JP3944742B2 - 画像処理装置、画像処理方法、印刷制御装置および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、印刷制御装置および画像処理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、印刷制御装置および画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像を印刷する際には、画像をドットマトリクス状の画素で多階調表現した画像データを入力し、誤差拡散法により、各画素の階調誤差を他の未変換画素に拡散させながら各画素に対応してドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理を行っている。この誤差拡散法によると、誤差が生じないため画質はよい反面、誤差を算出して割り振っていく際の演算処理に時間がかかるため、2×2画素をまとめてブロックとし、着目ブロック全体の階調誤差を他のブロック内の未変換画素に拡散させながら同着目ブロック内の画素の画像データをまとめて変換するブロック単位処理が行われている。同ブロック単位処理によると、画像データを変換する処理を高速化することができるものの、1画素単位で変換する場合と比べて画像の分解能は低下し、画質が低下することになる。
そこで、引用文献1に開示された技術のように、ブロック単位の変換処理を行っても高画質を維持可能である画像の明度が高い領域を所定のブロック処理条件が成立する領域として設定し、同ブロック処理条件を満たすか否かを着目ブロック内の画素全ての階調値と拡散されてきた階調誤差との総和に基づいて判定している。具体的には、同総和Bxがブロック内の階調値のとりうる範囲の中から閾値th2以下となるような所定の範囲を持ったブロック処理条件を満たすか否かを判定している。そして、同ブロック処理条件を満たすと判定したとき着目ブロック内の画素の画像データをまとめて変換する処理を行い、同ブロック処理条件を満たさないと判定したとき一律に着目ブロック内で画素別に画像データを変換する処理を行っている。その結果、画像データのうちドット形成密度が非常に小さくて分解能の低下が目立たず高画質を維持可能な領域のみ、ドットはブロック単位で形成され、画像データの変換処理はある程度高速化されながら高画質が維持される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−185789号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の技術においては、画像データの変換処理をある程度高速化させることができるものの、さらなる高速化が望まれていた。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、画像を複数の画素で多階調表現した画像データから階調誤差を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能な画像処理装置、画像処理方法、印刷制御装置および画像処理プログラムの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するため、請求項1、請求項3、請求項6、請求項9、請求項12にかかる発明では、上記記憶手段と判定手段と第一変換手段と第二変換手段を具備する構成としてある。
本画像処理装置は、画像を複数の画素で多階調表現した画像データを、ドット形成の有無により表現した画像データに変換する。この変換の際、変換対象の画素について当該画素の階調値と変換処理済みの画素の階調誤差とに基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う。
上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報が、ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けられて記憶手段により記憶されている。判定手段は、近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを処理単位情報と対比して同着目ブロックが所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する。同ブロック処理条件は、ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持っており、ある階調値のみ満たされるような範囲を持たない条件ではない。
着目ブロックについてブロック処理条件が満たされると判定されたとき、第一変換手段は、着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う。
一方、着目ブロックについてブロック処理条件が満たされないと判定されたとき、第二変換手段は、着目ブロック内の各画素の階調値と変換処理済みの画素の階調誤差とに基づいて階調誤差を求めながら同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、判定結果に対応する処理を行う。
また、請求項2、請求項4、請求項7、請求項10にかかる発明の画像処理装置は、画像を複数の画素で多階調表現した画像データを、ドット形成の有無により表現した画像データに変換する。この変換の際、変換対象の画素について当該画素の階調値と拡散されてきた階調誤差(以下、拡散誤差とも記載)からドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換するとともに同変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる変換処理を行う。
上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報が、ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けられて記憶手段により記憶されている。判定手段は、近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを処理単位情報と対比して同着目ブロックが所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する。同ブロック処理条件は、ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持っており、ある階調値のみ満たされるような範囲を持たない条件ではない。
着目ブロックについてブロック処理条件が満たされると判定されたとき、第一変換手段は、着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う。
一方、着目ブロックについてブロック処理条件が満たされないと判定されたとき、第二変換手段は、着目ブロック内の各画素の階調値と拡散誤差とから同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、判定結果に対応する処理を行う。
【0006】
請求項1、請求項2、請求項6、請求項7にかかる発明では、着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには、第一変換手段のように、着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う。そして、着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数より大と判定したときに、着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を行うことが可能である。言い換えると、画像データの変換処理(以下、画像変換処理とも記載)はブロックよりも小さな画素単位で行われることになる。
すなわち、階調誤差を用いて画像データを変換する際に上記ブロック処理条件が成立していないときでも、着目ブロック内で基準ドット数以下しかドットが形成されない場合にはブロック単位で画像変換処理が行われる。なお、ブロック内に基準ドット数以下しかドットが形成されないとき、画像変換処理をブロック単位で行ったとしても着目ブロック内から当該着目ブロック外に拡散される階調誤差は同じであり、また、ドットが基準ドット数以下しか形成されないことには変わりがないため、高画質を維持することができる。従って、画像を複数の画素で多階調表現した画像データから階調誤差を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能となる。請求項2、請求項7にかかる発明では、画像を複数の画素で多階調表現した画像データから誤差拡散法を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能となる。
また、着目ブロック内の各画素の階調値のみを処理単位情報と対比しているので、着目ブロック内に拡散されてくる階調誤差の大きさによって画像変換処理の処理単位がブロック単位と画素区分単位とで切り替わることはない。従って、ブロック内の階調値が同じときに同処理単位が切り替わることによる意図しないドットの模様が現れるようなことはなく、変換後の画像データに基づく画像をさらに高画質にさせることも可能となる。
ここで、基準ドット数を0としてもよい。すると、第二変換手段は、着目ブロック内にドットを形成しないと判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、着目ブロック内にドットを形成すると判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を行うことになる。この場合、着目ブロックについてブロック処理条件が成立していないときでも、着目ブロック内でドットが形成されない場合にはブロック単位で画像変換処理が行われるので、簡易な構成で画像を複数の画素で多階調表現した画像データから階調誤差を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能となる。
なお、基準ドット数より1多い別の基準ドット数からみると、着目ブロック内に形成するドット数が別の基準ドット数より小と判定したときには基準ドット数以下と判定したことになり、同ドット数が別の基準ドット数以上と判定したときには基準ドット数より大と判定したことになるので、請求項1、請求項2、請求項6、請求項7にかかる発明に含まれる。
【0007】
請求項3、請求項4、請求項9、請求項10にかかる発明では、着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには、着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う。一方、着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数より小と判定したときに、着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を行うことが可能である。
すなわち、階調誤差を用いて画像データを変換する際に上記ブロック処理条件が成立していないときでも、着目ブロック内で第二基準ドット数以上のドットが形成される場合にはブロック単位で画像変換処理が行われる。なお、ブロック内に基準ドット数以上ドットが形成されるとき、画像変換処理をブロック単位で行ったとしても着目ブロック内から当該着目ブロック外に拡散される階調誤差は同じであり、また、ドットが基準ドット数以上形成されることには変わりがないため、高画質を維持することができる。従って、階調誤差を用いた画像変換処理をさらに高速化させることが可能となる。請求項4、請求項10にかかる発明では、誤差拡散法による画像変換処理をさらに高速化させることが可能となる。また、上述したのと同様の作用により、意図しないドットの模様が現れるようなことはなく、変換後の画像データに基づく画像をさらに高画質にさせることも可能となる。
なお、第二基準ドット数より1少ない別の第二基準ドット数からみると、着目ブロック内に形成するドット数が別の第二基準ドット数より大と判定したときには第二基準ドット数以上と判定したことになり、同ドット数が別の第二基準ドット数以下と判定したときには第二基準ドット数より小と判定したことになるので、請求項3、請求項4、請求項9、請求項10にかかる発明に含まれる。
【0008】
請求項12にかかる発明では、着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下、または、第二基準ドット数以上と判定したときには、着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う。なお、第二基準ドット数は、基準ドット数より大きくされている。一方、着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数より大、かつ、第二基準ドット数より小と判定したときに、着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を行う。
すなわち、階調誤差を用いて画像データを変換する際に上記ブロック処理条件が成立していないときでも、着目ブロック内で基準ドット数以下しかドットが形成されないか、または、第二基準ドット数以上のドットが形成される場合にはブロック単位で画像変換処理が行われる。ドットの密度が低い低ドット密度の領域とドット密度が高い高ドット密度の領域の両方で画像変換処理をブロック単位で行うことにより、より効果的に階調誤差を用いた画像変換処理を高速化させることが可能となる。また、上述したのと同様の作用により、意図しないドットの模様が現れるようなことはなく、変換後の画像データに基づく画像をさらに高画質にさせることも可能となる。
【0009】
ここで、画素区分を1画素としてもよい。すなわち、第二変換手段の一例を提供することができ、画素区分別に変換処理を行う際に1画素単位という簡易な処理にて画像変換処理が行われるようになる。従って、簡易な構成にて、画像を複数の画素で多階調表現した画像データから階調誤差を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能となる。
むろん、着目ブロック内を区分する画素は、上述したように1画素とする以外にも、複数の画素としてもよく、この場合であっても本発明に含まれる。また、画素区分は着目ブロック内の画素を均等に区分したものであってもよいし、着目ブロック内の画素を不均等に区分したものであってもよい。
なお、変換前の画像データは、複数の色データから構成されるカラー画像データ、単独の色データから構成されるモノクロ画像データ、等、様々なデータが考えられる。また、同画像データは様々な階調数とすることができ、例えば、256階調、2のn乗でない100階調等としてもよい。さらに、階調誤差を用いてドットを形成する際、二値化によりドットを形成してもよいし、例えば大中小のドットを形成するために二値よりも大きい多値化によりドットを形成してもよい。
【0010】
ところで、請求項1〜請求項4、請求項6、請求項7、請求項9、請求項10、請求項12のいずれかに記載の画像処理装置において、上記判定手段は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行う構成としてもよい。
着目ブロックについてブロック移行条件が満たされると判定されたときにのみ、着目ブロック内でのドットの形成状況が判定されて判定結果に対応して着目ブロック単位でまたは画素区分別に上記変換処理が行われる。ブロック処理条件が満たされず、かつ、ブロック移行条件も満たされないときには、ドット形成状況の判定をするまでもなく画素区分単位の変換処理が行われるので、画像変換処理の速度をさらに向上させることが可能となる。
【0011】
ブロック移行条件を設ける一例として、上記判定手段は、上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすか否かを判定し、同着目ブロックが同ブロック処理条件を満たさないと判定したときに同着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすか否かを判定する構成としてもよい。ブロック処理条件を満たす場合が比較的多いときに、画像変換処理の速度をさらに向上させることが可能となる。例えば、ブロック処理条件を満たす場合が満たさない場合よりも多い場合に、同条件を満たす場合が比較的多いと判定して先に同条件成立の可否を判定するようにしてもよい。
【0012】
別の一例として、上記判定手段は、上記着目ブロックが上記ブロック処理条件またはブロック移行条件を満たすか否かを判定し、同着目ブロックが同ブロック処理条件またはブロック移行条件を満たすと判定したときに同着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすか否かを判定する構成としてもよい。両条件を満たす場合が満たさない場合と比べて比較的多いときに、画像変換処理の速度をさらに向上させることが可能となる。例えば、両条件を満たす場合が満たさない場合よりも多い場合に、両条件を満たす場合が比較的多いと判定して先に両条件成立の可否を判定するようにしてもよい。
【0013】
上記ブロック処理条件とブロック移行条件を具体的に規定する一例として、第一の閾値と、この第一の閾値よりも高ドット密度側の第二の閾値を設けてもよい。着目ブロック内の各画素の階調値の総和が第一の閾値から低ドット密度側であるときにブロック処理条件が満たされてブロック単位の変換処理が行われ、同総和が第一の閾値から第二の閾値までであるときにブロック移行条件が満たされてドット形成状況の判定結果に対応する処理単位で変換処理が行われ、同総和が第二の閾値から高ドット密度側であるときに画素区分別に変換処理が行われる。ブロック内で基準ドット数以下しかドットが形成されず、分解能の低下の目立たないドットの形成密度が小さい低ドット密度領域のみドットはブロック単位で形成されるので、簡易な構成ながら画質を低下させずに変換処理をさらに高速化させることができる。また、着目ブロック内への階調誤差が考慮されて着目ブロック内でのドットの形成状況が判定されるので、精度よくドットの形成状況を判定することができる。
なお、ブロック内の各画素の階調値の平均は同階調値の総和をブロック内の画素数で除したものであるので、同階調値の平均は同階調値の総和に含まれる。以下も、同様である。
【0014】
