JP3951599B2 - カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置 - Google Patents

カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3951599B2
JP3951599B2 JP2000390417A JP2000390417A JP3951599B2 JP 3951599 B2 JP3951599 B2 JP 3951599B2 JP 2000390417 A JP2000390417 A JP 2000390417A JP 2000390417 A JP2000390417 A JP 2000390417A JP 3951599 B2 JP3951599 B2 JP 3951599B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color picture
protective film
partition
substrate
color filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000390417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002196124A (ja
Inventor
久 有賀
悟 片上
達也 伊藤
智己 川瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000390417A priority Critical patent/JP3951599B2/ja
Publication of JP2002196124A publication Critical patent/JP2002196124A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3951599B2 publication Critical patent/JP3951599B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、R,G,B又はC,M,Y等といった複数の色絵素を基材上に形成して成るカラーフィルタ基板及びその製造方法に関する。また、本発明は、そのカラーフィルタ基板を用いて構成される液晶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機、携帯型パーソナルコンピュータ等といった電子機器に液晶装置が広く用いられるようになってきている。また、カラーフィルタ基板を用いてカラー表示を行う構造の液晶装置も広く用いられるようになってきた。
【0003】
カラーフィルタ基板として、従来、例えば図22(a)に示すように、ガラス、プラスチック等によって形成された基材201の表面に、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれの色絵素202を所定の配列、例えばストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等に形成して成るものが知られている。色絵素202に関しては、例えば図22(c)に示すように、R色絵素202R、G色絵素202G、B色絵素202Bが互いに隣り合って形成される。そして、各色絵素202の間にはブラックマスク203が形成され、さらに色絵素202の上にスピンコート等によって保護膜204が形成される。なお、図22(a)では保護膜24の図示は省略してある。
【0004】
保護膜204を形成する理由はいくつか考えられる。第1に、保護膜の形成によってカラーフィルタ基板の表面を平坦化することにより、そのカラーフィルタ基板の表面に電極が形成される際、その電極が切れることを防止するためである。第2に、保護膜上の電極の低抵抗化によって画素間のコントラスト比を向上させるためである。第3に、保護膜形成後に続いて行われる工程においてカラーフィルタ基板内の画素が傷付くことを防止すること、すなわち保護機能を果たすためである。第4に、カラーフィルタ基板が液晶装置に用いられる場合にセルギャップ内へ液晶が封入された後、カラーフィルタ基板から液晶へ不純物が拡散することを防止するためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のカラーフィルタ基板200においては、図22(b)に示すように、保護膜204が色絵素202の形成領域Sの外側の遠くまで流れて広がるという問題があった。また、図22(c)に符号Wで示すように最外縁の色絵素202の所で保護膜204に急峻な段差が形成されるという問題もあった。
【0006】
ここで、カラーフィルタ基板200が液晶装置の構成要素として用いられる場合を考えると、カラーフィルタ基板200の表面には各色絵素202の上を通過するようにITO(Indium Tin Oxide)等によって透明電極205が形成され、さらにカラーフィルタ基板200に対向基板を貼り合わせるためのシール材206がカラーフィルタ基板200の周辺に形成又は接着される。
【0007】
従来のカラーフィルタ基板200において上記のように保護膜204が色絵素202の形成領域Sの外側へ広く広がると、保護膜204がシール材206の下へ入り込み、シール材206の剥がれ等といった支障が生じるおそれがあった。また、上記のように保護膜204の外縁に急峻な段差が発生すると、保護膜204の上に形成される電極205がその段差部分で切断するおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、カラーフィルタ基板の基材表面において保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く且つ無秩序に流れ出ることを防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る第1のカラーフィルタ基板は、基材と、該基材の表面に形成された複数の色絵素と、それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、前記複数の色絵素の間及びそれらの上のいずれか一方又は両方に形成された保護膜とを有し、前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とする。
【0010】
この第1のカラーフィルタ基板によれば、複数の色絵素の間やそれらの上に供給された保護膜は前記複数の隔壁同士の間にも入り込む。このとき、隔壁は保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜はその外縁が色絵素形成領域の外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。
【0011】
次に、本発明に係る第2のカラーフィルタ基板は、基材と、該基材の表面に形成されて該基材を複数の領域に区画する区画材と、前記複数の領域内に形成された複数の色絵素と、それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、前記複数の色絵素の上に形成された保護膜とを有し、前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とする。
【0012】
この第2のカラーフィルタ基板が先の第1のカラーフィルタ基板と異なる点は、基材の表面に区画材が形成され、この区画材によって区画された複数の領域内に色絵素が形成されることである。この第2のカラーフィルタ基板によれば、複数の色絵素の間には区画材が存在するので、保護膜は色絵素の間に形成されることはなく、保護膜は色絵素の上に形成される。
【0013】
この第2のカラーフィルタ基板によれば、複数の色絵素の上に供給された保護膜は前記複数の隔壁同士の間にも入り込む。このとき、隔壁は保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜はその外縁が色絵素形成領域の外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。
【0014】
上記第1及び第2のカラーフィルタ基板において、前記隔壁はシール材形成領域の内側に在ることが望ましい。ここで又はこれ以降、シール材とは、本カラーフィルタ基板を他の1つの基板に貼り合わせることによって例えば液晶装置を形成する場合に、それらの基板の間に介在してそれらの基板を貼り合わせてそれらの基板の間に外部から封止されたシール領域、すなわちセルギャップを形成するための部材である。以上のように隔壁をシール材形成領域の内側に存在させることにすれば、保護膜がシール材の下側へ入り込むことを確実に防止できる。
【0015】
また、上記第1及び第2のカラーフィルタ基板において、前記隔壁は電極配線形成領域以外の領域に形成されることが望ましい。ここで又はこれ以降、電極とは、本カラーフィルタ基板を他の1つの基板に貼り合わせることによって例えば液晶装置を形成する場合に、液晶装置の有効表示領域内に在って液晶に電圧を印加するための電極である。また、電極配線とは、上記電極につながっていて上記液晶装置の有効表示領域の外側へ延び出る配線部分のことである。以上のように隔壁を電極配線形成領域以外の領域に形成することにすれば、電極配線は段差の緩やかな個所を通ることになるので、電極配線の断線を確実に防止できる。
【0016】
また、上記第1及び第2のカラーフィルタ基板において、前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることが望ましい。つまり、隔壁は色絵素の1つごと、2つごと、3つごと、あるいはそれ以上の数ごとに形成することが望ましい。
【0017】
また、上記第1及び第2のカラーフィルタ基板において、前記隔壁は前記色絵素又は前記区画材と同じ材料によって形成されることが望ましい。この構成によれば、隔壁は色絵素と同時に形成することもできるし、あるいは、区画材と同時に形成することもできる。
【0018】
次に、本発明に係る第1のカラーフィルタ基板の製造方法は、基材上に複数の色絵素を形成する色絵素形成工程と、それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材上に複数の隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁形成工程の後に前記複数の色絵素の間及びそれらの上のいずれか一方又は両方に保護膜を形成する保護膜形成工程とを有し、前記隔壁形成工程では前記隔壁は前記色絵素ごとに形成されることを特徴とする。
【0019】
この第1のカラーフィルタ基板の製造方法によれば、保護膜形成工程において複数の色絵素の間やそれらの上に供給された保護膜は、隔壁形成工程において形成された前記複数の隔壁同士の間にも入り込む。このとき、隔壁は保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜はその外縁が色絵素形成領域の外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。
【0020】
次に、本発明に係る第2のカラーフィルタ基板の製造方法は、基材の表面を複数の領域に区画する区画材を該基材上に形成する区画材形成工程と、前記複数の領域に色絵素を形成する色絵素形成工程と、それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材上に複数の隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁形成工程の後に前記複数の色絵素の上に保護膜を形成する保護膜形成工程とを有し、前記隔壁形成工程では前記隔壁は前記色絵素ごとに形成されることを特徴とする。
【0021】
この第2のカラーフィルタ基板の製造方法が先の第1のカラーフィルタ基板の製造方法と異なる点は、区画材形成工程において基材の表面に区画材を形成し、色絵素形成工程では区画材によって区画された複数の領域内に色絵素を形成することである。この第2のカラーフィルタ基板によれば、複数の色絵素の間には区画材が存在するので、保護膜は色絵素の間に形成されることはなく、保護膜は色絵素の上に形成される。
【0022】
