JP3959245B2 - Shared vehicle operation scheduling system - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗合型の車両運行サービスを提供する公共交通システムに好適な乗合車両の運行スケジューリングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、乗合車両運行サービスにおいては、多数客からの利用要求を受付け、それぞれの利用要求に沿うように、一方では運行可能な車両台数や乗務員の勤務状況、あるいは道路交通情報といった運用事情を考慮しつつ、乗合車両の配車および巡回経路の作成を行うといった運行スケジュールの作成を人手により行っていた。複数の乗客が乗降地点を共有する乗合車両運行サービスでは、乗客を乗車地点から目的地点に移動させる途中で、複数の車両の乗り継ぎをさせることもあるが、この乗り継ぎが発生する運行のためのスケジュールの作成についても、やはり人手により行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、その目的は、従来人手によって行われていた乗合車両の運行スケジュールの作成を自動的に行うことのできる乗合車両運行スケジューリングシステムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の乗合車両運行スケジューリングシステム(請求項1)は、少なくも各客の希望乗車地点および希望降車地点が指定された利用要求を受付ける利用要求受付手段と、前記利用要求を含む客情報を保持する客情報保持手段と、乗合車両の車両情報を含む運用情報を保持する運用情報保持手段と、道路ネットワーク情報を取得して保持する道路ネットワーク情報取得手段と、少なくとも前記客情報保持手段が保持する客情報、前記運用情報保持手段が保持する運用情報、および前記道路ネットワーク情報取得手段が保持する道路ネットワーク情報を所定の評価関数に入力し、該評価関数を最適にするよう前記利用要求に指定された希望乗車地点と希望降車地点を巡回する前記乗合車両の巡回経路および巡回時刻を特定する乗合車両運行スケジュールを作成する乗合車両運行スケジュール作成手段と、作成された前記乗合車両運行スケジュールを出力するスケジュール出力手段と、を具備することを特徴とする。
【0005】
なお、一つの前記利用要求が複数組の客を含み、該複数組の客を一つの客グループとし、該客グループが同一の乗合車両に配車されるよう前記乗合車両運行スケジュールを作成することが好ましい。
【0006】
また、前記評価関数は、前記各客の希望乗車時刻、希望降車時刻、希望乗降地点間の移動最低所要時間、車両スケジュールにおける乗車時刻、車両スケジュールにおける降車時刻、車両スケジュールにおける乗車時間、および運用コストの少なくともいずれかを引数とする関数を含むものとしてもよい。
【0007】
また、乗合の認否、前記客からの希望乗車時刻と乗合車両運行スケジュール上での当該客の乗車時刻とのずれの許容範囲、前記客からの希望降車時刻と乗合車両運行スケジュール上での当該客の降車時刻とのずれの許容範囲、および乗車時間の許容範囲のいずれかを含む客制約を満たすように前記乗合車両運行スケジュールを作成してもよい。
【0008】
また、前記客制約を前記各客もしくは客グループごとに設定する手段を具備してもよい。
【0009】
また、前記乗合車両の利用可能時間帯を前記運用情報として登録する手段を具備し、かかる時間帯に応じて利用可能な乗合車両を配車するよう前記乗合車両運行スケジュールを作成してもよい。
【0010】
また、複数事業者毎に利用可能な前記乗合車両の車両情報を登録する手段を具備してもよい。
【0011】
また、乗合車両のみでは前記客制約を満足し得ない場合に、少なくとも一部の客に乗換車両を配車し、乗換車両から乗合車両への乗り換え、もしくは乗合車両から乗換車両への乗り換えにより前記客制約を満足させるよう前記乗合車両運行スケジュールを作成してもよい。
【0012】
また、乗合車両の配車可能台数、乗換車両の配車可能台数、乗合車両一台あたりに接続可能な乗換車両の台数、各車両の利用可能時間帯、車両定員、積込み可能荷物数、積込み可能重量、または積込み可能体積のいずれかを含む運用制約を満たすように前記乗合車両運行スケジュールを作成してもよい。
【0013】
また、前記乗合車両運行スケジュール作成手段は、未配車の客に対し、割り当て可能な車両が存在しないとの判定に基づいて新たな車両を追加する第1のスケジューリングアルゴリズムを実行する手段を具備し、該第1のスケジューリングアルゴリズムは、前記客情報保持手段に登録された利用要求に未配車の客が含まれる場合は当該未配車の客に関する情報を取り出す第1ステップと、いずれかの車両に前記第1ステップで取り出した未配車の客を割り当て可能であるなら、割当て可能な車両の中の最適な車両をスケジュール評価関数に基づいて選定し、当該車両に未配車の客を割当て、当該車両の最適な巡回経路を作成しその経路での巡回時刻を更新する第2ステップと、客割当て中車両に乗換車両を追加し接続することで割当て可能であるなら、追加接続の乗換車両に未配車の客を割当て、当該追加接続車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第3ステップと、乗換車両の追加接続であっても割当てられない場合、前記客割当て中車両以外に利用可能な車両が存在すればこれを追加して前記未配車の客を割当て、当該車両を客割当て中車両とし、当該追加車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第4ステップと、を有する構成としてもよい。
【0014】
また、前記乗合車両運行スケジュール作成手段は、未配車の客グループに対し、割り当て可能な車両が存在しないとの判定に基づいて新たな車両を追加し、かつ、同一の客グループ内のすべての客を同一の乗合車両に割り当てる第2のスケジューリングアルゴリズムを実行する手段を具備し、該第2のスケジューリングアルゴリズムは、前記客情報保持手段に登録された利用要求に未配車の客グループが含まれる場合は当該未配車の客グループに関する情報を取り出す第1ステップと、いずれかの車両に前記第1ステップで取り出した未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるならば、割当て可能な車両の中の最適な車両をスケジュール評価関数に基づいて選定し、当該車両に前記客グループの全ての客を割当て、当該車両の最適な巡回経路を作成しその経路での巡回時刻を更新する第2ステップと、前記いずれかの客割当て中車両に乗換車両を追加し接続することで前記未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるならば、追加接続の乗換車両に前記全ての客を割当て、追加された乗換車両を含む全車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第3ステップと、利用可能な乗合車両が存在し、かつ必要に応じて乗換車両を追加すれば未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるなら、当該乗合車両又は乗換車両を割当て、当該車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第4ステップと、を有する構成としてもよい。
【0015】
また、前記スケジュール出力手段は、作成された乗合車両運行スケジュールを表形式で出力する手段を具備してもよい。
【0016】
また、指定条件にしたがって前記表形式の乗合車両運行スケジュールから行、列、若しくはセルを抽出し、又は、指定項目に属する行、列、若しくはセルを抽出し、それぞれの抽出結果を表示形態を異ならせて出力してもよい。
【0017】
また、前記スケジュール出力手段は、地図上もしくは道路ネットワーク上に、作成された乗合車両運行スケジュールを重畳して出力する手段を具備してもよい。
【0018】
また、指定項目に属する情報のみを前記地図上もしくは道路ネットワーク上に表示してもよい。
【0019】
本発明のプログラム(請求項16)は、未配車の客に対し、割り当て可能な車両が存在しないとの判定に基づいて新たな車両を追加する乗合車両運行スケジューリングアルゴリズムをコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、与えられた利用要求に未配車の客が含まれる場合は当該未配車の客に関する情報を客情報記憶手段から取り出す第1ステップと、いずれかの車両に前記第1ステップで取り出した未配車の客を割り当て可能であるなら、割当て可能な車両の中の最適な車両をスケジュール評価関数に基づいて選定し、当該車両に未配車の客を割当て、当該車両の最適な巡回経路を作成しその経路での巡回時刻を更新する第2ステップと、客割当て中車両に乗換車両を追加し接続することで割当て可能であるなら、追加接続の乗換車両に未配車の客を割当て、当該追加接続車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第3ステップと、乗換車両の追加接続であっても割当てられない場合、前記客割当て中車両以外に利用可能な車両が存在すればこれを追加して前記未配車の客を割当て、当該車両を客割当て中車両とし、当該追加車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第4ステップと、を有することを特徴とする。
【0020】
本発明のプログラム(請求項17)は、未配車の客グループに対し、割り当て可能な車両が存在しないとの判定に基づいて新たな車両を追加し、かつ、同一の客グループ内のすべての客を同一の乗合車両に割り当てる乗合車両運行スケジューリングアルゴリズムをコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、与えられた利用要求に未配車の客グループが含まれる場合は当該未配車の客グループに関する情報を客情報記憶手段から取り出す第1ステップと、いずれかの車両に前記第1ステップで取り出した未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるならば、割当て可能な車両の中の最適な車両をスケジュール評価関数に基づいて選定し、当該車両に前記客グループの全ての客を割当て、当該車両の最適な巡回経路を作成しその経路での巡回時刻を更新する第2ステップと、前記いずれかの客割当て中車両に乗換車両を追加し接続することで前記未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるならば、追加接続の乗換車両に前記全ての客を割当て、追加された乗換車両を含む全車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第3ステップと、利用可能な乗合車両が存在し、かつ必要に応じて乗換車両を追加すれば未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるなら、当該乗合車両又は乗換車両を割当て、当該車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第4ステップと、を有することを特徴とする。
【0021】
さらに、前記利用要求に前記各客の希望乗車時刻又は希望降車時刻のいずれか一方もしくは両方が指定され、該指定された希望乗降時刻を守るよう前記乗合車両運行スケジュールを作成してもよい。
【0022】
また、前記利用要求は、前記各客の利用人数、荷物数、幼児人数、乗合認否、他交通機関との乗り換え、または他施設の利用に関する情報を含んでもよい。
【0023】
また、運用側の制約条件もしくは客もしくは客グループの制約条件の組み合わせ毎に、乗合車両運行スケジュールを作成して保存する構成が好ましい。
【0024】
また、前記利用要求に記載された客の希望乗車地点もしくは希望降車地点を地図上もしくは道路ネットワーク上で検索し、当該地点の緯度、経度もしくは地点名を含む地点情報によって、当該地点を道路ネットワーク上の指定ノードもしくは自動的に求めたノードに関連付ける手段を設けることが好ましい。なお、ノードとの関連付けにおいては、客の希望乗車地点もしくは希望降車地点についての前記地点情報と、当該地点および前記ノード間の移動経路もしくは移動所要時間等からなる関連付け付随情報を当該客個人情報に含めて保存することが好ましい。
【0025】
また、客の氏名又は電話番号など客個人情報に含まれる部分情報を指定することによって、該当する客の個人情報を呼び出す構成が好ましい。客個人情報は、以前の乗合車両サービス利用時の乗車時間や希望とのずれ(顧客満足度)などのサービス利用実績情報を含む。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る乗合車両運行スケジューリングシステムの構成を示すブロック図である。
本実施形態の乗合車両運行スケジューリングシステムは、客(利用者)からの利用要求を受け付け、かかる利用要求に応える最適な乗合車両運行スケジュールを作成するシステムである。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の乗合車両運行スケジューリングシステムは、例えばインターネット経由で送られる乗合車両運行サービスの利用要求を受付けるサーバー装置、または通常の電話あるいはファクシミリ(FAX)から受け付けた利用要求に基づく情報を記録する装置等から成る利用要求受付部1と、顧客の氏名、電話番号や住所、および過去における乗合車両運行サービス利用時の迎え先・送り先およびその地点への道順などのサービス利用実績情報などを保持する顧客データベース2と、オペレータが入力した利用要求情報や、前記サーバー等から送られる利用要求情報を要求内容に従って適宜処理して保持する客情報保持部3と、乗合車両運行サービスに使用される車両の定員、積載可能荷物量、所属車両基地、所属会社、利用可能日、利用可能時間帯、および利用不可能時間帯などの車両情報5や乗務員情報(勤務状況などの情報を含む)6などの運用情報を保持する運用情報保持部4と、道路ネットワーク内の地点の位置や名前などの地点情報や、2地点間の距離や移動所要時間を得たり、交通状況の変化に応じて更新される道路情報を得たりする道路ネットワーク情報取得部8とを備えている。
【0028】
また、少なくとも、客情報保持部3と運用情報保持部4に記憶された情報の内容、および本サービス提供地域に関する道路ネットワーク情報から自動的に乗合車両運行スケジュールを作成する乗合車両運行自動スケジューラ7と、乗合車両運行自動スケジューラ7によって作成された乗合車両運行スケジュールをディスプレイやプリンタ等によって所定の出力形態で表示又は印刷出力したり、客が所持する端末や車両搭載端末に適切な情報を送信したりする乗合車両運行スケジュール出力部9と、を備えている。
【0029】
[乗合車両運行スケジュールの作成]
各客から電話、インターネットなどを介して利用要求を受付け、多数客の利用要求に沿うように、一方で運行可能な車両台数や乗務員の勤務状況、あるいは道路交通情報といった運用事情を考慮しつつ、乗合車両運行スケジュールを作成する手順の例を説明する。
【0030】
[乗合車両運行スケジュール作成手順]
先ず、利用要求受付け部1により、客からの利用要求を受付ける。必要に応じて、受付けた利用要求を適宜分類する。例えば、利用希望日、目的地点、乗車地点ごとに分類することが好ましい。一つの利用要求には、乗車地点もしくは降車地点が異なる場合であっても、同一の乗合車両への配車を希望する複数組の客(いわゆる同行客)が含まれていても良く、これを「客グループ」として扱う。
【0031】
次に、受付部1において受け付けられ、スケジュール作成対象となる利用要求を、例えば希望乗車時刻順あるいは希望降車時刻順あるいは利用要求の受付順などに客情報保持部3へ登録する。
【0032】