このとき、上記第二の閾値は、上記ブロック内の画素数をN、画素区分数をN0とするとき、低ドット密度側から(N0−1)/(N×N0)以内の値とされていると、より確実に画像変換処理をさらに高速化させることができる。なお、本発明において、「(N0−1)/(N×N0)以内」には「(N0−1)/(N×N0)」も含まれるものとする。
【0015】
また、第三の閾値と、この第三の閾値よりも高ドット密度側の第四の閾値を設けてもよい。着目ブロック内の各画素の階調値の総和が第四の閾値から高ドット密度側であるときにブロック処理条件が満たされてブロック単位の変換処理が行われ、同総和が第四の閾値から第三の閾値までであるときにブロック移行条件が満たされてドット形成状況の判定結果に対応する処理単位で変換処理が行われ、同総和が第三の閾値から低ドット密度側であるときに画素区分別に変換処理が行われる。ブロック内で基準ドット数以上ドットが形成され、分解能の低下の目立たないドットの形成密度が大きい高ドット密度領域のみドットはブロック単位で形成されるので、簡易な構成ながら画質を低下させずに変換処理をさらに高速化させることができる。また、着目ブロック内への階調誤差が考慮されて着目ブロック内でのドットの形成状況が判定されるので、精度よくドットの形成状況を判定することができる。
【0016】
このとき、上記第三の閾値は、上記ブロック内の画素数をN、画素区分数をN0とするとき、高ドット密度側から(N0−1)/(N×N0)以内の値とされていると、より確実に画像変換処理をさらに高速化させることができる。なお、本発明において、「(N0−1)/(N×N0)以内」には「(N0−1)/(N×N0)」も含まれるものとする。
【0017】
さらに、順に、より高ドット密度側の値とされた第一、第二、第三、第四の閾値を設けてもよい。着目ブロック内への階調誤差が考慮されるので、着目ブロック内でのドットの形成状況を精度よく判定することができるとともに、閾値を用いるという簡易な構成ながら、画質を低下させずに変換処理をより効果的に高速化させることができる。
【0018】
さらに、請求項13にかかる発明のように、第一の閾値と、この第一の閾値よりも高ドット密度側の第四の閾値とを設け、ブロック内の各画素の階調値の総和がとりうる範囲のうち同第四の閾値から高ドット密度側の範囲が同第一の閾値から低ドット密度領域側の範囲より広くされているようにしてもよい。印刷装置等の画像出力装置の高解像度化が進むなか、画像出力装置が形成する1ドットの面積は同画像出力装置に設定された1画素の面積より大きくなっている。すると、低ドット密度領域でドットを形成する割合と高ドット密度領域でドットを形成しない割合とが同じであるとすると、高ドット密度領域で形成されたドットが占める領域の面積は、低ドット密度領域でドットが形成されていない領域の面積よりも小さくなる。その結果、高ドット密度領域のほうが低ドット密度領域よりも分解能の低下が目立たないので、第四の閾値から高ドット密度側の範囲を第一の閾値から低ドット密度領域側の範囲より広くしても、画質を低下させずに画像変換処理をさらに高速化させることができる。
以上のことから、本構成は、形成される1ドットの面積が設定された1画素の面積より大きい画像出力装置の出力画像を表現する画像データを生成する画像処理装置に好適である。
なお、第二および第三の閾値についても、上記ブロック内の各画素の階調値の総和がとりうる範囲のうち同第三の閾値から高ドット密度側の範囲が同第二の閾値から低ドット密度領域側の範囲より広くされている構成としてもよく、同様の作用、効果となる。
【0019】
むろん、ブロック処理条件やブロック移行条件を判定するために閾値を設けなくてもよく、上記処理単位情報は、上記ブロック内の画素の階調値に対応付けて上記処理単位を決定するための個別処理単位情報を格納した情報テーブルであり、上記判定手段は、上記着目ブロック内の画素の階調値に対応する上記個別処理単位情報を上記情報テーブルから読み出し、読み出した個別処理単位情報から上記着目ブロックが上記ブロック処理条件およびブロック移行条件を満たすか否かを判定する構成としてもよい。簡易な構成ながら画質を低下させずに変換処理をさらに高速化させることができる。
【0020】
ところで、画像を複数の画素で多階調表現した画像データを解像度変換した後にドット形成の有無により表現した画像データに階調数変換するとともに、同階調数変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する階調数変換処理を行う画像処理装置の場合、解像度変換前の画像データを利用してブロック処理条件を判定してもよい。そこで、請求項14にかかる発明は、上記判定手段と第一変換手段と第二変換手段とを具備する構成としてある。
判定手段は、解像度変換前の画像データを構成する画素の中から一または二以上の近隣した画素を処理区分とするとともに、解像度変換後の画像データを構成する画素の中から同処理区分に対応する画素数の近隣した画素をブロックとする。そして、画像データを階調数変換する着目ブロックに対応する処理区分内の画素の階調値と処理単位情報とを対比して、同着目ブロックが所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する。同処理単位情報は、処理区分内の画素の階調値に対応付けられて階調数変換処理を行う画素の処理単位を決定するための情報である。
着目ブロックについてブロック処理条件が満たされると判定されたとき、第一変換手段は、着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記階調数変換処理を同着目ブロック単位で行う。一方、着目ブロックについてブロック処理条件が満たされないと判定されたとき、第二変換手段は、着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記階調数変換処理を行うことが可能である。
【0021】
すなわち、ブロック処理条件が満たされる領域を高画質を維持可能な領域とすれば、高画質を維持可能な領域のみドットはブロック単位で形成されるので、画像データの変換処理を高速化させることができる。また、解像度変換前の画像データから着目ブロックに対応する処理区分内の画素の階調値を参照することにより、着目ブロック内の画素の階調値を参照する必要がなくなるので、画像を複数の画素で多階調表現した画像データから階調誤差を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能となる。
なお、請求項1〜請求項13に記載された構成を請求項14に対応させることも可能である。
【0022】
上記判定手段は、上記解像度変換が上記画像データを高解像度化する変換であるとき、
上記処理区分を1画素とするとともに上記解像度変換後の画像データを構成する画素の中から同処理区分に対応して同解像度変換の変換倍率に一致する画素数の近隣した画素を上記ブロックとする構成としてもよい。解像度変換前の画像データから着目ブロックに対応する1画素のみの階調値を参照することにより、着目ブロック内の画素の階調値を参照する必要がなくなるので、階調誤差を用いた画像変換処理をより効果的に高速化させることが可能となる。
【0023】
また、上記判定手段は、上記解像度変換が上記画像データを低解像度化する変換であるか否かを判断し、同解像度変換が低解像度化する変換であると判断したときには上記着目ブロックは上記ブロック処理条件を満たさないと判定する構成としてもよい。解像度変換が低解像度化する変換であるとき、低解像度化された画像データの階調数変換処理は時間が短くて済むので、高速化よりも画質維持を優先させることが可能である。本構成によると、着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に階調数変換処理が行われるので、階調誤差を用いた画像変換処理を高速にて行う際に効率よく処理を行うことが可能となる。
【0024】
なお、上述した第一変換手段と第二変換手段は、様々な構成により階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させることができる。例えば、周辺の未変換画素に対して階調誤差を略均等に拡散させると、簡易な構成にて誤差拡散を行うことができる。むろん、未変換画素に拡散する割合に異なる重みを持たせてもよい。第一変換手段が画素区分別に上記変換処理を行う際には、階調誤差を着目ブロック内の未変換画素に拡散させてもよいし、着目ブロック外の未変換画素に拡散させてもよい。
上述したブロックは、様々な構成が可能であり、例えば、2×2画素、3×3画素、2×4画素、1×5画素、等とすることができる。
【0025】
また、上記第二変換手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定したとき、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック全体では画素をまとめずに上記変換処理を実行可能な手段としても、同様の作用、効果となる。
さらに、上記第二変換手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定したとき、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック全体では画素をまとめずに上記変換処理を実行可能な手段としても、同様の作用、効果となる。
さらに、上記第二変換処理は、上記着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定したとき、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数より大かつ同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を行う手段としても、同様の作用、効果となる。
【0026】
ところで、上述した画像処理装置は、単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とともに実施されることもあるなど、発明の思想としては各種の態様を含むものであって、適宜、変更可能である。
また、上述した画像処理を行う際の手法は、所定の手順に従って処理を進めていくうえで、その根底にはその手順に発明が存在する。従って、請求項17〜請求項21にかかる発明のように、本発明は画像処理装置の制御方法としても適用可能であり、同様の作用、効果となる。
さらに、請求項22〜請求項26にかかる発明のように、本発明は画像データに基づく画像の印刷制御を行う印刷制御手段を備える印刷制御装置としても適用可能であり、さらに、画像を印刷する印刷手段を備える印刷装置としても適用可能であり、同様の作用、効果となる。
【0027】
本発明を実施しようとする際に、画像処理装置にて所定のプログラムを実行させる場合もあるので、請求項27〜請求項31にかかる発明のように、本発明は画像処理装置の制御プログラムとしても適用可能であり、さらに、その制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても適用可能であり、同様の作用、効果となる。ここで、上記記録媒体は、磁気記録媒体や光磁気記録媒体の他、今後開発されるいかなる記録媒体であってもよい。二次複製品等の複製段階も問わない。一部がハードウェアで実現される場合や、一部を記録媒体上に記録しておいて必要に応じて適宜読み込む場合も本発明の思想に含まれる。
なお、本発明を構成する第二変換機能が着目ブロック内の画素の画像データをまとめて変換する際には、上記第一変換機能を利用して変換してもよいし、上記第一変換機能を実現させるプログラムとは別のプログラムにより変換してもよい。また、着目ブロック内の画素の画像データをまとめて変換する機能を実現させるプログラムをサブルーチンとしておき、第一変換機能、第二変換機能の双方が同サブルーチンをコールするようにしてもよい。
【0028】
むろん、請求項5,請求項8,請求項11,請求項13,請求項15,請求項16に記載された構成を上記方法や印刷制御装置や印刷装置やプログラムやプログラムを記録した媒体に対応させることも可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)画像処理装置の構成の概略:
(2)画像処理装置の各種手段の構成:
(3)画像処理装置が行う処理の概略:
(4)画像処理装置が行う処理の詳細:
(5)第二の実施形態:
(6)まとめ:
【0030】
(1)画像処理装置の構成の概略:
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる画像処理装置を含む印刷装置(広義の印刷装置)100の概略構成を示している。本印刷装置100は、本発明にいう画像処理装置および印刷制御装置となるパーソナルコンピュータ(PC)10と、画像出力装置(狭義の印刷装置)であるカラー印刷可能なインクジェットプリンタ20とから構成されている。
PC10では、演算処理の中枢をなすCPU11がシステムバス10aを介してPC全体の制御を行う。同バス10aには、ROM12、RAM13、各種ドライブ14,15、各種インターフェイス(I/F)16〜19等が接続されている。本発明にいう記憶手段は、ハードディスクドライブ14aとハードディスク(HD)14とから構成される。
本発明に用いられるコンピュータは、デスクトップ型PC、ノート型PC、モバイル対応PC、等、コンピュータとして一般的な構成を有していればよく、PCに限定されるものではない。
【0031】
HD14にはオペレーティングシステム(OS)や画像情報等を作成可能なアプリケーションプログラム(APL)等が格納されており、これらのソフトウェアは、実行時にCPU11によって適宜RAM13に転送される。また、HD14は、複数の閾値からなる処理単位情報14bを画像処理プログラムとともに記憶している。
入力I/F16には、キーボード16aやマウス16bが操作用入力機器として接続されている。また、CRTI/F17には、表示用のディスプレイ17aが接続されている。さらに、プリンタI/F19には、例えばシリアルI/F接続によりプリンタ20が接続されている。
【0032】
なお、HD14は画像処理プログラムを記録した媒体となるが、本プログラムを格納可能な記録媒体は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、不揮発性メモリ等であってもよい。さらに、バス10aに接続されたモデム等の通信I/F18をインターネット網に接続し、所定のサーバから本プログラムをダウンロードして実行することも可能である。
【0033】
プリンタ20は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、の計4色(複数の要素色)の色インクを使用するものとする。むろん、6色、7色、等、4色以外のインクを使用するプリンタを採用してもよい。また、インク通路内に泡を発生させてインクを吐出するバブル方式のプリンタや、複数色のカラートナーを使用するレーザープリンタ等、種々の印刷装置を採用可能である。
図2は、変換後の画像データに基づく画像を印刷する印刷手段であるプリンタ20のブロック構成をPC10とともに示している。プリンタ20では、CPU21、ROM22、RAM23、ASIC24、コントロールIC25、通信I/O26、I/F27がバス20aを介して接続されている。
【0034】
通信I/O26はPCのプリンタI/F19と接続されており、プリンタ20は通信I/O26を介してPC10から送信されるCYMKに変換された画像のデータやページ記述言語等からなる印刷ジョブを受信する。また、PC10から各種要求を受信したとき、通信I/O26は対応する情報をPC10に出力する。印刷時の解像度として720 ×360dpi、1440×720dpi、2880×1440dpi 等を選択可能となっており、PC10から通信I/O26を介して解像度の選択情報を入手してRAM23に記憶しておき、解像度に応じたドット単位で印刷を行うことが可能となっている。
【0035】
カートリッジホルダ28にはCYMKのインクカートリッジ28a〜dが装着されており、インクカートリッジ28a〜d内の各インクが色別に図示しない印刷ヘッドに供給されるようになっている。ASIC24は、CPU21と所定の信号を送受信しつつヘッド駆動部29に対してCYMKデータに基づく印加電圧データを出力する。同ヘッド駆動部29は、同印加電圧データに基づいて印刷ヘッドに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成し、印刷ヘッドに4色のインクを解像度に応じたドット単位で吐出させる。印刷ヘッドのインク吐出面には、4色のインクを吐出する4組のノズル列が印刷ヘッドの主走査方向に並ぶように形成され、ノズル列のそれぞれは複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で直線状に配置されている。
I/F27に接続されたキャリッジ機構27aや紙送り機構27bは、印刷ヘッドを主走査させたり、適宜改ページ動作を行いながらメディアを順次送り出して副走査を行ったりする。そして、CPU21が、RAM23をワークエリアとして利用しながらROM22に書き込まれたプログラムに従って各部を制御する。
【0036】
PC10では、以上のハードウェアを基礎としてバイオスが実行され、その上層にてOSとAPLとが実行される。OSには、プリンタI/F19を制御するプリンタドライバ等の各種のドライバ類が組み込まれ、OSの一部となってハードウェアの制御を実行する。プリンタドライバは、プリンタI/F19を介してプリンタ20と双方向の通信を行うことが可能であり、GDI(Graphics Device Interface )等が組み込まれたOSを介してAPLから画像データを受け取って印刷ジョブを作成し、プリンタ20に送出する。本画像処理プログラムは同プリンタドライバから構成されるが、APLにより構成してもよい。
【0037】
(2)画像処理装置の各種手段の構成:
図3は、上記ハードウェアと上記プリンタドライバとが協働して構築する画像処理装置の構成を模式的に示している。プリンタドライバは、各種モジュールを有しており、機能制御モジュールの制御に基づいて所定の機能を実現しつつ連携動作して画像データを変換することが可能である。そして、プリンタドライバの各モジュールに対応して、画像処理装置の各部が構成される。
