JP3931821B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般家庭で使用するロースタ部を有する誘導加熱調理器に関し、特に、器体の外面温度を低減したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の誘導加熱調理器としては、高温になるロースタ加熱装置の前面開口部を除くロースタ加熱装置の外面に仕切り板を設け、仕切り板で2重遮蔽した箱体となし、遮蔽層である仕切り板に冷却風導入口を設け、前記冷却風導入口から導いた冷却風でロースタ加熱装置を冷却した後、器体背面外郭側から器体上面後部の排気口から排気されることにより、ロースタ加熱装置を冷却するようなものがあった。以下、図7、8を用いて説明する。
【0003】
図7は従来の誘導加熱調理器の分解斜視図、図8は同ロースタ加熱装置の斜視図である。図において、本体1の内部には加熱コイル2および3が配設され、さらに下方の略中央には本体1の内部を仕切り板4で仕切り、ロースタ加熱装置5を配したロースタ室6が設けられている。また、仕切り板4の両側には、右冷却装置7と左冷却装置8が配設されている。仕切り板4の前方には右前導入口9があり、右冷却装置7により冷却風が右前導入口9からロースタ加熱装置5側に流れ込み、ロースタ加熱装置5と本体1底面の間を前方から後方に流れ、排気口11から排気される甲冷却風路11が形成されている。
【0004】
また、冷却風が仕切り板4の後方に開口した右後導入口12からロースタ加熱装置5側に流れ込み、ロースタ加熱装置5の後面下方から上方に上昇して排気口10から排気される乙冷却風路13が形成されている。
【0005】
さらに、右冷却装置7により冷却風が右制御装置14の上方を通って仕切り板4の上面に沿って前方から後方に流れ、排気口10から排気される丙冷却風路15が形成されている。
【0006】
以上のように冷却風路を構成することで、バランスよくしかも全体的に効率よくロースタ加熱装置が冷却され、ロースタ加熱装置の冷却効率を向上させるとともに、加熱コイルや、制御装置の温度上昇が抑止されるというものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−190375号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年、誘導加熱調理器の普及に伴い、それを用いた調理範囲が拡大するにつれて、現在の火力では物足らずさらに大きな出力、例えば、20%程度出力を増加した誘導加熱調理器が要望されるようになってきた。しかしながら、誘導加熱調理器のように一般家庭の台所で使用されるよな機器では、台所の広さからその寸法が制約される。特に、流し台に組み込んで使用するような場合は、組み込みができるように寸法が規制されていた。そこで、現状の寸法を維持したまま出力を増加する事が考えられた。
【0009】
しかるに、従来の構成では、ロースタ加熱装置5の周囲を冷却する甲冷却風路11および、乙冷却風路13はロースタ加熱装置5の周囲を通過して高温になった後、排気口10に達する手前で本体1の外郭後面16に沿って流れるので、外郭後面16は高温の熱気に晒されることになる。したがって、寸法が規制されているため、従来の寸法および構成のままで出力を増加すると、その分排気の温度は高くなり外郭後面の温度も高くなる。そのため、使用時に誤って触れると火傷する危険性があるり、これを防ぐために外郭後面の温度を低減しなければならないという課題が生じてきた。
【0010】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ロースタ加熱装置後方に位置する本体外郭後面がロースタ加熱装置を冷却した高温排気に直接さらされないようにして、温度上昇の低減を図り安全性を向上した誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は本体内に設け出力制御部および冷却ファンを配する部位と内部隔壁により仕切られたロースタ部を備え、前記出力制御部を通った前記冷却ファンの送風する冷却風が前記ロースタ部の周囲を通り前記排気口に達する主冷却経路が形成される誘導加熱調理器であって、前記本体外郭後面を覆い前記本体外郭後面と前記ロースタ部後部との間を前記本体外郭後面側空間と前記ロースタ部側空間とに仕切る仕切り壁を設け、前記主冷却経路の冷却風は前記ロースタ部側空間を前記仕切り壁に沿って上昇し、前記内部隔壁に設けた導入口から前記本体外郭後面側空間に前記冷却ファンの送風圧で導かれた前記ロースタ部の周囲を通過しない冷却風は前記仕切り壁により覆われた前記本体外郭後面に設けられた開口から前記本体外に排出される構成とした。