次に、道路ネットワーク情報を取得部8が取得する。かかる道路ネットワーク情報は、必要に応じて更新される。これには、例えば事故や渋滞の発生などによる一時的な情報更新が含まれる。事前に設定され、運用情報保持部4が保持している車両情報5や乗務員情報6についても必要に応じて適宜更新する。これには、例えばスケジュール作成対象日ごとに利用可能な乗合車両の台数が異なるなどの運用状況の変化に対応する情報更新が含まれる。なお、道路ネットワーク情報や運用情報が最新であり更新する必要がない場合もある。
【0033】
次に、客情報保持部3が保持する利用要求、運用情報保持部4が保持する運用情報、および道路ネットワーク情報取得部8が保持する道路ネットワーク情報に基づいて、乗合車両運行自動スケジューラ7が乗合車両運行スケジュールを作成する。
【0034】
「乗合車両運行スケジュール」
ここで乗合車両運行スケジュールとは、運用側のスケジュール管理単位によって識別される、複数台の乗合車両の運行情報すなわち各車両の巡回地点列と各巡回地点への巡回時刻を特定する情報である。例えばスケジュール管理単位を一日とする場合、乗合車両運行スケジュールとは、ある運用日に使用される全車両について、各車両の巡回地点列と、各巡回地点への巡回時刻を特定する情報である。この場合の乗合車両運行スケジュールの例を図2に示す。図2は、ある一日の乗合車両運行スケジュールであり、この日に使用される乗合車両はB1とB2の2台、および乗合車両B1に接続する乗換車両D1、乗合車両B2に接続する乗換車両D2である。各車両について、一行目に巡回地点列の地点IDが巡回順に示されており、以下の行に、各地点での到着時刻や出発時刻、その他の付随情報が示されている。このスケジュールにおいてB1は地点1→5→3(D1と乗り換え接続)→10→11という巡回列を持ち(地点10は同地点で同時刻に客1、2、3が降車)、それぞれの地点における到着時刻や出発時刻が決定されている。なお、到着時刻もしくは出発時刻のいずれか一方のみを決定する場合もありうる。
【0035】
それぞれの地点で乗降する客のIDや接続する車両のID、乗降人数などが決定されている。ここでは乗合車両運行スケジュールの各車両の巡回列には客の乗降や車両接続の発生する地点のみが含まれているが、この他、それらの地点間の通過地点や車両の出発基地、帰着基地、インターチェンジなど車両が巡回する全ての地点の情報が含まれることもありうる。また、地点に関する他の情報(地点名称、緯度・経度、駐停車可不可など)の地点付随情報が含まれることもありうる。地点付随情報は地点IDをキーとして、例えば道路ネットワーク情報取得部8から得る。また、乗客に関する他の情報(荷物数、幼児人数など)が含まれてもよい。例えば、乗客に関する情報は客IDをキーとして顧客データベース2や客情報保持部3から得る。
【0036】
また乗合車両運行スケジュールは、運行情報を、上記のような車両ごとの情報としてだけでなく、客ごとの情報としても持つ場合もある。すなわち、客ごとに乗降車地点や乗り換え地点、乗降車時刻、乗換時刻、その他利用要求内容などの客付随情報を保持するデータ構造を乗合車両運行スケジュールが含んでいてもよい。また、乗務員もしくは車両ごとの情報としても持つことがありうる。すなわち、乗務員もしくは車両ごとに、割り当てられた運行の巡回地点列や巡回時刻、乗降あるいは乗り換えする客の情報、運転する車両、接続する車両を保持するデータ構造も乗合車両運行スケジュールに含まれうる。また、上記スケジュール管理単位としては、運用日と目的地あるいは出発地の組、あるいは時間帯、週、月ごと、これらと目的地あるいは出発地の組、業務内容や運行地域、車種などとの組みなどがある。
【0037】
そして、作成された乗合車両運行スケジュールを出力部9から出力する。
【0038】
出力されたスケジュールは客や乗務員に通知される。スケジュールの内容に変更の必要があれば適宜行う。
【0039】
上記スケジュールの作成において、乗合車両運行自動スケジューラ7は、例えば次に示すスケジューリングアルゴリズム(1)を用いて、乗合車両の配車および巡回経路の決定、さらには補助的に用いられる乗換車両の配車および巡回経路の決定といったスケジュールの自動作成を行う。
【0040】
[スケジューリングアルゴリズム(1)(ステップ1〜5)]
図3は、スケジューリングアルゴリズム(1)の各ステップを示すフローチャートである。
【0041】
(ステップ1)客情報保持部3に登録された利用要求に未配車の客が含まれる場合は当該未配車の客に関する情報を取り出してステップ2に進む。未配車の客が無ければ終了する。
【0042】
(ステップ2)いずれかの車両(すなわち、客割当て中車両かそれに接続している乗換車両)にステップ1で取り出した未配車の客を割り当て可能であるなら、割当て可能な車両の中の最適な車両をスケジュール評価関数に基づいて選定し、これに未配車の客を割当て、当該車両の最適な巡回経路を作成しその経路での巡回時刻を更新してステップ1へ戻る。
【0043】
(ステップ3)客割当て中車両かそれに接続している乗換車両への割当ては可能でないが、客割当て中車両に乗換車両を追加し接続することで割当て可能であるなら、追加接続の乗換車両に未配車の客を割当て、当該追加接続車両の巡回経路および巡回時刻を作成してステップ1へ戻る。
【0044】
(ステップ4)乗換車両の追加接続であっても割当てられない場合、客割当て中車両以外に利用可能な車両が存在すればこれを追加して未配車の客を割当て、当該車両を客割当て中車両とし、その巡回経路および巡回時刻を作成してステップ1へ戻る。
【0045】
(ステップ5)未配車の客を、配車不可能であるが配車済みの客としてステップ1へ戻る。
【0046】
このアルゴリズムでは、未配車の客に対し、割り当て可能な車両が存在しないとの判定に基づいて新たな車両を追加する。つまり、各車両には可能な限り多くの客を割り当てることで配車台数ができるだけ少なくなるようにスケジューリングを行なう。
【0047】
乗換車両は、乗合サービスの時間的なメリットを確保しつつ、高コストな乗合車両への過剰な配車を抑えるために利用する補助的な車両として定義される。乗換車両の運行においては、乗合車両への乗り換えのための接続を伴う。
【0048】
乗合車両あるいは乗換車両として運行させる車両の車種や配車優先度などは、運用側で決定される。例えば、乗合車両としてはマイクロバス、乗換車両としてはタクシー車両を用いることとし、その定員や走行地域範囲、料金などを車両情報5に設定する。乗換車両のスケジューリングについては具体例を挙げて後述する。
【0049】
スケジュール評価関数はスケジュール上の乗降車時刻と客の希望乗降車時刻とのずれや、乗車時間、あるいはサービスの時間的な質を引数とする関数であり、運用側で適宜設定される。この関数の具体例についても後述する。
【0050】
一つの利用要求に複数組の客が含まれており、これらを客グループとして扱い、客グループ単位でスケジュールを作成する場合は次に示すスケジューリングアルゴリズム(2)を用いる。
【0051】
[スケジューリングアルゴリズム(2)(客グループ単位、ステップ1〜5)]
図4は、スケジューリングアルゴリズム(2)の各ステップを示すフローチャートである。
【0052】
(ステップ1)客情報保持部3に登録された利用要求に未配車の客グループが含まれる場合は当該未配車の客に関する情報を取り出してステップ2に進む。未配車の客グループが無ければ終了する。
【0053】
(ステップ2)いずれかの車両(すなわち、客割当て中車両かそれに接続している乗換車両)にステップ1で取り出した未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるならば、割当て可能な車両の中の最適な車両をスケジュール評価関数に基づいて選定し、これに当該客グループの全ての客を割当て、当該車両の最適な巡回経路を作成しその経路での巡回時刻を更新してステップ1へ戻る。
【0054】
(ステップ3)前記いずれかの客割当て中車両に乗換車両を追加し接続することで前記未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるならば、追加接続の乗換車両に未配車の客を全て割当て、追加された乗合車両を含む全車両の巡回経路および巡回時刻を作成してステップ1へ戻る。
【0055】
(ステップ4)利用可能な乗合車両が存在し、かつ必要に応じて乗換車両を追加すれば未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるなら、これらの車両を割当てて、客割当て中車両とし、当該全車両の巡回経路および巡回時刻を作成してステップ1へ戻る。
【0056】
(ステップ5)未配車の客グループを、配車不可能であるが、配車済みの客グループとしステップ1へ戻る。
【0057】
このアルゴリズムでは、同一客グループ内のすべての客を同一の乗合車両に割り当てる。ある利用要求受付けにおいて、複数組の客を含むが、要求内容から必ずしも同一の車両に割り当てる必要が無い場合は、スケジューリングにおいて、これらの客を客グループとして扱わない、もしくはそれぞれ異なる客グループの客として扱うこととする。また、一組の客しか含まない利用要求についても、一組の客からなる客グループとする。これにより、全客はいずれかの客グループに属することになり、このアルゴリズムで客グループ単位のスケジュールを作成することができる。
【0058】
適用されるアルゴリズムとしては、A*探索やセービング法など公知のものを利用可能である。また、作成された乗合車両運行スケジュールを基に、これを徐々に変化させて行き、スケジュール評価関数の値がより良いものに更新して行く改善法(λ−opt法やタブーサーチ、シミュレーテッド・アニーリング、遺伝的アルゴリズムなど)を用いて、改良することもできる。また改善法においては、もとのスケジュール作成時に用いた評価関数とは引数や関数形が異なるものを用いることができる。改善法としては「時間枠付き配送経路問題における局所探索の誘導方式」(岡野裕之、1999年度日本オペレーションズ・リサーチ学会秋季研究発表会)などで提案されているような公知の手法を適用しても良いが、本発明は特定の改善法に限定されない。
【0059】
[サービス例]
ここで、本実施形態に係る乗合車両運行スケジューリングシステムを利用した具体的なサービスの例として、空港向けのドアツードア(Door−to−Door)型の乗合送迎サービス(以下、「本サービス」という)を説明する。
【0060】
本サービスの対象地域を例えばA市とし、行き(A市から空港;往路)については市内の自宅やホテルなど客指定の迎え先に乗合車両が迎えに来て、他の乗合客の迎え先を巡回し乗車させた後、インターチェンジから高速道路に入り空港へ向う。帰り(空港からA市;復路)については空港で乗り合い、インターチェンジで高速道路を降り、各客指定の送り先を巡回し各客を降ろして行く。また本サービスでは、客に対する時間的サービスの質の確保と乗合車両の増発によるコスト増加の抑制を目的として乗換車両が補助的に用いられる。乗換車両としては例えばタクシー車両が使用される。
【0061】
本サービスにおける利用要求受付けから乗合車両運行スケジュール作成までの流れは以下のとおりである。
【0062】
(1)利用要求受付け
電話やインターネットなどで、客は空港向けの乗合送迎サービスの申込み、すなわち利用要求を行う。かかる利用要求内容の一例を図5に示す。この図5に示す利用要求は一件の利用要求、つまり一人の客が行った利用申込みを示したものである。この客は行き(市内から空港)での利用を希望しており、利用日は8月31日、11:00の航空便を利用予定であり、9:00の空港到着を希望している。この利用要求内の客は3組で客グループを構成しており、それぞれ迎え先を指定できる。客1は自宅への迎えを希望しており、利用人数(迎え先での乗り込み人数)は2人で幼児は0人、荷物は2個である。この利用要求での客グループ人数は大人6人と幼児1人である。
【0063】
このように複数組の客をまとめて客グループとした場合は、これらの客を同一の乗合車両に割り当てる。必ずしも同一の車両に割り当てる必要が無い場合は、これらの客をそれぞれ単独組の客からなる3つの客グループの客とすれば良い。またある利用要求の客を、別の利用要求の客と同一の客グループに指定することもできる。これは、全ての客に客グループIDを割り当てることで実現できる。
【0064】
帰りの利用要求の場合は、図5の項目の中で「迎え先」は「送り先」に、「空港到着希望時刻」は「空港出発希望時刻」となる。また空港到着希望時刻、空港出発希望時刻は、運用側で利用航空便時刻から自動的に決定してもよい。またこの例では利用人数などは客ごとに記したが、これらは合計のみでも良い。荷物に関する情報としては、利用要求に含まれる各客ごとの荷物の数や種類、体積、寸法、重量などを記載できる。これらは利用要求内の全客についての合計のみでも良い。
【0065】
この例では、迎え先(送り先)として客の自宅などが記載されているが、これらに対する住所や緯度・経度、地点名、駅や交差点など目印となる地点からの道順を記載し、顧客データベース2に登録してもよい。また、後述する乗合車両運行スケジュール作成において、既存の道路ネットワーク情報を使用する場合、道路ネットワークを構成するノードの中で、最適なものを自動もしくは手動で選択して客の迎え先もしくは送り先の目印とし、この目印からの道順を顧客データベース2に登録しておくことも好ましい。
【0066】
利用要求には複数組の客があるが、これらを同一の乗合車両に配車する必要の有無、つまりこれらの客をまとめて客グループとする必要の有無を記載するように構成してもよい。また、他の利用要求の客との乗合をせず、貸し切りを希望する旨を記載できるようにしても良い。
【0067】
このような利用要求を電話やファクシミリ、インターネットで随時受付ける。電話やファクシミリの場合はオペレータが図5をもとに作成された伝票に記入しても良いし、インターネットの場合は客が直接地図や地点リストから乗車地点や降車地点を選択し、あわせて利用人数など他の情報を、図5をもとに作成されたフォームに記入しても良い(オンラインでの利用要求)。
【0068】
また、顧客データベース2から氏名や電話番号などを検索キーとして顧客情報を検索し、迎え先(送り先)やその地点への詳しい道順などを顧客データベース2からロードすることにより、既知の情報入力の手間を省くことも可能である。一度本サービスを利用した客の情報は顧客データベース2に追加されてゆき、次回サービス利用時にロードされる。
【0069】
本サービスでは図5のような利用要求を多数受け付け、利用日ごとに仕分けし、例えば利用日の前日に締め切る。
【0070】
(2)利用要求の登録
スケジュール作成を利用日前日に行う場合、例えば図5のように利用日が8月31日である利用要求を、スケジュール作成対象として客情報保持部3に例えば空港到着希望時刻順あるいは空港出発希望時刻順あるいは利用要求受付順などに登録し、8月30日にスケジュールを作成する。
【0071】
(3)道路ネットワーク情報の更新
利用日当日(この例では8月31日)のある時間帯に、ある道路が通行止めとなる、降雨により渋滞が発生するといった場合には道路ネットワーク情報を更新する。
【0072】
(4)運用情報の更新
利用日当日に本サービスに従事できる乗務員や使用できる乗合車両についての運用情報を更新する必要がある場合はこれを行う。
【0073】
[車両情報の内容]
・車両個別情報:車種、定員、可載荷物数・体積・重量など
・各車両の日毎の利用情報:本サービス利用時間帯、他業務利用時間帯、修理情報、車検情報、燃料情報など
・各車両の月間、週間の利用情報やこれまでの利用実績:走行距離、走行時間
・全車両の利用情報:走行時間や走行距離の平均値や分散など
・複数業者が利用可能車両を登録できる場合の車両情報:上記項目の他、所属など
[乗務員情報の内容]
・乗務員個人情報:氏名、賃金など
・各乗務員の日毎の勤務情報:本サービス従事時間帯、他業務従事時間帯、休暇、売り上げなど
・各乗務員の月間、週間の勤務情報:労働時間、運行時間、売り上げ、休暇など
・全乗務員の勤務情報:労働時間や運行時間の平均値や分散など
・複数業者が利用可能車両を登録できる場合の乗務員情報:上記項目の他、所属など
(5)乗合車両運行スケジュールの作成