画像入手部は、ディスプレイに表示する解像度とプリンタに出力する解像度とが設定された画像データを入力する。同画像データは、画像をドットマトリクス状の多数の画素で多階調表現したデータであり、様々な種類がある。図ではsRGB色空間で定義されるRGBから構成された画像データを示しているが、YUV表色系における輝度(Y成分)、Bの色差(U成分)、Rの色差(V成分)から構成された画像データ等でもよい。画像データの各成分も、例えば、256階調、1024階調等、様々な階調数とすることができる。ディスプレイに表示する解像度は、ディスプレイの性能に合わせたデフォルトの設定(例えば360×360dpi等)とすることができる。画像データに対してプリンタに出力する解像度を設定するには、例えば、図示しない所定の印刷インターフェイス画面を表示し、所定の解像度選択欄にて解像度の情報の操作入力を受け付け、入力された解像度の情報を同画像データに付加することにより設定することができる。また、APLが画像データに対して解像度を設定する機能を有していれば、そのAPLから解像度が設定された画像データを入手することができる。
解像度変換処理部は、プリンタ20の解像度に合わせて上記画像データに対して設定された解像度を変換する。その際、sRGBやYUV表色系等の定義に従って、画像データを広域RGB色空間内のRGB各256階調(0〜255の整数値)の階調データからなるRGBデータに変換する。色変換処理部は、RGBデータをCMYK各256階調(0〜255の整数値)の階調データからなるCMYKデータに色変換する。同CMYKデータは、色インクの使用量に対応する(略比例する)階調値とされているので、階調値が小さいほどドットの形成密度が小さくなって明度が高くなり、階調値が大きいほどドットの形成密度が大きくなって明度が低くなる。階調数変換処理部は、256階調のCMYKデータを、CMYK各2階調でドット形成の有無により画像出力装置の出力画像を表現する画像データ(以下、2値化データとも記載)に階調数変換する。インターレース処理部(印刷制御手段)は、プリンタ20の印刷ヘッドの副走査に合わせて2値化データを並び替える処理を行い、並び替え後の2値化データをプリンタ20に送出することにより、階調数変換後の画像データに対応する画像を印刷させる制御を行う。すると、プリンタ20は、2値化データを入手し、同2値化データに基づいて印刷用紙(メディア)上に色インクのドットを形成し、RGBデータに対応するカラー画像を印刷する。
【0038】
本画像処理装置Aは、階調数変換部を構成する各種手段A1〜A4を備えている。
判定手段A1は、近隣する所定の2×2画素をまとめてブロックとし、画像データを変換する着目ブロックB1内の各画素の階調値に基づいて所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する。ここで、記憶手段A4は上記処理単位情報14bを記憶しており、判定手段A1は、着目ブロックB1内の各画素の階調値のみと処理単位情報14bとを対比してブロック処理条件の成立の可否を判定する。同処理単位情報14bは、ブロックとする所定の2×2画素の階調値に対応付けられた情報であるとともに、誤差拡散法による画像変換処理を行う画素の処理単位を決定可能とする情報である。
着目ブロックB1が上記ブロック処理条件を満たすと判定されると、第一変換手段A2により着目ブロックB1内の画素の画像データが変換され、着目ブロックB1が上記ブロック処理条件を満たさないと判定されると、第二変換手段A3により着目ブロックB1内の画素の画像データが変換されるようになっている。 第一変換手段A2は、着目ブロックB1内の各画素の階調値と拡散されてきた階調誤差である拡散誤差とに基づいて、着目ブロックB1全体の階調誤差を着目ブロックB1外の他のブロック内の未変換画素に拡散させながら着目ブロックB1内の画素の画像データをまとめて変換する。すなわち、ブロック単位の画像変換処理を行う。
【0039】
一方、第二変換手段A3は、着目ブロックB1内の各画素の階調値と拡散誤差とから着目ブロックB1内でのドットの形成状況を判定する。着目ブロックB1内に形成するドット数が基準ドット数以下、または、第二基準ドット数以上と判定したときには、着目ブロックB1内の全画素をまとめて画像データの変換対象として画像変換処理を着目ブロックB1単位で行う。また、着目ブロックB1内に形成するドット数が基準ドット数より大、かつ、第二基準ドット数より小と判定したときに着目ブロックB1内の画素を区分した画素区分別に画像変換処理を実行することが可能となっている。
本実施形態では、基準ドット数を0、第二基準ドット数を4とし、画素区分を1画素としている。すなわち、着目ブロックB1内にドットを形成しない場合や着目ブロックB1内の画素全てにドットを形成する場合、ブロック単位の変換処理を行い、これらの場合以外に、ブロック全体では画素をまとめずにブロックより小さい1画素単位の画像変換処理を行う。1画素単位の変換処理では、着目ブロックB1内の画素別に、同画素の階調値と拡散誤差とに基づいて、同画素の階調誤差を他の未変換画素に拡散させながら着目ブロックB1内の画素の画像データを変換する処理を行う。なお、図では着目ブロックB1内の着目画素U1を太線で囲っている。
さらに、高画質を維持しながら画像変換処理を高速化させるため、判定手段A1は、ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を着目ブロックB1が満たすか否かを判定する。その際も、着目ブロックB1内の各画素の階調値と処理単位情報14bとを対比して判定する。
第二変換手段A3は、着目ブロックB1がブロック移行条件を満たすと判定されたときに、着目ブロックB1内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して着目ブロックB1単位でまたは画素区分別に画像変換処理を行う。また、着目ブロックB1がブロック移行条件を満たさないと判定されたときには、画素区分別に画像変換処理を行う。
【0040】
本実施形態では、処理単位を決定するための処理単位情報14bを閾値0,D1〜D5から構成するとともに、これらの閾値を着目ブロックB1内の各画素の階調値の総和S(ブロック内の階調値)に対応付けている。これらの閾値は、本画像処理プログラムに含まれており、同プログラムとともにHD14に記憶されている。
図4は、上記閾値と総和Sとの対応関係を示している。図に示す閾値D1,D2,D3,D4は本発明にいう第一、第二、第三、第四の閾値であり、0<D1<D2<D3<D4<D5(=4×255)の関係がある。ここで、S=0の側がドットの形成密度が小さい低ドット密度側(高明度側)であり、S=D5の側がドットの形成密度が大きい高ドット密度側(低明度側)である。また、ブロック内の階調値のとりうる範囲の中間から閾値D1,D2を低ドット密度側にするとともに閾値D3,D4を高ドット密度側としており、総和Sの中間値D5/2を基準としてD2<D5/2<D3としてある。
総和Sが第一の閾値D1から低ドット密度側であるとき(図ではS≦D1)、ドットの形成密度が小さい所定の低ドット密度領域であり、所定のブロック処理条件成立として総和Sに2×2画素のブロックの処理単位を対応付けている。低ドット密度領域は、画像中で明度が高い所定の高明度領域でもある。また、総和Sが第四の閾値D4から高ドット密度側であるとき(図ではS>D4)、ドットの形成密度が大きい所定の高ドット密度領域であり、所定のブロック処理条件成立として総和Sに2×2画素のブロックの処理単位を対応付けている。高ドット密度領域は、画像中で明度が低い所定の低明度領域でもある。
このように、ブロック処理条件は、総和Sのとりうる範囲の中から所定の範囲を持っており、スポット的な値のみ成立する条件とはされていない。なお、本実施形態ではS=0,S=D5であるとき例外的な処理を行うため、S=0,S=D5であるときをブロック処理条件に含まなくてもよいし、含めてもよい。
総和Sが第二の閾値D2から高ドット密度側かつ第三の閾値D2から低ドット密度側であるとき(図ではD2<S≦D3)、ドットの形成密度が中間的な所定の中間調領域であり、所定の分割処理条件成立として総和Sに1画素(画素区分)の処理単位を対応付けている。同中間調領域は、画像の明度の中間的な所定の中間調領域でもある。分割処理条件も、総和Sのとりうる範囲の中から所定の範囲を持っている。
【0041】
総和Sが閾値D1から高ドット密度側かつ閾値D2から低ドット密度側であるとき(図ではD1<S≦D2)、上記低ドット密度領域と中間調領域との間の中間的な所定の低ドット密度側移行領域であり、所定のブロック移行条件成立として総和Sに2×2画素のブロックまたは1画素の処理区分を対応付けている。総和Sが閾値D3から高ドット密度側かつ閾値D4から低ドット密度側であるとき(図ではD3<S≦D4)、上記高ドット密度領域と中間調領域との間の中間的な所定の高ドット密度側移行領域であり、所定のブロック移行条件成立として総和Sに2×2画素のブロックまたは1画素の処理区分を対応付けている。ブロック移行条件も、総和Sのとりうる範囲の中から所定の範囲を持っている。
そして、第二変換手段A3は、着目ブロックがブロック移行条件を満たすと判定されたときに着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して着目ブロック単位でまたは画素区分別に画像変換処理を行う。
【0042】
なお、閾値D1〜D4は、画像データの種類等に応じて適宜決定される値である。本実施形態では、以下の関係を満たすように閾値を決めている。
閾値D1,D4については、D5−D4>D1−0として、上記総和Sがとりうる範囲のうち閾値D4から高ドット密度側の範囲が閾値D1から低ドット密度領域側の範囲より広くしている。
図5の上段に示すように、プリンタ20が形成する1ドットの面積は、同プリンタ20に設定された1画素の面積より大きくされている。図の下段に示すように、低ドット密度領域でドットを形成する割合と高ドット密度領域でドットを形成しない割合とが同じ(図の例では、1/8)であるとすると、高ドット密度領域でドットが形成されていない領域R2の面積は、低ドット密度領域で形成されたドットが占める領域R1の面積よりも小さくなる。その結果、低ドット密度領域よりも高ドット密度領域のほうがドットの分解能の低下が目立たない。従って、D5−D4>D1−0となるように閾値D4を設定しても、画質を低下させずに誤差拡散法による画像変換処理をさらに高速化させることができる。
例えば、1より小さい正の係数Kを用いて、K(D5−D4)=D1−0となるように閾値D1,D4を設定すればよい。Kは、0.9,0.8等、様々な値とすることができる。
むろん、1ドットの面積が1画素の面積とほぼ同じであれば、D5−D4=D1−0となるように閾値D4を設定してもよい。
【0043】
また、閾値D2については、ブロック内の画素数をN、画素区分数をN0とするとき、低ドット密度側から(N0−1)/(N×N0)以内の値としている。
ドット密度(Duty)が1/Nであるとき、ブロック内で1ドット形成されることになる。ブロック内にドットが形成されないときにブロック単位の変換処理を行う場合、ブロック内にドットが形成されないのは低ドット密度側から1/N以内となるので、閾値D2は少なくとも低ドット密度側から1/N以内とするのが好ましい。
ここで、ドット密度をDuty(0〜1の相対値)で表し、ブロックがx個あるとし、そのうち割合tでブロック内にドットが形成されないとする。試験を行ったところ、ブロック単位の画像変換処理の時間と画素区分単位の画像変換処理の時間とはほぼ同じ時間(Tとする)であり、上記総和Sを算出して閾値と対比して処理を分岐させる時間もほぼ時間Tと同じであった。全ブロックの画像変換処理の時間はt・T・x+(1−t)・(T・x+T・N0・x)となるので、これが、ブロック移行条件を判定せずに全て画素区分別に画像変換処理を行うときの時間T・N0・x以下となれば、ブロック移行条件を判定して処理単位を切り替えることもより高速化のメリットが生じることになる。t・T・x+(1−t)・(T・x+T・N0・x)≦T・N0・xを解くとt≧1/N0となるので、t≧1/N0となるDutyを求めればよい。すなわち、
Duty≦(1/N)・{1−(1/N0)}
であれば、画像変換処理の速度が向上する。上記式を解くと、
Duty≦(N0−1)/(N×N0) …(1)
となる。画素区分が1画素であれば、
Duty≦(N−1)/N2 …(2)
となる。本実施形態のように、ブロックを4画素とすると、Duty≦0.1875となる。
【0044】
閾値D3についても同様のことが言え、ブロック内の画素数をN、画素区分数をN0とするとき、高ドット密度側から(N0−1)/(N×N0)以内の値としている。すなわち、
Duty≧1−{(N0−1)/(N×N0)} …(3)
であれば、画像変換処理の速度が向上する。画素区分が1画素であれば、
Duty≧1−{(N−1)/N2} …(4)
となる。本実施形態のように、ブロックを4画素とすると、Duty≧0.8125となる。
ここで、1ドットの面積が1画素の面積より大きいことを考慮し、D5−D3>D2−0として、総和Sがとりうる範囲のうち閾値D3から高ドット密度側の範囲が閾値D2から低ドット密度領域側の範囲より広くしている。例えば、K(D5−D3)=D2−0(ただし、Kは1より小さい正の係数)となるようにして、閾値D3についてはDuty=1−{(N0−1)/(N×N0)}となるように、
D2=255×[1−{(N0−1)/(N×N0)}]
とし、閾値D2については、
D3=255×K×{(N0−1)/(N×N0)}
とすることができる。
以上のようにして閾値D2,D3を設定すると、より確実に画像変換処理をさらに高速化させることができる。
むろん、1ドットの面積が1画素の面積とほぼ同じであれば、D5−D3=D2−0となるように閾値D3を設定してもよい。
【0045】
図6は、本画像処理装置が行う処理を示すフローチャートである。本フローは、PC10のCPU11によって行われるものである。
APLに備えられたAPL用印刷機能にてディスプレイ17aに表示される印刷実行メニューが選択されると、画像処理プログラムが起動し、画像入力部にてRGBに基づく画像データを入手する(ステップS105。以下、「ステップ」の記載を省略)。次に、解像度変換処理部にて、入手した画像データの解像度をプリンタ20が印刷するための解像度に解像度変換する、解像度変換処理を行う(S110)。本実施形態では、解像度変換後の画像データをRGB各256階調(0〜255の整数値)からなるRGBデータとするものとして説明する。ここで、階調値が大きくなるほどRGB各成分が大きくなり、RGB全ての階調値が0であるときはほぼブラックに相当し、RGB全ての階調値が255であるときはインクのドットが形成されないことになる。なお、入手した画像データの解像度が高い場合には、例えば一定の割合でデータを間引くことにより解像度を変換し、入手した画像データの解像度が低い場合には、例えば線形補間により画像データを補間して解像度を変換して、解像度変換後のRGBデータとする。
【0046】
さらに、色変換処理部にて、LUT(ルックアップテーブル)と呼ばれる色変換テーブルを参照して、RGBデータをCMYKの色インクのそれぞれに対応したCYMKデータに変換する、色変換処理を行う(S115)。本実施形態のLUTは、256階調のRGBそれぞれの階調値をCMYKそれぞれについて256階調とされた階調値に対応させたテーブルであり、補間演算を前提として、例えば、17の3乗の格子点に対応した大量のデータを備えている。変換されたCMYKデータも、画像をドットマトリクス状の画素で多階調表現した画像データであり、本実施形態ではCMYK各256階調(0〜255の整数値)からなるデータであるとして説明する。同CMYKデータは、階調値が大きくなるほどCMYK各成分が大きくなり、印刷媒体上に形成されるドット密度は大きくなる。
【0047】
そして、階調数変換処理部にて、256階調のCMYKからなる画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換する、階調数変換処理を行う(S120)。その際、いわゆる誤差拡散法により、各画素の階調誤差を他の未変換画素に拡散させながら画像データを変換する。
階調数変換前のCMYKデータは256階調であるが、プリンタ20は色インク別にドットを形成するか否かにより印刷を行うため、本実施形態ではプリンタ20に送出するデータを「ドットを形成する」意味の階調値「255」または「ドットを形成しない」意味の階調値「0」のいずれかに変換して2値化データを生成するようにしている。実際には2値化データを1ビットで表現しているため、階調値「255」をビットオンに対応させ、階調値「0」をビットオフに対応させた2値化データを生成する。以下、便宜上「255」と「0」の2値に変換するものとして説明する。
詳しくは後述するが、所定の処理条件に応じてブロック単位で階調数変換処理を行うようにしており、高画質が維持されながら画像変換処理は高速化されるようになっている。
【0048】
その後、インターレース処理部にて、プリンタ20のドットの形成順序を考慮しながら2値化データを並べ替えるインターレース処理を行う(S125)。そして、解像度変換処理部にて取得された解像度の情報とともに、最終的に得られた画像データをプリンタ20に対して送出し(S130)、本フローを終了する。すると、プリンタ20は、解像度の情報を入手するとともに同画像データを入手し、印刷ヘッドを駆動して解像度に対応した各色インクのドットを印刷媒体上に形成する。その結果、APLからの画像データに対応したカラー画像が印刷用紙に印刷されることになる。
【0049】
(3)画像処理装置が行う処理の概略:
図7は、本画像処理装置が行う階調数変換処理をフローチャートにより示している。なお、変換前の画像データはCMYK別とされた階調値から構成されているので、図のフローはCMYK別に行われることになるが、フローをわかりやすくするため図示を省略している。また、変換前の画像データはRAM13に記憶されているとともに、各画素から拡散させた階調誤差を記憶する領域や変換した画像データを記憶する領域もRAM13に設けられている。
まず、近隣する所定の2×2画素をまとめてブロックとし、画像データを変換する着目ブロックの位置を設定する(S202)。
図8は、着目ブロックの位置を設定する様子を模式的に示している。階調数変換前のCMYKデータは、画像をドットマトリクス状の画素U10で256階調表現したCMYK別のデータである。図では、各画素U10を小さな正方形で示している。ここで、図の上下方向を縦方向、左右方向を横方向とすると、本実施形態では縦2画素、横2画素の計4画素を一つのブロックB11(図では、4つの画素を囲む点線で示している。)としている。また、図中太線で示したように、着目ブロックB12はブロックB11のいずれかに設定される。画像変換処理の順序は、左上のブロックから開始して順番に右上のブロックまでとし、その後一つずつ下の左端のブロックから順番に右端のブロックまでとして、最後に右下のブロックとしている。むろん、変換処理の順序は、適宜変更可能であり、解像度等に応じて異なる順序とすることも可能である。