この第2のカラーフィルタ基板の製造方法によれば、保護膜形成工程において複数の色絵素の上に供給された保護膜は、隔壁形成工程において形成された前記複数の隔壁同士の間にも入り込む。このとき、隔壁は保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜はその外縁が色絵素形成領域の外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。
【0023】
上記第1又は第2のカラーフィルタ基板の製造方法において、前記隔壁形成工程では前記隔壁はシール材形成領域の内側に形成されることが望ましい。こうすれば、保護膜がシール材の下側へ入り込むことを確実に防止できる。
【0024】
また、上記第1又は第2のカラーフィルタ基板の製造方法において、前記隔壁形成工程では前記隔壁は電極配線形成領域以外の領域に形成されることが望ましい。こうすれば、電極配線は段差の緩やかな個所を通ることになるので、電極配線の断線を確実に防止できる。
【0025】
また、上記第1及び第2のカラーフィルタ基板の製造方法において、前記隔壁形成工程では前記隔壁は前記色絵素ごとに形成されることが望ましい。つまり、隔壁は色絵素の1つごと、2つごと、3つごと、あるいはそれ以上の数ごとに形成することが望ましい。
【0026】
また、上記第1及び第2のカラーフィルタ基板の製造方法において、前記隔壁形成工程は前記色絵素形成工程と同時に又は前記区画材形成工程と同時に行われることが望ましい。これにより、隔壁を形成するために特別な工程を設ける必要がなくなる。
【0027】
また、上記第1及び第2のカラーフィルタ基板の製造方法において、前記保護膜は液体であることが望ましい。通常、保護膜はアクリル樹脂、エポキシ樹脂、イミド系樹脂又はフッ素系樹脂等によって形成することができる。本発明では、インクジェット法やスピンコート法等によって保護膜を形成することが望ましく、このため、保護膜は液体であることが望ましい。
【0028】
次に、本発明に係る第1の液晶装置は、液晶を挟持する一対の基板と、少なくとも一方の基板に形成されるカラーフィルタ基板とを有する液晶装置において、前記カラーフィルタ基板は、基材と、該基材の表面に形成された複数の色絵素と、それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、前記複数の色絵素の間及びそれらの上のいずれか一方又は両方に形成された保護膜とを有し、前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とする。
【0029】
この第1の液晶装置によれば、その構成要素であるカラーフィルタ基板において、複数の色絵素の間やそれらの上に供給された保護膜は前記複数の隔壁同士の間にも入り込む。このとき、隔壁は保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜はその外縁が色絵素形成領域の外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。この結果,液晶装置による表示品質を長期間にわたって高く維持できる。
【0030】
次に、本発明に係る第2の液晶装置は、液晶を挟持する一対の基板と、少なくとも一方の基板に形成されるカラーフィルタ基板とを有する液晶装置において、前記カラーフィルタ基板は、基材と、該基材の表面に形成されて該基材を複数の領域に区画する区画材と、前記複数の領域内に形成された複数の色絵素と、それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、前記複数の色絵素の上に形成された保護膜とを有し、前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とする。
【0031】
この第2の液晶装置が先の第1の液晶装置と異なる点は、カラーフィルタ基板において、基材の表面に区画材が形成され、この区画材によって区画された複数の領域内に色絵素が形成されることである。この第2の液晶装置によれば、カラーフィルタ基板において、複数の色絵素の間には区画材が存在するので、保護膜は色絵素の間に形成されることはなく、保護膜は色絵素の上に形成される。
【0032】
この第2の液晶装置によれば、カラーフィルタ基板において、複数の色絵素の上に供給された保護膜は前記複数の隔壁同士の間にも入り込む。このとき、隔壁は保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜はその外縁が色絵素形成領域の外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。この結果,液晶装置による表示品質を長期間にわたって高く維持できる。
【0033】
上記第1又は第2の液晶装置において、前記隔壁はシール材形成領域の内側に在ることが望ましい。こうすれば、保護膜がシール材の下側へ入り込むことを確実に防止できる。
【0034】
また、上記第1又は第2の液晶装置において、前記隔壁は電極配線形成領域以外の領域に形成されることが望ましい。こうすれば、電極配線は段差の緩やかな個所を通ることになるので、電極配線の断線を確実に防止できる。
【0035】
また、上記第1又は第2の液晶装置において、前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることが望ましい。つまり、隔壁は色絵素の1つごと、2つごと、3つごと、あるいはそれ以上の数ごとに形成することが望ましい。
【0036】
また、上記第1又は第2の液晶装置において、前記隔壁は前記色絵素又は前記区画材と同じ材料によって形成されることが望ましい。この構成によれば、隔壁は色絵素と同時に形成することもできるし、あるいは、区画材と同時に形成することもできる。
【0037】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板の一実施形態の平面構造を示している。また、図2(b)は図1(a)における矢印IIで示す部分を拡大して示している。また、図3(a)は図2(b)におけるIII−III線に従った断面構造を示している。
【0038】
本実施形態のカラーフィルタ基板1は、図3(a)に示すように、ガラス、プラスチック等によって形成された基材2と、その基材2の表面に形成されたブラックマスク6と、そのブラックマスク6の上に形成された区画材としてのバンク5と、そのバンク5によって囲まれる領域に形成された複数の色絵素3と、同じくバンク5によって囲まれる領域であって色絵素3の上に重ねて形成された保護膜4とを有する。
【0039】
バンク5及びその下層のブラックマスク6は図1(a)において色絵素3及び保護膜4を形成する部分を格子穴とする格子状に形成され、保護膜4及びその下層の色絵素3はそれらの格子穴を埋めるように形成される。これにより、複数の色絵素3は基材2の表面にドットパターン状、本実施形態ではドット・マトリクス状に形成される。
【0040】
ブラックマスク6は透光性のない樹脂材料によって形成される。バンク5は、ブラックマスク6を別個に設ける場合には、透光性のない樹脂又は透光性のある樹脂のいずれかによって形成される。また、バンク5を透光性のない樹脂によって形成する場合には、そのバンク5によってブラックマスクの機能を兼用することもできる。
【0041】
複数の色絵素3は、それぞれが、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)のうちのいずれか1色の色材によって形成され、それらの各色絵素3が所定の配列に並べられている。図3(a)ではR色絵素を3Rで、G色絵素を3Gで、B色絵素を3Bで、それぞれ示している。
【0042】
各色絵素3R,3G,3Bの配列としては、例えば、図4(a)に示すストライプ配列、図4(b)に示すモザイク配列、図4(c)に示すデルタ配列等が知られている。ストライプ配列は、マトリクスの縦列が全て同色になる配色である。モザイク配列は、縦横の直線上に並んだ任意の3つの色絵素がR,G,Bの3色となる配色である。そして、デルタ配列は、色絵素の配置を段違いにし、任意の隣接する3つの色絵素がR,G,Bの3色となる配色である。
【0043】
図1(a)において、カラーフィルタ基板1の大きさは、例えば、対角寸法が1.8インチである。また、1個の色絵素3の大きさは、例えば、30μm×100μmである。また、各色絵素3の間の間隔、いわゆるエレメント間ピッチは、例えば、75μmである。
【0044】
本実施形態では、各色絵素3R,3G,3Bの高さすなわち厚さは、図3(a)に示すように、バンク5よりも薄く形成され、さらに各厚さはそれぞれ異なっている。具体的には、G色絵素3Gが最も厚く、R色絵素3Rがその次に厚く、B色絵素3Bが最も薄く形成されている。このように各色絵素間で厚さが異なるのは、主としては、観察者の希望に応じて特定色を強調したり又は弱めたりするためである。また、視覚的に解像力に影響の大きいG色絵素3Gを他の色絵素よりも低く形成する等といった厚さ制御が行われることもある。
【0045】
また、色絵素3の上に重ねて形成される保護膜4に関しては、G色絵素3Gに対応する保護膜4の厚さは最も薄く、R色絵素3Rに対応する保護膜4はその次に薄く、B色絵素3Bに対応する保護膜4は最も厚く形成される。そして、そのような厚さ制御により、各色絵素3に重ねて形成された保護膜4の頂面の高さはバンク5の高さとほぼ等しくなっている。
【0046】
この場合の「ほぼ等しい」とは、保護膜4とバンク5の高さが物理的に完全に同一の場合を含むことはもとより、製造上の誤差や製造上の不可避の理由により、それらの高さがわずかに違っている場合でも、保護膜4が機能的に同様に作用できるときには、そのような高さの違いも含む意味である。
【0047】
なお、保護膜4は必ずしもその高さがバンク5の高さとほぼ等しく形成されていなくても良い。この場合でも、色絵素3の損傷を防止する保護機能や、液晶への不純物の拡散防止等といった機能は保護膜4によって達成できる。
【0048】
本実施形態では、図1(a)に示すように、複数の色絵素3の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように複数の隔壁15が基材2の表面に形成されている。また、これらの隔壁15はシール材が形成される領域又はシール材が接着される領域(以下、シール材形成領域という)Uの内側領域に止まるように形成される。本実施形態では隔壁15は、図3(a)及び図2(b)に示すように、バンク5から一体に延び出るように、つまりバンク5と同じ材料によって形成されている。具体的には、例えば、バンク5をパターニングする際に同時にパターニングされて形成される。
【0049】
また、保護膜4は、各色絵素3の上に重ねて形成されることに加えて、隣り合う隔壁15の間にも形成される。このような隔壁15間の保護膜4は、例えば、各色絵素3の上にスピンコート法を用いて保護膜4を形成する場合には、そのスピンコート処理時に隔壁15間に供給される。他方、各色絵素3の上にインクジェット法を用いて保護膜4を形成する場合には、各隔壁15間の保護膜4はそれらの隔壁15間を狙ってインクすなわち保護膜材料をドット状のインク滴として所定量、吐出することによって形成される。
【0050】
各隔壁15間に供給された保護膜材料によって形成された保護膜4は、図2(b)に示すように、隔壁15との間の表面張力等に起因して外部への流出が規制されて、図22(b)に符号204で示した従来の保護膜で見られたような外側方向へ向かう無秩序な外縁の広がりを呈することなく、比較的小さくて均一な広がりを呈することになる。
【0051】
このため、例えば、本カラーフィルタ基板1を液晶装置を構成する一方の基板として用いたときに、保護材4はその外縁がシール材形成領域Uまで広がって流れることがなくなり、よって、シール材形成領域等Uに形成されるシール材108の下層に保護膜4が流れ込んでシール材108のシール性を劣化させる等といった不都合を解消できる。
【0052】
本実施形態のカラーフィルタ基板1を例えば液晶装置におけるカラーフィルタ基板として用いる場合を考えれば、図3(a)において色絵素3の表面には電極13が設けられる。このとき、色絵素3を形成したカラーフィルタ基板1の表面に凹凸があると電極に段差ができて、その電極が切断されるおそれがある。これに対し、保護膜4を設けることにより表面が滑らかに形成された本実施形態のカラーフィルタ基板1によれば、そのような電極の切断を確実に防止できる。
【0053】
また、隔壁15の間に供給された保護膜材料によって形成された保護膜4は、それらの隔壁15が在ることにより、図22(c)において符号204で示した従来の保護膜の場合のように最外縁に在る色絵素202の所で急峻に段差を形成するのではなく、図3(a)に符号Tで示すように、緩やかなテーパ状に形成される。
