JP3934317B2 - 番組制作装置、番組編集方法、記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばBSデジタルデータ放送等のデータ放送番組として放送される、動画、音声、静止画、テキスト等の複数の素材オブジェクトから構成されるマルチメディア番組を制作するための番組制作装置、番組編集方法、記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、BSデジタルデータ放送等において、動画、音声だけでなく、静止画やテキスト等の複数のオブジェクトを任意に組み合わせて、一つのマルチメディア番組として提供する放送システムが実現段階にある。
【0003】
この種の放送システムは、番組制作会社等に導入されている番組制作システムと、各放送局に導入されている番組送信システムとから構成されている。
【0004】
BSデジタルデータ放送においては、こうしたマルチメディア番組を作成及び放送するための言語として、Broadcast Markup Language (BML)と呼ばれる記述言語が標準化されている(電波産業界、デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式ARIBSTD−B24、平成11年10月26日)。
【0005】
BMLは、HTML言語に似た言語であり、一つのデータ放送番組を構成する各ぺージ単位にBMLによるシーン記述が可能である。シーン記述としては、例えばBMLファイルの中にjpegファイルへの参照情報を記述することによって、あるページにjpeg画像をはめ込んで表示することができる。この場合のBMLファイルやjpegファイル等の一つの伝送単位をモジュールと呼ぶ。
【0006】
このモジュールが複数集まったものが番組データとして番組制作会社の番組制作システムで制作される。
【0007】
番組制作会社の番組制作システムで制作された番組データは、放送局の番組送信システムの番組サーバに蓄積された後、データ放送用の送出装置を通じて多重化装置(MUX)に渡されて他のチャネルと多重化された上で衛星へ伝送されて地上に向けて放送される。
【0008】
放送局の番組送信システムでは、いくつかのエレメンタリーストリーム(以下ESと称す)を利用して複数の番組データを送出することが可能である。
【0009】
各ESの番組データは、番組送信システムの送出装置によってカルーセルと呼ばれる方式にて繰り返し放送されるので、視聴者は途中からでもその周期毎にその放送を視聴することが可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような放送の形態にも問題はある。
放送局が番組制作会社に依頼して制作された番組データを放送局の番組サーバに登録する際に、放送局側で、その番組データを管理するために、例えば番組名等の情報を番組管理情報として番組サーバに登録する必要があり、このような情報の登録作業は人手がかかるばかりか、登録ミスが発生する恐れもある。
【0011】
また、カルーセル方式にて番組を繰り返し放送する場合、番組サイズが大きくなればなるほど、一つのカルーセルの送出にかかる時間(カルーセル間隔)が長くなり、視聴者が受信機で所望の番組の受信操作を行ってから番組が映し出されるまでの待ち時間が長くなるという問題があった。
【0012】
この待ち時間は、番組の視聴率に影響を与えるため、番組を制作する上では、カルーセル周期を短くするよう工夫する必要がある。
【0013】
しかしながら、従来の番組制作システムには、放送局側で送出される番組のカルーセル周期までを考慮して番組を制作及び編集できるような機能はなく、実際の番組の出来上がりをみて、再度番組を作り直すといった作業が必要になり、番組の制作効率が低下するという問題があった。
【0014】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、カルーセル方式で放送される番組を効率的に制作及び管理することのできる番組制作装置、番組編集方法、記憶媒体を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1記載の発明の番組制作装置は、所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、ブロードキャストマークアップランゲージで記述されたシーン記述で定義したデータ放送番組を構成する素材データを含むモジュールを任意の前記エレメンタリーストリームに分割して繰り返し放送することが可能な番組放送システムのための番組データを制作する番組制作装置において、放送局から番組データを送出する際に必要となる情報として、番組管理レコードと、この番組管理レコードの下層の複数のフォーマットレコードと、各フォーマットレコードの下層の複数のコンテンツレコードとの木構造のデータ構造とされた番組管理データが格納され、前記フォーマットレコードには、前記エレメンタリーストリームの識別番号と、伝送すべきモジュール数と、前記エレメンタリーストリームを伝送する上での他との優先割合を示す優先度とが格納され、前記コンテンツレコードには、各モジュールのファイルサイズが格納された番組管理データ格納手段と、前記番組データを編集するために、使用するエレメンタリーストリームの識別番号と使用数が入力された場合、入力されたエレメンタリーストリームの識別番号を基に前記番組管理データ格納手段から、該当エレメンタリーストリームの識別番号が格納されているフォーマットレコードを検索し、そのフォーマットレコード内の優先度を獲得する手段と、獲得した優先度と、予め設定されている番組全体の想定伝送帯域と、入力されたエレメンタリーストリームの使用数とを、想定伝送帯域幅×目的のエレメンタリーストリームの優先度/優先度の総和という計算式に代入して目的のエレメンタリーストリームの伝送帯域幅を算出する第1の計算手段と、前記フォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを検索し、検索された前記コンテンツレコード内のタイプ識別子から伝送すべきモジュールを判別し、各モジュールのファイルサイズの総和を求める第2の計算手段と、算出された前記各モジュールのファイルサイズの総和を前記エレメンタリーストリームの伝送帯域幅で割り算して番組データの伝送間隔を算出する第3の計算手段と、前記第3の計算手段により計算された前記各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔と、入力装置操作により可変して設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示する手段とを具備したことを特徴としている。
【0018】
請求項2記載の発明の番組制作装置は、請求項1記載の番組制作装置において、前記番組データの伝送間隔を、ファイル単位あるいはページ単位に分割してグラフィカルに表示する手段をさらに具備したことを特徴としている。
【0022】
請求項3記載の発明の番組編集方法は、所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、ブロードキャストマークアップランゲージで記述されたシーン記述で定義したデータ放送番組を構成する素材データを含むモジュールを任意の前記エレメンタリーストリームに分割して繰り返し放送することが可能な番組放送システムの番組データを制作する番組制作装置における番組編集方法において、前記番組データを編集するために、使用する前記エレメンタリーストリームの識別番号と使用数を入力された場合、ES情報編集部が、入力された前記エレメンタリーストリームの識別番号を基に、番組管理レコードと、この番組管理レコードの下層の複数のフォーマットレコードと、各フォーマットレコードの下層の複数のコンテンツレコードとの木構造のデータ構造とされた番組管理データが格納され、前記フォーマットレコードには、前記エレメンタリーストリームの識別番号と、伝送すべきモジュール数と、前記エレメンタリーストリームを伝送する上での他との優先割合を示す優先度とが格納され、前記コンテンツレコードには、各モジュールのファイルサイズが格納された番組管理データ格納手段から、該当エレメンタリーストリームの識別番号が格納されているフォーマットレコードを検索し、そのフォーマットレコード内の優先度を獲得する段階と、獲得した優先度と、予め設定されている番組全体の想定伝送帯域と、入力されたエレメンタリーストリームの使用数とを、ES情報編集部が、想定伝送帯域幅×目的のエレメンタリーストリームの優先度/優先度の総和という計算式に代入して目的のエレメンタリーストリームの伝送帯域幅を算出する段階と、前記フォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを、ES情報編集部が検索し、検索された前記コンテンツレコード内のタイプ識別子から伝送すべきモジュールを判別し、各モジュールのファイルサイズの総和を求める段階と、算出された前記各モジュールのファイルサイズの総和を前記エレメンタリーストリームの伝送帯域幅で割り算して番組データの伝送間隔を算出する段階と、計算された前記各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔と、入力装置操作により可変して設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示する段階とを有することを特徴としている。