なお、ブロックは正方形状である以外にも、例えば、長方形状、横1列に並んだ複数の画素のような直線状、ある基準画素と同基準画素の右隣と左下と下隣の画素の計4画素とをまとめた形状等でもよい。
【0050】
階調数変換処理は、ブロックB11単位で行われるが、画質を低下させないように、着目ブロックB12が画像中で明度の高いハイライト領域すなわち高明度領域にあるのか、明度の低い低明度領域にあるのか、明度の中間的な中間調領域にあるのか、ハイライト領域と中間調領域との間の領域にあるのか、中間調領域と低明度領域との間の領域にあるのかを判定し、判定結果に応じた変換処理を行う。
着目ブロックの位置を設定すると、着目ブロック内の各画素の階調値を読み込む(S204)。同階調値はCMYK別に色変換されてRAM13に記憶されているので、RAM13からCMYK別に着目ブロックに対応した4画素分の階調値を読み込むことになる。
図8では、説明の便宜のため、着目ブロックB12内の左上、右上、左下、右下の画素を、それぞれPa,Pb,Pc,Pdとしている。
【0051】
その後、読み込んだ階調値の総和Sを算出する(S206)。ここで、画素Pa,Pb,Pc,Pdの階調値をそれぞれDa,Db,Dc,Ddとすると、CMYK別にSを以下の式により算出する。
S = Da + Db + Dc + Dd …(5)
なお、ブロックがn画素から構成されている場合には、階調値の総和Sは、以下の一般式により算出することができる。
S = Σ(Di)
ただし、iは1〜nの整数
【0052】
そして、総和Sに基づいて、閾値D1,D4を基準として、ブロック処理条件を満たすか否かを判定し、同条件成立時にはブロック単位で画像変換処理を行うようにしている。
一方、同条件不成立時、着目ブロック内の各画素の階調値と拡散誤差とに基づいて、着目ブロック内にドットを形成するか否かまたは着目ブロック内の画素全てにドットを形成するか否かを判定し、判定結果に対応する処理単位で画像変換処理を行うようにしている。
さらに、ブロック処理条件不成立時、総和Sに基づいて、閾値D2,D3を基準としてブロック移行条件を満たすか否かを判定し、同条件成立時にドット形成を判定して判定結果に応じた処理を行うようにしている。
【0053】
階調値の総和Sを算出すると、Sが「0」であるか否かを判断する(S208)。着目ブロック内の各画素の階調値が全て「0」であるときのみ総和Sは「0」となるので、CMYK別に見たときに着目ブロック内の各画素の階調値が全て「0」であるときに条件成立となり、S210に進む。一方、各画素の階調値のうち一つでも「1」以上のものがあれば、S214に進む。
S210では、着目ブロック内の画素全てをオフすなわちドットを形成しない状態とする。すなわち、着目ブロック内の変換後の画像データは全ての画素において「0」とされ、「ドットを形成しない」画像データとなる。そして、詳しくは後述するが、ブロック単位で誤差拡散を行うブロック単位拡散処理を行い(S212)、S238に進む。着目ブロック内の各画素の階調値が全て「0」である場合には、後述するS216の変換処理(その1)が行われないので画像変換処理を高速化させることができる。
【0054】
S214では、総和Sが閾値D1よりも大きいか否かを判断する。むろん、SがD1以上であるか否かを判断してもよい。閾値D1は、画像データの階調値の小さい領域において、ブロック単位の画像変換処理を行っても高画質を維持可能であるか否かの境界値として予め設定されるものである。S>D1のとき着目ブロックが階調値の小さい領域におけるブロック処理条件を満たさないと判定してS218に進み、S≦D1のとき着目ブロックが同条件を満たすと判定してS216に進む。
0<S≦D1であるときに実行されるS216では、詳しくは後述するが、ブロック単位で誤差拡散を行いながら画像データをまとめて変換する変換処理(その1)を行い、S238に進む。
【0055】
上記ブロック処理条件を満たさないと判定したときに実行されるS218では、総和Sが閾値D2よりも大きいか否かを判断する。むろん、SがD2以上であるか否かを判断してもよい。閾値D2は、画像データの階調値の小さい領域において、ブロック単位の画像変換処理を行ったときに高画質を維持可能な条件が存在するか否かの境界値として予め設定されるものである。S>D2のとき着目ブロックが階調値の小さい領域におけるブロック移行条件を満たさないと判定してS222に進み、S≦D2のとき着目ブロックが同条件を満たすと判定してS220に進む。
D1<S≦D2であるときに実行されるS220では、詳しくは後述するが、着目ブロック内でドットを形成するか否かを判定し、判定結果に応じてブロック単位または1画素単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する変換処理(その2)を行い、S238に進む。
【0056】
上記ブロック移行条件を満たさないと判定したときに実行されるS222では、総和Sが閾値D3よりも大きいか否かを判断する。むろん、SがD3以上であるか否かを判断してもよい。閾値D3は、画像データの階調値の大きい領域において、ブロック単位の画像データ変換処理を行ったときに高画質を維持可能な条件が存在するか否かの境界値として予め設定されるものである。S>D3のときS226に進み、S≦D3のときにS224に進む。画像データ中でD2≦S<D3を満たす領域は、画像中で明度の中間的な領域である。
S224では、詳しくは後述するが、着目ブロック内にドットを形成するか否かまたは着目ブロック内の画素全てにドットを形成するか否かの判定を行わずに1画素単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する1画素単位変換処理を行い、S238に進む。
【0057】
S226では、総和Sが閾値D4よりも大きいか否かを判断する。むろん、SがD4以上であるか否かを判断してもよい。閾値D4は、画像データの階調値の大きい領域において、ブロック単位の画像データ変換処理を行っても高画質を維持可能であるか否かの境界値として予め設定されるものである。S>D4のときに着目ブロックが階調値の大きい領域におけるブロック処理条件を満たすと判定してS230に進み、S≦D4のときに着目ブロックが階調値の大きい領域におけるブロック移行条件を満たすと判定してS228に進む。
D3<S≦D4であるときに実行されるS228では、詳しくは後述するが、着目ブロック内の画素全てにドットを形成するか否かを判定し、判定結果に応じてブロック単位または1画素単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する変換処理(その3)を行い、S238に進む。
【0058】
上記ブロック処理条件を満たすと判定したときに実行されるS230では、総和Sが閾値D5であるか否かを判断する。D5=4×255=1020であるので、CMYK別に見たときに着目ブロック内の各画素の階調値が全て「255」であるときに条件成立となり、S234に進む。一方、各画素の階調値のうち一つでも「254」以下のものがあれば、S232に進む。S232では、詳しくは後述するが、ブロック単位で誤差拡散を行いながら画像データをまとめて変換する変換処理(その4)を行い、S238に進む。
一方、S234では、着目ブロック内の画素全てをオンすなわちドットを形成する状態とする。すなわち、着目ブロック内の変換後の画像データは全ての画素において「255」とされ、「ドットを形成する」画像データとなる。そして、詳しくは後述するが、ブロック単位で誤差拡散を行うブロック単位拡散処理を行い(S236)、S238に進む。
着目ブロック内の各画素の階調値が全て「255」である場合には、S232の変換処理(その4)が行われないので画像変換処理を高速化させることができる。
S238では、画像データの全ブロックについて変換処理を終了したか否かを判断する。変換処理を行っていないブロックがある場合にはS202に戻り、前回の着目ブロックの右側にブロックがあるときには当該ブロックを着目ブロックの位置として設定し、前回の着目ブロックの右側にブロックがないときには一つ下の左端のブロックを着目ブロックとして設定する。そして、繰り返し上述した画像変換処理を行う。一方、全ブロックについて変換処理を終了した場合、階調数変換処理を終了する。その後、図6で示したS125のインターレース処理が行われ、プリンタ20に対して並び替えられた2値化データが送出されることになる。
【0059】
このように、着目ブロックで行われる画像変換処理は、上記総和Sに応じて、以下のように切り替えられる。
S=0のとき、 全画素オフの後、ブロック単位拡散処理
0<S≦D1のとき、 変換処理(その1)
D1<S≦D2のとき、 変換処理(その2)
D2<S≦D3のとき、 1画素単位変換処理
D3<S≦D4のとき、 変換処理(その3)
D4<S<D5のとき、 変換処理(その4)
S=D5のとき、 全画素オンの後、ブロック単位拡散処理
本実施形態では、0<S≦D1またはD4<Sのときブロック処理条件成立であり、D1<S≦D2またはD3<S≦D4のときブロック移行条件成立である。すなわち、図7のS202〜S208,S214,S218,S222,S226の処理を行うPCは、着目ブロック内の各画素の階調値のみを処理単位情報と対比して同着目ブロックがブロック処理条件やブロック移行条件を満たすか否かを判定する判定手段を構成する。
【0060】
なお、ブロック単位で誤差拡散を行いながら画像データをまとめて変換するには、例えば、以下のようにすればよい。
図9は、ブロック単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する様子を説明する説明図である。なお、変換前の画像データはRAM13内の所定領域に格納されているとともに、変換後の画像データはRAM13内の別の所定領域に格納されることになるが、わかりやすく説明するため、変換処理が終了した画素については変換後の画像データを記載している。
図の上段は、着目ブロックB12の左隣のブロックB13まで誤差拡散を伴う画像変換処理が終了した状態を示している。図の例では、着目ブロックB12は画像中で明度の高い領域となっており、着目ブロックB12内の各画素Pa〜Pdのいずれにも階調値「20」(各画素内の上段に記載)が格納されているとともに、他のブロックから階調誤差「50」(各画素内の下段に記載)が拡散されてきているものとする。また、処理の一例として、各画素Pa〜Pdの階調値の総和S1が閾値「100」以下のときにブロック処理条件が成立するものとし、着目ブロックB12内の各画素の階調値と拡散誤差の総和が閾値「150」よりも大きいときに同着目ブロックB12内の1画素にのみドットを形成するものとする。むろん、これらの閾値は一例にすぎない。
【0061】
ここで、階調値の総和S1は20×4=80となるのでブロック処理条件は成立し、同画素の拡散誤差の総和は50×4=200となり、着目ブロックB12内の各画素の階調値と拡散誤差との総和は80+200=280であるので着目ブロックB12内の1画素にのみドットを形成することになる。本実施形態では、左隣のブロックB13のように、着目ブロックB12の左上の画素Paにドットを形成することにしている。すなわち、画素Paの画像データを「255」とし、残りの画素Pb〜Pdの画像データを「0」とすることになる。
このように、着目ブロック内の所定位置の画素にのみドットを形成することにより、変換処理が簡素化されるので、画像データの変換が迅速に行われることになる。ここで、着目ブロックB12内の1画素にのみドットを形成する場合には、画素Pb〜Pdのいずれかにドットを形成してもよいし、着目ブロック内の画素のうち最も階調値の大きい画素にドットを形成してもよいし、ランダムに画素を選択してドットを形成してもよい。
【0062】
着目ブロック全体の階調誤差は、着目ブロックB12内の各画素の階調値と拡散誤差との総和から画像データ変換後の着目ブロック内における各画素の階調値の総和を差し引いた値となる。図の例では、着目ブロックB12内の各画素の階調値と拡散誤差との総和は280であるから、変換後の着目ブロックB12内の各画素の階調値の総和255を差し引くことにより、階調誤差は「25」となる。そして、着目ブロック全体の階調誤差を他のブロック内の未変換画素U11〜U16に拡散させる。ここで、未変換画素U11〜U16は、それぞれ、着目ブロックB12の右隣のブロックにおける左上の画素、同右隣のブロックにおける左下の画素、左下のブロックにおける右上の画素、下隣のブロックにおける左上の画素、同下隣のブロックにおける右上の画素、右下のブロックにおける左上の画素である。左上のブロック内の画素や、上隣のブロック内の画素や、左隣のブロック内の画素は変換処理済みであるので、これらの画素には階調誤差を拡散させないようにしている。
【0063】
また、本実施形態では、同階調誤差を他のブロック内の未変換画素に対して略均等に拡散させるようにしている。図の例では、着目ブロックB12全体の階調誤差は「25」であり、他のブロック内の未変換画素は6つあるので、25を6で除して小数点以下を四捨五入した「4」ずつ未変換画素に拡散させる。階調誤差が6で割り切れない場合には、所定位置の未変換画素U16に拡散させる階調誤差を調整し、拡散させる階調誤差の合計を着目ブロックB12全体の階調誤差と一致させる。図の下段に示すように、未変換画素U16には階調誤差「5」が拡散されることになる。
このようにして、ブロック単位で画像変換処理を行うことができる。
【0064】
なお、様々な手法で着目ブロックの階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させることができ、例えば、同階調誤差を、着目ブロックの右隣、左下、下隣、右下のブロック内の画素一つのみに拡散させてもよいし、着目ブロックに隣接していない未変換画素に拡散させてもよいし、未変換画素の位置に応じて拡散する割合を異ならせてもよい。
また、図10に示すように、着目ブロックB12が画像中で明度の低い領域でも、同様の考え方でブロック単位で画像データを変換することができる。
【0065】
一方、図11は、1画素単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する様子を示している。なお、斜線が記入された画素は、誤差拡散を伴う画像変換処理が終了したことを示している。
本実施形態では、着目ブロックB12内で画素Pa,Pb,Pc,Pdの順番に、同画素の階調誤差を他の未変換画素に拡散させながら着目ブロックB12内の画素の画像データを変換する。ここで、未変換画素は、着目ブロックB12内であってもよいし、他のブロック内であってもよい。
【0066】
まず、1画素目の画素Paについて、階調値と他の画素からの階調誤差に基づいてドットを形成するか否かを判定し、変換後の画像データを「255」または「0」とする。そして、画素Paの階調誤差を他の未変換画素に拡散させる。このとき、図中ブロック矢印で示したように、同画素Paの右隣の未変換画素Pb、下隣の未変換画素Pc、右下の未変換画素Pdに拡散させる。1画素単位の変換処理を行う場合も、階調誤差を3つの未変換画素Pb〜Pdに対して略均等に拡散させる。
2画素目の画素Pbについても、同様にしてドットを形成するか否かを判定し、変換後の画像データを「255」または「0」とする。そして、画素Pbの階調誤差を、同画素Pbの左下の未変換画素Pc、下隣の未変換画素Pd、着目ブロックB12外となる右隣の未変換画素U11、右下の未変換画素U12に対して略均等に拡散させている。
3画素目の画素Pcについても、同様にして変換後の画像データを「255」または「0」とする。そして、画素Pcの階調誤差を、同画素Pcの右隣の未変換画素Pd、着目ブロックB12外となる左下の未変換画素U13、下隣の未変換画素U14、右下の未変換画素U15に対して略均等に拡散させる。
4画素目の画素Pdについても、同様にして変換後の画像データを「255」または「0」とする。そして、画素Pdの階調誤差を、着目ブロックB12外となる同画素Pdの右隣の未変換画素U12、左下の未変換画素U14、下隣の未変換画素U15、右下の未変換画素U16に対して略均等に拡散させる。
【0067】
このようにして、着目ブロック内の画素別に同画素の階調誤差を拡散させながら画像データを変換することができる。むろん、着目ブロックが2×2画素以外であっても、同様にして画素別の画像変換処理を行うことが可能である。
なお、上記以外にも、様々な手法で同階調誤差を他の未変換画素に拡散させることができる。例えば、画素Pa,Pb,Pcについては、着目ブロックB12内の未変換画素にのみ階調誤差を拡散させながら画像データを変換し、画素Pdについてのみ、他のブロック内の未変換画素に階調誤差を拡散させながら画像データを変換してもよい。また、未変換画素の位置に応じて同階調誤差を拡散する割合を異ならせるようにしてもよい。むろん、画像データを変換する順番についても、例えば、画素Pa,Pc,Pb,Pdの順としてもよいし、ブロック毎に順序を変えてもよい。
本実施形態では、着目ブロック内の画素を1画素単位で区分して画素区分としているが、着目ブロック内の画素を2以上の画素単位で区分して画素区分としてもよい。例えば、横2画素×縦1画素を画素区分とすると、まず、図11の画素Pa,Pbの階調値と拡散誤差とに基づいて同画素Pa,Pb全体の階調誤差を当該画素Pa,Pb外の未変換画素に拡散させながら同画素Pa,Pbの画像データをまとめて変換すればよい。次に、画素Pc,Pdの階調値と拡散誤差とに基づいて同画素Pc,Pd全体の階調誤差を当該画素Pc,Pd外の未変換画素に拡散させながら同画素Pc,Pdの画像データをまとめて変換すればよい。
【0068】
ところで、従来は、上述したブロック処理条件が成立する領域はブロック単位の画像変換処理を行っても高画質を維持可能である画像の明度の高い領域とされ、同条件を満たすか否かを着目ブロック内の画素全ての階調値と拡散誤差とに基づいて判定していた。そして、同条件成立時には着目ブロック単位で画像変換処理を行い、同条件不成立時には一律に着目ブロック内で画素別に画像変換処理を行っていた。しかし、着目ブロック内にドットを形成しない場合、1画素単位の変換処理を行ってもブロック単位の変換処理を行っても、着目ブロック内から他のブロックに拡散される階調誤差は同じであり、また、ドットが形成されないことには変わりがない。さらに、着目ブロック内の画素全てにドットを形成する場合も同様であり、処理単位が違っていても、他のブロックに拡散される階調誤差は同じであるとともに同画素全てにドットが形成されることにも変わりがない。
