JP3932224B2 - Inkjet recording film - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材フィルムとの密着性がよく、剥がれにくい上、ひび割れの生じないインク受容層を有し、水性顔料インクの定着性、発色性、画像の鮮明性などのプリント特性が優れ、かつプリントアウトした画像が消失することのないインクジェット用記録フィルムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近時、コンピュータからの出力機器として、プリントアウト時の機械的騒音がほとんどなく、かつプリントアウトに伴うランニングコストが低いことから、インクジェットプリンターが多く用いられるようになった。このインクジェットプリンターは、低コストでフルカラー印刷ができることから、個人でカラー画像を作成したり、あるいは広告や看板などの製作にも利用されている。従来、インクジェットプリンターで使用されるインクは、ほとんどが染料系のものであるため、耐水性及び耐候性が低く、広告や看板など、屋外で使用するとインクが退色したり、湿気や雨などで画像が流れ、画像が認識できなくなるという欠点があった。このような欠点を改善するために、インクジェットプリンター用のインクとして、顔料系インクを用いることが提案されている。この顔料系インクは、インク自体が良好な耐水性、耐候性を有するので、インクジェットプリンターでプリントアウトしたものを屋内及び屋外で使用しても、退色や室内の湿気などによる画像の劣化が少ないという利点がある。
【０００３】
ところで、このようにインクの耐水性及び耐候性が向上するに伴い、特に広告や看板としての用途において、インクジェット用記録材にも耐候性が要求されるようになり、用紙として、プラスチックフィルムからなる基材フィルムの表面に親水性高分子物質からなるインク受容層を設けた記録用フィルムが用いられるようになってきた。
【０００４】
この基材フィルム上に設けるインク受容層としては、これまでポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンからなるもの（特公平６−４２７号公報）、支持体上に少なくとも２層からなるインク受容層を設け、その最外層にポリビニルアセタール樹脂層、その下側層のインク受容層に水溶性樹脂を用いたもの（特開平５−２６２０２８号公報）などが提案されている。しかしながら、これらのものは、インクが染料系の場合には、インク乾燥性、印字特性、例えば画像再現性や画像の発色性が良好であるが、インクが顔料系の場合には、インク乾燥性が低い上に、インク受容層にインクが定着せず、画像面に接触すると、画像が剥がれ落ちたり、インクが流れたり、にじみを生じるという欠点がある。
【０００５】
これらの欠点を克服するために、基材上に水溶性樹脂、硬化剤、カチオン性物質、及び粒子を特定割合に配合したものからなる記録層を設けた光線透過率が５０％以下の記録用フィルム（特開平１０−５２９６９号公報）が提案されているが、樹脂成分と粒子の配合割合が、重量比で１：１ないし１：２．５と粒子が多いため、記録層に形成された画像部分と基材フィルムとの接着性が低く、画像部が基材から剥がれるという欠点は十分に改善されていなかった。しかも、このものは、硬化剤を用いるため、インクの吸収性が低下し、にじみが発生するという欠点があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来のインクジェット用記録フィルムがもつ欠点を克服し、鮮明な印字性を有し、水性顔料インクの定着性がよく、かつプリントアウトした画像が消失することのないインクジェット用記録フィルムを提供することを目的としてなされたものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の好ましい性質を有するインクジェット用記録フィルムを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、基材フィルムの少なくとも一方の面に、特定の成分からなる接着層とインク受容層とを順次積層することにより、インク受容層と基材フィルムとの密着性が向上し、インク受容層が剥がれにくくなり、また、ひび割れが発生しにくくなることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【０００８】
すなわち、本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の面に、（Ａ）（ａ1）水溶性又は親水性高分子化合物の中から選ばれた少なくとも１種のバインダー、（ａ2）重量平均粒径２．０〜１０．０μｍの無機フィラーの中から選ばれた少なくとも１種の塗膜形成補助剤及び（ａ3）尿素、グリオキザール及びイソバンの中から選ばれた架橋剤を主成分とする接着層と、（Ｂ）（ｂ1）上記（ａ1）成分と同じバインダー、（ｂ2）重量平均粒径１．５〜５μｍの無機フィラーの中から選ばれた少なくとも１種の粗面化形成剤、（ｂ3）上記（ａ3）成分と同じ架橋剤及び（ｂ4）触媒を主成分とし、かつ（ｂ1）成分と（ｂ2）成分との重量比が２：３ないし１：３の範囲にあるインク受容層とを順次積層したことを特徴とするインクジェット用記録フィルムを提供するものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット用記録フィルムにおいて用いられる基材フィルムとしては、従来記録フィルムに基材として慣用されているものを用いることができ、特に制限はない。このようなものとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどの中から任意のものを選択して用いることができるが、これらの中で特にポリエチレンテレフタレートが好適である。この基材フィルムの厚さは、通常２５〜２５０μｍ、好ましくは５０〜１００μｍの範囲である。このフィルムは透明であっても不透明であってもよい。また、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウムなどを含有する着色フィルムであってもよい。
