JP3952249B2 - 太陽電池モジュールの設置方法 - Google Patents
太陽電池モジュールの設置方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3952249B2 JP3952249B2 JP2000130055A JP2000130055A JP3952249B2 JP 3952249 B2 JP3952249 B2 JP 3952249B2 JP 2000130055 A JP2000130055 A JP 2000130055A JP 2000130055 A JP2000130055 A JP 2000130055A JP 3952249 B2 JP3952249 B2 JP 3952249B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solar cell
- cell module
- module
- installation method
- receiving surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B10/00—Integration of renewable energy sources in buildings
- Y02B10/10—Photovoltaic [PV]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B10/00—Integration of renewable energy sources in buildings
- Y02B10/20—Solar thermal
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設けた太陽電池モジュールの設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、環境保護の立場から、クリーンなエネルギーの研究開発が進められている。中でも、太陽電池はその資源(太陽光)が無限であること、無公害であることから注目を集めている。同一基板上に形成された複数の太陽電池素子が、直列接続されてなる太陽電池(光電変換装置)の代表例は、薄膜太陽電池である。
【0003】
薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務用,一般住宅用にも需要が広がってきている。
【0004】
従来の薄膜太陽電池はガラス基板を用いていたが、軽量化、施工性、量産性においてプラスチックフィルムを用いたフレキシブルタイプの太陽電池の研究開発がすすめられている。このフレキシブル性を生かし、ロールツーロール方式の製造方法により大量生産が可能となった。
【0005】
上記の薄膜太陽電池モジュールとしては、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設けたものが知られている。
【0006】
上記太陽電池モジュールは、保護材がプラスチックのため、ねじれや引っ張り力に対する強度が弱く、このため施工時の外力によって破損したりするおそれがあった。そこで、特許第2651121号や特許第2719114号に記載されたように、太陽電池モジュールの裏面全体に補強板を設けたり、実開昭55−25383号公報に記載のように、非発電領域に補強材と電力リード線を兼用した構造のものが開発されている。
【0007】
また、太陽電池モジュールの屋根などへの設置方法としては、下記のような方法が知られている。樹脂の保護材で封止された太陽電池モジュールの設置方法としては、例えば、前記特許第2651121号公報に記載された方法が知られている。図6にその概略構成を示し、図6において920は屋根の野地板、910は野地板にボルトで取り付けられた太陽電池モジュール800の受け部材である。太陽電池モジュールは、太陽電池モジュールの補強板と充填材と透光フィルムとを、受光面と反対側に折り曲げたものとなし、太陽電池モジュールを設置する際には、この折り曲げ部を前記受け部材910に嵌合させて、太陽電池モジュールを固定する方法が採用されている。
【0008】
一方、ガラスカバー型太陽電池モジュールの設置方法としては、下記の方法が知られている。図7は太陽電池アレイの部分平面図、図8は図7のD−Dに沿った断面図である。太陽電池アレイ1は図示しない屋根面に太陽電池モジュール2を複数個、平面状に設置して構成しており、さらには屋根の野地板3の表面にルーフィング材4が敷かれ、固定部材5が木ネジ6などで野地板3に固定されている。太陽電池モジュール2は略四角形平板のガラス7の四辺がフレーム8で保持固定され、フレーム8は固定部材5にネジ9で固定されている。一方、端子箱10に接続されたケーブル11は、太陽電池モジュール2を固定部材5に取付ける際、フレーム8の貫通穴12を通して隣接する太陽電池モジュール2のケーブル11とジョイント13で電気的に直並列的に接続され、図示しないインバータに接続される。また隣接する太陽電池モジュール2のフレーム8にはカバー部材14が取付けられ、雨水が屋根裏に侵入するのを防止している。なお、固定部材5の突起部5aは万一、雨水が侵入しても野地板3に流入しない役目をなすもので図示はしないが、屋根傾斜面に沿って軒先側に流れて外に排出される。
【0009】