客情報保持部3に保持されている利用要求、運用情報保持部4に保持されている運用情報、道路ネットワーク情報取得部8に保持されている道路ネットワーク情報に基づいて、乗合車両運行自動スケジューラ7は、例えば上述したスケジューリングアルゴリズム(2)などを用いて、スケジュールの評価関数に基づき、できるだけ客の希望に添うように、また運行コストが小さくなるように、かつ、後述する利用制約条件や運用制約条件を満たすようにスケジュールの自動作成を行う。また、以前に本サービスを利用した客については、サービスの質などの過去利用実績を顧客データベース2に登録しておき、スケジュール作成時に利用する。
【0074】
また、後処理として、作成されたスケジュールの内容に沿って運用情報、顧客情報などを更新する。
【0075】
[車両・客割り当て方法]
本例では、行き(市内迎え先から空港)の客と帰り(空港から市内送り先)の客があるが、スケジューリングにおいて、車両に行き・帰りの客を同時に割り当てながら、スケジュールを作成する方法、行きの客のためのスケジュールと帰りの客のためのスケジュールを別々に作成し、後にそれらを車両に割り当てる方法がある。
【0076】
前者の場合、例えば、上述したスケジューリングアルゴリズム(2)において、客情報保持部3に、行きの客と帰りの客を登録しておき、そこから取り出した客が行きの客の場合は、車両の行きのスケジュールへの最適な割り当てを行い、帰りの客の場合は車両の帰りのスケジュールへの最適な割り当てを行うことによりスケジュール作成する。後者の場合は、まず行きの客のみ客情報保持部3から取り出してスケジューリングを行った後、次に帰りの客のみについてスケジューリングを行ない、行き・帰りの各運行を車両に割り当てる。
【0077】
一台の車両に行きの運行と帰りの運行が割り当てられる場合には、行きの運行における空港到着時刻と帰りの運行における空港出発時刻との間に、荷物の積み降ろしや乗務員休憩のための適当な時間間隔を取る、といった時間制約を守るよう割り当てを行う。さらに、行きの運行・帰りの運行の1往復だけでなく、2回以上の往復を行うよう運行を割り当てる場合にも、同様の時間制約を守るよう割り当てを自動的に行う。
【0078】
また、運用情報保持部4より得られる週間、月間の車両走行距離や走行時間などを参照し、これらの項目について車両間の平均化を図り、かつ各項目に制約を設ける場合は、それを守るよう自動的に車両割り当てを行う。
【0079】
[スケジュール評価関数]
乗合車両運行自動スケジューラ7は、各客の希望乗車時刻、希望降車時刻、自動作成されるスケジュールのおける各客の乗車時刻、降車時刻、運用コスト、もしくはこれらの関数を引数とする関数をスケジュールの評価関数とし、この評価関数について最適なスケジュールを自動作成する。上記引数および関数の例を以下に示す。各客iについて、
・希望乗車時刻:DTOi
ここでは帰り(空港から送り先)の場合の空港出発希望時刻
・希望降車時刻:DTDi
こここでは行き(迎え先から空港)の場合の空港到着希望時刻
・スケジュールSにおける乗車時刻:ATOi(S)
・スケジュールSにおける降車時刻:ATDi(S)
・乗車地点と降車地点間の最短移動所要時間:MinTi
とする。ただし行きの場合、希望乗車時刻つまり希望迎え時刻DTOiはDTOi=DTDi−MinTiと自動設定される。同様に、帰りに場合は希望降車時刻つまり希望送り時刻DTDiはDTDi=DTOi+MinTiと自動設定される。
【0080】
また空港向けサービスにおいては、航空便発着時刻との関係から、行きの場合、スケジュール上の降車時刻つまり空港到着時刻ATDiは、希望降車時刻つまり空港到着希望時刻DTDiと以前となるようにスケジューリングが行われる。帰りの場合は同様に、ATOiはDTOiと以降となるようにスケジューリングが行われる。これらは後述する客制約の設定により実現される。
【0081】
各客iに対し上記希望乗降車時刻どおりの運行を提供した場合は、時間的にはタクシー送迎と同等の最高のサービスを行うことになり、その場合のサービス時間は上記MinTiとなる。しかし乗合のために他の客の乗降車地点への迂回が生じ、また他客の希望乗降車時刻との兼ね合いがあり、スケジュール上では各客から見ると乗車時間および乗降車時刻に、この最高のサービスからのずれが生じる。希望時刻からのずれと迂回による乗車時間の増加を含めた客へのサービス時間の、最高のサービス時間MinTiに対する比をサービス時間比とし、評価関数の引数とすることができる。サービス時間比は各客の時間的不便さを定量化したものである。空港向けサービスの場合、スケジュールSにおける客iのサービス時間比SRi(S)を
・SRi(S)=(DTDi-ATOi(S))/MinTi(客iが行きの利用客の場合)あるいは、
・SRi(S)=(ATDi(S)-DTOi)/MinTi(客iが帰りの利用客の場合)
と算出し、スケジュールSの評価関数Fを例えば、
F=ΣSRi(S)2 (Σは客に関する和)
とする。
【0082】
評価関数はこの他、希望乗車時刻と乗車時刻のずれDTOi−ATOi(S)などの客の希望乗降車時刻とスケジュール上の乗降車時刻のずれそのものを引数とすることもできる。また得意先など特別な顧客や、前回利用時に不利を被った客などについて評価関数において顧客情報の関数として重みを大きく設定することにより優遇することができる。また、スケジュールにおける乗合車両や乗換車両の配車台数、走行距離、燃料費あるいは人件費など運用側コストなどを引数とすることもできる。また同じ引数であっても関数形を変えることもできる。
【0083】
[客制約の項目例]
以下の項目について客制約を設け、スケジューリングにおいてはこれらの制約を守るように配車およびルーティングを行うことにより、サービスの品質が保証された乗合車両運行スケジュールを作成することが可能である。
【0084】
・希望時刻からのずれ時間
スケジュールSにおける乗車時刻および降車時刻の希望時刻からのずれの上限を設け制約とすることができる。例えば、
EO,DO:希望乗車時刻からの早ずれ、後ずれの上限
ED,DD:希望降車時刻からの早ずれ、後ずれの上限
をそれぞれ設定することにより、スケジュールSにおける各客iの乗車時刻ATOi(S)および降車時刻ATDi(S)が、
DTOi−EO<ATOi(S)<DTOi+DO
DTDi−ED<ATDi(S)<DTDi+DD
を満たすよう、スケジューリングを行うことができる。例えば空港向けサービスでは航空便発着時刻との関連からDO=0、ED=0と設定される。これらの上限値は、本サービスの前回利用時に不便、不利益を被った客や、早くから利用申込みを行った客、特別料金を支払った客などのために、客あるいは客グループごとに設定することもできる。さらに客の方からこれらの上限値を指定することも可能である。また制約としては、ずれ時間の上限だけではなく、客が許容できる最も早い、あるいは最も遅い乗降車時刻を設定することもできる。
【0085】
・乗車時間
スケジュールSにおける各客iの乗車時間Ti(S)=ATDi(S)−ATOi(S)、あるいは乗車時間と上記最短移動所要時間MinTi(S)との比Ti(S)/MinTi(S)に対し、上限値を設け制約とすることができる。これらの上限値は、客あるいは客グループごとに設定できる。さらに客の方から上限値を指定することも可能である。
【0086】
・サービス時間比
上記サービス時間比SRi(S)に対し、上限値を設け制約とすることができる。またこの上限値は客あるいは客グループごとに設定できる。さらに客の方から上限値を指定することも可能である。
【0087】
・乗り換え回数
許容できる乗り換え回数の上限を指定できる。乗り換えを希望しない場合は0とすればよい。
【0088】
・乗合い認否
客が乗合を拒否し、乗合車両の占有を希望した場合は、他客との乗合を行わないように制約を設けスケジューリングを行うことができる。
【0089】
[運用制約の項目例]
例えば以下の項目を運用制約とし、スケジューリングにおいてはこれらの制約を守るように配車およびルーティングを行うことにより、運用側の所有する資源の範囲内で運用可能な乗合車両運行スケジュールを作成することが可能である。
【0090】
・乗合車両制約
配車台数の上限
各車両の定員、荷物数、荷物体積、荷物重量、乗換車両接続可能台数などの上限
利用可能時間帯:他業務での利用時間中は本サービスへの配車不可とする。
【0091】
・乗換車両制約
配車台数の上限
各車両の定員、荷物数、荷物体積、荷物重量、(乗換車両接続可能台数)、走行距離、走行時間、乗り換え回数などの上限
利用可能時間帯:他業務での利用時間中は本サービスへの配車不可とする。
【0092】
・乗務員制約
乗務員人数
勤務予定、休暇予定:他業務への従事時間中や休暇日には割り当て不可とする。
【0093】
勤務時間、運行時間、休憩時間、運行距離、運行回数の上下限
[乗換車両の接続]
利用可能な車両には台数制限があるので、乗降車地点の分布や時間制約の設定によっては配車不可能な客が発生する。例えば、空港到着希望時刻が同じである客が複数居て、その中のある客の乗車地点が位置的に孤立している場合、この客の乗車地点を巡回すると大きな迂回が生じ時間的制約を守ることができなくなる。時間制約を緩くすれば配車は可能であるが、時間的サービス品質を低下させることは望ましくない。また利用可能な乗合車両台数に余裕があっても、本サービスの場合、乗合車両は空港の高速道路料金や燃料費などのためコストが高く、少数の客のために乗合車両を配車すると運用効率が下がる。この場合、通常のタクシーなどを乗換車両として用い、市内の適当な地点で乗換車両から乗合車両への乗り換え、もしくは乗合車両から乗換車両への乗り換えを行うことにより時間的サービス品質の確保とコストの抑制が可能となる。この場合、乗換車両は市内走行のみとなり、乗合車両を新規に配車するよりは低コストになる。図6の例では客1〜4が居り、それぞれの乗車地点▲1▼〜▲4▼のうち▲4▼が孤立している。この場合客4を乗換車両で迎え、乗り換え地点Dで乗合車両に乗り換えさせている。
【0094】
乗合車両運行自動スケジューラ7は、乗換車両について乗り換えが位置・時間的に可能なようにスケジューリングを行う。例えば本サービスでは、乗り換えを行う乗合車両の巡回経路上の交差点や高速道路インターチェンジなどの指定された道路ネットワーク上のノードを乗り換え地点とし、この地点を起点もしくは終点として、乗換車両に割り当てられた各客の乗降車地点を巡回する巡回経路を作成し、これに沿って巡回時刻を決定する。この時、各地点への巡回時刻が客制約範囲内にあるかをチェックする。また運用制約として、乗換車両の走行距離や走行時間の上限がある場合はこれもチェックする。また乗り換え地点は乗換車両の走行距離が短くなるよう、客制約を満たす複数の地点の中から選択する。
【0095】
時間的サービス品質を上げるために乗換車両を多用することはコスト増につながるので、乗換車両を用いる場合もその配車台数は少ないほうが運用コストの面からは望ましい。このため、上述した乗合車両のスケジューリングアルゴリズム(1)あるいは(2)を用いる場合、両アルゴリズムのステップ3の車両割り当てにおいて、追加接続する乗換車両が最も少ないものを割り当てることにより、乗換車両の配車台数ができるだけ少なくなるようにする。また、乗合車両一台あたりに接続される乗換車両台数に上限を設けてもよい。
【0096】
各客について乗り換えは複数回行われても良く、乗換車両から乗換車両への乗り換えを行うようスケジューリングを行っても良い。この場合、客制約もしくは運用制約として各客の乗換回数の上限を設け、これを守るようスケジューリングを行うようにする。
【0097】
[乗務員の割り当て]
・利用日当日や利用日の含まれる週あるいは月の乗務員の労働時間、運行時間、運行距離、売り上げなど
・利用日当日の乗務員の勤務予定、例えば他業務従事、休暇の予定など
・客からの乗務員指名
などの項目についての情報を、運用情報保持部4、客情報保持部3から得ることにより、これらの項目の乗務員間平均化といった運用側の目的に沿い、かつ最長労働時間などの運用制約を満たすよう自動的に乗務員を割り当てることができる。また割り当て決定後、その内容に従って、乗務員勤務時間などの運用情報を自動的に更新する。
【0098】
[客制約・運用制約の変更]
客制約や運用制約のために配車不可能な客が存在する場合、これらの制約を一部緩和してスケジューリングを行うようにする。例えば、客と交渉の上、客制約の一つである希望乗車時刻からのずれの上限を大きくしたり、乗務員と交渉の上、運用制約の一つである、乗務員の休暇予定を変更したり、全部もしくは一部の乗合車両について乗合車両一台あたりに接続可能な乗換車両台数の上限を増やすなどして、再スケジューリングする。
【0099】
また、これらの様な変更方法の複数の組み合わせについて、それぞれスケジューリングを行い、作成された各乗合車両運行スケジュールを保存しておく。保存された各乗合車両運行スケジュールは随時呼び出し、次に説明する表形式や地図形式で表示することができる。
【0100】
[乗合車両運行スケジュール出力・表示例]
作成された乗合車両運行スケジュールの表形式による出力・表示例を図7に示す。この例では、最初のセクションにおいて車両ごとに運転手名が表示されている。次のセクションでは車両の巡回経路に関する表示がなされ、行き帰りごとの巡回経路上の訪問地点および各地点への巡回時刻、その地点での乗降人数が巡回順に表示されている。
【0101】
図7の例では車両1は行き帰りともに乗車があり、車両2は行きのみ、車両3は帰りのみ乗車がある。最後のセクションでは行き帰りごとの総乗車人数と売り上げが表示されるている。この他、各地点で乗降車する客の氏名や荷物数、あるいは各車両の乗車率や車両基地出発・帰着時刻あるいは運行時間などを表示してもよい。
【0102】
この他、運用情報に保持されている各乗務員の週間あるいは月間の売り上げや運行時間などを表示してもよい。また、全車両の該当日もしくは週間、月間の乗車人数や売り上げ、走行距離、走行時間などの総和、あるいは平均乗車率、平均走行距離、平均走行時間などを表示してもよい。また、客や乗務員、車両番号を指定すると、その客や乗務員の乗車した車両に関する行のみや関連するセルのみを表示する、あるいは表示色を変えるなど表示形式を変える、図8のように乗務員の運行実績や車両の走行実績などを別ウインドウに表形式で表示させてもよい。
【0103】
また、客の所持する端末に、乗車時刻、降車時刻などその客に関する情報のみを表示させてもよい。車両搭載の端末に、その車両に関する情報のみ、例えば図7における該当車両の行のみを表示させてもよい。
【0104】
[地図上での出力・表示例]
乗合車両運行スケジュールの地図形式での出力・表示例を図9に示す。表示スケジュールは図7のものと同じである。この例では各客の迎え先を丸印、送り先を角印で表示し、それらを矢印で結び、各車両の巡回経路を表示している。迎え先と送り先の長方形枠内に、それぞれの地点での乗車・降車に関する情報を表示している。長方形枠内の表示内容は、車両番号(円内の数字)、巡回時刻、乗降車人数である。この枠内に、地点名、客氏名、荷物数を表示してもよい。また、空港地点を示す楕円形枠内には、それぞれの車両の車両番号(円内の数字)、空港到着時刻あるいは空港出発時刻、乗降車人数を表示している。この枠内に各車両の売り上げなどを表示してもよい。さらに、各車両の車両基地の出発・帰着時刻や運行時間などを表示してもよい。また、別ウインドウにおいて全車両の乗車人数や売り上げ、走行距離、走行時間などの総和、あるいは平均乗車率、平均走行距離、平均走行時間などを表示してもよい。また、客や乗務員、車両番号を指定すると、その客や乗務員の乗車した車両に関する巡回経路や乗降車地点情報のみを地図上に表示する、あるいは表示色を変える、別ウインドウに表形式で表示するなど表示形式を変えることも好ましい。また、車両搭載の端末に、その車両に関する巡回経路や情報のみを表示してもよい。
【0105】
