JP3954897B2 - Fertilizer applicator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、田植機に搭載し、植え付けと同時に施肥するための施肥機の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、苗載台後方に施肥機を搭載して、植え付け作業と同時に施肥作業を行う乗用型田植機が存在している。一般的に、施肥機は施肥ホッパと、その下部に位置する肥料繰出ケースと、該肥料繰出ケースに接続された施肥用ホースを具備し、施肥用ホース先端に設けた側条作溝器より泥土層に施肥するように構成されている。そして、施肥作業後、掃除やメンテナンス、或いは、残留肥料を次回の施肥作業に供するために、繰出ケース及び施肥ホッパ内の残留肥料を排出する。そのための構成として、繰出ケースに残留肥料排出口を設け、該排出口を閉じる蓋部材を取り外すことにより、繰出ケース及び施肥ホッパ内の残留肥料を排出できるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の施肥機においては、残留肥料排出口は繰出ケース後面側に設けられているので、肥料の排出方向が、鉛直方向下方に流れる肥料の流出方向に対して交差することになり、繰出ケース及び施肥ホッパ内からの残留肥料の排出速度が遅くなっていた。そのため、肥料回収作業の効率が低下するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、施肥ホッパ(42)から繰出装置(41)に肥料を供給し、該繰出装置(41)に連通した施肥ホース(46)より施肥する施肥機において、該繰出装置(41)は、繰出ケース(47)内に繰出ロール(45)を収容し、該繰出ロール(45)の回転により一定量の肥料を繰り出す構成とし、該繰出ケース(47)は二個の同一形状のケース(47a・47a)を左右接合することにより、前後及び左右対称に構成し、前記繰出ケース(47)の前面及び後面の略上下中央部で、左右のケース(47a・47a)接合部に、前後の挿入孔(47b・47c)を開口し、ブラシ(55)を前面の挿入孔(47b)に挿入し、該ブラシ(55)の先端を繰出ロール(45)の外周面に当接するように配置し、排出シャッター(56)を後面の挿入孔(47c)に挿入し、該排出シャッター(56)の端部を繰出ロール(45)の外周面に接するように配置し、該排出シャッター(56)を挿入孔(47c)より外すことで、繰出ケース(47)と繰出ロール(45)の間に隙間を構成し、残留肥料を下方へ排出し、該繰出ロール(45)の略直下方に配置した残留肥料排出口(94)へ排出すべく構成したものである。
【0006】
請求項2においては、請求項1記載の施肥機において、前記繰出装置(41)を構成する繰出ケース(47)の下部に接続部材(60)を連通固定し、該接続部材(60)の下端に施肥ホース(46)を接続し、前記残留肥料排出口(94)を、該接続部材(60)下端と、前記施肥ホース(46)との接続部としたものである。
【0007】
請求項3においては、請求項2記載の施肥機において、前記施肥ホッパ(42)を繰出装置(41)に脱着可能に接続するとともに、該施肥ホッパ(42)の下部に肥料投入口(93)を開閉する手段であるホッパーシャッター(62)を設け、残留肥料を回収する時には、前記施肥ホッパ(42)のホッパーシャッター(62)を摺動して肥料投入口(93)を閉じ、該施肥ホッパ(42)を繰出ケース(47)から外して施肥ホッパ(42)内の残留肥料を回収し、その後、繰出ケース(47)内の残留肥料を排出シャッター(56)を開けて残留肥料排出口(94)から排出回収するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の施肥機を搭載した乗用田植機の全体側面図、図2は同じく植付部の側面図、図3は施肥機装着部の後面図、図4は施肥機の拡大後面図、図5は施肥機の平面図、図6は施肥機の拡大平面図、図7は爪クラッチを「入」状態とした場合の一部断面平面図、図8は爪クラッチを「切」状態とした場合の一部断面平面図、図9は繰出装置の側面断面図、図10は繰出ケースの側面断面図、図11は爪クラッチの平面図、図12は図8におけるA −A 矢視断面図である。
【0009】
まず、本発明に係る田植機の全体構成について説明する。図1及び図2に示す如く、乗用田植機は走行部1の後部に昇降リンク機構27を介して植付部15が配置され、該走行部1は、機体フレーム3前部上方にエンジン2を搭載し、前下部にフロントアクスルケースを介して前輪6を支持させると共に、後部にリアアクスルケースを介して後輪8を支持している。そして、前記エンジン2はボンネット9に覆われ、該ボンネット9の両側には予備苗載台30が配設され、該ボンネット9上部には燃料タンク4が設けられて、該燃料タンク4の後部には操向ハンドル14が配置されている。該操向ハンドル14の下部左右両側方に主変速レバー、副変速レバー、アクセルレバー及び操作パネル等が具備される操作部11が集中配置されている。また、走行部1の機体フレーム3を覆う機体カバー12は、ボンネット9後部から座席13前部に渡ってメインステップ10を形成し、該メインステップ10後部では高く盛り上がってその上に座席13が設けられている。前記メインステップ10の前方であってボンネット9の左右両側に、前部ステップ9aがボンネット9と一体的に形成されていて、該前部ステップ9aとメインステップ10の間にはクラッチペダル32及びブレーキレペダル等が配設されている。
