JP3938690B2 - メラノコルチン−4受容体(mc4−r)アゴニスト活性を持つ選択性線状ペプチド - Google Patents

メラノコルチン−4受容体(mc4−r)アゴニスト活性を持つ選択性線状ペプチド Download PDF

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Description

【0001】
発明の背景
肥満症は、先進国にとって重大な健康問題として広く認識されており、米国においては流行の状態にまで達している。50%を超える米国人口が過体重であると考えられており、>25%が臨床的に肥満症として診断され、心疾患、インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)、高血圧症、及びある種の癌に関してかなりのリスクがあると考えられている。この流行は、1年に700億ドルを超える計画された肥満症治療費用が米国だけでも予想されるため、健康管理システムに著しい負担を与える。肥満症治療の戦略は、食物摂取を減少させること又はエネルギーの消費を高めることを含む。
【0002】
メラノコルチン−4受容体(MC4−R)アゴニスト活性を有するα−メラノサイト刺激ホルモン(αMSH)の環状ヘプタペプチド類似体は、第3脳室内又は腹腔内に注入すると、マウスにおいて食物摂取の長期の持続性阻害を引き起こした。この作用は、MC4−Rアンタゴニストと同時投与するとき可逆的であった(Fanら, Nature (1997) 385: 165-168)。したがってMC4−R活性のアゴニストは、肥満症の治療又は予防に有用である。
【0003】
ファミリーのメンバー間で相同性が35〜60%の範囲内にある、配列相同性に基づく5種の既知メラノコルチン受容体が存在する(Coneら, Rec. Prog. Hormone Res. (1996) 51:287-318)が、これらの受容体はその機能が異なる。例えば、MC1−Rは、αMSH(これは、MC1−Rの強力なアゴニストである)に応答して色素沈着を調節するGタンパク質結合受容体である(Coneら、同文献)。MC1−R受容体のアゴニズムによって、メラノサイトが刺激され、このためユーメラニンが生じて、皮膚の癌のリスクを上昇させる。MC1−Rのアゴニズムはまた、神経学的作用を有することもある。MC2−R活性を刺激すると、副腎組織の癌が生じることがある。MC3−R及びMC5−Rのアゴニズムの作用は未だ知られていない。全てのメラノコルチン受容体は、ペプチドホルモンクラスのメラノサイト刺激ホルモン(MSH)に応答する。これらのペプチドは、131個のアミノ酸のプロホルモンである、プロオピオメラノコルチン(POMC)に由来し、これが3つのクラスのホルモンに加工処理される;メラノコルチン(α、β及びγ)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、及び種々のエンドルフィン(例えば、リポトロピン)(Coneら、同文献)。それらの異なる機能のため、多数のメラノコルチン受容体の活性の同時アゴニズムは、不必要な副作用を引き起こす可能性がある。したがって、MC4−Rのアゴニストは、1つ以上の他のメラノコルチン受容体に対してよりも、MC4−Rに対して選択性が高いことが望まれる。
【0004】
Haskell-Luevanoら(Peptides (1996) 17(6): 995-1002)は、トリペプチド(D)Phe−Arg−Trpを含み、カエル(ラナ・ピピエンス(Rana pipiens))皮膚のバイオアッセイにおいてメラノトロピック(melanotropic)(皮膚暗色化)活性を示すペプチドを開示している。Haskell-Luevanoら(同文献)は、以下に記述される式(I)、(II)又は(III)で示されるどの化合物をも開示していない。
【0005】
発明の要約
本発明は、下記構造(S1):
【0006】
【化51】
Figure 0003938690
【0007】
〔式中、R1、R6、R7、R8、m、n、A及びBは、a)〜d)に定義されるとおりである〕を含むことを特徴とする化合物であって、a)〜d):
a)式(I):
【0008】
【化52】
Figure 0003938690
【0009】
{式中、
mは、0又は1であり;
nは、0又は1であり;
1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
Xは、下記式:
【0010】
【化53】
Figure 0003938690
【0011】
〔式中、R2、R3及びR4は、独立に、水素又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシであり(ここで、R3が、アルコキシであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である);
9は、水素、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は非置換フェノキシであり;
11は、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又は3〜8個の炭素原子を有する分岐アルキルである〕で示され;
6は、水素又はメチルであり;
7は、下記式:
【0012】
【化54】
Figure 0003938690
【0013】
で示され;
Yは、下記式:
【0014】
【化55】
Figure 0003938690
【0015】
で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
Yは、下記式:
【0016】
【化56】
Figure 0003938690
【0017】
で示され、かつR8は、水素である}で示される化合物、
b)式(IA):
【0018】
【化57】
Figure 0003938690
【0019】
〔式中、
mは、0又は1であり;
nは、0又は1であり;
1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
2、R3及びR4は、独立に、水素;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル;ヒドロキシ;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ;又はクロロであり(ここで、R3が、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はクロロであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である);
6は、水素又はメチルであり;
7は、下記式:
【0020】
【化58】
Figure 0003938690
【0021】
で示され;
Yは、下記式:
【0022】
【化59】
Figure 0003938690
【0023】
で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
Yは、下記式:
【0024】
【化60】
Figure 0003938690
【0025】
で示され、かつR8は、水素である〕で示される化合物、
c)式(II):
【0026】
【化61】
Figure 0003938690
【0027】
{式中、
mは、0又は1であり;
nは、0又は1であり;
1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;あるいは非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
7は、下記式:
【0028】
【化62】
Figure 0003938690
【0029】
で示され、
Yは、下記式:
【0030】
【化63】
Figure 0003938690
【0031】
で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
Yは、下記式:
【0032】
【化64】
Figure 0003938690
【0033】
で示され、かつR8は、水素であり;
10は、水素、ハロ、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は−NR1213〔ここで、R12及びR13は、それぞれ独立に、1〜3個の炭素を有する直鎖又は分岐アルキルであるか、あるいは一緒になって、−(CH2q−(ここでqは、3、4又は5である)である〕である}で示される化合物、及び
d)式(III):
【0034】
【化65】
Figure 0003938690
【0035】
(式中、
1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルであり;
6は、水素又はメチルであり;
8は、水素又はメチルであり;
pは、2、3又は4であり、かつR14は、下記式:
【0036】
【化66】
Figure 0003938690
【0037】
で示されるか、あるいは
pは、4であり、かつR14は、下記式:
【0038】
【化67】
Figure 0003938690
【0039】
で示されるか、あるいは
pは、3であり、かつR14は、下記式:
【0040】
【化68】
Figure 0003938690
【0041】
で示される)で示される化合物
よりなる群から選択される化合物に関する。
【0042】
本発明は、式(I):
【0043】
【化69】
Figure 0003938690
【0044】
で示される化合物を提供する。
【0045】
式(I)の化合物において、mは0又は1であり、nは0又は1である。R1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルである。
Xは、下記式:
【0046】
【化70】
Figure 0003938690
【0047】
で示される。R2、R3及びR4は、独立に、水素又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシである(ここで、R3が、アルコキシであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である)。R9は、水素、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は非置換フェノキシである。R11は、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又は3〜8個の炭素原子を有する分岐アルキルである。R6は、水素又はメチルである。R7は、下記式:
【0048】
【化71】
Figure 0003938690
【0049】
で示される。Yは、下記式:
【0050】
【化72】
Figure 0003938690
【0051】
で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
Yは、下記式:
【0052】
【化73】
Figure 0003938690
【0053】
で示され、かつR8は、水素である。
【0054】
本発明は、式(II):
【0055】
【化74】
Figure 0003938690
【0056】
で示される化合物を提供する。
【0057】
式(II)の化合物において、mは0又は1であり、nは0又は1である。R1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;あるいは非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルである。R7は、下記式:
【0058】
【化75】
Figure 0003938690
【0059】
で示される。Yは、下記式:
【0060】
【化76】
Figure 0003938690
【0061】
で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
Yは、下記式:
【0062】
【化77】
Figure 0003938690
【0063】
で示され、かつR8は、水素である。
【0064】
10は、水素、ハロ、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は−NR1213〔ここで、R12及びR13は、それぞれ独立に、1〜3個の炭素を有する直鎖又は分岐アルキルであるか、あるいは一緒になって、−(CH2q−(ここでqは、3、4又は5である)である〕である。
【0065】
本発明は、式(III):
【0066】
【化78】
Figure 0003938690
【0067】
で示される化合物を提供する。
【0068】
式(III)の化合物において、R1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルである。R6は、水素又はメチルである。R8は、水素又はメチルである。pは、2、3又は4であり、かつR14は、下記式:
【0069】
【化79】
Figure 0003938690
【0070】
で示されるか、あるいは
pは、4であり、かつR14は、下記式:
【0071】
【化80】
Figure 0003938690
【0072】
で示されるか、あるいは
pは、3であり、かつR14は、下記式:
【0073】
【化81】
Figure 0003938690
【0074】
で示される。
【0075】
式(I)、(II)及び(III)の化合物、並びにPenta−Adpc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−Ape−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2は、MC4−Rのアゴニストである。MC4−R活性のアゴニストが、ヒト肥満症のマウスモデルにおいて食物摂取の減少を引き起こすことは知られている。したがって式(I)の化合物は、肥満症の治療又は予防において有用である。
【0076】
以下に例示される式(I)、(II)及び(III)の全ての化合物、並びにPenta−Adpc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−Ape−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2は、生物学的活性の実施例Aにおいて後述されるインビトロ測定法において、MC4−Rアゴニスト活性及びMC1−Rアゴニスト活性に関して試験された。全ての試験化合物は、MC4−Rアゴニスト活性のEC50が500nM未満であり、そして全部が、MC1−Rアゴニスト活性よりも少なくとも10倍大きいMC4−Rアゴニスト活性を示した。対照的に、化合物Bu−His−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2(実施例30)は、MC4−Rアゴニスト活性よりも大きなMC1−Rアゴニスト活性を示した。
【0077】
発明の詳細な説明
命名法及び略語
ペプチドを定義するために使用した命名法は、N末端のアミノ基が左側に、そしてC末端のカルボキシル基が右側にみられる、当該分野において典型的に使用されるものである。天然アミノ酸とは、タンパク質中に見い出される自然に存在するアミノ酸の1つ、即ち、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Ser、Thr、Lys、Arg、Asp、Asn、Glu、Gln、Cys、Met、Phe、Tyr、Pro、Trp、及びHisを意味する。アミノ酸が異性体型を有するとき、これは、他に明示的に記載がなければ、表されるアミノ酸のL型である。
【0078】
下記の略語又は記号は、アミノ酸、保護基、溶媒、試薬などを表すために使用される。
【0079】
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
【0080】
括弧の中に置換アミノ酸を示したのは、ペプチド配列の類似体を示している。N末端アミノ基の誘導体化は、ハイフンで分離してN末端置換の左側に示される。即ち、例えば、Ac−His−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2は、アセチル基がN末端の水素と置換しているアミノ酸配列を有するペプチドを示す。ハイフン又は括弧に続く接尾辞「−OH」及び「−NH2」は、それぞれポリペプチドの遊離酸及びアミド型を意味する。
【0081】
「アルキル」という用語は、他に記載がなければ、1〜8個の炭素原子を有する飽和炭化水素に関連する。アルキル基は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル若しくはn−ペンチルのように直鎖であっても、又は例えば、i−プロピル若しくはt−ブチルのように分岐していてもよい。例えば、「低級アルキル」の中の「低級」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する基に関連する。
【0082】
化合物の詳細な説明
式(I)の化合物において、一般に、R6及びR8が両方とも水素であり、nが1であり、そしてR7が、上記の第1又は第2の下部構造のいずれかであることが好ましい。また、以下に示される式(IA)、(IB)又は(IC)の化合物も好ましい。
【0083】
式(IA)の化合物は、下記式(IA):
【0084】
【化82】
Figure 0003938690
【0085】
として表される。
【0086】
式(IA)の化合物において、mは0又は1であり、nは0又は1である。R1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルである。R2、R3及びR4は、独立に、水素;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル;ヒドロキシ;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ;又はクロロである(ここで、R3が、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はクロロであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である)。R6は、水素又はメチルである。R7は、下記式:
【0087】
【化83】
Figure 0003938690
【0088】
で示される。Yは、下記式:
【0089】
【化84】
Figure 0003938690
【0090】
で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
Yは、下記式:
【0091】
【化85】
Figure 0003938690
【0092】
で示され、かつR8は、水素である。
【0093】
式(IA)の化合物において、R7は、トリプトファン側鎖又は1−若しくは2−ナフチル基のいずれかであってよい。R7がトリプトファン側鎖、即ち、下記式:
【0094】
【化86】
Figure 0003938690
【0095】
で示される、式(IA)の化合物において、nは0又は1のいずれかであってよい。nが0である、このような化合物の例は、Penta−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−NH2及びPenta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチルTrp−NH2を含む。R7がトリプトファン側鎖であり、そしてnが1である、式(IA)の化合物において、Yは、メチレン、エチレン又はメチル置換メチレン(即ち、下記式:
【0096】
【化87】
Figure 0003938690
【0097】
で示されるもの)から選択される直鎖又は分岐アルキル基、あるいは上述のアリール含有残基の1つであってよい。R7がトリプトファン側鎖であり、そしてnが1である、式(IA)の化合物において、Yは、メチレン、エチレン又はメチル置換メチレンであり、mは、0又は1であってよい。mが1である、このような化合物の例は、Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Ala−NH2、及びBu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−β−Ala−NH2を含む。R7がトリプトファン側鎖であり、nが1であり、Yがメチレン、エチレン又はメチル置換メチレンであり、そしてmが0である、式(IA)の化合物において、Apc基のフェニル環は、非置換(即ち、R2、R3及びR4は、水素である)であっても置換されていてもよい。Apc基のフェニル環が非置換である、このような化合物において、R1は、例えば、化合物Penta−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Sar−NH2、Penta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチルTrp−Gly−NH2、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Ala−NH2、又はBu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−β−Ala−NH2などにあるような非置換直鎖アルキル;あるいは化合物フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Ala−NH2、又はフェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Ala−NH2などにあるような非置換フェニルであってよい。Apc基のフェニル環が置換されている、このような化合物において、1つの好ましい置換パターンは、R3が、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はクロロであり(更に好ましくは、R3は、ヒドロキシ又はアルコキシである)、そしてR2及びR4が、水素であるものである。例は、Penta−4−ClApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−4−MeApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−4−HOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−4−MeOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−4−EtOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、及びPenta−4−iPrOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。別の好ましい置換パターンは、R2がアルコキシであり、R3が水素であり、そしてR4が水素であるものであり、例えば、化合物Penta−3−MeOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2中のパターンである。R7がトリプトファン側鎖であり、かつnが1であり、そしてYが下記式:
【0098】
【化88】
Figure 0003938690
【0099】
で示される、式(IA)の化合物において、mは、0又は1であってよい。mが1である、このような化合物の例は、Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2及びBu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−3−Amb−NH2を含む。mが0である、このような化合物の例は、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2、フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−3−Amb−NH2、フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−3−Amb−NH2、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−4−Amb−NH2、及びフェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−4−Amb−NH2を含む。
【0100】
7が2−ナフチルである、即ち、下記式:
【0101】
【化89】
Figure 0003938690
【0102】
で示される、式(IA)の化合物において、R2、R3及びR4は、水素であることが好ましい。このような化合物の例は、Penta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチル(2)Nal−NH2及びBu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2を含む。R7が2−ナフチルである、式(IA)の化合物において、nが1であり、そしてmが0であることが好ましい。R7が2−ナフチルであり、nが1であり、かつmが0であり、そしてYが、メチレン、エチレン又はメチル置換メチレンである、式(IA)の化合物において、R1は、例えば非置換の直鎖アルキルであってよい。このような化合物の例は、Penta−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2、Ac−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2、Penta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチル(2)Nal−Gly−NH2、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Ala−NH2、及びBu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−ベータ−Ala−NH2を含む。あるいは、R1は、例えば、非置換フェニル、又はフェニル若しくはカルボキシルにより置換されているアルキルであってもよい。このような化合物の例は、ベンゾイル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2、3−カルボキシルプロパノイル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2、及びフェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2を含む。
【0103】
7が2−ナフチルであり、nは1であり、かつmは0であり、そしてYは、下記式:
【0104】
【化90】
Figure 0003938690
【0105】
で示される式(IA)の化合物において、R1は、非置換の低級アルキルであることが好ましい。このような化合物の例は、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−3−Amb−NH2、Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−2−Aba−NH2、及びBu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−4−Amb−NH2を含む。
【0106】
式(IB)の化合物は、下記式(IB):
【0107】
【化91】
Figure 0003938690
【0108】
として表される。
【0109】
式(IB)の化合物において、R1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルである。R7は、下記式:
【0110】
【化92】
Figure 0003938690
【0111】
で示される。R11は、シクロヘキシル、又は3〜8個の炭素原子を有する分岐アルキルである。Yは、メチレン、即ち、−CH2−である。式(IB)の化合物の例は、Penta−Abc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−Achc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。
【0112】
式(IC)の化合物は、下記式(IC):
【0113】
【化93】
Figure 0003938690
【0114】
として表される。
【0115】
式(IC)の化合物において、R1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルである。R7は、下記式:
【0116】
【化94】
Figure 0003938690
【0117】
で示され;Yは、下記式:
【0118】
【化95】
Figure 0003938690
【0119】
で示され;そしてR9は、水素、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、フルオロ、クロロ、又は非置換フェノキシである。
【0120】
9が水素である、式(IC)の化合物の例は、Penta−Appc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−Appc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2を含む。R9が1〜3個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキルである、式(IC)の化合物の例は、Penta−2−MeAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−2−iPrAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−3−MeAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−4−MeAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。R9が、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ又は非置換フェノキシである、式(IC)の化合物の例は、Penta−3−MeOAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−4−PhOAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。R9がクロロである、式(IC)の化合物の例は、Penta−4−ClAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。
【0121】
式(II)の化合物において、一般に、R6及びR8は、水素であることが好ましい。R7は、例えば、トリプトファン側鎖、即ち、下記式:
【0122】
【化96】
Figure 0003938690
【0123】
で示されるもの、又は2−ナフチルであってよい。R7が、トリプトファン側鎖であるとき、一般に、nは1であることが好ましい。R6及びR8が水素であり;R7がトリプトファン側鎖であり、そしてnが1である、式(II)の化合物には、Yが−CH2−であり、そしてmが0である、化合物が含まれる。R10が、水素又は1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルである、このような化合物の例は、Bu−Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−5−Me−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−5−Et−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−5−iPr−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。R10がハロである、このような化合物の例は、Penta−5−Br−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−5−Br−Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−5−Cl−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。R10が、1〜3個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルコキシである、このような化合物の例は、Penta−5−MeO−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2、Penta−5−EtO−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−5−iPrO−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。R10が−NR1213(ここで、R12及びR13は、それぞれメチルである)である、このような化合物の例は、Penta−5−DmaAtc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。
【0124】
6及びR8が水素であり;R7がトリプトファン側鎖であり、そしてnが1である、式(II)の化合物には、Yが、下記式:
【0125】
【化97】
Figure 0003938690
【0126】
で示され、そしてR10がハロである、化合物が含まれる。このような化合物の例は、Bu−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2、Bu−カルバモイル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2及びフェニルアセチル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2を含む。
【0127】
6及びR8が水素であり;R7が2−ナフチルである、即ち、下記式:
【0128】
【化98】
Figure 0003938690
【0129】
で示される、式(II)の化合物において、一般に、R10は、ハロであることが好ましい。このような化合物の例は、Penta−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2、3−カルボキシルプロパノイル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2、フェニルアセチル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2及びBu−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−2−Aba−NH2を含む。
【0130】
式(III)の化合物の例は、Bu−Apc−(D)Phe−フェニルホモArg−Trp−Gly−NH2、Penta−Apc−(D)Phe−Cit−Trp−Gly−NH2、Penta−Adpc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2及びPenta−Ape−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2を含む。
【0131】
上述の好ましい化合物は、個々に実施例に記述されるものである。
【0132】
上述の特に好ましい化合物は、下記よりなる群から選択されるものである:
【0133】
【表2】
Figure 0003938690
【0134】
上述の化合物は、肥満症のようなメラノコルチン−4受容体に関連した疾患の治療及び/又は予防に有用である。したがって本発明は、上述の化合物、並びに薬剤学的に許容しうる担体及び/又は補助剤を含むことを特徴とする、医薬組成物に関する。本発明は更に、治療活性物質として、特に肥満症のようなメラノコルチン−4受容体に関連した疾患の治療及び/又は予防用の治療活性物質としての使用のための、上述の化合物に関する。本発明の別の好ましい実施態様は、肥満症のようなメラノコルチン−4受容体に関連した疾患の治療及び/又は予防のための方法であって、上記の化合物をヒト又は動物に投与することを特徴とする方法である。本発明はまた、肥満症のようなメラノコルチン−4受容体に関連した疾患の治療及び/又は予防のための、上述の化合物の使用に関する。肥満症のようなメラノコルチン−4受容体に関連した疾患の治療及び/又は予防用の医薬品の製造のための、上記の化合物の使用は、本発明の更に別の好ましい実施態様である。このような医薬品は、上述の化合物を含むことを特徴とする。
【0135】
化学合成
本発明の化合物は、アミノ酸の間のペプチド結合の形成のための任意の既知の従来法により容易に合成することができる。このような従来法は、例えば、アミノ酸の遊離アルファアミノ基又はカルボキシル基若しくは他の反応性基が保護されているその残基と、別のアミノ酸の遊離第1級カルボキシル基又はそのアミノ基若しくは他の反応性基が保護されているその残基との間の縮合を可能にする任意の液相法を含む。
【0136】
これらの化合物の合成は、所望の配列で各アミノ酸を、別のアミノ酸又はその残基に続けて1度に1個づつ付加する方法により、あるいは所望のアミノ酸配列のペプチド断片を最初に従来法により合成し、次に縮合して所望のペプチドを得る方法により行われる。
【0137】
