JP3930698B2 - パチンコ遊技機の遊技盤保持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前枠裏側に設けられた収容保持枠内に遊技盤が収容セット保持されるタイプのパチンコ遊技機であって、遊技盤の着脱が容易であるパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なパチンコ機をはじめ、アレンジボール機、雀球遊技機等の球使用遊技機(以下、本明細書では「パチンコ遊技機」という)は、一般に、縦長方形の外枠の開口前側に、遊技盤や裏機構セット盤を含む各種遊技用構成部材が搭載された前枠が、着脱及び開閉可能に組付られているという構造をしている。そして、遊技盤は、前枠を外枠に対してまた裏機構セット盤を前枠に対して開放した後に現れる、前枠裏面に一体形成された又は取付けられた収容保持枠の収容セット面域(セット口)に挿着される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般に遊技盤は、縦横40cm厚さ2cm近くもあるベニヤをベースとしており、その前後には多くの部品が取り付けられているため、非常に重い。しかも、収容セット面域(セット口)は、一般的には、遊技盤に適合させた形状であり、遊技盤との収容保持枠との間隔は通常1mm程度であり、殆ど遊びがないこと等を考え合わせると、収容保持枠内への遊技盤の挿着や取出しは、非常に難儀な作業である。
【0004】
加えて、収納保持枠内への遊技盤の固定に関しては、一般的には、遊技盤は、前枠裏面の収容保持枠周囲に設けられた複数の固定レバーにより固定されている。そして、遊技盤を着脱する際は、これら複数の固定レバーを夫々、遊技盤固定位置から遊技盤開放位置又は遊技盤開放位置から遊技盤固定位置に変移させる必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、収容保持枠内への遊技盤の容易な着脱を可能とする技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために提供される本発明は、固定保持枠用の外枠と、この外枠の前側に片持ち形態で開閉可能に組付けられた開閉搭載枠用の前枠と、前枠の前側に片持ち形態で開閉可能に組付けられたガラス扉と、前枠裏側の収容保持枠内に収容される遊技盤と、前枠の裏側に片持ち形態で開閉可能に組付けられた裏機構セット盤とを備えたパチンコ遊技機に適用される遊技盤保持装置において、前枠裏面の一端で、遊技盤を片持ち形態で開閉及び着脱可能に組付けるための手段と、前枠裏面の他端で、前枠裏側の収容保持枠内に収容された遊技盤を固定保持するための手段であって、前記手段が複数の固定部材からなり、前記の複数の固定部材のうち少なくとも2つの固定部材が、操作部を有する連結部材により連結されており、前記操作部の操作により、前記少なくとも2つの固定部材が連動的に、遊技盤固定位置又は遊技盤開放位置に変移可能であることを特徴とする。
【0007】
【実施例】
次に本発明に係るパチンコ遊技機の遊技盤開閉機構の好適な実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、遊技盤の遊技領域内でセーフ球とアウト球の区分発生を含むパチンコゲームを展開しうる一般的なパチンコ機を主たる例とし、同機裏側に遊技済み球(セーフ球及びアウト球)の排出処理経路や球貯留供給装置そして各種の制御基板等を備えた裏機構が装備された実施形態を示す。また、本明細書において、「正面」、「裏面」、「左」及び「右」という場合、すべて正面前方を基準とする。
【0008】
まずパチンコ機全体の基本的構成を図1及び図2を参照して説明すると、機枠又は外郭機体として所定の縦長方形枠サイズに構成されて設置枠台(遊技島ともいう)に固定保持される外枠Aの前側開口面域に、これに合わせた縦長方形枠サイズに構成された開閉搭載枠用の前枠Bが、互いの正面左側上下部に配設された開閉連結支持手段(ヒンジ部材又は蝶番ともいう)11a及び11b及び正面右側内部に配設された施錠装置(図示せず)を利用して、開閉(片持ち左右横開き)及び着脱が可能に組付けられて閉鎖状態に保持される。