JP3942079B2 - 核酸増幅時の外因性コントロール、内部コントロールのための方法 - Google Patents

核酸増幅時の外因性コントロール、内部コントロールのための方法 Download PDF

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【0001】
(発明の分野)
本発明は、概して、核酸増幅の分野に関し、そしてより詳細には、ポリメラーゼ連鎖反応時の特定の標的配列の非存在または存在を確認する内部コントロールの方法に関する。
【0002】
(参考文献)
【0003】
【表1】
(背景)
核酸増幅、および特にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、クローニング、遺伝子発現の分析、DNA配列決定、遺伝子マッピング、薬物の発見などにおける適用により、重要な探索ツールとなった(Gillilandら、1990;Bevanら、1992;Greenら、1991)。PCRの説明、およびそれを行うためのガイダンスは、対象物についての広範な文献に提供される(Innisら、1989;McPhersonら、1991;McPhersonら、1995)。
【0004】
核酸増幅を行うための自動化装置が、開発されてきた(最も一般的には、PCRなどを行うための自動化サーマルサイクラー)。PCR装置の開発に対する基礎である重要な設計の目的は、以下を含んでいる:精密な温度制御、ハイスループットで高度に多重化したサンプルのサーマルサイクリングにおけるサンプル対サンプルの変異性の最小化、、PCR前後の処理工程の自動化、高速サイクリング、サンプル容量の最小化、増幅産物のリアルタイム測定、相互混入またはサンプルの持ち越しの最小化など。特に、PCRをリアルタイムで行ってモニターすることを可能にする装置の設計が、高度に所望される。増幅および分析の間閉じたままである反応チャンバーが、相互混入を防ぐために所望される(Higuchiら、1992;Higuchiら、1993;Hollandら、1991)。
【0005】
複数チャネルピペッティングまたはロボット化分配(robotic dispensing)を容易にする方法、試薬、および試薬のキットが所望される。限られた数の自動化されたピペッティング工程および分配工程は、誤差および不明瞭な結果を最小化する。明らかに、これらの設計の目的の首尾よい実現は、診断用サンプルの分析において特に所望され、診断用サンプルにおいては、高頻度の偽陽性および偽陰性は、PCRに基づいた手順の価値を重度に減少させる。
【0006】
PCRの間に増幅産物のリアルタイム測定を提供する、蛍光に基づいたアプローチ(Hollandら、1991)は、インターカレート色素(例えば、エチジウムブロマイド)を使用して、存在する二本鎖DNAの量を示す(Higuchi、1992;Higuchi、1993;Gelfandら、1993)か、または増幅の間に切断されるレポーター−クエンチャ−対を含むプローブ(「TaqMan(登録商標)」、エキソヌクレアーゼアッセイ)を使用して、二本鎖DNAの存在の量に比例する蛍光シグナルを放出する(Livak 1996)かのいずれかである。プライマーの伸長を行い、そしてポリヌクレオチドを増幅するポリメラーゼもまた、プローブを切断するように作用する5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を保有する。エキソヌクレアーゼアッセイにおいて、「レポーター」色素および「クエンチャー」色素は、標的DNAに相補的なオリゴヌクレオチドプローブに付着される。これらの色素は、共鳴蛍光エネルギー転移(fluoresence resonance energy trasfer;FRET)プロセス(Clegg,R、1992)を通じて相互作用するように、選択され、そして配置される。このレポーターは、化学反応(化学発光を生成する)または光吸収(蛍光を生成する)のいずれかによって励起され得る発光化合物である(図1)。このクエンチャーは、このレポーターと相互作用して、その光の発光を変化させ得、通常、このレポーターの発光効率の減少を生じる。この現象は、クエンチングと呼ばれる。クエンチングの効率は、レポーター分子とクエンチャー分子との間の距離の強い関数である。従って、核酸ハイブリダイゼーションアッセイにおいて、ハイブリダイゼーション事象の検出は、エネルギー転移システムを設計することによって達成され、このシステムでは、レポーターとクエンチャーとの間の間隔は、ハイブリダイゼーションの結果として調節される。エキソヌクレアーゼアッセイおよび他の定量化を行うシステムの2つの例である蛍光に基づくアレイは、ABI PRISMTM7700およびABI PRISMTM7200 Sequence Detection Systems(Perkin−Elmer)である。
【0007】
レポーター−クエンチャープローブを使用する核酸増幅のエキソヌクレアーゼアッセイ(Leeら、1993;Livakら、1995)は、下流のサンプル処理を伴わずに、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)産物の直接検出を与える。このクエンチャーは、切断の際にレポーターのその密接な近傍から放出され、その結果、このレポーターからのシグナルはもはやクエンチされる。PCR産物のコピーの増加と、直接かつ比例的に相関する蛍光の増加が生じる。リアルタイムまたはエンドポイント分析を使用することによって、PCR産物の検出および定量は、切断された、自己クエンチ蛍光プローブの蛍光の増加を測定することによって得られ得る。
【0008】
蛍光の放出は、非侵襲性の閉鎖反応チャンバーにおいて光ファイバープローブを用いて、レーザーで誘導された蛍光によって検出され、そして測定され得る。このアッセイは、PCRサーマルサイクリングの過程の間(リアルタイム分析)またはPCRの終了時(エンドポイント分析)に、ハイスループットデータサンプリングルーチンによって行われる。PCRを使用する自動化定量が高度に所望される。手動方法は、PCRのアリコートのエンドポイント電気泳動および光学定量または濃度定量に依存する。PCRのリアルタイムモニタリングは、手動エンドポイント方法よりも、複標的(multi−target)増幅における開始時の標的DNA濃度のさらに正確な定量を可能にする。較正された内部コントロールを用いて、近接する濃度の相対値は、PCRの間の相対濃度値歴を因数に分解することによって決定され得る。内部コントロールを用いた標的のリアルタイムモニタリングが望ましい。
【0009】
標的の増幅についての条件を確認する内部および/または平行試験は、コントロール試験として所望される。ハイスループット形式(例えば、96ウェルのマイクロタイタープレート配置)において使用される場合、PCRは、しばしば、隣接するウェル、ピペッティングの誤差、またはエアロゾルの伝播に由来するテンプレートの混入に起因する偽陽性によって悩まされる。さらに、PCRは、酵素インヒビターが標的サンプルに存在する場合、または試薬が消失または分解される場合の偽陰性の結果に苦しむ。それゆえ、コントロール増幅試験が所望される。
【0010】
陽性増幅コントロール試験は、標的から分離され、そして区別される成分に由来する検出可能な産物を与える。陽性コントロール産物の検出は、増幅が可視であり、そして反応チャンバー内で実施されることを示す。陽性増幅コントロール試験(これは、コントロール成分から検出可能な産物を生じない)は、増幅が可能ではない反応チャンバー内の条件を示す。増幅コントロールの別の所望の特徴は、アッセイの間に、他の反応チャンバーへの陰性または「ブロッキング」エレメントの添加を用いて陽性コントロールシグナルを「遮断する」ことであり、このことは、バックグラウンドの測定を可能にする。
【0011】
内部増幅コントロールは、「受動的」内部参照分子と区別されるべきであり(Livak,Ser.08/657,689)、これは、シグナルおよび検出補正を提供する。受動的内部参照(例えば、非相補的なレポーター−クエンチャー分子)は、標的または他のポリヌクレオチドにハイブリダイズせず、酵素についての基質として消費されないかまたは作用せず、そして任意の種類の化学または酵素反応を受けない。従って、受動的内部参照は、反応チャンバー内の、増幅のための条件の検証または指標を提供しない。
【0012】
シグナルおよび検出に関連する上記の限定および問題に加えて、受動的内部参照は、以下のまさに一般的な論点に取り組まない:(i)標的または他の試薬への外来DNAの混入、(ii)PCRの阻害、および(iii)反応チャンバー内の増幅効率の確認。内部蛍光生成コントロールを用いるレポーター−クエンチャープローブアッセイは、単に増幅産物の形成に起因する蛍光の変化の、正確な、厳密な、かつ感度のよい測定を提供するために必要である。
【0013】
