JP3949021B2 - ワーク保持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基盤、ガラス基板等をワークとして掴んで保持及び搬送するのに使用されるワーク保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のワーク保持装置として、クランプハンドタイプのものが知られている。このタイプの保持装置は、ハンドにワークを載せてワークを機械的に掴んで保持するような構造になっている。このタイプの保持装置によれば、ワークをハンドにより掴んで機械的に保持できることから、ワークを確実に搬送できることと、ワークを保持装置と共に搬送するときの搬送速度を速めることができるというメリットがある。
【0003】
クランプハンドタイプのワーク保持装置として、例えば、特開平11−11664号公報に開示された「ワーク保持機構」が挙げられる。この保持機構は、固定保持部品と、この固定保持部品に対して進退移動自在な可動保持部品と、真空源からの真空の供給・停止により駆動されるピストンが摺動自在に設けられたシリンダと、ピストンの移動を可動保持部品に伝達する駆動ロッドと、シリンダに対する真空源からの真空の供給を制御する制御弁とを備える。そして、シリンダへの真空の供給を制御弁により制御することにより、ピストンを進退移動させて駆動ロッドを直線的に進退移動させることにより、固定保持部品と可動保持部品との間でワークを保持したり、その保持を解除したりするようになっている。
【0004】
又、この保持機構を使用してワークを搬送するには、基本的に以下の7工程が必要になる。ワーク保持機構は、一般に搬送ロボット等の外部機構と組み合わされてワークの保持・搬送に使用される。
(1)外部機構が保持機構をワークの下側に移動させる工程。
(2)外部機構が保持機構を数mm上昇させてワークを持ち上げる工程。
(3)保持機構がワークを掴む工程。
(4)外部機構が保持機構とその上のワークを一緒に移動させる工程。
(5)移動先で保持機構がワークの掴みを解除する工程。
(6)外部機構が保持機構を数mm下降させてワークを下ろす工程。
(7)外部機構が保持機構をワークの下側から移動させる工程。
【0005】
更に、この保持機構では、ワークが保持されている状態を検出することができる構成を備える。即ち、シリンダの保持動作による負荷状態がシリンダの動きを制御する制御弁の近くで圧力変動として圧力センサにより検出される。これにより、制御弁の動作開始後の時間経過と圧力変動経過とを検出することにより、ワークが保持されている状態を検出するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来公報のワーク保持機構では、ピストンや駆動ロッドがシリンダに対して摺動自在に設けられることから、その駆動部分でパーティクル等の異物が発生した。もっとも、このワーク保持機構には、ワークの保持動作により発生する異物を、真空源からの真空を利用して吸い込む経路が設けられており、異物を除去するようになっている。しかしながら、発生する異物が全て除去される保証はなく、異物発生そのものを防止できないことから、除去仕切れない異物が環境を汚したり、真空引きした異物が詰まって保持機構自体の動作に悪影響を及ぼしたりするおそれがあった。特に、この種の保持機構は、半導体製造装置などのクリーンな環境で使われることが多く、保持機構それ自体からの異物の発生は極力抑えられなければならない。
【0007】
又、前記ワーク保持機構では、上記した一連の7工程によりワークを保持して搬送するものであるが、ワークの保持・搬送時間を現状よりもさらに短くするために、工程数を減らすことが望まれる。
【0008】
更に、前記ワーク保持機構では、ワークが保持されている状態を検出することは可能であるが、ワークが正常に掴まれて保持されているか否かについては検出することができなかった。この正常保持状態の検出が可能となれば、ワークの保持・搬送のための一連の工程の途中でワークの正常保持状態を確認することができ、保持機構の搬送タイミングを早めることができ、ワークの保持・搬送に要する時間の更なる短縮化も可能となる。
【0009】
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、パーティクル等の異物の発生を抑えることを可能にしたワーク保持装置を提供することにある。この発明の第2の目的は、第1の目的に加え、ワークの保持・搬送のための工程数を減らすことを可能にしたワーク保持装置を提供することにある。この発明の第3の目的は、第1の目的に加え、ワークが正常に保持されている状態を検出することを可能にしたワーク保持装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、本体枠に設けられた駆動源により可動枠を移動させることにより、可動枠と本体枠との間でワークを掴んで保持するワーク保持装置において、可動枠を弾性変形可能な変形部材を介して本体枠に支持したことを趣旨とする。
