JP3932882B2 - インクジェットヘッドユニットおよびこれを備えたインクジェット印刷装置、並びにインクジェットヘッドユニットの組立方法 - Google Patents
インクジェットヘッドユニットおよびこれを備えたインクジェット印刷装置、並びにインクジェットヘッドユニットの組立方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1ライン(1のヘッドユニットにおけるインクノズルの副走査方向の並び)の印刷に用いられるインクノズル列群を、多数個のインクジェットヘッドで構成したカラープリント用のインクジェットヘッドユニットおよびこれを備えたインクジェット印刷装置、並びにインクジェットヘッドユニットの組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のインクジェットヘッドユニットとして、例えば特開平10−95114号公報に記載のものが知られている。このインクジェットヘッドユニットでは、1ラインの印刷に用いられるインクノズル列を、そのライン方向において複数の分割インクノズル列に分割し、この各分割インクノズル列でインクジェットヘッドを構成している。また、このように構成された複数個のインクジェットヘッドは、支持ベースに千鳥状に配置され、それぞれ2個所で支持ベースにねじ止めされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のインクジェットヘッドユニットでは、1ラインのインクノズル列を分割してインクジェットヘッドを構成しているため、インクジェットヘッドユニットの歩留まりを向上させることができるが、複数個のインクジェットヘッドをそれぞれ支持ベースに精度良く固定する必要があり、インクジェットヘッド相互間における位置精度が出し難くい問題があった。
【0004】
本発明は、多数個のインクジェットヘッドを、簡単且つ精度良く搭載することができるインクジェットヘッドユニットおよびこれを備えたインクジェット印刷装置、並びにインクジェットヘッドユニットの組立方法を提供することをその課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェットヘッドユニットは、1ラインの印刷に用いられると共に基本色に対応する複数の各色インクノズル列から成るインクノズル列群を、多数個のインクジェットヘッドで構成したカラープリント用のインクジェットヘッドユニットにおいて、多数個のインクジェットヘッドを、複数個のインクジェットヘッドから成る複数のヘッド群に区分けし、各ヘッド群を部分キャリッジに搭載すると共に、複数の部分キャリッジを統一キャリッジに搭載し、複数の部分キャリッジは、統一キャリッジ上に千鳥状に配設され、各インクジェットヘッドは、ヘッド基板の長手方向の一方の略半部にインクノズルを有するヘッド本体部分が配設されており、ライン方向に隣接する2つのヘッド群の各インクジェットヘッドは、互いのヘッド本体部分が対峙するように背合わせに配置されていることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、複数個のインクジェットヘッドから成るヘッド群を部分キャリッジに搭載することで、この複数個のインクジェットヘッドを部分キャリッジに対し比較的精度良く搭載することができ、且つこのように構成した複数の部分キャリッジを統一キャリッジに搭載することで、部分キャリッジを統一キャリッジに比較的精度良く搭載することができる。すなわち、個々のインクジェットヘッドと部分キャリッジとの間の精度を維持し、且つ個々の部分キャリッジと統一キャリッジとの間の精度を維持することで、個々のインクジェットヘッドと統一キャリッジとの間の取付精度を良好に維持することができる。したがって、個々のインクジェットヘッドと統一キャリッジとの間の精度を直接考慮しなくても、多数のインクジェットヘッドを統一キャリッジに精度良く取り付けることができる。
また、統一キャリッジ上に複数の部分キャリッジをより一層、集約して配置することができ、統一キャリッジをコンパクトに構成することができると共に、多数のインクジェットヘッドを集約して配置することができる。
さらに、統一キャリッジ上に複数の部分キャリッジをより一層、集約して配置することができ、統一キャリッジをコンパクトに構成することができると共に、多数のインクジェットヘッドを集約して配置することができる。
なお、ここで言う「1ライン」とは、1のヘッドユニットにおける全インクノズルの副走査方向の並びをいい、印刷対象物の幅ではない。
なお、多数個のインクジェットヘッドを区分けする方法としては、後述するインクノズル列群をライン方向において分割し、この各分割ノズル列群単位でヘッド群を構成するもの他、各色インクノズル列単位でヘッド群を構成するものが考えられる。
【0007】
この場合、インクノズル列群は、ライン方向おいて複数の分割インクノズル列群に分割され、且つ各インク分割ノズル列群は複数個のインクジェットヘッドで構成されており、各ヘッド群は、各分割インクノズル列群を構成する複数個のインクジェットヘッドで構成されていることが、好ましい。
【0008】
この構成によれば、各分割ノズル列群を複数個のインクジェットヘッドで構成し、これを単一の部分キャリッジに搭載することになるため、基本色を構成する各色インクノズル列(分割したもの)を集約して配置することができる。このため、特に色合わせ印刷において、インクジェットヘッドの主走査方向における移動位置精度の影響を受け難く、ドットの位置ずれに基づく印刷品質の悪化を抑制することができる。
【0013】
これらの場合、複数個のインクジェットヘッドは、各部分キャリッジに対し位置決め状態で接着されていることが、好ましい。
【0014】
この構成によれば、治具等により、部分キャリッジに対し各インクジェットヘッドを位置決めした後、これを接着固定しているため、ねじ止め等と異なり、インクジェットヘッドが位置ずれしてしまうのを有効に防止することができる。また、インクジェットヘッドの部分キャリッジへの固定作業を簡単に行うことができる。
【0015】
これらの場合、統一キャリッジの表面には、各部分キャリッジを位置決め装着可能な、複数組の位置決めピン群が設けられており、各組の位置決めピン群は、各部分キャリッジに搭載される任意の1のインクジェットヘッドにおける最外端のインクノズルを基準位置として、各部分キャリッジを統一キャリッジに位置決めしていることが、好ましい。
【0016】
この構成によれば、各部分キャリッジを統一キャリッジに位置決めするときに、インクジェットヘッドの最外端のインクノズル位置を基準位置とするため、部分キャリッジと統一キャリッジとの間の位置決め誤差の影響を、極力少なくすることができる。また、統一キャリッジに対し各部分キャリッジを着脱形式としているため、部分キャリッジの交換等を容易に行うことができる。
【0017】
この場合、各組の位置決めピン群は、基準位置に対応して設けた基準ピンと、基準ピンを中心として部分キャリッジの統一キャリッジ上における回転方向の位置規制を行う角度規制ピンと、基準ピンに向かって部分キャリッジをX軸方向に付勢し、基準ピンに突き当ててX軸方向の位置決めを行うX方向付勢ピンと、基準ピンおよび角度規制ピンに向かって部分キャリッジをY軸方向に付勢し、基準ピンおよび角度規制ピンに突き当ててY軸方向の位置決めを行うY方向付勢ピンとで構成されていることが、好ましい。
【0018】
この構成によれば、基準位置、基準ピンおよび角度規制ピンの相互の位置精度を良好に維持しておけば、部分キャリッジを統一キャリッジに精度良く且つ簡単に固定(装着)することができる。また、部分キャリッジを統一キャリッジに対し着脱形式としても、その位置決め精度が損なわれることがない。
【0019】
同様に、各組の位置決めピン群は、基準位置に対応して設けた基準ピンと、基準ピンを中心として部分キャリッジの統一キャリッジ上における回転方向の位置規制を行う角度規制ピンと、基準ピンに向かって部分キャリッジをX軸方向に付勢し、基準ピンに突き当ててX軸方向の位置決めを行うX方向付勢ピンと、基準ピンおよび角度規制ピンに向かって部分キャリッジをY軸方向に押圧し、基準ピンおよび角度規制ピンに突き当ててY軸方向の位置決めを行うY方向押圧治具とで構成され、Y方向押圧治具は、統一キャリッジに着脱自在に装着されていることが、好ましい。
【0020】
