JP3932602B2 - アイドル回転速度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのアイドル運転時における吸入空気流量を調節してアイドル回転数を制御するアイドル回転速度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、例えば特公平5−34518号公報に開示された電磁式アクチュエータがある。このアクチュエータは、吸気管のスロットルバルブをバイパスするバイパス通路と、このバイパス通路に設けられた開口部を開閉するロータリバルブと、このロータリバルブを駆動する駆動装置とを備える。図13に示す様に、ロータリバルブ100は、ベアリング200、210によって回転自在に支持された回転軸300と一体に回転可能に設けられ、ハウジング400に形成された開口部410を閉塞可能な閉塞面110を有し、この閉塞面110がハウジング400の壁面420に沿って移動(回転)することにより、開口部410との相対位置が変化して開口部410の開口面積を可変する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のアクチュエータでは、ハウジング400の壁面420とバルブ100の閉塞面110とのクリアランスが一定であり、且つそのクリアランスが小さい(例えば70μ)ため、エンジンで発生した煤や摩耗粉等(以下デポと言う)がエンジンからの吹き返しによってバルブ100の閉塞面110に付着した場合に以下の問題を生じる。
閉塞面100に多量のデポが付着した状態で極低温始動すると、デポの粘性が高いため、バルブ100の作動に支障を来す恐れがあった。
また、デポが多量に付着した状態で長期間放置されると、デポが酸化促進されて固着しやすくなり、その結果、バルブ100が作動できなくなる可能性がある。また、ハウジング400の壁面420とバルブ100の閉塞面110とのクリアランスが一定であるため、そのクリアランスに異物等を噛み込むと、異物の逃げ場がなく、バルブ100がロックしてしまう。
【0004】
更に、上記アクチュエータの構造では、ハウジング400の壁面420とバルブ100の閉塞面110とのクリアランスが各部品精度の組み合わせによって決まるため、必ず一定のクリアランスを確保できるとは言えない。つまり、各部品精度のバラツキによってクリアランスが変動するため、弁洩れを(クリアランスより空気が洩れて流れること)低減することが困難である。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、エンジン運転時とエンジン停止時とでクリアランスを可変することにより、弁体の作動不良及び異物の噛み込み防止を図ったアイドル回転速度制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
本発明によれば、エンジン運転時には、弁体に作用する吸気管負圧が弁体移動手段の発生する力に打ち勝つことにより、弁体をクリアランスが小さくなる方向へ変位させることができ、エンジン停止時には、吸気管負圧が無くなるため、弁体移動手段の発生する力によって弁体をクリアランスが大きくなる方向へ変位させることができる。この結果、デポの付着による弁体の作動不良、及び異物の噛み込みを防止できる。すなわち、エンジン運転時に弁体の閉塞面にデポが付着しても、エンジン停止時にクリアランスを大きくすることにより、開口部が形成された壁面からデポが離れる(あるいは、壁面にデポが付着しても、そのデポが閉塞面から離れる)ため、デポの粘性が高くなる極低温始動時でも弁体がロックすることはない。また、長期間の放置によってデポが閉塞面に固着しても、それによって弁体がロックすることもない。更に、本発明では、弁体がクリアランス方向に変位可能であるため、エンジン運転時にクリアランスに異物が侵入しても、クリアランスが大きくなる方向へ弁体が変位することによって異物の逃げ場を確保できる。従って、異物の噛み込みにより弁体がロックすることもない。
