JP3952773B2 - 金型内ラベル付装置のプラスチック吹込成形のためのラベル分配ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型内ラベル付装置のための分配ヘッドであって、異なるラベル付けの動作のために調節可能な構造を有しているような分配ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
金型内ラベル付けは、吹込成形された容器へのラベルの優れた接着を提供するために近年開発された。そのような金型内ラベル付けを行なうには、開かれた金型内にラベルを挿入した後で、金型を閉じて、押出された高温のプラスチック管や加熱されて射出成形されたプラスチックのプレフォームを取囲むようにする。続いて金型を閉じて吹込成形すると、ラベルのまわりの高温のプラスチックは金型の形状に成形されて、感熱性の接着剤を活性化させて永久的な接着を提供するが、これは湿気などによって破損することがない。また、そのような金型内ラベル付けは、ラベルとこれに隣接する容器の表面との間のつながり部分を滑らかにすると共に、ラベルが容器の壁面と協働して変形に抵抗するために補強的な強度を提供する。そのように強化されることで、容器の吹込成形に使用されるプラスチックが少なくなるので、最終的な消費者へのコストが削減される。さらに、炭酸飲料のための容器に利用したときには、金型内ラベル付けは時間の経過に従って二酸化炭素が容器の壁面を通って流出することを減少させるので、保存寿命を長くする。
【0003】
Slatらの米国特許第4,479,770号、Zieglerの米国特許第4,582,474号、Slatらの米国特許第4,639,207号、及び、Slatらの米国特許第4,909,723号が開示している金型内ラベル付装置では、金型内ラベル付装置の分配ヘッドは、関連する吹込成形機械の近くの1又は複数のラベルマガジンに整列されるようなラベル供給位置と、吹込成形機械の隣接する開かれた金型の内側であるラベル配達位置との間にて動かされ、分配ヘッドの1又は複数のラベルキャリアが引込み位置とラベル搬送位置との間にて動かされて、ラベルをラベルマガジンから取出して金型内に配置する動作を提供し、吹込成形の動作のために金型を閉じる前には、金型ではラベルを金型に固定するために真空が吸引される。また、ラベルキャリアでも真空を利用して、ラベルを関連するラベルマガジンから関連する金型へと動かすために固定する。
【0004】
上述したタイプの金型内ラベル付装置は従来、吹込成形機械からの共通する機械的駆動によって、分配ヘッドをラベル供給位置と配達位置との間において駆動すると共に、ラベルキャリアを引込み位置とラベル搬送位置との間において駆動していた。そうして、分配ヘッドと各ラベルキャリアとのそれぞれの速度と動きとが互いに連結されていた。
【0005】
比較的高い速度のラベル付けでは、1分あたり約65〜70のラベルの速度よりも速い速度でラベルマガジンからラベルを取出すことは困難であることが見い出されたが、それはかかる高い速度での動作においては、ラベルキャリアがラベルマガジンからラベルを引出すときに、ラベルの後ろ側に空気が入り込む時間がないためである。そうして、ひとつ以上のラベルが取出されて、その結果、金型内ラベル付のプロセスに問題を引き起す。
【0006】
従来、一対のラベルをそれぞれ金型の関連する一対の金型部材に金型内ラベル付けするには2つの方法があった。一方のやり方では、一対の回転駆動部材を互いに間隔を隔てて配置して、これらのそれぞれによって関連するレバーを回転させ、レバーは関連するラベルキャリアへカムとフォロワとの結合部で結合されていて、ラベルキャリアを引込み位置とラベル搬送位置との間にて動かしていた。他方のやり方では、単一の回転駆動部材を利用していて、レバーを介して片方のラベルキャリアを駆動すると共に、このラベルキャリアはギアとラックとの組立体によって他方のラベルキャリアに結合されていて、双方のラベルキャリアがひとつの回転駆動部材の回転によって引込み位置とラベル搬送位置との間にて相伴って動かされていた。
【0007】
