assistant grip attachment portion 15 with respect to the roof side rail inner panel attachment portion 12, and the insertion portion 18 and the roof side rail inner panel are arranged. It arrange | positions so that the main-body part (part except the back cut part 19) of the attaching part 12 may become substantially flush. The position of the insertion portion 18 after the bracket mounting is completed is a position on the extension of the acting direction of the load F applied when the assistant blip 2 is used or a position in the vicinity thereof, and in the bracket 4 under the mounted state. It is set to be the top position.
[0019]
When mounting the bracket 4, the roof side rail inner panel mounting portion 12 of the bracket 4 is in contact with the inner surface α of the roof side rail inner panel 3 on the vehicle interior side in the vertical or horizontal direction. The attachment pieces 13 and 14 on both ends of the portion 12 are welded to the inner surface α of the roof side rail inner panel 3 on the vehicle interior side by spot welding S (see FIG. 3). Thereby, the insertion part 18 of the bracket 4 is placed between the roof side rail inner panel 3 and the assistant grip attachment part 15 of the bracket 4 (that is, the back cut part 19 which is the edge part on the other end side of the bracket material 8). It is arranged in a state where it is simply inserted without being fixed (see FIG. 7). On the other hand, when the bracket 4 is attached to the roof side rail inner panel 3, the notch 20 of the bracket 4 and the opening 23 of the roof side rail inner panel 3 are arranged so as to correspond to each other. Thereby, the three parts of the notch part 20 of the bracket 4, the clip insertion hole 22 of the bracket 4, and the opening 23 of the roof side rail inner panel 3 are arrange | positioned in a corresponding position.
[0020]
Next, both ends 2 a and 2 b of the assistant grip 2 are applied to the assistant grip mounting portion 15 of the bracket 4, and the clip 21 is inserted into the clip insertion hole 22 of the assistant grip mounting portion 15. Then, both end portions 2 a and 2 b of the assistant grip 2 are fixed to the pair of brackets 4. As a result, the assistant grip 2 is attached to the inner surface α of the roof side rail inner panel 3 on the vehicle interior side via the bracket 4.
[0021]
When the assistant grip 2 is not used after the installation of the assistant grip 2 is completed, the assistant grip 2 is urged to turn to the side of the molded ceiling 5 by a spring not shown in the figure, and as shown in FIG. When the assistant grip 2 is used, it is stored in the recess 6 and the assistant grip 2 rotates against the urging force of the spring (not shown) as the passenger grips the assistant grip 2 with his / her hand to perform the getting-on / off operation or the like. Then, as shown by the alternate long and short dash line in FIG. 7, the assistant grip is retracted from the recess 6. When the assistant grip 2 is used, a load F (refer to FIG. 7) mainly directed downward is applied to the assistant grip 2, and the load F at that time is deformed as indicated by the one-dot chain line in FIG. Acts as a mode. In this case, since the insertion portion 18 of the bracket 4 is caught by the back cut portion 19 of the roof side rail inner panel mounting portion 12, the assistant grip 2 is supported with a sufficient holding force against the deformation mode of the bracket 4 as described above. Is possible. That is, the bracket 4 used in the present embodiment has a strength and rigidity that can sufficiently withstand a certain load F when the assistant grip 2 is used by adopting a configuration in which the insertion portion 18 is provided. be able to. Therefore, the plate thickness of the bracket 4 (plate thickness of the bracket material 8) and the weight can be set to a minimum, and as a result, the increase in size and weight of the bracket 4 can be suppressed.
[0022]
Further, when the assistant grip 2 is stored in the assistant grip accommodating recess 6 of the molded ceiling 5 (when the assistant grip is not used), an excessive impact force is applied to the assistant grip 2 in the direction from the vehicle interior to the vehicle exterior. When P (see FIG. 9) is applied, a force that causes a deformation mode as shown by a one-dot chain line in FIG. 9 acts on the bracket 4. In this case, since the insertion portion 18 of the bracket 4 is merely inserted without being fixed to the back cut portion 19, the insertion portion 18 is separated from the back cut portion 19 as the impact force P is applied. In response to this, the bracket 4 can be in a deformation mode as indicated by a one-dot chain line in FIG. At this time, the clip 21 for fixing the assistant grip is displaced (moved) through the notch 20 of the bracket 4 and the opening 23 of the roof side rail inner panel 3, so that the tip 21 a of the clip 21 is moved to the bracket 4 and the roof. There is no interference with the side rail inner panel 3. Therefore, the assistant grip mounting portion 15 and both leg portions 16 and 17 of the bracket 4 are appropriately deformed, and as a result, energy (impact energy) due to the impact force P acting on the bracket 4 can be effectively absorbed. it can.
[0023]
Further, according to the assistant grip mounting structure according to the present embodiment, the deformation mode of the bracket 4 can be limited, so that the roof side rail inner panel mounting portion 12 that is the base portion of the bracket 4 is cut as described above. In addition to providing the notch 20 and providing an opening 23 corresponding to the notch 20 in the roof side rail inner panel 3 to which the bracket 4 is attached, the tip of the clip 21 for fixing the assistant grip is attached to the bracket when the bracket 4 is deformed. 4, the clip 21 can be released through the notch 20 and the opening 23 without interfering with the leg portions 16 and 17, the roof side rail inner panel mounting portion 12 and the roof side rail inner panel 3. Energy can be absorbed efficiently.
[0024]
In addition, in the present embodiment, the bracket 4 for attaching the assistant grip is attached to the inner surface α of the roof side rail inner panel 3 on the vehicle interior side. In other words, the mounting piece portion 13 of the bracket 4, 14 is not disposed on the outer surface β of the roof side rail inner panel 3 outside the passenger compartment and is not attached to the roof side rail inner panel 3, so that work such as repair and replacement of the bracket 4 can be easily performed. is there.
[0025]
Although one embodiment of the present invention has been described above, the present invention is not limited to this embodiment, and various modifications and changes can be made based on the technical idea of the present invention. For example, in the above-described embodiment, the assistant grip 2 is fixed to the bracket 4 with the clip 21. However, the present invention can also be applied to a case in which the assistant grip 2 is fixed with screws instead of the clip 21. Needless to say.
