JP3935061B2 - 舗装用アスファルト乳剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアスファルト乳剤に関する。更に詳細には、本発明は使用適性が改善された新規なアスファルト乳剤組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アスファルト乳剤は、道路舗装におけるタックコート及びプライムコートの他、フォグシール、チップシールなどの表面処理工法用の散布材料などに使用されている。
【0003】
例えば、タックコートは、舗設する混合物層とその下層の瀝青安定処理、中間層、基層、コンクリート舗装及び継目部の付着を良くするために行われる。タッタコートに使用するアスファルト乳剤は、従来からJIS規格相当品であるPK−4、又はJEAAS規格相当品であるPKR―Tなどが用いられてきた。
【0004】
プライムコートは混合物層とその下層の路盤との付着を良くし、路盤を安定させる共に、路盤への雨水の浸透を防止し、路盤中の水分蒸発を遮断するために使用されている。プライムコートに使用するアスファルト乳剤は、従来からJIS規格相当品であるPK―3などが用いられてきた。
【0005】
フォグシールは既設路面に発生した小さいひびわれや表面空隙を充填し、路面の若返りに使用される。本工法に使用するアスファルト乳剤は、従来からMK―2,3を希釈したアスファルト乳剤などが用いられてきた。
【0006】
チップシールは、既設路面にアスファルト乳剤を散布し、これを骨材で覆う工法であり、路面の老化を防止すると共に、主として舗装の耐水性や耐磨耗性の向上を目的とする表面処理工法である。これらの表面処理に使用する乳剤は、従来からJIS規格相当品であるPK―1、PK―2、そしてJEAAS規格相当品であるPKR―Sが用いられてきた。
【0007】
上記のとおり、アスファルト乳剤は舗装工事における様々な工法に使用されているが、これらの工法について従来からいくつかの問題点があった。
【0008】
例えば、タックコート及びプライムコートの場合、PK―3、PK―4、そしてPKR―Tのアスファルト皮膜は本来アスファルトが持つ“べとつき”を有するため、特に、路面温度が高くなる夏場では、施工機械のタイヤなどにアスファルト被膜が付着すると同時に路面から剥れてしまうこと、また、タイヤに付着した施工車両が施工現場以外の路面を汚すことなどが問題となっていた。
【0009】
シールコートやアーマーコートの場合、本来、これらは簡易舗装もしくは軽交通路線を対象とするが、交通量が比較的多い中交通路線や交差点付近など交通車輌の捩れが発生する箇所では、交通解放後に骨材飛散が発生し、飛散した骨材が交通車輌に当って車両を損傷させ、また飛散した骨材の回収に多くの時間を要するなどが問題となっていた。
【0010】
アスファルト乳剤に使用するアスファルトは、JISで規定されている60〜200程度の針入度を有するアスファルトが使用される。これは、アスファルト乳剤の散布後の造膜性や、ディストリビュータなどの散布機の使用を前提としたときの散布性など、適用箇所により使い分けられる。
【0011】
針入度と軟化点は相反する傾向を有し、針入度が低下すれば軟化点は上昇する傾向にある。仮に、針入度60程度のストレートアスファルトを使用した場合、軟化点が48℃付近であることから、路面温度が60℃付近まで達する夏場はこのアスファルトがべとつくこととなる。
【0012】
この解決策として、アスファルトの針入度を低くし、軟化点を上げることが考えられる。針入度を10〜20前後まで低下させるか、軟化点を60℃以上まで上げたアスファルト乳剤を使用した場合、路面温度が30〜40℃付近まではアスファルトのべとつきが抑えられるが、本来アスファルトそのものはべとつきを有するため、実際は軟化点以下の温度でもべとつきがある。しかし、アスファルトの針入度をさらに低下させることは、付着性などが悪化し、現実的ではない。
【0013】