本発明の新規な化合物を合成するためのこのような従来法は、例えば、任意の固相ペプチド合成方法を含む。このような方法において、新規な化合物の合成は、固相法の一般原理により、成長ペプチド鎖に1度に1個づつ所望のアミノ酸残基を逐次組み込むことにより行うことができる〔Merrifield, R.B., J. Amer. Chem. Soc. 1963, 85, 2149-2154;Baranyら, The Peptides, Analysis, Synthesis and Biology, Vol. 2, Gross, E.とMeienhofer, J.編, Academic Press 1-284 (1980)〕。
【0138】
ペプチドの化学合成に共通するのは、適切な保護基による種々のアミノ酸残基の反応性側鎖基の保護であり、この保護基は、最後に脱離されるまで、その部位で化学反応が起こるのを妨げる。また通常共通なのは、本体がカルボキシル基で反応する間のアミノ酸又は断片のアルファアミノ基の保護であり、次にアルファアミノ保護基を選択的に脱離して、この部位で次の反応が起こるのを可能にする。固相合成法に関して特定の保護基が以下に言及されるが、各アミノ酸は、液相合成において各アミノ酸のために従来から使用される任意の保護基により保護することができることに注意されたい。
【0139】
例えば、アルファアミノ基は、ベンジルオキシカルボニル(Z)及び置換ベンジルオキシカルボニル(例えば、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、p−ビフェニル−イソプロポキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)及びp−メトキシベンジルオキシカルボニル(Moz))のような芳香族ウレタン型保護基;t−ブトキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、及びアリルオキシカルボニルのような脂肪族ウレタン型保護基から選択される適切な保護基により保護されてもよい。ここで、Fmocが、アルファアミノ保護には最も好ましい。
【0140】
グアニジノ基は、ニトロ、p−トルエンスルホニル(Tos)、Z、ペンタメチルクロマンスルホニル(Pmc)、アダマンチルオキシカルボニル、及びBocから選択される適切な保護基により保護されてもよい。Pmcが、アルギニン(Arg)には最も好ましい。
【0141】
実施例において、全ての溶媒、イソプロパノール(iPrOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、ジメチルホルムアミド(DMF)及びN−メチルピロリジノン(NMP)は、フィッシャー(Fisher)又はバーディック・アンド・ジャクソン(Burdick and Jackson)から購入し、更に蒸留することなく使用した。トリフルオロ酢酸は、ハロカーボン(Halocarbon)又はフルカ(Fluka)から購入し、更に精製することなく使用した。ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)及びジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)は、フルカ又はアルドリッチ(Aldrich)から購入し、更に精製することなく使用した。ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、硫化ジメチル(DMS)及び1,2−エタンジチオール(EDT)は、シグマ化学(Sigma Chemical Co.)から購入し、更に精製することなく使用した。保護アミノ酸は、一般にL立体配置のものであり、バッケム(Bachem)、アドバンスト・ケムテック(Advanced ChemTech)、又はネオシステム(Neosystem)から市販されているのを入手した。これらの試薬の純度は、使用前に薄層クロマトグラフィー、NMR及び融点により確認した。ベンズヒドリルアミン樹脂(BHA)は、バッケム又はアドバンスト・ケムテックから入手したスチレン−1%ジビニルベンゼンのコポリマー(100〜200又は200〜400メッシュ)であった。これらの樹脂の窒素総含量は、一般に0.3〜1.2meq/gであった。
【0142】
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)は、コンスタメトリック(Constametric)I及びIIIポンプ、グラディエント・マスター(Gradient Master)溶媒プログラマー及びミキサー、並びにスペクトロモニター(Spectromonitor)III波長可変UV検出器よりなるLDC装置で行った。分析HPLCは、ヴィダック(Vydac)C18カラム(0.4×30cm)を用いて逆相モードで実施した。分取HPLC分離は、ヴィダックカラム(2×25cm)で実行した。
【0143】
ペプチドは、Merrifield〔J. Am. Chem. Soc., 1963, 85, 2149〕により報告された原理と一般法により固相合成法を用いて調製されたが、前に言及したように当該分野において既知の他の同等な化学合成法も使用することができる。固相合成法は、ペプチドのC末端から、適切な樹脂に保護されたアルファアミノ酸をカップリングすることにより開始する。このような出発物質は、アルファアミノ保護アミノ酸を、エステル結合によりp−ベンジルオキシベンジルアルコール(Wang)樹脂に、又はp−〔(R,S)−α−〔1−(9H−フルオレン−9−イル)−メトキシホルムアミド〕−2,4−ジメチルオキシベンジル〕−フェノキシ酢酸(Rinkリンカー)のようなFmoc−リンカー(Linker)との間のアミド結合によりベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂に結合させることにより、調製することができる。ヒドロキシメチル樹脂の調製は、当該分野において周知である。Fmoc−リンカー−BHA樹脂支持体は、市販されており、そして合成される所望のペプチドが、C末端に非置換アミドを有するときに一般に使用される。
【0144】
一般に、アミノ酸又はミメティック(mimetics)は、Fmoc−リンカー−BHA樹脂上に、2〜5当量のアミノ酸及び適切なカップリング試薬と共に、Fmoc保護型のアミノ酸又はミメティックを用いてカップリングされる。カップリング後、樹脂は洗浄され、真空乾燥される。樹脂上へのアミノ酸の装填は、アリコートのFmoc−アミノ酸樹脂のアミノ酸分析によって、又はUV分析によるFmoc基の測定によって決定される。未反応アミノ基はいずれも、塩化メチレン中で樹脂を無水酢酸及びジイソプロピルエチルアミンと反応させることによりキャップされる。
【0145】
樹脂は、アミノ酸を逐次付加するために数回の反復サイクルを経る。アルファアミノFmoc保護基は、塩基性条件下で脱離される。DMF中のピペリジン、ピペラジン又はモルホリン(20〜40% v/v)をこの目的に使用してもよい。好ましくはDMF中の40%ピペリジンが利用される。
【0146】
アルファアミノ保護基の脱離後、次の保護されたアミノ酸は、中間体の保護されたペプチド−樹脂を得るために、所望の順序で段階的にカップリングされる。ペプチドの固相合成法においてアミノ酸のカップリングのために使用される活性化試薬は、当該分野において周知である。例えば、このような合成のために適切な試薬は、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリ(ジメチルアミノ)ホスホニウム(BOP)、ヘキサフルオロリン酸ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム(PyBroP)、ヘキサフルオロリン酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム(HBTU)、及びジイソプロピルカルボジイミド(DIC)である。ここで好ましいものは、HBTU及びDICである。BaranyとMerrifieldにより報告されたような、他の活性化剤を利用してもよい〔The Peptides, Vol. 2, J. Meienhofer編, Academic Press, 1979, pp 1-284〕。合成サイクルを最適化するために、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、N−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)及び3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール(HOOBT)のような種々の試薬をカップリング混合物に加えてもよい。ここで好ましいのは、HOBTである。
【0147】
典型的な合成サイクルのプロトコールは、下記のとおりである:
【0148】
【表3】
Figure 0003938690
【0149】
全ての洗浄及びカップリングのための溶媒は、10〜20ml/gの樹脂の容量に及んだ。合成をとおしてのカップリング反応は、カイザー(Kaiser)ニンヒドリン試験によりモニターして、完了の程度を決定した〔Kaiserら, Anal. Biochem. 1970, 34, 595-598〕。Fmoc−Arg(Pmc)に関して、そして立体障害を与えられた酸による第2級アミンへのカップリングに関して、緩徐な反応速度が観測された。不完全なカップリング反応物はいずれも、新たに調製された活性化されたアミノ酸と再カップリングさせたか、又は上述のようにペプチド樹脂を無水酢酸で処理することによりキャップした。完全に組立てられたペプチド−樹脂は、数時間真空乾燥した。
【0150】
各化合物に関して、以下の手順により、ブロッキング基を脱離してペプチドを樹脂から開裂させた。一般に、ペプチド−樹脂は、室温で120分間、樹脂1グラム当たり、エタンジチオール100μL、硫化ジメチル100μL、アニソール300μL、及びトリフルオロ酢酸9.5mLで処理された。樹脂を濾過して、濾液を、冷やしたエチルエーテル中で沈殿させた。沈殿物を遠心分離して、エーテル層をデカントした。残渣をEt2Oの2又は3容量で洗浄して、再遠心分離した。粗生成物を真空乾燥した。
【0151】
粗ペプチド調製物の精製
粗ペプチドの精製は、分取HPLCにより行った。ペプチドは、AcOH/H2O又は0.1% TFA/H2Oのいずれかの最少量中でカラムに適用した。勾配溶出は、一般に8mL/分の流量で、10% B緩衝液で開始し、90分間に10%〜60% Bで行った(緩衝液A:0.1% TFA/H2O、緩衝液B:0.1% TFA/CH3CN)。UV検出は280nmで行った。画分は、1.0〜2.5分間隔で回収して、分析HPLCにより検査した。高純度と判定された画分をプールして凍結乾燥した。
【0152】
最終生成物の純度は、上述のとおり逆相カラムでの分析HPLCによりチェックした。全ての生成物の純度は、約95〜99%と判定された。全ての最終生成物はまた、高速原子衝撃質量分析(FAB−MS)又はエレクトロスプレー質量分析(ES−MS)にも付した。全ての生成物から、予想された親M+Hイオンが許容限界内に得られた。
【0153】
上述の手法を利用して、本発明の化合物は、以下の反応スキームにより合成することができる。
【0154】
【化99】
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
Figure 0003938690
【0155】
本発明の合成ペプチドは、前セクションに論じられた従来の固相ペプチド合成法を用いて調製される。各サイクルは、2つの手順よりなる;樹脂結合鎖中の末端窒素からのFmoc保護基の初期開裂と、これに続くFmoc保護アミノ酸によるアミン官能基のアシル化である。このサイクルは、一般にプロトコール1に略述される段階的手順により行われる。脱保護は、有機塩基、例えば、ピペラジン、モルホリン又はピペリジン、好ましくはピペリジンを用いて、適切な不活性溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)又はN−メチルピロリドン(NMP)中で成し遂げられる。このカップリング反応は、アミド結合形成のために開発された多くの条件の1つ、例えば、有機塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA))の存在下で、不活性溶媒(例えば、DMF)中で、ヘキサフルオロリン酸O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウム(HBTU)により実施することができる。あるいはこの例では、アミド基は、カルボジイミド、例えば、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)を1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)のような活性化剤と一緒に、DMFのような適切な不活性溶媒中で使用することにより形成することができる。
【0156】
スキームAにおいて、第1サイクルで、構造(1)により表されるFmoc−リンカー−BHA樹脂は、脱保護され、そして構造(2)のFmoc−アミノ酸と縮合して、構造(3)の樹脂結合化合物が得られる。第2サイクルは、Fmoc−アミノ酸(4)を組み込んで、構造(5)の化合物(n=1)が得られる。n=0である構造(5)の化合物は、第1サイクルを除外し、構造(4)のFmoc−アミノ酸を脱保護されたFmoc−リンカー−BHA樹脂に直接カップリングすることにより調製される。第3サイクルでは、樹脂結合ペプチドの処理により、R6が水素を表す、構造(6a)の中間体が与えられる。R6がメチルを表す、構造(6b)の中間体は、スキームCに示されるように合成される。プロトコール1の工程1〜5に規定されたように構造(5)の化合物を処理することにより調製された、構造(6a)の化合物は、アリールスルホニルクロリド、好ましくは2−ニトロベンゼンスルホニルクロリドと反応させる。この反応は、プロトンアクセプター、例えば、ピリジン、トリエチルアミン(TEA)又はDIPEA、好ましくはDIPEAの存在下で、適切な不活性溶媒、好ましくはDMF中で行われる。洗浄した構造(19)の樹脂結合化合物中の生成したスルホンアミド基のN−メチル化は、ミツノブ条件下で成し遂げられる。即ち、構造(19)のスルホンアミドは、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)及びトリフェニルホスフィンの存在下で、溶媒としてメタノールを使用して、メタノールと反応させる。反応が終了後、構造(20)の樹脂結合N−メチルスルホンアミドは、洗浄して残留試薬及び副産物を除去する。2−ニトロベンゼンスルホニル残基は、(20)を2−メルカプトエタノール及び有機強塩基の1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン(DBU)と、適切な溶媒中で、好ましくはDMF中で反応させることにより脱離して、構造(6b)の樹脂結合中間体を得る。第3サイクルは、構造(6a)及び(6b)の構造のいずれかの化合物をFmoc−Arg(Pmc)−OH(7)とカップリングすることにより完了し、構造(8)の樹脂結合化合物が得られる。2つの追加サイクル(スキームB)が、構造(8)のペプチドに対し行われるが、ここでは、アミノ酸のFmoc−(D)−Phe−OH(9)に続いて、構造(10)又は(11)のアミノ酸誘導体の1つが、逐次樹脂結合ペプチド中に組み込まれて、構造(12)及び(13)の樹脂結合ポリペプチドが得られる。
【0157】
樹脂結合ポリペプチド(12)からのFmocの脱離は、(12)をDMF中ピペリジンで処理することにより行われ、プロトコール1の工程1〜5に略述される反応条件を用いて構造(14)の化合物が得られる。次にこのポリペプチドは、アシル化剤との反応によりN−キャップされて、構造(15)の樹脂結合アミドを形成するか、又はイソシアナートとの反応により、構造(16)の尿素を形成する(スキームD)。このアシル化は、当業者には周知の種々の方法の下で行われる。使用される方法には下記がある:
(i)DMFのような適切な溶媒中、HBTU、及び有機塩基、好ましくはDIPEAの存在下での、構造(14)の化合物の、カルボン酸R1−CO2Hとの反応、及び
(ii)ジクロロメタンのような適切な溶媒中、ピリジン、TEA及びDIPEA、好ましくはDIPEAのような有機塩基の存在下での、構造(14)の化合物の、カルボン酸塩化物R1−COClとの反応、及び
(iii)ジクロロメタン又はDMFのような適切な溶媒中、有機塩基、好ましくはDIPEAの存在下での、構造(14)の化合物の、カルボン酸無水物R1−CO2CO−R1との反応がある。
【0158】
構造(14)の化合物のイソシアナートR1−NCOとの反応は、ジクロロメタン又はDMFのような適切な溶媒中で、有機塩基、好ましくはDIPEAの存在下で行われる。
【0159】
アシル化及び尿素形成反応が終了すると、樹脂結合生成物(15)及び(16)は洗浄して、残留試薬及び副産物を除去する。
【0160】
同じ条件を使用して、構造(13)の樹脂結合ポリペプチドは、構造(17)のN−アシル化化合物及び構造(18)の尿素に変換される(スキームE)。
【0161】
スキームFにおいて、配列作りは、Fmoc−Arg(Pmc)−OH(7)の代わりにFmoc−Glu(アリル)−OH(21)が樹脂結合ポリペプチドに組み込まれることを除いて、スキームAと同様に行われ、構造(22)のN−キャップされた樹脂結合ポリペプチドが得られる。アリル基は、(22)を水素化トリブチルスズ、塩化パラジウム及びトリフェニルホスフィンで、不活性溶媒中、例えば、DMF中で処理することにより脱離され、構造(23)の樹脂結合ポリペプチドが得られる。(23)をBoc−グアニジンとカップリングさせると、構造(24)のアシルグアニジン樹脂結合化合物が得られた。この反応は、標準的なアミド形成反応法を用いて、例えば、HBTU及び有機塩基、好ましくはDIPEAの存在下で、DMFのような適切な溶媒中で行うことができる。
【0162】
スキームGにおいて、配列作りは、Fmoc−Arg(Pmc)−OH(7)の代わりに、Fmoc−フェニルホモArg−OH(25)又はFmoc−シトルリン(26)のいずれかが樹脂結合ポリペプチド中に組み込まれることを除いて、スキームAと同様に行われ、それぞれ構造(27)及び(28)のN−キャップされた樹脂結合ポリペプチドが得られる。
【0163】
スキームHに示されるように、N−キャップされたポリペプチド(15)〜(18)、(24)、(27)及び(28)中の残りの保護基の開裂、及びこれに伴う固体支持体からのペプチドの開裂は、有機強酸、好ましくはトリフルオロ酢酸を使用し、場合によりジクロロメタンと痕跡量(1%)の水のような不活性溶媒の存在下で行われる。この反応は、便利には1つ以上のカルボカチオンスカベンジャー、例えば、エタンジチオール、硫化ジメチル、トリエチルシラン及びアニソールの存在下で、又は非存在下で行われる。ポリペプチド開裂溶液は、濾過して固体支持体から遊離され、次に適切な溶媒、好ましくはジエチルエーテルで希釈される。こうして生成される構造(29)〜(35)の固体ポリペプチドは、分取C18カラム上で逆相クロマトグラフィーにより精製される。便利であれば、ラセミ体のFmoc−アミノ酸(11)がポリペプチド中に配列されている場合に、個々の立体異性体は、精製手順の間に分離される。Fmoc−アミノ酸(2)、(4)、(7)、(9)、(21)、(25)及び(26)、並びにポリペプチドをN−キャップするために使用されるアシル化剤及びイソシアナートは、市販されている既知化合物である。
【0164】
Fmoc−アミノ酸(10)及び(11)は、本明細書に記述されるように、有機化学の実施において通常の技能を有するものには周知である方法により調製される。スキームIには、環状ケトンからのFmoc−アミノ酸の調製法が略述されている。式(36)の4−フェニルシクロヘキサノンは、炭酸アンモニウム及びシアン化カリウムでの処理により、式(37)のヒダントインに変換される。この反応は、便利には水エタノール混合物中で50℃〜90℃、好ましくは80℃と90℃の間の温度で行われる。このヒダントインの構造(38)のアミノ酸への直接加水分解には、還流温度での、強塩基、例えば、6N水酸化ナトリウム溶液又は水酸化バリウムでの長時間処理が必要である。あるいは、構造(37)の化合物は、構造(39)のビス−Boc誘導体に変換することができる。この反応は、二炭酸tert−ブチル〔(Boc)2O〕を使用して、不活性溶媒、好ましくはテトラヒドロフラン(THF)中で、有機アミン塩基、好ましくはTEA及び触媒の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で零度〜室温の温度、好ましくは室温で行われる。構造(39)のビス−Bocヒダントインは、構造(38)のアミノ酸に容易に変換される。この反応は、1N水酸化ナトリウムを使用して、不活性溶媒、好ましくはジメトキシエタン(DME)中で零度〜50℃で、好ましくはおよそ室温で成し遂げられる。構造(38)の化合物におけるFmoc基によるアミノ官能基の保護は、種々の反応条件下で行われて、(40)が得られる。この反応は、便利には、零度〜室温の温度で、好ましくは室温で、THF又はジオキサンの混合物、好ましくはジオキサンと炭酸ナトリウム水溶液中で、9−フルオレニルメトキシクロロホルマート(FmocCl)によりアミノ酸(38)の溶液を処理することにより実行してもよい。あるいは、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(FmocOSu)を、有機第3級アミン塩基、好ましくはTEAを含むアセトニトリル水溶液中のアミノ酸(38)の溶液に加える。この反応は、零度〜室温で、好ましくは室温で実行される。別の変法では、DMEは、(39)の(38)への変換中に加水分解混合物から留去し、そして反応物を約pH11に調整する。生じた(38)のナトリウム塩の溶液は、次にインサイチューでFmocOSu又はFmocClによりジオキサン中で零度〜室温の温度で、好ましくは室温で処理される。
【0165】
同様に、テトラロン(41)、N−アリール−4−ケトピペリジン(42)、並びにシクロヘキサノン誘導体(43)及び(44)は、構造(11)及び(45)〜(47)の対応するFmoc−アミノ酸に変換される。
【0166】
下部構造(49)のように、R3が、直鎖又は分岐の低級アルコキシを表し、そしてR2及びR4が水素である、構造(40)の化合物は、構造(48)の化合物のO−アルキル化により調製されてもよい(スキームJ)。R16が、非分岐低級アルキル部分を表すとき、アルキル化は、構造R16Xの第1級ハロゲン化アルキルを使用して、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム又はカリウムの存在下で行われる。ハロゲン化アルキルは、クロロ、ブロモ又はヨード誘導体、好ましくはヨウ化アルキル(X=I)であってよい。この反応は便利には、Sn2置換反応を促進する不活性溶媒、例えば、アセトン、2−ブタノン又はN,N−ジメチルホルムアミド、好ましくはアセトン中で、室温から溶液の還流温度までの温度で、好ましくは還流温度で行われる。R16が、分岐低級アルキル基、例えば、2−プロピルを表すとき、アルキル化は、構造R16Xの第2級ハロゲン化アルキルを使用して、アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸カリウムの存在下で行われる。第2級ハロゲン化アルキルは、好ましくは第2級ヨウ化アルキル、例えば、2−ヨードプロパン(X=I)である。この反応は、便利には不活性溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド中で、室温から溶液の還流温度までの温度で、好ましくは約100℃で行われる。
【0167】
構造(40)の化合物は、有機化学の実施において通常の技能を有するものには周知である方法により調製することができる。スキームKに略述されるように、アルキル金属試薬、好ましくはt−ブチルリチウムを用いた、構造(50)のハロゲン化アリール(X′は、ブロモ又はヨードを表す)の処理によって、金属交換反応が起こり、構造(51)の対応するアリールリチウムが得られる。この反応は、便利には−78℃で、ジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン、好ましくはテトラヒドロフランのような不活性な無水溶媒中の、構造(50)の化合物の溶液へのアルキルリチウム溶液の添加によって行われる。構造(51)のアリールリチウムは次に、インサイチューで適切な不活性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン中のシクロヘキサン−1,4−ジオンのモノケタール(52)の溶液と反応させるが、このとき反応温度は、−60℃未満、好ましくは約−78℃に維持して、構造(53)のカルビノールが得られる。構造(54)の化合物は、構造(53)のカルビノールの脱水により得られる。この反応は便利には、不活性溶媒、例えば、ベンゼン又はトルエン、好ましくはベンゼン中で、溶媒の還流温度で、有機強酸触媒、好ましくはp−トルエンスルホン酸を使用して行われる。生成した水は、デーン−シュターク装置により反応混合物から除去することにより、反応を完了するまで進行させられる。構造(55)の化合物は、構造(54)のオレフィンの水素化により製造される。この反応は、便利には貴金属触媒、例えば、パラジウム担持炭素を使用して、水素雰囲気下で、不活性溶媒、例えば、エタノール又は酢酸エチル中で行われる。この水素化は、通常室温及び40psiの水素で行われるが、構造(54)中のアリール環が、水素化分解を受けやすい基を含むならば、例えば、R2、R3又はR4が、クロロを表すならば、反応圧力は、約5psiに保つ。構造(55)の化合物はまた、構造(53)のカルビノールから、ヒドロキシル基の還元的脱離によって直接得られてもよい。この反応において、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中の構造(53)(R2=R3=HかつR4=OMe)の溶液は、三フッ化ホウ素エーテル錯化合物のようなルイス酸、及び還元剤、例えば、トリエチルシランで、零度〜室温の温度で処理する。構造(55)の化合物中のケタール保護基の脱離によって、式(40)のケトンが得られる。この反応は便利には、アセトン又は2−ブタノン、好ましくはアセトン中で、酸触媒、例えば、4N塩酸又はp−トルエンスルホン酸の下で、室温から反応混合物の還流温度で、好ましくは還流温度で行われる。
【0168】
構造(41)の5−置換−β−テトラロンは、一般に既知化合物であるか、あるいは既知でなければ、有機化学の分野において通常の技能を有するものには周知の方法によって調製することができる。この例では、構造(41)の化合物は、スキームL及びMに略述される2つの方法により調製される。
【0169】
スキームLに示されるように、構造(56)の2−置換ヒドロケイ皮酸(R10=ブロモ、クロロ又は1〜3個の炭素の直鎖若しくは分岐アルキル基)は、構造(57)の対応するカルボン酸塩化物に変換される。この変換は、幾つかの方法、例えば、場合により触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドの存在下で、ベンゼン又はジクロロメタン、好ましくはジクロロメタンのような不活性溶媒中での、塩化オキサリルによるヒドロケイ皮酸の処理によって行うことができる。この反応は便利には、零度〜室温の温度で、好ましくは室温で行われる。あるいは構造(56)の化合物は、塩化スルフリルのような塩化アシル形成試薬と、不活性溶媒、例えば、ベンゼン又はトルエン、好ましくはトルエン中で、室温から溶液の還流温度の間の温度で、好ましくは還流温度で反応させる。
【0170】
構造(58)のジアゾケトンは、こうして生成した構造(57)のハロゲン化アシルを、新たに調製した過剰のジアゾメタンのエーテル溶液を用いて、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で処理することにより調製される。試薬は、便利には氷浴温度で合わせられ、次に反応は、零度〜室温の温度で、好ましくは室温で進行させる。構造(41)のテトラロンを与える構造(58)のジアゾケトンの環化は、酢酸ロジウム(II)ダイマーにより、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で促進される。この反応は、通常室温から溶液の還流温度で、好ましくは還流温度で行われる。
【0171】
10が、直鎖又は分岐低級アルコキシ基又はジアルキルアミノ置換基を表す、構造(41)の化合物は、スキームMに示されるように調製される。構造(60)の化合物(R15'=非分岐低級アルキル部分)は、第1級ヨウ化又は臭化アルキル、好ましくはヨウ化物による、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム又はカリウム)のような塩基の存在下での、構造(59)のナフタレンジオールのペル−O−アルキル化によって調製される。この反応は、不活性溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド中で、室温〜100℃の温度で、好ましくは35℃で行われる。構造(63)の化合物(R15"は、分岐低級アルキルを表す)は、構造(61)の2−テトラロンから2工程で調製される。構造(61)のテトラロンは、パラジウム金属(炭素上に10%)のような貴金属触媒の存在下で、p−シメンのような適切な高沸点溶媒中で脱水素反応に付され、構造(62)の芳香族化合物が得られる。次に構造(62)のナフトールは、第2級ヨウ化アルキルにより、アルカリ金属炭酸塩、好ましくは炭酸セシウムのような塩基の存在下でO−アルキル化され、構造(63)の化合物が与えられる。この反応は便利には、不活性溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド中で、室温〜100℃の温度で、好ましくは約40℃で行われる。構造(65)の化合物は、アルカリ金属炭酸塩、好ましくは炭酸カリウムのような塩基の存在下での、ヨウ化メチルによる5−アミノ−2−ナフトール(64)のアルキル化によって調製される。この反応は、不活性溶媒、例えば、アセトン又は2−ブタノン、好ましくはアセトン中で、室温と溶液の還流温度の間の温度で、好ましくは還流温度で行われる。
【0172】
構造(41)のテトラロンは、溶解金属条件下での構造(60)、(63)及び(65)の化合物の還元と、これに続く中間体エノールエーテルの酸触媒加水分解により製造される。この変換は便利には、出発物質が消費されるまで、低級アルコール、好ましくはエタノール中の基質の沸騰溶液に、大過剰のナトリウム又はカリウム、好ましくはナトリウムのようなアルカリ金属を少量ずつ添加することにより行われる。構造(41)のテトラロンは、単離された中間体のエノールエーテルの溶液を強酸触媒、好ましくはp−トルエンスルホン酸で処理することにより得られる。この加水分解は便利には、低級アルコール、好ましくはエタノールと水との混合物中で、室温と溶液の還流温度との間の温度で、好ましくは還流温度で行われる。
【0173】
構造(68)の化合物は、それ自体既知の反応により調製することができる。例えばこれらは、構造(66)の第2級アミンを、構造(67)の臭化又はヨウ化アリール、好ましくはヨウ化アリールとカップリングすることにより調製することができる(スキームN)。このカップリング反応は、貴金属触媒、好ましくはトリ(ジベンジリデンアセトン)−二パラジウムにより、キレート化ホスフィンリガンド、好ましくはトリ−O−トリルホスフィン、及びナトリウムtert−ブトキシドのような立体障害アルコキシド塩基の存在下で触媒される。この反応は便利には、不活性雰囲気下、ジオキサン又はトルエン、好ましくはジオキサンのような無水溶媒を使用して、60℃〜還流温度の温度で、好ましくは90℃で行われる。構造(56)及び(66)の化合物は、一般に既知化合物であり、業者から入手できる。構造(42)の化合物を与える化合物(67)中のカルボニル保護基の脱離は、有機化学の分野において周知の種々の方法により行うことができる。例えば、この脱保護は、化合物(68)の溶液をアセトン又は2−ブタノンのような低沸点ケトン中で鉱酸水溶液、例えば、6N塩酸により処理することによって達成できる。この反応は、室温から混合物の還流温度の温度で、好ましくは還流温度で実行することができる。
【0174】
構造(63)のシクロヘキサノン誘導体は、市販化合物であり、4,4−ジフェニルシクロヘキサノン(64)は、公表された手順により調製される。
【0175】
本発明はまた、上述の化合物の製造方法に関するものであり、この方法は、固体支持体に結合している上述の化合物を、酸により該固体支持体から開裂することを特徴とする。このような製造法は、例えば、スキームHに上述されており、また当業者には、例えば、本明細書に引用されている文献からも周知である。好ましくは、上述の開裂が実施される際の酸は、トリフルオロ酢酸である。この開裂は、例えば、場合により痕跡量(約1%)の水を含むジクロロメタンのような溶媒中で行うことができる。この開裂は、例えば、エタンジチオール、硫化ジメチル、トリエチルシラン又はアニソールのようなスカベンジャーにより行うことができる。適切な固体支持体は、当業者には、例えば、本明細書に引用される文献から周知であり、また市販もされている。固体支持体に結合している上述の化合物の調製は、例えば、上記スキーム及び実施例に記載されている。保護基、例えば、Pmc基は、上述の開裂と同時に、グアニジノ基から脱離することができる。本発明は更に、上述の製造法により製造することができる、上述の化合物に関する。
【0176】
上述の化合物は、医薬品として、例えば、経腸、非経口又は局所投与用の製剤の剤形で使用することができる。これらは、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、例えば経口的に、例えば坐剤の剤形で直腸内に、例えば注射液又は輸液の剤形で非経口的に、あるいは例えば軟膏剤、クリーム剤又は油剤の剤形で局所的に投与することができる。
【0177】
製剤の製造は、当業者が精通している方法で、上述の化合物を、場合により他の治療上有用な物質と組合せて、適切な非毒性の不活性な治療上適合性のある固体又は液体担体物質、並びに所望であれば、通常の薬剤補助剤と共にガレヌス製剤投与剤形にすることによって、遂行することができる。
【0178】
適切な担体物質は、無機担体物質だけでなく、有機担体物質も含まれる。即ち、例えば、乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩は、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤用の担体物質として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤に適した担体物質は、例えば、植物油、ロウ、脂肪並びに半固体及び液体ポリオールである(しかし、活性成分の性質によっては、軟ゼラチンカプセル剤の場合、担体を必要としない)。液剤及びシロップ剤の製造に適した担体物質は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖などである。注射液に適した担体物質は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリン及び植物油である。坐剤に適した担体物質は、例えば、天然もしくは硬化油、ロウ、脂肪及び半液体又は液体ポリオールである。局所製剤に適した担体物質は、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、硬化油、液体ロウ、流動パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール並びにセルロース誘導体である。
【0179】
通常の安定剤、保存料、湿潤剤及び乳化剤、粘稠度改善剤、香味改善剤、浸透圧を変える塩類、緩衝剤、可溶化剤、着色料及びマスキング剤並びに酸化防止剤が、製剤補助剤として考慮される。
【0180】
上述の化合物の用量は、制御すべき疾患、患者の年齢及び個々の症状、並びに投与の様式に応じて、広い範囲内で変化させることができ、当然ながら各特定症例の個々の要求に適合させられる。成人患者には、約1mg〜約1000mg、特に約10mg〜約500mgの1日用量が考慮される。用量に応じて、1日用量を数回の投与単位で投与するのが便利である。
【0181】
本製剤は便利には、約1〜500mg、好ましくは5〜200mgの上述の化合物を含む。
【0182】
本発明は、下記実施例を参照することにより理解が深まるが、これらの実施例は、本明細書に記載される本発明を説明するものであって、限定するものではない。
【0183】
実施例1
Fmoc−1−アミノ−4−フェニルシクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−Apc−OH)の調製
工程1:
【0184】
【化100】
Figure 0003938690
【0185】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(100mL)と水(33mL)中の4−フェニルシクロヘキサノン(10.0g、57.5mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(33g、344mmol、6当量)及びシアン化カリウム(5.6g、86.2mmol、1.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で24時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(400ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(14.0g、収率100%)として得た。1H NMR (DMSO-d6): 8.63 (s, 1H), 7.23-7.36 (m, 4), 7.15 (m, 1), 2.50 (m, 1H), 2.10 (m, 1H), 1.85 (d, 1H)及び1.55-1.80 (m, 6H)