この構成によれば、基準位置、基準ピンおよび角度規制ピンの相互の位置精度を良好に維持しておけば、部分キャリッジを統一キャリッジに精度良く且つ簡単に固定(装着)することができる。すなわち、装着したY方向押圧治具を使用して、部分キャリッジを十分な力でY軸方向に付勢(押圧)して、Y軸方向の位置決めを行った後、ねじ等で固定し、その後、Y方向押圧治具を取外すことで、部分キャリッジをより確実に位置決め状態とすることができる。また、部分キャリッジを統一キャリッジに対し着脱形式としても、その位置決め精度が損なわれることがない。さらに、位置決めピン群の要素点数を減らすことができるため、その構造を単純化することができる。
なお、基準ピンおよび角度規制ピンは、X軸方向に沿って相互に平行に配設されていることが好ましい。
【0021】
この場合、Y方向押圧治具は、統一キャリッジにねじ止めされる円柱状の治具本体と、治具本体の外周面に回転自在に取り付けたレバー付きの偏心カラーとから成り、偏心カラーの回転により部分キャリッジを押圧することが、好ましい。
【0022】
この構成によれば、Y軸方向押圧治具を統一キャリッジに簡単に取り付けることができる、また、レバー操作で簡単に部分キャリッジを押圧することができる。さらに、偏心カラーの回転により部分キャリッジを一定の押圧力で押圧することができ、且つ押圧力を微調整することができる。
【0023】
これらの場合、基準ピンおよび角度規制ピンに対する部分キャリッジの突当て部分は、それぞれ部分キャリッジのY軸方向の位置を微調整するためのスペーサを受容可能に構成されていることが、好ましい。
【0024】
ところで、基準ピンおよび角度規制ピンの加工精度上、各部分キャリッジと位置決めピン群との間で、高い位置決め精度を安定に維持するのには限界がある。上記構成によれば、基準ピンおよび角度規制ピンに対する部分キャリッジの突当て部分に、所望のサイズのスペーサを適宜、装着するようにしている。これにより、各部分キャリッジのY軸方向位置の位置補正のみならず、統一キャリッジ上における部分キャリッジの回転方向の位置補正を兼ねて、加工精度の誤差を好適に吸収することができる。このため、加工精度誤差によらず、部分キャリッジを統一キャリッジに位置決め精度よく簡単に装着することができる。
また、スペーサの装着をY方向押圧治具を用いて行なっているため、上記のY方向付勢ピンの場合と異なり、その装着状態を安定に維持することができる。さらに、僅かであるが、基準ピンおよび角度規制ピンの寸法公差を大きく設定することもでき、これらのピンの加工上、有用となる。
【0025】
この場合、X軸方向が、複数のインクジェットヘッドの主走査方向であり、Y軸方向が、複数のインクジェットヘッドの副走査方向であることが、好ましい。
【0026】
この構成では、各部分キャリッジの位置調整が可能なY軸方向と、インクジェットヘッドの副走査方向とが一致していると共に、インクジェットヘッドユニット自体がX軸方向に移動(走査)する際に、インクジェットヘッドからインク吐出されて印刷が行われる。
ところで、かかる場合のインク吐出制御は、通常、リニアエンコーダがインクジェットヘッドの主走査方向の移動位置を検出し、その位置情報に基づいてなされている。したがって、部分キャリッジ間において、X軸方向への位置決め精度誤差は、リニアエンコーダによる制御およびその精度誤差分を加味したタイマー制御を行うことで、解消することができる。しかし、部分キャリッジ間において、Y軸方向への位置決め精度に誤差がある場合、すなわちインクジェットヘッド(の最外端のインクノズル)のY軸方向位置が相互に位置ずれしている場合には、上記制御で対処することができず、結果、印刷品質を損なう問題がある。
上記の構成によれば、各部分キャリッジのY軸方向の位置調整が、スペーサを介して可能であるため、1ラインの印刷を適切に行うことができる。
【0027】
本発明のインクジェットヘッドユニットの組立方法は、上記した本発明のインクジェットヘッドユニットのインクジェットヘッドを、統一キャリッジに位置決め状態で固定するインクジェットヘッドユニットの組立方法において、全ての基準ピンおよび全ての角度規制ピンの設計上の位置との誤差を測定する測定工程と、予め複数個のインクジェットヘッドを搭載した各部分キャリッジを、統一キャリッジにセットするセット工程と、測定工程の測定結果に基づいて、部分キャリッジの各突当て部分にスペーサを受容する微調整工程と、Y方向押圧治具で部分キャリッジを押圧した状態で、全ての部分キャリッジを統一キャリッジに締結する固定工程と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、統一キャリッジに設けた基準ピンおよび角度規制ピンの全てについて、例えば三次元測定器により寸法検査を行って、加工精度誤差を測定し、各基準ピンおよび各角度規制ピンについて誤差分(ずれ量)に相当するスペーサを用意しておく。そして、統一キャリッジにセットした部分キャリッジの各突当て部分に各スペーサを装着し(受容し)、Y方向押圧治具で部分キャリッジを押圧した状態で、全ての部分キャリッジを統一キャリッジに締結している。
すなわち、個々のインクジェットヘッドと部分キャリッジとの間の精度を維持し、且つ個々の部分キャリッジと統一キャリッジとの間の精度をスペーサで維持することで、個々のインクジェットヘッドと統一キャリッジとの間の位置決め精度を良好に維持することができる。
【0029】
本発明のインクジェット印刷装置は、上記した本発明のインクジェットヘッドユニットを備えたことを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、多数のインクジェットヘッドと統一キャリッジとの間の精度、すなわち1ラインの印刷に用いられるインクノズル列群を、精度良く配置することができる。また、不良なインクジェットヘッドを適宜交換することで、インクジェットヘッドユニットの歩留まりを向上させることができる。
【0031】
この場合、インクジェットヘッドユニットを、主走査方向および副走査方向に移動させるX・Y移動機構を備え、印刷対象物に対し、インクジェットヘッドユニットを主走査および副走査して印刷が行われることが、好ましい。
【0032】
この構成によれば、X・Y移動機構を精度良く構成することにより、印刷品質を向上させることができる。また、インクジェットヘッドユニットの移動動作を必要最小限に押えることができるため、印刷速度を高めることができる。
【0033】
この場合、インクジェットヘッドユニットに密接してインク吸引を行うクリーニング用キャップユニットを、更に備え、クリーニング用キャップユニットの密接用キャップは、少なくとも1つのインクジェットヘッドを包含する大きさに形成されていることが、好ましい。
【0034】
この構成によれば、X・Y移動機構を駆動させることで、インクジェットヘッドユニットを、インクジェットヘッド単位でクリーニングすることができる。このため、インクジェットヘッドのクリーニング動作に支障を生ずることなく、クリーニング用キャップユニットをコンパクトに構成することができる。
【0035】
これらの場合、インクジェットヘッドユニットに密接してインクノズルを封止する保管用キャップユニットを、更に備え、保管用キャップユニットの密接用キャップは、全インクジェットヘッドを包含する大きさに形成されていることが、好ましい。
【0036】
この構成によれば、全インクノズルのフラッシングを良好に行うことができると共に、全インクノズルの保管時の乾燥を有効に防止することができる。また、全インクジェットヘッドを一括して封止するため、各ヘッドに対して密接用キャップを設ける場合に比して、コストの低減を図ることができる。なお、この保管用キャップユニットと上記のクリーニング用キャップユニットとを別個に構成することで、密接用キャップを介して、インクジェットヘッドが汚れるのを少なくすることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドユニットを適用したインクジェット方式の印刷装置について説明する。この印刷装置は、業務用の大型カラープリンタであり、インクジェット方式によりラベルを連続的に印刷するものである。すなわち、印刷装置は、連続紙である剥離付きの印刷テープに、後に切り抜いてラベルとして用いる多数の単位画像を連続して印刷するものであり、例えば生鮮食料品のラップフィルム上に貼着するラベルなどを、小ロットで印刷することを可能とするものである。
【0038】