【0011】
上記発明の構成によれば、ワークを保持するために可動枠が駆動源により移動させられるが、可動枠が変形部材を介して本体枠に支持されていることから、可動枠が本体枠に対して摺動することが無い。
【0012】
上記第2の目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、変形部材は、平行に配置され、かつ可動枠の移動方向に対して傾けて配置された複数の板ばねであることを趣旨とする。
【0013】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、変形部材としての複数の板ばね、本体枠及び可動枠により平行四辺形が構成される。そして、可動枠がその移動方向へ移動するときに、複数の板ばねも移動方向に変形するが、このとき、板ばね、本体枠及び可動枠よりなる平行四辺形の関係が保たれることから、可動枠は水平方向及び垂直方向の移動を伴いながら上記移動方向へ移動することになる。
【0014】
上記第3の目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ワークの有無を検出するためのワーク検出手段と、駆動源の動作部の位置を検出するための動作位置検出手段とを備えてそれぞれの出力信号により前記ワークの保持状態を把握することを趣旨とする。
【0015】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、ワーク検出手段によりワークの存在が検出され、ワークを掴むために可動枠を移動させているときの駆動源の動作部の位置が動作位置検出手段により検出される。従って、これらが同時に検出されることを条件に、ワークが正常に掴まれていることを検出することが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のワーク保持装置を具体化した一実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1に、この実施の形態のワーク保持装置の平面図を示す。図2に、同じくワーク保持装置の側面図を示す。このワーク保持装置は、本体枠1に設けられた駆動源としてのエアピストン2により可動枠としての基盤ベース3を移動させることにより、基盤ベース3と本体枠1との間でワークWを掴んで保持するものである。この実施の形態では、ワークWとして、半導体基盤やガラス基板等が対象となる。
【0018】
本体枠1は、外形が直方体形状をなす主枠4と、その主枠4の先端側にて翼形状をなす翼枠5とを含む。図2に示すように、主枠4に設けられたエアピストン2は、伸縮自在なベローズ6と、ベローズ6の先端に設けられた動作部としてのピストン7とを含む。ベローズ6の基端は、主枠4に固定された管継手8に接続され、その管継手8を通じて外部よりエアの供給を受ける。ピストン7の先端側には、ばね受け9が固定され、そのばね受け9に対向するように主枠4にも別のばね受け10が固定される。そして、両ばね受け9,10の間に圧縮タイプのコイルばね11が設けられる。このように、ピストン7は、その軸線方向における前後両端がコイルばね11とベローズ6とに挟まれて主枠4に支持される。従って、ベローズ6にエアが供給されることにより、ベローズ6が伸びてピストン7が押され、ピストン7がコイルばね11の付勢力に抗して移動する。ベローズ6へのエア供給が停止されることにより、コイルばね11の付勢力によりピストン7が押し戻され、ベローズ6が縮む。このように、ベローズ6が伸縮する範囲でその伸縮方向に沿ってピストン7が進退移動することになる。
【0019】
図1に示すように、基盤ベース3は、平面略Y字形をなし、その基部3aは主枠4の中に組み入れられ、かつピストン7等の下側に配置され、補強板12を介してピストン7に連結される。この状態で、基盤ベース3の基部3aは、弾性変形可能な変形部材13を介して主枠4に支持される。この実施の形態で、変形部材13は、複数の板ばね13a,13bにより構成される。これら板ばね13a,13bは、2枚1組をなして2組構成され、各組の板ばね13a,13bがピストン7等を挟んだかたちで線対照に配置される。図2に示すように、各組の2枚の板ばね13a,13bは、2枚平行に配置され、かつ基盤ベース3の移動方向(矢印Aで示す方向)に対して傾けて配置される。各板ばね13a,13bは上端が主枠4の天板4aに固定され、下端が補強板12を貫通して基部3aに固定される。
【0020】
図3に、本体枠1の側面を断面図に示す。この実施の形態で、図3に示すように、各組の板ばね13a,13b、主枠4の天板4a及び基盤ベース3(基部3a)により平行四辺形が構成される。ここで、ピストン7が進退移動することにより、基盤ベース3は同方向へ移動することになる。この移動の際、各組の2枚の板ばね13a,13bは互いに平行をなして変形するため、板ばね13a,13b、天板4a及び基盤ベース3よりなる平行四辺形の関係は保たれる。このとき、図4にモデル化して示すように、基盤ベース3は、水平及び垂直の両方向へ同時移動することになる。即ち、ベローズ6にエアが供給されない減圧時には、図4に破線で示す平行四辺形の状態で基盤ベース3が支持される。この状態から、ベローズ6へエアが供給される加圧時には、平行四辺形が、図4に実線で示すように変形して基盤ベース3が移動する。このとき、基盤ベース3は、水平及び垂直の両方向へそれぞれ所定距離だけ同時に移動することになる。
【0021】
図1,2に示すように、基盤ベース3の上面には、その先端側から基端側へ向かって順に、一対のクランプ突起14と、合計4個のワーク支持突起15とが設けられる。又、本体枠1の翼枠5の中央には、別のクランプ突起16が設けられ、同翼枠5の両端には、一対をなす係合ピン17が設けられる。従って、図1,2に示すように、ワークWが保持された状態では、基盤ベース3のワーク支持突起15の上でワークWが支持され、同ベース3の先端側のクランプ突起14と、翼枠5のクランプ突起16との間でワークWが掴まれて保持される。このとき、翼枠5の両端に位置する係合ピン17はそれぞれワークWに係合することになる。
【0022】
図5に、本体枠1の平面を一部破断して示す。この実施の形態のワーク保持装置は、ワークWの有無を検出するためのワーク検出手段としてのワークセンサ18と、エアピストン2のピストン7の位置を検出するための本発明の動作位置検出手段としてのクランプセンサ19とを備える。
【0023】
翼枠5の一端に設けられたワークセンサ18は、マグネットスイッチ18a及びマグネット18bを含む磁気センサから構成される。マグネット18bは係合ピン17の基端に取り付けられ、マグネットスイッチ18aは翼枠5の先端に取り付けられる。図5に示すように、翼枠5の両端に設けられた係合ピン17は、それぞれ板ばね20を介して翼枠5に支持される。板ばね20は、基盤ベース3の移動方向と同じ方向へ撓み可能となっている。従って、ワーク保持装置にワークWが掴まれるとき、ワークWが各係合ピン17に係合して、係合ピン17が板ばね20の撓み方向へ変位する。このとき、ワークセンサ18に対応する係合ピン17では、同ピン17の変位に伴いマグネット18bのマグネットスイッチ18aに対する相対位置が変わり同スイッチ18aがONとなる。このON信号に基づいて、ワーク保持装置の基盤ベース3上にワークWが存在することを確認することができる。この係合ピン17にワークWが係合していない状態では、マグネットスイッチ18aに対するマグネット18bの相対位置が変わらないため、同スイッチ18aがOFFとなる。
【0024】
主枠4の中に設けられたクランプセンサ19は、マグネットスイッチ19a及びマグネット19bを含む磁気センサから構成される。マグネット19bはピストン7の基端に取り付けられ、マグネットスイッチ19aは主枠4に取り付けられる。従って、ワーク保持装置で、ワークWを掴むためにエアピストン2を動作させたとき、即ち、ベローズ6を収縮させてピストン7を後退させたとき、図5に示すように、マグネット19bがマグネットスイッチ19aに対向して、マグネットスイッチ19aがONとなる。このON信号に基づいて、ピストン7がワークWを掴むための位置に移動したことを確認することができる。一方、ワークWの掴みを解除するために、エアピストン2を動作させたとき、即ち、ベローズ6を伸ばしてピストン7を前進移動させたとき、マグネットスイッチ19aに対するマグネット19bの相対位置が変わり、同スイッチ19aがOFFとなる。
【0025】
ここで、ワークセンサ18とクランプセンサ19の出力信号状態と、ワークWの掴み状態等の関係を表1に示す。
【表1】
【0026】
以上説明したこの実施の形態のワーク保持装置によれば、エアピストン2のベローズ6にエアを供給すると、コイルばね11に抗してベローズ6が伸び、ピストン7が前進移動する。このとき、変形部材13を構成する各組の板ばね13a,13bが変形し、基盤ベース3が前進移動して、同ベース3の先端側のクランプ突起14と翼枠5側のクランプ突起16との間が拡げられる。この状態で、基盤ベース3上にワークWを載置した後、ベローズ6へのエア供給を停止すると、コイルばね11の反力により押されてベローズ6が縮み、ピストン7が後退移動する。このとき、変形部材13を構成する各組の板ばね13a,13bが変形し、基盤ベース3が後退移動して、同ベース3の先端側のクランプ突起14と翼枠5側のクランプ突起16との間が狭まる。これにより、両クランプ突起14,16の間でワークWが掴まれて保持される。
【0027】
ここでは、基盤ベース3がピストン7により押されて移動するが、基盤ベース3が変形部材13を介して本体枠1に支持されることから、基盤ベース3が本体枠1に対して摺動することが無い。即ち、この実施の形態では、基盤ベース3の基部3aが、本体枠1に固定された各板ばね13a,13bの下端に固定され支持されるだけで、本体枠1に接触する部分が無い状態となっている。このため、基盤ベース3の基部3aが本体枠1に対して移動しても、その基部3aが本体枠1から離れた状態で移動することになる。このため、ワーク保持装置の動作によりパーティクル等の異物を発生させということを抑えることができる。
【0028】
この実施の形態では、各組の板ばね13a,13bが、2枚平行に配置され、かつ基盤ベース3の移動方向に対して傾けて配置される。そして、板ばね13a,13b、主枠4の天板4a及び基盤ベース3の基部3aにより構成される平行四辺形が、その平行四辺形の関係を保ちながら変形することになる。従って、基盤ベース3は、同時に水平方向及び垂直方向の移動を伴いながら移動することになる。
【0029】
即ち、ベローズ6にエアを供給すると、図3において矢印Bで示すように、基盤ベース3が左斜め下方へ移動してワークWを下ろすこととワークWの掴みを解除することの二つの動きを同時にする。この動作状態を図6に示す。一方、ベローズ6へのエアの供給を停止すると、図3において矢印Bで示すように、基盤ベース3が右斜め上へ移動してワークWを持ち上げることとワークWの掴みを解除することの二つの動きを同時にする。
【0030】
ここで、ワーク保持装置を使用してワークWを保持・搬送する際に必要な基本工程について説明する。ワーク保持装置は、一般に搬送ロボット等の外部機構(図示略)と組み合わされてワークWの保持・搬送に使用される。
(1)外部機構がワーク保持装置をワークWの下側に移動させる工程。
(2)ワーク保持装置がワークWを持ち上げると同時に掴む工程(本工程は、基盤ベース3が水平及び垂直の両方向へ同時に移動することで達成される。)。
(3)外部機構がワーク保持装置とワークWを一緒に移動させる工程。
(4)移動先でワーク保持装置がワークWの掴みを解除すると同時にワークを下ろす工程(本工程も、基盤ベース3が水平及び垂直の両方向へ同時に移動することで達成される。)。
(5)外部機構がワーク保持装置をワークWの下側から移動させる工程。
【0031】
上記のようにこの実施の形態では、ワークWを保持・搬送するために5つの基本工程が必要となり、従来例のワーク保持機構を使用した7工程に比べて2工程減らすことができる。つまり、ワークWの保持・搬送のために従来よりも工程数を大幅に減らすことができるようになる。
【0032】
この実施の形態のワーク保持装置は、ワークWの有無を検出するためのワークセンサ18と、エアピストン2のピストン7の位置を検出するクランプセンサ19とを備えている。従って、ワークセンサ18によりワークWの存在が検出され、ワークWを掴むために基盤ベース3を移動させているときのピストン7の位置がクランプセンサ19により検出される。従って、これらが同時に検出されることを条件に、即ち、両センサ18,19から同時にON信号が得られることを条件に、ワークWがワーク保持装置により正常に掴まれていることを検出することが可能となる。このため、ワーク保持装置にワークWが正常に保持されている状態を確実に検出することができる。これにより、ワークWの保持・搬送のための一連の工程途中で常にワークWの正常保持状態を確認することができ、ワーク保持装置による搬送タイミング・搬送速度を早めることができるようになる。このことにより、ワークWの保持・搬送に要する時間の更なる短縮を図ることができるようになる。
【0033】
