JP3930269B2 - 分割処理型アダプティブアレイアンテナ - Google Patents

分割処理型アダプティブアレイアンテナ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波環境に応じて指向性を最適化し、妨害波を抑圧するアダプティブアレイアンテナの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
アンテナエレメント1の数がKのアダプティブアレイアンテナの一般的な構成例を図7に示す。
図中、xi(i=1,2,3,……,K)は各アンテナエレメントの出力のA/D変換値(アンテナエレメント出力)、wi はアンテナウエイト計算部5で適切な方法で計算され、各アンテナエレメント出力に乗算されるウエイト値である。各アンテナ出力は対応するウエイト値の複素共役値により重み付け(乗算)された後、全部が加算器8で加算されて合成出力yとして出力される。合成出力yを数式で表すと、数式2のようになる。
【0003】
【数2】
Figure 0003930269
【0004】
ここで、w* iはwi の複素共役であることを示している。
アンテナウエイト計算部5では、各アンテナエレメント出力xi が入力されるとともに、参照信号rから合成出力yを引いた誤差信号eが入力され、これらと、1単位時間前のウエイト値とから次の時刻のウエイト値を計算する。
この計算の代表的なアルゴリズムとしてLMS(Least Mean Square 最小2乗)アルゴリズムとRLS(Recursive Least Square 再帰最小2乗)アルゴリズムがある。LMSアルゴリズムは、時刻tにおける各ウエイト値wi(t)を、各アンテナエレメント毎に、数式3によって更新算出するアルゴリズムである。
【0005】
【数3】
Figure 0003930269
【0006】
ここで、wi(t−1)は1単位時間前のウエイト値、
E[xi(t−1)e*(t−1)]は1単位時間前までの、アンテナエレメント出力と誤差信号の複素共役値との積のアンサンブル平均値であり、μはステップサイズと呼ばれる正定数である。
【0007】
また、数式4のようにアンサンブル平均の計算を省略した計算式を用いることも多い。図8にLMSアルゴリズムを用いたアダプティブアレイアンテナのブロック図を示す。
【0008】
【数4】
Figure 0003930269
【0009】
RLSアルゴリズムは、アンテナエレメント数がKで時刻jにおけるアンテナエレメントからの入力ベクトルをX(j)およびウエイトベクトルW(j)を数式5および数式6
【0010】
【数5】
Figure 0003930269
【0011】
【数6】
Figure 0003930269
【0012】
としたとき、時刻tにおけるウエイトベクトルW(t)を数式7、数式8、数式9で更新算出するアルゴリズムである。Tは転置を示す。
【0013】
【数7】
Figure 0003930269
【0014】
【数8】
Figure 0003930269
【0015】
【数9】
Figure 0003930269
【0016】
ここで、Hは複素共役転置を示す。
図9にRLSアルゴリズムを用いたアダプティブアレイアンテナのブロック図を示す。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
LMSアルゴリズムにおいては、数式4から明らかなように、現在のウエイト値wi(t)の更新に必要な値は1単位時間前のウエイト値wi(t−1)、1単位時間前のアンテナエレメント入力xi(t−1)および1単位時間前の誤差信号
e(t−1)であり、用いる演算も乗算、加算のみである。そして、数式4の演算はエレメント毎に行うので演算量はアンテナエレメント数Kに比例する程度のものであり、非常に小さく、簡便に実装することが可能であるが、その反面、アレイ応答値の収束時間が長いという問題がある。
【0018】
一方、RLSアルゴリズムにおいては、数式7、数式8、数式9から明らかなように、現在のウエイトベクトルW(t)を求めるのに必要な値は、1単位時間前のウエイトベクトルW(t−1)、現在のアンテナエレメント入力ベクトル X(t)、入力ベクトルの1単位時間前の相関行列の逆行列値R-1 xx(t−1)、現在の誤差e(t)であり、用いる演算は行列演算である。従って、RLSアルゴリズムの演算量はアンテナエレメント数Kの2乗に比例する量となり、LMSアルゴリズムに比較して演算量が増大する。
