JP3930967B2 - 使い捨て紙おむつ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い捨て紙おむつに係り、特に片側あたり２つのバリヤーカフスを有する使い捨て紙おむつに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の使い捨て紙おむつにおいては、現状においては、パンツ型紙おむつ（一般的に胴開口部および左右一対の脚開口部を形成するために、前身頃と後身頃との両側縁部をたとえば超音波溶着などにより接合したもの）と、テープファスナー式紙おむつ（商品として前身頃と後身頃とが分離した状態とされ、使用時において予め後身頃の両側に取り付けられたテープファスナーを前身頃の前面に止着するもの）とに大別される。
【０００３】
いずれにしても、透液性シートと不透液性シートとの間に綿状パルプを主体とする吸収体が介在され、この吸収体を透液性シートと不透液性シートとで覆っている。
【０００４】
他方、近年、特に軟便の横漏れ対策としてバリヤーカフスを有する紙おむつが汎用されている。この構造について、単に内向きの単一バリヤーカフスに代わって、多くの提案がなされおり、その例として、特開昭６４−６８５０３９号、特開平５−３１７３６２号、特開平７−２７５２４号、特開平９−２４０６３号公報などに示されたものがある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭６４−６８５０３９号および特開平９−２４０６３号公報のものは、２重バリヤーカフスを構成することにより、内側のバリヤーカフスで漏れを防止できなかったものを、外側のバリヤーカフスで阻止することにより、横漏れ防止効果を高めたものである。
【０００６】
しかし、これらのものでは、内側のバリヤーカフスが内向き（製品の長手方向中央線に向かう方向）であるために、両内側バリヤーカフスの自由端部間の離間距離が短くならざるを得ない。その結果、両内側バリヤーカフスの自由端部間の離間部からの尿および軟便を受け止める幅（ポケット幅）が小さくなりがちである。
【０００７】
そこで、前記離間距離を長くしようとすれば、内側バリヤーカフスの起立縁を幅方向外方に位置させる必要がある。しかし、この場合には、通常、吸収体の上方から離れたフラップ部に内側バリヤーカフスの起立縁を位置決めすることが必要となり、吸収体側縁と起立縁との間に達した尿が吸収体に速やかに吸収され難いこととなる。しかも、脚回り部分における製品の幅を長くする必要があり、特にパンツ型紙おむつにおいて脚を通し難く、また、股下部分において余分長となり、フィット性の低下を招く。
【０００８】
他方、内側バリヤーカフスの長さをそれぞれ短くすることにより、前記離間距離を長く取ることも可能ではあるものの、反対に、バリヤーカフスとして必要な起立高さを確保できず、尿または軟便の横漏れの原因となる。
【０００９】
したがって、本発明の主たる課題は、ポケット幅を十分に長くでき、製品の股間部幅を短くすることができ、もって、装着の容易性およびフィット性を高め、しかも、十分な起立高さでの二重バリヤーカフス構造によって、横漏れを確実に防止できる紙おむつ構造を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明の請求項１記載の発明は、吸収体が、透液性シートと不透液性シートとの間に設けられ、製品の使用面側の両側の少なくとも脚回り部分において、長手方向に沿う起立バリヤーカフスを有する紙おむつにおいて、