【0054】
このため、例えば、本カラーフィルタ基板1を液晶装置を構成する一方の基板として用いたときに、カラーフィルタ基板1の表面に形成される電極13の配線部分が色絵素形成領域Sの外縁部で大きな曲率で曲がることを回避でき、そのため、電極の切断を確実に防止できる。
【0055】
なお、図1(a)に示す実施形態では隔壁15を縦方向(X方向)及び横方向(Y方向)のいずれに関しても色絵素3の1つごとに形成したが、これに代えて、色絵素3の2つごと、あるいはそれ以上の数ごとに形成しても良い。また、図2(b)において電極13が配線となってシール材形成領域Uの外側へ引き出される側、図2(b)では左辺側、に在る隔壁15に関しては、それらの隔壁15は電極13から延びる配線が形成される領域以外の領域に形成されている。つまり、複数の隔壁15は電極配線を避ける位置、換言すれば電極配線を挟む位置に形成される。また、電極配線が形成されない側、図2(b)では下辺側、に在る隔壁15に関しては、それらの隔壁15を形成する位置は電極13とは無関係である。
【0056】
以上のような構成から成る本実施形態に係るカラーフィルタ基板1をフルカラー表示のための光学要素として用いる場合には、R,G,B3個の色絵素3を1つのユニットとして1つの画素を形成し、1画素内のR,G,Bのいずれか1つ又はそれらの組み合わせに光を選択的に通過させることにより、フルカラー表示を行う。このとき、透光性のない樹脂材料によって形成されたブラックマスク6は色絵素3以外の部分から光が漏れるのを防止する。
【0057】
図3(a)に示すカラーフィルタ基板1は、例えば、図1(b)に示すような大面積のマザー基材12から切り出される。具体的には、まず、マザー基材12内に設定された複数のカラーフィルタ形成領域11のそれぞれの表面にカラーフィルタ基板1の1個分のパターンを形成し、さらにそれらのカラーフィルタ形成領域11の周りに切断用の溝を形成し、さらにそれらの溝に沿ってマザー基材12を切断することにより、個々のカラーフィルタ基板1が形成される。
【0058】
以下、図1(a)に示すカラーフィルタ基板1を製造する製造方法及びその製造装置について説明する。
【0059】
図5はカラーフィルタ基板1の製造方法を工程順に模式的に示している。まず、ガラス、プラスチック等によって形成されたマザー基材12の表面に透光性のない樹脂材料、例えばCr(クロム)によってブラックマスク6を矢印B方向から見て格子状パターンに形成する。格子状パターンの格子穴の部分7は色絵素3が形成される領域、すなわち色絵素形成領域である。このブラックマスク6によって形成される個々の色絵素形成領域7の矢印B方向から見た場合の平面寸法は、例えば30μm×100μm程度に形成される。
【0060】
ブラックマスク6は任意の成膜手法、例えばスパッタリングによって材料、例えばCr等を0.1〜0.2μm程度の均一な厚さで一様に形成した後、適宜のパターニング手法、例えばフォトリソグラフィー法によって格子状パターンに形成される(工程P1)。ブラックマスク6の形成後、工程P2においてバンク5を形成する。具体的には、望ましくは撥インク性の樹脂を例えばスピンコート法を用いて所定の厚さに形成して、さらに適宜のパターニング手法例えばフォトリソグラフィー法を用いて所定の格子状に形成する。このバンク形成の際、それと同時に色絵素形成領域Sの外縁部に複数の隔壁15を互いに間隔を開けて形成する。
【0061】
その後、工程P3において、バンク5によって区画された各領域内にインクジェット法を用いてR,G,Bの色絵素3を形成する。具体的には、インクジェットヘッド22によってマザー基材12の表面を走査しながら、インクジェットヘッド22に設けたノズル27から色絵素材料8を図4のいずれかに示す配列パターンに対応した所定のタイミングでインク滴として吐出してマザー基材12上に付着させる。そして、焼成処理又は紫外線照射処理により色絵素材料を固化して色絵素3を形成する。この処理を各色絵素3R,3G,3Bごとに繰り返すことによって希望の配列の色絵素パターンを形成する。
【0062】
その後、工程P4において、バンク5によって区画された各領域内であって色絵素3の上にインクジェット法を用いて保護膜4を形成する。具体的には、色絵素3の場合と同様にして、インクジェットヘッド22によってマザー基材12の表面を走査しながら、インクジェットヘッド22に設けたノズル27から保護膜材料10を図4のいずれかに示す配列パターンに対応した所定のタイミングで図2(a)に示すようにインク滴10として吐出してマザー基材12上の各色絵素3の上に供給する。このとき、保護膜材料10は複数の隔壁15の間にも供給される。
【0063】
そしてその後、例えば200℃、30分〜60分の焼成処理により保護膜材料を固化して図2(b)に示すように保護膜4を成膜する。なお、隔壁15の延び出し長さ及び高さは、保護膜4の材料の物性、例えば粘度、表面張力等に応じて適切に設定される。
【0064】
複数の隔壁15の間にも所定量の保護膜材料10がインクドット状に供給されることにより、緩やかにテーパ状に低くなりながら広がる保護膜4がその外縁が大きく広がらない状態で色絵素形成領域Sの外縁部に形成される。
【0065】
なお、色絵素形成工程P3におけるインクジェット処理では、色絵素3のR,G,B各色ごとにインクジェットヘッド22の走査を繰り返して色絵素を形成するか、あるいは、1つのインクジェットヘッド22にR,G,B3色のノズルを設備しておいて1回の走査によってR,G,B3色を同時に形成することもできる。
【0066】
一方、保護膜形成工程P4におけるインクジェット処理では、バンク5によって形成される複数の格子状穴の全てへインクジェットヘッド22の1回の走査期間中、場合によっては複数の走査期間中に所定量のインク滴を供給する。但し、格子状穴の中に形成されている色絵素3の厚さがR,G,Bの色ごとに異なっている場合には、ノズル27から吐出するインクの吐出量も色ごとに適量に調節する。
【0067】
色絵素形成工程P3で用いるインクジェットヘッド22と保護膜形成工程P4で用いるインクジェットヘッド22は同一のインクジェット装置に交換して装着することにしても良いし、あるいは、それぞれを別個のインクジェット装置に装着しておいてそれらのインクジェット装置を個別に使用することにしても良い。また、場合によっては、インクジェットヘッド22及びそれを装着するインクジェット装置として同じものを使用し、その同一のインクジェットヘッド22へ供給するインクを色絵素材料と保護膜材料との間で交換するような方法も採用できる。
【0068】
なお、色絵素形成工程P3及び保護膜形成工程P4におけるインクジェットヘッド22によるマザー基材12の走査方法は特別な方法に限定されるものでなく種々に考えられる。例えば、複数のノズル27をマザー基材12の一辺とほぼ同じ長さに並べてノズル列を構成し、1回の走査によってマザー基材12の全面に絵素材料8や保護膜材料10を供給する方法や、マザー基材12の一辺よりも短い長さのノズル列を有するインクジェットヘッド22に関してインクを吐出するための主走査及び主走査位置をずらせるための副走査を繰り返して行うことによってマザー基材12の全面にインクを供給する方法等が考えられる。
【0069】
図6は、図5の色絵素形成工程P3及び保護膜形成工程P4を実施するための装置の一例であるインクジェット装置の一実施形態を示している。このインクジェット装置16は色絵素材料又は保護膜材料をインクの液滴として、マザー基材12(図1(b)参照)内の各カラーフィルタ形成領域11内の所定位置に吐出して付着させるための装置である。
【0070】
図6において、インクジェット装置16は、インクジェットヘッド22を備えたヘッドユニット26と、インクジェットヘッド22の位置を制御するヘッド位置制御装置17と、マザー基材12の位置を制御する基板位置制御装置18と、インクジェットヘッド22をマザー基材12に対して主走査移動させる主走査駆動装置19と、インクジェットヘッド22をマザー基材12に対して副走査移動させる副走査駆動装置21と、マザー基材12をインクジェット装置16内の所定の作業位置へ供給する基板供給装置23と、そしてインクジェット装置16の全般の制御を司るコントロール装置24とを有する。
【0071】
ヘッド位置制御装置17、基板位置制御装置18、主走査駆動装置19、そして副走査駆動装置21の各装置はベース9の上に設置される。また、それらの各装置は必要に応じてカバー14によって覆われる。
【0072】
インクジェットヘッド22は、例えば図8(a)に示すように、複数、本実施形態では6個のヘッド部20と、それらのヘッド部20を並べて支持する支持手段としてのキャリッジ25とを有する。キャリッジ25は、ヘッド部20を支持すべき位置にヘッド部20よりも少し大きい穴すなわち凹部を有し、各ヘッド部20はそれらの穴の中に入れられ、さらにネジ、接着剤その他の締結手段によって固定される。また、キャリッジ25に対するヘッド部20の位置が正確に決められる場合には、特別な締結手段を用いることなく、単なる圧入によってヘッド部20を固定しても良い。
【0073】
ヘッド部20は、図8(b)に示すように、複数のノズル27を列状に並べることによって形成されたノズル列28を有する。ノズル27の数は例えば180個であり、ノズル27の穴径は例えば28μmであり、ノズル27間のノズルピッチは例えば141μmである。図1(a)及び図1(b)において基材2及びマザー基材12に対する主走査方向はX方向であり、それに直交するY方向が副走査方向であり、それらのX方向及びY方向は図8(a)においてインクジェットヘッド22に対して図示の通りに設定される。
【0074】
インクジェットヘッド22はX方向へ平行移動することによりマザー基材12を主走査するが、この主走査の間にインクとしての色絵素材料又は保護膜材料を各ヘッド部20内の複数のノズル27から選択的に吐出することにより、マザー基材12内の所定位置に色絵素材料又は保護膜材料を付着させる。また、インクジェットヘッド22は副走査方向Yへ所定距離、例えばノズル列28の1列分の長さL又はその整数倍だけ平行移動することにより、インクジェットヘッド22による主走査位置を所定の間隔でずらせることができる。
【0075】
各ヘッド部20のノズル列28は、各ヘッド部20がキャリッジ25に取り付けられたときに一直線Zに載るように設定される。また、隣り合う各ヘッド部20の間隔Dは、隣り合う一対のヘッド部20のそれぞれに属する最端位置のノズル27同士間の距離が個々のヘッド部20内のノズル列28の長さLに等しくなるように設定される。ノズル列28に関するこのような配置はインクジェットヘッド22に関するX方向の主走査制御及びY方向に関する副走査制御を簡単にするための措置であり、ノズル列28の配置形態すなわちヘッド部20のキャリッジ25に対する配列形態は上記以外に任意に設定可能である。
【0076】
個々のヘッド部20は、例えば、図10(a)及び図10(b)に示す内部構造を有する。具体的には、ヘッド部20は、例えばステンレス製のノズルプレート29と、それに対向する振動板31と、それらを互いに接合する複数の仕切部材32とを有する。ノズルプレート29と振動板31との間には、仕切部材32によって複数のインク室33と液溜り34とが形成される。複数のインク室33と液溜り34とは通路38を介して互いに連通している。
【0077】
振動板31の適所にはインク供給穴36が形成され、このインク供給穴36にインク供給装置37が接続される。このインク供給装置37は色絵素材料M又は保護膜材料Mをインク供給穴36へ供給する。供給された色絵素材料M又は保護膜材料Mは液溜り34に充満し、さらに通路38を通ってインク室33に充満する。色絵素材料Mに関しては、インク供給装置37から供給されるものはR,G,Bのいずれか1色であり、個々の色に対してそれぞれ異なったヘッド部20が準備される。
【0078】
なお、色絵素材料MはR,G,Bの各色色材を溶媒に分散させることによって形成される。また、保護膜材料Mは、透光性を有する熱硬化型樹脂又は光硬化型樹脂であって、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、イミド系樹脂又はフッ素系樹脂の少なくとも1つを含んで形成できる。また、保護膜材料Mの粘度は望ましくは10cps〜50cpsに設定される。これは、10cps未満では流動性が高過ぎて特定形状に形成することが難しくなること及び50cpsを超える場合にはノズル27から一定量を吐出することが難しくなるからである。
【0079】