一方、エンジン運転時には、クリアランスを小さくすることにより弁洩れを低減できる。
【0007】
(請求項2の手段)
開口部は、空気の流れ方向に対し斜めに開口しており、弁体は、回転軸と一体に軸方向へ移動可能に設けられ、且つ閉塞面が開口部と平行を成す様に傾斜して設けられている。この場合、弁体を軸方向へ移動させることにより、弁体の閉塞面と開口部が形成された壁面との間のクリアランスを変更することができる。
そこで、エンジン運転時には、閉塞面に作用する吸気管負圧の軸方向分力が弁体移動手段の発生する力に打ち勝って弁体を回転軸と一体にクリアランスが小さくなる方向へ移動させ、エンジン停止時には、弁体移動手段の発生する力により回転軸と弁体とをクリアランスが大きくなる方向へ移動させる。これにより、デポの付着による弁体の作動不良、及び異物の噛み込みを防止できる。
【0008】
(請求項3の手段)
弁体移動手段は、回転軸に設けられた永久磁石と、この永久磁石の外周に配置された磁性材料とから成り、永久磁石と磁性材料とが径方向に対向する位置まで回転軸が移動した時にクリアランスが最大となる。
この場合、エンジン運転時には、クリアランスを小さくする方向へ弁体を移動させる力(弁体の閉塞面に作用する吸気管負圧の軸方向分力)の方が、クリアランスを大きくする方向へ弁体を移動させる力(磁性材料に作用する永久磁石の磁力)より大きいため、回転軸と共に弁体が軸方向へ移動してクリアランスを小さくすることができる。この時、回転軸に設けられた永久磁石は、磁性材料と径方向に対向する位置から軸方向へ所定量だけずれている。
エンジンが停止すると、吸気管負圧が無くなるため、磁性材料に作用する永久磁石の磁力によって磁性材料と永久磁石とが径方向に対向する位置まで回転軸が移動することにより、クリアランスが最大となる。
なお、回転軸に磁性材料を設け、この磁性材料の外周に永久磁石を配置しても同様の効果を得ることができる。
【0009】
(請求項4の手段)
弁体移動手段は、回転軸を軸方向へ押圧するスプリングである。この場合、回転軸を押圧するスプリングの押圧力は、エンジン運転時に弁体の閉塞面に作用する吸気管負圧の軸方向分力より小さい値に設定されている。従って、エンジン運転時には、弁体の閉塞面に作用する吸気管負圧の軸方向分力がスプリングの押圧力に打ち勝つため、クリアランスが小さくなる方向へ弁体を移動させることができる。また、エンジンが停止して吸気管負圧が無くなると、スプリングの押圧力によって回転軸が押圧されることにより、回転軸と弁体とが軸方向へ移動してクリアランスが大きくなる。
【0010】
(請求項5の手段)
弁体の軸方向の位置を調整する位置調整手段を有している。この場合、位置調整手段によって弁体の軸方向位置を調整することにより、クリアランスを微調整することができる。これにより、装置を構成する各部品の精度にバラツキが生じても、エンジン運転時のクリアランスを一定に保つことができるため、容易に弁洩れを低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はアイドル回転速度制御装置1の断面図である。
本実施例のアイドル回転速度制御装置1は、エンジンのアイドル運転時に吸気管2(図2参照)のスロットルバルブ3をバイパスする空気量を調節するものであり、バイパス通路4を形成するハウジング5、バイパス通路4の通路面積を可変する弁体6、この弁体6を支持する駆動軸7(本発明の回転軸)、及び駆動軸7を回転駆動する電磁コイル装置8(本発明の駆動手段)等より構成される。
【0012】
