JP3937800B2 - 半導体スイッチ素子の駆動回路並びにそれを用いた半導体リレー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体スイッチ素子の駆動回路並びにそれを用いた半導体リレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高周波のアナログ信号を高精度に伝達でき、高速にオンオフできるスイッチ要素として半導体スイッチのニーズが高まっている。このような半導体スイッチとしては、発光ダイオードのような発光素子と、フォトダイオードのような光起電力素子と、逆直列に接続された一対のMOSFETからなり光起電力素子の出力によりオンオフされる半導体スイッチ素子とを備えた半導体リレーが知られている。
【0003】
この種の半導体リレーの回路図を図10に示す(特開昭63−153916号公報参照)。図10に示す半導体リレーは、発光ダイオードよりなる発光素子11を含む1次側回路10と、発光素子11に光結合され光起電力を発生する光起電力素子21を含む2次側回路20と、ゲート端子(以下、ゲートと略称する)同士およびソース端子(以下、ソースと略称する)同士がそれぞれ共通接続された2個のnチャネルMOSFET22a,22bからなる半導体スイッチ素子22とを備え、1次側回路10から2次側回路へ光結合により直流電力を伝達し、2次側回路20に含まれる光起電力素子21の起電力に応答して半導体スイッチ素子22をオンオフさせるように構成されている。なお、半導体スイッチ素子22は、各nチャネルMOSFET22a,22bのドレイン端子(以下、ドレインと略称する)がそれぞれ出力端子(図示せず)に接続されている。
【0004】
ここにおいて、発光素子11の両端間には抵抗R1を介して駆動電源12が接続されている。駆動電源12はパルス電圧を出力するパルス電源により構成されている。また、上述の半導体スイッチ素子22におけるゲート同士の接続点とソース同士の接続点との間には、ゲート−ソース間にバイアス抵抗R2が接続されたノーマリオン型(デプレッション型)のnチャネルMOSFET23が接続されている。このノーマリオン型のnチャネルMOSFET23は、半導体スイッチ素子22の各MOSFET22a,22bのゲート電荷を引く抜くために設けられている。さらに、ノーマリオン型のnチャネルMOSFET23のゲート−ソース間には、ゲート−ドレイン間が短絡されたnチャネルMOSFET24のソース−ドレイン間が接続されている。
【0005】
以上説明した半導体リレーでは、駆動電源12、抵抗R1、発光素子11、光起電力素子21、ノーマリオン型のnチャネルMOSFET23、バイアス抵抗R2、およびnチャネルMOSFET24により半導体スイッチ素子22の駆動回路を構成しており、半導体スイッチ素子22は交流電力を導通、遮断できるようになっている。
【0006】
以下、上述の駆動回路の動作について説明する。
【0007】
まず、半導体スイッチ素子22をオフ状態からオン状態へ移行させるときの動作について説明する。
【0008】
駆動電源12から抵抗R1を介して発光素子11に順方向電流が流れると、発光素子11が発光し、光起電力素子21が光起電力を発生する。この光起電力による電流は最初、光起電力素子21の正極−ノーマリオン型のnチャネルMOSFET23のドレイン−ノーマリオン型のnチャネルMOSFET23のソース−バイアス抵抗R2−光起電力素子21の負極の経路で流れる。この電流によってバイアス抵抗R2の両端にはnチャネルMOSFET23のゲート−ソース間を逆バイアスする向きに電圧降下が発生し、バイアス抵抗R2の両端電圧がnチャネルMOSFET23の閾値電圧を超えるとnチャネルMOSFET23が高インピーダンス化する。この後、光起電力素子21の光起電力による電流はそのほとんどが光起電力素子21の正極−nチャネルMOSFET22a,22bの各ゲート−nチャネルMOSFET22a,22bの各ソース−バイアス抵抗R2−光起電力素子21の負極の経路で流れて各nチャネルMOSFET22a,22bのゲート−ソース間を順バイアスする方向に充電する。そして、この充電電圧が各nチャネルMOSFET22a,22bの閾値電圧を超えると各nチャネルMOSFET22a,22bはターンオンする。さらに、各nチャネルMOSFET22a,22bのゲート−ソース間が完全に充電された後は、光起電力による電流は高インピーダンス化したノーマリオン型のnチャネルMOSFET23を通して、光起電力素子21の正極−ノーマリオン型のnチャネルMOSFET23のドレイン−ノーマリオン型のnチャネルMOSFET23のソース−バイアス抵抗R2−光起電力素子21の負極の経路で流れ続ける。これは、ノーマリオン型のnチャネルMOSFET23は自らを通して流れる電流がバイアス抵抗R2での電圧降下によって高インピーダンス状態を保持しているためにある一定のインピーダンスで平衡状態に達するからである。この状態において、バイアス抵抗R2を流れていた電流の多くは並列接続されている中程度のインピーダンスに調整されたnチャネルMOSFET24を流れるようになり、バイアス抵抗R2の電圧降下によってnチャネルMOSFET22a,22bのゲート−ソース間のバイアス電圧が低下してnチャネルMOSFET22a,22bのオン抵抗が上昇しないようにしている。
【0009】
次に、半導体スイッチ素子22をオン状態からオフ状態へ移行させるときの動作について説明する。
【0010】
駆動電源12の出力電圧が0Vになり、発光素子11が消灯すると、光起電力素子21の出力電流が減少する。このため、バイアス抵抗R2の電圧降下が低下してノーマリオン型のnチャネルMOSFET23が低インピーダンス状態となる。すると、nチャネルMOSFET22a,22bのゲート−ソース間に蓄積されていた電荷および光起電力素子21の正極と負極との間に蓄積されていた電荷がnチャネルMOSFET23を通して放電され、nチャネルMOSFET22a,22bのゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回ったときに各nチャネルMOSFET22a,22bがターンオフする。
【0011】
上述のように構成された半導体リレーは、半導体スイッチ素子22の各nチャネルMOSFET22a,22bのターンオン時にはnチャネルMSOFET22a,22bのゲート−ソース間を比較的短い時間で充電して高速にターンオンするように動作し、充電が完了した後も光起電力素子21の出力電圧のほとんどがnチャネルMOSFET22a,22bのゲート−ソース間に印加されてnチャネルMOSFET22a,22bが低オン抵抗に保持されるように動作する。一方、ターンオフ時においても、nチャネルMOSFET22a,22bのゲート・ソース間に蓄積されている電荷を比較的短い時間で放電して高速にターンオフするように動作する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現状では発光素子11と光起電力素子21との間の光結合による電力伝達効率が1%未満と非常に低いため、半導体スイッチ素子22をターンオン並びにターンオフさせるのに要する時間(スイッチング時間)をこれ以上短縮することは困難である。