ノズルプレート29には、インク室33から色絵素材料M又は保護膜材料Mをジェット状に噴射するためのノズル27が設けられている。また、振動板31のインク室33を形成する面の裏面には、該インク室33に対応させてインク加圧体39が取り付けられている。このインク加圧体39は、図10(b)に示すように、圧電素子41並びにこれを挟持する一対の電極42a及び42bを有する。圧電素子41は電極42a及び42bへの通電によって矢印Cで示す外側へ突出するように撓み変形し、これによりインク室33の容積が増大する。すると、増大した容積分に相当する色絵素材料M又は保護膜材料Mが液溜り34から通路38を通ってインク室33へ流入する。
【0080】
次に、圧電素子41への通電を解除すると、該圧電素子41と振動板31は共に元の形状へ戻る。これにより、インク室33も元の容積に戻るためインク室33の内部にある色絵素材料M又は保護膜材料Mの圧力が上昇し、ノズル27からマザー基材12(図1(b)参照)へ向けて色絵素材料M又は保護膜材料Mが液滴8,10となって噴出する。なお、ノズル27の周辺部には、液滴8,10の飛行曲がりやノズル27の穴詰まり等を防止するために、例えばNi−テトラフルオロエチレン共析メッキ層から成る撥インク層43が設けられる。
【0081】
図7において、ヘッド位置制御装置17は、インクジェットヘッド22を面内回転させるαモータ44と、インクジェットヘッド22を副走査方向Yと平行な軸線回りに揺動回転させるβモータ46と、インクジェットヘッド22を主走査方向Xと平行な軸線回りに揺動回転させるγモータ47と、そしてインクジェットヘッド22を上下方向へ平行移動させるZモータ48とを有する。
【0082】
図6に示した基板位置制御装置18は、図7において、マザー基材12を載せるテーブル49と、そのテーブル49を矢印θのように面内回転させるθモータ51とを有する。また、図6に示した主走査駆動装置19は、図7に示すように、主走査方向Xへ延びるガイドレール52と、パルス駆動されるリニアモータを内蔵したスライダ53とを有する。スライダ53は内蔵するリニアモータが作動するときにガイドレール52に沿って主走査方向へ平行移動する。
【0083】
また、図6に示した副走査駆動装置21は、図7に示すように、副走査方向Yへ延びるガイドレール54と、パルス駆動されるリニアモータを内蔵したスライダ56とを有する。スライダ56は内蔵するリニアモータが作動するときにガイドレール54に沿って副走査方向Yへ平行移動する。
【0084】
スライダ53やスライダ56内においてパルス駆動されるリニアモータは、該モータに供給するパルス信号によって出力軸の回転角度制御を精細に行うことができ、従って、スライダ53に支持されたインクジェットヘッド22の主走査方向X上の位置やテーブル49の副走査方向Y上の位置等を高精細に制御できる。なお、インクジェットヘッド22やテーブル49の位置制御はパルスモータを用いた位置制御に限られず、サーボモータを用いたフィードバック制御や、その他任意の制御方法によって実現することもできる。
【0085】
図6に示した基板供給装置23は、マザー基材12を収容する基板収容部57と、マザー基材12を搬送するロボット58とを有する。ロボット58は、床、地面等といった設置面に置かれる基台59と、基台59に対して昇降移動する昇降軸61と、昇降軸61を中心として回転する第1アーム62と、第1アーム62に対して回転する第2アーム63と、第2アーム63の先端下面に設けられた吸着パッド64とを有する。吸着パッド64は空気吸引等によってマザー基材12を吸着できる。
【0086】
図6において、主走査駆動装置19によって駆動されて主走査移動するインクジェットヘッド22の軌跡下であって副走査駆動装置21の一方の脇位置に、キャッピング装置76及びクリーニング装置77が配設される。また、他方の脇位置に電子天秤78が配設される。クリーニング装置77はインクジェットヘッド22を洗浄するための装置である。電子天秤78はインクジェットヘッド22内の個々のノズル27から吐出されるインクの液滴の重量をノズルごとに測定する機器である。そして、キャッピング装置76はインクジェットヘッド22が待機状態にあるときにノズル27の乾燥を防止するための装置である。
【0087】
インクジェットヘッド22の近傍には、そのインクジェットヘッド22と一体に移動する関係でヘッド用カメラ81が配設される。また、ベース9上に設けた支持装置(図示せず)に支持された基板用カメラ82がマザー基材12を撮影できる位置に配置される。
【0088】
図6に示したコントロール装置24は、プロセッサを収容したコンピュータ本体部66と、入力装置としてのキーボード67と、表示装置としてのCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ68とを有する。上記プロセッサは、図11に示すように、演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)69と、各種情報を記憶するメモリすなわち情報記憶媒体71とを有する。
【0089】
図6に示したヘッド位置制御装置17、基板位置制御装置18、主走査駆動装置19、副走査駆動装置21、そして、インクジェットヘッド22内の圧電素子41(図10(b)参照)を駆動するヘッド駆動回路72の各機器は、図11において、入出力インターフェース73及びバス74を介してCPU69に接続される。また、基板供給装置23、入力装置67、ディスプレイ68、電子天秤78、クリーニング装置77及びキャッピング装置76の各機器も入出力インターフェース73及びバス74を介してCPU69に接続される。
【0090】
メモリ71は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等といった半導体メモリや、ハードディスク、CD−ROM読取り装置、ディスク型記憶媒体等といった外部記憶装置等を含む概念であり、機能的には、インクジェット装置16の動作の制御手順が記述されたプログラムソフトを記憶する記憶領域や、図7における主走査方向Xへのスライダ53の主走査移動量及び副走査方向Yへのマザー基材12の副走査移動量を記憶するための記憶領域や、CPU69のためのワークエリアやテンポラリファイル等として機能する領域や、その他各種の記憶領域が設定される。
【0091】
本実施形態のカラーフィルタ基板の製造方法では、図5の色絵素形成工程P3及び保護膜形成工程P4の両方でインクジェット装置16が用いられる。これらの工程で用いられるインクジェット装置16は機構的にはほとんど同じ装置を用いることができる。
【0092】
また、色絵素形成工程P3で使用されるインクジェット装置16に備えられる図11のメモリ71には、色絵素形成の全般の手順を規制するプログラムソフトと、図4の希望する色絵素配列を実現するR,G,B形成位置データと、R,G,Bの各位置に各色材料をどのくらいの量で供給するかを規定するR,G,B付着量データ等が記憶される。このR,G,B付着量データは、色別で規定することもできるし、マザー基板12上の座標位置との関連で規定することもできる。
【0093】
色絵素形成用のインクジェット装置16に関するCPU69は、R,G,B形成位置データ及びR,G,B付着量データに基づいて、インクジェットヘッド22の主走査中に複数のノズル27のいずれから、いずれのタイミングでインク、すなわち色絵素材料を吐出するかを演算する。
【0094】
他方、保護膜形成工程P4で使用されるインクジェット装置16に備えられる図11のメモリ71には、色絵素形成工程P3で使用されるインクジェット装置16の場合と同様に、保護膜形成の全般の手順を規制するプログラムソフトと、図4の希望する色絵素配列を実現するR,G,B形成位置データと、R,G,Bの各位置に各色材料をどのくらいの量で供給するかを規定するR,G,B付着量データ等が記憶される。
【0095】
保護膜形成用のインクジェット装置16に関するCPU69は、R,G,B形成位置データ及びR,G,B付着量データに基づいて、インクジェットヘッド22の主走査中に複数のノズル27のいずれから、いずれのタイミングでインク、すなわち保護膜材料を吐出するかを演算する。例えば、図3(a)に示すように、保護膜4の頂面とバンク5の頂面とをほぼ等しくするように保護膜材料の吐出量を決める場合を考えれば、CPU69はバンク5によって形成される格子状穴の容積から色絵素3の容積を減算した容積を保護膜材料の吐出量として算出する。
【0096】
もちろん、保護膜形成用のインクジェット装置16のためのメモリ71として、R,G,B付着量データを記憶しておくことに代えて、R,G,Bの個々の色絵素に対応させて具体的にどのくらいの量の保護膜を吐出するかを直接的に記憶しておくことも可能である。
【0097】
図11のCPU69は、メモリ71内に記憶されたプログラムソフトに従って、マザー基材12の表面の所定位置にインク、すなわち色絵素材料又は保護膜材料を吐出するための制御を行うものであり、具体的な機能実現部として、クリーニング処理を実現するための演算を行うクリーニング演算部と、キャッピング処理を実現するためのキャッピング演算部と、電子天秤78(図6参照)を用いた重量測定を実現するための演算を行う重量測定演算部と、インクジェットによって色絵素材料又は保護膜材料を描画するための演算を行う描画演算部とを有する。
【0098】
また、描画演算部を詳しく分割すれば、インクジェットヘッド22を描画のための初期位置へセットするための描画開始位置演算部と、インクジェットヘッド22を主走査方向Xへ所定の速度で走査移動させるための制御を演算する主走査制御演算部と、マザー基材12を副走査方向Yへ所定の副走査量だけずらせるための制御を演算する副走査制御演算部と、そして、インクジェットヘッド22内の複数のノズル27のうちのいずれを、どのタイミングで作動させてインクすなわち色絵素材料又は保護膜材料を吐出するかを制御するための演算を行うノズル吐出制御演算部等といった各種の機能演算部を有する。
【0099】
なお、本実施形態では、上記の各機能をCPU69を用いてソフト的に実現することにしたが、上記の各機能がCPUを用いない単独の電子回路によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
【0100】
以下、上記構成から成るインクジェット装置16の動作を図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0101】
オペレータによる電源投入によってインクジェット装置16が作動すると、まず、ステップS1において初期設定が実行される。具体的には、ヘッドユニット26や基板供給装置23やコントロール装置24等が予め決められた初期状態にセットされる。
【0102】
次に、重量測定タイミングが到来すれば(ステップS2でYES)、図7のヘッドユニット26を主走査駆動装置19によって図6の電子天秤78の所まで移動させて(ステップS3)、ノズル27から吐出されるインクの量を電子天秤78を用いて測定する(ステップS4)。そして、個々のノズル27のインク吐出特性に合わせて、各ノズル27に対応する圧電素子41に印加する電圧を調節する(ステップS5)。
【0103】
次に、クリーニングタイミングが到来すれば(ステップS6でYES)、ヘッドユニット26を主走査駆動装置19によってクリーニング装置77の所まで移動させて(ステップS7)、そのクリーニング装置77によってインクジェットヘッド22をクリーニングする(ステップS8)。
【0104】
重量測定タイミングやクリーニングタイミングが到来しない場合(ステップS2及びS6でNO)、あるいはそれらの処理が終了した場合には、ステップS9において、図6の基板供給装置23を作動させてマザー基材12をテーブル49へ供給する。具体的には、基板収容部57内のマザー基材12を吸着パッド64によって吸引保持し、次に、昇降軸61、第1アーム62及び第2アーム63を移動させてマザー基材12をテーブル49まで搬送し、さらにテーブル49の適所に予め設けてある位置決めピン50(図7参照)に押し付ける。なお、テーブル49上におけるマザー基材12の位置ズレを防止するため、空気吸引等の手段によってマザー基材12をテーブル49に固定することが望ましい。
【0105】