[0026]
【The invention's effect】
The present invention according to claim 1 constitutes a bracket for fixing an assistant grip by folding a single flat bracket material into a rectangular cross section, and fixes an edge portion on one end side of the bracket material. It is arranged so that it is inserted between the roof side rail inner panel and the edge of the other end of the bracket material, so that the assistant grip is supported when the assistant grip is used (usually) While sufficient strength and support rigidity can be secured, when an excessive impact force is applied to the assistant grip (in an emergency), energy due to the excessive impact force can be absorbed effectively. That is, a bracket in which one flat bracket material (one part) is formed in a rectangular cross section and the edge on one end is hooked on the edge on the other end (bracket body) is used. As a result, the strength and rigidity of the bracket can be secured sufficiently, and when a load is applied to the assistant grip when the assistant grip is used (normally), the hooking action between the edges on the one end side and the other end side is possible. Thus, the load can be sufficiently received and supported, and deformation of the bracket can be suppressed. Therefore, according to this invention, the attachment structure of the assistant grip which can endure a predetermined load (normal load) as an assistant grip can be provided. In addition, the edge of one end of the bracket material that constitutes the bracket is simply inserted without being fixed between the roof side rail inner panel and the edge of the other end of the bracket material. When an excessive impact force is applied (emergency), the edge portion on the one end side is separated from the edge portion on the other end side, and the bracket itself can be appropriately deformed. Can be absorbed. Furthermore, since the above-described bracket is configured by one part (one piece of bracket material), there is an advantage that the number of parts and the cost are not increased.
[0027]
According to a second aspect of the present invention, an insertion portion is provided at an edge portion on one end side of the bracket material, and a back cut portion having a step shape is provided at an edge portion on the other end side of the bracket material. Since the insertion part is inserted into the gap between the roof side rail inner panel and the roof side rail inner panel, the part where the insertion part is inserted into the back-cut part is configured as an outer surface flush with the bracket body Therefore, there is no need to cause a step on the outer surface of the bracket, and therefore, there is no problem in mounting the bracket to the roof side rail inner panel.
[0028]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a substantially T-shaped plate material having a wide portion and a narrow portion integrally connected to a central portion of the wide portion as a bracket material for constituting the bracket. Is used to provide an insertion portion at the leading edge of the narrow portion of the bracket material, and a back cut portion is provided at a portion corresponding to the insertion portion of the wide portion of the bracket material. A box-shaped portion having a rectangular cross section can be formed by the central portion and the narrow portion of the wide section, and a roof side rail inner panel mounting portion projecting from the box-shaped portion can be provided on both sides of the wide portion. An available bracket can be obtained.
[0029]
According to a fourth aspect of the present invention, the wide portion of the bracket material is configured as an attachment portion of the bracket to the roof side rail inner panel, and a clip insertion hole or screw insertion for fixing an assistant grip formed on the bracket. A notch corresponding to the hole is provided in the wide part of the bracket material, and an opening corresponding to the notch is provided in the roof side rail inner panel, so an excessive impact force is applied to the assistant grip. Sometimes, the tip of the clip or screw for fixing the assistant grip is displaced (moved) through the above-mentioned notch and opening without interfering with the bracket and the roof side rail inner panel, which acts on the assistant grip. Impact energy can be absorbed efficiently.
[0030]
Further, according to the present invention, since both end edges of the wide portion of the bracket material are attached to the inner surface of the roof side rail inner panel on the vehicle interior side, the bracket to the roof side rail inner panel is provided. The attachment work (for example, spot welding work) can be performed easily and efficiently, so that the workability of the attachment can be improved, and the bracket can be easily repaired or replaced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of an automobile provided with an assist grip mounting structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a vehicle compartment ceiling viewed from the direction indicated by an arrow X in FIG.
FIG. 3 is a perspective view showing a mounting state of the bracket to the roof side rail inner panel.
4 is a side view of the assistant grip in a retracted state from the direction indicated by an arrow Y in FIG.
FIG. 5 is a plan view showing a T-shaped flat bracket material.
6 is a perspective view showing a bracket formed by folding the bracket material of FIG. 5; FIG.
7 is an enlarged cross-sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 8 is a sectional view showing a deformation mode of the bracket when the assistant grip is used.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a deformation mode of the bracket when an excessive impact force is applied to the assistant grip in the retracted state.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing a conventional assistant grip mounting structure.
FIG. 11 is a perspective view showing a bracket for attaching an assistant grip conventionally used.
FIG. 12 is a cross-sectional view showing a deformation mode when an excessive impact force is applied to the assistant grip in the case of the conventional assistant grip mounting structure.
13A is a sectional view showing a bracket mounting state when a bracket is mounted on the inner surface of the roof side rail inner panel on the vehicle interior side, and FIG. 13B is a vehicle casing of the roof side rail inner panel. It is sectional drawing which shows a bracket attachment state at the time of attaching a bracket to an outer surface of an outer side.
[Explanation of symbols]
1 car
2 Assistant grip
3 Roof side rail inner panel
4. Bracket (Assistant grip fixing bracket)
8 Bracket material
8a Wide part
8b Narrow part
9 Edge
10 Box-shaped part
12 Roof side rail inner panel mounting part
13, 14 Mounting piece (spot weld)
15 Assistant grip attachment
16, 17 legs
18 Insertion section
19 Back cutting part
19a recess
20 Notch
21 clips
21a Tip
22 Clip insertion hole
23 Opening
30 Roof panel
M gap
N Step shape

