JP3939560B2 - 壁構築セット、壁構造および壁構築方法 - Google Patents

壁構築セット、壁構造および壁構築方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モルタル等の目地材を使用することなくレンガ等の壁構築用部材により壁を構築することのできる壁構築セットおよび壁構築方法、ならびにモルタル等の目地材を使用することなくレンガ等の壁構築用部材により構築された壁構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、建築物の壁を構築するためにレンガ等の壁構築用部材が用いられている。この壁構築用部材は、モルタル等の目地材を介して下段の壁構築用部材の上に順に積み上げられるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにして壁構築用部材を積み上げると、下の方の壁構築用部材に印加される荷重が多大なものとなり、構築された壁に外力が加わった際に、特に下部の壁構築用部材が破損し易く、それに伴って壁が崩壊し易いという問題がある。また、壁構築用部材に寸法誤差があった場合には、壁構築用部材の積み重ねによりその寸法誤差が増幅され、積み上げられた壁構築用部材の各列の上端に凸凹が生じる場合がある。
【0004】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、壁構築用部材に印加される荷重を軽減するとともに、壁構築用部材の寸法誤差の増幅を低減することのできる壁構築セットおよび壁構築方法、ならびに壁構築用部材に印加される荷重が軽減され、壁構築用部材の寸法誤差の増幅が低減された壁構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、貫通孔が設けられた壁構築用部材と、複数の前記壁構築用部材の貫通孔を貫通し得る貫通部材と、前記壁構築用部材を支持し得るように前記貫通部材に取り付けられる支持部材とを備え、前記貫通部材には、その長手方向に対して垂直に交差する貫通孔が設けられており、前記支持部材は、前記貫通部材の貫通孔を貫通し、前記壁構築用部材の下面を支持し得る棒状の部材であることを特徴とする壁構築セットを提供する(請求項1)。
【0006】
「貫通孔」は、壁構築用部材において、少なくとも2以上、それぞれが平行するように設けられるのが好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、壁構築用部材の長手方向に伸びたスリット状の貫通孔が1つ設けられてもよい。貫通孔の一般的な形状は、横断面円形状または多角形状であり、壁構築用部材の強度が維持できる程度に大きい方が好ましい。この貫通孔に対応するように、「貫通部材」は、一般的に円筒状、円柱状、多角筒状または多角柱状の形状を有し、貫通孔がスリット状の場合には、長尺の板状とすることもできる。
【0007】
「支持部材」は、各壁構築用部材毎、かつ各貫通孔毎に対応するように貫通部材に取り付けられるのが好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定数の壁構築用部材毎に対応するように貫通部材に取り付けられてもよいし、1つの貫通孔に対して複数貫通部材に取り付けられてもよい。
【0008】
上記発明(請求項1)によれば、構築用部材は、貫通部材に取り付けられた支持部材により支持されることとなるため、ある壁構築用部材Aの上に別の壁構築用部材Bが存在する場合であっても、その壁構築用部材Bが支持部材により支持されていれば、壁構築用部材Bによる荷重は壁構築用部材Aに印加されることはない。このようにして構築される壁に外力が加わった場合であっても、壁構築用部材は破損し難く、壁は崩壊し難い。また、壁構築用部材に寸法誤差があったとしても、構築用部材は貫通部材に取り付けられた支持部材により支持されるため、壁構築用部材の積み重ねによる寸法誤差の増幅は低減される。さらに、貫通部材および支持部材をこのような構成とすることにより、低コストで壁構築セットを製造することが可能となる。ただし、本発明の貫通部材および支持部材はこのような形状に限定されるものではなく、例えば、貫通部材の表面には溝が形成されており、支持部材は、その溝に嵌合する有端環状の部材、例えばEリング等であってもよい。
