JP3944634B2 - Flame retardant resin composition, non-halogen insulated wire and wire harness using the same - Google Patents

Flame retardant resin composition, non-halogen insulated wire and wire harness using the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線並びにワイヤーハーネスに関し、更に詳しくは、自動車用配線部品として用いられるハロゲン元素を含まないノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材として好適な難燃性樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線並びにワイヤーハーネスに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用配線部品として用いられるワイヤーハーネスは、組立電線とも云われるように、適切な仕様と太さの絶縁電線を選定し切って束ねて電線束としたものを、そのままテーピングしてまとめ、あるいは、チューブに通したりシートでくるんでテーピングしてまとめ、各種部品を取り付けてひとまとめの部品にしたものである。
【0003】
ワイヤーハーネスを構成する絶縁電線としては、一般的に銅線を何本か束ねてポリ塩化ビニル樹脂の被覆をかぶせたPVC絶縁電線が使用され、銅線としては、やきなましをした軟銅のほか、すずめっき軟銅線が用いられる。また、PVC絶縁電線を保護するチューブ、シート及びテープ等の電線保護材にも、ポリ塩化ビニル樹脂に可塑剤等を配合して得た保護材(以下「PVC保護材」ともいう)が広く用いられている。
【0004】
ところが、PVC絶縁電線やPVC保護材は、燃焼時に有害なハロゲン系ガスを放出し、地球環境を汚染するため問題視されている。そこで、地球環境対策の一環として、ハロゲンを含有しないノンハロゲン樹脂材料であるポリオレフィン系ポリマーに難燃剤として金属水酸化物を適量配合したノンハロゲン難燃性樹脂組成物が代替品として種々提案されている。
【0005】
例えば、本出願人によれば、次のような難燃性樹脂組成物が提案されている。まず、特開2001−6447号公報では、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン−エチレンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体)100重量部に対して、難燃剤(水酸化マグネシウム)50〜150重量部と、酸化防止剤(老化防止剤)4〜5重量部とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
次に、特開平10−340627号公報では、オレフィン系エラストマー90〜40重量部とポリプロピレン10〜60重量部とを配合して得たポリマー100重量部に対して、難燃剤(金属水酸化物)50〜400重量部と、銅害防止剤0.2〜5重量部とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
また、特開平11−45620号公報では、ポリエチレンとエチレン−酢酸ビニル共重合体とを合わせて得たポリマー100重量部に対して、酸化防止剤(老化防止剤)と、金属不活性剤とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。 更に、特開2000−26696号公報では、プロピレン−エチレンブロックコポリマーとポリオレフィン−ゴム熱可塑性エラストマーとを合わせて得たポリマー100重量部に対して難燃剤(水酸化マグネシウム)50〜150重量部と、老化防止剤1重量部と、銅害防止剤(潤滑剤)1重量部とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
【0006】
これらの難燃性樹脂組成物を電線被覆材として銅線の周りに被覆して得られたノンハロゲン絶縁電線は、単独で用いられるよりも、PVC絶縁電線と混在させた状態で使用されることが多い。その理由は、加工性や経済性の面ではやはりPVC絶縁電線のほうが優れていると考えられるからである。すなわち、ノンハロゲン絶縁電線を混在させることにより、有害なハロゲンガスの発生量を少なくし、地球環境対策としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らは、ノンハロゲン絶縁電線とPVC絶縁電線とを混在させた混在電線束(以下単に「混在電線束」ともいう)をPVCテープで巻き付けたワイヤーハーネスと、ノンハロゲン絶縁電線のみからなる単独電線束(以下単に「ノンハロゲン単独電線束」ともいう)をPVCテープで巻き付けたワイヤーハーネスとについて熱老化試験を行ったところ、混在電線束の熱老化性能は、ノンハロゲン単独電線束の熱老化性能に較べて著しく劣る結果となった。
【0008】
そこで、発明者らは、その原因を調べたところ、ノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材から老化防止剤が抽出されることが混在電線束の熱老化性能が劣る主な原因ではないかと結論するに至った。PVCテープや隣接するPVC絶縁電線に含有されている可塑剤がノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材に拡散し老化防止剤を溶かし、可塑剤は、老化防止剤の担体となった状態で、ノンハロゲン絶縁電線からPVCテープや隣接するPVC絶縁電線へ戻り、その結果、ノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材から老化防止剤が抽出されるからである。このように、老化防止剤が減少するため、混在電線束の熱老化性能が劣るものと考えられる。
【0009】
また、PVCテープや隣接するPVC絶縁電線に含有されている可塑剤は、ノンハロゲン絶縁電線へ移行すると銅線と反応して銅のイオン化を促進させる。銅イオンは、触媒となって電線被覆ポリマーの化学結合を切断し、ノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材を劣化させる。このことも、混在電線束の熱老化性能を低下させる原因と考えられる。従って、熱老化性能を低下させることのないように何らかの対策を講ずる必要がある。
【0010】
一方、ノンハロゲンの難燃性樹脂組成物については、他社公知技術も多数存在している。例えば、特開平9−95566号公報には、ポリオレフィン(LDPE、HDPE、EEA)100重量部に対して、金属水酸化物(水酸化マグネシウム)50〜200重量部と、酸化防止剤15重量部以下と、ビス[2−メチル−4−{3−n−アルキン(C12〜C14)チオプロピオニルオキシ}−5−第3ブチルフェニル]スルフィド}5重量部以下と、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド(5重量部以下)とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
特開2000−129064号公報には、EVA100重量部又はEVAとポリオレフィンとを合わせたポリマー100重量部に対して、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(水酸化マグネシウム)165〜250重量部と、酸化防止剤(老化防止剤)4〜15重量部(ベンゾイミダゾール系酸化防止剤3〜9重量部と、フェノール系酸化防止剤1〜6重量部)とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
特開2001−312925号公報には、ポリオレフィン系合成樹脂(PP、PE、EVA、EPR)100重量部に対して、表面処理した水酸化マグネシウム10〜500重量部と、酸化防止剤及び/又は金属不活性剤0.01〜10重量部と、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤0.01〜10重量部とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
更に、特開平6−345979号公報には、熱可塑性樹脂(PE、EVA)100重量部に対して、1,2−ビス(ブロモフェニル)エタン10〜80重量部と、三酸化アンチモン5〜40重量部と、酸化防止剤1.5重量部と、金属不活性剤0.5重量部とを配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
【0011】
しかしながら、これら他社公知技術による難燃性樹脂組成物を用いて銅線を被覆したノンハロゲン絶縁電線を用いたとしても、上記と同様に可塑剤の移行に起因する熱老化性能の低下という問題が指摘される。上記した公知技術による電線被覆材は、いずれもポリオレフィン系ベースポリマーに難燃剤として金属水酸化物を多量に配合するという構成をとるからである。また、老化防止剤や銅害防止剤を配合したようなものもあるが、従来例のものでは、その効果が十分ではない。
【0012】
また、上記した公知技術によれば、金属水酸化物を多量に配合しているため、耐摩耗性や引張強度等の機械的強度の低下も懸念されるが、一方で、硬度の高いポリマーを用いると電線の柔軟性が損なわれるという問題もある。従って、金属水酸化物を多量に配合しても柔軟性を損なわせることなく電線の機械的強度を低下させないようにすることが望まれる。
【0013】
本発明の目的は、環境対策に十分に配慮しつつ、優れた熱老化性能を維持することができるとともに、優れた機械的強度、良好な柔軟性・加工性を備えた難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電線並びにワイヤーハーネスを提供することにある。これにより、混在電線束を用いたワイヤーハーネスの電線品質の安定化と恒久的使用を達成しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、難燃性樹脂組成物に係る請求項1に記載される発明は、ポリプロピレン含有量が50wt%以上であってエチレンプロピレン含有量が10wt%以下であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーであって、メルトフローレートが0.1〜5g/10分であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマー60〜97重量部と、カルボン酸無水物により変性された性ポリマー3〜40重量部とを合わせて100重量部になるように配合したポリマー100重量部に対して、金属水酸化物30〜200重量部と、老化防止剤1〜10重量部と、銅害防止剤0.1〜5重量部とを配合してなることを要旨とするものである。
【0015】
前記「ポリプロピレン含有量が50wt%以上であってエチレンプロピレン含有量が10wt%以下であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーであって、メルトフローレートが0.1〜5g/10分であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマー」は、ベースポリマーとして用いられるものである。当該プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーをベースポリマーとして60〜97重量部配合したのは、配合量がこの範囲を上回ると柔軟性が損なわれ、下回ると機械的強度(引張伸び、引張強度、耐摩耗性)が損なわれるからである。当該プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーの配合量は、70〜90重量部がより好ましい。
メルトフローレート(以下単に「MFR」ともいう)は、「JIS K 6758」に準拠して温度230℃(又は190℃)、加重2.16kg下で測定されたものである。MFRがこのような範囲がよいのは、加工性や押出成形性を向上させる観点からである。ベースポリマーとしてポリオレフィン系ポリマーを用いたのは、燃焼時に有毒ガスを発生するハロゲン元素が含まれていないため、地球環境対策となるからである。ちなみに、エチレンプロピレン含有量は、5wt%以下が好ましい。
【0016】
前記「性ポリマー」は、酸無水基含有モノマー(例えば、無水マレイン酸)により0.1〜10重量%変性されたものが望ましい。その理由は、機械的強度(特に、耐摩耗性)を向上させるのに寄与するからである。性ポリマーを配合したのは、ベースポリマーとして用いているポリプロピレン系樹脂を相対的に増量させると、柔軟性や加工性が悪くなるが、性ポリマーではそのような問題は生じないからである。すなわち、性ポリマーを配合して、プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーと合わせて100重量部としたのは、柔軟性を損なうことなく、機械的強度、耐熱性を向上させるためである。
【0017】
前記「金属水酸化物」は、難燃剤として配合されるものであり、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等が好適なものとして挙げられる。金属水酸化物を30〜200重量部配合したのは、配合量がこの範囲を上回ると耐摩耗性・柔軟性が損なわれ、下回ると難燃性が損なわれるからである。金属水酸化物は、50〜150重量部を配合するほうがより好適である。その理由は、少なめだと自己消化性を発揮するほど難燃性を呈さず、やや多めだと耐摩耗性や引張強度等の機械的強度に悪影響が出てくるからである。もっとも、性ポリマーの配合によりこの悪影響が緩和されている。
【0018】
また、金属水酸化物の粒子は、カップリング剤、特にシランカップリング剤、例えば、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤により表面処理されていてもよい。シランカップリング剤は、水酸化物に結合するSi−O結合を含んでいるからである。本発明では、アミノシランカップリング剤により表面処理された水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウムが好適である。
【0019】
前記老化防止剤及び銅害防止剤を配合するのは、特に、ワイヤハーネス形態で使用された場合に、PVC絶縁電線との混在下で使用されたりPVCテープによって被覆されてもノンハロゲン絶縁電線自体の熱老化性能の低下を防止するためである。すなわち、老化防止剤や銅害防止剤を配合しておけば、PVC保護材や隣接するPVC絶縁電線から移行してくる可塑剤の影響を受けにくくなるからである。
【0020】
前記老化防止剤(熱安定剤又は酸化防止剤ともいう)としては、例えば、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−第三−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系や、4,4’−ジオクチルジフェニルアミン、N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン等のアミン系のものが好適なものとして挙げられる。これら老化防止剤は、単独で添加しても2種以上添加してもよく、特に限定されるものではない。本発明では、老化防止剤は1〜10重量部を配合すればよいが、2〜8重量部を配合するほうがより好ましい。その理由は、PVC絶縁電線等と混在した状態で使用しても優れた熱老化性能をより長く維持することができるからであるである。