この構成により、ロースタを冷却した高温の排気が仕切り壁に沿って上昇し排気口より排気されるため、本体外郭後面は高温の排気に直接晒される事なく、しかも、高温となる仕切り壁との間には空間があるため熱伝導による熱伝達が抑えられ温度が上昇しにくくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、外郭を構成する本体と、前記本体の上面に設けたトッププレート、吸気口および排気口と、前記トッププレート下方に設け前記トッププレートに載置した鍋等の被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルの出力を制御する出力制御部と、前記本体内に設けた冷却ファンと、前記本体内に設け前記出力制御部および前記冷却ファンを配する部位と内部隔壁により仕切られたロースタ部とを備え、前記出力制御部を通った前記冷却ファンの送風する冷却風が前記ロースタ部の周囲を通り前記排気口に達する主冷却経路が形成される誘導加熱調理器であって、前記本体外郭後面を覆い前記本体外郭後面と前記ロースタ部後部との間を前記本体外郭後面側空間と前記ロースタ部側空間とに仕切る仕切り壁を設け、前記主冷却経路の冷却風は前記ロースタ部側空間を前記仕切り壁に沿って上昇し、前記内部隔壁に設けた導入口から前記本体外郭後面側空間に前記冷却ファンの送風圧で導かれた前記ロースタ部の周囲を通過しない冷却風は前記仕切り壁により覆われた前記本体外郭後面に設けられた開口から前記本体外に排出される構成とした。この構成により、ロースタ加熱装置を冷却した高温の排気が仕切り壁に沿って上昇し排気口より排気されるため、本体外郭後面は高温の排気に直接晒される事なく、しかも、高温となる仕切り壁との間には空間があるため熱伝導による熱伝達が抑えられ温度が上昇しにくくなる。したがって、本体外郭後面の温度を低減することができる。
【0013】
また、本体外郭後面に開口を設け、前記仕切り壁と前記本体外郭後面との間の空間に、前記ロースタ部の周囲を通過した熱気とは別の冷却風を通す通風路を設ける構成した。この構成により、排気口直前の通風経路である本体外郭が加熱室周囲を通過した高温熱気に晒されなくなり温度の低減を図ることができると共に、ひいては本体を設置するキッチン台の温度上昇も低減することができる。
【0014】
また、空間を仕切る壁の冷却ファン側に導入口を設け、前記冷却ファンからの冷却風が、前記導入口から前記仕切り壁と前記本体外郭後面との間の空間を通り、前記本体外郭後面の開口に至る通風路を形成する構成とした。この構成により、冷却ファンによる送風圧により導入口から、仕切り壁と本体後面外郭との空間を通り、本体外郭後面の開口に至る通風路が構成される。したがって、ロースタ加熱装置の高温排熱は仕切り壁で止められ、空間には、ロースタ加熱装置の高温排熱を排除した冷却風が流れ、ロースタ後方に位置する本体外郭後面の温度が低減するとともに、器体を設置するキッチン台の温度上昇も低減することができる。かつ、冷却ファンから排気口に至る排気経路は、前記通気路が新たに追加されるので排気抵抗は低減され、冷却ファンの能力低下を生じることなく実施することができる。
【0015】
請求項に記載の発明は、特に、請求項に記載の空間を、仕切り壁と本体外郭後面との間隔は導入口に近い方が広く、導入口から離れるにしたがって狭くなる構成としたことにより、導入口より導入された冷却風は空間の奥の方まで到達しやすくなるので、本体外郭後面の温度分布を小さくすることができる。
【0016】
