JP3930196B2 - 泥水加圧式小口径管推進装置及び泥水加圧式小口径管推進工法 - Google Patents

泥水加圧式小口径管推進装置及び泥水加圧式小口径管推進工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、泥水を還流させながら発進立坑から到達立坑までエンビ管やヒューム管等の埋設管を地中に圧入推進させる掘進機に適用される泥水加圧式小口径管推進装置及び泥水加圧式小口径管推進工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、泥水加圧式推進工法において、下水管路を築造するため、まず発進立坑及び到達立坑を設け、発進立坑を形成するライナープレート内に架台を設置し、精度を要求される工事においては、先導体の中に、カッタ部、モータ部、機内バイパス部、カメラ部を備え、モータにより掘削カッタを回転させ、土砂を先導体内に取り込み推進を実行している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、機内バイパス部は大型であり、また、モータ部、カメラ部が設置されていることから必然的に先導体(堀進機本体)が大型化、重量化し、小さな発進立坑(例えば、概ね、Φ1,500〜2,010mm程度)に適用される小口径管における限られたスペースの条件下では、従来の手法で泥水加圧推進用装置を設計するのは理論上なりたたない。無理に適用しようとすれば、小型立坑推進(小口径管)工事において、先導体を分割せざるをえず、発進立坑からの分割発進を余儀なくされ先導体の発進作業がきわめて煩雑となることは明らかである。また、土砂の閉塞等を生じ易く滞水砂層での施工も不可能である。さらに面整備工事に不可欠な低耐荷管、例えば塩ビ管での長距離推進には強度の観点から適用できないと考えられる。以上の通り、小口径管推進工事には解決すべき様々な難問があったのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、請求項1ないし5記載の発明は、小型立坑からの発進、軟弱土質での推進、低耐荷管での長距離推進を可能とした泥水加圧式小口径管推進装置及び泥水加圧式小口径管推進工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、請求項1記載の発明はなされたものであり、発進立坑内に配置された元押装置により、掘進機本体と埋設管の推進を行う泥水加圧式小口径管推進装置であって、前記掘進機本体と、前記埋設管の内部に軸方向に配置される接続体に送排泥管を設け、前記掘進機本体にカッタを駆動する回転駆動源を設け、前記接続体に前記元押装置からの推進力を前記掘進機本体に伝達する推進力伝達軸を設けたことを特徴とする泥水加圧式小口径管推進装置である。これにより、小径の発進立坑に適用できるとともに、泥水の処理により、滞水砂層においても精密な推進等を可能とするのである。なお、ここにいう埋設管には、塩化ビニル管、鋼管、ヒューム管、レジンコン管等が挙げられる。
【0006】
上記課題に鑑み、請求項2記載の発明は、発進立坑内に配置された元押装置により、掘進機本体と埋設管の推進を行う泥水加圧式小口径管推進装置であって、前記堀進機本体と、前記埋設管の内部に軸方向に配置される接続体とに、前記掘進機本体の先頭にあるカッタ部まで送泥するとともに排泥を泥水処理装置まで還流させる泥水還流路を設け、前記接続体に設けた泥水還流路が、相互に軸方向に着脱自在に接続可能とするとともに前記接続体を構成する送泥管及び排泥管からなり、前記堀進機本体内部の泥水還流路の送泥路と排泥路とを接続する泥水バイパス装置を前記堀進機本体に設け、前記掘進機本体内の回転駆動源からの回転駆動力により前記カッタ部を回転させ、軸方向に相互に継ぎ足され、前記接続体の一部を構成する推進力伝達軸を介して、前記元押装置からの推進力を前記掘進機本体に伝達させ、前記接続体の一部を構成する前方接続部材および後方接続部材は、少なくとも前記推進力伝達軸、前記送泥管及び排泥管の両端部をそれぞれ連結して一体化してなることを特徴とする泥水加圧式小口径管推進装置である。これにより請求項1と同様の課題が達成できる。
【0007】
上記課題に鑑み、請求項3記載の発明は、前記前方接続部材及び後方接続部材は、少なくとも前記送泥管及び排泥管を保持可能な複数の貫設穴を有し、前記送泥管及び排泥管同士がそれぞれ差し込み自在に結合してなることを特徴とする請求項2に記載の泥水加圧式小口径管推進装置である。これにより、請求項2と同様の課題を解決することができる上、小型化、軽量化、接続作業簡素化を一層推進させることができる。
【0008】
また、請求項4記載の発明は、軸方向に接続可能なパイロット管と、該パイロット管に先導させて、軸方向に接続可能な埋設管と、該埋設管内部に挿入される接続体とを推進させることができる往復可能な推進部材を、前記元押装置が備え、前記カッタ部の後方に配置され、泥水をバイパス可能な機内バイパス部を、前記掘進機本体が備え、更に、泥水を前記機内バイパス部に送排泥する前記送泥管と排泥管の泥水を処理する泥水処理装置を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の泥水加圧式小口径管推進装置である。これにより請求項2記載の発明と同様の課題が解決できる。
【0009】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の泥水加圧式小口径管推進装置を用いる泥水加圧式小口径管推進工法であって、発進立坑の底面に元押装置を設置する元押装置設置工程と、該発進立坑から到達立坑までパイロット管を接続しながら前記元押装置により前記パイロット管を地中に推進させるパイロット管推進工程と、前記元押装置による推進を停止するとともに、泥水処理装置の送排泥を停止した状態で、前記パイロット管に、掘進機本体と、埋設管と該埋設管内部に挿入された接続体とを接続し、さらに発進立坑から到達立坑まで、前記埋設管及び前記接続体を継ぎ足す接続工程と、前記元押装置により前記接続体の推進力伝達軸により前記掘進機本体に推進力を与えて前進させるとともに、前記掘進機本体内の回転駆動源によりカッタを回転駆動させて地山を掘削し、泥水処理装置から前記接続体及び前記堀進機本体に設けた送泥路を介して泥水を前記掘進機本体の先頭に送り、該泥水と前記カッタで掘削した掘削土とを一緒に、前記接続体及び前記堀進機本体に設けた排泥路を介して前記泥水処理装置へ排泥する泥水加圧還流工程と、前記パイロット管、堀進機本体、接続体の接続を解除してこれを回収する回収工程と、を備えたことを特徴とする泥水加圧式小口径管推進工法である。これにより請求項1記載の発明と同様の課題が解決できる。
【0010】
なお、本発明の泥水加圧式小口径管推進装置は、下水道のほか、ガス配管や地中電線配管その他の、比較的小口径の埋設管施工に好ましく適用されるが、その他、任意の目的及び口径を有する地下埋設管の施工に利用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置501の泥水加圧推進用接続体)
第1実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置501(図36、図37参照)の泥水加圧推進用接続体を図1〜図13を参照して説明する。この泥水加圧推進用接続体は、第1接続体1(図1〜図7)と第2接続体201(図8〜図13)の2種類がある。まず、第1接続体1を図1〜図7を参照して説明する。この第1接続体1は、泥水加圧推進工法に適用されるものであり、送排泥の際の泥水などを簡易泥水処理装置511(図36参照)から掘進機本体13(図14参照、先導体とも呼ばれることがある)へ流すなどしたり、元押装置508(図36参照)から掘進機本体13へ推進力を伝達する中間接続媒体として機能するケーシングである。図1に示す通り、第1接続体1は、左右斜め下方に円筒形状の送泥管3及び排泥管4(図3参照)、トライアングルをなす位置に円筒状の推進力伝達軸5,6,7を軸方向に配設し(図3参照)、それらの前端部及び後端部を各々前方接続部材8及び後方接続部材9(図1、図2参照)で固定したものである。さらに、送泥管3、排泥管4、及び推進力伝達軸5〜7を貫通させて保持する保持部材10及び保持部材11は、前方接続部材8及び後方接続部材9の所定の中間位置に設けられ、送泥管3、排泥管4、推進力伝達軸5〜7の強度向上や垂れ等を防止するものである。そうした第1接続体1は、プラスチック例えば塩化ビニル樹脂で形成された埋設管505の内部に挿入できる寸法であり、またその長さも概ね埋設管505と同様に設定されている。
【0012】