図1は印刷装置を模式的に表した平面図であり、図2はその断面図であり、図3は印刷装置の外観斜視図である。これらの図に示すように、印刷装置1は、機台2と、機台2上に設置したプリント機構3と、機台2上を縦断するテープ送り経路4に沿って印刷テープAを送るテープ送り機構5と、テープ送り経路4の中央に配設した吸着テーブル6と、各機構3,5を制御するコントローラ(制御手段)7とを備えている。また、印刷装置1は、ロール状に巻回した印刷テープAを繰り出しながらテープ送り機構5に供給するテープ供給機構8と、テープ送り機構8から受け取った印刷済みの印刷テープAをロール状に巻き取るテープ巻取り機構9とを備えている。
【0039】
一方、印刷対象物である印刷テープAはいわゆる剥離紙付のロール紙であり、テープ幅50mm〜150mmの複数種のものが用意されている。印刷にあたっては、この印刷テープAの延在方向にラベルとなる画像(単位画像)Bが連続的に印刷され(図4(d)参照)、この各単位画像Bが別のカット装置によりハーフカットされて粘着剤付のラベルが作成される。
【0040】
また、この印刷に用いられるインク、すなわち1ラインのカラー印刷に用いるインクは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(K)に、ライトシアン(LC)およびライトマゼンタ(LM)を加えた、計6色の基準色で構成されている。そして、詳細は後述するが、これら6色のインクは、インクタンク(固定タンク)からインクチューブを介してヘッドユニット21の各インクジェットヘッド22に供給される。
【0041】
図示では省略したが、機台2上には、上記の各機構等を一体として覆う安全カバーが設けられており、安全カバーの正面には開閉扉11が設けられている(図1参照)。そして、安全カバーには、開閉扉11の閉塞を検出する検出スイッチ(検出センサ)12が取り付けられており、この検出スイッチ12が開閉扉11の閉塞を検出している状態でのみ、主電源がONできるようになっている。また、主電源がONの状態で開閉扉を開放すると、検出スイッチ12を介して、主電源がOFFするようになっている。
【0042】
なお、図3中の符号13は警告灯であり(実際には安全カバーの上面に立設されている)、インクエンドを表示するインク表示灯部13aと、テープエンドを表示するテープ表示灯部13bと、印刷動作中(装置稼動中)を表示する動作表示灯部13cとを有している。また、同図中の符号14はインクランプ群であり、後述する6色のインクの有無をそれぞれ表示する。さらに、同図中の符号15は操作パネルであり、その表面には、電源スイッチ(主電源)、非常停止スイッチ、一時停止スイッチ、再スタートスイッチ、テープフィードスイッチ(空送り)、ヘッドクリーニングスイッチ等が配設されている(図1では省略)。そして、この操作パネル15の内部に上記のコントローラ7を構成する回路基板が内蔵されている。
【0043】
機台2は、アングル材17を直方体形状に組み、その上部に台板18を固定して構成されている。機台2の下部には、6個の脚部19が高さ調節自在に取り付けられている。そして、台板18の長手方向一方の端部には、印刷テープAの継足し作業を行うための継足し作業部18aが延設されている(図3参照)。
【0044】
なお、図示しないが、台板18上には小形架台を介して各色のインクを貯留するメインインクタンク(固定タンク)が設置され、台板上に設置したサブインクタンク(固定タンク)にインクを供給できるようになっている。また、このサブインクタンクからインクチューブを介して、後述する各インクジェットヘッド22に各色のインクが供給される。そして、上記のインク表示灯部13aやインクランプ群14における表示は、メインインクタンクで検出したインクの有無等の検出結果に基づいて行われる。
【0045】
プリント機構3は、図3に示すように、多数のインクジェットヘッド22を搭載したヘッドユニット(インクジェットヘッドユニット)21と、ヘッドユニット21を主走査方向および副走査方向に自在に移動させるX・Y移動機構23と、インクジェットヘッド22の保管用(非稼動時)およびフラッシング用として使用する保管ユニット24と、インクジェットヘッド22のクリーニング用(マニュアル操作)として使用するクリーニングユニット25とを有している。
【0046】
X・Y移動機構23は機台2上に設置した、いわゆるX・Yロボットであり、ヘッドユニット21をX軸方向(主走査方向)に移動させるX軸ステージ27と、X軸ステージ27をY軸方向(副走査方向)に移動させるY軸ステージ28と、X軸ステージ27の移動をガイドするY軸ガイドレール29とで、構成されている。X軸ステージ27は、ヘッドユニット21を主走査方向(X軸方向)往復動させる主走査ボールねじ31と、主走査ボールねじ31を正逆回転させる主走査モータ32と、これら構成部材を収容するX軸ケース33とで構成されている。
【0047】
Y軸ステージ28は、ヘッドユニット21を副走査方向(Y軸方向)往復動させる副走査ボールねじ34と、副走査ボールねじ34を正逆回転させる副走査モータ35と、これら構成部材を収容するY軸ケース36とで構成されている。Y軸ガイドレール29は、Y軸ステージ28に平行に配設され、Y軸ステージ28と共にX軸ステージ27を両持ちで支持し、且つX軸ステージ27の往復動をガイドしている。
【0048】
なお、図1中の符号37は、ヘッドユニット21のX軸方向の基準位置(ホーム位置)を検出するX方向検出センサであり、符号38は、X軸ステージ27を介して、ヘッドユニット21のY軸方向の基準位置(ホーム位置)を検出するY方向検出センサ38である。印刷装置1の主電源がONされると、X・Y移動機構23は常にこの基準位置にリセットされる。
【0049】
図示しないが、ヘッドユニット21には、X軸ケース33に形成した水平スリットからX軸ケース33内に延びる雌ねじブロックが取り付けられており、この雌ねじブロックが主走査ボールねじ31に螺合している。同様に、X軸ステージ27の一方の端部には、Y軸ケース36に形成した水平スリットからY軸ケース36内に延びる雌ねじブロックが取り付けられており、この雌ねじブロックが副走査ボールねじ34に螺合している。また、X軸ステージ27の他方の端部には、2個のガイドローラ39,39が取り付けられており、このガイドローラ39,39がY軸ガイドレール29のレール部29aに転動するようになっている(図3参照)。
【0050】
主走査モータ32および副走査モータ35は、上記のコントローラ7に接続されており、主走査モータ32を正逆回転させることにより、ヘッドユニット21が主走査方向に往復動し、副走査モータ35を正逆回転させることにより、X軸ステージ27を介してヘッドユニット21が副走査方向に往復動する。そして、この主走査方向へのヘッドユニット21の移動により1ラインの印刷が行われ、副走査方向への移動により次ラインへのヘッドユニット21の移動が行われる。
【0051】
より具体的には、図1および図4を参照して説明すると、例えば左上を印刷開始位置P1として印刷を開始する場合、この位置からヘッドユニット21を右方向(主走査方向)に移動させることにより第1ラインの印刷(主走査)が行われ、右端においてヘッドユニット21を手前に移動させることにより、ヘッドユニット21を第2ラインに移動(副走査)させ、ここから更にヘッドユニット21を左方向(主走査方向)に移動させることにより第2ラインの印刷(主走査)が行われる。このように動作を繰り返して全ラインの印刷を行う(図4(b)参照)。また、例えば右下の位置で印刷を完了した場合、次のテープ送り後の印刷は、この印刷終了位置P2から上記と逆の動作で上記の印刷開始位置P1に向かって、全ラインの印刷を行うようにしている(図4(c)参照)。これにより、ヘッドユニット21の移動ロスを少なくしている。
【0052】
一方、図3および図5に示すように、ヘッドユニット21は、背面に上記の雌ねじブロックを取り付けた支持ブラケット41と、支持ブラケット41の下部に水平に取り付けた統一キャリッジ42と、統一キャリッジ42に着脱自在に装着した4つの部分キャリッジ43とを有し、部分キャリッジ43には、それぞれ横並び3個、すなわち全部分キャリッジ43に合計で12個のインクジェットヘッド22が取り付けられている。
【0053】
この場合、各インクジェットヘッド22は部分キャリッジ43に接着固定され、各部分キャリッジ43は、複数のピンからなる位置決め装着手段44により統一キャリッジ42に着脱自在に装着されている。また、各部分キャリッジ43に搭載したインクジェットヘッド22は、インクノズルを形成した本体部分22aを統一キャリッジ42から下方に突出させ、且つこの本体部分22aを対向配置するようにして、そのインクノズル列群46を集約配置するようにしている(図6参照)。
