JP3950223B2 - 縦型蒸気滅菌器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、病院等において細菌により汚染された衣服、医療器具を高圧蒸気で滅菌処理する縦型蒸気滅菌器に関する。
【0002】
【従来の技術】
縦型蒸気滅菌器50の基本構成について図1と図2を用いて説明する。
滅菌容器52は滅菌器本体54に設けられ、滅菌器本体54の上面54aに開口部52aを有する有底の円筒状に形成されている。
アーム体56は外形が弧状に形成され、その一端は滅菌器本体54の上面54aの開口部52aの脇に支持部58により回動自在に支持されている。
抑え部60は、フック状に形成され、滅菌器本体54の上面54aの開口部52aを挟んで支持部58と反対側に設けられ、アーム体56の他端を嵌め込むことができる構造となっている。
螺竿62はアーム体56の中央頂部に設けられた雌螺部64に上下方向に貫通して螺合されている。
【0003】
ハンドル66は螺竿62の上端に取り付けられ、螺竿62を回動させてアーム体56を基準として上下動させるものである。
蓋体68は螺竿62の下端に水平な平面内で回動自在に取り付けられ、螺竿62と共に上下動して滅菌容器52の開口部52aを開放したり、また閉塞したりすることができる。
また、蓋体68には、蓋体68が開口部52aを閉塞した際には開口部52aの口縁と密着して滅菌容器52を気密するリング状のパッキン70が、その下面に取り付けられている。
なお、パッキン70の断面形状は、内周面側が図3に示すように横V字状に形成され、蓋体68により開口部52aが閉塞された滅菌容器52の内部が高圧になった際に、圧力を受けたパッキン70の横V字状の内周面側が上下方向に開き、蓋体68の下面と滅菌器本体54の上面54aとの間の密着性を一層高めて蒸気の漏れを防ぐ構造となっている。
【0004】
そしてさらに、高圧蒸気から内周面に圧力を受けたパッキン70が蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間で外方にずれて滅菌容器52の蒸気が漏れないようにするため、蒸気滅菌器の蓋用安全機構として、蓋体68の下面周縁に凹部68aを設けると共に、パッキン70の上面にはこの凹部68aと嵌合する突部70aを形成して、パッキン70がより高い圧力を蒸気から受けても外方にずれにくくして蒸気の漏れを防止している。
【0005】
この縱型蒸気滅菌器の使用方法について説明する。被滅菌物を滅菌容器52に開口部52aから収納した後に、アーム体56を支持部58を中心として回動させ、アーム体56に取り付けられた蓋体68を開口部52aの上方へ移動させると共に、アーム体56の他端を抑え部60に嵌め込む。
次に、ハンドル66を回して螺竿62を回動させ、螺竿62をアーム体56に対して下動させて蓋体68を下げ、蓋体68を滅菌容器52の開口部52aの口縁に接触させ、開口部52aを閉塞する。
そしてさらにハンドル66を回すと、アーム体56の自由端部である他端はその上面が抑え部60により抑えられているため、アーム体56を基準として螺竿62と共に蓋体68はさらに下動し、蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間でパッキン70が押し付けられて、滅菌容器52は気密される。
【0006】
その後、被滅菌物を滅菌処理する。
滅菌処理が終了したら、ハンドル66を逆方法に回して蓋体68を、蓋体68が滅菌容器52の開口部52aと干渉しない初期位置まで上げる。
次に、アーム体56の他端を抑え部60から外して回動し、滅菌容器52の開口部52aの上方から蓋体68をずらす。これにより、被滅菌物を滅菌容器52から取り出すことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の縱型蒸気滅菌器には、次のような課題がある。