【００１０】
本発明の記録フィルムにおいては、前記基材フィルムの片面又は両面に、接着層が設けられるが、この接着層と基材フィルムとの密着性を向上させるために、所望により、基材フィルムと接着層との間に下引き層を設けてもよい。この下引き層としては、通常、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステルウレタン樹脂などが用いられる。この下引き層の厚さは、通常０．５〜１．５μｍの範囲である。
【００１１】
次に、本発明の記録フィルムにおける接着層（Ａ）は、（ａ 1 ）バインダー、（ａ 2 ）塗膜形成補助剤及び（ａ 3 ）架橋剤を主成分とする層であって、上記（ａ 1 ）成分のバインダー及び（ａ 3 ）成分の架橋剤としては、インク受容層（Ｂ）に用いられる（ｂ 1 ）バインダー及び（ｂ 3 ）架橋剤と同じものが用いられる。
【００１２】
前記（ａ 2 ）成分の塗膜形成補助剤は、この接着層の上に設けられるインク受容層にひび割れが発生するのを防止するものであり、合成シリカ、天然シリカ、カオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、チタニア、アルミナ、ジルコニア、ゼオライト、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、ガラスなどの無機フィラーが用いられる。これらは単独で用いてもよいし、２種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、特に合成シリカが接着性、インク受容層のひび割れ防止の点で有利である。この（ａ 2 ）成分として使用される無機フィラーの粒径は、重量平均粒径で２．０〜１０．０μｍの範囲内で選ばれる。これより粒径が小さいと、インク受容層と接着層との接着性が低下するし、これよりも大きいと、画像の鮮明性が低下する。有機フィラーを用いると、インク受容層と接着層との接着性が不十分で、層間で剥離しやすいという欠点がある。また、この無機フィラーは、吸油量がフィラー１００ｇに対して、５０〜１５０ｍｌであるものが好ましい。
【００１３】
前記（ａ 1 ）成分と（ａ 2 ）成分との配合割合は、重量比で１０：１ないし２：３の範囲が好ましく、インク受容層（Ａ）の塗膜形成性及びインク受容層（Ｂ）との接着性の点から、特に１０：３ないし１：１の範囲が好ましい。
【００１４】
この接着層には、所望により、蛍光増白剤を含有させてもよい。この蛍光増白剤を含有させることにより記録面がより一層白色性を増し、印字部と非印字部とのコントラストが明確になり、鮮明な画像を得ることができる。蛍光増白剤の配合割合は、（ａ 1 ）成分と（ａ 2 ）成分との合計量に対し、通常５〜１００重量％、好ましくは１０〜５０重量％の範囲で選ばれる。
【００１５】
一方、インク受容層（Ｂ）は、（ｂ 1 ）バインダー、（ｂ 2 ）粗面化形成剤、（ｂ 3 ）架橋剤及び（ｂ 4 ）触媒を主成分とするものである。このインク受容層（Ｂ）に用いられる（ｂ 1 ）成分のバインダーとしては、前記した（ａ 1 ）成分と同じもの、すなわち水溶性や親水性の高分子化合物、例えば、デンプン、セルロース、タンニン、リグニン、アルギン酸やアラビヤゴムなどの多糖類、ゼラチンのような天然系高分子化合物、酢酸ビニル、エチレンオキシド、アクリル酸、アクリルアミド、無水マレイン酸、フタル酸などを構成成分とした重合体又は共重合体や、ポリエステル、ポリアミンのような合成高分子化合物の水溶性を示すものを挙げることができる。これらの中でもポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドンが、インク受容性、色再現性に優れるので好ましい。また、この（ｂ 1 ）バインダーは単独で用いても、２種以上を組み合わせて用いてもよい。
【００１６】
前記ポリビニルアルコールとしては、通常重合度が１０００以上、好ましくは１０００〜３０００の範囲のものが用いられる。この重合度が１０００未満の場合、被膜のインク乾燥性（インク吸収性）及び耐水性が不十分になる。また、このポリビニルアルコールとしては、けん化度が７５モル％以上のポリ酢酸ビニルの部分けん化物や完全けん化物、特にけん化度が７５〜９０モル％の部分けん化物が好ましい。けん化度が７５モル％未満のものではインク吸収速度が遅くなる。
【００１７】
さらに、前記ポリビニルピロリドンとしては、通常分子量４００００以上、好ましくは６０００００〜２８０００００の範囲のものが用いられる。この分子量が４００００未満のものでは、インクの吸収速度や受容性が不十分になり、その結果インクの乾燥性が低下する。
【００１８】
前記（ｂ 2 ）成分の粗面化形成剤は、合成シリカ、天然シリカ、カオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、チタニア、アルミナ、ジルコニア、ゼオライト、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、ガラスなどの粉末の無機フィラーの中から選ばれる。このインク受容層（Ｂ）に用いられる（ｂ 2 ）成分の粗面化形成剤の粒径は、重量平均粒径が１．５〜５μｍであることが必要である。この範囲より小さいとインク乾燥性、インク定着性、塗膜の接着性が不十分となるし、この範囲よりも大きいと画像の鮮明性が低下する。
【００１９】
また、前記（ｂ 2 ）成分の粗面化形成剤は、物性の異なる２種以上を組み合わせて用いてもよく、例えば、合成シリカの場合、表面を酸処理したものと、酸処理していないものとを組み合わせて用いることにより、より画像の再現性、色の発色性を向上させることができる。酸処理した合成シリカと処理していない合成シリカとの配合割合は、重量比で１：１ないし１：１０の範囲が好ましく、酸処理した合成シリカがこの範囲よりも少ないと液粘度が不安定になり塗布性が低下するし、この範囲より多いとインク乾燥性、インク定着性が低下し、またクラックが発生しやすくなる。