【0021】
前記銅害防止剤(金属不活性剤)としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールとその誘導体、トリルトリアゾールアミン塩、トリルトリアゾールカリウム塩、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、トリアジン系誘導体、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド等のヒドラジド誘導体、シュウ酸誘導体、サルチル酸誘導体等が好適なものとして挙げられる。これら銅害防止剤は、単独で添加しても2種以上添加してもよく、特に限定されるものではない。本発明では、銅害防止剤は0.1〜5重量部を配合すればよいが、0.5〜3重量部を配合するほうがより好ましい。その理由は、PVC絶縁電線等と混在した状態で使用しても優れた熱老化性能をより長く維持することができるからであるである。
【0022】
更に必要に応じて加工助剤等を添加することもできる。また、本発明では、架橋を施さない。
【0023】
上記構成を備えた請求項1に記載の難燃性樹脂組成物は、プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマー60〜97重量部と、性ポリマー3〜40重量部とが合わせて100重量部配合されているため、優れた機械的強度(引張伸び、引張強度、耐摩耗性)を示すとともに、性ポリマーが配合されたことで柔軟性が損なわれない。また、プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーのメルトフローレートが適当値であるため、加工性にも優れる。更に、老化防止剤及び銅害防止剤が適当量配合されているため、PVC絶縁電線と混在させた状態で使用しても優れた熱老化性能を維持することができる。また、難燃剤が適当量配合されているため難燃性にも優れる。
【0024】
請求項1に記載される場合に、請求項2に記載されるように、前記性ポリマーは、変性スチレン系エラストマー、酸変性エチレンαオレフィン共重合体、酸変性エチレンプロピレンゴム又は酸変性ポリエチレンから選ばれる少なくともいずれかであることが望ましい。これらの性ポリマーによれば、柔軟性を損なうことなく、機械的強度や耐熱性を向上させることができるからである。
【0025】
ここで、「変性スチレン系エラストマー」としては、スチレンとブタジエン(又はスチレンとエチレン−プロピレン)を共重合させたブロックコポリマーの二重結合を水素添加により飽和させ、カルボン酸無水物(無水マレイン酸)により変性したスチレン系エラストマー、水素添加スチレンブタジエンラバーが好適なものとして挙げられる。「酸変性エチレンαオレフィン共重合体」としては、無水カルボン酸により変性したエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体が好適なものとして挙げられる。「酸変性エチレンプロピレンゴム」としては、カルボン酸無水物(無水マレイン酸)により変性したエチレン−プロピレンゴムが好適なものとして挙げられる。「酸変性ポリエチレン」としては、カルボン酸無水物(無水マレイン酸)により変性した低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンが好適なものとして挙げられる。
【0026】
本発明の二つめに係るノンハロゲン絶縁電線は、請求項3に記載されるように、軟銅線からなる撚線の外周面を、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物により被覆したことを要旨とするものである。
【0027】
上記構成を備えた請求項3に記載のノンハロゲン絶縁電線によれば、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物を電線被覆材としたものであるから、優れた熱老化性能を維持することができる。
【0028】
本発明の三つめに係るワイヤーハーネスは、軟銅線からなる撚線の外周面をポリ塩化ビニル樹脂により被覆したポリ塩化ビニル絶縁電線と、軟銅線からなる撚線の外周面を請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物により被覆したノンハロゲン絶縁電線とを混在させてなる混在電線束の外周面を、ポリ塩化ビニル樹脂からなるテープ状・チューブ状又はシート状の保護材により被覆したことを要旨とするものである。
【0029】
前記ポリ塩化ビニル絶縁電線の電線被覆材に用いられるベースポリマーとしては、ポリ塩化ビニルのほか、エチレン塩化ビニル共重合体、プロピレン塩化ビニル共重合体等が好適なものとして挙げられる。これらのベースポリマーには、当該ポリ塩化ビニル樹脂に柔軟性を付与し材料の加工性を改善したり、あるいは材料コストを下げるために、当該ポリ塩化ビニル樹脂との混合性も良く、耐水性や電気絶縁性等にも優れた可塑剤が配合される。これに更に老化防止剤を添加してもよい。この場合に添加する老化防止剤としては、請求項1又は2に係る難燃性樹脂組成物に配合したものを用いることができる。
【0030】
上記構成を備えた請求項4に記載のワイヤーハーネスによれば、ノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材には老化防止剤及び銅害防止剤が配合されているから、PVC絶縁電線と混在させた状態で使用しても可塑剤の影響を回避しながら、優れた熱老化特性を長期間に亘って維持することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るノンハロゲン絶縁電線10のほか、PVC絶縁電線12等の一般的な絶縁電線の外観形態を示したものである。このノンハロゲン絶縁電線10は、軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体14(断面積0.5mm)にノンハロゲン難燃性樹脂組成物を0.28mm厚で被覆したものである。尚、一般的な自動車用電線は0.3mm〜1.25mmのサイズ(断面積)で被覆厚は0.16〜0.3mmのものが多く使用されている。
【0032】
また、図2は、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネス16の外観形態を示したものであり、「ノンハロゲン絶縁電線10とPVC絶縁電線12とを混在させた混在電線束18」の周囲にPVC粘着剤付きテープ20(単に「PVC保護材」ともいう)を巻き付けることにより混在電線束18を被覆したワイヤーハーネス16に係るものである。
【0033】
図3(a)〜(d)も同じく、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの外観形態を示したものであり、(a)が混在電線束18をPVCチューブ22(れも単に「PVC保護材」ともいう)によって被覆したワイヤーハーネス24を示したものであり、(b)が(a)に示したもののPVCチューブ22の端縁にPVC粘着剤付きテープ20を当該端縁と混在電線束18との間の隙間をなくすように巻き付けて結束したワイヤーハーネス26を示したものであり、(c)がPVCシート28(これも単に「PVC保護材」ともいう)を混在電線束18の周囲に被覆し、更にその周囲をPVC粘着剤付きテープ20で巻き付けて結束したワイヤーハーネス30を示したものであり、(d)がPVCシート28に予め粘着剤32を付与したものを混在電線束18に被覆し、粘着剤32を付与した部分で結束したワイヤーハーネス34を示したものである。これらの図に示した混在電線束はその電線総数が30本であるが、混在比率(「PVC絶縁電線の本数:ノンハロゲン絶縁電線の本数」)は任意である。
【0034】
【実施例】
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0035】
一 初めに本実施例において用いた難燃性樹脂組成物の配合樹脂材料のメーカー名、商品名、各種特性等を表1にまとめて示す。そして、以下の説明においては、表1の配合樹脂材料名を用いた場合には同表に掲げた商品材料を意味するものとする。
【0036】
【表1】

Figure 0003944634
【0037】
二 難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電線
難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電線を作製したので、その組成及び作製方法について表2から表4を参照して説明する。
【0038】
【表2】
Figure 0003944634
【0039】
【表3】
Figure 0003944634
【0040】
【表4】
Figure 0003944634
【0041】
まず、表2を参照して各実施例について説明する。
(実施例1)
ブロックコポリマーPP1(ポリプロピレン含有量が50wt%以上であってエチレンプロピレン含有量が10wt%以下であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーであって、MFRが0.1〜5g/10分のもの)を60重量部とMAH−SEBS(スチレンとブタジエンのブロック共重合体の二重結合を水素添加により飽和させ無水マレイン酸により変性したスチレン系エラストマー)を40重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムA(平均粒子径が1μmでアミノシランカップリング剤により表面処理されたもの)を70重量部と、老化防止剤(ヒンダードフェノール系のもの)を3重量部と、金属不活性剤(銅害防止剤)を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0042】
(実施例2−1)
ブロックコポリマーPP1を97重量部とMAH−EPR(無水マレイン酸により変性したエチレン−プロピレンゴム)を3重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを90重量部と、老化防止剤を5重量部と、金属不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0043】
(実施例2−2)
実施例2−1におけるMAH−EPRに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、実施例2−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0044】
(実施例3−1)
ブロックコポリマーPP1を80重量部とMAH−EVA(無水マレイン酸により変性したエチレン−酢酸ビニル共重合体)を20重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムB(平均粒子径が1μmで未処理のもの)を30重量部と、老化防止剤を1重量部と、金属不活性剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0045】
(実施例3−2)
実施例3−1におけるMAH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、実施例3−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0046】
(実施例4)
ブロックコポリマーPP1を90重量部とMAH−SEBSを10重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムBを200重量部と、老化防止剤を5重量部と、金属不活性剤を0.6重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0047】
(実施例5−1)
ブロックコポリマーPP1を80重量部とMAH−LDPE(無水マレイン酸により変性した低密度ポリエチレン)を20重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを70重量部と、老化防止剤を3重量部と、金属不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0048】
(実施例5−2)
実施例5−1におけるMAH−LDPEに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、実施例5−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0049】
次に、表3及び表4を参照して各比較例について説明する。
(比較例1−1)
ブロックコポリマーPP1を99重量部とMAH−EVAを1重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを70重量部と、老化防止剤を2重量部と、金属不活性剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0050】
(比較例1−2)
比較例1−1におけるMAH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、比較例1−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0051】
(比較例2−1)
ブロックコポリマーPP1を50重量部とMAH−EPRを50重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムBを80重量部と、老化防止剤を3重量部と、金属不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0052】
(比較例2−2)
比較例2−1におけるMAH−EPRに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、比較例2−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0053】
(比較例3)
ブロックコポリマーPP1を70重量部とMAH−SEBSを30重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを20重量部と、老化防止剤を1.5重量部と、金属不活性剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0054】
(比較例4−1)
ブロックコポリマーPP1を70重量部とMAH−EVAを30重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムBを250重量部と、老化防止剤を2重量部と、金属不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0055】
(比較例4−2)
比較例4−1におけるMAH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、比較例4−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0056】
(比較例5)