プラスチックの吹込成形のための金型内ラベル付けを開示している他の米国特許としては、Nowickiらの第4,680,000号、Haslらの第4,729,731号、Olesらの第4,801,260号、Kaminskiらの第4,808,366号、Keyserの第4,834,641号、Olesらの第4,861,542号、Haslらの第4,880,368号、Haslらの第4,944,665号、Keyserの第4,973,241号、Plenzlerらの第5,044,922号、Robinsonの第5,086,937号、Tateらの第5,169,653号、Savichらの第5,192,554号、Robinsonの第5,275,780号、McKillipの第5,344,305号、Yagerらの第5,350,483号、Robinsonの第5,383,779号、Weberらの第5,665,404号、Aguilarの第5,753,278号、及びWeberらの第5,759,593号が含まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、プラスチック吹込成形機械で使用する金型内ラベル付装置のための改良された分配ヘッドであって、吹込成形のために金型を閉じる前に、ラベルを吹込成形機械に隣接した一対のラベルマガジンから機械の開かれた金型へ搬送するような分配ヘッドを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明の分配ヘッドは、ラベルマガジンに隣接した供給位置と開かれた金型の金型部材の間である配達位置との間にて動くように取付けられてなるヘッド部材を含む。分配ヘッドの一対のラベルキャリアは、引込み位置とラベル搬送位置との間にて動くようにヘッド部材に取付けられる。回転駆動部材は、吹込成形機械の動作に応じて回動可能になっている。分配ヘッドのレバー組立体は、回転駆動部材によって回動式に駆動され、回転駆動部材に対して互いに独立して調節可能であるような一対のレバーを有する。各レバーは関連するラベルキャリアへの結合部を有していて、回転駆動部材の回動式の回転によってラベルキャリアが引込み位置とラベル搬送位置との間で動くようになっており、分配ヘッドが供給位置にあるときに、ラベルキャリアは引込み位置からラベル搬送位置へと動いてラベルマガジンからラベルを受取って、その次に、ラベルキャリアは引込み位置に復帰して、分配ヘッドが配達位置へと動くようにしてから、この配達位置においてラベルキャリアを再びラベル搬送位置へと動かして、吹込成形のために閉じられる前の隣接する開かれた金型にラベルを搬送する。
【0010】
好ましい構成においては、分配ヘッドは、回転駆動部材から概略互いに反対方向へ延びている一対のレバーを有すると共に、一対のレバーを互いに調節可能に固定するキーリングとをさらに含んでいる。
【0011】
好ましい構成の分配ヘッドはまた、一対のレールの間に回転駆動部材を配置するようにしてヘッド部材に取付けられてなる一対の直線レールを含む。一対のラベルキャリアがそれぞれ一対のレールによって取付けられて引込み位置とラベル搬送位置との間にて動く。それぞれの結合部は好ましくは、関連するレバーと関連するラベルキャリアとの間に設けられているカムとフォロワとの結合部であって、回転駆動部材の運動力のもとで引込み位置とラベル搬送位置との間における動きを提供する。一対のレバーのそれぞれは回転駆動部材の回動に対して半径方向に延びているような細長い溝を含んでなる遠位端部を有する。カムとフォロワとの結合のそれぞれは関連するレバーの遠位端部の細長い溝に延通するネジ付シャンクを有してなるT字形部材を含むような取付部を有するカムを含む。取付部のそれぞれは関連するT字形部材のネジ付シャンクに固定されるナットを有する。カムとフォロワとの結合部のそれぞれのカムは関連するT字形部材に螺入されるネジ付シャンクを有すると共に、カムとフォロワとの結合部のそれぞれは関連するラベルキャリアに取付けられてなる細長いフォロワを有していて関連するカムを受入れて、それにより回転駆動部材の運動力のもとで動かされる。カムとフォロワとの結合部のそれぞれは、カムのネジ付シャンクを関連するT字形部材に固定する取付ネジを含む。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1の模式図を参照すると、回転式の吹込成形機械10は複数の金型14を有する回転ホイール12を含み、これらの金型は図3の実線と破線とで示す如く開いた位置と閉じた位置との間にて動くことができる。図1に示した押出成形機16は、上に向いた高温の管状のプラスチックパリソン18を押出して、これが吹込成形動作のために閉じられる前に金型の間に受入れられる。模式的に示している駆動モータ20は回転出力歯車22を有していて、これが吹込金型ホイール12のメイン駆動歯車24を回転駆動して、中心軸Aのまわりにて矢印26の方向に回転させる。吹込成形機械10の動作はあらゆる在来の方法で制御できて、それには例えばYongらの米国特許第5,240,718号、Kitzmillerの第5,244,610号、Kitzmillerの第5,698,241号などがあり、これらの全開示内容を参照で取入れる。