ハウジング5は、例えば合成樹脂やアルミニウム等の非磁性材料により形成されて吸気管2に取り付けられ、螺子(図示しない)を締め付けて固定されている。バイパス通路4は、図2に示す様に、一端が吸気管2のスロットルバルブ3より空気上流側に開口し、他端が吸気管2のスロットルバルブ3より空気下流側に開口してスロットルバルブ3をバイパスしている。また、バイパス通路4の途中には、弁体6を収容する円筒状のバルブ室9が設けられ、そのバルブ室9の壁面9aに開口部10が形成されている。但し、この開口部10は、図1に示す様に、空気の流れ方向に対して斜めに開口している。
【0013】
弁体6は、駆動軸7に支持されて駆動軸7と一体に回転可能に設けられたロータリバルブであり、図1に示す様に、駆動軸7に固定された2枚の支持板6a、6bと、この2枚の支持板6a、6b間に設けられた閉塞板6cとから成り、この閉塞板6cによって開口部10の開口面積を可変する。閉塞板6cは、開口部10を全面的に閉塞できる大きさの表面積を有し、且つ開口部10が形成されたバルブ室9の壁面9aと閉塞板6cとの間のクリアランスC(図3参照)が一定となる様に(開口部10と平行を成す様に)、駆動軸7に対し傾斜して設けられている。また、閉塞板6cの表面は、図5に示す様に、円周に沿った凸曲面(円弧面)に形成されている。
【0014】
駆動軸7は、ハウジング5に固定された2個のボールベアリング11、12を介して回転自在に支持され、その2個のボールベアリング11、12間に弁体6が取り付けられている。この駆動軸7は、ボールベアリング11、12のアキシャル隙間分だけ軸方向に移動可能であり、駆動軸7の一端側に設けられたスクリュ13によって軸方向の位置を調節することができる。スクリュ13は、駆動軸7との間にボール14とワッシャ15を介して配置され、ハウジング5に形成された雌螺子部に螺着されている。
また、一方のボールベアリング12より外側(図1の左側)へ突出する駆動軸7の他端部には、円筒形状の永久磁石16が嵌め合わされて駆動軸7と一体に回転する様に設けられている。この永久磁石16は、径方向の一方がN極、他方がS極となる様に着磁されている(図1及び図4参照)。
【0015】
電磁コイル装置8は、磁性材料から成る断面円形のピン17、このピン17の外周に巻装されたコイル18、ピン17とともに磁気回路を形成する磁性体のコア19、及びこれらをモールドする樹脂カバー20とから成り、図示しない螺子の締め付けによりハウジング5に固定されている。
コイル18は、図示しないエンジン制御装置(以下ECUと言う)を通じて通電制御される。但し、コイル18への励磁電流は、図6に示す様に、オープンデューティとクローズデューティとの比率によって決定され、そのデューティ比に応じてコイル18を流れる電流の大きさ及び向きが変化する(後述する)。
【0016】
コア19は、図4に示す様に、ピン17の両端面に接続される断面略コの字形状に設けられて、ピン17と平行を成す部分に開口穴21が形成され、この開口穴21の内周に永久磁石16を具備した駆動軸7の他端部が挿通される。開口穴21は、永久磁石16の外径より若干大きな内径を有し、且つ磁束が通過する方向(図4の左右方向)の両側にそれぞれ半円状に窪むディテント溝22が形成されている。
なお、永久磁石16の軸方向長さとコア19の軸方向長さ(図1の左右方向の幅)とは略同じ寸法に設定されている。
【0017】
この電磁コイル装置8は、ECUを通じてコイル18に供給される励磁電流が制御されることにより、磁気回路(17、19)を流れる磁束の量及び向きが変化し、その磁束により永久磁石16に回転力を付与して駆動軸7を回転駆動することができる。
ここで、磁気回路を通る磁束と永久磁石16との関係について説明する。
コイル18に励磁電流が供給されていない時は、図7(a)に示す様に、永久磁石16の磁気によって発生する磁束ループが開口穴21の周囲に形成される。但し、永久磁石16は、N及びSの各磁極とコア19との間隔が最も小さくなる位置に静止する。
一方、上記のデューティ比に基づいてコイル18に励磁電流が供給されると、磁気回路を通る磁束ループが形成される。この時、コア19を通る磁束は、コア19に開口穴21が形成されて磁束の通路断面積が小さくなっているため、この部分を通る磁束が飽和して、磁束の一部が永久磁石16を通るようになる。
