JP3955546B2

JP3955546B2 - 多段ステップ

Info

Publication number: JP3955546B2
Application number: JP2003117831A
Authority: JP
Inventors: 善信中村; 良樹滝藤
Original assignee: Aron Kasei Co Ltd
Current assignee: Aron Kasei Co Ltd
Priority date: 2003-04-23
Filing date: 2003-04-23
Publication date: 2007-08-08
Anticipated expiration: 2023-04-23
Also published as: JP2004324131A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、家屋の玄関上がり口や勝手口などの段差部に設置するステップに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般的な家屋の玄関上がり口や勝手口などには段差があるため、高齢者や体の不自由な人でも段差部を楽に昇降できるように踏み台が設置されている。特に段差の大きい場所では、踏み台を多段で構成する必要があり、一体構造の木製多段ステップなどが使用されている。しかし、一体構造のものでは、嵩張って物流コストが高くなり、施工性も悪いために、ステップ本体と、このステップ本体に収納可能な踏段付ステップとで構成されるステップ装置（特許文献１）が提案されている。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１０−１０２７１１号公報（図１）
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし上記の従来技術のステップでは、踏段付きステップをステップ本体から完全に引き出した状態で使用されるようになっているため、ステップが玄関の土間等狭い場所に設置される場合には、全長が長すぎて邪魔になるという問題があった。また、踏段付きステップがステップ本体と固定されておらず、設置場所の状態によってはステップががたついたり、ずれたりして、昇降する人が不安を覚えることがあった。
【０００５】
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、設置する場所の広さに応じて長さを調整する事によって、狭い場所でもコンパクトに設置することができ、ガタツキが防止できる安定した多段ステップを提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明の多段ステップは、高さの異なる複数個の踏み台が前後に連結されて構成される多段ステップであって、前方の踏み台が後方の踏み台の前方開口部内に収納可能であって、前方の踏み台と後方の踏み台が連結長さ可変に固定可能となされ、各踏み台にガタツキ防止用のアジャスターが取り付けられていることを特徴とする。またこの多段ステップの各踏み台は、踏み板と、この踏み板の前部から垂設される前面板と、この踏み板の両側部から垂設される側面板とからなる木製の踏み台であることが好ましい。
【０００７】
【発明の実施の形態】
この発明を図１〜図５に示す一実施例によって説明する。この多段ステップ１は、３個の踏み台２、３、４が前後に連結されて構成され、後方の踏み台が前方の踏み台を収納できるよう、後方の踏み台は前方の踏み台より高くかつ幅が広くなっている。この多段ステップ１は木製であるため、一般的家屋の玄関に設置しても違和感がない。
【０００８】
各踏み台２、３、４は踏み板２１、３１、４１と、この踏み板２１、３１、４１の前部から垂設されている前面板２２、３２、４２と、この踏み板２１、３１、４１の両側部から垂設されている側面板２３、３３、４３とから構成されている。踏み板２１、３１、４１の表面には複数条の浅溝２１１、３１１、４１１が設けられ、表面全体に滑り止め塗料が塗布されている。
【０００９】
各側面板２３、３３、４３の前端部下方には、この踏み板２１、３１、４１より前方に突出した突出部２３１、３３１、４３１が設けられ、この突出部２３１、３３１、４３１の下部には切り欠きスペース２３２、３３２、４３２が設けられている。突出部２３１、３３１、４３１の下面にはガタツキ防止用のアジャスター５が取り付けられている。