【0013】
図1の参照を続けると、本発明の実施形態による金型内ラベル付装置は全体を符号28にて示されていて、以下に詳述するように、金型内ラベル付動作を提供するように動作できる。図1乃至図4に示した金型内ラベル付装置では、供給するラベル32を貯蔵するための少なくともひとつのラベルマガジン30が、吹込成形機械の回転ホイール12の付近に配置されている。詳しくは後述するが、実際には2つのラベルマガジン30がそれぞれ回転ホイール12の両側に関連して設けられていて、図示の如く4つのラベルマガジンが装置で利用される。各ラベルマガジン30は、関連する積重ねられたラベル32を付勢するバネ34を含んでいて、ラベルの縁部はマガジンの間隔を隔てた指部と係合する。
【0014】
さらに図1乃至図4を参照すると、金型内ラベル付装置28が含んでいる分配ヘッド36は少なくともひとつのラベルキャリア38を有していて、これがラベルマガジン30から吹込成形のために閉じられる前の開かれている金型14へラベル32を搬送する。図2及び図3に示すように、それぞれの金型はキャビティ部分42を有するような一対の金型部材40を含んでいて、図3の破線にて示す如く金型部材を閉じた位置に動かしたときにキャビティ部分は成形空洞を形成する。金型部材の真空通路44は、詳しくは後述するように、ラベルを分配ヘッド36から受取った後に所定位置に固定する。また、ラベルキャリアにも、ラベルマガジンから金型に搬送する間にラベルを保持するために真空が供給される。
【0015】
図1及び図5に示すように、金型内ラベル付装置28は、第1の電気サーボモータ46とこれにより駆動される第1のカム機構48とを含んでいて、ラベルマガジン30に隣接している図2に示した供給位置と、図3に示した開かれた金型14内の配達位置との間にて、分配ヘッド36を動かす。より詳しくは、第1のカム機構48は、第1のサーボモータ46によって回転駆動される入力50を有すると共に、結合されたレバーアーム54を揺動させるように回動式に駆動する出力52を有する。リンク60の片方の端部にはレバーアーム54の遠位端部56とのピボット結合58を有し、他方の端部には分配ヘッド36とのピボット結合62を有する。従って、第1のサーボモータ46を介して第1のカム機構48を動作させると、レバーアーム54をピボットさせてこれに結合されたリンク62を動かして、分配ヘッド36を前述したような図2に示す供給位置と図3に示す配達位置との間にて動かす。
【0016】
さらに図1及び図5を参照すると、金型内ラベル付装置は、第2の電気サーボモータ64と第2のサーボモータによって駆動される第2のカム機構66とを含んでいて、これにより各ラベルキャリア38を、図2及び図3に実線にて示した引込み位置と、図2に示すラベルマガジン30に隣接した供給位置と図3に示す開かれた金型14内の配達位置との双方について破線にて示しているラベル搬送位置と、の間において動かす。より詳しくは、第2の電気サーボモータ64は第2のカム機構の入力68を回動式に駆動するような出力を有し、第2のカム機構の出力70がリンク72を駆動して、このリンクが一対の回転駆動部材74を回動させて、詳しくは後述するように、ラベルキャリアを動かすように作動する。リンク72は、Slatらの米国特許第4,909,723号に開示されているタイプのもので良くて、その全開示内容をここで参照して取入れる。
【0017】
図6に示すように第2のカム機構66は(これは第1のカム機構48の例示でもあるのだが)、入力68と出力70とが互いに直交する関係の軸線を中心として支持されている。より詳しくは、カム機構66のハウジング75は、入力68に結合された駆動カム76を回転可能に支持すると共に、出力70に結合されたカムフォロワ78を回転可能に支持する。駆動カム76はネジ状のカム突起80を含んでいて、これがカムフォロワ78のフォロワ部材82を受入れて、出力70を駆動する。入力68を正逆回動させると、駆動カム76とカムフォロワ78とを介して、出力70が正逆回動する。駆動カム76の2つの突起80の間には常にフォロワ82が配置されていて、慣性の影響によって行過ぎを生じることが無い正確な動作を可能にしている。