【0013】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、スイッチング時間を短縮させることが可能な半導体スイッチ素子の駆動回路並びにそれを用いた半導体リレーを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、互いに光結合された1次側回路及び2次側回路を備え、駆動電源より1次側回路を介し光を媒体として2次側回路に電力を伝達し、伝達された電力を用いて2次側回路により半導体スイッチ素子をスイッチングさせる駆動回路において、光を媒体とした上記電力伝達とは別に1次側回路への入力電力を2次側回路に供給する電力供給手段を備え、1次側回路が駆動電圧の印加により発光する発光素子とトランスの1次巻線を互いに並列接続して構成され、2次側回路がトランスの2次巻線と発光素子に光結合した光起電力素子との直列回路で構成され、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力とトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力との極性を一致させてなる半導体スイッチ素子の駆動回路であって、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されるタイミングが光起電力素子に光起電力が生じるタイミングよりも遅くなるように制御する制御手段を備えたことを特徴とし、光結合による電力伝達を電力供給手段により補うことで半導体スイッチ素子のスイッチング時間を短縮させることが可能な駆動回路が実現できる。また、発光素子に流れる電流とトランスの1次巻線に流れる電流を個別に調整することができる。その結果、光結合による電力伝達と電磁結合による電力伝達を独立して個別に設計することが可能となる。さらに、トランスの2次巻線に誘起される誘導起電力のために光起電力素子の充電電荷が放電してしまうことが無く、スイッチング時間をさらに短縮できる。
【0015】
請求項2の発明は、上記目的を達成するために、互いに光結合された1次側回路及び2次側回路を備え、駆動電源より1次側回路を介し光を媒体として2次側回路に電力を伝達し、伝達された電力を用いて2次側回路により半導体スイッチ素子をスイッチングさせる駆動回路において、光を媒体とした上記電力伝達とは別に1次側回路への入力電力を2次側回路に供給する電力供給手段を備え、1次側回路がトランスの1次巻線と駆動電圧の印加により発光する発光素子との並列回路で構成され、2次側回路がトランスの2次巻線と発光素子に光結合した光起電力素子との並列回路で構成され、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力とトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力との極性を一致させてなる半導体スイッチ素子の駆動回路であって、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されるタイミングが光起電力素子に光起電力が生じるタイミングよりも遅くなるように制御する制御手段を備えたことを特徴とし、光結合による電力伝達を電力供給手段により補うことで半導体スイッチ素子のスイッチング時間を短縮させることが可能な駆動回路が実現できる。また、発光素子に流れる電流とトランスの1次巻線に流れる電流を個別に調整することができる。その結果、光結合による電力伝達と電磁結合による電力伝達を独立して個別に設計することが可能となる。さらに、トランスの2次巻線に誘起される誘導起電力のために光起電力素子の充電電荷が放電してしまうことが無く、スイッチング時間をさらに短縮できる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起される時間を光起電力素子に光起電力が生じる時間よりも短くする手段を備えたことを特徴とし、請求項1の発明の作用に加えて、1次側回路における電力消費が低減できる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、駆動電源からトランスの1次巻線に印加される駆動電圧の立ち上がりを急峻とし且つ立ち下がりを比較的緩やかとする手段を備えたことを特徴とし、請求項3の発明の作用に加えて、トランスの1次巻線に印加される駆動電圧の立ち下がり時に2次巻線に誘起される光起電力と逆極性の誘導起電力を抑制することができ、定常時における2次側回路の電圧変動を抑えることができる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、駆動電源からの電力供給停止時にトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力を、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力と逆極性としたことを特徴とし、請求項4の発明の作用に加えて、半導体スイッチ素子のゲート電極の蓄積電荷並びに光起電力素子の蓄積電荷の放電を促進して半導体スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング時間が短縮できる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか1項の発明において、1次側回路がトランスの1次巻線と直列に接続される容量素子を具備することを特徴とし、請求項1〜5の何れか1項の発明と同様の作用を奏する。
【0020】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1項の発明において、2次側回路がトランスの2次巻線と直列に接続される整流素子を具備し、整流素子は、光起電力素子に光起電力が生じるときにトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力による電流が光起電力素子に流れ込む向きに接続されてなることを特徴とし、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されなくなった後に光起電力による電流が2次巻線に流れることを阻止でき、2次側回路の電力を長時間維持する必要がある場合にも対応できる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、1次側回路の発光素子の点灯時にオフとなり且つ発光素子の消灯時にオンとなるスイッチ素子を整流素子と並列に接続したことを特徴とし、請求項7の発明の作用に加えて、発光素子の消灯時にはスイッチ素子がオンして整流素子の両端を短絡するため、光起電力素子の蓄積電荷の放電を促進して半導体スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング時間が短縮できる。
【0022】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、スイッチ素子をMOSFETで構成するとともに整流素子をMOSFETの寄生ダイオードで代用し、スイッチ素子のゲート電極を2次巻線の一端に接続してなることを特徴とし、請求項8の発明と同様の作用を奏する。
【0023】
請求項10の発明は、請求項7の発明において、1次側回路の発光素子の点灯時にオフとなり且つ発光素子の消灯時にオンとなるスイッチ素子を光起電力素子と並列に接続したことを特徴とし、請求項7の発明の作用に加えて、発光素子の消灯時にスイッチ素子を介して光起電力素子の蓄積電荷を放電することで半導体スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング時間が短縮できる。
