JP3949901B2 - リン含有分の低い米ぬか油の製造方法 - Google Patents

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【0001】
発明の分野
本発明は、リン含有分の低い米ぬか油の製造方法に関する。より詳細には、本発明は物理もしくは化学精製によるさらなる加工のための米ぬか油の予備処理の方法に関する。予備処理はリン含有糖脂質を含む全てのリン含有化合物の除去を目的としている。
【0002】
発明の背景
ホスホ糖脂質の存在のために、未精製の米ぬか油は、既知の化学法によって、物理精製に要求されるレベルにまで脱ガム処理されることができない。
【0003】
米ぬか油は重要な植物油である。インドは年間約5,00,000トンの米ぬか油を生産している。米ぬか油は、そのバランスのある脂肪酸組成及び栄養上有益な成分、例えば、γ−オリザノール、スクアレン、トコフェロール、トコトリエノール等の存在のために、優れた食用油であると考えられる(deDecker, E.A.M.及びKorver,O., Nutr. Rev., 1996, 54(11), S120)。中国及び日本においては、米ぬか油は最も好ましい食用油の1つであり、「心油」としても一般に知られている。不運にも、インドがこの商品の最大の製造者であるが、生産された米ぬか油の約10%しか、直接的な人の消費に向かっていない。米ぬか油の精製にまつわる問題に、高い遊離脂肪酸含有分、高いワックス含有分、高い非鹸化性物質含有分及び濃い色の全てが加わっている。
【0004】
最も高い品質の食用油の製造のために、精製プロセスは、一般に、脱ガム処理、脱酸処理、漂白処理及び脱臭処理の工程を含む。近年、脱ガム処理を、特に、より効率的でかつコスト有効性があるようにするための多大な努力がなされてきた。この関係での望ましい目標は、次いで真空蒸留(物理精製)により脱酸処理ができる程度にまで油を脱ガム処理することである。この蒸留脱酸処理は、廃棄物が生ぜずかつ精製損失がかなり低減される点で、従来のアルカリ中和法と比較して非常に有利である。しかしながら、この物理精製法のための前提条件はホスファチドの含有分が非常に低いことであり、すなわち、油中のリンの含有分が15ppm未満であり、好ましくは10ppm未満であることである。5ppm未満のリン含有分が理想的である。高いFFAを含有する油(例えば、米ぬか油)では、物理精製は好ましい加工の態様である。非常に良好な品質の出発材料を用いたときにのみ望ましい結果が得られることを実経験は示している。それ故、物理精製をうまく行うためには、効果的な予備処理工程が極度に重要である。初期の品質に関係なく、全ての脂肪及び油を物理精製に付すことを可能にする効率的な予備処理法は存在しない(Forster, A.及びHarper, A.J. J.Am. Oil Chem. Soc., 69, 1983, 265)。予備処理工程における油からの非所望成分の不完全な除去は、幾つかの場合には、漂白処理工程におけるブリーチングアースの使用を増加することにより補われている(Ohlson, R. J. Am. Oil Chem. Soc., 69, 1992, 195)。
【0005】
このため、スチーム精製の前の未精製油の予備処理を主に重要視しなければならない。これは、高温での操作の間に色が濃くなり又は他の悪影響を与える変化を生じさせ、このため、油の品質を低下させることがある油の成分を除去することを目的とすべきである。実際、物理精製の技術は、上流での加工、すなわち、脱ガム処理及び漂白処理において、ガム及び他の不純物をどのように除去するかにかかっていると言われている(Norris, F.A., Bailey's Industrial Oil and Fat Products, Vol. 3, T.H. Applewhite(編), John Wiley & Sons, NY, 1985)。それ故、物理精製の開発は予備処理法の開発に大きく依存している。
【0006】