【0010】
また、前記植付部15は、4条植えとした苗載台16や複数の植付爪17やセンターフロート34やサイドフロート35等から構成されており、前記苗載台16は前高後低に配設して、苗載台16の下部は下ガイドレール18、前面の上部は上ガイドレール19によって、左右往復摺動自在に支持し、クランク式の植付爪17を植付伝動フレーム21の後部に配設している。したがって、前輪6及び後輪8を走行駆動して移動させるとともに、左右に往復摺動可能な苗載台16から1株分の苗を植付爪17によって取り出し、連続的に植え付け作業が行えるようになっている。
【0011】
植付伝動フレーム21の前部にはローリング支点軸22を介してヒッチ24が設けられ、そのヒッチ24は、ヒッチ24の上部左右両側に枢支されているトップリンク25と、ヒッチ24の下部左右両側に枢支されているロワーリンク26とを含む昇降リンク機構27を介して走行部1の後部に連結されている。前記ロワーリンク26の前端部内側面には、リフトアーム37の基部が固設されており、このリフトアーム37をロワーリンク26の配設方向に対して略直交する上方向に突設している。昇降リンク機構27を昇降駆動させる昇降シリンダー20がこのロワーリンク26に連結したリフトアーム37に連結している。
【0012】
また、前記リフトアーム37の上端部とロワーリンク26の後端部との間には補強リンク14が連結されており、ロワーリンク26の剛性を高めるようにしている。前記トップリンク25及びロワーリンク26の前端部は、後部連結フレーム44間に横設された枢支ピンを介して枢支されており、この後部連結フレーム44が昇降リンク機構27の支持部として兼用されている。この昇降リンク機構27によって植付部15を昇降させる平行リンクが形成されており、圃場の凹凸に合わせて昇降させても、植付けられた苗の植付け姿勢が変わらないようにしている。
【0013】
次に、施肥機40について説明する。施肥機40は、苗マット載置面に対向して配置される。すなわち、図2乃至図4に示す如く、施肥機40は支持フレーム43に固定されて、苗載台15の各条の左右中央上方に配置される。該支持フレーム43は基部フレーム43aと支持柱43bと横フレーム43cから構成されている。基部フレーム43aは前記植付伝動フレーム21の後部に固定されて立設され、該基部フレーム43aに支持柱43bの下端が固設され、該支持柱43bの上端に縦フレーム43dを介して、横フレーム43c・43cが後面視で左右水平方向に横設されている。
【0014】
図5及び図9に示す如く、前記横フレーム43cは、平面視で左右水平方向に二本前後平行に配列されている。該横フレーム43cは側面視略逆L字状に構成されており、その水平面部下に、繰出ケース47に固設されるプレート47dが固定され、横フレーム43cと横フレーム43cの間に架設されている。そして、このように支持フレーム43c・43cに固定される繰出ケース47内に、繰出ロール45を収容し、該繰出ロール45の回転により一定量の肥料を繰り出す構成としている。該繰出ケース47の下部には施肥ホース46が連通され、該施肥ホース46の下端は作溝器38の後部に延設された作溝ガイド39に連通している。該作溝器38は前記植付爪17により植え付けられる位置の側方の前に配置され、サイドフロート35及びセンターフロート34の裏面に固定されている。
【0015】
上述の如く配設された施肥機40は、図4及び図9に示す如く、繰出装置41と、該繰出装置41上に載置される施肥ホッパ42と、繰出装置41の下部に連通される施肥ホース46から構成されている。
【0016】
前記繰出装置41の上部には施肥ホッパ42が分離可能に連通接続されている。すなわち、該施肥ホッパ42の底面には肥料投入口93が開口され、底部の内部周囲にシャッターガイド63が設けられ、該シャッターガイド63は前後内面に左右水平方向にレール状の凹部を形成して、該シャッターガイド63に開閉手段となるシャッター62が摺動可能に挿入され、該シャッター62の摺動部にはスポンジやゴム等で構成した弾性体を設けてシールして漏れが発生しないようにし、摺動性の向上もできるようにし、該シャッターガイド63にシャッター62を挿入して摺動することによって投入口93を開閉できるようにしている。
【0017】
