JP3935486B2 - 圧入方法 - Google Patents

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本発明は、既設の地中構造物で圧入反力を支持しつつジャッキで被圧入部材を地中に圧入する際の圧入方法に関するものである。
一部を地中に埋設した既設の地中構造物、例えば橋脚等の基礎(直接基礎、杭基礎、ケーソン基礎を問わない)においては、その老朽化対策や耐震性向上のために、その柱状部の周囲を鋼板で被覆し、鋼板と柱状部との間の隙間に、コンクリート、モルタル、樹脂等の充填材を充填することにより補強する場合がある。
この種の補強方法の一例として、例えば特開2000−336946号公報(特許文献1)には、図11に示すように、橋脚1の外周に円筒状の鋼板ブロック2を形成した後、その外側に、上下の分割フレーム3、4およびジャッキ5を有する圧入装置を配置し、ジャッキ5により鋼板ブロック2を押し下げて地中に侵入させ、以後、鋼板ブロック2の組立と、その押し下げ動作を繰り返すことにより、鋼板ブロック2で橋脚1の外面を被覆する工法が開示されている。
特開2000−336946号公報
この工法では、ジャッキ5のプレスロッド5aの先端5a1に取り付けた分割フレーム4で鋼板ブロック2を押圧するので、鋼板ブロック2へのジャッキ推力の作用点Pは、プレスロッド5aの先端5a1よりも下方(圧入方向側)に存在する。そのため、高さ方向では、鋼板ブロック2の高さL1に圧入装置L2の高さを加算したスペースL’(=L1+L2)が作業スペースとして最低限必要となる。そのため、何らかの事情で空頭の作業スペースが制限される場合、施工が困難となるおそれがある。
そこで、本発明では、空頭の作業スペースが制限される場合でも鋼板ブロック等の被圧入部材を地中に圧入可能とすることを目的とする。
上記目的の達成手段として、第1発明にかかる圧入方法は、少なくとも一部が地中に埋設された既設の地中構造物で圧入反力を支持しつつ、被圧入部材をジャッキの推力で地中に圧入するに際し、既設橋脚における柱状部の脚頭部に上フレームは固定され、剛体からなる連結部材を介して下フレームは上フレームに吊り下げ支持され、プレスロッドの挿通孔を有する下フレームの下面には、プレスロッドおよびジャッキ本体からなる複数のセンターホールジャッキが取り付けられ、かつ各ジャッキ本体のシリンダ側およびピストン側にそれぞれチャック装置が設けられ、各プレスロッドはジャッキ本体の両端から突出し、各プレスロッドの上端は加圧部材に取り付けられて、被圧入部材が加圧部材に加圧されて下方に押し込まれるようにして、前記各センターホールジャッキのプレスロッドの圧入方向先端よりも反圧入方向側に、被圧入部材へのジャッキ推力の作用点を配した状態で被圧入部材を加圧する工程を含むことを特徴とする。
また、第2発明にかかる圧入方法は、少なくとも一部が地中に埋設された既設の地中構造物で圧入反力を支持しつつ、被圧入部材をジャッキの推力で地中に圧入するに際し、既設橋脚における柱状部の脚頭部に上フレームは固定され、プレスロッドの挿通孔を有する上フレームの下面には、プレスロッドおよびジャッキ本体からなる複数のセンターホールジャッキが固定され、かつ各ジャッキ本体のシリンダ側およびピストン側にそれぞれチャック装置が設けられ、各プレスロッドはジャッキ本体の両端から突出し、各プレスロッドの下端は下フレームに取り付けられて、下フレームがプレスロッドおよびジャッキ本体を介して上フレームに吊り下げ支持され、各プレスロッドの上端は上フレームを貫通され、下フレームには、縦部分およびこれに一体の横部分を有する加圧部材が装着され、被圧入部材が加圧部材における横部分に加圧されて下方に押し込まれるようにして、前記各センターホールジャッキのプレスロッドの圧入方向先端よりも反圧入方向側に、被圧入部材へのジャッキ推力の作用点を配した状態で被圧入部材を加圧する工程を含むことを特徴とする。