【0069】
そこで、本発明では、図3で示したように、ブロック処理条件不成立時でも、着目ブロックがブロック移行条件を満たすか否かを判定し、判定結果に応じて1画素単位またはブロック単位の画像変換処理を行うようにしている。その結果、画像の高画質を維持しながら、画像をドットマトリクス状の画素で多階調表現した画像データから誤差拡散法を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能となる。また、画像データの階調値の小さい領域のみならず、同階調値の大きい領域でも、画像の高画質を維持しながら画像データ変換処理をさらに高速化させることが可能となる。
また、従来は、着目ブロック内の画素全ての階調値と拡散誤差との総和を用いてブロック処理条件の成立可否を判定して処理単位を切り替えていたが、ブロック内の各画素の階調値の総和が同じでも、ブロック内の拡散誤差の大きさにより、画像変換処理はブロック単位の処理となったり1画素単位の処理となったりしていた。その結果、ブロック単位の処理が行われたブロックと1画素単位の処理が行われたブロックとで形成されるドットのパターンが異なり、意図しないドットの模様が現れることがあった。本発明では、着目ブロック内に拡散されてきた階調誤差を含めずに着目ブロック内の画素全ての階調値のみを用いてブロック処理条件の成立可否を判定して処理単位を切り替えることにより、意図しない模様が現れることを防いでいる。
【0070】
(4)画像処理装置が行う処理の詳細:
以下、本画像処理装置が行う階調数変換処理の詳細について、説明する。
図12は、図7のS212,S236で行われるブロック単位拡散処理を示すフローチャートである。上記S210では画像データの変換処理後の着目ブロック内の画素全てについての画像データがドットを形成しないことを意味する「0」とされ、上記S234では変換処理後の着目ブロック内の画素全てについての画像データがドットを形成することを意味する「255」とされて、本フローが開始される。また、本フローは、後述する変換処理(その1〜4)の途中でもコールされる。
【0071】
まず、着目ブロック全体で生じる階調誤差を算出する(S302)。着目ブロック内の各画素Pa〜Pdに拡散されてきた拡散誤差をそれぞれEa,Eb,Ec,Edとすると、着目ブロック全体に拡散されてきた拡散誤差SEは、以下の式から求めることができる。
SE = Ea + Eb + Ec + Ed …(6)
また、階調数変換後の着目ブロック内に形成されるドット数をNdotとすると、変換処理後の着目ブロック内における各画素の階調値の総和Sdotは、以下の式から求めることができる。
Sdot = 255 × Ndot …(7)
すなわち、着目ブロック全体で生じる階調誤差Eは、以下の式のように、着目ブロック内の各画素の階調値と拡散誤差との総和から変換処理後の着目ブロック内における各画素の階調値の総和を差し引くことにより算出することができる。
E = S + SE − Sdot …(8)
【0072】
次に、着目ブロック全体の階調誤差Eを他のブロック内の未変換画素に略均等に拡散させ(S304)、本フローを終了する。このようにして、着目ブロックにおいてブロック単位の画像変換処理が終了する。
【0073】
図13は、図7のS216で行われる変換処理(その1)を示すフローチャートである。本フローは、着目ブロックがブロック処理条件成立と判定される0<S≦D1のときに行われる。
まず、着目ブロックについて、着目ブロック内の各画素の階調値と拡散誤差との総和である補正データBxを算出する(S402)。ここで、着目ブロック内の各画素Pa〜Pdに拡散されてきた拡散誤差Ea〜Edの総和である着目ブロック全体の拡散誤差SEを用いると、Bxは、以下の式により算出することができる。
Bx = S + SE …(9)
具体的には、着目ブロック内の各画素の拡散誤差を記憶しているRAM13から拡散誤差Ea〜Edを読み出し、上記式(6),(9)によりBxを算出する。なお、各画素の拡散誤差は、上記S204で各画素の階調値を読み出すときに一緒に読み出しておいてもよい。
【0074】
次に、算出したBxが所定のドット形成基準値である閾値th1よりも大きいか否かを判断する(S404)。むろん、Bx≧th1であるか否かを判断してもよい。閾値th1は、画像データの階調値の小さい領域において、着目ブロック内に1ドット形成するか否かの境界値として予め設定されるものであり、画像データの種類等に応じて適宜決定される値である。
Bx>th1の場合、着目ブロック内の1画素のみオン、すなわち、ドットを形成し(S406)、S410に進む。本実施形態では、着目ブロック内の左上の画素を「ドットを形成する」画像データとし、残りの3画素を「ドットを形成しない」画像データとする。一方、Bx≦th1の場合、着目ブロック内の画素全てをオフ、すなわち、ドットを形成せず(S408)、S410に進む。この場合、着目ブロック内の4画素全てを「ドットを形成しない」画像データとする。
このようにして、画像データの変換の際に変換対象の4画素について当該4画素の階調値と拡散誤差とからドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する。
【0075】
本フローが行われるのは着目ブロックが高明度領域にあるときなので、ドット形成密度が小さく、ブロック単位でドットを形成しても画像の分解能の低下は目立たず、高画質を維持することが可能である。そこで、画像データを変換した後、図12で示したブロック単位拡散処理を行い(S410)、着目ブロック全体の階調誤差Eを算出して他のブロック内の未変換画素に拡散させ、本フローを終了する。このようにして、画像データの変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる。
すなわち、図13で示した処理を行うPCは、ブロック処理条件成立時に着目ブロック内の全画素をまとめて変換対象として画像データの変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段を構成する。
【0076】
図14は、図7のS220で行われる変換処理(その2)を示すフローチャートである。本フローは、着目ブロックがブロック移行条件成立と判定されるD1<S≦D2のときに行われる。
まず、上記S402と同様にして、着目ブロックについての補正データBxを算出する(S502)。次に、算出したBxが所定のドット形成基準値である閾値th2よりも大きいか否かを判断する(S504)。むろん、Bx≧th2であるか否かを判断してもよい。閾値th2も、画像データの階調値の小さい領域において、着目ブロック内に1ドット形成するか否かの境界値として予め設定されるものである。本実施形態では、th2 = th1として、閾値th2を上記変換処理(その1)で使用する閾値th1と同じ値にしている。このようにすることにより、記憶させる閾値を少なくさせることができるので、画像変換処理を簡素化させることができる。むろん、画像データの種類等に応じて、th2をth1とは異なる値にしてもよい。
【0077】
Bx>th2の場合、1画素単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する1画素単位変換処理を行い(S506)、本フローを終了する。
図15は、1画素単位変換処理を示すフローチャートである。図のフローは、CMYK別に行われ、上記S224や後述する変換処理(その3)の途中でもコールされるようになっている。
まず、図11で示したように、着目ブロック内の着目画素の位置を設定する(S602)。
【0078】
着目画素の位置を設定すると、着目画素の階調値と拡散されてきた拡散誤差とをRAM13から読み込む(S604)。次に、着目画素についての補正データCxを算出する(S606)。ここで、着目画素の階調値をSi、拡散されてきた拡散誤差をEiとすると、Cxは、以下の式のように階調値Siと拡散誤差Eiとの和となる。
Cx = Si + Ei …(10)
【0079】
Cxを算出すると、Cxが所定の閾値th0よりも大きいか否かを判断する(S608)。むろん、Cx≧th0であるか否かを判断するようにしてもよい。本実施形態では、
閾値th0を上記変換処理(その1)や変換処理(その2)で使用する閾値th1,th2と同じ値にしている。むろん、画像データの種類等に応じて、th0をth1,th2とは異なる値にしてもよい。
Cx>th0の場合、着目画素を「ドットを形成する」画像データとして(S610)S614に進み、Cx≦th0の場合、着目画素を「ドットを形成しない」画像データとして(S612)S614に進む。
このようにして、画像データの変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値と拡散誤差とからドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する。
【0080】
S614では、着目画素で生じる階調誤差を算出する。ここで、画像データ変換後の着目画素の画像データをDotとすると、着目画素の階調値Si、着目画素に拡散されてきた拡散誤差Eiを用いて、着目画素で生じる階調誤差E’を算出することができる。
E’ = Si + Ei − Dot …(11)
S616では、図11で示したように、着目画素の階調誤差E’を他の未変換画素に略均等に拡散させる。このようにして、画像データの変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる。
【0081】
S618では、着目ブロック内の全画素について変換処理を終了したか否かを判断する。着目ブロック内で変換処理を行っていない画素がある場合にはS602に戻り、次の着目画素の位置を設定して、繰り返し上述した画像変換処理を行う。一方、着目ブロック内の全画素について変換処理を終了した場合、1画素単位変換処理を終了する。
このようにして、着目ブロック内の画素別に同画素の階調値と拡散誤差とに基づいて同画素の階調誤差を他の未変換画素に拡散させながら着目ブロック内の画素の画像データを変換することができる。
【0082】
図14のS504において、Bx≦th2であった場合、着目ブロック内の画素全てをオフ、すなわち、着目ブロック内の4画素全てを「ドットを形成しない」画像データとする(S508)。S508が行われるのは着目ブロック内にドットが形成されないときであるが、画像変換処理をブロック単位で行ったとしても着目ブロック内から他のブロックに拡散される階調誤差は同じであり、また、ドットが形成されないことには変わりがないため、高画質を維持することができる。そこで、S510にて、図12で示したブロック単位拡散処理を行い、着目ブロック全体の階調誤差Eを算出して他のブロック内の未変換画素に拡散させ、本フローを終了する。このようにして、画像データの変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる。
【0083】
このように、図14で示した処理を行うPCは、ブロック移行条件成立時に着目ブロック内の各画素の階調値と拡散誤差とから同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が0と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて変換対象として画像変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が0より大と判定したときに画素区分別に画像変換処理を行う第二変換手段を構成する。
従って、着目ブロックがブロック処理条件を満たさないと判定されたときでも、着目ブロック内でドットが形成されない場合にはブロック単位で画像変換処理が行われる。その際、画像の高画質は維持されるので、誤差拡散法による画像変換処理をさらに高速化させることができる。
【0084】
なお、上記総和SについてD2<S≦D3が成立するとき、図7のS224にて図15で示した1画素単位変換処理が行われる。S224が行われるのは着目ブロックが画像中で明度の中間的な中間調領域にあるときであるので、1画素単位できめ細やかな変換処理を行う。
すなわち、中間調領域ではドット形成を判定するまでもなく1画素単位の画像変換処理が行われるので、画像変換処理の速度をさらに向上させることが可能となる。
【0085】
図16は、図7のS228で行われる変換処理(その3)を示すフローチャートである。本フローは、着目ブロックがブロック移行条件成立と判定されるD3<S≦D4のときに行われる。
まず、上記S402と同様にして、着目ブロックについての補正データBxを算出する(S702)。次に、算出したBxが所定の第二ドット形成基準値である閾値th3よりも大きいか否かを判断する(S704)。むろん、Bx≧th3であるか否かを判断するようにしてもよい。閾値th3は、画像データの階調値の大きい領域において、着目ブロック内で全ドット形成するか否かの境界値として予め設定されるものである。ここで、閾値th3は、上記変換処理(その1,2)で使用する閾値th1,th2よりも大きな値としている。
【0086】
Bx>th3の場合、着目ブロック内の画素全てをオン、すなわち、着目ブロック内の4画素全てを「ドットを形成する」画像データとする(S706)。S706が行われるのは着目ブロック内の画素全てにドットが形成されるときであるが、画像変換処理をブロック単位で行ったとしても着目ブロック内から他のブロックに拡散される階調誤差は同じであり、また、画素全てにドットが形成されることには変わりがないため、高画質を維持することができる。そこで、S708にて、図12で示したブロック単位拡散処理を行い、着目ブロック全体の階調誤差Eを算出して他のブロック内の未変換画素に拡散させ、本フローを終了する。このようにして、画像データの変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる。
一方、Bx≦th3以下の場合、図15で示した1画素単位変換処理を行い(S710)、本フローを終了する。
【0087】
このように、図16で示した処理を行うPCは、ブロック移行条件成立時に着目ブロック内の各画素の階調値と拡散誤差とから同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が4と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて変換対象として画像変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が4より小と判定したときに画素区分別に画像変換処理を行う第二変換手段を構成する。
従って、着目ブロックがブロック処理条件を満たさないと判定されたときでも、着目ブロック内の画素全てでドットが形成される場合にはブロック単位で画像変換処理が行われる。その際、画像の高画質は維持されるので、誤差拡散法による画像変換処理をさらに高速化させることができる。
【0088】
図17は、図7のS232で行われる変換処理(その4)を示すフローチャートである。本フローは、着目ブロックがブロック処理条件成立と判定されるD4<S<D5のときに行われる。
まず、上記S402と同様にして、着目ブロックについての補正データBxを算出する(S802)。次に、算出したBxが所定の第二ドット形成基準値である閾値th4よりも大きいか否かを判断する(S804)。むろん、Bx≧th4であるか否かを判断するようにしてもよい。閾値th4も、画像データの階調値の大きい領域において、着目ブロック内で全ドット形成するか否かの境界値として予め設定されるものである。本実施形態では、th4 = th3として、閾値th4を上記変換処理(その4)で使用する閾値th3と同じ値にしている。このようにすることにより、記憶させる閾値を少なくさせることができるので、画像変換処理を簡素化させることができる。むろん、画像データの種類等に応じて、th4をth3とは異なる値にしてもよい。
【0089】
Bx>th4の場合、着目ブロック内の画素全てをオン、すなわち、ドットを形成し(S806)、S810に進む。この場合、着目ブロック内の4画素全てを「ドットを形成する」画像データとする。一方、Bx≦th4の場合、着目ブロック内の1画素のみオフ、すなわち、1画素のみドットを形成せず(S808)、S810に進む。本実施形態では、着目ブロック内の右下の画素を「ドットを形成しない」画像データとし、残りの3画素を「ドットを形成する」画像データとしている。
このようにして、画像データの変換の際に変換対象の4画素について当該4画素の階調値と拡散誤差とからドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する。
【0090】
本フローが行われるのは着目ブロックが低明度領域にあるときなので、ドット形成密度が大きく、ブロック単位でドットを形成しても画像の分解能の低下は目立たず、高画質を維持することが可能である。そこで、画像データを変換した後、図12で示したブロック単位拡散処理を行い(S810)、着目ブロック全体の階調誤差Eを算出して他のブロック内の未変換画素に拡散させ、本フローを終了する。このようにして、画像データの変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる。
【0091】
以上説明したように、誤差拡散法を用いて画像データを変換する際にブロック処理条件が成立していないときでも、着目ブロック内でドットが形成されなかったり着目ブロック内の画素全てでドットが形成される場合には、ブロック単位で画像データの変換処理が行われる。これらの場合には、画像データの変換処理をブロック単位で行ったとしても着目ブロック内から他のブロックに拡散される階調誤差は同じであるとともに着目ブロック内でドットが形成されなかったり着目ブロック内の画素全てでドットが形成されることには変わりがないため、高画質を維持することができる。従って、各画素の階調値の小さい領域と階調値の大きい領域の双方にて、画像をドットマトリクス状の画素で多階調表現した画像データから誤差拡散法を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能となる。
