JP3930780B2 - 空気サイクルシステム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば業務用厨房等における食材の冷却や加熱に適する空気サイクルシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱調理した食材を保存するために冷却する過程においては、食材温度は必ず15℃〜55℃の領域を通過する。その温度領域においては細菌の繁殖が活発に行われることから、この温度領域を食中毒防止のために可及的短時間で通過することが重要である。
【0003】
そのような食材の急速冷却手段として、大量の調理を行う厨房ではブラストチラー方式と真空冷却方式が一般的に用いられている。ブラストチラー方式は、冷媒により作った冷気の強制流を当てることで食材を冷却する。真空冷却方式は、食材を入れた容器内を真空引きすることで減圧し、食材内部の水分の気化により蒸発潜熱を奪うことで食材を冷却する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来は食材や厨房に応じて何れか一方の方式により冷却が行われていたが、何れの方式にも一長一短があった。すなわち、ブラストチラー方式によれば食材をチルド温度(0〜2℃程度)まで確実に冷却できるが、食材表面における空気との熱交換によって冷却を行うため、食材表面に比べて食材内部の冷却が遅れる。そのため、食材の表面と内部とで温度差が生じ、凍結させてはならない場合は冷し方の工夫が必要で冷却時間が長くなる。また、加熱調理サイクル時間に比べて冷却サイクル時間が長くなるために調理装置1台に対する冷却装置の数が多くなり、厨房スペースが大きくなる。
【0005】
真空冷却方式によれば、食材温度が高い時は真空度が低くても食材内部の水分が盛んに蒸発し、奪われる蒸発潜熱が大きくなるため冷却速度は速くなる。しかし、真空度が高くなって食材温度が常温に近い領域になると、さらに真空引きするのが困難になるため、食材の冷却速度は頭打ちになる。到達真空度を高くするために高価な真空ポンプを用いると採算性が低下し、また、食材からの水分蒸発が過剰になると食味や食感が低下する場合がある。
【0006】
さらに、ブラストチラー方式および真空冷却方式の何れにおいても大きな電力が消費され、その消費エネルギーは有効利用されることなく廃熱として放出されていた。特に真空冷却では蒸気を使うことが多く、その大量の熱エネルギーは廃棄するしかなくエネルギー消費面ではより多くの改善が必要であった。
本発明は上記問題を解決することのできる空気サイクルシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気サイクルシステムは、吸引手段と、膨張手段と、減圧室とを備え、その減圧室は、その吸引手段の吸気側に接続される流出口と、その膨張手段の排気側に接続される流入口とを有し、前記膨張手段の吸気側は大気中に通じるものとされ、その吸引手段により空気が流出口から吸い出されることで、その減圧室の圧力は大気圧未満に低減され、前記減圧室の圧力が前記吸引手段により大気圧未満に低減されることにより、前記膨張手段を通過した空気が前記減圧室に流入するものとされ、大気圧未満に減圧された減圧室に流入口から流入する空気は、その膨張手段の通過時における膨張により冷却されている。
本発明によれば、減圧室を大気圧未満に維持できると共に、膨張手段において膨張されることで冷却された空気を減圧室に供給できる。これにより、減圧室に加熱調理された食材を投入することで、食材温度が高い間は食材に含まれる水分をさかんに蒸発させて蒸発潜熱を奪い、食材を内部も含めて急速に冷却でき、しかも、膨張されることで冷却された空気によりチルド温度まで確実に冷却することが可能になる。すなわち、ブラストチラー方式による冷却と真空冷却方式による冷却を同時に一つのシステムにより行うことができ、調理直後の高温の食材をチルド温度まで従来にない高速度で冷却できる。