前記の工程では、ジャッキを含む圧入装置がその内側(又は外側)に被圧入部材の一部を内蔵する形となる。そのため、圧入方向では圧入装置の占有スペースと被圧入部材の占有スペースとを一部重複させることができ、これにより当該方向での必要作業スペースを削減することが可能となる。
この工程は、圧入時に、ジャッキ推力がプレスロッドに引張力として作用する構成、および圧縮力として作用する構成を問わず実現することができる。前者としては、例えば図6(A)に示すように、プレスロッド15aの圧入方向と反対側(以下、「反圧入方向側」という。図示例では図面上方)の端部15a2から、加圧部材17を介して被圧入部材12のジャッキ推力の作用点Pにジャッキ推力を伝達させる構成が考えられる。後者としては、例えば図8(A)に示すように、プレスロッド15の圧入方向側(図示例では図面下方)の端部15a1から、加圧部材27を介して被圧入部材12のジャッキ推力の作用点Pにジャッキ推力を伝達させる構成が考えられる。特に前者の場合、図6(C)に示すように、ジャッキの反圧入方向側の端部15a2とジャッキ推力作用点Pとの間に、圧入方向に幅を持つスペーサ23を1個もしくは複数個介在させることにより、ジャッキ推力の作用点Pをジャッキ本体15bよりも圧入方向側に押し込むことが可能となる。
以上の工程を経た後、図8(C)に示すように、プレスロッド15aの圧入方向先端15a1よりも圧入方向側(図面下方)に、被圧入部材12へのジャッキ推力の作用点Pを配置することにより、被圧入部材12を押し出すこともできる。これにより、次段の被圧入部材を継ぎ足すまでの前段の被圧入部材の圧入量を増やすことができるので、個々の被圧入部材の圧入方向長さを長くすることができ、より能率的な施工が可能となる。
以上に述べた方法で被圧入部材を地中に圧入し、この被圧入部材で既設の地中構造物の外周を被覆した後、被圧入部材の内周と地中構造物の外周との間の隙間に充填材を満たせば、既設の地中構造物の強度を回復または増大できるので、地中構造物の老朽化防止および耐震補強を行なうことができる。
以上のように本発明によれば、既設の地中構造物で圧入反力を支持しつつ、被圧入部材をジャッキの推力で地中に圧入するに際し、プレスロッドの圧入方向先端よりも反圧入方向側に、被圧入部材へのジャッキ推力の作用点を配しているので、空頭等の作業スペースが制限される場合でも被圧入部材の圧入作業を容易に行うことができる。
また、高さ方向の作業スペースLを、従来工法における高さ方向の作業スペースL’(図11)よりも短くすることができ、これにより空頭スペースが制限される施工条件でも補強作業を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明方法の一実施形態として、既設橋脚10における補強工事の施工状況を示す。この補強工事は、橋脚10の柱状部10a外周に被圧入部材としての補強管12を配置し、これを圧入装置11で地中に圧入することにより行われる。なお、以下の説明では、橋脚10の柱状部10aの断面形状が円筒形である場合を例示しているが、当該断面形状は任意であり、これ以外の断面形状、例えば矩形状とすることもできる。また、柱状部10aは、中実形状もしくは中空形状の何れでもよい。
図2に示すように、補強管12は、鋼板等を用いて柱状部10aの外周面形状と相似形の筒型に形成される。図示例では、縦に半割した二つの半円筒状分割体121からなる円筒状の補強管12を例示している。この補強管12は、柱状部10aの外周面に二つの分割体121を当てがった後、両者の突合せ端部同士を例えば溶接やボルト締め等の手段で一体化することにより製作され、製作後の円筒状の補強管12は、図示しないホイスト等により橋脚10外周の所定位置に吊り下げ支持される。この状態では、補強管12の内周面と柱状部10aの外周面との間には環状隙間が形成される。
図1及び図2に示すように、圧入装置11は、橋脚10の柱状部10aを被覆する補強管12の外周に配置され、上下に離隔配置されたリング状のフレーム13、14と、ジャッキ15と、上下のフレームを連結する連結部材16と、補強管12に圧入力を付与する加圧部材17とを主要な構成要素として構成される。