前記シャッターガイド63の両側部にはフック64・64が枢支され、一方、繰出ケース47の側面の係合部を係合することによって繰出装置41と施肥ホッパ42を固定でき、係合を解除することによって施肥ホッパ42を外すことができ、肥料の補給やメンテナンス等を容易にできるようにしている。
【0018】
図4、図9及び図10に示す如く、前記繰出装置41は、繰出ケース47内の中央に繰出回転体である繰出ロール45が内装されており、繰出ロール45の側端部は繰出ケース47により回転自在に枢支され、該繰出ロール45の左右両側端部を延出して後述する爪部45aを形成して、条止め用のクラッチである爪クラッチ51を介して、駆動軸48と連結可能に構成している。該繰出ロール45への動力伝達構成は、前記植付爪17の回動を動力伝達機構69を介して伝達される。なお、植付爪17の駆動方式は本実施例のようにクランク式であってもロータリ式であってもよい。
【0019】
次に、施肥機40の動力伝達機構の構成について説明する。図2、図4、図6に示すように、植付伝動フレーム21の後部の側面に動力取出軸70が突出され、該動力取出軸70にクランクアーム67を固設し、該クランクアーム67の先端に植付アーム68の中途部を連結し、該植付アーム68の一端(前端)に植付爪17を取り付けて他端(後部)に揺動アーム76の一端を枢結している。該揺動アーム76の他端を支点軸77に枢支して、該支点軸77を、植付伝動フレーム21後端より上方へ突設したアーム71後端に固設し、揺動アーム76よりリンク機構69を介して駆動軸48に動力が伝達される。リンク機構69は、前記揺動アーム76に固設される駆動アーム83、駆動ロッド72、カウンターアーム73、連結リンク80、揺動アーム81よりなり、前記揺動アーム76に駆動アーム83が固定され、該駆動アーム83に駆動ロッド72が枢支されている。該駆動ロッド72の他端には、図6に示す如く、ボルト74の一端がリンクボール等により回転自在に支持され、他側のネジ部が座金75、カウンターアーム73に形成した長孔73a、座金75と挿通して、端部が固定レバー78に螺装して締め付け固定できるようにしている。
【0020】
該カウンターアーム73の中途部は、支点軸79により、前記支持フレーム43に枢支され、該カウンターアーム73の他端は連結リンク80の一端に枢支され、該連結リンク80の他端は揺動アーム81に枢支されている。該揺動アーム81はワンウェイクラッチ82を介して前記駆動軸48に連結され、該駆動軸48が爪クラッチ51を介して繰出ロール45と連結可能に構成されている。
【0021】
そして、動力取出軸70に伝達された動力が、クランクアーム67を介して植付アーム68を回動し、該植付アーム68後部と連結している揺動アーム76を揺動させると、該揺動アーム76に取り付けられた駆動アーム83が揺動し、この揺動が駆動ロッド72を上下方向に往復動し、カウンターアーム73、連結リンク80を介して揺動アーム81を揺動する。そして、この揺動アーム81の揺動によってワンウェイクラッチ82を介して駆動軸48が一方向に間欠回転駆動され、爪クラッチ51を「入」状態にすると、繰出ロール45が回転され、一定量ずつ肥料が施肥ホース46より落下されるのである。
【0022】
前記爪クラッチ51は、駆動軸48上の端部に設けられて、前記繰出ロール45に連接するように設けられている。図4、図6乃至図8に示す如く、該爪クラッチ51により繰出ロール45の駆動を断接するようにしている。該繰出ロール45の側端部には、爪部45aと、溝45bが形成され、また、爪クラッチ51の繰出ロール45側端部に、爪部51aと、溝51bとが形成されている。該爪部51aと溝51bは、図6、図11及び図12に示す如く、前記爪部45a及び溝45bに対向するように、円環上で略90度毎に配置されており、前記爪部45aを溝51bに,爪部51aを溝45bに嵌入させることで動力を伝達させるようにしている。そして、該爪部51aと溝51bの中心側であって爪クラッチ51の軸心方向中途部に、半円状の突起51c・51cと、該突起51c・51cの間に略90度毎に貫通溝51dと溝51eが形成されている。該爪クラッチ51は駆動軸48上に摺動可能に外嵌され、駆動軸48上の支持柱43b側に棒材等よりなるロールピン61が駆動軸48と直角に固定され、駆動軸48上の繰出ケース47側にカラー53が取り付けられている。カラー53はロールピン61により支柱43b側に摺動しないように位置決めされ、該カラー53と爪クラッチ51の突起51cとの間にコイルバネなどの付勢部材52が、駆動軸48上に外嵌されて、爪クラッチ51を繰出ロール45側に付勢している。そして、爪クラッチ51を駆動軸48上に配置した状態で、前記貫通溝51dが位置する部分の駆動軸48上に、棒材等よりなるロールピン54が固設され、該ロールピン54が、貫通孔51dに嵌入された状態で突起51cに当接して、駆動軸48の回動を爪クラッチ51に伝えられるようにしている。
【0023】