前記吸収体は、脚回り相当位置における両側縁が内方に括れた括れ部分を有する吸収要素と、吸収要素の上面及び非括れ部分側縁を超えて両外側方に延在する上フラップ部を有する上層クレープ紙と、吸収要素の下面、非括れ部分側縁を超えて両外側方に延在する下フラップ部、及びその延在端から折り返され前記上フラップ部上に重ね合わされる折り返し部を有する下層クレープ紙とを備え、
前記バリヤーカフスは、片側あたり、幅方向内側の第１バリヤーカフスと幅方向外側の第２バリヤーカフスとの２つのバリヤーカフスを有し、
これら第１バリヤーカフス及び第２バリヤーカフスは、製品の使用面側においてそれぞれ起立縁を有し、自由端部に弾性伸縮部材を有し、各起立縁から内側に延び、前記自由端部との中間もしくは中間部より先端側において外側にそれぞれ折り返され、前記自由端部が幅方向外方に延びているとともに、内折り部分の前後端部、ならびに外折り部分の前後端部が製品に対して固定され、これらの固定部分間が製品に対して非固定とされ、装着時における起立自由部分とされ、
前記第１バリヤーカフスの起立縁に対して第２バリヤーカフスの起立縁は幅方向外側に位置し、それら起立縁はともに前記吸収体の上方に位置しているとともに括れ部分又は括れ部分よりも幅方向外側に位置している、
ことを特徴とする使い捨て紙おむつである。
【００１１】
請求項２記載の発明は、前見頃と後見頃との両側縁部が接合されて胴開口部および左右一対の脚開口部が形成され、側縁の接合部がおむつ中央線に対して非平行であって、脚開口部側ほどおむつ外方に位置している、請求項１記載の使い捨ておむつである。
【００１２】
請求項３記載の発明は、外形シートと、この外形シート内面に固定され、股間部を中心として前後方向に延在する吸収主体とを有し、
前記第１バリヤーカフス及び第２バリヤーカフスが、不透液性シートまたは撥水性シートから形成され、
それらのシートの側部が、前記吸収主体の裏面側および側縁を回り込んで、吸収主体の表面に固定されている、請求項１又は２記載の使い捨ておむつである。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示す実施の形態によってさらに詳説する。
（全体構造例）
図１は本発明に係るパンツ型おむつ例Ｐの展開状態を示し、図２は製品状態のパンツ型おむつＰの正面を示し、図３はその側面を示している。すなわち、本例の紙おむつＰは、外形シート１と、この外形シート１内面に固定され、股間部４を中心として前後方向に延在する吸収主体１０とで構成されている。
【００１４】
なお、これらの各図において、バリヤーカフスを図示しておらず、バリヤーカフスを有する最終製品のパンツ型おむつ例Ｐの展開状態は図４に示している。したがって、バリヤーカフスを除いた形態で、全体構造を説明し、後に図４以降の図面を参照しながらバリヤーカフスを有する形態について説明する。
【００１５】
図１と図２および図３との関係から判るように、前身頃Ｆと後身頃Ｂとの両側縁部を接合することにより、胴開口部ＷＯおよび左右一対の脚開口部ＬＯを形成し、これらの脚開口部ＬＯ，ＬＯにおいて、その開口を収縮させるように、図示の形態においては複数本の弾性糸Ｇ１…，Ｇ２…からなる脚回り弾性部材を設けたものである。接合部３０の形態については、後に詳述する。２０は腰回りのフィット性を高めるための腰回り弾性部材、２１は胴回りのフィット性を高め、尿の前後漏れを防止するための胴回り弾性部材である。なお、図２および図３において、腰回り弾性部材２０については図示していない。
【００１６】
外形シート１は複数枚の不織布を積層固定してなり、それらの間に、前身頃Ｆの左腰脇部２Ｌから前身頃Ｆの左脚回り部３Ｌ、股間部４、前身頃Ｆの右脚回り部３Ｒを経て前身頃Ｆの右腰脇部２Ｒまで連続するように複数本の弾性糸Ｇ１…が固定されるとともに、後身頃Ｂの左腰脇部５Ｌから後身頃Ｂの左脚回り部６Ｌ、股間部４、後身頃Ｂの右脚回り部６Ｒを経て後身頃Ｂの右腰脇部５Ｒまで連続するように複数本の弾性糸Ｇ２…が固定されたものである。図２および図３に示すように、これら複数本の弾性糸Ｇ１…，Ｇ２…により左脚回り部３Ｌ，６Ｌおよび右脚回り部３Ｒ，６Ｒのそれぞれに脚回りギャザー７，７が形成される。なおＣは、各脚回り部の中央領域を示している。
