JP3933002B2 - 発電機の起動停止計画作成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機の運転制約条件を満たしながら発電機の起動,停止を行うための計画方法に係わり、特に高速に、且つ良質な計画を得るための発電機の起動停止計画作成法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電力部分自由化制度の導入による一層の競争激化によって、より経済的な発電機の運用が要求されている。
一方、高度情報化社会の進行に伴って設置される発電機数も増加し、その起動停止計画も大規模化が進んでおり、しかも、起動停止計画は電力系統の負荷状況に見合って日々更新される。
大規模発電機の起動停止計画を作成するに当たっては、事前に計算された予測負荷を供給すると同時に、多数の制約条件を考慮した上で運用コストを最小にするよう各発電機の運用計画を決定することが、電力系統の経済的な運用のためには重要となっている。
制約条件としては、各発電機の特性や技術的な制限など多くの制約条件を含んでいるため、最適解はもちろん、実行可能解を得ることも困難になっている。
【0003】
現在までに報告されている発電機起動停止計画問題に対する主な解法としては次の各文献が存在する。
(1)優先リスト法による方法、「Large S-cale Hydro-Thermal Unit Commitment-Method and result-s」IEEE Trans.on Power App. and Syst.,90,3,PP.1373〜1384,1971.(文献1)
(2)分枝限定法による方法、「火力発電機群の起動停止問題に対する分枝限定法による解法」 電学論,95,10,461〜468,1975.他(文献2)
(3)ラグランジェ緩和法による方法「Short-Term Resource Scheduling With Ramp Constraints」IEEE Trans.on Power Syst.Vol.12,No.1,pp.77〜83,1997.(文献3)
(4)メタヒューリスティックによる方法「A Genet-ic Algorithm Solution to the Unit Commitment Proble」IEEE Trans.on Power Syst.Vol.11,No.1,pp.83〜92,1996.(文献4−1)
「An Evolutionary Programming Solution to the Unit Ccommitment Problem」IEEE Trans.on Power Syst.Vol.14,No.4,pp.1452〜1459,1999.(文献4−2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
文献1の優先リスト法は、あらかじめ発電単価などにより起動停止の優先順位を決めておき、この順位に従って起動停止を行うものであり、高速に問題を解くことはできるが真の最適解が得られる保証はない。
文献2の分枝限定法は、適用する問題の規模の拡大に伴い、記憶容量が不足したり、計算時間が許容範囲を超えてしまう危険性がある。
文献3のラグランジュ緩和法は、現在最も有効な手法と考えられており、数多くの論文が報告されている。しかしこの手法では、得られた解の実行可能性が保証されないことが問題である。
また、文献4のメタヒューリスティック手法は反復的探索法であり、局所的最適解にとどまることなく大域的に解を探索し、また多様な制約条件を扱うことも可能である。そのため発電機起動停止計画問題の解法として、近年最も注目されている手法である。
【0005】
よく用いられるメタヒューリスティックとしては、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm1:GA)、タブサーチ(Tabu Search:TS)等がある。GAは自然界における生物・生体の集団遺伝に基づく進化の過程を模擬した最適値探索法であり複数個の解候補を保持して探索を進めるという点に特徴がある。TSは近傍内での最良の解を求め、これが改悪であっても、現時点での解を更新することを基本概念とする。この操作をそのまま実行すると循環が生じやすい。そこで、過去何回かの繰り返しで訪れた解のリスト、すなわち一種の記憶装置のようなタブリスト(Tabu List:TL)を用意しておき、TL内への遷移を禁止することで循環を抑制する。