ところで、前記実開昭55−25383号公報に記載の太陽電池モジュールの場合、フレキシブル性がなく重量も増大する問題があり、特許第2651121号公報に記載された太陽電池モジュールの場合、全面補強故にモジュール重量が増大し、また、モジュールの設置方法と関連して、補強板と充填材と透光フィルムとを受光面と反対側に折り曲げる構造のため、作業性が悪く加工費用が嵩み、また、大型の曲げ加工設備を必要とするなど全体としてコストが増大する。さらに、太陽電池モジュールの寸法を小さくした場合、ある広さの太陽電池アレイを構築する場合に取付け回数が増えて、作業工数が増す。また太陽電池モジュール毎に端子やケーブルが必要になり、太陽電池モジュールのコストが、この観点からも増大する。
【0010】
一方、前記ガラスカバー型太陽電池モジュールの設置方法においては、下記のような問題がある。ガラスを用いているために太陽電池モジュールが重く、また、ガラスは直接、取付け架台にネジ止めなどの機械的固定が出来ないため、ガラスを支持する支持枠(フレーム)が必要となる。支持枠は重いガラスを支承するため強固な枠体となり、その結果、さらに太陽電池モジュールが重くなり、かつ支持枠のコストが加わってコスト高となる。
【0011】
上記のような問題点を解消し、軽量およびフレキシブル性を維持しつつ,モジュール強度も維持し、設置が容易でかつコスト低減を図った太陽電池モジュールとその設置方法が、本願出願人により、特願平11−172624号において提案されている。図9ないし図12は、前記特願平11−172624号に記載された太陽電池モジュールとその設置方法の一例を示す。
【0012】
図9は太陽電池モジュールの上面図、図10は図9のA−Aに沿った断面図である。図9,10に示すように、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池100を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層100Aおよび100Bを設けた太陽電池モジュール120において、太陽電池100の側方に前記保護層を延長して非発電領域を形成し、この非発電領域に、太陽電池モジュール設置用の取付け穴117を設ける。この例における保護層100Aおよび100Bは、後述するように多数の層を備えるが、防水,絶縁などの安全性や強度ならびに設置条件その他のニーズに応じて、保護層の一部を適宜省略できる。
【0013】
図9,10においては、太陽電池100の受光面側(光入射側)の上面にはエチレンビニルアセテート(EVA)で構成された第1の保護層101、その上面にエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)で構成された第2の保護層102、その上面にはガラス不織布にEVAを充填した第3の保護層103、さらにその上面にはETFEで構成された第4の保護層104、一方、太陽電池100の非受光面側(光入射側と反対側の下面)には、EVAで構成された第5の保護層105、その下面にはETFEで構成された第6の保護層106、その下面にはEVAで構成された第7の保護層107、さらにはその下面にはステンレス、またはアルミニューム、もしくは鉄板の金属板で構成された第8の保護層108で一体的に挟持、接合している。
【0014】
ここで第1の保護層101、第5の保護層105は太陽電池100を封止し、機械的ストレスや熱的ストレスが太陽電池100に加わるのを緩和、抑制するものであり、第2の保護層102は防水、防湿の役目、第3の保護層103は外部からの機械的衝撃や応力の緩和の役目、第4の保護層104は表面に塵埃などの汚損、光遮蔽物質の付着を抑制するものである。また第6の保護層106は防水、防湿の役目に加えて太陽電池100と第8の保護層108との電気的絶縁の役目をなすものであり、第7の保護層107は接着、及び機械的熱的ストレスの緩和の役目、第8の保護層108は機械強度体としての役目をそれぞれ成すものである。
【0015】
一方、太陽電池100の両側方には、メッキ銅箔線などの帯状の電力リード線109が太陽電池100と略同一平面上に配置され、導電性粘着テープ、若しくは銅箔線をハンダ付けして用いる接続線110で電気的に太陽電池100と電力リード線109が接続されている。電力リード線109の端部に位置する第8の保護層108の表面には端子箱111が接着、または図示しないネジなどで固定され第5の保護層105から第8の保護層108を貫通して開けられた穴112を通って引出し線113が電力リード線109とハンダ付けなどにより電気、機械的に接続、固定されている。引出し線113の他端部は、端子箱111に取付けられたケーブル114の導体部115にネジ116、若しくは図示しないハンダ付けにより電気的機械的に接続固定されている。なお、穴112は引出し線113の太さに比較して充分大きな穴径であり、第8の保護層108と引出し線113の電気的絶縁は保たれており、必要に応じて引出し線113は被覆電線、若しくは絶縁チューブを被せる、穴112に絶縁樹脂を充填するなどの方法をとる。
【0016】
他方、第1の保護層101から第8の保護層108は太陽電池100の側方に延長して非発電領域を形成し、この非発電領域に電力リード線109を避けてその外側に第4の保護層104から第8の保護層108を貫通して取付け穴117が設けられており、全体として四角形平板の太陽電池モジュール120を構成している。
【0017】
次に、前記特願平11−172624号に記載された太陽電池モジュールの設置方法の一例について説明する。図11,12は太陽電池モジュールの設置方法に関する例を示すもので、図11は太陽電池アレイの上面図、図12は図11のC−C部分断面図である。