【0186】
工程2:
【0187】
【化101】
Figure 0003938690
【0188】
ヒダントイン(10.0g)をNaOH水溶液(6N、350mL)に懸濁し、130℃で2〜3日間加熱した。加水分解が完了したとき、反応混合物を濃HClにより僅かに酸性(pH約6)に中和した。得られたスラリーを濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、1−アミノ−4−フェニルシクロヘキサンカルボン酸(APC)を白色の固体(25g、収率>100%、無機塩により汚染されている)として得て、それを次の工程に直接使用した。少量の粗生成物をHPLCにより精製した。1H NMR (DMSO-d6): 7.23-7.35 (m,2), 7.10-7.19 (m, 3H), 2.45 (m, 1H), 1.92-2.18 (m, 3H), 1.56-1.78 (m, 4H)及び1.20 (m, 1H); LRMS (エレクトロスプレー) m/e 220 (M+1)+, C13H17NO2計算値, 219

【0189】
工程3:
【0190】
【化102】
Figure 0003938690
【0191】
最後の工程の粗APC(25g)をジオキサン(300mL)と10%Na2CO3水溶液(150ml)中のFmoc−Cl(13.2g、1.25当量)で処理し、一晩激しく撹拌した。反応混合物を濃縮してジオキサンを除去し、6NHClにより僅かに酸性(pH5〜6)に中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去して粗生成物を得て、それを次にフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc〜CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋なFmoc−cis−APC(18.2g、2工程の合計収率72%)及びFmoc−trans−APC(2.1g、8%)を得た。cisFmoc−APCの構造をその誘導体の単結晶X線分析により確認した。Fmoc-cis-APC, 1H NMR (CD3OD), 7.79 (d, 2H), 7.72 (d, 2H), 7.37 (t, 2), 7.24-7.32 (m, 4), 7.14-7.23 (m, 3), 4.37 (d, 2H), 4.24 (t, 1H), 2.55 (m, 1H), 2.28 (m, 2H), 1.84-1.96 (m, 2H)及び1.64-1.73 (m, 4H)
【0192】
実施例2
Fmoc−1−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−4−MeOApc−OH)の調製
工程1:
【0193】
【化103】
Figure 0003938690
【0194】
アセトン(100mL)中の4−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサノン(5.0g、26.3mmol)の溶液をK2CO3(14.5g、105mmol、4当量)及びヨードメタン(4.9mL、11.2g、78.6mmol、3当量)で処理した。反応を65℃で一晩加熱した。溶媒を除去した後、残渣をH2Oで処理し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、分光学的に純粋な4−(4−メトキシフェニル)シクロヘキサノン(5.34g、100%)を得た。1H NMR (CDCl3) 7.16 (dt, 2H), 6.87 (dt, 2H), 3.78 (s, 3H), 2.99 (tt, 1H), 2.47-2.53 (m, 4H), 2.20 (m, 2H)及び1.83-1.98 (m, 2H); MS (エレクトロスプレー) m/e, 205 (M+1)+, C13H16O2計算値, 204

【0195】
工程2:
【0196】
【化104】
Figure 0003938690
【0197】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(50mL)と水(15mL)中のケトン(3.86g、18.9mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(14.5g、151mmol、8当量)及びシアン化カリウム(2.0g、30.7mmol、1.6当量)を加えた。混合物を80〜90℃で24時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(300ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(4.75g、収率91%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 273 (M-H), C15H18N2O3計算値, 274

【0198】
工程3:
【0199】
【化105】
Figure 0003938690
【0200】
無水THF(450mL)中のヒダントイン(18.7g、68.25mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(37.2g、170.5mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(10.5mL、7.59g、75.0mmol、1.1当量)及びDMAP(460mg、3.65mmol)を連続して加えた。添加の約15分後、反応は明澄な黄色の溶液になり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(800mL)に取り、1NHCl(3×50mL)、飽和Na2CO3水溶液(2×50mL)及びブライン(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→70/30)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(27.6g、87%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.28 (dt, 2H), 6.88 (dt, 2H), 3.79 (s 3H) 2.14-2.24 (m, 2H), 1.59 (s, 9H)及び1.38 (s 9H); MS (エレクトロスプレー) m/e 538 (M+MeCN+Na)+, C25H34N2O7計算値, 474

【0201】
工程4:
【0202】
【化106】
Figure 0003938690
【0203】
ビス−Bocヒダントイン(15.08g、31.78mmol)をDME(500mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(290mL、290mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、僅かに濁った混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、1−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(4−MeOAPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。この溶液(約300mL)に、DME(300mL)、及びDME(200mL)中のFmoc−OSu(16.7g、49.42mmol)の溶液を加え、反応を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、3NHClで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH、98/2→90/10)により精製して、純粋な生成物Fmoc−4−MeOAPCを白色の固体(12.4g、ビス−Bocヒダントインからの収率83%)として得た。1HNMR (DMSO-d6), 7.88 (d, 2H) 7.76 (d, 2H), 7.40 (t, 2H), 7.30 (t, 2H), 7.11 (d, 2H), 6.85 (d, 2H), 3.71 (s, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e 470 (M-H), C29H29NO5計算値, 471

【0204】
実施例3
Fmoc−1−アミノ−4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−4−EtOApc−OH)の調製
工程1:
【0205】
【化107】
Figure 0003938690
【0206】
アセトン(100mL)中の4−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサノン(5.0g、26.3mmol)の溶液をK2CO3(14.5g、105mmol、4当量)及びヨードメタン(10.5mL、20.5g、131mmol、5当量)で処理した。反応を65℃で一晩加熱した。溶媒を除去した後、残渣をH2Oで処理し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、分光学的に純粋な4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキサノン(5.74g、100%)を得た。1H NMR (CDCl3) 7.15 (dt, 2H), 6.86 (dt, 2H), 4.02 (q, 2H), 2.99 (tt, 1H), 2.46-2.54 (m, 4H), 2.16-2.24 (m, 2H), 1.83-2.00 (m, 2H) 及び1.41 (t, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e, 219 (M+1)+, C14H18O2計算値, 218

【0207】
工程2:
【0208】
【化108】
Figure 0003938690
【0209】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(50mL)と水(15mL)中のケトン(4.15g、19.01mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(14.5g、151mmol、8当量)及びシアン化カリウム(2.05g、31.42mmol、1.6当量)を加えた。混合物を80〜90℃で19時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(300ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(5.17g、収率94%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 287 (M-H), C16H20N2O3計算値, 288

【0210】
工程3:
【0211】
【化109】
Figure 0003938690
【0212】
無水THF(100mL)中のヒダントイン(4.22g、14.65mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(7.98g、36.60mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(2.3mL、1.63g、16.11mmol、1.1当量)及びDMAP(89.4mg、0.73mmol)を連続して加えた。添加の約15分後、反応は明澄な黄色の溶液になり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(300mL)に取り、1NHCl(3×20mL)、飽和Na2CO3水溶液(2×20mL)及びブライン(2×20mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→70/30)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(7.01g、98%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.27 (dt, 2H), 6.87 (dt, 2H), 4.02 (q, 2H), 1.59 (s, 9H), 1.43 (t, 3H) 及び1.38 (s, 9H); MS (エレクトロスプレー) m/e 999 (2M+Na)+, C26H36N2O7計算値, 488

【0213】
工程4:
【0214】
【化110】
Figure 0003938690
【0215】
ビス−Bocヒダントイン(6.58g、13.46mmol)をDME(200mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(121mL、121mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、僅かに濁った混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、1−アミノ−4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(4−EtOAPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。この溶液(約130mL)に、DME(100mL)、及びDME(30mL)中のFmoc−OSu(6.83g、20.24mmol)の溶液を加え、反応を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、3NHClで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH、98/2→90/10)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(5.56g、ビス−Bocヒダントインからの収率85%)を得た。1H NMR (DMSO- d6), 7.88 (d, 2H), 7.74 (d, 2H), 7.40 (td, 2H), 7.30 (td, 2H), 7.11 (d, 2H), 6.84(d, 2H), 3.97 (q, 2H)及び1.29 (t, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e 484 (M-H), C30H31NO5計算値, 485

【0216】
実施例4
Fmoc−1−アミノ−4−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−4−HOApc−OH)の調製
工程1:
【0217】
【化111】
Figure 0003938690
【0218】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(30mL)と水(10mL)中の4−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサノン(2.00g、10.52mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(6.17g、64.2mmol、6当量)及びシアン化カリウム(1.07g、15.8mmol、1.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で一晩加熱した。冷却した反応混合物を氷水(200ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(2.56g、収率94%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 261 (M+H)+, C14H16 N2O3計算値, 260

【0219】
工程2:
【0220】
【化112】
Figure 0003938690
【0221】
ヒダントイン(2.10g、8.06mmol)をNaOH水溶液(6N、100mL)に懸濁し、130℃で2〜3日間加熱した。加水分解が完了したとき、反応混合物を濃HClにより僅かに酸性(pH約6)に中和した。得られたスラリーを濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、1−アミノ−4−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(4−HOAPC)を白色の固体(3.1g、収率>100%、無機塩で汚染されている)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 236 (M+H)+, C13H17NO3計算値, 235

【0222】
工程3:
【0223】
【化113】
Figure 0003938690
【0224】
最後の工程の粗APC(3.1g)をジオキサン(100mL)と10%Na2CO3水溶液(50ml)中のFmoc−Cl(2.6g、1.25当量)で処理し、一晩激しく撹拌した。反応混合物を濃縮してジオキサンを除去し、6NHClにより僅かに酸性(pH5〜6)に中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc〜CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋なFmoc−4−HOAPC(2.76g、2工程の合計収率75%)を得た。1H NMR (CD3OD), 7.78 (d, 2H), 7.72 (d, 2H), 7.38 (t, 2H), 7.30 (td, 2H), 7.04 (d, 2H), 6.72 (dt, 2H), 4.38 (d, 2H), 4.25 (t, 1H), 2.46 (m, 1H), 2.24-2.34 (m, 2H)及び1.81-1.92 (m, 6H); MS (エレクトロスプレー) m/e 456 (M-H), C28H27NO5計算値, 457

【0225】
実施例5
Fmoc−1−アミノ−4−(4−イソプロポキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−4−iPrOApc−OH)の調製
工程1:
【0226】
【化114】
Figure 0003938690
【0227】
DMF(90mL)中の4−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサノン(6.0g、31.6mmol)の溶液をK2CO3(21g、158mmol、5当量)及び2−ヨードプロパン(15mL、26.8g、158mmol、5当量)で処理した。反応を100℃で一晩加熱した。溶媒を除去した後、残渣をH2Oで処理し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、分光学的に純粋な4−(4−イソプロポキシフェニル)シクロヘキサノン(7.02g、95%)を得た。1H NMR (CDCl3): 7.14 (dt, 2H), 6.84 (dt, 2H), 4.3 (septet, 1H), 2.97 (tt, 1H), 2.46-2.52 (m, 4H), 2.16-2.24 (m, 2H), 1.83-1.98 (m, 2H)及び1.33 (d, 6H)
【0228】
工程2:
【0229】
【化115】
Figure 0003938690
【0230】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(90mL)と水(30mL)中のケトン(5.1g、21.98mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(12.6g、131mmol、6当量)及びシアン化カリウム(2.14g、32.9mmol、1.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で24時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(400ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(6.60g、収率99%)として得た。1H NMR (DMSO-d6): 10.60 (s,1H), 8.65 (s, 1H), 7.18 (d, 2H), 6.80 (d, 2H), 4.52 (septet, 1H), 2.43 (m, 1H), 1.85-2.15 (m, 2H), 1.56-1.80 (m, 6H)及び1.22 (d, 6H); MS (エレクトロスプレー) m/e 301 (M-H), C17H22N2O3計算値, 302

【0231】
工程3:
【0232】
【化116】
Figure 0003938690
【0233】
無水THF(180mL)中のヒダントイン(5.8g、19.20mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(10.46g、48.0mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(2.9mL、2.13g、21.12mmol、1.1当量)及びDMAP(140mg、1.15mmol)を連続して加えた。添加の約15分後、反応は明澄な黄色の溶液になり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(600mL)に取り、1NHCl(3×40mL)、飽和Na2CO3水溶液(2×40mL)及びブライン(2×40mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→80/20)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(9.4g、98%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.27 (dt, 2H), 6.87 (dt, 2H), 4.02 (q, 2H), 2.98 (t, 1H), 2.26-2.56 (m, 4H), 2.14-2.24 (m, 2H), 1.76-1.86 (m, 2H), 1.59 (s, 9H), 1.43 (t, 3H) 及び1.38 (s, 9H); MS (エレクトロスプレー) m/e 999 (2M+Na)+, C26H36N2O7計算値, 488

【0234】
工程4:
【0235】
【化117】
Figure 0003938690
【0236】
ビス−Bocヒダントイン(4.34g、8.64mmol)をDME(100mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(78mL、78mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、相当に明澄な混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、1−アミノ−4−(4−イソプロポキシフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(4−iPrOAPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。この溶液(約90mL)に、DME(120mL)、及びDME(20mL)中のFmoc−OSu(3.49g、10.34mmol、1.2当量)の溶液を加え、反応を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、3NHClで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc→CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(3.23g、ビス−Bocヒダントインからの収率75%)を得た。1H NMR (DMSO- d6), 7.76 (d, 2H), 7.60 (d, 2H), 7.39 (t, 2H), 7.31 (t, 2H), 7.08 (d, 2H), 6.84 (d, 2H), 4.24 (m, 1H) and 1.34 (d, 6H); MS (エレクトロスプレー) m/e 498 (M-H),C31H33NO5計算値, 499

【0237】
実施例6
Fmoc−1−アミノ−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−4−MeApc−OH)の調製
工程1:
【0238】
【化118】
Figure 0003938690
【0239】
無水THF(180mL)中の4−ヨードトルエン(10.9g、50.0mmol)の溶液に、ヘキサン中のn−BuLi(1.6M、31.0mL、50mmol)の溶液を−78℃で20分間かけて加えた。反応を更に20分間撹拌し、その後、無水THF(100mL)中の1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(6.0g、38.46mmol)の溶液を滴加した。−78℃で2時間撹拌した後、反応をNH4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、分光学的に純粋な生成物を白色の固体(9.34g、収率98%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.41 (m, 2H), 7.16 (d, 2H), 3.98 (m, 4H), 2.34 (s, 3H); MS (EI) m/e 248 (M+), C15H20O3計算値, 248

【0240】
工程2:
【0241】
【化119】
Figure 0003938690
【0242】
Dean-Starkトラップを備えたフラスコ中、無水ベンゼン(200mL)中のアルコール(9.10g、36.65mmol)の溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物(650mg)を加え、反応を100℃で3時間加熱した。反応を室温に冷却し、EtOAc(500mL)で希釈し、Na2CO3水溶液(50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、分光学的に純粋な生成物(8.36g、収率100%)を得て、それを精製しないで次に工程に使用した。MS (EI) m/e 230 (M+), 190(M-OCH2CH2O), C15 H18O2計算値, 230

【0243】
工程3:
【0244】
【化120】
Figure 0003938690
【0245】
EtOAc(180mL)中のオレフィン(7.49g)の溶液に、Pd/C(炭素上5重量%、800mg)を加え、反応を水素40psi下、室温で3時間実施した。触媒を濾別し、濾液を濃縮して、分光学的に純粋な生成物を無色の油状物(7.40g、収率100%)として得た。MS (EI) m/e 232 (M+), 188(M-OCH2CH2), C15H20O2計算値, 232

【0246】
工程4:
【0247】
【化121】
Figure 0003938690
【0248】
アセトン(140mL)中のケタール(6.90g)の溶液を4NHCl(60mL)で処理し、65℃で4時間加熱した。溶媒を除去し、残渣をEtOAcで希釈し、4NHClで中和した。水溶液をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物を精製しないで次の工程に使用した(5.57g、定量収率)。MS (EI) m/e 188 (M)+, C13H16O計算値, 188

【0249】
工程5:
【0250】
【化122】
Figure 0003938690
【0251】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(90mL)と水(30mL)中の4−(4−メチルフェニル)シクロヘキサノン(5.32g、28.3mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(16.3g、169.8mmol、6当量)及びシアン化カリウム(3.68g、56.5mmol、2当量)を加えた。混合物を80〜90℃で一晩加熱した。冷却した反応混合物を氷水(400ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(6.3g、収率86%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 517 (2M+H), C15H18ClN2O2計算値, 258

【0252】
工程6:
【0253】
【化123】
Figure 0003938690
【0254】
無水THF(250mL)中のヒダントイン(5.82g、22.55mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(12.3g、56.4mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(3.5mL、2.5g、24.7mmol、1.1当量)及びDMAP(275mg、2.25mmol)を連続して加えた。反応は明澄な黄色の溶液に変わり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(500mL)に取り、1NHCl(3×50mL)、飽和Na2CO3水溶液(2×50mL)及びブライン(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→70/30)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(10.03g、100%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.26 (d, 2H), 6.87 (d, 2H), 3.00 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 1.59 (s, 9H) 及び1.37 (s, 9H)
【0255】
工程7:
【0256】
【化124】
Figure 0003938690
【0257】
ビス−Bocヒダントイン(6.40g、13.97mmol)をDME(200mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(120mL、120mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、僅かに濁った混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、1−アミノ−4−(4−メチルフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(4−MeAPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。この溶液(約140mL)に、DME(240mL)、及びDME(40mL)中のFmoc−OSu(5.10g、15.13mmol、1.1当量)の溶液を加え、反応を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、3NHClで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH、98/2→90/10)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(4.35g、ビス−Bocヒダントインからの収率69%)を得た。1H NMR (DMSO- d6): 7.88 (d, 2H), 7.75 (d, 2H), 7.24-7.43 (m, 4H), 7.02-7.14 (m, 4H), 4.25 (m, 3H), 2.24 (s, 3H)
【0258】
実施例7
Fmoc−1−アミノ−4−(4−クロロフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−4−ClApc−OH)の調製
工程1:
【0259】
【化125】
Figure 0003938690
【0260】
無水THF(180mL)中の4−クロロフェニルブロミド(7.5g、39.2mmol)の溶液を−78℃に冷却し、ヘキサン中のn−BuLi(1.6M、25mL、40mmol)の溶液を20分間かけて滴加して処理した。反応を更に30分間撹拌し、その後、無水THF(100mL)中の1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(6.0g、38.46mmol)の溶液を滴加した。−78℃で1時間撹拌した後、反応をNH4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、分光学的に純粋な生成物を白色の固体(9.40g、収率91%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.45 (m 2H), 7.31 (m, 2H), 3.99 (m, 4H), 2.02-2.20 (m, 4H), 1.75-1.82 (m, 2H), 1.66-1.73 (m, 2H), 1.54 (s, 1H); MS (EI) m/e 268 (M+), 251 (M-OH), 250 (M-H2O), C14H17ClO3計算値, 268

【0261】
工程2:
【0262】
【化126】
Figure 0003938690
【0263】
Dean-Starkトラップを備えたフラスコ中、無水ベンゼン(120mL)中のアルコール(6.78g、25.30mmol)の溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物(960mg)を加え、反応を還流下で3時間加熱した。反応を室温に冷却し、EtOAc(500mL)で希釈し、Na2CO3水溶液(50mL)、ブライン(3×50mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、分光学的に純粋な生成物(6.30g、収率100%)を得て、それを精製しないで次に工程に使用した。MS (EI) m/e 250 (M+), 190(M-OCH2CH2O), C14H15ClO2計算値, 250