ブロックコポリマーPP1を80重量部とSEBS(スチレンとブタジエンのブロック共重合体の二重結合を水素添加により飽和させたスチレン−ブタジエンブロックコポリマー(未変性のもの))を20重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを90重量部と、老化防止剤を5重量部と、金属不活性剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0057】
(比較例6)
ブロックコポリマーPP2(MFRが20g/10分のもの)を90重量部とMAH−SEBSを10重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを90重量部と、老化防止剤を1重量部と、金属不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0058】
(比較例7−1)
ランダムコポリマーPPを80重量部とMAH−LDPEを20重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを70重量部と、老化防止剤を3重量部と、金属不活性剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0059】
(比較例7−2)
比較例7−1におけるMAH−LDPEに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、比較例7−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0060】
(比較例8−1)
ブロックコポリマーPP1を80重量部とMAH−EVAを20重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを80重量部と、老化防止剤を0.1重量部と、金属不活性剤を0.1重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0061】
(比較例8−2)
比較例8−1におけるMAH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、比較例8−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0062】
(比較例9)
ブロックコポリマーPP1を90重量部とMAH−SEBSを10重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを100重量部と、老化防止剤を2重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た(金属不活性剤は配合していない)。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0063】
(比較例10−1)
ブロックコポリマーPP1を70重量部とMAH−LDPEを30重量部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウムAを100重量部と、老化防止剤を12重量部と、金属不活性剤を8重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0064】
(比較例10−2)
比較例10−1におけるMAH−LDPEに代えてMAH−SEBSを用いた点以外は、比較例10−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0065】
三 ワイヤーハーネス
次に、上記のようにして作製したノンハロゲン絶縁電線を用いて各実施例・各比較例毎にワイヤーハーネスを作製した。このワイヤーハーネスは、ノンハロゲン絶縁電線10本と、PVC絶縁電線20本とを混在させて混在電線束とし、その周囲にPVC粘着剤付きテープを巻き付けて作製したものである(図2参照)。ちなみに、PVC絶縁電線は、表5に示したように、ポリ塩化ビニル樹脂(重合=1300)100重量部に対して、可塑剤としてDINP(ジイソノニルフタレート)40重量部と、充填剤として炭酸カルシウム20重量部と、安定剤として亜鉛・カルシウム系のもの5重量部とを配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工したものを電線被覆層として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮及び/又は丸形導体)の周囲に形成することにより得た。
【0066】
また、混在電線束に巻き付けたPVC粘着剤付きテープは、表5に示したように、ポリ塩化ビニル樹脂からなる基材の片側表面全体に、粘着剤からなる0.02mm厚の粘着層を設けたものであり、トータルの厚さは、0.13mmである。PVC粘着剤付きテープの基材としては、表5に示したように、ポリ塩化ビニル樹脂(重合度P=1300)100重量部に対して、可塑剤としてDOP(ジオクチルフタレート)60重量部と、充填剤として炭酸カルシウム20重量部と、安定剤として亜鉛・カルシウム系のもの5重量部とを配合したものを用い、基材の片側表面に付与される粘着剤としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)70重量部に対して、NR(天然ゴム)30重量部と、亜鉛華20重量部と、ロジン系樹脂80重量部とを配合したものを用いている。
【0067】
【表5】
Figure 0003944634
【0068】
四 特性評価試験の方法
各実施例及び各比較例の特性評価は、引張伸び(%)、引張強度(MPa)、難燃性、耐摩耗性(回数)、耐熱性A、耐熱性B、柔軟性及び加工性を以下の試験方法によって測定することにより行った。
【0069】
(引張伸び及び引張強度)
JASO D611−94に準拠して行った。すなわち、ノンハロゲン絶縁電線を150mmの長さに切り出し、電気導体を取り除いて難燃性樹脂組成物のみの管状試験片とした。その中央部に50mmの間隔で標線を印した。そして、23±5℃の室温下で、試験片の両端を引張試験機のチャックに取り付けた後、引張り速度200mm/分で引張り、試験片の切断時の荷重及び標線間の距離を測定した。引張伸びについては、125%以上のものを、引張強さについては、15.7MPa以上のものを合格とした。
【0070】
(難燃性)
JASO D611−94に準拠して行った。すなわち、ノンハロゲン絶縁電線を300mmの長さに切り出して試験片とした。次に、各試験片を鉄型試験箱に入れて水平に支持し、口径10mmのブンゼンバーナーを用いて、還元炎の先端を試験片中央部の下側から30秒以内で燃焼するまで当て、炎を静かに取り去った後の残炎時間を測定した。この残炎時間が15秒以内を合格とし、15秒を超えるものを不合格とした。
【0071】
(耐摩耗性)
JASO D611−94に準拠して、ブレード往復法によって測定した。すなわち、ノンハロゲン絶縁電線を750mmの長さに切り出して試験片とした。25℃の室温下で、台上に固定した試験片の電線被覆材表面を軸方向に10mmの長さに亘って、ブレードを往復して、電線被覆材を摩耗させ、ブレードを荷重7Nで、毎分50回の速度で往復させたときの電線被覆材の摩耗により、ブレードが電気導体に接触するまでの往復回数を測定した。
次いで、試験片を100mm移動させて、時計方向に90度回転させ、上記の測定を繰り返した。この測定を同一試験片について合計3回行い、最低値が150回以上を合格とした。
【0072】
(耐熱性A)
ノンハロゲン絶縁電線1本を150℃×72h老化後、自己径巻き付けにより電線被覆材に亀裂が発生しないものを合格とした。
【0073】
(耐熱性B)
ワイヤーハーネス、すなわち、上述したノンハロゲン絶縁電線10本とPVC絶縁電線20本とを混在させた混在電線束の周囲をPVC粘着剤付きテープで巻き付けたものを150℃×72h老化後、自己径巻き付けにより電線被覆材に亀裂が発生しないものを合格とした。
【0074】
(柔軟性)
電線折曲時に手感触により判断した。
【0075】
(加工性)
電線端末剥離時、ヒゲの形成の有無により判断した。
【0076】
五 特性評価試験の結果
次に、特性評価試験の結果について合格ラインを併せて記載した表6及び表7を参照して説明する。尚、一部の配合成分のみが異なる実施例又は比較例、例えば、実施例2−1、2−2等を総称する場合には、単に、実施例2等として説明する。
表6に示したように、本実施例品は、いずれの試験項目も良い結果が得られたため、総合評価も良好(○)となった。一方、比較例品は、試験項目によって良好であったり不良であったりしたため、総合評価は不良(×)となった。以下にその詳細について考察を交えて説明する。
【0077】
【表6】
Figure 0003944634
【0078】
【表7】
Figure 0003944634
【0079】
実施例品1から5が引張伸び、引張強度、耐摩耗性及び柔軟性について良好な試験結果を示したのは、ブロックコポリマーPP1を60〜97重量部と、性ポリマー3〜40重量部とを合計して100重量部になるように配合したためと考えられる。ブロックコポリマーPP1の上限配合量を97重量部としたのは、実施例2の配合量に基づいたものであり、これを上回ると、比較例1(その配合量を99重量部としたもの)のように、柔軟性が損なわれ好ましくないからである。また、ブロックコポリマーPP1の下限配合量を60重量部としたのは、実施例1の配合量に基づいたものであり、これを下回ると、比較例2(その配合量を50重量部としたもの)のように引張伸び及び耐摩耗性が損なわれ好ましくないからである。従って、ブロックコポリマーPP1に性ポリマーを適量配合すれば、柔軟性が損なわれず、良好な引張伸び、引張強度及び耐摩耗性が維持されることが判った。
次に、ブロックコポリマーPP1のより好ましい配合量について述べる。比較例品3、8及び9(ベースポリマーとしてブロックコポリマーPP1を用いており、性ポリマーと合わせて100重量部としたもので、他の配合成分を極端に過剰又は過少としたもの以外の比較例品)は、引張伸び、引張強度、耐摩耗性及び柔軟性について良好な試験結果を示している。そこで、比較例品3、8及び9のブロックコポリマーPP1の配合量をみてみると、それぞれ、70重量部、80重量部、90重量部となっている。そこで、本実施例1から5のブロックコポリマーPP1の配合量である60〜97重量部と、比較例3、8及び9のブロックコポリマーPP1の配合量である70〜90重量部との重複部分をとれば、ブロックコポリマーPP1の配合量のより好ましい範囲を70〜90重量部に限定することができる。ちなみに、性ポリマーの配合量のより好ましい範囲は、10〜30重量部となる。
【0080】
実施例1から5が難燃性について良好な試験結果を示したのは、ポリマー100重量部(ブロックコポリマーPP1と性ポリマーとを合計して100重量部としたもの)に対して難燃剤を30〜200重量部配合したためと考えられる。難燃剤の上限配合量を200重量部としたのは、実施例4の配合量に基づいたものであり、これを上回ると、比較例4(その配合量を250重量部としたもの)のように、難燃性以外の特性(引張伸び、耐摩耗性及び柔軟性)が損なわれ好ましくないからである。また、難燃剤の下限配合量を30重量部としたのは、実施例3の配合量に基づいたものであり、これを下回ると、比較例3(その配合量を20重量部としたもの)のように難燃性そのものが損なわれ好ましくないからである。
【0081】
実施例1から5において、ベースポリマーと合わせて100重量部となるように配合される配合成分として性ポリマーを採用したのは、例えば、比較例5に示したように、未変性ポリマーを用いると、引張伸び、引張強度及び柔軟性は良好でも耐摩耗性が不合格となるからである。
【0082】
実施例1から5において、ベースポリマーとしてMFRが0.7g/10minのブロックコポリマーPP1を用いたのは、比較例6に示したようにMFRが20g/10minという比較的高い値をとるブロックコポリマーPP2を用いると、耐摩耗性並びに耐熱性A及びBが不合格となるからである。また、ブロックコポリマーPP1としたのは、MFRが同じでもランダムコポリマーPPでは、比較例7に示したように耐摩耗性が不合格となるからである。
【0083】
実施例1から5において、老化防止剤及び金属不活性剤を適当量配合したのは、老化防止剤が少なすぎると、比較例8に示したように耐熱性A及びBが損なわれるし、金属不活性剤を配合しないと、比較例9に示したように耐熱性Bが損なわれるからである。適当量の老化防止剤及び金属不活性剤を配合すると耐熱性A及びBが良好となることは、耐熱性A及びBについて合格した比較例1から5、7からも導かれる(比較例6を除いているのは、比較例6は、ベースポリマーとしてブロックコポリマーPP2を用いると、耐熱性が損なわれる例を示したものだからである。)
老化防止剤の配合量は、実施例1から5及び比較例1から5、7に基づけば、1〜5重量部が適当量であるといえるが、比較例10に示したように、老化防止剤の配合量を12重量部としても、耐熱性A及びBは合格するため(引張伸び等の他の特性は損なわれるが)、老化防止剤の配合量は、10重量部程度までは増やしても良いといえる。比較例10−1、10−2では、不合格と判断された各特性値と合格値とを比較するとあまり差がないからである。従って、老化防止剤の配合量は、1〜10重量部が好ましいといえ、より好ましくは、2〜8重量部である。
また、金属不活性剤の配合量は、実施例1から5及び比較例1から5、7に基づけば、0.5〜1重量部が適当量であるといえるが、少しでも配合しておけば、比較例8と比較例9との比較から、例えば、耐熱性Aの改善には効果的であるといえる。また、金属不活性剤も、比較例10に示したようにその配合量を多め(8重量部)にしても、耐熱性A及びBは合格するため(引張伸び等の他の特性は損なわれるが)、金属不活性剤の配合量は、5重量部程度までは増やしても良いといえる。比較例10−1、10−2では、不合格と判断された各特性値と合格値とを比較するとあまり差がないからである。従って、金属不活性剤の配合量は、0.1〜5重量部が好ましいといえ、より好ましくは、0.5〜3重量部である。
【0084】
以上、本発明の一実施の形態及び実施例について説明したが、本発明は上記した一実施の形態や実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上記各種の実施例では、配合成分としてヒンダードフェノール系の老化防止剤や銅害防止剤を用いたが、このほかにも、加工助剤(滑剤、ワックス)、着色剤、難燃助剤(硼酸亜鉛、シリコン系難燃剤)等を配合しても良い。
【0085】
要するに本発明の趣旨は、ポリプロピレン系のベースポリマーに性ポリマーを配合したものに対して、難燃剤、老化防止剤及び銅害防止剤を配合することにより、ノンハロゲン絶縁電線そのものの各種特性の維持向上を図るとともに、PVC絶縁電線と混在させて使用される状態においても、ノンハロゲン絶縁電線とPVC絶縁電線及び/又はPVC保護材との間の悪影響を回避しながら、ワイヤーハーネスとしての電線品質の安定及び電線寿命の延長による恒久的使用を達成することにある。
【0086】
【発明の効果】
請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物は、プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマー60〜97重量部と性ポリマー3〜40重量部とが合わせて100重量部になるように配合されているため、柔軟性・加工性を損なうことなく、機械的強度や耐熱性を向上させるという効果がある。また、適当量の老化防止剤及び銅害防止剤が配合されているものであるから、優れた熱老化性能を維持することができるという効果がある。