【0018】
図11に於いて、太陽電池アレイ200は図示しない屋根面に太陽電池モジュール120を複数個、平面状に設置して構成している。
【0019】
図12においては、屋根の野地板3の表面にルーフィング材4が敷かれ、その断面形状が略I字状のアルミニュームなどの金属製、若しくはエポキシ樹脂などの構造用有機材料で構成された固定部材201が木ネジ6などで野地板3に固定されている。
【0020】
太陽電池モジュール120は、第4の保護層104を光入射側に、第8の保護層108を光入射側と反対側にして、第8の保護層108の非発電領域を、例えばブチルゴムなどで構成された緩衝材202を介して固定部材201の上リム203の上面に当接し、隣接する太陽電池モジュール120の側方の端部204の間に隙間205を開けて置かれている。
【0021】
一方、断面形状が略T字状のアルミニュームなどの金属製、若しくはエポキシ樹脂などの構造用有機材料で構成された押え具206は、その略中央の突起部207が前記の隙間205に挿入され、且つ先端部208が固定部材201のほぼ中央部に設けられた溝209に嵌め込まれている。
【0022】
他方、突起部207から左右に延びた平板部210は、ブチルゴムなどの弾力性を有する有機材料で構成した当て板211を介して隣接する太陽電池モジュール120の非発電領域に当接し、押え具206の平板部210に開けられた穴212、当て板211に開けられた穴213、太陽電池モジュール120の取付け穴117、緩衝材202に開けられた穴214、固定部材201に開けられた穴215を連通して差し込みピン216で押え具206、当て板211、太陽電池モジュール120、緩衝材202、固定部材201を一体的に固定している。また、差し込みピン216は、その先端217が他のピン直径より大きく鏃(ヤジリ)状になっており、かつ中央部にスリットが設けられ、差し込んだ後、抜けない構造となっている。
【0023】
図4は、前記図9ないし図12により説明した太陽電池モジュールとその設置方法に関わり、後の説明の便宜上、構成を簡略化して模式的に示したものである。
【0024】
図4に示す太陽電池モジュールにおいては、太陽電池51から電力を取出すための導電性粘着テープ52が太陽電池の陽極側、陰極側に電気的に接続され、太陽電池51の両側には太陽電池モジュールから太陽電池の電力を取出すための帯状の平箔金属板53が平行に配設され、この平箔金属板53と導電性粘着テープ52とが電気的に接続されている。太陽電池51、導電性粘着テープ52および平箔金属板53を表裏より、充填材として例えばEVAなどの熱溶着性プラスチック材54a、54bで保護し、またその表面に耐候性フィルムとしてETFEなどのフッ素系フィルム材を用いた表面保護材55a、55bを設けて一体化し、太陽電池モジュールを構成している。さらに、太陽電池の受光面と反対側の裏面には金属板56を配し、EVAなどの熱溶着性プラスチック材54cを用いてプラスチックフィルムのみで構成した太陽電池モジュールと金属板とを一体化している。
【0025】
この太陽電池モジュールの架台等への取付け設置方法は、図4に示すように、太陽電池モジュール設置台としての架台61に太陽電池モジュールを配置し、説明の便宜上、矢印で示す複数本のネジ62を太陽電池モジュールの非発電領域に貫通させ、架台61に固定するようにしている。
【0026】
前述の設置方法は、一般的な平坦な取り付け面を有する架台への設置方法を模式的に説明したが、場合によっては、太陽電池モジュール設置台の設置面に突起物や凹凸が存在する場合がある。例えば、船舶に太陽電池を搭載し、設置架台としては、既存の構造物を補修して用いる場合などが該当する。図5は、突起物が設置面に存在する場合の太陽電池モジュールの設置状況を模式的に示す。
【0027】
図5において、太陽電池モジュール設置台71は、例えばH鋼等の構造材72とモジュール設置面75を形成する金属板73から構成されている。金属板73を構造材72に取付ける方法としては、溶接やボルト・ナットを用いたネジ止め、あるいはリベットを用いた方法などが一般的であり、取付け方法の選択はモジュールの設置場所に伴う太陽電池モジュール設置台の機械強度、コスト等によって決定される。例えば、ネジ止め、リベット止めを用いた場合、金属板73表面には、図5に示すようにネジまたはリベットの止めつけ部材頭部74が残り、モジュール設置面75には凹凸が出来た状態で取り付けられることとなる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のような従来の太陽電池モジュールの設置方法においては、以下のような問題がある。
【0029】
前述の図6ないし8に示すように、太陽電池モジュール自体に架台取付けのための特殊構造を備えるものとすることなく、図4または5に示すように、太陽電池モジュールの非発電領域にネジ等を貫通させて直接固定する場合には、取付け用の非発電領域をモジュールに設けた分だけ、モジュール自体の有効発電面積の割合が減少し、この観点からは好適なモジュール構成およびその設置方法とはいえない。
【0030】
また、前記設置方法において、モジュールの温度が上昇した場合、熱膨張量が吸収しきれずに、特に大型のモジュールの場合、モジュール全体に波打ちが発生するという不具合が生ずる。特に、モジュール底面に補強層として金属板を備える場合に顕著である。
【0031】