送泥管3及び排泥管4を図1ないし図3を参照して説明する。これらは長尺状の円管であって、送泥管3の両端部の外周には各々第1ジョイント管31(図2参照)、2つのシールが内側に設けられた第2ジョイント管32(図2参照)が形成され、前方接続部材8及び後方接続部材9から抜けないようにされている。排泥管4にも同様のジョイントが形成されているが、図示は省略する。送泥管3及び排泥管4により送排泥をしているので、滞水砂層において、埋設管505の推進を可能とする。
【0013】
推進力伝達軸5〜7を図1ないし図3を参照して説明する。これらは同様な構造であるから、推進力伝達軸5について説明し、推進力伝達軸6及び7についての説明は省略する。推進力伝達軸5は、円管51の前端部にナット52が嵌合されて溶接により固定され、同様に円管51の後端部にナット53が嵌合されて溶接により固定されたものである。推進力伝達軸5〜7は3本であるが、これに限定されることはなく、1本、2本、3本等、適宜本数の設置が可能である。推進力伝達軸5〜7は、中実構造、中空構造を問わない。
【0014】
前方接続部材8を図4及び図5を参照して説明する。前方接続部材8は軸方向に一定の厚みを備えた板状体であり、また、前後に2つの垂直面を備えた面板に形成されたものである。前方接続部材8の上部の両側に貫通孔81,82、下部の左側に貫通丸孔84、下部の右側に貫通丸孔85、トライアングル状(三角形の頂点の位置)に小径のボルト挿通孔86が形成されている。貫通孔81,82には、軽量電気線418a,419a(図14参照)を貫通孔81に通し、軽量油圧ホース408a(図33参照)を貫通孔82に通すことができるようになっている。ボルト通し孔88a〜88eは、掘進機本体13に第1接続体1を接続する場合、植込ボルト380(図14参照)を貫通させ、ナット(図示略)で固定するものである。また第1接続体1は、前方接続部材8と同様な構造の後方接続部材9を備えている(図1参照)がこれについては、前方接続部材8の説明に準じるので詳細な説明は省略するが、その貫通丸孔84と異なり、単なる貫通孔ではなく、シールを備えた送泥管差し込み用の貫通丸孔94(図2参照)が形成されている。貫通丸孔85に対しても同様なシールを備えた排泥管差し込み用の貫通丸孔(図示略)が設けられている。また、図1に示す通り、植込ボルト99a,99b等(5個ある)の一端が、第1接続体1の後方接続部材9の雌ねじ孔(図示略)にねじ込まれ、他端が後続の他の第2接続体201の前方接続部材208の対応する貫通孔288a〜288c(図10参照)に各々貫通されるとともに、ナットで着脱自在に固定できるようになっている。
【0015】
また一方、第1接続体1の後端部は、元押装置508に、アタッチメント566(図40及び図41参照)などを介在させて脱着自在に接続できるようになっている。また埋設管505は本体取付用ブラケット606(図42(a)(b)参照)を介して元押装置508に着脱自在に連結できるようになっている。アタッチメント566については後述する。
【0016】
保持部材10を図6及び図7を参照して説明する。保持部材10は軸方向に一定の厚みを備えた板状体であり、また、前後に2つの垂直面を備えた面板に形成されたものである。保持部材10は、プラスチック製の埋設管505の内側形状に適合させてカーブ面を備えたプレート100a,100b、及びそれらと連結可能な金属製(例えば鉄鋼製)のプレート100cの3つの部分に分割され、これらがボルト101で連結固定されて合体したものである。第1接続体1(図1及び図2参照)には、送泥管3を挿通させることができる貫通丸孔103、排泥管4を挿通させることができる貫通丸孔104、推進力伝達軸5〜7を挿通させることができる貫通丸孔105ないし貫通丸孔107が設けられている。なお、保持部材11は保持部材10と同様な構造であるから、保持部材10の説明に準じることとし詳細は省略する。
【0017】
第1接続体1の組立手順を説明する。保持部材10及び11に推進力伝達軸5〜7、送泥管3、排泥管4等を貫通させる。送泥管3を前方接続部材8の貫通丸孔85に差し込み、排泥管4を貫通丸孔84に差し込む。後方接続部材9にも同様に差し込む。さらに、推進力伝達軸5〜7の前端及び後端に設けたナット52(図2参照)をボルト挿通孔86に嵌め込み、ボルト87(図2参照)をナット52にねじ込むことで固定し、これにより1つのユニットとして予め組みてておき、これを施工時に使用するものである。
【0018】
以上説明した第1接続体1は、掘進機本体13の後端部に最初に接続されるものであり、この第1接続体1の後端部に第2接続体201が接続可能となっており、また、この第2接続体201の後端部に第2接続体201同士が次々に接続できるようにされている。つまり、第1接続体1は先頭の中間接続体であり、第2接続体201は、2番目以降の中間接続体であり、ともに中間接続媒体である。第1接続体1は掘進機本体13に対して接続させるために構造を若干異ならしめているものである。
【0019】
泥水加圧式小口径管推進装置501(図36、図37参照)に適用される、図8ないし図13に示す第2接続体201は、第1接続体1とほぼ同様な構造となっており、対応する構成要素は200番台を付して図示し、共通する部分は説明を省略し、異なる部分だけを説明する。即ち、第2接続体201は、貫通孔281a及び281bの側面が開放されていること(図10参照)、及び、送泥管203と排泥管204の突出長さが若干短くされていること(図8及び図9参照)、雄スプラインの大きさは第1接続体1の方が大きくされていること、ジョイント管232のシールは、第1接続体1ではパッキンであるが、第2接続体201ではO−リングとなっていること、第1接続体1のボルト通し孔88a〜88eが設けられていないこと等である。
【0020】
後方接続部材209は、前方接続部材208と対で用いられ、後方接続部材9と対応した同様な構造である。堀進機本体13の後端隔壁307(図14参照)の垂直面と、第1接続体1の前方接続部材8の垂直面が当接し、また、第1接続体1の後方接続部材9の垂直面と、第2接続体201の垂直面が当接することで、推進力を確実に伝達できるようになっている。したがって、埋設管505が塩ビなど低耐荷管である場合には、負荷を大幅に軽減でき、安全な推進が可能となる。
【0021】
なお、サイズの一例として、埋設管505がL=1,000mm、φ216mm、第1接続体1及び第2接続体201がL=1,050mm、φ193mm等が挙げられる。
【0022】
(泥水加圧式小口径管推進装置501の掘進機本体13の構造)
次に掘進機本体13を図14を参照して説明すると、これは、図14に示す通り、前方のカッタ部300と後方の機内バイパス部301とに区分され、機内バイパス部301の内部に密閉型の掘進機内泥水バイパス装置401(図34参照)が中心軸を避けた下方の位置に配設されている。これは密閉型であるから外圧から保護密閉できる。掘進機本体13の筐体は、前方から順に刃口部材302、固定板303、第1隔壁304、第2隔壁305、外管306、後端隔壁307が順次接続されることにより形成され、立坑からの一発発進が可能である。以下、これらの筐体について簡単に説明する。なお、さらに断面の切り方については、全部の部品を見せるために場所ごとに切断方法を適宜変更してあるし、断面図のハッチングは本実施形態では、いたずらに複雑となるので、適宜省略した。以下に詳細な構造について図15ないし図34を参照して説明する。
【0023】
図15ないし図17に示す刃口部材302は、比較的径の大きく前方に向かって径が拡大している中心貫通丸孔302aと、外周部に環状に周設した凹陥部302bと、この凹陥部302bと連通する複数の貫通孔302c、補強リブ302dとから構成されている。
【0024】
図18及び図19に示す固定板303は、比較的径の大きな中心貫通丸孔303a、この中心貫通丸孔303aと連通する比較的径の小さな中心貫通丸孔303b、ねじ孔303c、送泥管351(図14参照)の先端部を受け入れるシール溝を設けた送泥管差込孔303d、排泥管361の先端部を受け入れるシール溝を設けた排泥管差込孔303e(図18参照)を備えたものである。前端面の周囲にねじ孔303fが設けられている。止めねじ303gはパッキンを抜く為のものである。
【0025】
図20ないし図23に示す第1隔壁304は、中央部にねじ孔304aを介在させて相互に連通する中心貫通丸孔304b及び304cと、後面に形成されたねじ孔304d及び304eと、前面に形成されたねじ孔304fと、中心貫通丸孔304b及び304cから径方向に延び出し側面に連通する油供給路304g及び304hと、前面に設けた丸形溝304i、後面に設けた丸形溝304jとから構成されたものである。また、図21及び図22に示す通り、第1隔壁304は、送泥貫通丸孔304k及び排泥貫通丸孔304mが中心貫通丸孔304b及び304cの下方に左右に並設されている。
【0026】