【0054】
図6に模式的に示すように、1ラインの基準色を構成する6色のインクノズル列群46は4分割されており、分割された6色の分割インクノズル列群47が、3個のインクジェットヘッド22に組み込まれて、各部分キャリッジ43に搭載されている。具体的には、各部分キャリッジ43に搭載される3個のインクジェットヘッド22の第1ヘッド22−1には、ブラック(K)およびシアン(C)の2つの分割インクノズル列47aが組み込まれ、第2ヘッド22−2には、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の2つの分割インクノズル列47aが組み込まれ、第3ヘッド22−3には、ライトシアン(LC)およびライトマゼンタ(LM)の2つの分割インクノズル列47aが組み込まれている。そして、これら分割ノズル列群47は、一部を重複するようにして千鳥状に配設されている。なお、ヘッドユニット21の詳細は、後述する。
【0055】
保管ユニット24は、機台2上において、テープ走り経路4から手前側に外れたY軸ステージ28の近傍に配設されている。図7および図8に示すように、保管ユニット24は、保管用キャップ51と、保管用キャップ51をヘッドユニット21に向かって離接させる昇降機構52と、保管用キャップ51から流下するインクを貯留する廃インクタンク53とを備えている。なお、昇降機構52は上記のコントローラ7に接続されていることは、いうまでもない。
【0056】
保管用キャップ51は、キャップ本体54と、キャップ本体54の底部に敷設したインク吸収材55と、キャップ本体54の上端に装着した略方形のOリングで構成したシール部材56とで構成されている。この場合、シール部材56は、ヘッドユニット21の全インクジェットヘッド22を包含する大きさに形成されており、統一キャリッジ42の下面に密着して、全インクジェットヘッド22を封止するようになっている。
【0057】
昇降機構52は、フラッシングのために保管用キャップ51の直上部に臨んだヘッドユニット21に対し、保管用キャップ51を下降位置に維持する一方、保管のために直上部に臨んだヘッドユニット21に対し、保管用キャップ51を上昇させてヘッドユニット21に密接させる。フラッシングにより吐出されたインクは、インク吸収材55に吸収されるが、インク吸収材55が飽和状態になると、チューブ57を介して台板18の下側に配設した廃インクタンク53に流下する。一方、保管のために保管用キャップ51がヘッドユニット21に密接した状態では、保管用キャップ51の内側は、インク吸収材55に吸収されているインクにより高湿度状態に維持されており、インクジェットヘッド(インクノズル)22の乾燥が有効に防止される。
【0058】
クリーニングユニット25は、機台2上において、テープ送り経路4から手前側に外れた位置に配設されている(図1参照)。図9および図10に示すように、クリーニングユニット25は、それぞれ3個のクリーニング用キャップ61を搭載した一対のキャップベース61A,61Aと、一対のキャップベース61A,61Aを介して計6個のクリーニング用キャップ61をヘッドユニット21に向かって離接させる昇降機構62と、各クリーニング用キャップ61を介してインクを吸引する計6台のインクポンプ63とを備えている。なお、昇降機構62および各インクポンプ63は上記のコントローラ7に接続されている。
【0059】
各クリーニング用キャップ61は、キャップ本体64と、キャップ本体64の底部に敷設したインク吸収材65と、キャップ本体64の上端に装着したシール部材66とで構成されている。一対のキャップベース61A,61Aは、相互に連結されており、各キャップベース61Aには、部分キャリッジ43に搭載した3個のインクジェットヘッド(各ヘッド群48)22に対応するように、横並びに3個の各クリーニング用キャップ61が搭載されている。
【0060】
すなわち、第1ヘッド群48−1(および第3ヘッド群48−3)に、一方のキャップベース(図示キャップ1)61Aが対応し、第2ヘッド群48−2(および第4ヘッド群48−4)に、他方のキャップベース(図示キャップ2)61Aが対応している。また、一対のキャップベース61A,61Aは、隣接する2つのヘッド群(第1・第2ヘッド群および第3・第4ヘッド群)48に対応するように、Y軸方向に位置ずれして配設されている。そして、昇降機構62は、一対のキャップベース61A,61Aを一体として昇降させるようになっている。
【0061】
クリーニングのために第1ヘッド群48−1および第2ヘッド群48−2が、クリーニングユニット25の一対のキャップベース61A,61A上に臨むと、昇降機構62が駆動し、一対のキャップベース61A,61Aを介して、全クリーニング用キャップ61を上昇させてヘッドユニット21に密接させる。続いて、各インクポンプ63が駆動し、第1ヘッド群48−1および第2ヘッド群48−2の各インクジェットヘッド22からインクを吸引する(クリーニング)。
【0062】
ここで再度、昇降機構62が駆動して全クリーニング用キャップ61を下降させると共に、X・Y移動機構23が駆動して、ヘッドユニット21の第3ヘッド群48−3および第4ヘッド群48−4が、一対のキャップベース61A,61Aに臨むようにY軸方向に移動させる。そして、各クリーニング用キャップ61の上昇とポンプ吸引とが行われ、第3ヘッド群48−3および第4ヘッド群48−4の各インクジェットヘッド22のインク吸引(クリーニング)が行われる。
【0063】
一方、各インクポンプ63で吸引したインクは、それぞれインクチューブ67を介して上記の廃インクタンク53に導かれるようになっている。このように、X・Y移動機構23によりヘッドユニット21を適宜移動させることにより、キャップ数を少なくすることができ、クリーニングユニット25をコンパクトに構成することができる。なお、キャップ数を、より少なくするのであれば、一方のキャップベース(図示キャップ2)61Aを省略するようにする。かかる場合には、4回のポンプ吸引でクリーニングが完了する。もちろん、ポンプ吸引の回数は多くなるが、クリーニングユニット25を1個のクリーニング用キャップ61で構成することも可能である。
【0064】
図2および図3に示すように、吸着テーブル6は、機台2上に固定した筐体71と、筐体71の上面に取り付けられた吸引プレート72と、吸引プレート72の下側に構成した吸引チャンバ73と、吸引チャンバ73に連なる一対の吸引ファン74,74とで構成されている。吸引プレート72は、テープ送り経路4の延在方向に長く形成され、その上面には吸引チャンバ73に連通する多数の吸引孔75が形成されている。また、吸引プレート72は水平に配設され、その直上部をX・Y方向に移動するインクジェットヘッド22と平行に対峙している。すなわち、吸引プレート72の上面に吸着された印刷テープAは、インク吐出のための所定の空間を存して、インクジェットヘッド22と平行に対峙する。
【0065】
この場合、一対の吸引ファン74,74は上記のコントローラ7に接続され、主電源の投入に同期して駆動するようになっている。すなわち、印刷テープAの停止時は元より、印刷テープAの送り時にあっても印刷テープAを吸着しており、特に印刷テープAの送りは、吸着テーブル6の吸引力に抗して行われる。また、吸引エアーのリークを防止すべく多数の吸引孔75の配設幅は、最小幅の印刷テープ(テープ幅50mm)Aに対応したものとなっている。なお、一対の吸引ファン74,74の排気エアーを、吸着テーブル6の下流側のテープ送り経路4に導いて、インクの乾燥を促進する構成にしてもよい。
【0066】
図1ないし図3に示すように、テープ送り機構5は、吸着テーブル6の送り方向下流側に配設した紙送りローラ81と、紙送りローラ81を回転駆動する紙送りモータ82と、吸着テーブル6の送り方向上流側に配設したテンションローラ83と、吸着テーブル6の上流側および下流側に近接した配設した一対のガイドローラ84,84とを有している。紙送りローラ81は、印刷テープAを挟んで対峙する駆動ローラ81aおよびフリーローラ81bから成り、この駆動ローラ81aに紙送りモータ82が接続されている。
【0067】
同様にテンションローラ83は、印刷テープAを挟んで対峙する制動ローラ83aおよびフリーローラ83bから成り、この制動ローラ83aにはトルクリミッタ85が軸着されている。また、一対のガイドローラ84,84は、吸着テーブル6の前後(上流側および下流側)にあって、印刷テープAの幅方向を位置決めすると共に、印刷テープAを吸着テーブル6上に水平に臨ませる。このような構成では、紙送りモータ82を駆動すると、印刷テープAはテンションローラ83との間で張った状態で精度良く送られる。したがって、印刷テープAの吸着テーブル6上に臨む部分も、張った状態で且つ位置決め状態で吸着テーブル6に水平に吸着される。