さらに、前述のように太陽電池モジュールを設置する設置面にリベット等の頭部が残って、設置面に凹凸がある状態で取付ける場合、頭部が支点となりモジュールが機械的に変形する不具合が生ずる。これを回避するには、モジュール設置面にリベット等の頭部が残らないように溶接あるいは皿リベット等を使用する方法が考えられるが、溶接では溶接部に盛り上がりが出来、凹凸を無くするために研磨等でその部分を削り取る必要がある。また、皿リベットを使う場合には、金属板に皿揉みを行なう必要があるが、金属板の板厚が薄いとリベットの頭部の金属板への引っ掛かり部が少なくなり止めつけの強度が下がることが懸念される。また、逆に厚くするとモジュール被設置台の重量が大きくなる。さらに、頭部がモジュール下面に位置しないように、リベット位置をモジュール外形寸法よりも外側にくるようにすると、モジュール被設置台の寸法が大きくなり、太陽電池アレイとして非発電領域が増加する不具合が発生する。
【0032】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、本発明の課題は、軽量およびフレキシブル性を維持しつつモジュール強度も維持した太陽電池モジュールの設置方法であって、モジュール自体の有効発電面積の割合を減少させることなく、さらに、モジュールの熱膨張および架台取付け面の凹凸に伴う応力発生の軽減を図った太陽電池モジュールの設置方法を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、この発明は、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設け受光面を矩形状とした太陽電池モジュールを、この矩形状太陽電池モジュールの周囲の各辺の少なくとも一部に、かつ四辺全てにわたって配設した複数個の枠体により設置用架台に締め付け固定する太陽電池モジュールの設置方法であって、前記枠体は、太陽電池モジュールの受光面側の最外周面を所定の小面積部分で架台方向に押圧するための鍔と前記架台に締め付け固定するための脚とを有し、前記鍔と脚とを略逆LおよびL字状に連続的に接続した断面形状を有するものとする(請求項1の発明)。
【0034】
上記によれば、太陽電池モジュールは、受光面側から機械的に問題を生じない最小限の小面積部分で架台方向に枠体により押圧し、固定することができるので、軽量でフレキシブル性を維持した太陽電池モジュールでありながら、モジュール自体の有効発電面積の割合を減少させることなく、容易に設置することができる。
【0035】
また、モジュールの熱膨張を吸収するためには、請求項2の発明が好適である。即ち、請求項1に記載の設置方法において、前記枠体は、その脚と太陽電池モジュールとの間に、太陽電池モジュールの熱膨張を考慮した所定の隙間を設けて配設する。
【0036】
さらに、架台取付け面の凹凸に伴う応力発生の軽減を図るためには、請求項3の発明が好適である。即ち、請求項1または2に記載の設置方法において、前記太陽電池モジュールと架台との間に、弾性部材を配設する。
【0037】
さらにまた、前記太陽電池モジュールの好適な実施態様として、太陽電池モジュールの非受光面側の保護層は、非受光面側のモジュール底面に、金属板や無機繊維または有機繊維で強化した樹脂板からなる補強層を備えたものとする(請求項4の発明)。請求項2および3の発明は、前記態様の太陽電池モジュールの設置方法として、奏する効果が大きい。
【0038】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明の実施例について以下に述べる。
【0039】
図1は、請求項1および2の発明に関わる実施例の模式図を示す。図1(a)は、設置された太陽電池モジュールの上面図、図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面図である。
【0040】
図1において、太陽電池モジュールの構造は、図4で述べた構造と同一構造である。図1において、太陽電池モジュール91は、架台61に枠体93を介して締め付け固定される。枠体93は、太陽電池モジュール91の押え部としての鍔81と架台取付け用の脚82とを有し、前記鍔と脚とを略逆LおよびL字状に連続的に接続した断面形状を有する。脚82と架台61とを矢印で示すネジ94で固定することにより、太陽電池モジュール91を架台61に固定する。
【0041】
また、枠体93の設置において、太陽電池モジュール91と枠体の脚82との間に隙間Sを設ける。隙間Sは太陽電池モジュールの熱膨張によって生ずるモジュール伸びの1/2以上の値を設ける必要がある。なお、図1では、太陽電池モジュール91の左右両端の隙間がそれぞれSとなるように太陽電池モジュールを配置しているが、太陽電池モジュール91と左右の枠体93との隙間の和が2×S確保できれば,両枠体間での太陽電池モジュールの位置はいずれの位置でも問題は無い。
【0042】
さらに、図1(a)に示すように、枠体93は、太陽電池モジュール91の各4辺に配置し、複数のネジ孔84を有し、枠体の長さは、配置する太陽電池モジュールの辺に対応した長さとしている。枠体の長さは、必ずしも太陽電池モジュールの辺の長さと等しくする必要はなく、図2の異なる実施例に示すように、比較的短い長さを有する枠体83を複数個、太陽電池モジュール91の同一辺に配置し、太陽電池モジュールを架台に固定することもできる。
【0043】
上記図1または2の実施例において、枠体の鍔81は、太陽電池モジュールの受光面側の最外周面を架台方向に押圧し、モジュールを固定するのに必要な最小限の小面積とすることにより、前述のように、モジュール自体の有効発電面積の割合を増大することができる。
【0044】