図23ないし図26に示す第2隔壁305は、外周部に周設された凹陥部305a、中央部に軸方向に形成され相互に連通する中心貫通丸孔305b及び305c、それらの下部に形成され左右に並設された送泥貫通丸孔305d及び排泥貫通丸孔305e、軽量油圧ホース408a、軽量電気線418a,419a、滑材供給管(図示略)等を通す貫通孔305f、ねじ孔305g、パッキン溝305h、ボルト挿入孔305i、油圧シリンダ配置孔305j、補強リブ305k、引抜ボルト305mから構成されたものである。なお、305nは連結用ボルトである。
【0027】
図27及び図29に示す外管306は、下側面に逆止弁固定部306a、前端の外周に設けたねじ孔306b、後端の外周に設けたねじ孔306cを備えたものである。
【0028】
図30ないし図32に示す後端隔壁307は、外周に周設された凹陥部307a、凹陥部307aと連通するねじ孔307b、下方に並設された送泥貫通丸孔307d及び排泥貫通丸孔307e(図30参照)、凹陥部307aと連通するねじ孔307f、パッキン取付溝307gを有する埋設管抜差環状孔307h(図31参照)、補強リブ307i、ボルト307j、油圧シリンダロッド逃がし孔307k、ボルト逃がし孔307mとを備えている。
【0029】
以上の筐体の接続構造を図14を参照して説明する。刃口部材302と固定板303は、ボルト315が貫通孔302cを介してねじ孔303fにねじ込まれることにより連結されている。固定板303と第1隔壁304は、ボルト316がねじ孔303cにねじ込まれることにより連結されている。第1隔壁304と第2隔壁305は、ボルト317がボルト挿入孔305iに挿通され、ねじ孔304dにねじ込まれることにより連結されている。第2隔壁305と外管306は、ボルト318がねじ孔305g及びねじ孔306bにねじ込まれることにより連結されている。外管306と後端隔壁307は、ボルト319がねじ孔307b及びねじ孔306cにねじ込まれることにより連結されている。
【0030】
以上、掘進機本体13の筐体を説明したが、次に掘進機本体13の内部構造について説明する。図14に戻り、掘進機本体13の中心において、中心回転軸312は、固定板303、第1隔壁304及び第2隔壁305に回転可能に支持されている。すなわち、中心回転軸312と第1隔壁304の間には、油室313及び油室314が形成され、各々、油供給路304g及び油供給路304h(図20参照)が連通している。また、油室313の内部において、中心回転軸312の外周にメカニカルシール320が設けられている。油室314の内部において、中心回転軸312の外周に複列円錐ころ軸受322が設けられている。複列円錐ころ軸受322の後方には、ナット323及び座金324が設けられている。その後方には雌ねじ325及びオイルシール326が設けられている。第1隔壁304の後部には固定板327がボルト328で固定され、第1隔壁304から油が中央チャンバ329に漏出しないようにしてある。
【0031】
前方チャンバ330には、中心回転軸312の前端部に固定されたカッタ331(図17に示すカッタ固定部331aに固定される)が配設され、カッタ331の前方の中心部にはパイロット管取付具332が固定されている。このパイロット管取付具332は、後述のパイロット管502及びリードヘッド502a(図36参照)を取り付けることができるものであり、中心回転軸312の回転がリードヘッド502aに伝達しないようにする構造である。中心回転軸312の後端部にはスプライン雄部333が形成され、油圧モータ334のスプライン雌部335とは軸方向にスプライン結合をなしジョイントを形成している。このスプライン雌部335の外周部と第2隔壁305の内周部は、軸受けとしてのオイレスメタル336が配設されている。図23に示す通り、このオイレスメタル336の後端部はフランジ337で押さえられ、油圧モータ334を受け止めている。油圧モータ334は取付具で内壁に固定されている。固定板303と第1隔壁304の間はO−リング338でシールされている。第1隔壁304の後端部と第2隔壁305の前端部の間はO−リング339でシールされている。また、第1隔壁304の後端内周部と固定板327の外周部の間はO−リング340でシールされている。さらに第2隔壁305の後端外周部と外管306の前端内周部の間はO−リング341でシールされている。油圧モータ334には、油圧ホースが接続されており、油圧ユニット510(図36、図37)を介して油圧が供給される。該油圧ホースは、適宜の長さで複数個が接続されるように構成されている。
【0032】
第2隔壁305と外管306と後端隔壁307の間には、比較的広い後方チャンバ349が形成されている。後方チャンバ349において、掘進機内泥水バイパス装置401は、油圧モータ334の下側に設けられている。後端隔壁307の後端の内周面にパッキン343が嵌められている。外管306と後端隔壁307の間はO−リング346でシールされている。
【0033】
中心回転軸312及び油圧モータ334の下側には、送泥系統350及び排泥系統370(図17参照)が横並びで形成されている。送泥系統350と排泥系統370とは平行に左右一対のものであり、固定板303から後端隔壁307に至るまで軸方向に連続的に形成されたものであり、また同様な構造である。したがって、送泥系統350のみを説明することとし、排泥系統370については送泥系統350の説明を準用することとし、説明は割愛する。この送泥系統350は、図14において泥水を右から左に前方チャンバ330まで送るためのものである。前方から、前述の送泥管差込孔303d、送泥貫通丸孔304k、送泥貫通丸孔305dが形成され、これに送泥管351が嵌められている。送泥管351の前端部は、パッキン352でシールされている。また、送泥管351に連続して、送泥管353が接続されている(排泥管363(図34参照)も同様)。送泥管353は泥水バイパスブロック403の前端部に差し込まれ、パッキン356でシールされている。泥水バイパスブロック403の後端部に屈曲した送泥管354(排泥管355(図29参照)も同様)が差し込まれ、パッキン357でシールされ、送泥管354の後端部は後端隔壁307に接続されている。送泥管354が曲げられ、送排泥の流路が下方に偏倚されているのは、小径の堀進機本体13内部において、油圧モータ334を避けて掘進機内泥水バイパス装置401を配置しなければならないからである。後端隔壁307下部に開けられた送泥貫通丸孔307d、排泥貫通丸孔307eに、それぞれ送泥管3、排泥管4(図3参照)を差し込むことができるようになっている。送泥貫通丸孔307d、排泥貫通丸孔307e(図30参照)にパッキン358が装着されている。排泥系統370は、送泥系統350から供給される送泥水と、カッタ331で掘削された土砂とを排出するものであり、図14において左方向から右方向に泥水を流すものである。なお、図14に示す通り、逆止弁347(図29参照)は目詰め材高含有の高濃度液状体を供給することにより、埋設管505の外周の地山に泥膜を形成し、切羽を安定させるためのものである。掘進機本体13のサイズの一例として、L=902mm、φ242mmが挙げられる。
【0034】
泥水加圧式小口径管推進装置501の図33ないし図35に示す掘進機内泥水バイパス装置401は、送泥系統350と排泥系統370とに連通するチャンバ402を内部に設けた角型の泥水バイパスブロック403と、掘進機本体13の軸方向(送排泥方向)に平行な平行位置にあることで、送泥系統350と排泥系統370を分離して泥水を還流させることができ(図34(a)参照)、軸方向と直交する直交位置にあることで送泥系統350から排泥系統370に泥水をバイパスできるように(図34(b)参照)、前記直交位置または平行位置に交互に90度回動可能にチャンバ402の内部に立設された板状で小判形状の弁体405と、泥水バイパスブロック403の軸方向と垂直方向において弁体405の中心部を貫通して固定され、泥水バイパスブロック403内部において回動自在に立設された回動軸406と、この回動軸406に固定されたレバー407と、このレバー407と連結してこれを90度の範囲で回動させる油圧シリンダ408と、レバー407の回動運動を規制し、弁体405の正確な回動を実現するストッパ409とから構成されている。泥水バイパスブロック403には、その後端部に2つの穴(入口送泥管差込口414、出口排泥管差込口415)と、その前端部に2つの穴(出口送泥管差込口416、入口排泥管差込口417)が設けられ、それらはチャンバ402と連通している。チャンバ402内を弁体405が回動して、通過状態とバイパス状態とを切りかえるようになっている。軸方向に沿って平面視すると、平行位置(通過状態)では、弁体405がチャンバ402を左右2つのチャンバに区画分離し、一方、直交位置(バイパス状態)では、弁体405がチャンバ402を前後2つのチャンバに区画分離することができるのである。従って、1つの弁体405により泥水のバイパスを簡易に実行できることで、掘進機内泥水バイパス装置401の構造が簡素化され小型化が実現する。