【0068】
また、紙送りローラ81と吸着テーブル6との間には、テープ送り経路4に臨んで紙送りセンサ86が配設されている。この紙送りセンサ86と上記の紙送りモータ82とは、コントローラ7に接続されており、紙送りセンサ86により、後述する印刷テープAのマークCが検出され、この検出結果に基づいて紙送りモータ82の駆動(送り停止)が制御されるようになっている。これにより、印刷テープAの送り、すなわち後述の印刷可能領域Aaを単位とする間欠送りが常に精度良く行われる。
【0069】
テープ供給機構8およびテープ巻取り機構9は、機台2を挟んでテープ送り方向の前後(上流側および下流側)に配設され、テープ供給機構8は自由回転により印刷テープAを繰り出し、テープ巻取り機構9は強制回転により印刷テープAを巻き取るようになっている。テープ供給機構8は、供給ケース91と、ロール状に巻回して印刷テープ(生テープ)Aを回転自在に支持する支軸92とを有している。なお、繰り出される印刷テープAは、テープ送り機構5への影響(テンションや斜行)を排除すべく、弛みをもってテープ送り機構5に導入されることが好ましい。
【0070】
テープ巻取り機構9は、巻取りケース94と、巻取りケース94に設けた巻取り軸95と、巻取り軸95を介して印刷テープ(印刷済みテープ)Aを巻き取る巻取りモータ96とを有している。そしてこの場合も、巻き取られる印刷テープAは、テープ送り機構5への影響(テンションや斜行)を排除すべく、テープ送り機構5との間で弛みを持たせることが好ましい。
【0071】
ここで、図1、図3および図4を参照して、画像の印刷方法について説明する。この印刷装置1では、先ずテープ送り機構5が駆動して印刷テープAの印刷すべき部分、すなわち印刷可能領域Aaを吸着テーブル6上に送る。この状態では、吸着テーブル6は駆動しており、送りを停止した印刷テープAの印刷可能領域Aaは吸着テーブル6に吸着され、不動に保持された状態となる。続いて、X・Y移動機構23が駆動してヘッドユニット21を主走査方向および副走査方向に移動させ(図4参照)、且つヘッドユニット21の各インクジェットヘッド22からインクが吐出されて、画像の印刷が行われる。
【0072】
図4(d)に示すように、画像の印刷は、単位画像Bとしてのラベル部分を、相互に間隙(非印刷部分Ab)を存して複数、連続して印刷するものであり、印刷と印刷テープAの送りを繰り返すことにより、印刷テープAに所望の数の単位画像Bが印刷される。また、この単位画像Bと共に、各単位画像Bの位置を表すためのマークCも印刷される。そして、印刷可能領域Aaへの単位画像BおよびマークCの印刷が終了すると、X・Y移動機構23が停止し、続いてテープ送り機構5が駆動して、次の印刷可能領域Aaが吸着テーブル6上に導入される。ここで再度、X・Y移動機構23が駆動して、元の印刷開始位置P1に向かってヘッドユニット21を主走査方向および副走査方向に移動させながら、インク吐出により、画像(単位画像BおよびマークC)の印刷が行われる(図4参照)。
【0073】
図4(d)は、印刷テープの1の印刷可能領域Aaへの印刷結果を表しており、同図に示すように、印刷テープAの延在方向に複数の単位画像(ラベル)Bが所定の間隙を存して印刷され、且つこれに平行して多数のマークCが均等間隔に印刷されている。マークCは、後にこの印刷済みテープにハーフカットを行うときに、単位画像Bの位置を検出するために用いられると共に、上述したように、次の印刷可能領域Aaを吸着テーブル6に正確に送り込むときに用いられる。なお、1の印刷可能領域Aaと次の印刷可能領域Aaとの境界部分に、上記画像間の間隙(非印刷部分Ab)が位置するように、印刷テープAの送りが行われることは、いうまでもない。
【0074】
なお、印刷可能領域Aaへのインク吐出位置の制御は、リニアエンコーダを用いてなされている。リニアエンコーダは、複数のスリットを所定の間隔で形成すると共にX軸ケース33に設けたリニアスケール90(図1参照)と、リニアスケール90に臨んでヘッドユニット21に設けた図外のリニアセンサ(図示省略)とから成り、インクジェットヘッド22の主走査方向の移動位置を検出している。
【0075】
リニアセンサは、支持ブラケット41の下端奥側(裏側)の中間位置に取り付けられており、ヘッドユニット21の主走査方向の移動に伴ってリニアスケール90の複数のスリットをそれぞれ順次検出する。これにより、スリットがカウントされ、このカウント数に基づいてヘッドユニット21の移動位置、すなわちインクジェットヘッド22の移動位置が検出される。そして、この移動位置情報に基づき各インクジェットヘッド22が駆動され、印刷テープAの所定位置に対し、所定のインクノズルからインクを吐出させることで印刷が行われている。
【0076】
次に、図5、図11、図12および図13を参照して、ヘッドユニット21について詳細に説明する。上述したように、ヘッド群48を構成する3個のインクジェットヘッド22は部分キャリッジ43に接着固定され、4つの部分キャリッジ43は、複数のピンからなる位置決めピン群44により統一キャリッジ42に着脱自在に装着されている。各インクジェットヘッド22は、縦長方形のヘッド基板101を有しており、ヘッド基板101の長手方向の一方の半部にはその表側にインク供給部102が形成され、裏側にインクノズルを形成した本体部分22aが突設されている。そして、副走査方向に並ぶインクジェットヘッド22,22同士は、ヘッド群48を単位としてその本体部分22aを対向させるようにして背合わせに配設されている。
【0077】
部分キャリッジ43は、板状のステンレスなどで構成され、一方の端部に一対の耳部43a,43aを有して略方形に形成されている。また、部分キャリッジ43の耳部43a側の半部には、インクジェットヘッド22の各本体部分22aが遊嵌される3つの方形孔104,104,104が横並びに形成され、且つ3つの方形孔104の外側には、耳部43aに臨むように一対の位置決め孔105,105が形成されている。一対の位置決め孔105,105はそれぞれ方形に形成され、後述する統一キャリッジ42に設けた基準ピン111および角度規制ピン112に、それぞれ係合するようになっている(詳細は後述する)。
【0078】
この場合、インクジェットヘッド22の部分キャリッジ43への取付けは、治具を用いて行われる。具体的には、専用治具にセットした部分キャリッジ43に、3個のインクジェットヘッド22を配置し、この状態で顕微鏡などにより、各インクジェットヘッド22を正確に位置決めし、インクジェットヘッド22と方形孔104との間に接着剤を流し込んで接着固定する。また、図示のように、接着後に、各インクジェットヘッド22を部分キャリッジ43にねじ止めすることが、より好ましい。
【0079】
統一キャリッジ42は、厚板状のステンレスなどで構成され、2つの方形を位置ずれさせて突き合わせた形状に形成されている。また、統一キャリッジ42には、4つの部分キャリッジ43を千鳥状に配設すべく、表面に4組の位置決めピン群44が設けられると共に、4組のヘッド群48が臨む4つのヘッド開口107,107,107,107が形成されている。統一キャリッジ42に、インクジェットヘッド22を取り付けた4つの部分キャリッジ43を搭載すると、統一キャリッジ42の裏面側からヘッド開口107を介して、各インクジェットヘッド22の本体部分22aが突出するようになっている。
【0080】
各組の位置決めピン群44は、統一キャリッジ42の中心寄りに配置した基準ピン111と、基準ピン111を中心として部分キャリッジ43の統一キャリッジ42上における回転方向の位置規制を行う角度規制ピン112と、基準ピン111に向かって部分キャリッジ43をX軸方向に付勢してこれを基準ピン111に突き当ててX軸方向の位置決めを行うX方向付勢ピン113と、基準ピン111および角度規制ピン112に向かって部分キャリッジ43をY軸方向に付勢してこれを基準ピン111および角度規制ピン112に突き当ててY軸方向の位置決めを行うY方向付勢ピン114とで構成されている。基準ピン111および角度規制ピン112は円柱状のピンであり、これら両ピン111,112が上記部分キャリッジ43の一対の位置決め孔105,105に係合するようになっている。
【0081】