【0018】
図1に示すように、金型内ラベル付装置28は第1及び第2の電気的制御装置84及び86を含むと共に関連する結合88及び90を有していて、それぞれが第1と第2とのサーボモータ46と64とを操作するので、これらは互いに独立して制御される。金型内ラベル付装置28のセンサ92は、吹込成形機械の回転ホイール12の回転を検出し、それぞれ第1及び第2の制御装置84及び86への結合96及び98を備えた結合94を有していて、2つの制御装置は第1及び第2のサーボモータ46及び64を駆動するように別々に動作して、金型内ラベル付けの動作を提供する。
【0019】
次に図1乃至図4を参照して、金型内ラベル付装置28の動作のサイクルについて説明する。最初に、第1のサーボモータ46は第1のカム機構48を介して分配ヘッド36を位置決めし、図2に示すようなラベルマガジン30に隣接した供給位置とする。次に、第2のサーボモータ64を動作させてラベルキャリア38を動かして、実線で示した引込み位置から破線で示したラベル搬送位置としてラベル32に隣接させて、各ラベルキャリアの真空の吸引が露出しているラベルを固定するようにする。次に、これに続く第2のサーボモータ64の動作によってラベルキャリア38を引込み位置へと戻し、続いての第1のサーボモータ46の動作によって分配ヘッド36を図2に示す供給位置から図3に示す配達位置へと戻す。配達位置においては、第2のサーボモータ64がラベルキャリア38を駆動して、実線で示した引込み位置から破線で示したラベル搬送位置として、隣接して開かれている金型14の金型部材40のキャビティ部分42の内部に位置させる。金型部材40の通路44における真空吸引がラベル32を金型内に固定して、その後に、ラベルキャリア38が実線で示した引込み位置へと復帰すると共に、分配ヘッド36が図2に示す供給位置へと戻されて、次のサイクルに備える。金型部材40が図3に破線で部分的に示している閉じた位置へと動くことで、金型内に配置されたパリソン18(図1参照)を取囲んで、吹込成形サイクルを開始させて、吹込み成形された容器はラベルに密着して、金型内ラベル付けされた製品が得られる。
【0020】
金型内ラベル付装置28の上述したような構成及び動作によって、分配ヘッド36の動きとラベルキャリア38の動きとの双方を吹込成形機械の回転ホイール12の回転に協調させることができ、しかも、金型内ラベル付け動作を容易にするための必要に応じてこれらを互いに独立して制御することができる。
【0021】
図4を参照して前述したように、装置は両側の分配ヘッド36に2つのラベル32を供給するために一対のラベルマガジン30を含んでいて、ラベルの供給は、前述して図2に示したような分配ヘッドの供給位置において、ラベルキャリアが引込み位置からラベル搬送位置へと動いて、その後に引込み位置へ戻ることで行なわれる。これに続いて、分配ヘッドは分配ヘッド36の両側にある2つのラベル32を2つの隣接する開かれた金型14へ同時に供給するように、図3を参照して前述したような分配ヘッド36の配達位置において、ラベルキャリアが引込み位置からラベル搬送位置へと動いて、その後に引込み位置へと復帰する。第2の制御装置86(図1参照)は、分配ヘッド36が図3の配達位置にあるときには、図2の供給位置にあるときに比べて、第2のサーボモータ64をより高速にて動作させるため、ラベルキャリアの動きは、ラベルマガジンから取出すときに比べて、金型に搬送するときの方がより速い動きになる。このようにして分配ヘッドで1以上の金型にラベルを供給することで、ラベルマガジンからよりゆっくりとラベルを取出すことが可能になって、より高い有効速度でのラベル付けを提供できるようになるが、それは、各サイクル中にひとつだけの金型にラベル付けをして、装置の速度を制限して、ラベルマガジンからラベルを引出すときに次のラベルまで引出すことの無いように、ラベルをラベルマガジンから引出すときにラベルの後ろ側へ空気が動くことができる速度に関連させた場合と比べてのことである。従って、従来技術の装置が1分あたり約65〜70を越える金型にラベルを供給することができなかったのに比べて、本発明の装置は約2倍の速さで有効にラベル付けを行なうことができる。より詳しくは、図1に示す第2の制御装置86は、ラベルキャリアの動きを提供する第2のサーボモータ46を、配達位置にあるときには供給位置にあるときの2倍の速さで駆動するように動作できる。
【0022】