【００２０】
前記インク受容層（Ｂ）における（ｂ 1 ）成分のバインダーと（ｂ 2 ）成分の粗面化形成剤との配合割合は、重量比で２：３ないし１：３の範囲である。この範囲より（ｂ 2 ）成分の配合割合が少ないと、顔料系インクの吸収性、乾燥性が低くなるし、この範囲より多いと基材フィルムとの接着性が低下し、インク受容層が剥がれやすくなる。インク吸収性及び乾燥性と基材からのインク受容層の剥離を防止する点から、この（ｂ 1 ）成分のバインダーと（ｂ 2 ）成分の粗面化形成剤との好ましい配合割合は、１：２ないし１：３の範囲である。
【００２１】
本発明の記録フィルムにおける接着層（Ａ）及びインク受容層（Ｂ）には、（ａ 3 ）成分及び（ｂ 3 ）成分として、同じ架橋剤が含有される。この架橋剤としては、（ａ 1 ）成分及び（ｂ 1 ）成分のバインダーを架橋させるものであれば、特に制限はなく、公知のものの中から任意に選んで用いることができる。このようなものとしては、例えば、尿素、グリオキザール、イソバンなどが挙げられ、（ａ 1 ）成分及び（ｂ 1 ）成分のバインダーとしてポリビニルアルコールを用いる場合、尿素を用いることが望ましい。
【００２２】
この（ａ 3 ）成分及び（ｂ 3 ）成分の架橋剤は、インク受容層（Ｂ）又は接着層（Ａ）中のバインダー成分１００重量部に対して、通常３〜２０重量部、好ましくは５〜１５重量部の割合で用いられる。インク受容層（Ｂ）において、この量が５重量部未満ではインク受容層（Ｂ）が基材フィルムから剥がれることを十分に防止できない上、耐水性の向上効果及びクラックの防止効果も十分に発揮されないし、１５重量部を超えるとインク吸収性が低下する。
【００２３】
インク受容層（Ｂ）において、必須成分として用いられる（ｂ 4 ）成分の触媒は、前記架橋剤の反応を促進させるものであり、使用する架橋剤の種類により、従来公知の触媒の中から、適宜選択して用いられる。例えば、架橋剤が尿素である場合には、塩化アンモニウムが好適である。この触媒は、架橋剤に対し、通常２０〜１００重量％の割合で用いられる。
なお、これを前記接着層（Ａ）に添加すると、インク受容層（Ｂ）との間で融合せず、層間で剥離しやすくなる。また、接着層（Ａ）中の（ａ 3 ）成分は、インク受容層（Ｂ）中の（ｂ 4 ）成分と反応して架橋を形成し、所望の効果が発揮される。
【００２４】
本発明の記録フィルムにおける接着層（Ａ）は、前記（ａ 1 ）成分、（ａ 2 ）成分及び（ａ 3 ）成分を、それぞれ所定の割合で水性媒体に溶解又は分散させて、固形分濃度５〜１０重量％程度の塗工液を調製したのち、基材フィルム又は所望により設けられる下引き層の上に、常法に従って塗布、乾燥することにより設けることができる。また、インク受容層（Ｂ）は、前記（ａ 1 ）成分、（ｂ 2 ）成分、（ａ 3 ）成分及び（ｂ 4 ）成分を、それぞれ所定の割合で水性媒体に溶解又は分散させて、固形分濃度１５〜２５重量％程度の塗工液を調製したのち、前記接着層上に、常法に従って塗布、乾燥することにより設けることができる。この際、接着層及びインク受容層形成用各塗工液には、従来慣用されている各種添加剤、例えば界面活性剤、潤滑剤、安定剤、着色剤などを添加することができる。
上記接着層の厚さは、５〜１５μｍ程度であり、またインク受容層の厚さは、通常２０〜５０μｍ、好ましくは２５〜４０μｍの範囲である。
【００２５】
さらに、本発明において、接着層（Ａ）及びインク受容層（Ｂ）が基材フィルムの片面に設けられる場合、基材フィルムの裏面［インク受容層とは反対側の面］に、所望によりカール防止層を設けることができる。このカール防止層はバインダー、及び筆記性やプリンターでの搬送性を向上させるため所望により用いられるマット化剤により形成され、該バインダーとしては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などがあり、具体的にはアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニル系の各樹脂が挙げられる。また、マット化剤としては、例えばシリカ、ジルコニア、クレー、カオリン、アルミナ、チタニア、ゼオライト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、ガラスなどの無機粉体、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン／メラミン／ホルムアルデヒド縮合物などの合成樹脂粉体が挙げられる。このマット化剤の重量平均粒子径は０．１〜２０μｍ、好ましくは２〜１０μｍの範囲が望ましい。
このカール防止層の厚さは、カール防止性や良好な筆記性などが得られる点から、１〜１０μｍ、好ましくは３〜７μｍの範囲が有利である。さらに、該カール防止層には、従来添加剤として慣用されているもの、例えば界面活性剤、潤滑剤、安定剤、着色剤などを含有させることができる。
【００２６】
本発明の記録フィルムを看板用に供する場合には、基材フィルムとしてマットしたものを用い、かつ耐候性を良くするために、最後に防水層をラミネートするのが有利である。
【００２７】
【発明の効果】
本発明のインクジェット用記録フィルムは、水性インク、特に水性顔料インクの定着性、発色性、画像の鮮明性に優れ、しかも基材フィルムからインク受容層が剥がれることがないので、プリントアウトした画像の消失がなく、長期間にわたって認識可能な画像が得られ、さらに、表面に微細な凹凸を有するため、光の反射でプリントアウトした画像が見にくくなるということがなく、広告や看板などの分野に好適である。しかも、従来に比べ、広告や看板を簡単に、かつ安価に作成でき、特にインクジェットプリンター、インクジェットプロッターなどの水性インクによって描画を行う際に用いられる記録フィルムとして好適である。