【0024】
請求項11の発明は、請求項10の発明において、MOSFETからなるスイッチ素子のドレイン電極及びソース電極を光起電力素子の両極に接続するとともに、トランスの2次側に設けた補助巻線にスイッチ素子のゲート電極を接続し、トランスの2次巻線に光起電力と逆極性の誘導起電力が誘起されたときにスイッチ素子をオンさせてなることを特徴とし、請求項10の発明と同様の作用を奏する。
【0025】
請求項12の発明は、上記目的を達成するために、2つの電界効果トランジスタの制御端子同士および各一対の主端子のうちの一方の主端子同士をそれぞれ共通接続して構成された半導体スイッチ素子と、共通接続された制御端子と一方の主端子との間に制御入力を与える請求項1〜11の何れかに記載の駆動回路とを備えたことを特徴とし、光結合による電力伝達を電力供給手段により補うことでスイッチング時間を短縮させることが可能な半導体リレーが実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下の実施形態では、本発明に係る駆動回路で駆動する半導体スイッチ素子としてnチャネルMOFFETを例示するが、これに限らずpチャネルMOSFETやIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などを含む半導体スイッチ素子全般の駆動回路に対して本発明の技術思想が適用可能である。また、各実施形態では、電力供給手段として磁気結合手段又は静電結合手段を例示しているが、これらに限定する趣旨ではなく、熱結合手段や圧電結合手段等の高速で電力伝達が可能な手段であれば、本発明における電力供給手段に適用可能である。
【0027】
本発明の実施形態を説明する前に、本発明の参考となる参考例1〜4について説明する。
【0028】
(参考例1)
本参考例では、図1に示すように、1個のnチャネルMOSFETからなる半導体スイッチ素子22の駆動回路を例示する。なお、本参考例では、nチャネルMOSFETのゲート端子(以下、ゲートと略称する)が制御端子、ソース端子(以下、ソースと略称する)が一方の主端子、ドレイン端子(以下、ドレインと略称する)が他方の主端子をそれぞれ構成しており、ゲート−ソース間に与えられるゲート電圧(ゲート−ソース間電圧)が制御入力となる。
【0029】
本参考例の駆動回路は、トランスTの1次巻線N1、発光素子11、抵抗R1並びに駆動電源12の直列回路からなる1次側回路10と、トランスTの2次巻線N2と光起電力素子21の直列回路並びに制御回路30からなる2次側回路20とを備えている。ここで、制御回路30は、図10に示した従来例におけるノーマリオン型のnチャネルMOSFET23、バイアス抵抗R2、およびnチャネルMOSFET24からなる回路と同一のものである。
【0030】
1次側回路10では、駆動電源12の両端間に抵抗R1を介してトランスTの1次巻線N1及び発光素子11の直列回路が接続されている。なお、駆動電源12は半導体スイッチ素子22のゲート駆動に適したパルス電圧を出力する単極性のパルス電源により構成されており、その出力電圧が半導体スイッチ素子(nチャネルMOSFET)22のオン電圧と0Vとの2値をとれるようになっている。
【0031】
また、2次側回路20では、半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間にトランスTの2次巻線N2及び光起電力素子21の直列回路が接続されている。ここで、駆動電源12からの電力供給時(出力電圧がオン電圧の時)に光起電力素子21に生じる光起電力とトランスTの2次巻線N2に誘起される誘導起電力との極性を一致させるように、トランスTの極性が設定してある。
【0032】
次に、本参考例の駆動回路の動作を説明する。
【0033】
まず、半導体スイッチ素子22をオフ状態からオン状態へターンオンさせるときの動作について説明する。
【0034】
駆動電源12からパルス電圧が出力されて出力電圧が0Vからオン電圧に立ち上がると、抵抗R1並びにトランスTの1次巻線N1を介して発光素子11に電流が流れて発光素子11が発光し、発光素子11と光結合されている光起電力素子21に光起電力が生じる。一方、駆動電源12の出力電圧の立ち上がり時にはトランスTの1次巻線N1に急激に電流が流れることで2次巻線N2に誘導起電力が生じる。そして、2次巻線N2に生じる誘導起電力の極性が光起電力素子21に生じる光起電力の極性と一致させてあるから、これら2種類の起電力(光起電力と誘導起電力)によって2次側回路20に流れる電流で光起電力素子21の正極と負極との間の容量(以下、端子間容量という)と半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間容量(入力容量)が充電される。そして、この充電電圧が閾値電圧を超えると半導体スイッチ素子22がターンオンする。
【0035】
すなわち、光起電力素子21に生じる光起電力だけでなくトランスTの2次巻線N2に生じる誘導起電力と合わせて光起電力素子21の端子間容量並びに半導体スイッチ素子22の入力容量が充電されるため、光起電力のみによる従来例に比較して、半導体スイッチ素子22をターンオンさせるのに要する時間(スイッチング時間)を短縮させることが可能である。
【0036】
次に、半導体スイッチ素子22をオン状態からオフ状態へターンオフさせるときの動作を説明する。
【0037】
駆動電源12の出力電圧が0Vになり、発光素子11が消灯すると、光起電力素子21の出力電流が減少し、制御回路30によって半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間に蓄積されていた電荷および光起電力素子21の正極と負極との間に蓄積されていた電荷が放電され、半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回ったときに半導体スイッチ素子22がターンオフする。ここで、駆動電源12の出力電圧がオン電圧から0Vに立ち下がる時にトランスTの1次巻線N1に流れる電流が急激に減少すると、2次巻線N2には半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間を逆バイアスする向きに誘導起電力が生じ、制御回路30による電荷の放電が促進される。
【0038】
而して、ターンオフ時においては、トランスTの2次巻線N2に生じる誘導起電力で半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間を逆バイアスすることにより、従来例に比較して半導体スイッチ素子22をターンオフさせるのに要する時間(スイッチング時間)を短縮させることが可能である。
【0039】
(参考例2)
本参考例は、図2に示すように1次側回路10の発光素子11と逆並列にダイオード13が接続されるとともに、駆動電源12が正負のパルス電圧を出力する双極性のパルス電源からなる点に特徴があり、これ以外の構成並びにターンオン時の動作については参考例1と共通である。
【0040】
次に、本参考例の特徴となるターンオフ時の動作について説明する。
【0041】