【0087】
請求項3に記載のノンハロゲン絶縁電線は、軟銅線からなる撚線の外周面を、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物により被覆したものであるから、柔軟性・加工性を損なうことなく、機械的強度や耐熱性を向上させるという効果がある。また、当該難燃性樹脂組成物には、適当量の老化防止剤及び銅害防止剤が配合されているものであるから、ノンハロゲン絶縁電線は、優れた熱老化性能を維持することができるという効果がある。
【0088】
請求項4に記載のワイヤーハーネスは、その電線被覆材に老化防止剤及び銅害防止剤が配合されたノンハロゲン絶縁電線とポリ塩化ビニル絶縁電線とを混在させてなるものであるから、ポリ塩化ビニル樹脂に含有されている可塑剤の影響を回避しつつ、優れた熱老化性能を維持することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るノンハロゲン絶縁電線、そのほか、一般的に使用されているPVC絶縁電線の外観斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの外観斜視図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの外観斜視図である。
【符号の説明】
10 ノンハロゲン絶縁電線
12 PVC絶縁電線
14 導体
16、24、26、30、34 ワイヤーハーネス
18 混在電線束
20 PVC粘着剤付きテープ
22 PVCチューブ
28 PVCシート
32 粘着剤[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  TECHNICAL FIELD The present invention relates to a flame retardant resin composition, an insulated wire using the same, and a wire harness, and more specifically, a flame retardant suitable as a wire covering material for a halogen-free insulated wire that does not contain a halogen element used as a wiring component for automobiles. The present invention relates to a conductive resin composition, an insulated wire using the same, and a wire harness.
[0002]
[Prior art]
  Wire harnesses used as wiring parts for automobiles, as called assembly wires, select and bundle insulated wires with appropriate specifications and thicknesses and bundle them as taps, or tap them together, or They are put together by taping them through a tube or wrapping them with a sheet, and they are attached to various parts as a whole.
[0003]
  Insulated wires that make up the wire harness are generally PVC insulated wires that are bundled with several copper wires and covered with a polyvinyl chloride resin coating. The copper wires include annealed annealed copper and others. Tin-plated annealed copper wire is used. In addition, protective materials (hereinafter also referred to as “PVC protective materials”) obtained by blending a plasticizer or the like with a polyvinyl chloride resin are widely used for electric wire protective materials such as tubes, sheets, and tapes for protecting PVC insulated wires. It has been.
[0004]
  However, PVC insulated wires and PVC protective materials are regarded as problems because they emit harmful halogen-based gases during combustion and pollute the global environment. Therefore, as a part of global environmental measures, various non-halogen flame retardant resin compositions in which a proper amount of a metal hydroxide as a flame retardant is blended with a polyolefin polymer that is a halogen-free non-halogen resin material have been proposed as alternatives.
[0005]
  For example, according to the present applicant, the following flame retardant resin composition has been proposed. First, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-6447, 50 to 150 parts by weight of a flame retardant (magnesium hydroxide) with respect to 100 parts by weight of a polyolefin resin (polypropylene-ethylene block copolymer, ethylene-vinyl acetate copolymer) A flame retardant resin composition containing 4 to 5 parts by weight of an antioxidant (anti-aging agent) is disclosed.
  Next, in JP-A-10-340627, a flame retardant (metal hydroxide) is used with respect to 100 parts by weight of a polymer obtained by blending 90 to 40 parts by weight of an olefin elastomer and 10 to 60 parts by weight of polypropylene. A flame retardant resin composition containing 50 to 400 parts by weight and 0.2 to 5 parts by weight of a copper damage inhibitor is disclosed.
  In JP-A-11-45620, an antioxidant (anti-aging agent) and a metal deactivator are added to 100 parts by weight of a polymer obtained by combining polyethylene and an ethylene-vinyl acetate copolymer. A blended flame retardant resin composition is disclosed. Furthermore, in JP 2000-26696 A, 50 to 150 parts by weight of a flame retardant (magnesium hydroxide) with respect to 100 parts by weight of a polymer obtained by combining a propylene-ethylene block copolymer and a polyolefin-rubber thermoplastic elastomer, A flame retardant resin composition containing 1 part by weight of an anti-aging agent and 1 part by weight of a copper damage inhibitor (lubricant) is disclosed.
[0006]
  Non-halogen insulated wires obtained by coating these flame retardant resin compositions around copper wires as wire coating materials may be used in a mixed state with PVC insulated wires rather than being used alone. Many. The reason is that the PVC insulated wire is considered to be superior in terms of workability and economy. That is, by mixing non-halogen insulated wires, the amount of harmful halogen gas generated is reduced, and this is a measure for the global environment.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
  However, the present inventors comprise only a wire harness in which a mixed wire bundle in which non-halogen insulated wires and PVC insulated wires are mixed (hereinafter also simply referred to as “mixed wire bundle”) is wound with PVC tape, and non-halogen insulated wires. When a heat aging test was performed on a wire harness in which a single wire bundle (hereinafter also simply referred to as “non-halogen single wire bundle”) was wound with PVC tape, the heat aging performance of the mixed wire bundle was the heat aging performance of the non-halogen single wire bundle. The result was significantly inferior to.
[0008]
  Therefore, the inventors investigated the cause and concluded that the extraction of the anti-aging agent from the wire coating material of the non-halogen insulated wire is the main cause of the poor heat aging performance of the mixed wire bundle. It was. The plasticizer contained in the PVC tape or the adjacent PVC insulated wire diffuses into the wire covering material of the non-halogen insulated wire, dissolves the anti-aging agent, and the plasticizer becomes a carrier for the anti-aging agent. This is because the anti-aging agent is extracted from the wire covering material of the non-halogen insulated wire as a result of returning to the PVC tape and the adjacent PVC insulated wire. Thus, since the anti-aging agent decreases, it is considered that the heat aging performance of the mixed electric wire bundle is inferior.
[0009]
  Moreover, the plasticizer contained in the PVC tape or the adjacent PVC insulated wire reacts with the copper wire and promotes the ionization of copper when transferred to the non-halogen insulated wire. The copper ion becomes a catalyst and breaks the chemical bond of the wire coating polymer to deteriorate the wire coating material of the non-halogen insulated wire. This is also considered to be a cause of reducing the heat aging performance of the mixed wire bundle. Therefore, it is necessary to take some measures so as not to deteriorate the heat aging performance.