【0264】
工程3:
【0265】
【化127】
Figure 0003938690
【0266】
EtOAc(120mL)中のオレフィン(6.11g)の溶液に、Pd/C(炭素上5重量%、600mg)を加え、反応を水素5psi下、室温で3時間実施した。触媒を濾別し、濾液を濃縮して、分光学的に純粋な生成物を無色の油状物(6.10g、収率100%)として得た。MS (EI) m/e 252 (M)+, C14H17ClO2計算値, 252

【0267】
工程4:
【0268】
【化128】
Figure 0003938690
【0269】
アセトン(200mL)中のケタール(5.81g、23.06mmol)の溶液をp−トルエンスルホン酸一水和物(876mg)で処理し、60℃で一晩加熱した。溶媒を除去し、残渣をEtOAcに取り、Na2CO3水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、粗生成物を黄色の油状物(5.38g、収率>100%)として得た。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、80/20→60/40)により精製して、ケトンを明黄色の油状物(4.54g、収率95%)として得た。MS (EI) m/e 208 (M)+, C12H13ClO2計算値, 208

【0270】
工程5:
【0271】
【化129】
Figure 0003938690
【0272】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(90mL)と水(30mL)中の4−(4−クロロフェニル)シクロヘキサノン(4.26g、20.48mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(13.8g、144mmol、7当量)及びシアン化カリウム(3.56g、54.77mmol、2.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で一晩加熱した。冷却した反応混合物を氷水(400ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(5.58g、収率98%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 277 (M-H), C1 4H15ClN2O2計算値, 278

【0273】
工程6:
【0274】
【化130】
Figure 0003938690
【0275】
無水THF(250mL)中のヒダントイン(5.15g、18.5mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(10.1g、46.3mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(2.8mL、2.07g、20.45mmol、1.1当量)及びDMAP(226mg、1.85mmol)を連続して加えた。反応は明澄な黄色の溶液に変わり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(500mL)に取り、1NHCl(3×50mL)、飽和Na2CO3水溶液(2×50mL)及びブライン(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→70/30)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(8.05g、収率91%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 542 (M+Ma+MeCN), C24H31ClN2O6計算値, 478

【0276】
工程7:
【0277】
【化131】
Figure 0003938690
【0278】
ビス−Bocヒダントイン(6.41g、13.97mmol)をDME(200mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(120mL、120mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、僅かに濁った混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、1−アミノ−4−(4−クロロフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(4−ClAPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。この溶液(約180mL)に、DME(240mL)、及びDME(30mL)中のFmoc−OSu(5.31g、15.74mmol、1.1当量)の溶液を加え、反応を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、3NHClで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH、98/2→90/10)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(5.04g、ビス−Bocヒダントインからの収率76%)を得た。1H NMR (DMSO- d6): 7.88 (d, 2H), 7.74 (d, 2H), 7.19-7.42 (m, 4H), 4.20-4.31 (m, 4H), 474 (m, 3H), 475 (s, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e 474 (M-H), C28H26ClNO4計算値, 475

【0279】
実施例8
Fmoc−1−アミノ−4−(3−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−3−MeOApc−OH)の調製
工程1:
【0280】
【化132】
Figure 0003938690
【0281】
無水THF(180mL)中の3−ヨードアニソール(11.7g、50.0mmol、1.3当量)の溶液に、ヘキサン中のn−BuLi(1.6M、31.0mL、50mmol、1.3当量)の溶液を−78℃で25分間かけて加えた。反応を更に30分間撹拌し、その後、無水THF(100mL)中の1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(6.0g、38.46mmol)の溶液を滴加した。−78℃で2時間撹拌した後、反応をNH4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、分光学的に純粋な生成物を白色の固体(9.34g、収率98%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.26 (dd, 1H), 7.06-7.11 (m, 2H), 6.79 (dd, 1H), 3.98 (m, 4H), 3.81 (s, 3H)
【0282】
工程2:
【0283】
【化133】
Figure 0003938690
【0284】
無水CH2Cl2(200mL)中のアルコール(5.6g、21.21mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、塩氷浴温度でトリエチルシラン(10.2mL、7.4g、63.63mmol、3当量)及び三フッ化ホウ素エーテル錯化合物(21.5mL、24.1g、169.7mmol、8当量)を連続して加えた。次に反応混合物を室温に温め、3時間撹拌し、その後、10%K2CO3水溶液及びH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、脱酸素反応化合物を油状物(4.91g)として得て、これは、直接使用するのには十分に純粋であった。
【0285】
この粗中間体をアセトン(130mL)に溶解し、4NHCl(60mL)で処理し、65℃で4時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcで希釈し、4NNaOHで中和した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー(80/20→60/40)により精製して、ケトン(3.67g、全体収率85%)を黄色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3): 7.25 (dt, 1H), 6.75-6.86 (m, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.00 (tt, 1H); MS (EI) m/e 204 (M+), C13H16O2計算値, 204

【0286】
工程3:
【0287】
【化134】
Figure 0003938690
【0288】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(60mL)と水(20mL)中の4−(3−メトキシフェニル)シクロヘキサノン(3.10g、15.20mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(8.75g、91.20mmol、6当量)及びシアン化カリウム(1.98g、30.40mmol、2当量)を加えた。混合物を80〜90℃で一晩加熱した。冷却した反応混合物を氷水(300ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(4.08g、収率98%)として得た。1H NMR (DMSO-d6): 7.11 (d, 1H), 6.70-6.94 (m, 3H), 3.72 (s, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e 316 (M+MeCN+H), C15H18N2O3計算値, 274

【0289】
工程4:
【0290】
【化135】
Figure 0003938690
【0291】
無水THF(250mL)中のヒダントイン(5.29g、19.30mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(10.5g、48.16mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(3.0mL、2.17g、21.52mmol、1.1当量)及びDMAP(235mg、1.92mmol)を連続して加えた。反応は明澄な黄色の溶液に変わり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(500mL)に取り、1NHCl(3×50mL)、飽和Na2CO3水溶液(2×50mL)及びブライン(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、80/20→60/40)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(8.70g、95%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 538 (M+MeCN+Na), C25H34N2O7計算値, 474
【0292】
工程5:
【0293】
【化136】
Figure 0003938690
【0294】
ビス−Bocヒダントイン(2.30g、4.84mmol)をDME(80mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(44mL、44mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、僅かに濁った混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、1−アミノ−4−(3−メトキシフェニル)シクロヘキサンカルボン酸(3−MeOAPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。この溶液(約40mL)にジオキサン(80mL)及びFmoc−Cl(1.73g、6.76mmol、1.4当量)を加え、反応を室温で一晩撹拌した。次に反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、3NHClで中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH、98/2→90/10)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(1.98g、ビス−Bocヒダントインからの収率87%)を得た。1H NMR (DMSO-d6), 7.88 (d, 2H), 7.75 (d, 2H), 7.40 (td, 2H), 7.30 (td, 2H), 7.21 (m, 1H), 6.71-6.80 (m, 3H), 3.72 (s, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e 494 (M+Na), C29H29NO5計算値, 471

【0295】
実施例9
Fmoc−(D,L)−5−ブロモ2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−Br−Atc−OH)の調製
工程1:
【0296】
【化137】
Figure 0003938690
【0297】
3−(2−ブロモフェニル)プロパン酸(2−ブロモベンジルブロミドから2工程で調製、2.0g、8.73mmol)、塩化オキサリル(1.14ml、13.1mmol)及び塩化メチレン(20ml)の混合物を氷浴で冷却し、N,N−ジメチルホルムアミド(34μL、0.44mmol)を滴加した。混合物を室温で3時間撹拌した。真空下で濃縮して、3−(2−ブロモフェニル)プロパノイルクロリドを得て、それを塩化メチレンに取り、粗原料として次に工程に使用した。
【0298】
工程2:
【0299】
【化138】
Figure 0003938690
【0300】
塩化メチレン中の上記の酸塩化物(粗原料、8.73mmol)の溶液を、氷浴で冷却したエーテル(40ml)中のジアゾメタン(1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン5.70gから生成)の溶液にゆっくりと加えた。次に混合物を室温に温め、一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(10→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−ジアゾ−4−(2−ブロモフェニル)ブタン−2−オン(1.88g、2工程で85%)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.50 (1H, d, フェニル), 7.24 (2H, m, フェニル), 7.06 (1H, m, フェニル), 5.21 (1H, 広帯域 s, ジアゾ), 3.05 (2H, t, ベンジル), 2.62 (2H, m)
【0301】
工程3:
【0302】
【化139】
Figure 0003938690
【0303】
塩化メチレン(120ml)中の酢酸ロジウム(II)二量体(15mg、0.068mmol)の混合物に、還流下、塩化メチレン(30ml)中の1−ジアゾ−4−(2−ブロモフェニル)ブタン−2−オン(1.74g、6.85mmol)の溶液をゆっくりと加えた。添加が完了した後、混合物を更に20分間還流した。混合物を室温に冷却し、トリフルオロ酢酸エチル(1.5ml)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチした。層を分離し、塩化メチレン層を再び飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた水層を塩化メチレンで逆抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、褐色の油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(10→15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、5−ブロモ−β−テトラロン(1.18g、収率77%)を無色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.46 (1H, t, フェニル), 7.05-7.09 (2H, m, フェニル), 3.58 (2H, s, ベンジル), 3.22 (2H, t, ベンジル), 2.54 (2H, t)
【0304】
工程4:
【0305】
【化140】
Figure 0003938690
【0306】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−ブロモ−β−テトラロン(1.18g、5.24mmol)、シアン化カリウム(512mg、7.86mmol)、炭酸アンモニウム(3.0g、31.22mmol)、エタノール(25ml)及び水(5ml)の混合物を、80℃の油浴で4日間加熱した。室温に冷却した後、白色のスラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、ヒダントイン(1.31g、85%)を得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.71 (1H, 広帯域, NH), 8.28 (1H, 広帯域 s, NH), 7.0-7.5 (3H, m, フェニル); LRMS (エレクトロスプレー): C12H11BrN2O2, 計算値 294; 実測値: 293 (M-H), 295 (M-H)
【0307】
工程5:
【0308】
【化141】
Figure 0003938690
【0309】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中、水(25ml)中のヒダントイン(1.287g、4.36mmol)、Ba(OH)2.H2O(4.20g、22.2mmol)の混合物を、125℃の油浴で4日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で1時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約20mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、真空下で一晩乾燥させて、ラセミ体の5−ブロモ−2アミノテトラリン−2−カルボン酸(893mg、収率76%)を得た。LRMS (エレクトロスプレー): C11H12BrNO2, 計算値 269; 実測値: 270 (M+H), 272 (M+H), 268 (M-H), 270 (M-H)
【0310】
工程6:
【0311】
【化142】
Figure 0003938690
【0312】
アセトニトリル(30ml)と水(30ml)中のラセミ体の5−ブロモ−2アミノテトラリン−2−カルボン酸(882mg、3.27mmol)、トリエチルアミン(0.60ml、4.30mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−Osu、1.32g、3.91mmol)の混合物を室温で一晩撹拌した。翌日の反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(0.25g)、トリエチルアミン(0.6ml)及びアセトニトリル(5ml)を加え、混合物を室温で更に1日撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(2→5→10%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−ブロモ−2アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.09g、収率68%)を白色の固体として得た。HRMS (FAB): C26H2 2BrNNaO4 (M+Na) 計算値 514.0630; 実測値: 514.0643

【0313】
実施例10
Fmoc−(D,L)−5−クロロ−2アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−ClAtc−OH)の調製
工程1:
【0314】
【化143】
Figure 0003938690
【0315】
3−(2−クロロフェニル)プロパン酸(5.0g、27.1mmol)、塩化チオニル(10.9ml、149mmol)及びトルエン(75ml)の混合物を2時間還流した。真空下で濃縮して、3−(2−クロロフェニル)プロパノイルクロリドを得て、それを塩化メチレンに取り、更に精製しないで次に工程に使用した。
【0316】
工程2:
【0317】
【化144】
Figure 0003938690
【0318】
塩化メチレン中の上記の酸塩化物(粗原料、27.1mmol)の溶液を、氷浴で冷却したエーテル(120ml)中のジアゾメタン(1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン17.8gから生成)の溶液にゆっくりと加えた。次に混合物を室温に温め、一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、1−ジアゾ−4−(2−クロロフェニル)ブタン−2−オン(5.87g、2工程の収率>100%)を鮮黄色の油状物として得た。化合物を更に精製しないで次の工程に使用した。1H NMR (CDCl3) δ 7.05-7.32 (4H, m, フェニル), 5.13 (1H, 広帯域 s, ジアゾ), 3.00 (2H, t, ベンジル), 2.57 (2H, m)
【0319】
工程3:
【0320】
【化145】
Figure 0003938690
【0321】
塩化メチレン(400ml)中の酢酸ロジウム(II)二量体(60mg、0.27mmol)の混合物に、還流下、塩化メチレン(50ml)中の粗1−ジアゾ−4−(2−ブロモフェニル)ブタン−2−オン(5.87g、理論値27.1mmol)の溶液をゆっくりと加えた。添加が完了した後、混合物を更に20分間還流した。混合物を室温に冷却し、トリフルオロ酢酸(6.0ml)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチした。層を分離し、塩化メチレン層を再び飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。合わせた水層を塩化メチレンで逆抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、褐色の油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(10→15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、5−クロロ−β−テトラロン(3.32g、工程a〜cの収率68%)を明褐色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.30 (1H, m, フェニル), 7.15 (1H, t, フェニル), 7.05 (1H, d, フェニル), 3.60 (2H, s, ベンジル), 3.22 (2H, t, ベンジル), 2.56 (2H, t)
【0322】
工程4:
【0323】
【化146】
Figure 0003938690
【0324】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−クロロ−β−テトラロン(880mg、4.87mmol)、シアン化カリウム(500mg、7.67mmol)、炭酸アンモニウム(2.85g、29.7mmol)、エタノール(24ml)及び水(6ml)の混合物を、80℃の油浴で66時間加熱した。室温に冷却した後、スラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、ヒダントイン(0.92g、75%)を明るいベージュ色の固体として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.70 (1H, 広帯域, NH), 8.25 (1H, 広帯域 s, NH), 7.0-7.3 (3H, m, フェニル); LRMS (エレクトロスプレー): C12H11ClN2O2, 計算値 250; 実測値: 249 (M-H), 251 (M-H)

【0325】
工程5:
【0326】
【化147】
Figure 0003938690
【0327】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中、水(50ml、超希薄)中のヒダントイン(880mg、3.51mmol)、Ba(OH)2.H2O(3.40g、18.0mmol)の混合物を、125℃の油浴で2日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で2時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約50mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、真空下で一晩乾燥させて、ラセミ体の5−クロロ−2アミノテトラリン−2−カルボン酸(788mg、収率99%)を得た。LRMS (エレクトロスプレー): C11H12ClNO2, 計算値 225; 実測値: 226 (M+H), 228 (M+H), 224 (M-H), 226 (M-H)
【0328】
工程6:
【0329】
【化148】
Figure 0003938690
【0330】
アセトニトリル(20ml)と水(20ml)中のラセミ体の5−クロロ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(402mg、1.78mmol)、トリエチルアミン(0.38ml、2.73mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、904mg、2.68mmol)の混合物を室温で2日間撹拌した。2日後の反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(0.12g)及びトリエチルアミン(0.1ml)を加え、混合物を室温で更に1日撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(3→6→8%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−クロロ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(540mg、収率68%)を白色の固体として得た。HRMS (EI): C26H22ClNO4 (M) 計算値 447.1237; 実測値: 447.1234

【0331】
実施例11
Fmoc−(D,L)−5−メトキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−MeOAtc−OH)の調製
工程1:
【0332】
【化149】
Figure 0003938690
【0333】
アセトニトリル(25ml)と水(25ml)中のラセミ体の5−メトキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Obrecht, D. et. al. Helv. Chim Acta. 1992, 75, 1666に従って調製)(802mg、3.26mmol)、トリエチルアミン(0.62ml、4.45mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、1.47g、4.36mmol)の混合物を室温で30時間撹拌した。反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(370mg)及びトリエチルアミン(0.6ml)を加え、混合物を室温で更に24時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(1→3→5→10%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−メトキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.14g、収率71%)をオフホワイト(off-white)の固体として得た。HRMS (FAB): C27H26NO5 (M+H) 計算値 444.1812; 実測値: 444.1814

【0334】
実施例12
Fmoc−(D,L)−5−エトキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−EtOAtc−OH)の調製
工程1:
【0335】
【化150】
Figure 0003938690
【0336】
1,6−ジヒドロキシナフタレン(5.02g、31.3mmol)、無水炭酸カリウム(52.0g、376mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)及びヨードエタン(15ml、188mmol)の混合物を35℃の油浴で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、固形残渣をエチルエーテルで十分にすすぎ洗いした。濾液と洗液を合わせ、真空下で濃縮して大部分の溶媒を除去した。褐色の残渣を水とエーテルに分配し、層を分離した。エーテル層を水で洗浄した。合わせた水層をエーテルで逆抽出した。エーテル抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、粗褐色の固体(6.74g、収率99%)を得た。粗生成物を高温メタノールから再結晶させて、1,6−ジエトキシナフタレン(4.36g、収率64%、最初の産出物)を明褐色の固体として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.20 (1H, d, フェニル), 7.06-7.36 (4H, m, フェニル), 6.66 (1H, dd, フェニル), 4.10-4.23 (4H, 2 セットのq, 2 CH2), 1.45-1.56 (6H, 2 セットのt, 2 CH3)
【0337】
工程2:
【0338】
【化151】
Figure 0003938690
【0339】
無水エタノール(100ml)中の1,6−ジエトキシナフタレン(4.15g、19.2mmol)の還流している溶液に、ナトリウム金属(6.8g、296mmol)を60分間かけて少量ずつ注意深く加えた。混合物を更に90分間還流した。TLCは未反応の出発材料の存在を示した。追加のナトリウム金属(1.0g、43.5mmol)を加え、反応混合物を更に60分間還流した。反応を室温に冷却し、水でクエンチし、濃塩酸で酸性化した。混合物を真空下で濃縮して、大部分のエタノールを除去した。水性混合物をエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、褐色の固体を得て、それを1:1のエタノール/水(200ml)に溶解し、次にp−トルエンスルホン酸(400mg)を加えた。混合物を210分間還流した。追加のp−トルエンスルホン酸(100mg)を加え、混合物を更に60分間還流した。室温に冷却した後、大部分のエタノールを減圧下で除去した。水性混合物をエーテルで3回抽出し、合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、褐色の油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(7%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、5−エトキシ−β−テトラロン(2.43g、収率67%)を明黄色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.15 (1H, t, フェニル), 6.76 (1H, d, フェニル), 6.72 (1H, d, フェニル), 4.05 (2H, q, CH2), 3.56 (2H, s, ベンジル), 3.10 (2H, t, ベンジル), 2.53 (2H, t), 1.44 (3H, t, CH3)
【0340】
工程3:
【0341】
【化152】
Figure 0003938690
【0342】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−エトキシ−β−テトラロン(2.23g、11.7mmol)、シアン化カリウム(1.20g、18.4mmol)、炭酸アンモニウム(6.75g、70.2mmol)、エタノール(80ml)及び水(20ml)の混合物を、80℃の油浴で3日間加熱した。室温に冷却した後、スラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、ヒダントイン(2.69g、88%)をベージュ色の固体として得た。1H NMR (DMSO- d6) δ 10.65 (1H, 広帯域 s, NH), 8.22 (1H, 広帯域 s, NH), 7.06 (1H, t, フェニル), 6.75 (1H, d, フェニル), 6.65 (1H, d, フェニル), 3.98 (2H, q, CH2), 1.32 (3H, t, CH3); LRMS (エレクトロスプレー): C14H16N2O3, 計算値 259; 実測値: 258 (M-H)
【0343】
工程4:
【0344】
【化153】
Figure 0003938690
【0345】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中、水(200ml、超希薄)中のヒダントイン(2.57g、9.87mmol)、Ba(OH)2.H2O(9.40g、49.6mmol)の混合物を、105℃の油浴で39時間加熱した。追加のBa(OH)2.H2O(9.40g、49.6mmol)を加え、混合物を125℃の油浴で更に21時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で1時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約75mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、自然乾燥させて、ラセミ体の5−エトキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(2.34g、定量収率)を明るいベージュ色の固体として得た。LRMS (エレクトロスプレー): C13H17NO3, 計算値 235; 実測値: 236 (M+H), 234 (M-H)

【0346】
工程5:
【0347】
【化154】
Figure 0003938690
【0348】
アセトニトリル(75ml)と水(75ml)中のラセミ体の5−エトキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(2.22g、9.44mmol)、トリエチルアミン(2.00ml、14.3mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、4.81g、14.3mmol)の混合物を室温で2日間撹拌した。反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(645mg)及びトリエチルアミン(1.0ml)を加え、混合物を室温で更に1日撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(3→5→10%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−エトキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(4.66g、>定量収率)を白色の固体として得た。HRMS (FAB): C28H28NO5 (M+H) 計算値 458.1967; 実測値: 458.1985

【0349】
実施例13
Fmoc−(D,L)−5−イソプロポキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−iPrOAtc−OH)の調製
工程1:
【0350】
【化155】
Figure 0003938690
【0351】
無水p−シメン(250ml)中の6−メトキシ−1−テトラロン(5.07g、28.8mmol)、10%Pd/C(3.53g、3.32mmol)の混合物をアルゴン下、38時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、セライトで濾過し、残渣をp−シメンで十分にすすぎ洗いした。濾液と洗液を合わせ、1N水酸化ナトリウム溶液(2×70ml)で2回抽出した。合わせた水性抽出物を6N塩酸でpH約3に酸性化し、エーテルで3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、粗5−ヒドロキシ−6−メトキシナフタレン(2.31g、収率46%)を明褐色の固体として得て、それを更に精製しないで次の工程に使用した。LRMS (エレクトロスプレー): C11H10O2, 計算値 174; 実測値: 173 (M-H)

【0352】
工程2:
【0353】
【化156】
Figure 0003938690
【0354】
5−ヒドロキシ−6−メトキシナフタレン(2.10g、12.1mmol)、炭酸セシウム(19.7g、60.5mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(12ml)及び2−ブロモプロパン(3.50ml、36.9mmol)の混合物を40℃の油浴で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、固形残渣をエチルエーテルで十分にすすぎ洗いした。濾液と洗液を合わせ、真空下で濃縮して大部分の溶媒を除去した。褐色の残渣を水とエーテルに分配し、層を分離した。エーテル層を水で洗浄した。合わせた水層をエーテルで逆抽出した。エーテル抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、粗原料を得て、それをカラムクロマトグラフィー(2.5→5%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−イソプロポキシ−6−メトキシナフタレン(2.23g、収率86%)を明褐色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.17 (1H, d, フェニル), 7.05-7.38 (4H, m, フェニル), 6.72 (1H, dd, フェニル), 4.73 (1H, m, iPrのCH), 3.92 (3H, s, OCH3), 1.42 (6H, d, iPrの2 CH3)
【0355】
工程3:
【0356】
【化157】
Figure 0003938690
【0357】
無水エタノール(50ml)中の1−イソプロポキシ−6−メトキシナフタレン(2.23g、10.3mmol)の還流している溶液に、ナトリウム金属(3.6g、157mmol)を45分間かけて少量ずつ注意深く加えた。混合物を更に120分間還流した。反応を室温に冷却し、水でクエンチし、濃塩酸で酸性化した。混合物を真空下で濃縮して、大部分のエタノールを除去した。水性混合物をエーテルで3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、赤色を帯びた油状物を得て、それを1:1のエタノール/水(90ml)に溶解し、次にp−トルエンスルホン酸(200mg)を加えた。混合物を60分間還流した。室温に冷却した後、大部分のエタノールを減圧下で除去した。水性混合物をエーテルで2回抽出し、合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、赤色を帯びた油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(8→15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、5−イソプロポキシ−β−テトラロン(1.37g、収率65%)を無色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.16 (1H, t, フェニル), 6.78 (1H, d, フェニル), 6.71 (1H, d, フェニル), 4.53 (1H, m, iPrのCH ), 3.56 (2H, s, ベンジル), 3.08 (2H, t, ベンジル), 2.50 (2H, t), 1.37 (6H, d, iPrの2 CH3)
【0358】
工程4:
【0359】
【化158】
Figure 0003938690
【0360】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−イソプロポキシ−β−テトラロン(1.37g、6.71mmol)、シアン化カリウム(660mg、10.1mmol)、炭酸アンモニウム(3.87g、40.3mmol)、エタノール(44ml)及び水(9ml)の混合物を、80℃の油浴で42時間加熱した。室温に冷却した後、スラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、ヒダントイン(1.64g、89%)を得た。
【0361】
工程5:
【0362】
【化159】
Figure 0003938690
【0363】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中、水(25ml)中のヒダントイン(1.64g、5.98mmol)、Ba(OH)2.H2O(5.66g、29.9mmol)の混合物を、100℃の油浴で70時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH7に中和した。懸濁液を沸騰水浴中で1時間撹拌し、室温に冷却した。1N水酸化ナトリウム溶液で塩基性化し、白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約75mlに濃縮した。濃塩酸溶液で中和して、白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、自然乾燥させて、ラセミ体の5−イソプロポキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(3.48g、湿潤、無機塩を含有、>定量収率)を得た。LRMS (エレクトロスプレー): C14H19NO3, 計算値 249; 実測値: 248 (M-H)
【0364】
工程6:
【0365】
【化160】
Figure 0003938690
【0366】
アセトニトリル(30ml)と水(30ml)中のラセミ体の5−イソプロポキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(3.48g、理論値5.98mmol)、トリエチルアミン(1.10ml、7.89mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、2.62g、7.77mmol)の混合物を室温で1日撹拌した。反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(500mg)を加え、混合物を室温で更に1日撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを塩化メチレンで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(1→2→5→8%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−イソプロポキシ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(0.50g、2工程の収率18%)を白色の固体として得た。HRMS (FAB): C29H30NO5 (M+H) 計算値 472.2124; 実測値: 472.2117