図3は、請求項3の発明に関わる模式図を示す。図3において、図1および図5において示した構成部材と同一の部材には、同一の記号を付して説明を省略する。図3において、太陽電池モジュール設置台71の太陽電池モジュール設置面75には、ゴム材等の弾力性を有する弾性部材95を配置し、その上に太陽電池モジュール91を設置し、枠体93を介してネジ94で太陽電池モジュールを固定する。
【0045】
前記図3の設置方法によれば、設置面に凹凸がある状態で取付ける場合の前述の不具合が解消できる。
【0046】
【発明の効果】
上記のとおり、この発明によれば、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設け受光面を矩形状とした太陽電池モジュールを、この矩形状太陽電池モジュールの周囲の各辺の少なくとも一部に、かつ四辺全てにわたって配設した複数個の枠体により設置用架台に締め付け固定する太陽電池モジュールの設置方法であって、前記枠体は、太陽電池モジュールの受光面側の最外周面を所定の小面積部分で架台方向に押圧するための鍔と前記架台に締め付け固定するための脚とを有し、前記鍔と脚とを略逆LおよびL字状に連続的に接続した断面形状を有するものとし、また上記設置方法において、前記枠体は、その脚と太陽電池モジュールとの間に、太陽電池モジュールの熱膨張を考慮した所定の隙間を設けて配設することとし、さらに、前記太陽電池モジュールと架台との間に、弾性部材を配設することとしたので、軽量およびフレキシブル性を維持したモジュールであっても、モジュール自体の有効発電面積の割合を減少させることなく、さらに、モジュールの熱膨張および架台取付け面の凹凸に伴う応力発生の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に関わる太陽電池モジュールの設置例を示す模式図
【図2】図1とは異なる枠体を用いた設置例を示す模式図
【図3】この発明の実施例に関わり弾性部材を用いた設置例を示す模式図
【図4】従来の太陽電池モジュールの設置例を示す模式図
【図5】図4とは異なる従来の太陽電池モジュールの設置例を示す模式図
【図6】従来の太陽電池モジュールの異なる設置方法を示す斜視図
【図7】従来の太陽電池モジュールのさらに異なる設置方法を示す上面図
【図8】図7の太陽電池モジュールの設置構造を示す断面図
【図9】従来の異なる太陽電池モジュールの上面図
【図10】図9の太陽電池モジュールの断面図
【図11】図9の太陽電池モジュールの設置方法の一例を示す上面図
【図12】図11の太陽電池モジュールの設置構造を示す断面図
【符号の説明】
61:架台、81:鍔、82:脚、91:太陽電池モジュール、93:枠体、95:弾性部材、S:隙間。
Claims (4)
- 電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設け受光面を矩形状とした太陽電池モジュールを、この矩形状太陽電池モジュールの周囲の各辺の少なくとも一部に、かつ四辺全てにわたって配設した複数個の枠体により設置用架台に締め付け固定する太陽電池モジュールの設置方法であって、前記枠体は、太陽電池モジュールの受光面側の最外周面を所定の小面積部分で架台方向に押圧するための鍔と前記架台に締め付け固定するための脚とを有し、前記鍔と脚とを略逆LおよびL字状に連続的に接続した断面形状を有するものとしたことを特徴とする太陽電池モジュールの設置方法。
- 請求項1に記載の設置方法において、前記枠体は、その脚と太陽電池モジュールとの間に、太陽電池モジュールの熱膨張を考慮した所定の隙間を設けて配設したことを特徴とする太陽電池モジュールの設置方法。
- 請求項1または2に記載の設置方法において、前記太陽電池モジュールと架台との間に、弾性部材を配設したことを特徴とする太陽電池モジュールの設置方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の設置方法において、前記太陽電池モジュールの非受光面側の保護層は、非受光面側のモジュール底面に、金属板や無機繊維または有機繊維で強化した樹脂板からなる補強層を備えたことを特徴とする太陽電池モジュールの設置方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000130055A JP3952249B2 (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 太陽電池モジュールの設置方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000130055A JP3952249B2 (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 太陽電池モジュールの設置方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001311281A JP2001311281A (ja) | 2001-11-09 |
JP3952249B2 true JP3952249B2 (ja) | 2007-08-01 |
Family