このような構成において、図7に示すように、該爪クラッチ51を付勢部材52により付勢して、貫通溝51dが位置する部分にロールピン54を位置させ、爪部45aを溝51bに嵌入させることで駆動軸48の回動を爪クラッチ51を介して繰出ロール45に伝達することができる。また、条止めする場合には、図8に示すように、爪クラッチ51を付勢部材52に抗して反繰出ケース側へ摺動させて、溝51eが位置する部分にロールピン54を位置させることで、前記繰出ロール45の爪部45aが溝51bから抜けて、爪部45aと爪クラッチ51の爪部51aとの噛合が解除され、繰出ロール45の駆動を停止させて条止めを行うことができるようにしている。したがって、繰出ロール45の駆動を断続する爪クラッチ51を設ける構成において、従来の如く固定側に爪部を有する爪部材を別途取り付ける必要がなくなり、簡単な構造で条止めクラッチを構成することができ、条止めの操作も簡単に行える。
【0024】
そして、肥料の散布量は前記カウンターアーム73と駆動ロッド72の取付位置を変更することによって調節する。すなわち、固定レバー78を回動して弛めて、駆動ロッド72の固定位置を変更してカウンターアーム73のリンク比を変更し、その揺動角度を変更することにより駆動軸48の回転角度を変更して散布量を調節する。
【0025】
次に繰出装置41について説明する。図4及び図9に示す如く、前記繰出ケース47は、同一形状のケース47a・47aを左右接合することにより構成されており、該左右に配置されたケース47a・47aは割面に対しても、またその直交中心に対しても対称に形成されている。つまり、前後及び左右対称に構成されている。このように、1種類のケース47aのみで繰出ケース47を構成可能とし、部品の共通化を図ることで、部品点数を削減し、製造コストの低減化を図るようにしている。また、前記繰出ロール45も、同一形状のロール45c・45cを左右接合することにより構成されており、該ロール45cの外周面上に、凹部45b・45b・・・が所定間隔を開けて設けられている。該凹部45bは肥料を一定量落とし込むことが可能に構成されており、肥料の種類によって凹部45bの体積や形状のことなる繰出ロールと変更可能としている。なお、肥料は粒状のものが使用される。
【0026】
そして、繰出ケース47内面と繰出ロール45外周面との間には、所定の隙間が形成されているが、その隙間から施肥ホッパ42に充填される肥料や薬剤が下方へ落下しないように、ブラシ55と排出シャッター56が、隙間を埋めるように繰出ケース47外側から挿入して、先端が繰出ロール45の側部外周面に当接するように設けられている。従来、繰出ロールの前後(繰出駆動軸48と直角水平方向を前後方向とする)一方にブラシが、他方に仕切部材が繰出ロールと当接するように設けられて、繰出ロールの上方空間と下方空間とが遮蔽されている。該ブラシは、繰出ロールの半径方向に摺動させて、ブラシ先端と繰出ロール外周面との間の間隔を調整できるように構成されるとともに、残留肥料排出シャッターを兼ねるものである。また、仕切部材は繰出ケースに固定されているため、繰出ロールとの間隔を調整できるものではなかった。そのため、繰出ロールの外周や仕切部材の先端が摩耗すると、肥料の粉末や顆粒が繰出ケースと仕切部材との間隙に入り、摩耗が促進したり、肥料がこぼれたりすることがあった。そこで、図9及び図11に示す如く、ブラシ55と排出シャター56とを、繰出ロール45を挟んで前後対称に、かつ摺動可能となるように、繰出ケース47に設けている。
【0027】
前記繰出ケース47の前面及び後面(駆動軸48に対して水平直角方向を前後方向とする)の略上下中央部に挿入孔47b・47cが開口されている。一方、前記ブラシ55は支持部55aと毛体部55bよりなり、ブラシ55の毛体部55bを挿入孔47b(または47c)に挿入して、毛体部55bは繰出ロール45の幅と略同じ幅に構成して、その先端が繰出ロール45の外周面に当接するように配置して半径方向に斜めに配置される。同様に、排出シャッター56は繰出ケース47後面に形成した挿入孔47cに挿入されてボルト59で繰出ケース47に固定され、その端部が繰出ロール45の外周面に接するように配置して半径方向に斜めに配置される。前記ブラシ55の固定構成は支持部55aの側面には固定孔55cが水平方向に貫通開口され、該ブラシ55を挿入孔47c(または47b)に挿入した状態で、固定孔55cの中心より上方(または下方)に偏心した位置に、固定孔55cよりも小径の偏心軸57aが、繰出ケース47の側面に前後方向に開口した長孔より挿入されて繰出ケース47に固定され、該偏心軸57aの一端に調節ツマミ57が固設されている。該ブラシ55を繰出ロール45の半径方向に摺動させることで、ブラシ55先端と繰出ロール45外周面との間の間隔や押しつけ量を調整でき、調節ツマミ57を締め付けて任意位置で固定できるようにしている。ブラシ55と排出シャッター56の外端には、把手55d・56aを形成して容易に指でつまんで取り出したり、挿入したりすることができる。58はゴムキャップであり、ブラシ挿入孔47bおよび残留肥料排出孔47cを塞ぐようにして、水等が孔内に入らないようにしている。該ゴムキャップ58を外してブラシ55を取り外すことによってブラシの洗浄や交換やメンテナンス等が容易に行える。また、排出シャッター56も取り外すことが可能であり、該ゴムキャップ58を外して該排出シャッター56を取り外すことによって、該排出シャッター56の挿入孔45cから残留肥料を排出することもできる。但し、該排出シャッター56は、ブラシ55と同様に、調節ツマミを設けて、排出シャッター56先端と繰出ロール45外周面との間の間隔や押しつけ量を調整できるように構成することもできる。また、排出シャッター56の代わりに、ブラシを配設し、繰出ロール45の前後にブラシを配置する構成とすることもできる。