【００１７】
吸収主体１０は、たとえば、不織布などからなり着用者の肌に直接触れる透液性トップシート１１と、ポリエチレンなどのプラスチックフィルムや撥水処理を施した不織布などからなる不透液性バックシート１２との間に、綿状パルプを主体とする吸収要素１３を内包するクレープ紙１４を有する吸収体ＡＢを挟み込み、透液性トップシート１１と不透液性バックシート１２とで形成される吸収体ＡＢが存在しない周縁部分を例えばホットメルト接着剤等により接着して一体化して、吸収体ＡＢを位置決めしたものとして形成することができる。
【００１８】
そして、本例の紙おむつＰでは、前身頃Ｆ側の複数本の弾性糸Ｇ１…は、前身頃Ｆの左腰脇部２Ｌ、股間部４および前身頃Ｆの右腰脇部２Ｒにおいては束ねられた状態で外形シート１に固定され、その他の部分すなわち前身頃Ｆの左脚回り部３Ｌおよび前身頃Ｆの右脚回り部３Ｒでは相互に間隔を開けて外形シート１に固定されている。
【００１９】
また、後身頃Ｂ側の複数本の弾性糸Ｇ２…は、後身頃Ｂの左腰脇部５Ｌ、股間部４および後身頃Ｂの右腰脇部５Ｒの各部においては束ねられた状態で外形シート１に固定され、その他の部分すなわち後身頃Ｂの左脚回り部６Ｌおよび後身頃Ｂの右脚回り部６Ｒでは相互に間隔を開けて外形シート１に固定されている。なお、図示例では、前身頃Ｆ側に固定した複数本の弾性糸Ｇ１…および後身頃Ｂ側に固定した複数本の弾性糸Ｇ２…の両方が、股間部４において１本に束ねられている。
【００２０】
したがって、本例の紙おむつ１では、各複数本の弾性糸Ｇ１…，Ｇ２…の配設間隔は脚回り部３Ｌ，３Ｒ，６Ｌ，６Ｒで最も広く、股間部４および腰脇部２Ｌ，２Ｒ，５Ｌ，５Ｒで最も狭くなっている。
【００２１】
このように弾性糸を配設することで、複数本の弾性糸Ｇ１…，Ｇ２…を束ねて固定した部位、すなわち股間部４および腰脇部２Ｌ，２Ｒ，５Ｌ，５Ｒの収縮力が弱まる。その結果、吸収主体１０の幅方向の収縮が小さくなるとともに、被着者の腰脇に締付け跡が付きにくくなる。また本例では、脚回り部３Ｌ，３Ｒ，６Ｌ，６Ｒでは、複数の弾性糸Ｇ１…，Ｇ２…は相互に間隔を開けて外形シート１に固定されているので、当該部分の収縮力は股間部４や腰脇部２Ｌ，２Ｒ，５Ｌ，５Ｒと比べて強い。また、この脚回り部３Ｌ，３Ｒ，６Ｌ，６Ｒはより幅方向に広い面で被着者の股間に接する。よって、股間の付け根に対するフィット性が良好であり、締付け跡が付きにくいとともに横漏れ防止効果にも優れる。
【００２２】
他方、前記の弾性部材または弾性糸としては、適宜の太さおよび断面形状を有する天然ゴム糸や合成ゴム糸を使用できる。弾性糸の本数も、複数であれば図示例のように３本である必要はない。
【００２３】
また、上記例では前身頃Ｆ側に固定した複数本の弾性糸Ｇ１…および後身頃Ｂ側に固定した複数本の弾性糸Ｇ２…の両方が、股間部４において１本に束ねられているが、これに限定されない。すなわち、前身頃Ｆ側に固定した複数本の弾性糸と後身頃Ｂ側に固定した複数本の弾性糸とを、股間部においてそれぞれ別々に束ねることができる。
【００２４】
他方、本例における前身頃Ｆと後身頃Ｂとの両側縁部の実質的に長手方向全体を接合した接合部は、図１および図２に明示してあるように、その接合部３０がおむつ中央線に対して非平行で、脚開口部ＬＯ側ほどおむつ外方に位置させてあり、これにより脚を入れ易くしてある。
【００２５】
（吸収体の形態について）