[0010]
  On the other hand, there are many other known technologies for non-halogen flame retardant resin compositions. For example, in JP-A-9-95566, metal hydroxide (magnesium hydroxide) 50 to 200 parts by weight and antioxidant 15 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of polyolefin (LDPE, HDPE, EEA). And 5 parts by weight or less of bis [2-methyl-4- {3-n-alkyne (C12-C14) thiopropionyloxy} -5-tert-butylphenyl] sulfide}, and decamethylenedicarboxylic acid disalicyloyl hydrazide A flame retardant resin composition containing (5 parts by weight or less) is disclosed.
  In JP-A-2000-129064, metal hydrate (magnesium hydroxide) 165 to 250 which is surface-treated with a silane coupling agent with respect to 100 parts by weight of EVA or 100 parts by weight of a combination of EVA and polyolefin. Flame retardant resin containing 4 parts by weight of antioxidant and 4 to 15 parts by weight of antioxidant (anti-aging agent) (3 to 9 parts by weight of benzimidazole antioxidant and 1 to 6 parts by weight of phenol antioxidant) A composition is disclosed.
  JP 2001-312925 discloses a surface-treated magnesium hydroxide of 10 to 500 parts by weight, an antioxidant and / or a metal with respect to 100 parts by weight of a polyolefin-based synthetic resin (PP, PE, EVA, EPR). A flame retardant resin composition containing 0.01 to 10 parts by weight of an inert agent and 0.01 to 10 parts by weight of an ultraviolet absorber and / or a light stabilizer is disclosed.
  Further, JP-A-6-345999 discloses that 10 to 80 parts by weight of 1,2-bis (bromophenyl) ethane and 5 to 40 antimony trioxide with respect to 100 parts by weight of a thermoplastic resin (PE, EVA). There is disclosed a flame retardant resin composition in which parts by weight, 1.5 parts by weight of an antioxidant, and 0.5 parts by weight of a metal deactivator are blended.
[0011]
  However, even when non-halogen insulated wires coated with copper wires using flame retardant resin compositions based on these other companies' known technologies are used, the same problem as described above is that heat aging performance is reduced due to migration of plasticizers. Is done. This is because all of the above-described known wire coating materials have a structure in which a large amount of metal hydroxide is blended as a flame retardant into a polyolefin base polymer. Moreover, although there exist some which mix | blended anti-aging agent and copper damage inhibitor, the effect is not enough in the thing of a prior art example.
[0012]
  In addition, according to the above-described known technique, since a large amount of metal hydroxide is blended, there is a concern that the mechanical strength such as wear resistance and tensile strength may be lowered. If used, there is also a problem that the flexibility of the electric wire is impaired. Therefore, it is desired not to lower the mechanical strength of the electric wire without impairing flexibility even if a large amount of metal hydroxide is blended.
[0013]
  An object of the present invention is to provide a flame retardant resin composition that can maintain excellent heat aging performance while sufficiently considering environmental measures, and has excellent mechanical strength, good flexibility and processability. Another object of the present invention is to provide a halogen-free insulated wire and a wire harness using the same. Thereby, it is going to achieve stabilization and permanent use of the wire quality of the wire harness using a mixed wire bundle.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve this problem, the invention described in claim 1 relating to the flame retardant resin composition is propylene / ethylene- having a polypropylene content of 50 wt% or more and an ethylene propylene content of 10 wt% or less. 60 to 97 parts by weight of a propylene / ethylene-propylene block copolymer having a melt flow rate of 0.1 to 5 g / 10 min and modified with a carboxylic acid anhydrideStrange30 to 200 parts by weight of a metal hydroxide, 1 to 10 parts by weight of an anti-aging agent, and copper with respect to 100 parts by weight of the polymer blended to be 3 to 40 parts by weight of the polymer. The gist is that 0.1 to 5 parts by weight of a harm preventing agent is blended.
[0015]
  “Propylene / ethylene-propylene block copolymer having a polypropylene content of 50 wt% or more and an ethylene propylene content of 10 wt% or less, and having a melt flow rate of 0.1 to 5 g / 10 min. "Propylene block copolymer" is used as a base polymer. 60-97 parts by weight of the propylene / ethylene-propylene block copolymer as a base polymer is blended when the blending amount exceeds this range, the flexibility is impaired, and when the blending amount is below, the mechanical strength (tensile elongation, tensile strength, abrasion resistance). This is because the property is impaired. The blending amount of the propylene / ethylene-propylene block copolymer is more preferably 70 to 90 parts by weight.
  The melt flow rate (hereinafter also simply referred to as “MFR”) is measured under a temperature of 230 ° C. (or 190 ° C.) and a load of 2.16 kg in accordance with “JIS K 6758”. The reason why the MFR is in such a range is from the viewpoint of improving processability and extrusion moldability. The reason why the polyolefin-based polymer is used as the base polymer is because it does not contain a halogen element that generates a toxic gas at the time of combustion, and thus serves as a countermeasure for the global environment. Incidentally, the ethylene propylene content is preferably 5 wt% or less.
[0016]
  Said "StrangeThe “polymer” is preferably modified by 0.1 to 10% by weight with an acid anhydride group-containing monomer (for example, maleic anhydride). The reason is that it contributes to improving the mechanical strength (especially wear resistance).StrangeWhen the amount of the polypropylene resin used as the base polymer is relatively increased, the flexibility and workability deteriorate.StrangeThis is because such a problem does not occur in the conductive polymer. That is,StrangeThe reason why the conductive polymer is blended to be 100 parts by weight with the propylene / ethylene-propylene block copolymer is to improve the mechanical strength and heat resistance without impairing flexibility.
[0017]
  The “metal hydroxide” is blended as a flame retardant, and examples thereof include magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, calcium hydroxide and the like. The reason why 30 to 200 parts by weight of the metal hydroxide is blended is that when the blending amount exceeds this range, the wear resistance and flexibility are impaired, and when the blending amount is less than this range, the flame retardancy is impaired. The metal hydroxide is more preferably blended in an amount of 50 to 150 parts by weight. The reason is that if the amount is too small, the flame retardancy is not exhibited so as to exhibit self-digestibility, whereas if the amount is too large, the mechanical strength such as wear resistance and tensile strength is adversely affected. However,StrangeThis adverse effect is mitigated by the incorporation of the functional polymer.
[0018]
  The metal hydroxide particles may be surface-treated with a coupling agent, particularly a silane coupling agent such as an amino silane coupling agent, a vinyl silane coupling agent, or an epoxy silane coupling agent. This is because the silane coupling agent contains a Si—O bond that bonds to the hydroxide. In the present invention, magnesium hydroxide or aluminum hydroxide surface-treated with an aminosilane coupling agent is suitable.
[0019]
  The anti-aging agent and copper damage inhibitor are blended especially when used in the form of a wire harness, even when used in a mixed state with PVC insulated wires or covered with PVC tape. This is to prevent a decrease in heat aging performance. That is, if an anti-aging agent or a copper damage preventing agent is blended, it is difficult to be affected by the plasticizer that migrates from the PVC protective material or the adjacent PVC insulated wire.
[0020]
  Examples of the anti-aging agent (also referred to as heat stabilizer or antioxidant) include tetrakis- [methylene-3- (3 ′, 5′-di-tert-butyl-4′-hydroxyphenyl) propionate] methane. Phenols such as octadecyl-3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, 4,4′-dioctyldiphenylamine, N-phenyl-N′-1,3-dimethylbutyl Amines such as -p-phenylenediamine are preferred. These antioxidants may be added alone or in combination of two or more, and are not particularly limited. In this invention, 1-10 weight part should just be mix | blended with an anti-aging agent, but it is more preferable to mix | blend 2-8 weight part. The reason is that excellent thermal aging performance can be maintained for a longer time even when used in a state where it is mixed with PVC insulated wires or the like.
[0021]
  Examples of the copper damage inhibitor (metal deactivator) include 1,2,3-benzotriazole, tolyltriazole and derivatives thereof, tolyltriazoleamine salt, tolyltriazole potassium salt, 3- (N-salicyloyl) amino- Preferred examples include 1,2,4-triazole, triazine derivatives, hydrazide derivatives such as decamethylenedicarboxylic acid disalicyloyl hydrazide, oxalic acid derivatives, salicylic acid derivatives, and the like. These copper damage inhibitors may be added alone or in combination of two or more, and are not particularly limited. In the present invention, the copper damage inhibitor may be blended in an amount of 0.1 to 5 parts by weight, but more preferably 0.5 to 3 parts by weight. The reason is that excellent thermal aging performance can be maintained for a longer time even when used in a state where it is mixed with PVC insulated wires or the like.
[0022]
  Furthermore, a processing aid or the like can be added as necessary. In the present invention, no crosslinking is applied.
[0023]
  The flame retardant resin composition according to claim 1 having the above-described configuration includes 60 to 97 parts by weight of a propylene / ethylene-propylene block copolymer,StrangeSince 3 to 40 parts by weight of the conductive polymer is combined, 100 parts by weight is blended, so that it exhibits excellent mechanical strength (tensile elongation, tensile strength, wear resistance),StrangeThe flexibility is not impaired by the addition of the functional polymer. Moreover, since the melt flow rate of a propylene / ethylene-propylene block copolymer is an appropriate value, it is excellent also in workability. Furthermore, since appropriate amounts of the anti-aging agent and the copper damage preventing agent are blended, excellent thermal aging performance can be maintained even when used in a mixed state with PVC insulated wires. Moreover, since an appropriate amount of flame retardant is blended, the flame retardancy is excellent.
[0024]
  When described in claim 1, as described in claim 2, theStrangeThe soluble polymer is preferably at least one selected from a modified styrene elastomer, an acid-modified ethylene α-olefin copolymer, an acid-modified ethylene propylene rubber, or an acid-modified polyethylene. theseStrangeThis is because the mechanical polymer and the heat resistance can be improved without impairing the flexibility.