コントロール増幅反応は、以下を必要とする:(i)定量結果の正規化、(ii)標的および他の試薬における増幅インヒビターの検出、および(iii)バックグラウンドシグナルレベルを確立すること。全般的な困難性は、コントロールポリヌクレオチドの増幅が標的の増幅または産物の検出を妨げることを、抑えることである。内部コントロールポリヌクレオチド(ICP)は、既知または未知の標的ポリヌクレオチドと同じ反応チャンバー内で増幅を受け、サンプルの調製および結果の測定の際の簡便性を提供する。ICPは、内因性、すなわち、標的と同じ供給源、ゲノム、染色体、遺伝子、プラスミド、またはフラグメント由来であり得る。内因性ICPは、増幅インヒビターに供され、それゆえ、偽陰性のシグナルを与え得る。内因性ICPはまた、標的プライマーについてプライミング部位を有し得、それゆえ偽陽性のシグナルを与え得る。実際に、内因性ICPシステムは、1つ以上のプライマーを標的と共有し得る。共有したプライマーの消耗は、不正確なPCRの定量および限定されるダイナミックレンジをもたらす。内因性ICPの別の陰性の特徴は、各標的についてのICP、ICPプライマー、およびICP自己クエンチプローブを選択、設計および精製して、適合性および実行可能な増幅を確実にする必要性である。それゆえ、ユニバーサル内因性ICP(標的と同じ供給源などに由来しない)が、これらの欠点を回避するために所望される。
【0014】
陽性コントロール増幅に加えて、エキソヌクレアーゼアッセイのような定量システムのためのバックグラウンドシグナルレベルを確立するための、別々の並行陰性コントロール試験を有することが所望される。コントロール増幅の「スイッチオフ」によって、内部コントロールポリヌクレオチドのインタクトな自己クエンチするプローブの蛍光は、モニターされ得、そして正常な増幅を受けるサンプルからベースライン値を減算され得る。陰性コントロールバックグラウンドの測定での以前の試みは、以下を内包した:(i)増幅の本質的な成分(例えば、マグネシウム、dNTP、および酵素)の検出、または(ii)ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)もしくはEDTAのような増幅インヒビターの添加。これらの試みの全ては、蛍光シグナルの生成もしくは検出を変化させるか、変形させるか、または不明にするという欠点に苦しむ。
【0015】
総RNAの単離に使用されるほとんどの技術は、有意な量のゲノムDNAの夾雑を伴うRNAを生じる(Ambion)。逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)は、限定量の組織から低量のmRNAを分析するためおよび遺伝子発現の定量分析ための一般的な方法である。PCR工程は、指数関数的な増幅を含むので、増幅効率における管の間の小さな変動は、最終産物の収率における劇的な差異および最初の豊富さの評価における大誤差に翻訳され得る。定量的RT−PCRを行う研究者の間の関心の頻繁な原因は、RNA調製の際のDNAの夾雑によって生じる不正確なデータである。PCRは、逆転写によって合成されるcDNA標的と、ゲノムDNA夾雑物とを区別し得ない。DNAの夾雑は、「RTなし(no−RT)」の陰性コントロールを行うことによって容易に検出されるが、本発明が提供する夾雑および阻害に対する満足かつ包括的な解決策は存在しない。RT−PCR定量分析の従来の方法(Wangら、1989;Tsaiら、1996;Zimmermannら、1996)は、全てゲルに基づくアッセイであり、これらは、不正確かつ主観的な可視化技術に依存する。
【0016】
核酸増幅産物の定量および検出のための従来のコントロールの制限および欠乏を考慮すると、ゲルに基づかない内部コントロール法を開発することが目的であり、この方法は、陰性および陽性の両方の指標の増幅を提供する。本明細書中に記載される発明は、このような内部コントロール試薬、キット、および方法を提供する。
【0017】
(要旨)
本発明は、既知および未知の標的DNAの核酸増幅の存在下でかつそれと同時に、コントロールDNAの核酸増幅を定量するための新規な方法および試薬のキットに関する。
【0018】
本発明の特定の実施態様の目的は、単一の反応チャンバーにおいて核酸増幅反応を行い、それにより内部コントロールプライマーが内部コントロールポリヌクレオチドにハイブリダイズし、そして標的プライマーが標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズし、そしてポリヌクレオチドの増幅が、ポリメラーゼ鎖の伸長、熱溶解、およびハイブリダイゼーションによって生じる方法を提供することである。内部コントロールポリヌクレオチドは、DNAまたはRNAから構成され、そして標的ポリヌクレオチドに配列相同ではない。内部コントロールポリヌクレオチドは、標的プライマーによる増幅または標的プローブとのハイブリダイゼーションを可能にしない。内部コントロールプライマーを用いた内部コントロールポリヌクレオチドの増幅から生じる増幅産物は、代表的には、50〜500bpの長さである。アンプリコンは、内部コントロールプローブのハイブリダイゼーションに相補的な内部部位を含む。RNAから構成される内部コントロールポリヌクレオチドは、逆転写酵素のための基質であり得、そしてcDNAコピーの生成を生じる。
【0019】
本発明の特定の実施態様の別の目的は、PCR混合物中の標的および他の成分中のPCRインヒビターの存在を検出する内部コントロール試薬および方法を提供することである。内部コントロールは、分配が容易である特性(すなわち、最小のピペッティング操作)、および従来の96ウェルマイクロタイタープレート形式におけるロボット化自動化につながる特性を有する。内部コントロール試薬は、標的ポリヌクレオチドのPCR増幅効率を減少するべきではない。陰性および陽性の両方の内部コントロールシグナルは、区別可能かつ効力のある結果を与えるべきである。陽性内部コントロールシグナルは、偽陰性から真の陰性標的シグナルを区別し得る。陰性内部コントロールシグナルの測定は、陽性内部コントロールシグナルから減算されるバックグラウンドを与える。内部コントロールプローブ上のレポーターの蛍光は、反応から反応へと変化するそのような増幅因子の反応を正規化するために測定される。従って、内部コントロールプローブからの蛍光シグナルを調べることによって、PCR阻害のほとんどの供給源の効果が同定される。
【0020】
本発明の内部コントロール試薬を含むレポーター−クエンチャープローブアッセイは、種々の核酸増幅システムと組み合わせて使用され得る。一般的には、このアッセイは、エキソヌクレアーゼ活性を有する核酸ポリメラーゼの使用または反応がモニターされている過程の間に増加する二本鎖DNAの集団の使用のいずれかを必要とする。本発明のシステムとともに使用され得る例示的な増幅スキームは、PCR、リガーゼに基づく増幅スキーム(例えば、リガーゼ連鎖反応、LCR(Barany、1991))、Q−βレプリカーゼに基づく増幅スキーム、鎖置換増幅(SDA)スキーム(Walkerら、1992;Keller、1993)を含む。
【0021】
外因性ICPは、配列データバンクの検査からの任意の既知の標的との配列相同性を有しないように選択され、そして設計される。この外因性ICPは、50〜500bpの長さのDNAまたはRNAである。この外因性ICPは、ICPプライマーおよび自己クエンチプローブとともに、既知の量の蛍光シグナルを一貫して生じる既知の量で、増幅試薬キットに添加される。この外因性ICPは、反応チャンバー内の増幅条件を検証して、標的DNAの存在について真の陰性を確立し得る。
【0022】
本発明の特定の実施態様のなお別の目的は、標的および内部コントロールポリヌクレオチドの内部部分へのハイブリダイズのための、異なりかつ非相同性の配列を有する自己クエンチ蛍光プローブを提供することである。内部コントロールポリヌクレオチド(ICP)は、任意の公知の標的ポリヌクレオチドと最小の相同性を有するように設計されるかまたは選択されるので、内部コントロールプローブは、ICPにのみハイブリダイズし、そして標的ポリヌクレオチドにはハイブリダイズしない。同様に、標的プローブは、標的ポリヌクレオチドのみハイブリダイズし、ICPにハイブリダイズしない。自己クエンチプローブは、ハイブリダイズしない場合に、少なくとも1つの一本鎖コンフォメーションで存在し、その結果、クエンチャー色素がレポーター色素の蛍光をクエンチする。ポリヌクレオチドにハイブリダイズする場合、プローブは、少なくとも1つのコンフォメーションで存在し、ここでは、レポーター色素の蛍光はクエンチされず、そしてレポーター色素の蛍光強度は、プローブがポリヌクレオチドにハイブリダイズする場合のクエンチャー色素の蛍光強度よりも大きい。核酸ポリメラーゼは、増幅の間にプローブを実質的に消化して、クエンチャー色素からレポーター色素を分離し得る。切断された色素からの蛍光は、核酸増幅の発生に対応する。蛍光はまた、相補的な標的またはICPへのプローブのハイブリダイゼーションに基づいて発生し得る。標的および内部コントロールプローブは、同じ反応チャンバーで使用される場合に、異なりかつスペクトルで分離可能なレポーター部分で標識される。反応チャンバーとのレポーター部分からの各々の発光スペクトルは、十分に非重複でなければならず、その結果、別々の発光の寄与が決定され得る。別々のピークが定量され得、これは、増幅産物(すなわち、標的および内部コントロールポリヌクレオチド)の相対量に相関する。
