JP3934535B2 - 電気音響変換装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電気音響変換装置に係り、特に、薄型基板上に、振動部と磁石とを有する電気音響変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラ等の電子機器においては、スピーカまたはマイクロホン等の電気音響変換装置を搭載した構成が採用されるようになっている。
【0003】
図3および図4は、このような電気音響変換装置の一例を示すものであり、この電気音響変換装置1は、メンブレンやFPC等の薄型基板2の上における所定の位置に、導線の引き回し部3に接続された振動部4を実装している。この振動部4は、ケース5の内部に、前記引き回し部3に連結された図示しないコイルが内蔵されることにより構成されており、このコイルには、永久磁石(図示せず)による磁場が及ぶようになっている。
【0004】
ここで、電気音響変換装置1がスピーカの場合は、前記コイルに電気信号として電流を流すと、この電流に対して前記磁石の磁場によりフレミングの左手の法則に従った電磁力が作用し、この電磁力によって前記振動部が振動して音声を発する。すなわち、スピーカの場合は、入力された電気信号が音声に変換されて振動部から出力されるようになっている。
【0005】
一方、電気音響変換装置1がマイクロホンの場合は、外部から振動部に対して音声を入力して振動部を前記コイルとともに振動させると、このコイルを貫く磁石の磁束鎖交数が変化することによって、コイルに誘導起電力が発生し、この誘導起電力によって電流が生じる。すなわち、マイクロホンの場合は、振動部に入力された音声が電流すなわち電気信号に変換されるようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−178697号公報(第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の電気音響変換装置においては、振動部4の厚みによって薄型化を図ることができず、また、製造コストが高価になってしまうといった問題が生じていた。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、薄型化を図ることができ、かつコストを削減することのできる電気音響変換装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明に係る電気音響変換装置の特徴は、薄型基板における同一面上に、導線パターンが形成された振動部と、この振動部の前記導線パターンにおける少なくとも一部に対して磁力線が直交するように配設された磁石とを有し、前記導線パターンは、平面形状が所定の巻き数を有するコイル状に形成されてなり、前記磁石は、前記導線パターンに電流を流した際に、前記導線パターンが同一方向に沿って駆動されて前記振動部が振動するように前記導線パターンと磁力線とが交差する位置に配設されている点にある。
【0010】
そして、このような構成を採用したことにより、薄型基板上に導線パターンを直に形成することによって、前記振動部を安価にかつ薄型に形成することができる。さらに、電気音響変換装置がスピーカの場合に、磁石によって通電状態の導線パターンに作用させる電磁力を大きくすることができ、振動部をさらに効率的に振動させることができる。
【0011】
また、本発明に係る電気音響変換装置の特徴は、薄型基板における同一面上に、導線パターンが形成された振動部と、この振動部の前記導線パターンにおける少なくとも一部に対して磁力線が直交するように配設された磁石とを有し、前記導線パターンは、平面形状が所定の巻き数を有するコイル状に形成されてなり、前記磁石は、前記振動部を振動させた際に、前記導線パターンに電流が流れるように前記導線パターンと磁力線とが交差する位置に配設されている点にある。
【0012】
そして、このような構成を採用したことにより、薄型基板上に導線パターンを直に形成することによって、前記振動部を安価にかつ薄型に形成することができる。さらに、電気音響変換装置がマイクロホンの場合に、外部からの音声を受けて振動部が振動する際に電磁誘導によって導線パターンに発生する誘導起電力を大きくすることができ、音声をより適正に電気信号に変換することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電気音響変換装置の実施形態について図1および図2を参照して説明する。
【0014】
なお、従来と基本的構成の同一若しくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態における電気音響変換装置7は、メンブレンやFPC等からなる可撓性の薄型基板2の上に、導線パターン8が直接形成された振動部9を有している。
【0016】
前記導線パターン8は、平面形状が所定の巻き数を有する四角形のコイル状に形成されている。なお、図1においては、コイルの巻き数が5回となるように導線パターン8が形成されているが、コイルの巻き数は、コンセプトに応じて種々変更することができる。
【0017】
前記導線パターン8の図1における左右の外側近傍位置には、一対の磁石10,11が配設されており、これら一対の磁石10,11は、導線パターン8における図1の縦方向に長尺な複数本の線部13に対して導線パターン8の内側方向に向かって直交する磁場を及ぼすようになっている。
【0018】
従って、電気音響変換装置7がスピーカの場合、導線パターン8に通電を行うことによって前記線部13に対してフレミングの左手の法則に従って図2における上方向または下方向の電磁力を作用させることができるようになっている。