【0035】
この泥水バイパスブロック403は、泥水を送るとともに泥水及び土砂を排出させるか(以下、通過状態という)、あるいは、前記通過状態を阻止してバイパスさせるか(以下、バイパス状態)、二者択一的に切換が可能なゲートとしての機能を有するものである。前記の通過状態は、埋設管505の推進に伴う切刃面への泥水の供給と、切刃面からの泥水及び土砂の排出に必要であり、前記のバイパス状態は、埋設管505等の追加接続時に、管路の閉塞、地山の崩壊等を防止するために必要である。なお、前述の送泥管353、送泥管354の端部が入口送泥管差込口414、出口送泥管差込口416に各々差し込み可能となっており、排泥管も同様に出口排泥管差込口415、入口排泥管差込口417に各々差し込み可能となっている(図34(a),(b)参照)。これらの入口送泥管差込口414ないし入口排泥管差込口417は全部がチャンバ402と各々連通している。
【0036】
図34に示す通り、入口送泥管差込口414、出口送泥管差込口416に差し込まれる管の上部は各々圧力トランスミッタ418,419(図14、図35参照)が立設され、そこから延び出す軽量電気線418a,419a(図14参照)を貫通孔81,82等を通して、泥水の圧力を示す電流を外部に伝達するものである。圧力トランスミッタ418,419(図35参照)からの検出信号に基づいて、掘進機内泥水バイパス装置401が泥水の通過状態にあるとき、元押装置508の駆動力を制御することにより、掘進機本体13の推進速度を制御するか、或いは、掘進機内泥水バイパス装置401が泥水のバイパス状態にあるとき、奥側の管内圧力と泥水バイパスブロック403の前側圧力(切刃圧)とのバランスがとれた時点で掘進機内泥水バイパス装置401を通過状態に切り換え、送泥の衝撃(ショック)による地山崩壊と管内閉塞の危険性を回避するためである。つまり、圧力トランスミッタ418,419の検出値は、泥水バイパスブロック403の切換のタイミングを計るための目安を与えるものである。軽量油圧ホ−ス408a(図33参照)、軽量電気線418a,419a(図14参照)、前述の油圧モータ334用の油圧ホースとも、後述の第1接続体1の1本毎に対して接続することはせず、ある程度束ねておいて、第2接続体201の10本の接続に対して、1回程度の接続作業とし、作業量を軽減している。
【0037】
掘進機内泥水バイパス装置401の動作を説明する。図34(a)に示す通り、泥水の通過状態においては、弁体405は軸方向と平行な平行位置に配置され、二点鎖線の矢印に示す通り、入口送泥管差込口414からの泥水をチャンバ402を介して出口送泥管差込口416に送る。また、入口排泥管差込口417からの土砂を含む泥水は、チャンバ402を介して出口排泥管差込口415に送られるようになっている。
【0038】
一方、バイパス状態においては、図34(b)に示す通り、油圧シリンダ408(図23参照)を駆動して、ピストンロッド420及び延長ロッド421を前進させ、レバー407を90度回動させる。そうすると、弁体405は軸方向と直交位置となり、二点鎖線の矢印に示す通り、入口送泥管差込口414からの泥水をチャンバ402まで送るが、弁体405により泥水搬送方向を180度変更されて、出口排泥管差込口415に送られるようになっている。
【0039】
こうして掘進機内泥水バイパス装置401により、泥水の通過状態及びバイパス状態を交互に切り換えることとしたのは、埋設管505等の接続作業中に土砂圧力を受け止めて土砂の崩壊を回避するとともに、送泥管中における土砂の閉塞を回避するためである。すなわち、図34(a)に示す通り、弁体405を軸方向に平行な位置として泥水を通過状態として埋設管505等の推進を行い、1回の推進を終えたら、図34(b)に示す通り、弁体405を軸方向に垂直な位置として泥水をバイパス状態に切り換え、泥水をショートカット(短絡)させ、詰まった土砂を流し、管の中を空にする。そうしてから、埋設管505、第1接続体1、第2接続体201の切離、接続を行う。接続作業が終了し推進の準備ができたならば、泥水バイパスブロック403の後側の管内圧力(圧力トランスミッタ419の値)と、泥水バイパスブロック403の前側の圧力(切刃圧:圧力トランスミッタ418の値)とのバランスがとれた時点でゲートを開けるため、送泥の衝撃(ショック)を緩和でき、地山崩壊と管内閉塞の危険性を回避できるものである。ゲートの閉鎖(弁体405を堀進機本体13の軸方向と直交状態とすること)は接続作業毎に行われる。なお、詳細は動作のところで述べる。
【0040】
以上の通り、第1接続体1、掘進機本体13及び第2接続体201の構造を説明したが、これらの接続関係について説明する。第1接続体1(図1及び図2参照)の前側部は掘進機本体13の後端部に軸方向に差し込まれて植込ボルト380で連結されるような構造になっている(図14参照)。すなわち、第1接続体1の送泥管3、排泥管4が各々送泥貫通丸孔307d、排泥貫通丸孔307e(図30参照)に差し込まれることにより接続させることができる。また、後端隔壁307と前方接続部材8は、植込ボルト380がねじ孔307fにねじ込まれることで接続できるようになっている。一方、第1接続体1の後側部には第2接続体201の前側が後側から軸方向に差し込まれてボルト・ナットで継ぎ足されて接続される。こうして、掘進機本体13、第1接続体1及び第2接続体201が強固に接続され、元押装置508の推進力が掘進機本体13に伝達できるようになっている。
【0041】
(泥水加圧式小口径管推進装置501の全体構造)
第1接続体1、掘進機本体13及び第2接続体201が適用される泥水加圧式小口径管推進装置501を図36ないし図38を参照して説明する。これは、金属製の小径のパイロット管502(サイズの一例としてL=600mm,φ60mm:先導管とも呼ばれる)、掘進機本体13、第1接続体1、第2接続体201及び大径の埋設管505(概ねL=800mm〜1,000mm程度,概ねφ150〜500mm程度)を推進するため、発進立坑506の底面506aに設置される架台507と、架台507上に固定された油圧式の元押装置508と、パイロット管502の推進状況を計測するトランシットを含み構成された検測器509と、元押装置508を駆動するため地上に設置される油圧ユニット510と、地上に設置され、作動流体として泥水を採用し、この泥水の加圧を行い、泥水を還流させる簡易泥水処理装置511と、泥水加圧状態を制御するための論理演算回路、操作ボタン、表示部等を含み構成された中央操作盤512とから構成されている。さらに、簡易泥水処理装置511の出口には送泥ポンプ513が設置され、剛性の送泥管514(例えば、鋼管が例示できるが硬質塩化ビニル管等でも良い)から、立坑バイパス装置515を介在させて送泥ポンプ513に泥水を供給することができるようになっている。立坑バイパス装置515は、埋設管505の追加接続時に、一旦、簡易泥水処理装置511を停止すると、作泥した泥水が沈殿し再度泥水が安定するまでに時間を要することから、埋設管505の追加接続時にも常に流量を維持しておくためのものである。また、一方、掘進機本体13で掘削した土砂と泥水とを第1接続体1、剛性の排泥管517(例えば、鋼管が例示できるが硬質塩化ビニル管等でも良い)、立坑バイパス装置515及び排泥ポンプ518を介在させて簡易泥水処理装置511に排出させて還流させることができるようになっている。
【0042】
この立坑バイパス装置515は、地上の簡易泥水処理装置511から送られてくる泥水の流れを変える装置であり、送泥管514、排泥管517の管内の送泥、排泥の流れを逆にしたり、あるいは、掘進機本体13にまで泥水を還流させずに、立坑バイパス装置515から直ちに還流(帰還)させたりすることができるものである。立坑バイパス装置515、送泥ポンプ513、排泥ポンプ518は、通常、発進立坑506内に設置した方が効率が良いが、入らない場合、地上に設置することもできる。簡易泥水処理装置511は、主として、泥水を掘進機本体13に供給し、この泥水と掘進機本体13で掘削した土砂とを掘進機本体13から受け入れて、この泥水と土砂を分離し、その分離された泥水を掘進機本体13に還流(リサイクル)させて供給するものであり、具体的には、攪拌機、泥水処理機、沈殿層、調整層等から構成されているものである。この簡易泥水処理装置511は作業中は常に運転しているが、スラリーポンプ(図示略)が働き泥水を揚水したときのみ振動篩(図示略)に泥水がかかり処理されるようになっている。
【0043】