駆動電源12の出力電圧がオン電圧から0Vを超えてオフ電圧(例えば、オン電圧の極性を反転させた電圧)まで低下すると、発光素子11が消灯して光起電力素子21の出力電流が減少するとともに、トランスTの1次巻線N1に流れる電流が急激に反転して2次巻線N2に半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間を逆バイアスする向きに誘導起電力が生じる。このときの誘導起電力は参考例1における駆動電源12の出力電圧立ち下がり時に生じる誘導起電力よりもかなり大きくなるから、参考例1に比較して電荷の放電がさらに促進され、半導体スイッチ素子22をターンオフさせるのに要する時間が一層短縮されることになる。
【0042】
(参考例3)
本参考例は、図3に示すように1次側回路10が発光素子11及び抵抗R3の直列回路とトランスTの1次巻線N1及び抵抗R1の直列回路を互いに並列接続して構成される点に特徴があり、これ以外の構成並びに動作については参考例2と基本的に共通である。
【0043】
本参考例では、駆動電源12の出力電圧がオン電圧に立ち上がると抵抗R3を介して発光素子11に電流が流れるととともに抵抗R1を介してトランスTの1次巻線N1にも電流が流れて半導体スイッチ素子22をターンオンし、駆動電源12の出力電圧がオン電圧からオフ電圧まで立ち下がると抵抗R1を介してトランスTの1次巻線N1のみに逆向きに電流が流れて半導体スイッチ素子22をターンオフする。
【0044】
而して、本参考例では、発光素子11に直列接続された抵抗R3で発光素子11に流れる電流を調整し、1次巻線N1に直列接続された抵抗R1で1次巻線N1に流れる電流を調整することによって、光結合による電力伝達と電磁結合による電力伝達を個別に設計可能になるという利点がある。
【0045】
(参考例4)
本参考例の回路図を図4に示す。但し、基本的な構成は参考例2と共通であるから、共通する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
1次側回路10では、駆動電源12の両端間にトランスTの1次巻線N1、発光素子11並びに抵抗R1の直列回路が接続され、ダイオード13と抵抗R3の直列回路並びにコンデンサC1が発光素子11と抵抗R1の直列回路とそれぞれ並列に接続されている。なお、ダイオード13は発光素子11と逆並列、すなわち発光素子11のアノードにダイオード13のカソードが接続され、発光素子11のカソードとダイオード13のアノードが抵抗R1,R3を介して接続されている。
【0047】
また、2次側回路20では、トランスTの2次巻線N2とダイオード25の直列回路が光起電力素子21と並列に接続され、ノーマリオフ型のnチャンネルMOSFETからなるスイッチ素子26がダイオード25と並列に接続されている。なお、ダイオード25はスイッチ素子26(nチャンネルMOSFET)の寄生ダイオードで代用される。ここで、ダイオード25は駆動電源12の出力電圧がオフ電圧からオン電圧に立ち上がったときにトランスTの2次巻線N2に誘起される誘導起電力によって導通する向きに接続されている。また、スイッチ素子26のドレイン及びソースがダイオード25のカソード及びアノードにそれぞれ接続されるとともにゲートが光起電力素子21の負極に接続されている。
【0048】
次に、本参考例の駆動回路の動作を説明する。
【0049】
まず、半導体スイッチ素子22をオフ状態からオン状態へターンオンさせるときの動作について説明する。
【0050】
駆動電源12からパルス電圧が出力されて出力電圧がオン電圧に立ち上がると、トランスTの1次巻線N1を介して発光素子11に電流が流れて発光素子11が発光し、発光素子11と光結合されている光起電力素子21に光起電力が生じる。一方、駆動電源12の出力電圧の立ち上がり時にはトランスTの1次巻線N1に急激に電流が流れることで2次巻線N2に誘導起電力が生じる。そして、2次巻線N2に生じる誘導起電力の極性が光起電力素子21に生じる光起電力の極性と一致させてあるから、これら2種類の起電力(光起電力と誘導起電力)によって2次側回路20に流れる電流で光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量が充電される。そして、この充電電圧が閾値電圧を超えると半導体スイッチ素子22がターンオンする。
【0051】
ここで、駆動電源12の出力電圧が立ち上がった初期の時点では、発光素子11と抵抗R1の直列回路のインピーダンスに比較してコンデンサC1のインピーダンスが低いためにコンデンサC1により多くの電流が流れ、コンデンサC1のない場合に比較してトランスTの1次巻線N1には急激に大きな電流が流れることになる。よって、2次巻線N2に誘起される誘導起電力もコンデンサC1がない場合に比べて大きくなり、光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量の充電に要する時間、すなわち半導体スイッチ素子22をターンオンさせる時間をさらに短縮することができる。また、2次巻線N2の誘導起電力が光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量を充分に充電し終えるタイミング、つまり、半導体スイッチ素子22が定常的にオンしている状態でコンデンサC1が充電しきるように設計しておけば、コンデンサC1が充電しきった後は1次側回路10の電流が全て発光素子11と抵抗R1を通して流れるから、電流を低減して定常時における電力消費を抑えることができる。しかも、発光素子11に流れる電流は、トランスTの1次巻線N1に上記初期時点で流れる電流と独立して、抵抗R1の抵抗値に応じて定常時に必要な量だけ流れるように調整することができ、発光素子11に大電流を流す必要がないことから、発光素子11の素子寿命を延ばしたり、発熱を抑えることにより、駆動回路全体の動作を安定させることができる。
【0052】
一方、2次側回路20においては、光起電力素子21の光起電力よりもトランスTの2次巻線N2の誘導起電力の立ち上がりの方が早くなるから、駆動電源12の出力電圧の立ち上がりの初期時(過渡時)には、主として2次巻線N2の誘導起電力によってダイオード25を介して電流が供給されて光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量が充電される。その後の定常状態では、2次巻線N2の誘導起電力が消滅するが、ダイオード25によって光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量の充電電荷が2次巻線N2を介して放電されるのを防ぎ、光起電力素子21の光起電力が完全に立ち上がった後は、光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量の充電電荷が光起電力によって保持されることになる。
【0053】
すなわち、本参考例も参考例1〜3と同様に、光起電力のみによる従来例に比較して、半導体スイッチ素子22をターンオン時のスイッチング時間を短縮させることが可能である。さらに、本参考例では上述のように、半導体スイッチ素子22をターンオンさせた後の定常状態における1次側回路10への入力電力を低減することができ、発光素子11の長寿命化や駆動回路全体の動作の安定化が図れるという利点がある。
【0054】
次に、半導体スイッチ素子22をオン状態からオフ状態へターンオフさせるときの動作を説明する。
【0055】