蓋体68に取り付けられたパッキン70は、蓋体68との間で凹凸嵌合しており、完全に蓋体68がハンドル66により所定の締付力により締めつけられ、パッキン70が押圧されて蓋体68の下面と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔が所定の間隔以下となっている場合に、高圧蒸気から圧力がパッキン70に加わった場合でも蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間で外方にずれて外れ蒸気が漏れるということはない。しかし、ハンドル66の締付作業は人手によるものであるから、締付力にバラツキがあり、締めつけがあまく、蓋体68の下面と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔が所定の間隔よりも広い場合もある。このような場合には、高圧蒸気から受けた圧力によりパッキン70がずれ、蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間から外れて蒸気が漏れだすということもあり、危険である。
【0008】
従って、本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、蓋体の締めつけに多少のバラツキがあってもパッキンが外れない縱型蒸気滅菌器、また蓋体の締めつけにバラツキが生じにくくしてパッキンが外れない縱型蒸気滅菌器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1の縱型蒸気滅菌器は、滅菌器本体に設けられ、該滅菌器本体の上面に開口部を有する有底の円筒状の滅菌容器と、前記滅菌器本体の上面の前記開口部の脇に一端が支持部により回動自在に支持された弧状のアーム体と、前記滅菌器本体の上面の前記開口部を挟んで前記支持部と反対側に設けられ、前記アーム体の他端が嵌め込まれる抑え部と、前記アーム体の中央頂部に上下方向に貫通して螺合された螺竿と、該螺竿の上端に取り付けられ、螺竿を回動させて上下動させるハンドルと、前記螺竿の下端に取り付けられ、螺竿と共に上下動して前記開口部を閉塞可能な板状の蓋体と、該蓋体の下面周縁に形成された凹部に、上面に形成された突部が嵌合して取り付けられ、前記蓋体が開口部を閉塞した前記滅菌容器内に蒸気圧力が加えられた際に、前記開口部の口縁と密着して滅菌容器内の蒸気が漏れ出さないように、前記開口部側に横V字状の凹部が開口され且つ前記凹部の開口側ほど肉厚が薄く形成されたリング状のパッキンとを具備する縦型蒸気滅菌器であって、前記蓋体と滅菌容器の上面との間に隙間が形成され、前記滅菌容器内に蒸気圧力が加えられたとき、前記パッキンの突部と蓋体の凹部との嵌合が外れても、前記パッキンの蓋体の外方への移動を規制できるように、前記蓋体の下面から突出する部分が前記パッキンの厚さよりも短寸のリング状のガイド部が、前記パッキンの端面に密着して蓋体の周面に沿って設けられていることを特徴とする。
これにより、蓋体の締めつけに多少のバラツキがあっても、パッキンは蓋体に突設されたガイド部により外方への飛びだしが抑制されるため、パッキンが蓋体と滅菌器本体の上面との間の隙間から外れない。よって、滅菌容器内の高圧蒸気が外に漏れることはない。
【0010】
また、本発明に係る請求項の縱型蒸気滅菌器は、滅菌器本体に設けられ、該滅菌器本体の上面に開口部を有する有底の円筒状の滅菌容器と、前記滅菌器本体の上面の前記開口部の脇に一端が支持部により回動自在に支持された弧状のアーム体と、前記滅菌器本体の上面の前記開口部を挟んで前記支持部と反対側に設けられ、前記アーム体の他端が嵌め込まれる抑え部と、前記アーム体の中央頂部に上下方向に貫通して螺合された螺竿と、該螺竿の上端に取り付けられ、螺竿を回動させて上下動させるハンドルと、前記螺竿の下端に取り付けられ、螺竿と共に上下動して前記開口部を閉塞可能な蓋体とを具備する縦型蒸気滅菌器であって、前記抑え部に設けられ、嵌め込まれた前記アーム体の他端から受ける圧力を検知する圧力センサと、該圧力センサが検出する圧力と予め設定された基準圧力を比較し、圧力センサが検出する圧力が該基準圧力を越えた場合に報知信号を出力する制御部とを具備することを特徴とする。
アーム体の他端を抑え部に嵌め込み、ハンドルを回して螺竿と共に蓋体を下げ、蓋体の下面で滅菌容器の開口部の口縁を所定の締付力で押圧し蓋体で開口部を閉塞すると、アーム体にはこの締付力に比例したその反力が加わる。従って、抑え部に設けた圧力センサでアーム体の他端から抑え部に加わる圧力を検知することにより、蓋体による滅菌容器の開口部の押圧力も検知できる。よって、報知信号が出力されるまでハンドルを操作して蓋体を締めつけ、報知信号が出力されたらハンドルの操作を停止することにより、蓋体による開口部の締めつけ力を略一定に揃えることができ、ひいては蓋体と滅菌器本体の上面との間の隙間の間隔をも揃えることができる。よって、隙間の間隔がバラツイてパッキンが蓋体と滅菌器本体の上面との間の隙間から外れるということを防止できる。