請求項に記載の発明は、外郭を構成する本体と、前記本体の上面に設けたトッププレート、吸気口および排気口と、前記トッププレート下方に設け前記トッププレートに載置した鍋等の被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルの出力を制御する出力制御部と、前記本体内に設けた冷却ファンと、前記本体内に設け前記出力制御部および前記冷却ファンを配する部位と内部隔壁により仕切られたロースタ部とを備え、前記出力制御部を通った前記冷却ファンの送風する冷却風が前記ロースタ部の周囲を通り前記排気口に達する主冷却経路が形成される誘導加熱調理器であって、前記本体外郭後面を覆い前記本体外郭後面と前記ロースタ部後部との間を前記本体外郭後面側空間と前記ロースタ部側空間とに仕切る仕切り壁を設け、前記主冷却経路の冷却風は前記ロースタ部側空間を前記仕切り壁に沿って上昇し仕切り壁により覆われた本体外郭後面に上部開口と下部開口を設け、前記本体外郭後面空間に外気が前記下開口から流入し、前記上開口より流出する通風路を形成する構成した。この構成により、仕切り壁がロースタ加熱装置の高温排熱を受け止め、仕切り壁と本体外郭後面との間の空間には、本体外郭後面に設けた開口から自然対流で出入りする通風路が構成され、本体外郭後面温度の低減を図ることができる。
【0017】
請求項に記載の発明は、特に、請求項に記載の構成において、下部開口に空間内の自然対流を促進するための上向きの切起こしを設けた構成としたことにより、自然対流がより促進される。
【0020】
【実施例】
本発明の特徴は本体外郭後面の表面温度を低減するためにロースタ部と本体外郭後面との間に仕切り壁により空間を設けたことである。以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施例の説明にあたっては誘導加熱部を左右に有するいわゆる2口のコンロ部と魚などを焼くロースタ部を有する誘導加熱調理器の場合について説明する。
【0021】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における誘導加熱調理器の破断平面図、図2は同誘導加熱調理器の分解斜視図、図3は同誘導加熱調理器の要部拡大断面図、図4は同誘導加熱調理器の外観背面図である。
【0022】
図において、21は外郭を構成する本体、22は本体21の上面に設けたトッププレート、23はトッププレート22を保持するトップフレームであり、トップフレーム23の後部には吸気口24と排気口25とを設けている。26、27はトッププレート22下方に設けたは加熱コイルで、トッププレート22に載置した被加熱物を誘導加熱し加熱調理する。28は加熱コイル26、27の出力を制御する出力制御部である。29は冷却風を発生する冷却ファン、30は魚などを焼くロースタ加熱装置を有するロースタ部である。
【0023】
また、31はロースタ部30の後方に位置する本体外郭後面、32は本体外郭後面に設けられた開口である。33は本実施例の特徴である仕切り壁で、本体外郭後面31とロースタ部30との間に空間3を形成するように設けている。また、この空間33にはロースタ加熱装置を冷却して高温となった冷却風が回り込んでこないようにしている。35は内部隔壁で出力制御部および冷却ファンを配する部位とロースタ部とを仕切っており、その後部の本体外郭後面31の近くに冷却風を導入する導入口36を設けている。この構成において仕切り壁33の一端は本体21の側面に、他端は内部隔壁35の側面に夫々密接に取付けている。したがって、本実施例の空間34の構成は、その前後を仕切り壁33と本体外郭後面31とで、左右を本体の側面と内部隔壁とで、さらに上下は本体に設けられた上板と下板とで仕切られた構成となっている。これにより、導入口から導入された冷却風が開口32より排出するようにしている。
【0024】
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下、その動作作用を説明する。
【0025】
冷却ファン29は送風圧を発生するので本体21内部の圧力が高まり、本体21内に開口や通気経路があると、冷却ファン29からの冷却風をこれら開口や通気経路を通って本体外に排出する。したがって、内部隔壁35に設けた導入口36から、仕切り壁33と本体外郭後面31との間の空間34を経由し、本体外郭後面31の開口32に至る矢印で示す通風路Pを形成する。
【0026】
本体21内の主冷却経路は、図2に示すように、冷却ファン29から出力制御部28を通り、加熱コイル27を通過した後、本体21内左の通気孔からロースタ部30の左を通り、本体外郭後面31内面を通過して排気口25に達する流れである。これに加え、冷却ファン29から内部隔壁35の導入口36に入る流れが形成され、これが通風路Pを流れる経路となる。通風路Pには、ロースタ部30周囲を通過した熱気は流れず、温度上昇が比較的低い出力制御部28を通過した冷却風が供給されるので、ロースタ部30の後方に位置する本体外郭後面31の部分の温度は低減する。