【0019】
しかし、アレイ応答値の収束時間は、LMSアルゴリズム比較して非常に短いことが知られている。
従って、アレイ応答値の収束時間を短くしたい場合にはRLSアルゴリズムを用いることが妥当であるが、演算量が非常に大きくなってしまい、特にアンテナエレメントの数Kが多い場合には顕著である。
逆に、演算量を減らすにはLMSアルゴリズムを用いるのがよいが、アレイ応答値の収束時間が長くなってしまうという問題がある。
【0020】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、演算量がLMSアルゴリズムとRLSアルゴリズムの中間ぐらいで、アレイ応答値の収束時間がRLSアルゴリズムに近いアダプティブアレイアンテナを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の分割処理型アダプティブアレイアンテナは、下記の手段を有することを特徴とする。
(イ)総数K個のアンテナエレメントが、1組L個ずつでk組に区分されたアレイアンテナ
(ロ)前記k組の各組に対応して設けられ、当該組のアンテナエレメントによる受信信号ベクトルXi(t)と、誤差信号e(t)とを入力とし、当該組の各受信信号に乗ずべきウエイトベクトルWi(t)を数式10によって算出するアンテナウエイト計算部
【0022】
【数10】
Figure 0003930269
【0023】
(ハ)各組の各アンテナエレメントの受信信号それぞれに、その組のアンテナウエイト計算部で算出された、各アンテナエレメントに対応するウエイト値を乗算する全K個の乗算器
(ニ)全K個の乗算器の出力を合成して、アンテナ合成出力とする合成器
(ホ)参照信号とアンテナ合成出力との差を算出しこれを誤差信号e(t)として前記k組の各アンテナウエイト計算部へ出力する減算器
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は、総数K(=kL)個のアンテナエレメントをL個ずつk組のブロックに分割してブロック毎に最適ウエイト計算を行うことにより、RLSアルゴリズムの最適ウエイト計算過程を簡単化するものである。
まず、前提となるRLSアルゴリズムの要点を述べる。アンテナエレメント数をKとし、時刻jにおける入力ベクトルX(j)を数式11とし、ウエイトベクトルW(j)を数式12とする。
【0025】
【数11】
Figure 0003930269
【0026】
【数12】
Figure 0003930269
【0027】
RLSアルゴリズムでは、数式13で表される時刻tにおける重み付き2乗誤差を最小化し、最適ウエイトベクトルW(j)を求めることを目的とする。
【0028】
【数13】
Figure 0003930269
【0029】
ここで、αは0<α≦1なる正定数であり、e(j)は時刻jにおける誤差である。誤差e(j)は時刻jにおける参照信号r(j)及び入力ベクトルX(j)を用いて数式14で表される。
【0030】
【数14】
Figure 0003930269
【0031】
ここで、Hは複素共役転置を示す。
重み付き2乗誤差を最小化するために、数式13をウエイトベクトルWで偏微分し、その値を0とおくことにより、時刻tにおける最適ウエイトベクトルW(t)について、数式15、数式16、数式17の関係式が得られる。
【0032】
【数15】
Figure 0003930269
【0033】
【数16】
Figure 0003930269
【0034】
【数17】
Figure 0003930269
【0035】
従って、最適ウエイトベクトルは数式15より、数式18のように求められる。
【0036】
【数18】
Figure 0003930269
【0037】
但し、Rxx(t)は相関行列、rxr(t)は相関ベクトルであり、R-1 xx(t)は相関行列の逆行列である。
RLSアルゴリズムは数式18により直接最適ウエイトベクトルW(t)を求めるのではなく、Rxx(t)及びrxr(t)について成り立つ漸化式(数式19、数式20)
【0038】
【数19】
Figure 0003930269
【0039】
【数20】
Figure 0003930269
【0040】
を利用して、前記数式7、数式8、数式9に示すような漸化式により最適ウエイトベクトルW(t)を求めるアルゴリズムである。