【0011】
また、本発明に係る請求項の縱型蒸気滅菌器は、滅菌器本体に設けられ、該滅菌器本体の上面に開口部を有する有底の円筒状の滅菌容器と、前記滅菌器本体の上面の前記開口部の脇に一端が支持部により回動自在に支持された弧状のアーム体と、前記滅菌器本体の上面の前記開口部を挟んで前記支持部と反対側に設けられ、前記アーム体の他端が嵌め込まれる抑え部と、前記アーム体の中央頂部に上下方向に貫通して螺合された螺竿と、該螺竿の上端に取り付けられ、螺竿を回動させて上下動させるハンドルと、前記螺竿の下端に取り付けられ、螺竿と共に上下動して前記開口部を閉塞可能な蓋体とを具備する縦型蒸気滅菌器であって、前記抑え部に設けられ、嵌め込まれた前記アーム体の他端を抑え始めたことを検出する抑え検出センサと、前記アーム体と前記螺竿との間に設けられ、アーム体に対して螺竿が初期位置から所定距離下動したことを検出する下動センサと、前記抑え検出センサを介して前記アーム体の他端が前記抑え部により抑え始められたことを検出した後に、前記下動センサを介して前記螺竿が所定距離下動したことを検出した場合に報知信号を出力する制御部とを具備することを特徴とする。
これにより、アーム体の他端が抑え部により押さえ付けられ始めた時点からの螺竿の下動量を一定にした蓋体の締めつけが可能となる。そしてアーム体と滅菌器本体の上面との間の距離は一定であるから、蓋体と滅菌容器の開口部が開口する滅菌器本体の上面との間の隙間の距離も一定となり、バラツキがなくなる。よって、蓋体と滅菌容器の開口部が開口する滅菌器本体の上面との間の隙間の距離がパッキンが外れない距離となるように螺竿の下動量を設定しておくことで、確実にパッキンの外れない蓋体の締めつけが行える。
【0012】
また、上記各縱型蒸気滅菌器の、前記螺竿と前記ハンドルとの間に、該ハンドルから前記螺竿に加えられるトルクが一定トルクとなるように螺竿に対してハンドルを空回りさせるトルクリミッタをさらに設けると、不注意によりハンドルを回しすぎて、パッキン等の蒸気滅菌器の各構成要素に過度の圧力を加えて故障の原因を発生させることも機械的に防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る縱型蒸気滅菌器の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
まず、縱型蒸気滅菌器10の基本構成は従来例と略同じであり、従来例で説明した構成と同じ構成については同じ符号を付し、詳細な説明は省略して、まず縱型滅菌器10全体構成の概要を説明する。そして、次に各実施の形態毎にその特徴部分について詳細に説明する。
なお、全体構成は各実施の形態について共通である。
縱型蒸気滅菌器10の全体構成の概要は、滅菌器本体54と、滅菌器本体54に設けられた滅菌容器52と、一端が滅菌器本体54の上面54aの開口部52aの脇に支持部58により回動自在に支持されたアーム体56と、嵌め込まれたアーム体56の他端を抑える抑え部60と、アーム体56の中央頂部に設けられた雌螺部64に上下方向に貫通して螺合された螺竿62と、螺竿62の上端に取り付けられたハンドル66と、螺竿62の下端に取り付けられた蓋体68と、蓋体68の下面に取り付けられたパッキン70とを有する。
【0014】
(第1の実施の形態)
本実施の形態の目的は、蓋体68の滅菌器本体54の上面54aに対する締めつけが不十分な場合でも、パッキン70が滅菌容器52に供給された高圧蒸気から受ける圧力によって、蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wから外れ無いようにすることである。
そして、その特徴部分は、上述した全体構成に加えて図4に示すように、パッキン70が取り付けられた蓋体68の下面に、パッキン70を取り囲むリング状のガイド部12を突設させた点である。
パッキン70は通常は蓋体68の下面周縁部分に配置されているため、図4では蓋体68の周面に短寸の筒体14を取り付け、この筒体14の下端を蓋体68の下面から若干突出させることにより、ガイド部12としている。これにより、ガイド部12は完全にパッキン70全体を囲み、その内周面はパッキン70の外周面と当接してパッキン70の隙間Wからの外れを防止する。言い換えれば、このガイド部12により蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔が、パッキン70の全部若しくは一部をガイド部12の内側に残した状態でガイド部12部分で狭められ、パッキン70の外方への移動が規制されるのである。本例ではパッキン70全体がガイド部12の内側に残った状態である。