【0023】
請求項4記載の発明の記憶媒体は、所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、ブロードキャストマークアップランゲージで記述されたシーン記述で定義したデータ放送番組を構成する素材データを含むモジュールを任意の前記エレメンタリーストリームに分割して繰り返し放送することが可能な番組放送システムのための番組データを制作するコンピュータを動作させるプログラムを記憶した記憶媒体において、前記コンピュータに、前記番組データを編集するために、使用する前記エレメンタリーストリームの識別番号と使用数を入力された場合、入力された前記エレメンタリーストリームの識別番号を基に、番組管理レコードと、この番組管理レコードの下層の複数のフォーマットレコードと、各フォーマットレコードの下層の複数のコンテンツレコードとの木構造のデータ構造とされた番組管理データが格納され、前記フォーマットレコードには、前記エレメンタリーストリームの識別番号と、伝送すべきモジュール数と、前記エレメンタリーストリームを伝送する上での他との優先割合を示す優先度とが格納され、前記コンテンツレコードには、各モジュールのファイルサイズが格納された番組管理データ格納手段から、該当エレメンタリーストリームの識別番号が格納されているフォーマットレコードを検索させ、そのフォーマットレコード内の優先度を獲得させ、獲得した優先度と、予め設定されている番組全体の想定伝送帯域と、入力されたエレメンタリーストリームの使用数とを、想定伝送帯域幅×目的のエレメンタリーストリームの優先度/優先度の総和という計算式に代入して目的のエレメンタリーストリームの伝送帯域幅を算出させ、前記フォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを検索させ、検索された前記コンテンツレコード内のタイプ識別子から伝送すべきモジュールを判別させ、各モジュールのファイルサイズの総和を求めさせ、算出された前記各モジュールのファイルサイズの総和を前記エレメンタリーストリームの伝送帯域幅で割り算して番組データの伝送間隔を算出させ、計算された前記各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔と、入力装置操作により可変して設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示させるプログラムをコンピュータ読み取り可能に記憶したことを特徴としている。
【0025】
請求項1,3,4記載の発明では、所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、エレメンタリーストリームにて番組データを繰り返し放送する上で、エレメンタリーストリームの番号と使用数が指定された場合、指定されたエレメンタリーストリームの識別番号を基に番組管理データ格納手段から、該当エレメンタリーストリームの識別番号が格納されているフォーマットレコードを検索し、そのフォーマットレコード内の優先度を獲得する。そして、獲得した優先度と、予め設定されている番組全体の想定伝送帯域と、指定されたエレメンタリーストリームの使用数とを、想定伝送帯域幅×目的のエレメンタリーストリームの優先度/優先度の総和という計算式に代入して目的のエレメンタリーストリームの伝送帯域幅を算出し、フォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを検索し、検索されたコンテンツレコード内のタイプ識別子から伝送すべきモジュールを判別し、各モジュールのファイルサイズの総和を求め、求めた各モジュールのファイルサイズの総和をエレメンタリーストリームの伝送帯域幅で割り算して番組データの伝送間隔を算出し、算出した各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔と、入力装置操作により可変して設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示するので、この計算された番組データの伝送間隔、つまりカルーセル周期から、受信機が番組を受信してから表示するまでの待ち時間を推定すること可能となり、適度な受信応答性を持つ、妥当なサイズの番組を制作することができる。
【0026】
またこの発明では、各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔であるカルーセル周期と、スライドして設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示することで、各カルーセル周期の内訳が明確化され、受信機が番組を表示するための待ち時間を少なくするためには、どの番組データ、つまりモジュールのサイズを軽減すれば良いか、あるいはどのBMLデータを別のエレメンタリーストリームに割当てたら良いか、等といった対策を立てることが容易になる。
【0027】
請求項2記載の発明では、カルーセル周期を、さらに細かくファイル単位あるいはページ単位に分割してグラフィカルに表示することで、受信機が番組を表示するための待ち時間を少なくするためには、番組データのどのファイル、どのページのサイズを軽減すれば良いか等といった対策を立てることが容易になる。
【0029】
この結果、カルーセル方式で放送される番組を効率的に制作及び管理することができるようになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る第1実施形態の放送システムの構成を示す図である。
【0031】
同図に示すように、この第1実施形態の放送システムは、放送局等に導入されている番組送信システム100と、番組制作会社等に導入されている番組制作システム101とからなる。
【0032】
番組送信システム100は、番組サーバ80、複数の送出装置82、多重化装置84(以下MUX84と称す)、アンテナ86等から構成されている。
【0033】
番組サーバ80には、番組制作会社で制作されたさまざまな番組が蓄積される。送出装置82は、BSデジタル放送の通常のチャネルch#1〜ch#n用のもの、データ放送用のもの、文字放送用のもの等、個々に設けられている。MUX84は、複数の送出装置82から送出されたデジタル情報を多重化する。アンテナ86は衛星を通じて各家庭の受信機へ放送する。
【0034】
番組制作システム101は、番組制作装置90と番組素材サーバ92(データベース)とからなり、パーソナルコンピュータ(以下PCと称す)のアプリケーションソフトウェアとして実現されている。
【0035】
図2に示すように、番組制作装置90は、ファイル入出力部102、BML文書データ管理部103、番組内容編集部104、番組管理データ管理部105、番組情報編集部106等から構成されている。BML文書データ管理部103は、番組素材サーバ92から、ファイル入出力部102を介して必要とするBMLファイル108を読み込みその情報を管理する。また、BML文書データ管理部103は、BML記述言語を解析し、BMLが参照している素材オブジェクトファイル107を特定する。番組内容編集部104は、ユーザの指示に従い番組内容を編集し、その結果をBML文書データ管理部103に反映する。編集内容としては、例えばぺージの新規作成・削除、素材オブジェクトの挿入・削除、文字列の入力・削除、タグと呼ばれるぺージ構成要素の挿入・削除、タグの移動、タグの色等、各種属性の設定等がある。素材オブジェクトが挿入あるいは削除された場合、番組内容編集部104は、その旨を番組管理データ管理部105に通知し、番組管理情報を更新する。番組管理データ管理部105は、番組管理データ109内のデータを解析し、コンテンツレコード203の情報から、番組で使用されているBMLファイル108を特定し、この情報をBML文書データ管理部103に送る。番組情報編集部106は、ユーザの指示に従い、番組を放送する際に必要となる属性情報を編集し、その結果を番組管理データ管理部105に反映する。番組情報編集部106における編集内容としては、例えば番組素材IDの設定及び登録、番組名の設定及び登録等がある。番組情報編集部106によって編集された結果は、再度ファイル入出力部102を介して番組素材サーバ92の素材オブジェクトファイル107,BMLファイル108、番組管理データファイル109として書き出されて保存される。