【0027】
さらに、本体21の後方には誘導加熱調理器を設置するキッチン台の壁があるが、ここに当たる排熱温度が下がることに加え、排気口25から出る熱気を通風路Pから出る排気で押し上げるので、キッチン台の温度上昇も低減できる。かつ、冷却ファンから排気口に至る排気経路は、主冷却経路に加え通風路Pを通る冷却経路が補助的に追加されるので、冷却ファン29の排気抵抗は低減され、冷却ファン29の能力低下を生じることなく、したがって、冷却ファン29の能力を増加することなく温度の低下を図ることができる。
【0028】
なお、本体外郭後面31に設けた開口32は図4ではロースタ加熱装置に対応する部分のほぼ面に一様に設けているが、上部に行くにしたがって、開口の大きさを大きくすると冷却効率がよくなる。また、開口は上部のみまたは左上部としても良いが、これは機種により効率よく冷却できるように検討し、定めればよい。
【0029】
以下、具体的な実施例について述べる。
【0030】
2口の誘導加熱部と1つのロースタ部とを有する誘導加熱調理器で、消費電力を4000Wから4800Wに20%出力を増加した場合、従来の構成のまま出力を増加したとき本体外郭後面31の温度は85℃を超える場合があった。これは、電気用品安全法の別表第八の附表第四における「温度限度」に記載されている温度85℃を超えるものである。一方、本実施例の構成で空間34の間隔を10mmとして出力を20%増加したとき本体外郭後面31の温度は80℃であり前記規格を充分満足するものであった。このように本実施例の方法によれば、充分な冷却効果が得られるとともに、10mm程度の空間であれば器体内部で吸収することができるため器体の外形を大きくせずに実施できる。また、器体を大きくする必要があっても実質的には2〜3mm程度で済ますことができるため、器体の外形寸法を据え付けのための規制値以内に納めることができる。
【0031】
以上の説明では、空間34の間隔として10mmの場合について説明したが、寸法に余裕のある場合はさらに大きくしてもよいし、また、寸法に余裕のない場合は5mm程度にしても温度の低減効果はほとんど変わらない。間隔が5mmより狭くなると温度低減効果は急速に低下してくる。したがって、このような場合は新たにファンなどを取付け冷却風の風力を強くするなどの他の手段が必要となる。
【0032】
また、本実施例では本体外郭後面31と仕切り壁33とはほぼ平行に設けているが、内部隔壁35に設けた導入口36に近い部分の本体外郭後面31と仕切り壁33との間隔を広くし、導入口36より離れるにしたがって狭くなるようにすると、冷却風が奥のほうまで良く行き渡るようになり本体外郭後面31の後面の温度分布が小さくなり好ましい。
【0033】
なお、本実施例では空間を上下および周囲を囲んだ状態の場合について説明したがこれに限定されるものではなく、設計によっては周囲からロースタ加熱装置を冷却した冷却風がはいってくる恐れがあまりない場合や、制限温度に余裕があり周囲からまたは上下から冷却風の一部が漏出しても良い場合などは本実施例の構成にこだわる必要はない。要は設けた空間に冷却風が導入され本実施例の主旨である本体外郭後面が充分に冷却されるならば空間の構成はどのようであってもよい。
【0034】
また、空間への冷却風の導入は前記構成に限定されるものではなく、本実施例の主旨にかなう冷却風を導入することができるならば、どのような通風路を設けても良いのは勿論である。
【0035】
また、本実施例では空間に冷却風を導入する場合について述べたが、設計によっては、または出力の増加率が低い、例えば、10パーセント程度の場合、あるいは消費電力が低い場合で、本体外郭後面の温度をそれほど低減する必要のない場合は、冷却風を導入しない構成としても良い。この場合、構成が簡単になるためあまり価格を上げることなく本体外郭後面の温度を下げることができる。
【0036】