【0009】
上記壁構築セット(請求項1)は、前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に挿し込まれる楔、または前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に注入される接着剤をさらに備えていてもよい(請求項2,3)。
【0010】
このような楔または接着剤を使用することにより、壁構築用部材を貫通部材に固定することができる。楔は弾性を有する材料からなるもの、接着剤は硬化したときに弾性を有するものであるのが好ましい。楔または硬化した接着剤が弾性を有することにより、壁構築用部材または貫通部材に外力が印加された場合であっても、楔または接着剤が弾性変形するため、壁構築用部材が破損することが防止される。
【0011】
上記壁構築セット(請求項1〜3)において、前記壁構築用部材の貫通孔における一方の開口部周辺には、前記支持部材を囲い得る環状部材が設けられているのが好ましい(請求項4)。このような環状部材を設けることにより、貫通部材に取り付けられた支持部材が当該貫通部材から脱落することを防止することができるとともに、貫通部材に取り付けられた支持部材を隠蔽して、構築される壁の審美性を向上させることができる。
【0012】
上記壁構築セット(請求項1〜4)において、前記壁構築用部材の貫通孔は横断面円形状になっており、前記環状部材は四角形状になっており、前記支持部材は、前記環状部材の対角線上に位置し得るようになっていてもよい(請求項5)。壁構築用部材をこのような構成にすることにより、支持部材と壁構築用部材との接触面積を大きくすることができる一方、支持部材を囲う環状部材を小さくすることができる。
【0013】
また、本発明は、貫通孔が設けられた壁構築用部材と、複数の前記壁構築用部材の貫通孔を貫通し得る貫通部材と、前記壁構築用部材を支持し得るように前記貫通部材に取り付けられる支持部材とを備え、前記支持部材は、前記貫通部材が貫通するとともに前記貫通部材に取付可能な環状の部材であり、前記壁構築用部材の下面を支持し得るフランジ部を有し、前記支持部材は、前記貫通部材が貫通する筒部と前記フランジ部とから構成され、前記筒部に設けられた穴(ネジ穴、打抜き穴、きり穴等)を介して、取付具(ビス、ボルト、押しネジ、ピン等)により前記貫通部材に取り付けられることを特徴とする壁構築セットを提供する(請求項6)。なお、取付具として押しネジを使用すると、貫通部材に貫通孔を設ける必要がなくなる。
【0014】
このような支持部材は、壁構築用部材との接触面積を大きくすることができ、また、貫通部材から脱落し難い。
【0015】
上記壁構築セット(請求項)は、前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に挿し込まれる楔、または前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に注入される接着剤をさらに備えていてもよい(請求項7,8)。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1の実施形態〕
図1(a)は本発明の第1の実施形態による壁構築セットの壁構築用部材の上面図、図1(b)は同壁構築用部材の正面断面図(図1(a)のA−A断面図)、図1(c)は同壁構築用部材の下面図、図2は同実施形態による壁構築セットの貫通部材および支持部材の斜視図、図3、図4および図5は同実施形態による壁構築セットにより壁を構築する様子を示す(一部断面)正面図、図6は同実施形態による壁構築セットの壁構築用部材および支持部材が貫通部材に取り付けられた状態を示す一部断面下面図、図7は同実施形態による壁構築セットにより壁を構築するときにおける貫通部材の先端部近傍の正面図、図8は同実施形態による壁構築セットにより壁を構築するときにおける貫通部材相互の接合部分近傍の正面図である。
【0017】
本実施形態による壁構築セットは、図1(a)〜(c)に示す壁構築用部材1と、図2に示す貫通部材2および支持部材3と、図示しない楔または接着剤とから構成される。
【0018】