そして、この前枠Bの各部に必要な遊技構成部材として、前枠Bの前側面域に合わせた方形枠サイズのガラス扉(ガラス窓ともいう)が、開閉連結支持手段及び施錠装置(図示せず)を利用して開閉(片持ち左右開き)及び着脱が可能に組付けられて閉鎖状態に保持される一方、下球皿(図示せず)及び打球発射装置12が夫々装備されている。また、上球皿13も、開閉連結支持手段及び施錠装置(図示せず)を利用して、開閉(片持ち左右開き)及び着脱が可能に組付けられて閉鎖状態に保持される。また、前枠Bの窓口裏側に合わせた方形枠サイズの収容保持枠14に対して遊技盤Cが着脱交換可能に収容セット保持されて前面の遊技領域をガラス扉の正面に望ませており、前枠Bの裏側に裏機構セット盤Eが、開閉連結支持手段並びに後述の施錠手段を利用して片持ち左右横開き可能に組付けられて閉鎖状態に保持されている。
【0009】
なお、前記外枠Aは、木材製の縦長方形枠を例示し、前記前枠Bと収容保持枠14は、一体に樹脂成形された前後二重枠形態を例示する。また、前記遊技盤Cは、収容保持枠14の収容面域の内法に合わせた方形サイズで裏側から着脱されるタイプを例示し、盤前面のレール(図示せず)の内側に、各種の遊技部品(入賞成立発生する大小の入賞具や図柄表示装置を含む)と多数本の遊技釘との配置設定に基づく前記遊技領域とアウト口を構成しており、そして収容面域の周囲に配設された後述の施錠手段で固定保持されるようになっている。
【0010】
以下では、図1〜図11を参照しながら第一実施例を説明する。
遊技盤Cの開閉連結支持機構
本実施例に係る遊技盤Cの開閉連結支持機構を、図1〜9に示す。図1に示されるように、遊技盤Cは、開閉連結支持手段Fにより、前枠Bの裏面に開閉(片持ち左右開き)及び着脱が可能なように組付けられている。
【0011】
なお、開閉連結支持手段Fは、遊技盤Cを開閉連結支持する機能の他、裏機構セット盤Eを開閉連結支持する機能も有するが、これについては後述する。
【0012】
図4に示されるように、開閉連結支持手段(開閉機構)Fは、3個のヒンジ金具を一セットとした上下2個のヒンジ部材からなる。なお、上下2個のヒンジ部材の構造は同一であるので、以下では、上のヒンジ部材のみについて説明する。図4に示されるヒンジ部材Fの3個のヒンジ金具(15、17、18)の内、遊技盤Cの開閉連結支持に関連したヒンジ金具は、その内2個(15、17)である。図2及び図4に示されるように、ヒンジ金具15は、収容保持枠14の左の側枠杆上部にネジ固定されており、突起15aを有する。図4に示されるように、突起15aは、後述する孔17aの係合を容易にするため、上部では円錐形状をしており、係合後は遊技盤Cが前枠に対してぐらつかないように、下部では円柱形状をしている。図4に示されるように、ヒンジ金具17は、遊技盤Cの裏面左上部にネジ固定されており、前記突起15aに係合可能な孔17aを有している。なお、孔17aの径は、係合を容易にするため、前記円錐上部での径と比較して十分大きく設定し、また、係合後は遊技盤Cが前枠に対してぐらつかないように、かつ、前枠Bに対する遊技盤Cのスムースな開閉動作が可能なように、前記円柱の径と比較して若干大きく設定する。
【0013】
遊技盤Cを収容保持枠14内に収容セット保持する際には、図2及び図6等に示されるように、遊技盤Cの裏面左部上下2箇所に設けられたヒンジ金具の孔の両方(図では上のヒンジ金具17の突起15aのみ図示)を、収容保持枠14の左の側枠杆上下2箇所に設けられたヒンジ金具15、16の突起の両方(図6では上のヒンジ金具15のみ図示)に係合させると、遊技盤Cは、前枠Bの裏面で片持ち状態に支持される。そして、図6に示されるように、前枠B側へ遊技盤Cを回動させることにより、図7に示されるように、遊技盤Cは収容保持枠14内に収容される。
【0014】
ここで、図8及び図9に示されるように、遊技盤Cが収容セットされた状態において、ヒンジ金具15とヒンジ金具17との間にスペースJが形成されることが好適である。即ち、遊技盤Cが収容セットされた状態における、遊技盤Cの底面と収容保持枠14の下枠杆上面(或いは、下枠杆に台座が設けられている場合にはこの台座)との接触状態を担保するため、遊技盤固定状態において、遊技盤Cに固定されたヒンジ金具17が、前枠Bに固定されたヒンジ金具15に対して浮く(スペースJが形成される)ような構成を採ることが好適である。このような構成を採ることにより、遊技補助盤に設けられた発射レールと遊技盤Cに設けられたレールとの整合が担保され、遊技時の円滑な球出しが可能となる。
【0015】
遊技盤Cの固定保持機構
本実施例に係る遊技盤Cの固定保持機構を、図2及び図10を参照しながら説明する。本実施例に係る固定保持機構は、収容保持枠14の右の側枠杆の上下2箇所、左の側枠杆の1箇所及び下枠杆の1箇所に、軸回りに回動可能である、遊技盤固定レバー20A〜20Dが設けられている。遊技盤固定レバー20A〜20Dは、レバーが遊技盤Cの裏面に当接する位置(遊技盤固定位置、図2及び図10参照)と、収容保持枠14からの遊技盤Cの着脱に干渉しない位置(遊技盤非固定位置)に回動可能である。
【0016】
裏機構セット盤Eの開閉連結支持機構
本実施例に係る裏機構セット盤Eの開閉連結支持機構は、基本的には従来のものと同一原理のヒンジ部材からなる。但し、前記のように、遊技盤Cの開閉連結支持機構である開閉連結支持手段Fが、裏機構セット盤Eの開閉連結支持機構としての機能も有する点で、従来のものと異なる。このような構成を採ることにより、部品点数を削減することができる。なお、上下2個のヒンジ部材の構造は同一であるので、上のヒンジ部材のみについて説明する。裏機構セット盤Eの開閉連結支持機構としての開閉連結支持手段Fは、遊技盤Cの開閉連結支持機構の一部材でもあるヒンジ金具15と、裏機構セット盤E用のヒンジ金具18とからなる。なお、ヒンジ金具15に設けられた突起15bと、ヒンジ金具18に設けられた孔18bに関しては、遊技盤Cの開閉連結支持手段に関し上述したことと同一である。
【0017】
前枠・裏機構セット盤の開放保持機構
図3に示されるように、本実施例に係る前枠・裏機構セット盤の開放保持機構は、外枠Aと前枠Bとの間に亘り、外枠Aに対して前枠Bを所要開放位置に固定化保持するための回動変移可能な開放保持部材50を掛装し、前記開放保持部材50は、前枠Bに対して裏機構セット盤Eを所要開放位置に固定化保持するためのストッパ部材51を、前記ストッパ部材51が前記開放保持部材50に沿って移動及び固定可能なように備えており、この開放保持部材50の一端に形成した回動支点部52を、外枠A又は前枠Bの一方に回動可能に支持する一方、開放保持部材50の他端に形成した係合固定部50aを、外枠A又は前枠Bの他方に形成した係合保持部53に着脱可能に係合するように構成されている。このような開放保持機構を設けることにより、裏機構セット盤の裏側点検、制御基板の点検・交換、遊技盤の裏側目視点検、遊技盤の着脱、裏機構セット盤・制御基板・遊技盤の修理等が容易となる。
【0018】
次に、第一実施例の変更例を説明する。
【0019】
開閉連結支持機構の変更例
第一実施例においては、開閉連結支持手段Fは、遊技盤開閉機構と裏機構セット盤開閉機構の両方の機能を有するという一体型であったが、裏機構セット盤開閉機構の機能を有していなくてもよい(別体型)。また、第一実施例では、上下二個のヒンジ部材のいずれもが両方の機能を有しているが、上下一方のヒンジ部材のみを共通化してもよい(一部別体型)。なお、別体型及び一部別体型においては、裏機構セット盤を前枠裏面と連結支持する別の開閉連結支持手段(例えばヒンジ)を設ける必要がある。
【0020】
押出し機構の付加
次に、押出し機構が付加された変更例を図10及び図11に示す。上記実施例においては、遊技盤Cが収容保持枠14内に収容セットされている状態においては、遊技盤Cと収容保持枠14間の隙間がわずかであるので、収容保持枠14内からの遊技盤Cの取出しを容易にするため、遊技盤Cを収容保持枠14内から押出す手段(押出機構)を設けることが好ましい。図10及び図11には、収容保持枠14内(右枠杆上部の左脇)に板ばね21が固定された態様を示す。この板ばね21は、遊技盤Cが収容保持枠14内に収容セットされている状況下では遊技盤Cの前面を付勢しており、遊技盤Cの固定が開放されると、遊技盤Cは後方に押出される(図10の想像線)。このような構成を採ることにより、遊技盤固定レバーを非固定位置に回動することにより、板ばね21の付勢力により、自動的に遊技盤Cが後ろに押出され、前枠Bに対する遊技盤Cの回動操作や取り外しが容易になる。
【0021】
固定保持手段の変更例
更に、固定保持手段の変更例を図11に示す。上記実施例では、遊技盤固定レバーにより遊技盤Cのみを固定するものであったが、本変更例は、遊技盤Cと裏機構セット盤Eの両方を固定するものである。図11に示されるように、裏機構セット盤Eは、その正面右端部において、金属プレート40がネジ台座上にネジ固定されている。そして、裏機構セット盤Eと金属プレート40との間には、遊技盤固定レバー20Aが侵入可能な隙間が設けられている。遊技盤固定時には、図11に示されるように、収容保持枠14に収容セットされた遊技盤Cの裏面右部を、裏機構セット盤Eの正面右端部が押さえつけた状態で、遊技盤固定レバー20Aが金属プレート40Aの裏面に当接することにより、裏機構セット盤Eと遊技盤Cの両方が固定される。
【0022】
第一実施例から理解されるように、本発明に係るパチンコ遊技機によれば、遊技盤の着脱の際に遊技盤が前枠裏面で片持ち状態に支持されているので、遊技盤の着脱が容易になる。
【0023】
次に本発明の第二実施例について説明する。なお、先に説明した第一実施例と同じ箇所については説明を省略する。
【0024】
遊技盤Cの固定保持機構
本実施例に係る遊技盤Cの固定保持機構を図12〜図14に示す。第一実施例における固定保持機構では、収容保持枠14の右の側枠杆の上下2箇所に設けられた遊技盤固定レバー20A及び20Bが互いに独立しているため、遊技盤Cの着脱の際にはそれぞれを操作する必要がある。そこで、本実施例に係る固定保持機構は、1回の操作で、両者を遊技盤開放位置・遊技盤非開放位置に配することができるようにしたものである。図12に示されるように、好適態様は、遊技盤固定レバー20E及び20F、連結杆23並びに操作レバー24からなる連結構造タイプである。各部材につき説明すると、まず、図13に示されるように、遊技盤固定レバー20E及び20Fは、収容保持枠14の右の側枠杆の上下に軸支されている。そして、図13のかこみ図(上)に示されるように、第一実施例での遊技盤固定レバー20A〜20Dと同様、遊技盤固定レバー20E及び20Fは、レバーの回動により、遊技盤固定位置(図中実線)又は遊技盤非固定位置(図中想像線)に配置される。ここで、図14に示されるように、遊技盤固定レバー20Eは、レバー部右端(図では左端)で、連結杆23をピン支持している(但し、図14では、ピンから外れた状態が示されている)。なお、図14には図示されていないが、遊技盤固定レバー20Fも同様である。結果、全体的には、図13に示されるように、連結杆23を介して、遊技盤固定レバー20E及び20Fが連結した構成を採っている。更に、図13及び図14に示されるように、操作レバー24が連結杆23の適当な位置に固定されている。このレバー24を上下に操作することにより、連結杆23が上下に移動し、遊技盤固定レバー20E及び20Fも併せて移動する。このように、この好適態様によれば、一回の操作で、遊技盤固定位置又は遊技盤非固定位置に配置される。
【0025】
遊技盤Cの把持手段
次に、図13及び図18〜図20を参照しながら本実施例に係る標記手段を説明する。図19に示されるように、遊技盤Cの裏面に設けられた出没式把持手段(出没式取っ手)30は、把持部30aと、把持部30aが前後方向に移動可能なように把持部30aを支持する固定用プレート30bとからなる。また、遊技盤Cの裏面には、把持部30aが収納されるのに十分な径及び長さで、収納孔Caが設けられている。図18に示されるように、設置された出没式把持手段30は、没(収納)位置(実線)と出位置(想像線)をとることができる。そして、必要時(例えば、遊技盤Cの持ち運び時)には、遊技盤Cから把持手段を出し、不要時(例えば、遊技時のように前枠Bが閉じている時)には、収納させることが可能となる。
【0026】
また、図13に示されるように、出没式把持手段は複数箇所(2箇所)に設けられている。
【0027】
更に、遊技盤Cへの出没式把持手段30の設置位置に関しては、没(収納)状態において、固定プレート30から顔を出している把持部30aが、遊技盤固定レバーの回動に干渉しない位置を選択する必要がある。例えば、図20に示されるように、固定レバー20Aの回動操作に全く干渉しないような、固定レバー20Aの設置位置の下方を選択する。
【0028】
次に、第二実施例の変更例を説明する。
【0029】
遊技盤Cの固定保持機構の変更例
図17に標記変更例を示す。上記実施例においては、レバーの先端が、図14や図16に示されるような形状であるが、図17に示されるように、レバーの先端にガイド部Kを設けた形状である点が異なる。このようにすることにより、多少遊技盤Cが収容保持枠14からはみ出ていても遊技盤固定レバーが回動できる。
【0030】
また、図15に別の変更例を示す。上記実施例においては、レバーが遊技盤Cの裏面に当接する態様であったが、図15に示されるように、遊技盤C裏面にレバー受け41を設ける構成を採ってもよい。
【0031】
把持手段の変更例
本実施例においては、把持手段は出没式であったが、非出没式であってもよい。この場合、遊技盤Cに対する把持手段の突き出し量は、好適には、球カバーCbから突出しない(横から見た場合、把持手段の高さが、球カバーCbの高さを超えない)ことが好適である。固定時において、裏機構セット盤は遊技盤裏面に覆い被さっているところ、一般的には、裏機構セット盤の大部分は、遊技盤裏面に球カバーより低い部材が設けられていても、それと接触しないような形状を採っている。したがって、突き出し量を球カバーの高さより小さくすることにより、より広範な場所に、把持手段が設置可能となる。
【0032】
第二実施例から理解されるように、本発明に係るパチンコ遊技機によれば、遊技盤の着脱の際に遊技盤が前枠裏面で片持ち状態に支持されており、また、一回の操作で複数の固定部材が、遊技盤固定位置又は遊技盤開放位置に変移可能である。したがって、遊技盤の着脱が容易である。更に、把持手段を有しているため、遊技盤の持ち運びが非常に容易にある。
【0033】
以上、本発明に係る実施の形態を、第一実施例、第二実施例として説明してきたが、第一実施例の内容及び変更例として挙げた事項に関しては、特段の事情がない限り、第二実施例の変更例としても実施可能である。また、第二実施例の内容及び変更例として挙げた事項に関しても、特段の事情がない限り、第一実施例の変更例としても実施可能である。例えば、第二実施例の遊技盤の把持手段を有する態様は、第一実施例の更なる変更例として実施可能である。
【0034】
更には、第一実施例や第二実施例で挙げた変更例は、実施例の変更例としてのみ捉える必要はない。例えば、第一実施例の一変更例として挙げられた「押出し機構」に関しては、第一実施例のみでなく、第一実施例の開閉連結支持機構の変更例、第一実施例の固定保持手段の変更例、更には、第二実施例や、第二実施例の固定保持機構の変更例、第二実施例の把持手段の変更例にも適用可能である。
【0035】
【効果】
本発明に係るパチンコ遊技機の遊技盤保持装置によれば、遊技盤の着脱の際に遊技盤が前枠裏面で片持ち状態に支持されているので、これまでのように、重い遊技盤を手で支えつつ、遊技盤のサイズに対して殆ど遊びの無い収容枠内に遊技盤にセットしたり外したりするという困難な作業から開放される。加えて、一回の操作で複数の固定部材が、遊技盤固定位置又は遊技盤開放位置に変移可能である。したがって、前記複数の固定部材を夫々変移させるという作業を行う必要がなくなり、煩わしさから解放される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における、前枠と裏機構セット盤とを開放保持した状態での、遊技盤の着脱状況を示した上面図である。
【図2】本発明の実施例に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】本発明の実施例における、遊技盤の片持ち状態を示したパチンコ遊技機の上面図である。
【図4】本発明の実施例における、遊技盤と裏機構セット盤の開閉連結支持機構の斜視図である。
【図5】本発明の実施例における、遊技盤と裏機構セット盤の開閉連結支持機構がパチンコ遊技機に取り付けられている状態を示す上面図である。
【図6】本発明の実施例における、遊技盤の着脱を示す、裏機構セット盤が開放状態にあるパチンコ遊技機の上面図である。
【図7】本発明の実施例における、遊技盤の収容状態を示す上面図である。
【図8】本発明の実施例における、遊技盤と裏機構セット盤の開閉連結支持機構がパチンコ遊技機に取り付けられている状態を示す背面図である。
【図9】本発明の実施例における、遊技盤が収容保持枠内に収容されている状態で、開閉連結支持機構の部材間に隙間が生じていることを示す側面図である。
【図10】本発明の実施例における、遊技盤の押出機構を示した上面図である。
【図11】本発明の実施例における、遊技盤の押出機構と、裏機構セット盤が固定保持された状態を示す、パチンコ遊技盤の部分側面図である。
【図12】本発明の実施例に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図13】本実施例における、連結構造タイプの遊技盤固定手段を示した、パチンコ遊技盤の背面図である。
【図14】本実施例における、連結構造タイプの遊技盤固定手段の拡大斜視図である。
【図15】本発明の実施例における、遊技盤固定手段の一つであるレバー受けの拡大斜視図である。
【図16】本発明の実施例における、収容保持枠内に保持された遊技盤が固定保持機構により固定保持されている状態を示す上面図である。
【図17】本発明の実施例における、先端にガイド部が設けられた固定レバーの拡大図である。
【図18】本発明の実施例における把持手段の出没状態を示した、パチンコ遊技機の上面図である。
【図19】本発明の実施例における出没式把持手段の斜視図である。
【図20】本発明の実施例における、出没式把持手段を有する遊技盤が取付けられた状態の背面図である。
【符号の説明】
外枠 A;前枠 B;遊技盤 C;収納孔 Ca;球カバーCb;裏機構セット盤 E;開閉連結支持手段 F;スペース J;ガイド部 K;開閉連結支持手段 11a及び11b;打球発射装置 12;上球皿 13;収容保持枠 14;ヒンジ金具 15、17及び18;突起 15a;孔 17a;遊技盤固定レバー 20A〜20F;板ばね21;連結杆 23;操作レバー24;出没式把持手段 30;把持部 30a;固定用プレート 30b;金属プレート40;レバー受け41;開放保持部材 50;係合固定部 50a;ストッパ部材 51;回動支点部 52;係合保持部 53
Claims (3)
- 固定保持枠用の外枠と、この外枠の前側に片持ち形態で開閉可能に組付けられた開閉搭載枠用の前枠と、前枠の前側に片持ち形態で開閉可能に組付けられたガラス扉と、前枠裏側の収容保持枠内に収容される遊技盤と、前枠裏側の収容保持枠に収容された遊技盤を固定する複数の固定部材からなる遊技盤固定保持装置と、前枠の裏側に片持ち形態で開閉可能に組付けられた裏機構セット盤とを備えたパチンコ遊技機に適用される遊技盤保持装置において、
前枠裏面の左右方向における一端で、遊技盤を片持ち形態で開閉及び着脱可能に組付けるためのヒンジ部材と、
前枠裏面の左右方向における他端で、前枠裏側の収容保持枠内に収容された遊技盤を固定保持するための固定保持機構とを備え、
前記ヒンジ部材が、少なくとも互いに係合可能な雄雌一対のヒンジ金具によって構成され、これら一対のヒンジ金具の一方が、遊技盤に取り付けた他方のヒンジ金具を支持するとともに、これら一方と他方のヒンジ金具は、前枠裏側の収容保持枠内に遊技盤を収容したとき、遊技盤の底面が収容保持枠、又は収容保持枠内に設けられた台座に接触して、各ヒンジ金具間に隙間が形成される位置にそれぞれ取り付けられ、収容保持枠又は台座との前記接触により遊技盤が上下方向に位置決めされ、
また、前記固定保持機構が、複数の固定部材からなり、これら複数の固定部材のうち少なくとも2つの固定部材が、操作部を有する連結部材により連結されており、前記操作部の操作により、前記少なくとも2つの固定部材が連動的に、遊技盤固定位置又は遊技盤開放位置に変位可能である
ことを特徴とする遊技盤保持装置。 - 前記固定保持機構を構成する複数の固定部材が、前枠裏面の左右方向における一端及び他端に配設され、これら複数の固定部材により、遊技盤の左右方向における一端及び他端を固定保持することを特徴とする請求項1記載の遊技盤保持装置。
- 前記ヒンジ部材が、遊技盤を片持ち形態で開閉及び着脱可能に組付けるための雄雌一対の前記ヒンジ金具と、裏機構セット盤を片持ち形態で開閉及び着脱可能に組付けるための雄雌一対の他のヒンジ金具とを一体的に備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技盤保持装置。
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JP2001137195A JP3930698B2 (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | パチンコ遊技機の遊技盤保持装置 |
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