また、同様に、トップコート、シールコート、そしてアーマーコートなどで使用するアスファルト乳剤も上記の性状と同様のものが使用される。夏場はアスファルトが軟化し、骨材飛散を誘発させる。
【0014】
この解決策として、改質アスファルトを用いる改質アスファルト乳剤の使用例も多いが、改質アスファルト乳剤では、骨材飛散の問題は完全に解消されないのが現状であり、更なる高改質は材料コストの上昇の面で問題となる。
【0015】
上記のとおり、単に針入度を低下させ、高改質したアスファルト乳剤を使用するだけでは夏場におけるアスファルトのベとつきを抑えることは不可能である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、アスファルトのベとつきを抑え、しかも、強靱なアスファルト被膜を形成することができる新規なアスファルト乳剤組成物及びその製造方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、少なくともアスファルト乳剤とコロイダルシリカとを含有し、前記アスファルト乳剤は、カチオン系、アニオン系及びノニオン系アスファルト乳剤からなる群から選択される少なくとも一種類のアスファルト乳剤であり、前記コロイダルシリカは、カチオン系、アニオン系及びノニオン系コロイダルシリカからなる群から選択される少なくとも一種類のコロイダルシリカであり、前記コロイダルシリカは、前記アスファルト乳剤100重量部当たり、5重量部〜100重量部の範囲内の配合量で混合されていることを特徴とするアスファルト乳剤組成物により解決される。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明のアスファルト乳剤組成物で使用されるアスファルト乳剤は、アスファルト乳剤を製造するときに乳化剤として使用する界面活性剤の種類により、カチオン系、アニオン系又はノニオン系アスファルト乳剤に分類される。本発明では、カチオン系、アニオン系又はノニオン系アスファルト乳剤の何れも使用できる。アスファルト乳剤は一般的に、日本工業規格JIS・K−2208に記載されている道路用アスファルト乳剤各種の他に、JEAAS規格(社団法人日本アスファルト乳剤協会規格)のゴム入りアスファルト乳剤やゴム及び/又は樹脂などで改質したアスファルト乳剤があり、本発明では何れのタイプのものも使用できる。本発明では、目的及び/又は用途に応じて、公知慣用のアスファルト乳剤を適宜選択して使用することができる。例えば、MK―2、MK―3、PK―1、PK―2、PK―3、PK―4、PKR―S又はPKR―Tなどを目的及び/又は用途に応じて適宜選択して使用することができる。言うまでもなく、その他の公知慣用のアスファルト乳剤も使用できる。
【0019】
本発明のアスファルト乳剤組成物で使用されるコロイダルシリカはコロイド珪酸とも呼ばれ、一般には水化物として水中に懸濁している二酸化ケイ素を言う。コロイダルシリカは、四ハロゲン化ケイ素を水中に加えるか、ケイ酸アルカリの水溶液に徐々に濃塩酸を加えることにより得られる。ケイ酸の水中への溶解度は小であるが、このようにして製造されたケイ酸はゾル又はゼリー状になったまま常温ではなかなか沈殿してこない特性を有する。コロイダルシリカ水性分散液は一般に市販されており、誰でも容易に入手できる。
【0020】
本発明のアスファルト乳剤組成物では、アスファルト乳剤100重量部当たり、コロイダルシリカを5重量部〜100重量部の範囲内の配合量で混合することが好ましい。コロイダルシリカの配合量が5重量部未満の場合、アスファルトのべとつきを抑えたり、強靱なアスファルトを形成することができない恐れがある。一方、コロイダルシリカの配合量が100重量部超の場合、ディストリビュータによる散布性や乳剤の分解性に問題が生じるので好ましくない。
【0021】