次に、図6の基板用カメラ82によってマザー基材12を観察しながら、図7のθモータ51の出力軸を微小角度単位で回転させることによりテーブル49を微小角度単位で面内回転させてマザー基材12を位置決めする(ステップS10)。次に、図6のヘッド用カメラ81によってマザー基材12を観察しながらインクジェットヘッド22によって描画を開始する位置を演算によって決定し(ステップS11)、そして、主走査駆動装置19及び副走査駆動装置21を適宜に作動させてインクジェットヘッド22を描画開始位置へ移動する(ステップS12)。このとき、インクジェットヘッド22は、図13に示すように、各ヘッド部20のノズル列28の延在方向Zが主走査方向Xと直角の方向となるようにセットされる。
【0106】
図12のステップS12でインクジェットヘッド22が描画開始位置に置かれると、その後、ステップS13でX方向への主走査が開始され、同時にインクの吐出が開始される。具体的には、図7の主走査駆動装置19が作動してインクジェットヘッド22が図13の主走査方向Xへ一定の速度で直線的に走査移動し、その移動中、色絵素材料又は保護膜材料を吐出すべき領域にノズル27が到達したときにそのノズル27からインクすなわち色絵素材料又は保護膜材料が吐出されて該領域が埋められる。
【0107】
例えば、図5の色絵素形成工程P3を考えれば、図3(a)においてR色絵素3Rの吐出量をV 、G色絵素3Gの吐出量をV 、B色絵素3Bの吐出量をV としたとき、
>V >V … … (1)
の吐出量で各色絵素がそれぞれの色に対応したインクジェット装置16を用いて形成される。
【0108】
他方、図5の保護膜形成工程P4を考えたとき、既に上式(1)の状態で図3(a)に示すように各色絵素3が形成されているものとすると、
B用保護膜材料>R用保護膜材料>G用保護膜材料 … … (2)
の吐出量で保護膜4が1つのインクジェット装置16を用いて形成される。図13(b)は上式(2)を満足するようにドット状の保護膜材料Mを各色絵素3R,3G,3Bの量に適した量でそれらの上に吐出する状態を示している。なお、このとき、図3(a)に示すように、複数の隔壁15の間にも保護膜材料が液滴として供給される。
【0109】
図13において、インクジェットヘッド22がマザー基材12に対する1回の主走査を終了すると(ステップS14でYES)、そのインクジェットヘッド22は反転移動して初期位置へ復帰する(ステップS15)。そしてさらに、インクジェットヘッド22は、副走査駆動装置21によって駆動されて副走査方向Yへ予め決められた副走査量、例えば、1個のヘッド部20に属するノズル列28の1列分の長さ又はその整数倍だけ移動する(ステップS16)。そして次に、主走査及びインク吐出が繰り返して行われて、未だ色絵素3又は保護膜4が形成されていない領域に色絵素3又は保護膜4が形成される(ステップS13)。
【0110】
以上のようなインクジェットヘッド22による色絵素3又は保護膜4の描画作業がマザー基材12の全領域に対して完了すると(ステップS17でYES)、ステップS18で基板供給装置23によって又は別の搬送機器によって、処理後のマザー基材12が外部へ排出される。その後、オペレータによって処理終了の指示がなされない限り(ステップS19でNO)、ステップS2へ戻って別のマザー基材12に対する保護膜材料の吐着作業を繰り返して行う。
【0111】
オペレータから作業終了の指示があると(ステップS19でYES)、CPU69は図6においてインクジェットヘッド22をキャッピング装置76の所まで搬送して、そのキャッピング装置76によってインクジェットヘッド22に対してキャッピング処理を施す(ステップS20)。
【0112】
以上により、カラーフィルタ基板1を構成する各色絵素3についてのパターニング又は保護膜4についてのパターニングが終了する。保護膜4についてのパターニングが終了すれば、ストライプ配列等といった希望のR,G,Bのドット配列を有するカラーフィルタ基板1(図1(a))が複数個形成されたマザー基材12が製造される。このマザー基材12をカラーフィルタ形成領域11ごとに切断することにより、1個のカラーフィルタ基板1が複数個切り出される。
【0113】
なお、本カラーフィルタ基板1を液晶装置のカラー表示のために用いるものとすれば、本カラーフィルタ基板1の表面にはさらに電極や配向膜等がさらに積層されることになる。そのような場合、電極や配向膜等を積層する前にマザー基材12を切断して個々のカラーフィルタ基板1を切り出してしまうと、その後の電極等の形成工程が非常に面倒になる。よって、そのような場合には、マザー基材12上でカラーフィルタ基板1が完成した後に、直ぐにマザー基材12を切断してしまうのではなく、電極形成や配向膜形成等といった必要な付加工程が終了した後にマザー基材12を切断することが望ましい。
【0114】
以上のように本実施形態に係るカラーフィルタ基板及びその製造方法によれば、図3(a)において、複数の色絵素3の上に供給された保護膜4の材料は複数の隔壁15同士の間にも入り込む。このとき、隔壁15は保護膜4の材料が色絵素3の形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜4はその外縁が色絵素形成領域Sの外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜4がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。
【0115】
(第2実施形態)
図3(b)は本発明に係るカラーフィルタ基板の他の実施形態の主要部の断面を示している。この図は、上述した実施形態のカラーフィルタ基板における図3(a)に相当する構造を示している。
【0116】
本実施形態のカラーフィルタ基板1が図3(a)に示した実施形態と異なる点は、保護膜4の頂面とバンク5の頂面とが等しい高さに設定されるのではなく、保護膜4の頂面の方がバンク5の頂面よりも高い構造、すなわち保護膜4がバンク5及び色絵素3の全てを覆う構造になっていることである。
【0117】
この構造のカラーフィルタ基板1が図5に示した製造方法によって形成できることは図3(a)の実施形態の場合と同じである。また、その製造方法における色絵素形成工程P3及び保護膜形成工程P4の両方をインクジェット法に基づく成膜方法によって達成できることも同じである。但し、保護膜形成工程P4においてノズル27から吐出する保護膜材料の量は図3(b)の実施形態の方が図3(a)の実施形態の場合よりも多くなると考えられる。
【0118】
本実施形態の場合でも、色絵素形成領域Sの外縁部には保護膜4が、シール材形成領域Uに到達するまでに大きく広がることなく、緩やかなテーパ状に傾斜して形成される。従って、シール材のシール性が保護膜4によって損なわれたり、カラーフィルタ基板1の表面に形成される電極が色絵素形成領域Sの外縁部分において切断したりすることを確実に防止できる。
【0119】
(第3実施形態)
図9は、図8(b)に示すヘッド部20の改変例を示している。図8(b)に示したヘッド部20においては、ノズル列28が主走査方向Xに関して1列だけ設けられた。これに代えて、図9に示すヘッド部20ではノズル列28が主走査方向Xに関して複数列、本実施形態では2列設けられている。このヘッド部20を用いれば、図8(a)のキャリッジ25がX方向へ主走査するときに、その主走査方向Xに並んだ2個のノズル27によってインクを吐出できるので、色絵素材料及び保護膜材料の吐出量の制御の仕方を多用化できる。
【0120】
(第4実施形態)
図14は本発明に係るカラーフィルタ基板の製造方法の他の実施形態の主要工程を示しており、この工程は既に説明した先の実施形態における図13で示した工程に代えて行われる。なお、本実施形態に係る製造方法によって製造するカラーフィルタ基板は図3(a)及び(b)に符号“1”で示すカラーフィルタ基板とすることができる。また、カラーフィルタ基板1は、図1(b)に示すマザー基材12から切り出すことにより形成できる。
【0121】
また、カラーフィルタ基板1に形成する色絵素の配列は図4に示すストライプ配列等のような各種配列とすることができる。また、カラーフィルタ基板1を形成するための工程は、図5に工程P1〜P4で示す工程を採用できる。また、色絵素形成工程P3及び保護膜形成工程P4において使用するインクジェット装置は図6に示す構造の装置を採用できる。
【0122】
図14に示す実施形態が先の実施形態と異なる点は、図13と比較すれば明らかなように、インクジェットヘッド22をマザー基材12に対する初期位置すなわち主走査開始位置に置いたとき、キャリッジ25の全体が副走査方向Yに対して角度θで傾斜することにより、6個のノズル列28の延在方向Zが副走査方向Yに対して角度θで傾斜することである。
【0123】
本実施形態の構成によれば、各ヘッド部20は副走査方向Yに対して角度θの傾斜状態でX方向へ主走査を行うので、各ヘッド部20に属する複数のノズル27のノズル間ピッチをマザー基材12上の色絵素形成領域の間隔及び保護膜形成領域の間隔、すなわちエレメント間ピッチに一致させることができる。このようにノズル間ピッチとエレメント間ピッチとを幾何学的に一致させれば、ノズル列28を副走査方向Yに関して位置制御する必要がなくなるので好都合である。
【0124】
(第5実施形態)
図15は本発明に係るカラーフィルタ基板の製造方法のさらに他の実施形態の主要工程を示しており、この工程も既に説明した先の実施形態における図13で示した工程に代えて行われる。なお、本実施形態に係る製造方法によって製造するカラーフィルタ基板は図3(a)及び(b)に符号“1”で示すカラーフィルタ基板とすることができる。また、カラーフィルタ基板1は、図1(b)に示すマザー基材12から切り出すことにより形成できる。
【0125】
また、カラーフィルタ基板1に形成する色絵素の配列は図4に示すストライプ配列等のような各種配列とすることができる。また、カラーフィルタ基板1を形成するための工程は、図5に工程P1〜P4で示す工程を採用できる。また、色絵素形成工程P3及び保護膜形成工程P4において使用するインクジェット装置は図6に示す構造の装置を採用できる。
【0126】
図15に示す実施形態が先の実施形態と異なる点は、図13と比較すれば明らかなように、インクジェットヘッド22をマザー基材12に対する初期位置すなわち主走査開始位置に置いたとき、キャリッジ25の全体は副走査方向Yに対して傾斜することはないが、6個のヘッド部20が個々に副走査方向Yに対して角度θで傾斜することにより、各ノズル列28の延在方向Zが副走査方向Yに対して角度θで傾斜することである。
【0127】
本実施形態の構成によれば、各ノズル列28は副走査方向Yに対して角度θの傾斜状態でX方向へ主走査を行うので、各ノズル列28に属する複数のノズル27のノズル間ピッチをマザー基材12上の色絵素形成領域の間隔及び保護膜形成領域の間隔、すなわちエレメント間ピッチに一致させることができる。このようにノズル間ピッチとエレメント間ピッチとを幾何学的に一致させれば、ノズル列28を副走査方向Yに関して位置制御する必要がなくなるので好都合である。
【0128】
また、本実施形態では図14のようにキャリッジ25の全体を傾斜させるのではなくて、個々のヘッド部20を傾斜させるようにしてあるので、吐出対象物であるマザー基材12に最も近いノズル27から最も遠いノズル27までの距離が図14の場合に比べて著しく小さくでき、それ故、X方向への主走査の時間を短縮化できる。これにより、カラーフィルタ基板の製造時間を短縮できる。
【0129】
(第6実施形態)
図16(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板の他の実施形態を示している。また、図17(b)は図16(a)において矢印IVで示す部分を拡大して示している。また、図18(a)は図17(b)におけるV−V線に従った断面構造を示している。
【0130】
ここに示すカラーフィルタ基板1は、図1(a)に示したカラーフィルタ基板1と同様に、大面積のマザー基材12内に設定された複数のカラーフィルタ形成領域11内に必要なパターンを形成した後に、個々のカラーフィルタ形成領域11を切断することによって形成される。
【0131】
図1(a)に示した先の実施形態では、図3(a)に示したように、基材2上に形成されたバンク5によって区画された領域に各色絵素3R,3G,3Bをインクジェット法によって供給した。これに対し、図18(a)に示す本実施形態のカラーフィルタ基板1では、バンクは形成されず、各色絵素3R,3G,3Bが周知のパターニング法、例えばフォトリソグラフィー法によって互いに間隔を開けて所定の配列、例えば図4に示すような各種の配列に形成される。そして、上記の各色絵素3R,3G,3Bのパターニングの際に色絵素形成領域Sの外縁部に複数の隔壁15が同時にパターニングされる。
【0132】