脱ガム処理は最初の工程であり、ここで、未精製油が処理に付され、その後、遊離脂肪酸の除去の操作が行われる。脱ガム処理は、主として、油からホスホ脂質及び粘質物を除去し、そして脱ガム処理された油の品質は、一般に、リン及び微量金属の含有分によって判断される。もし、初期の段階で有効に除去されていないならば、これらの不純物は結果的に次の精製工程を阻害することがある。油中に存在するホスホ脂質は広く水和可能タイプと水和不能タイプに分類される。水和可能物は単純な水による脱ガム処理工程によって油から容易に除去されるが、水和不能物はある特殊な処理を必要とする。水和不能なホスファチドを除去するためには実用上、リン酸及びクエン酸が一般に使用される。しかしながら、これらの酸は油中に可溶性でないので、望ましい結果を得るためには徹底的に混合されねばならない。
【0007】
物理精製を行おうとする油の原料の厳格な要求により、幾つかの新規の脱ガム処理法及び予備処理工程における新規の吸収剤の開発が行われた。種々のタイプの脱ガム処理法の開発を参照することができる。アルコン法が開発され、水による脱ガム処理により大豆油の取引仕様を達成した(Kock, M., Proceedings of Second ASA Symposium on Soybean Processing, American Soybean Association, 1981)。後に、それは油のスチーム精製に発展した(Penk, G., ISF-AOCS World Congress, Tokyo, 1986で提出された論文)。物理精製に適した油を得るために、ブリーチングアースの一部を合成シリカヒドロゲルであるTrisylにより置き換えることにより乾燥脱ガム処理法が若干変更された(Welsh, W.A.及びParent, Y.O. Eur.Pat.EP0185 182, 1986)。酸による脱ガム処理の種々の変更も提案されている(Mag. T.K.及びReid, M.P., 米国特許第4,240,972号、1980 ; Carlson,K.F.Bailey's Industrial Oil and Fat Products, Vol.4、第5版、Y.H.Hui(編), John Wiley & Sons Inc., New York, 1996)。超脱ガム処理はUnileverにより開発されており(Segers, J.C., Fette Seifen Anstrichm., 84, 1982, 543)、他の者により改良されている(Kaji, T., Eur. Pat. EP0269, 277, 1988; Van de Sande, R.L.K.M.及びSegers, J.C.,Eur.Pat.EP0348004、1989)。別のグループの科学者は、TOP脱ガム処理として一般に知られている、トータル脱ガム処理法を開発した(Dijkstra, A.J.及びVan Opstal, 米国特許第4,698,185号、1987)。この方法は、リン及び鉄の量を低減し、物理精製を受けることができる品質の油を得るために有用であることが訴えられている(Dijkstra, A.J., Proceedings of World Conference on Oilseed Technology and Utlization, Budapest, Hungary, T.H. Applewhite(編), AOCS, Champaign, Illinois, 1993, 138)。
【0008】
不運なことに、未精製米ぬか油に応用したときに、これらのどの方法も低いリン含有分の油を生じさせない。ホスホリパーゼA2を用いた酵素法でさえ、満足いくものではなかった。しかしながら、リパーゼG(脱ガム処理に通常に使用されている酵素ではない)を使用した方法は、満足される結果を与えることが判った(T.N.B. Kaimalら、India Pat. 184,701(2000))。我々の継続した研究により、油中にリン含有糖脂質が存在する米ぬか油の脱ガム処理に困難であることが判った(未公開の結果)。これらのホスホ糖脂質は既知の脱ガム処理によっては除去されず、そしてイソプロパノール又はエタノールのようなアルコール溶剤による未精製油の抽出により、油からこれらの化合物を除去することに成功した(インド特許出願中)。この方法は、満足できる結果を与えたが、有機溶剤の使用及び結果としてプロセスの間の有機相中の油の損失が欠点と考えられる。これにより、結果を得るための非溶剤法をさらに探求した。
【0009】
発明の目的