基準ピン111は、その外周面が対応する位置決め孔105の隣接する2辺に当接することで正確に位置決めされる。角度規制ピン112は、その外周面が対応する位置決め孔105の内側の1辺に当接することで正確に位置決めされ、部分キャリッジ43の回転方向を位置規制、すなわち平行度を出すようになっている。そして、基準ピン111および角度規制ピン112により、統一キャリッジ42に対し部分キャリッジ43が正確に位置決めされた状態で、最も近い位置にある分割インクノズル列47a最外端のインクノズルが設計上の基準位置Psと合致するようになっている(図11参照)。
【0082】
X方向付勢ピン113は、基準ピン111の近傍に立設され、逆膨滴形状の突出部がばね性を有して首振り可能に構成されている。X方向付勢ピン113は、部分キャリッジ43の側辺に当接し、これをX軸方向に付勢して位置決め孔105の1の辺を基準ピン111に押し付ける。同様に、Y方向付勢ピン114は、基準ピン111および角度規制ピン112と三角形を為す位置に立設され、逆膨滴形状の突出部がばね性を有して首振り可能に構成されている。Y方向付勢ピン114は、部分キャリッジ43の後辺に当接し、これをY軸方向に付勢して両位置決め孔105,105のそれぞれの1の辺を、基準ピン111および角度規制ピン112に押し付ける。
【0083】
統一キャリッジ42に部分キャリッジ43を装着するときには、基準ピン111および角度規制ピン112に左右の位置決め孔105,105を位置合わせしてから、部分キャリッジ43を押し込むが、そのとき、X方向付勢ピン113およびY方向付勢ピン114は外側にわずかに傾き、セットした部分キャリッジ43を、そのばね力で統一キャリッジ42に押し付け且つX軸方向およびY軸方向に付勢する。このX軸方向およびY軸方向の付勢により、基準ピン111および角度規制ピン112に左右の位置決め孔105,105が部分的に当接し、統一キャリッジ42に対し部分キャリッジ43が、正確に位置決めされる。なお、統一キャリッジ42に精度良く装着された部分キャリッジ43は、最終的にその4辺を、固定金具116を介して統一キャリッジ42にねじ止めされることが、好ましい。
【0084】
このような構成では、部分キャリッジ43と3個のインクジェットヘッド22から成るヘッド群48を精度良く組み立てておき、これを統一キャリッジ42に精度良く取り付けるようにしているため、最終的に各インクジェットヘッド22と統一キャリッジ42とを精度良く組み上げることができる。また、任意の1のインクジェットヘッド22が不良となっても、取付け精度を損なうことなく、部分キャリッジ43単位でこれを簡単且つ迅速に交換することができる。なお、統一キャリッジ42は支持ブラケット41に精度良く取り付けられることは、いうまでもない。
【0085】
また、4組の分割インクノズル列群47は、部分キャリッジ43を千鳥状に配置し、且つ隣接するヘッド群48,48同士を背合わせに配置することで、集約的に配置されている。このため、ヘッドユニット21の主走査方向の移動位置精度に基づく、ドットレベルの位置ずれを極力少なくすることができる。
【0086】
次に、第2実施形態に係るヘッドユニット21について、図14ないし18を参照して説明する。本実施形態は、上記実施形態とは位置決めピン群44の構成が異なる他、正確な位置決めのために矩形のスペーサ140を使用した構成となっている。以下、異なる点を中心に説明し、上記実施形態と同一構造のものは同一の符号を付してその説明を省略する。
【0087】
本実施形態の各組の位置決めピン群44は、X方向付勢ピン113と、X方向付勢ピン113の近傍に且つこれに略平行に配置した角度規制ピン112と、X軸方向に沿って角度規制ピン112に平行に配置した基準ピン111と、基準ピン111および角度規制ピン112に向かって部分キャリッジ43をY軸方向に押圧して、これを基準ピン111および角度規制ピン112に突き当ててY軸方向の位置決めを行うY方向押圧治具121とで構成され、Y方向押圧治具121は、統一キャリッジ42に着脱自在に装着されている(図17参照)。
【0088】
基準ピン111および角度規制ピン112は、X軸方向に沿って平行に配置した円柱状のピンであり、部分キャリッジ43の一対の位置決め孔105,105に係合するようになっている。基準ピン111は、その外周面が対応する位置決め孔105の隣接する2辺に当接することで位置決めされるが、この当接する位置決め孔105のX軸方向の1辺、すなわち外側であるY方向押圧治具121側の1辺とは、スペーサ140を介して当接している。
【0089】
同様に、角度規制ピン112は、その外周面が対応する位置決め孔105のX軸方向の1辺に、すなわち外側であるY方向押圧治具121側の1辺に、スペーサ140を介して当接することで位置決めされ、部分キャリッジ43の回転方向を位置規制、すなわち平行度を出すようになっている。この基準ピン111および角度規制ピン112により、統一キャリッジ42に対し部分キャリッジ43が正確に位置決めされている。
【0090】
X方向付勢ピン113は、角度規制ピン112の近傍に立設され、上記実施形態と同様に構成されて、部分キャリッジ43の側辺に当接し、これをX軸方向に付勢して位置決め孔105の1辺を基準ピン111に押し付ける。
【0091】
Y方向押圧治具121は、基準ピン111および角度規制ピン112と三角形を為す位置において、統一キャリッジ42に貫通形成された雌ねじ部150に螺合されることで、これに取り付けられる。Y方向押圧治具121は、部分キャリッジ43を統一キャリッジ42に固定する際に使用される治具であり、部分キャリッジ43の後端面(後辺)に当接し、これをY軸方向に付勢して両位置決め孔105,105のそれぞれの1辺を、それぞれスペーサ140を介して、基準ピン111および角度規制ピン112に押し付ける。なお、Y方向押圧治具121は、部分キャリッジ43の固定後には統一キャリッジ42から取り外される。
【0092】
Y方向押圧治具121は、図18に示すように、統一キャリッジ42にねじ止めされる円柱状の治具本体122と、治具本体122の外周面に回転自在に取り付けたレバー付きの偏心カラー123とから成り、偏心カラー123の回転により部分キャリッジ43を押圧することができるようになっている。
【0093】
治具本体122は、六角穴付きの固定ボルト125と、固定ボルト125の頭部を受けるボルト受座127と、ボルト受座127の下側に設けた同心カラー126と、ボルト受座127および偏心カラー123間に介設した樹脂製の上ワッシャ128と、統一キャリッジ42および偏心カラー123間に介設した樹脂製の下ワッシャ129とで構成されている。固定ボルト125を統一キャリッジ42の雌ねじ部150に螺合すると、ボルト受座127を介して、偏心カラー123が上ワッシャ128および下ワッシャ129間に挟持され摩擦力を受けて回転する。
【0094】
偏心カラー123は、同心カラー126に内接する偏心カラー本体131と、偏心カラー本体131の厚肉部分を接線方向に貫通固定される操作レバー132とを有している。また、偏心カラー本体131の部分キャリッジ43に面する部位133は、操作レバー132の貫通孔を形成するための肉落ち部134となっており、その下側に連なる部分が、偏心カムとなる押圧部135となっている。
【0095】
すなわち、固定ボルト125により、押圧部135が部分キャリッジ43の後端面に面するように統一キャリッジ42に固定したY方向押圧治具121は、操作レバー132を時計廻りに回転させることで、その押圧部135が部分キャリッジ43を押圧する。これにより、部分キャリッジ43をY軸方向に付勢して両位置決め孔105,105のそれぞれの1辺を、それぞれスペーサ140を介して、基準ピン111および角度規制ピン112に押し付ける。
【0096】
すなわち、部分キャリッジ43はY軸方向の位置決めをなされると共に、各スペーサ140は、基準ピン111と位置決め孔105との間で、また角度規制ピン112と位置決め孔105との間で強く挟持される。なお、この押圧後、操作レバー132を離しても上下のワッシャ128,129に挟持された偏心カラー123は、その摩擦力により押圧位置を維持される。
【0097】
統一キャリッジ42に部分キャリッジ43を装着するときには、基準ピン111および角度規制ピン112に左右の位置決め孔105,105を位置合わせしてから、部分キャリッジ43を押し込むが、そのとき、X方向付勢ピン113は外側にわずかに傾き、セットした部分キャリッジ43を、そのばね力で統一キャリッジ42に押し付け且つX軸方向に付勢する。続いて、左右の位置決め孔105,105(突当て部分)にスペーサ140を受容させ、Y方向押圧治具121をレバー操作して、部分キャリッジ43を統一キャリッジ42にY軸方向に押し付ける。