【００２８】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【００２９】
なお、記録用フィルムの物性は次に示す方法に従って評価した。
（１）インク定着性
ＨＥＷＬＥＴＴ ＰＡＣＫＡＲＤ社製インクジェットプロッター（Ｄｅｓｉｇｎ Ｊｅｔ２５００ｃｐ）の黒（顔料）インクにて、幅４ｃｍ、長さ１５ｃｍの画像を記録し、１分おきにその記録線上を幅方向にプラスチック消しゴム［ＸＥＲＯＸ社製、スーパーイレーザーゼロ］で力強く擦り、インクの散り跡が発生しなくなるまでの時間を測定し、以下の基準に従って評価した。
○：３分未満
△：３分以上５分末満
×：５分以上
【００３０】
（２）画像の鮮明性
ＨＥＷＬＥＴＴ ＰＡＣＫＡＲＤ社製インクジェットプロッター（Ｄｅｓｉｇｎ Ｊｅｔ２５００ｃｐ）にて所定の画像を出力し、目視にて評価した。
○：にじみ、曇り、くすみのないもの
×：上記のいずれか一つに該当するもの
【００３１】
（３）インク受容層と基材フィルムとの接着性
インク受容層の画像部に、幅２ｃｍのセロテープを貼り付け、インク受容層に対して垂直方向に強く引っ張り、剥離の程度を目視にて判断した。
○：ほぼ剥離しない
×：画像が全て剥離する
【００３２】
（４）インク受容層の状態
インク受容層の状態を目視にて観察し、以下の基準により評価した。
○：ひび割れが見られない
×：ひび割れが見られる
【００３３】
実施例１
（１）接着層の形成
ポリビニルアルコール（重合度１００、けん化度７８．５〜８１．５モル％：ゴーセノールＫＨ−１７）４重量部、合成シリカ粉末２重量部（重量平均粒径６μｍ、吸油量９５ｍｌ／１００ｇ：富士シリシア社製）、尿素０．５重量部、エタノール１０重量部、蛍光増白剤１重量部、及び水８２．５重量部を混合して接着層形成塗工液を調製した。
厚さ１００μｍの易接着処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、前記塗工液をワイヤーバーにて塗布し、１３０℃で２分間加熱して、厚さ約１０μｍの接着層を形成させた。
【００３４】
（２）インク受容層形成塗工液
ポリビニルアルコール（重合度１７００、けん化度７８．５〜８１．５モル％）４．９重量部、重量平均粒径３．５μｍの酸処理された合成シリカ粉末１．２重量部、酸処理されていない合成シリカ（吸油量２１０ｍｌ／１００ｇ、重量平均粒径３．５μｍ：富士シリシア社製）１０．８重量部、尿素０．５重量部、２０％塩化アンモニウム水溶液０．７重量部、エタノール１７．５重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル１．９重量部、及び水６２．５重量部を混合してインク受容層形成塗工液を調製した。この塗工液をバーコーターにて、前記接着層上に塗布し、１３０℃で５分間加熱して、厚さ約３０μｍのインク受容層を形成させた。
このようにして作製した記録フィルムの物性を求めた。結果を表２に示す。
【００３５】
実施例２〜４
実施例１において、接着層形成塗工液及びインク受容層形成塗工液として、表１に示す組成のものを用いた以外は、実施例１と全く同様にして記録フィルムを作製し、その物性を求めた。結果を表２に示す。
【００３６】
比較例１
厚さ１００μｍのポリエステルフィルム上にメラミン樹脂（住友化学工業社製、スミテックスＭ−３）１０重量％、触媒(住友化学工業社製、スミテックスＡＣＸ）１重量％、エタノール８０重量％を水９重量％からなる塗布液を、乾燥時に０．１ｇ／ｍ2になるように塗布し、下引き層を設けた。
そして、ポリビニルアルコール（日本合成化学社製、ＫＨ−１７）５．０重量部、メラミン樹脂０．５重量部、カチオン性ポリアミド２重量部、重量平均粒径６μｍ及び１２μｍすなわち、いずれも５μｍよりも大きい粒径をもつシリカ粒子それぞれ６重量部を水に混合し、固形分濃度１７重量％の水性塗工液を調製した。この塗工液を、前記下引き層の上にワイヤーバーでコートし、１４０℃で４分間、ギヤオーブンで乾燥し、塗布量がｌ２ｇ／ｍ2となるようにし、インク受容層を形成させた。このようにして作製した記録フィルムの物性を表２に示す。
【００３７】
比較例２〜４
実施例１において、接着層形成塗工液及びインク受容層形成塗工液として、表１に示す組成のものを用いた以外は、実施例１と全く同様にして記録フィルムを作製し、その物性を求めた。結果を表２に示す。
【００３８】
【表１】
１）粒径３．５μｍ、吸油量９５ｍｌ／１００ｇ
２）重合度１７００、けん化度７８．５〜８１．５モル％
３）粒径３．５μｍ、吸油量２１０ｍｌ／１００ｇ
４）粒径３．５μｍ、吸油量２１０ｍｌ／１００ｇ、酸処理品
５）粒径６．０μｍ、吸油量９５ｍｌ／１００ｇ
６）粒径１２．０μｍ、吸油量１８０ｍｌ／１００ｇ
７）重合度１７００、けん化度７８．５〜８１．５モル％
【００３９】
【表２】
表２の結果から、本発明の記録フィルム（実施例１〜４）は、インク定着性、発色性に優れ、かつインク受容層に形成された画像が基材から剥がれることのないものであり、かつインク受容層にひび割れの発生しないものであることが分る。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention has good adhesion to the base film, is difficult to peel off, has an ink receiving layer that does not crack, and has excellent printing characteristics such as fixability of water-based pigment ink, color developability, and image sharpness, In addition, the present invention relates to an inkjet recording film in which an image printed out does not disappear.