以上説明した本実施形態によれば、乗合車両運行サービスにおいて、電話やファクシミリ(FAX)、インターネット、携帯電話などによって多数の利用要求を受付け、利用要求内容と車両台数や乗務員勤務状況などの運用情報や交通状況を含む道路ネットワーク情報に基づいて、様々な制約条件を満たしつつ、かつ利用者の希望にできるだけ沿い、運用コストもできるだけ少なくなるような乗合車両運行スケジュールを自動作成することができる。作成された乗合車両運行スケジュールは表形式や地図形式など好ましい形態で出力・表示することができる。
【0106】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず種々変形して実施可能である。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、乗合車両の運行スケジュールの作成を自動作成する乗合車両運行スケジューリングシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る乗合車両運行スケジューリングシステムの構成を示すブロック図
【図2】作成される乗合車両運行スケジュールのデータ構造例を示す図
【図3】スケジューリングアルゴリズム(1)の各ステップを示すフローチャート
【図4】スケジューリングアルゴリズム(2)の各ステップを示すフローチャート
【図5】利用要求の一例を示す図
【図6】乗換車両の接続を説明するための図
【図7】乗合車両運行スケジュールの表形式による出力・表示例を示す図
【図8】乗務員の運行実績や車両の走行実績などを別ウインドウに表形式で表示した例を示す図
【図9】乗合車両運行スケジュールの地図形式での出力・表示例を示す図
【符号の説明】
1…利用要求受付部
2…顧客データベース
3…客情報保持部
4…運用情報保持部
5…車両情報
6…乗務員情報
7…乗合車両運行自動スケジューラ
8…道路ネットワーク情報取得部
9…乗合車両運行スケジュール出力部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a shared vehicle operation scheduling system suitable for a public transportation system that provides a shared vehicle operation service.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a shared vehicle operation service, a usage request from a large number of customers is accepted, and on the other hand, taking into account the operational circumstances such as the number of vehicles that can be operated, the work situation of crew members, or road traffic information. On the other hand, an operation schedule such as dispatching a shared vehicle and creating a patrol route was manually performed. In a shared vehicle operation service in which multiple passengers share a boarding / exiting point, there are cases where multiple passengers are connected while moving from the boarding point to the destination point. The creation of has also been done manually.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a shared vehicle operation scheduling system capable of automatically creating a shared vehicle operation schedule that has been performed manually. It is in.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The shared vehicle operation scheduling system according to the present invention (claim 1) holds at least a use request receiving means for receiving a use request in which a desired boarding point and a desired drop-off point of each customer are specified, and customer information including the use request. The customer information holding means for holding, the operation information holding means for holding operation information including the vehicle information of the shared vehicle, the road network information acquiring means for acquiring and holding the road network information, and at least held by the customer information holding means Customer information, operation information held by the operation information holding means, and road network information held by the road network information acquisition means are input to a predetermined evaluation function, and specified in the use request to optimize the evaluation function. The shared vehicle operation schedule that specifies the route and time of the shared vehicle that travels between the desired boarding point and the desired drop-off point Characterized by comprising the vans fleet schedule creating means for creating a Yuru, and schedule output means for outputting the created the vans vehicle operation schedule, the.
[0005]
The one use request includes a plurality of sets of customers, the plurality of sets of customers are set as one customer group, and the passenger vehicle operation schedule is created so that the customer groups are dispatched to the same passenger vehicle. preferable.
[0006]
In addition, the evaluation function includes a desired boarding time, a desired getting-off time, a minimum travel time between desired boarding points, a boarding time in the vehicle schedule, a boarding time in the vehicle schedule, a boarding time in the vehicle schedule, and an operating cost. It is also possible to include a function that takes at least one of the above as an argument.
[0007]
In addition, the acceptance / rejection of the passenger, the allowable range of deviation between the desired boarding time from the customer and the passenger's boarding time on the riding vehicle operation schedule, the desired departure time from the customer and the customer on the driving vehicle operation schedule The shared vehicle operation schedule may be created so as to satisfy customer constraints including either an allowable range of deviation from the departure time and an allowable range of boarding time.
[0008]
Moreover, you may comprise the means to set the said customer restriction for every said customer or customer group.
[0009]
In addition, a means for registering the available time zone of the shared vehicle as the operation information may be provided, and the shared vehicle operation schedule may be created so that available shared vehicles are allocated according to the time zone.
[0010]
Moreover, you may comprise a means to register the vehicle information of the said shared vehicle which can be utilized for every some provider.
[0011]
In addition, when the passenger restriction cannot be satisfied with only the shared vehicle, the transfer vehicle is dispatched to at least some of the passengers, and the customer is transferred from the transfer vehicle to the transfer vehicle or from the transfer vehicle to the transfer vehicle. You may create the said shared vehicle operation schedule so that restrictions may be satisfied.
[0012]
In addition, the number of transferable vehicles, the number of transferable vehicles, the number of transferable vehicles that can be connected per shared vehicle, the available time of each vehicle, the vehicle capacity, the number of loads that can be loaded, the loadable weight, Alternatively, the shared vehicle operation schedule may be created so as to satisfy the operation constraint including any of the loadable volumes.
[0013]
The shared vehicle operation schedule creation means includes means for executing a first scheduling algorithm for adding a new vehicle based on a determination that there is no assignable vehicle for a customer who has not been dispatched, The first scheduling algorithm includes: a first step of extracting information about a customer who has not been dispatched when the usage request registered in the customer information holding means includes a customer who has not yet dispatched; If it is possible to assign customers who have not been dispatched in one step, the most suitable vehicle among the allocatable vehicles is selected based on the schedule evaluation function, and the customers who have not yet been dispatched are allocated to the vehicle. Can be assigned by creating a new tour route and updating the tour time on that route, and adding and connecting a transfer vehicle to the vehicle being assigned to the customer If there is a customer who has not been dispatched to the transfer vehicle of the additional connection, the third step of creating the circuit route and the tour time of the additional connection vehicle, and the additional connection of the transfer vehicle, If there is a vehicle that can be used other than the currently assigned vehicle, this is added and the unassigned customer is assigned, the vehicle is set as a customer assigned vehicle, and a fourth route for creating a tour route and a tour time of the added vehicle It is good also as a structure which has these.