【0098】
このX軸方向への付勢およびY軸方向への押圧により、基準ピン111および角度規制ピン112に左右の位置決め孔105,105が、部分的に(一部はスペーサ140を介して)当接し、統一キャリッジ42に対し部分キャリッジ43が、正確に位置決めされる。そして、Y方向押圧治具121で部分キャリッジ43を押圧した状態で、部分キャリッジ43に分散して貫通形成した4個のねじ穴151(図14参照)を介して、部分キャリッジ43を統一キャリッジ42にねじ止めする。
【0099】
ところで、上記のスペーサ140は、2.50mmの厚さのものを基準として、0.01mmピッチで増減する複数種のもの(例えば、2.46mm、2.47mm、2.48mm、2.49mm、2.50mm、2.51mm、2.52mm、2.53mm、2.54mm、2.55mmの10種)が用意されている。すなわち、基準ピン111と位置決め孔105(および角度規制ピン112と位置決め孔105)との間には、予め2.50mmのスペーサ140を介設することを前提として設計しておき、基準ピン111(および角度規制ピン112)の加工精度誤差によっては、2.50mm以外のスペーサ140を介設することで、この加工精度誤差を吸収している。
【0100】
具体的には、分割インクノズル列47a最外端のインクノズルが、設計上の基準位置Psと合致して(図11(b)参照)、統一キャリッジ42に対し部分キャリッジ43が正確に位置決めされるように、基準ピン111と位置決め孔105のY方向押圧治具121側の1辺との間、および角度規制ピン112と位置決め孔105のY方向押圧治具121側の1辺との間に、所望のサイズの選択されたスペーサ140が介設される。
【0101】
これにより、部分キャリッジ43は、位置決め孔105に装着されたスペーサ140でY軸方向位置を微調整されると共に、統一キャリッジ42上における回転方向の位置補正も行われる。そして、介設されたスペーサ140は、部分キャリッジ43が統一キャリッジ42にねじ止めされた状態では、位置決め孔105から抜け落ちないようになっている。
【0102】
ここで、第2実施形態のヘッドユニットの組立方法について簡単に説明する。先ず、複数個のインクジェットヘッド22を部分キャリッジ43に精度良く組み付ける。この場合、インクジェットヘッド22は、インク供給部102を挟んで対角の2つの位置で部分キャリッジ43にねじ固定されている。なお、第1実施形態と同様に、インクジェットヘッド22を仮接着した後、ねじ固定するようにしてよい。
【0103】
また、このインクジェットヘッド22の組み付けに前後して、統一キャリッジ42における基準ピン111および角度規制ピン112の全てについて、非接触式或いは接触式による三次元測定器を用いて、設計上の位置との誤差、すなわち加工精度誤差を測定する。そして、その測定結果に基づいて、予め用意された複数種のスペーサ140の中から、基準ピン111毎および角度規制ピン112毎に、加工精度誤差に対応するサイズのスペーサ140を選択する。
【0104】
続いて、複数個のインクジェットヘッド22を精度良く組み付けられた各部分キャリッジ43を、位置決めピン群44を介して統一キャリッジ42にセットすると共に、選択したスペーサ140を各位置決め孔105に装着する。ここで、各Y方向押圧治具121を用いて各部分キャリッジ43を押圧した状態で、各部分キャリッジ43を各ねじ穴151を介して統一キャリッジ42に仮固定する。
【0105】
ここで、この状態の統一キャリッジ42の裏側、すなわちインクジェットヘッド22のインクノズル側を、例えばCCDカメラを用いて撮像し、図外のモニターに映し出す。モニターには、インクノズル列の設計上の基準ラインが予め設けられており、撮像したインクノズル列がこの基準ラインに合致しているかを確認する。合致していない場合には、その該当部分にかかるスペーサ140を再度選択し、設計上の基準ラインと合致させた上で、部分キャリッジ43を統一キャリッジ42に本固定する。
【0106】
このように、個々のインクジェットヘッド22と部分キャリッジ43との間の精度を維持し、且つ個々の部分キャリッジ43と統一キャリッジ42との間の精度をスペーサ140で維持しているため、個々のインクジェットヘッド22と統一キャリッジ42との間の位置決め精度を良好に維持することができる。特に、各部分キャリッジ43のY軸方向の位置調整が、スペーサ140を介して可能であるため、1ラインの印刷を適切に行うことができる。
【0107】
なお、部分キャリッジ43間におけるX軸方向への位置決め精度誤差は、上述のように、リニアエンコーダを用いて、インクジェットヘッド22の主走査方向の移動位置を検出することで、印刷を行っているため、リニアエンコーダによる制御およびその精度誤差分を加味したタイマー制御を行うことで、簡単に解消することができる。
【0108】
ところで、上記各実施形態では、図19(a)に模式的に示すように、分割された4組の分割インクノズル列群47を千鳥に配設して、1ラインのインクノズル列群46を構成しているが、同図(b)のように、分割インクノズル列群47を主走査方向に横並び階段状に配設して、1ラインのインクノズル列群46を構成してもよい。
【0109】
一方、他の実施形態となる図20のヘッドユニット21では、1つの部分キャリッジ43に1ラインを構成する4個のインクジェットヘッド22を千鳥状に搭載している。同図(a)の場合では、例えば、図示左側の部分キャリッジ43には、それぞれ1ラインを構成するブラック(K)およびシアン(C)の2つのインクノズル列46aが、4分割されてそれぞれインクジェットヘッド22に組み込まれている。同様に、中間の部分キャリッジ43には、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の2つのインクノズル列46aが、4分割されてそれぞれインクジェットヘッド22に組み込まれ、図示右側の部分キャリッジ43には、ライトシアン(LC)およびライトマゼンタ(LM)の2つのインクノズル列46aが、4分割されてそれぞれインクジェットヘッド22に組み込まれている。
【0110】
また、同図(b)場合では、各部分キャリッジ43における4個のインクジェットヘッド22を、横並び階段状に配設している。上述した図19のインクノズル列群46aの構成では、色合わせによるカラー印刷に対し印刷品質を向上させることができ、図20のインクノズル列群46aの構成では、単色の印刷に対し印刷品質を向上させることができる。
【0111】
なお、部分キャリッジの数や1の部分キャリッジに搭載するインクジェットヘッドの数は、実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【0112】
【発明の効果】
以上のように、本発明のインクジェットヘッドユニットによれば、複数個のインクジェットヘッドから成るヘッド群を部分キャリッジに搭載すると共に、複数個の部分キャリッジを統一キャリッジに搭載するようにしているため、高い歩留り性を維持した状態で、多数のインクジェットヘッドを統一キャリッジに、簡単且つ精度良く搭載することができる。したがって、良好な印刷品質を維持しつつ、ヘッドユニット自体の歩留まり性およびメンテナンス性を向上させることができる。
【0113】
また、本発明のインクジェット印刷装置は、ヘッドユニット自体の高い歩留まり性およびメンテナンス性を維持しつつ、1ラインの印刷に用いられるインクノズル列群を、精度良く配置することができ、1ラインが長くても印刷品質を向上させることができる。
【0114】
さらに、本発明のインクジェットヘッドユニットの組立方法は、基準ピンおよび角度規制ピンと、部分キャリッジとの間にスペーサを設けることを前提として設計しておき、これらのピンの全てについて、加工精度誤差を測定し、この測定結果に基づいて適切なサイズのスペーサを介設するようにしている。このため、これらのピンの加工精度誤差を巧みに吸収できると共に、各部分キャリッジの位置補正も兼ねて、多数個のインクジェットヘッドの位置決め精度を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷装置の平面図である。
【図2】実施形態に係る印刷装置の断面図である。
【図3】実施形態に係る印刷装置の外観斜視図である。
【図4】ヘッドユニットの移動動作を示す説明図である。