さて、本発明に係る製品紙おむつの代表例の展開状態が図４に示されており、図５に吸収体の例が、図６にバリヤーカフスと吸収体との関係が示されている。
【００２６】
まず、図５を参照して吸収体について説明すると、脚回り相当位置における両側縁が内方に括れた括れ部分１３ａを有する、綿状パルプを主体とする吸収要素１３と、この吸収要素１３を内包するクレープ紙１４Ａ，１４Ｂとを有して吸収体ＡＢが構成されている。この吸収体ＡＢは前述のように、透液性トップシート１１と不透液性バックシート１２との間に設けられているが、図５には図示されていない。
【００２７】
前記クレープ紙は、図５が特に参照されるように、吸収要素１３の上面、および非括れ部分側縁を超えて両外側方に延在する上フラップ部を有する上層クレープ紙１４Ａと、吸収要素１３の下面、非括れ部分側縁を超えて両外側方に延在する下フラップ部、およびその延在端から折り返され前記上フラップ部に重ね合わされる折り返し部を有する下層クレープ紙１４Ｂとを備えている。
【００２８】
かかる吸収体形態を採る利点は次のとおりである。すなわち、第１に、吸収要素１３とは上層および下層クレープ紙１４Ａ，１４Ｂにより包み込まれているために、吸収要素１３が少なくとも幅方向外側にはみ出さない。
【００２９】
第２に、吸収要素１３の幅を狭くしたとしても、上層および下層クレープ紙１４Ａ，１４Ｂが存在する幅領域においては尿の吸収性が確保される。しかるに、括れ部分１３ａの外方の上層および下層クレープ紙１４Ａ，１４Ｂのみが存在する部分においては、剛性がなく易変形性を示すので、紙おむつの装着に際して脚を通すとき、その部分が容易に変形して簡単に脚を入れることができる。
【００３０】
反対に、吸収要素１３に括れ部分１３ａを有することで、装着した後において、脚の動きの自由度が大きく、脚回りにおいて良好なフィット性を示す。
【００３１】
第３に、バリヤーカフスを有する形態例を示す図４に示されているように、不透液性シートまたは撥水性シートからなる、バリヤーシートおよびその自由端部に設けた弾性伸縮部材によりバリヤーカフスを構成するようにするとき、そのバリヤーカフスの起立縁を括れ部分１３ａに位置、またはさらに外方の非括れ部分に位置決めすると、少なくとも括れ部分１３ａが、軟便の一時的なポケットとなり、その尿分を上層および下層クレープ紙１４Ａ，１４Ｂのうち、主に上層クレープ紙１４Ａが拡散させるように作用し、幅方向中間または長手方向に拡散した尿はやがて吸収要素１３に吸収されるようになる。
【００３２】
したがって、バリヤーカフスの起立縁を吸収要素１３の幅内に位置させる必要はないから、バリヤーカフスの起立縁をより外方に位置させることができ、その結果、両側のバリヤーカフスの自由端部の離間間隔を拡げることができ、もって着用者の過度の幅方向の動きがあったとしても、尿および軟便を確実に捕捉できる。
【００３３】
（バリヤーカフスについて）
図４および図６に明示されているように、本発明の要素としての、製品の使用面側の両側の少なくとも脚回り部分において、長手方向に沿う起立バリヤーカフスは、片側あたり、幅方向内側の第１バリヤーカフス４０と幅方向外側の第２バリヤーカフス５０との２つのバリヤーカフスを有し、これらのバリヤーカフスは、製品の使用面側において起立縁４１，５１を有し、自由端部に弾性伸縮部材４２，５２を有している。
【００３４】
そして、第１バリヤーカフス４０の起立縁４１に対して第２バリヤーカフス５０の起立縁５１は幅方向外側に位置し、かつ、実施の形態においては、吸収主体１０の上方に位置している。
【００３５】