壁構築用部材1は、例えば、レンガ、コンクリート、セラミックス、金属、石、木等を材料とする壁構築用の部材であり、図1に示すように本実施形態では直方体の外形を有する。この壁構築用部材1の両端部には、上面から下面にかけて2つの平行する貫通孔11が設けられており、本実施形態では貫通孔11の横断面は円形となっている。
【0019】
また、壁構築用部材1の下面において、貫通孔11の開口部周辺には、平面視四角形・断面四角形の環状部材12が設けられている。この環状部材12は、弾性を有する材料、例えば合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性エラストマー、多孔質プラスチック等の材料から構成されるのが好ましい。環状部材12をこのような材料で構成することにより、環状部材12が当該環状部材12の下に位置する壁構築用部材1に接触した場合であっても、その壁構築用部材1が傷付いたり損傷したりすることが防止される。
【0020】
本実施形態における貫通部材2は、図2に示すように長尺の円筒状となっており、その外径は壁構築用部材1の貫通孔11の内径よりも若干小さく設定されている。貫通部材2には、長手方向に対して垂直に交差する一対の貫通孔21が設けられており、その貫通孔21は、壁構築用部材1の高さと略同じ間隔をもって、貫通部材2の長手方向に複数並設されている。
【0021】
本実施形態における支持部材3は、図2に示すように棒状となっている。支持部材3の外径は貫通部材2の貫通孔21の内径よりもわずかに小さく設定されており、支持部材3の長さは貫通部材2の外径よりも長く、かつ壁構築用部材1に設けられた環状部材12の内側の対角線の長さよりも短く設定されている。
【0022】
本実施形態による壁構築セットにおいて楔を使用する場合、その楔は、貫通部材2を壁構築用部材1の貫通孔11に貫通させたときに、貫通部材2と壁構築用部材1の貫通孔11の内壁との間に挿し込むことのできるものであれば特に限定されるものではないが、弾性を有する材料、例えば合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性エラストマー等からなるのが好ましい。このような弾性材料で楔を構成することにより、壁構築用部材1または貫通部材2に外力が印加された場合であっても、楔が弾性変形するため、壁構築用部材1が破損することが防止される。
【0023】
一方、本実施形態による壁構築セットにおいて接着剤を使用する場合、その接着剤は、上記と同様の理由により、硬化した後に弾性を有するものであるのが好ましい。そのような接着剤としては、例えば、変性シリコーン系の接着剤、弾性エポキシ系の接着剤等を使用することができる。
【0024】
本実施形態による壁構築セットを使用して壁を構築するには、最初に、図3に示すように貫通部材2を地面に複数本立設固定する。各貫通部材2の間隔は、壁構築用部材1の2つの貫通孔11相互の間隔と同一とする。
【0025】
次に、図4に示すように、貫通部材2の最下段(第1段)の貫通孔21に支持部材3を貫通させる。そして、2本ずつ対にした貫通部材2をその上端から壁構築用部材1の2つの貫通孔11に貫通させ、貫通部材2の下部まで下ろした壁構築用部材1を上記支持部材3により支持する。
【0026】
このとき、支持部材3は、図6に示すように、壁構築用部材1に設けられた環状部材12の対角線上、当該環状部材12と貫通部材2との間において壁構築用部材1の下面を支持している。この支持部材3は、環状部材12の内側に隠れて壁構築用部材1の正面からは見えないようになっており、かつ環状部材12の存在により貫通部材2の貫通孔21から抜け落ちないようになっている。
【0027】
上記のようにして支持部材3により壁構築用部材1を支持したら、壁構築用部材1の貫通孔11の内壁と貫通部材2との間に楔を挿し込むか、接着剤を注入することにより、壁構築用部材1を貫通部材2に固定する。
【0028】
以上のようにして第1段の壁構築用部材1を貫通部材2に取り付けたら、次に、第1段の壁構築用部材1の直上の段(第2段)の貫通孔21に支持部材3を貫通させる。そして、上記で2本ずつ対にした貫通部材2を1本ずつずらして別の対にし、それら貫通部材2を壁構築用部材1の2つの貫通孔11に貫通させ、第1段の壁構築用部材1の直上まで下ろした壁構築用部材1を上記支持部材3により支持する。
【0029】