【0036】
番組素材サーバ92には、素材オブジェクトファイル107、BMLファイル108、番組管理データファイル109等が蓄積される。これらファイルを外部ファイルと称す。
【0037】
ファイル入出力部102は、番組素材サーバ92の素材オブジェクトファイル107やBMLファイル108、番組管理データファイル109等の外部ファイルを入出力する。これらのファイルは、同一PC内のハードディスクに蓄積していても良く、また、ネットワークを介して別のマシンのハードディスク内に蓄積しても良い。
【0038】
素材オブジェクトファイル107は、例えばJPEG,PNG,MNG,8単位文字符号ファイル等、BSデータ放送方式にてサポートされているモノメディアファイルである。BMLファイル108は、BML記述言語が記載されたテキストファイルである。番組管理データファイル109は、放送局から番組データを送出する際に必要となる情報を格納したファイルであり、例えば図3及び図4に示すような各種レコードが格納されている。
【0039】
ここで、番組管理データファイル109の各レコードの構成について説明する。
【0040】
図3に示すように、番組管理データファイル109の一つの番組管理データは、番組管理レコード202と、この番組管理レコード202の下層の複数のコンテンツレコード203とからなるよう構成されている。
【0041】
図4に示すように、番組管理レコード202は、レコードの種別を判別するためのレコードID302と、番組を識別するために放送局にて一意に管理される番組素材ID303と、番組の名前を登録するための番組名304と、放送すべきモジュールの総数である総モジュール数305とから構成されている。
【0042】
コンテンツレコード203は、レコードの種別を判別するためのレコードID307と、モジュールを識別するために番組内で一意に割当てられているモジュールID308と、そのモジュールのデータ種別を判別するためのタイプ記述子309とから構成されている。各コンテンツレコード203は、上述したオブジェクトファイル107とBMLファイル108に相当し、番組内で使用されるモジュールの数だけ存在する。
【0043】
番組制作装置90で制作されるデータ放送番組は、複数の素材オブジェクトの組合せにおける空間的な位置関係や、時間的な位置関係、あるいは振る舞い等を、マルチメディア符号と呼ばれるシーン記述データにて定義されている。
【0044】
BSデジタルデータ放送においては、マルチメディア符号化方式としてBroadcast Markup Language (BML)と呼ばれる記述言語が標準化されている(電波産業界、デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式ARIBSTD−B24、平成11年10月26日)。
【0045】
マルチメディア符号化方式では、一つのデータ放送番組は、複数のぺージから構成することができ、各ぺージ単位にBMLによるシーン記述が定義される。データ放送番組を構成する各素材オブジェクトやBML等のデータはモジュールと呼ばれる。モジュールは、放送局の番組送信システム100の番組サーバ80に蓄積された後、送出装置82に渡されて多重化装置(MUX)84により多重化された上で衛星88へ伝送されて地上の各家庭へ向けて放送される。この際、送信対象のデータ放送番組は、MPEG2(Moving Picture Coding Experts Group Phase 2)のトランスポートストリーム(TS)形式に多重化される。TSは、複数のエレメンタリーストリーム(ES)から構成されており、一つのデータ放送番組を構成する各モジュールは、任意のESに分割して送出することが可能である。各ESに分割されたモジュールは、カルーセルと呼ばれる方式によって、繰り返し送信されるので、視聴者は途中からでもデータを受信することが可能である。
【0046】
カルーセル方式で番組を放送する際には、カルーセル間隔をできる限り短くする必要がある。そこで、データ放送番組のタイトルページ等、頻繁に利用するデータとそれ以外のデータとを別のESに振り分けて送るようにすることが考えられる。
【0047】
番組制作システム101にて作成される番組データは、素材オブジェクトファイル107,BMLファイル108、番組管理データファイル109として、放送局にある番組放送システム100の番組サーバ80に登録される。
【0048】
この例では、番組データとして、素材オブジェクトファイル107とBMLファイル108、番組管理データファイル109を個別のファイルとして扱っているが、それぞれを連結させ、一つのファイルとして扱っても良い。
【0049】
以下、この第1実施形態の放送システムの動作を説明する。
この第1の実施形態の放送システムの場合、番組制作装置90にてデータ放送番組を編集する際、始めに番組管理データ管理部105が、ファイル入出力部102を介して番組素材サーバ92にアクセスし番組管理データファイル109を読み込み、管理するようになる。
【0050】
番組管理データ管理部105では、番組管理データファイル109内のデータを解析し、コンテンツレコード203の情報から、番組で使用されているBMLファイル108を特定し、この情報をBML文書データ管理部103に送る。
【0051】
一方、BML文書データ管理部103では、ファイル入出力部102を介して番組素材サーバ92にアクセスし、必要とするBMLファイル108を読み込みその情報を管理する。
【0052】
そして、BML文書データ管理部103は、読み込んだBMLファイル108のBML記述言語を解析し、BMLが参照している素材オブジェクトファイル107を特定する。
【0053】
番組内容編集部104は、ユーザの指示に従い、番組内容を編集し、その結果をBML文書データ管理部103に反映させる。
【0054】
編集内容としては、例えばぺージの新規作成・削除、素材オブジェクトの挿入・削除、文字列の入力・削除、タグと呼ばれるぺージ構成要素の挿入・削除、タグの移動、タグの色等、各種属性の設定がある。素材オブジェクトが挿入あるいは削除された場合、番組内容編集部104は、その旨を番組管理データ管理部105に通知し、番組管理データファイル109のデータを更新する。
【0055】
番組情報編集部106は、ユーザの指示に従い、番組を放送する際に必要となる属性情報、例えば番組素材IDの設定、番組名の設定等を編集し、その結果を番組管理データ管理部105に反映する。
【0056】
番組情報編集部106により編集された結果は、再度ファイル入出力部102を介して番組素材サーバ92の素材オブジェクトファイル107,BMLファイル108、番組管理データファイル109として書き出されて保存される。
【0057】
このようにして番組制作システム101側で作成された番組データは、素材オブジェクトファイル107,BMLファイル108、番組管理データファイル109として、放送局にある番組放送システム100の番組サーバ80に登録される。
【0058】
その後、番組サーバ80に登録された番組データは、データ放送用の送出装置82を通じてMUX84に渡され、MUX84で他のチャネルのデータと多重化された上でアンテナ86から送信され、衛星を通じて地上の各家庭の受信機に受信される。
【0059】
このようにこの第1実施形態の放送システムによれば、番組制作装置90に番組情報編集部106を設けたことで、放送局が番組制作会社に番組の制作依頼をする際に放送局から発行された番組素材ID303及び番組名304が、番組管理データ管理部105に管理される番組管理データ109の番組管理レコード202に登録されるので、放送局では、番組制作装置90から番組サーバ80に登録された番組データがどういう番組であるかを番組管理レコード202から識別することができる。
【0060】