【0018】
例えば、デューティ比が50%より高くなると、図7(b)に示す様に、磁気回路に一方向の磁束ループが形成され、一方のディテント溝22aの側部にS極、他方のディテント溝22bの側部にN極が形成される。これにより、永久磁石16は、自身を通る磁束の量に応じて左回転する。
デューティ比が50%より低くなると、図7(c)に示す様に、磁気回路に他方向の磁束ループが形成されると、一方のディテント溝22aの側部にN極、他方のディテント溝22bの側部にS極が形成されるため、永久磁石16は、自身を通る磁束の量に応じて右回転する。
また、デューティ比が50%の時は、交互に磁束の向きが変化するため、結果的にコイル18に励磁電流が供給されていない場合と同様に、永久磁石16は、N及びSの各磁極とコア19との間隔が最も小さくなる位置に静止する。
【0019】
次に、コイル18へ供給される励磁電流と弁体6の回転角度及び開口部10を通過する空気流量との関係について説明する。
コイル18へ供給される励磁電流は、図8に示す様に、デューティ比に応じて決定される。即ち、開口部10を開く方向へ弁体6を回転させる時の電流値は、図6のLo時間に相当するオープンデューティで決定され、開口部10を閉じる方向へ弁体6を回転させる時の電流値は、図6のHi時間に相当するクローズデューティで決定される。
【0020】
また、コイル18へ供給される励磁電流と弁体6の回転角度との関係では、図9に示す様に、電流値=0を基準として、オープンデューティで得られる電流値に応じて開口部10を開く方向へ弁体6が回転し、最大電流(+0.3A)の時に基準位置から約35度回転する。この時、弁体6は、開口部10を100%開口する(図5(c)参照)。
一方、クローズデューティで得られる電流値に応じて開口部10を閉じる方向へ弁体6が回転し、最小電流(−0.3A)の時に基準位置から約35度回転する。この時、弁体6は、既に開口部10を100%閉じている(図5(a)参照)。
【0021】
更に、弁体6の回転角度と空気流量との関係では、図10に示す様に、弁体6の回転角度=0の時に開口部10を通過する空気流量が最大流量の1/3となり、弁体6が開口部10を開く方向へ35度回転した時に最大流量が得られる様に設定されている。即ち、弁体6は、開口部10を約2/3閉じた位置が回転角度=0となる様に設定されている。
以上の関係を総合すると、図11に示す様に、デューティ比と空気流量との関係が成立する。
【0022】
次に、本実施例の作動を説明する。
a)エンジン停止時
エンジンが停止している場合は、当然ながらアイドル回転速度を制御する必要がないため、コイル18へ励磁電流が与えられることはない。
この場合、駆動軸7に具備された永久磁石16は、コア19との間に働く吸引力(永久磁石16の磁力)により、周方向では、図4に示す様に各磁極N、Sが最もコア19に近接し、且つ軸方向では、図3に示す様にコア19と永久磁石16とが一致した状態(コア19と永久磁石16が軸方向にずれていない)となる。この時、駆動軸7は、前述のアキシャル隙間分だけ図1の左側へ移動した状態となる。また、弁体6は、図5(b)に示す様に、閉塞板6cが開口部10を約2/3閉じた状態となり、且つ駆動軸7と共に図1の左側へ移動することにより、閉塞板6cとバルブ室9の壁面9aとのクリアランスCが広がった状態となっている。
【0023】
b)エンジン運転時(非アイドル運転時)
エンジンへの吸入空気量はスロットルバルブ3の開度によって決定されるため、開口部10を全閉する様に弁体6が回転駆動される(図5(a)参照)。この場合、吸気管負圧が弁体6の閉塞板6cに作用し、その吸気管負圧の軸方向分力がコア19と永久磁石16との間に働く吸引力より大きいため、駆動軸7は弁体6と共に図1の右側へ移動する。その結果、弁体6の閉塞板6cとバルブ室9の壁面9aとの間のクリアランスCが小さくなる。