本発明のアスファルト乳剤組成物で使用されるアスファルト乳剤は、例えば、カチオン系アスファルト乳剤の場合、ストレートアスファルト若しくはSBSなどで改質された改質アスファルトと乳化剤や弱酸(例えば、酢酸などの有機酸)又は強酸(例えば、塩酸又はアミド硫酸などの無機酸)を加えた乳化液をコロイドミルやホモジナイザを用いて乳化することにより製造することができる。乳化液に使用する乳化剤は、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩又はポリアミンあるいはこれらの混合アミンであり、これらを50〜80℃程度の温水に分散させた後、弱酸又は強酸を加えて中和させ、カチオン系界面界面活性剤であるアミン塩とする。その後、電解質(例えば、塩化カルシウムなど)を加え、乳化液とする。1級アミン、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩及びポリアミン自体は当業者に周知である。0.1wt%以上の乳化剤使用量でもアスファルト乳剤としてのコロイダル状態は維持できるが、アスファルト乳剤の貯蔵安定性、機械的安定性、凍結安定性などを考慮すると、乳化剤使用量は0.1wt%〜5.0wtの範囲内であることが望ましい。
【0022】
製造したアスファルト乳剤に対し、コロイダルシリカを―定量混合する。あらゆるコロイダルシリカも使用できるが、コロイダルシリカを酸(例えば、有機酸又は無機酸)でpH1〜5程度の範囲に酸性化処理することによって、アスファルト乳剤組成物の性状を調整することができる。
例えば、アスファルト乳剤がカチオン系アスファルト乳剤の場合、前記コロイダルシリカとして、酸により酸性化処理されたコロイダルシリカを使用することによって低粘度のアスファルト乳剤組成物ができる。一方、酸性化処理しないコロイダルシリカとカチオン系アスファルト乳剤を混合した場合、高粘度のアスファルト乳剤組成物ができる。
上記の例のように、ディストリビュータやエンジンスプレーなどの散布機を用いてアスファルト乳剤組成物を散布する場合、酸性化処理したコロイダルシリカとカチオン系アスファルト乳剤を混合することにより低粘度で散布性に優れるアスファルト乳剤組成物ができる。
一方、ローラー刷毛などを用いて路面に直接アスファルト乳剤組成物を塗布する場合、コロイダルシリカの酸性化処理を行わず、そのままのカチオン系アスファルト乳剤にコロイダルシリカを混合することにより、高粘度でチキソトロピー性を有するアスファルト乳剤組成物ができる。
このように、アスファルト乳剤組成物の使用方法によって、コロイダルシリカの酸性化処理の有無、酸性化処理に使用する酸の種類及び添加量を変えることで様々な粘性を有するアスファルト乳剤組成物に調整できる。
アニオン系又はノニオン系アスファルト乳剤の場合も同様に、コロイダルシリカの酸性化処理の有無、酸性化処理に使用する酸の種類及び添加量を変えることによって、アスファルト乳剤組成物の粘度を調整することができるが、ノニオン系アスファルト乳剤の場合、アスファルト乳剤粘度に対する酸性化処理の影響は少ない。
このようにコロイダルシリカの酸性化処理の有無、酸性化処理に使用する酸の種類及び添加量により、アスファルト乳剤組成物の粘度が調整できる。これはカチオン系、アニオン系及びノニオン系アスファルト乳剤、そしてカチオン系、アニオン系及びノニオン系コロイダルシリカの如何なる組合せにも適用できる。
【0023】
アスファルト乳剤とコロイダルシリカとの混合方法は特に限定されない。混合物の製造に使用される周知慣用の混合方法なれば全て使用できる。アスファルト乳剤とコロイダルシリカとを混合する際、混合温度及び混合率などを適宜変更することにより、様々な性状を有するアスファルト乳剤組成物が得られる。
【0024】