【0023】
明らかに、このシステムは、複数の蛍光レポーターを含むように生成されて、例えば、一回の反応でいくつかの標的核酸の同時増幅をモニターし得、その結果、複数の蛍光強度比がモニターされる。このようなマルチレポーターシステムは、単一の反応チャンバーで生じる複数の増幅の分析を必要とする適用において有利である。このようなシステムにおいて、各々のレポーター分子は、任意の他のレポーターからの発光からスペクトルで分離可能な発光を生成する。各レポーターとともに使用される特定のクエンチャーは、同じであっても異なっていても良く、クエンチャーおよびレポーターのスペクトル特性に依存する。そのような実施態様における使用に適切ないくつかのスペクトルで分離可能な色素は、Fungら;Menchenら;Bergotら;などの参考文献に開示される。
【0024】
自己クエンチ蛍光プローブの好ましい実施態様において、レポーター色素は、クエンチャー色素から、少なくとも12のヌクレオチドによって分離され、このレポーター色素は、自己クエンチ蛍光プローブの5’末端または3‘末端に付着され、そしてこのクエンチャー色素は、5’末端または3’末端に付着される。別の実施態様において、第1の自己クエンチ蛍光プローブは、内部コントロールポリヌクレオチドに相補的であり、そして第2の自己クエンチ蛍光プローブは、標的ポリヌクレオチドに相補的である。さらに、第1の自己クエンチ蛍光プローブのレポーター色素は、第2の自己クエンチ蛍光プローブのレポーター色素から、スペクトルで分離可能である。好ましくは、この実施態様において、励起ビームは、アルゴンイオンレーザーの488nmの発光ラインから生成されて、レポーター色素において蛍光を誘導する。レポーターおよびクエンチャーからの蛍光発光は、500〜650nmで検出され得る。反応チャンバーにおける蛍光団は、発光最大が十分異なり、発光バンド幅が十分狭い場合に、区別され得る。
【0025】
レポーター部分の好ましい実施態様は、以下の一般的な構造および番号付けシステムを有するフルオレセイン色素であり、ここでLはリンカーである。
【0026】
【化5】
フルオレセインレポーター色素の好ましい実施態様は、5−カルボキシフルオレセイン(5−FAM)、6−カルボキシフルオレセイン(6−FAM)、2’,4’,1,4−テトラクロロフルオレセイン(TET)、2’,4’,5’,7’,1,4−ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、および2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−6−カルボキシローダミン(JOE)(図2)からなる群より選択される。レポーター部分の他の実施態様は、シアニン色素、ダンシル誘導体などである。
【0027】
クエンチャー部分の好ましい実施態様は:(i)テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA)およびテトタプロパノ−6−カルボキシローダミン(ROX)からなる群より選択されるローダミン色素、ならびに(ii)DABSYL、DABCYL、シアニン、アントロキノン、ニトロチアゾール、およびニトロイミダゾールなどの化合物である(図3)。ローダミン色素は、以下の一般的な構造および番号付けシステムを含み得、ここでLはリンカーである。
【0028】
【化6】
本発明のフルオレセイン誘導体およびローダミン誘導体は、上記の1つ以上の番号付けされた位置で置換され得る。
【0029】
本発明の別の局面は、ICPと相補的でありそして核酸増幅の間に伸長不能である、本明細書以下で「ブロック」と呼ばれるオリゴヌクレオチドまたは核酸アナログを提供することである。このブロックは、内部コントロールプライマーと同程度かまたはより高いアフィニティーで、ICPの任意の部分にハイブリダイズし得、そしてICPの増幅を妨害し得る。PCRへのブロックの添加は、内部コントロールにネガティブな結果をもたらす。内部コントロールプローブからの蛍光の非存在または最小のバックグラウンドによって検出されるように、ICPからの増幅産物が得られない。内部コントロールプローブからの蛍光は、最大放射(例えば、内部コントロールレポーターの500〜650nmの間で生じる)において測定される。標的プローブ上のレポーターは、内部コントロールプローブのレポーターとのスペクトル的な重複をほとんど有さないか、または全く有さないように選択される。従って、標的プローブ上のレポーターは、単一の反応チャンバー中で内部コントロールプローブ上のレポーターから独立してかつ同時に測定され得る。
【0030】
このブロックは、DNAプライマーのヌクレオチド間結合、糖部分、または核塩基部分に対する修飾から構成され、このプライマーをポリメラーゼによる伸長不能にし得る。適切な修飾の例は、3’リン酸基である。DNAのアナログ(例えば、2−アミノエチルグリシン、ペプチド核酸(PNA)および他のアミド結合オリゴマー;2’−O−メチルおよび他の2’−O−アルキルオリゴヌクレオチド;ホスホロチオエートおよび他のリン酸アナログなど)がこのブロックとして利用され得る。このブロックは、いくつかの特性について選択され、それらの特性には、(i)高い特異性、(ii)高いアフィニティー、(iii)非伸長能、(iv)化学的安定性、(v)増幅を妨害しないこと、が含まれる。好ましい実施態様において、このブロックはPNA(ペプチド核酸)オリゴマーである(Nielsen,P.E.ら)。可溶性およびより低い凝集効果を改善するために、このPNAブロックは、親水性標識(例えば、ポリエチレンオキシ、ペプチド、核酸、核酸アナログなど)と結合体化され得る。
【0031】
PNAは、PCRにおいて、単一塩基対変異分析のために、「クランピングエレメント」として使用されてきた(Orumら)。この報告では、PNAは、相補的標的配列(代表的には、野生型)の増幅を抑制し、そして低コピー数または拮抗するDNAプライマーを有する変異型標的配列の選択的増幅を可能にする。
【0032】
本発明の特定の好ましい実施態様は、増幅産物形成の終了点測定およびリアルタイム測定のための方法を包含する。終了点方式において、増幅反応が完了した後(例えば、PCR反応のすべての増幅サイクル、または実質的にすべての増幅サイクルが完了した後)に蛍光測定が行われる。リアルタイム方式において、蛍光測定は、増幅反応の間(例えば、PCRプロセスの各々の熱サイクル後)に複数回行われる。リアルタイム方式は、標的核酸の最初の量(例えば、血液サンプル中に存在する病原体核酸のコピー数)の定量的測定が必要である場合に好ましい。
【0033】
蛍光測定は、標的ベッセル中におけるPCRの操作性を確証するために使用され得る。本発明の内部コントロール試薬の使用は、高感度試験(例えば、低コピー数またはまれな遺伝子)のためのゼロに近い蛍光のバックグラウンドの割り当てを可能にする。本発明の内部コントロール試薬の使用は、レポータークエンチャープローブアッセイにおける複数のレポータークエンチャープローブの同時使用を可能にする。
【0034】
本発明の目的は、増幅産物の量に比例した安定な蛍光シグナルを生成するための装置および蛍光試薬を提供することによる、核酸増幅反応の正確かつリアルタイムのモニタリングのための方法を提供することである。増幅反応の進行を示すデータの利用可能性は、標的核酸の相対開始濃度のより正確な見積もりをもたらし、増幅反応の効率の迅速な評価をもたらし、そして還元剤の使用およびフィードバック反応制御の可能性を明らかにする。
【0035】
本発明の目的は、本発明の改善された増幅方法の実施のための核酸増幅反応に必要とされる試薬からなるキットを提供することである。キットは、特許請求の範囲に記載の方法の実施がより再現性よくかつ容易に実施されることをもたらす。キットは、本発明の方法の実施を単純化するためにあらかじめ測定された量の試薬を提供し得る。さらに、キットは、代表的には、本発明の方法を実行するための詳細な指示を含む。本発明の1つの実施態様において、このキットは、内部コントロールポリヌクレオチド、内部コントロールプライマー、内部コントロールポリペプチドに対して相補的な非伸長オリゴヌクレオチドまたは核酸アナログ、標的プライマー、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する核酸ポリメラーゼ、レポーター部分およびクエンチャー部分を含む自己クエンチング蛍光プローブ、ヌクレオチド5’三リン酸を含む。本発明のキットはさらに、本発明の方法を実行するために必要なさらなる試薬を含み得、そのような試薬には、ウラシルN−グリコシラーゼ(UNG)、緩衝剤、分子量サイズスタンダード、ワックスビーズなどが含まれるがこれらに限定されない。
【0036】