上フレーム13はリング状をなし、柱状部10aの脚頭部に適宜の手段、例えば図示しないブラケットを介して固定されている。この上フレーム13は、図3に例示するように、高さ方向の回転軸を有するヒンジ21で結合した複数(図示例では二つ)の分割体13aで構成され、各分割体13aを開いた状態で内側に柱状部10aを収容した後、各分割体13aを閉じてその対向端部同士を結合することによりリング状に形成される。図1に示すように、上フレーム13には、柱状部10aに固定した反力受け18が上方から係合している。従って、補強管12の圧入時には、ジャッキ15から伝達された圧入反力が上フレーム13、さらには反力受け18を介して橋脚10に支持される。
この他、上フレーム13を構成する分割体13aは、図4に示すように互いに分離することもできる。この場合、各分割体13aをそれぞれを柱状部10aの外周に当てがった後、対向する両端同士を適当な連結手段で結合することにより上フレーム13が組み立てられる。
下フレーム14は、剛体からなる連結部材16を介して上フレーム13に吊り下げ支持される。図2に示すように、この下フレーム14も上フレーム13と同様に複数(図示例では二つ)の分割体14aで形成され、両分割体14aの両端を連結手段20を介して連結することによりリング状に形成される。
下フレーム14の下面には、プレスロッド15aおよびジャッキ本体15bからなる複数の液圧式ジャッキ15が取り付けられる。プレスロッド15aはジャッキ本体15bの両端から突出している。本実施形態では、下フレーム14の直径方向の対向位置に二つのジャッキ15を配置した場合を例示しているが、ジャッキ15の取付け個数や取付け位置は、ジャッキ15の能力、必要圧入力等の施工条件、および圧入力のバランスを考慮して任意に定めることができる。
本実施形態では、ジャッキ15として、図5に示すように、外周に複数の凸部15a3が設けられた異径断面のプレスロッド15aを使用したタイプ(センターホールジャッキ)を例示している。この種のジャッキ15では、ジャッキ本体15bのシリンダ側およびピストン側にそれぞれチャック装置15b1、15b2が設けられる。ジャッキ本体15bでプレスロッド15aを一方向に移動させると、何れか一方のチャック装置が凸部15a3と係合してプレスロッド15aの位置を保持するので、ジャッキ15を複数回往復駆動すれば、その往復ストロークを超えてプレスロッド15aを押し込むことができる。もちろん以上のジャッキ15の構成は例示にすぎず、これ以外にも一般推進工法で使用されるジャッキを使用し、これとスペーサとの併用でプレスロッド15aを押し込むようにしてもよい。
図1に示すように、連結部材16、下フレーム14の分割体14a、およびジャッキ15で一つのユニット(揺動ユニット)を構成し、各揺動ユニットを、連結部材16と上フレーム13との間に介在させたヒンジ(図示省略)を介して揺動可能に構成するのが望ましい。これにより、二点鎖線で示すように各ユニットを開放位置に揺動させた状態で、次段の補強管12の継ぎ足しを行い、その後、各ユニットを実線で示す閉鎖位置に戻すことで次段の補強管12の圧入作業を開始することができ、補強管12の継ぎ足し作業をスムーズに行うことが可能となる。
ジャッキ15のプレスロッド15aの上端15a2と補強管12の上端との間には、リング状の加圧部材17が配置される。加圧部材17の下面には同じくリング状の受け部材22が配置され、この受け部材22が補強管12の上端に載置されている。
以上の構成から、ジャッキ15をプレスロッド15aの降下方向に駆動すると、その推力はプレスロッド15、加圧部材17、および受け部材22を介して補強管12に伝達され、補強管12がジャッキ15に牽引されて下方に押し込まれる。この時、補強管12の上端がジャッキ推力の作用点Pとなり、下フレーム14のジャッキ本体15bとの接触部が圧入反力支点Qとなる。圧入反力支点Qからの圧入反力は、下フレーム14、連結部材16、上フレーム13、および反力受け18を介して橋脚10に支持される。
以下、以上の構成からなる圧入装置11を用いた補強管12の圧入作業を図6および図7に基いて順次説明する。