本実施形態では、第1段の壁構築用部材1と第2段の壁構築用部材1との上下の間隔は、壁構築用部材1に設けられられた環状部材12の高さと略同一となっているため、第2段の壁構築用部材1の環状部材12は、第1段の壁構築用部材1の上面に接触する構成となっている。
【0030】
上記のようにして支持部材3により第2段の壁構築用部材1を支持したら、壁構築用部材1の貫通孔11の内壁と貫通部材2との間に楔を挿し込むか、接着剤を注入することにより、壁構築用部材1を貫通部材2に固定する。
【0031】
このようにして、第(n−1)段の壁構築用部材1の上に第n段の壁構築用部材1を互い違いにして貫通部材2に固定し、図5に示すような壁を構築する。
【0032】
ここで、地面に立設した貫通部材2が、下端部の固定だけでは不安定な場合には、貫通部材2に嵌合し得る穴を有する支持フレームを躯体等に固定し、その支持フレームにより貫通部材2の中間部または上部を支持することができる(図8参照)。なお、貫通部材2は分割式とし、貫通部材2の上端部内壁にめねじを形成し、貫通部材2の下端部に当該めねじに螺合し得るおねじを設けるのが好ましい。
【0033】
この場合、図7に示すように、貫通部材2の上端よりも少なくとも壁構築用部材1の高さよりも高い位置に支持フレーム4を設置する。そして、支持フレーム4の穴41に嵌合し得る基部51と、貫通部材2の内壁に嵌合し得る縮径部52(本実施形態では先端が斜めにカットされている。)と、基部51の途中に設けられたフランジ部53とから構成される仮留部材5を、支持フレーム4の上方から支持フレーム4の穴41および貫通部材2の中空部に挿入し、仮留部材5の縮径部52を貫通部材2の内壁に嵌合させるとともに、仮留部材5の基部51を支持フレーム4の穴41に嵌合させ、仮留部材5のフランジ部53を支持フレーム4の上に載せる。
【0034】
このようにして、壁構築中の貫通部材2は支持フレーム4に支持固定されるが、壁構築用部材1を貫通部材2に取り付けるときには、上記仮留部材5を貫通部材2の中空部および支持フレーム4の穴41から抜き外し、支持フレーム4と貫通部材2の上端との間に生じた空間に壁構築用部材1を挿入し、貫通部材2を壁構築用部材1の貫通孔11に貫通させればよい。
【0035】
貫通部材2に取り付けた壁構築用部材1が貫通部材2の上端まで達した場合には、上記仮留部材5を抜き外した後、図8に示すように、上段の貫通部材2’の下端部のおねじ23’を下段の貫通部材2の上端部内壁のめねじ22に螺合させ、上段の貫通部材2’を下段の貫通部材2に連結する。ただし、上段の貫通部材2’は、支持フレーム4の下側に位置させる壁構築用部材1の貫通孔11を貫通させる必要がある。
【0036】
以上のようにして構築される壁においては、各構築用部材1は、それぞれの構築用部材1毎に貫通部材2に取り付けられた支持部材3により支持されているため、各壁構築用部材1に対して、その上側に位置する壁構築用部材1による荷重が印加されることがない。したがって、構築された壁に外力が加わった場合でも、特に下部の壁構築用部材が破損し易いといった問題がなく、崩壊し難い壁が構築される。
【0037】
また、各壁構築用部材1に寸法誤差があったとしても、本壁においては壁構築用部材1を積み重ねているわけではないので、その寸法誤差が増幅されることはない。したがって、各貫通部材2に取り付けられる支持部材3の高ささえ揃っていれば、壁構築用部材1の各列の上端に凸凹が生じることは殆どなく、壁構築用部材1が整然と揃った壁が構築される。
【0038】
以上説明した壁構築方法は、壁を地面に固定するようにして構築する場合のものであるが、壁は、上方から吊り下げるようにして構築してもよい。この場合に、本実施形態による壁構築セットを使用して壁を構築するには、最初に、貫通部材2を所望の手段によって複数本吊り下げる。この場合においても、各貫通部材2の間隔は、壁構築用部材1の2つの貫通孔11相互の間隔と同一とする。
【0039】
次に、2本ずつ対にした貫通部材2をその下端から壁構築用部材1の2つの貫通孔11に貫通させ、当該壁構築用部材1を貫通部材2の最上部まで上げた後、貫通部材2の最上段(第1段)の貫通孔21に支持部材3を貫通させ、その支持部材3により当該壁構築用部材1を支持する。
【0040】
支持部材3により壁構築用部材1を支持したら、壁構築用部材1の貫通孔11の内壁と貫通部材2との間に楔を挿し込むか、接着剤を注入することにより、壁構築用部材1を貫通部材2に固定する。