駆動電源12の出力電圧が0Vを超えてオフ電圧まで低下すると、発光素子11が消灯して光起電力素子21の出力電流が減少し、トランスTの1次巻線N1に流れる電流が急激に反転するために2次巻線N2にはターンオン時の光起電力と逆極性の誘導起電力が誘起される。この誘導起電力によってスイッチ素子26のゲート−ソース間が順バイアスされてスイッチ素子26がターンオンしてダイオード25のアノード−カソード間を短絡する。その結果、光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量の充電電荷がスイッチ素子26を介して誘導起電力により急速に放電する。このとき、トランスTの1次巻線N1に流れる電流は駆動電源12の出力電圧の立ち下がりの初期時には、上述のターンオン時(出力電圧の立ち上がり時)と同様にコンデンサC1を介して急激に流れ、定常状態ではダイオード13及び抵抗R3を介して流れることになるから、ターンオン時と同様にターンオフ時のスイッチング時間が短縮されると同時に定常時の1次側回路10の入力電力が低減できる。
【0056】
(実施形態1)
本実施形態の回路図を図5に示す。但し、基本的な構成は参考例4と共通であるから、共通する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0057】
1次側回路10では、遅延部16、トランスTの1次巻線N1、コンデンサC1、抵抗R2の直列回路と、発光素子11並びに抵抗R1の直列回路とが駆動電源12の両端間に互いに並列接続され、コンデンサC1には抵抗R4が並列に接続されている。
【0058】
遅延部16は、2つのインバータIV1,IV2の直列回路からなり、駆動電源12からトランスTの1次巻線N1に印加される出力電圧の立ち上がり並びに立ち下がりを遅延させる。すなわち、本実施形態においては、トランスTの2次巻線N2に誘導起電力が誘起されるタイミングを光起電力素子21に光起電力が生じるタイミングよりも遅くなるように制御(遅延)する制御手段を遅延部16で構成している。なお、2次側回路20の構成は参考例4と同一構成である。
【0059】
次に、本実施形態の駆動回路の動作を説明する。
【0060】
まず、半導体スイッチ素子22をオフ状態からオン状態へターンオンさせるときの動作について説明する。
【0061】
駆動電源12からパルス電圧が出力されて出力電圧がオン電圧に立ち上がると、発光素子11に電流が流れて発光素子11が発光し、発光素子11と光結合されている光起電力素子21に光起電力が生じるとともに、トランスTの1次巻線N1に急激に電流が流れることで2次巻線N2に誘導起電力が生じ、これら2種類の起電力(光起電力と誘導起電力)によって2次側回路20に流れる電流で光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量が充電され、この充電電圧が閾値電圧を超えると半導体スイッチ素子22がターンオンする。
【0062】
ところで、発光素子11とトランスTの1次巻線N1に同じタイミングでオン電圧が印加されたとすると、光起電力素子21の光起電力を生じるタイミングがトランスTの2次巻線N2に誘導起電力が生じるタイミングよりも遅れてしまい、誘導起電力によって充電された光起電力素子21の端子間容量の充電電荷が光起電力の発生していない光起電力素子21自身を介して放電してしまうことになる。これに対して本実施形態では、トランスTの1次巻線N1に印加される電圧の立ち上がりを遅延部16によって遅延させ、光起電力素子21に光起電力が生じるタイミングをトランスTの2次巻線N2に誘導起電力が誘起されるタイミングよりも遅くならないようにして、上述の光起電力発生の遅延による電荷の放電を防いでいる。また、コンデンサC1と抵抗R2の直列回路が微分回路を形成しており、駆動電源12からトランスTの1次巻線N1に印加される電圧の立ち上がりが急峻となり且つ立ち下がりが比較的緩やかとなるので、トランスTの1次巻線N1に印加される電圧の立ち下がり時に2次巻線N2に誘起される光起電力と逆極性の誘導起電力を抑制し、定常時における2次側回路20の電圧変動を抑えることができる。さらに、コンデンサC1に並列接続した抵抗R4で1次巻線N1に蓄積されたエネルギを消費させて1次巻線N1、コンデンサC1及び抵抗R2による直列共振を早急に収束させるとともに、定常時における消費電流を抵抗R4で抑制するようにしている。なお、2次側回路20の動作は参考例4と同一であるから説明を省略する。
【0063】
すなわち、本実施形態も参考例1〜4と同様に、光起電力のみによる従来例に比較して、半導体スイッチ素子22のターンオン時のスイッチング時間を短縮させることが可能である。さらに、本実施形態では上述のように、光起電力素子21に光起電力が生じるタイミングをトランスTの2次巻線N2に誘導起電力が誘起されるタイミングよりも遅くならないようにしているから、光起電力発生の遅延による電荷の放電を防いで半導体スイッチ素子22を確実にターンオンさせることができ、しかも、半導体スイッチ素子22をターンオンさせた後の定常状態における1次側回路10への入力電力を低減することができて発光素子11の長寿命化や駆動回路全体の動作の安定化が図れるという利点がある。
【0064】
次に、半導体スイッチ素子22をオン状態からオフ状態へターンオフさせるときの動作を説明する。
【0065】
駆動電源12の出力電圧が0Vを超えてオフ電圧まで低下すると、発光素子11が消灯して光起電力素子21の出力電流が減少し、トランスTの1次巻線N1に流れる電流が急激に反転するために2次巻線N2にはターンオン時の光起電力と逆極性の誘導起電力が誘起される。この誘導起電力によってスイッチ素子26のゲート−ソース間が順バイアスされてスイッチ素子26がターンオンしてダイオード25のアノード−カソード間を短絡し、光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量の充電電荷がスイッチ素子26を介して誘導起電力により急速に放電する。このとき、発光素子11が消灯するタイミングとトランスTの1次巻線N1にオフ電圧が印加されるタイミングが同じであると、トランスTの2次巻線N2に生じる誘導起電力によって光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量の充電電荷の放電が阻害されてしまうので、本実施形態ではトランスTの1次巻線N1に印加される電圧の立ち下がりを遅延部16によって遅延させ、光起電力素子21の光起電力が消滅するタイミングをトランスTの2次巻線N2に誘導起電力が誘起されるタイミングよりも遅くならないようにして、上述の光起電力消滅の遅延による電荷の放電遅れを防いでいる。また、トランスTの1次巻線N1に流れる電流は駆動電源12の出力電圧の立ち下がりの初期時には、上述のターンオン時(出力電圧の立ち上がり時)と同様にコンデンサC1を介して急激に流れ、定常状態では抵抗R4を介して流れることになるから、ターンオン時と同様にターンオフ時のスイッチング時間が短縮されると同時に定常時の1次側回路10の入力電力が低減できる。
【0066】
すなわち、本実施形態では上述のように、光起電力素子21の光起電力が消滅するタイミングをトランスTの2次巻線N2に逆極性の誘導起電力が誘起されるタイミングよりも遅くならないようにしているから、光起電力消滅の遅延による電荷の放電を防いで半導体スイッチ素子22を確実にターンオフさせることができ、しかも、半導体スイッチ素子22をターンオフさせた後の定常状態における1次側回路10への入力電力を低減することができる。
【0067】