別法として、乳化液にコロイダルシリカを添加して十分に混合することによりコロイダルシリカ混合乳化液を調製し、このコロイダルシリカ混合乳化液とアスファルトをホモジナイザやコロイドミルを用いて乳化し、アスファルト乳剤組成物を調製することもできる。乳化液へのコロイダルシリカの添加量は一般的に、乳化液の重量を基準にして5wt%〜80wt%の範囲内である。混合乳化液とアスファルトとの混合比率を調整することにより、アスファルト乳剤100重量部当たり、コロイダルシリカを5重量部〜100重量部の範囲内とすることができる。本発明の或る実施態様において、この製造方法でカチオン系アスファルト乳剤組成物を製造する場合、例えば、混合アミン0.4%を70℃の温水に加え塩酸を0.4%加えた後、コロイダルシリカを添加し、十分に混合する。アニオン系又はノニオン系アスファルト乳剤組成物を製造する場合、乳化液の調製の際に酸を使用する必要は無い。この製造方法では、コロイダルシリカとして、カチオン系、アニオン系及びノニオン系の全てが使用できる。カチオン系、アニオン系及びノニオン系コロイダルシリカのうち、属性の異なる2種類以上を混合して使用することもできる。
【0025】
本発明で使用するアスファルト材料は、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファルト、天然アスファルト、溶剤脱瀝アスファルト、タール、ピッチなどの瀝青物、A、B及びC重油などがあり、これらにSBS、SBR、SIS、EVAなどを混合することもできる。
【0026】
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明のアスファルト乳剤組成物を具体的に例証する。
【0028】
実施例1
カチオン系アスファルト乳剤を調製するために、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩、ポリアミン又はこれらの2種類以上の混合アミンを使用した。カチオン系アスファルト乳剤を調製するために、混合アミン0.4%を、70℃の温水に加え、酢酸を0.4%添加し、アミン塩とした。その後、電解質である塩化カルシウムを0.4%加え、乳化液を製造した。この乳化液に水を加え、50℃程度まで乳化液温度を下げ、ホモジナイザを用いて、乳化液と150℃程度のストレートアスファルト60/80を乳化し、アスファルト含有率60%のカチオン系アスファルト乳剤を製造した。
非カチオン系コロイダルシリカに対し3重量部の塩酸を加え、コロイダルシリカを酸性化処理した。
カチオン系アスファルト乳剤100重量部当たり、5重量部〜100重量部の範囲内の配合量で前記酸性化処理したコロイダルシリカを混合した。このときの混合温度範囲は広く、混合温度によって様々な粘度を有するアスファルト乳剤が製造できる。
例えば、ディストリビュータによる散布を考慮するなら、低粘度のアスファルト乳剤が望ましく、50〜70℃の乳剤温度と常温の酸性化処理したコロイダルシリカの混合で低粘度アスファルト乳剤が得られる。
【0029】
実施例2
実施例1で得られた各アスファルト乳剤組成物の“べとつき”、蒸発残留物の針入度、ウエットトラック摩耗試験による摩耗量及びすべり抵抗値を測定した。試験に用いたアスファルト乳剤組成物は、アスファルト乳剤組成物に対して3〜100重量部の範囲で酸性化処理したコロイダルシリカの混合率を変化させた。測定結果を下記の表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
“べとつき”の評価は、適当な板に0.5リットル/m2の量でアスファルト乳剤組成物を塗布し、完全に乾燥させた後、指触により10段階で判定した。判定基準は、数値が大きいほどアスファルトの“べとつき”があり、小さいほど“べとつき”が無いことを示唆している。表1に示されているように、コロイダルシリカ添加量を増加させることによって、べとつきが低減されることが理解できる。コロイダルシリカ添加量が100重量部を越えると、べとつき低減効果が飽和する。従って、更に高い温度でのべとつきが低減されるが、実用性はあまりない。従って、上記アスファルト乳剤をタックコート、プライムコート、フォグシールなどに使用した場合、車両や施工機械のタイヤにアスファルト被膜が付着し難く、散布路面から剥がれ難くなる。
【0032】
更に、蒸発残留物の針入度試験を行った。この試験はJIS・K2280に規定された試験法に準拠して行った。コロイダルシリカ添加量が増加するに従い、針入度は低下するため、強靱なアスファルト被膜が形成される。