1)図6(A)に示すように、最下段の補強管12aを圧入装置11に内蔵させた状態(初期状態)で、ジャッキ15を複数回駆動してプレスロッド15aを降下させる。これにより、同図(B)に示すように、補強管12が加圧部材17に加圧されて下方に押し込まれる。
2)加圧部材17が下フレーム14の直上に達したところで、プレスロッド15aの移動方向を上昇方向に切替え、再度ジャッキ15を複数回駆動してプレスロッド15aを初期状態に戻す。これにより、加圧部材17の下面と受け部材18の上面との間にプレスロッド15aの往復ストローク分の隙間が形成されるので、図6(C)に示すようにこの隙間にスペーサ23を挿入する。この際、スペーサ23を安定化させるため、図中の破線で示すように、スペーサ23の中心に、一端を受け部材22に固定した(加圧部材17に固定してもよい)ガイドロッド24を挿通させるのが望ましい
3)その後、再度ジャッキ15を駆動してプレスロッド15aを降下させ、補強管12aを再度下方に押し込む。以後、必要に応じて以上の作業を繰返し、図6(D)に示すようにスペーサ23を順次積み増しながら補強管12aを地中に圧入する。この圧入作業と並行して、補強管12aの内周と橋脚10の柱状部10a外周との間の隙間をウオータージェット等の適宜の手段で掘削する。
4)最下段の補強管12aが所定の深さまで圧入された後、使用した加圧部材17およびスペーサ23を撤去する。次いで、上述のように連結部材16、下フレーム14、およびジャッキ15からなる揺動ユニットを開放位置に揺動させ(図1に二点鎖線で示す)、その後、図7に示すように、最下段の補強管12aの上に次段の補強管12bを継ぎ足して、上下の補強管12a、12bを溶接固定する。次に、揺動ユニットを閉鎖位置(図1に実線で示す)に戻し、図6(A)と同様に、加圧部材17をプレスロッド15aの上端15a2に取り付ける。以後、図6に示す工程を繰返し、次段の補強管12bを下方に押し込む。
なお、上下の補強管12同士の結合は、上述のとおり溶接で行う他、双方の補強管12の端部にフランジ122(図9参照)を設け、フランジ122同士をボルト締めすることによって行うこともできる。
5)以上の圧入作業を繰返し、補強管12を順次継ぎ足して、図10に示すように橋脚10の柱状部10aを多段の補強管(12a〜12g)で被覆する。その後、各補強管12a〜12gの内周と柱状部10aの外周との間の隙間をコンクリート、モルタル、樹脂等の充填材25で満たすことにより、補強作業が完了する。
以上の説明からも明らかなように、本発明では、図1に示す初期状態において、補強管12へのジャッキ推力の作用点Pが、ジャッキ15のプレスロッド15aの下端15a1よりも上方(反圧入方向側)に位置する。そのため、最下段の補強管12aは、その上方の一部が圧入装置11の内側に内蔵された形となり、補強管12aの高さ寸法と圧入装置11の高さ寸法とが一部重複する。従って、高さ方向の作業スペースLを、従来工法における高さ方向の作業スペースL’(図11)よりも短くすることができ、これにより空頭スペースが制限される施工条件でも補強作業を行うことが可能となる。
図8(A)は圧入装置11’の他の実施形態を示すものである。図1に示す圧入装置11では、上下のフレーム13、14の間隔が固定されているのに対し、この圧入装置11’では当該間隔が可変である点が異なる。以下、この圧入装置11’の構造および施工手順を説明する。但し、図1に示す圧入装置11の各構成部材と機能・構造が共通する部材については同一の参照番号を付し、重複説明を省略する。
図8(A)に示すように、この圧入装置11’において、ジャッキ15は、図1に示すジャッキと同様に、プレスロッド15aとして異径断面ロッドを使用したセンタホールジャッキで構成される。ジャッキ15のジャッキ本体15bは、上下のフレーム13、14の間にあって、何れか一方のフレーム、例えば上フレーム13に固定され、プレスロッド15aの先端(本実施形態では下端15a1)は下フレーム14に取り付けられる。これにより、下フレーム14がプレスロッド15aおよびジャッキ本体15bを介して上フレーム13に吊り下げ支持されるので、図1に示す連結部材17は基本的に不要となる。プレスロッド15aの上端15a2は上フレーム13を貫通している。