【0367】
実施例14
Fmoc−(D,L)−5−ジメチルアミノ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−DmaAtc−OH)の調製
工程1:
【0368】
【化161】
Figure 0003938690
【0369】
5−アミノ−2−ナフトール(2.97g、18.6mmol)、炭酸カリウム(37.0g、268mmol)、アセトン(100ml)及びヨードメタン(10.0ml、161mmol)の混合物を2日間還流した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、固形残渣をエチルエーテル及びアセトンで十分にすすぎ洗いした。濾液と洗液を合わせ、真空下で濃縮して大部分の溶媒を除去した。褐色の残渣を水とエーテルに分配し、層を分離した。エーテル層を水で洗浄した。合わせた水層をエーテルで逆抽出した。エーテル抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、粗1−ジメチルアミノ−6−メトキシナフタレン(3.54g、収率94%)を暗褐色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.16 (1H, t, フェニル), 7.30-7.50 (2H, m, 芳香族), 7.10-7.20 (2H, m, 芳香族), 6.96 (1H, d, 芳香族), 3.93 (3H, s, OCH3), 2.89 (6H, s, N(CH3)2)
【0370】
工程2:
【0371】
【化162】
Figure 0003938690
【0372】
無水エタノール(100ml)中の1−ジメチルアミノ−6−メトキシナフタレン(2.99g、14.9mmol)の還流している溶液に、ナトリウム金属(5.76g、251mmol)を45分間かけて少量ずつ注意深く加えた。混合物を更に45分間還流した。TLCは未反応の出発材料の存在を示した。追加のナトリウム金属(7.09g、308mmol)を加え、反応混合物を、TLCが全ての出発材料が完全に消費されたことを示すまで還流した。反応を室温に冷却し、濃塩酸でpHを約9〜10に調整した。混合物を真空下で濃縮して、大部分のエタノールを除去した。水性混合物を酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、暗赤色の油状物を得て、それを1:1のエタノール/水(150ml)に溶解し、次にp−トルエンスルホン酸(3.05g)を加えてpHを約2〜3にした。混合物を3時間還流した。室温に冷却した後、大部分のエタノールを減圧下で除去した。混合物のpHを2N水酸化ナトリウム溶液で約9〜10に調整し、水性混合物を酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、暗褐色の油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、5−ジメチルアミノ−β−テトラロン(834mg、収率30%)を褐色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.18 (1H, t, フェニル), 6.96 (1H, d, フェニル), 6.82 (1H, d, フェニル), 3.57 (2H, s, ベンジル), 3.10 (2H, t, ベンジル), 2.70 (6H, s, N(CH3)2), 2.48 (2H, t); LRMS (エレクトロスプレー): C12H15NO, 計算値 189; 実測値: 190 (M+H)
【0373】
工程3:
【0374】
【化163】
Figure 0003938690
【0375】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−ジメチルアミノ−β−テトラロン(0.97g、5.13mmol)、シアン化カリウム(510mg、7.82mmol)、炭酸アンモニウム(2.98g、31.0mmol)、エタノール(40ml)及び水(10ml)の混合物を、80℃の油浴で29時間加熱した。室温に冷却した後、暗褐色のスラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、ヒダントイン(885mg、67%)を暗褐色の固体として得た。LRMS (エレクトロスプレー): C14H17N3O2, 計算値 259; 実測値: 260 (M+H), 258 (M-H)

【0376】
工程4:
【0377】
【化164】
Figure 0003938690
【0378】
THF(25ml)中のヒダントイン(832mg、3.21mmol)の溶液に、ジ−t−ブチルジカルボナート(2.51g、11.5mmol)、トリエチルアミン(0.50ml、3.59mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(17mg、0.14mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、粗原料をカラムクロマトグラフィー(15%酢酸エチル/ヘキサン)を使用して精製して、ビス−Bocヒダントイン(1.02g、収率69%)を黄色の泡状物として得た。LRMS (エレクトロスプレー): C24H33N3O6, 計算値 459; 実測値: 919 (2M+H)

【0379】
工程5:
【0380】
【化165】
Figure 0003938690
【0381】
ジメトキシエタン(15ml)中のビス−Bocヒダントイン(988mg、2.15mmol)の溶液に1N水酸化ナトリウム溶液(20ml)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分の溶媒を除去し、得られた明褐色の混合物に水を加えた。水性混合物を塩化メチレンで2回、酢酸エチルで2回抽出した。水層を約20mlに濃縮し、1N塩酸でpH約7に中和してスラリーを得た。スラリーを濾過して、ラセミ体の5−ジメチルアミノ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.33g、依然として湿潤、>定量収率)をオフホワイトの固体として得た。LRMS (エレクトロスプレー): C13H18N2O2, 計算値 234; 実測値: 235 (M+H)
【0382】
工程6:
【0383】
【化166】
Figure 0003938690
【0384】
アセトニトリル(10ml)と水(10ml)中の5−ジメチルアミノ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.33g、理論値2.15mmol)、トリエチルアミン(0.40ml、2.87mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、0.92g、2.73mmol)の混合物を室温で1日撹拌した。反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(400mg)及びトリエチルアミン(0.2ml)を加え、混合物を室温で更に1日撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、ほぼ中性の混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗原料を得て、それをカラムクロマトグラフィー(2.5→6→10→15→20%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−ジメチルアミノ−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(602mg、2工程の収率61%)をオフホワイトの固体として得た。HRMS (FAB): C28H28N2O4 (M) 計算値 456.2049; 実測値: 456.2056

【0385】
実施例15
Fmoc−(D,L)−5−メチル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−MeAtc−OH)の調製
工程1:
【0386】
【化167】
Figure 0003938690
【0387】
2−メチルヒドロケイ皮酸(3.0g、18.3mmol)、塩化オキサリル(3.19ml、36.6mmol)及び塩化メチレン(30ml)の混合物を氷浴で冷却し、N,N−ジメチルホルムアミド(0.14ml、1.81mmol)を滴加した。混合物を室温で一晩撹拌した。真空下で濃縮して、3−(2−メチルフェニル)プロパノイルクロリドを得て、それを塩化メチレンに取り、粗原料として次に工程に使用した。
【0388】
工程2:
【0389】
【化168】
Figure 0003938690
【0390】
塩化メチレン中の上記の酸塩化物(粗原料、18.3mmol)の溶液を、氷浴で冷却したエーテル(80ml)中のジアゾメタン(1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン11.9gから生成)の溶液にゆっくりと加えた。次に混合物を室温に温め、一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(10→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−ジアゾ−4−(2−メチルフェニル)ブタン−2−オン(2.08g、2工程で60%)を鮮黄色の油状物として得た。
【0391】
工程3:
【0392】
【化169】
Figure 0003938690
【0393】
塩化メチレン(200ml)中の酢酸ロジウム(II)二量体(24mg、0.109mmol)の混合物に、還流下、塩化メチレン(50ml)中の1−ジアゾ−4−(2−メチルフェニル)ブタン−2−オン(2.08g、11.1mmol)の溶液を180分間かけてゆっくりと加えた。添加が完了した後、混合物を更に20分間還流した。混合物を室温に冷却し、トリフルオロ酢酸(2.40ml)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチした。層を分離し、塩化メチレン層を再び飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。合わせた水層を塩化メチレンで逆抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、褐色の粗油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、5−メチル−β−テトラロン(1.48g、収率84%)を明褐色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 6.90-7.20 (3H, m, フェニル), 3.58 (2H, s, ベンジル), 3.03 (2H, t, ベンジル), 2.55 (2H, t), 2.34 (3H, s, CH3)
【0394】
工程4:
【0395】
【化170】
Figure 0003938690
【0396】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−メチル−β−テトラロン(1.48g、9.24mmol)、シアン化カリウム(902mg、13.9mmol)、炭酸アンモニウム(5.33g、55.5mmol)、エタノール(45ml)及び水(9ml)の混合物を、80℃の油浴で3日間加熱した。室温に冷却した後、スラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、粗ヒダントイン(1.81g、収率85%)をベージュ色の固体として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.66 (1H, 広帯域 s, NH), 8.22 (1H, 広帯域 s, NH), 6.85-7.05 (3H, m, フェニル), 2.17 (3H, s, CH3)
【0397】
工程5:
【0398】
【化171】
Figure 0003938690
【0399】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中、水(28ml)中のヒダントイン(1.80g、7.82mmol)、Ba(OH)2.H2O(7.40g、39.1mmol)の混合物を、125℃の油浴で88時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で1時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約50mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、自然乾燥させて、ラセミ体の5−メチル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.05g、収率65%)をベージュ色の固体として得た。LRMS (エレクトロスプレー): C12H15NO2, 計算値 205; 実測値: 206 (M+H)

【0400】
工程6:
【0401】
【化172】
Figure 0003938690
【0402】
アセトニトリル(30ml)と水(30ml)中のラセミ体の5−メチル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.05g、5.12mmol)、トリエチルアミン(0.93ml、6.67mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、2.24g、6.64mmol)の混合物を室温で2日間撹拌した。反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(520mg)を加え、混合物を室温で更に24時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(2→5→8%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−メチル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.62g、収率74%)を明褐色の固体として得た。HRMS (FAB): C27H26NO4 (M+H) 計算値 428.1862; 実測値: 428.1844
【0403】
実施例16
Fmoc−(D,L)−5−エチル−2アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−EtAtc−OH)の調製
工程1:
【0404】
【化173】
Figure 0003938690
【0405】
3−(2−エチルフェニル)プロパン酸(1−エチル−2−ヨードベンゼンから3工程で調製、4.24g、23.8mmol)、塩化チオニル(9.50ml、130mmol)及びトルエン(100ml)の混合物を2時間還流した。真空下で濃縮して、3−(2−エチルフェニル)プロパノイルクロリドを得て、それを塩化メチレンに取り、粗原料として次に工程に使用した。
【0406】
工程2:
【0407】
【化174】
Figure 0003938690
【0408】
塩化メチレン中の上記の酸塩化物(粗原料、23.8mmol)の溶液を、氷浴で冷却したエーテル(100ml)中のジアゾメタン(1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン15.6gから生成)の溶液にゆっくりと加えた。次に混合物を室温に温め、一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(10→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−ジアゾ−4−(2−エチルフェニル)ブタン−2−オン(3.47g、2工程で72%)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.1-7.25 (4H, m, フェニル), 5.21 (1H, 広帯域 s, ジアゾ), 2.97 (2H, m, エチルのCH2), 1.20 (3H, t, CH3)

【0409】
工程3:
【0410】
【化175】
Figure 0003938690
【0411】
塩化メチレン(300ml)中の酢酸ロジウム(II)二量体(38mg、0.172mmol)の混合物に、還流下、塩化メチレン(50ml)中の1−ジアゾ−4−(2−エチルフェニル)ブタン−2−オン(3.47g、17.2mmol)の溶液を90分間かけてゆっくりと加えた。添加が完了した後、混合物を更に20分間還流した。混合物を室温に冷却し、トリフルオロ酢酸(3.75ml)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチした。層を分離し、塩化メチレン層を再び飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。合わせた水層を塩化メチレンで逆抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗5−エチル−β−テトラロン(3.09g、>定量収率)を赤みを帯びた褐色の油状物として得た。化合物を更に精製しないで次の工程に使用した。1H NMR (CDCl3) δ 6.9-7.2 (3H, m, フェニル), 3.58 (2H, s, ベンジル),3.08 (2H, s, ベンジル), 2.70 (2H, q, エチルのCH2), 2.52 (2H, t, ベンジル), 1.20 (3H, t, エチルのCH3)
【0412】
工程4:
【0413】
【化176】
Figure 0003938690
【0414】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−エチル−β−テトラロン(3.09g、17.7mmol)、シアン化カリウム(1.73g、26.6mmol)、炭酸アンモニウム(10.2g、106mmol)、エタノール(80ml)及び水(16ml)の混合物を、80℃の油浴で48時間加熱した。室温に冷却した後、白色のスラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、ヒダントイン(3.85g、2工程の収率92%)を明るいベージュ色の固体として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.67 (1H, 広帯域 s, NH), 8.26 (1H, 広帯域 s, NH), 6.8-7.1 (3H, m, フェニル), 1.13 (3H, t, CH3); LRMS (エレクトロスプレー): C14H16N2O2, 計算値 244; 実測値: 243 (M-H)
【0415】
工程5:
【0416】
【化177】
Figure 0003938690
【0417】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中、水(20ml)中のヒダントイン(1.00g、4.09mmol)、Ba(OH)2.H2O(4.00g、21.1mmol)の混合物を、125℃の油浴で48時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で2時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約50mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、真空下で一晩乾燥させて、ラセミ体の5−エチル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(796mg、収率89%)を得た。LRMS (エレクトロスプレー): C13H17NO2, 計算値 219; 実測値: 220 (M+H)
【0418】
工程6:
【0419】
【化178】
Figure 0003938690
【0420】
アセトニトリル(40ml)と水(40ml)中のラセミ体の5−エチル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(765mg、3.49mmol)、トリエチルアミン(1.0ml、7.17mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、1.79g、5.31mmol)の混合物を室温で2日間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルション抽出物を塩化メチレンで2回、酢酸エチルで2回抽出した。塩化メチレン抽出物を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。酢酸エチル抽出物を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(2→5→8%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−エチル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(330mg、収率21%)を白色の固体として得た。HRMS (FAB):C28H28NO4 (M+H) 計算値 442.2018; 実測値: 442.2010

【0421】
実施例17
Fmoc−(D,L)−5−イソプロピル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(Fmoc−(D,L)5−iPrAtc−OH)の調製
工程1:
【0422】
【化179】
Figure 0003938690
【0423】
3−(2−イソプロピルフェニル)プロパン酸(1−イソプロピル−2−ヨードベンゼンから3工程で調製、2.01g、10.5mmol)、塩化チオニル(4.30ml、59.0mmol)及びトルエン(40ml)の混合物を2時間還流した。真空下で濃縮して、3−(2−イソプロピルフェニル)プロパノイルクロリドを得て、それを塩化メチレンに取り、粗原料として次に工程に使用した。
【0424】
工程2:
【0425】
【化180】
Figure 0003938690
【0426】
塩化メチレン中の上記の酸塩化物(粗原料、10.5mmol)の溶液を、氷浴で冷却したエーテル(50ml)中のジアゾメタン(1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン6.95gから生成)の溶液にゆっくりと加えた。次に混合物を室温に温め、一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−ジアゾ−4−(2−イソプロピルフェニル)ブタン−2−オン(1.87g、2工程で82%)を鮮黄色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3)δ7.10-7.30 (4H, m, フェニル), 5.21 (1H, 広帯域 s,ジアゾ), 3.15 (1H, m, iPrのCH), 3.00 (2H, t, ベンジル), 2.57 (2H, m), 1.24 (6H, d, iPrの2 CH3)

【0427】
工程3:
【0428】
【化181】
Figure 0003938690
【0429】
塩化メチレン(160ml)中の酢酸ロジウム(II)二量体(20mg、0.091mmol)の混合物に、還流下、塩化メチレン(25ml)中の1−ジアゾ−4−(2−ブロモフェニル)ブタン−2−オン(1.87g、8.65mmol)の溶液を60分間かけてゆっくりと加えた。添加が完了した後、混合物を更に15分間還流した。混合物を室温に冷却し、トリフルオロ酢酸(1.90ml)を加え、混合物を室温で45分間撹拌した。反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチした。層を分離し、塩化メチレン層を再び飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。合わせた水層を塩化メチレンで逆抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、褐色の粗油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、5−イソプロピル−β−テトラロン(1.57g、収率96%)を明黄色の油状物として得た。1H NMR (CDCl3)δ6.93-7.22 (3H, m, フェニル), 3.59 (2H, s, ベンジル), 3.24 (1H, m, iPrのCH), 3.12 (2H, t, ベンジル), 2.52 (2H, t), 1.27 (6H, d, iPrの2 CH3)

【0430】
工程4:
【0431】
【化182】
Figure 0003938690
【0432】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の5−イソプロピル−β−テトラロン(1.57g、8.34mmol)、シアン化カリウム(0.82g、12.6mmol)、炭酸アンモニウム(4.81g、50.1mmol)、エタノール(40ml)及び水(10ml)の混合物を、80℃の油浴で48時間加熱した。室温に冷却した後、褐色のスラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、続いて自然乾燥させて、粗ヒダントインをベージュ色の固体として得て、それを更に精製しないで次の工程に使用した。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.67 (1H, 広帯域 s, NH), 8.30 (1H, 広帯域 s, NH), 6.85-7.32 (3H, m, フェニル), 1.15 (6H, t, CH3); LRMS (エレクトロススプレー): C15H18N2O2, 計算値 258; 実測値: 539 (2M+Na)

【0433】
工程5:
【0434】
【化183】
Figure 0003938690
【0435】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中、水(40ml)中のヒダントイン(粗原料、理論値8.34mmol)、Ba(OH)2.H2O(7.90g、41.7mmol)の混合物を、125℃の油浴で38時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で2時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約50mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、真空下で一晩乾燥させて、ラセミ体の5−イソプロピル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(1.23g、2工程の収率63%)をベージュ色の固体として得た。LRMS (エレクトロスプレー): C14H19NO2, 計算値 233; 実測値: 232 (M-H)

【0436】
工程6:
【0437】
【化184】
Figure 0003938690
【0438】
アセトニトリル(30ml)と水(30ml)中のラセミ体の5−イソプロピル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(250mg、1.07mmol)、トリエチルアミン(1.2ml、8.61mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、2.70g、8.00mmol)の混合物を室温で2日間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(2→5→8%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、ラセミ体のFmoc−5−イソプロピル−2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(208mg、収率43%)をオフホワイトの泡状物として得た。HRMS (FAB): C29H30NO4 (M+H) 計算値 456.2175; 実測値: 456.2184

【0439】
実施例18
Fmoc−4−アミノ−1−フェニルピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−Appc−OH)の調製
工程1:
【0440】
【化185】
Figure 0003938690
【0441】
無水ジオキサン(120mL)中のヨードベンゼン(6.37g、3.5mL、31.2mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(10.32g、9.3mL、72.2mmol、2.3当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(8.0g、83.3mmol、2.7当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91mg、0.1mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(180mg、0.591mmol)を加えた。反応を90℃で26時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5〜75/25)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(6.08g、89%)として得た。1H NMR (CDCl3), 7.25 (ddt, 2H), 6.95 (dd, 2H), 6.84 (t, 1H), 4.00 (s, 4H), 3.32 (t, 4H) and 1.84 (t, 4H); MS (エレクトロスプレー) m/e 220 (M+H), C13H17NO2計算値, 219

【0442】
工程2:
【0443】
【化186】
Figure 0003938690
【0444】
アセトン(100mL)中のケタール(3.22g、15.16mmol)の溶液に、6N塩酸(50mL)を加え、反応を還流下で一晩加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAcに取り、6NNaOH水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、80/20→60/40)により精製して、生成物を黄色の油状物(2.58g、97%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 176 (M+H)+, C11H13NO計算値, 175

【0445】
工程3:
【0446】
【化187】
Figure 0003938690
【0447】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(75mL)と水(25mL)中のケトン(2.53g、14.46mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(12.9g、134.3mmol、9当量)及びシアン化カリウム(2.11g、32.5mmol、2当量)を加えた。混合物を80〜90℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を水で処理し、EtOAc(4×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、分光学的に純粋なヒダントインを白色の固体(3.36g、収率95%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 246 (M+H), C13H15N3O2計算値, 245

【0448】
工程4:
【0449】
【化188】
Figure 0003938690
【0450】
ヒダントイン(3.36g)をNaOH水溶液(6N、100mL)に懸濁し、130℃で2〜3日間加熱した。加水分解が完了した(HPLC)とき、反応混合物を濃HClにより僅かに酸性(pH約6)に中和した。得られたスラリーを濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−1−フェニルピペリジン−4−カルボン酸(APPC)を白色の固体(5.26g、収率>100%、湿潤、無機塩により汚染されている)として得て、それはHPLCによると単一ピークを示し、それを次の工程に直接使用した。MS (エレクトロスプレー) m/e 221 (M+H), C12H16N2O2計算値, 220

【0451】
工程5:
【0452】
【化189】
Figure 0003938690
【0453】
最後の工程の粗アミノ酸APPCをジオキサン(80mL)及び10%Na2CO3水溶液(40mL)に懸濁し、Fmoc−Cl(5.3g、20.57mmol、1.5当量)で処理し、一晩激しく撹拌した。次に反応混合物を濃縮してジオキサンを除去し、6NHClにより僅かに酸性(pH6)に中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc〜CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋なAPPC(4.91g、2工程の合計収率81%)を得た。1H NMR (DMSO-d6), 7.88 (d, 2H), 7.74 (d, 2H), 7.19-7.42 (m, 8H), 4.20-4.31 (m, 3H); HRMS m/z 465.1788, C27H26N2O4Na計算値, 465.1791

【0454】
実施例19
Fmoc−1−アミノ−4−(4−メチルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−4−MeAppc−OH)の調製
工程1:
【0455】
【化190】
Figure 0003938690
【0456】
無水ジオキサン(40mL)中の4−ヨードトルエン(2.12g、9.7mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(2.8mL、3.12g、21.82mmol、2.2当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(2.6g、27.08mmol、2.8当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(44.4mg、0.0485mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(59.0mg、0.194mmol)を加えた。反応を90℃で26時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5〜75/25)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(1.937g、85%)として得た。1H NMR (CDCl3), 7.06 (d, 2H), 6.87 (d, 2H), 3.99 (s, 4H), 3.26 (t, 4H), 2.26 (s, 3H)及び1.85 (t, 4H)

【0457】
工程2:
【0458】
【化191】
Figure 0003938690
【0459】
アセトン(50mL)中のケタール(1.58g、6.79mmol)の溶液に、6N塩酸(25mL)を加え、反応を還流下で一晩加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAcに取り、6NNaOH水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→70/30)により精製して、生成物を黄色の油状物(1.27g、98%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 190 (M+H), C12H15NO計算値, 189

【0460】
工程3:
【0461】
【化192】
Figure 0003938690
【0462】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(60mL)と水(20mL)中のケトン(1.17g、6.18mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(4.74g、49.44mmol、8当量)及びシアン化カリウム(1.01g、15.54mmol、2.5当量)を加えた。混合物を90℃で22時間加熱した。冷却した反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を水で処理し、EtOAc(4×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、分光学的に純粋なヒダントインを白色の固体(1.554g、収率97%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 260 (M+H)+, C14H17N3O2計算値, 259

【0463】
工程4:
【0464】
【化193】
Figure 0003938690
【0465】
ヒダントイン(1.502g)をNaOH水溶液(6N、40mL)に懸濁し、130℃で4日間加熱した。加水分解が完了した(HPLC)とき、反応混合物を濃HClにより僅かに酸性(pH約6)に中和した。得られたスラリーを濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−1−(4−メチルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(4−MeAPPC)を白色の固体(2.10g、収率>100%、湿潤、無機塩により汚染されている)として得て、それはHPLCによると単一ピークを示し、それを次の工程に直接使用した。MS (エレクトロスプレー) m/e 235 (M+H), C13H18N2O2計算値, 234

【0466】
工程5:
【0467】
【化194】
Figure 0003938690
【0468】
最後の工程の粗アミノ酸4−MeAPPCをジオキサン(80mL)及び10%Na2CO3水溶液(40mL)に懸濁し、Fmoc−Cl(2.2g、8.59mmol、1.5当量)で処理し、一晩激しく撹拌した。次に反応混合物を濃縮してジオキサンを除去し、6NHClにより僅かに酸性(pH6)に中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc〜CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋なFmoc−4−MeAPPC(2.16g、2工程の合計収率82%)を得た。1H NMR (DMSO-d6): 7.88 (d, 2H), 7.72 (d, 2H), 7.39 (t, 2H), 7.30 (td, 2H), 6.99 (d, 2H), 6.82 (d, 2H), 2.18 (s, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e 457 (M+H), C28H28N2O4計算値, 456