また、画像中で明度が比較的高い領域において上記総和Sが閾値D2以上またはより大のときには着目ブロック内でのドットの形成有無を判定するまでもなく1画素単位の画像変換処理を行い、画像中で明度が比較的低い領域において上記総和Sが閾値D3以下またはより小のときには着目ブロック内でのドットの形成有無を判定するまでもなく1画素単位の画像変換処理を行うので、処理速度がさらに向上する。
さらに、画像変換処理の処理単位は着目ブロック内の各画素の階調値のみに基づいて切り替えられるので、ブロック内の画素の階調値の総和が同じであれば、ブロック内に拡散されてくる階調誤差の大きさには関係なく、画像変換処理の処理単位は一定となる。従って、ブロック内の階調値が同じときにブロック単位の変換処理が行われたり1画素単位の変換処理が行われたりして形成されるドットによる意図しない模様が現れることがなく、変換後の画像データに基づく画像をさらに高画質にさせることも可能となる。
【0092】
なお、本画像処理装置を実現させるフローは、様々な変形例が考えられる。
例えば、処理を簡素化させるため、図7のS208〜S212,S230,S234〜S236の処理を省略して、閾値D1〜D4のみと総和Sとを対比して各種変換処理を行ってもよい。
同図のS202〜220,S224,S238の処理のみを行い、S>D2のときに一律に1画素単位変換処理を行うようにして、低ドット密度側のみブロック処理条件とブロック移行条件の判定結果に対応する処理単位の変換処理を行ってもよい。逆に、同図のS202〜S206,S222〜238の処理のみを行い、S≦D3のときに一律に1画素単位変換処理を行うようにして、高ドット密度側のみブロック処理条件とブロック移行条件の判定結果に対応する処理単位の変換処理を行ってもよい。
さらに処理を簡素化させるため、同図のS202〜216,S224,S238の処理のみを行い、S>D1のときに一律に1画素単位変換処理を行うようにして、低ドット密度側のみブロック処理条件のみの判定結果に対応する処理単位の変換処理を行ってもよい。逆に、同図のS202〜S206,S226,S224,S230〜238の処理のみを行い、S226で条件不成立時にS224に進ませることによりS≦D4のときに一律に1画素単位変換処理を行うようにして、高ドット密度側のみブロック処理条件のみの判定結果に対応する処理単位の変換処理を行ってもよい。
【0093】
図18と図19は、処理を簡素化した階調数変換処理の一例を示すフローチャートである。
S202〜S206にて総和Sを算出すると、S214にてS>D1であるか否かを判断する。S≦D1のとき同ブロック処理条件を満たすと判定し、変換処理(その1)を行って(S216)、S238に進む。
S>D1のとき、S>D4であるか否かを判断する(S226)。S≦D4のときブロック処理条件を満たさないと判定し、第二変換手段による図19の変換処理(その5)を行って(S922)S238に進む。S>D4のとき高ドット密度側のブロック処理条件を満たすと判定し、変換処理(その4)を行って(S232)S238に進む。
【0094】
図19に示す変換処理(その5)を開始すると、補正データBxを算出し(S1002)、上記S504と同様、Bx>th2であるか否かを判断する(S1004)。Bx≦th2の場合、上記S508〜S510と同様、着目ブロック内の画素全てをオフとし(S1006)、図12で示したブロック単位拡散処理を行って(S1008)、フローを終了する。これにより、着目ブロック内にドットを形成しない場合にブロック単位の画像変換処理が行われる。
Bx>th2の場合、Bx>th3であるか否かを判断する(S1010)。Bx>th3の場合、上記S706〜S708と同様、着目ブロック内の画素全てをオンとし(S1012)、図12で示したブロック単位拡散処理を行って(S1014)、フローを終了する。これにより、着目ブロック内の画素全てにドットを形成する場合にブロック単位の画像変換処理が行われる。
一方、Bx≦th3(th2<Bx≦th3)の場合には、1画素単位変換処理を行い(S1016)、フローを終了する。
このようにしても、画像の高画質を維持しながら、誤差拡散法による画像変換処理をさらに高速化させることが可能となる。
【0095】
総和Sと処理単位情報とを対比する順序も、様々考えられる。例えば、S=D5であるか否か、S>D4であるか否か、S>D3であるか否か、S>D2であるか否か、S>D1であるか否か、S=0であるか否か、の順に判定し、対応する変換処理を行ってもよい。また、ブロック処理条件またはブロック移行条件が満たされるか否かを先に判定した後、ブロック処理条件が成立するか否かを判定してもよい。
【0096】
図20は、階調数変換処理の変形例を示すフローチャートである。
S206で総和Sを算出すると、S218に進んでS>D2であるか否かを判断する。
S≦D2のとき着目ブロックが低ドット密度側のブロック処理条件またはブロック移行条件を満たすと判定し、S>D1であるか否かを判断する(S214)。S≦D1のとき低ドット密度側のブロック処理条件を満たすと判定して変換処理(その1)を行い、S>D1のとき低ドット密度側のブロック移行条件を満たすと判定して変換処理(その2)を行い、S238に進む。
S218でS>D2であったとき、S222でD>D3であるか否かを判断する。S>D3のとき着目ブロックが高ドット密度側のブロック処理条件またはブロック移行条件を満たすと判定し、S>D4であるか否かを判断する(S226)。S≦D4のとき高ドット密度側のブロック移行条件を満たすと判定して変換処理(その3)を行い、S>D4のとき高ドット密度側のブロック処理条件を満たすと判定して変換処理(その4)を行い、S238に進む。
S222でS≦D3であったとき、1画素単位変換処理(S224)を行い、S238に進む。
本フローによると、ブロックが画素別処理条件と比べてブロック処理条件またはブロック移行条件を満たす場合が比較的多いときに、画像変換処理の速度をさらに向上させることが可能となる。
【0097】
図21は、階調数変換処理の別の変形例を示すフローチャートである。
S206で総和Sを算出すると、D2<S≦D3であるか否かを判断する(S1102)。D2<S≦D3のとき、1画素単位変換処理を行って(S1104)S238に進む。これにより、着目ブロックが分割処理条件を満たすと判定される中間調領域が他の領域よりも多い画像について画像変換処理を行う場合に処理を高速化させるという利点がある。
S1102で条件不成立時には着目ブロックがブロック処理条件またはブロック移行条件を満たすと判定したことになり、D1<S≦D2であるか否かを判断する(S1106)。D1<S≦D2のとき着目ブロックが低ドット密度側のブロック移行条件を満たすと判定し、変換処理(その2)を行って(S1108)S238に進む。S1106で条件不成立時、D3<S≦D4であるか否かを判断する(S1110)。D3<S≦D4のとき高ドット密度側のブロック移行条件を満たすと判定し、変換処理(その3)を行って(S1112)S238に進む。これにより、ブロック移行条件が成立する低ドット密度移行領域や高ドット密度移行領域が低ドット密度領域や高ドット密度領域よりも多い画像について画像変換処理を行う場合に処理を高速化させるという利点がある。
S1110で条件不成立時、S≦D1であるか否かを判断する(S1114)。S≦D1のとき低ドット密度側のブロック処理条件を満たすと判定し、変換処理(その1)を行って(S1116)S238に進む。S1114で条件不成立時、S>D4なので高ドット密度側のブロック処理条件を満たすと判定し、変換処理(その4)を行って(S1118)S238に進む。
【0098】
本フローによると、1画素(画素区分)単位で画像変換処理を行う場合が他の処理単位で画像変換処理を行う場合と比べて比較的多いときに、画像変換処理の速度をさらに向上させることが可能となる。従って、例えば、分割処理条件を満たす場合が満たさない場合よりも多い場合に本処理を行えばよい。
また、先にブロック処理条件が満たされるか否かが判定され、同条件が満たされないと判定されたときにブロック移行条件が満たされか否かが判定される。ブロック移行条件を満たす場合がブロック処理条件を満たす場合と比べて比較的多いときに、画像変換処理の速度をさらに向上させることが可能となる。従って、例えば、ブロック移行条件を満たす場合がブロック処理条件を満たす場合よりも多い場合に本処理を行えばよい。
むろん、図7で示したように、ブロック処理条件が満たされるか否かを先に判定した後、ブロック移行条件が満たすか否かを判定してもよい。
【0099】
図22は、変換処理(その2)の変形例を示すフローチャートである。本フローでは、
基準ドット数を1として、ブロック処理条件不成立時に着目ブロック内に形成するドット数が1以下と判定したときには画像変換処理を着目ブロック単位で行う。
S504でBx>th2のとき、Bx>th21であるか否かを判断する(S512)。ここで、所定の閾値th21はth2より大きくされている。Bx≦th21(th2<Bx≦th21)のとき、着目ブロック内で1ドット形成し(S514)、S510に進んでブロック単位拡散処理を行い、フローを終了する。これにより、ブロック処理条件不成立時に着目ブロック内に1ドット以下しかドットを形成しないときにはブロック単位の画像変換処理が行われる。
【0100】
また、図23は、変換処理(その3)の変形例を示すフローチャートである。本フローでは、第二基準ドット数を3として、ブロック処理条件不成立時に着目ブロック内に形成するドット数が3以上と判定したときには画像変換処理を着目ブロック単位で行う。
S702で補正データBxを算出すると、Bx>th31であるか否かを判断する(S712)。ここで、所定の閾値th31はth3より小さくされている。Bx>th31のとき、1画素単位変換処理を行い(S710)、フローを終了する。Bx≦th31のとき、Bx>th3であるか否かを判断する(S704)。Bx≦th3(th31<Bx≦th3)のとき、着目ブロック内で1画素オフすなわち3ドット形成し(S714)、S708に進んでブロック単位拡散処理を行い、フローを終了する。これにより、ブロック処理条件不成立時に着目ブロック内に3ドット以上ドットを形成するときにはブロック単位の画像変換処理が行われる。
【0101】
図24は、画像変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報の変形例を示している。本処理単位情報T1は、ブロック内の画素の階調値の総和Sに対応付けて処理単位を決定するための個別処理単位情報を格納した情報テーブルとされ、HD14に記憶されている。総和Sは0〜1020の整数値をとりうるため、1021種類の総和Sに対応させて画像変換処理の種類を表す情報が格納されている。図では、(u1)〜(u7)の7種類の個別処理単位情報が設けられている。本例では、ブロック移行条件成立時の処理として、画素区分を2×1画素とする処理と1画素とする処理の2種類を設けている。
【0102】
図25は、処理単位情報T1を用いた階調数変換処理を示すフローチャートである。
S206で総和Sを算出すると、HD14に記憶された処理単位情報T1の情報テーブルから総和Sに対応する個別処理単位情報を読み出して取得する(S1202)。そして、S1204,S1208,S1212,S1216にて個別処理単位情報に対応させて処理を分岐させ、S1206,S1210,S1214,S1218,S1220にて個別処理単位情報に対応する変換処理を行って、S238に進む。なお、図中、変換処理(その1,4)はブロック処理条件成立時の画像変換処理であり、変換処理(その6,7)は画素区分を2×1画素とするブロック移行条件成立時の画像変換処理であり、変換処理(その2)は画素区分を1画素とするブロック移行条件成立時の画像変換処理である。
以上の処理により、閾値を用いずに画像変換処理を切り替えることができるので、簡易な構成ながら画質を低下させずに画像変換処理をさらに高速化させることができる。
【0103】
なお、第一変換手段、第二変換手段によりブロック単位で画像変換処理を行う前に、着目ブロックがいわゆるエッジ部分であるか否かを判定し、エッジ部分であると判定したときには1画素単位で画像変換処理を行うようにしてもよい。その際、例えば、着目ブロック内で隣接した画素の階調値の差が所定値以上のときや、着目ブロック内で階調値の最大値と最小値との差が所定値以上のときにエッジ部分であると判定することができる。すると、各画素の階調値が急変する領域では、きめ細やかに画像データを変換することができるので、画像中のエッジ部分を不鮮明にさせることなく高画質な画像を得ることが可能となる。
【0104】
(5)第二の実施形態:
また、画像データを解像度変換した後にドット形成の有無により表現した画像データに階調数変換する場合、解像度変換前の画像データを用いてブロック処理条件等の成立の可否を判定し、判定結果に対応する画像変換処理を行うようにしてよい。
図6のフローを参照すると、例えば、解像度が設定されたCMYKデータを入手し(S105)、解像度変換処理を行い(S110)、S115の色変換処理を行わずに階調数変換処理(S120)を行う場合に解像度変換前の画像データを用いてブロック処理条件等の成立の可否を判定することができる。また、解像度が設定されたRGBデータを入手し(S105)、先に色変換処理(S115)を行った後、解像度変換処理を行い(S110)、階調数変換処理(S120)を行ってもよい。さらに、解像度が設定されたRGBデータを入手して保持しておき(S105)、解像度変換処理を行い(S110)、色変換処理を行って(S115)解像度変換処理(S120)を行うとともに、保持しておいた解像度変換前のRGBデータに対してS115と同様の色変換処理を行い、同色変換後であって解像度変換前の画像データ(CMYKデータ)を用いてブロック処理条件等の成立の可否を判定してもよい。
【0105】
図26は、解像度変換前の画像データを用いてブロック処理条件等の成立の可否を判定する判定手段の処理を説明する図である。図の左側は解像度変換前の画像データ(CMYKデータ)51であり、右側は解像度変換後の画像データ(CMYKデータ)52である。図の例のように、360×360dpiに設定された画像データを2×2倍の720×720dpiに高解像度化する場合、変換前の画像データの1画素に対して変換後の画像データの2×2画素を対応させる。本発明の判定手段は、変換前の画像データ51を構成する画素の中から一または二以上の近隣した画素を処理区分53とするとともに、変換後の画像データ52を構成する画素の中から処理区分53に対応する画素数の近隣した画素をブロック54とする。図の例では、処理区分53を1画素とし、ブロック54を2×2画素としている。
そして、ブロック54の中から画像データを階調数変換する着目ブロック55を設定するとともに、この着目ブロック55に対応する着目処理区分56を処理区分53の中から設定し、着目処理区分56内の画素の階調値と、階調数変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報とを対比して、着目ブロック55が所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する。本処理単位情報は、処理区分内の画素の階調値に対応付けられた情報である。ブロック処理条件は、処理区分内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った条件とされている。
【0106】
図27は、解像度を2×2倍に高解像度化させる場合に上記処理区分を1画素として画像変換処理を行う階調数変換処理をフローチャートにより示している。本フローでは、処理区分に対応して解像度変換の変換倍率2×2倍に一致する画素数の近隣した画素をブロックとしている。本実施形態の処理単位情報は、閾値DA1〜DA4から構成している。
ここで、閾値DA1,DA2,DA3,DA4は本発明にいう第一、第二、第三、第四の閾値であり、0<DA1<DA2<DA3<DA4<255の関係がある。なお、DA1〜DA4は、第一の実施形態で用いた閾値D1〜D4を4で除した値とすることができ、第一の実施形態のように、255−DA4>DA1−0、255−DA3>DA2−0としてもよいし、上述した式(1)〜(4)を満たすようにしてもよい。
まず、解像度変換後の画像データを構成する画素の中から近隣する所定の2×2画素をまとめてブロックとし、画像データを階調数変換する着目ブロックの位置を設定する(S2002)。次に、解像度変換前の画像データを構成する画素の中から着目ブロックに対応する着目画素(着目処理区分)の位置を設定する(S2004)。さらに、同着目画素の階調値SAを取得する(S2006)。これにより、画像データを階調数変換する着目ブロックに対応する処理区分の画素の階調値が取得されるが、第一の実施形態のように総和Sを算出する必要がないので、処理が高速化される。
【0107】
階調値SAを取得すると、SA>DA1(またはSA≧DA1)であるか否かを判断する(S2008)。SA≦DA1のとき着目ブロックが低ドット密度側のブロック処理条件を満たすと判定し、第一の実施形態の変換処理(その1)を行って(S2010)、S2026に進む。これにより、同条件が満たされると判定されたときに画像変換処理が着目ブロック単位で行われる。
S2008でSA>DA1のとき上記ブロック処理条件を満たさないと判定し、S2012でSA>DA2(またはSA≧DA2)であるか否かを判断する。SA≦DA2のとき着目ブロックが低ドット密度側のブロック移行条件を満たすと判定し、第一の実施形態の変換処理(その2)を行って(S2014)、S2026に進む。これにより、同条件が満たされると判定されたときに着目ブロック内のドットの形成状況を判定して判定結果に対応する処理単位の画像変換処理が行われる。
S2012でSA>DA2のとき上記ブロック移行条件を満たさないと判定し、S2016でSA>DA3(またはSA≧DA3)であるか否かを判断する。SA≦DA3のとき着目ブロックが分割処理条件を満たすと判定し、第一の実施形態の1画素単位変換処理を行って(S2018)、S2026に進む。これにより、同条件が満たされると判定されたときに画像変換処理が1画素単位(画素区分単位)で行われる。
【0108】
S2016でSA>DA3のとき、S2020でSA>DA4(またはSA≧DA4)であるか否かを判断する。SA≦DA4のとき着目ブロックが高ドット密度側のブロック移行条件を満たすと判定し、第一の実施形態の変換処理(その3)を行って(S2022)、S2026に進む。これにより、同条件が満たされると判定されたときに着目ブロック内のドットの形成状況を判定して判定結果に対応する処理単位の画像変換処理が行われる。