なお、本実施形態の2次側回路20を図6に示す回路構成としてもよい。すなわち、トランスTの2次巻線N2の両端をそれぞれスイッチ素子26a,26bを介して光起電力素子21の両極に接続するとともに、各スイッチ素子26a,26bのゲートが、それぞれ他方のスイッチ素子26b,26aと接続された2次巻線N2の一端に接続されている。なお、スイッチ素子26a,26bには寄生ダイオードからなるダイオード25a,25bが並列に接続されている。そして、半導体スイッチ素子22のターンオン時には2次巻線N2に誘起される誘導起電力でスイッチ素子26aがオンし、ターンオフ時には2次巻線N2に誘起される逆極性の誘導起電力でスイッチ素子26bがオンすることにより、光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量への充放電が行われる。
【0068】
(実施形態2)
本実施形態の回路図を図7に示す。但し、基本的な構成は実施形態1と共通であるから、共通する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0069】
2次側回路20では、トランスTの2次巻線N2及びダイオード25の直列回路と、ノーマリオフ型のnチャンネルMOSFETからなるスイッチ素子26とが光起電力素子21と並列に接続され、トランスTの2次側に設けられた補助巻線N3の両端がスイッチ素子26のゲートと光起電力素子21の負極にそれぞれ接続されている。この補助巻線N3は2次巻線N2と同じ極性に設定されており、2次巻線N2に光起電力と同極性の誘導起電力が生じるときにスイッチ素子26を逆バイアスし、2次巻線N2に光起電力と逆極性の誘導起電力が生じるときにスイッチ素子26を順バイアスする誘導起電力が誘起されるようにしてある。なお、1次側回路10の構成は実施形態1と同一であるから説明は省略する。
【0070】
次に、本実施形態の駆動回路の動作を説明する。但し、半導体スイッチ素子22をオフ状態からオン状態へターンオンさせるときの動作は実施形態1と共通であるから説明を省略し、半導体スイッチ素子22をオン状態からオフ状態へターンオフさせるときの動作についてのみ説明する。
【0071】
駆動電源12の出力電圧が0Vを超えてオフ電圧まで低下すると、発光素子11が消灯して光起電力素子21の出力電流が減少し、トランスTの1次巻線N1に流れる電流が急激に反転するために2次巻線N2及び補助巻線N3にはターンオン時の光起電力と逆極性の誘導起電力がそれぞれ誘起される。この誘導起電力によってスイッチ素子26のゲート−ソース間が順バイアスされてスイッチ素子26がターンオンし、光起電力素子21の両極間並びに半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間を短絡して光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量の充電電荷がスイッチ素子26を介して急速に放電され、半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回ったときに半導体スイッチ素子22がターンオフする。
【0072】
而して、ターンオフ時においては、トランスTの補助巻線N3に生じる誘導起電力でスイッチ素子26をオンとし、スイッチ素子26を介して半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間を逆バイアスすることにより、従来例に比較して半導体スイッチ素子22をターンオフさせるのに要する時間(スイッチング時間)を短縮させることが可能である。
【0073】
(実施形態3)
本実施形態の駆動回路は、図8に示すように発光素子11、抵抗R1並びに正負のパルス電圧を出力する双極性のパルス電源からなる駆動電源12の直列回路からなる1次側回路10と、光起電力素子21並びに制御回路30からなる2次側回路20と、駆動電源12から1次側回路10に印加される駆動電圧の変化に応じて2次側回路20に電力を供給するように1次側回路10と2次側回路20を静電結合する静電結合手段とを備えている。ここで、静電結合手段は、駆動電源12と抵抗R1の接続点と光起電力素子21の正極との間に接続されるコンデンサ14と、駆動電源12と発光素子11の負極と光起電力素子21の負極との間に接続されるコンデンサ15とからなる。
【0074】
次に、本実施形態の駆動回路の動作を説明する。
【0075】
まず、半導体スイッチ素子22をオフ状態からオン状態へターンオンさせるときの動作について説明する。
【0076】
駆動電源12からパルス電圧が出力されて出力電圧がオフ電圧からオン電圧に立ち上がると、抵抗R1並びにトランスTの1次巻線N1を介して発光素子11に電流が流れて発光素子11が発光し、発光素子11と光結合されている光起電力素子21に光起電力が生じて2次側回路20に電流が流れるとともに、駆動電源12の出力電圧の立ち上がり時にはコンデンサ14,15を介して駆動電源12から2次側回路20へ電流が供給され、光起電力素子21の端子間容量と半導体スイッチ素子22の入力容量が充電される。そして、この充電電圧が閾値電圧を超えると半導体スイッチ素子22がターンオンする。
【0077】
すなわち、光起電力素子21に生じる光起電力による電流だけでなくコンデンサ14,15を介して駆動電源12から供給される電流と合わせて光起電力素子21の端子間容量並びに半導体スイッチ素子22の入力容量が充電されるため、光起電力のみによる従来例に比較して、半導体スイッチ素子22をターンオンさせるのに要するスイッチング時間を短縮させることが可能である。
【0078】
次に、半導体スイッチ素子22をオン状態からオフ状態へターンオフさせるときの動作を説明する。
【0079】
駆動電源12の出力電圧がオン電圧からオフ電圧に立ち下がって発光素子11が消灯すると、光起電力素子21の出力電流が減少し、制御回路30によって半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間に蓄積されていた電荷および光起電力素子21の正極と負極との間に蓄積されていた電荷が放電され、半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間電圧が閾値電圧を下回ったときに半導体スイッチ素子22がターンオフする。ここで、駆動電源12の出力電圧がオフ電圧に立ち下がる時には、コンデンサ14,15を介して駆動電源12から2次側回路20へ電流が供給されて制御回路30による電荷の放電が促進されることになる。
【0080】
而して、ターンオフ時においては、コンデンサ14,15を介して駆動電源12により半導体スイッチ素子22のゲート−ソース間を逆バイアスするため、従来例に比較して半導体スイッチ素子22をターンオフさせるのに要するスイッチング時間を短縮させることが可能である。
【0081】
(実施形態4)
本実施形態は、図9に示すようにゲート同士およびソース同士がそれぞれ共通接続された2個のnチャネルMOSFET22a,22bからなる半導体スイッチ素子22と、参考例3の駆動回路とを備えた、いわゆるフォトモスリレーと呼ばれる半導体リレーを構成している。但し、半導体スイッチ素子22をターンオン並びにターンオフさせる動作は参考例3と同一であるから説明は省略する。
【0082】
而して、上述のように構成される半導体リレーにおいても、従来例の半導体リレーに比較してスイッチング時間を短縮させることができる。なお、半導体リレーを構成する駆動回路は参考例3に限定されるものではなく、参考例1,参考例2あるいは参考例4,実施形態1〜3の何れの駆動回路であっても構わない。