【0028】
このように、前記排出シャター56は、繰出ケース45から取り外し可能あるいはその位置を調整可能なため、従来の如く、繰出ケース45と一体的に設けられた仕切部材に比べ、繰出ケース47と排出シャッター56との間隙が略無くなるように当接させることができ、繰出ケース45の外周もしくは排出シャッター56の先端部が摩耗しても再調節することが可能となる。また、排出シャッター56を挿入孔47cより外すことで、繰出ケース47と繰出ロール45の間の隙間より、残留肥料を下方へ排出することができる。また、繰出ケース45が対称に構成されているため肥料排出操作のやり易さを優先して排出シャッターを後に、ブラシを前に配置したり、繰出し量の微量調節操作を優先して、ブラシを後に、排出シャッターを前に配置したりするように繰出装置を任意に構成することが可能となるため、伝動系及び繰出装置の設計の自由度が増す。
【0029】
また、図9に示す如く、繰出ケース47の繰出ロール45上部内面は、漏斗状に形成され、施肥ホッパ42からの肥料を凹部45bへ導くようにしている。そして、繰出ロール45下部に接続部材60が連通固定され、該接続部材60下端に前記施肥ホース46が連通される。
【0030】
このような構成において、施肥ホッパ42から落下した肥料は、繰出ケース47上部内面とブラシ55と排出シャッター56と繰出ロール45上面の間の空間に溜められる。この状態で繰出ロール45が回転されると、該繰出ロール45に当接しているブラシ55は、繰出ロール45の凹部45bに完全に嵌入できなかった余分な肥料を除去すると共に、繰出ケース下方へ肥料が落下するのをせき止めている。このようにして、凹部45bに嵌入した所定量の肥料は下方へ搬送されて、自重により接続部材60に落下して施肥ホース46から泥土層に落下する。
【0031】
図4及び図9に示す如く、前記施肥ホース46は繰出ケース47と、接続部材60を介して着脱可能に接続されており、該接続部材60と施肥ホース46の接続部を残留肥料排出口94としている。該残留肥料排出口94は、繰出ロール45の略直下方に位置しており、施肥作業終了後、残留肥料を排出する際に、施肥ホース46を接続部材60から外し、排出シャター56を繰出ケース47から取り外し、排出可能とするものである。
【0032】
したがって、残留肥料は鉛直方向下方へ流出することになるため、肥料の排出速度が速くなり、肥料回収作業の効率が向上する。さらに、施肥ホース46を外すだけで肥料を排出することができるため、操作を素早く行うことができる。また、従来の如く、繰出ケースに別途排出案内通路を設ける必要がなくなるとともに、排出口の蓋などの開閉具も不要となるため、コストの低減化を図ることができる。また、残留肥料を回収する際に、まず、上述の如く構成した施肥ホッパ42のシャッター62を摺動して投入口93を閉じ、施肥ホッパ42を繰出ケース47から外して、施肥ホッパ42内の残留肥料を回収し、その後、繰出ケース47内の残留肥料を排出することで、肥料回収作業の効率を更に向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0034】
請求項1に示す如く、施肥ホッパ(42)から繰出装置(41)に肥料を供給し、該繰出装置(41)に連通した施肥ホース(46)より施肥する施肥機において、該繰出装置(41)は、繰出ケース(47)内に繰出ロール(45)を収容し、該繰出ロール(45)の回転により一定量の肥料を繰り出す構成とし、該繰出ケース(47)は二個の同一形状のケース(47a・47a)を左右接合することにより、前後及び左右対称に構成し、前記繰出ケース(47)の前面及び後面の略上下中央部で、左右のケース(47a・47a)接合部に、前後の挿入孔(47b・47c)を開口し、ブラシ(55)を前面の挿入孔(47b)に挿入し、該ブラシ(55)の先端を繰出ロール(45)の外周面に当接するように配置し、排出シャッター(56)を後面の挿入孔(47c)に挿入し、該排出シャッター(56)の端部を繰出ロール(45)の外周面に接するように配置し、該排出シャッター(56)を挿入孔(47c)より外すことで、繰出ケース(47)と繰出ロール(45)の間に隙間を構成し、残留肥料を下方へ排出し、該繰出ロール(45)の略直下方に配置した残留肥料排出口(94)へ排出すべく構成したので、肥料は鉛直方向下方へ流出することになるため、肥料の排出速度が速くなり、肥料回収作業の効率が向上する。