S2020でSA>DA4のとき高ドット密度側のブロック処理条件を満たすと判定し、第一の実施形態の変換処理(その4)を行って(S2024)、S2026に進む。これにより、同条件が満たされると判定されたときに画像変換処理が着目ブロック単位で行われる。
なお、変換処理(その1〜4)で補正データBxを算出する際には、着目ブロック内の各画素の階調値の総和を階調値SAの4倍(1ビット分シフト)とすることができるので、Bxを算出する処理も高速化させることができる。
S2026では、画像データの全ブロックについて階調数変換処理を終了したか否かを判断し、階調数変換処理を行っていないブロックがある場合にはS2002に戻り、全ブロックについて階調数変換処理を終了した場合にはフローを終了する。
【0109】
以上のフローにより、高画質を維持可能な領域のみドットはブロック単位で形成されるので、画像データの変換処理を高速化させることができる。また、解像度変換前の画像データから着目ブロックに対応する1画素のみの階調値を参照することにより着目ブロック内の画素の階調値を参照する必要がなくなるし、着目ブロック内でのドットの形成状況を判定する処理の速度も向上するので、誤差拡散法による画像変換処理を効果的に高速化させることが可能となる。
【0110】
なお、図27で示した処理では処理区分内の画素の階調値のみを処理単位情報と対比して画像変換処理を切り替えたが、処理区分内の画素の階調値に基づいていれば他のパラメータを考慮して所定の処理単位情報と対比することにより画像変換処理を切り替えるようにすることも可能である。例えば、階調値SAと着目ブロックに拡散されてきた全拡散誤差とに基づいて画像変換処理を切り替えてもよく、階調値SAの4倍と同拡散誤差との総和(上述した補正データBxに相当)と所定の処理単位情報とを対比して画像変換処理を切り替えてもよい。処理区分が複数の画素から構成される場合、ブロックの画素数をnとすると、処理区分の各画素の階調値の平均をn倍した値と着目ブロックに拡散されてきた全階調誤差との総和と所定の処理単位情報とを対比することにより、画像変換処理を切り替えることができる。
【0111】
また、解像度変換前後の解像度を取得して高解像度化であるか低解像度化であるかを判断し、判断結果に対応して階調数変換処理を切り替えてもよい。
図28は、階調数変換処理の変形例を示すフローチャートである。まず、画像データに対して設定された解像度変換前の解像度(例えばディスプレイに表示する解像度)DP1を取得する(S2102)。次に、画像データに対して設定された解像度変換後の解像度(例えばプリンタに出力する解像度)DP2を取得する(S2104)。そして、DP1>DP2であるか否かを判断する(S2106)。これにより、解像度変換処理の解像度変換が画像データを低解像度化する変換であるか否かを判断することができる。
DP1≦DP2のとき解像度変換は低解像度化でない(高解像度化または同解像度)と判定し、高解像度化である場合には図27で示した画像変換処理を行い、同解像度の場合には処理区分の画素数をブロックの画素数と同じにして図27と同様の画像変換処理を行う。
【0112】
DP1>DP2のとき解像度変換は低解像度化と判定し、解像度変換後の画像データを構成する画素の中から近隣する所定の2×2画素をまとめてブロックとし、画像データを階調数変換する着目ブロックの位置を設定する(S2108)。次に、解像度変換前の画像データを構成する画素の中から着目ブロックに対応する着目画素の位置を設定する(S2110)。ここで、ブロックに対応して複数の画素からなる着目処理区分を設定して着目処理区分内の各画素の階調値の総和を算出するようにしてもよいが、低解像度化する解像度変換は通常画素を間引く処理を行っているので、着目処理区分の中から間引き処理で残された画素を着目画素とすればよい。さらに、同着目画素の階調値SAを取得する(S2112)。そして、着目ブロックはブロック処理条件を満たさないと判定し、第一の実施形態の1画素単位変換処理を行って(S2114)、S2116に進む。S2108〜S2114の処理は、全ブロックが終了するまで行われる。
解像度変換が低解像度化する変換であるとき、低解像度化された画像データの階調数変換処理は時間が短くて済むので、高速化よりも画質維持を優先させることが可能である。
上述した処理により、低解像度化する解像度変換処理が行われたときには全ドット密度領域にわたって着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に階調数変換処理が行われるので、誤差拡散法による画像変換処理を高速にて行う際に効率よく処理を行うことが可能となる。
【0113】
(6)まとめ:
なお、本発明の画像処理プログラムを実行可能な画像処理装置と周辺装置は、様々な構成が可能である。
例えば、プリンタは、コンピュータと一体化されたものであってもよい。また、大中小のドットを形成可能である等、形成するドットの大きさを可変としたプリンタを使用してもよい。
上述したフローについては、PC内で実行する以外にも、一部または全部をプリンタあるいは専用の画像処理装置で実行するようにしてもよい。
画像を出力する装置は、印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う装置以外であってもよく、例えば、液晶表示画面上で輝点形成の有無により画像を表現する液晶表示装置であってもよい。
【0114】
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、画像をドットマトリクス状の画素で多階調表現した画像データから誤差拡散法を用いてドット形成の有無により表現した画像データに変換する処理をさらに高速化させることが可能な画像処理装置、印刷制御装置、印刷装置、画像処理プログラムおよびそのプログラムを記録した媒体を提供することができる。また、画像処理方法としても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態にかかる画像処理装置を含む印刷装置の概略構成図。
【図2】プリンタのブロック構成をPCとともに示すブロック構成図。
【図3】画像処理装置の構成を模式的に示す図。
【図4】閾値と総和Sとの対応関係を模式的に示す図。
【図5】画素とドットの大きさの関係を模式的に示す図。
【図6】本画像処理装置が行う処理を示すフローチャート。
【図7】階調数変換処理を示すフローチャート。
【図8】着目ブロックの位置を設定する様子を模式的に示す図。
【図9】ブロック単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する様子を示す図。
【図10】ブロック単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する様子を示す図。
【図11】1画素単位で誤差拡散を行いながら画像データを変換する様子を示す図。
【図12】ブロック単位拡散処理を示すフローチャート。
【図13】変換処理(その1)を示すフローチャート。
【図14】変換処理(その2)を示すフローチャート。
【図15】1画素単位変換処理を示すフローチャート。
【図16】変換処理(その3)を示すフローチャート。
【図17】変換処理(その4)を示すフローチャート。
【図18】階調数変換処理の変形例を示すフローチャート。
【図19】変換処理(その5)を示すフローチャート。
【図20】階調数変換処理の変形例を示すフローチャート。
【図21】階調数変換処理の変形例を示すフローチャート。
【図22】変換処理(その2)の変形例を示すフローチャート。
【図23】変換処理(その3)の変形例を示すフローチャート。
【図24】変形例における処理単位情報の構造を模式的に示す図。
【図25】階調数変換処理の変形例を示すフローチャート。
【図26】第二の実施形態において判定手段の処理を説明する図。
【図27】第二の実施形態における階調数変換処理を示すフローチャート。
【図28】階調数変換処理の変形例を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…パーソナルコンピュータ、14…ハードディスク、14a…ハードディスクドライブ、14b…処理単位情報、20…インクジェットプリンタ、51…解像度変換前の画像データ、52…解像度変換後の画像データ、53…処理区分、54…ブロック、55…着目ブロック、56…着目処理区分、100…印刷装置、A…画像処理装置、A1…判定手段、A2…第一変換手段、A3…第二変換手段、A4…記憶手段、B1,B12…着目ブロック、B11,B13…ブロック、Pa,Pb,Pc,Pd…画素、T1…処理単位情報、U1…着目画素、U10〜U16…画素

Claims (31)

  1. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記判定手段は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および拡散されてきた階調誤差からドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換するとともに同変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および拡散されてきた上記階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記判定手段は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  3. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記判定手段は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  4. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および拡散されてきた階調誤差からドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換するとともに同変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および拡散されてきた上記階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記判定手段は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  5. 上記判定手段は、上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすか否かを判定し、同着目ブロックが同ブロック処理条件を満たさないと判定したときに同着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第一および第二の閾値が含まれるとともに、同第二の閾値は同第一の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、
    同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第二の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  7. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および拡散されてきた階調誤差からドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換するとともに同変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および拡散されてきた上記階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第一および第二の閾値が含まれるとともに、同第二の閾値は同第一の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、
    同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第二の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  8. 上記第二の閾値は、上記ブロック内の画素数をN、画素区分数をN0とするとき、低ドット密度側から(N0−1)/(N×N0)以内の値とされていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第三および第四の閾値が含まれるとともに、同第四の閾値は同第三の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第四の閾値から高ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、
    同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第三の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第四の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  10. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および拡散されてきた階調誤差からドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換するとともに同変換により生じる階調誤差を周辺の未変換画素に拡散させる変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および拡散されてきた上記階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第三および第四の閾値が含まれるとともに、同第四の閾値は同第三の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第四の閾値から高ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、
    同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第三の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第四の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  11. 上記第三の閾値は、上記ブロック内の画素数をN、画素区分数をN0とするとき、高ドット密度側から(N0−1)/(N×N0)以内の値とされていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下または同基準ドット数より大きい第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大かつ同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を行う第二変換手段とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第一、第二、第三および第四の閾値が含まれるとともに、同第一、第二、第三、第四の閾値の順に、より高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から低ドット密度側または上記第四の閾値から高ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第二の閾値から低ドット密度側、または、上記第三の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第四の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  13. 上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第一および第四の閾値が含まれるとともに、同第四の閾値は同第一の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から低ドット密度側であるかまたは上記第四の閾値から高ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、
    上記ブロック内の各画素の階調値の総和がとりうる範囲のうち上記第四の閾値から高ドット密度側の範囲が上記第一の閾値から低ドット密度領域側の範囲より広くされていることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データを解像度変換した後にドット形成の有無により表現した画像データに階調数変換するとともに、同階調数変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する階調数変換処理を行う画像処理装置であって、
    解像度変換前の上記画像データを構成する画素の中から一または二以上の近隣した画素を処理区分とするとともに解像度変換後の上記画像データを構成する画素の中から同処理区分に対応する画素数の近隣した画素をブロックとし、上記画像データを階調数変換する着目ブロックに対応する処理区分内の画素の階調値と、同処理区分内の画素の階調値に対応付けられて上記階調数変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報とを対比して、同着目ブロックが所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記階調数変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記階調数変換処理を実行可能な第二変換手段とを具備することを特徴とする画像処理装置。