なお、簡易泥水処理装置511に近い排泥管517には排泥流量計519が設置され、そこで計測された信号あるいは元押装置508、圧力トランスミッタ418,419(図14参照)等からの各種信号が中央操作盤512に出力され、この中央操作盤512からは簡易泥水処理装置511、元押装置508、油圧シリンダ408(図33及び図34参照)、油圧ユニット510等への駆動信号等の各種の信号が出力される構成である。また、埋設管505の種類としては、塩化ビニル管、鋼管、ヒューム管、レジンコン管等、様々な種類の管が挙げられる。なお、図36はパイロット管502の推進工程の初期の一例を示すものである。また、パイロット管502、埋設管505は各々、軸方向に解離可能に接続できる構造(場合により端部の周面にネジが切ってある)になっている。
【0044】
図37に示す通り、地上にある自動車520には、第1接続体1、第2接続体201、パイロット管502、埋設管505、掘進機本体13、発電機521、クレーン522、工具523等が積載され、工事範囲は柵524で囲まれている。クレーン522がパイロット管502、埋設管505、第1接続体1、掘進機本体13、第2接続体201等を発進立坑506に移送し、第1段階でパイロット管502を接続しながら元押装置508により推進させ、第2段階でパイロット管502に掘進機本体13を接続して推進させ、次いで掘進機本体13に埋設管505、第1接続体1及び第2接続体201を継ぎ足しながら、これらを推進させることができるようになっている。
【0045】
(泥水加圧式小口径管推進装置501の元押装置508の構造)
図39に示す元押装置508は、一例を示すものであり、その他、種々なる態様が可能である。この元押装置508は、二本の平行に所定間隔で配置されたレール560と、これに沿って摺動できる摺動部561と、摺動部561の間に懸架された往復部562と、往復部562を強制的に推進及び後退させる油圧シリンダ563と、油圧シリンダ563の上部に設けた油圧モータ564と、パイロット管502、掘進機本体13、第1接続体1又は第2接続体201の端部を着脱自在に固定でき、それらを推進させる往復部562に固定された支持部材565と、埋設管505を着脱自在に固定できる往復部562に固定されたアタッチメント566とを備え、スイベル管継手567,568を介して送泥管514及び排泥管517(図38参照)と接続されている。これらのスイベル管継手567,568を採用したのは、送泥管3、排泥管4(図3参照)は、推進により往復動することから、自在性のある構造とさせる必要があるためである。また、往復部562が第1接続体1、第2接続体201を介して掘進機本体13に強力に推進力を伝達することで、掘進機本体13に強力な推進力を発生させることができるのである。なお、元押装置508のその他の詳細な構造は、一例として、特開平7−4592号、特開平9−5389号等の技術を参照されたい。
【0046】
(泥水加圧式小口径管推進装置501のアタッチメント566の構造)
アタッチメント566を図40ないし図42を参照して説明する。このアタッチメント566は、掘進機本体13、第1接続体1、第2接続体201の後端部と着脱自在に接続可能とすることができる構造を備えたものである。図40及び図41は第1接続体1との接続例を示す。アタッチメント566は、スイベル管継手567及びスイベル管継手568を各々接続可能な送排泥管接続部材603を備えた三角板状の押え部材604と、板状の本体取付用ブラケット606と、押え部材604及び本体取付用ブラケット606とを連結する3本の丸管607とから構成されている。また、押え部材604は第1接続体1の後方接続部材9とボルトナット(図示略)で着脱自在に接続できるようにされている。送排泥管接続部材603は、送排泥管を挿入できる貫通孔を備えた平板610と、ナット611とから構成されている。本体取付用ブラケット606の後側には、固定板613がボルト614で着脱自在に固定されている。これにより、往復部562からの推進力が伝達されるようになっている。なお、ボルト608で後端隔壁307と押え部材604が接続されているがアタッチメント566を介して第1接続体1に伝達されるようになっている。
【0047】
(泥水加圧式小口径管推進装置501の動作)
全体の工事手順は泥水加圧式小口径管推進工法のところで後述するが、ここでは泥水加圧式小口径管推進装置501の動作を中心に説明する。図39に示す通り、パイロット管502を支持部材565に取り付け、図36及び図37に示す中央操作盤512の指令に基づき、油圧ユニット510から油圧モータ564に圧油を供給し、元押装置508の操作部(図示略)により油圧シリンダ563を駆動させて、支持部材565を回転させることによりパイロット管502を回転させながら往復部562を推進させる。パイロット管502を押し込んだら、パイロット管502を支持部材565から離脱させ、往復部562を後退させる。パイロット管502を継ぎ足して、支持部材565に接続する。こうしてパイロット管502の推進を繰り返し、到達立坑585(図46〜50参照)に至らしめる。なお、この段階では、簡易泥水処理装置511等の泥水加圧は実施しない。
【0048】
こうして第1工程を終了したら、次にパイロット管502と支持部材565との接続を解除して、往復部562を後退させる。パイロット管502の後部にパイロット管取付具332を接続し、図14の掘進機本体13を元押装置508と接続する。即ち、アタッチメント566を掘進機本体13の後端部に接続する。送泥系統350、排泥系統370をスイベル管継手567,568を介在させて送泥管514及び排泥管517と接続する。
【0049】
以上の通り、掘進機本体13の接続が完了したら、図36及び図37の中央操作盤512からの指令により、簡易泥水処理装置511、送泥ポンプ513及び排泥ポンプ518を駆動させ、泥水を送泥管514、排泥管517及びスイベル管継手567,568を介して掘進機本体13に送泥及び排泥を行い、簡易泥水処理装置511に還流させる。簡易泥水処理装置511では、泥水と土砂とを分離する等の処理を行い、この泥水を掘進機本体13の前方チャンバ330に循環させる。このとき、中央操作盤512では、推進を円滑化、安定化するために、排泥流量計519等の出力に基づいて送泥ポンプ513及び排泥ポンプ518のパワーを制御することにより、泥水の流量を最適化している。
【0050】
また、図34(a)に示す通り、弁体405を平行位置とし、油圧モータ334の働きで中心回転軸312を介して回転動力をカッタ331に伝達し回転させる。送泥系統350からの送泥水と、カッタ331により掘削された土砂とが排泥系統370から排出される。同時に、油圧シリンダ563の働きで、掘進機本体13を圧入推進させる。なお、保持部材10及び11については、若干回転する場合もありうる。カッタ331、中心回転軸312は油圧モータ334により回転されながら推進するが、これら以外のものは直進する。
【0051】
そうして掘進機本体13の発進を終えたならば、中央操作盤512からの指令により、立坑バイパス装置515を切り換えて、送泥系統350及び排泥系統370(図17参照)への泥水の還流を停止させ、図34(b)の通り、油圧シリンダ408により弁体405を直交位置とし、送泥系統350及び排泥系統370(図17参照)の内部の清掃を適宜行う。泥水の比重が高くなれば管内での沈降速度よりも排泥ポンプ518に負圧がかかり、管内の泥水が引っ張られるか、又は立坑バイパス装置515の送泥側にエアー注入口を設け、排泥ポンプ518を運転しながらエアーを送泥系統350(図17参照)から注入すれば管内は清掃される。一般的には、管内に泥水が残った場合でも、掘進機本体13と、元押装置508との接続を切った場合には発進立坑506内に流出する。そうしてから、掘進機本体13と往復部562(図39参照)とを解離させ、往復部562を後退させる。掘進機本体13の後端部に第1接続体1及び埋設管505の前端部を接続させ、さらに、第1接続体1及び埋設管505の後端部をアタッチメント566を介在させて往復部562に接続させる。ここで泥水バイパスブロック403のバイパス状態から通過状態への切換作業は、送泥系統350内部の泥水圧力と切羽側の圧力のバランスが取れてから行われる。すなわち、立坑バイパス装置515を切り換えて、泥水を送り、立坑バイパス装置515から送泥系統350(図17参照)、泥水バイパスブロック403から排泥系統370(図17参照)と泥水が還流されて掘進機本体13内に泥水がある程度流れるようになったとき、泥水圧も上昇し、切羽側との圧力差が概ね0.1Kg/cm2となると、弁体405を直交位置から平行位置に切り換えて、掘進機本体13、埋設管505及び第1接続体1の推進を行う。
【0052】