下フレーム14には、最下段の補強管12aの上端を加圧する、例えば横部分27aおよびこれに一体の縦部分27bを有する逆L字型の加圧部材27が装着される。従って、ジャッキ15の駆動時には、補強管12aの上端がジャッキ推力の作用点Pとなり、上フレーム13のジャッキ本体15bとの接触部が圧入反力支点Qとなる。この時、プレスロッド15aの下端15a1は、図1に示す実施形態と同様に、ジャッキ推力の作用点Pよりも下方にある。圧入反力支点Qに作用する圧入反力は、上フレーム13、および反力受け18を介して橋脚10に支持される。
以下、以上の構成からなる圧入装置11’を用いた補強管12の圧入作業を図8および図9に基いて順次説明する。
1)図8(A)に示す初期状態から、ジャッキ15を往復駆動してプレスロッド15aを降下させる。これにより、補強管12aが加圧部材27を介してジャッキ15に牽引される形で押し下げられる。この時、図8(B)に示すように、補強管12上端のジャッキ推力作用点Pが、図8(A)に示す初期状態のプレスロッド15aの下端15a1よりも下方に位置するまで補強管12aを押し下げる。この押し下げストロークが得られるように、予めプレスロッド15aの長さが定められる。
2)次いで、プレスロッド15aの移動方向を上昇方向に切替えて再度ジャッキ15を複数回駆動し、同図(C)に示すように、プレスロッド15aを初期状態に戻す。この時、補強管12aは、同図(B)に示す圧入位置に保持される。
3)次いで、以上に述べた牽引工程から押出し工程への切り替えが行われる。この切替え作業は、初期位置に復帰させた下フレーム14と補強管12aの上端との間にリング状受け部材22を配置することで行われる(併せて図示のように加圧部材27を撤去してもよい)。
4)この状態で、図9(A)に示すように、ジャッキ15をプレスロッド15aの降下方向に往復駆動すると、ジャッキ15の推力が、下フレーム14、および加圧部材27を介して補強管12aに伝達され、補強管12が押し出されるように地中に圧入される。
5)最下段の補強管12aが所定の深さまで圧入された後、図9(B)に示すように、最下段の補強管12aの上に次段の補強管12bを継ぎ足し、以後、以上に述べた工程を繰返す。
6)以上の圧入作業を繰返し、補強管12を順次継ぎ足して、図10に示すように橋脚10の柱状部10aを多段の補強管(12a〜12g)で被覆する。その後、各補強管12a〜12gの内周と柱状部10aの外周との間の隙間をコンクリート、モルタル、樹脂等の充填材25で満たすことにより、補強作業が完了する。
以上の工程でも、図1に示す実施形態と同様に、図8(A)に示す初期状態において、補強管12へのジャッキ推力の作用点Pが、ジャッキ15のプレスロッド15aの下端15a1よりも上方(反圧入方向側)に位置するため、高さ方向の作業スペースを、従来工法における高さ方向の作業スペースL’(図11)よりも短くすることができ、これにより空頭スペースが制限される施工条件でも補強作業を行うことが可能となる。
また、この実施形態では、図6および図7に示す実施形態と異なり、ジャッキ15による補強管12の牽引工程(図8(A)(B))に引き続いて、ジャッキ15による補強管12の押出し工程(図8(C)および図9(A))を行っているが、このように押出し工程を追加することにより、牽引工程のみを行う場合に比べ、次段の補強管12bを継ぎ足すまでの前段の補強管12aの圧入量を増やすことができる。従って、個々の補強管12の高さ寸法を増すことができ、補強管12の継ぎ足し回数を減じて施工能率を向上させることができる。
なお、特に必要がなければ図8(C)および図9(A)に示す押出し工程を経ることなく、9(B)に示す補強管12bの継ぎ足し工程に移行しても構わない。