なお、筒体14とガイド部12が蓋体68と一体になっている場合もある。
【0015】
ここで本実施の形態の参考図としての図5に示すように、蓋体68の下面に、蓋体68の外径よりも若干小径のリング状突部をガイド部12として設けると共に、パッキン70の上面に凹部70bを設け、パッキン70を、その凹部70bをガイド部12に嵌め込むようにして蓋体68の下面に取り付ける構造としても良い。この場合には、ガイド部12はパッキン70全体を取り囲む構成ではないが、パッキン70の一部を取り囲む構成であるといえる。
この構成では、このガイド部12により蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔が、パッキン70の一部がガイド部12の内側に残った状態で部分的に狭められる。よって、この内側部分がガイド部12に引っ掛かってパッキン70の外方への移動が抑制されるのである。
【0016】
(第2の実施の形態)
本実施の形態の目的は、蓋体68の滅菌器本体54の上面54aに対する締めつけを、パッキン70が外れない程度の所定の締付力でバラツキなく行うということにある。
このように締め付けを一定の圧力で行うようにすると、通常はパッキン70は、蓋体68の形状に合わせた所定の仕様(一定の形状、材質)で製造されるため、この圧力を蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとから受けたパッキン70は略一定の厚さに縮む。よって、蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間隔も揃うということになる。従って、圧力を適当な値に設定すれば、蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔をパッキン70が外れない程度の間隔とすることができる。
【0017】
そして、その構成上の特徴部分は、上述した全体構成に加えて図6に示すように、抑え部60に、嵌め込まれたアーム体56の他端から受ける圧力を検知する圧力センサ16を設けると共に、圧力センサ16が検出する圧力と予め設定された基準圧力を比較し、圧力センサ16が検出する圧力が基準圧力を越えた場合に報知信号aを出力する制御部18を設けた点である。
ここで、報知信号aは、例えばブザー、スピーカ等の鳴動手段、またランプ、発光ダイオード、表示パネル等の発光・表示手段等で構成される報知部20に出力され、作業者に締め付け力が予め設定した圧力値に達したことを知らせることができる。
【0018】
縱型蒸気滅菌器10の動作を説明する。
作業者がアーム体56の他端を抑え部60に嵌め込み、ハンドル66を回して螺竿62と共に蓋体68を下げ、滅菌容器52の開口部を閉塞し、さらに蓋体68の下面68bを滅菌器本体54の上面54aに押し当てるようにして締めつけ始めると、アーム体56にはこの締付力に比例したその反力が加わる。これにより抑え部60に設けた圧力センサ16を用いてアーム体56の他端から抑え部60に加わる圧力を検知することで、結果として蓋体68による滅菌器本体54の上面54aに対する締付力を検知できる。
従って、作業者がハンドル66による蓋体68の締めつけ作業を開始した後に、報知信号aが出力され、報知部20による報知動作が行われた時点でハンドル66による蓋体68の締めつけ動作を停止すれば、略一定の締付力で蓋体68を締めつけたことになり、バラツキの少ない締めつけが可能となる。そして、締付力がばらつかないということは、結果として蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔も所定の間隔に略揃うため、パッキン70が外れることを抑止できる。
【0019】
(第3の実施の形態)
本実施の形態の目的は、パッキン70が蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔を、パッキン70に滅菌容器52内に供給された高圧蒸気から圧力が加わってもパッキン70が蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wから外れない程度の所定の間隔にバラツキなく直接揃えるようにすることにある。