【００１０】
各側面板２３、３３、４３の後端部の下部にも切り欠きスペース２３３、３３３、４３３が設けられ、ここにもガタツキ防止用のアジャスター５が取り付けられている。このように、アジャスターを収納するスペースを設けることで、見栄えを良くしている。
【００１１】
図２、図３に示すように、最後段以外の踏み台２、３の両側面板２３、２３、３３、３３の外面後部には、埋込ナット６１が前後方向に複数個固定された埋込ナット固定部材６がビス６２で取り付けられている。最前段以外の踏み台３、４の両側面板３３、３３、４３、４３の前部には、前記埋込ナット６１に対応する高さに貫通孔７が前後方向に２個設けられている。この貫通孔７に外側から固定ボルト８を通し、埋込ナット６１に螺入して前後の踏み台が固定される。
【００１２】
この例では、埋込ナット６１が４個等ピッチで並び、貫通孔７が埋込ナット６１と同じピッチで２個並んでおり、４個の埋込ナット６１のうち隣り合った２個を使うことにより、前後方向の連結長さが３段階に選択できるようになっている。
【００１３】
図４に示すように、突出部２３１、３３１、４３１を設けることによって各踏み台２、３、４の前側のアジャスター５の中心は各踏み板２１、３１、４１の前端より距離ａだけ前方に位置している。これによって、たとえ前後の踏み台が固定されていない場合でも、多段ステップ１の安定性は確保されている。さらに、この多段ステップは、各踏み台２、３、４を連結せずに単独で使用することも可能であるが、その場合でも、各踏み台２、３、４単体の安定性は保たれている。
【００１４】
また、前部のアジャスター５でガタツキを調整する際には、突出部２３１、３３１、４３１の左右にスペースが空いているため、突出部２３１、３３１、４３１の左右から親指と他の指でアジャスター５を摘めるので、多段ステップ１を持ち上げることなくアジャスター５を操作することができて楽である。
【００１５】
この多段ステップ１は、踏み台２と踏み台３及び踏み台３と踏み台４の連結長さを調整することにより全長が調整できるので、狭い場所でもコンパクトに設置することができる。また、各踏み台２、３、４にそれぞれアジャスター５が取り付けられているので、設置場所の床面の状態に応じてガタツキが生じないよう調整できる。さらに各踏み台２、３、４同士が固定可能となされているので、ずれたりして各踏み台２、３、４間に隙間が生じたりする危険性はない。
【００１６】
この多段ステップ１を使用しない場合は、図５に示すように、最後段の踏み台４に踏み台２、３を収納して保管できるので、スペースをとらない。また、生産工場での保管、出荷時のコストも削減できる。
【００１７】
なお、この実施例において、アジャスター５には緩み止めのロックナットを設けてもよい。また、各踏み台のアジャスター５のうちで後部に取り付けた２個は、高さ調整機能のないゴム脚に代えてもよい。本発明の多段ステップ１は何段で構成してもよいが、通常の家屋で使用する場合２〜３段が好ましい。また、各踏み台は、必要に応じてコーナー部などを補強することが望ましい。
【発明の効果】
【００１８】
この発明の多段ステップ１は、各踏み台の連結長さを調整することにより全長が調整できるので、狭い場所でもコンパクトに設置することができる。また、各踏み台同士が固定可能となされているので、ずれたりして各踏み台間に隙間が生じたりする危険性はない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による一実施例の多段ステップの斜視図
【図２】分解斜視図
【図３】踏み台固定部の詳細図
【図４】側面図
【図５】収納状態を示す斜視図
【符号の説明】
１多段ステップ
２、３、４踏み台
２１、３１、４１踏み板
２２、３２、４２前面板
２３、３３、４３側面板
５アジャスター
６埋込ナット固定部材
７貫通孔
８固定ボルト

Claims

高さの異なる複数個の踏み台が前後に連結されて構成される多段ステップであって、前方の踏み台が後方の踏み台の前方開口部内に収納可能であって、前方の踏み台と後方の踏み台が連結長さ可変に固定可能となされ、各踏み台にガタツキ防止用のアジャスターが取り付けられていることを特徴とする多段ステップ。
各踏み台が、踏み板と、この踏み板の前部から垂設される前面板と、この踏み板の両側部から垂設される側面板とからなる木製の踏み台であることを特徴とする請求項１に記載の多段ステップ。