この実施の形態のワーク保持装置では、ベローズ6にエアを供給することで、ワークWの掴みを解除するようにしている。このため、停電などで装置に対する電源が遮断されたときや、エア漏れでベローズ6にエアが供給されないときなどには、ワークWを掴む方向へ基盤ベース3が自動的に動作することになる。このため、上記のような非常時にもワーク保持装置がワークWを掴んで保持することができ、ワークWの脱落や位置ずれを未然に防止することができる。
【0034】
尚、この発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
【0035】
(1)前記実施の形態では、駆動源としてエアピストン2を使用したが、駆動源として、電磁モータや圧電素子を利用してもよい。この場合、エアを使用しないことから、エア漏れによる不具合が生じるおそれが無くなる。
【0036】
(2)前記実施の形態では、基盤ベース3の材質を特定しなかったが、基盤ベース3として、例えば、アルミナセラミックのような軽量で剛性の高い材料を使用してもよい。この場合、基盤ベース3の変形を抑え、ワークWを搬送する際の位置の正確性を保つことができる。又、ワーク保持装置自身を軽量化することができるので、搬送ロボット等の外部機構への負担を軽減することができる。
【0037】
(3)前記実施の形態では、ワーク検出手段としてのワークセンサ18及び動作位置検出手段としてのクランプセンサ19に磁気センサを使用したが、光センサやフォトセンサを使用してもよい。
【0038】
(4)前記実施の形態では、ワーク保持装置の使用環境を特定しなかったが、使用環境としては、大気中でも真空中でもよい。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明の構成によれば、可動枠を弾性変形可能な変形部材を介して本体枠に支持したので、可動枠が本体枠に対して摺動することが無い。このため、ワーク保持装置からパーティクル等の異物の発生を抑えることができるという効果を発揮する。
【0040】
請求項2に記載の発明の構成によれば、請求項1に記載の発明において、変形部材を、平行に配置され、かつ可動枠の移動方向に対して傾けて配置された複数の板ばねとしたので、可動枠が水平方向及び垂直方向の移動を伴いながら移動することになる。このため、請求項1に記載の発明の効果に加え、ワークの保持・搬送のための工程数を減らすことができるという効果を発揮する。
【0041】
請求項3に記載の発明の構成によれば、請求項1に記載の発明において、ワークの有無を検出するワーク検出手段と、駆動源の動作部の位置を検出する動作位置検出手段とを備えてそれぞれの出力信号により前記ワークの保持状態を把握するようにしたので、両検出手段によりワークが正常に掴まれていることを検出することが可能になる。このため、請求項1に記載の発明の効果に加え、ワークが正常に保持されている状態を確実に検出することができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、ワーク保持装置を示す平面図である。
【図2】ワーク保持装置を示す側面図である。
【図3】本体枠を示す側断面図である。
【図4】2枚の板ばね等が作る平行四辺形の動作イメージをモデル化して示す図である。
【図5】本体枠を一部破断して示す平面図である。
【図6】ワーク保持装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 本体枠
2 エアピストン(駆動源)
3 基盤ベース(可動枠)
7 ピストン(動作部)
13 変形部材
13a 板ばね
13b 板ばね
18 ワークセンサ(ワーク検出手段)
19 クランプセンサ(動作位置検出手段)
Claims (2)
- 本体枠に設けられた一つの駆動源により可動枠を移動させることにより、可動枠と本体枠との間でワークを掴んで保持するワーク保持装置において、
前記可動枠を弾性変形可能であり、平行に配置され、かつ前記可動枠の移動方向に対して傾けて配置された複数の板ばねである変形部材を介して前記本体枠に支持したこと、
前記可動枠が、(1)前記傾けて配置された複数の板ばねが前記平行を保持したまま変形することによる作用により、前記一つの駆動源の力を受けて、前記本体枠に近づくことにより、前記ワークの掴み動作、又は前記本体枠から遠ざかることにより解除を行う動作、及び( 2 ) 重力の作用方向に上下移動を行う動作を同時に行うこと、
を特徴とするワーク保持装置。 - ワークの有無を検出するためのワーク検出手段と、
前記駆動源の動作部の位置を検出するための動作位置検出手段と
を備えてそれぞれの出力信号により前記ワークの保持状態を把握することを特徴とする請求項1に記載のワーク保持装置。
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