【0033】
JEAAT−1に準拠したウエットトラック摩耗試験は、型枠にアスファルト乳剤組成物を1リットル/m2、7号砕石を0.5m3/100m2散布した後、60℃で24時間養生したものを供試体とし、水浸1時間後に試験を開始した。表1に示された結果から明らかなように、コロイダルシリカ添加量が増加するに従い、摩耗量が減少することから、骨材把握力が増加することが理解できる。
【0034】
舗装試験法便覧のすべり抵抗の測定方法に準じ、振子式スキッドレジスタンステスタを用いて、アスファルト乳剤組成物のすべり抵抗を測定した。なお、測定値は、日本道路公団で用いられる補正式から路面温度が20℃の時のBPNへ換算した。測定は、密粒度アスファルト混合物上に0.4リットル/m2の量でアスファルト乳剤組成物を散布し、アスファルト乳剤組成物が完全に硬化した後実施した。コロイダルシリカ添加量が増加するに従い、すべり抵抗性が増加するため、フォグシールやトップコートなどに使用した場合、滑り難い路面を形成できる。
【0035】
実施例3
実施例1に述べた方法と同じ成分を用いてアスファルト含有率60%のカチオン系アスファルト乳剤を製造した。このカチオン系アスファルト乳剤100重量部に対し、塩酸添加量を変化させたコロイダルシリカを20重量部添加し、得られたアスファルト乳剤組成物の粘度と分解性の試験を行った。乳剤粘度はB型回転粘度計を使用し、25℃で測定した。分解性は目視と指触により判断した。測定結果を下記の表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
表2に示されたデータから明らかなように、弱酸である酢酸で製造したカチオン系アスファルト乳剤を用いた場合、コロイダルシリカを酸性化処理する際に、コロイダルシリカに加える塩酸の添加量を変化させることにより、アスファルト乳剤組成物の粘度及び分解性を所望の通りに制御することができる。特に、アスファルト乳剤組成物の粘度制御を行うことにより、当該アスファルト乳剤組成物の施工方法を適宜選択することが可能になる。
上記の結果は一例であり、コロイダルシリカの酸性化処理に使用する前記の塩酸以外の酸の種類と添加量を変えた場合にもアスファルト乳剤組成物の粘度と分解性の調整が可能である。また、酸の種類を変えたカチオン系アスファルト乳剤、及びアニオン系、ノニオン系アスファルト乳剤の場合も、同様な方法でコロイダルシリカを酸性化処理して混合することによりアスファルト乳剤組成物の粘度と分解性の調整が可能である。更に、酸性化処理するコロイダルシリカも、カチオン系、アニオン系又はノニオン系コロイダルシリカの別無く、アスファルト乳剤組成物の粘度と分解性を調整することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アスファルト乳剤にコロイダルシリカを配合した組成物を使用することにより、アスファルト乳剤施工に際して、アスファルトのべとつきを抑え、しかも、強靱で骨材飛散抵抗性の高い舗装を実現することができる。
Claims (2)
- アスファルト乳剤とコロイダルシリカとを含有し、
前記アスファルト乳剤は、カチオン系、アニオン系及びノニオン系アスファルト乳剤からなる群から選択される少なくとも一種類のアスファルト乳剤であり、
前記コロイダルシリカは、カチオン系、アニオン系及びノニオン系コロイダルシリカからなる群から選択される少なくとも一種類のコロイダルシリカであり、
前記コロイダルシリカは酸によりpH1〜5の範囲に酸性化処理されたコロイダルシリカであり、
前記コロイダルシリカは、前記アスファルト乳剤100重量部当たり、5重量部〜100重量部の範囲内の配合量で混合されていることを特徴とする舗装用アスファルト乳剤組成物。 - 前記コロイダルシリカの酸性化処理に使用する酸は無機酸又は有機酸であることを特徴とする請求項1に記載の舗装用アスファルト乳剤組成物。
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