この結果、放送局側での番組名の登録作業が不要になり、カルーセル方式で放送される番組データを効率的に管理することができる。
【0061】
次に、本発明に係る第2実施形態の放送システムについて説明する。
この第2実施形態の放送システムの基本構成は、図1と同様であり、番組制作装置90の内部構成が異なる。
【0062】
この第2実施形態の放送システムの場合、図5に示すように、番組制作装置90は、ファイル入出力部402、BML文書データ管理部403、番組内容編集部404、番組管理データ管理部405、番組情報編集部406、ES情報編集部410等から構成されている。BML文書データ管理部403は、番組素材サーバ92から、ファイル入出力部402を介して必要とするBMLファイル408を読み込みその情報を管理する。また、BML文書データ管理部403は、BML記述言語を解析し、BMLが参照している素材オブジェクトファイル407を特定する。番組内容編集部404は、ユーザの指示に従い番組内容を編集し、その結果をBML文書データ管理部403に反映する。編集内容としては、例えばぺージの新規作成・削除、素材オブジェクトの挿入・削除、文字列の入力・削除、タグと呼ばれるぺージ構成要素の挿入・削除、タグの移動、タグの色等、各種属性の設定がある。素材オブジェクトが挿入あるいは削除された場合、番組内容編集部404は、その旨を番組管理データ管理部405に通知し、番組管理データファイル409を更新する。番組管理データ管理部405は、番組管理データファイル409内のデータを解析し、コンテンツレコード503の情報から、番組で使用されているBMLファイル408を特定し、この情報をBML文書データ管理部403に送る。番組情報編集部406は、ユーザの指示に従い、番組を放送する際に必要となる属性情報を編集し、その結果を番組管理データファイル409のデータに反映する。番組情報編集部406における編集内容としては、例えば番組管理レコード502の番組素材ID603の設定及び登録、番組名604の設定及び登録等がある。番組情報編集部406によって編集された結果は、再度ファイル入出力部402を介して番組素材サーバ92の素材オブジェクトファイル407,BMLファイル408、番組管理データファイル409として書き出されて保存される。
【0063】
番組素材サーバ92には、素材オブジェクトファイル407、BMLファイル408、番組管理データファイル409等が蓄積される。これらファイルを外部ファイルと称す。
【0064】
ファイル入出力部402は、番組素材サーバ92の素材オブジェクトファイル407やBMLファイル408、番組管理データファイル409等の外部ファイルを入出力する。これらのファイルは、同一PC内のハードディスクに蓄積していても良く、また、ネットワークを介して別のマシンのハードディスク内に蓄積しても良い。
【0065】
素材オブジェクトファイル407は、例えばJPEG,PNG,MNG,8単位文字符号ファイル等、BSデータ放送方式にてサポートされているモノメディアファイルである。BMLファイル408は、BML記述言語が記載されたテキストファイルである。番組管理データファイル409は、放送局から番組データを送出する際に必要となる情報を格納したファイルであり、例えば図6及び図7に示すような各種レコードが格納されている。
【0066】
ES情報編集部410は、ES情報編集機能、カルーセル周期推定機能、カルーセル周期グラフィック表示機能等を有している。ES情報編集機能は番組管理データ情報を木構造で表示する機能、任意のモジュールを任意のESに移動する機能、モジュールが存在しないフォーマットレコードを削除する機能等である。
【0067】
カルーセル周期推定機能は、想定伝送帯域とES単位の優先度、各モジュールのデータサイズからカルーセル周期を計算する機能である。
【0068】
カルーセル周期グラフィック表示機能は、ES毎の想定伝送帯域とカルーセル周期からグラフィックを表示する機能である。例えば1カルーセル内をモジュール単位に分割してグラフィック表示したり、1カルーセル内をBML表示するのに必要な情報単位に分割してグラフィック表示する。
【0069】
すなわち、このES情報編集部410は、ユーザの指示に従い、番組管理データ管理部405に管理されるコンテンツレコード503の情報を編集し、番組内にて使用される各モジュール単位にES情報を更新するものである。
【0070】
以下、この第2実施形態の放送システムの動作を説明する。
まず、この第2実施形態の放送システムにおいて、各モジュール単位にESを指定するための手段について説明する。
この第2実施形態の場合、各モジュールに付加されたES情報を格納するために、図2にて説明した第1実施形態の番組管理データ201のデータ構造を、図6に示すような3階層のデータ構造に拡張する。
【0071】
すなわち、この第2実施形態では、図6に示すように、指定されたES情報を管理するために、番組管理データファイル409の一つの番組管理データは、番組管理レコード502と、この番組管理レコード502の下層の複数のフォーマットレコード504と、各フォーマットレコード504の下層の複数のコンテンツレコード503という多階層の木構造のデータ構造としている。つまり中間層にフォーマットレコード504を設定し、各フォーマットレコード504毎に、関係するコンテンツレコード503を定義する。
【0072】
図7は各レコードの内部構成を示す図である。
図7に示すように、番組管理レコード502は、レコードの種別を判別するためのレコードID602と、番組を識別するために放送局にて一意に管理される番組素材ID603と、番組の名前を登録するための番組名604と、使用するESの数である総ES数605とから構成されている。
【0073】
フォーマットレコード504は、レコードの種別を判別するためのレコードID607と、ESを識別するために決められているES番号608と、該当ES内で伝送すべきモジュールの総数である総モジュール数609とから構成されている。
【0074】
コンテンツレコード503は、レコードの種別を判別するためのレコードID611と、モジュールを識別するために番組内で一意に割当てられているモジュールID612と、そのモジュールのデータ種別を判別するためのタイプ記述子613とから構成されている。
【0075】
ここで、例えば図8で示すような番組管理データ720の例を想定してみることにする。
この例では、番組管理データ720は、一つの番組管理レコード701と2つのフォーマットレコード702,710から構成され、2つのES(0x40)、ES(0x50)でモジュールを伝送すべきことを示している。フォーマットレコード702の総モジュール数の値から、ES(0x40)で伝送すべきモジュールの数は7個であることが解り、フォーマットレコードに続く7個のコンテンツレコード703,704,705,706,707,708,709がこれに相当する。また同様にして、フォーマットレコード710の総モジュール数の値からES(0x50)で伝送すべきモジュールの数は1個であることが解り、コンテンツレコード711として定義される。このように、各ES毎に伝送すべきモジュールが、コンテンツレコードとして定義されている。
【0076】
この場合、ES情報編集部410は、このような番組管理データ720を、例えば図9に示すような木構造で表示する。
【0077】
木構造の最初のノードとして特定のESを示すESノード801が表示され、その子ノードとしてBML等のモジュールノード802が表示される。BMLから参照されるモジュールについては、さらに該当BMLモジュールノードの子ノード803として表示される。
【0078】
ここで、図10のフローチャートを参照して図8で示したような番組管理データ720から、図9のような木構造でその内容を表示する際のES情報編集部410の動作について説明する。
【0079】
ES情報編集部410は、まず、番組管理データ内にある最初のフォーマットレコードを検索する(S901)。次に検索結果からフォーマットレコードが存在するかどうかを確認する(S902)。ここで全ての内容を検索した結果、処理すべきフォーマットレコードが存在しない場合(S902のNo)、ES情報編集部410は、処理を終了する。
【0080】
一方、フォーマットレコードが存在する場合(S902のYes)、ES情報編集部410は、木構造の最初のノードとしてESノードを生成する(S903)。
【0081】
ESノードでは、ESノードを示す表示804の他にフォーマットレコード内のES番号情報からES番号805を表示する。
【0082】
次に、ES情報編集部410は、検索されたフォーマットレコードの下に含まれるコンテンツレコードを検索する(S904)。