【0083】
【発明の効果】
請求項1の発明は、互いに光結合された1次側回路及び2次側回路を備え、駆動電源より1次側回路を介し光を媒体として2次側回路に電力を伝達し、伝達された電力を用いて2次側回路により半導体スイッチ素子をスイッチングさせる駆動回路において、光を媒体とした上記電力伝達とは別に1次側回路への入力電力を2次側回路に供給する電力供給手段を備え、1次側回路が駆動電圧の印加により発光する発光素子とトランスの1次巻線を互いに並列接続して構成され、2次側回路がトランスの2次巻線と発光素子に光結合した光起電力素子との直列回路で構成され、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力とトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力との極性を一致させてなる半導体スイッチ素子の駆動回路であって、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されるタイミングが光起電力素子に光起電力が生じるタイミングよりも遅くなるように制御する制御手段を備えたので、光結合による電力伝達を電力供給手段により補うことで半導体スイッチ素子のスイッチング時間を短縮させることが可能な駆動回路が実現でき、また、発光素子に流れる電流とトランスの1次巻線に流れる電流を個別に調整することができるために光結合による電力伝達と電磁結合による電力伝達を独立して個別に設計することが可能となり、さらに、トランスの2次巻線に誘起される誘導起電力のために光起電力素子の充電電荷が放電してしまうことが無く、スイッチング時間をさらに短縮できるという効果がある。
【0084】
請求項2の発明は、互いに光結合された1次側回路及び2次側回路を備え、駆動電源より1次側回路を介し光を媒体として2次側回路に電力を伝達し、伝達された電力を用いて2次側回路により半導体スイッチ素子をスイッチングさせる駆動回路において、光を媒体とした上記電力伝達とは別に1次側回路への入力電力を2次側回路に供給する電力供給手段を備え、1次側回路がトランスの1次巻線と駆動電圧の印加により発光する発光素子との並列回路で構成され、2次側回路がトランスの2次巻線と発光素子に光結合した光起電力素子との並列回路で構成され、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力とトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力との極性を一致させてなる半導体スイッチ素子の駆動回路であって、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されるタイミングが光起電力素子に光起電力が生じるタイミングよりも遅くなるように制御する制御手段を備えたので、光結合による電力伝達を電力供給手段により補うことで半導体スイッチ素子のスイッチング時間を短縮させることが可能な駆動回路が実現でき、また、発光素子に流れる電流とトランスの1次巻線に流れる電流を個別に調整することができるために光結合による電力伝達と電磁結合による電力伝達を独立して個別に設計することが可能となり、さらに、トランスの2次巻線に誘起される誘導起電力のために光起電力素子の充電電荷が放電してしまうことが無く、スイッチング時間をさらに短縮できるという効果がある。
【0085】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起される時間を光起電力素子に光起電力が生じる時間よりも短くする手段を備えたので、請求項1の発明の効果に加えて、1次側回路における電力消費が低減できるという効果がある。
【0086】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、駆動電源からトランスの1次巻線に印加される駆動電圧の立ち上がりを急峻とし且つ立ち下がりを比較的緩やかとする手段を備えたので、請求項3の発明の効果に加えて、トランスの1次巻線に印加される駆動電圧の立ち下がり時に2次巻線に誘起される光起電力と逆極性の誘導起電力を抑制することができ、定常時における2次側回路の電圧変動を抑えることができるという効果がある。
【0087】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、駆動電源からの電力供給停止時にトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力を、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力と逆極性としたので、請求項4の発明の効果に加えて、半導体スイッチ素子のゲート電極の蓄積電荷並びに光起電力素子の蓄積電荷の放電を促進して半導体スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング時間が短縮できるという効果がある。
【0088】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか1項の発明において、1次側回路がトランスの1次巻線と直列に接続される容量素子を具備するので、請求項1〜5の何れか1項の発明と同様の効果を奏する。
【0089】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1項の発明において、2次側回路がトランスの2次巻線と直列に接続される整流素子を具備し、整流素子は、光起電力素子に光起電力が生じるときにトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力による電流が光起電力素子に流れ込む向きに接続されてなるので、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されなくなった後に光起電力による電流が2次巻線に流れることを阻止でき、2次側回路の電力を長時間維持する必要がある場合にも対応できるという効果がある。
【0090】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、1次側回路の発光素子の点灯時にオフとなり且つ発光素子の消灯時にオンとなるスイッチ素子を整流素子と並列に接続したので、請求項7の発明の効果に加えて、発光素子の消灯時にはスイッチ素子がオンして整流素子の両端を短絡するため、光起電力素子の蓄積電荷の放電を促進して半導体スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング時間が短縮できるという効果がある。
【0091】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、スイッチ素子をMOSFETで構成するとともに整流素子をMOSFETの寄生ダイオードで代用し、スイッチ素子のゲート電極を2次巻線の一端に接続してなるので、請求項8の発明と同様の効果を奏する。
【0092】
請求項10の発明は、請求項7の発明において、1次側回路の発光素子の点灯時にオフとなり且つ発光素子の消灯時にオンとなるスイッチ素子を光起電力素子と並列に接続したので、請求項7の発明の効果に加えて、発光素子の消灯時にスイッチ素子を介して光起電力素子の蓄積電荷を放電することで半導体スイッチ素子のターンオフ時のスイッチング時間が短縮できるという効果がある。