1つの目的は、標的サンプルの抽出、単離、または精製の時点において、サンプル追跡およびシグナル較正に本発明の方法を利用することである。これらの目的のために、ICP、内部コントロールプライマーおよびプローブからなる内部コントロール試薬が、粗サンプル調製物に添加され得る。
【0037】
1つの目的は、mRNAサンプル(とりわけ、低コピー数遺伝子)上での逆転写酵素/PCRに本発明の方法を利用することである。
【0038】
1つの目的は、多型サンプルの対立遺伝子の識別に本発明の方法を利用することである。遺伝子のバリエーションは、エキソヌクレアーゼアッセイ(Leeら、1993)によって、遺伝された対立遺伝子の単一塩基対差異のレベルにおいて区別され得る。
【0039】
1つの目的は、病原体検出のための標的特異的アッセイのある/なしで本発明の方法を利用することである。ここで、一対のまたは限定された複数の対のプライマーおよび単一レポータークエンチャー標的プローブは、増幅キットの構成要素である。このキットはまた、内部コントロール試薬および増幅に必要な他の構成要素を含む。キットからの測定されたアリコートは、空間的にアドレス可能な試験ホルダー中の位置に高処理能力様式または自動化様式で分配され得る。場所は、ウェル、部位、または表面アレイであり得る。このホルダーの好ましい実施態様は、マイクロタイターウェルトレイである。この配置の好ましい実施態様は、マイクロタイターウェルトレイ中のウェルである。代表的な配置密度は、公認の工業規格に適合するウェルの8×12配列の96ウェルである。ホルダーの配置のための材料は、ポリマー、金属、ガラス、またはセラミックであり得る。標的サンプルは、キット構成要素の送達前または送達後の位置に、高処理能力様式または自動化様式で分配され得る。
【0040】
(好ましい実施態様の詳細な説明)
本発明の好ましい実施態様に対してここで詳細に言及がなされ、その例は、添付の図面において例証される。本発明は、好ましい実施態様とともに記載されるが、それらは本発明をこれらの実施態様に限定することを意図しないことが理解される。逆に、本発明は、変更、改変、および等価物を網羅することが意図され、これらは添付の請求の範囲によって規定される本発明に含まれ得る。
【0041】
(I.定義)
別に言及されない限り、本明細書中で使用される以下の用語および句は、以下の意味を有することが意図される:
「ポリヌクレオチド」または「オリゴヌクレオチド」は、天然のヌクレオチドモノマーまたはそのアナログの直鎖状ポリマーをいい、これには二本鎖または一本鎖のデオキシリボヌクレオチド「DNA」、リボヌクレオチド「RNA」、それらのα−アノマー型などが含まれる。すなわち、「オリゴヌクレオチド」は、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)をそれぞれ含む構造単位であるデオキシリボヌクレオチドおよびリボヌクレオチドの鎖である。
【0042】
「ヌクレオチド」は、生体ポリマー核酸(例えば、DNAまたはRNA)におけるモノマー単位である。ヌクレオチドは3つの部分からなる:糖、リン酸、および核塩基である(Blackburn,M.,1996)。二重鎖のヌクレオチド部分はまた、「塩基」または「塩基対」といわれる。最も一般的な天然に存在する核塩基である、アデニン(A)、グアニン(G)、ウラシル(U)、シトシン(C)、およびチミン(T)は、配列特異的な様式で1つの核酸鎖を他の鎖に結合する水素結合官能基を有する。「ヌクレオシド」とは、リン酸部分(phosphate dye)を欠くヌクレオチドをいう。通常ヌクレオシドモノマーは、ホスホジエステル連結によって連結されており、本明細書中で使用される場合、用語「ホスホジエステル連結」とは、ホスホジエステル結合またはそのリン酸アナログを含む結合をいい、これらには、付随するカウンターイオン(例えば、H+、NH4 +、Na+など)が含まれる。ポリヌクレオチドは、代表的には、いくつかのモノマー単位(例えば、8〜40)から数千のモノマー単位までのサイズの範囲にわたる。ポリヌクレオチドについての大部分の分子生物学的適用は、15〜30ヌクレオチド長の独特の配列を必要とする。DNAポリヌクレオチドが文字の配列によって表される場合(例えば、「ATGCCTG」)には常に、他に示されていない限り、そのヌクレオチドは、左から右に、5’→3’の順番であること、および「A」はデオキシアデノシンを示し、「C」はデオキシシチジンを示し、「G」はデオキシグアノシンを示し、「T」はチミジンを示すことが理解される。
【0043】
「ワトソン/クリック塩基対」および「ワトソン/クリック相補性」とは、水素結合を通して互いに結合するヌクレオチドおよびそのアナログの特定の対のパターン(例えば、AはTおよびUと対をなし、そしてGはCと対をなす)をいう。
【0044】
「オリゴヌクレオチドアナログ」とは、化学合成によってモノマーヌクレオチドアナログ単位から作られるDNAおよびRNAのポリマー性アナログであり、核酸に関連する性質および特性のいくつかを有する。
【0045】
「結合部位」とは、リンカーに結合されるオリゴヌクレオチド上の原子をいう。
【0046】
「リンカー」とは、オリゴヌクレオチドおよび標識を接続する鎖を含む1つ以上の原子をいう。
【0047】
本明細書中で使用される場合、「キメラ」とは、1つ以上のヌクレオチドおよび1つ以上のヌクレオチドアナログ単位を含むオリゴヌクレオチドをいう。モノマー単位は、ホスホジエステル結合およびホスホジエステルアナログ結合を通して連結される。
【0048】
「ホスホジエステルアナログ」とは、それらの組成および/またはヌクレオチドへの連結の位置において異なる、天然のホスホジエステル3’,5’−ヌクレオチド間連結のアナログをいい、2’,5’−連結、3’,3’−連結、5’,5’−連結、メチルホスホネート、アルキル化ホスホトリエステル、3’−N−ホスホルアミダイト、およびPNAを含むがこれらに限定されない。
【0049】
「低級アルキル」「低級アルキレン」および「低級置換アルキレン」とは、1〜12炭素原子からなる直鎖基、分枝基、または環状基をいう。
【0050】
「標識」とは、核塩基オリゴマーの一方または両方の末端に共有結合される基をいう。この標識は、例えば、蛍光、化学発光、および電気化学的発光(Kricka,L.)のような手段によって分子の検出のためのシグナルを与えるような機能を行い得る。あるいは、この標識は、特異的または非特異的捕捉方法(Andrus,A.,1995)によって分子の分離または固定化を可能にする。
【0051】
「エネルギー移動」および「蛍光クエンチング」とは、1つのプロセスであり、それによってエネルギーが電子的に励起された発光「レポーター」分子から「クエンチャー」分子によって取り除かれ、それによって、レポーター分子からの光の放出なしでこのレポーター分子をその基底状態に戻す。このレポーター分子は、光吸収および化学反応を含む多数のプロセスのいずれかによってそのより高いエネルギーレベルの1つに励起され得る。
【0052】
複数の色素に関連する「スペクトルの分解能」および「スペクトル的に分解可能」とは、色素の蛍光放射が十分に異なること(すなわち、十分に重複しないこと)、それぞれの色素が結合している試薬(例えば、ポリヌクレオチド)が、標準的な光検出系を使用するそれぞれの色素によって生成される蛍光シグナルに基づいて分解され得ることを意味する。
【0053】
「検出」とは、共有結合した検出標識の特性に基づく核塩基オリゴマーの検出、観察、または測定をいう。検出標識は、蛍光色素(例えば、フルオレセインおよびローダミン誘導体、シアニン色素、およびエネルギー移動色素(Clegg,R.,1992;Cardullo,1988)を含むがこれらに限定されない。
【0054】
「プライマー」とは、特定された標的核酸に選択的にアニーリングし得、そしてその後、プライマー伸長反応の開始点として作用する(ここでこのプライマーは5’→3’方向に伸長する)オリゴヌクレオチドをいう。
【0055】
「プライマー伸長反応」とは、標的/プライマー二重鎖とヌクレオチドとの間の反応であって、このプライマーの3’末端にこのヌクレオチドの付加を生じ、その結果、付加されたヌクレオチドが標的核酸の対応するヌクレオチドに相補的である、反応をいう。
【0056】
用語「5’→3’ヌクレアーゼ活性」とは、ホスホジエステル結合で核酸を切断する酵素活性をいう。この活性は、エンド(内部ホスホジエステル結合で切断する)またはエキソ(その核酸鎖の5’または3’いずれかの末端に最も近いホスホジエステル結合で切断する)のいずれかであり得る。
【0057】
用語「ブロック」とは、内部コントロールポリヌクレオチドに相補的な、伸長不能オリゴヌクレオチドまたは伸長不能核酸アナログをいう。ブロックは、ポリメラーゼおよびデオキシヌクレオチド5’三リン酸を用いての、DNAプライマーの3’末端の伸長を介する正常な様式でのポリマー化または伸長を行わない。ブロックは、陰性コントロールエレメントとして機能し、本質的に、内部コントロールポリヌクレオチドの増幅を止め、それによりこの内部コントロールプローブに由来する蛍光の増加を妨げる。