[0002]
[Prior art]
Recently, as an output device from a computer, an ink jet printer has been widely used because there is almost no mechanical noise at the time of printout and the running cost associated with the printout is low. Since this inkjet printer can perform full-color printing at low cost, it is also used for personally creating color images, or for producing advertisements and billboards. Conventionally, inks used in ink jet printers are mostly dye-based inks, so they have low water resistance and weather resistance. When used outdoors, such as for advertisements and billboards, the ink may fade or images may be exposed to moisture or rain. And the image could not be recognized. In order to improve such a defect, it has been proposed to use a pigment-based ink as an ink for an ink jet printer. This pigment-based ink has good water resistance and weather resistance, so that even if it is printed out with an ink jet printer indoors and outdoors, there is little deterioration of the image due to fading or humidity in the room. There are advantages.
[0003]
By the way, as the water resistance and weather resistance of the ink improve in this way, particularly in applications such as advertisements and billboards, the weather resistance of the ink jet recording material is required, and the paper is made of a plastic film. Recording films in which an ink receiving layer made of a hydrophilic polymer substance is provided on the surface of a base film have come to be used.
[0004]
As the ink receiving layer provided on this base film, an ink receiving layer consisting of polyvinyl alcohol and polyvinyl pyrrolidone (Japanese Patent Publication No. 6-427) has been provided, and an ink receiving layer comprising at least two layers has been provided on the support. A material using a polyvinyl acetal resin layer as an outer layer and a water-soluble resin as an ink receiving layer under the outer layer is proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 5-262820). However, these inks have good ink drying properties and printing characteristics such as image reproducibility and color development when the ink is dye-based, but ink drying properties when the ink is pigment-based. In addition, the ink is not fixed on the ink receiving layer, and when it comes into contact with the image surface, there is a drawback that the image is peeled off, the ink flows, or bleeding occurs.
[0005]
To overcome these disadvantages, the water-soluble resin, a curing agent on a substrate, a cationic substance, and light transmittance of the particles provided with a recording layer consisting of those obtained by blending in a specific ratio for recording 50% Although a film (Japanese Patent Laid-Open No. 10-52969) has been proposed, it was formed in the recording layer because the blending ratio of the resin component and the particles was 1: 1 to 1: 2.5 in weight ratio. The disadvantage that the adhesiveness between the image portion and the substrate film is low and the image portion is peeled off from the substrate has not been sufficiently improved. In addition, since this uses a curing agent, there is a drawback in that the ink absorbability decreases and bleeding occurs.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention overcomes the disadvantages of such conventional inkjet recording films, has clear printability, has good fixability of water-based pigment ink, and does not lose the printed image. It was made for the purpose of providing a recording film.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive research to develop an ink jet recording film having the above-mentioned preferable properties, the present inventors have found that an adhesive layer and an ink receiving layer comprising a specific component are formed on at least one surface of the base film. It has been found that the adhesiveness between the ink receiving layer and the substrate film is improved by laminating sequentially, the ink receiving layer is hardly peeled off, and cracks are less likely to occur, and the present invention is completed based on this finding. It came to do.
[0008]
That is, the present invention provides (A) (a 1 ) at least one binder selected from water-soluble or hydrophilic polymer compounds, and (a 2 ) weight-average particle on at least one surface of the base film. Adhesion composed mainly of at least one coating film forming auxiliary selected from inorganic fillers having a diameter of 2.0 to 10.0 μm and a crosslinking agent selected from (a 3 ) urea, glyoxal and isoban Layer , and (B) (b 1 ) the same binder as the component (a 1 ), and (b 2 ) at least one roughened surface selected from inorganic fillers having a weight average particle size of 1.5 to 5 μm. (B 3 ) The same crosslinking agent as (a 3 ) component and (b 4 ) catalyst as main components, and the weight ratio of (b 1 ) component to (b 2 ) component is from 2: 3 to 1: An ink receiving layer in the range of 3 is sequentially laminated. A recording film for a recording medium is provided.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As the substrate film used in the inkjet recording film of the present invention, those conventionally used as a substrate for recording films can be used, and there is no particular limitation. As such a material, for example, polyethylene terephthalate, polyethylene, polypropylene, polyamide, polyvinylidene chloride, polyvinyl chloride and the like can be selected and used, among which polyethylene terephthalate is particularly preferable. It is. The thickness of this base film is usually in the range of 25 to 250 μm, preferably 50 to 100 μm. This film may be transparent or opaque. Further, for example, a colored film containing titanium oxide, calcium carbonate, aluminum oxide or the like may be used.
