JP3936632B2 - 鋼板マーキング方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、30m/分以上の高速で走行する鋼板の表面に疵検出部位を示すマーキングを施すための鋼板マーキング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼板の表面には製鋼工程や圧延工程に起因する様々な疵が不可避的に存在し、ユーザーがその存在に気付かずに使用すると製品強度や表面性状に悪影響を及ぼす。そこで製鉄会社においてライン上を走行する鋼板の表面を疵検出器で連続的に検査し、疵検出部位に油性インクによるマーキングを施すことが、例えば特開平10−176998号公報に示されるように従来から行なわれている。このためのマーキング用ノズルとしては、インクジェット式のものとスプレー式のものとが一般的である。
【0003】
インクジェット式のマーキング用ノズルは、連続的に噴射されるインクの液滴を帯電させ、偏向電極によってその飛来方向を制御することによって文字その他のパターンを印字できるようにしたものである。この方式はインクを連続的に噴射するために詰まりを生じにくいが速度追従性が低く、10m/分以下の低速領域でしか使用できないという問題があった。
【0004】
またスプレー式のマーキング用ノズルは、インク供給用ノズルの外側に圧縮空気供給用のノズルを設けた2重管構造を持ち、圧縮空気流によりインク供給用ノズルからインクを吸引しつつ飛ばすようにしたものである。この方式はインクジェット式のノズルよりは高速領域まで使用可能であるが、インク供給用ノズルの先端が詰まり易い欠点がある。このため、マーキング位置から鋼板巻取り位置までの間に十分な距離がなく、マーキングのために速乾性のインクを使用せざるを得ないような場合には、ノズルが頻繁に詰まるために使用することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、30〜300m/分の速度で走行する鋼板の表面に速乾性のインクによるマーキングを確実に施すことができる鋼板マーキング方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するためになされた本発明は、30〜300m / 分の走行速度で鋼板が通板されるライン上のルーパーの前段側に疵検出器を設置するとともに、ルーパーと巻き取り装置との間に、内径が0 . 2〜1 . 0mmの極細ニードルを10〜100kPaに加圧された速乾性インクが供給される加圧室の先端に突設したマーキング用ノズルを備えたマーキング装置を設置し、走行速度に対応させてインクの圧力を変化させながら鋼板の疵検出部位に速乾性インクを吐出することを特徴とするものである。本発明に用いるマーキング用ノズルは、内径が0.2〜1.0mmの極細ニードルを使用しているのでインクと空気が接触しにくいうえ、加圧室の圧力によってインクを強制的に押し出すので、速乾性インクを使用しているにもかかわらず閉塞するおそれがない。
【0007】
この鋼板マーキング方法によれば、ルーパーによる速度調整機能を利用しながら、30〜300m/分の範囲で走行速度が大きく変化する鋼板に対し、速乾性インクによるマーキングを確実に施すことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
図1は本発明に用いるマーキング用ノズルを示す図であって、1は小型の加圧室、2はその先端に突設される中空の極細ニードルである。加圧室1には制御弁3を介して速乾性インクが供給される。速乾性インクとしては、例えばエチルメチルケトン、アセトンなどを主成分とした油性インクが用いられる。このような速乾性インクは化成処理された鋼板表面に対しても付着性がよく、しかも化成処理被膜に悪影響を及ぼすことがない。
【0009】
加圧室1に供給される速乾性インクの圧力は10〜100kPaの低圧とし、極細ニードル2の内径は0.2〜1.0mmとする。ここで速乾性インクの吐出量は圧力と内径との相互関係によって決定されるものであるが、本発明で用いた0.2〜1.0mmの領域は従来一般に用いられているマーキング用ノズルの内径よりもかなり細めであり、圧力は従来一般のマーキング用ノズルのわずか1/10〜1/100である。
【0010】
しかし極細ニードル2の内径が0.2mmより小さくなると速乾性インクが詰まり易くなり、1.0mmを越えるとインクの切れが悪くなる。また速乾性インクの圧力が10kPa(0.1kg/cm2)よりも低いとインクを吐出させることができず、100kPa(1kg/cm2)を越えるとインクの吐出量が過大になる。なお後記するように、インクの圧力は鋼板の走行速度に応じて上記範囲内において調整される。