【0058】
用語「自己クエンチする」とは、分子間のエネルギー転移効果をいい、例えば、レポーターとクエンチャーが、蛍光団からクエンチャーへのエネルギー転移を可能にする配置でオリゴヌクレオチド上で結合することをいう。
【0059】
用語「エンドポイント分析」とは、データの収集が、反応が完了した場合にのみ生じる試験をいう。エキソヌクレアーゼアッセイのエンドポイント分析は、PCRが完了した時のレポーターシグナルの測定を必要とする。結果は、(レポーターシグナルの蛍光の変化)−(内部コントロール増幅の蛍光の変化)に関して記録される。
【0060】
用語「リアルタイム分析」とは、試験の間の定時的モニタリングをいう。エキソヌクレアーゼアッセイのリアルタイム分析は、(サイクルからサイクルへのレポーターシグナルの変化)−(内部コントロール増幅の蛍光の変化)を測定する。
【0061】
(II.内部コントロールポリヌクレオチドおよびブロックを用いるエキソヌクレアーゼアッセイ)
図1に示されるTaqMan(登録商標)エキソヌクレアーゼアッセイ(Hollandら、1991;Leeら、Livak、1996)は、自己クエンチするプローブ1(レポーター標識F1とクエンチャー標識Qの両方を含む)ならびに標的プライマー3aおよび3bが、標的ポリヌクレオチド2にハイブリダイズすることを示す。次いで、増幅のポリマー化段階の間に、プライマー3aおよび3bは、ポリメラーゼ酵素を使用して伸長され、それにより(例えば、DNAポリメラーゼを使用して)伸長されたプライマー4aおよび4bを形成する。このプライマー伸長反応の間に、ポリメラーゼの5’→3’ヌクレアーゼ活性がプローブ1を切断するように作用して、プローブフラグメント(レポーター保有フラグメント5およびクエンチャー保有フラグメント6を含む)を形成する。従って、レポーター標識とクエンチャー標識は分離され、それによりこの2つの間のエネルギー転移が妨げられ、そしてこのレポーターの発光が、プローブの消化の際にクエンチされなくなる。蛍光の増加(F1として検出可能)が生じる。
【0062】
本発明の内部コントロール試薬および方法が、エキソヌクレアーゼアッセイの間に行われる場合、上記に加えて、試薬(自己クエンチするプローブ7、および内部コントロールポリヌクレオチド9に相補的なプライマー8aおよび8bを含む)が、反応チャンバーに添加される(図4)。次いで、増幅のポリマー化段階の間に、プライマー8aおよび8bが、ポリメラーゼ酵素を使用して伸長され、それによりDNAポリメラーゼを使用して伸長されたプライマーを形成する。プライマー伸長反応の間に、ポリメラーゼの5’→3’ヌクレアーゼ活性がプローブ7を切断するように作用して、プローブフラグメント(レポーター保有フラグメント10およびクエンチャー保有フラグメント11を含む)を形成する。従って、レポーター標識とクエンチャー標識は分離され、それによりこの2つの間でのエネルギー転移が妨げられ、そしてレポーターの発光がプローブの消化の際にクエンチされなくなる。蛍光の増加(F2として検出可能)が生じる。レポーター色素F1およびF2は、スペクトルで分離可能であるように選択される。1および7のクエンチャー部分は、同じであってもよいし、または異なっていてもよい。
【0063】
陰性内部コントロールブロック12が添加される場合、内部コントロールポリヌクレオチド9の増幅は生じない。伸長不能ブロック12は、8aプライマー結合部位、または9上の別の部位に選択的に結合し、そして増幅を妨げる。自己クエンチするプローブ7は、インタクトでかつクエンチされたままである。陰性コントロールのベースラインが測定され得、そして陽性コントロールの蛍光の変化に適用され得る。
【0064】
(III.試薬の設計および合成)
一般的に、本発明のオリゴヌクレオチドの設計および合成は、従来の教示に従う。好ましくは、オリゴヌクレオチドは、ホスホルアミダイト化学(Beaucageら、1992;Caruthers、1983)を使用する、自動化固相DNA合成機(例えば、Model 392 DNA合成機またはModel 394 DNA合成機(PE Applied Biosystems、Foster City、CA))で合成される。
【0065】
(a.クエンチするプローブ)
自己クエンチするプローブを設計する際に、以下の一般的指針に従われ得る:(1)標的核酸配列がPCRアンプリコン内に位置する場合、プローブ配列は、そのプローブがPCRプライマー間の配列の位置でハイブリダイズするようであるべきである;(2)プローブは、約20〜30ヌクレオチドの長さであり、良好なハイブリダイゼーション速度論および結合の特異性を確実にすべきである;(3)プローブと標的核酸配列における2次構造を避ける;(4)プローブは、正方向プライマーおよび逆方向プライマーのいずれにもハイブリダイズするべきではない;そして(5)単一ヌクレオチドの長いストレッチ(すなわち、4より多い)を含むプローブを避ける;そして(6)プローブ配列とその相補体との間で選択する場合、GヌクレオチドよりもCヌクレオチドを有する鎖を選ぶ。
【0066】
自己クエンチするプローブは、レポーターをクエンチャーの近傍にもたらし、レポーターからクエンチャーへの効率的なエネルギー転移を可能にするように設計される。所定の実施態様についての適切な距離の選択に関する指針は、蛍光レポーター分子とクエンチ分子(時折、それぞれ「ドナー」分子と「アクセプター」分子ともまた呼ばれる)との間の共鳴エネルギー転移に関する多数の参考文献(例えば、Clegg、1992;Cardullo、1988;Ozakiら;Livakら、1995など)に見出される。自己クエンチするプローブは、分子内ワトソン/クリック塩基対形成特性(すなわち、自己相補性)を有し得る。安定な、水素結合された高次構造の選定は、レポーターとクエンチャーとの間に、それらの強制的な近さに起因して、高い程度のエネルギー転移を生じ得る(Tyagiら、1996;Tyagiら、1997)。増幅の間に標的ポリヌクレオチドまたは内部コントロールポリヌクレオチドに対するハイブリダイゼーションの際の、自己相補性の、自己クエンチするプローブ(「Molecular Beacons」)の蛍光の増大は、プローブのエキソヌクレアーゼ切断を必要としないほど十分に有意であり得る。
【0067】
レポーターおよびクエンチャーは、好ましくは十分近接し、その結果、レポーターからの実質的に全て(例えば、90%)の蛍光がクエンチされる。代表的には、エネルギー転移に基くクエンチングのために、第1の蛍光団と第2の蛍光団との間の距離は、10〜100オングストロームの範囲内であるべきである。好ましくは、蛍光物質とクエンチャーは、約4ヌクレオチドと10ヌクレオチドとの間で分離される。しかし、本発明は、蛍光団を分離するヌクレオチドの数が10を超え得る実施態様を含む。好ましくは、レポーターおよびクエンチャーいずれかが、オリゴヌクレオチドプローブの5’末端ヌクレオチドに付着する。レポーターおよびクエンチャーはまた、プローブの3’末端ヌクレオチドにも付着し得る。本発明の参照分子の他の実施態様において、蛍光物質およびクエンチャーは、ポリヌクレオチドの内部部位に付着する。本発明はまた、2つの蛍光団のうちの1つが内部部位に位置し、そして他の蛍光団がそのポリヌクレオチドの末端に付着している実施態様を含む。
【0068】
クエンチャーとして使用される色素は、その蛍光の特徴が核酸(特に、二本鎖DNA)の存在または核酸の結合によって実質的に影響されない蛍光色素を含む。特定のプローブについてのレポーター−クエンチャー対は、レポーターの発光スペクトルがクエンチャーの吸収と重複するように選択される(図5)。スペクトルの重複により、プローブがインタクトである場合の効率的なエネルギー転移(FRET)が可能になる。このような色素は、この基準を満たし、またレポーター−クエンチャープローブに対して使用されるどの蛍光団からも、スペクトルで分離される事実上いかなる蛍光色素を含み得る。レポーターとして適切な色素はまた、クエンチャーとしても適切であり得る。同様に、クエンチャーとして適切な色素はまた、レポーターとしても適切であり得る。自己クエンチするプローブの1つの実施態様において、6−カルボキシフルオレセイン(6−FAM)がレポーターとして使用され、そして6−カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)がクエンチャーとして使用され、その結果、TAMRA色素は、6−FAMによるいかなる蛍光発光をも実質的にクエンチする。
【0069】