【0019】
また、電気音響変換装置7がマイクロホンの場合、外部からの音声を受けて振動部9が振動することによって、導線パターン8を貫く磁束鎖交数が変化し、これによって導線パターン8に誘導起電力を生じさせて電気信号としての電流に変換することができるようになっている。
【0020】
このように、本実施形態においては、薄型基板2の上に導線パターン8を直接パターニングして振動部9を形成することによって、従来のように既製の振動部4を薄型基板2に実装する場合に比べて振動部9の厚さを薄くすることができ、さらに、製造コストを安価にすることができるようになっている。
【0021】
さらに、導線パターン8を前述のように所定巻き数のコイル状に形成したことによって、電気音響変換装置がスピーカの場合は、磁石10,11によって通電状態の導線パターン8に作用させる電磁力を大きくすることができ、振動部9をさらに効率的に振動させることができるようになっている。
【0022】
また、電気音響変換装置7がマイクロホンの場合においても、外部からの音声を受けて振動部9が振動する際に電磁誘導によって導線パターン8に発生する誘導起電力を大きくすることができ、音声をより適正に電気信号に変換することができるようになっている。
【0023】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0024】
なお、便宜上、以下の説明においては、電気音響変換装置7をスピーカとして機能させる。
【0025】
まず、図示しない電源によって前記導線パターン8に対して電気信号として所定の周波数の交流電流を入力する。
【0026】
これにより、まず、コイル状の導線パターン8における中央部の開孔8aを隔てて図2の右側に位置する各線部13には、図2に示すように紙面奥側へ向かう電流が流れ、左方に位置する各線部13には、図2における紙面手前側へ向かう電流が流れる。
【0027】
そして、前記各線部13を流れる電流には、図2における左方または右方から各線部13に対して直交する前記磁石10,11の磁場によって電磁力が作用する。より具体的には、図2の矢印に示すように、各線部13に対してフレミングの左手の法則に従って上方向へ向かう電磁力が作用する。
【0028】
これにより、前記導線パターン8が形成された振動部9が電磁力によって導線パターン8とともに上方へ反るように弾性変形する。
【0029】
次に、導線パターン8に対する通電方向が逆になった場合は、今度は、各線部13に対して下方向へ向かう電磁力が作用し、これによって振動部9が下方へ反るように弾性変形する。
【0030】
これにより、振動部9を振動方向に振動させて音声を出力させることができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、導線パターン8を所定巻き数のコイル状に形成して複数本の線部13を並設することによって振動部9に作用する電磁力を大きくすることができ、この結果、振動部9をより適正に振動させて良好な音声を得ることができる。
【0032】
なお、本発明は前記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0033】
例えば、前記実施形態においては、磁石10,11をコイル状の導線パターン8の外側近傍位置に配設しているが、これに限る必要はなく、両磁石10,11を導線パターン8の内側近傍位置に配設するようにしてもよい。
【0034】
また、前記実施形態においては、電気音響変換装置の例としてスピーカを挙げているが、本発明は、マイクロホンにも適用可能なものである。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る電気音響変換装置によれば、薄型の電気音響変換装置を安価に製造することができる。
【0036】
また、本発明に係る電気音響変換装置によれば、電気信号を適正に音声に変換することができ、また、音声を適正に電気信号に変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電気音響変換装置の実施形態を示す平面概略図
【図2】 図1の側面図
【図3】 従来から採用されていた電気音響変換装置の一例を示す平面概略図
【図4】 図3の側面図
【符号の説明】
2 薄型基板
7 電気音響変換装置
8 導線パターン
9 振動部
10,11 磁石
13 線部
Claims (2)
- 薄型基板における同一面上に、導線パターンが形成された振動部と、この振動部の前記導線パターンにおける少なくとも一部に対して磁力線が直交するように配設された磁石とを有し、前記導線パターンは、平面形状が所定の巻き数を有するコイル状に形成されてなり、前記磁石は、前記導線パターンに電流を流した際に、前記導線パターンが同一方向に沿って駆動されて前記振動部が振動するように前記導線パターンと磁力線とが交差する位置に配設されていることを特徴とする電気音響変換装置。
- 薄型基板における同一面上に、導線パターンが形成された振動部と、この振動部の前記導線パターンにおける少なくとも一部に対して磁力線が直交するように配設された磁石とを有し、前記導線パターンは、平面形状が所定の巻き数を有するコイル状に形成されてなり、前記磁石は、前記振動部を振動させた際に、前記導線パターンに電流が流れるように前記導線パターンと磁力線とが交差する位置に配設されていることを特徴とする電気音響変換装置。
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