以上を前提として、アンテナエレメント総数K(=kL)をL個ずつk組のブロックに分割した場合について述べる。
【0041】
まず、時刻tにおける入力ベクトルX(t)及びウエイトベクトルW(t)をそれぞれ、L個の要素からなる部分入力ベクトルXi(t)及び部分ウエイトベクトルWi(t)の連接で数式21および数式22のように表現する。
【0042】
【数21】
Figure 0003930269
【0043】
【数22】
Figure 0003930269
【0044】
このように表現することにより、数式16における相関行列Rxx(t)をk×k個の部分相関行列に分割することが可能となる。また、数式17における相関ベクトルrxr(t)も同様にk個の部分相関ベクトルに分割することが可能となる。すなわち、部分相関行列Rij(t)(ここで、i,jともに1,2,……,k)を数式23
【0045】
【数23】
Figure 0003930269
【0046】
とおくことにより、相関行列Rxx(t)を数式24
【0047】
【数24】
Figure 0003930269
【0048】
のように分割表現することができる。同様に部分相関ベクトルrxr,i(t)を数式25
【0049】
【数25】
Figure 0003930269
【0050】
とおくことにより、相関ベクトルrxr(t)を数式26
【0051】
【数26】
Figure 0003930269
【0052】
のように分割表現することができる。
以上のように、相関行列Rxx(t)は部分相関行列Rij(t)で分割表現され、相関ベクトルrxr(t)は部分相関ベクトルrxr,i(t)で分割表現される。従って、相関行列Rxx(t)、相関ベクトルrxr(t)および最適ウエイトベクトルW(t)の間に成り立つ前記数式15も数式27
【0053】
【数27】
Figure 0003930269
【0054】
のようにk個の部分関係式に分割することが可能となる。
本発明では、これらk個の関係式から各々、最適部分ウエイトベクトルWi(t)を求めることにより計算の簡単化を実現するものである。
以下、数式27から最適部分ウエイトベクトルWi(t)を求める経過を述べる。
数式27より、第i番目に関する最適部分ウエイトベクトルWi(t)について数式28が成立する。
【0055】
【数28】
Figure 0003930269
【0056】
しかし、右辺に存在するベクトルWj(t)(j≠i)は、求めるべき最適部分ウエイトベクトルWi(t)と同時刻における他ブロックの最適部分ウエイトベクトルであり、これを直接求めることはできない。しかし、各部分ウエイトの1単位時間内での変動は微小であるため、第jブロック(j≠i)に関してWj(t)≒Wj(t−1)と仮定することができる。この仮定により、数式28は数式29のように表すことができる。
【0057】
【数29】
Figure 0003930269
【0058】
以下、数式29の変形を行い、最適部分ウエイトベクトルWi(t)に関する漸化式を求める。さて、部分相関行列Rij(t)及び部分相関ベクトルrxr,i(t)についても、数式19及び数式20と同様の漸化式である数式30及び数式31が成立する。
【0059】
【数30】
Figure 0003930269
【0060】
【数31】
Figure 0003930269
【0061】
数式30及び数式31を数式29に代入すると数式32のように変形される。
【0062】
【数32】
Figure 0003930269
【0063】
数式32中、右辺第1項のαを除く部分は時刻(t−1)における数式28の右辺と等しいからRii(t−1)Wi(t−1)と置き換えることができる。
また、数式32中の右辺第2項のXi(t)を除く部分は数式14で表される誤差e(t)の複素共役をとった形と等価であるから、e*(t)と置き換えることができる。以上の置き換えを用いて数式32を整理すると、数式33のようになる。
【0064】
【数33】
Figure 0003930269
【0065】
数式33中、右辺第1項のWi(t−1)の係数部分は数式30よりRii(t)と等しいから、結局数式29は数式34のように変形される。
【0066】
【数34】
Figure 0003930269
【0067】
数式34の両辺に部分相関行列Rii(t)の逆行列R-1 ii(t)を乗じると、最適部分ウエイトベクトルWi(t)に関する漸化式である数式35が得られる。