【0041】
上記のようにして第1段の壁構築用部材1を貫通部材2に取り付けたら、次に、上記で2本ずつ対にした貫通部材2を1本ずつずらして別の対にし、それら貫通部材2を壁構築用部材1の2つの貫通孔11に貫通させ、当該壁構築用部材1を第1段の壁構築用部材1の直下まで上げる。そして、貫通部材2の第2段の貫通孔21に支持部材3を貫通させ、その支持部材3により第2段の壁構築用部材1を支持する。
【0042】
このようにして、第(n−1)段の壁構築用部材1の下に第n段の壁構築用部材1を互い違いにして貫通部材2に固定し、上方から吊り下げられた壁を構築することができる。
【0043】
〔第2の実施形態〕
図9は本発明の第2の実施形態による壁構築セットの支持部材の斜視図、図10は同実施形態による壁構築セットの壁構築用部材および支持部材が貫通部材に取り付けられた状態を示す一部断面正面図である。
【0044】
本実施形態による壁構築セットは、上記第1の実施形態における壁構築用部材1にあって環状部材12を省いたものと、上記第1の実施形態における貫通部材2にあって貫通孔21を省いたものと、図9に示す支持部材6と、図示しない楔または接着剤とから構成される。
【0045】
本実施形態における支持部材6は、図9に示すように、3つのネジ穴62を有する円筒部61と、円筒部61の下端に設けられたフランジ部63とから構成される。円筒部61は、貫通部材2の外径よりも若干大きい内径を有し、貫通部材2が貫通できるようになっている。フランジ部63は、壁構築用部材1の貫通孔11の直径よりも大きい外径を有し、壁構築用部材1の下面を支持できるようになっている(図10参照)。この支持部材6は、円筒部61に貫通部材2を貫通させた後、円筒部61のネジ穴62に押しネジ64を螺入し、押しネジ64の先端を貫通部材2に当接させることにより、貫通部材2に固定することが可能である。
【0046】
本実施形態による壁構築セットを使用して壁を構築するには、最初に、上記第1の実施形態と同様に、貫通部材2を地面に複数本立設固定する。
【0047】
次に、貫通部材2をその上端から支持部材6の円筒部61に貫通させ、支持部材6を貫通部材2の下部所定の位置まで下ろした後、押しネジ64を支持部材6の円筒部61のネジ穴62に螺入し、押しネジ64の先端を貫通部材2に当接させることにより、支持部材6を貫通部材2に固定する。そして、2本ずつ対にした貫通部材2をその上端から壁構築用部材1の2つの貫通孔11に貫通させ、壁構築用部材1の下面が支持部材6のフランジ部63に接する位置まで壁構築用部材1を下ろし、このようにして支持部材6により壁構築用部材1を支持する。
【0048】
支持部材6により壁構築用部材1を支持したら、壁構築用部材1の貫通孔11の内壁と貫通部材2との間に楔を挿し込むか、接着剤を注入することにより、壁構築用部材1を貫通部材2に固定する。
【0049】
このようにして、第(n−1)段の壁構築用部材1の上に第n段の壁構築用部材1を互い違いにして貫通部材2に固定し、図10に示すような壁を構築する。
【0050】
本実施形態における支持部材6によれば、上記第1の実施形態における壁構築用部材1の環状部材12がなくても、支持部材6が貫通部材2から脱落するおそれはなく、またデザイン的にもシンプルで好ましい。
【0051】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0052】
例えば、各壁構築用部材1は、貫通孔11の位置を変えることなく横長とし、壁を構築したときに、横方向に隣接する壁構築用部材1同士が接触するようにしてもよい。また、支持部材3,6は、1段毎の壁構築用部材1でなく、2段以上毎の壁構築用部材1を支持するようにしてもよい。さらに、支持部材6は、貫通部材2の側方から貫通部材2に直接取り付けられるように、左右に分割・連結可能になっていてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、壁構築用部材に印加される荷重を軽減するとともに、壁構築用部材の寸法誤差の増幅を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態による壁構築セットの壁構築用部材の上面図、(b)は同壁構築用部材の正面断面図((a)のA−A断面図)、(c)は同壁構築用部材の下面図である。