[0025]
  Here, as the “modified styrene elastomer”, a double bond of a block copolymer obtained by copolymerizing styrene and butadiene (or styrene and ethylene-propylene) is saturated by hydrogenation, and a carboxylic acid anhydride (maleic anhydride) is obtained. Suitable examples include styrene-based elastomers and hydrogenated styrene-butadiene rubbers modified by the above. Preferred examples of the “acid-modified ethylene α-olefin copolymer” include an ethylene-vinyl acetate copolymer, an ethylene-ethyl acrylate copolymer, and an ethylene-methyl methacrylate copolymer modified with carboxylic anhydride. Suitable examples of the “acid-modified ethylene propylene rubber” include an ethylene-propylene rubber modified with a carboxylic acid anhydride (maleic anhydride). Preferred examples of the “acid-modified polyethylene” include low-density polyethylene or linear low-density polyethylene modified with carboxylic acid anhydride (maleic anhydride).
[0026]
  The non-halogen insulated electric wire according to the second aspect of the present invention covers the outer peripheral surface of a stranded wire made of annealed copper wire with the flame retardant resin composition according to claim 1 or 2, as described in claim 3. This is the gist.
[0027]
  According to the non-halogen insulated electric wire according to claim 3 having the above-described configuration, since the flame retardant resin composition according to claim 1 or 2 is used as an electric wire covering material, excellent heat aging performance is maintained. can do.
[0028]
  A wire harness according to a third aspect of the present invention is a polyvinyl chloride insulated wire in which the outer peripheral surface of a stranded wire made of annealed copper wire is coated with a polyvinyl chloride resin,The outer peripheral surface of the stranded wire which consists of an annealed copper wire was coat | covered with the flame-retardant resin composition of Claim 1 or 2.The gist is that the outer peripheral surface of a mixed electric wire bundle made by mixing non-halogen insulated wires is covered with a tape-like, tube-like or sheet-like protective material made of polyvinyl chloride resin.
[0029]
  As a base polymer used for the wire covering material of the polyvinyl chloride insulated wire, an ethylene vinyl chloride copolymer, a propylene vinyl chloride copolymer, and the like are preferable in addition to polyvinyl chloride. These base polymers have good compatibility with the polyvinyl chloride resin in order to impart flexibility to the polyvinyl chloride resin and improve the workability of the material, or to lower the material cost. A plasticizer excellent in electrical insulation is blended. An anti-aging agent may be further added thereto. As an anti-aging agent to be added in this case, one blended with the flame retardant resin composition according to claim 1 or 2 can be used.
[0030]
  According to the wire harness of the fourth aspect having the above-described configuration, the anti-aging agent and the copper damage preventing agent are blended in the wire covering material of the non-halogen insulated wire, so that it is mixed with the PVC insulated wire. Even if it is used, it is possible to maintain excellent heat aging characteristics over a long period of time while avoiding the influence of the plasticizer.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail.
  FIG. 1 shows an external form of a general insulated wire such as a PVC insulated wire 12 in addition to a non-halogen insulated wire 10 according to an embodiment of the present invention. This non-halogen insulated wire 10 is made of an annealed copper twisted conductor 14 (cross-sectional area of 0.5 mm) formed by twisting seven annealed copper wires.2) Is coated with a non-halogen flame retardant resin composition at a thickness of 0.28 mm. In addition, a general automobile electric wire is 0.3 mm.2~ 1.25mm2In many cases, a coating thickness of 0.16 to 0.3 mm is used.
[0032]
  FIG. 2 shows the appearance of the wire harness 16 according to an embodiment of the present invention, around the “mixed wire bundle 18 in which the non-halogen insulated wires 10 and the PVC insulated wires 12 are mixed”. The wire harness 16 covers the mixed electric wire bundle 18 by winding a tape 20 with a PVC adhesive (also simply referred to as “PVC protective material”).
[0033]
  3A to 3D also show the appearance of the wire harness according to the embodiment of the present invention. FIG. 3A shows a mixed wire bundle 18 and a PVC tube 22 (which is simply “PVC”). The wire harness 24 covered with a protective material) is shown, and the tape 20 with the PVC adhesive is attached to the edge of the PVC tube 22 of the one shown in FIG. The wire harness 26 is wound and bound so as to eliminate a gap between the bundle 18 and (c) shows a PVC sheet 28 (also simply referred to as “PVC protective material”) of the mixed wire bundle 18. The wire harness 30 which covered the circumference | surroundings, and also wound the circumference | surroundings with the tape 20 with a PVC adhesive, and was bound is shown, (d) provided the adhesive 32 beforehand to the PVC sheet 28 Coated with the the mixed wire bundle 18, there is shown a wire harness 34 united grant portion of the adhesive 32. The total number of wires in the mixed wire bundle shown in these figures is 30, but the mixing ratio (“number of PVC insulated wires: number of non-halogen insulated wires”) is arbitrary.
[0034]
【Example】
  Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail.
[0035]
First, Table 1 summarizes the manufacturer name, product name, various characteristics, etc. of the blended resin material of the flame-retardant resin composition used in this example. And in the following description, when the compounding resin material name of Table 1 is used, it shall mean the commodity material hung up on the table.
[0036]
[Table 1]
Figure 0003944634
[0037]
(Ii) Flame retardant resin composition and non-halogen insulated wire using the same
  Since a flame-retardant resin composition and a non-halogen insulated wire using the same were produced, the composition and production method will be described with reference to Tables 2 to 4.
[0038]
[Table 2]
Figure 0003944634
[0039]
[Table 3]
Figure 0003944634
[0040]
[Table 4]
Figure 0003944634
[0041]
  First, each example will be described with reference to Table 2.
Example 1
  Block copolymer PP1 (a propylene / ethylene-propylene block copolymer having a polypropylene content of 50 wt% or more and an ethylene propylene content of 10 wt% or less and having an MFR of 0.1 to 5 g / 10 min) To 100 parts by weight of polymer blended with 40 parts by weight of MAH-SEBS (styrene elastomer modified with maleic anhydride saturated with double bonds of styrene and butadiene block copolymer). , 70 parts by weight of magnesium hydroxide A (average particle size of 1 μm and surface-treated with an aminosilane coupling agent), 3 parts by weight of an anti-aging agent (hindered phenol type), metal deactivator A blending temperature of 25 parts by weight of (copper damage prevention agent) with a biaxial kneader ℃ mixed and with the pellets of the composition by a pelletizer, was extruded to 0.28mm thickness to obtain a flame retardant resin composition by using an extruder the same. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0042]
(Example 2-1)
  Aging of 90 parts by weight of magnesium hydroxide A with respect to 100 parts by weight of polymer containing 97 parts by weight of block copolymer PP1 and 3 parts by weight of MAH-EPR (ethylene-propylene rubber modified with maleic anhydride) A mixture containing 5 parts by weight of an inhibitor and 1 part by weight of a metal deactivator is mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a twin-screw kneader to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this is extruded using an extruder. The flame retardant resin composition was obtained by extrusion processing to a thickness of 0.28 mm. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0043]
(Example 2-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Example 2-1, except that MAH-SEBS was used instead of MAH-EPR in Example 2-1.
[0044]
(Example 3-1)
  Magnesium hydroxide B (average particle size) with respect to 100 parts by weight of a polymer containing 80 parts by weight of block copolymer PP1 and 20 parts by weight of MAH-EVA (ethylene-vinyl acetate copolymer modified with maleic anhydride). Was mixed with 30 parts by weight of 1 μm and 1 part by weight of an anti-aging agent and 0.5 parts by weight of a metal deactivator at a mixing temperature of 250 ° C. in a twin-screw kneader. A pelletized composition was formed with a pelletizer, and this was extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder to obtain a flame retardant resin composition. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0045]
(Example 3-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Example 3-1, except that MAH-SEBS was used instead of MAH-EVA in Example 3-1.
[0046]
(Example 4)
  200 parts by weight of magnesium hydroxide B, 5 parts by weight of anti-aging agent, and 100 parts by weight of a metal deactivator, based on 100 parts by weight of polymer comprising 90 parts by weight of block copolymer PP1 and 10 parts by weight of MAH-SEBS Is mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a twin-screw kneader to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this is extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder. A flame retardant resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0047]
(Example 5-1)
  Aging prevention with 70 parts by weight of magnesium hydroxide A and 100 parts by weight of polymer containing 80 parts by weight of block copolymer PP1 and 20 parts by weight of MAH-LDPE (low density polyethylene modified with maleic anhydride) 3 parts by weight of the agent and 1 part by weight of the metal deactivator were mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a twin-screw kneader to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this was added to the pellet with an extruder. Extruded to a thickness of 28 mm to obtain a flame retardant resin composition. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0048]
(Example 5-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Example 5-1, except that MAH-SEBS was used instead of MAH-LDPE in Example 5-1.
[0049]
  Next, each comparative example will be described with reference to Tables 3 and 4.
(Comparative Example 1-1)
  70 parts by weight of magnesium hydroxide A, 2 parts by weight of anti-aging agent, and 2 parts by weight of metal deactivator with respect to 100 parts by weight of the polymer comprising 99 parts by weight of block copolymer PP1 and 1 part by weight of MAH-EVA 0.5 parts by weight of the mixture was mixed with a twin-screw kneader at a mixing temperature of 250 ° C. to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this was extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder. A flame retardant resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0050]
(Comparative Example 1-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Comparative Example 1-1 except that MAH-SEBS was used instead of MAH-EVA in Comparative Example 1-1.
[0051]
(Comparative Example 2-1)
  80 parts by weight of magnesium hydroxide B, 3 parts by weight of anti-aging agent, and 3 parts by weight of a metal deactivator, based on 100 parts by weight of polymer containing 50 parts by weight of block copolymer PP1 and 50 parts by weight of MAH-EPR 1 part by weight is mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a twin-screw kneader to make a pellet-like composition with a pelletizer, and this is extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder and is flame retardant. A functional resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0052]
(Comparative Example 2-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Comparative Example 2-1, except that MAH-SEBS was used instead of MAH-EPR in Comparative Example 2-1.
[0053]
(Comparative Example 3)
  20 parts by weight of magnesium hydroxide A, 1.5 parts by weight of anti-aging agent, 1.5 parts by weight of anti-aging agent with respect to 100 parts by weight of polymer containing 70 parts by weight of block copolymer PP1 and 30 parts by weight of MAH-SEBS. A mixture containing 0.5 parts by weight of an activator is mixed with a twin-screw kneader at a mixing temperature of 250 ° C. to form a pellet composition with a pelletizer, and this is extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder. Thus, a flame retardant resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0054]
(Comparative Example 4-1)
  250 parts by weight of magnesium hydroxide B, 2 parts by weight of anti-aging agent, 100 parts by weight of polymer containing 70 parts by weight of block copolymer PP1 and 30 parts by weight of MAH-EVA, metal deactivator 1 part by weight is mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a twin-screw kneader to make a pellet-like composition with a pelletizer, and this is extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder and is flame retardant. A functional resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0055]
(Comparative Example 4-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Comparative Example 4-1, except that MAH-SEBS was used instead of MAH-EVA in Comparative Example 4-1.