また、仕切り壁と本体外郭後面との間の空間に断熱材を挿入しても本体外郭後面の温度を低減することができる。断熱材の巾は空間の巾よりも小さくても良い。このとき生じた隙間に本実施例のように冷却風を流すようにすると温度低減効果は大きくなる。断熱材としてはガラス繊維やシリか繊維などのように耐熱性を有する繊維からなるものが好ましい。とくに、断熱材として真空断熱材を用いると効果が大きい。それは、真空断熱材を用いて他の断熱材を用いた場合と同程度の断熱を行う場合、断熱材の厚つみを減らすことができ空間の巾を小さくすることができるからであり、また、空間の巾を一定としたときは断熱材を挿入した後の隙間の巾が大きくなるため、冷却風を導入する方式を用いた場合冷却風を流しやすくなるためである。この他、断熱材として無機中空体を空間に充填する方法もある。
【0037】
また、仕切り壁の内側、すなわちロースタ加熱装置がある高温側の面に熱線反射層を設けると、ロースタ加熱装置からの輻射線が反射され仕切り壁の温度を抑えることになり、仕切り壁からの輻射温度を低くすることができる。同様に、本体外郭後面の仕切り壁に対する面に熱線反射層を設けると同様の理由により本体外郭後面の温度を低減することができる。
【0038】
また、空間に冷却風を流しても流さなくても温度低減効果は得られるが冷却風を流した方が効果的なのは勿論である。なお、熱線反射層としては種々あるが、仕切り壁あるいは本体外郭後面にアルミニウム箔をラミネートするか、あるいはアルミニウムを含有した塗装膜を設けるかするのが価格的に有利である。なお、熱線反射層は本体外郭後面と仕切り板の両方に設けても良いのは勿論である。
【0039】
また、従来の誘導加熱調理器では本体外郭後面の温度があまり問題にならず、かつ本体外郭後面は人目に触れにくいため板金をそのまま用いるのが一般的であった。しかるに、本発明のように本体外郭後面の温度を低減する必要があるときは本体外郭後面の外側に輻射層を設けると本体外郭後面からの輻射が多くなり、その温度を低減することができる。なお、輻射層としては塗装膜でもその効果を充分に発揮できる。
【0040】
なお、空間に断熱材を挿入したり、本体外郭後面や仕切り壁に熱線反射層を設けたり、あるいは本体外郭後面に輻射層を設けたりする手段は単独で用いても良いが組合わせて用いるとさらに温度低減効果が得られる。
【0041】
(実施例2)
図5は本発明の実施例2における誘導加熱調理器の要部断面図、図6は同誘導加熱調理器の他の例の要部断面図である。なお、本実施例の基本構成は実施例1と同じなので異なる点を中心に説明する。また、実施例1と同じ機能には同じ符号を付しその説明は省略する。
【0042】
本実施例が実施例1と異なる点は、実施例1が空間34に冷却風を導入するにあたって、冷却ファン29で発生した冷却風を内部隔壁35の導入口36より強制的に導入し冷却するのに対し、本実施例では内部隔壁35には導入口は設けず本体外郭後面31に設けた上下の開口により行われる自然対流により冷却する点である。
【0043】
図5において、仕切り壁33と本体外郭後面31との間に形成した空間34に下部開口37より浸入した外気は空間34を通って上部開口38より外部へ排出する。この自然対流の過程で仕切り壁33より熱を奪い仕切り壁33を冷却し輻射温度を低減すると共に、本体外郭後面31に外気が接触し冷却するのでその温度が上昇するのを抑制することができる。
【0044】
また、図6は下部開口37および上部開口38に切起こし39を設けたもので、これにより自然対流がより促進される。なお、上部開口38の切起こし39は下向けにしてもよく、また設けなくても良い。
【0045】
なお、上部開口38は空間34の頂部にも受けても良い。このとき外部への排気路も確保する必要がある。また、実施例1同様に空間に断熱材を挿入したり、熱反射層や輻射層を設けたり、あるいはこれらを組合わせて使用したりすることにより実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0046】
このように本実施例によれば簡単な構成により本体外郭後面の温度を低減することができる。
【0047】
以上、実施例1および2では誘導加熱調理器として2口の誘導加熱部と1つのロースタ部を有する誘導加熱調理器について述べたが、これに限定されるものではなく、2口の誘導加熱部と1口の輻射加熱部および1つのロースタ部を有する誘導加熱調理器であっても良いし、1つのロースタ部と他の1つまたは複数の加熱部とを有する誘導加熱調理器であってもよいのは勿論である。
【0048】