DNAオリゴヌクレオチドおよびRNAオリゴヌクレオチドに加えて、種々の核酸アナログが自己クエンチするプローブとして使用され得、例えば、(i)ヌクレオチド間結合中の酸素が、硫黄、炭素、または窒素により置換され得、そして(ii)このヌクレオチド間ホスホジエステル結合は、サルフェート、カルボキシレート、アミドなどであり得る。あるいは、プローブは、1つ以上のヌクレオシド中における糖修飾を有し得る(例えば、2’−O−アルキルリボヌクレオシドなど)。また、プローブは、1つ以上のヌクレオシドにおけるヌクレオベース(nucleobase)修飾を有し得る(例えば、C−5−アルキニルピリミジンなど)。蛍光団は、ブロックを構築する蛍光団および/またはポリマーの適切な機能化により、オリゴヌクレオチドまたは核酸アナログに結合され得る。蛍光団を核酸およびアナログに結合する方法の詳細な説明は、文献中にたくさん見出され得る(Andrus、1992;Andrus、1995;Hermanson、1996;Juら、1995)。
【0070】
自己クエンチするプローブのレポーターおよびクエンチャーは、オリゴヌクレオチドの所定のヌクレオチドに、反応性基を含むヌクレオシドホスホルアミダイトモノマーを使用して、共有結合で付加され得る。例えば、そのような反応性基は、ホスフェート上、またはホスフェートアナログ上(Agrawal,S.1990)、5’ヒドロキシル上(付着が5’末端ヌクレオチドに対してである場合)(Andrus、1995)、および塩基部分上(例えば、Ruth;Urdeaらなど)にあり得る。さらに好ましい場合、オリゴヌクレオチドプローブの3’末端ヌクレオチドは、ブロックされ、すなわち核酸ポリメラーゼによる伸長ができなくされる。このような3’ブロックは、リン酸基(Horn、1986;PhosphaLink、PE Applied Biosystemsより市販される)の化学的付加により簡便に実行される。本発明の好ましい実施態様において、TAMRAが自己クエンチするプローブに対するクエンチャーとして使用され、そしてこのTAMRA色素は3’末端に付着される(Mullah、1997;Mullah、1998)。
【0071】
(b.ブロック)
好ましいブロックは、ペプチド−核酸オリゴマー(PNA)であり、これは、天然のホスホジエステル−デオキシリボース骨格がN−(2−アミノエチル)−グリシンというペプチド様単位により置換されたDNAアナログである(Nielsen、1991)。天然の核酸(DNAおよびRNA)由来のヌクレオベースは、天然の骨格に対するアミド結合を通じて保持される。PNAの構造は、以下に示され:
【0072】
【化7】
ここでB1およびB2はヌクレオベースである。
【0073】
PNAオリゴマーは、ワトソン/クリック塩基対形成により、相補的配列を認識し得る。その相補体に対するPNAの結合は、PNAの平行な方向または逆平行な方向のいずれかで生じ得る。しかし、逆平行二重鎖が大いにより安定である(Egholmら)。PNA/DNAハイブリッドおよびPNA/RNAハイブリッドの融解温度は、対応するDNA/DNA二重鎖またはDNA/RNA二重鎖よりも大いに高く、それは、PNA含有二重鎖中の静電反発力に欠如に起因する。PNAオリゴマーは、市販の、自動化合成機(例えば、Model 394(PE Applied Biosystems、Foster City、CA)で、市販の試薬を用いる従来の方法(Vinayak、1997;Van der Laan、1997)により合成され得る。
【0074】
(IV.試薬のキット)
以下から構成されるキットのマスター混合物からのアリコートが、すべてのサンプルウェルに送達される:内部コントロールポリヌクレオチド、内部コントロールプライマー、この内部コントロールポリヌクレオチドに相補的な伸長不能オリゴヌクレオチドまたは核酸アナログ、標的プライマー、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ、自己クエンチする蛍光プローブ、ヌクレオチド5’三リン酸、およびこのエキソヌクレアーゼアッセイに必要な他の試薬。
【0075】
本発明の実施態様は、核酸増幅反応における使用のための試薬組成物を含む。本発明の組成物は、核酸増幅緩衝液を含む。用語「核酸増幅緩衝液」とは、本明細書中で使用される場合、核酸増幅反応に必要とされる酵素反応(または複数の反応)を支持する緩衝化水溶液をいう。緩衝組成物の選択は、目的の核酸増幅反応を触媒するために選択される特定の酵素に従って変化する(McPhersonら、1991;McPhersonら、1995;Dieffenbach,C.、1995)。Taq DNAポリメラーゼにより触媒される増幅反応に適切な核酸増幅緩衝液の例は10mM Tris(pH8.4)、50mM KCl、1.5mM MgCl2、0.01%ゼラチン、0.01% NP40、および0.01% TweenTMである。
【0076】
本発明の試薬組成物は、濃縮形態か、または使用前に有意な希釈を必要としない形態で供給され得る。この試薬組成物は、目的のアッセイを実施するのに必要とされるさらなる化合物を添加することにより使用され得、このような化合物は、耐熱性ポリメラーゼ、ヌクレオチド、標的ポリヌクレオチド、レポーター−クエンチャープローブなどを含む。必要なさらなる化合物の添加後、次いで、反応混合物は、しかるべく、例えば、熱サイクリングにより処理されて、所望の増幅結果を生成し得る。
【0077】
(V.PCR産物の検出)
リアルタイム検出系は、閉鎖反応チャンバーに作動可能に結合された光学的構成成分を含み、この構成成分は、反応混合物に励起ビームを集束するためおよび生じた蛍光を収集するためのレンズ、ならびに光源からレンズまでの励起ビームとレンズから検出手段および分析手段までの蛍光シグナルとの両方を伝達するためのファイバーオプティクスを含む。増幅の間に蛍光を誘導するために、レーザー光が、光ファイバーの多重アレイを介して96のサンプルウェルへと分配され得る。生じた蛍光発光は、このファイバーを介して戻り、そして電荷結合素子(CCD)カメラを備える分光写真器に指向される。好ましくは、この反応混合物は、閉鎖反応チャンバーに含まれて、相互混入または「持ち越し」を防ぐ。従って、レンズは、励起ビームを集束し、そして閉鎖反応チャンバーの壁の一部を通じて蛍光を収集する。好ましい反応チャンバーは、例えば、従来の微小遠心管の構造および容積を有する管である。この管は、反応混合物が添加された後、この管の開口末端に栓を付けることにより閉められ、その結果、漏出しない密封が形成される。PCRについてのサンプル接続器の好ましい実施態様において、レンズは励起ビームを指向し、そしてプローブにより生成された蛍光を管の栓を介して収集する。換言すると、一旦、反応混合物が管の中に配置され、そしてその栓が付けられると、閉鎖反応チャンバーが形成される。第1の蛍光シグナルおよび第2の蛍光シグナルの連続分析から生じ得る可能な変動性は、光検出器のアレイ上にシグナル光をスペクトルで分離することによって(例えば、CCDアレイ上にシグナルを分散することによって)シグナルを同時に分析することにより排除される。単一光源により生成された励起ビーム(例えば、レーザー)は、ファイバーオプティクスによって、複数の閉鎖反応チャンバーに簡便に分配される。同様に、同じファイバーオプティクスは、単一の検出および分析系による分析のために、複数の反応チャンバーからの蛍光シグナルを収集し得る。あるいは、この反応チャンバーは、ウェル(例えば、マイクロタイターウェル、または固体アレイ上の窪み)であり得る。このアレイは、空間的にアドレスで呼び出せる複数の位置から構成され得る。好ましくは、この系は、核酸のPCR増幅を伴って使用される。好ましい実施態様の例は、ABI PRISMTM 7700 Sequence Detection System(PE Applied Biosystems)である。別の実施態様は、エンドポイント分析のためのABI PRISMTM 7200 Sequence Detection Systemである。好ましくは、本発明の系は、PCRをモニターするために使用されるが、この系はまた、他の増幅スキームを伴っても使用され得る。
【0078】
(VI.データ分析)
エキソヌクレアーゼアッセイの結果は、2つのパラメーター(Rn値およびCt値)を使用して分析され得る。Rn値は、PCR実験の終了時の、レポーター色素の蛍光と受動参照物(passive reference)の蛍光との比である。Rnは、標的およびICPの各々について計算される:
Rn(標的)=(標的プローブの発光強度)÷(受動参照物の発光強度)
Rn(ICP)=(ICPプローブの発光強度)÷(受動参照物の発光強度)
Ct値(すなわち、閾値サイクル数)は、蛍光の比がバックグラウンドから区別可能であるPCRサイクルの数である。所定のレポーター色素および固定された濃度の標的について、Rn値およびCt値の両方が、クエンチャーの効力を反映する。
【0079】
(VII.実施例)
本発明は、以下の実施例を考慮することによってさらに明確にされる。これらの実施例は、純粋に本発明の例示を意図し、いかようにもその範囲を制限することは意図しない。
【0080】
(実施例1:エキソヌクレアーゼアッセイのための二重標識された、自己クエンチングプローブの調製)