【0083】
そして、ES情報編集部410は、コンテンツレコードが存在するか否かを判定し(S905)、そのコンテンツレコード内のタイプ記述子から該当モジュールがBMLかを判断する(S906)。
【0084】
ここで、BMLモジュールが検出された場合、ES情報編集部410は、ESノードの子ノードとしてBMLモジュールノードを生成する(S907)。
【0085】
モジュールノードでは、モジュールの種別を判別するための表示806の他に、コンテンツレコード内のモジュールID情報807と、該当モジュールのデータサイズ808が表示される。
【0086】
以下、ES情報編集部410は、フォーマットレコード内に含まれるコンテンツレコードがなくなるまで処理を繰り返し、BMLモジュールノードを生成する。そして、コンテンツレコードが全てなくなった場合、ES情報編集部410は、モジュール共有判定処理(S908)を実行する。以下、番組管理データ内に含まれるフォーマットレコードがなくなるまで処理を繰り返す。
【0087】
図11に、ES情報編集部410におけるモジュール共有判定処理(S908)の処理手順を示す。
ここでは、ES情報編集部410は、各ESに含まれるモジュールが、特定のBMLに含まれるのか、複数のBMLから共有参照されているのかを判断して、該当位置にモジュールノードを生成する。
【0088】
この場合、ES情報編集部410は、まず、ターゲットとなるフォーマットレコード内に含まれるコンテンツレコードを検索し(S1001)、コンテンツレコードが存在するか否かを判定する(S1002)。
【0089】
この判定結果、コンテンツレコードが存在しない場合(S1002のNo)、ES情報編集部410は、処理を終了する。
【0090】
一方、上記判定結果、コンテンツレコードが存在する場合(S1002のYes)、そのコンテンツレコード内のタイプ記述子から該当モジュールがBMLモジュールか否かを判別し(S1003)、BML以外のモジュールに関してのみ以下の処理を実行する。
該当モジュールがBMLモジュールであった場合には(S1003のNo)、ES情報編集部410は、次のコンテンツレコードを検索し(S1001)、処理を繰り返す。
【0091】
BML以外のモジュールが検出された場合(S1003のYes)、ES情報編集部410は、そのモジュールを参照しているBMLのリストを作成するため、参照BMLリスト作成処理(S1004)を実行する。
【0092】
次に、ES情報編集部410は、生成された参照BMLリストの項目数が“0”かそれ以外かを調べる(S1005)。
【0093】
ここで、項目数が“0”の場合(S1005のYes)、ES情報編集部410は、ターゲットとなるESノードの子ノードとして単独モジュールノード809を生成する(S1007)。
【0094】
また、項目数が“0”以外の場合(S1005のNo)、ES情報編集部410は、その項目数が“1”かどうかを判定し(S1006)、項目数が“1”よりも大きい場合は(S1006のNo)、ターゲットとなるESノードの子ノードとして共有モジュールノード810を生成する(S1008)。
【0095】
また、項目数が“1”の場合(S1006のYes)、ES情報編集部410は、参照BMLリスト内のBMLに相当するBMLモジュールノード802の子ノードとして単独モジュールノード803を生成する(S1009)。なお、上記の処理は、コンテンツレコードが存在する限り繰り返される。
【0096】
単独モジュールノードと共有モジュールノードとを区別するため、図9に示したようにモジュール種別を示す表示部分の先頭に、特定のマーク、この場合、*811を表示する。
【0097】
この例では、特定のマークとして、*811を用いたが、この他、例えばアイコンや文字の色等を変えることで他と区別しても良い。
【0098】
ここで、図12のフローチャートを参照して上記BMLリスト作成処理(S1004)について説明する。
ここでは、ES情報編集部410は、目的のモジュールを参照しているBMLを検索し、その結果をリスト化する。
【0099】
ES情報編集部410は、まず、ターゲットとなるフォーマットレコードに含まれるコンテンツレコードを検索し(S1101)、コンテンツレコードが存在するか否かを判定する(S1102)。
【0100】
コンテンツレコードが存在しなければ、ES情報編集部410は、処理を終了する。
【0101】
また、コンテンツレコードが存在する場合は、そのコンテンツレコード内のタイプ記述子から該当モジュールがBMLか否かを判別する(S1103)、
該当モジュールがBMLモジュールであった場合、ES情報編集部410は、BML記述を解析し、目的のモジュールが参照されているかどうかを判定する (S1104)。
【0102】
BML内にて目的のモジュールが参照されている場合(S1104のYes)、ES情報編集部410は、BMLリストに該当BMLを追加し(S1105)、次のコンテンツレコードに対して同様の処理を繰り返す。
【0103】
以上の処理により、図9に示すような木構造を表示することが可能となる。
【0104】
次に、図13のフローチャートを参照してユーザの指示により使用するESを新規に追加するES情報編集部410の処理について説明する。
ES情報編集部410は、まず、ユーザからのES追加要求を受け取ると(S1201)、番組管理レコード内の総ES数が取りうる最大値より小さいかを判定する(S1202)。データ放送番組で使用できるESの最大数は、予め規格により決められている。
【0105】
総ES数が最大値に対して余裕がある場合には(S1202のYes)、総ES数を1増やし(S1203)、番組管理レコード内の総ES数を更新する。
【0106】
続いて、ES情報編集部410は、全てのフォーマットレコードを検索することで、現在使用しているES番号をリスト化する(S1204)。
【0107】
さらに、ES情報編集部410は、予め規格により決められている使用可能なES番号と、現在使用しているES番号のリストとを比較し、未使用となっている最小のES番号を一つ抽出する(S1205)。
【0108】
そして、ES情報編集部410は、番組管理データに対して、新たなフォーマットレコードを生成、追加し、各パラメータに初期値を設定した後、ES番号として、前処理(S1205)で抽出されたES番号を設定する(S1206)。最後に、ES情報編集部410は、図10で説明した手順を再度実行することで(S1207)、図9に示すような木構造を再構築し直す。以上の手順により、図9に示すような木構造に新たなESノードを追加することができる。
【0109】
次に、図14を参照して、ユーザの指示により指定されたモジュールを他のESに移動するES情報編集部410の処理について説明する。
ES情報編集部410は、まず、ユーザからのモジュール移動要求を受け取ると(S1301)、要求元のモジュールノードの種類を調べ、移動可能なモジュールか否かを判定する(S1302)。
【0110】
例えばBSデータ放送の運用では、BML内から参照されるモジュールは、同一ESで伝送しなければならないという制限があるため、BMLノードの子ノード単独では移動不可と判定される。さらに、複数のBML文書から共有されているモジュールノード単独では移動不可と判定される。
【0111】
移動可能と判定した場合(S1302のYes)、ES情報編集部410は、移動元のES番号を獲得する(S1303)。
【0112】
次に、ES情報編集部410は、ユーザの指示により、移動先のES番号を獲得する(S1304)。
【0113】
そして、ES情報編集部410は、要求元のモジュールノードのモジュールIDと、その子ノードのモジュールIDをリスト化する(S1305)。
【0114】
その後、ES情報編集部410は、リスト化された最初のモジュールIDを獲得する(S1306)。
【0115】
モジュールIDが存在するか(S1307のYes)、つまりリストの項目の終わりになっていなければ、ES情報編集部410は、番組管理データから、移動元ES番号に相当するフォーマットレコードを検索する(S1308)。
【0116】
この検索によりフォーマットレコードが検索されると、ES情報編集部410は、そのフォーマットレコードに含まれるコンテンツレコードから、上記S1306の処理で獲得されたモジュールIDを持つコンテンツレコードを検索する (S1309)。
【0117】
また、ES情報編集部410は、番組管理データから、移動先ES番号に相当するフォーマットレコードを検索する(S1310)。
【0118】