[0010]
In the recording film of the present invention, an adhesive layer is provided on one side or both sides of the base film. In order to improve the adhesion between the adhesive layer and the base film, the base film is bonded to the base film as desired. An undercoat layer may be provided between the layers. As the undercoat layer, polyurethane resin, polyester resin, acrylic resin, polyester urethane resin, or the like is usually used. The thickness of this undercoat layer is usually in the range of 0.5 to 1.5 μm.
[0011]
Next, the adhesive layer (A) in the recording film of the present invention is a layer mainly composed of ( a 1 ) a binder, ( a 2 ) a coating film forming auxiliary agent and ( a 3 ) a crosslinking agent. As the binder for the component a 1 ) and the crosslinking agent for the component ( a 3 ), the same materials as the binder (b 1 ) and the crosslinking agent (b 3 ) used for the ink receiving layer (B) are used.
[0012]
Wherein (a 2) component of the film-forming auxiliary agent is to prevent the cracking is generated in the ink-receiving layer provided on the adhesive layer, synthetic silica, natural silica, kaolin, talc, clay, Inorganic fillers such as calcium carbonate, titania, alumina, zirconia, zeolite, barium sulfate, magnesium hydroxide, calcium phosphate, and glass are used. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, synthetic silica is particularly advantageous in terms of adhesiveness and prevention of cracking of the ink receiving layer. The (a 2) the particle size of the inorganic filler used as the component is selected within the range of 2.0~10.0μm a weight average particle diameter. If the particle size is smaller than this, the adhesion between the ink receiving layer and the adhesive layer is lowered, and if larger than this, the sharpness of the image is lowered. When an organic filler is used, there is a drawback that the adhesion between the ink receiving layer and the adhesive layer is insufficient and the layers are easily peeled off . The inorganic filler preferably has an oil absorption of 50 to 150 ml with respect to 100 g of filler.
[0013]
The blending ratio of the component ( a 1 ) and the component ( a 2 ) is preferably in the range of 10: 1 to 2: 3 by weight, and the film-forming property of the ink receiving layer (A) and the ink receiving layer (B In particular, the range of 10: 3 to 1: 1 is preferable.
[0014]
If desired, this adhesive layer may contain a fluorescent brightening agent. By including this fluorescent whitening agent, the recording surface is further whitened, the contrast between the printed portion and the non-printed portion becomes clear, and a clear image can be obtained. The mixing ratio of the fluorescent whitening agent, relative to the total amount of (a 1) component and (a 2) component is usually 5 to 100 wt%, selected preferably in the range of 10 to 50 wt%.
[0015]
On the other hand, the ink receiving layer (B) is mainly composed of ( b 1 ) a binder, ( b 2 ) a roughening agent, ( b 3 ) a crosslinking agent and ( b 4 ) a catalyst. The binder of the component ( b 1 ) used in the ink receiving layer (B) is the same as the component (a 1 ) described above , that is, a water-soluble or hydrophilic polymer compound such as starch, cellulose, tannin, Polymers or copolymers comprising lignin, polysaccharides such as alginic acid and arabic gum, natural polymer compounds such as gelatin, vinyl acetate, ethylene oxide, acrylic acid, acrylamide, maleic anhydride, phthalic acid, and the like, Examples thereof include those showing the water solubility of synthetic polymer compounds such as polyester and polyamine. Among these, polyvinyl alcohol, modified polyvinyl alcohol, polyvinyl acetal, and polyvinyl pyrrolidone are preferable because of excellent ink receptivity and color reproducibility. Also, the (b 1) binder may be used singly or may be used in combination of two or more kinds.
[0016]
As the polyvinyl alcohol, those having a polymerization degree of usually 1000 or more, preferably 1000 to 3000 are used. When this degree of polymerization is less than 1000, the ink drying properties (ink absorbability) and water resistance of the coating are insufficient. The polyvinyl alcohol is preferably a partially saponified product or a completely saponified product of polyvinyl acetate having a saponification degree of 75 mol% or more, particularly a partial saponification product having a saponification degree of 75 to 90 mol%. When the degree of saponification is less than 75 mol%, the ink absorption rate becomes slow.
[0017]
Furthermore, as said polyvinylpyrrolidone, the thing of the molecular weight 40000 or more normally, Preferably the range of 600000-2800,000 is used. When the molecular weight is less than 40,000, the ink absorption rate and acceptability are insufficient, and as a result, the drying property of the ink is lowered.
[0018]
Wherein (b 2) roughening former component, synthetic silica, natural silica, kaolin, talc, clay, calcium carbonate, titania, alumina, zirconia, zeolite, barium sulfate, magnesium hydroxide, calcium phosphate, powders such as glass Selected from among inorganic fillers. The particle size of the roughening agent of the component (b 2 ) used in the ink receiving layer (B) needs to have a weight average particle size of 1.5 to 5 μm . If it is smaller than this range, the ink drying property, the ink fixing property, and the adhesiveness of the coating film become insufficient, and if it is larger than this range, the sharpness of the image is lowered .
[0019]
In addition, the surface-roughening agent of the component (b 2 ) may be used in combination of two or more kinds having different physical properties. For example, in the case of synthetic silica, the surface is acid-treated and not acid-treated. By using these in combination, the reproducibility of the image and the color development of the color can be improved. The blending ratio of the acid-treated synthetic silica and the untreated synthetic silica is preferably in the range of 1: 1 to 1:10 by weight, and the liquid viscosity is unstable if the acid-treated synthetic silica is less than this range. When the amount exceeds this range, the ink drying property and the ink fixing property are lowered, and cracks are liable to occur.