【図2】同実施形態による壁構築セットの貫通部材および支持部材の斜視図である。
【図3】同実施形態による壁構築セットにより壁を構築する様子(貫通部材を立設した状態)を示す正面図である。
【図4】同実施形態による壁構築セットにより壁を構築する様子(貫通部材に第1段の壁構築用部材を取り付けた状態)を示す一部断面正面図である。
【図5】同実施形態による壁構築セットにより壁を構築する様子(貫通部材に第1段〜第5の壁構築用部材を取り付けた状態)を示す一部断面正面図である。
【図6】同実施形態による壁構築セットの壁構築用部材および支持部材が貫通部材に取り付けられた状態を示す一部断面下面図である。
【図7】同実施形態による壁構築セットにより壁を構築するときにおける貫通部材の先端部近傍の正面図である。
【図8】同実施形態による壁構築セットにより壁を構築するときにおける貫通部材相互の接合部分近傍の正面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による壁構築セットの支持部材の斜視図である。
【図10】同実施形態による壁構築セットの壁構築用部材および支持部材が貫通部材に取り付けられた状態を示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
1…壁構築用部材
11…貫通孔
12…環状部材
2…貫通部材
3,6…支持部材
61…筒部(円筒部)
62…フランジ部

Claims (8)

  1. 貫通孔が設けられた壁構築用部材と、
    複数の前記壁構築用部材の貫通孔を貫通し得る貫通部材と、
    前記壁構築用部材を支持し得るように前記貫通部材に取り付けられる支持部材と
    を備え、
    前記貫通部材には、その長手方向に対して垂直に交差する貫通孔が設けられており、前記支持部材は、前記貫通部材の貫通孔を貫通し、前記壁構築用部材の下面を支持し得る棒状の部材であることを特徴とする壁構築セット。
  2. 前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に挿し込まれる楔をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の壁構築セット。
  3. 前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に注入される接着剤をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の壁構築セット。
  4. 前記壁構築用部材の貫通孔における一方の開口部周辺には、前記支持部材を囲い得る環状部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の壁構築セット。
  5. 前記壁構築用部材の貫通孔は横断面円形状になっており、前記環状部材は四角形状になっており、前記支持部材は、前記環状部材の対角線上に位置し得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の壁構築セット。
  6. 貫通孔が設けられた壁構築用部材と、
    複数の前記壁構築用部材の貫通孔を貫通し得る貫通部材と、
    前記壁構築用部材を支持し得るように前記貫通部材に取り付けられる支持部材と
    を備え、
    前記支持部材は、前記貫通部材が貫通する筒部と前記壁構築用部材の下面を支持し得るフランジ部とから構成され、前記筒部に設けられた穴を介して、取付具により前記貫通部材に取り付けられることを特徴とする壁構築セット。
  7. 前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に挿し込まれる楔をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の壁構築セット。
  8. 前記壁構築用部材の貫通孔の内壁と前記貫通部材との間に注入される接着剤をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の壁構築セット。
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