[0014]
The shared vehicle operation schedule creation means adds a new vehicle to the unassigned customer group based on the determination that there is no assignable vehicle, and all the customers in the same customer group. Means for executing a second scheduling algorithm for allocating to the same shared vehicle, and the second scheduling algorithm is configured such that when the usage request registered in the customer information holding means includes an unassigned customer group A first step of retrieving information relating to the unassigned customer group, and if any customer belonging to the unassigned customer group extracted in the first step can be assigned to any vehicle, The optimum vehicle is selected based on the schedule evaluation function, all the customers in the customer group are assigned to the vehicle, and the vehicle's A second step of creating an appropriate tour route and updating the tour time on that route, and adding all passengers to any of the customer-assigned vehicles and connecting them to all customers belonging to the unassigned customer group Can be assigned to all the additional connected transfer vehicles, and the third step of creating the tour routes and tour times of all the vehicles including the added transfer vehicles, If all the customers belonging to the unassigned customer group can be assigned if a transfer vehicle exists and if necessary, a transfer vehicle or transfer vehicle can be assigned, and the tour route and tour time of the vehicle are created. And a fourth step.
[0015]
The schedule output means may comprise means for outputting the created riding vehicle operation schedule in a tabular format.
[0016]
In addition, a row, a column, or a cell is extracted from the table-style shared vehicle operation schedule according to a specified condition, or a row, a column, or a cell belonging to a specified item is extracted, and each extraction result has a different display form. May be output.
[0017]
The schedule output means may include means for superimposing and outputting the created shared vehicle operation schedule on a map or road network.
[0018]
Further, only information belonging to the designated item may be displayed on the map or road network.
[0019]
The program of the present invention (Claim 16) is a program for causing a computer to execute a shared vehicle operation scheduling algorithm for adding a new vehicle based on a determination that there is no assignable vehicle for a customer who has not been dispatched. In the first step, when a customer who has not been dispatched is included in the given use request, the first step of retrieving information relating to the customer of the unallocated vehicle from the customer information storage means; If the customer can be assigned, the most suitable vehicle among the assignable vehicles is selected based on the schedule evaluation function, the customer who has not been dispatched is assigned to the vehicle, and the optimum patrol route for the vehicle is created. Second step to update the route time on the route, and additional connection if it can be assigned by adding and connecting a transfer vehicle to the customer-assigned vehicle 3rd step of assigning unassigned customers to the transfer vehicle and creating the route and time of the additional connected vehicle, and when the additional connection of the transfer vehicle is not assigned, it is used other than the customer assigned vehicle And adding a non-allocated customer if there is a possible vehicle, making the vehicle a customer-assigned vehicle, and creating a circuit route and a tour time of the additional vehicle, Features.
[0020]
The program of the present invention (Claim 17) adds a new vehicle to an unassigned customer group based on the determination that there is no assignable vehicle, and all the customers in the same customer group. In a program for causing a computer to execute a shared vehicle operation scheduling algorithm that assigns a shared vehicle to the same shared vehicle, if a given use request includes an unassigned customer group, information on the unassigned customer group is stored as customer information A first step to be taken out from the means, and if any of the customers belonging to the unassigned customer group taken out in the first step can be assigned to any vehicle, schedule an optimal vehicle among the assignable vehicles Select based on the evaluation function, assign all customers in the customer group to the vehicle, and create an optimal patrol route for the vehicle. If the second step of updating the traveling time on the route and all the customers belonging to the unassigned customer group can be assigned by adding and connecting a transfer vehicle to any of the passenger-assigned vehicles, For example, a third step of allocating all the passengers to additional transfer vehicles and creating a tour route and a tour time for all vehicles including the added transfer vehicles, and available shared vehicles exist and necessary. If all the customers belonging to the unassigned customer group can be allocated if a transfer vehicle is added accordingly, the fourth step of allocating the shared vehicle or the transfer vehicle and creating the tour route and the tour time of the vehicle; It is characterized by having.
[0021]
Furthermore, either one or both of the desired boarding time and the desired boarding time of each customer may be specified in the use request, and the shared vehicle operation schedule may be created so as to keep the designated boarding time.
[0022]
In addition, the use request may include information on the number of passengers, the number of luggage, the number of infants, passenger approval / rejection, transfer to other transportation facilities, or use of other facilities.
[0023]
Moreover, the structure which creates and preserve | saves a riding together vehicle operation schedule for every combination of the restrictions on the operation side or the restrictions of a customer or a customer group is preferable.
[0024]
In addition, a desired boarding point or a desired drop-off point of the customer described in the use request is searched on a map or a road network, and the point is displayed on the road network based on point information including the latitude, longitude, or point name of the point. It is preferable to provide means for associating with the designated node or automatically obtained node. In association with a node, the customer's personal information includes the point information about the customer's desired boarding point or the desired getting-off point, and the associated incidental information consisting of the moving route or the required travel time between the point and the node. It is preferable to store them together.