そしてその後、各色絵素3R,3G,3Bの間及び隔壁15同士の間に、例えば図17(a)に示すように、インクジェット法によって液滴状すなわちドット状の保護膜材料10を供給し、さらに焼成処理又は紫外線照射処理等を施す。これにより、図17(b)に示すように、各色絵素3R,3G,3Bの間及び隔壁15同士の間に保護膜4が形成される。
【0133】
本実施形態の場合でも、色絵素形成領域Sの外縁部に隔壁15を設けたので、該色絵素形成領域Sの外縁部には保護膜4が、シール材形成領域Uに到達するまでに大きく広がることなく、緩やかなテーパ状に傾斜して形成される。従って、シール材のシール性が保護膜4によって損なわれたり、カラーフィルタ基板1の表面に形成される電極13が色絵素形成領域Sの外縁部分において切断したりすることを確実に防止できる。
【0134】
図18(b)は図18(a)の実施形態の改変例を示している。図18(a)に示した実施形態では保護膜4の頂面と各色絵素3の頂面とが等しく設定されたが、図18(b)に示す実施形態では保護膜4の頂面が各色絵素3の頂面よりも高く、すなわち保護膜4が各色絵素3の全てを覆うようになっている。この場合には、保護膜4はスピンコートによっても形成できる。
【0135】
(第7実施形態)
図19は本発明に係る液晶装置の一実施形態を示している。また、図20は図19におけるX−X線に従った液晶装置の断面構造を示している。なお、本実施形態の液晶装置は、単純マトリクス方式でフルカラー表示を行う半透過反射方式の液晶装置である。
【0136】
図19において、液晶装置101は、液晶パネル102に半導体チップとしての液晶駆動用IC103a及び103bを実装し、配線接続要素としてのFPC(Flexible Printed Circuit)104を液晶パネル102に接続し、さらに液晶パネル102の裏面側に照明装置106をバックライトとして設けることによって形成される。
【0137】
液晶パネル102は、第1基板107aと第2基板107bとをシール材108によって貼り合わせることによって形成される。シール材108は、例えば、スクリーン印刷等によってエポキシ系樹脂を第1基板107a又は第2基板107bの内側表面に環状に付着させることによって形成される。また、シール材108の内部には図20に示すように、導電性材料によって球状又は円筒状に形成された導通材109が分散状態で含まれる。
【0138】
図20において、第1基板107aは透明なガラスや、透明なプラスチック等によって形成された板状の基材111aを有する。この基材111aの内側表面(図20の上側表面)には反射膜112が形成され、その上に絶縁膜113が積層され、その上に第1電極114aが矢印D方向から見てストライプ状(図19参照)に形成され、さらにその上に配向膜116aが形成される。また、基材111aの外側表面(図20の下側表面)には偏光板117aが貼着等によって装着される。
【0139】
図19では第1電極114aの配列を分かり易く示すために、それらのストライプ間隔を実際よりも大幅に広く描いており、よって、第1電極114aの本数が少なく描かれているが、実際には、第1電極114aはより多数本が基材111a上に形成される。
【0140】
図20において、第2基板107bは透明なガラスや、透明なプラスチック等によって形成された板状の基材111bを有する。この基材111bの内側表面(図20の下側表面)にはカラーフィルタ118が形成され、その上に第2電極114bが上記第1電極114aと直交する方向へ矢印D方向から見てストライプ状(図19参照)に形成され、さらにその上に配向膜116bが形成される。また、基材111bの外側表面(図20の上側表面)には偏光板117bが貼着等によって装着される。
【0141】
図19では、第2電極114bの配列を分かりやすく示すために、第1電極114aの場合と同様に、それらのストライプ間隔を実際よりも大幅に広く描いており、よって、第2電極114bの本数が少なく描かれているが、実際には、第2電極114bはより多数本が基材111b上に形成される。
【0142】
図20において、第1基板107a、第2基板107b及びシール材108によって囲まれる間隙、いわゆるセルギャップ内には液晶、例えばSTN(Super Twisted Nematic)液晶Lが封入されている。第1基板107a又は第2基板107bの内側表面には微小で球形のスペーサ119が多数分散され、これらのスペーサ119がセルギャップ内に存在することによりそのセルギャップの厚さが均一に維持される。
【0143】
第1電極114aと第2電極114bは互いに直交関係に配置され、それらの交差点は図20の矢印D方向から見てドット・マトリクス状に配列する。そして、そのドット・マトリクス状の各交差点が1つの絵素ピクセルを構成する。カラーフィルタ118は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色要素を矢印D方向から見て所定のパターン、例えば、ストライプ配列、デルタ配列、モザイク配列等のパターンで配列させることによって形成されている。上記の1つの絵素ピクセルはそれらR,G,Bの各1つずつに対応しており、そしてR,G,Bの3色絵素ピクセルが1つのユニットになって1画素が構成される。
【0144】
ドット・マトリクス状に配列される複数の絵素ピクセル、従って画素、を選択的に発光させることにより、液晶パネル102の第2基板107bの外側に文字、数字等といった像が表示される。このようにして像が表示される領域が有効画素領域であり、図19及び図20において矢印Vによって示される平面的な矩形領域が有効表示領域となっている。
【0145】
図20において、反射膜112はAPC合金、Al(アルミニウム)等といった光反射性材料によって形成され、第1電極114aと第2電極114bとの交差点である各絵素ピクセルに対応する位置に開口121が形成されている。結果的に、開口121は図20の矢印D方向から見て、絵素ピクセルと同じドット・マトリクス状に配列されている。
【0146】
第1電極114a及び第2電極114bは、例えば、透明導電材であるITOによって形成される。また、配向膜116a及び116bは、ポリイミド系樹脂を一様な厚さの膜状に付着させることによって形成される。これらの配向膜116a及び116bがラビング処理を受けることにより、第1基板107a及び第2基板107bの表面上における液晶分子の初期配向が決定される。
【0147】
図19において、第1基板107aは第2基板107bよりも広い面積に形成されており、これらの基板をシール材108によって貼り合わせたとき、第1基板107aは第2基板107bの外側へ張り出す基板張出し部107cを有する。そして、この基板張出し部107cには、第1電極114aから延び出る引出し配線114c、シール材108の内部に存在する導通材109(図20参照)を介して第2基板107b上の第2電極114bと導通する引出し配線114d、液晶駆動用IC103aの入力用バンプ、すなわち入力用端子に接続される金属配線114e、そして液晶駆動用IC103bの入力用バンプに接続される金属配線114f等といった各種の配線が適切なパターンで形成される。
【0148】
本実施形態では、第1電極114aから延びる引出し配線114c及び第2電極114bに導通する引出し配線114dはそれらの電極と同じ材料であるITO、すなわち導電性酸化物によって形成される。また、液晶駆動用IC103a及び103bの入力側の配線である金属配線114e及び114fは電気抵抗値の低い金属材料、例えばAPC合金によって形成される。APC合金は、主としてAgを含み、付随してPd及びCuを含む合金、例えば、Ag98%、Pd1%、Cu1%から成る合金である。
【0149】
液晶駆動用IC103a及び液晶駆動用IC103bは、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)122によって基板張出し部107cの表面に接着されて実装される。すなわち、本実施形態では基板上に半導体チップが直接に実装される構造の、いわゆるCOG(Chip On Glass)方式の液晶パネルとして形成されている。このCOG方式の実装構造においては、ACF122の内部に含まれる導電粒子によって、液晶駆動用IC103a及び103bの入力側バンプと金属配線114e及び114fとが導電接続され、液晶駆動用IC103a及び103bの出力側バンプと引出し配線114c及び114dとが導電接続される。
【0150】
図19において、FPC104は、可撓性の樹脂フィルム123と、チップ部品124を含んで構成された回路126と、金属配線端子127とを有する。回路126は樹脂フィルム123の表面に半田付けその他の導電接続手法によって直接に搭載される。また、金属配線端子127はAPC合金、Cr、Cuその他の導電材料によって形成される。FPC104のうち金属配線端子127が形成された部分は、第1基板107aのうち金属配線114e及び金属配線114fが形成された部分にACF122によって接続される。そして、ACF122の内部に含まれる導電粒子の働きにより、基板側の金属配線114e及び114fとFPC側の金属配線端子127とが導通する。
【0151】
FPC104の反対側の辺端部には外部接続端子131が形成され、この外部接続端子131が図示しない外部回路に接続される。そして、この外部回路から伝送される信号に基づいて液晶駆動用IC103a及び103bが駆動され、第1電極114a及び第2電極114bの一方に走査信号が供給され、他方にデータ信号が供給される。これにより、有効表示領域V内に配列されたドット・マトリクス状の絵素ピクセルが個々のピクセルごとに電圧制御され、その結果、液晶Lの配向が個々の絵素ピクセルごとに制御される。
【0152】
図19において、いわゆるバックライトとして機能する照明装置106は、図20に示すように、アクリル樹脂等によって構成された導光体132と、その導光体132の光出射面132bに設けられた拡散シート133と、導光体132の光出射面132bの反対面に設けられた反射シート134と、発光源としてのLED(Light Emitting Diode)136とを有する。
【0153】
LED136はLED基板137に支持され、そのLED基板137は、例えば導光体132と一体に形成された支持部(図示せず)に装着される。LED基板137が支持部の所定位置に装着されることにより、LED136が導光体132の側辺端面である光取込み面132aに対向する位置に置かれる。なお、符号138は液晶パネル102に加わる衝撃を緩衝するための緩衝材を示している。
【0154】
LED136が発光すると、その光は光取込み面132aから取り込まれて導光体132の内部へ導かれ、反射シート134や導光体132の壁面で反射しながら伝播する間に光出射面132bから拡散シート133を通して外部へ平面光として出射する。
【0155】
本実施形態の液晶装置101は以上のように構成されているので、太陽光、室内光等といった外部光が十分に明るい場合には、図20において、第2基板107b側から外部光が液晶パネル102の内部へ取り込まれ、その光が液晶Lを通過した後に反射膜112で反射して再び液晶Lへ供給される。液晶Lはこれを挟持する電極114a及び114bによってR,G,Bの絵素ピクセルごとに配向制御されており、よって、液晶Lへ供給された光は絵素ピクセルごとに変調され、その変調によって偏光板117bを通過する光と、通過できない光とによって液晶パネル102の外部に文字、数字等といった像が表示される。これにより、反射型の表示が行われる。
【0156】
他方、外部光の光量が十分に得られない場合には、LED136が発光して導光体132の光出射面132bから平面光が出射され、その光が反射膜112に形成された開口121を通して液晶Lへ供給される。このとき、反射型の表示と同様にして、供給された光が配向制御される液晶Lによって絵素ピクセルごとに変調され、これにより、外部へ像が表示される。これにより、透過型の表示が行われる。
【0157】
上記構成の液晶装置101は、例えば、図21に示す製造方法によって製造される。この製造方法において、工程P1〜工程P6の一連の工程が第1基板107aを形成する工程であり、工程P11〜工程P14の一連の工程が第2基板107bを形成する工程である。第1基板形成工程と第2基板形成工程は、通常、それぞれが独自に行われる。
【0158】
まず、第1基板形成工程について説明すれば、透光性ガラス、透光性プラスチック等によって形成された大面積のマザー基材の表面に液晶パネル102の複数個分の反射膜112をフォトリソグラフィー法等を用いて形成し、さらにその上に絶縁膜113を周知の成膜法を用いて形成し(工程P1)、次に、フォトリソグラフィー法等を用いて第1電極114a及び配線114c,114d,114e,114fを形成する(工程P2)。