本発明の主な目的は、エタノールアミンのような有機緩塩基と、ホスホ糖脂質の酸性ホスフェート基とを反応させることによるホスホ糖脂質の除去方法を提供することである。
本発明の別の目的は、リンを含有しない米ぬか油を得るための単純で、経済的でかつ急速な方法を提供することである。
【0010】
発明の要旨
したがって、本発明は、脱ガム処理された米ぬか油中の残留リンのもとになるホスホ糖脂質を実質的に除去するための未精製米ぬか油の処理により、リン含有分の低い(<10ppm)米ぬか油を製造するための方法であって、
a)5%の沸騰水により未精製米ぬか油を周囲温度において処理し、そして形成されたスラッジを分離して、清浄化された油を得ること、
b)このようにして得られた清浄化された油を0.5〜10%の、モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンからなる群より選ばれる試薬によって処理して、前記リン含有分の低い油を得ること、
を含む方法を提供する。
【0011】
本発明の1つの態様において、工程(b)において、充分な時間の接触の後に、さらなる量の沸騰水(5%)を添加し、そしてこのように形成されたスラッジを除去してリンが10ppm未満である油を得る。
【0012】
本発明のさらなる態様において、工程(a)において得られた清浄化された油は工程(b)において、存在する遊離脂肪酸を中和するために要求される理論量よりも10%過剰の前記試薬によって処理すること、次いで、前記混合物の5%の量のさらなる量の沸騰水によって処理し、遊離脂肪酸が0.5%未満である油を得ること、前記油を漂白処理及び脱臭処理し、油中に存在する微小栄養素を無傷のまま、リン含有分が10ppm未満である油を得る。
【0013】
本発明のさらなる態様において、工程(a)において、形成されたスラッジの分離を遠心分離、ろ過又は他のいずれかの適切な方法により行う。
【0014】
同時に行う脱ワックス脱ガム処理プロセスと組み合わせた本発明の方法は、物理精製に適切な低いリン含有分の油を生じ、又は、さらには、油中に存在する遊離脂肪酸と化合するために充分な試薬が存在するならば脱酸処理をも行うことができる。処理工程を減らすだけでなく、本発明は他の経済的な利点をも有する。
【0015】
本発明は、脱ガム処理された米ぬか油中の残留リンのもとになるホスホ糖脂質を実質的に除去するための方法であって、それにより、リン含有分が低く(<10ppm)かつ物理精製に適切な油を生じさせ、又は、場合によっては、単一の工程で脱酸処理をも行える方法であって、この方法は、a)5%の沸騰水により未精製油を周囲温度において処理し、そして形成されたスラッジを、遠心分離、ろ過又は他のいずれかの適切な方法によって分離すること、b)このようにして得られた清浄化された油を0.5%の、モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンによって処理し(もし、油が次に、物理精製に付されるならば)、そして充分な接触時間の後に、さらなる量の沸騰水(5%)を加え、そして上記のように、形成されたスラッジを除去し、リンが10ppm未満である油を得て、又は、(c)存在する遊離脂肪酸を中和するために要求される理論量よりも10%過剰の試薬によって油を処理し、そして工程(b)のプロセスを繰り返し、0.5%未満のFFAの油を得て、この油は従来の漂白処理及び脱臭処理を受けて、油中に存在する微小栄養素を無傷のまま完全に精製された油を得ることができ、このため、従来のアルカリ精製によって可能であったよりも栄養的に優れた油を得ることができる方法を提供する。
【0016】
発明の詳細な説明
未精製米ぬか油は精製において多くの問題を抱える。これは、遊離脂肪酸が高い含有分であること、ワックスが高い含有分であること、非鹸化可能な物質が高い含有分であること、極性の脂質、特に糖脂質が高い含有分であること、及び、色が濃いことにより生じる。未精製米ぬか油は他の一般的な植物油のほぼ2倍の粘性である(Goplakrishna, A.G., J. Am. Oil Chem. Soc., 1993, 70, 895)。これらの全てのファクターは、従来のアルカリ精製に付されるときの高い精製損失に寄与する。これらの望ましくない成分の除去は、もし油を物理精製に付すならば必須であり、それ故、効率的な予備処理法が必要である。