[0025]
Further, it is preferable that the personal information of the corresponding customer is called by designating partial information included in the customer personal information such as the customer's name or telephone number. The customer personal information includes service usage record information such as the boarding time and the deviation (customer satisfaction) when using the previous shared vehicle service.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a shared vehicle operation scheduling system according to an embodiment of the present invention.
The shared vehicle operation scheduling system of the present embodiment is a system that accepts a usage request from a customer (user) and creates an optimal shared vehicle operation schedule that meets the usage request.
[0027]
As shown in FIG. 1, the shared vehicle operation scheduling system of this embodiment is a server device that receives a use request for a shared vehicle operation service sent via the Internet, for example, or a use request received from a normal telephone or facsimile (FAX). Use
[0028]
In addition, a shared vehicle operation
[0029]
[Create a shared vehicle operation schedule]
While accepting usage requests from each customer via the telephone, the Internet, etc., while considering the operational circumstances such as the number of vehicles that can be operated, the work status of crew, or road traffic information, in line with the usage requests of many customers, An example of a procedure for creating a shared vehicle operation schedule will be described.
[0030]
[Procedure for creating a shared vehicle operation schedule]
First, the usage
[0031]
Next, the use requests received by the receiving
[0032]
Next, the
[0033]
Next, based on the usage request held by the customer
[0034]
"Ride-on vehicle operation schedule"
Here, the shared vehicle operation schedule is information that identifies operation information of a plurality of shared vehicles, that is, a tour point sequence of each vehicle and a tour time to each tour point, which are identified by a schedule management unit on the operation side. For example, when the schedule management unit is set to one day, the shared vehicle operation schedule is information for identifying the traveling point sequence of each vehicle and the traveling time to each traveling point for all vehicles used on a certain operation day. . An example of the shared vehicle operation schedule in this case is shown in FIG. FIG. 2 shows a schedule of a shared vehicle operation for one day. The shared vehicles used on this day are B1 and B2, a transfer vehicle D1 connected to the shared vehicle B1, and a transfer vehicle connected to the shared vehicle B2. D2. For each vehicle, the point ID of the patrol point sequence is shown in the first row in the order of patrol, and the arrival time and departure time at each point and other accompanying information are shown in the following rows. In this schedule, B1 has a loop of
[0035]
The IDs of passengers getting on and off at each point, the IDs of connected vehicles, the number of people getting on and off, etc. are determined. Here, the traveling train of each vehicle in the shared vehicle operation schedule includes only points where passengers get on and off and vehicles are connected, but in addition to these, passing points between these points, vehicle departure bases, return bases Information on all points where the vehicle circulates such as an interchange may be included. Moreover, the point incidental information of the other information regarding a point (point name, latitude / longitude, parking / non-parking possible, etc.) may be included. The point incidental information is obtained from, for example, the road network
[0036]
The shared vehicle operation schedule may have operation information as information for each customer as well as information for each vehicle as described above. That is, the shared vehicle operation schedule may include a data structure that holds customer-accompanying information such as a boarding / alighting point, a transfer point, a boarding / alighting time, a transfer time, and other usage request contents for each customer. It can also be stored as information for each crew member or vehicle. That is, for each crew member or vehicle, a data line structure for holding a tour train point sequence, a tour time, information on passengers getting on or off or changing, a driving vehicle, and a connected vehicle may be included in the shared vehicle operation schedule. In addition, the schedule management unit is a set of operation date and destination or departure place, or time zone, week, month, and these and destination or departure place, work contents, service area, vehicle type, etc. and so on.
[0037]
Then, the generated shared vehicle operation schedule is output from the output unit 9.
[0038]
The output schedule is notified to passengers and crew. If necessary, change the schedule contents.
[0039]
In creating the schedule, the shared vehicle operation
[0040]
[Scheduling algorithm (1) (
FIG. 3 is a flowchart showing each step of the scheduling algorithm (1).
[0041]
(Step 1) If a customer who has not been dispatched is included in the use request registered in the customer
[0042]
(Step 2) If it is possible to assign an unassigned customer taken out in
[0043]
(Step 3) Although it is not possible to assign to the vehicle being assigned to the customer or to the transfer vehicle connected thereto, if it is possible to assign by adding a transfer vehicle to the vehicle being assigned to the customer, the transfer vehicle can be added to the additional connection. A customer who has not been dispatched is assigned, a tour route and a tour time of the additional connected vehicle are created, and the process returns to Step 1.
[0044]
(Step 4) If it is not assigned even if it is an additional connection of a transfer vehicle, if there is a vehicle that can be used in addition to the vehicle being assigned to the customer, this is added and an unassigned customer is assigned, and the vehicle is being assigned to the customer The vehicle is set as a vehicle, its traveling route and traveling time are created, and the process returns to Step 1.
[0045]
(Step 5) Return the customer who has not been dispatched to
[0046]
In this algorithm, a new vehicle is added to a non-allocated customer based on the determination that there is no assignable vehicle. In other words, scheduling is performed so that the number of dispatched vehicles is as small as possible by assigning as many customers as possible to each vehicle.
[0047]
A transfer vehicle is defined as an auxiliary vehicle that is used to prevent excessive dispatch to a high-cost shared vehicle while securing the time advantage of the shared service. The operation of a transfer vehicle involves connection for transfer to a shared vehicle.
[0048]
The vehicle type, dispatch priority, etc. of the vehicle operated as a shared vehicle or a transfer vehicle are determined on the operation side. For example, a microbus is used as a shared vehicle, and a taxi vehicle is used as a transfer vehicle, and the capacity, traveling area range, fee, and the like are set in the
[0049]
The schedule evaluation function is a function that takes as an argument the deviation between the boarding / alighting time on the schedule and the customer's desired boarding / alighting time, boarding time, or time quality of service, and is set as appropriate on the operation side. A specific example of this function will also be described later.
[0050]
A plurality of sets of customers are included in one usage request, these are handled as a customer group, and the scheduling algorithm (2) shown below is used when creating a schedule for each customer group.
[0051]
[Scheduling algorithm (2) (customer group unit, steps 1 to 5)]
FIG. 4 is a flowchart showing each step of the scheduling algorithm (2).
[0052]
(Step 1) When a customer group that has not been dispatched is included in the use request registered in the customer
[0053]
(Step 2) If any customer belonging to the unassigned customer group taken out in
[0054]
(Step 3) If all passengers belonging to the unassigned customer group can be assigned by adding and connecting a transfer vehicle to any one of the passenger-assigned vehicles, the unassigned transfer vehicles All the customers are allocated, and the traveling route and the traveling time of all the vehicles including the added riding vehicle are created, and the process returns to Step 1.
[0055]
(Step 4) If there are available shared vehicles and if it is possible to assign all the customers belonging to the unassigned customer group by adding transfer vehicles as necessary, assign these vehicles and assign customers. The middle vehicle is created, and the traveling route and the traveling time of all the vehicles are created, and the process returns to Step 1.
[0056]
(Step 5) A customer group that has not been dispatched is determined to be a customer group that has been dispatched but cannot be dispatched.
[0057]
In this algorithm, all customers in the same customer group are assigned to the same shared vehicle. If a certain usage request is received and includes multiple sets of customers, but it is not always necessary to assign them to the same vehicle from the request, these customers are not treated as customer groups in scheduling, or as customers of different customer groups. It will be handled. In addition, a usage request including only one set of customers is a customer group consisting of one set of customers. As a result, all customers belong to one of the customer groups, and a schedule for each customer group can be created with this algorithm.
[0058]
The algorithm applied is A * Known methods such as searching and saving methods can be used. In addition, based on the created shared vehicle operation schedule, this is gradually changed, and an improved method (λ-opt method, tabu search, simulated Annealing, genetic algorithm, etc.) can also be used for improvement. In the improvement method, an evaluation function having an argument or a function form different from the evaluation function used at the time of creating the original schedule can be used. As an improvement method, even if a known method such as that proposed in “Local Search Guidance Method for Delivery Route Problems with Time Frames” (Hiroyuki Okano, 1999 Operations Research Society Autumn Meeting) is applied. Although good, the invention is not limited to a particular improvement.
[0059]
[Service example]
Here, as an example of a specific service using the shared vehicle operation scheduling system according to the present embodiment, a door-to-door type shared pick-up service (hereinafter referred to as “this service”) for airports is used. explain.
[0060]
For example, the target area of this service is A city, and on the way (from A city to the airport; outbound route), the shared vehicle will pick you up at your designated destination, such as your home or hotel in the city, and other passengers will meet you. After going around and getting on, take the highway from the interchange to the airport. On the way back (from the airport to A city; return route), get on at the airport, get off the highway at the interchange, go around the destinations specified by each customer and drop each customer. In addition, in this service, a transfer vehicle is supplementarily used for the purpose of ensuring the quality of time service for customers and suppressing the cost increase due to the increased number of shared vehicles. For example, a taxi vehicle is used as the transfer vehicle.
[0061]
The flow from acceptance of usage requests in this service to preparation of a shared vehicle operation schedule is as follows.
[0062]
(1) Acceptance of usage requests
On the telephone or the Internet, the customer makes an application for a shared transfer service for the airport, that is, requests for use. An example of the use request content is shown in FIG. The use request shown in FIG. 5 shows one use request, that is, a use application made by one customer. This customer wants to go on the way (from the city to the airport), and is scheduled to use the 11:00 air flight on August 31st, and wants to arrive at the airport at 9:00. . The customers in this usage request form a customer group with three sets, each of which can specify a destination. The
[0063]
When a plurality of sets of customers are combined into a customer group in this way, these customers are assigned to the same shared vehicle. If it is not always necessary to assign to the same vehicle, these customers may be customers of three customer groups each consisting of a single set of customers. It is also possible to designate a customer with a certain usage request as the same customer group as a customer with another usage request. This can be realized by assigning a customer group ID to all customers.
[0064]
In the case of a return use request, “Pick-up destination” is “Destination” and “Airport arrival time” is “Airport departure time” in the items of FIG. Further, the desired arrival time at the airport and the desired departure time from the airport may be automatically determined from the use flight time on the operation side. In this example, the number of users is described for each customer, but these may be total only. As the information about the package, the number, type, volume, size, weight, etc. of the package for each customer included in the use request can be described. These may be only the total for all customers in the usage request.
[0065]
In this example, the customer's home or the like is described as the pick-up destination (destination), but the address, latitude / longitude, point name, route from the point of interest such as a station or intersection, etc. are described, and the
[0066]
Although there are a plurality of sets of customers in the usage request, it may be configured to describe whether or not these customers need to be allocated to the same shared vehicle, that is, whether or not these customers need to be combined into a customer group. In addition, it may be possible to describe that a charter is desired without sharing with other customers requesting use.
[0067]
Such usage requests are accepted at any time by telephone, facsimile, or the Internet. In the case of telephone or facsimile, the operator may fill out the slip created based on Fig. 5, and in the case of the Internet, the customer directly selects the boarding point and the getting off point from the map or point list and uses it together. Other information such as the number of people may be entered in a form created based on FIG. 5 (online use request).