また、本実施例によれば、本体外郭後面と仕切り壁との間に空間を設け、この空間に冷却風を導入したり、断熱材を挿入したり、または熱反射層や輻射層を設けたり、並びにこれらを組合わせて使用することにより、本体外郭後面の温度を夫々の手段に応じて低減することができる。したがって、温度の低減割合は前記手段により異なるため、消費電力の大きさ、消費電力の増加率の割合、または必要とする低減温度などに基づいて定めたらよい。
【0049】
以上述べたように本実施例によれば簡単な構成で、外形寸法をほとんど大きくすることなく、本体外郭後面の温度を低減できるのでその実用的効果は大なるものがある。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、発明によれば、ロースタ加熱装置の後方に位置する本体外郭後面がロースタ加熱装置を冷却した高温排気に直接さらされず、本体外郭後面の温度上昇の低減をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における誘導加熱調理器の破断平面図
【図2】同誘導加熱調理器の分解斜視図
【図3】同誘導加熱調理器の要部拡大断面図
【図4】同誘導加熱調理器の外観背面図
【図5】本発明の実施例2における誘導加熱調理器の要部断面図
【図6】同誘導加熱調理器の他の例の要部断面図
【図7】従来の誘導加熱調理器の分解斜視図
【図8】ロースタ加熱装置の斜視図
【符号の説明】
21 本体
22 トッププレート
24 吸気口
25 排気口
26、27 加熱コイル
28 出力制御部
29 冷却ファン
30 ロースタ部
31 本体外郭後面
32 開口
33 仕切り壁
34 空間
36 導入口
37 下部開口(開口)
38 上部開口(開口)

Claims (4)

  1. 外郭を構成する本体と、前記本体の上面に設けたトッププレート、吸気口および排気口と、前記トッププレート下方に設け前記トッププレートに載置した鍋等の被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルの出力を制御する出力制御部と、前記本体内に設けた冷却ファンと、前記本体内に設け前記出力制御部および前記冷却ファンを配する部位と内部隔壁により仕切られたロースタ部とを備え、前記出力制御部を通った前記冷却ファンの送風する冷却風が前記ロースタ部の周囲を通り前記排気口に達する主冷却経路が形成される誘導加熱調理器であって、前記本体外郭後面を覆い前記本体外郭後面と前記ロースタ部後部との間を前記本体外郭後面側空間と前記ロースタ部側空間とに仕切る仕切り壁を設け、前記主冷却経路の冷却風は前記ロースタ部側空間を前記仕切り壁に沿って上昇し、前記内部隔壁に設けた導入口から前記本体外郭後面側空間に前記冷却ファンの送風圧で導かれた前記ロースタ部の周囲を通過しない冷却風は前記仕切り壁により覆われた前記本体外郭後面に設けられた開口から前記本体外に排出される構成とした誘導加熱調理器。
  2. 仕切り壁と本体外郭後面との間隔は導入口に近い方が広く、前記導入口から離れるにしたがって狭くなる構成とした請求項記載の誘導加熱調理器。
  3. 外郭を構成する本体と、前記本体の上面に設けたトッププレート、吸気口および排気口と、前記トッププレート下方に設け前記トッププレートに載置した鍋等の被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルの出力を制御する出力制御部と、前記本体内に設けた冷却ファンと、前記本体内に設け前記出力制御部および前記冷却ファンを配する部位と内部隔壁により仕切られたロースタ部とを備え、前記出力制御部を通った前記冷却ファンの送風する冷却風が前記ロースタ部の周囲を通り前記排気口に達する主冷却経路が形成される誘導加熱調理器であって、前記本体外郭後面を覆い前記本体外郭後面と前記ロースタ部後部との間を前記本体外郭後面側空間と前記ロースタ部側空間とに仕切る仕切り壁を設け、前記主冷却経路の冷却風は前記ロースタ部側空間を前記仕切り壁に沿って上昇し、前記仕切り壁により覆われた前記本体外郭後面に上部開口と下部開口を設け、前記本体外郭後面空間に外気が前記下開口から流入し、前記上開口より流出する通風路を形成する構成とした誘導加熱調理器。
  4. 下部開口に空間内の自然対流を促進するための上向きの切起こしを設けた請求項3に記載の誘導加熱調理器。
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