[0056]
(Comparative Example 5)
  Polymer blended with 80 parts by weight of block copolymer PP1 and 20 parts by weight of SEBS (styrene-butadiene block copolymer (unmodified) in which double bonds of styrene and butadiene block copolymer are saturated by hydrogenation)) A blend of 90 parts by weight of magnesium hydroxide A, 5 parts by weight of anti-aging agent, and 0.5 parts by weight of metal deactivator with respect to 100 parts by weight in a twin-screw kneader at a mixing temperature of 250 ° C. The mixture was mixed to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this was extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder to obtain a flame retardant resin composition. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0057]
(Comparative Example 6)
  Anti-aging agent, 90 parts by weight of magnesium hydroxide A and 100 parts by weight of polymer containing 90 parts by weight of block copolymer PP2 (with MFR of 20 g / 10 min) and 10 parts by weight of MAH-SEBS 1 part by weight and 1 part by weight of a metal deactivator were mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a twin-screw kneader to form a pellet-like composition with a pelletizer. A flame retardant resin composition was obtained by extrusion processing to a thickness of 28 mm. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0058]
(Comparative Example 7-1)
  70 parts by weight of magnesium hydroxide A, 3 parts by weight of anti-aging agent, and 3 parts by weight of a metal deactivator, based on 100 parts by weight of polymer containing 80 parts by weight of random copolymer PP and 20 parts by weight of MAH-LDPE 0.5 parts by weight of the mixture was mixed with a twin-screw kneader at a mixing temperature of 250 ° C. to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this was extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder. A flame retardant resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0059]
(Comparative Example 7-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as Comparative Example 7-1 except that MAH-SEBS was used instead of MAH-LDPE in Comparative Example 7-1.
[0060]
(Comparative Example 8-1)
  80 parts by weight of magnesium hydroxide A, 0.1 part by weight of anti-aging agent, 100 parts by weight of anti-aging agent, 100 parts by weight of polymer containing 80 parts by weight of block copolymer PP1 and 20 parts by weight of MAH-EVA. A mixture containing 0.1 part by weight of an activator is mixed with a twin-screw kneader at a mixing temperature of 250 ° C. to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this is extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder. Thus, a flame retardant resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0061]
(Comparative Example 8-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Comparative Example 8-1, except that MAH-SEBS was used instead of MAH-EVA in Comparative Example 8-1.
[0062]
(Comparative Example 9)
  Biaxial blend of 100 parts by weight of magnesium hydroxide A and 2 parts by weight of anti-aging agent with respect to 100 parts by weight of polymer in which 90 parts by weight of block copolymer PP1 and 10 parts by weight of MAH-SEBS are blended The mixture was mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a kneader to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this was extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder to obtain a flame-retardant resin composition (metal-free composition). Activators are not included). And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0063]
(Comparative Example 10-1)
  100 parts by weight of magnesium hydroxide A, 12 parts by weight of anti-aging agent, and 100 parts by weight of a metal deactivator with respect to 100 parts by weight of polymer in which 70 parts by weight of block copolymer PP1 and 30 parts by weight of MAH-LDPE are blended 8 parts by weight of the mixture was mixed with a twin-screw kneader at a mixing temperature of 250 ° C. to form a pellet-like composition with a pelletizer, and this was extruded to a thickness of 0.28 mm using an extruder to make it flame retardant. A functional resin composition was obtained. And the conductor (cross-sectional area 0.5mm) of the annealed copper strand which twisted 7 anodized copper wires by making this into an electric wire coating layer (0.28mm thickness)2, A non-halogen insulated wire was obtained.
[0064]
(Comparative Example 10-2)
  A flame retardant resin composition and a non-halogen insulated wire were obtained in the same manner as in Comparative Example 10-1, except that MAH-SEBS was used instead of MAH-LDPE in Comparative Example 10-1.
[0065]
Three wire harness
  Next, the wire harness was produced for every Example and each comparative example using the non-halogen insulated electric wire produced as mentioned above. This wire harness is produced by mixing 10 non-halogen insulated wires and 20 PVC insulated wires into a mixed wire bundle and winding a tape with a PVC adhesive around it (see FIG. 2). Incidentally, as shown in Table 5, the PVC insulated wire is composed of 40 parts by weight of DINP (diisononyl phthalate) as a plasticizer and 20 parts of calcium carbonate as a filler with respect to 100 parts by weight of a polyvinyl chloride resin (polymerization = 1300). A blended mixture of 5 parts by weight and 5 parts by weight of zinc / calcium as a stabilizer is mixed at a mixing temperature of 250 ° C. with a twin-screw kneader to form a pellet-like composition with a pelletizer. An extruded copper conductor with a thickness of 0.28 mm is used as an electric wire covering layer, and an annealed copper stranded conductor (7 mm cross-sectional area)2, Compressed and / or round conductor).
[0066]
  Moreover, as shown in Table 5, the tape with the PVC adhesive wound around the mixed electric wire bundle is provided with a 0.02 mm thick adhesive layer made of an adhesive on the entire surface of one side of the substrate made of polyvinyl chloride resin. The total thickness is 0.13 mm. As a base material of a tape with a PVC adhesive, as shown in Table 5, 60 parts by weight of DOP (dioctyl phthalate) as a plasticizer with respect to 100 parts by weight of a polyvinyl chloride resin (degree of polymerization P = 1300), Using a blend of 20 parts by weight of calcium carbonate as a filler and 5 parts by weight of zinc / calcium as a stabilizer, a pressure-sensitive adhesive applied to one surface of a substrate is styrene butadiene rubber (SBR). A blend of 30 parts by weight of NR (natural rubber), 20 parts by weight of zinc white, and 80 parts by weight of rosin resin is used with respect to 70 parts by weight.
[0067]
[Table 5]
Figure 0003944634
[0068]
Method of characterization test
  Characteristic evaluation of each example and each comparative example is as follows: tensile elongation (%), tensile strength (MPa), flame retardancy, wear resistance (number of times), heat resistance A, heat resistance B, flexibility and workability It was performed by measuring by the test method.
[0069]
(Tensile elongation and tensile strength)
  This was performed in accordance with JASO D611-94. That is, the non-halogen insulated electric wire was cut out to a length of 150 mm, and the electric conductor was removed to obtain a tubular test piece made of only the flame retardant resin composition. Marks were marked at the center at intervals of 50 mm. Then, after attaching both ends of the test piece to the chuck of the tensile tester at room temperature of 23 ± 5 ° C., the test piece was pulled at a pulling speed of 200 mm / min, and the load at the time of cutting the test piece and the distance between the marked lines were measured. . The tensile elongation was 125% or more, and the tensile strength was 15.7 MPa or more.
[0070]
(Flame retardance)
  This was performed in accordance with JASO D611-94. That is, a non-halogen insulated wire was cut into a length of 300 mm to obtain a test piece. Next, each test piece is put in an iron-type test box and supported horizontally, and using a Bunsen burner having a diameter of 10 mm, the tip of the reducing flame is applied within 30 seconds from the lower side of the center part of the test piece, The afterflame time after gently removing the flame was measured. This after-flame time was determined to be acceptable within 15 seconds, and those exceeding 15 seconds were regarded as unacceptable.
[0071]
(Abrasion resistance)
  The measurement was performed by a blade reciprocation method in accordance with JASO D611-94. That is, a non-halogen insulated wire was cut into a length of 750 mm to obtain a test piece. At room temperature of 25 ° C., the wire covering material surface of the test piece fixed on the table was reciprocated over a length of 10 mm in the axial direction to wear the wire covering material, and the blade was loaded with a load of 7 N. The number of reciprocations until the blade contacts the electric conductor due to the wear of the wire covering material when reciprocating at a speed of 50 times per minute was measured.
  Next, the test piece was moved 100 mm, rotated 90 degrees clockwise, and the above measurement was repeated. This measurement was performed a total of 3 times for the same test piece, and the minimum value was determined to be 150 times or more.
[0072]
(Heat resistance A)
  One non-halogen insulated wire was aged at 150 ° C. × 72 h, and then the wire covering material that did not crack by self-winding was regarded as acceptable.
[0073]
(Heat resistance B)
  A wire harness, that is, the above-described mixed wire bundle in which 10 non-halogen insulated wires and 20 PVC insulated wires are mixed and wound with a tape with a PVC adhesive is aging at 150 ° C. × 72 h, and then self-winding Those in which no cracks occurred in the wire covering material were considered acceptable.
[0074]
(Flexibility)
  Judgment was made by hand feeling when the wire was bent.
[0075]
(Processability)
  Judgment was made by the presence or absence of the formation of whiskers at the time of peeling of the wire ends.
[0076]
5.Result of characterization test
  Next, the result of the characteristic evaluation test will be described with reference to Table 6 and Table 7 together with the acceptance line. In addition, when the Example or comparative example from which only a some compounding component differs, for example, Example 2-1, 2-2, etc. are named generically, it demonstrates as Example 2 etc. only.
  As shown in Table 6, the product of this example had good results for all the test items, and the overall evaluation was also good (◯). On the other hand, since the comparative example product was good or bad depending on the test item, the overall evaluation was bad (x). The details will be described below with consideration.
[0077]
[Table 6]
Figure 0003944634
[0078]
[Table 7]
Figure 0003944634
[0079]
  Examples 1 to 5 showed good test results with respect to tensile elongation, tensile strength, abrasion resistance and flexibility. 60 to 97 parts by weight of block copolymer PP1StrangeThis is considered to be because 3 to 40 parts by weight of the conductive polymer were combined so as to be 100 parts by weight. The reason why the upper limit blending amount of the block copolymer PP1 is 97 parts by weight is based on the blending amount of Example 2, and when exceeding this, the comparative example 1 (the blending amount is 99 parts by weight) As described above, the flexibility is impaired, which is not preferable. Moreover, the lower limit compounding amount of the block copolymer PP1 was set to 60 parts by weight based on the compounding amount of Example 1, and below this, Comparative Example 2 (the compounding amount was 50 parts by weight) This is because the tensile elongation and wear resistance are impaired as shown in FIG. Therefore, the block copolymer PP1StrangeIt was found that when an appropriate amount of the functional polymer was blended, the flexibility was not impaired and good tensile elongation, tensile strength and abrasion resistance were maintained.