【0469】
実施例20
Fmoc−4−アミノ−1−(4−クロロフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−4−ClAppc−OH)の調製
工程1:
【0470】
【化195】
Figure 0003938690
【0471】
無水ジオキサン(40mL)中の1−クロロ−4−ヨードベンゼン(2.38g、10.0mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(3.1mL、3.44g、24.0mmol、2.4当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(2.68g、28.0mmol、2.8当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(45.5mg、0.0497mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(61mg、0.20mmol)を加えた。反応を90℃で9時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5〜75/25)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(2.17g、86%)として得た。1H NMR (CDCl3), 7.18 (dt, 2H), 6.85 (dt, 2H), 3.98 (s, 4H), 3.28 (t, 4H)及び1.82 (t, 4H)

【0472】
工程2:
【0473】
【化196】
Figure 0003938690
【0474】
アセトン(75mL)中のケタール(2.123g、8.39mmol)の溶液に、6N塩酸(30mL)を加え、反応を還流下で一晩加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAcに取り、6NNaOH水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5→70/30)により精製して、生成物を黄色の固体(1.515g、86%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 210 (M+H), C11H12ClNO計算値, 209

【0475】
工程3:
【0476】
【化197】
Figure 0003938690
【0477】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(75mL)と水(25mL)中のケトン(1.465g、6.986mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(5.36g、55.88mmol、8当量)及びシアン化カリウム(1.135g、17.46mmol、2.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を水で処理し、EtOAc(4×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、分光学的に純粋なヒダントインを白色の固体(1.817g、収率93%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 280 (M+H), C13H14ClN3O2計算値, 279

【0478】
工程4:
【0479】
【化198】
Figure 0003938690
【0480】
ヒダントイン(1.768g)をNaOH水溶液(6N、50mL)に懸濁し、130℃で4日間加熱した。加水分解が完了した(HPLC)とき、反応混合物を濃HClにより僅かに酸性(pH約6)に中和した。得られたスラリーを濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−1−(4−クロロフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(4−ClAPPC)を白色の固体(2.05g、収率>100%、湿潤、無機塩により汚染されている)として得て、それはHPLCによると単一ピークを示し、それを次の工程に直接使用した。MS (エレクトロスプレー) m/e 253 (M-H), C12H15ClN2O2計算値, 254

【0481】
工程5:
【0482】
【化199】
Figure 0003938690
【0483】
最後の工程の粗アミノ酸4−ClAPPCをジオキサン(100mL)及び10%Na2CO3水溶液(50mL)に懸濁し、Fmoc−Cl(2.0g、7.75mmol、1.2当量)で処理し、一晩激しく撹拌した。次に反応混合物を濃縮してジオキサンを除去し、6NHClにより僅かに酸性(pH6)に中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc〜CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋なFmoc−4−ClAPPC(1.18g、2工程の合計収率81%)を得た。1H NMR (DMSO-d6): 7.87 (d, 2H), 7.71 (d, 2H), 7.39 (td, 2H), 7.30 (td, 2H), 7.20 (d, 2H), 6.92 (d, 2H), 3.44 (d, 2H), 2.93 (t, 2H); MS (エレクトロスプレー) m/e 477 (M+H), C27H25N2O4計算値, 476

【0484】
実施例21
Fmoc−4−アミノ−1−(4−フェノキシフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−4−PhOAppc−OH)の調製
工程1:
【0485】
【化200】
Figure 0003938690
【0486】
無水ジオキサン(40mL)中の1−ヨード−4−フェノキシベンゼン(3.15g、10.6mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(3.3mL、3.66g、25.6mmol、2.4当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(2.85g、29.7mmol、2.8当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(48.5mg、0.053mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(64mg、0.4mmol)を加えた。反応を90℃で9時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5〜80/20)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(2.805g、85%)として得た。1H NMR (CDCl3), 7.26-7.32 (m, 2H), 7.03 (t, 1H), 6.92-6.97 (m, 6H), 4.00 (s, 4H), 3.26 (t, 4H), 1.86 (t, 4H)

【0487】
工程2:
【0488】
【化201】
Figure 0003938690
【0489】
アセトン(90mL)中のケタール(2.755g、8.86mmol)の溶液に、6N塩酸(45mL)を加え、反応を還流下で一晩加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAcで希釈し、6NNaOH水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10〜70/30)により精製して、生成物を黄色の油状物(2.21g、93%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 268 (M+H), C17H17ClNO2計算値, 267

【0490】
工程3:
【0491】
【化202】
Figure 0003938690
【0492】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(80mL)と水(25mL)中のケトン(2.01g、7.52mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(5.78g、60.0mmol、8当量)及びシアン化カリウム(1.22g、18.80mmol、2.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を水で処理し、EtOAc(4×)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、分光学的に純粋なヒダントインを白色の固体(2.34g、収率95%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 338 (M+H), C19H19N3O3計算値, 337

【0493】
工程4:
【0494】
【化203】
Figure 0003938690
【0495】
ヒダントイン(2.28g、6.76mmol)をNaOH水溶液(6N、60mL)に懸濁し、130℃で4日間加熱した。加水分解が完了した(HPLC)とき、反応混合物を濃HClにより僅かに酸性(pH約6)に中和した。得られたスラリーを濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−1−(4−フェノキシフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(4−PhOAPPC)を白色の固体(2.53g、収率>100%、湿潤、無機塩により汚染されている)として得て、それはHPLCによると単一ピークを示し、それを次の工程に直接使用した。MS (エレクトロスプレー) m/e 313 (M+H), C18H20N2O3計算値, 312

【0496】
工程5:
【0497】
【化204】
Figure 0003938690
【0498】
最後の工程の粗4−PhOAPPCをジオキサン(50L)と10%Na2CO3水溶液(50ml)中のFmoc−Cl(2.6g、1.25当量)で処理し、一晩激しく撹拌した。反応混合物を濃縮してジオキサンを除去し、6NHClにより僅かに酸性(pH6)に中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc〜CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋な4−PhOAPPC(2.18g、2工程の合計収率60%)を得た。1H NMR (DMSO-d6): 7.87 (d, 2H), 7.72 (d, 2H), 7.38 (t, 2H), 7.30 (td, 4H), 7.02 (dt, 1H), 6.86-6.96 (m, 6H), 3.35 (m, 2H), 2.94 (t, 2H); MS (エレクトロスプレー) m/e 535 (M+H), C33H30N2O5計算値, 534

【0499】
実施例22
Fmoc−4−アミノ−1−(2−メチルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−2−MeAppc−OH)の調製
工程1:
【0500】
【化205】
Figure 0003938690
【0501】
無水ジオキサン(80mL)中の2−ヨードトルエン(4.36g、2.5mL、20.0mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(6.88g、6.2mL、48.1mmol、2.4当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(5.3g、55.2mmol、2.8当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91mg、0.1mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(122mg、0.4mmol)を加えた。反応を90℃で26時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5〜75/25)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(2.66g、57%)として得た。1H NMR (CDCl3), 7.12-7.18 (m, 2H), 6.94-7.06 (m, 2H), 4.01 (s, 4H), 2.98 (t, 4H)及び1.88 (t, 4H)

【0502】
工程2:
【0503】
【化206】
Figure 0003938690
【0504】
アセトン(70mL)中のケタール(2.66g、11.4mmol)の溶液に、6N塩酸(35mL)を加え、反応を85℃で一晩加熱した。得られた反応を濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAcで希釈し、NaOH(6N)水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10〜70/30)により精製して、生成物を黄色の油状物(2.04g、95%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 190 (M+H), C12H15NO計算値, 189

【0505】
工程3:
【0506】
【化207】
Figure 0003938690
【0507】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(60mL)と水(20mL)中のケトン(1.54g、8.15mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(4.69g、48.9mmol、6当量)及びシアン化カリウム(800g、12.2mmol、1.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(300ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(2.01g、収率95%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 260 (M+H), C14H17N3O2計算値, 259

【0508】
工程4:
【0509】
【化208】
Figure 0003938690
【0510】
無水THF(25mL)中のヒダントイン(1.07g、4.13mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(2.25g、10.32mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(0.63mL、460mg、4.54mmol、1.1当量)及びDMAP(36mg、0.29mmol)を連続して加えた。添加の約15分後、反応は明澄な黄色の溶液になり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(300mL)に取り、1NHCl(3×30mL)、飽和Na2CO3水溶液(2×30mL)及びブライン(2×30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→80/20)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(1.71g、90%)として得た。MS (エレクトロスプレー) m/e 460 (M+H), C24H33N3O6計算値, 459

【0511】
工程5:
【0512】
【化209】
Figure 0003938690
【0513】
ビス−Bocヒダントイン(1.71g、3.72mmol)をDME(23mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(33mL、33mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、相当に明澄な混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、4−アミノ−1−(2−メチルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(2−MeAPPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。次にこの溶液(30mL)を1,4−ジオキサン(30mL)で希釈し、Fmoc−Cl(1.28g、4.96mmol、1.3当量)で処理し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してジオキサンを除去し、1NHClで中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc→CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(1.09g、ビス−Bocヒダントインからの収率64%)を得た。1H NMR (DMSO-d6): 7.87 (d, 2H), 7.74 (d, 2H), 7.40 (td, 2H), 7.31 (td, 2H), 7.12 (m, 2H), 6.97 (d, 1H), 6.92 (td, 1H), 2.72-2.88 (m, 4H) and 2.22 (s, 3H); MS (エレクトロスプレー) m/e 457 (M+H), C28H28N2O4計算値, 456
【0514】
実施例23
Fmoc−4−アミノ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−2−iPrAppc−OH)の調製
工程1:
【0515】
【化210】
Figure 0003938690
【0516】
無水ジオキサン(160mL)中の1−ヨード−2−イソプロピルベンゼン(10.0g、40.7mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(12.0mL、13.3g、93.0mmol、2.3当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(10.0g、104.2mmol、2.6当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(180mg、0.197mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(244mg、0.80mmol)を加え、反応を90℃で26時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去し、水で処理し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5→75/25)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(3.61g、収率35%)として得た。MS m/z 262 (M+H), C16H23NO2計算値, 261

【0517】
工程2:
【0518】
【化211】
Figure 0003938690
【0519】
アセトン(90mL)中のケタール(3.24g、12.4mmol)の溶液に、6N塩酸(45mL)を加え、反応を還流下で一晩加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去し、残渣をEtOAcで希釈し、NaOH(6N)水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→70/30)により精製して、生成物を黄色の油状物(2.42g、89%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.27 (m, 1H), 7.04-7.19 (m, 3H), 3.58 (m, 1H), 3.20 (t, 4H), 2.60 (t, 4H)及び1.25 (d, 6H); MS m/z 218 (M+H), C14H19NO計算値, 217

【0520】
工程3:
【0521】
【化212】
Figure 0003938690
【0522】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(90mL)と水(20mL)中のケトン(2.30g、10.6mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(8.1g、84.3mmol、8当量)及びシアン化カリウム(1.72g、26.5mmol、2.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(400ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(2.78g、収率91%)として得た。MS m/z 288 (M+H),C16H21N3O2計算値, 287

【0523】
工程4:
【0524】
【化213】
Figure 0003938690
【0525】
無水THF(100mL)中のヒダントイン(2.74g、9.54mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(5.2g、24.24mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(1.5mL、1.07g、10.5mmol、1.1当量)及びDMAP(46mg、0.29mmol)を連続して加えた。添加の約15分後、反応は明澄な黄色の溶液になり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(300mL)に取り、ブライン(3×30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→80/20)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(4.39g、収率94%)として得た。MS m/z 488 (M+H), C26H37N3O6計算値, 487

【0526】
工程5:
【0527】
【化214】
Figure 0003938690
【0528】
ビス−Bocヒダントイン(2.34g、4.8mmol)をDME(30mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(45mL、45mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、相当に明澄な混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、4−アミノ−1−(2−イソプロピルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(2−iPrAPPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。次にこの溶液(約45mL)を1,4−ジオキサン(45mL)で希釈し、Fmoc−Cl(1.78g、6.89mmol、1.5当量)で処理し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してジオキサンを除去し、1NHClで中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc→CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(1.46g、ビス−Bocヒダントインからの収率63%)を得た。HRMS m/z 507.2263, C30H32N2O4Na計算値, 507.2260

【0529】
実施例24
Fmoc−4−アミノ−1−(3−メチルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−2−MeAppc−OH)の調製
工程1:
【0530】
【化215】
Figure 0003938690
【0531】
無水ジオキサン(80mL)中の3−ヨードトルエン(4.36g、2.6mL、20.0mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(6.88g、6.2mL、48.1mmol、2.4当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(5.3g、55.2mmol、2.8当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91mg、0.1mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(122mg、0.4mmol)を加えた。反応を90℃で26時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去した。残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5〜75/25)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(3.21g、69%)として得た。
【0532】
工程2:
【0533】
【化216】
Figure 0003938690
【0534】
アセトン(20mL)中のケタール(1.25g、5.36mmol)の溶液に、6N塩酸(10mL)を加え、反応を還流下で一晩加熱した。得られた反応を濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAcで希釈し、NaOH(6N)水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10〜70/30)により精製して、生成物を黄色の油状物(843mg、収率83%)として得た。MS m/z 190 (M+H), C12H15NO計算値, 189

【0535】
工程3:
【0536】
【化217】
Figure 0003938690
【0537】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(45mL)と水(15mL)中のケトン(763g、4.03mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(3.09g、32.21mmol、8当量)及びシアン化カリウム(675mg、10.38mmol、2.5当量)を加えた。混合物を80〜90℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(200ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(930mg、収率89%)として得た。MS m/z 260 (M+H), C14H17N3O2計算値, 259

【0538】
工程4:
【0539】
【化218】
Figure 0003938690
【0540】
無水THF(22mL)中のヒダントイン(780mg、3.012mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(1.64g、7.52mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(0.42mL、305mg、3.01mmol、1.0当量)及びDMAP(20mg、0.164mmol)を連続して加えた。添加の約5分後、反応は明澄な黄色の溶液になり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(300mL)に取り、ブライン(3×30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→80/20)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(1.37g、定量収率)として得た。HRMS m/z 482.2261 (M+Na), C24H33N3O6Na計算値, 482.2267

【0541】
工程5:
【0542】
【化219】
Figure 0003938690
【0543】
ビス−Bocヒダントイン(1.29g、2.818mmol)をDME(20mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(25mL、25mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、相当に明澄な混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、4−アミノ−1−(3−メチルフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(3−MeAPPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。次にこの溶液(30mL)を1,4−ジオキサン(30mL)で希釈し、Fmoc−Cl(1.46mg、5.65mmol、2.0当量)で処理し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してジオキサンを除去し、1NHClで中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc→CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(1.002g、ビス−Bocヒダントインからの収率78%)を得た。HRMS m/z 479.1940 (M+Na), C28H28N2O4Na計算値, 479.1947
【0544】
実施例25
Fmoc−4−アミノ−1−(3−メトキシフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(Fmoc−3−MeOAppc−OH)の調製
工程1:
【0545】
【化220】
Figure 0003938690
【0546】
無水ジオキサン(80mL)中の3−ヨードアニソール(4.68g、2.4mL、20.0mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ〔4.5〕デカン(6.2mL、6.88g、48.1mmol、2.4当量)及びナトリウムtert−ブトキシド(5.3g、55.2mmol、2.8当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91mg、0.1mmol)及びトリ−o−トリルホスフィン(122mg、0.4mmol)を加え、反応を90℃で26時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮して溶媒を除去し、残渣を水で処理し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、95/5〜75/25)により精製して、純粋な生成物を僅かに黄色の固体(3.10g、収率62%)として得た。MS m/z (M+H), 250 (M+H), C14H19NO3計算値, 249

【0547】
工程2:
【0548】
【化221】
Figure 0003938690
【0549】
アセトン(90mL)中のケタール(3.10g、12.45mmol)の溶液に、6N塩酸(45mL)を加え、反応を還流下で一晩加熱した。得られた反応を濃縮して溶媒を除去した。残渣をEtOAcで希釈し、NaOH(6N)水溶液で中和した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10〜70/30)により精製して、生成物を黄色の油状物(2.53g、収率99%)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.20 (m, 1H), 6.58 (d, 1H), 6.39-6.56 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.59 (m, 4H)及び2.58 (m, 4H)

【0550】
工程3:
【0551】
【化222】
Figure 0003938690
【0552】
耐圧ガラス瓶中、エタノール(60mL)と水(20mL)中のケトン(1.81g、8.82mmol)の溶液に、炭酸アンモニウム(6.77g、70.52mmol、8当量)及びシアン化カリウム(1.14g、17.6mmol、2.0当量)を加えた。混合物を80〜90℃で18時間加熱した。冷却した反応混合物を氷水(200ml)に加え、30分間激しく撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過し、水で十分に洗浄し、乾燥させて、ヒダントインを白色の固体(2.23g、収率92%)として得た。MS m/z 276 (M+H), C14H17N3O3計算値, 275

【0553】
工程4:
【0554】
【化223】
Figure 0003938690
【0555】
無水THF(50mL)中のヒダントイン(1.10g、4.00mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(2.18g、10.0mmol、2.5当量)、トリエチルアミン(0.62mL、445mg、4.4mmol、1.1当量)及びDMAP(20mg、0.164mmol)を連続して加えた。添加の約15分後、反応は明澄な黄色の溶液になり、それを室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して固体を得て、それを次にEtOAc(300mL)に取り、ブライン(3×30mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。明黄色の粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、90/10→80/20)により精製して、純粋なビス−Bocヒダントインを白色の固体(1.90g、定量収率)として得た。1H NMR (CDCl3): 7.16 (t, 1H), 6.57 (d, 1H), 6.24 (s, 1H), 6. 19 (d, 1H), 3.77 (s, 3H), 1.58 (s, 9H), 1.42 (s, 9H); MS m/z 476 (M+H), C24H33N3O7計算値, 475

【0556】
工程5:
【0557】
【化224】
Figure 0003938690
【0558】
ビス−Bocヒダントイン(1.06g、2.23mmol)をDME(20mL)に溶解して、明澄な溶液を得た。この溶液に1NNaOH(20mL、20mmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌して、相当に明澄な混合物を得た。HPLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮してDMEを除去し、Et2Oで抽出した。精製をしないで、4−アミノ−1−(3−メトキシフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(3−MeOAPPC)を含有する得られた水層を、6NHClで処理してpHを11〜12に調整した。次にこの溶液(35mL)を1,4−ジオキサン(35mL)で希釈し、Fmoc−Cl(755mg、2.93mmol、1.3当量)で処理し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してジオキサンを除去し、1NHClで中和し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc→CH2Cl2/MeOH)により精製して、純粋な生成物を白色の固体(668mg、ビス−Bocヒダントインからの収率63%)を得た。1H NMR (CDCl3): 7.83 (d, 2H), 7.72 (d, 2H), 7.41 (td, 2H), 7.34 (dt, 2H), 7.16 (t, 1H), 6.52 (d, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.36 (d, 1H), 4.25 (m, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.23-3.40 (m, 2H), 2.96 (t, 2H)及び1.86-2.18 (m, 4H); HRMS m/z 495.1901 (M+Na), C28H28N2O5Na計算値, 495.1896

【0559】
実施例26
Fmoc−1−アミノ−4−シクロヘキシルシクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−Achc−OH)の調製
工程1:
【0560】
【化225】
Figure 0003938690
【0561】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の4−シクロヘキシルシクロヘキサノン(3.00g、16.6mmol)、シアン化カリウム(1.63g、25.0mmol)、炭酸アンモニウム(9.59g、99.8mmol)、エタノール(75ml)及び水(15ml)の混合物を、80℃の油浴で15時間加熱した。室温に冷却した後、白色のスラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、自然乾燥させて、ヒダントイン(6.10g、依然として湿潤、収率>100%)を白色の固体として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.52 (1H, 広帯域, NH), 8.43 (1H, 広帯域 s, NH), 0.80-1.80 (20H, m); LRMS (APCI): C14H2 2N2O2, 計算値 250; 実測値: 249 (M-H), 251 (M+H)

【0562】
工程2:
【0563】
【化226】
Figure 0003938690
【0564】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中のヒダントイン(1.39g、5.55mmol)及び6N水酸化ナトリウム溶液(50ml)の混合物を130℃の油浴で2日間加熱した。反応混合物を氷浴で冷却し、濃塩酸を使用して約pH7に中和した。白色のスラリーを濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いして、粗1−アミノ−4−シクロヘキシルシクロヘキサン−1−カルボン酸(48.3g、湿潤、無機塩を含有、収率>100%)を得た。LRMS (エレクトロスプレー): C13H23NO2, 計算値 225; 実測値: 226 (M+H)

【0565】
工程3:
【0566】
【化227】
Figure 0003938690
【0567】
アセトニトリル(75ml)と水(75ml)中の粗1−アミノ−4−シクロヘキシルシクロヘキサン−1−カルボン酸(48.3g、理論値5.55mmol)、トリエチルアミン(1.0ml、7.17mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、2.43g、7.20mmol)の混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを塩化メチレンで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(1→5→8%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、Fmoc−1−アミノ−4−trans−シクロヘキシルシクロヘキサン−1−カルボン酸(250mg、2工程の収率10%)を得た。HRMS (FAB): C28H34NO4 (M+H) 計算値 448.2488; 実測値: 448.2497

【0568】
実施例27
Fmoc−1−アミノ−4,4−ジフェニルシクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−Adpc−OH)の調製
【0569】
工程1:
【0570】
【化228】
Figure 0003938690
【0571】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の4,4−ジフェニルシクロヘキサノン(Freeman, P.K. et. al. J. Org. Chem. 1989, 54, 782-789の手順に従って4,4−ジフェニルシクロヘキセノンの水素化により調製)(1.55g、6.19mmol)、シアン化カリウム(0.65g、9.97mmol)、炭酸アンモニウム(3.60g、37.5mmol)、エタノール(48ml)及び水(12ml)の混合物を80℃の油浴で24時間加熱した。室温に冷却した後、白色のスラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過し、自然乾燥させて、ヒダントイン(1.89g、収率95%)を白色の固体として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.57 (1H, 広帯域, NH), 8.59 (1H, 広帯域 s, NH), 7.00-7.50 (10H, m, フェニル); LRMS (エレクトロスプレー): C20H20N2O2, 計算値 320; 実測値: 319 (M-H)

【0572】
工程2:
【0573】
【化229】
Figure 0003938690
【0574】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中のヒダントイン(1.88g、5.87mmol)、水酸化バリウム一水和物(5.60g、29.6mmol)及び水(100ml、超希薄)の混合物を、105℃の油浴で2日間加熱した。更なる水酸化バリウム一水和物(5.60g、29.6mmol)を加え、混合物を105℃の油浴で更に24時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で2時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約30mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、真空下で一晩乾燥させて、粗1−アミノ−4,4−ジフェニルシクロヘキサン−1−カルボン酸(0.52g、収率30%)を白色の固体として得た。LRMS (エレクトロスプレー): C19H21NO2, 計算値 295; 実測値: 294 (M-H), 296 (M+H)

【0575】
工程3:
【0576】
【化230】
Figure 0003938690
【0577】
アセトニトリル(25ml)と水(25ml)中の粗1−アミノ−4,4−ジフェニルシクロヘキサン−1−カルボン酸(510mg、1.73mmol)、トリエチルアミン(0.37ml、2.65mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、880mg、2.61mmol)の混合物を室温で一晩撹拌した。反応のTLC分析は、出発材料であるアミノ酸の存在を示した。9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(200mg)及びアセトニトリル(5ml)を加え、混合物を室温で更に24時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のアセトニトリルを除去し、10%クエン酸水溶液でpH約3に酸性化し、白色のエマルションを酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗油状物を得て、それをカラムクロマトグラフィー(1→4→8%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、Fmoc−1−アミノ−4,4−ジフェニルシクロヘキサン−1−カルボン酸(350mg、収率39%)を白色の固体として得た。HRMS (FAB): C34H32NO4 (M+H) 計算値 518.2331; 実測値: 518.231

【0578】
実施例28
Fmoc−1−アミノ−4−trans−t−ブチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(Fmoc−Abc−OH)の調製
工程1:
【0579】
【化231】
Figure 0003938690
【0580】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中の4−t−ブチルシクロヘキサノン(2.00g、13.0mmol)、シアン化カリウム(1.27g、19.5mmol)、炭酸アンモニウム(7.48g、77.8mmol)、エタノール(60ml)及び水(12ml)の混合物を、80℃の油浴で15時間加熱した。室温に冷却した後、白色のスラリーを氷水に注ぎ、室温で2〜3時間撹拌した。濾過して、ヒダントイン(2.78g、収率96%)を白色の固体として得て、それを粗原料として次の工程に使用した。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.52 (1H, 広帯域, NH), 8.50 (1H, 広帯域 s, NH), 0.81 (9H, s, t-Bu)