【0024】
c)エンジン運転時(アイドル運転時)
この場合、アイドル運転時に要求される空気量に対応して弁体6の開度が制御される。つまり、要求される空気量に応じてコイル18へ供給される励磁電流のデューティ比が求められ、そのデューティ比に応じて弁体6が所定角度だけ回転する。なお、空気量に対応する励磁電流のデューティ比は、エンジンに結合されている補機類(例えばエアコンのコンプレッサ)の負荷状態、エンジンの冷却水温等を検出するセンサ類からの検出信号に基づいてECUで演算される。例えば、エアコンがオン状態となってエンジン負荷が大きい場合は、バイパス空気量が増大される様に決定される。
このアイドル運転時においても、吸気管負圧が弁体6の閉塞板6cに作用し、その吸気管負圧の軸方向分力によって駆動軸7が弁体6と共に図1の右側へ移動する。その結果、弁体6の閉塞板6cとバルブ室9の壁面9aとの間のクリアランスCが小さくなる。
【0025】
(本実施例の効果)
本実施例では、駆動軸7を軸方向に移動させることにより、開口部10が形成されたバルブ室9の壁面9aと弁体6の閉塞板6cとの間のクリアランスCを変えることができる。つまり、エンジン運転時には、閉塞板6cに作用する吸気管負圧によってクリアランスCを小さくでき、エンジン停止時には吸気管負圧が無くなることでクリアランスCを大きくすることができる。この結果、エンジン運転時に弁体6の閉塞板6cにデポが付着しても、エンジン停止時にクリアランスCを大きくすることによって、開口部10が形成されたバルブ室9の壁面9aからデポが離れる(あるいは、壁面9aにデポが付着しても、そのデポが閉塞板6cから離れる)ため、デポの粘性が高くなる極低温始動時でも弁体6がロックすることはない。
【0026】
また、長期間の放置によってデポが閉塞板6cに固着しても、それによって弁体6がロックすることもない。更に、本実施例では、弁体6が駆動軸7と一体にクリアランスCの大小方向へ移動できるため、エンジン運転時に弁体6の閉塞板6cとバルブ室9の壁面9aとの間に異物が侵入しても、クリアランスCが大きくなる方向へ弁体6が変位することによって異物の逃げ場を確保できる。従って、異物の噛み込みにより弁体6がロックすることもない。
更に、スクリュ13によって駆動軸7の軸方向の位置を調整することにより、クリアランスCを微調整することができる。これにより、装置を構成する各部品の精度にバラツキが生じても、エンジン運転時のクリアランスCを一定に保つことができるため、容易に弁洩れを低減することができる。
【0027】
(第2実施例)
本実施例では、図12に示す様に、駆動軸7のスラスト位置を調整するスクリュ13とワッシャ15との間にスプリング23が介在されて、常時駆動軸7を軸方向に付勢している。つまり、エンジンが停止した時には、駆動軸7をスプリング23のバネ力によってクリアランスCが大きくなる方向(図12の左方向)へ移動させることができる。
なお、第1実施例では、電磁コイル装置8により駆動軸7を回転駆動しているが、この電磁コイル装置8に限定する必要はない。即ち、永久磁石16とコア19との間に働く吸引力を利用しなくてもスプリング23のバネ力で駆動軸7を移動させる(クリアランスCが大きくなる方向へ)ことができるため、電磁コイル装置8以外の駆動手段を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン運転時のアイドル回転速度制御装置の断面図である。
【図2】バイパス通路を示す模式図である。
【図3】エンジン停止時のアイドル回転速度制御装置の断面図である。
【図4】電磁コイル装置の断面図である。
【図5】弁体の作動状態を示す断面図である。
【図6】デューティ信号と電流値との関係を示す図である。
【図7】電磁コイル装置の作動状態を説明する図である。