[0068]
Also, it is possible to search for customer information from the
[0069]
In this service, a large number of usage requests as shown in FIG. 5 are received, sorted by usage date, and closed on the day before the usage date, for example.
[0070]
(2) Registration of usage request
When the schedule is created on the day before the use date, for example, a use request whose use date is August 31 as shown in FIG. Register in order or use request acceptance order and create a schedule on August 30th.
[0071]
(3) Updating road network information
The road network information is updated when a certain road is closed during a certain time zone on the day of use (August 31 in this example) or when a traffic jam occurs due to rain.
[0072]
(4) Updating operation information
This is done when it is necessary to update the operation information about crew members who can engage in this service on the day of use and available passenger vehicles.
[0073]
[Vehicle information contents]
・ Individual vehicle information: vehicle type, capacity, number of loads, volume, weight, etc.
-Daily usage information for each vehicle: Service usage time zone, other business usage time zone, repair information, vehicle inspection information, fuel information, etc.
・ Monthly and weekly usage information for each vehicle and past usage results: mileage, travel time
・ All vehicle usage information: average value and variance of travel time and distance
・ Vehicle information when multiple companies can register available vehicles: In addition to the above items, affiliation, etc.
[Contents of crew information]
・ Crew's personal information: name, wage, etc.
・ Daily work information for each crew member: Working hours of this service, working hours of other duties, vacation, sales, etc.
・ Monthly and weekly work information for each crew member: Working hours, operating hours, sales, vacation, etc.
・ Work information for all crew members: average and variance of working hours and operating hours
・ Crew information when multiple companies can register available vehicles: In addition to the above items, affiliation, etc.
(5) Creating a shared vehicle operation schedule
Based on the usage request held in the customer
[0074]
As post-processing, operation information, customer information, and the like are updated in accordance with the contents of the created schedule.
[0075]
[Vehicle / customer allocation method]
In this example, there is a customer who goes to the airport (from the airport to the airport) and a customer who goes back (from the airport to the city), but in scheduling, the schedule is created while simultaneously allocating the customers who go and return to the vehicle. There is a way to create separate schedules for outbound and return customers and later assign them to vehicles.
[0076]
In the former case, for example, in the scheduling algorithm (2) described above, when the customer and the returning customer are registered in the customer
[0077]
If a single vehicle is assigned to the outbound and return trips, it is appropriate for loading and unloading and crew rest between the arrival time at the airport and the departure time for the return trip. The allocation is made so as to keep the time constraint such as taking a long time interval. Furthermore, when assigning not only one round trip for the outbound / return trip but also two or more round trips, the assignment is automatically performed so as to keep the same time constraint.
[0078]
In addition, refer to the weekly and monthly vehicle travel distance and travel time obtained from the operation
[0079]
[Schedule evaluation function]
The shared vehicle operation
-Desired boarding time: DTOi
Here is the desired airport departure time for return (from the airport to the destination)
-Desired getting off time: DTDi
Here is the desired arrival time at the airport for going (from pick-up to the airport)
・ Boarding time in Schedule S: ATOi (S)
-Getting off time in Schedule S: ATDi (S)
・ Minimum travel time between boarding point and getting off point: MinTi
And However, in the case of going, the desired boarding time, that is, the desired pick-up time DTOi is automatically set as DTOi = DTDi-MinTi. Similarly, on the way home, the desired drop-off time, that is, the desired feed time DTDi is automatically set as DTDi = DTOi + MinTi.
[0080]
In the service for airports, scheduling is performed so that the departure time on the schedule, that is, the airport arrival time ATDi, is the same as the desired departure time, that is, the airport arrival time DTDi, in the case of going due to the relationship with the flight arrival and departure times. Is called. In the case of return, similarly, scheduling is performed so that ATOi becomes DTOi and subsequent. These are realized by setting customer constraints described later.
[0081]
If the service is provided to each customer i according to the desired boarding / alighting time, the best service equivalent to taxi pick-up will be provided in time, and the service time in that case will be the MinTi. However, there is a detour to another passenger's boarding / exiting point for riding, and there is a balance with the other passenger's desired boarding / exiting time. Deviation from the service. The ratio of the service time to the customer including the deviation from the desired time and the increase in boarding time due to detours to the maximum service time MinTi can be used as the argument of the evaluation function. The service time ratio quantifies the time inconvenience of each customer. In the case of airport service, the service time ratio SRi (S) of customer i in schedule S is
・ SRi (S) = (DTDi-ATOi (S)) / MinTi (if customer i is an outbound customer) or
SRi (S) = (ATDi (S) -DTOi) / MinTi (if customer i is a returning customer)
And the evaluation function F of the schedule S is, for example,
F = ΣSRi (S) 2 (Σ is the sum related to customers)
And
[0082]
In addition to this, the evaluation function can also take as an argument the difference between the desired boarding time and the boarding time on the schedule, such as the difference between the desired boarding time and the boarding time DTOi-ATOi (S). Further, special customers such as customers, customers who suffered disadvantages at the time of previous use, etc. can be favored by setting a large weight as a function of customer information in the evaluation function. In addition, it is also possible to use the operating side cost such as the number of shared vehicles and transfer vehicles in the schedule, the travel distance, the fuel cost or the labor cost, etc. as an argument. You can also change the function form even with the same arguments.
[0083]
[Examples of customer constraint items]
It is possible to create a shared vehicle operation schedule in which the quality of service is guaranteed by providing customer restrictions for the following items and performing dispatching and routing so as to observe these restrictions.
[0084]
-Deviation time from desired time
The upper limit of the deviation from the desired time of the boarding time and the getting-off time in the schedule S can be set as a restriction. For example,
EO, DO: Upper limit of early deviation and backward deviation from the desired boarding time
ED, DD: Upper limit of early deviation and later deviation from desired departure time
, The boarding time ATOi (S) and the getting-off time ATDi (S) of each customer i in the schedule S
DTOi-EO <ATOi (S) <DTOi + DO
DTDi-ED <ATDi (S) <DTDi + DD
Scheduling can be performed to satisfy For example, in the service for airports, DO = 0 and ED = 0 are set in relation to the flight departure / arrival time. These upper limits should be set for each customer or customer group for customers who have suffered inconvenience or disadvantage during the previous use of this service, customers who have applied for usage early, customers who paid special charges, etc. You can also. It is also possible to specify these upper limit values from the customer. Further, as a restriction, not only the upper limit of the deviation time but also the earliest or latest boarding / alighting time allowable by the customer can be set.
[0085]
·Ride time
The boarding time Ti (S) of each customer i in the schedule S = ATDi (S) −ATOi (S), or the ratio Ti (S) / MinTi (S) between the boarding time and the minimum travel time MinTi (S). On the other hand, an upper limit value can be set as a constraint. These upper limit values can be set for each customer or customer group. It is also possible to specify an upper limit from the customer.
[0086]
・ Service time ratio
An upper limit value can be set as a constraint on the service time ratio SRi (S). This upper limit can be set for each customer or customer group. It is also possible to specify an upper limit from the customer.
[0087]
・ Number of transfers
You can specify an upper limit for the number of transfers you can accept. If you do not wish to transfer, you can set it to 0.
[0088]
・ Passenger approval / disapproval
If the customer refuses to ride and wishes to occupy the shared vehicle, scheduling can be performed with restrictions so as not to ride with other customers.
[0089]
[Examples of operational constraint items]
For example, it is possible to create a shared vehicle operation schedule that can be operated within the range of resources owned by the operation side by setting the following items as operation constraints and performing allocation and routing so that these restrictions are observed in the scheduling It is.
[0090]
・ Ride-on vehicle restrictions
Maximum number of vehicles dispatched
Upper limit of capacity, number of luggage, luggage volume, luggage weight, number of connectable vehicles, etc.
Available hours: Vehicles cannot be dispatched to this service during usage hours for other services.
[0091]
・ Transfer vehicle restrictions
Maximum number of vehicles dispatched
Upper limit of each vehicle's capacity, number of luggage, luggage volume, luggage weight, (number of transferable vehicles), mileage, running time, number of transfers, etc.
Available hours: Vehicles cannot be dispatched to this service during usage hours for other services.
[0092]
・ Crew restrictions
Number of crew
Work schedule, vacation schedule: Cannot be assigned during work hours or on vacation days.
[0093]
Working hours, operating hours, break times, operating distances, upper and lower limits
[Connection of transfer vehicle]
Since there are restrictions on the number of vehicles that can be used, there are passengers who cannot be dispatched depending on the distribution of boarding points and time constraints. For example, if there are multiple passengers with the same desired arrival time at the airport and the boarding location of one of the passengers is isolated in location, a large detour will occur when visiting this customer's boarding location, resulting in time constraints. It becomes impossible to protect. Vehicle dispatch is possible if the time constraints are relaxed, but it is not desirable to reduce the quality of time service. Even if there is a surplus in the number of available shared vehicles, in this service, shared vehicles are expensive due to airport tolls and fuel costs, etc. Go down. In this case, using a regular taxi as a transfer vehicle, ensuring time service quality and cost by transferring from a transfer vehicle to a transfer vehicle at an appropriate point in the city, or changing from a transfer vehicle to a transfer vehicle. Can be suppressed. In this case, the transfer vehicle is only run in the city, and the cost is lower than when a shared vehicle is newly allocated. In the example of FIG. 6, there are
[0094]
The shared vehicle operation
[0095]
Since frequent use of transfer vehicles to increase the quality of time service leads to an increase in cost, it is desirable from the viewpoint of operation costs that the number of dispatched vehicles is small even when transfer vehicles are used. For this reason, when the scheduling algorithm (1) or (2) of the shared vehicle described above is used, in the vehicle allocation in
[0096]
The transfer may be performed a plurality of times for each customer, and scheduling may be performed so as to transfer from the transfer vehicle to the transfer vehicle. In this case, an upper limit of the number of transfers for each customer is set as a customer constraint or operational constraint, and scheduling is performed so as to protect this.
[0097]
[Crew assignment]
・ Working hours, operating hours, operating distances, sales, etc. of crew members on the day of use or the week or month included in the day of use
・ Work schedule of crew on the day of use, such as other work engagement, vacation schedule, etc.
・ Crew nomination from passengers
By obtaining information about the items such as the operation
[0098]
[Changes to customer constraints and operational constraints]
When there are customers who cannot be dispatched due to customer constraints or operational constraints, scheduling is performed with some of these constraints relaxed. For example, after negotiating with the passenger, increase the upper limit of the deviation from the desired boarding time, which is one of the customer restrictions, or change the crew's vacation schedule, which is one of the operational restrictions, after negotiating with the crew The rescheduling is performed by increasing the upper limit of the number of transferable vehicles that can be connected per shared vehicle for all or some shared vehicles.
[0099]
Further, scheduling is performed for each of a plurality of combinations of such change methods, and the created shared vehicle operation schedules are stored. Each stored vehicle operating schedule can be called at any time and displayed in a table format or a map format described below.
[0100]
[Examples of shared vehicle operation schedule output and display]
FIG. 7 shows an output / display example of the created shared vehicle operation schedule in the form of a table. In this example, the driver name is displayed for each vehicle in the first section. In the next section, the vehicle's tour route is displayed, and the visit point on each trip route, the visit time to each point, and the number of passengers at that point are displayed in the order of the tour.