【0068】
【数35】
Figure 0003930269
【0069】
数式35で計算される最適部分ウエイトベクトルWi(t)は数式27で表される最適ウエイト条件を近似的に満たすので、これらの最適部分ウエイトベクトルWi(t)(i=1,2,……,k)を連接したベクトルW(t)(数式36)
【0070】
【数36】
Figure 0003930269
【0071】
は、近似的に最適ウエイトベクトルとなる。
本発明では、数式36で表されるW(t)をもって最適ウエイトベクトルとする。また、数式36中の各部分最適ウエイトベクトルWi(t)は数式35で更新を行う。
【0072】
以上に示すように、本発明では、K個のアンテナエレメントをL個ずつk組のブロックに分割することにより、アンテナエレメント数KのRLSアルゴリズムに比較して少ない演算量でほぼ同等のアレイ応答特性を得ることが可能となり、かつ、LMSアルゴリズムと比較してアレイ応答特性の収束時間を短縮することができる。
【0073】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1に本発明のアダプティブアレイアンテナの実施例の構成を示す。各アンテナウエイト計算部3は、L個のアンテナ出力からなるベクトル
i(t)=(x(i-1)L+1(t)、x(i-1)L+2(t)、
……、x(i-1)L+L(t))
を用いて時刻tにおける逆行列R-1 ii(t)を計算する。
逆行列R-1 ii(t)を計算する一手法として、RLSアルゴリズム等で用いられる逆行列更新式(数式37)
【0074】
【数37】
Figure 0003930269
【0075】
を用いて逐次、逆行列R-1 ii(t)を計算する。
計算された逆行列R-1 ii(t)は数式35に従ってアンテナ出力ベクトルXi(t)及び外部で計算された誤差信号e(t)の複素共役e*(t)と乗算される。この乗算結果を1単位時間前に計算され、メモリに格納されているウエイトWi(t−1)に加算することにより、時刻tにおけるウエイトベクトルWi(t)を計算することができる。
【0076】
また、計算されたウエイトベクトルWi(t)はアンテナウエイト計算部3内のメモリに格納され、次の時刻でのウエイト計算に利用される。
ところで、RLSアルゴリズムにおいては、その演算量は前述のようにアンテナエレメントの全数Kの2乗に比例するところ、本発明においては1ブロックのアンテナエレメントの数をK/kであるL個としているから1ブロックの演算量は全数Kの場合の演算量の1/k2 となる。そのようなブロックがk組存在するから、結局、(1/k2)×k=1/kとなり、演算量は分割しない場合に較べてk分の1となる。
【0077】
次に、分割サイズL=2の場合のアダプティブアレイアンテナの実施例を図2に示す。
この実施例では、分割サイズがL=2と小さいことから、逆行列計算には、サイズ2×2の部分相関行列Rii(t)をアンテナ出力ベクトル
i(t)=(x(i-1)L+1(t),x(i-1)L+2(t))を用いて逐次更新を行い、その逆行列R-1 ii(t)を直接求める手法を用いている。即ち、数式38、数式39
【0078】
【数38】
Figure 0003930269
【0079】
【数39】
Figure 0003930269
【0080】
により部分相関行列Rii(t)を更新し、その逆行列R-1 ii(t)を数式40、数式41
【0081】
【数40】
Figure 0003930269
【0082】
【数41】
Figure 0003930269
【0083】
により計算している。
但し、αは0<α≦1なる定数である。
このように分割サイズLが小さい場合には、数式37によるよりも数式38〜41による方が、少ない演算量で逆行列R-1 ii(t)を求めることができる。
次に、本発明の分割処理型アダプティブアレイアンテナの実施例の特性とRLSアルゴリズム及びLMSアルゴリズムを用いたアダプティブアレイアンテナの特性とをコンピュータによる数値実験により比較した結果を示す。実験諸元は表1に示す通りである。
【0084】
【表1】
Figure 0003930269
【0085】
アンテナ形状は図3に示すようなサーキュラアレイを用いた。各RFユニット及びA/Dの出力はウエイト値によって重み付けされたものが加算合成されて行くものとする。各アンテナエレメントの指向特性は図4に示す通りである。