しかし、これらGA,TSのいずれもその反復的探索という性質を持つがゆえに、問題の規模の拡大により計算時間が大幅に増加するという問題がある。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、運用コストが小となるような良好な解を短時間で得るための発電機起動停止計画方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、事前に計算された予測負荷を供給すると同時に、多数の制約条件を考慮した上で、運用コストを最小にするように各発電機の運用計画を決定する発電機起動停止計画において、
高速に解を得ることができる優先リスト法により複数個の初期解を得ておき、次に、優先リスト法により得られた複数個の初期解にいくつかのヒューリスティック手法を適用することを特徴としたものである。
【0008】
本発明の第2は、すべての初期解にヒューリスティック手法を適用せずに、条件を付けてこれから解の修正を加えても良くなる見込みのない解を捨てることにより、ヒューリスティック手法を適用する解の個数の削減を図ることを特徴としたものである。
【0009】
本発明の第3は、前記ヒューリスティック手法は、負荷のべ一スとなる発電機をすべてのスケジューリング期間で起動状態に固定しておくことを特徴としたものである。
【0010】
本発明の第4は、前記ヒューリスティック手法は、負荷ピークに挟まれたすべての期間で、最小運転停止時間の大きい順に発電機を起動させていくことを特徴としたものである。
【0011】
本発明の第5は、前記ヒューリスティック手法は、すべての発電機が最小運転淳止時間の制約を満足するように、発電機毎に停止→起動、起動→停止となる期間を探し出し、最小運転停止時間を満足していなければ満たすまで起動および停止を行うことを特徴としたものである。
【0012】
本発明の第6は、ヒューリスティック手法は、余分に起動しているまたは不足している発電機について、制約条件を満たしたまま停止(余分に起動している場合)あるいは起動(不足している場合)させることを特徴としたものである。
【0013】
本発明の第7は、余分な発電機を停止させる際に、その優先順を最大出力時の燃料消費率の大きい順に決定することを特徴としたものである。
【0014】
本発明の第8は、不足している発電機を起動させる際に、その優先順を最大出力時の燃料消費率の小さい順に決定することを特徴としたものである。
【0015】
本発明の第9は、前記ヒューリスティック手法は、コールドスタートからホットスタートに変わる変化点を探し出し、スケジュールの修正を行うことを特徴としたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の説明に先立って、その前提となる概要について説明する。
【0017】
大規模発電機の起動停止問題を考慮するに当たっては、与えられた期間における発電機の燃料コストと起動コストの和で表される総コストを最小化することであり、その総コストCFは、次式で表せる。
【0018】
【数1】
【0019】
ここで、Tはスケジューリング期間、Nは発電機の総数、Fi(Pi(t))は発電機iの時間tにおける燃料コスト、SCi(t)は発電機iの時間tにおける起動コスト、iは発電機のインデックス(i=1,2,…)である。
【0020】
一般的に発電機の起動停止問題における燃料コストは(2)式で示すように各発電機出力の二次関数で表される。
【0021】
【数2】
【0022】
ここで、ai,bi,ciは非負のコスト換算係数、Pi(t)は時間tにおける発電機iの出力である。
【0023】
起動コストは蒸気を発生させるボイラーの温度に依存する。発電機を長時間停止し、ボイラーが冷えると起動コストが増加する。そのため起動コストSCiは停止時間の関数となる。ここでは簡単のために(4)式で定義される発電機iが停止し続けた時間Hi offを用いて(3)式のようにホットスタートh−costiとコールドコストc−costiの2つに分ける。
【0024】
【数3】
【0025】
【数4】
【0026】
ここでTi offは発電機iの最小運転時間、Xi offは発電機iが停止し続けた時間、c−s−houriは発電機iのボイラー冷却時間である。
【0027】
発電機の起動停止問題には、発電機の特性や技術面などからいくつかの制約条件があり、その条件を大別すると、システムに関する制約と各発電機に関する制約とに分けることができる。例えばシステムに関する制約条件としては、スケジュール期間の全ての時間において各発電機の総出力は需要電力D(t)と等しくなければならないという(5)式で示す電力需要バランス制約と、系統の信頼性を確保するために十分な運転予備力が必要で、通常,運転予備力は総電力需要の比率で与えられる運転予備力制約とがあり、この予備力制約は(6)式によって求められる。
【0028】
【数5】
【0029】
【数6】
【0030】
ここでIi(t)は時間tにおける発電機の起動停止状態(1起動,0停止)、Rtは状態tにおける運転予備力である。