【0008】
その吸引手段は、その減圧室から吸い出す空気を圧縮する圧縮装置を有し、その圧縮装置により圧縮されることで昇温される空気を熱源として利用可能であるのが好ましい。
これにより、減圧室から吸い出した空気をほぼ断熱圧縮することで昇温した空気を熱源として利用できる。すなわち、圧縮装置の駆動用電力を高温空気として加熱に利用することができるので、減圧室での冷却のための汲出し熱量に加熱熱量を加えた出力を得ることができ、単純にヒータに電力を投入して加熱する場合に比べて総合的な成績係数(COP)を高くして省エネルギに貢献できる。
【0009】
その圧縮装置の圧縮仕事の少なくとも一部は、その膨張手段の膨張仕事により賄われるのが好ましい。これによりエネルギーの有効利用を図ることができる。
【0010】
その吸引手段により吸引される気体の流れを絞ることで発生する高速流に引き込まれることによって、減圧室から空気を吸い出すエゼクタを備え、前記減圧室からの前記エゼクタによる空気の吸い出し時に、前記減圧室からの前記吸引手段による直接の空気の吸い出しと前記膨張手段を通過した空気の前記減圧室への流入が遮断可能とされ、前記減圧室からの前記吸引手段による直接の空気の吸い出しと前記膨張手段を通過した空気の前記減圧室への流入時に、前記減圧室からの前記エゼクタによる空気の吸い出しが遮断可能とされているのが好ましい。これにより、減圧室における真空冷却をより効果的に行うことができ、また、エゼクタにより減圧室から空気を吸い出す時、その減圧室における減圧が阻害されることはない。この場合、水蒸気発生手段を備え、その水蒸気発生手段の発生水蒸気は、そのエゼクタにより絞られる流体に供し、そのエゼクタを介してその圧縮装置により吸引可能とされているのが好ましい。これにより、減圧室から吸引される冷気は水蒸気と混合されるが、この時水蒸気の一部は凝縮し、持っている潜熱を放出する。この熱を受け取った空気と水蒸気が圧縮装置により昇圧されることでより高温となり、加熱源として熱が有効利用できる。また、その水蒸気はエゼクタを介して圧縮装置に吸引されるので、エゼクタを駆動するための流体を兼用し、構造の簡単化を図ることができる。
【0011】
本発明の空気サイクルシステムは水蒸気発生手段を備え、その水蒸気発生手段の発生水蒸気は、その圧縮装置により吸引可能とされているのが好ましい。これにより、減圧室から吸引される冷気は水蒸気と混合されるが、この時水蒸気の一部は凝縮し、持っている潜熱を放出する。この熱を受け取った空気と水蒸気が圧縮装置により昇圧されることでより高温となり、加熱源として熱が有効利用できる。
【0012】
本発明の空気サイクルシステムは水蒸気発生手段を備え、その減圧室に、その水蒸気発生手段の発生水蒸気が供給可能とされているのが好ましい。これにより、減圧室において水蒸気による加熱調理等を行うことができ、また、水蒸気を加圧することなく減圧室に送ることができるので安全性の高いものとすることができる。
【0013】
本発明の空気サイクルシステムは冷熱蓄積手段を備え、その膨張手段を通過した冷却空気は、その減圧室と冷熱蓄積手段とに選択的に供給可能とされているのが好ましい。これにより冷熱の余剰分を一旦蓄えることができるので、その蓄えた冷熱を減圧室内の冷却時に減圧室に供給することで、減圧室内の食品の冷却速度を上げることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に示す第1実施形態の空気サイクルシステム1は、加熱調理された食材の冷却に用いられるもので、吸引手段として機能する吸引機構2、膨張手段として機能する膨張タービン3、減圧室4およびエゼクタ5を備える。
【0015】