自己クエンチングプローブの自動合成を、Applied Biosystems Model 394 DNA/RNA合成機(The Perkin−Elmer Corporation、PE Applied Biosystems Division)を使用して、ユーザーマニュアルに記載の一般的手順に従って行い得る。5’FAM、3’TAMRAプローブをTAMRA標識CPG固体支持体(Mullahら、1997;Mullahら、1998)、ホスホルアミダイトヌクレオシドAbz、Gdmf、Cbz、T、製造業者(PE Applied Biosystems)が推奨する他の試薬およびFAM色素標識ホスホルアミダイト(Theisenら)のセットを使用して0.2μmolスケールで合成し得る。FAMアミダイトのカップリング時間をさらに120秒間延長することにより、標準的な0.2μmol合成サイクルをわずかに改変する。各プローブは、そのプローブの5’末端に付着したレポーター色素および3’末端に位置したクエンチャー色素を含む(図6)。
【0081】
合成完了後、オリゴヌクレオチドを、MeOH:t−BuNH2:H2O(1:1:2)の混合物(Woo、1993)でApplied Biosystems Model 394 DNA/RNA合成機のオペレーターマニュアルに記載の1時間の自動切断手順で処理することによって、DNA合成機の支持体から自動切断する。塩基保護基を、この混合物を85℃で1時間、または65℃で3時間加熱することによって除去する。このオリゴヌクレオチドを、逆相HPLC、陰イオン交換HPLC、キャピラリーゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、および他の従来技術(Andrus、1992)により、分析および精製し得る。
【0082】
(実施例2:外因性IPCを使用するエキソヌクレアーゼアッセイによるC−myc mRNAの検出)
(逆転写)
cDNAを、1×PCR緩衝液II、5.5mM MgCl2、500μMのdATP、500μMのdCTP、500μMのdTTP、および500μMのdGTP、1.25U/μlのMuL V逆転写酵素、0.4U/μlのRNaseインヒビター、およびRNaseを含まないH2Oを含む100μlの溶液中の、50ngのヒトRNAおよびC−MYC逆方向プライマー:
【0083】
【化8】
を使用して、ABI Model 9600サーマルサイクラーで48℃、30分間で調製する。
【0084】
(試薬)
1)以下の試薬キットを混合し、そして45μlを96ウェル(A1〜H12)全ての各ウェルに分配する(図7)
100mM Tris−HCl pH8.0、16%グリセロール、0.1%ゼラチン、0.02% Tween 20TM、10mM MgCl2
400μMのdATP、400μMのdCTP、400μMのデアザdGTPおよび800μMのdUTP、
0.1U/μlのAmpliTaqGold DNAポリメラーゼ、
0.02U/μlのAmperase UNG、
120nM受動参照、
正方向C−MYC標的プライマー:
【0085】
【化9】
逆方向C−MYC標的プライマー
100nM FAM標識自己クエンチング標的プローブ:
【0086】
【化10】
外因性内部ポジティブコントロール(IPC)試薬:
80bpのアンプリコン内部コントロールポリヌクレオチド(IPC)を有するプラスミドDNA
50nM 正方向IPCプライマー:
【0087】
【化11】
50nM 逆方向IPCプライマー:
【0088】
【化12】
200nMの自己クエンチングIPCプローブ:
【0089】
【化13】
2)10μlのcDNAを84ウェルの各ウェル(B1〜H12)に添加する(図7)
3)PNAブロックをウェルA1〜A6に添加する(図7):
300nM PNAブロック:
【0090】
【化14】
(PCR)
ヒトcDNAを、50℃で2分で開始し、95℃で10分間維持、次いで以下を40サイクルのサーマルサイクリング条件により増幅する:95℃で15秒間変性および60℃で1分間のアニーリングおよび伸長。サーマルサイクリングおよびリアルタイム蛍光検出をABI PRISMTM 7700配列検出システム(Perkin−Elmer Co.)で行う。
【0091】
標的cDNAおよびIPCをこのIPCの存在下で増幅し、ウェルB1〜H12中のそれぞれのFAMおよびJOEシグナルの存在によって検出する。PNAブロックは、ウェルA1〜A6中のIPCの増幅を阻害し、JOEシグナルの非存在によって検出される。標的増幅は、ウェルA1〜A12中で、FAMシグナルがないために検出されない。IPCを、JOEシグナルによって検出されるように、ウェルA7〜A12中で増幅する(図7)。
【0092】
(実施例3:DNAの検出:外因性IPCを用いるエキソヌクレアーゼアッセイによるトランスジェニック綿植物由来のNPTII遺伝子)
約200ngのトランスジェニック綿ゲノムDNAを96ウェル試験のための標準的技術により調製する。
【0093】
(試薬)
実施例2と同じ試薬のキット(同じIPC試薬を含む)を混合し、そして合計容量45μlを全96ウェルの各ウェルA1〜H12に分配する(NPTII標的特異的プライマーおよびプローブを含む)(図7):
300nMの正方向標的プライマー
【0094】
【化15】
300nMの逆方向標的プライマー:
【0095】
【化16】
200nMの自己クエンチング標的プローブ:
【0096】
【化17】
(PCR)
増幅を、実施例2と同じ条件下およびシステムで行う。
【0097】
綿サンプルDNAおよびIPC両方を、連続して増幅する。IPCを含むCtとIPCを含まないCtとの比較は、PCR効率がサンプルDNAの複雑性に影響を及ぼされないことを示唆する。
【0098】
(実施例4:外因性IPCを用いるエキソヌクレアーゼアッセイによるE.coli O157:H7の検出)
クローニングした標的配列を含む精製したプラスミド由来の約100ngのDNAを、96ウェル試験についての標準的な技術により調製する。1ウェルあたり10,000〜1コピー未満の範囲を未知サンプルにおいて使用する。
【0099】
(試薬)
実施例2と同じ試薬のキット(同じIPC試薬を含む)を混合し、そして合計容量45μlを全96ウェルの各ウェルA1〜H12に分配する(NPTII標的特異的プライマーおよびプローブを含む)(図7):
300nMの正方向標的プライマー
【0100】
【化18】
300nMの逆方向標的プライマー:
【0101】
【化19】
200nMの標的プローブ
【0102】
【化20】
(PCR)
増幅を、実施例2と同じ条件下およびシステムで行う。
【0103】
結果を図8A〜図8Bに示す。1〜10,000コピーの未知サンプルは、バックグラウンドを超えるFAMシグナルの検出によりポジティブ検出を与えた。
【0104】
(実施例5:外因性IPCを用いるエキソヌクレアーゼアッセイによる培養細胞から抽出したMycoplasma synoviae DNAの検出)
Mycoplasma synoviaeの複数の供給源由来の約100ngのDNAを、96ウェル試験についての標準的な技術により調製する。各供給源を10連(ten−fold replicates)で試験する。
【0105】
(試薬)
実施例2と同じ試薬のキット(同じIPC試薬を含む)を混合し、そして合計容量45μlを全96ウェルの各ウェルA1〜H12に分配する(図7)。この試薬のキットは、以下を含む:
正方向プライマー:
【0106】
【化21】
逆方向プライマー
【0107】
【化22】
自己クエンチングプローブ:
【0108】
【化23】
(PCR)
増幅を、実施例2と同じ条件下およびシステムで行う。標的アンプリコンの長さは、143bpである。
【0109】
結果を図9A〜図9Bに示す。増幅コントロールサンプルなし(A1〜A6)(IPCを含む)、PNAブロックおよび標的なしは、全て、予測された通り、有意なFAMもJOEシグナルも与えなかった。テンプレートコントロールサンプル(A7〜A12)(IPCを含む)、PNAブロックなしおよび標的なしは、全 て、予測された通り、有意なFAMを与えなかったが、有意なJOEシグナルを与えた。未知サンプル(B1〜B12)(IPCを含む)、PNAブロックなし、および標的は、全て、真のネガティブな結果を示すサンプルH8(標的Ct=40)以外は、真のポジティブな結果を与えた。
【0110】
全ての刊行物および特許出願は、個々の刊行物または特許出願が各々具体的におよび個々に参考として援用されると示される場合と同程度に本明細書中に参考として援用される。
【0111】
わずかな実施態様のみが上記で詳述されたが、分子生物学の当業者は、その教示から逸脱することなく、多くの改変が好適な実施態様において可能であることを明らかに理解する。全てのこのような改変は、上記の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、自己クエンチングプローブを有するエキソヌクレアーゼアッセイ標的ポリヌクレオチドを示す。
【図2】 図2は、フルオレセインレポーター構造:FAM、TET、HEX、JOEを示す。
【図3】 図3は、クエンチャー構造:TAMRA、ROX、DABCYL、DABSYLを示す。