ID=18639222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000130055A Expired - Fee Related JP3952249B2 (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 太陽電池モジュールの設置方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3952249B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008235777A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Showa Shell Sekiyu Kk | 太陽電池モジュール |
JP2010067832A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Sharp Corp | 発光モジュール |
-
2000
- 2000-04-28 JP JP2000130055A patent/JP3952249B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001311281A (ja) | 2001-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6670541B2 (en) | Solar battery, solar generating apparatus, and building | |
US6291761B1 (en) | Solar cell module, production method and installation method therefor and photovoltaic power generation system | |
JP3674234B2 (ja) | 大型太陽電池モジュール | |
JP3937654B2 (ja) | 太陽電池モジュール、その設置方法、ならびにそれを用いた太陽光発電装置および屋根 | |
JP3792867B2 (ja) | 太陽電池モジュール、太陽電池アレイ及び太陽光発電装置の施工方法 | |
US6729081B2 (en) | Self-adhesive photovoltaic module | |
JP4681806B2 (ja) | 太陽電池モジュール | |
US20120118355A1 (en) | Flexible solar shell and support structure for use with rooftops | |
US20090255573A1 (en) | Photovoltaic heat-weldable thermoplastic roofing membrane | |
AU8319898A (en) | Solar cell module, enclosure with solar cells, enclosure installation method, and solar cell system | |
JP3106835B2 (ja) | 太陽光発電住宅 | |
JP4556956B2 (ja) | 太陽電池モジュールの設置方法 | |
JP2586865B2 (ja) | 屋根材一体型太陽電池及び太陽電池の設置方法 | |
JP3932008B2 (ja) | 太陽電池モジュール | |
JP2007180314A (ja) | 太陽電池モジュール | |
JP3940944B2 (ja) | 太陽電池モジュールの設置方法 | |
JP2760612B2 (ja) | 屋根設置型太陽電池及びその設置方法 | |
US20180219509A1 (en) | Easy to install flexible photovoltaic modules | |
JP4325107B2 (ja) | 太陽電池モジュールの設置方法および太陽電池幕構造体 | |
JP3952249B2 (ja) | 太陽電池モジュールの設置方法 | |
JP3932012B2 (ja) | 太陽電池モジュールの設置方法 | |
JP2760599B2 (ja) | 屋根設置型太陽電池 | |
JP2000008567A (ja) | 建材、固定具、建材構造物、太陽電池モジュール発電システム、および建材の固定方法 | |
JP4379562B2 (ja) | 複数個の太陽電池モジュールを備えた発電装置 | |
JP2760600B2 (ja) | 屋根設置型太陽電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050323 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060526 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060601 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060726 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070418 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100511 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100511 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140511 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |