JP3948369B2 - 自動変速機のシフト制御装置 - Google Patents

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    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/02Selector apparatus
    • F16H59/08Range selector apparatus
    • F16H2059/081Range selector apparatus using knops or discs for rotary range selection

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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のシフトレンジをもち、そのレンジの切り換えを電気的な制御によって行う自動変速機、無段変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機において、前進、後進、ニュートラル、パーキングといったレンジの切り換えは、マニュアルシャフトを回転させてレンジ切換弁を切り換えることによって行う。このマニュアルシャフトを電子制御によって回転させるシフトバイワイヤ式変速機構について特開平5−203042号に開示されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術では、シフトバイワイヤコントロールユニットの故障やマニュアルシャフト回転用モータの固着等により、運転者の選択したレンジとマニュアルシャフト位置が異なる状況、例えば前進レンジで走行後に運転者は後進レンジに切り換え操作を行ったが、マニュアルシャフト回転用モータの固着によってレンジ切り換えが行えず前進レンジのままである状況が発生し得る。
【0004】
そこで、本発明ではシフトバイワイヤ式変速機構の制御にフェイルセーフ機能を追加して、上記のような状況の発生を防止することを目的とする。
【0005】
【問題を解決しようとするための手段】
本発明は、自動変速機が持つ複数のレンジに対応した複数のレンジ位置を有し、運転者の切換操作により前記レンジ位置のうちいずれか一つが目標レンジ位置として選択され、前記目標レンジ位置を電気信号に変換して目標レンジ信号として出力する目標レンジ指令手段と、
前記目標レンジ信号に応じて自動変速機のレンジ切換を行うレンジ切換手段と、
を有するシフトバイワイヤ式自動変速機制御装置において、
前記目標レンジ指令手段の前記複数のレンジ位置は、後進レンジ、ニュートラルレンジ、前進レンジの順に並び、
運転者が前進レンジ位置からニュートラルレンジ位置へ、あるいは後進レンジ位置からニュートラルレンジ位置への切換操作を行った場合は、自動変速機がニュートラルレンジになるまでニュートラルレンジ位置から他のレンジ位置への切換操作を禁止する切換操作禁止手段を備える。
【0006】
【作用・効果】
本発明によれば、自動変速機のレンジが前進レンジのまま目標レンジ指令手段のレンジ位置が後進レンジ位置に切り換わる切換操作、および自動変速機のレンジが後進レンジのまま目標レンジ指令手段のレンジ位置が前進レンジ位置に切り換わる切換操作を禁止するので、運転者が希望する進行方向と、車両の進行方向が逆になることを防止できる。
【0007】
また、目標レンジ指令手段の切換操作が禁止されることで運転者が故障を認知しやすくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1に第1の実施形態のシフトバイワイヤ式自動変速機システムの構成図を示す。
【0010】
目標レンジ指令手段としてシフトデバイス1を用い、運転者はこのシフトデバイス1のセレクトダイヤル10を回転させることによって目標レンジを選択する。
【0011】
運転者が選択した目標レンジは、シフトデバイス位置センサ2によって検出され、目標レンジ信号に変換されてシフトバイワイヤコントロールユニット(SBW・C/U)3に入力される。
【0012】
ここで、シフトデバイス位置センサ2にはポテンショメータを用いて、セレクトダイヤル10の回転角度に応じた電圧を出力し、この電圧の大きさに応じて目標レンジを判断する。
【0013】
SBW・C/U3は入力された目標レンジ信号に基づいてアクチュエータとしてのモータ4を制御し、このモータ4がマニュアルシャフト5を回転させることで自動変速機7のレンジが切り換わる。
【0014】
なお、マニュアルシャフト5は図示しないマニュアル弁スプールに連結されており、所定のシフト位置へ回転制御される。
【0015】
自動変速機7のレンジは、角度センサ6によって検出され、自動変速機レンジ信号としてSBW・C/U3に入力される。ここで、角度センサ6はシフトデバイス位置センサ2と同様にポテンショメータを用い、モータ4の回転角度に応じた電圧を出力し、この電圧の大きさに応じて自動変速機7のレンジを判断する。
【0016】
本実施形態で用いるシフトデバイス1は、図3に示すようにセレクトダイヤル10とシフトロック機構8とシフトスイッチ11とを有し、複数のレンジ位置が後進レンジ位置10a、ニュートラルレンジ位置10b、前進レンジ位置10cの順で並んでいる。
【0017】
また、切換操作禁止手段として、後述するシフトロック機構8とセレクトダイヤル10の外周に設けた爪12とを用い、セレクトダイヤル10でニュートラルレンジ位置10bを選択したときに、爪12をシフトロック機構8のストッパー8cによって拘束し、セレクトダイヤル10を回転不可能にする。
【0018】
セレクトダイヤル10とシフトスイッチ11とは連動し、前述したシフトデバイス位置センサ2は、シフトスイッチ11の回転角度を読み取ることによってセレクトダイヤル10の回転角度を検出する。
【0019】
ニュートラルレンジ10bの位置にはシフトロック機構8が設けられており、このシフトロック機構8はSBW・C/U3によって自動変速機レンジ信号に基づいて制御される。
【0020】
ここでシフトロック機構8について図4を用いて説明する。
【0021】
シフトロック機構8はデバイスロックソレノイド8a、スプリング8bおよびストッパー8cで構成され、デバイスロックソレノイド8aがオフの状態では、ストッパー8cはスプリング8bによってセレクトダイヤル10側に押し付けられており、オンの状態では、ストッパー8cはデバイスロックソレノイド8aによって押し上げられ、スプリング11bを押し縮める方向に移動する。
【0022】
デバイスロックソレノイド8aは、前述したとおり自動変速機レンジ信号に基づいてSBW・C/U3によってそのオン・オフが制御される。
【0023】
ここで、後進レンジ位置10aから前進レンジ位置10cに切り換える際のシフトロック機構8の動作について図4(A)〜(E)を用いて説明する。
【0024】
(A)は後進レンジ位置10aを選択している状態であり、爪12は後進レンジ位置10aにある。このときストッパー8cはスプリング8bによってセレクトダイヤル10側に押し付けられている。
【0025】
セレクトダイヤル10を回すことによって爪12も回転し、ストッパー8cに接触する。このとき爪12はストッパー8cを押し上げながら回転を続け(B)、ニュートラルレンジ位置10bまで回転した時点でストッパー8cに拘束され(C)、セレクトダイヤル10は回転不可能になる。
【0026】
ストッパー8cに拘束された後、後述するSBW・C/U3の判断によりデバイスロックソレノイド8aがオンになると、ストッパー8cはデバイスロックソレノイド8aによって押し上げられ、セレクトダイヤル10は再び回転可能になり、前進レンジ位置10cまで回転してレンジ切換動作が完了する(E)。
【0027】
つまり、ニュートラルレンジ10b以外のレンジからニュートラルレンジ10bへの切り換えは自由に行えるが、ニュートラルレンジ10bから他のレンジへの切り換えは、デバイスロックソレノイド11aがオンにならなければ不可能である。
【0028】
次に本発明のシフトバイワイヤ式自動変速機システムの制御について図2のフローチャートを用いて説明する。
【0029】
ステップS101でシフトデバイス位置センサ2からの信号に基づいてレンジ位置の切換があるか否か、およびどのレンジ位置への切り換えかを判定する。
【0030】
レンジ位置の切り換えを検出しなった場合には再びステップS101を繰り返す。
【0031】
レンジ位置の切り換えを検出した場合にはステップS102に進み、ステップS101で検出したレンジ位置切換が、ニュートラルレンジ10bであるか否かについて判定する。
【0032】
ニュートラルレンジ10bでない場合には、ステップS103に進み、自動変速機7のレンジがシフトデバイス1で選択されたレンジになるようモータ4を制御し、ステップS104に進む。
【0033】
ステップS104ではステップS103での制御が正常に行われたか否か判定を行う。すなわち、自動変速機7のレンジが運転者の選択したレンジ位置と一致しているか否かの判定を行う。
【0034】
一致している状態が所定時間経過した場合にはステップS103の制御が正常に終了したと判定し、ステップS105に進み、デバイスロックソレノイド8aをオフにして処理を終了する。
【0035】
一致している時間が所定時間に満たない場合、または一定時間経過しても一致しない場合には、ステップS106に進み、モータ4に逆電圧を印加するブレーキ処理を行った後、ステップS107で警告ランプを点灯する。
【0036】
ステップS102で運転者の選択したレンジ位置がニュートラルレンジ10bであった場合には、ステップS108に進み、自動変速機7のレンジがニュートラルレンジ10bになるようにモータ4を制御するニュートラルレンジ位置決め処理を行い、ステップS109に進む。
【0037】
ステップS109では、ステップS108での位置決め処理が正常に終了したか否かを判定する。
【0038】
正常に終了しなかった場合には、ステップS111でモータ4に逆電圧を印加するブレーキ処理を行った後、ステップS112で警告ランプを点灯する。
【0039】
なお、ステップS107、S112の処理は警告ランプに限らず、運転者にレンジ切換が正常終了しなかったことを認識させることが可能であれば警告音などでも構わない。
【0040】
ステップS109でニュートラルレンジ10bへの切り換えが正常に終了した場合には、ステップS110でデバイスロックソレノイド8aをオンにして処理を終了する。終了時にはデバイスロックソレノイド8aがオンになっているので、セレクトダイヤル10は回転自由な状態、つまりレンジ位置切り換えが可能な状態となっている。
【0041】
以上の制御により、本実施形態では前進レンジ10cから後進レンジ10a、またはその逆のように、ニュートラルレンジ10bをまたぐレンジ切換を行う場合には、ニュートラルレンジ10bへの切り換えが正常に終了しなければセレクトダイヤル10はデバイスロックソレノイド8aの拘束により他のレンジ位置へ切り換えることができず、またモータ4またはモータ4の駆動回路に故障が発生して制御不能になった場合には、モータ4に逆電圧を印加して停止させるので自動変速機7のレンジはニュートラルレンジ10bで停止する。
【0042】
したがって運転者の選択したレンジ位置と自動変速機7のレンジが異なることで発生する、運転者の意図しない進行方向への走行を防止できる。
【0043】
また、セレクトダイヤル10の切換操作が禁止されるので、運転者が故障を認知しやすい。
【0044】
次に第二実施形態について説明する。
【0045】
本実施形態はシステムの構成は基本的に第一実施形態と同じであるが、図5に示すようにセレクトダイヤル20が異なっている。
【0046】
本実施形態で用いるセレクトダイヤル20は爪12がレンジ位置と同数あり、どのレンジ位置を選択しても、いずれかの爪12がストッパー8cに拘束されるようになっている。
【0047】
本実施形態の制御フローを図6に示す。
【0048】
ステップS200でセレクトダイヤル20で選択したレンジ位置と自動変速機7のレンジが一致しているか否かを判定し、一致している場合にはステップS201でデバイスロックソレノイド8aをオンにして、ステップS202に進む。
【0049】
ステップS200でセレクトダイヤル20で選択したレンジ位置と自動変速機7のレンジが一致していない場合には、ステップS205に進みデバイスロックソレノイド8aをオフにして処理を終了する。
【0050】
ステップS202ではシフトデバイス位置センサ2によってレンジ切換指令の有無を判定し、レンジ切換指令が無い場合には、処理を終了する。
【0051】
レンジ切換指令がある場合には、ステップS203でデバイスロックソレノイド8aをオフにしてステップS204に進む。
【0052】
ステップS204では自動変速機7のレンジがニュートラルレンジ10bになるようにモータ4を制御するニュートラルレンジ位置決め処理を行い、処理を終了する。
【0053】
以上の制御により、本実施形態ではすべてのレンジに対応して爪12があるので、レンジ切換が正常に行われないとセレクトダイヤル20が動かず、このためすべてのレンジで運転者の要求レンジと自動変速機7のレンジがずれることを防止できる。
【0054】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のシステム構成を示す図である。
【図2】第一実施形態の制御ルーチンを表すフローチャートである。
【図3】(A)(B)はシフトデバイスの正面図と横断面図である。
【図4】(A)〜(E)はシフトロック機構を説明する図である。
【図5】第二実施形態のシフトロック機構を説明する図である。
【図6】第二実施形態の制御ルーチンを表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 シフトデバイス
2 シフトデバイス位置センサ
3 シフトバイワイヤコントロールユニット
4 モータ
5 マニュアルシャフト
6 角度センサ
7 自動変速機
8 シフトロック機構
9 警告ランプ
10 セレクトダイヤル
11 シフトスイッチ
11a デバイスロックソレノイド
11b スプリング
11c ストッパー
12 爪

Claims (3)

  1. 自動変速機が持つ複数のレンジに対応した複数のレンジ位置を有し、運転者の切換操作により前記レンジ位置のうちいずれか一つが目標レンジ位置として選択され、前記目標レンジ位置を電気信号に変換して目標レンジ信号として出力する目標レンジ指令手段と、
    前記目標レンジ信号に応じて自動変速機のレンジ切換を行うレンジ切換手段と、
    を有するシフトバイワイヤ式自動変速機制御装置において、
    前記目標レンジ指令手段の前記複数のレンジ位置は、後進レンジ、ニュートラルレンジ、前進レンジの順に並び、
    運転者が前進レンジ位置からニュートラルレンジ位置へ、あるいは後進レンジ位置からニュートラルレンジ位置への切換操作を行った場合は、自動変速機がニュートラルレンジになるまでニュートラルレンジ位置から他のレンジ位置への切換操作を禁止する切換操作禁止手段を備えたことを特徴とするシフトバイワイヤ式自動変速機の制御装置。
  2. 前記レンジ切換手段は、前記目標レンジ信号に応じて自動変速機のレンジ切換を制御するアクチュエータを有し、前記切換操作禁止手段は運転者が前進位置からニュートラルレンジ位置へ、あるいは後進レンジ位置からニュートラルレンジ位置への切換操作を行った後、自動変速機がニュートラルレンジで停止せず、次のレンジに切り換わろうとしたとき、ニュートラルレンジ位置から他のレンジ位置への切換操作を禁止するとともに、前記アクチュエータの動作を停止させる請求項1に記載のシフトバイワイヤ式自動変速機の制御装置。
  3. 前記切換操作禁止手段は、自動変速機のレンジが前記目標レンジ位置と一致するまで前記目標レンジ指令手段の切換操作を禁止する請求項1または2に記載のシフトバイワイヤ式自動変速機の制御装置。
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