【0581】
工程2:
【0582】
【化232】
Figure 0003938690
【0583】
密閉した厚肉耐圧フラスコ中のヒダントイン(2.78g、12.4mmol)、水酸化バリウム一水和物(11.74g、62.0mmol)及び水(50ml)の混合物を、120℃の油浴で2日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、激しく撹拌しながら、4N硫酸を使用して約pH3に酸性化した。懸濁液を沸騰水浴中で1時間撹拌し、室温に冷却した。白色の懸濁液を濾過し、沈殿物を水ですすぎ洗いした。合わせた濾液と洗液を真空下で約30mlに濃縮した。濃水酸化アンモニウム溶液で中和して白色の沈殿物を得て、それを濾過し、水で洗浄し、真空下で一晩乾燥させて、1−アミノ−4−trans−t−ブチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(2.10g、収率85%)を白色の固体として得た。
【0584】
工程3:
【0585】
【化233】
Figure 0003938690
【0586】
ジオキサン(150ml)と10%炭酸ナトリウム溶液(120ml)中の粗1−アミノ−4−trans−t−ブチルシクロヘキシル−1−カルボン酸(2.10g、10.54mmol)、9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカルボナート(Fmoc−OSu、6.33g、7.20mmol)の混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して大部分のジオキサンを除去し、3NHClでpH約3に酸性化し、白色のエマルションを塩化メチレンで2回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して粗原料を得て、それをカラムクロマトグラフィー(1→4→5%メタノール/塩化メチレンで溶離)により精製して、Fmoc−1−アミノ−4−trans−t−ブチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(1.42g、収率32%)を得た。HRMS (FAB): C26H32NO4 (M+H) 計算値 422.2331; 実測値: 422.23

【0587】
実施例29
Fmoc−リンカー−BHA樹脂の調製
ベンズヒドリルアミンコポリスチレン−1%ジビニルベンゼン架橋樹脂(10.0g、9.3当量、100〜200ASTMメッシュ、Advanced ChemTech)をCH2Cl2 100mL中で膨張させ、濾過し、それぞれ100mlのCH2Cl2、6%DIPEA/CH2Cl2(2回)、CH2Cl2(2回)で連続して洗浄した。樹脂を、25%DMF/CH2Cl2 100mL中のp−〔(R,S)−α−〔1−(9H−フルオレン−9−イル)メトキシホルムアミド〕−2,4−ジメトキシベンジル〕フェノキシ酢酸(Fmoc−リンカー)(7.01g、13.0mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.16g、16.0mmol)及びジイソプロピルカルボジイミド(2.04ml、13.0mmol)により室温で24時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ100mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール(2回)、DMF及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。カイザーニンヒドリン分析は陰性であった。樹脂を真空下で乾燥させて、Fmoc−リンカー−BHA樹脂16.12gを得た。この樹脂の一部分(3.5mg)をFmoc脱保護に付し、定量UV分析は、0.56mmol/gのローディングを示した。
【0588】
実施例30
Bu−His−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2の調製
【0589】
【化234】
Figure 0003938690
【0590】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−His(Trt)(300mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、Bu−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0591】
Bu−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体130mgを得た。
【0592】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末52mg(34%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C38H50N12O6, 計算値: 770, 実測値: m/z (771 M+H)

【0593】
実施例31
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0594】
【化235】
Figure 0003938690
【0595】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0596】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0597】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末61mg(36%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H60N10O6, 計算値: 849, 実測値: m/z (850 M+H)

【0598】
実施例32
フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0599】
【化236】
Figure 0003938690
【0600】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸(82mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0601】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体155mgを得た。
【0602】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(31%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C49H58N10O6, 計算値: 883, 実測値: m/z (884 M+H)

【0603】
実施例33
Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0604】
【化237】
Figure 0003938690
【0605】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)をそれぞれ用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/DMF中のn−ブチルイソシアナート(5当量)で12時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチルウレア−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0606】
ブチルウレア−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体135mgを得た。
【0607】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(31%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H61N11O6, 計算値: 864, 実測値: m/z (865 M+H)

【0608】
実施例34
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−NH2の調製
【0609】
【化238】
Figure 0003938690
【0610】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、4カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−テトラペプチド樹脂600mgを得た。
【0611】
ペンチル−テトラペプチド樹脂をジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体110mgを得た。
【0612】
この物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の粉末40mg(25%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C44H57N9O5, 計算値: 792, 実測値: m/z (793 M+H)

【0613】
実施例35
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0614】
【化239】
Figure 0003938690
【0615】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−2−Nal(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0616】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0617】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末61mg(36%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C48H61N9O6, 計算値: 860, 実測値: m/z (861 M+H)

【0618】
実施例36
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0619】
【化240】
Figure 0003938690
【0620】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酢酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0621】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体144mgを得た。
【0622】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(32%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C47H59N9O6, 計算値: 846, 実測値: m/z (847 M+H)

【0623】
実施例37
Ac−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0624】
【化241】
Figure 0003938690
【0625】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酢酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、Ac−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0626】
Ac−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体150mgを得た。
【0627】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末62mg(38%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C45H55N9O6, 計算値: 818, 実測値: m/z (819 M+H)

【0628】
実施例38
Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0629】
【化242】
Figure 0003938690
【0630】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/DMF中のn−ブチルイソシアナート(5当量)で12時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0631】
ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体135mgを得た。
【0632】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(3.1%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C48H62N10O6, 計算値: 875, 実測値: m/z (876 M+H)

【0633】
実施例39
ベンゾイル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0634】
【化243】
Figure 0003938690
【0635】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/DMF中の無水安息香酸で12時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ベンゾイル−Pentaペプチド樹脂570mgを得た。
【0636】
ベンゾイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体130mgを得た。
【0637】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末50mg(28%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C50H57N9O6, 計算値: 880, 実測値: m/z (881 M+H)

【0638】
実施例40
3−カルボキシルプロパノイル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0639】
【化244】
Figure 0003938690
【0640】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のコハク酸(71mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、3−カルボキシプロパノイル−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0641】
3−カルボキシプロパノイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体136mgを得た。
【0642】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末52mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C47H57N9O8, 計算値: 876, 実測値: m/z (877 M+H)
【0643】
実施例41
フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0644】
【化245】
Figure 0003938690
【0645】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸(82mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0646】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体132mgを得た。
【0647】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末49mg(29%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C51H59N9O6, 計算値: 894, 実測値: m/z (895 M+H)

【0648】
実施例42
Penta−4−ClApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0649】
【化246】
Figure 0003938690
【0650】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−ClApc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチルPentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0651】
ペンチルPentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体141mgを得た。
【0652】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末45mg(26%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C46H59N10O6Cl, 計算値: 883, 実測値: m/z (884 M+H)

【0653】
実施例43
Penta−4−HOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0654】
【化247】
Figure 0003938690
【0655】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−HOApc(280mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0656】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体150mgを得た。
【0657】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(31%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H60N10O7, 計算値: 865, 実測値: m/z (866 M+H)

【0658】
実施例44
Penta−4−MeOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0659】
【化248】
Figure 0003938690
【0660】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−MeOApc(300mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0661】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体152mgを得た。
【0662】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末59mg(33%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C47H62N10O7, 計算値: 879, 実測値:880 m/z (M+H)

【0663】
実施例45
Penta−3−MeOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0664】
【化249】
Figure 0003938690
【0665】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−3−MeOApc(300mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0666】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体152mgを得た。
【0667】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末59mg(33%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C47H62N10O7, 計算値: 879, 実測値:880 m/z (M+H)
【0668】
実施例46
Penta−4−EtOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0669】
【化250】
Figure 0003938690
【0670】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−EtOApc(320mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂615mgを得た。
【0671】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体160mgを得た。
【0672】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末63mg(35%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C48H64N10O7, 計算値: 893, 実測値:894 m/z (M+H)

【0673】
実施例47
Penta−4−iPrOApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0674】
【化251】
Figure 0003938690
【0675】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−iPrOApc(285mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0676】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0677】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末45mg(26%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C49H66N10O7, 計算値: 907, 実測値: m/z (908 M+H)

【0678】
実施例48
Penta−4−MeApc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0679】
【化252】
Figure 0003938690
【0680】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−MeApc(280mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂590mgを得た。
【0681】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体139mgを得た。
【0682】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末51mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C4 7H62N10O6, 計算値: 863, 実測値: m/z (864 M+H)

【0683】
実施例49
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Sar−NH2
【0684】
【化253】
Figure 0003938690
【0685】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Sar(187mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0686】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体175mgを得た。
【0687】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末69mg(40%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C47H62N10O6, 計算値: 863, 実測値:864 m/z (M+H)

【0688】
実施例50
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチル(2)Nal−Gly−NH2
【0689】
【化254】
Figure 0003938690
【0690】
実施例29の手順を使用して合成したFmoc−リンカー−BHA樹脂(700mg、0.385mmol)を、プロトコール1で示したようにDIC/HOBTカップリング条件を使用する固相合成に付し、洗浄を実施した。DIC(5当量)、HOBT(2.5当量)をカップリング剤として、そしてFmoc−アミノ酸(2.5当量)を使用して全てのアミノ酸カップリングを実施した。それぞれのペプチドカップリングの後、樹脂をプロトコール1に示した洗浄工程1〜6に付した。それぞれ1回のFmoc−Gly(286mg、0.96mmol)、続くFmoc−(2)Nal(421mg、0.96mmol)による2カップリングサイクルを実施した。2−Nal残渣からFmocを除去した後、DMF中の2−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(5当量、426mg、1.93mmol)とDIPEA(5当量)を塩基として使用して、得られたアミンをその2−ニトロベンゼンスルホニル誘導体に変換した。DMF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたスルホンアミドを、THF中のトリフェニルホスフィン(5当量、505mg、1.93mmol)、N,N−ジエチルアゾジカルボキシラート(5当量、303μl、1.93mmol)及びメタノール(10当量、156μl、3.85mmol)を使用するメチル化に付した。THF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(5×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。次にDMF中の1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデク−7−エン(3当量、173μl、1.16mmol)、2−メルカプトエタノール(5当量、135μl、1.93mmol)を使用して2−ニトロベンゼンスルホニル基を除去した。DMF(3×30ml)、イソプロパノール(3×30ml)、続いてエチルエーテル(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたN−Me−(2)Nal残渣を、1サイクルがそれぞれFmoc−Arg(Pmc)(638mg、0.96mmol)、Fmoc−(D)Phe(373mg、0.96mmol)及びFmoc−Apc(170mg、0.96mmol)を用いた、3カップリングサイクルに付した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF 15ml中の無水吉草酸300μl、ピリジン245μlで5時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ30mlのDMF(3回)、イソプロパノール、CH2Cl2(3回)及びエチルエーテル(3回)により連続して洗浄した。得られたペンチルペプチド樹脂を真空下で乾燥させ、1%水を含むCH2Cl2中の60%トリフルオロ酢酸7ml、及びトリエチルシラン(10当量、3.85mmol)615mlで160分間処理した。樹脂を濾別し、CH2Cl2約5〜7mlで洗浄し、濾液をSavant高速真空ポンプ(speed vacuum pump)で濃縮して、粗生成物を得た。
【0691】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末30mg(約10%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C49H63N9O6, 計算値: 873, 実測値: m/z (874 M+H)

【0692】
実施例51
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチル(2)Nal−NH2
【0693】
【化255】
Figure 0003938690
【0694】
実施例29の手順を使用して合成したFmoc−リンカー−BHA樹脂(700mg、0.385mmol)を、プロトコール1で示したようにDIC/HOBTカップリング条件を使用する固相合成に付し、洗浄を実施した。DIC(5当量)、HOBT(2.5当量)をカップリング剤として、そしてFmoc−アミノ酸(2.5当量)を使用して全てのアミノ酸カップリングを実施した。それぞれのペプチドカップリングの後、樹脂をプロトコール1に示した洗浄工程1〜6に付した。1カップリングサイクルをFmoc−(2)Nal(421mg、0.96mmol)で実施した。(2)Nal残渣からFmocを除去した後、DMF中の2−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(5当量、426mg、1.93mmol)とDIPEA(5当量)を塩基として使用して、得られたアミンをその2−ニトロベンゼンスルホニル誘導体に変換した。DMF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたスルホンアミドを、THF中のトリフェニルホスフィン(5当量、505mg、1.93mmol)、N,N−ジエチルアゾジカルボキシラート(5当量、303μl、1.93mmol)及びメタノール(10当量、156μl、3.85mmol)を使用してメチル化に付した。THF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(5×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。次にDMF中の1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデク−7−エン(3当量、173μl、1.16mmol)、2−メルカプトエタノール(5当量、135μl、1.93mmol)を使用して2−ニトロベンゼンスルホニル基を除去した。DMF(3×30ml)、イソプロパノール(3×30ml)、続いてエチルエーテル(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたN−Me−(2)Nal残渣を、1サイクルがそれぞれFmoc−Arg(Pmc)(638mg、0.96mmol)、Fmoc−(D)Phe(373mg、0.96mmol)及びFmoc−Apc(170mg、0.96mmol)を用いた、3カップリングサイクルに付した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF 15ml中の無水吉草酸300μl、ピリジン245μlで5時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ30mlのDMF(3回)、イソプロパノール、CH2Cl2(3回)及びエチルエーテル(3回)により連続して洗浄した。得られたペンチルペプチド樹脂を真空下で乾燥させ、1%水を含むCH2Cl2中の60%トリフルオロ酢酸7ml、及びトリエチルシラン(10当量、3.85mmol)615mlで160分間処理した。樹脂を濾別し、CH2Cl2約5〜7mlで洗浄し、濾液をSavant高速真空ポンプで濃縮して、粗生成物を得た。
【0695】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末43mg(約14%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C47H60N8O5, 計算値: 817, 実測値: m/z (818 M+H)
【0696】
実施例52
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチルTrp−Gly−NH2
【0697】
【化256】
Figure 0003938690
【0698】
実施例29の手順を使用して合成したFmoc−リンカー−BHA樹脂(700mg、0.385mmol)を、プロトコール1で示したようにDIC/HOBTカップリング条件を使用する固相合成に付し、洗浄を実施した。DIC(5当量)、HOBT(2.5当量)をカップリング剤として、そしてFmoc−アミノ酸(2.5当量)を使用して全てのアミノ酸カップリングを実施した。それぞれのペプチドカップリングの後、樹脂をプロトコール1に示した洗浄工程1〜6に付した。それぞれ1回のFmoc−Gly(286mg、0.96mmol)、続くFmoc−Trp(461mg、0.96mmol)による2カップリングサイクルを実施した。Trp残渣からFmocを除去した後、DMF中の2−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(5当量、426mg、1.93mmol)とDIPEA(5当量)を塩基として使用して、得られたアミンをその2−ニトロベンゼンスルホニル誘導体に変換した。DMF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたスルホンアミドを、THF中のトリフェニルホスフィン(5当量、505mg、1.93mmol)、N,N−ジエチルアゾジカルボキシラート(5当量、303μl、1.93mmol)及びメタノール(10当量、156μl、3.85mmol)を使用してメチル化に付した。THF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(5×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。次にDMF中の1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデク−7−エン(3当量、173μl、1.16mmol)、2−メルカプトエタノール(5当量、135μl、1.93mmol)を使用して2−ニトロベンゼンスルホニル基を除去した。DMF(3×30ml)、イソプロパノール(3×30ml)、続いてエチルエーテル(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたN−MeTrp残渣を、1サイクルがそれぞれFmoc−Arg(Pmc)(638mg、0.96mmol)、Fmoc−(D)Phe(373mg、0.96mmol)及びFmoc−Apc(170mg、0.96mmol)を用いた、3カップリングサイクルに付した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF 15ml中の無水吉草酸300μl、ピリジン245μlで5時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ30mlのDMF(3回)、イソプロパノール、CH2Cl2(3回)及びエチルエーテル(3回)により連続して洗浄した。得られたペンチルペプチド樹脂を真空下で乾燥させ、1%水を含むCH2Cl2中の60%トリフルオロ酢酸7ml、及びトリエチルシラン(10当量、3.85mmol)615mlで処理した。樹脂を濾別し、CH2Cl2約5〜7mlで洗浄し、濾液をSavant高速真空ポンプで濃縮して、粗生成物を得た。
【0699】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末30mg(約10%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C47H62N10O6, 計算値: 863, 実測値: m/z (864 M+H)

【0700】
実施例53
Penta−Apc−(D)Phe−Arg−N−メチルTrp−NH2
【0701】
【化257】
Figure 0003938690
【0702】
実施例29の手順を使用して合成したFmoc−リンカー−BHA樹脂(700mg、0.385mmol)を、プロトコール1で示したようにDIC/HOBTカップリング条件を使用する固相合成に付し、洗浄を実施した。DIC(5当量)、HOBT(2.5当量)をカップリング剤として、そしてFmoc−アミノ酸(2.5当量)を使用して全てのアミノ酸カップリングを実施した。それぞれのペプチドカップリングの後、樹脂をプロトコール1に示した洗浄工程1〜6に付した。1カップリングサイクルをFmoc−Trp(461mg、0.96mmol)で実施した。Trp残渣からFmocを除去した後、DMF中の2−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(5当量、426mg、1.93mmol)とDIPEA(5当量)を塩基として使用して、得られたアミンをその2−ニトロベンゼンスルホニル誘導体に変換した。DMF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたスルホンアミドを、THF中のトリフェニルホスフィン(5当量、505mg、1.93mmol)、N,N−ジエチルアゾジカルボキシラート(5当量、303μl、1.93mmol)及びメタノール(10当量、156μl、3.85mmol)を使用してメチル化に付した。THF(6×30ml)、続いてCH2Cl2(5×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。次にDMF中の1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデク−7−エン(3当量、173μl、1.16mmol)、2−メルカプトエタノール(5当量、135μl、1.93mmol)を使用して2−ニトロベンゼンスルホニル基を除去した。DMF(3×30ml)、イソプロパノール(3×30ml)、続いてエチルエーテル(3×30ml)を使用して洗浄を実施し、樹脂を真空下で乾燥させた。得られたN−MeTrp残渣を、1サイクルがそれぞれFmoc−Arg(Pmc)(638mg、0.96mmol)、Fmoc−(D)Phe(373mg、0.96mmol)及びFmoc−Apc(170mg、0.96mmol)を用いた、3カップリングサイクルに付した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF 15ml中の無水吉草酸300μl、ピリジン245μlで5時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ30mlのDMF(3回)、イソプロパノール、CH2Cl2(3回)及びエチルエーテル(3回)により連続して洗浄した。得られたペンチルペプチド樹脂を真空下で乾燥させ、1%水を含むCH2Cl2中の60%トリフルオロ酢酸7ml、及びトリエチルシラン(10当量、3.85mmol)615mlで160分間処理した。樹脂を濾別し、CH2Cl2約5〜7mlで洗浄し、濾液をSavant高速真空ポンプで濃縮して、粗生成物を得た。
【0703】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末43mg(14%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー: C45H59N9O5, 計算値: 806, 実測値: m/z (807 M+H)

【0704】
実施例54
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Ala−NH2
【0705】
【化258】
Figure 0003938690
【0706】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Ala(187mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0707】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0708】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末61mg(36%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H60N10O6, 計算値: 849, 実測値: m/z (850 M+H)

【0709】
実施例55
Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Ala−NH2
【0710】
【化259】
Figure 0003938690
【0711】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Ala(187mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中のn−ブチルイソシアナート(5当量)で30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、Bu−カルバモイル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0712】
Bu−カルバモイルペンタペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体143mgを得た。
【0713】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末65mg(37%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C47H63N11O6, 計算値: 878, 実測値: m/z (879 M+H)

【0714】
実施例56
フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−Ala−NH2
【0715】
【化260】
Figure 0003938690
【0716】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Ala(187mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸(82mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0717】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体138mgを得た。
【0718】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末53mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C50H60N10O6, 計算値: 897, 実測値: m/z (898 M+H)

【0719】
実施例57
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−β−Ala−NH2
【0720】
【化261】
Figure 0003938690
【0721】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−β−Ala(186mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/DMF中の無水酪酸で12時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0722】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体135mgを得た。
【0723】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(32%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H60N10O6, 計算値: 848, 実測値: m/z (850 M+H)
【0724】
実施例58
Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−β−Ala−NH2
【0725】
【化262】
Figure 0003938690
【0726】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のEBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−β−Ala(186mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/DMF中のn−ブチルイソシアナート(5当量)で12時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0727】
ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体135mgを得た。
【0728】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(31%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C47H63N11O6 計算値: 878, 実測値: m/z (879 M+H)

【0729】
実施例59
フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−β−Ala−NH2
【0730】
【化263】
Figure 0003938690
【0731】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−β−Ala(186mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸(82mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0732】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体129mgを得た。
【0733】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末49mg(27%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C50H60N10O6, 計算値: 897, 実測値: m/z (898 M+H)

【0734】
実施例60
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2
【0735】
【化264】
Figure 0003938690
【0736】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0737】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0738】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末47mg(26%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C50H60N10O6, 計算値: 897, 実測値: m/z (898 M+H)

【0739】
実施例61
Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2
【0740】
【化265】
Figure 0003938690
【0741】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中のn−ブチルイソシアナート(5当量)で30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0742】
ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体152mgを得た。
【0743】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C51H63N11O6, 計算値: 926, 実測値: m/z (927 M+H)

【0744】
実施例62
フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2
【0745】
【化266】
Figure 0003938690
【0746】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(926mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸(82mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂615mgを得た。
【0747】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体142mgを得た。
【0748】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末53mg(29%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C54H60N10O6, 計算値: 945, 実測値: m/z (955 M+H)

【0749】
実施例63
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−3−Amb−NH2
【0750】
【化267】
Figure 0003938690
【0751】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−3−Amb(230mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226 mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂590mgを得た。
【0752】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0753】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末50mg(27%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C51H62N10O6, 計算値: 911, 実測値: m/z (912 M+H)

【0754】
実施例64
Bu−カルバモイル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−3−Amb−NH2
【0755】
【化268】
Figure 0003938690
【0756】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−3−Amb(230mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中のn−ブチルイソシアナート(5当量)で30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0757】
ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体143mgを得た。
【0758】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末53mg(28%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C52H65N11O6, 計算値: 940, 実測値: m/z (941 M+H)

【0759】
実施例65
フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−3−Amb−NH2
【0760】
【化269】
Figure 0003938690
【0761】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−3−Amb(230mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸(82mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0762】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体135mgを得た。
【0763】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末49mg(26%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C55H62N10O6, 計算値: 959, 実測値: m/z (960 M+H)

【0764】
実施例66
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−4−Amb−NH2
【0765】
【化270】
Figure 0003938690
【0766】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−4−Amb(230mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂615mgを得た。
【0767】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体153mgを得た。
【0768】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C51H62N10O6, 計算値: 911, 実測値: m/z (912 M+H)
【0769】
実施例67
フェニルアセチル−Apc−(D)Phe−Arg−Trp−4−Amb−NH2
【0770】
【化271】
Figure 0003938690
【0771】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−4−Amb(230mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸(82mg、0.6mmol)とHBTU(226mg、0.6mmol)で処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂585mgを得た。
【0772】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体142mgを得た。
【0773】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末47mg(26%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C55H62N10O6, 計算値: 959, 実測値: m/z (960 M+H)

【0774】
実施例68
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Ala−NH2
【0775】
【化272】
Figure 0003938690
【0776】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Ala(187mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0777】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体149mgを得た。
【0778】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末57mg(33%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C48H61N9O6, 計算値: 860, 実測値: m/z (861 M+H)
【0779】
実施例69
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−beta−Ala−NH2
【0780】
【化273】
Figure 0003938690
【0781】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−beta−Ala(187mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の酪酸無水物1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂605mgを得た。
【0782】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体142mgを得た。
【0783】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末54mg(32%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C48H61N9O6, 計算値: 860, 実測値: m/z (861 M+H)

【0784】
実施例70
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−3−Amb−NH2
【0785】
【化274】
Figure 0003938690
【0786】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−3−Amb(230mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0787】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体125mgを得た。
【0788】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末44mg(27%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C53H63N9O6, 計算値: 922, 実測値: m/z (923 M+H)
【0789】
実施例71
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−2−Aba−NH2
【0790】
【化275】
Figure 0003938690
【0791】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂510mgを得た。
【0792】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体114mgを得た。
【0793】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末36mg(20%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C52H61N9O6, 計算値: 908, 実測値: m/z (909 M+H)