【0031】
また、各発電機に関する制約条件としては、発電機の出力は(7)式で示すようにその上限と下限との間でなければならなという発電機の出力制約と、(8)式で示すように発電機は技術上最小運転時間と最小停止時間が考慮されるという最小運転・停止時間制約がある。
【0032】
【数7】
【0033】
【数8】
【0034】
上記の各制約条件を前提として(1)式の目的関数を最小化する。
【0035】
本発明においては、上記した点を踏まえ、先ず初めに高速に解を得ることができる優先リスト法により複数個の初期解を得る。
優先リスト法を用いる主な利点としては、高速に解を得ることができることはもちろんだが、優先リスト法によって生成された解が最適なスケジュールの大まかな土台を形成してくれることがある。つまり、優先リスト法による解は基本的に発電コストの安い発電機から起動させているので、得られたスケジュールは他の発電機と比較して発電コストがより高い発電機が停止状態として決定され、逆に、よりコストが安い発電機の状態は起動状態として決定される。よって、この時点ですべての制約条件を満たしているとは限らないが、コスト高な発電機は停止状態でコスト安な発電機が起動状態という大まかな枠組が決定される。
【0036】
次に、優先リスト法により得られた複数個の初期解にいくつかのヒューリスティック手法を適用する。ただし、すべての初期解にヒューリスティック手法を適用するのでは効率が悪く計算時間も増加するため、本発明では、ある条件を付けてヒューリスティック手法を適用する解の個数の削減を図る。削減される解は、これから解の修正を加えても良くなる見込みのない解である。優先リスト法による複数個の初期解の生成法と本発明に組み込まれたヒューリスティック手法の詳細な説明を以下に述べる。なお、多数あるヒューリスティック手法の導入順は以下で説明する順と同様である。以下具体的に本発明について説明する。
【0037】
優先リスト法による初期解の生成
発電機起動停止計画問題を解くときに問題となるのが初期解の生成である。
ほとんどの場合、初期解はランダムに生成される。しかし、初期解をランダムに生成すると多数の制約条件を持つ発電機起動停止計画問題の実行可能解を生成することはきわめて困難であり、結果として得られる解の質をも悪化させる恐れがある。
本発明では初期解の生成に優先リスト法を用いる。しかし、前述にもあるように優先リスト法による初期解はすべての制約条件を満たすことはできない。ただ、コスト高な発電機は停止状態でコスト安な発電機が起動状態という大まかな枠組が決定されるという性質から、この後の解の修正により最適値により近い近似解を得ることが期待できる。
【0038】
先ず、各発電機データを基に図1で示すような優先リストを作成する。優先リストは最も最大出力の大きいユニットa(最も高い優先度を持つ)がリストの底に位置し、順に出力が小さくなるにつれリストの上部へと位置する。
【0039】
次に、各期間において優先リスト順に(6)式を満たすまで発電機を起動させていく。なお、最大出力の等しい発電機については、図2に示す出力あたりの平均燃料単価を意味する燃料消費率(heatrate)が小さい発電機から起動させる。燃料消費率hrは次式で与えられる。
【0040】
【数9】
【0041】
図1で示す現時点で得られた優先リスト法による解を基に、複数個の解を生成する。
解の生成法は図3に示す負荷十運転予備力付近の窓内(斜線部)に位置するX個の発電機の起動・停止状態を期間毎にランダムに設定していき、最後の期間の設定が終了した時点で一つの解が生成される。同様な操作を数回繰り返し、W個の初期解を生成する。
【0042】
解を削減するための条件としては、複数個の初期解に対して次に示す条件を付加することによりその個数を削減し、残った解にだけ各ヒューリスティックス手法を適用することで計算時間の短緒を図る。実際には、それぞれの解について(10)式を計算し、Yの小さい順に解を並べ換える。並び換え後の上位S個の解に以下で説明する各ヒューリスティックス手法を適用する。
【0043】
【数10】
【0044】
導入するヒューリスティックス手法としては、主に解の質を改善することを目的としている。提案するヒューリスティックス手法を用いれば、確実なコスト削減が可能となる。
【0045】
電力系統において、常に起動していなければならない発電機が存在する。このような負荷のべ一スとなる発電機は比較的出力が大きいことから、起動・停止を繰り返すより全てのスケジューリング期間で常に起動していることが望まれる。優先リストによる解は発電機出力の大きい発電機から起動させているので、べ一スとなる発電機の大部分は起動状態となるが、完全にそうではない。