【0035】
請求項2に示す如く、前記繰出装置(41)を構成する繰出ケース(47)の下部に接続部材(60)を連通固定し、該接続部材(60)の下端に施肥ホース(46)を接続し、前記残留肥料排出口(94)を、該接続部材(60)下端と、前記施肥ホース(46)との接続部としたので、従来の如く、繰出ケースに別途排出案内通路を設ける必要がなくなるとともに、排出口の蓋などの開閉具も不要となるため、コストの低減化を図ることができる。
【0036】
請求項3に示す如く、前記施肥ホッパ(42)を繰出装置(41)に脱着可能に接続するとともに、該施肥ホッパ(42)の下部に肥料投入口(93)を開閉する手段であるホッパーシャッター(62)を設け、残留肥料を回収する時には、前記施肥ホッパ(42)のホッパーシャッター(62)を摺動して肥料投入口(93)を閉じ、該施肥ホッパ(42)を繰出ケース(47)から外して施肥ホッパ(42)内の残留肥料を回収し、その後、繰出ケース(47)内の残留肥料を排出シャッター(56)を開けて残留肥料排出口(94)から排出回収するので、まず、肥料投入口を閉じ、施肥ホッパを繰出ケースから外して、施肥ホッパ内の残留肥料を回収し、その後、繰出ケース内の残留肥料を排出することで、肥料回収作業の効率を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の施肥機を搭載した乗用田植機の全体側面図。
【図2】 同じく植付部の側面図。
【図3】 施肥機装着部の後面図。
【図4】 施肥機の拡大後面図。
【図5】 施肥機の平面図。
【図6】 施肥機の拡大平面図。
【図7】 爪クラッチを「入」状態とした場合の一部断面平面図。
【図8】 爪クラッチを「切」状態とした場合の一部断面平面図。
【図9】 繰出装置の側面断面図。
【図10】 繰出ケースの側面断面図。
【図11】 爪クラッチの平面図。
【図12】 図8におけるA −A 矢視断面図。
【符号の説明】
41 繰出装置
42 施肥ホッパ
46 施肥ホース
94 残留肥料排出口[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a structure of a fertilizer machine that is mounted on a rice transplanter and fertilizes simultaneously with planting.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there is a riding type rice transplanter that mounts a fertilizer machine behind the seedling stage and performs fertilization work simultaneously with planting work. Generally, a fertilizer applicator is provided with a fertilizer hopper, a fertilizer feed case located in the lower part of the fertilizer, and a fertilizer hose connected to the fertilizer feed case. It is configured to fertilize the layers. Then, after the fertilization work, the remaining fertilizer in the feeding case and the fertilizer hopper is discharged in order to perform cleaning, maintenance, or the remaining fertilizer for the next fertilization work. As a configuration for this purpose, a residual fertilizer discharge port is provided in the feeding case, and a residual fertilizer in the feeding case and the fertilizer hopper can be discharged by removing a lid member that closes the discharging port.