  15. 上記判定手段は、上記解像度変換が上記画像データを高解像度化する変換であるとき、上記処理区分を1画素とするとともに上記解像度変換後の画像データを構成する画素の中から同処理区分に対応して同解像度変換の変換倍率に一致する画素数の近隣した画素を上記ブロックとすることを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 上記判定手段は、上記解像度変換が上記画像データを低解像度化する変換であるか否かを判断し、同解像度変換が低解像度化する変換であると判断したときには上記着目ブロックは上記ブロック処理条件を満たさないと判定することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  17. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理方法であって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換工程とを具備し、
    上記判定工程では、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換工程では、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  18. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理方法であって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換工程とを具備し、
    上記判定工程では、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換工程では、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  19. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理方法であって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換工程とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第一および第二の閾値が含まれるとともに、同第二の閾値は同第一の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定工程では、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第二の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換工程では、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  20. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う画像処理方法であって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換工程とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第三および第四の閾値が含まれるとともに、同第四の閾値は同第三の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定工程では、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第四の閾値から高ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第三の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第四の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換工程では、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  21. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データを解像度変換した後にドット形成の有無により表現した画像データに階調数変換するとともに、同階調数変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する階調数変換処理を行う画像処理方法であって、
    解像度変換前の上記画像データを構成する画素の中から一または二以上の近隣した画素を処理区分とするとともに解像度変換後の上記画像データを構成する画素の中から同処理区分に対応する画素数の近隣した画素をブロックとし、上記画像データを階調数変換する着目ブロックに対応する処理区分内の画素の階調値と、同処理区分内の画素の階調値に対応付けられて上記階調数変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報とを対比して、同着目ブロックが所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記階調数変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換工程と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記階調数変換処理を実行可能な第二変換工程とを具備することを特徴とする画像処理方法。
  22. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行い、変換後の画像データに対応する画像の印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段と、
    上記変換後の画像データに対応する画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備し、
    上記判定手段は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする印刷制御装置。
  23. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行い、変換後の画像データに対応する画像の印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段と、
    上記変換後の画像データに対応する画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備し、
    上記判定手段は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする印刷制御装置。
  24. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行い、変換後の画像データに対応する画像の印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段と、
    上記変換後の画像データに対応する画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第一および第二の閾値が含まれるとともに、同第二の閾値は同第一の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、
    同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第二の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする印刷制御装置。
  25. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行い、変換後の画像データに対応する画像の印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    ブロックとする所定数の画素の階調値に対応付けて、上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報を記憶した記憶手段と、
    近隣する上記所定数の画素を上記ブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを上記処理単位情報と対比して同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換手段と、
    上記変換後の画像データに対応する画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備し、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第三および第四の閾値が含まれるとともに、同第四の閾値は同第三の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定手段は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第四の閾値から高ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、
    同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第三の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第四の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換手段は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする印刷制御装置。
  26. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データを解像度変換した後にドット形成の有無により表現した画像データに階調数変換するとともに、同階調数変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する階調数変換処理を行い、階調数変換後の画像データに対応する画像の印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    解像度変換前の上記画像データを構成する画素の中から一または二以上の近隣した画素を処理区分とするとともに解像度変換後の上記画像データを構成する画素の中から同処理区分に対応する画素数の近隣した画素をブロックとし、上記画像データを階調数変換する着目ブロックに対応する処理区分内の画素の階調値と、同処理区分内の画素の階調値に対応付けられて上記階調数変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報とを対比して、同着目ブロックが所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記階調数変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換手段と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記階調数変換処理を実行可能な第二変換手段と、
    上記階調数変換後の画像データに対応する画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
  27. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う機能をコンピュータに実現させる画像処理プログラムであって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換機能とを実現させ、
    上記判定機能は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換機能は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理プログラム。
  28. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う機能をコンピュータに実現させる画像処理プログラムであって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換機能とを実現させ、
    上記判定機能は、上記ブロック処理条件が満たされない所定のブロック移行条件を上記着目ブロックが満たすか否かを同着目ブロック内の各画素の階調値と上記処理単位情報とを対比して判定し、
    上記第二変換機能は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理プログラム。
  29. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う機能をコンピュータに実現させる画像処理プログラムであって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が基準ドット数以下と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同基準ドット数より大と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換機能とを実現させ、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第一および第二の閾値が含まれるとともに、同第二の閾値は同第一の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定機能は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第一の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第二の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換機能は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理プログラム。
  30. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データをドット形成の有無により表現した画像データに変換するとともに、同変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する変換処理を行う機能をコンピュータに実現させる画像処理プログラムであって、
    近隣する所定数の画素をブロックとし、上記画像データを変換する着目ブロック内の各画素の階調値のみを、同ブロック内の画素の階調値に対応付けられて記憶されるとともに上記変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報と対比して、同着目ブロックが同ブロック内の階調値のとりうる範囲の中から所定の範囲を持った所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の各画素の階調値および上記変換処理済みの画素の階調誤差から同着目ブロック内でのドットの形成状況を判定し、同着目ブロック内に形成するドット数が第二基準ドット数以上と判定したときには同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記変換処理を同着目ブロック単位で行い、同形成するドット数が同第二基準ドット数より小と判定したときに同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記変換処理を実行可能な第二変換機能とを実現させ、
    上記処理単位情報には上記ブロック内の各画素の階調値の総和に対応付けられた第三および第四の閾値が含まれるとともに、同第四の閾値は同第三の閾値よりも高ドット密度側の値とされ、
    上記判定機能は、上記着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第四の閾値から高ドット密度側であるときに上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定し、同着目ブロック内の各画素の階調値の総和が上記第三の閾値から高ドット密度側であるとともに上記第四の閾値から低ドット密度側であるときに上記着目ブロックが所定のブロック移行条件を満たすと判定し、
    上記第二変換機能は、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たすと判定されたときに上記着目ブロック内でのドットの形成状況を判定して判定結果に対応して上記着目ブロック単位でまたは上記画素区分別に上記変換処理を行い、上記着目ブロックが上記ブロック移行条件を満たさないと判定されたときには上記画素区分別に上記変換処理を行うことを特徴とする画像処理プログラム。
  31. 画像を複数の画素で多階調表現した画像データを解像度変換した後にドット形成の有無により表現した画像データに階調数変換するとともに、同階調数変換の際に変換対象の画素について当該画素の階調値および変換処理済みの画素の階調誤差に基づいて階調誤差を求めながらドットの形成有無を判断して判断結果に対応する画像データに変換する階調数変換処理を行う機能をコンピュータに実現させる画像処理プログラムであって、
    解像度変換前の上記画像データを構成する画素の中から一または二以上の近隣した画素を処理区分とするとともに解像度変換後の上記画像データを構成する画素の中から同処理区分に対応する画素数の近隣した画素をブロックとし、上記画像データを階調数変換する着目ブロックに対応する処理区分内の画素の階調値と、同処理区分内の画素の階調値に対応付けられて上記階調数変換処理を行う画素の処理単位を決定するための処理単位情報とを対比して、同着目ブロックが所定のブロック処理条件を満たすか否かを判定する判定機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たすと判定されたとき、同着目ブロック内の全画素をまとめて上記変換対象として上記階調数変換処理を同着目ブロック単位で行う第一変換機能と、
    上記着目ブロックが上記ブロック処理条件を満たさないと判定されたとき、同着目ブロック内の画素を区分した画素区分別に上記階調数変換処理を実行可能な第二変換機能とを実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
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