そして、その構成上の特徴部分は、上述した全体構成に加えて図7に示すように、抑え部60に設けられ、抑え部60が嵌め込まれたアーム体56の他端を抑え始めたことを検出する抑え検出センサ22と、アーム体56と螺竿62との間に設けられ、アーム体56に対して螺竿62が初期位置から所定距離下動したことを検出する下動センサ24と、抑え検出センサ22を介してアーム体56の他端が抑え部60により抑え始められたことを検出した後に、下動センサ24を介して螺竿62が所定距離下動したことを検出した場合に報知信号aを出力する制御部18とを具備することである。
また、第2の実施の形態と同様に、報知信号aを受けて作業者にその旨を報知する報知部20も設ける。
【0020】
ここで、抑え検出センサ22は、一例として図8に示すように抑え部60に設けた第1リミットスイッチで実現できる。この第1リミットスイッチ22はアーム体56の他端の上面56aが、抑え部60の内部上面60aと接触した際に初めてスイッチがオンし、離れた際にはスイッチがオフするように取り付けられている。
【0021】
また、下動センサ24は、一例として図9に示すように、螺竿62に外嵌するように一体に取り付けられ、下面に後述する第2リミットスイッチを作動させるカム26が形成された検出筒体28と、アーム体56の雌螺部64付近に、取付金具30を介して取り付けられた第2リミットスイッチ32とから成る。なお、34は螺竿62の下方への移動量を規制するため、螺竿62に外嵌されて検出筒体28の内側に配置された規制筒体である。
この下動センサ24の動作原理は、螺竿62が回動すると、それに伴って検出筒体28もまた回動する。そして図10に示すように最初は検出筒体28の下面に形成されたカム26と第2リミットスイッチ32の作動レバー32aとは干渉しない位置にあるが、検出筒体28が所定角度回転すると、カム26は作動レバー32a方向に移動してカム26の円弧状の移動経路上に配置された作動レバー32aと当接し、第2リミットスイッチ32はオンする。この際、検出筒体28は所定角度の回転により、この角度と螺竿62のネジピッチに基づいて決定される所定距離だけ下方へ移動する。
【0022】
よって、初期位置における検出筒体28の下面に形成したカム26と作動レバー32aとの位置関係を、螺竿62のネジピッチやハンドル66の締付回動量を考慮しつつ適当な位置とすることで、螺竿62が初期位置から所定距離下動した時点で、検出筒体28のカム26が第2リミットスイッチ32の作動レバー32aを下方に押し、第2リミットスイッチ32がオンするようにできる。
そしてアーム体56と滅菌器本体54の上面54aとの間の距離はアーム体56の他端が抑え部60に嵌め込まれて抑えられた状態では一定であるから、螺竿62の下動量と、蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔との間には反比例の関係が成り立ち、螺竿62の初期位置からの下動量を検出しつつその下動量を一定にすることにより、直接的に蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔を一定にすることが可能となる。
なお、下動センサ24としては上述したもの以外に、種々の測距センサを用いることができる。
【0023】
縱型蒸気滅菌器10の動作を説明する。
作業者がアーム体56の他端を抑え部60に嵌め込み、ハンドル66を回して螺竿62と共に蓋体68を下げ、滅菌容器52の開口部を閉塞し、さらに蓋体68をパッキン70を介して滅菌器本体54の上面54aに押し当てる。アーム体56の他端を抑え部60に嵌め込んだ当初、アーム体56の他端の上面56aと抑え部60の内部上面60aとの間に隙間が生じている場合もあるが、ハンドル66を回して螺竿62を下げ蓋体68を滅菌器本体54の上面54aに押し当てるようにすることでアーム体56は、その一端側を起点としてその他端側が上方に移動し、抑え部60の内部上面60aと当接して第1リミットスイッチ22がオンする。この状態における螺竿62のアーム体56に対する位置を上述した初期位置とする。なぜなら、アーム体56は抑え部60により抑えられて他端が上方に移動しないから、これ以後さらに螺竿62を下げて初めて実際に蓋体68から滅菌器本体54の上面54aに押圧力が加わるからである。
【0024】