そして、ES情報編集部410は、S1309の処理で検索されたコンテンツレコードをS1310の処理で検索されたフォーマットレコードの下に移動する(S1311)。
【0119】
このとき、ES情報編集部410は、移動元フォーマットレコード内のモジュール総数を一つ減らすと同時に(S1312)、移動先フォーマットレコードのモジュール総数を一つ増やす(S1313)。
【0120】
ES情報編集部410は、この処理を、モジュールIDリストの項目全てに実行し、リスト項目が終わりになると、最後に図10で説明した手順を再度実行することで、木構造を再構築し直す(S1314)。以上の処理により、モジュールをESノード間で移動することができる。
【0121】
図15を参照して、ES情報編集部410において、編集処理が終了した時点で、必要ではないフォーマットレコードを削除する処理について説明する。
【0122】
この場合、ES情報編集部410は、まず、番組管理データにおいてフォーマットレコードを検索し(S1401)、フォーマットレコードが存在するかを判定する(S1402)。
【0123】
この判定結果、フォーマットレコードが存在する場合(S1402のYes)、その総モジュール数が“0”か否かを判定し(S1403)、総モジュール数が“0”の場合(S1403のYes)、そのフォーマットレコードを番組管理データから削除する(S1404)。
【0124】
そして、最後に、ES情報編集部410は、番組管理レコードの総ES数を一つ減らす(S1405)。上記の処理は全てのフォーマットレコードに対して実行する。
【0125】
次に、この第2実施形態の放送システムにおいて、番組データ伝送におけるカルーセル周期の算出動作について説明する。
番組制作装置90のES情報編集部410では、ユーザの指示に従い、番組管理データ管理部105に管理されるフォーマットレコードの情報を編集し、各ES単位の伝送優先度を更新すると共に、想定される伝送帯域幅から、各ES毎の伝送カルーセル周期を計算する。
【0126】
この場合、各ES単位に、伝送優先度の情報を格納するために、図16に示すように、番組管理データのフォーマットレコード504に対して、伝送の優先割合を示す優先度610の項目を追加する。この優先度610としては、例えばセクションと呼ばれる伝送単位の数を指定する。放送局内の送出装置82では、あるESデータに対して、設定されたセクション数だけデータを送出した後、順次処理するESを切り替える。このため、番組で使用可能な全体の伝送帯域は、各ES毎に指定した優先度の比率に応じて、各ESに分配されることになる。
【0127】
次に、図17を参照してこの第2実施形態の放送システムにおいて、番組制作装置90のES情報編集部410が各ES単位にカルーセル周期を計算する動作について説明する。
ES情報編集部410は、まず、番組全体で利用可能と想定される伝送帯域幅を獲得する(S1601)。想定伝送帯域幅は、通常の場合、放送局の番組編成段階で決められ通知される。
【0128】
次に、ES情報編集部410は、番組管理データから、目的のES番号が格納されているフォーマットレコードを検索する(S1602)。
【0129】
続いて、ES情報編集部410は、目的のフォーマットレコード内の優先度を獲得する(S1603)。
【0130】
そして、ES情報編集部410は、全てのフォーマットレコードを検索し、優先度の総和を求める(S1604)。
【0131】
次に、ES情報編集部410は、目的のESにおける伝送帯域幅を以下の式 (1)にて求める(S1605)。
【0132】
目的のESにおける伝送帯域幅=想定伝送帯域幅×目的のESの優先度/優先度の総和 …………………………………………式(1)
例えば、番組全体で利用可能な想定伝送帯域を「300kbps」、使用するES数を「2」とし、目的のESの優先度を「2」、それ以外のESの優先度を「1」とした場合、目的のESにおける伝送帯域幅は「200kbps」となる。
【0133】
次に、ES情報編集部410は、目的のフォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを検索し、各モジュール毎のファイルサイズを算出し、モジュールサイズの総和を求める(S1606)。最後に、目的のESにおけるカルーセル周期を以下の式(2)にて求める(S1607)。
【0134】
目的のESにおけるカルーセル周期=モジュールサイズの総和/目的のESにおける伝送帯域幅 …………………………………………式(2)
例えば、伝送帯域幅「200kbps」を持つES内にて2つのBMLファイルと3つのjpegファイルを伝送する場合、各ファイルのサイズがそれぞれ「50byte」「30byte」「40kbyte」「10kbyte」「30kbyte」とすると、目的のESにおけるカルーセル周期は「約3.2秒」となる。
【0135】
ここで、モジュールサイズの総和を求める際に、単純に各ファイルサイズを元にその総和を求めているが、実際に伝送される直前の形式までデータを変換し、そのサイズを求めても良い。あるいは、データを伝送される直前の形式に符号化する際に付加されるヘッダ情報の割合を推定し、その割合を用いて、ファイルサイズの総和値を補正しても良い。
【0136】
各ES単位に上記処理手順を実行し、カルーセル周期の最大値を求め、その2倍の時間が、受信機における最大待ち時間となる。
【0137】
次に、この第2実施形態の放送システムにおいて、番組制作装置90のES情報編集部410が、伝送される番組データの状態をグラフィカルに表示する動作について説明する。
【0138】
番組制作会社において、番組データを制作した段階で、番組制作装置90のES情報編集部410を起動し、図18に示すような編集画面450を表示させる。
【0139】
そして、表示された編集画面450にて、編集対象の番組データの詳細を木構造で表示させた後、番組データに対する各種設定(タグ数:ESの数、目標カルーセル間隔、想定帯域等の設定)を行い、編集処理が実行される。
【0140】
この例の場合、ユーザから編集画面450に入力された設定情報としては、タグ数として「2」、目標カルーセル間隔として「10」秒、想定帯域として「1024」kbps、優先度としては「中程度」等である。優先度は、帯域情報を決定するためのパラメータ(帯域データ)である。
【0141】
この編集画面450では、タグ毎の優先度を、「高」から「低」までの範囲内で矢印をスライドさせて設定することができる。
【0142】
例えば優先度を高めに設定しておくと、複数のES上でデータを順次伝送する際に、該当ES内のデータ伝送回数が他のES内のデータ伝送回数よりも高くなる。
【0143】
編集処理は、上記各種設定値が変更されるたびに実行される。OKボタンを押すことで、編集結果は確定され、編集画面450が閉じられる。
【0144】
この編集処理では、前述したように、図17の手順でカルーセル周期の計算処理が行われ、想定伝送帯域幅、ES毎の伝送帯域幅、ES毎のカルーセル周期等が求められる。
【0145】
ES情報編集部410は、これらの値と上記各種設定値を基に、2つのES40,50へ番組データを割当てて、編集画面450の下部の空欄451に、図19に示すように、縦軸に伝送帯域をとり、横軸に時間をとった座標系で、伝送帯域内のES40,50それぞれにて伝送されるモジュールが2次元的な領域 (面)としてグラフィック表示される。また、編集画面450内に推定カルーセル時間が表示される。この例の場合、1秒と表示される。
【0146】
この例では、一つの矩形1701が、ES40によって伝送される1カルーセル分の情報である。矩形1701の高さ1702が一つのESの伝送帯域幅を示し、横幅1703が一つのESのカルーセル周期を示しており、矩形1701の面積が、1カルーセルあたりの総モジュールサイズ(ファイルサイズ)を示している。
【0147】
さらに、一つのカルーセルが複数のモジュールからなる場合、各ESに含まれるモジュール毎に以下の式(3)を実行すると、モジュール単位の伝送時間を求めることができる。
【0148】
モジュールの伝送時間:モジュールサイズ/ES毎の伝送帯域幅 …式(3)
例えば、伝送帯域幅「200kbps」を持つES内にて2つのBMLファイルと3つのjpegファイルを伝送する場合、各ファイルのサイズがそれぞれ「50byte」「30byte」「40kbyte」「10kbyte」「30kbyte」とすると、上記計算式(3)により求められる伝送時間はそれぞれ、「2msec」「1.2msec」「1.6sec」「0.4sec」「1.2sec」となる。これら伝送時間を横軸にとり、図19に示した矩形データ1701内を時間軸方向に各モジュール毎の伝送時間で分割することで、図20に示すように、ES40内に含まれるモジュール単位の伝送状況を示す矩形データ1802〜1806を表示させることができ、カルーセル内の各モジュールの大きさを視覚的に比較できるようになる。例えば、伝送時間1801は上記の例で「1.6sec」を示しており、モジュールサイズが最も大きいため伝送にも時間がかかっていることが解る。