これら第１バリヤーカフス４０および第２バリヤーカフス５０は、前記各起立縁４１，５１から内側に延び、前記自由端部との中間もしくは中間部より先端側において外側にそれぞれ折り返され、折り返し部４３，５３を境として、前記自由端部が幅方向外方に延びている。
【００３６】
第１バリヤーカフス４０および第２バリヤーカフス５０は不透液性シートまたは撥水性シートから形成され、これを吸収主体１０に対して固定するために、そのシートの側部は、図６に示されているように、吸収主体１０の裏面側および側縁を回り込んで、吸収主体１０の表面にホットメルト接着剤により全体が固定されている。表面側の固定位置が幅方向に関して中央側であるか外側であるかにより、起立縁４１，５１位置を異ならせている。
【００３７】
第１バリヤーカフス４０および第２バリヤーカフス５０は、前後端部を製品に固定して、長手方向中間を１本または複数本の糸ゴムなどからなる弾性伸縮部材４２，５２の収縮力により、着用者に対して起立させるための自由端部とするために、第１バリヤーカフス４０および第２バリヤーカフス５０の、内折り部分の前後端部、ならびに外折り部分の前後端部が製品に対してホットメルト接着剤などにより固定され、これらの固定部分間が製品に対して非固定とされ、装着時における起立自由部分とされている。
【００３８】
図６の上図の左側には、第１バリヤーカフス４０について、側部および内折り部分の前後端部についてのホットメルト接着剤による製品（実施の形態においては透液性トップシート１１）に対する固定領域４４をハッチングをもって図示してある。また、図６の上図の右側には、第２バリヤーカフス５０について、側部および前後端部についてのホットメルト接着剤による製品（実施の形態においては透液性トップシート１１）に対する固定領域５４をハッチングをもって図示してある。
【００３９】
また、外折り部分の前後端部は、それぞれ弾性伸縮部材４２，５２を製品に対して（実施の形態においては内折り部分に対して）ホットメルト接着剤により固定領域４５，５５において固定して、自由端部を外側方向に向いた状態で起立させるためである。
【００４０】
かかる形態においては、図６の下図に示すように、製品が前身頃と後身頃に舟形に湾曲することと、弾性伸縮部材４２，５２の収縮力が作用して、第１バリヤーカフス４０および第２バリヤーカフス５０が起立する。
【００４１】
この場合、第１バリヤーカフス４０および第２バリヤーカフス５０の内折り部分の前後端部は、固定領域４４，５４により固定されているために、内向き状態のまま起立し、外折り部分については、ホットメルト接着剤により固定領域４５，５５が折り返し部４３，５３より幅方向外側にあるので、外向き状態のまま起立する。
【００４２】
したがって、前述のポケット幅ＰＷ（第１バリヤーカフス４０，４０の自由遠端部間の幅）は大きくできる。したがって、この大きいポケット幅ＰＷをもって尿および軟便を取り込むことができる。
【００４３】
取り込まれた尿または軟便の水分は、確実に吸収主体１０内に導くことができるので、そのまま迅速に吸収させることができる。
【００４４】
バリヤーカフスが二重構造であるために、さらに、起立高さを十分に高くできるので、横漏れが殆ど生じないようになる。第１バリヤーカフス４０と第２バリヤーカフス５０との自由遠端部間の幅を大きくしても、構造的になんら支障がなく、二重バリヤー効果がきわめて高くなる。
【００４５】
製品の幅に対して、ポケット幅ＰＷを大きくすることができることは、逆に製品の股間部の幅を短くできることである。したがって、装着の容易性（特にパンツ型紙おむつの場合）およびフィット性を高めることができる。
【００４６】
（その他）
本発明の形態は、パンツ型紙おむつに限定されることなく、図７に示すように、テープファスナー式紙おむつにおいても適用される。