【0159】
次に、第1電極114aの上に塗布、印刷等によって配向膜116aを形成し(工程P3)、さらにその配向膜116aに対してラビング処理を施すことにより液晶の初期配向を決定する(工程P4)。次に、例えばスクリーン印刷等によってシール材108を環状に形成し(工程P5)、さらにその上に球状のスペーサ119を分散する(工程P6)。以上により、液晶パネル102の第1基板107a上のパネルパターンを複数個分有する大面積のマザー第1基板が形成される。
【0160】
以上の第1基板形成工程とは別に、第2基板形成工程(図21の工程P11〜工程P14)を実施する。まず、透光性ガラス、透光性プラスチック等によって形成された大面積のマザー基材を用意し、その表面に液晶パネル102の複数個分のカラーフィルタ118を形成する(工程P11)。このカラーフィルタの形成工程は図5に示した製造方法を用いて行われ、その製造方法中の色絵素形成工程P3及び保護膜形成工程P4は図6のインクジェット装置16を用いて図13、図14、図15等に示したインクジェットヘッドの制御方法に従って実行される。これらカラーフィルタの製造方法及びインクジェットヘッドの制御方法は既に説明した内容と同じであるので、それらの説明は省略する。
【0161】
図3(a)又は図3(b)に示すようにマザー基材12の上にブラックマスク6、バンク5、色絵素3及び保護膜4が形成されると、また、図18(a)又は図18(b)に示すようにマザー基材12の上にブラックマスク6、色絵素3及び保護膜4が形成されると、次に、フォトリソグラフィー法によって第2電極114bが形成され(工程P12)、さらに塗布、印刷等によって配向膜116bが形成され(工程P13)、さらにその配向膜116bに対してラビング処理が施されて液晶の初期配向が決められる(工程P14)。以上により、液晶パネル102の第2基板107b上のパネルパターンを複数個分有する大面積のマザー第2基板が形成される。
【0162】
以上により大面積のマザー第1基板及びマザー第2基板が形成された後、それらのマザー基板をシール材108を間に挟んでアライメント、すなわち位置合わせした上で互いに貼り合わせる(工程P21)。これにより、液晶パネル複数個分のパネル部分を含んでいて未だ液晶が封入されていない状態の空のパネル構造体が形成される。
【0163】
次に、完成した空のパネル構造体の所定位置にスクライブ溝、すなわち切断用溝を形成し、さらにそのスクライブ溝を基準にしてパネル構造体をブレイク、すなわち切断する(工程P22)。これにより、各液晶パネル部分のシール材108の液晶注入用開口110(図19参照)が外部へ露出する状態の、いわゆる短冊状の空のパネル構造体が形成される。
【0164】
その後、露出した液晶注入用開口110を通して各液晶パネル部分の内部に液晶Lを注入し、さらに各液晶注入口110を樹脂等によって封止する(工程P23)。通常の液晶注入処理は、例えば、貯留容器の中に液晶を貯留し、その液晶が貯留された貯留容器と短冊状の空パネルをチャンバー等に入れ、そのチャンバー等を真空状態にしてからそのチャンバーの内部において液晶の中に短冊状の空パネルを浸漬し、その後、チャンバーを大気圧に開放することによって行われる。このとき、空パネルの内部は真空状態なので、大気圧によって加圧される液晶が液晶注入用開口を通してパネルの内部へ導入される。液晶注入後の液晶パネル構造体のまわりには液晶が付着するので、液晶注入処理後の短冊状パネルは工程24において洗浄処理を受ける。
【0165】
その後、液晶注入及び洗浄が終わった後の短冊状のマザーパネルに対して再び所定位置にスクライブ溝を形成し、さらにそのスクライブ溝を基準にして短冊状パネルを切断することにより、複数個の液晶パネルが個々に切り出される(工程P25)。こうして作製された個々の液晶パネル102に対して図19に示すように、液晶駆動用IC103a,103bを実装し、照明装置106をバックライトとして装着し、さらにFPC104を接続することにより、目標とする液晶装置101が完成する(工程P26)。
【0166】
以上のように本実施形態に係る液晶装置に関しては、特にカラーフィルタ基板118、111bにおいて、図3(a)、図3(b)、図18(a)及び図18(b)に示したように、複数の色絵素3の間やそれらの上に供給された保護膜4の材料は複数の隔壁15同士の間にも入り込む。このとき、隔壁15は保護膜4の材料が色絵素3の形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜4はその外縁が色絵素形成領域Sの外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜4がシール材108の下に入り込んでシール材108のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。
【0167】
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
【0168】
例えば、以上の説明では色絵素としてR,G,Bを用いたが、R,G,Bに限定されることはなく、例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)を採用してもかまわない。その場合にあっては、R,G,Bの色絵素材料に代えて、C,M,Yの色を有する色絵素材料を用いれば良い。
【0169】
また、以上に説明した実施形態では、図8等に示すようにインクジェットヘッド22の中に6個のヘッド部20を設けたが、ヘッド部20の数はより少なく又はより多くすることができる。
【0170】
また、図1(b)に示した実施形態では、マザー基材12の中に複数列のカラーフィルタ形成領域11が設定される場合を例示したが、マザー基材12の中に1列のカラーフィルタ形成領域11が設定される場合にも本発明を適用できる。また、マザー基板12とほぼ同じ大きさの又はそれよりもかなり小さい1個のカラーフィルタ形成領域11だけがそのマザー基材12の中に設定される場合にも本発明を適用できる。
【0171】
また、図6及び図7に示したインクジェット装置16では、インクジェットヘッド22をX方向へ移動させて基材12を主走査し、基材12を副走査駆動装置21によってY方向へ移動させることによりインクジェットヘッド22によって基材12を副走査することにしたが、これとは逆に、基材12のY方向への移動によって主走査を実行し、インクジェットヘッド22のX方向への移動によって副走査を実行することもできる。
【0172】
また、上記実施形態では、圧電素子の撓み変形を利用してインクを吐出する構造のインクジェットヘッドを用いたが、他の任意の構造のインクジェットヘッドを用いることもできる。
【0173】
また、図1に示す実施形態では図1(a)に示す通り、色絵素3の1つごとに隔壁15を1つずつ形成したが、隔壁15は色絵素3の2つごと、3つごと、あるいはそれ以上の数ごとに1つずつ形成することもできる。また、電極配線が通過しない辺に形成される隔壁に関しては色絵素3の位置とは無関係に隔壁15を形成することもできる。
【0174】
【発明の効果】
本発明に係るカラーフィルタ基板及びその製造方法並びに液晶装置によれば、複数の色絵素の間やそれらの上に供給された保護膜は前記複数の隔壁同士の間にも入り込む。このとき、隔壁は保護膜が色絵素形成領域の外側へ広く流れ出ることを防止し、これにより、保護膜はその外縁が色絵素形成領域の外縁に対してばらつくことなく均一な距離だけ離れた所に止まるように形成される。この結果、例えば、保護膜がシール材の下に入り込んでシール材のシール性が劣化する等といった不都合を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板の一実施形態の平面図を示し、(b)はそのカラーフィルタ基板の基礎となるマザー基板の平面図を示している。
【図2】図1(a)における矢印II部分の拡大平面図である。
【図3】図2(b)におけるIII−III線に従った断面図である。
【図4】カラーフィルタ基板の表面に形成される複数種類の色絵素の配列形態の例を示す図である。
【図5】本発明に係るカラーフィルタ基板の製造方法の一実施形態を示す工程図である。
【図6】図5に示す製造方法の一工程で用いられるインクジェット装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図7】図6の装置の主要部を拡大して示す斜視図である。
【図8】図7の装置で用いられるインクジェットヘッドの一実施形態及びそのインクジェットヘッドに用いられるヘッド部の一実施形態を示す斜視図である。
【図9】インクジェットヘッドのヘッド部の改変例を示す斜視図である。
【図10】インクジェットヘッドのヘッド部の内部構造を示す図であって、(a)は一部破断斜視図を示し、(b)は(a)のJ−J線に従った断面構造を示す。
【図11】図6のインクジェット装置に用いられる電気制御系を示すブロック図である。
【図12】図11の制御系によって実行される制御の流れを示すフローチャートである。
【図13】本発明に係るカラーフィルタの製造方法の一実施形態の主要工程を模式的に示す平面図である。
【図14】本発明に係るカラーフィルタの製造方法の他の実施形態の主要工程を模式的に示す平面図である。
【図15】本発明に係るカラーフィルタの製造方法のさらに他の実施形態の主要工程を模式的に示す平面図である。
【図16】(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板の他の実施形態の平面図を示し、(b)はそのカラーフィルタ基板の基礎となるマザー基板の平面図を示している。
【図17】図16(a)における矢印IV部分の拡大平面図である。
【図18】図17(b)におけるV−V線に従った断面図である。
【図19】本発明に係る液晶装置の一実施形態を分解状態で示す斜視図である。
【図20】図19におけるX−X線に従って液晶装置の断面構造を示す断面図である。
【図21】図19に示す液晶装置の製造方法の一実施形態を示す工程図である。
【図22】従来のカラーフィルタ基板の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 カラーフィルタ基板
2 基材
3 色絵素
4 保護膜
5 バンク(区画材)
6 ブラックマスク
7 色絵素形成領域
8 色絵素材料
10 保護膜材料
11 カラーフィルタ形成領域
12 マザー基材
15 隔壁
16 インクジェット装置
17 ヘッド位置制御装置
18 基板位置制御装置
19 主走査駆動装置
20 ヘッド部
21 副走査駆動装置
22 インクジェットヘッド
25 キャリッジ
26 ヘッドユニット
27 ノズル
28 ノズル列
39 インク加圧体
41 圧電素子
49 テーブル
81 ヘッド用カメラ
82 基板用カメラ
101 液晶装置
102 液晶パネル
107a,107b 基板
111a,111b 基材
114a,114b 電極
118 カラーフィルタ
L 液晶
M 色絵素材料、保護膜材料
S 色絵素形成領域
T テーパ形状
U シール材形成領域
W 段差部
X 主走査方向
Y 副走査方向

Claims (16)

  1. 基材と、
    該基材の表面に形成された複数の色絵素と、
    それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、
    前記複数の色絵素の間及びそれらの上のいずれか一方又は両方に形成された保護膜と
    を有し、
    前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とするカラーフィルタ基板。
  2. 基材と、
    該基材の表面に形成されて該基材を複数の領域に区画する区画材と、
    前記複数の領域内に形成された複数の色絵素と、
    それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、
    前記複数の色絵素の上に形成された保護膜と
    を有し、
    前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とするカラーフィルタ基板。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記隔壁はシール材形成領域の内側に在ることを特徴とするカラーフィルタ基板。