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional fertilizer applicator, the residual fertilizer discharge port is provided on the rear side of the feeding case, so the discharge direction of the fertilizer intersects the outflow direction of the fertilizer flowing downward in the vertical direction. The discharge rate of residual fertilizer from the case and fertilizer hopper was slow. Therefore, there has been a problem that the efficiency of the fertilizer collecting operation is reduced.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The problem to be solved by the present invention is as described above. Next, means for solving the problem will be described.
[0005]
In
[0006]
In claim 2, The fertilizer applicator according to
[0007]
In claim 3, The fertilizer applicator according to claim 2, wherein the fertilizer hopper (42) is detachably connected to the feeding device (41), and a fertilizer inlet (93) is opened and closed at a lower portion of the fertilizer hopper (42). When the hopper shutter (62) is provided and the residual fertilizer is collected, the hopper shutter (62) of the fertilizer hopper (42) is slid to close the fertilizer inlet (93), and the fertilizer hopper (42) is fed out. (47) is removed and the residual fertilizer in the fertilizer hopper (42) is recovered, and then the residual fertilizer in the feeding case (47) is discharged and recovered from the residual fertilizer discharge port (94) by opening the discharge shutter (56). Is.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the invention will be described. 1 is an overall side view of a riding rice transplanter equipped with a fertilizer applicator according to the present invention, FIG. 2 is a side view of the planting portion, FIG. 3 is a rear view of the fertilizer applicator mounting portion, and FIG. 4 is an enlarged rear view of the fertilizer applicator. FIG. 5 is a plan view of the fertilizer applicator, FIG. 6 is an enlarged plan view of the fertilizer applicator, FIG. 7 is a partial cross-sectional plan view when the pawl clutch is in the “on” state, and FIG. 9 is a partial sectional plan view, FIG. 9 is a side sectional view of the feeding device, FIG. 10 is a side sectional view of the feeding case, FIG. 11 is a plan view of the pawl clutch, and FIG. It is sectional drawing.