【００４７】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、ポケット幅を十分に長くでき、製品の股間部幅を短くすることができ、もって、装着の容易性およびフィット性を高め、しかも、十分な起立高さでの二重バリヤーカフス構造によって、横漏れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係るパンツ型おむつの展開図である。
【図２】 本発明に係るパンツ型おむつの未着用状態の正面図である。
【図３】 その側面図である。
【図４】 最終製品としての本発明に係るパンツ型おむつの展開図である。
【図５】 吸収体の形態を示すもので、（Ａ）は平面図、（Ｂ）はそのＢ−Ｂ線矢視図である。
【図６】 本発明のバリヤーカフスと吸収主体との関係を示すもので、上部分は平面状態で、下部分はその横断面状態で示してある。
【図７】 テープファスナー式紙おむつの形態例の展開図である。
【符号の説明】
Ｐ…パンツ型おむつ、１…外形シート、１０…吸収主体、１１…透液性トップシート、１２…不透液性バックシート、１３…吸収要素、１３ａ…括れ部分、１４Ａ…上層クレープ紙、１４Ｂ…下層クレープ紙、３０…接合部、４０…第１バリヤーカフス、５０…第２バリヤーカフス、４２，５２…弾性伸縮部材。

Claims (3)

1. 吸収体が、透液性シートと不透液性シートとの間に設けられ、製品の使用面側の両側の少なくとも脚回り部分において、長手方向に沿う起立バリヤーカフスを有する紙おむつにおいて、
   前記吸収体は、脚回り相当位置における両側縁が内方に括れた括れ部分を有する吸収要素と、吸収要素の上面及び非括れ部分側縁を超えて両外側方に延在する上フラップ部を有する上層クレープ紙と、吸収要素の下面、非括れ部分側縁を超えて両外側方に延在する下フラップ部、及びその延在端から折り返され前記上フラップ部上に重ね合わされる折り返し部を有する下層クレープ紙とを備え、
   前記バリヤーカフスは、片側あたり、幅方向内側の第１バリヤーカフスと幅方向外側の第２バリヤーカフスとの２つのバリヤーカフスを有し、
   これら第１バリヤーカフス及び第２バリヤーカフスは、製品の使用面側においてそれぞれ起立縁を有し、自由端部に弾性伸縮部材を有し、各起立縁から内側に延び、前記自由端部との中間もしくは中間部より先端側において外側にそれぞれ折り返され、前記自由端部が幅方向外方に延びているとともに、内折り部分の前後端部、ならびに外折り部分の前後端部が製品に対して固定され、これらの固定部分間が製品に対して非固定とされ、装着時における起立自由部分とされ、
   前記第１バリヤーカフスの起立縁に対して第２バリヤーカフスの起立縁は幅方向外側に位置し、それら起立縁はともに前記吸収体の上方に位置しているとともに括れ部分又は括れ部分よりも幅方向外側に位置している、
   ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。
2. 前見頃と後見頃との両側縁部が接合されて胴開口部および左右一対の脚開口部が形成され、側縁の接合部がおむつ中央線に対して非平行であって、脚開口部側ほどおむつ外方に位置している、請求項１記載の使い捨ておむつ。
3. 外形シートと、この外形シート内面に固定され、股間部を中心として前後方向に延在する吸収主体とを有し、
   前記第１バリヤーカフス及び第２バリヤーカフスが、不透液性シートまたは撥水性シートから形成され、
   それらのシートの側部が、前記吸収主体の裏面側および側縁を回り込んで、吸収主体の表面に固定されている、請求項１又は２記載の使い捨ておむつ。

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