【0149】
さらに、BML毎に必要となるデータサイズをひとまとめにして表示することで、ページ単位に必要となる伝送時間をグラフィカルに表示することができる。例えば、伝送帯域幅「200kbps」を持つES内にて2つのBMLファイル「50byte」「30byte」を伝送する場合を考える。各BMLファイルからはそれぞれ2つのjpegファイル「40kbyte」「10kbyte」と一つのjpegファイル「30kbyte」が参照されているとすると、各ページ毎のモジュールサイズの合計はそれぞれ「50.05kbyte」「30.03kbyte」となる。上記計算式(3)により求められる各ページ毎の伝送時間はそれぞれ、「約2秒」「約1.2秒」となる。これら伝送時間を横軸にとり、図19に示した矩形データ1701内を時間軸方向に各ページ毎の伝送時間で分割することで、図21に示すように、ES40内に含まれるページ単位の伝送時間1901,1902を持つ矩形データを表示させることができ、カルーセル内の各ページ単位の大きさを視覚的に比較できるようになる。
【0150】
このようにこの第2実施形態の放送システムによれば、ES情報編集部410にて、複数のESにまたがる番組を制作することで、ES単位にカルーセル周期を変えることが可能となり、特定の画面の応答性能を高めることができる。
【0151】
また、ES情報編集部410にて、カルーセル周期の時間を計算することで、受信機側で番組を受信してから表示するまでの待ち時間を推定することができ、適度な受信応答性を持つ、妥当なサイズの番組を制作することができる。
【0152】
さらに、ES情報編集部410にて、カルーセル伝送されるデータの状態をグラフィック表示することで、各ES毎のカルーセル周期やその内訳を明確化することができ、番組を表示するための待ち時間を少なくするためにはどのBMLデータをどのESに割当てたら良いか等といった対策を番組制作側で立てることができる。
【0153】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
上記実施形態におけるソフトウェアは、フロッピーディスク等のコンピュータが読み出し可能な記憶媒体に記憶されていても良く、この場合、記憶媒体に記憶されたソフトウェア(プログラム)をコンピュータが読み出すことにより、各実施形態における処理が可能になる。
【0154】
なお、記憶媒体としては、磁気ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリ等、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式はいずれの形態であっても良い。
【0155】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0156】
さらに、記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0157】
また、記憶媒体は一つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記録媒体に含まれ、媒体構成はいずれの構成であっても良い。
【0158】
なお、コンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の一つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等のいずれの構成であっても良い。
【0159】
また、コンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0160】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,6,7記載の発明によれば、所定の伝送帯域に少なくとも2つのエレメンタリーストリームを割当て、各エレメンタリーストリームにて番組データを繰り返し放送する上で、エレメンタリーストリームの数を指定し、指定された複数のエレメンタリーストリームに一つの番組データを割当てることが可能となる。
【0161】
請求項2,8,9記載の発明によれば、所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、エレメンタリーストリームにて番組データを繰り返し放送する上で、エレメンタリーストリームが指定されると、指定されたエレメンタリーストリームに番組データを割当てて、番組データを送る上での番組データの伝送間隔を計算するので、この番組データの伝送間隔、つまりカルーセル周期から、受信機が番組を受信してから表示するまでの待ち時間を推定すること可能となり、適度な受信応答性を持つ、妥当なサイズの番組を制作することができる。
【0162】
請求項3記載の発明によれば、各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔であるカルーセル周期をグラフィカルに表示することで、各カルーセル周期の内訳が明確化され、受信機が番組を表示するための待ち時間を少なくするためには、どの番組データ、つまりモジュールのサイズを軽減すれば良いか、あるいはどのBMLデータを別のエレメンタリーストリームに割当てたら良いか等といった対策を立てることが容易になる。
【0163】
請求項4記載の発明によれば、カルーセル周期を、さらに細かくファイル単位あるいはページ単位に分割してグラフィカルに表示することで、受信機が番組を表示するための待ち時間を少なくするためには、番組データのどのファイル、どのページのサイズを軽減すれば良いか等といった対策を立てることが容易になる。
【0164】
請求項5記載の発明によれば、放送局が番組制作会社に番組の制作依頼をする際に放送局から発行された番組情報、例えば番組素材ID及び番組名等が番組制作装置側で番組データの番組管理データとして登録されるので、放送局では、番組制作装置により制作された番組データがどういう番組であるかを番組管理データから識別することができ、従来のような放送局側での番組情報の登録作業を不要にすることができる。
【0165】
この結果、カルーセル方式で放送される番組を効率的に制作及び管理することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態の放送システムの基本構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る第1実施形態の放送制作装置の構成を示すブロック図。
【図3】番組管理データファイルの内部構造を示す図。
【図4】番組管理データファイル内の各レコードの構造を示す図。
【図5】本発明に係る第2実施形態の番組制作装置の構成を示すブロック図。
【図6】第2実施形態における番組管理データの内部構造を示す図。
【図7】第2実施形態における番組管理データファイル内の各レコードの構造を示す図。
【図8】第2実施形態で使用する番組管理データの一例を示す図。
【図9】第2実施形態において、ES情報編集部で編集及び表示される番組管理データの一例を示す図。
【図10】第2実施形態の番組制作装置で番組管理データを木構造で表示するための処理を示す示すフローチャート。
【図11】第2実施形態において、ES情報編集部のモジュール共有判定処理を示すフローチャート。
【図12】第2実施形態において、ES情報編集部の参照BMLリスト作成処理を示すフローチャート。
【図13】第2実施形態において、使用するESを新規に追加するES情報編集部の処理を示すフローチャート。
【図14】第2実施形態において、指定されたモジュールを他のESに移動するES情報編集部の処理を示すフローチャート。
【図15】第2実施形態において、余分なフォーマットレコードを削除するES情報編集部の処理を示すフローチャート。
【図16】第2実施形態の番組制作装置における番組管理データ内の各レコードの構造を示す図。
【図17】第2実施形態の番組制作装置において、ES単位にカルーセル周期を計算する処理を示すフローチャート。
【図18】第2実施形態の番組制作装置において、番組データ編集時に表示される編集画面を示す図。