[0020]
In the ink-receiving layer (B) , the blending ratio of the ( b 1 ) component binder and the ( b 2 ) component roughening agent is in the range of 2: 3 to 1: 3 by weight. If the blending ratio of the component (b 2 ) is less than this range, the absorptivity and drying property of the pigment-based ink are lowered, and if it is more than this range, the adhesion to the substrate film is lowered and the ink receiving layer is peeled off. It becomes easy. From the viewpoint of preventing ink absorption and drying properties and peeling of the ink receiving layer from the substrate, the preferred blending ratio of the binder of component (b 1 ) and the roughening agent of component (b 2 ) is 1 : The range is 2 to 1: 3.
[0021]
The adhesive layer (A) and the ink receiving layer (B) in the recording film of the present invention contain the same crosslinking agent as the component (a 3 ) and the component (b 3 ) . The This crosslinking agent may be selectively used if (a 1) component and (b 1) intended to crosslink the components of the binder, not particularly limited, and any of those known in the art. As such, for example, urea, glyoxal, is like Isobam, (a 1) component and (b 1) When using a polyvinyl alcohol as a component of the binder, it is desirable to use urea.
[0022]
The crosslinking agent of the component (a 3 ) and the component (b 3 ) is usually 3 to 20 parts by weight, preferably 5 parts per 100 parts by weight of the binder component in the ink receiving layer (B) or the adhesive layer (A). Used at a ratio of ˜15 parts by weight. In the ink receiving layer (B) , if the amount is less than 5 parts by weight, the ink receiving layer (B) cannot be sufficiently prevented from peeling off from the base film, and the water resistance improving effect and crack preventing effect are also sufficiently exhibited. If the amount exceeds 15 parts by weight, the ink absorbability decreases.
[0023]
In the ink-receiving layer (B) , the catalyst of the component ( b 4 ) used as an essential component is for accelerating the reaction of the cross-linking agent. It is appropriately selected and used. For example, ammonium chloride is preferred when the cross-linking agent is urea. This catalyst is usually used in a proportion of 20 to 100% by weight based on the crosslinking agent.
When this is added to the adhesive layer (A) , it does not fuse with the ink receiving layer (B), and it becomes easy to peel off between the layers. In addition, the ( a 3 ) component in the adhesive layer (A) reacts with the ( b 4 ) component in the ink receiving layer (B) to form a crosslink, and a desired effect is exhibited.
[0024]
Adhesive layer in the recording film (A) of the present invention, wherein (a 1) component, (a 2) component and (a 3) components, respectively is dissolved or dispersed in an aqueous medium at a predetermined rate, solid concentration After preparing a coating solution of about 5 to 10% by weight, it can be provided by applying and drying on a base film or an undercoat layer provided if desired according to a conventional method. The ink-receiving layer (B), the (a 1) component, (b 2) component, the (a 3) component and (b 4) components, respectively is dissolved or dispersed in an aqueous medium at a predetermined ratio, After preparing a coating liquid having a solid content concentration of about 15 to 25% by weight, it can be provided on the adhesive layer by coating and drying in accordance with a conventional method. At this time, various conventionally used additives such as surfactants, lubricants, stabilizers, colorants and the like can be added to the coating liquids for forming the adhesive layer and the ink receiving layer.
The thickness of the adhesive layer is about 5 to 15 μm, and the thickness of the ink receiving layer is usually 20 to 50 μm, preferably 25 to 40 μm.
[0025]
Furthermore, in the present invention, when the adhesive layer (A) and the ink receiving layer (B) are provided on one side of the base film, the back surface of the base film (the side opposite to the ink receiving layer) may be curled as desired. A prevention layer can be provided. This anti-curl layer is formed of a binder and a matting agent that is optionally used to improve writing performance and transportability in a printer. Examples of the binder include thermoplastic resins, thermosetting resins, and photocurable resins. Specific examples include acrylic resins, urethane resins, polyester resins, and vinyl chloride resins. Examples of the matting agent include silica, zirconia, clay, kaolin, alumina, titania, zeolite, calcium carbonate, barium sulfate, magnesium hydroxide, calcium phosphate, glass and other inorganic powders, acrylic resins, urethane resins, Examples thereof include synthetic resin powders such as vinyl chloride resin, benzoguanamine resin, and benzoguanamine / melamine / formaldehyde condensate. The weight average particle diameter of the matting agent is 0.1 to 20 μm, preferably 2 to 10 μm.
The thickness of the anti-curl layer is advantageously in the range of 1 to 10 μm, preferably 3 to 7 μm, from the viewpoint of obtaining anti-curl properties and good writing properties. Further, the anti-curl layer may contain conventionally used additives such as surfactants, lubricants, stabilizers, colorants and the like.
[0026]
When the recording film of the present invention is used for a signboard, it is advantageous to use a matte base film and laminate a waterproof layer last in order to improve the weather resistance.
[0027]
【The invention's effect】
The ink jet recording film of the present invention is excellent in fixability, color developability and image sharpness of water-based inks, particularly water-based pigment inks, and the ink-receiving layer is not peeled off from the substrate film. An image that does not disappear and is recognizable over a long period of time is obtained, and furthermore, since it has fine irregularities on the surface, it is not difficult to see the image printed out by reflection of light, and it is suitable for fields such as advertisements and signboards It is. Moreover, it is possible to produce advertisements and billboards easily and inexpensively as compared with the prior art, and is particularly suitable as a recording film used when drawing with aqueous ink such as an ink jet printer or an ink jet plotter.
[0028]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited at all by these examples.