【図8】デューティ比と電流値との関係を示すグラフである。
【図9】電流値と弁体の回転角度との関係を示すグラフである。
【図10】弁体の回転角度と空気流量との関係を示すグラフである。
【図11】デューティ比と空気流量との関係を示すグラフである。
【図12】本発明の第2実施例を示すアイドル回転速度制御装置の断面図である。
【図13】従来のアイドル回転速度制御装置の断面図である。
【符号の説明】
C クリアランス
1 アイドル回転速度制御装置
2 吸気管
3 スロットルバルブ
4 バイパス通路
6 弁体
6c 閉塞板(閉塞面)
7 駆動軸(回転軸)
8 電磁コイル装置(駆動手段)
9a バルブ室の壁面(開口部が形成された壁面)
10 開口部
13 スクリュ(位置調整手段)
16 永久磁石(弁体移動手段)
19 コア(磁性材料/弁体移動手段)
23 スプリング(弁体移動手段)
Claims (5)
- スロットルバルブをバイパスして吸気管に連通するバイパス通路と、
このバイパス通路中に設けられた開口部と、
この開口部が形成された壁面に沿って変位可能に設けられた閉塞面を有し、この閉塞面の位置に応じて前記開口部の開口面積を可変する弁体とを備え、
この弁体により前記開口部の開口面積を可変して前記バイパス通路を流れる空気流量を制御するアイドル回転速度制御装置であって、
前記弁体は、前記開口部が形成された壁面と前記閉塞面との間のクリアランス方向に変位可能に設けられ、
前記クリアランスが大きくなる方向へ前記弁体を移動させる力を発生する弁体移動手段を備え、
エンジン運転時には、前記弁体に作用する吸気管負圧が前記弁体移動手段の発生する力に打ち勝つことにより、前記弁体を前記クリアランスが小さくなる方向へ変位させ、
エンジン停止時には、前記弁体移動手段の発生する力によって前記弁体を前記クリアランスが大きくなる方向へ変位させることを特徴とするアイドル回転速度制御装置。 - スロットルバルブをバイパスして吸気管に連通するバイパス通路と、
このバイパス通路中に設けられた開口部と、
この開口部が形成された壁面に沿って回転可能に設けられた閉塞面を有し、この閉塞面の位置に応じて前記開口部の開口面積を可変する弁体と、
この弁体を回転可能に支持する回転軸と、
この回転軸を回転駆動する駆動手段とを備え、
前記弁体により前記開口部の開口面積を可変して前記バイパス通路を流れる空気流量を制御するアイドル回転速度制御装置であって、
前記開口部は、空気の流れ方向に対し斜めに開口しており、
前記弁体は、前記回転軸と一体に軸方向へ移動可能に設けられ、且つ前記閉塞面が前記開口部と平行を成す様に傾斜して設けられ、
前記開口部が形成された壁面と前記閉塞面との間のクリアランスが大きくなる方向へ前記回転軸と前記弁体とを移動させる力を発生する弁体移動手段を備え、
エンジン運転時には、前記閉塞面に作用する吸気管負圧の軸方向分力が前記弁体移動手段の発生する力に打ち勝って前記弁体を前記回転軸と一体に前記クリアランスが小さくなる方向へ移動させ、
エンジン停止時には、前記弁体移動手段の発生する力により前記回転軸と前記弁体とを前記クリアランスが大きくなる方向へ移動させることを特徴とするアイドル回転速度制御装置。 - 前記弁体移動手段は、前記回転軸に設けられた永久磁石と、この永久磁石の外周に配置された磁性材料とから成り、前記永久磁石と前記磁性材料とが径方向に対向する位置まで前記回転軸が移動した時に前記クリアランスが最大となることを特徴とする請求項2に記載したアイドル回転速度制御装置。
- 前記弁体移動手段は、前記回転軸を軸方向へ押圧するスプリングであることを特徴とする請求項2に記載したアイドル回転速度制御装置。
- 前記弁体の軸方向の位置を調整する位置調整手段を有することを特徴とする請求項1〜4に記載した何れかのアイドル回転速度制御装置。
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