[0009]
First, the whole structure of the rice transplanter concerning this invention is demonstrated. As shown in FIG. 1 and FIG. 2, in the riding rice transplanter, a
[0010]
The planting
[0011]
A
[0012]
A reinforcing
[0013]
Next, the
[0014]
As shown in FIGS. 5 and 9, two
[0015]
As shown in FIGS. 4 and 9, the
[0016]
A
[0017]
On both sides of the
[0018]
As shown in FIG. 4, FIG. 9 and FIG.
[0019]
Next, the structure of the power transmission mechanism of the
[0020]
A middle portion of the
[0021]
Then, when the power transmitted to the power take-off
[0022]
The
[0023]
In such a configuration, as shown in FIG. 7, the
[0024]
The fertilizer application amount is adjusted by changing the mounting position of the
[0025]
Next, the
[0026]
A predetermined gap is formed between the inner surface of the feeding
[0027]
Insertion holes 47b and 47c are opened at substantially the center in the vertical direction on the front surface and the rear surface of the feeding case 47 (the direction perpendicular to the
[0028]
Thus, since the
[0029]
Further, as shown in FIG. 9, the upper inner surface of the feeding
[0030]
In such a configuration, the fertilizer dropped from the
[0031]
As shown in FIGS. 4 and 9, the
[0032]
Accordingly, since the residual fertilizer flows out downward in the vertical direction, the discharge speed of the fertilizer is increased, and the efficiency of the fertilizer recovery work is improved. Furthermore, since the fertilizer can be discharged only by removing the
[0033]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
[0034]
As shown in
[0035]
As shown in claim 2, A connecting member (60) is connected and fixed to a lower part of a feeding case (47) constituting the feeding device (41), a fertilizer hose (46) is connected to a lower end of the connecting member (60), and the residual fertilizer discharge port (94) was used as a connection portion between the lower end of the connection member (60) and the fertilization hose (46). Therefore, unlike the conventional case, it is not necessary to provide a separate discharge guide passage in the feeding case, and an opening / closing tool such as a cover for the discharge port is not required, so that the cost can be reduced.
[0036]
As shown in claim 3, The fertilizer hopper (42) is detachably connected to the feeding device (41), and a hopper shutter (62) that is a means for opening and closing the fertilizer inlet (93) is provided at the lower portion of the fertilizer hopper (42). When collecting fertilizer, the hopper shutter (62) of the fertilizer hopper (42) is slid to close the fertilizer inlet (93), and the fertilizer hopper (42) is removed from the feeding case (47). 42) Collect the residual fertilizer in the waste, and then open and discharge the residual fertilizer in the feeding case (47) from the residual fertilizer outlet (94) by opening the discharge shutter (56). Therefore, first, close the fertilizer inlet, remove the fertilizer hopper from the feeding case, collect the residual fertilizer in the fertilizer hopper, and then discharge the residual fertilizer in the feeding case to further improve the efficiency of the fertilizer recovery work. Can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall side view of a riding rice transplanter equipped with a fertilizer applicator according to the present invention.
FIG. 2 is a side view of the planting part.
FIG. 3 is a rear view of a fertilizer applicator mounting portion.
FIG. 4 is an enlarged rear view of the fertilizer applicator.
FIG. 5 is a plan view of a fertilizer applicator.
FIG. 6 is an enlarged plan view of a fertilizer applicator.
FIG. 7 is a partial cross-sectional plan view when the pawl clutch is in an “on” state.
FIG. 8 is a partial cross-sectional plan view when the pawl clutch is in a “disengaged” state.
FIG. 9 is a side sectional view of the feeding device.
FIG. 10 is a side sectional view of the feeding case.
FIG. 11 is a plan view of the claw clutch.
12 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
[Explanation of symbols]
41 Feeding device
42 Fertilizer hopper
46 Fertilizer hose
94 Residual fertilizer outlet
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