【0011】
本発明に用いるマーキング用ノズルは、内径が0.2〜1.0mmの極細ニードル2を使用しているので内部の速乾性インクと空気が接触しにくいうえ、加圧室1内の圧力によってインクを強制的に吐出させる構造であるから、仮にインクが乾燥し始めても圧力によって吹き飛ばされる。このため、速乾性インクを使用しているにもかかわらずノズルが閉塞するおそれがない。
【0012】
図2は上記のマーキング用ノズルを用いた鋼板マーキング方法を示す図であり、30〜300m/分の速度で鋼板が通板されるラインの終端部分が示されている。10は走行速度調整用のルーパー、11は巻き取られる鋼板の表面に防錆油を塗布するオイラー、12は鋼板の巻取り装置である。ルーパー10の前段には公知の疵検出器13が設置されており、鋼板の欠陥を検出する。この疵検出器13の出力により鋼板の疵検出部位にマーキングを施すマーキング装置14は、ルーパー10と巻き取り装置12との間に設置されている。マーキング装置14は鋼板の表面側のみならず裏面側にも設置し、表裏両面に同時にマーキングを施すことができる。
【0013】
マーキング装置14は図1について説明したマーキング用ノズルを備えたものであり、鋼板の疵検出部位が通過する際に鋼板と同速度で追従しながら、速乾性インクを鋼板表面に吐出して非接触方式でマーキングを施す。なお、鋼板の走行速度に対応させてインクに加える圧力を変化させるものとし、具体的には走行速度が30〜60m/分の場合には30kPa、60〜120m/分の場合には50kPa、120〜300m/分の場合には80kPaとすることが好ましい。このようにインクの吐出圧を変化させることによって、高速で走行する鋼板表面への鮮明なマーキングが可能となる。このような操作は、圧力を変化させるレギュレーターを複数個持たせることによって可能となる。
【0014】
上記のように本発明の鋼板マーキング方法によれば、走行速度に対応させてインクの圧力を変化させ単位時間当たりの吐出量を制御するが、それでもなお走行速度が120m/分を越えると、マーキングの鮮明度が徐々に低下する。そこでそのような場合にはマーキング装置14の前段に設置されているルーパー10による速度調整機能を利用して、マーキング装置14の部分を走行する鋼板の速度を抑制しながらマーキングを行なうものとする。マーキングすべき部位は鋼板全体のごく一部に過ぎないから、鋼板の疵検出部位が通過後は一次的に増速して定常速度に復帰させればよい。マーキング装置14の後段にはドライヤ15が設置されており、速乾性インクはこのドライヤ15を通過する数秒間に乾燥され、オイラー11による防錆油の塗布を受けても鮮明度が失われない。
【0015】
このようにして製鉄会社からの出荷前に疵検出部位に鮮明なマーキングを施しておけば、ユーザーがCCDカメラによってこのマーキングを容易に検出することができ、疵の存在する部分を避けて使用することができる。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に用いるマーキング用ノズルは速乾性インクを使用しているにもかかわらず、ノズルが閉塞するおそれがないものである。また、このマーキング用ノズルを用いた本発明の鋼板マーキング方法によれば、30〜300m/分の速度で走行する鋼板の表面に速乾性のインクによる鮮明なマーキングを確実に施すことができる。速乾性インクの使用により、巻き取り装置の直前にマーキング装置を配置できるから、レイアウトの自由度を高めることができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるマーキング用ノズルの説明図である。
【図2】本発明の鋼板マーキング方法の説明図である。
【符号の説明】
1 加圧室
2 極細ニードル
3 制御弁
10 ルーパー
11 オイラー
12 巻取り装置
13 疵検出器
14 マーキング装置
15 ドライヤ
Claims (1)
- 30〜300m / 分の走行速度で鋼板が通板されるライン上のルーパーの前段側に疵検出器を設置するとともに、ルーパーと巻き取り装置との間に、内径が0 . 2〜1 . 0mmの極細ニードルを10〜100kPaに加圧された速乾性インクが供給される加圧室の先端に突設したマーキング用ノズルを備えたマーキング装置を設置し、走行速度に対応させてインクの圧力を変化させながら鋼板の疵検出部位に速乾性インクを吐出することを特徴とする鋼板マーキング方法。
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