【図19】第2実施形態の番組制作装置において、ES単位に伝送されるモジュールのカルーセル間隔をグラフィカルに表示した第1の例を示す図。
【図20】第2実施形態の番組制作装置において、ES単位に伝送されるモジュールのカルーセル間隔をグラフィカルに表示した第2の例を示す図。
【図21】第2実施形態の番組制作装置において、ES単位に伝送されるモジュールのカルーセル間隔をグラフィカル表示した第3の例を示す図。
【符号の説明】
80…番組サーバ、82…送出装置、84…多重化装置(MUX)、86…アンテナ、88…衛星、90…番組制作装置、92…番組素材サーバ、100…番組放送システム、101…番組制作システム、102,402…ファイル入出力部、103,403…BML文書データ管理部、104,404…番組内容編集部、105,405…番組管理データ管理部、106,406…番組情報編集部、410…ES情報編集部。
Claims (4)
- 所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、ブロードキャストマークアップランゲージで記述されたシーン記述で定義したデータ放送番組を構成する素材データを含むモジュールを任意の前記エレメンタリーストリームに分割して繰り返し放送することが可能な番組放送システムのための番組データを制作する番組制作装置において、
放送局から番組データを送出する際に必要となる情報として、番組管理レコードと、この番組管理レコードの下層の複数のフォーマットレコードと、各フォーマットレコードの下層の複数のコンテンツレコードとの木構造のデータ構造とされた番組管理データが格納され、前記フォーマットレコードには、前記エレメンタリーストリームの識別番号と、伝送すべきモジュール数と、前記エレメンタリーストリームを伝送する上での他との優先割合を示す優先度とが格納され、前記コンテンツレコードには、各モジュールのファイルサイズが格納された番組管理データ格納手段と、
前記番組データを編集するために、使用するエレメンタリーストリームの識別番号と使用数が入力された場合、入力されたエレメンタリーストリームの識別番号を基に前記番組管理データ格納手段から、該当エレメンタリーストリームの識別番号が格納されているフォーマットレコードを検索し、そのフォーマットレコード内の優先度を獲得する手段と、
獲得した優先度と、予め設定されている番組全体の想定伝送帯域と、入力されたエレメンタリーストリームの使用数とを、想定伝送帯域幅×目的のエレメンタリーストリームの優先度/優先度の総和という計算式に代入して目的のエレメンタリーストリームの伝送帯域幅を算出する第1の計算手段と、
前記フォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを検索し、検索された前記コンテンツレコード内のタイプ識別子から伝送すべきモジュールを判別し、各モジュールのファイルサイズの総和を求める第2の計算手段と、
算出された前記各モジュールのファイルサイズの総和を前記エレメンタリーストリームの伝送帯域幅で割り算して番組データの伝送間隔を算出する第3の計算手段と、
前記第3の計算手段により計算された前記各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔と、入力装置操作により可変して設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示する手段と
を具備したことを特徴とする番組制作装置。 - 請求項1記載の番組制作装置において、
前記番組データの伝送間隔を、ファイル単位あるいはページ単位に分割してグラフィカルに表示する手段を具備したことを特徴とする番組制作装置。 - 所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、ブロードキャストマークアップランゲージで記述されたシーン記述で定義したデータ放送番組を構成する素材データを含むモジュールを任意の前記エレメンタリーストリームに分割して繰り返し放送することが可能な番組放送システムの番組データを制作する番組制作装置における番組編集方法において、
前記番組データを編集するために、使用する前記エレメンタリーストリームの識別番号と使用数を入力された場合、ES情報編集部が、入力された前記エレメンタリーストリームの識別番号を基に、番組管理レコードと、この番組管理レコードの下層の複数のフォーマットレコードと、各フォーマットレコードの下層の複数のコンテンツレコードとの木構造のデータ構造とされた番組管理データが格納され、前記フォーマットレコードには、前記エレメンタリーストリームの識別番号と、伝送すべきモジュール数と、前記エレメンタリーストリームを伝送する上での他との優先割合を示す優先度とが格納され、前記コンテンツレコードには、各モジュールのファイルサイズが格納された番組管理データ格納手段から、該当エレメンタリーストリームの識別番号が格納されているフォーマットレコードを検索し、そのフォーマットレコード内の優先度を獲得する段階と、
獲得した優先度と、予め設定されている番組全体の想定伝送帯域と、入力されたエレメンタリーストリームの使用数とを、ES情報編集部が、想定伝送帯域幅×目的のエレメン タリーストリームの優先度/優先度の総和という計算式に代入して目的のエレメンタリーストリームの伝送帯域幅を算出する段階と、
前記フォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを、ES情報編集部が検索し、検索された前記コンテンツレコード内のタイプ識別子から伝送すべきモジュールを判別し、各モジュールのファイルサイズの総和を求める段階と、
算出された前記各モジュールのファイルサイズの総和を前記エレメンタリーストリームの伝送帯域幅で割り算して番組データの伝送間隔を算出する段階と、
計算された前記各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔と、入力装置操作により可変して設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示する段階と
を有することを特徴とする番組編集方法。 - 所定の伝送帯域に少なくとも一つのエレメンタリーストリームを割当て、ブロードキャストマークアップランゲージで記述されたシーン記述で定義したデータ放送番組を構成する素材データを含むモジュールを任意の前記エレメンタリーストリームに分割して繰り返し放送することが可能な番組放送システムのための番組データを制作するコンピュータを動作させるプログラムを記憶した記憶媒体において、
前記コンピュータに、
前記番組データを編集するために、使用する前記エレメンタリーストリームの識別番号と使用数を入力された場合、入力された前記エレメンタリーストリームの識別番号を基に、番組管理レコードと、この番組管理レコードの下層の複数のフォーマットレコードと、各フォーマットレコードの下層の複数のコンテンツレコードとの木構造のデータ構造とされた番組管理データが格納され、前記フォーマットレコードには、前記エレメンタリーストリームの識別番号と、伝送すべきモジュール数と、記エレメンタリーストリームを伝送する上での他との優先割合を示す優先度とが格納され、前記コンテンツレコードには、各モジュールのファイルサイズが格納された番組管理データ格納手段から、該当エレメンタリーストリームの識別番号が格納されているフォーマットレコードを検索させ、そのフォーマットレコード内の優先度を獲得させ、
獲得した優先度と、予め設定されている番組全体の想定伝送帯域と、入力されたエレメンタリーストリームの使用数とを、ES情報編集部が、想定伝送帯域幅×目的のエレメンタリーストリームの優先度/優先度の総和という計算式に代入して目的のエレメンタリーストリームの伝送帯域幅を算出させ、
前記フォーマットレコード内に含まれる全てのコンテンツレコードを検索させ、検索された前記コンテンツレコード内のタイプ識別子から伝送すべきモジュールを判別させ、各モジュールのファイルサイズの総和を求めさせ、
算出された前記各モジュールのファイルサイズの総和を前記エレメンタリーストリームの伝送帯域幅で割り算して番組データの伝送間隔を算出させ、
計算された前記各エレメンタリーストリームにおける番組データの伝送間隔と、入力装置操作により可変して設定可能な優先度とを編集画面にグラフィカルに表示させる
プログラムをコンピュータ読み取り可能に記憶したことを特徴とする記憶媒体。
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