【0093】
請求項11の発明は、請求項10の発明において、MOSFETからなるスイッチ素子のドレイン電極及びソース電極を光起電力素子の両極に接続するとともに、トランスの2次側に設けた補助巻線にスイッチ素子のゲート電極を接続し、トランスの2次巻線に光起電力と逆極性の誘導起電力が誘起されたときにスイッチ素子をオンさせてなるので、請求項10の発明と同様の効果を奏する。
【0094】
請求項12の発明は、2つの電界効果トランジスタの制御端子同士および各一対の主端子のうちの一方の主端子同士をそれぞれ共通接続して構成された半導体スイッチ素子と、共通接続された制御端子と一方の主端子との間に制御入力を与える請求項1〜11の何れかに記載の駆動回路とを備えたので、光結合による電力伝達を電力供給手段により補うことでスイッチング時間を短縮させることが可能な半導体リレーが実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1を示す回路図である。
【図2】 本発明の参考例2を示す回路図である。
【図3】 本発明の参考例3を示す回路図である。
【図4】 本発明の参考例4を示す回路図である。
【図5】 本発明の実施形態1を示す回路図である。
【図6】 同上の他の構成を示す回路図である。
【図7】 本発明の実施形態2を示す回路図である。
【図8】 本発明の実施形態3を示す回路図である。
【図9】 本発明の実施形態4を示す回路図である。
【図10】 従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
10 1次側回路
11 発光素子
12 駆動電源
20 2次側回路
21 光起電力素子
22 半導体スイッチ素子
T トランス
Claims (12)
- 互いに光結合された1次側回路及び2次側回路を備え、駆動電源より1次側回路を介し光を媒体として2次側回路に電力を伝達し、伝達された電力を用いて2次側回路により半導体スイッチ素子をスイッチングさせる駆動回路において、光を媒体とした上記電力伝達とは別に1次側回路への入力電力を2次側回路に供給する電力供給手段を備え、1次側回路が駆動電圧の印加により発光する発光素子とトランスの1次巻線を互いに並列接続して構成され、2次側回路がトランスの2次巻線と発光素子に光結合した光起電力素子との直列回路で構成され、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力とトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力との極性を一致させてなる半導体スイッチ素子の駆動回路であって、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されるタイミングが光起電力素子に光起電力が生じるタイミングよりも遅くなるように制御する制御手段を備えたことを特徴とする半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 互いに光結合された1次側回路及び2次側回路を備え、駆動電源より1次側回路を介し光を媒体として2次側回路に電力を伝達し、伝達された電力を用いて2次側回路により半導体スイッチ素子をスイッチングさせる駆動回路において、光を媒体とした上記電力伝達とは別に1次側回路への入力電力を2次側回路に供給する電力供給手段を備え、1次側回路がトランスの1次巻線と駆動電圧の印加により発光する発光素子との並列回路で構成され、2次側回路がトランスの2次巻線と発光素子に光結合した光起電力素子との並列回路で構成され、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力とトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力との極性を一致させてなる半導体スイッチ素子の駆動回路であって、トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起されるタイミングが光起電力素子に光起電力が生じるタイミングよりも遅くなるように制御する制御手段を備えたことを特徴とする半導体スイッチ素子の駆動回路。
- トランスの2次巻線に誘導起電力が誘起される時間を光起電力素子に光起電力が生じる時間よりも短くする手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 駆動電源からトランスの1次巻線に印加される電圧の立ち上がりを急峻とし且つ立ち下がりを比較的緩やかとする手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 駆動電源からの電力供給停止時にトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力を、駆動電源からの電力供給時に光起電力素子に生じる光起電力と逆極性としたことを特徴とする請求項4記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 1次側回路がトランスの1次巻線と直列に接続される容量素子を具備することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 2次側回路がトランスの2次巻線と直列に接続される整流素子を具備し、整流素子は、光起電力素子に光起電力が生じるときにトランスの2次巻線に誘起される誘導起電力による電流が光起電力素子に流れ込む向きに接続されてなることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 1次側回路の発光素子の点灯時にオフとなり且つ発光素子の消灯時にオンとなるスイッチ素子を整流素子と並列に接続したことを特徴とする請求項7記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- スイッチ素子をMOSFETで構成するとともに整流素子をMOSFETの寄生ダイオードで代用し、スイッチ素子のゲート電極を2次巻線の一端に接続してなることを特徴とする請求項8記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 1次側回路の発光素子の点灯時にオフとなり且つ発光素子の消灯時にオンとなるスイッチ素子を光起電力素子と並列に接続したことを特徴とする請求項7記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- MOSFETからなるスイッチ素子のドレイン電極及びソース電極を光起電力素子の両極に接続するとともに、トランスの2次側に設けた補助巻線にスイッチ素子のゲート電極を接続し、トランスの2次巻線に光起電力と逆極性の誘導起電力が誘起されたときにスイッチ素子をオンさせてなることを特徴とする請求項10記載の半導体スイッチ素子の駆動回路。
- 2つの電界効果トランジスタの制御端子同士および各一対の主端子のうちの一方の主端子同士をそれぞれ共通接続して構成された半導体スイッチ素子と、共通接続された制御端子と一方の主端子との間に制御入力を与える請求項1〜11の何れかに記載の駆動回路とを備えたことを特徴とする半導体リレー。
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