その吸引機構2は、遠心型コンプレッサー6と、モータ7により駆動される遠心型やルーツ型、スクリュー型などのブロワー8を圧縮装置として有する。そのコンプレッサー6の排気側とエゼクタ5の流出口5aは切り換えバルブ9に接続され、その切り換えバルブ9はブロワー8の吸気側に接続される。ブロワー8の吸気側は、その切り換えバルブ9により、コンプレッサー6の排気側との接続状態とエゼクタ5の流出口5aとの接続状態との間で状態切り換え可能とされている。ブロワー8の排気側は加熱室17に接続される。エゼクタ5の流入口5bは大気中に通じる。
【0016】
減圧室4は、第1流出口11、第2流出口12および流入口13を有する。その第1流出口11は、吸引機構2におけるコンプレッサー6の吸気側に第1流出用開閉バルブ11aを介して接続される。その第2流出口12は、エゼクタ5の吸気口5cに第2流出用開閉バルブ12aを介して接続される。その流入口13は、膨張タービン3の排気側に流入用開閉バルブ13aを介して接続される。なお、第1流出口11と第2流出口12とを単一の流出口であって、コンプレッサー6の吸気側とエゼクタ5の吸気口5cに切り換えバルブを介して選択的に接続されるようにしてもよい。
【0017】
その膨張タービン3の吸気側はフィルター15を介して大気中に通じる。膨張タービン3の回転翼車とコンプレッサー6の回転翼車は、シャフト16により回転伝達可能に連結されている。
【0018】
流入用開閉バルブ13aと第1流出用開閉バルブ11aを開き、切り換えバルブ9によりブロワー8の吸気側をコンプレッサー6の排気側に接続し、第2流出用開閉バルブ12aを閉じた状態でブロワー8をモータ7により駆動すると、コンプレッサー6により第1流出口11から空気が吸い出されることで減圧室4の圧力は大気圧未満、例えば約0.4気圧(絶対圧、=40.5kPa)程度に低減される。これにより大気圧未満に減圧された減圧室4にフィルター15、膨張タービン3を通過した空気が流入口13から流入する。その流入口13から減圧室4に流入する空気は、膨張タービン3の通過時に略断熱膨張して約0.4気圧(絶対圧、=40.5kPa)まで減圧されることで冷却されている。
【0019】
減圧室4から吸い出された空気は、吸引機構2のコンプレッサー6において約0.65気圧(65.9kPa)まで昇圧され、次いでブロワー8において大気圧まで昇圧され、この2段の昇圧時に略断熱圧縮されることで例えば110〜150℃に昇温され、加熱室17に供給されることで熱源として利用される。加熱室17において、例えばチルド状態の食材の加熱、洗浄後の食器や器具の乾燥、冷凍食材の解凍、生ごみ処理などを行うことができる。また、加熱室17において利用する以外に、給湯用の熱源として利用してもよい。そのコンプレッサー6の圧縮仕事はシャフト16を介して膨張タービン3の膨張仕事により賄われる。
【0020】
切り換えバルブ9によりブロワー8の吸気側をエゼクタ5の流出口5aに接続し、第2流出用開閉バルブ12aを開いた状態でブロワー8をモータ7により駆動すると、エゼクタ5に流入口5bから空気が流入する。この際、流入バルブ13aと第1流出バルブ11aを閉じることで、減圧室4からの吸引機構2による直接の空気の吸い出しと膨張タービン3を通過した空気の減圧室4への流入を遮断する。エゼクタ5の流入口5bにおける空気圧力は大気圧であるのに対して流出口5aにおける空気はブロワー8により吸引されることで約0.5気圧(50.7kPa)まで減圧されている。これによりエゼクタ5において高速の空気流が生じる。エゼクタ5は、そのブロワー8により吸引される空気の流れを絞ることで、第2流出口12から空気を吸い出して減圧室4の圧力をより低減し、例えば約0.1気圧(10.1kPa)程度に低減する。エゼクタ5により減圧室4から空気を吸い出す時、流入用開閉バルブ13aと第1流出用開閉バルブ11aを閉じることで、減圧室4における減圧が阻害されることはない。エゼクタ5に流入口5bから流入する空気と吸引口5cから吸引される減圧室4の空気は、流出口5aからブロワー8を介して加熱室17に送られる。
【0021】
上記実施形態により加熱調理された食材を冷却する場合、その食材を減圧室4に入れた後にモータ7によりブロワー8を駆動し、膨張タービン3とコンプレッサー6により構成されるエアサイクルマシンを作動させる。これにより、減圧室4を大気圧未満に維持できると共に、膨張タービン3において膨張されることで冷却された空気を減圧室4に供給できる。その減圧室4に投入された加熱調理された食材に含まれる水分は、食材温度が高い間はさかんに蒸発する。例えば減圧室4の圧力が約0.4気圧(40.5kPa)で冷気が吹き込まれる場合、約77℃以上の食材は内部からの水分沸騰が起こることで蒸発潜熱が奪われ、食材内部も含めて急速に冷却される。この際、膨張タービン3において膨張されることで冷却された空気によっても食材は冷却される。すなわち、ブラストチラー方式による冷却と真空冷却方式による冷却を同時に一つのシステムで行うことができる。
その沸騰がおさまってくる時点で、流入用開閉バルブ13aと第1流出用開閉バルブ11aを閉じ、切り換えバルブ9によりブロワー8の吸気側をエゼクタ5の流出口5aに接続し、第2流出用開閉バルブ12aを開く。これによりエゼクタ5を作動させることで減圧室4内をさらに減圧し、食材からの水分沸騰が再び起こし、真空冷却をより効果的に行って食材温度を低下させることができる。そのエゼクタ5により減圧室4の圧力を約0.1気圧(10.1kPa)程度に低減する場合、食材の温度を42℃〜43℃程度にできる。その再度の沸騰がおさまってくる時点で、流入用開閉バルブ13aと第1流出用開閉バルブ11aを開き、切り換えバルブ9によりブロワー8の吸気側をコンプレッサー6の排気側に接続し、第2流出用開閉バルブ12aを閉じる。これにより、膨張タービン3において膨張されることで冷却された空気により食材をチルド温度まで確実に冷却できる。すなわち、調理直後の高温の食材をチルド温度まで従来にない高速度で冷却できる。
また、その減圧室4から吸い出した空気をほぼ断熱圧縮することで昇温した空気を加熱室17において熱源として利用できる。すなわち、ブロワー8の駆動用電力を高温空気として加熱に利用することができるので、減圧室4での冷却のための汲出し熱量に加熱熱量を加えた出力を得ることができ、単純にヒータに電力を投入して加熱する場合に比べて総合的な成績係数(COP)は高くなり、省エネルギに貢献できる。また、コンプレッサー6の圧縮仕事の一部が膨張タービン3の膨張仕事により賄われるので、エネルギーの有効利用を図ることができる。
さらに代替フロン等の冷媒を使わずに冷却と加熱を行うことができる。
【0022】
図2は本発明の第2実施形態の空気サイクルシステム1′を示し、上記第1実施形態と同様部分は同一符号で示して相違点を説明する。まず、第2実施形態においては減圧室4の数が複数(図示例では2)とされ、各減圧室4が第1実施形態と同様に膨張タービン3、コンプレッサー6、エゼクタ5に接続されている。
これにより、減圧室4の一部においては膨張タービン3から冷気を供給する状態とし、残部においてはエゼクタ5により空気を吸引する状態とする運用が可能になる。また、水蒸気発生手段として蒸気ボイラ30を備えている。蒸気ボイラ30の蒸気排出口30aはエゼクタ5の流入口5bに接続されている。切り換えバルブ9は設けられておらず、そのエゼクタ5の流出口5aはコンプレッサー6の吸気側に常時接続され、コンプレッサー6の排気側はブロワー8の吸気側に常時接続される。これにより、コンプレッサー6により蒸気ボイラ30の発生水蒸気が吸引可能とされ、エゼクタ5はコンプレッサー6により吸引される水蒸気の流れを絞ることで第2流出口12から空気を吸い出す。これにより、減圧室4から吸引される冷気は水蒸気と混合されるので、この混合された際に一部の水蒸気は凝縮する結果潜熱を放出する。この凝縮水を除去した後にコンプレッサー6およびブロワー8により昇圧されることでより高温となり、例えば150℃以上にすることができる。その水蒸気は、エゼクタ5により絞られるようにエゼクタ5を介してコンプレッサー6により吸引されるので、エゼクタ5を駆動するための流体を兼用し、構造の簡単化を図ることができる。他は第1実施形態と同様とされている。
【0023】
図3は本発明の第3実施形態の空気サイクルシステム1″を示し、上記第2実施形態と同様部分は同一符号で示して相違点を説明する。まず、第3実施形態においては、蒸気ボイラ30の蒸気排出口30aはエゼクタ5の流入口5bではなく各減圧室4に蒸気供給用開閉バルブ31を介して接続され、そのバルブ31を開くことで各減圧室4に蒸気ボイラ30の発生水蒸気が供給可能とされている。各減圧室4に送られた水蒸気の余剰分は排気用開閉バルブ35を介して大気中に排気可能とされている。これにより、減圧室4において水蒸気による加熱調理等を行うことができる。また、水蒸気を加圧することなく減圧室4に送ることができるので安全性の高いものとすることができる。なお、排気用開閉バルブ35に代えてリリーフ弁を用いることで、減圧室4において加圧下で水蒸気加熱を行うようにしてもよい。
【0024】
エゼクタ5の流入口5bは開閉バルブ32aおよびフィルター32bを介して大気中に通じている。また、ブロワー8とモータ7は備えておらず、吸引機構2はコンプレッサー6のみで空気を圧縮する。そのコンプレッサー6と膨張タービン3を連結するシャフト16を駆動するモータ33が設けられ、コンプレッサー6の圧縮仕事はモータ33の出力と膨張タービン3の膨張仕事とによって賄われる。これにより吸引機構2を非常にコンパクトにできる。なお、モータ33としては例えば高周波モータを採用し、その駆動にインバータが用いるのが好ましい。
【0025】
コンプレッサー6の排気の一部は熱交換器34を介して膨張タービン3の吸気側に供給され、残部は大気中に排出される。その熱交換器34にフィルター37を介して導入された大気が、コンプレッサー6により略断熱圧縮された空気と熱交換されることで昇温され、加熱室17に導入される。これにより、コンプレッサー6により圧縮されることで昇温された空気が熱源として利用されている。
【0026】
膨張タービン3の排気側は切り換えバルブ38に接続され、切り換えバルブ38は各減圧室4に流入用開閉バルブ13aを介して接続されると共に、冷熱蓄積手段を構成する蓄冷材容器39に接続されている。その切り換えバルブ38の切り換えにより、膨張タービン3を通過した冷却空気は、減圧室4と蓄冷材容器39とに選択的に供給可能とされている。蓄冷材容器39に蓄冷材39aとして例えば水や塩化ナトリウム溶液等を充填したカプセルが収容されている。蓄冷材容器39は、冷熱供給用第1開閉バルブ41、流入用開閉バルブ13aを介して減圧室4に接続され、冷熱供給用第2開閉バルブ42を介してコンプレッサー6の吸気側に接続されている。これにより、減圧室4内の冷却を行わない時等に膨張タービン3を蓄冷材容器39に接続し、冷熱供給用第1開閉バルブ41を閉鎖し、冷熱供給用第2開閉バルブ42を開き、膨張タービン3で膨張した余剰冷気の持つ冷熱を一旦蓄える。減圧室4内の冷却時は、膨張タービン3を減圧室4に接続し、冷熱供給用第1開閉バルブ41を開き、冷熱供給用第2開閉バルブ42を閉鎖することで、その蓄えた冷熱を減圧室4に供給し、減圧室4内の食品の冷却速度を上げることができる。他は第2実施形態と同様とされている。
【0027】
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の範囲内で様々な構成の組み合わせが可能であり、例えばエゼクタは必須のものではない。また、膨張タービン3に発電機を接続し、その発電機の発生電力によりブロワー8やコンプレッサー6を駆動するモータ7、33を駆動してもよい。さらに、本発明の空気サイクルシステムを食品以外のものの冷却に利用してもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明の空気サイクルシステムによれば、真空冷却とブラストチラー冷却とを一つのシステムにより実現でき、冷却対象の高速冷却ができる。特に本発明を食品の冷却に利用することで、食品内部における冷却速度の向上により細菌の増殖を効果的に防止して食品安全性の向上に貢献でき、加熱調理直後の状態維持により食味を向上し、加熱調理サイクル時間に対する冷却サイクル時間の短縮により調理装置1台に対するシステムの数を少なくし、場合によっては調理装置1台に一つの空気サイクルシステムで対応可能になり、厨房スペースを有効利用できる。さらに、減圧室から吸引後に圧縮されることで昇温された空気を熱源として有効利用することで省エネルギ化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の空気サイクルシステムの構成説明図
【図2】本発明の第2実施形態の空気サイクルシステムの構成説明図
【図3】本発明の第3実施形態の空気サイクルシステムの構成説明図
【符号の説明】
1 空気サイクルシステム
2 吸引機構
3 膨張タービン
4 減圧室
5 エゼクタ
6 コンプレッサー
8 ブロワー
11 第1流出口
13 流入口
30 蒸気ボイラ
39 蓄冷材容器
39a 蓄冷材

Claims (8)

  1. 吸引手段と、
    膨張手段と、
    減圧室とを備え、
    その減圧室は、その吸引手段の吸気側に接続される流出口と、その膨張手段の排気側に接続される流入口とを有し、
    前記膨張手段の吸気側は大気中に通じるものとされ、
    その吸引手段により空気が流出口から吸い出されることで、その減圧室の圧力は大気圧未満に低減され、
    前記減圧室の圧力が前記吸引手段により大気圧未満に低減されることにより、前記膨張手段を通過した空気が前記減圧室に流入するものとされ、
    大気圧未満に減圧された減圧室に流入口から流入する空気は、その膨張手段の通過時における膨張により冷却されている空気サイクルシステム。
  2. その吸引手段は、その減圧室から吸い出す空気を圧縮する圧縮装置を有し、その圧縮装置により圧縮されることで昇温される空気を熱源として利用可能な請求項1に記載の空気サイクルシステム。
  3. その圧縮装置の圧縮仕事の少なくとも一部は、その膨張手段の膨張仕事により賄われる請求項2に記載の空気サイクルシステム。
  4. その吸引手段により吸引される気体の流れを絞ることで発生する高速流に引き込まれることによって、減圧室から空気を吸い出すエゼクタを備え、
    前記減圧室からの前記エゼクタによる空気の吸い出し時に、前記減圧室からの前記吸引手段による直接の空気の吸い出しと前記膨張手段を通過した空気の前記減圧室への流入が遮断可能とされ、
    前記減圧室からの前記吸引手段による直接の空気の吸い出しと前記膨張手段を通過した空気の前記減圧室への流入時に、前記減圧室からの前記エゼクタによる空気の吸い出しが遮断可能とされている請求項2または3に記載の空気サイクルシステム。
  5. 水蒸気発生手段を備え、
    その水蒸気発生手段の発生水蒸気は、そのエゼクタにより絞られる流体に供し、そのエゼクタを介してその圧縮装置により吸引可能とされている請求項4に記載の空気サイクルシステム。
  6. 水蒸気発生手段を備え、
    その水蒸気発生手段の発生水蒸気は、その圧縮装置により吸引可能とされている請求項2〜4の中の何れかに記載の空気サイクルシステム。
  7. その減圧室に、その水蒸気発生手段の発生水蒸気が供給可能とされている請求項6に記載の空気サイクルシステム。
  8. 冷熱蓄積手段を備え、
    その膨張手段を通過した冷却空気は、その減圧室と冷熱蓄積手段とに選択的に供給可能とされている請求項1〜7の中の何れかに記載の空気サイクルシステム。
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