【0794】
実施例72
Bu−Apc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−4−Amb−NH2
【0795】
【化276】
Figure 0003938690
【0796】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−4−Amb(230mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0797】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体139mgを得た。
【0798】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末56mg(31%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C53H63N9O6, 計算値: 922, 実測値: m/z (923 M+H)
【0799】
実施例73
Penta−Apc−(D)Phe−アシルグアニジン−Trp−Gly−NH2
【0800】
【化277】
Figure 0003938690
【0801】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Glu(アリル)(250mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂を得た。
【0802】
アリル保護基をDMF中、アルゴン下でPdCl2/トリフェニルホスフィン/水素化トリブチルスズを使用して除去した。Boc−グアニジンHCl(100mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を使用してグアニジン化を達成した。
【0803】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0804】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末30mg(15%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H58N10O7, 計算値: 977, 実測値: m/z (978 M+H)

【0805】
実施例74
Bu−Apc−(D)Phe−フェニルホモArg−Trp−Gly−NH2
【0806】
【化278】
Figure 0003938690
【0807】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−フェニルホモArg(295mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、それぞれ20mlの6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、CH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂570mgを得た。
【0808】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0809】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末54mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C52H64N10O6, 計算値: 925, 実測値: m/z (926 M+H)

【0810】
実施例75
Penta−Apc−(D)Phe−Cit−Trp−Gly−NH2
【0811】
【化279】
Figure 0003938690
【0812】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Cit(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Apc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂590mgを得た。
【0813】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体152mgを得た。
【0814】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末65mg(38%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H56N9O7, 計算値: 850, 実測値: m/z (851 M+H)

【0815】
実施例76
Penta−Adpc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0816】
【化280】
Figure 0003938690
【0817】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Adpc(320mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0818】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体142mgを得た。
【0819】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末47mg(26%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C52H64N10O6, 計算値: 925, 実測値: m/z (926 M+H)
実施例77
Penta−Ape−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2(ピーク1)
【0820】
【化281】
Figure 0003938690
【0821】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Ape(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0822】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0823】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、最初の主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末25mg(15%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H58N10O6, 計算値: 847, 実測値: m/z (948 M+H)
【0824】
実施例78
Penta−Ape−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2(ピーク2)
【0825】
【化282】
Figure 0003938690
【0826】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Ape(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0827】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0828】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、2番目の主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末22mg(14%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H58N10O6, 計算値: 847, 実測値: m/z (948 M+H)

【0829】
実施例79
Penta−Abc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0830】
【化283】
Figure 0003938690
【0831】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Abc(270mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0832】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体155mgを得た。
【0833】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末61mg(36%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C44H64N10O6, 計算値: 829, 実測値: m/z (830 M+H)

【0834】
実施例80
Penta−Achc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0835】
【化284】
Figure 0003938690
【0836】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Achc(278mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0837】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0838】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末65mg(38%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H66N10O6, 計算値: 855, 実測値: m/z (856 M+H)

【0839】
実施例81
Bu−Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2の調製
【0840】
【化285】
Figure 0003938690
【0841】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)Atc(252mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、Bu−Pentaペプチド樹脂550mgを得た。
【0842】
Bu−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体110mgを得た。
【0843】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、2番目の主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末42mg(26%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C43H54N10O6, 計算値: 807, 実測値: m/z (808 M+H)

【0844】
実施例82
Penta−5−Br−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0845】
【化286】
Figure 0003938690
【0846】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−Br−(D,L)Atc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0847】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体135mgを得た。
【0848】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末45mg(25%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C44H55N10O6Br, 計算値: 900, 実測値: m/z (901 M+H)

【0849】
実施例83
Penta−5−Br−Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2(ピーク1)
【0850】
【化287】
Figure 0003938690
【0851】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂590mgを得た。
【0852】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体130mgを得た。
【0853】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、最初の主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末40mg(22%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C44H55N10O6Br, 計算値: 900, 実測値: m/z (901 M+H)

【0854】
実施例84
Penta−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2(ピーク2)
【0855】
【化288】
Figure 0003938690
【0856】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)−5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0857】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0858】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、2番目の主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C44H55N10O6Br, 計算値: 900, 実測値: m/z (901 M+H)

【0859】
実施例85
Penta−5−Cl−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0860】
【化289】
Figure 0003938690
【0861】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−ClAtc(290mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0862】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体150mgを得た。
【0863】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末48mg(28%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C44H55N10O6Cl, 計算値: 855, 実測値: m/z (856 M+H)

【0864】
実施例86
Penta−5−MeO−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0865】
【化290】
Figure 0003938690
【0866】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−MeO(D,L)Atc(300mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0867】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体155mgを得た。
【0868】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末46mg(27%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C45H58N10O7, 計算値: 851, 実測値: m/z (852 M+H)

【0869】
実施例87
Penta−5−EtO−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0870】
【化291】
Figure 0003938690
【0871】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−EtO(D,L)Atc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂594mgを得た。
【0872】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0873】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末41mg(24%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H60N10O7, 計算値: 865, 実測値: m/z (866 M+H)

【0874】
実施例88
Penta−5−iPrO−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0875】
【化292】
Figure 0003938690
【0876】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−iPrO(D,L)Atc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0877】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体142mgを得た。
【0878】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末43mg(25%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C47H62N10O7, 計算値: 879, 実測値: m/z (880 M+H)

【0879】
実施例89
Penta−5−Me−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0880】
【化293】
Figure 0003938690
【0881】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−Me(D,L)Atc(290mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0882】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体143mgを得た。
【0883】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末40mg(24%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C45H58N10O6, 計算値: 835, 実測値: m/z (836 M+H)

【0884】
実施例90
Penta−5−Et−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0885】
【化294】
Figure 0003938690
【0886】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−Et(D,L)Atc(285mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0887】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体154mgを得た。
【0888】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末53mg(31%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H60N10O6, 計算値: 849, 実測値: m/z (850 M+H)

【0889】
実施例91
Penta−5−iPr−(D,L)Atc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0890】
【化295】
Figure 0003938690
【0891】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−iPr(D,L)Atc(300mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0892】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体149mgを得た。
【0893】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末47mg(27%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C47H62N10O6, 計算値: 863, 実測値: m/z (864 M+H)

【0894】
実施例92
Penta−5−DmaAtc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2(ピーク1)
【0895】
【化296】
Figure 0003938690
【0896】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−Dma(D,L)Atc(300mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0897】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体149mgを得た。
【0898】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、最初の主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末22mg(13%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H61N11O6, 計算値: 864, 実測値: m/z (865 M+H)

【0899】
実施例93
Penta−5−DmaAtc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2(ピーク2)
【0900】
【化297】
Figure 0003938690
【0901】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−5−Dma(D,L)Atc(300mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0902】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体149mgを得た。
【0903】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、2番目の主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末27mg(16%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H61N11O6, 計算値: 864, 実測値: m/z (865 M+H)

【0904】
実施例94
Bu−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2
【0905】
【化298】
Figure 0003938690
【0906】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0907】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体141mgを得た。
【0908】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末35mg(19%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C4 8H55N10O6Br, 計算値: 948, 実測値: m/z (949 M+H)

【0909】
実施例95
Bu−カルバモイル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2
【0910】
【化299】
Figure 0003938690
【0911】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)−5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中のn−ブチルイソシアナート(5当量)で12時間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0912】
ブチルカルバモイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体153mgを得た。
【0913】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末41mg(21%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C49H58N11O6Br, 計算値: 977, 実測値: m/z (978 M+H)

【0914】
実施例96
フェニルアセチル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−Trp−2−Aba−NH2
【0915】
【化300】
Figure 0003938690
【0916】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)−5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸、HBTUで処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0917】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体148mgを得た。
【0918】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末38mg(19%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C52H55N10O6Br, 計算値: 996, 実測値: m/z (997 M+H)

【0919】
実施例97
Penta−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0920】
【化301】
Figure 0003938690
【0921】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)−5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0922】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体162mgを得た。
【0923】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末60mg(33%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H56N9O6Br, 計算値: 911, 実測値: m/z (912 M+H)

【0924】
実施例98
3−カルボキシプロパノイル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0925】
【化302】
Figure 0003938690
【0926】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)−5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のコハク酸、HBTUで処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、3−カルボキシプロパノイル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0927】
3−カルボキシプロパノイル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体158mgを得た。
【0928】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C45H52N9O8Br, 計算値: 927, 実測値: m/z (928 M+H)

【0929】
実施例99
フェニルアセチル−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0930】
【化303】
Figure 0003938690
【0931】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)−5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、DMF中のフェニル酢酸、HBTUで処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0932】
フェニルアセチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体161mgを得た。
【0933】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末58mg(30%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C49H54N9O6Br, 計算値: 945, 実測値: m/z (946 M+H)

【0934】
実施例100
Bu−(D,L)−5−BrAtc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−2−Aba−NH2
【0935】
【化304】
Figure 0003938690
【0936】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−2−Aba(215mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D,L)−5−BrAtc(310mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水酪酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ブチル−Pentaペプチド樹脂590mgを得た。
【0937】
ブチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0938】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末30mg(16%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C50H56N9O6Br, 計算値: 959, 実測値: m/z (960 M+H)

【0939】
実施例101
Penta−Appc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0940】
【化305】
Figure 0003938690
【0941】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Appc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂620mgを得た。
【0942】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体153mgを得た。
【0943】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末65mg(38%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C45H59N11O6, 計算値: 850, 実測値: m/z (851 M+H)

【0944】
実施例102
Penta−Appc−(D)Phe−Arg−(2)Nal−Gly−NH2
【0945】
【化306】
Figure 0003938690
【0946】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(2)Nal(265mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Appc(275mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0947】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0948】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(32%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C47H60N10O6, 計算値: 861, 実測値: m/z (862 M+H)

【0949】
実施例103
Penta−2−MeAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0950】
【化307】
Figure 0003938690
【0951】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−2−MeAppc(285mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0952】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体145mgを得た。
【0953】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末59mg(35%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H61N11O6, 計算値: 864, 実測値: m/z (865 M+H)

【0954】
実施例104
Penta−2−iPrAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0955】
【化308】
Figure 0003938690
【0956】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−2−iPrAppc(295mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0957】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体147mgを得た。
【0958】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末49mg(27%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C4 8H65N11O6, 計算値: 892, 実測値: m/z (893 M+H)

【0959】
実施例105
Penta−3−MeAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0960】
【化309】
Figure 0003938690
【0961】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−3−MeAppc(285mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂595mgを得た。
【0962】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0963】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末55mg(32%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H61N11O6, 計算値: 864, 実測値: m/z (865 M+H)

【0964】
実施例106
Penta−3−MeOAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0965】
【化310】
Figure 0003938690
【0966】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−3−MeOAppc(290mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0967】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体154mgを得た。
【0968】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末50mg(29%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H61N11O7, 計算値: 880, 実測値: m/z (881 M+H)

【0969】
実施例107
Penta−4−MeAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0970】
【化311】
Figure 0003938690
【0971】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−MeAppc(285mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂600mgを得た。
【0972】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体150mgを得た。
【0973】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末57mg(33%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C46H61N11O6, 計算値: 864, 実測値: m/z (865 M+H)
【0974】
実施例108
Penta−4−ClAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0975】
【化312】
Figure 0003938690
【0976】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−ClAppc(290mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂580mgを得た。
【0977】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体140mgを得た。
【0978】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末49mg(28%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C45H58N11O6Cl, 計算値: 884, 実測値: m/z (885 M+H)

【0979】
実施例109
Penta−4−PhOAppc−(D)Phe−Arg−Trp−Gly−NH2
【0980】
【化313】
Figure 0003938690
【0981】
実施例29のFmoc−リンカー−BHA樹脂(360mg、0.2mmol)を前記のプロトコール1を使用する固相合成に付した。DMF中のHBTUをカップリング剤として、DIPEA(3当量)を塩基として使用して、全てのカップリングを実施した。1サイクルがそれぞれFmoc−Gly(180mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Trp(260mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−Arg(Pmc)(400mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−(D)Phe(240mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)、Fmoc−4−PhOAppc(325mg、0.6mmol)及びHBTU(226mg、0.6mmol)を用いた、5カップリングサイクルを実施した。ペプチド樹脂をプロトコール1の工程1〜5に通し、CH2Cl2(3回)で洗浄し、6%DIPEA/CH2Cl2中の無水吉草酸1mLで30分間処理した。樹脂を濾過し、それぞれ20mlのCH2Cl2(2回)、イソプロパノール及びCH2Cl2(3回)により連続して洗浄した。樹脂を真空下で乾燥させて、ペンチル−Pentaペプチド樹脂610mgを得た。
【0982】
ペンチル−Pentaペプチド樹脂をエタンジチオール40μL、ジメチルスルフィド40μL、アニソール120μL及びトリフルオロ酢酸4mLにより室温で180分間処理した。樹脂を濾別し、TFA約2mlで洗浄し、濾液を冷エチルエーテル中に沈殿させた。沈殿物を遠心分離し、エーテル層をデカントした。残渣を2又は3容量のEt2Oで洗浄し、再び遠心分離し、粗生成物を真空下で乾燥させて、オフホワイトの固体143mgを得た。
【0983】
この粗物質を、ヴィダックC18カラム(2.5×20cm)上の分取HPLCにより、直線勾配10〜60%B(緩衝液A:0.1%TFA/H2O、緩衝液B:0.1%TFA/CH3CN)で60分間、流速8ml/min、検出280nmにより溶離して精製した。回収した画分を分析HPLCで分析して、主要なピークをカットし、プールし、凍結乾燥して、白色の無定形粉末41mg(22%)を得た。この化合物はHPLCによると均質であった。LR−エレクトロスプレー:C51H63N11O7, 計算値: 942, 実測値: m/z (943 M+H)

【0984】
生物学的活性例:
例A:アゴニストアッセイ
方法
概要:293細胞(ATCC CRL-1573)に、MC−4レセプターDNA又はMC−1レセプターDNAのいずれかを含むDNA構築物をトランスフェクトし、96ウエルプレートで培養した。MC−4及びMC−1をコードするDNA及び対応するタンパク質配列は当該技術において既知であり、例えば、Cone, et al., Rec. Prog. Hormone Res. (1996) 51: 287-318に記載されている。細胞を100nMNDP−αNSH又はスクリーニング化合物のいずれかにより刺激した。環状AMPを細胞から抽出し、濃度をBiotrak-cAMP SPAアッセイにより測定した。cAMPを増加させる化合物として、アゴニストを同定した。
【0985】
細胞培養:293MC4細胞(上記と同様にして得た)を、75cm2フラスコ中の10%FSCと500μg/mlG418が補充されたD−MEMで培養した。細胞をトリプシン処理し、96ウエル平底組織培養処理プレートに1:3で分配した。細胞を集密状態で刺激した(2〜4日目)
【0986】
cAMP反応:100%DMSO中で連続的に希釈された化合物を、10%FBSと0.1mMIBMXを含むD−MEM中、1:200(希釈化合物2.5μl+媒体500μl)で更に希釈した。非刺激細胞には、DMSO 2.5μlを媒体500μlに加えた。α−MSH刺激細胞には、100%DMSO中の20μMNDP−αMSH 2.5μlを媒体500μlに加えた(最終濃度100nM)。全てのウエルにおけるDMSOの最終濃度は0.5%であった。
注:各サンプルを別個のプレートで二重に実験した。
【0987】
集密した96ウエル培養プレートから培地を除去し、適切なウエル中に上記の希釈物200μlと代えた。プレートを室温で1時間インキュベートした。培地を除去し、プレートをPBSの200μl/ウエルで1回洗浄した。70%エタノール(冷蔵庫に保存)60μlを加えてcAMPを抽出した。30分間抽出した後、エタノール抽出物10μlをcAMPアッセイプレートに移すか、又はサンプルをcAMPアッセイを実施するまで−20℃で保存した。
【0988】
cAMPアッセイ:抽出サンプルとキットに含まれる全ての試薬を室温にした。96ウエルOptiPlateに、エタノール抽出物10μl、アッセイ用緩衝液40μl、〔125I〕cAMP 50μl、抗血清50μl及びSPAビーズ50μlを加えた。添加後の総ウエル容量は、200μlであった。プレートを密封し、室温で15〜20時間インキュベートした。〔125I〕cAMPのSPAビーズへの結合を、各プレートを2分間Packard TopCount(登録商標)でカウントすることにより測定した。
注:各プレートは、非刺激細胞用の対照サンプル及び刺激細胞用のNDP−αMSHを含有した。
【0989】
例A
下記の成分を含有する錠剤は常法により製造できる。
成分 錠剤1個当たり
式Iの化合物 10.0〜100.0mg
乳糖 125.0mg
トウモロコシデンプン 75.0mg
タルク 4.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg

【0990】
例B
下記の成分を含有するカプセル剤は常法により製造できる。
成分 カプセル剤1個当たり
式Iの化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg

【0991】
例C
注射用溶剤は下記の組成を有することができる。
式Iの化合物 3.0mg
ゼラチン 150.0mg
フェノール 4.7mg
注射溶剤用水 1.0mlになる量

Claims (46)

  1. 下記構造(S1):
    Figure 0003938690
    〔式中、R1、R6、R7、R8、m、n、A及びBは、a)〜d)に定義されるとおりである〕を含むことを特徴とする化合物であって、a)〜d):
    a)式(I):
    Figure 0003938690
    {式中、
    mは、0又は1であり;
    nは、0又は1であり;
    1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
    Xは、下記式:
    Figure 0003938690
    〔式中、R2、R3及びR4は、独立に、水素又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシであり(ここで、R3が、アルコキシであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である);
    9は、水素、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は非置換フェノキシであり;
    11は、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又は3〜8個の炭素原子を有する分岐アルキルである〕で示され;
    6は、水素又はメチルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され;
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素である}で示される化合物、
    b)式(IA):
    Figure 0003938690
    〔式中、
    mは、0又は1であり;
    nは、0又は1であり;
    1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
    2、R3及びR4は、独立に、水素;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル;ヒドロキシ;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ;又はクロロであり(ここで、R3が、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はクロロであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である);
    6は、水素又はメチルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され;
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素である〕で示される化合物、
    c)式(II):
    Figure 0003938690
    {式中、
    mは、0又は1であり;
    nは、0又は1であり;
    1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;あるいは非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素であり;
    10は、水素、ハロ、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は−NR1213〔ここで、R12及びR13は、それぞれ独立に、1〜3個の炭素を有する直鎖又は分岐アルキルであるか、あるいは一緒になって、−(CH2q−(ここでqは、3、4又は5である)である〕である}で示される化合物、及び
    d)式(III):
    Figure 0003938690
    (式中、
    1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルであり;
    6は、水素又はメチルであり;
    8は、水素又はメチルであり;
    pは、2、3又は4であり、かつR14は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示されるか、あるいは
    pは、4であり、かつR14は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示されるか、あるいは
    pは、3であり、かつR14は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示される)で示される化合物
    よりなる群から選択される化合物。
  2. 式(I):
    Figure 0003938690
    {式中、
    mは、0又は1であり;
    nは、0又は1であり;
    1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
    Xは、下記式:
    Figure 0003938690
    〔式中、R2、R3及びR4は、独立に、水素又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシであり(ここで、R3が、アルコキシであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である);
    9は、水素、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は非置換フェノキシであり;
    11は、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又は3〜8個の炭素原子を有する分岐アルキルである〕で示され、
    6は、水素又はメチルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素である}で示される、請求項1記載の化合物。
  3. 6が水素であり、そしてR8が水素である、請求項2記載の化合物。
  4. nが1である、請求項2記載の化合物。
  5. 7が、下記式:
    Figure 0003938690
    で示される、請求項2記載の化合物。
  6. 式(IA):
    Figure 0003938690
    〔式中、
    mは、0又は1であり;
    nは、0又は1であり;
    1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
    2、R3及びR4は、独立に、水素;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル;ヒドロキシ;1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ;又はクロロであり(ここで、R3が、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はクロロであるとき、R2及びR4は、両方とも水素である);
    6は、水素又はメチルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され;
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素である〕で示される、請求項1記載の化合物。
  7. 7が、下記式:
    Figure 0003938690
    で示される、請求項6記載の化合物。
  8. nが0である、請求項7記載の化合物。
  9. nが1である、請求項7記載の化合物。
  10. Yが、−CH2−、−CH2CH2−、又は下記式:
    Figure 0003938690
    で示される、請求項9記載の化合物。
  11. mが1である、請求項10記載の化合物。
  12. mが0である、請求項10記載の化合物。
  13. 2、R3及びR4が、水素である、請求項12記載の化合物。
  14. 1が、非置換の直鎖アルキルである、請求項13記載の化合物。
  15. 1が、非置換フェニルである、請求項13記載の化合物。
  16. 3が、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ又はクロロである、請求項12記載の化合物。
  17. 3が、ヒドロキシ又はアルコキシである、請求項16記載の化合物。
  18. 2がアルコキシであり、R3が水素であり、そしてR4が水素である、請求項12記載の化合物。
  19. Yが、下記式:
    Figure 0003938690
    で示される、請求項9記載の化合物。
  20. mが1である、請求項19記載の化合物。
  21. mが0である、請求項19記載の化合物。
  22. 2、R3及びR4が水素であり、そしてR7が、下記式:
    Figure 0003938690
    で示される、請求項6記載の化合物。
  23. nが1であり、そしてmが0である、請求項22記載の化合物。
  24. Yが、−CH2−、−CH2CH2−、又は下記式:
    Figure 0003938690
    で示される、請求項23記載の化合物。
  25. 1が、非置換の直鎖アルキルである、請求項24記載の化合物。
  26. 1が、非置換フェニル;又はフェニル若しくはカルボキシルにより置換されているアルキルである、請求項24記載の化合物。
  27. 1が、非置換の低級アルキルであり、そしてYが、下記式:
    Figure 0003938690
    で示される、請求項23記載の化合物。
  28. 式(IB):
    Figure 0003938690
    〔式中、
    1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され;
    11は、シクロヘキシル、又は3〜8個の炭素原子を有する分岐アルキルであり;そして
    Yは、−CH2−である〕で示される、請求項2記載の化合物。
  29. 式(IC):
    Figure 0003938690
    〔式中、
    1は、1〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され;
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され;そして
    9は、水素、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、フルオロ、クロロ、又は非置換フェノキシである〕で示される、請求項2記載の化合物。
  30. 9が水素である、請求項29記載の化合物。
  31. 9が、1〜3個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキルである、請求項29記載の化合物。
  32. 9が、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は非置換フェノキシである、請求項29記載の化合物。
  33. 9がクロロである、請求項29記載の化合物。
  34. 式(II):
    Figure 0003938690
    {式中、
    mは、0又は1であり;
    nは、0又は1であり;
    1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキル;フェニル又はカルボキシルにより単置換されている、1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル;あるいは非置換フェニル;あるいはフルオロ、クロロ又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルにより単置換されているフェニルであり;
    7は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素又はメチルであるか;あるいは
    Yは、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、かつR8は、水素であり;
    10は、水素、ハロ、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキル、1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルコキシ、又は−NR1213〔ここで、R12及びR13は、それぞれ独立に、1〜3個の炭素を有する直鎖又は分岐アルキルであるか、あるいは一緒になって、−(CH2q−(ここでqは、3、4又は5である)である〕である}で示される、請求項1記載の化合物。
  35. 6及びR8が、それぞれ水素であり;R7が、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、そしてnが1である、請求項34記載の化合物。
  36. Yが−CH2−であり、そしてmが0である、請求項35記載の化合物。
  37. 10が、水素、又は1〜3個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐アルキルである、請求項36記載の化合物。
  38. 10がハロである、請求項36記載の化合物。
  39. 10が、1〜3個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルコキシである、請求項36記載の化合物。
  40. 10が、−NR1213であり、そしてR12及びR13が、両方ともメチルである、請求項36記載の化合物。
  41. Yが、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、そしてR10がハロである、請求項35記載の化合物。
  42. 6及びR8が、水素であり;R7が、下記式:
    Figure 0003938690
    で示され、そしてR10がハロである、請求項34記載の化合物。
  43. 式(III):
    Figure 0003938690
    〔式中、
    1は、4〜8個の炭素原子を有する非置換の直鎖又は分岐アルキルであり;
    6は、水素又はメチルであり;
    8は、水素又はメチルであり;
    pは、2、3又は4であり、かつR14は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示されるか、あるいは
    pは、4であり、かつR14は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示されるか、あるいは
    pは、3であり、かつR14は、下記式:
    Figure 0003938690
    で示される〕で示される、請求項1記載の化合物。
  44. Figure 0003938690
    よりなる群から選択される、請求項1〜43のいずれか1項記載の化合物。
  45. 請求項1〜44のいずれか1項記載の化合物の製造方法であって、固体支持体に結合している、請求項1〜44のいずれか1項記載の化合物を、酸により該固体支持体から開裂することを特徴とする方法。
  46. 請求項45記載の方法により製造することができる、請求項1〜44のいずれか1項記載の化合物。
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