【0086】
図5は、横軸に、単位時間毎に繰り返すウエイト更新の回数(イタレーション回数)をとり、縦軸に誤差信号e(t)の絶対値の2乗のアンサンブル平均
E[|e(t)|2 ]をとり、前記実験諸元において、RLSアルゴリズム、LMSアルゴリズム(ステップサイズμ=0.01)およびL=2とした本発明におけるアルゴズムの各場合について、イタレーション回数に対する
E[|e(t)|2 ]の収束特性を示すグラフである。
【0087】
図5によれば、例えばE[|e(t)|2 ]が0.2まで収束するために要するイタレーション回数はRLSアルゴリズムで約9回、本発明の場合で約14回、LMSアルゴリズムで約47回となっており、本発明における収束時間がRLSアルゴリズムよりはやや長いもののLMSアルゴリズムより大幅に短くなっていることが分かる。
【0088】
図6は、図5と同様の図であるが、本発明についてL=3とした場合である。本発明アルゴリズムによる曲線が、図5の場合よりも一層RLSアルゴリズムの曲線に接近し短くなっていることが分かる。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分割処理型アダプティブアレイアンテナは総数K個のアンテナエレメントをL個ずつk組のブロックに分割し、各ブロック毎にRLSアルゴリズムを用いる場合と同様の最適ウエイトを計算するようにしたので、1ブロックの演算量は総数K個を一括RLSアルゴリズムで演算する場合に較べ、ほぼ1/k2 となり、それがkブロックであるから(1/k2)×k=1/kとなり、演算量が大幅に少なくなる一方、アレイ応答値の収束時間は総数K個を一括RLSアルゴリズムで演算した場合よりもやや長くはなるものの、RLSアルゴリズムの特徴が発揮されLMSアルゴリズムによる演算に較べて大幅に収束時間が短くなるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分割処理型アダプティブアレイアンテナの構成を示すブロック図である。
【図2】分割ブロックサイズL=2とした場合の、本発明の分割処理型アダプティブアレイアンテナの実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の分割処理型アダプティブアレイアンテナとRLSアルゴリズム及びLMSアルゴリズムを用いたアダプティブアレイアンテナの特性をコンピュータによる数値実験により比較した場合に用いたサーキュラアレイアンテナの構成図である。
【図4】図3のサーキュラアレイアンテナの各アンテナエレメントの指向特性図である。
【図5】RLSアルゴリズム及びLMSアルゴリズムと本発明のL=2の場合の分割RLSアルゴリズムの誤差収束特性の比較グラフである。
【図6】RLSアルゴリズム及びLMSアルゴリズムと本発明のL=3の場合の分割RLSアルゴリズムの誤差収束特性の比較グラフである。
【図7】K素子アダプティブアレイアンテナの一般的な構成例を示す構成図である。
【図8】LMSアルゴリズムを用いたアダプティブアレイアンテナの構成図である。
【図9】RLSアルゴリズムを用いたアダプティブアレイアンテナの構成図である。
【符号の説明】
1 アンテナエレメント
2 RFユニット及びA/D
3〜7 アンテナウエイト計算部
8 加算器

Claims (1)

  1. 下記の各手段を有することを特徴とする分割処理型アダプティブアレイアンテナ。
    (イ)総数K個のアンテナエレメントが、1組L個ずつでk組に区分されたアレイアンテナ
    (ロ)前記k組の各組に対応して設けられ、当該組のアンテナエレメントによる受信信号ベクトルXi(t)と、誤差信号e(t)とを入力とし、当該組の各受信信号に乗ずべきウエイトベクトルWi(t)を数式1によって算出するアンテナウエイト計算部
    Figure 0003930269
    (ハ)各組の各アンテナエレメントの受信信号それぞれに、その組のアンテナウエイト計算部で算出された、各アンテナエレメントに対応するウエイト値を乗算する全K個の乗算器
    (ニ)全K個の乗算器の出力を合成して、アンテナ合成出力とする合成器
    (ホ)参照信号とアンテナ合成出力との差を算出しこれを誤差信号e(t)として前記k組の各アンテナウエイト計算部へ出力する減算器
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