なお、以上の説明では、ジャッキ推力の作用方向を垂直方向とした場合を例示したが、ジャッキ推力の作用方向はこれ以外の方向、例えば水平方向とすることもでき、これにより、例えば既設水道管やガス管等の補強工事にも本発明を適用することが可能となる。また、本発明方法は、既設地中構造物の補強を施工目的とする場合のみならず、地中構造物で圧入反力を支持しつつ、被圧入部材をジャッキの推力で地中に圧入する限り、その施工目的を問わず広く適用することができる。
本発明方法で使用する圧入装置の縦段面図である。 図1中のA−A線横断面図である。 上フレームの分割状態の一例を示す平面図である。 上フレームの分割状態の他例を示す平面図である。 プレスロッドの一例を示す正面図である。 本発明方法による施工手順の一例を示す縦段面図である。 本発明方法による施工手順の一例を示す縦段面図である。 本発明方法による施工手順の他例を示す縦段面図である。 本発明方法による施工手順の他例を示す縦段面図である。 本発明方法で補強された橋脚の縦段面図である。 従来の圧入装置の正面図である。
符号の説明
10 橋脚(地中構造物)
10a 柱状部
11 圧入装置
11’ 圧入装置
12 補強管(被圧入部材)
13 上フレーム
14 下フレーム
15 ジャッキ
15a プレスロッド
15a1 下端
15a2 上端
16 連結部材
17 加圧部材
18 反力受け
22 受け部材
27 加圧部材
P ジャッキ推力の作用点
Q 圧入反力支点

Claims (4)

  1. 少なくとも一部が地中に埋設された既設の地中構造物で圧入反力を支持しつつ、被圧入部材をジャッキの推力で地中に圧入するに際し、既設橋脚における柱状部の脚頭部に上フレームは固定され、剛体からなる連結部材を介して下フレームは上フレームに吊り下げ支持され、プレスロッドの挿通孔を有する下フレームの下面には、プレスロッドおよびジャッキ本体からなる複数のセンターホールジャッキが取り付けられ、かつ各ジャッキ本体のシリンダ側およびピストン側にそれぞれチャック装置が設けられ、各プレスロッドはジャッキ本体の両端から突出し、各プレスロッドの上端は加圧部材に取り付けられて、被圧入部材が加圧部材に加圧されて下方に押し込まれるようにして、前記各センターホールジャッキのプレスロッドの圧入方向先端よりも反圧入方向側に、被圧入部材へのジャッキ推力の作用点を配した状態で被圧入部材を加圧する工程を含むことを特徴とする圧入方法。
  2. 少なくとも一部が地中に埋設された既設の地中構造物で圧入反力を支持しつつ、被圧入部材をジャッキの推力で地中に圧入するに際し、既設橋脚における柱状部の脚頭部に上フレームは固定され、プレスロッドの挿通孔を有する上フレームの下面には、プレスロッドおよびジャッキ本体からなる複数のセンターホールジャッキが固定され、かつ各ジャッキ本体のシリンダ側およびピストン側にそれぞれチャック装置が設けられ、各プレスロッドはジャッキ本体の両端から突出し、各プレスロッドの下端は下フレームに取り付けられて、下フレームがプレスロッドおよびジャッキ本体を介して上フレームに吊り下げ支持され、各プレスロッドの上端は上フレームを貫通され、下フレームには、縦部分およびこれに一体の横部分を有する加圧部材が装着され、被圧入部材が加圧部材における横部分に加圧されて下方に押し込まれるようにして、
    前記各センターホールジャッキのプレスロッドの圧入方向先端よりも反圧入方向側に、被圧入部材へのジャッキ推力の作用点を配した状態で被圧入部材を加圧する工程を含むことを特徴とする圧入方法。
  3. 請求項1または2に記載した工程を経た後、各センターホールジャッキのプレスロッドの圧入方向先端よりも圧入方向側に、被圧入部材へのジャッキ推力の作用点を配した状態で被圧入部材を加圧する工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の圧入方法。
  4. 請求項1〜3の何れか記載の方法で地中に圧入した被圧入部材で既設の地中構造物の外周を被覆した後、被圧入部材の内周と地中構造物の外周との間の隙間に充填材を満たすことを特徴とする既設地中構造物の補強方法。
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