【図4】 図4は、内部コントロールポリヌクレオチド:ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールの局面でのエキソヌクレアーゼアッセイを示す。
【図5】 図5は、レポーターおよびクエンチャースペクトル特性:最大放射および最大吸収のチャートを示す。
【図6】 図6は、自己クエンチングプローブ構造:5’FAMレポーターおよび3’TAMRAクエンチャーを示す。
【図7】 図7は、内部ネガティブコントロールウェル(A1〜A6)および内部ポジティブコントロールウェル(A7〜A12)を用いる、96ウェル様式におけるエキソヌクレアーゼアッセイの結果およびサンプル割り当てを示す。
【図8A】 図8Aは、E.coli 0157:H7の検出を示す。エキソヌクレアーゼアッセイは、実施例4からの結果である。
【図8B】 図8Bは、E.coli 0157:H7の検出を示す。エキソヌクレアーゼアッセイは、実施例4からの結果である。
【図9A】 図9Aは、Mycoplasma synoviae DNAの検出を示す。エキソヌクレアーゼアッセイは、実施例5からの結果である。
・ウェル:96ウェル様式の配置(図7)
・型:NAC−増幅コントロールなし、NTC−鋳型コントロールなし、未知
・サンプル:希釈による標的コピー数、またはネガティブ
・PCR:ポジティブ(+)な結果またはネガティブ(−)な結果
・Rn:レポーターマイナスNTC(A7〜A12)
・Ct:限界サイクル数;蛍光がバックグラウンドから区別可能なPCRサイクル数。
【図9B】 図9Bは、Mycoplasma synoviae DNAの検出を示す。エキソヌクレアーゼアッセイは、実施例5からの結果である。
・ウェル:96ウェル様式の配置(図7)
・型:NAC−増幅コントロールなし、NTC−鋳型コントロールなし、未知
・サンプル:希釈による標的コピー数、またはネガティブ
・PCR:ポジティブ(+)な結果またはネガティブ(−)な結果
・Rn:レポーターマイナスNTC(A7〜A12)
・Ct:限界サイクル数;蛍光がバックグラウンドから区別可能なPCRサイクル数。
【配列表】

Claims (18)

  1. 単一反応チャンバーにおいて核酸増幅コントロール反応を行う方法であって、以下:
    内部コントロールポリヌクレオチド、内部コントロールプライマー、該内部コントロールポリヌクレオチドに相補的な伸長不能オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログ、標的ポリヌクレオチド、標的プライマー、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する核酸ポリメラーゼ、ヌクレオチド5’三リン酸;レポーターおよびクエンチャー部分を含む自己クエンチする蛍光プローブを提供する工程であって、
    該プローブは、ハイブリダイズしない場合は、少なくとも1つの一本鎖コンフォメーションで存在し、ここで該クエンチャー色素は、該レポーター色素の蛍光をクエンチし、そして該ポリヌクレオチドにハイブリダイズする場合は、少なくとも1つのコンフォメーションで存在し、ここで該レポーター色素の蛍光は、クエンチされず、該レポーター色素の蛍光強度は、プローブがポリヌクレオチドにハイブリダイズする場合、クエンチャー色素の蛍光強度よりも大きい、工程;ならびに以下の工程
    該標的ポリヌクレオチドに対して該標的プライマーをハイブリダイズさせる工程;
    該内部コントロールポリヌクレオチドおよび/または該標的ポリヌクレオチドに対して該自己クエンチする蛍光プローブをハイブリダイズさせる工程;
    該内部コントロールポリヌクレオチドに対して該内部コントロールプライマーをハイブリダイズさせる工程;
    PCRにより該標的ポリヌクレオチドを増幅し、これにより標的ポリヌクレオチド増幅産物が生成される工程
    PCRにより該内部コントロールポリヌクレオチドを増幅し、これにより内部コントロールポリヌクレオチド増幅産物が生成される、工程;および
    該内部コントロールポリヌクレオチドに相補的な該伸長不能オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログを該内部コントロールポリヌクレオチドにハイブリダイズすることによって、該内部コントロールポリヌクレオチドの増幅を阻害する工程
    を包含し、ここで、該内部コントロールポリヌクレオチドは、該標的ポリヌクレオチドに対して相補的でなく、ハイブリダイズもしない、方法。
  2. 前記核酸ポリメラーゼが、増幅の間に前記プローブを消化して、前記クエンチャー色素から前記レポーター色素を分離する、請求項1に記載の方法。
  3. 第1の自己クエンチする蛍光プローブが、前記内部コントロールポリヌクレオチドに相補的であり、そして第2の自己クエンチする蛍光プローブが、前記標的ポリヌクレオチドに相補的である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の自己クエンチする蛍光プローブのレポーター色素が、前記第2の自己クエンチする蛍光プローブのレポーター色素からスペクトルで分離される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記内部コントロールポリヌクレオチドの核酸増幅産物が前記標的ポリヌクレオチドの核酸増幅産物からスペクトルで分離される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記内部コントロールポリヌクレオチドおよび標的ポリヌクレオチドの核酸増幅産物がエンドポイント分析により測定および定量される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記内部コントロールポリヌクレオチドおよび標的ポリヌクレオチドの核酸増幅産物がリアルタイム分析により測定および定量される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記内部コントロールポリヌクレオチドおよび標的ポリヌクレオチドの核酸増幅産物が蛍光検出により測定される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記核酸ポリメラーゼがエキソヌクレアーゼ活性を有する熱安定性ポリメラーゼである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記レポーターがキサンテン色素である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記キサンテン色素がフルオレセイン色素である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記フルオレセイン色素が以下:
    からなる群から選択され、ここでLがリンカーであ、請求項11の方法。
  13. 前記クエンチャーが以下:
    からなる群から選択され、ここでLがリンカーであ、請求項1に記載の方法。
  14. 前記レポーター色素が少なくとも12個のヌクレオチドにより前記クエンチャー色素から分離される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記レポーター色素が自己クエンチする蛍光プローブの5’末端または3’末端に付着される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記クエンチャー色素が自己クエンチする蛍光プローブの5’末端または3’末端に付着される、請求項1に記載の方法。
  17. 請求項1に記載の方法であって、前記内部コントロールポリヌクレオチドに相補的な前記伸長不能オリゴヌクレオチドまたは核酸アナログが、以下:
    ここでRはフルオロ、クロロ、アミノ、−OCH、−OCHCH=CH、および−OCHCHOCHであり、
    らなる群から選択される、方法。
  18. 核酸増幅のための試薬のキットであって、以下:
    内部コントロールポリヌクレオチド、内部コントロールプライマー、該内部コントロールポリヌクレオチドに相補的な伸長不能オリゴヌクレオチドまたは核酸アナログ、標的プライマー、5’→3’ヌクレアーゼ活性を有する核酸ポリメラーゼ、レポーターおよびクエンチャー部分を含む自己クエンチする蛍光プローブ、ヌクレオチド5’三リン酸;および核酸増幅に必要な他の試薬を含ここで
    該内部コントロールポリヌクレオチドに相補的な該伸長不能オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドアナログを該内部コントロールポリヌクレオチドにハイブリダイズすることによって、該内部コントロールポリヌクレオチドの増幅を阻害し、そして、該内部コントロールポリヌクレオチドは、該標的ポリヌクレオチドに対して相補的でなく、ハイブリダイズもしない、キット。
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