Claims

In the assistant grip mounting structure in which the assistant grip is attached to the roof side rail inner panel arranged on the side of the roof panel via the bracket, by folding a single flat bracket material into a rectangular cross section The bracket is configured and arranged with the edge of one end side of the bracket material inserted between the roof side rail inner panel and the edge of the other end side of the bracket material without fixing. An assistant grip mounting structure characterized by the fact that

An insertion portion is provided at an edge portion on one end side of the bracket material, a back cut portion having a step shape is provided on an edge portion on the other end side of the bracket material, and the back cut portion and the roof side rail inner panel The assistant grip mounting structure according to claim 1, wherein the insertion portion is inserted into a gap portion therebetween.

As the bracket material for constituting the bracket, a substantially T-shaped plate material having a wide portion and a narrow portion integrally connected to a central portion of the wide portion is used, and the narrow portion of the bracket material is used. 3. The assistant according to claim 2, wherein the insertion portion is provided at a front end edge portion and the back-cut portion is provided in a portion corresponding to the insertion portion of the wide portion of the bracket material. Grip mounting structure.

A wide portion of the bracket material is configured as an attachment portion of the bracket to the roof side rail inner panel, and a notch portion corresponding to a clip insertion hole or screw insertion hole for fixing an assistant grip formed in the bracket. 4. The assistant grip mounting structure according to claim 3, wherein an opening corresponding to the notch is provided in the wide portion of the bracket material, and an opening corresponding to the notch is provided in the roof side rail inner panel.

The assistant grip attachment structure according to claim 3 or 4, wherein both end edges of the wide portion of the bracket material are attached to the inner surface of the roof side rail inner panel on the vehicle interior side.