そうした泥水加圧推進工程を、埋設管505及び第1接続体1に対して、後続として、第2接続体201及び埋設管505を次々に継ぎ足しながら、到達立坑585に至るまで繰り返す。なお、第1実施形態では50本の埋設管505、第1接続体1及び第2接続体201を接続させることとするが、接続本数は工事の規模に応じて適宜選択することができる。なお、埋設管505の両端にはねじ部が周設されて、これにより接続可能となっている。また、閉塞等の場合には、泥水を逆流させることもある。
【0053】
(泥水加圧式小口径管推進工法の施工手順)
次に実施の形態の泥水加圧式小口径管推進工法の施工手順を図43〜図52を参照して説明する。ここでは、図36ないし図38に示す泥水加圧式小口径管推進装置501を適用した例を示すが、様々な変形例も可能である。
【0054】
▲1▼発進立坑506及び到達立坑585築造工(ステップS100:図43参照)
図44に示す発進立坑506を築造する。まず、図45に示す通り、旋回圧入機570で止水器572を有する下部マンホール躯体571を旋回圧入し、掘削機573で土砂を掘削する。下部マンホール躯体571の上に中間マンホール躯体574を溶接で接続する。旋回圧入機570でこの中間マンホール躯体574を旋回圧入し、掘削機573で土砂を掘削する。中間マンホール躯体574の上に鋼製の円筒状の連結ケーシング575を着脱自在に接続する。下部マンホール躯体571の底部に底面506aが形成されるように基礎水中コンクリート576を打設する。
【0055】
上記を補足的に説明すると、図44に示す通り、下部マンホール躯体571は、円筒状の鉄筋コンクリート578の下端に鋼製の刃状部材579を嵌合し固着し、上端縁に鋼製の円筒部材580を嵌合し固着しているものである。刃状部材579の下端には円周状に鋸歯が複数配列されている。鉄筋コンクリート578の下端は旋回圧入の際の抵抗を軽減するために内周面がテーパ状となっている。前記各要素がマンホール製造工程において一体に製造され、下部マンホール躯体571となっている。フィルタやゴムを取り付けた止水器572を下部マンホール躯体571に取り付け予めくみ込んであるので、小口径管推進工法の発進時の際に、水や土砂がマンホール内に浸入することがなく、しかも薬液注入工事を不要としスムーズな小口径管推進工事ができるのである。中間マンホール躯体574は、円筒状の鉄筋コンクリート581の上端及び下端にそれぞれ鋼製の円筒部材582,583を嵌合し固着しているものである。前記各要素がマンホール製造工程において一体に製造され、中間マンホール躯体574となっている。なお、これらは特開平9−60020号に詳細に開示されているので、これを参照されたい。なお、発進立坑506の内径はφ1,500mm(第1実施形態ではφ1,500〜2,010mm程度の範囲が好適である)である。なお、到達立坑585の築造工は同様に行われるが、在来のライナープレート工法等でも良いし、内径も任意に設定可能である。
【0056】
▲2▼測量(S101:図43参照)
管路センターを発進立坑506付近にマーキングする。また、レベル測量により推進計画高及び機械据え付け高位置をマーキングする。
【0057】
▲3▼元押装置508及び簡易泥水処理装置511等据付工(S102:図43参照)
架台507及び元押装置508を発進立坑506内に計画勾配及び計画方向に据え付ける。すなわち、発進立坑506内に、計画埋設管センター方向に元押装置508を合わせて、吊り降ろす。マンホール内側壁面に、マーキングしてある位置に間材(図示略)などで微調整をし、元押装置508の仮据えを行う。管勾配については、レベル(図示略)等によって計測し、元押装置508の管芯を計画埋設管センターに合致させる。元押装置508の据え付けが完了後、架台507及び元押装置508の固定を十分に行い、架台507とマンホール壁を溶接、又はジャッキにて固定する。尚、元押装置508の反力はマンホール壁から取る。なお、ここで鏡切りや薬液注入の工程は不要である。前述した通り、止水器572が直接マンホール躯体に組み付けられているからである。
【0058】
▲4▼ パイロット管推進工(S103:図43参照)
推進の一工程目としては、方向修正装置(図示略)にてパイロット管502を計画推進線上に圧密工法にて推進を行う(図46及び図47参照)。推進は、発進立坑506よりリードヘッド502a(図36参照)を先導役として、後続にパイロット管502を接続し回転しながら推進する。方向性確認は、元押装置508後方よりレベルまたは検測器509にてリードヘッド502a内のリードランプを目視にて確認する。また、パイロット管502が計画推進よりずれて、方向修正が必要になった場合は、パイロット管502の回転を止め、修正方向にリードヘッド502aの先端を合わせ、推進を行い計画推進上に復元したなら、パイロット管502を回転させながら推進を行う。
【0059】
▲5▼ 埋設管推進工及び泥水加圧工(S104:図43参照)
推進の二工程目としては、第一工程のパイロット管502が到達立坑585に到達完了後、前工程で貫通させたパイロット管502のうち、発進立坑506内の最後尾のパイロット管502の後端部にパイロット管取付具332を接続することで、パイロット管502の後端部に掘進機本体13を接続し、掘進機本体13の後端部を元押装置508に接続し、カッタ331で掘削しつつ簡易泥水処理装置511等により送泥及び排泥を行い、泥水を還流させながら掘進機本体13、第1接続体1、第2接続体201を推進させる(図49参照)。一方、到達立坑585側では、パイロット管502等の回収を行う。こうして埋設管505及び第1接続体1、第2接続体201をボルトで継ぎ足しながら推進を行う。そうして、50本程度の埋設管505、第1接続体1及び第2接続体201を推進させる。掘進機本体13は到達立坑585側で回収する。
【0060】
▲6▼ 第1接続体1及び第2接続体201等の撤去工及び管内清掃等(S105:図43参照)
第1接続体1及び第2接続体201を発進立坑506側へ回収し、分解する(図50参照)。元押装置508等を撤去して(図51参照)、高さ調整用のモルタルを打設し、インバート577を据え付ける(図52参照)。
【0061】
▲7▼ マンホール上部築造工(S106:図43参照)
中間マンホール躯体574の上に上部マンホール躯体587を取り付ける。すなわち、調整部588、側塊589、受枠590、蓋591、ステップ592を取り付ける。こうして施工したものを図52に示す。連結ケーシング575(図44参照)と中間マンホール躯体574との連結を解除し、土砂の埋め戻しを施工後、連結ケーシング575を中間マンホール躯体574から分離し撤去して、こうして小口径管推進工事及びマンホール595の築造工事を完了する。
【0062】
(第1実施形態の効果)
以上説明した泥水加圧式小口径管推進装置501によれば、次の効果が生じる。
(A)泥水加圧式であるから、軟弱土質、特に滞水砂層において、埋設管505を推進する際、これが上方へ偏移することがなく、推進方向の狂いがほどんどなく、精度を許容範囲に納めることができ、軟弱土質にも有効に対応することができる。従って、軟弱土質においても、許容誤差以内の精度を維持しなければならない下水工事等において、二工程式の小口径管推進工事を可能とすることができる。
(B)第1接続体1に、送泥管3、排泥管4、推進力伝達軸5〜7を納め、推進力伝達軸5〜7が推進力伝達の役目を果たすことから、面整備工事に不可欠な低耐荷管(塩ビ管等)の長距離推進が可能となる。第2接続体201も同様である。従って、強度の観点から担保されていることから、面整備工事に不可欠な低耐荷管、例えば塩ビ管での長距離推進に適用できる。
(C)二工程式を採用したため、推進精度管理はパイロット管502のみとし、小型立坑内での作業性を向上させることができる。例えば、一工程式での埋設管挿入時における測量機器との接触等を回避できるし、方向修正装置を機内に有さなくても良く、一層の小型化が可能となる。
(D)第1接続体1及び第2接続体201の構造を簡素化するとともに小型化することができる。これに伴い、掘進機本体13の構造がシンプルとなり大幅に小型化でき、小径立坑(例えばΦ1,500mm)からでも一発で発進でき、発進作業が容易となる。即ち、従前の一工程式泥水加圧式推進工法では、先導体の中に、カッタ部、モータ部、機内バイパス部、カメラ部を備え、モータにより掘削カッタを回転させ、土砂を先導体内に取り込み推進を実行しており、機内バイパス部は大型であり、また、モータ部、カメラ部が設置されていることから必然的に先導体が大型化、重量化し、精度を要求される小型立坑推進(小口径管)工事では、先導体を複数に分割せざるをえず、発進立坑からの分割発進を余儀なくされ先導体の発進作業がきわめて煩雑となっていたし、また、先導体中にモータ等が設置されていることから、先導体内部のスペースが著しく限定され、モータ等や送排泥管の設置がきわめて困難となるが、本実施例によりこれらをことごとく解決したものである。