  4. 請求項1から請求項3の少なくともいずれか1つにおいて、前記隔壁は電極配線形成領域以外の領域に形成されることを特徴とするカラーフィルタ基板。
  5. 請求項1から請求項4の少なくともいずれか1つにおいて、前記隔壁は前記色絵素又は前記区画材と同じ材料によって形成されること特徴とするカラーフィルタ基板。
  6. 基材上に複数の色絵素を形成する色絵素形成工程と、
    それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材上に複数の隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁形成工程の後に前記複数の色絵素の間及びそれらの上のいずれか一方又は両方に保護膜を形成する保護膜形成工程と
    を有し、
    前記隔壁形成工程では前記隔壁は前記色絵素ごとに形成されることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  7. 基材の表面を複数の領域に区画する区画材を該基材上に形成する区画材形成工程と、
    前記複数の領域に色絵素を形成する色絵素形成工程と、
    それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材上に複数の隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁形成工程の後に前記複数の色絵素の上に保護膜を形成する保護膜形成工程と
    を有し、
    前記隔壁形成工程では前記隔壁は前記色絵素ごとに形成されることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  8. 請求項6又は請求項7において、前記隔壁形成工程では前記隔壁はシール材形成領域の内側に形成されることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  9. 請求項6から請求項8の少なくともいずれか1つにおいて、前記隔壁形成工程では前記隔壁は電極配線形成領域以外の領域に形成されることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  10. 請求項6から請求項9の少なくともいずれか1つにおいて、前記隔壁形成工程は前記色絵素形成工程と同時に又は前記区画材形成工程と同時に行われることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  11. 請求項6から請求項10の少なくともいずれか1つにおいて、前記保護膜は液体であることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
  12. 液晶を挟持する一対の基板と、少なくとも一方の基板に形成されるカラーフィルタ基板とを有する液晶装置において、前記カラーフィルタ基板は、
    基材と、
    該基材の表面に形成された複数の色絵素と、
    それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、
    前記複数の色絵素の間及びそれらの上のいずれか一方又は両方に形成された保護膜と
    を有し、
    前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とする液晶装置。
  13. 液晶を挟持する一対の基板と、少なくとも一方の基板に形成されるカラーフィルタ基板とを有する液晶装置において、前記カラーフィルタ基板は、
    基材と、
    該基材の表面に形成されて該基材を複数の領域に区画する区画材と、
    前記複数の領域内に形成された複数の色絵素と、
    それらの色絵素の最外縁に在るもののさらに外側へ延び出すように前記基材の表面に形成された複数の隔壁と、
    前記複数の色絵素の上に形成された保護膜と
    を有し、
    前記隔壁は前記色絵素ごとに設けられることを特徴とする液晶装置。
  14. 請求項12又は請求項13において、前記隔壁はシール材形成領域の内側に在ることを特徴とする液晶装置。
  15. 請求項12から請求項14の少なくともいずれか1つにおいて、前記隔壁は電極配線形成領域以外の領域に形成されることを特徴とする液晶装置。
  16. 請求項12から請求項15の少なくともいずれか1つにおいて、前記隔壁は前記色絵素又は前記区画材と同じ材料によって形成されること特徴とする液晶装置。
JP2000390417A 2000-12-22 2000-12-22 カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置 Expired - Fee Related JP3951599B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000390417A JP3951599B2 (ja) 2000-12-22 2000-12-22 カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000390417A JP3951599B2 (ja) 2000-12-22 2000-12-22 カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002196124A JP2002196124A (ja) 2002-07-10
JP3951599B2 true JP3951599B2 (ja) 2007-08-01

Family

ID=18856790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000390417A Expired - Fee Related JP3951599B2 (ja) 2000-12-22 2000-12-22 カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3951599B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100462805C (zh) * 2003-03-13 2009-02-18 精工爱普生株式会社 电光面板的滤色器保护膜材料、电光面板、电光装置和电子仪器
JP3941785B2 (ja) * 2003-03-13 2007-07-04 セイコーエプソン株式会社 膜形成方法およびカラーフィルタ基板の製造方法
JP3915789B2 (ja) * 2003-03-13 2007-05-16 セイコーエプソン株式会社 カラーフィルタ基板の製造方法
JP5409315B2 (ja) * 2009-12-11 2014-02-05 キヤノン株式会社 表示装置
CN113477455B (zh) * 2021-07-16 2022-04-15 平显智能装备(深圳)有限责任公司 一种ocr全贴合组装工艺生产线

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002196124A (ja) 2002-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3876684B2 (ja) カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタの製造装置、液晶装置の製造方法、液晶装置の製造装置、el装置の製造方法、el装置の製造装置、材料の吐出方法、ヘッドの制御装置、電子機器
JP3953776B2 (ja) 材料の吐出装置、及び吐出方法、カラーフィルタの製造装置及び製造方法、液晶装置の製造装置及び製造方法、el装置の製造装置及び製造方法
US6660332B2 (en) Methods and apparatus for making color filter by discharging a filter material
JP3491156B2 (ja) 液晶装置及びその製造方法並びに電子機器
JP3491155B2 (ja) 材料の吐出方法、及び吐出装置、カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶装置の製造方法及び製造装置、el装置の製造方法及び製造装置
KR100449796B1 (ko) 컬러 필터의 제조 방법 및 제조 장치, 액정 표시 장치의제조 방법 및 제조 장치, 전계 발광 기판의 제조 방법 및제조 장치, 전계 발광 장치의 제조 방법 및 제조 장치,성막 방법 및 성막장치, 전기광학 장치 및 그 제조 방법과전자 기기
US20040228964A1 (en) Film-forming method, film-forming apparatus, apparatus and a method for manufacturing color filter substrate, apparatus and method for manufacturing substrate for electroluminescent device, method for manufacturing display device, display device, and electronic apparatus
JP2004184977A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法及び表示装置並びに電子機器
JP3674584B2 (ja) 液晶表示装置、該液晶表示装置を備えた電子機器
JP3899879B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶装置の製造方法及び製造装置、el装置の製造方法及び製造装置、インクジェットヘッドの制御装置、材料の吐出方法及び材料の吐出装置、並びに電子機器
JP4061838B2 (ja) カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置
JP3899818B2 (ja) カラ−フィルタ基板の製造方法
JP3951599B2 (ja) カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置
JP2004004803A (ja) 材料の吐出方法、及び吐出装置、カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶装置の製造方法及び製造装置、el装置の製造方法及び製造装置、並びに電子機器
JP2003084126A (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶表示装置の製造方法及び製造装置、el発光層配設基板の製造方法及び製造装置、el発光装置の製造方法及び製造装置、成膜方法及び成膜装置、電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器
JP4765243B2 (ja) 材料の吐出方法
JP3947838B2 (ja) 区画部材の形成方法、基板、液晶表示装置及びその製造方法、並びに電子機器
JP4032936B2 (ja) 表示装置用基板、該表示装置用基板を用いた液晶装置、該液晶装置を備えた電子機器
JP2004105948A (ja) 材料の吐出方法、及び吐出装置、カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶装置の製造方法及び製造装置、el装置の製造方法及び製造装置、並びに電子機器
JP2009189953A (ja) 液状体吐出装置の駆動設定方法、液状体配置方法、カラーフィルタの製造方法、el装置の製造方法
JP2002189121A (ja) カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及び液晶装置
JP4241555B2 (ja) 液晶表示装置用基板の製造方法および液晶装置の製造方法
JP2009192945A (ja) 流体噴射ヘッド及び流体噴射装置
JP2004029831A (ja) 液晶装置及びその製造方法並びに電子機器
JP2007065690A (ja) 区画部材の形成方法、基板、液晶表示装置及びその製造方法、並びに電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140511

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees