JP3947037B2 - 透析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイアライザなどの血液浄化器に透析液を供給又は排出するための透析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
透析治療においては、先端に穿刺針が接続された血液回路の途中にダイアライザを接続しておき、該血液回路にて患者の血液を体外循環させる一方、ダイアライザに透析装置から透析液を供給し、その透析液を排出する。即ち、ダイアライザ内には中空糸膜などの透過膜が収容されるとともに、当該透過膜を介して血液を流通させる血液流路と透析液を流通させる透析液流路とが形成されており、血液中の老廃物を透析液側に透過させ排出するのである。
【0003】
上記透析装置は、ダイアライザに供給される透析液を流通させる供給側ライン、当該ダイアライザから排出される透析液を流通させる排出側ライン、及び供給側ラインと透析液の原液が収容されたタンクとを結ぶタンク用ラインを有した透析装置本体と、タンク用ラインの先端に接続された吸入チューブとから主に構成されている。然るに、供給側ライン先端及び排出側ライン先端をダイアライザに各々接続し、当該ダイアライザの透析液流路に透析液を供給するとともに当該透析液流路を通過した透析液を排出させる。
【0004】
かかる吸入チューブは、透析治療時においてタンク内に挿通されて当該タンク内の透析液の原液を吸い上げ、タンク用ラインを介して供給側ラインに供給するためのもので、細長状の可撓性チューブから構成されている。また、吸入チューブの基端側は、タンクの開口部に嵌め込み可能とされており、そこでタンク用ラインと連結されている。
【0005】
そして、透析治療中においては、タンク内に吸入チューブを挿通させるとともに、その基端側をタンク開口部に取り付けた状態とし、タンク内の透析液の原液をタンク用ラインを介して供給側ラインに供給する。一方、透析治療が終了した後、透析装置を消毒及び洗浄するには、タンク用ラインから吸入チューブを取り外し、当該タンク用ライン先端を供給側ラインのいずれかの箇所に接続させた状態とするとともに、供給側ライン及び排出側ラインに消毒液や洗浄液を流通させる。このとき、タンク用ラインも消毒液等が流通するため、透析装置における透析液の流通路全般を消毒又は洗浄することができるのである。
【0006】
ここで、吸入チューブにあっては、別途作業者の手作業等で消毒及び洗浄し、次の透析治療で使用されるタンクに取り付けられるようになっていた。このように、吸入チューブを別途消毒及び洗浄するに際しては、衛生面での注意が必要なため非常に手間がかかり、作業性を悪化させる原因の一つとなっていた。そこで従来、供給側ラインに消毒及び洗浄専用の循環路を別途設け、該循環路に吸入チューブを洗浄するための洗浄ユニットを介在させることにより、透析装置の消毒及び洗浄過程で同時に消毒等することが提案されている。
【0007】
かかる循環路は、透析治療中においては電磁弁等で閉塞されて透析液が流動しないようになっており、供給側ライン及び排出側ラインの消毒及び洗浄工程においては当該電磁弁が開いて消毒液又は洗浄液が流動し、介在している吸入チューブをも消毒及び洗浄し得るよう構成されている。即ち、当該循環路は、消毒及び洗浄工程においてのみ流体が流動し得るものであり、透析治療中は閉塞されて使用されないのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の透析装置においては、供給側ライン及び排出側ラインの消毒及び洗浄過程において吸入チューブをも同時に消毒等できるものの、循環路の閉塞又は開放が正確なタイミングで行われないと、消毒液等が付着したままタンク内に挿通される虞があった。例えば、洗浄工程において、循環路を閉塞又は開放し得る電磁弁等が故障等した場合、循環路に介在する吸入チューブの消毒後の洗浄が不十分となり、作業者が気付かないと、そのまま次の透析治療時にタンクに挿通されてしまうのである。
【0009】
また、循環路は、透析治療中において使用されないため、電磁弁等が故障したとしても透析は通常通り行うことができ、作業者が当該故障を認識するのが困難となっている。従って、吸入チューブの洗浄が不十分であるのを見逃す可能性が高くなっているのが実情である。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、供給側ラインなど透析治療中に透析液が流通した経路全般の消毒及び洗浄を行う過程において、常に確実に当該吸入チューブの消毒及び洗浄を行うことができる透析装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、血液浄化器に供給される透析液を流通させる供給側ライン、当該血液浄化器から排出される透析液を流通させる排出側ライン、及び前記供給側ラインと透析液の原液が収容されたタンクとを結ぶタンク用ラインを有した透析装置本体と、該タンク用ラインの先端に接続されるとともに、前記タンク内に挿通し得る吸入チューブと、前記供給側ラインの上流側及び下流側に接続され、透析治療中は閉塞されるとともに当該供給側ライン及び排出側ラインの消毒及び洗浄中は開放される循環路と、該循環路中に配設され、前記タンク用ラインの先端を接続して前記吸入チューブを当該循環路に介在させる洗浄ユニットとを備え、透析治療中はタンク内の透析液を供給側ラインにて流通させ、排出側ラインにて排出するとともに、消毒及び洗浄中は消毒液又は洗浄液を供給側ライン、排出側ライン及び循環路内で流通させ得る透析装置において、前記供給側ラインの前記循環路との上流側の接続部位より上流側に加温器が接続され、血液浄化器に供給されるべき透析液を加温し得るよう構成するとともに、前記循環路に配設され、当該循環路内を流通する流体の温度を検出する温度検出手段から成り、該温度検出手段の検出温度に基づいて前記循環路内を流体が流通しているか否かを検出する流通検出手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、透析治療中においては、吸入チューブによってタンク内から透析液の原液がタンク用ライン及び供給側ラインに導かれ、血液浄化器に導入されるとともに、当該血液浄化器を通過した透析液が排出側ラインに導かれて排出される。このとき、循環路は閉塞されて透析液は流動せず、洗浄ユニットに透析液が至らないようになっている。
【0013】
一方、透析治療が終了した後、吸入チューブをタンクから取り外し、洗浄ユニットに取り付ける。そして、消毒及び洗浄が開始されると、供給側ライン、タンク用ライン、排出側ラインに消毒液及び洗浄液が流通するとともに、循環路が開放されて、透析液が流通した経路全般の消毒及び洗浄と同時に洗浄ユニット内の吸入チューブの消毒及び洗浄が行われる。このとき、循環路内を消毒液及び洗浄液が流通しているか否かを流通検出手段で検出する。
【0015】
請求項2記載の発明は、前記流通検出手段は、前記循環路内に配設された前記温度検出手段に加え、前記供給側ラインにおける前記加温器の下流側であって前記循環路との上流側の接続部位より上流側に配設され、当該加温器で加温された流体の温度を検出する温度検出手段を備えるとともに、これら温度検出手段で検出された温度を比較して、前記循環路内に配設された温度検出手段が正常に温度を検出しているか否かを判定する判定手段を具備したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る透析装置は、図1に示すように、ダイアライザ2(血液浄化器)に接続された供給側ライン4及び排出側ライン5を有した透析装置本体1から成り、当該ダイアライザ2に対して透析液を供給及び排出するためのものである。ダイアライザ2は、内部に中空糸膜を具備しており、該中空糸膜を介して透析液流路及び血液流路が形成されている。
【0017】
透析液流路は、上記供給側ライン4から導入された透析液を流通させ、その透析液を排出側ライン5から排出させ得る透析液の流路であり、中空糸膜を介して血液流路が形成されている。血液流路は、血液回路3と接続されており、該血液回路3によって患者の血液を体外で循環させる過程において、含有する老廃物等が中空糸膜を透過し、透析液流路中を流れる透析液に至ることにより透析治療が行われる。
【0018】
供給側ライン4は、一端がダイアライザ2に接続されるとともに他端が清浄水の供給源に接続されており、その途中において、加温器6、絞り機構7、脱気用チャンバ8、ミキシング用チャンバ9、10が接続されている。加温器6は、ダイアライザ2に供給されるべき清浄水(下流で透析液とされる)を血液温度まで加温するためのもので、加温された清浄水は、絞り機構7を通過した後、脱気用チャンバ8に至る。尚、同図符号11は、脱気用ポンプを示している。
【0019】
当該脱気用チャンバ8は、清浄水中に混在するエアを抜くためのもので、抜かれたエアは、エア用チューブ25を介して排出側ライン5に至り、そこから透析装置本体1外へ排出される。また、脱気用チャンバ8から加温器6の上流までの間を脱気用ライン24が接続されており、脱気後の清浄水を循環させて、再度加温器6及び脱気用チャンバ8を通過させ得るよう構成されている。即ち、供給源からの清浄水は、供給側ライン4を流動する過程において、脱気用ライン24で循環されて繰り返し加温及び脱気され、その一部が更に下流に流れるよう構成されているのである。
【0020】
ミキシング用チャンバ9、10は、供給源から流れてきた清浄水とタンク用ライン14、15から吸い上げられた透析液の原液とをミキシングし、適切な濃度とした後、供給側ライン4の更なる下流側へ流動させるものである。一方、ミキシング用チャンバ9、10の各上流側には、透析液の原液(濃厚液)を収容したタンク12、13と供給側ライン4とを結ぶタンク用ライン14、15の一端が接続されており、かかるタンク用ライン14、15にはタンク12、13内の透析液の原液を供給側ライン4まで吸い上げるためのポンプ16、17がそれぞれ配設されている。
【0021】
また、タンク用ライン14、15の先端には、タンク12、13内にそれぞれ挿通され得る吸入チューブ18、19が接続されている。かかる吸入チューブ18(19)は、図2に示すように、タンク12(13)の開口12a(13a)から挿通されて、その先端が底面近傍まで延びた可撓性チューブから成り、基端側には開口12a(13a)縁上に載置し得る把持部18a(19a)が形成されている。
【0022】
尚、把持部18a(19a)の上部には吐出ポート18c(19c)が形成されており、該吐出ポート18c(19c)にタンク用ライン14(15)の先端が接続されるよう構成されている。しかして、吸入チューブ18(19)先端から吸い上げられた透析液の原液は、ポンプ16(17)の駆動により、吐出ポート18c(19c)を介してタンク用ライン14(15)に流れ、供給側ライン4に至る。また、把持部18a(19a)の下部には、後述する洗浄ユニット20に係止可能な突起部18b(19b)が形成されている。
【0023】
更に、供給側ライン4と排出側ライン5とに跨って往復動ポンプ22が配設されており、ダイアライザ2に対して供給側ライン4から透析液を供給するとともに、排出側ライン5から透析液を排出し得るよう構成されている。かかる往復動ポンプ22は、プランジャ22cによって2つに画成されたポンプ室22a、22bを有しており、一方のポンプ室22aが供給側ライン4と連通するとともに、他方のポンプ室22bが排出側ライン5と連通して構成されている。
【0024】
一方、供給側ライン4における加温器6より上流側と排出側ライン5との間には循環用ライン23が接続されており、該循環用ライン23の途中において電磁弁V3が配設されている。また、供給側ライン4の循環用ライン23より上流側、及び排出側ライン5の循環用ライン23より下流側にも電磁弁V4及びV5が配設されており、透析治療中は、電磁弁V4及びV5を開けつつ電磁弁V3を閉じて、透析液が循環用ライン23を流通しないようになっているとともに、洗浄中は、電磁弁V3は閉じ、V4及びV5を開け、洗浄液(本実施形態においては清浄水)が常に循環路21を流通できるように構成されている。さらに、定期的にV3を開け、循環用ライン23をも洗浄できるように考慮されている。
【0025】
供給側ライン4における絞り機構7より下流側と脱気用チャンバ8の下流側との間には、循環路21が形成されており、該循環路21の途中において、電磁弁V1、V2及び洗浄ユニット20が配設されている。そして、透析治療中は電磁弁V1及びV2が閉じて循環路21が閉塞されるとともに、消毒及び洗浄中は電磁弁V1及びV2が開いて循環路21が開放されるよう構成されている。
【0026】
洗浄ユニット20は、タンク用ライン14、15の先端を接続して吸入チューブ18、19を循環路21に介在させるためのもので、図3に示すように、各吸入チューブ18、19をそれぞれ挿通させ得る管状部材20aと、把持部18a、19aをそれぞれ収容し得る収容部20bと、各管状部材20aの下端に形成され循環路21と接続された導入ポート20aaと、各収容部20bに形成され循環路21と接続された導出ポート20baとから主に構成されている。
【0027】
然るに、吸入チューブ18、19をタンク18、19から引き抜いて洗浄ユニット20に取り付けると、図4に示したように、可撓性チューブの部位が管状部材20a内に収容されるとともに、把持部18a、19bが収容部20bに収容されることとなる。更に、収容部20bの内周壁の一部には、吸入チューブ18、19の突起部18b、19bと係止可能な凹部20bbが形成されており、吸入チューブ18、19を管状部材20aに差し込んだ後、把持部18a及び19aを左右いずれかに回動させれば、突起部18b、19bがそれぞれ凹部20bbと係止してロックされるよう構成されている。
【0028】
ここで、本実施形態における透析装置には、供給側ライン4における加温器6の下流側近傍と、循環路21における洗浄ユニット20の下流側近傍とのそれぞれに、流通検出手段としてのサーミスタT1(第1温度検出手段)及びT2(第2温度検出手段)が配設されている。このうちサーミスタT1は、加温器6で加温された消毒液等の温度を検出し、サーミスタT2は、循環路21を流れる流体の温度を検出するものである。
【0029】
即ち、加温器6で加温された消毒液等が循環路21を流通すれば、サーミスタT2で検出される温度が上昇し、当該循環路21を消毒液等が流通していることが分かる。これに対し、電磁弁V1又はV2のいずれかが故障し、消毒及び洗浄時に循環路21が開放していない状態となれば、サーミスタT2の温度上昇はなく、当該循環路21を消毒液等が流通していないことが分かる。
【0030】
尚、サーミスタT1及びT2をマイコン等から成る判定手段に接続しておき、サーミスタT1で検出された温度とサーミスタT2で検出された温度とを比較してサーミスタT2が正常に温度検出しているか否かを判定するようにしてもよい。この場合、2つのサーミスタで検出された温度を比較して、サーミスタT2の故障等による不具合を判定するので、より信頼性を向上させることができる。即ち、検出温度を比較する際、サーミスタT2が故障等していた場合、作業者が当該故障を認識することができるのである。
【0031】
次に、上記構成の透析装置における作用について説明する。
透析治療時は、図1に示すような接続状態とされ、供給源から供給された清浄水は、供給側ライン4を流通する過程で、まず脱気用ライン24による循環作用で、加温器6による加温と脱気用チャンバ8による脱気が繰り返される。かかる加温と脱気が施された清浄水は、タンク12及び13から吸い上げられた透析液の原液と混合され、ミキシング用チャンバ9及び10にて適切な濃度とされつつ往復動ポンプ22の吐出作用でダイアライザ2に供給される。
【0032】
そして、ダイアライザ2の透析液流路を流れた透析液は、往復動ポンプ22の吸入作用で排出側ライン5に至り、透析装置本体1外へ排出される。このとき、電磁弁V1、V2及びV3は閉じられており、電磁弁V4及びV5は開けられているので、供給側ライン4や排出側ライン5を透析液が流通するものの、循環路21には透析液は流通しない。
【0033】
透析治療が終了し、透析装置本体1内の消毒を行うには、吸入チューブ18、19をタンク12及び13から取り外して、洗浄ユニット20に取り付けるとともに、電磁弁V6を開けつつ除水ポンプ26を駆動させてタンク27内の消毒液を排出側ライン5に吸い上げておく。尚、このとき、ダイアライザ2は供給側ライン4及び排出側ライン5から取り外されており、当該供給側ライン4と排出側ライン5とが連結された状態とされている。
【0034】
かかる状態にて、図5に示すように、電磁弁V4、V5及びV6を閉じる(他の電磁弁は開いておく)とともに往復動ポンプ22を駆動させると、吸い上げておいた消毒液が排出側ライン5を介して循環用ライン23に流れ、供給側ライン4に至る。その後、加温器6、脱気用チャンバ8及びミキシング用チャンバ9、10といった供給側ライン4に接続された構成要素、及び脱気用ライン24やタンク用ライン14、15といった供給側ライン4に接続された透析液の経路全般を消毒しつつ供給側ライン4中を消毒液が流れる。
【0035】
このとき、循環路21にも消毒液が流れ、洗浄ユニット20内にも当該消毒液が供給される。かかる洗浄ユニット20に至った消毒液は、図4で示す導入ポート20aaから管状部材20aに導入され、その一部は吸入チューブ18の内部を流れ、当該内周面を消毒するとともに、他は吸入チューブ18の外側(チューブ外周面と管状部材20の内周面との間)を流れ、当該外周面を消毒する。
【0036】
吸入チューブ18内を通過した消毒液は、把持部18a上部の吐出ポート18cから吐出され、タンク用ライン14を介して供給側ライン4に戻される一方、チューブ外周面と管状部材20の内周面との間を流れた消毒液は、導出ポート20baから吐出され、隣接する管状部材20aの導入ポート20aaに至り、そこから導入される。
【0037】
そして、吸入チューブ18と同様、吸入チューブ19の内周面及び外周面が消毒され、内周面を消毒した消毒液は吐出ポート19cから吐出され、タンク用ライン15を介して供給側ライン4に戻される一方、外周面を消毒した消毒液は、導出ポート20aaから吐出され、循環路21の更なる下流側を流れた後、供給側ライン4に戻される。消毒液が吐出された後、当該消毒液が流れた経路に沿って清浄水を流し、消毒液を洗い流すよう洗浄する。
【0038】
ここで、加温器6がオンしているにもかかわらず、サーミスタT2の検出温度が上昇していない場合、電磁弁V1又はV2が故障等して循環路21に消毒液が流れていないことが分かり、吸入チューブ18及び19の消毒が不十分な虞があることを認識できる。
【0039】
一定時間の消毒が終了すると、消毒液を排出し、消毒時の状態のまま供給源から清浄水を流す(勿論、電磁弁V4は開けておく必要がある)。かかる清浄水は、消毒液と同様の経路を流れ、消毒液を洗い流すことにより洗浄することとなる。このときも、加温器6がオンしているにもかかわらず、サーミスタT2の検出温度が上昇していない場合、電磁弁V1又はV2が故障等して循環路21に洗浄液としての清浄水が流れていないことが分かり、吸入チューブ18及び19の洗浄が不十分な虞があることを認識できる。
【0040】
尚、上記実施形態においては、サーミスタT2にて循環路21を流れる流体温度の上昇を検出しているが、加温器6をオフした後の流体温度の下降を検出して当該循環路21に流体が流れているか否かを認識するようにしてもよい。即ち、サーミスタT2が流体温度の変化(温度上昇及び下降の両者を含む)を検出すれば、循環路21内の流体の流通を検出することができるのである。
【0041】
上記の如き消毒及び洗浄が終了した後、吸入チューブ18、19を洗浄ユニット20から抜き取り、透析液の原液が充填された新たなタンクにそれぞれ挿通する。同時に、電磁弁V1、V2及びV3を閉じるとともに、電磁弁V4及びV5を開いた状態とし、ダイアライザ2に透析液を供給することにより、次の患者に対する通常の透析治療が行われる。
【0042】
上記本実施形態に係る透析装置によれば、消毒及び洗浄時に、循環路21を消毒液等が流通している否かが検出されるので、供給側ライン4など透析治療中に透析液が流通した経路全般の消毒及び洗浄を行う過程において、常に確実に吸入チューブ18、19の消毒及び洗浄を行うことができる。
【0043】
特に、本実施形態の如く、加温器6による加温を利用して循環路21内の流通の有無を検出すれば、既存の透析装置に対し低コストにて、循環路内に流体が流動しているのを検出する機能を付加することができる。即ち、従来より通常、供給側ラインに加温器が配設されており、新たに付加する手段としては、サーミスタなどの温度検出手段のみで足り、それほど新設コストがかからないのである。また、かかるサーミスタは、流路中を流体が流れているか否かを検出する他の汎用的手段に比べて安価であり、新設コストを更に低減させることができる。
【0045】
また、配設される2つのサーミスタのうち、加温器6近傍のサーミスタT1を廃し、循環路に配設されるサーミスタT2のみとしてもよい。この場合、加温器6のオンオフ動作を検出するよう構成しておき、加温器6がオンオフ動作しているにもかかわらずサーミスタT2の温度変化が見られない場合、循環路を流体が流通していないことが分かる。
【0046】
更に、本実施形態においては、往復動ポンプの駆動によりダイアライザに対して透析液を供給する透析装置に適用されているが、他の方式(例えば、駆動能力を持たないチャンバ方式のもの)の透析装置に適用することができる。また、本実施形態においては、使用される吸入チューブが2本であり、洗浄ユニットが2本の吸入チューブを取り付け可能な構成とされているが、使用される吸入チューブが1本又は3本以上の場合、洗浄ユニットに1本又は3本以上取り付けることができる構成とすることができる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、消毒及び洗浄工程において、循環路内を消毒液及び洗浄液が流通しているか否かを流通検出手段で検出しているので、供給側ラインなど透析治療中に透析液が流通した経路全般の消毒及び洗浄を行う過程において、常に確実に当該吸入チューブの消毒及び洗浄を行うことができる。
【0048】
また、請求項の発明によれば、循環路内を流通する流体の温度に基づき当該循環路内を流体が流通しているか否かを検出するので、既存の透析装置に対し低コストにて、循環路内に流体が流動しているのを検出する機能を付加することができる。
【0049】
請求項2の発明によれば、流通検出手段は、循環路内に配設された温度検出手段に加え、供給側ラインにおける加温器の下流側であって前記循環路との上流側の接続部位より上流側に配設され、当該加温器で加温された流体の温度を検出する温度検出手段を備えるとともに、これら温度検出手段で検出された温度を比較して、循環路内に配設された温度検出手段が正常に温度を検出しているか否かを判定するので、より信頼性を向上させることができる。即ち、検出温度を比較する際、循環路内に配設された温度検出手段が故障等していた場合、作業者が当該故障を認識することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る透析装置(透析治療中)を示す模式図
【図2】本発明の実施形態に係る透析装置における吸入チューブがタンクに挿通された状態を示す模式図
【図3】本発明の実施形態に係る透析装置における洗浄ユニットを示す模式図
【図4】本発明の実施形態に係る透析装置における洗浄ユニットに吸入チューブを取り付けた状態を示す模式図
【図5】本発明の実施形態に係る透析装置(消毒及び洗浄中)を示す模式図
【符号の説明】
1…透析装置本体
2…ダイアライザ(血液浄化器)
3…血液回路
4…供給側ライン
5…排出側ライン
6…加温器
7…絞り機構
8…脱気用チャンバ
9、10…ミキシング用チャンバ
11…脱気用ポンプ
12、13…タンク
14、15…タンク用ライン
16、17…ポンプ
18、19…吸入チューブ
18a、19a…把持部
18b、19b…突起部
18c、19c…吐出ポート
20…洗浄ユニット
20a…管状部材
20aa…導入ポート
20b…収容部
20ba…導出ポート
20bb…凹部
21…循環路
22…往復動ポンプ
23…循環用ライン
24…脱気用ライン
25…エア用チューブ
26…除水ポンプ
V1〜V6…電磁弁
T1…サーミスタ(第1温度検出手段)(流通検出手段)
T2…サーミスタ(第2温度検出手段)(流通検出手段)

Claims (2)

  1. 血液浄化器に供給される透析液を流通させる供給側ライン、当該血液浄化器から排出される透析液を流通させる排出側ライン、及び前記供給側ラインと透析液の原液が収容されたタンクとを結ぶタンク用ラインを有した透析装置本体と、
    該タンク用ラインの先端に接続されるとともに、前記タンク内に挿通し得る吸入チューブと、
    前記供給側ラインの上流側及び下流側に接続され、透析治療中は閉塞されるとともに当該供給側ライン及び排出側ラインの消毒及び洗浄中は開放される循環路と、
    該循環路中に配設され、前記タンク用ラインの先端を接続して前記吸入チューブを当該循環路に介在させる洗浄ユニットと、
    を備え、透析治療中はタンク内の透析液を供給側ラインにて流通させ、排出側ラインにて排出するとともに、消毒及び洗浄中は消毒液又は洗浄液を供給側ライン、排出側ライン及び循環路内で流通させ得る透析装置において、前記供給側ラインの前記循環路との上流側の接続部位より上流側に加温器が接続され、血液浄化器に供給されるべき透析液を加温し得るよう構成するとともに、前記循環路に配設され、当該循環路内を流通する流体の温度を検出する温度検出手段から成り、該温度検出手段の検出温度に基づいて前記循環路内を流体が流通しているか否かを検出する流通検出手段を備えたことを特徴とする透析装置。
  2. 前記流通検出手段は、前記循環路内に配設された前記温度検出手段に加え、前記供給側ラインにおける前記加温器の下流側であって前記循環路との上流側の接続部位より上流側に配設され、当該加温器で加温された流体の温度を検出する温度検出手段を備えるとともに、これら温度検出手段で検出された温度を比較して、前記循環路内に配設された温度検出手段が正常に温度を検出しているか否かを判定する判定手段を具備したことを特徴とする請求項1記載の透析装置。
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