(E)推進作業中は、第1接続体1、第2接続体201の1本毎に、ボルトによる繋ぎ込み、コネクタによる軽量電気線418a,419aの接続、軽量油圧ホ−ス408aの接続を行うだけでよく、接続作業性が向上する。即ち、従来、一工程式泥水加圧式工法では、中間接続媒体の接続においては、ストラスカップリング、ビクトリックジョイントを使うことが一般的であるが、それらジョイントが団子状態に膨らみスペースを取り、また、接続作業が大変煩雑なものであり、小口径管における工事では、こういう極めて限られたスペースの条件下では、従来の手法で泥水加圧推進用装置を設計するのは理論上なりたたないのであるが、第1実施形態はこれを解決したものである。
【0063】
(第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置)
第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の泥水加圧推進用接続体を図53〜図100を参照して説明する。この泥水加圧推進用接続体は、第1実施形態をよりコンパクトにするため、構成を一部変更したものである。したがって、共通する構成については図示するに止め、異なる構成を中心として説明する。なお、部品番号については、1000番を付加した番号とする。
まず、第1接続体1001を図53〜図61を参照して説明する。この第1接続体1001は、前端部及び後端部に各々前方接続部材1008(図53参照)及び後方接続部材1009(図54参照)を備え、それらは下部が切り欠かれている。前方接続部材1008には、左右に貫通孔1081,1082、中心部に貫通丸孔1083、下部に貫通孔1084,1085(半孔でお互いに連通している)、上部に貫通孔1086が設けられている。後方接続部材1009にも同様の孔が設けられている。貫通丸孔1083に推進力伝達軸1006の前端部が溶接固定され、その左右斜め下方にある貫通孔1084,1085にそれぞれ円筒形状の送泥管1003及び排泥管1004の前端部が差し込まれて溶接され、上部にある貫通孔1086に円筒状の推進力伝達軸1005の前端部が差し込まれて溶接されて、それぞれが配設されている。同様にそれらの後端部は後方接続部材1009に固定されている。
【0064】
また、保持部材1010は、図57(a)〜(c)に示す通り、丸型で小径のプラスチック製(例えば、MCナイロン)のものであり、前方接続部材1008の周縁部内側の4箇所に設けられている。保持部材1010は、図57に示す通り、円筒形状に形成され、中心にボルト穴1012が設けられ、周面にテーパが設けられている。図56に示す通り、ボルト穴1012にボルト1014、ワッシャ1015が取り付けられて、保持部材1010の外周部の一部が、前方接続部材1008のそれぞれの外周面側から若干突出するように固定されている。同様に、丸型で小径のプラスチック製(例えば、MCナイロン)の保持部材1011(図61参照)は、後方接続部材1009の周縁部内側に設けられている。保持部材1011の外周部の一部が、後方接続部材1009のそれぞれの外周面側から若干突出するように配置されている。保持部材1010及び保持部材1011により、第1接続体1001をプラスチック、例えば塩化ビニル樹脂で形成された埋設管1505の内部に挿入した場合、第1接続体1001を埋設管1505の内部に保持できるようにしたものである。それにより、こすれ等を防止できる。
【0065】
送泥管1003及び排泥管1004(図53参照)は、図54に示す通り、長尺状の円管である。送泥管1003の両端部の外周を形成するカラー1023,1026は、各々円環状の第1ジョイント管1031(図58参照)、第2ジョイント管1032(第1ジョイント管1031と同様な構造である)が挿脱自在に差し込まれることができるように形成されている。図58に示す通り、第1ジョイント管1031、第2ジョイント管1032の外周面には、3つの円環状の溝1033が設けられ、それらにO−リング1035がそれぞれ嵌合されるようになっており、また、前方に嵌合溝1036が形成されている。排泥管1004のカラー1029にも、同様のジョイント管が挿脱自在に挿入可能となっているので、図示及び説明は省略する。
【0066】
推進力伝達軸1005は、図54に示す通り、円管1051を備え、その前端部は、前方接続部材1008に差し込まれて溶接或いはボルトナットで固定されるようになっている。同様に、円管1051の後端部も後方接続部材1009に差し込まれて溶接或いはボルトナットで固定されるようになっている。ここでは、推進力伝達軸1005,1006は、合計2本であるが、これに限定されることはなく、適宜本数の設置が可能である。
【0067】
前方接続部材1008を図53ないし図56を参照して説明する。これは、軸方向に一定の厚みを備えた板状体であり、また、前後に2つの垂直面を備えた面板に形成されたものであり、貫通孔1081,1082には、軽量電気線418a,419a(図35参照)を貫通孔1081に通し、軽量油圧ホース408a(図33参照)を貫通孔1082に通すことができるようになっている。ボルト通し孔にはそれぞれボルト1088a〜1088eがねじ込まれている。後述の掘進機本体1013に第1接続体1001を接続する場合、このボルト1088a〜1088eで固定するようになっている。推進力伝達軸1006は、前方接続部材1008の貫通丸孔1083と、後方接続部材1009の貫通丸孔1083に差し込まれて固定できるようになっている
【0068】
また、第1接続体1001は、前方接続部材1008と同様な構造の後方接続部材1009を備えている(図54、図61参照)。これについては、前方接続部材1008の説明に準じるので詳細な説明は省略するので、対応する部品番号に10番を付加した番号を図示することとする。保持部材1011は保持部材1010と同様の構造のものである。ただし、第1接続体1001と第2接続体1201とを脱着自在に連結するための連結フック1110(図55参照)が掛け止めされるフック溝1120(図55参照)が設けられているほかは概ね同様の構造である。連結フック1110により、第1接続体1001と第2接続体1201の接続作業、或いは第2接続体1201同士の接続作業が簡単になる。
【0069】
この連結フック1110は、図70(a)〜(d)に示す通り、平面から見ると長方形状であって、上面の両側にテーパが付けられ、その両側面に直方体溝1111,1112が切り欠かれているとともに、U字状溝1113が短手方向に貫設されているものである。直方体溝1111,1112の長さは、前方接続部材1008と後方接続部材1009の合計厚みよりも大きくされている。図55に示す通り、連結フック1110はU字状のフック溝1120に上方向から嵌合されるようになっている。従って、塩ビ製の埋設管1505を押し込むときには、第1接続体1001の後方接続部材1009と第2接続体1201の前方接続部材1208、或いは、第2接続体1201の前方接続部材1208と後方接続部材1209とが圧力で密着される(図69(a)(b)参照)。また一方、第1接続体1001、第2接続体1201を引き抜くときには、前方接続部材1008と後方接続部材1009が離れるようになっている。
【0070】
第2接続体1201は、図62ないし図68に示す通り、第1接続体1001と概ね同様の構造であるので、対応する部品番号に200番を付加した番号を図示するに止め、説明は概ね割愛する。ただし、前方接続部材1208の貫通丸孔1281,1282にも前述したフック溝1120が設けられていることが相違点である。また、図68に示す通り、第2ジョイント管1231の構造が図58の場合と若干異なり、両側前後に4つの円環状の溝1233が形成されている。送泥管1203及び排泥管1204の突出長さが若干短くされていることである。後方接続部材1209は、前方接続部材1208と対で用いられ、後方接続部材1009と対応した同様な構造である。
【0071】
さらに、第1接続体1001、第2接続体1201の後端部は、元押装置1508に、アタッチメント1566(図95及び図96参照)などを介在させて脱着自在に接続できるようになっている。また、埋設管1505は本体取付用ブラケット1606(図95参照)を介して元押装置1508に着脱自在に連結できるようになっている。
【0072】
第1接続体1001の組立手順を説明する。推進力伝達軸1005,1006、送泥管1003、排泥管1004、第1ジョンイント管1031、第2ジョイント管1032をそれぞれ前方接続部材1008、後方接続部材1009の対応する孔に差し込む。後方接続部材1009にも同様に差し込み、図59ないし図61に示す通りの状態に組む。そして、保持部材1010及び1011を取り付ける。推進力伝達軸1005、1006、送泥管1003、排泥管1004は、前方接続部材1008、後方接続部材1009に溶接により固定されて一体化されている。こうして、1つのユニットとして第1接続体1001を予め組み立てておく。同様の要領で第2接続体1201も予め組み立てておく。