  Next, a more preferable blending amount of the block copolymer PP1 will be described. Comparative example products 3, 8 and 9 (using block copolymer PP1 as the base polymer,Strange100 parts by weight in combination with the conductive polymer, and comparative examples other than those in which the other compounding components are excessively excessive or insufficient are good tests for tensile elongation, tensile strength, wear resistance and flexibility. Results are shown. Then, when the compounding quantity of the block copolymer PP1 of comparative example goods 3, 8, and 9 is seen, they are 70 weight part, 80 weight part, and 90 weight part, respectively. Therefore, an overlapping portion between 60 to 97 parts by weight of the block copolymer PP1 of Examples 1 to 5 and 70 to 90 parts by weight of the block copolymer PP1 of Comparative Examples 3, 8 and 9 is used. Then, the more preferable range of the compounding quantity of block copolymer PP1 can be limited to 70-90 weight part. By the way,StrangeThe more preferable range of the compounding amount of the conductive polymer is 10 to 30 parts by weight.
[0080]
  Examples 1 to 5 showed good test results for flame retardancy, 100 parts by weight of polymer (with block copolymer PP1 andStrangeThis is considered to be because 30 to 200 parts by weight of the flame retardant was blended with respect to 100 parts by weight of the total of the functional polymers. The reason why the upper limit blending amount of the flame retardant is 200 parts by weight is based on the blending amount of Example 4, and exceeding this is like Comparative Example 4 (the blending amount is 250 parts by weight). In addition, properties other than flame retardancy (tensile elongation, wear resistance and flexibility) are impaired, which is not preferable. Further, the lower limit compounding amount of the flame retardant was set to 30 parts by weight based on the compounding amount of Example 3, and if less than this, Comparative Example 3 (the compounding amount was 20 parts by weight) This is because the flame retardancy itself is impaired as described above.
[0081]
  In Examples 1 to 5, as a blending component blended to be 100 parts by weight with the base polymerStrangeFor example, as shown in Comparative Example 5, when the unmodified polymer is used, the wearable polymer is rejected even though the tensile elongation, the tensile strength, and the flexibility are good.
[0082]
  In Examples 1 to 5, the block copolymer PP1 having an MFR of 0.7 g / 10 min was used as the base polymer because the block copolymer PP2 having a relatively high MFR of 20 g / 10 min as shown in Comparative Example 6 was used. This is because wear resistance and heat resistances A and B are rejected. Further, the reason why the block copolymer PP1 is used is that the random copolymer PP fails in wear resistance as shown in Comparative Example 7 even if the MFR is the same.
[0083]
  In Examples 1 to 5, an appropriate amount of an anti-aging agent and a metal deactivator was blended. When the anti-aging agent was too small, the heat resistance A and B were impaired as shown in Comparative Example 8, and the metal This is because if the inert agent is not blended, the heat resistance B is impaired as shown in Comparative Example 9. It is also derived from Comparative Examples 1 to 5 and 7 that passed heat resistance A and B that heat resistance A and B are improved when an appropriate amount of anti-aging agent and metal deactivator are blended (Comparative Example 6). This is because Comparative Example 6 shows an example in which the heat resistance is impaired when the block copolymer PP2 is used as the base polymer.)
  Based on Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 5 and 7, the blending amount of the antioxidant is 1 to 5 parts by weight, but as shown in Comparative Example 10, it is possible to prevent aging. Even if the blending amount of the agent is 12 parts by weight, the heat resistance A and B pass (although other properties such as tensile elongation are impaired), the blending amount of the antioxidant is increased to about 10 parts by weight. Is also good. This is because in Comparative Examples 10-1 and 10-2, there is not much difference between each characteristic value determined to be unacceptable and the acceptable value. Therefore, it can be said that the blending amount of the antioxidant is preferably 1 to 10 parts by weight, and more preferably 2 to 8 parts by weight.
  Further, based on Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 5 and 7, the compounding amount of the metal deactivator is 0.5 to 1 part by weight. For example, from the comparison between Comparative Example 8 and Comparative Example 9, it can be said that it is effective for improving the heat resistance A, for example. Moreover, since the heat resistance A and B pass even if the compounding amount of the metal deactivator is large (8 parts by weight) as shown in Comparative Example 10, other properties such as tensile elongation are impaired. However, it can be said that the compounding amount of the metal deactivator may be increased up to about 5 parts by weight. This is because in Comparative Examples 10-1 and 10-2, there is not much difference between each characteristic value determined to be unacceptable and the acceptable value. Therefore, it can be said that the compounding amount of the metal deactivator is preferably 0.1 to 5 parts by weight, and more preferably 0.5 to 3 parts by weight.
[0084]
  Although one embodiment and examples of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the one embodiment and examples described above, and various modifications can be made without departing from the spirit of the present invention. Is possible. For example, in the various examples described above, hindered phenol-based anti-aging agents and copper damage inhibitors are used as blending components, but in addition to these, processing aids (lubricants, waxes), colorants, flame retardant aids. An agent (zinc borate, silicon flame retardant) or the like may be blended.
[0085]
  In short, the gist of the present invention is that a polypropylene base polymer is used.StrangeBy adding flame retardants, anti-aging agents and copper damage inhibitors to the blends of conductive polymers, it is possible to maintain and improve various characteristics of the non-halogen insulated wires themselves, and to be used in combination with PVC insulated wires. Even in the state where the non-halogen insulated wire and the PVC insulated wire and / or the PVC protective material are avoided, the wire quality as a wire harness is stabilized and the permanent use by extending the life of the wire is achieved. is there.
[0086]
【The invention's effect】
  The flame retardant resin composition according to claim 1 or 2, comprising 60 to 97 parts by weight of a propylene / ethylene-propylene block copolymerStrangeSince 3 to 40 parts by weight of the conductive polymer are combined so as to be 100 parts by weight, there is an effect of improving the mechanical strength and heat resistance without impairing flexibility and workability. Moreover, since an appropriate amount of anti-aging agent and copper damage preventing agent are blended, there is an effect that excellent heat aging performance can be maintained.
[0087]
  Since the non-halogen insulated electric wire according to claim 3 is obtained by coating the outer peripheral surface of a stranded wire made of annealed copper wire with the flame retardant resin composition according to claim 1 or 2, flexibility and workability are provided. There is an effect of improving the mechanical strength and heat resistance without losing. In addition, since the flame retardant resin composition contains a suitable amount of an anti-aging agent and a copper damage preventing agent, the non-halogen insulated wire can maintain excellent heat aging performance. effective.
[0088]
  The wire harness according to claim 4 is, ThatThe effect of the plasticizer contained in the polyvinyl chloride resin is because the non-halogen insulated wire and the polyvinyl chloride insulated wire in which the anti-aging agent and copper damage inhibitor are blended with the wire covering material of There is an effect that excellent heat aging performance can be maintained while avoiding the above.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external perspective view of a halogen-free insulated wire according to an embodiment of the present invention and other commonly used PVC insulated wires.
FIG. 2 is an external perspective view of a wire harness according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an external perspective view of a wire harness according to an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
  10 Non-halogen insulated wire
  12 PVC insulated wire
  14 conductors
  16, 24, 26, 30, 34 Wire harness
  18 Mixed wire bundle
  20 PVC adhesive tape
  22 PVC tube
  28 PVC sheet
  32 Adhesive

Claims (4)

ポリプロピレン含有量が50wt%以上であってエチレンプロピレン含有量が10wt%以下であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーであって、メルトフローレートが0.1〜5g/10分であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマー60〜97重量部と、カルボン酸無水物により変性された性ポリマー3〜40重量部とを合わせて100重量部になるように配合したポリマー100重量部に対して、
金属水酸化物30〜200重量部と、老化防止剤1〜10重量部と、銅害防止剤0.1〜5重量部とを配合してなることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
Propylene / ethylene-propylene block copolymer having a polypropylene content of 50 wt% or more and an ethylene propylene content of 10 wt% or less, and having a melt flow rate of 0.1 to 5 g / 10 min and the block copolymer 60 to 97 parts by weight, relative to 100 parts by weight of the polymer was blended so that the 100 parts by combining the varying polymer 3-40 parts by weight of modified with carboxylic acid anhydrides,
A flame retardant resin composition comprising 30 to 200 parts by weight of a metal hydroxide, 1 to 10 parts by weight of an anti-aging agent, and 0.1 to 5 parts by weight of a copper damage inhibitor.
前記性ポリマーは、変性スチレン系エラストマー、酸変性エチレンαオレフィン共重合体、酸変性エチレンプロピレンゴム又は酸変性ポリエチレンから選ばれる少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。The denatured polymer, the flame retardant according to claim 1, wherein the modified styrene elastomer, acid-modified ethylene α-olefin copolymer, the at least either selected from acid-modified ethylene-propylene rubber or an acid-modified polyethylene Resin composition. 軟銅線からなる撚線の外周面を、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物により被覆したノンハロゲン絶縁電線。  The non-halogen insulated electric wire which coat | covered the outer peripheral surface of the twisted wire which consists of an annealed copper wire with the flame-retardant resin composition of Claim 1 or 2. 軟銅線からなる撚線の外周面をポリ塩化ビニル樹脂により被覆したポリ塩化ビニル絶縁電線と、軟銅線からなる撚線の外周面を請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物により被覆したノンハロゲン絶縁電線とを混在させてなる混在電線束の外周面を、ポリ塩化ビニル樹脂からなるテープ状・チューブ状又はシート状の保護材により被覆したワイヤーハーネス。A polyvinyl chloride insulated wire in which an outer peripheral surface of a stranded wire made of annealed copper wire is coated with a polyvinyl chloride resin, and an outer peripheral surface of a stranded wire made of an annealed copper wire is coated with the flame-retardant resin composition according to claim 1 or 2. the non-halogen outer peripheral surface of the mixed wire bundle comprising a mix of the insulated wire, tape-like, tubular or wire harness covered by the sheet-like protective material made of polyvinyl chloride resin.
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