[0029]
The physical properties of the recording film were evaluated according to the following methods.
(1) Ink fixability A black (pigment) ink of an inkjet plotter (Design Jet 2500 cp) manufactured by HEWLETT PACKARD is used to record an image having a width of 4 cm and a length of 15 cm, and a plastic eraser on the recording line every other minute in the width direction. By rubbing vigorously with [XEROX, Super Eraser Zero], the time until ink splatter was not generated was measured and evaluated according to the following criteria.
○: Less than 3 minutes △: More than 3 minutes and less than 5 minutes ×: More than 5 minutes [0030]
(2) Image sharpness A predetermined image was output by an inkjet plotter (Design Jet 2500 cp) manufactured by HEWLETT PACKARD, and visually evaluated.
○: No blur, cloudy, dullness ×: Any one of the above [0031]
(3) Adhesiveness between the ink receiving layer and the substrate film A 2 cm wide tape is applied to the image area of the ink receiving layer, and the film is pulled strongly in the vertical direction with respect to the ink receiving layer, and the degree of peeling is visually determined. did.
○: Almost no peeling ×: All images peel off [0032]
(4) State of ink receiving layer The state of the ink receiving layer was visually observed and evaluated according to the following criteria.
○: No cracks are observed ×: Cracks are observed [0033]
Example 1
(1) Formation of adhesive layer 4 parts by weight of polyvinyl alcohol (degree of polymerization 100, degree of saponification 78.5 to 81.5 mol%: Gohsenol KH-17), 2 parts by weight of synthetic silica powder (weight average particle size 6 μm, oil absorption) 95 ml / 100 g: manufactured by Fuji Silysia), 0.5 parts by weight of urea, 10 parts by weight of ethanol, 1 part by weight of optical brightener, and 82.5 parts by weight of water were mixed to prepare an adhesive layer forming coating solution. .
The coating liquid was applied to one side of a polyethylene terephthalate film having a thickness of 100 μm and subjected to an easy adhesion treatment, and heated at 130 ° C. for 2 minutes to form an adhesive layer having a thickness of about 10 μm.
[0034]
(2) Ink-receiving layer-forming coating solution 4.9 parts by weight of polyvinyl alcohol (polymerization degree 1700, saponification degree 78.5 to 81.5 mol%), and acid-treated synthetic silica powder having a weight average particle diameter of 3.5 μm 1.2 parts by weight, synthetic silica not treated with acid (oil absorption 210 ml / 100 g, weight average particle size 3.5 μm: manufactured by Fuji Silysia) 10.8 parts by weight, urea 0.5 part by weight, 20% ammonium chloride An ink receiving layer-forming coating solution was prepared by mixing 0.7 parts by weight of an aqueous solution, 17.5 parts by weight of ethanol, 1.9 parts by weight of propylene glycol monomethyl ether, and 62.5 parts by weight of water. This coating solution was applied onto the adhesive layer with a bar coater and heated at 130 ° C. for 5 minutes to form an ink receiving layer having a thickness of about 30 μm.
The physical properties of the recording film thus prepared were determined. The results are shown in Table 2.
[0035]
Examples 2-4
In Example 1, a recording film was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except that the adhesive layer forming coating solution and the ink receiving layer forming coating solution having the compositions shown in Table 1 were used. Asked. The results are shown in Table 2.
[0036]
Comparative Example 1
On a 100 μm thick polyester film, 10% by weight of melamine resin (Sumitomo Chemical Co., Ltd., SMITEX M-3), 1% by weight of catalyst (Sumitomo Chemical Co., Ltd., SMITEX ACX), 80% ethanol by water 9 A coating solution consisting of% by weight was applied at a dryness of 0.1 g / m 2 to provide an undercoat layer.
And 5.0 parts by weight of polyvinyl alcohol (manufactured by Nippon Synthetic Chemical Co., Ltd., KH-17), 0.5 parts by weight of melamine resin, 2 parts by weight of cationic polyamide, weight average particle diameters 6 μm and 12 μm, that is, all are less than 5 μm. 6 parts by weight of each silica particle having a large particle size was mixed with water to prepare an aqueous coating solution having a solid concentration of 17% by weight. The coating solution was coated on the undercoat layer with a wire bar and dried in a gear oven at 140 ° C. for 4 minutes to form an ink receiving layer so that the coating amount was 12 g / m 2 . . Table 2 shows the physical properties of the recording film thus prepared.
[0037]
Comparative Examples 2-4
In Example 1, a recording film was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except that the adhesive layer forming coating solution and the ink receiving layer forming coating solution having the compositions shown in Table 1 were used. Asked. The results are shown in Table 2.
[0038]
[Table 1]
1) Particle size 3.5μm, oil absorption 95ml / 100g
2) Degree of polymerization 1700, degree of saponification 78.5-81.5 mol%
3) Particle size 3.5μm, oil absorption 210ml / 100g
4) Particle size 3.5 μm, oil absorption 210 ml / 100 g, acid-treated product 5) Particle size 6.0 μm, oil absorption 95 ml / 100 g
6) Particle size 12.0μm, oil absorption 180ml / 100g
7) Degree of polymerization 1700, degree of saponification 78.5-81.5 mol%
[0039]
[Table 2]
From the results of Table 2, the recording films of the present invention (Examples 1 to 4) are excellent in ink fixability and color developability, and the images formed on the ink receiving layer are not peeled off from the substrate. It can also be seen that the ink receiving layer does not crack.
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