【0017】
他の植物油とは異なり、米ぬか油は油から水を分離せず、それ自体の水又はより高い容積の水を保持することができるが観察された。これはこの油の非常にユニークな特徴であり、そして未精製米ぬか油と熱水との混合により容易に非常に濃いエマルジョンが形成できる。この特性は、脱ガム処理及び脱ワックス処理の同時処理を行うことができる方法を開発するために用いられた(Kaimal, T.N.B.ら、インド特許第183,639号、2000)。この特性は、油中に非常に界面活性の高い成分が存在しうることをも示しており、そして油中にリン含有糖脂質が存在することを突き止めた(公開されるべき研究)。このような化合物の存在により、油中のリン含有分が脱ガム処理のための既知の化学的方法のいずれによっても所望のレベルまで減じられない。同様に、リン酸もしくはクエン酸のような錯化剤もリン含有分の低減に役立たなかった。
【0018】
本発明において示されている目的のためには、エタノールアミンは以前には使用されていなかった。しかしながら、1995年の刊行物(Cousins, E.R.ら、J. Am. Oil Chem. Soc., 1955, 32, 561)は、他の化合物とともに、これらの化合物を、精製損失を低減する試みにおいて米ぬか油のアルカリ精製における添加剤として使用することを詳述している。筆者らは油中に高い表面活性成分が存在しうることに関しては言及しているものの、高い精製損失のもとになる成分の種類は明らかではなかった。本発明においては、これらの化合物は、分子中に存在するホスフェート基とおそらく化合することにより、ホスホ糖脂質を除去するために使用される。モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンは有効であるが、ジエタノールアミンで処理された油は色が薄く、このため、好ましい。
【0019】
ホスホ糖脂質を除去することに加えて、これらの試薬は油の脱酸処理に有用であることも見出された。このような脱酸処理の利点は当業者に明らかであろう。残留リンの除去及び脱酸処理は単一の工程で行うことができ、このように、プロセス工程を減らすことができる。さらなる利点は、これが周囲温度で行われ、エネルギーが節約されることである。アルカリ精製と比較したときに、なおさらなる利点は、栄養上有益なオリザノール及びトコトリエノールがこの処理で損失されないことにより生じる。なおもさらなる利点は、脂肪酸がエタノールアミドに転化されうるエタノールアミン塩として除去されることである。脂肪酸エタノールアミドは商業的に認知された界面活性剤であり、そしてアルカリ中和の間に生じる石鹸原料よりも価値がある。
【0020】
本発明は、単純な様式で、従来技術のどの既知の方法よりもずっと単純な様式で行うことができる。周囲温度での未精製米ぬか油は5体積%の沸騰水とともに30〜120分間攪拌して処理され、この混合物が60〜120分間沈降される。形成されたスラッジは遠心分離又はろ過により分離される。ワックス及び殆どのガムはこの段階で分離される。その後、上層液は、攪拌条件下に30〜120分間、2.0%のジエタノールアミンにより処理される(もし、油に物理精製を行おうとしているならば、エタノールアミン濃度は0.5%に低減される)。これに次いで、さらなる量(5体積%)の沸騰水を添加し、そして30〜60分間攪拌した。混合物を30〜60分間沈降させた後に、混合物を遠心分離し、ワックス、ガム及び遊離脂肪酸を含まない油を得た。このように得られた油のリン含有分は7〜9ppmの範囲であった。この油を従来の漂白処理及び脱臭処理に付して、精製プロセスを完了した。
【0021】