さらにハンドル66を同方向へ回すと、螺竿62はこの初期位置からさらに下方へ移動し、螺竿62の移動に伴って検出筒体28もまた下方へ回動しつつ移動する。そして所定の角度だけハンドル66や螺竿62が回転すると、検出筒体28の下面に形成するカム26が移動して作動レバー32aを押し、第2リミットスイッチ32をオンさせるが、この際螺竿62は回動量と螺竿62のネジピッチで決まる距離だけ下方へ移動している。
【0025】
制御部18では、第1リミットスイッチ22がオンであり、かつ第2リミットスイッチ32がオンであることを検出すると、報知信号aを出力する。
報知部20ではこの報知信号aの入力を受けて、第2の実施の形態と同様に鳴動、もしくは発光して報知動作を行う。
作業者は報知動作が行われた時点でハンドル66による蓋体68の締めつけ動作を停止すれば、螺竿62が一定量だけ初期位置から下動した状態で螺竿62の移動を停止することができる。よって、必ず蓋体68と滅菌器本体54の上面54aとの間の隙間Wの間隔を、パッキン70が外れない間隔に設定できる。
【0026】
また、上述した各実施の形態において、さらに螺竿62とハンドル66との間に、ハンドル66から螺竿62に加えられるトルクが基準トルクを越えた場合に螺竿62に対してハンドル66を空回りさせるトルクリミッタ36を設けるようにしても良い。これにより、ハンドル66から螺竿62に加えられるトルクが一定トルクとなるので、不注意でハンドルを回しすぎて、パッキン70、蓋体68等の蒸気滅菌器10の各構成要素に故障の原因となるような過度の圧力を加えることを機械的に防止できる。
なお、トルクリミッタ36は一例として図11に示すように、ハンドル66内に回動自在に嵌め込まれる螺竿62の上端に形成された円板部38と、円板部38の外周面に開口し、螺竿62の回転軸から放射状に延びる孔部40と、この孔部40内にバネ42により外方へ常時付勢されて収納された球体44と、螺竿62の円板部38が嵌め込まれるハンドル66の円筒状の取付孔66aの内周面に形成された球体44が嵌まり込む凹部46とで構成できる。
【0027】
その動作は、螺竿62に対してハンドル66を回転させると、ハンドル66の凹部46と螺竿の球体44とが一致した場所でバネ42により付勢された球体44が凹部46に嵌まり込む。これにより、ハンドル66と螺竿62の円板部38とは球体44を介して連結され、ハンドル66を回すと螺竿62も回動する。
しかし、蓋体68が滅菌器本体54の上面54aと当接し、螺竿62の下動が規制され始めた場合のように、螺竿62に回動を阻止しようとする外力が加わり、その外力が大きくなって来ると、球体44に凹部46から加わる孔部40内に押し込まれる力も次第に大きくなり、その押し込み力が球体44を付勢するバネ42の付勢力を越えると、球体44が孔部40内に移動し、球体44と凹部46との嵌合が解けてハンドル66が螺竿62に対して空回りするのである。
【0028】
以上、本発明の好適な実施の形態について種々述べてきたが、本発明は上述する実施の形態に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0029】
【発明の効果】
本発明に係る請求項1記載の発明によれば、蓋体の締めつけに多少のバラツキがあってもパッキンが外れないようにすることができるという効果がある。また、請求項2乃至3の発明によれば、蓋体の締めつけにバラツキが生じにくくすることができ、蓋体と滅菌器本体の上面との間の隙間の間隔を、パッキンが外れない間隔に揃えることが容易にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 縱型蒸気滅菌器の一般的な構成を示す正面から見た説明図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 従来の縱型蒸気滅菌器の蓋体へのパッキンの取付構造を示す説明図である。
【図4】 本発明に係る縱型蒸気滅菌器の第1の実施の形態での蓋体へのパッキンの取付構造を示す説明図である。
【図5】 図4に示す第1の実施の形態についての参考図である。
【図6】 本発明に係る縱型蒸気滅菌器の第2の実施の形態でのアーム体が嵌め込まれた抑え部の構造を示す図2に於けるA−A断面図である。
【図7】 本発明に係る縱型蒸気滅菌器の第3の実施の形態での制御系の構成を示すブロック図である。
【図8】 図7のアーム体が嵌め込まれた抑え部の構造を示す要部斜視図である。
【図9】 図7の下動センサの構成を示す分解斜視図である。
【図10】 図9の下動センサの動作原理を示す説明図である。