そこで、本発明では例えば発電機数が10機の場合について、図4に示すようにべ一スとなる発電機を優先リストの底からユニットa,bの2機までとし、この2機の発電機を矢印の右で示す変更後のようにすべてのスケジューリング期間(横軸方向)で起動状態(1状態)に固定する。
また発電機数を拡大するときのべ一スとなる発電機数については、例えば全発電機数の20%とする。つまり、全発電機数が40機の場合べ一スとなる発電機数は優先リストの底から8機までであり、全発電機数が100機の場合は優先リストの底から20機までとなる。
【0046】
負荷ピークに挟まれた期間では最大出力の大きい発電機、つまり最小運転停止時間の比較的大きい発電機の(8)式で表される制約をどのように満足させるかが重要な問題となる。例えば、図5においてユニットeの最小運転停止時間を比較的大きい5時間と仮定するとき、ユニットeは期間H+2では発電する必要がないためこの期間で停止となるが、次の期間H+3で再起動しなければならないことから、最小運転時間制約を満足するには前の期間H+2においてもユニットeは起動していなければならない。
逆にユニットeを起動せずに停止させることで最小停止時間制約を満足させることも考えられるが、ユニットeが停止することにより他の最大出力の小さい発電機、つまり発電コストの高い発電機が起動することになり、これが結果的に高コストヘとつながり、良質な解は得られない。よって、本発明では図5に示すような負荷ピークに挟まれたすべての期間で、最小運転停止時間の大きい順、つまり優先リストの順に発電機を起動させていく。どの発電機まで起動させるかは、事前のシミュレーションより総コストが最も安くなる発電機までとする。
【0047】
前述までの時点では各発電機の最小運転停止時間の考慮は行われていない。そこで本発明では、すべての発電機が最小運転停止時間の制約を満足するように、発電機毎に期間1から24までの間で停止→起動、起動→停止となる期間を探しだし、最小運転停止時間を満たしていなければ満たすまで起動および停止をおこなう。図6に最小運転停止時間が3時間の場合の操作例を示し、斜線部分が変化期間である。
【0048】
これまでの過程を経て、ある期問で余分に起動または不足する発電機が存在する。低コストとなるためには、このような発電機を制約条件を満たしたまま確実に起動または停止させなければならない。
以下において、余分に起動又は不足する発電機の起動停止手順を述べる。また、その操作例を図7に示す。
【0049】
図7において期間H+1の斜線部に位置する発電機は需要電力D(t)+Rtより余分に起動している発電機、H+3では不足している発電機を示している。余分な発電機を停止させる優先順は図2に示す最大出力時の燃料消費率に基づいて決定する。停止順は燃料消費率の大きい順とする。停止順が決定したら(6)式を満足するある期間に着目し、この期間で起動している発電機を前に決定した停止順で1台ずつ停止させる。一つの発電機を停止させる度に、制約条件(6)、(8)式を満たしているか判断し、満たしているならそのまま停止とし、そうでなければ再び起動させる。
(6)式を満たしている間は以上の操作を行う。また、逆にある期間で(6)式を満足しない場合(発電機が不足する場合)は前に決定した停止順とは逆の順で発電機を1台づつ起動させる。一つの発電機を起動させる度に、制約条件(6)、(8)式を満たしているか判断し、満たしているならそのまま起動となり、そうでなければ再び停止させる。この操作は(6)式を満たした時点で終了とする。
【0050】
起動費に関するグレイゾーンはコールドスタートコストからホットスタートコストに変わるその変化点のことを指す。
図9より、コールドスタートコストc−costはホットスタートコストh−costの約2倍のコストである。
よって発電機が起動するとき、できるだけホットスタートコストで起動することが望ましく、またそうすることで結果的に低コストを達成できる。そこで本発明では、起動費に関するグレイゾーンを探しだしてスケジュールの修正を行なうアルゴリズムを導入することで総コストの低コスト化を図る。ただし効率良くコストを削減するために、修正を行う発電機の優先順は起動費が高く、燃料費が安い発電機の順(つまり、優先リストの順)とする。今回のシミュレーションで導入した起動費に関するグレイゾーン修正アルゴリズムを以下に簡単に示す。
Step1:このステップ以前までのスケジュールの修正により得られたS個の解の総コストを求め、その中で最も最小となる値を暫定値に設定する。
Step2:1つ前の期間で停止から現在の期間で起動に変わる時間帯において、1つ前の状態を停止から起動に修正することにより、コールドスタートコストからホットスタートコストに変わるグレイゾーンを優先リスト順に各発電機について調べる。