さらに、この方法は、油の脱酸処理を行うように変更することもでき、これにより、米ぬか油の場合に非常に多量の損失を伴う従来のアルカリ精製に代わる代替法が提供される。この方法は、以前に開発された同時脱ワックス/脱ガム処理法(インド特許第183,639号(2000))との組み合わせで、エタノールアミンにより未精製油を処理することを含む。低いレベル(約0.5%)で、エタノールアミン、特にジエタノールアミンが効果的な脱ガム剤として作用し、おそらくホスホ糖脂質のホスフェート基との反応により、リンが10ppm未満である油を生じる。より高い濃度では(油の遊離脂肪酸(FFA)含有分と化学量論的な量)、エタノールアミンは脱酸処理剤としても作用し、遊離脂肪酸が0.5%未満である油を生じる。これらの条件下に、脱ガム処理及び脱酸処理が単一の工程で組み合わされて、このため、未精製米ぬか油の精製を非常に単純化する。さらに、脱酸処理は周囲温度で行われ、これにより、エネルギーが節約できる。アルカリ精製とは異なり、エタノールアミン脱酸処理は油中に存在する栄養上重要なγ−オリザノールを除去しない。有機弱塩基であるから、油を鹸化することもなく、このため、精製の間の中和損失も抑制される。さらなる利点は、アルカリ中和において生じる石鹸原料よりも価値が高いエタノールアミドに転化される可能性のある脂肪酸エタノールアミン塩として脂肪酸が除去され、このため、エフルエントを生じないことである。これらの利点は、カセイソーダと比較して試薬が高価であることを打ち消すはずである。米ぬか油は従来の精製法によって精製することは困難である。
【0022】
以下の実施例は例示のために与えられ、それ故、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。
【0023】
例1
初期のリン含有分が358ppmであり、遊離脂肪酸含有分が7.98%であり、オリザノール含有分が1.35%であり、そして32.6Y+5.2R+0.2Bの色値(1cmセル、Lovibond)である未精製米ぬか油100gを、5体積%の沸騰水(すなわち、水>95℃)によって攪拌下に30分間処理し、60分間沈降させた。この混合物を遠心分離し、透明な油相を得た。この処理により、ワックスを実質的に含まずかつ90%のガムを除去した油が生じた。その後、この油を、30分間攪拌下に3%モノエタノールアミンで処理し、次いで、上記のように5体積%の沸騰水で処理し、60分間沈降させそして遠心分離し、リン含有分が10.9ppmでありかつ酸価(mgKOH/g)が0.9である油を生じた。
【0024】
例2
例1と同様に油を処理したが、モノエタノールアミンの代わりに3%ジエタノールアミンを用い、リン含有分が7.5ppmでありかつ酸価が0.8である油を生じた。
【0025】
例3
例1と同様に油を処理したが、モノエタノールアミンの代わりに3%トリエタノールアミンを用い、リン含有分が10.7でありかつ酸価が2.9である油を生じた。
【0026】
例4〜6
実験を例2と同様に行ったが、種々の濃度のジエタノールアミンを用いた。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
Figure 0003949901

Claims (4)

  1. 脱ガム処理された米ぬか油中の残留リンのもとになるホスホ糖脂質を実質的に除去するための未精製米ぬか油の処理によって、10ppm未満のリン含有分を有する米ぬか油を製造するための方法であって、
    a)未精製米ぬか油を周囲温度において5%の沸騰水によって処理し、そして形成されたスラッジを分離して清浄化された油を得ること、
    b)このようにして得た清浄化された油を、モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンからなる群より選ばれる、0.5〜10%の試薬によって処理して前記リン含有分を有する米ぬか油を得ること、
    を含む方法。
  2. 工程(b)において、充分な接触時間の後に、5%のさらなる量の沸騰水を加えて、そしてそのようにして形成されたスラッジを除去してリンが10ppm未満である油を得る、請求項1記載の方法。
  3. 工程(a)において得られた、清浄化された油を、工程(b)において、存在する遊離脂肪酸を中和するために必要とされる理論量よりも10%過剰の量の前記試薬によって処理すること、次いで、混合物の5%のさらなる量の沸騰水によって処理し、遊離脂肪酸が0.5%未満である油を得ること、前記油を漂白及び脱臭処理して、リンが10ppm未満であり、油中に存在する微小栄養素が実質的に無傷である油を得る、請求項1記載の方法。
  4. 工程(a)において、形成されたスラッジの分離を、遠心分離又はろ過により行う、請求項1記載の方法。
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