[0101]
In the example of FIG. 7, the
[0102]
In addition, weekly or monthly sales or operating hours of each crew member held in the operation information may be displayed. In addition, the total number of passengers and sales, travel distance, travel time, etc., or the average boarding rate, average travel distance, average travel time, etc. of the corresponding day, week, or month of all vehicles may be displayed. In addition, when a passenger, crew member, or vehicle number is specified, only the row related to the vehicle on which the passenger or crew member is boarded or only the related cell is displayed, or the display format is changed such as changing the display color. Operation results, vehicle driving results, and the like may be displayed in a separate window in a table format.
[0103]
Further, only information related to the customer such as the boarding time and the getting-off time may be displayed on the terminal owned by the customer. Only information related to the vehicle, for example, only the row of the vehicle in FIG. 7 may be displayed on the terminal mounted on the vehicle.
[0104]
[Example of output / display on map]
FIG. 9 shows an output / display example of the shared vehicle operation schedule in a map format. The display schedule is the same as that in FIG. In this example, the destination of each customer is indicated by a circle and the destination is indicated by a square, and these destinations are connected by arrows to display the traveling route of each vehicle. Information about boarding and getting off at each point is displayed in the rectangular frame of the destination and destination. The display contents in the rectangular frame are a vehicle number (number in a circle), a tour time, and the number of people getting on and off. The point name, customer name, and number of packages may be displayed in this frame. In addition, in the oval frame indicating the airport point, the vehicle number (number in circle) of each vehicle, the airport arrival time or airport departure time, and the number of people getting on and off are displayed. The sales of each vehicle may be displayed in this frame. Furthermore, the departure / return time and operation time of the vehicle base of each vehicle may be displayed. In another window, the total number of passengers, sales, travel distance, travel time, etc. of all vehicles, or the average boarding rate, average travel distance, average travel time, etc. may be displayed. In addition, when a passenger, crew member, or vehicle number is specified, only the route and boarding point information related to the vehicle on which the passenger or crew member has boarded is displayed on the map, or the display color is changed and displayed in a separate window in a table format. It is also preferable to change the display format. Further, only the traveling route and information related to the vehicle may be displayed on the terminal mounted on the vehicle.
[0105]
According to the above-described embodiment, in the shared vehicle operation service, a large number of usage requests are received by telephone, facsimile (FAX), the Internet, a mobile phone, etc., and the operation information such as the usage request contents, the number of vehicles, the crew work status, etc. Based on the road network information including traffic conditions and traffic conditions, it is possible to automatically create a shared vehicle operation schedule that satisfies various constraints, meets the user's request as much as possible, and reduces operation costs as much as possible. The created shared vehicle operation schedule can be output and displayed in a preferable form such as a table form or a map form.
[0106]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be implemented with various modifications.
[0107]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a shared vehicle operation scheduling system that automatically creates a shared vehicle operation schedule.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a shared vehicle operation scheduling system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an example data structure of a shared vehicle operation schedule to be created
FIG. 3 is a flowchart showing each step of the scheduling algorithm (1).
FIG. 4 is a flowchart showing each step of the scheduling algorithm (2).
FIG. 5 is a diagram showing an example of a usage request
FIG. 6 is a diagram for explaining connection of a transfer vehicle
FIG. 7 is a diagram showing an output / display example in a tabular format of a shared vehicle operation schedule
FIG. 8 is a diagram showing an example in which a crew member's operation results and vehicle driving results are displayed in a separate window in a table format.
FIG. 9 is a diagram showing an output / display example of a shared vehicle operation schedule in a map format;
[Explanation of symbols]
1 ... Usage request reception part
2 ... Customer database
3 ... Customer information holding part
4. Operation information holding unit
5 ... Vehicle information
6 ... Crew information
7 ... Automatic vehicle operation scheduler
8 ... Road network information acquisition part
9 ... Riding vehicle operation schedule output section
Claims (2)
前記利用要求を含む客情報を保持する客情報保持手段と、
乗合車両の車両情報を含む運用情報を保持する運用情報保持手段と、
道路ネットワーク情報を取得して保持する道路ネットワーク情報取得手段と、
少なくとも前記客情報保持手段が保持する客情報、前記運用情報保持手段が保持する運用情報、および前記道路ネットワーク情報取得手段が保持する道路ネットワーク情報を所定の評価関数に入力し、該評価関数を最適にするよう前記利用要求に指定された希望乗車地点と希望降車地点を巡回する前記乗合車両の巡回経路および巡回時刻を特定する乗合車両運行スケジュールを作成する乗合車両運行スケジュール作成手段と、
一つの前記利用要求が複数組の客を含み、該複数組の客を一つの客グループとし、該客グループの客ごとに、乗合の認否、前記客からの希望乗車時刻と乗合車両運行スケジュール上での当該客の乗車時刻とのずれの許容範囲、前記客からの希望降車時刻と乗合車両運行スケジュール上での当該客の降車時刻とのずれの許容範囲、および乗車時間の許容範囲のいずれかを含む客制約を設定する手段と、
作成された前記乗合車両運行スケジュールを出力するスケジュール出力手段と、を具備し、
前記乗合車両運行スケジュール作成手段は、前記客制約を満たし、かつ該客グループが同一の乗合車両に配車されるよう前記乗合車両運行スケジュールを作成し、乗合車両のみでは前記客制約を満足し得ない場合に、前記客グループの少なくとも一部の客に乗換車両を配車し、乗換車両から乗合車両への乗り換え、もしくは乗合車両から乗換車両への乗り換えにより前記客制約を満足させるよう前記乗合車両運行スケジュールを作成することを特徴とする乗合車両運行スケジューリングシステム。A use request receiving means for receiving a use request in which at least a desired boarding point and a desired getting off point of each customer are designated;
Customer information holding means for holding customer information including the use request;
Operation information holding means for holding operation information including vehicle information of the passenger vehicle;
Road network information acquisition means for acquiring and holding road network information;
At least customer information held by the customer information holding means, operation information held by the operation information holding means, and road network information held by the road network information acquisition means are input to a predetermined evaluation function, and the evaluation function is optimized. A shared vehicle operation schedule creating means for creating a shared vehicle operation schedule that specifies a tour route and a tour time of the shared vehicle that circulates between the desired boarding point and the desired drop-off point specified in the usage request;
One use request includes a plurality of sets of customers, and the plurality of sets of customers is defined as one customer group. For each customer of the customer group, the approval / disapproval of the ride, the desired ride time from the customer and the ride vehicle operation schedule Any of the allowable range of deviation from the passenger's boarding time at the passenger, the allowable range of deviation between the desired getting-off time from the customer and the passenger's getting-off time on the shared vehicle operation schedule, and the allowable range of boarding time Means for setting customer constraints including
A schedule output means for outputting the created shared vehicle operation schedule , and
The shared vehicle operation schedule creation means creates the shared vehicle operation schedule so that the customer group satisfies the customer constraint and the customer group is dispatched to the same shared vehicle, and the passenger vehicle alone cannot satisfy the customer constraint. In this case, the transfer vehicle operation schedule is arranged so that a transfer vehicle is allocated to at least a part of the customers of the customer group, and the customer restriction is satisfied by transfer from the transfer vehicle to the transfer vehicle, or transfer from the transfer vehicle to the transfer vehicle. A shared vehicle operation scheduling system characterized by creating a vehicle.
前記利用要求を含む客情報を保持する客情報保持手段と、
乗合車両の車両情報を含む運用情報を保持する運用情報保持手段と、
道路ネットワーク情報を取得して保持する道路ネットワーク情報取得手段と、
少なくとも前記客情報保持手段が保持する客情報、前記運用情報保持手段が保持する運用情報、および前記道路ネットワーク情報取得手段が保持する道路ネットワーク情報を所定の評価関数に入力し、該評価関数を最適にするよう前記利用要求に指定された希望乗車地点と希望降車地点を巡回する前記乗合車両の巡回経路および巡回時刻を特定する乗合車両運行スケジュールを作成する乗合車両運行スケジュール作成手段と、
作成された前記乗合車両運行スケジュールを出力するスケジュール出力手段と、を具備し、
一つの前記利用要求が複数組の客を含み、該複数組の客を一つの客グループとし、
前記乗合車両運行スケジュール作成手段は、
未配車の客グループに対し、割り当て可能な車両が存在しないとの判定に基づいて新たな車両を追加し、かつ、同一の客グループ内のすべての客を同一の乗合車両に割り当てるスケジューリングアルゴリズムを実行する手段であって、
前記客情報保持手段に登録された利用要求に未配車の客グループが含まれる場合は当該未配車の客グループに関する情報を取り出す第1手段と、
いずれかの車両に前記第1手段で取り出した未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるならば、割当て可能な車両の中の最適な車両をスケジュール評価関数に基づいて選定し、当該車両に前記客グループの全ての客を割当て、当該車両の最適な巡回経路を作成しその経路での巡回時刻を更新する第2手段と、
前記いずれかの客割当て中車両に乗換車両を追加し接続することで前記未配車の客グル ープに属する全ての客を割当て可能であるならば、追加接続の乗換車両に前記全ての客を割当て、追加された乗換車両を含む全車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第3手段と、
利用可能な乗合車両が存在し、かつ必要に応じて乗換車両を追加すれば未配車の客グループに属する全ての客を割当て可能であるなら、当該乗合車両又は乗換車両を割当て、当該車両の巡回経路および巡回時刻を作成する第4手段と、を有することを特徴とする乗合車両運行スケジューリングシステム。A use request receiving means for receiving a use request in which at least a desired boarding point and a desired getting off point of each customer are designated;
Customer information holding means for holding customer information including the use request;
Operation information holding means for holding operation information including vehicle information of the passenger vehicle;
Road network information acquisition means for acquiring and holding road network information;
At least customer information held by the customer information holding means, operation information held by the operation information holding means, and road network information held by the road network information acquisition means are input to a predetermined evaluation function, and the evaluation function is optimized. A shared vehicle operation schedule creating means for creating a shared vehicle operation schedule that specifies a tour route and a tour time of the shared vehicle that circulates between the desired boarding point and the desired drop-off point specified in the usage request;
A schedule output means for outputting the created shared vehicle operation schedule , and
One usage request includes a plurality of sets of customers, and the plurality of sets of customers is defined as one customer group
The shared vehicle operation schedule creation means includes:
Execute a scheduling algorithm that adds new vehicles to unassigned customer groups based on the determination that there are no assignable vehicles, and assigns all customers in the same customer group to the same shared vehicle Means to do,
A first means for retrieving information on a customer group that has not been dispatched when a customer group that has not been dispatched is included in the use request registered in the customer information holding means;
If all the customers belonging to the unassigned customer group extracted by the first means can be assigned to any vehicle, the optimal vehicle among the assignable vehicles is selected based on the schedule evaluation function, A second means for allocating all customers of the customer group to the vehicle, creating an optimal tour route for the vehicle, and updating a tour time on the route;
If said possible assign all customers belonging to the customer Group of the non dispatch by adding a transfer vehicle to one of the customer-assigned vehicle connected, the all customers to transfer vehicles additional connection A third means for creating a tour route and tour time of all vehicles including the assigned and added transfer vehicles;
If there is an available shared vehicle and if it is possible to assign all the customers belonging to the unassigned customer group if a transfer vehicle is added as necessary, assign the shared vehicle or the transfer vehicle and And a fourth means for creating a route and a tour time .
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