Step3:もしグレイゾーンが存在するなら修正した解の総コストを求め、暫定値と比較してコストが改善されるなら暫定値を更新する。また、このときの修正した解を暫定解とする。
逆に、グレイゾーンが存在しない、または実行不可能解になる場合は修正した部分をもとに戻す。
【0051】
発電機起動停止計画問題において、最も計算時間を必要とするのは経済負荷配分(Economic Load Dispatch:ELD)である。
本発明では、実行可能解にのみELD計算を実行する。そのため本発明の手法は、複数個の解を持ち、一世代あたりその解の数だけELD計算が必要となるGAや、解が更新される度にELD計算を行うTSと比較して飛躍的に計算時間の短縮が図れる。また、実行可能解となるのはヒューリスティックス手法を適用した解のみであり約S個の解である。約S個と表現されるのは、必ずしもヒューリスティックス手法を適用した解が実行可能解であるとはいえないからである。
【0052】
以上より、本発明の手法によればELD計算が実行される回数は最大でもS回であり、系統の規模を拡大したとしても本発明の手法であれば実用的な計算時間で解を得ることが期待できる。確認のためにシミュレーションを実施した。
【0053】
図8,図9はシミュレーション条件として本発明で用いる負荷データ及び発電機パラメータの例を示したものである。
また、前記した文献4ー1,文献4−2と同条件とするために運転予備力は負荷の10%とした。発電機数は10機、20機、40機、60機、80機、100機で、スケジューリング期間は24時間である。図9においてinistateはスケジューリング期問の初期の発電機の状態を示しており、+は起動,−は停止を表している。
例えば、発電機1(Unit1)において、初期状態は十8であるから8時間運転し続けていたことを示している。図10に図9の発電機データより作成した優先リストを示す。
【0054】
本発明では出力の大きい発電機ほど高い優先度を持つようにリストを作成した。よって、発電機1が最も高い優先度を持ち、発電機10(Unit10)が最も低い優先度を持つ。図11にシミュレーションに用いたパラメータを示す。
初期解の個数W=20、ヒューリスティックス手法を適用する解の個数S=5、窓内の発電機数Xは、事前のシミュレーションより最良の結果が得られる1機とする。
また、上に述べた優先リストの順に起動させる発電機は、事前のシミュレーションよりユニット3までとする。これは図10より総発電機数の半数であることがわかる。つまり、総発電機数が10機の場合に優先リストの順に起動させる発電機は5機であり、100機の場合には50機である。
【0055】
シミュレーションは、図11に示す条件でそれぞれの発電機数について行なった。さらに40機の場合に、窓内に位置する発電機数Xを変化させた場合の総コストおよび計算時間に与える影響について検討するため、Xを変化させてシミュレーションを行なう。また、起動費に関するグレイゾーンの修正がどれほどコストに影響するかを検討するため、グレイゾーン修正有り、無しの2ケースについてシミュレーションを行なう。
図12はシミュレーション結果の総コストの比較図である。
【0056】
図12で明かなように、PLで示す本発明ではすべての発電機数で、文献4−1,文献4−2で示すような他の手法と比較して1000$以上のコスト削減を達成していることがわかる。
発電機数の増加によるシステムの大規模化に対して、本発明の有効性がより明確に確認できる。また、このような低コスト化を達成できるのは初期解の生成法が適切であったことを示している。図13は計算時間の比較を示している。
【0057】
図13から明らかなように本発明によれば、莫大な組合せ数を有する大規模システムであっても実用的な計算時間で高速に良好な解を得ることが可能となる。これは複数個の初期解に条件を付けて、その条件を満たした解だけにヒューリスティック手法を適用することにより実行可能解の生成が制限され、結果的にELD計算の計算回数が減少するからである。
【0058】
本発明において複数個の初期解の生成は、図3に示すような負荷十運転予備力付近に位置するX個の発電機を窓内に位置する発電機とし、そのX個の発電機の起動および停止状態を期間毎にランダムに設定することで行った。したがって、窓内の発電機数Xが解の質と計算時間に与える影響について検討する必要がある。 図14(a)、(b)はそれぞれ発電機数が40機で初期解の個数が20個、ヒューリスティック手法を適用する解の個数が5個のときに、窓内に位置する発電機数Xを変化させた場合の総コストおよび計算時間の結果の推移を示したものである。
図14(a)より総コストが最小となるのはX=1のときであり、X=1以降については、Xが大きくなるににつれて総コストも増加することが確認できる。