【図11】 トルクリミッタの一例の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
12 ガイド部
52 滅菌容器
52a 滅菌容器の開口部
54 滅菌器本体
54a 滅菌器本体の上面
56 アーム体
58 支持部
60 抑え部
62 螺竿
66 ハンドル
68 蓋体
70 パッキン

Claims (4)

  1. 滅菌器本体に設けられ、該滅菌器本体の上面に開口部を有する有底の円筒状の滅菌容器と、
    前記滅菌器本体の上面の前記開口部の脇に一端が支持部により回動自在に支持された弧状のアーム体と、
    前記滅菌器本体の上面の前記開口部を挟んで前記支持部と反対側に設けられ、前記アーム体の他端が嵌め込まれる抑え部と、
    前記アーム体の中央頂部に上下方向に貫通して螺合された螺竿と、
    該螺竿の上端に取り付けられ、螺竿を回動させて上下動させるハンドルと、
    前記螺竿の下端に取り付けられ、螺竿と共に上下動して前記開口部を閉塞可能な板状の蓋体と、
    該蓋体の下面周縁に形成された凹部に、上面に形成された突部が嵌合して取り付けられ、前記蓋体が開口部を閉塞した前記滅菌容器内に蒸気圧力が加えられた際に、前記開口部の口縁と密着して滅菌容器内の蒸気が漏れ出さないように、前記開口部側に横V字状の凹部が開口され且つ前記凹部の開口側ほど肉厚が薄く形成されたリング状のパッキンとを具備する縦型蒸気滅菌器であって、
    前記蓋体と滅菌容器の上面との間に隙間が形成され、前記滅菌容器内に蒸気圧力が加えられたとき、前記パッキンの突部と蓋体の凹部との嵌合が外れても、前記パッキンの蓋体の外方への移動を規制できるように、前記蓋体の下面から突出する部分が前記パッキンの厚さよりも短寸のリング状のガイド部が、前記パッキンの端面に密着して蓋体の周面に沿って設けられていることを特徴とする縦型蒸気滅菌器。
  2. 滅菌器本体に設けられ、該滅菌器本体の上面に開口部を有する有底の円筒状の滅菌容器と、
    前記滅菌器本体の上面の前記開口部の脇に一端が支持部により回動自在に支持された弧状のアーム体と、
    前記滅菌器本体の上面の前記開口部を挟んで前記支持部と反対側に設けられ、前記アーム体の他端が嵌め込まれる抑え部と、
    前記アーム体の中央頂部に上下方向に貫通して螺合された螺竿と、
    該螺竿の上端に取り付けられ、螺竿を回動させて上下動させるハンドルと、
    前記螺竿の下端に取り付けられ、螺竿と共に上下動して前記開口部を閉塞可能な蓋体とを具備する縦型蒸気滅菌器であって、
    前記抑え部に設けられ、嵌め込まれた前記アーム体の他端から受ける圧力を検知する圧力センサと、該圧力センサが検出する圧力と予め設定された基準圧力を比較し、圧力センサが検出する圧力が該基準圧力を越えた場合に報知信号を出力する制御部とを具備することを特徴とする縦型蒸気滅菌器。
  3. 滅菌器本体に設けられ、該滅菌器本体の上面に開口部を有する有底の円筒状の滅菌容器と、
    前記滅菌器本体の上面の前記開口部の脇に一端が支持部により回動自在に支持された弧状のアーム体と、
    前記滅菌器本体の上面の前記開口部を挟んで前記支持部と反対側に設けられ、前記アーム体の他端が嵌め込まれる抑え部と、
    前記アーム体の中央頂部に上下方向に貫通して螺合された螺竿と、
    該螺竿の上端に取り付けられ、螺竿を回動させて上下動させるハンドルと、
    前記螺竿の下端に取り付けられ、螺竿と共に上下動して前記開口部を閉塞可能な蓋体とを具備する縦型蒸気滅菌器であって、
    前記抑え部に設けられ、嵌め込まれた前記アーム体の他端を抑え始めたことを検出する抑え検出センサと、前記アーム体と前記螺竿との間に設けられ、アーム体に対して螺竿が初期位置から所定距離下動したことを検出する下動センサと、
    前記抑え検出センサを介して前記アーム体の他端が前記抑え部により抑え始められたことを検出した後に、前記下動センサを介して前記螺竿が所定距離下動したことを検出した場合に報知信号を出力する制御部とを具備することを特徴とする縦型蒸気滅菌器。
  4. 前記螺竿と前記ハンドルとの間には、該ハンドルから前記螺竿に加えられるトルクが一定トルクになるように螺竿に対してハンドルを空回りさせるトルクリミッタが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の縦型蒸気滅菌器。
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