分配ヘッド36は、図7に構成を示しているようなサブヘッド100を2つ含んでおり、以下にこれについて説明する。それぞれの分配ヘッドのサブヘッド100は一対のラベルキャリア38を互いに反対方向に可動なようにして含んでいて、分配ヘッドには2対のラベルキャリアが支持されている。図1と図4とを組合わせて参照すると、装置は各対のラベルキャリア38にそれぞれ2つのラベルを供給するために2対のラベルマガジン30を含んでいて、ラベルの供給は、前述して図2に示したような分配ヘッド36の供給位置において、ラベルキャリアが引込み位置からラベル搬送位置へと動いて、その後に引込み位置へ戻ることで行なわれる。これに続いて、それぞれの対のラベルキャリア38の2対のラベルを図4に示すような2つの隣接する開かれた金型14へ同時に供給するように、図3を参照して前述したような配達位置において、引込み位置からラベル搬送位置へと動いて、その後に引込み位置へと復帰する。図1に示している金型内ラベル付装置の第2の制御装置86は、分配ヘッドが配達位置にあるときには、前述の如く、供給位置にあるときに比べて、第2のサーボモータ64をより高速にて動作させて、より詳しくは図9に模式的に示すように、配達位置にあるときには供給位置にあるときの2倍の速さで第2のサーボモータを動作させるようにプログラムすることができる。
【0023】
図1に示したセンサ92は、第1及び第2の電気制御装置84及び86を操作するような光学エンコーダであるのが好ましく、最も好ましくは、回転ホイール12のメイン駆動歯車24と噛合しているピニオンギア102によって動作する。
【0024】
金型内ラベル付装置28と共に利用される特定の吹込成形機械10は、押出成形機16を含んでおり、前述したように、管状のプラスチックパリソン18を開かれた金型内に押出して、金型が閉じた後で吹込成形するようにしているが、この構成では金型内ラベル付装置が特に有用性をもっている。しかしながら、金型内ラベル付装置は他のタイプの吹込成形と共に利用することも可能であって、それには、射出成形や射出引張吹込成形などの、金型内ラベル付けの後で金型内に射出成形された高温のプレフォームを配置するようなものが含まれる。
【0025】
図7を参照すると、前述の如く分配ヘッド36は2つのサブヘッド100を含んでいるが、これらのそれぞれがヘッド部材104を含んでいて、この部材は図5を参照して前述したように、第1のカム機構48とそのレバーアーム54と結合リンク60とによって動かされる。図7に示すように、それぞれのサブヘッド100は一対のラベルキャリア38をヘッド部材104に取付けられて含んでいて、前述のような引込み位置とラベル搬送位置との間にて動く。また、それぞれのサブヘッド100は関連する回転駆動部材74を有しており、この部材は図4に示す如く2つ設けられて、リンク72によって回動式に駆動されるが、このリンクは第2のカム機構66の出力70(図6参照)によって駆動され、この第2のカム機構は第2のサーボモータ64(図1参照)によって駆動され、このサーボモータは吹込成形機械の動作に対応して上述の如く第2の制御装置によって操作される。また、各サブヘッド100はレバー組立体106(図7参照)を含むが、これは関連する回転駆動部材74によって回動式に駆動される。レバー組立体106は、回転駆動部材74から外向きに延在してなる一対のレバー108を含んでいて、これらは矢印110にて示す如く互いに独立して調節可能になっている。駆動部材74の正逆の回動運動は、前述の駆動動作のもとで、レバー組立体106とそれぞれのレバー108とを回動式に回転させる。各レバー108は関連するラベルキャリア38への結合部112を有していて、回転駆動部材74の回動式の回転によってラベルキャリアが引込み位置とラベル搬送位置との間で動くようになっており、図2に示す分配ヘッドの供給位置において、ラベルキャリアは引込み位置からラベル搬送位置へと動いて関連するラベルマガジン30からラベルを受取って、その次に、ラベルキャリアは引込み位置に復帰して、分配ヘッド36が図3に示す配達位置へと動くようにしてから、ラベルキャリアを再びラベル搬送位置へと動かして、上述の如く、吹込成形のために閉じられる前の隣接する開かれた金型にラベルを搬送する。
【0026】
各レバー108は概略図8に示すような構造を有していて、関連する回転駆動部材が挿通される内側端部114を含む。図7に示すように、一対のレバー108は互いに概略反対の方向に延在しているが、必要な調節に適応可能なようにわずかな不一致を有していて、製造する特定の製品のためにラベルキャリアの動きに求められる量に制御する。図7に示すように、回転駆動部材74のまわりにはキーリング116が設けられていて、回転駆動部材74の直径の反対側に設けられている長手方向の溝内に摺動可能に受入れられるような直径の反対側のキー118を有し、共に回転するようになっていると共に、分配ヘッドが回転駆動部材の長さに沿って前述の供給位置と配達位置との間にて動くことができるようになっている。一対のボルト120はキー118を固定すると共に、内部側の端部にて一対のレバー108の整列された弓形の溝に延通して、ヘッド部材104に回転可能に支持されているスピンドル121にレバー組立体を固定する。
【0027】
さらに図7を参照すると、分配ヘッド36のサブヘッド100は、ヘッド部材104に平行な関係にて取付けられてなる一対の直線レール122を含んでいて、一対のレールの間に関連する回転駆動部材が配置される。ラベルキャリア38のそれぞれが一対のレール122に取付けられていて、前述した引込み位置とラベル搬送位置との間にて動く。サブヘッドの各結合部112はカムとフォロワとの結合であって、関連するレバー108と関連するラベルキャリア38との間に延在して、回転駆動部材74の運動力のもとで、ラベルキャリアを引込み位置とラベル搬送位置との間で動かす。
【0028】
さらに図7を参照すると、一対のレバー108のそれぞれの遠位端部124には細長い溝126が含まれていて、この溝は回転駆動部材74の回転に対して半径方向に延びている。図8に示すように、それぞれのカムとフォロワとの結合部が含んでいるカム128は、シャンク134を備えたT字形の部材132を含んでなる取付部130を有していて、シャンクは関連するレバー108の遠位端部124の溝126に延通している。また、取付部130のそれぞれは、レバー108の遠位端部124の反対側には、T字形部材132のネジ付シャンクに固定されるナット136を含んでいて、取付部を適切な位置に固定できる。カムとフォロワとの結合部のそれぞれのカム128は、ネジ付シャンク138を有していて、このシャンクは関連するT字形部材132に螺入する。また、カムとフォロワとの結合部112のそれぞれは、図7に示すように、関連するラベルキャリア38に取付けられてなる細長いフォロワ140を有していて関連するカムを受入れて、それにより回転駆動部材の運動力のもとで動かされる。従って、回転駆動部材の正逆の回動はレバー組立体106と一対のレバー108とを動かして、カムとフォロワとの結合部112がラベルキャリア38を動かす。また、カムとフォロワとの結合部のそれぞれは、図8に示すように、取付ネジ142を含んでいて、カム128のネジ付シャンク138を関連するT字形部材132に固定する。T字形部材132の平坦な側は関連するレバー溝126の側と係合して、カムにしっかりした支持を提供する。また、それぞれのラベルキャリア38は容易に破損するようなプラスチックアーム144を含んでいて、誤動作の場合に大規模な損傷を防止する。1又は複数の不図示の真空カップがブロックアームによって取付けられて、ラベルを固定する真空が供給される。
【0029】
本発明を実施するためのベストモードについて詳細に説明したけれども、特許請求の範囲に記載しているように本発明を他の形態で実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施形態による金型内ラベル付装置を示す模式図である。
【図2】 図2は、図1の線2−2方向に沿った断面図であって、ラベルマガジンを示すと共に、供給位置に示されている分配ヘッドがラベルキャリアを有していて、このキャリアがラベルマガジンからラベルを取出すために実線で示した引込み位置と破線で示したラベル搬送位置との間にて動くことができることを示している。
【図3】 図3は、図2と類似した図であるが、分配ヘッドは開いた金型内の配達位置に配置されていて、ラベルキャリアの外向きへの動きによって開いた金型の金型部材へラベルが搬送された後の様子であって、金型を閉じて吹込み成形動作を行なうために各ラベルを固定する真空通路を金型が有していることを示している。
【図4】 図4は、図2の線4−4方向に沿った立面図であって、分配ヘッドがどのようにして動きの各サイクル中において一対の金型の金型内ラベル付を提供するのかを示している。
【図5】 図5は、図4の線5−5方向に沿った立面図であって、第1及び第2のサーボモータとそれぞれに関連するカム機構とを示していて、これらは、分配ヘッドをラベルマガジンに隣接した供給位置と吹込成形機械における回転ホイールの開いた金型の間の配達位置との間にて動かすと共に、分配ヘッドの各ラベルキャリアを引込み位置と搬送位置との間にて動かす。
【図6】 図6は、分配ヘッドのラベルキャリアを引込み位置とラベル搬送位置との間にて動かすカム機構を示す部分破断図であって、また、分配ヘッドを供給位置と配達位置との間にて動かす一般的なカム機構の構造も示している。
【図7】 図7は、金型内ラベル付装置の分配ヘッドの構造を示した斜視図である。
【図8】 図8は、分配ヘッドのレバーとカムとカムをレバーに支持するカム取付部とを示す斜視図である。
【図9】 図9は、金型内ラベル付装置の動作を示した模式図であって、分配ヘッドと各ラベルキャリアとの双方についての互いに協調した相対的な動きを時間と共に示している。
Claims (6)
- プラスチック吹込成形機械で使用する金型内ラベル付装置のための分配ヘッドであって、吹込成形のために金型を閉じる前に、ラベルを吹込成形機械に隣接した一対のラベルマガジンから機械の開かれた金型へ搬送するような分配ヘッドにおいて、この分配ヘッドが、
ラベルマガジンに隣接した供給位置と開かれた金型の金型部材の間である配達位置との間にて動くように取付けられてなるヘッド部材と、
引込み位置とラベル搬送位置との間にて動くようにヘッド部材に取付けられてなる一対のラベルキャリアと、
吹込成形機械の動作に応じて回動可能であるような回転駆動部材と、
回転駆動部材によって回動式に駆動されるレバー組立体であって、回転駆動部材に対して互いに独立して調節可能であるような一対のレバーを有すると共に、各レバーは関連するラベルキャリアへの結合部を有していて、回転駆動部材の回動式の回転によってラベルキャリアが引込み位置とラベル搬送位置との間で動くようになっており、分配ヘッドが供給位置にあるときに、ラベルキャリアは引込み位置からラベル搬送位置へと動いてラベルマガジンからラベルを受取って、その次に、ラベルキャリアは引込み位置に復帰して、分配ヘッドが配達位置へと動くようにしてから、この配達位置においてラベルキャリアを再びラベル搬送位置へと動かして、吹込成形のために閉じられる前の隣接する開かれた金型にラベルを搬送するような上記レバー組立体と、
を備えていることを特徴とする金型内ラベル付装置のための分配ヘッド。 - 一対のレバーは回転駆動部材から互いに反対方向へ延びていて、一対のレバーを互いに調節可能に固定するキーリングをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の金型内ラベル付装置のための分配ヘッド。
- 一対のレールの間に回転駆動部材を配置するようにしてヘッド部材に取付けられてなる一対の直線レールを備え、前記一対のラベルキャリアが引込み位置とラベル搬送位置との間にて動くように前記一対のレールによってそれぞれ取付けられ、前記結合部が関連するレバーと関連するラベルキャリアとの間に設けられているカムとフォロワとを結合し、かつ、回転駆動部材の運動力のもとで引込み位置とラベル搬送位置との間にて動きを提供することを特徴とする請求項2記載の金型内ラベル付装置のための分配ヘッド。
- 一対のレバーのそれぞれは回転駆動部材の回動に対して半径方向に延びているような細長い溝を含んでなる遠位端部を有し、カムとフォロワとの結合のそれぞれは関連するレバーの遠位端部の細長い溝に延通するネジ付シャンクを有してなるT字形部材を含むような取付部を有するカムを含み、取付部のそれぞれは関連するT字形部材のネジ付シャンクに固定されるナットを有することを特徴とする請求項3記載の金型内ラベル付装置のための分配ヘッド。
- カムとフォロワとの結合部のそれぞれのカムは関連するT字形部材に螺入されるネジ付シャンクを有すると共に、カムとフォロワとの結合部のそれぞれは関連するラベルキャリアに取付けられてなる細長いフォロワを有していて関連するカムを受入れて、それにより回転駆動部材の運動力のもとで動かされることを特徴とする請求項4記載の金型内ラベル付装置のための分配ヘッド。
- カムとフォロワとの結合部のそれぞれは、カムのネジ付シャンクを関連するT字形部材に固定する取付ネジを含むことを特徴とする請求項5記載の金型内ラベル付装置のための分配ヘッド。
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