X>13で総コストが増大するのは実行可能解が存在しないためである(本発明では、実行不可能解に対する総コストのペナルティーとして大きな値を与えている)。
またX=1のときに総コストが最小となることは、複数個の初期解を生成する段階において、その基となる優先リストにより生成した初期解の質が非常に優れていることを示している。
【0059】
図14(b)より実行可能解が存在している間では計算時間の推移はある範囲の問に収まり、X>13で実行可能解が生成されなくなったと同時に計算時間は大幅に減少することがわかる。X≦13において計算時間がある範囲で安定していることは、Xの大きさの変化に対して確実に纐個の実行可能解を生成することを示しており、このことは図14(a)よりX≦13においてある範囲内で総コストが推移していることからも確認できる。
【0060】
次に、起動費に関するグレイゾーンの修正の有効性を確認するため、図15に修正有り、無しの場合のシミュレーション結果を示す。
シミュレーション条件は図11と同様である。図15より削減したコストは最低で60機の337$、最大で80機の687$となる。よって、導入するヒューリスティック手法の最後の段階で起動費に関するグレイゾーンの修正を加えることにより、制約条件だけを満たすように解の修正を行なう他のヒューリスティック手法では考慮することのできない部分まで考慮することができ、より良い起動停止スケジュールを得ることが可能である。
【0061】
図16は、本発明の方法を実行するための発電機の運転計画作成装置の構成図を示したものである。
図16において1はデータ処理装置で、このデータ処理装置1はコントロール部11、条件読込部12、条件設定部13、ユニット集約部14、グレーゾーン修正部15、計画評価部16、表示データ作成部17及びデータ格納部18を備えている。2は入力部でキーボードやマウス等を有し、データの入力や表示部3に表示された選択肢の選択を実行して所定情報をコントロール部11に送る。4は記憶部、5は配信部で、この配信部5はデータ処理装置1で作成した運転計画をこの配信部5及び伝送路を介して各発電所の受信部6に送信し、または、この送受信部6よりの各発電所の情報をデータ処理装置1に送る。
【0062】
コントロール部11は、配信部5及びデータ処理装置内の各部12〜18間のデータや処理プログラム等の授受を円滑に行うためのデータ加工,処理を実行してデータの授受をコントロールする。
【0063】
条件読込部12は、記憶部4に保存されている(5)〜(8)式の制約条件,すなわち、電力の予想需要、発電機の起動停止、負荷配分を決定するための電力系統のデータ、発電機特性、運用制約条件、目的関数等の条件及び処理プログラム等を読み込み、データ格納部18に格納する。
【0064】
条件設定部13は、入力部2、コントロール部11を介して入力された運用計画の作成に必要な条件や関数を設定する。
【0065】
ユニット集約部14は、記憶部4に図9のような対象とする電力系統の各ユニット毎のパラメータ(コスト係数)として集計保存されているデータの中から、図5で示すような最小運転停止時間を考慮した類似した特性をもったユニットに集約する。この集約ユニットで、負荷ピークに挟まれた全ての期間での優先リストの順で発電機は起動される。
その際、全ての発電機が最小運転停止時間を満足するよう発電機毎に前期にわたって停止→起動、起動→停止となる期間を探し出し、最小運転停止時間が満たされるまでこれを実行する。
【0066】
グレーゾーン修正部15は、起動費に関するグレーゾーンを探し出してより良いスケジュールを決定するため修正をする手段で、効率よくコストを削減するためにスケジュール修正を行うものである。そのために、発電機の優先順位は起動費が高く、燃料費の安い順にスケジュールを修正するが、その手順は前述の Step1〜3により行われる。
【0067】
計画評価部16では、コントロール部11にて実行した計画期間全体の起動停止計画に対して発電機コストと制約違反に対応したペナルティを計算して評価関数を計算する。この評価関数の値に応じて起動停止計画から次の探索のもととなる起動停止計画を選択すると共に、最も良好な起動停止計画をコントロール部11を介してデータ格納部18に格納する。
【0068】
表示データ作成部17は、12〜16の各部で計算した計画条件,計画や評価関数の推移及びデータ格納部18に格納しているデータ等を作成して表示部3に表示させる。
作成された最善の計画スケジュールは、コントロール部11、配信部5および伝送路を介して各発電所の受信部6に伝送される。
【0069】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば次のような効果を有するものである。