【図5】ヘッドユニットの外観斜視図である。
【図6】模式的に表したヘッドユニットの構造図である。
【図7】保管ユニットの断面構造図である。
【図8】模式的に表した保管ユニットとヘッドユニットの平面図である。
【図9】クリーニングユニットの断面構造図である。
【図10】模式的に表したクリーニングユニットとヘッドユニットの平面図である。
【図11】部分キャリッジを表裏両側から見た斜視図である。
【図12】ヘッドユニットを表側から見た部分分解斜視図である。
【図13】ヘッドユニットを裏側から見た斜視図である。
【図14】第2実施形態に係る部分キャリッジの斜視図である。
【図15】第2実施形態に係る統一キャリッジの斜視図である。
【図16】第2実施形態に係る統一キャリッジに部分キャリッジを搭載した平面図である。
【図17】第2実施形態に係る統一キャリッジに部分キャリッジおよびY方向押圧治具を搭載した斜視図である。
【図18】Y方向押圧治具を示す図である。
【図19】ヘッドユニットとインクノズル列の関係を表した模式図である。
【図20】他の実施形態のヘッドユニットとインクノズル列の関係を表した模式図である。
【符号の説明】
1 印刷装置
2 機台 3 プリント機構
4 テープ送り経路 5 テープ送り機構
6 吸着テーブル 7 コントローラ
21 ヘッドユニット 22 インクジェットヘッド
22a 本体部分 23 X・Y移動機構
24 保管ユニット 25 クリーニングユニット
42 統一キャリッジ 43 部分キャリッジ
44 位置決めピン群 46 インクノズル列群
46a インクノズル列 47 分割インクノズル列群
47a 分割インクノズル列 48 ヘッド群
51 保管用キャップ 56 シール部材
61 クリーニング用キャップ 63 廃インクポンプ
101 ヘッド基板 105 位置決め孔
111 基準ピン 112 角度規制ピン
113 X方向付勢ピン 114 Y方向付勢ピン
121 Y方向押圧治具 122 治具本体
123 偏心カラー 132 操作レバー
140 スペーサ A 印刷テープ
Claims (14)
- 1ラインの印刷に用いられると共に基本色に対応する複数の各色インクノズル列から成るインクノズル列群を、多数個のインクジェットヘッドで構成したカラープリント用のインクジェットヘッドユニットにおいて、
前記多数個のインクジェットヘッドを、複数個のインクジェットヘッドから成る複数のヘッド群に区分けし、
前記各ヘッド群を部分キャリッジに搭載すると共に、
複数の前記部分キャリッジを統一キャリッジに搭載し、
前記複数の部分キャリッジは、前記統一キャリッジ上に千鳥状に配設され、
前記各インクジェットヘッドは、ヘッド基板の長手方向の一方の略半部にインクノズルを有するヘッド本体部分が配設されており、
ライン方向に隣接する2つの前記ヘッド群の各インクジェットヘッドは、互いの前記ヘッド本体部分が対峙するように背合わせに配置されていることを特徴とするインクジェットヘッドユニット。 - 前記インクノズル列群は、ライン方向において複数の分割インクノズル列群に分割され、且つ前記各分割インクノズル列群は複数個のインクジェットヘッドで構成されており、
前記各ヘッド群は、前記各分割インクノズル列群を構成する前記複数個のインクジェットヘッドで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット。 - 前記複数個のインクジェットヘッドは、前記各部分キャリッジに対し位置決め状態で接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッドユニット。
- 前記統一キャリッジの表面には、前記各部分キャリッジを位置決め装着可能な、複数組の位置決めピン群が設けられており、
前記各組の位置決めピン群は、前記各部分キャリッジに搭載される任意の1の前記インクジェットヘッドにおける最外端のインクノズルを基準位置として、前記各部分キャリッジを前記統一キャリッジに位置決めしていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェットヘッドユニット。 - 前記各組の位置決めピン群は、前記基準位置に対応して設けた基準ピンと、
前記基準ピンを中心として前記部分キャリッジの前記統一キャリッジ上における回転方向の位置規制を行う角度規制ピンと、
前記基準ピンに向かって前記部分キャリッジをX軸方向に付勢し、前記基準ピンに突き当ててX軸方向の位置決めを行うX方向付勢ピンと、
前記基準ピンおよび前記角度規制ピンに向かって前記部分キャリッジをY軸方向に付勢し、前記基準ピンおよび前記角度規制ピンに突き当ててY軸方向の位置決めを行うY方向付勢ピンとで構成されていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッドユニット。 - 前記各組の位置決めピン群は、前記基準位置に対応して設けた基準ピンと、
前記基準ピンを中心として前記部分キャリッジの前記統一キャリッジ上における回転方向の位置規制を行う角度規制ピンと、
前記基準ピンに向かって前記部分キャリッジをX軸方向に付勢し、前記基準ピンに突き当ててX軸方向の位置決めを行うX方向付勢ピンと、
前記基準ピンおよび前記角度規制ピンに向かって前記部分キャリッジをY軸方向に押圧し、前記基準ピンおよび前記角度規制ピンに突き当ててY軸方向の位置決めを行うY方向押圧治具とで構成され、
前記Y方向押圧治具は、前記統一キャリッジに着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッドユニット。 - 前記Y方向押圧治具は、前記統一キャリッジにねじ止めされる円柱状の治具本体と、前記治具本体の外周面に回転自在に取り付けたレバー付きの偏心カラーとから成り、
前記偏心カラーの回転により前記部分キャリッジを押圧することを特徴とする請求項6に記載のインクジェットヘッドユニット。 - 前記基準ピンおよび前記角度規制ピンに対する前記部分キャリッジの突当て部分は、それぞれ前記部分キャリッジのY軸方向の位置を微調整するためのスペーサを受容可能に構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェットヘッドユニット。
- 前記X軸方向が、前記複数のインクジェットヘッドの主走査方向であり、前記Y軸方向が、前記複数のインクジェットヘッドの副走査方向であることを特徴とする請求項8に記載のインクジェットヘッドユニット。
- 請求項8または9に記載のインクジェットヘッドユニットのインクジェットヘッドを、前記統一キャリッジに位置決め状態で固定するインクジェットヘッドユニットの組立方法において、
前記全ての基準ピンおよび前記全ての角度規制ピンの設計上の位置との誤差を測定する測定工程と、
予め前記複数個のインクジェットヘッドを搭載した前記各部分キャリッジを、前記統一キャリッジにセットするセット工程と、
前記測定工程の測定結果に基づいて、前記部分キャリッジの各突当て部分に前記スペーサを受容する微調整工程と、
前記Y方向押圧治具で前記部分キャリッジを押圧した状態で、前記全ての部分キャリッジを前記統一キャリッジに締結する固定工程と、を備えたことを特徴とするインクジェットヘッドユニットの組立方法。 - 請求項1ないし9のいずれかに記載のインクジェットヘッドユニットを備えたことを特徴とするインクジェット印刷装置。
- 前記インクジェットヘッドユニットを、主走査方向および副走査方向に移動させるX・Y移動機構を備え、
印刷対象物に対し、前記インクジェットヘッドユニットを主走査および副走査して印刷が行われることを特徴とする請求項11に記載のインクジェット印刷装置。 - 前記インクジェットヘッドユニットに密接してインク吸引を行うクリーニング用キャップユニットを、更に備え、
前記クリーニング用キャップユニットの密接用キャップは、少なくとも1つの前記インクジェットヘッドを包含する大きさに形成されていることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット印刷装置。 - 前記インクジェットヘッドユニットに密接してインクノズルを封止する保管用キャップユニットを、更に備え、
前記保管用キャップユニットの密接用キャップは、全インクジェットヘッドを包含する大きさに形成されていることを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
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