(1)優先リスト法を用いる主な利点としては、高速に解を得ることができることは勿論であるが、優先リスト法によって生成された解が最適なスケジュールの大まかな土台を形成してくれることにある。つまり、優先リスト法による解は基本的に発電コストの安い発電機から起動させているので、得られたスケジュールは他の発電機と比較して発電コストがより高い発電機が停止状態として決定され、逆に、よりコストが安い発電機の状態は起動状態として決定される。よって、この時点ですべての制約条件を満たしているとは限らないが、コスト高な発電機は停止状態でコスト安な発電機が起動状態という大まかな枠組が決定される。
(2)条件を付けて解を削減し、残った解(つまり解の質が改善される見込みのある解)に各ヒューリスティック手法を適用することにより、ELD計算を実行する実行可能解の数がある一定量を保つこととなり無駄なELD計算が省かれることになる。そのため、大規模問題に対しても実用的な計算時間で解を得ることができる。
(3)ヒューリスティック手法を導入していく過程の最後に起動費に関するグレイゾーンを修正する手法を加えることにより、より細部にわたる低コスト化が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の説明図で、優先リスト法による初期解の生成図。
【図2】燃料消費率図。
【図3】窓枠に位置する発電機図。
【図4】ベースとなる発電機の起動図。
【図5】負荷ピークに挟まれた期間の最小運転停止時間の考慮図。
【図6】全ての発電機の最小運転停止時間の考慮図。
【図7】余分に起動又は不足する発電機の停止および起動図。
【図8】負荷データ図。
【図9】発電機パラメータ図。
【図10】優先リスト図。
【図11】シミュレーションパラメータ図。
【図12】総コストの比較図。
【図13】計算時間の比較図。
【図14】窓内の発電機の変化による影響図で、(a)は総コストに与える影響図、(b)計算時間に与える影響図。
【図15】起動費に関するグレーゾーンの修正効果図。
【図16】本発明の実施形態を示す構成図。
【符号の説明】
1…データ処理装置
2…入力部
3…表示部
4…記憶部
5…配信部
6…受信部
11…コントロール部
12…条件読込部
13…条件設定部
14…ユニット集約部
15…グレーゾーン修正部
16…計画評価部
17…表示データ作成部
18…データ格納部
Claims (9)
- 事前に計算された予測負荷を供給すると同時に、多数の制約条件を考慮した上で、運用コストを最小にするように各発電機の運用計画を決定する発電機起動停止計画において、
高速に解を得ることができる優先リスト法により複数個の初期解を得ておき、次に、優先リスト法により得られた複数個の初期解にいくつかのヒューリスティック手法を適用することを特徴とした発電機の起動停止計画作成方法。 - すべての初期解にヒューリスティック手法を適用せずに、条件を付けてこれから解の修正を加えても良くなる見込みのない解を捨てることにより、ヒューリスティック手法を適用する解の個数の削減を図ることを特徴とした請求項1記載の発電機の起動停止計画作成方法。
- 前記ヒューリスティック手法は、負荷のべ一スとなる発電機をすべてのスケジューリング期間で起動状態に固定しておくことを特徴とした請求項1又は2記載の発電機の起動停止計画作成方法。
- 前記ヒューリスティック手法は、負荷ピークに挟まれたすべての期間で、最小運転停止時間の大きい順に発電機を起動させていくことを特徴とした請求項1乃至3発電機の起動停止計画作成方法。
- 前記ヒューリスティック手法は、すべての発電機が最小運転淳止時間の制約を満足するように、発電機毎に停止→起動、起動→停止となる期間を探し出し、最小運転停止時間を満足していなければ満たすまで起動および停止を行うことを特徴とした請求項1乃至4発電機の起動停止計画作成方法。
- 前記ヒューリスティック手法は、余分に起動しているまたは不足している発電機について、制約条件を満たしたまま停止(余分に起動している場合)あるいは起動(不足している場合)させることを特徴とした請求項1乃至5記載の発電機の起動停止計画作成方法。
- 余分な発電機を停止させる際に、その優先順を最大出力時の燃料消費率の大きい順に決定することを特徴とした請求項6記載の発電機の起動停止計画作成方法。
- 不足している発電機を起動させる際に、その優先順を最大出力時の燃料消費率の小さい順に決定することを特徴とした請求項6記載の発電機の起動停止計画作成方法。
- 前記ヒューリスティック手法は、コールドスタートからホットスタートに変わる変化点を探し出し、スケジュールの修正を行うことを特徴とした請求項1乃至8記載の発電機の起動停止計画作成方法。
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