【0073】
以上説明した第1接続体1001は、掘進機本体1013の後端部に最初に接続されるものであり、この第1接続体1001の後端部に第2接続体1201が接続可能となっており、また、この第2接続体1201の後端部に第2接続体1201同士が次々に接続できるようにされている。つまり第1接続体1001は先頭の中間接続体であり、第2接続体1201は、2番目以降の中間接続体であり、ともに中間接続媒体である。第1接続体1001は掘進機本体1013に対して接続させるために構造を若干異ならしめているものである。
【0074】
図71ないし図94に示す掘進機本体1013についても、図14に示す掘進機本体13から若干変更されているので、以下に変更点と補足的事項を説明する。図76および図77に示す通り、カッタ部1300は、回転軸1312に着脱自在にボルト1705で固定されるフランジ1710と、このフランジ1710に周設され周囲の土砂流を攪拌して閉塞を防ぐ3枚の補強リブ1720と、フランジ1710の前方にボルト1725で着脱自在に固定された円錐面を備えたコーン1730と、コーン1730の前面にボルト1735で着脱自在に固定され周方向に設けられた3個の流入孔1746を備えた面板1740と、この面板1740に設けられた複数(6個)の超硬合金からなるビット1750と、コーン1730と面板1740とを接続する3枚の攪拌リブ1770とから構成されたものである。コーン1730の前面側にパイロット管1502を取り付けるための、回転ジョイントからなるパイロット管取付具1332がねじ込まれるようになっている。
【0075】
図78(a)(b)、図79に示す通り、面板1740は、丸板状に形成され、中央にコーン1730の先端を嵌合させる丸孔1741と、ボルト1735がねじ込まれる6個のねじ孔1742と、前述の流入孔1746とから構成されたものである。図80に示すビット1750は、平面から見ると、左右両側にテーパ面1751〜1754が設けられ、前後に平行面1756,1757が設けられ、また、上面中央部に凹部1758が形成されている。正面から見ると、上下に平行面1759a,1759bが形成されている。また左右両側下部領域には、切欠1750a,1750bが形成されている。
【0076】
図81(a)(b)に示す攪拌リブ1770は、正面から見るとラッパ形状に形成され、側面から見ると長方形状に形成されている。
【0077】
図82〜図84に示すコーン1730は、パイロット管取付具1332等を取り付けるため、中央部に形成された取付孔1731と、放射状に配置された6個のボルト取付孔1732と、放射状に後部周縁から外部に向かって半径方向に延び出す補強リブ1720とを備えている。
【0078】
図85(a)(b)に示すフランジ1710は、補強リブ1720を嵌合させるための嵌合溝1711と、ボルト1725をねじ込むためのねじ孔1712と、回転軸1312とコーン1730とを取り付けるため中央部に形成された取付孔1713とから構成されている。
図86および図87に示す刃口部材1302は、第1実施形態と同様の構造であるが、内側のテーパ面1760に肉盛1761が溶接されている。
【0079】
図88ないし図94に示す通り、圧力トランスミッタ台座1418c(図89参照)が接続管1422に固定され、接続管1424(図90、図94参照)には圧力トランスミッタ台座は設けられていない。後部隔壁1307の前方の下部には、送泥孔と排泥孔が切削されたエルボ部1308が溶接されている。図88に示す通り、油圧ホース1344aが後部隔壁1307に挿通され、前端部は油圧シリンダ1334と接続され、後端部は第1接続体1001及び第2接続体1201に配線される中間の油圧ホース(図示略)と接続されて、油圧ユニット510(図36、図37参照)から油圧の供給を受けるようになっている。
【0080】
アタッチメント1566等の変更点を図95ないし図100を参照して説明する。このアタッチメント1566は、掘進機本体1013、第1接続体1001、第2接続体1201の後端部と着脱自在に接続可能とすることができる構造を備えたものである。図95は第2接続体1201との接続例を示す。構造については概ね第1実施形態のアタッチメント566と同様であるから、異なる点や補足事項を中心に説明する。送泥管1567、排泥管1568はそれぞれ上方に向かって延び出している。また、第2接続体1201は、アタッチメント1566と連結フック1110で着脱自在に連結されている。さらに、押え部材1604と本体取付用ブラケット1606との間隔が一層狭くされている。
【0081】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態の泥水加圧推進用接続体の効果は、第1実施形態の泥水加圧推進用接続体のものと概ね同様であり、第1実施形態の効果(A)〜(E)を準用する。
ただし、第2実施形態の特有の効果としては、以下の効果がある。
(F)連結フック1110によって、第1接続体1001、第2接続体1201等の接続作業が一層容易になる効果がある。
(G)カッタ部1300の補強リブ1720によって、面板1740が補強されるとともに、カッタ部1300内部の雰囲気を強制的に攪拌して、土砂の閉塞を有効に防止することができる。
(H)前方接続部材1008,1208と後方接続部材1009,1209を薄くしたこと、保持部材1010,1011を小さくしたこと等、第1接続体1001、第2接続体1201の全体重量を概ね60Kgから、さらに軽量化し、概ね30〜35Kgとした。
(I)第1ジョイント管1031、第2ジョイント管1032の外側にO−リング1035を嵌め込むようにしたので、インナー加工からアウター加工に転換して製造コストを安価とし、接続作業が簡単になり、しかもO−リング1035の嵌めあいを視認可能とし、信頼性を改善した。
(J)掘進機本体1013において、送排泥系統を曲げて流路を変更する場合、中心と中心との位置合わせの精度を出すのが簡単になる。即ち、孔を開けてから溶接していたが、溶接してから両方からトンネルを掘るようにして切削し、孔を貫通させたものである。
【0082】
(第3実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置)
第3実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の泥水加圧推進用接続体を図101ないし図123を参照して説明する。
この泥水加圧推進用接続体は、概ね寸法的には第2実施形態と同様の長さに設定されているが、第2実施形態のスプライン部をより太径とし、それに伴い周辺部を設計変更したり、或いは、接続作業性を向上させるための作業室の創設、また、連結フックに代えてボルト、ナットでの連結に変更したこと、送泥系統3350、排泥系統3370の位置を置き換えたこと(配置を逆にしたこと)等、構成の一部を変更したものである。したがって、第2実施形態と共通する構成については図示するに止め、異なる構成を中心として説明する。なお、対応部品番号については、3000番台とする。さらに断面の切り方については、全部の部品を見せるために場所ごとに切断方法を適宜変更してあるし、断面図のハッチングは本実施形態では、いたずらに複雑となるので、適宜省略した。
【0083】
まず、第1接続体3001を図101〜図104を参照して説明する。この第1接続体3001は、概括的にいえば、掘進機本体3013の後部内部に収容されたインナーケーシングであり、かつ、その長さが大幅に縮小されて小型となっていることが、前述第1実施形態と第2実施形態とは異なっている。第1接続体3001は、前端部及び後端部に各々前方接続部材3008及び後方接続部材3009を備え、貫設穴3083を設け、その左右斜め下方に円筒形状の送泥管3003及び排泥管3004を差し込んで軸方向に固定できるようにした貫設孔3084,3085を設けたものである。左右中央に、ボルト3090を貫通させる側面が開放された貫設孔3081,3082、軽量油圧ホース3408a、軽量電気線3418a,3419a等を収容するための上部に設けた小判形状の上部開口部3086を設けている。さらに、複数の植込ボルト3380がボルト取付孔3088a〜3088eにねじ込まれ、後述の掘進機本体3013の後端隔壁3307との接続を可能としている。後方接続部材3009の貫設孔3081,3082には、その下部にボルト受入溝3120が形成され、その両側部分に角型のキー3122が形成され、ボルト3090を締めるときにナット3123が空回りしないようにしている。このボルト3090は、ねじ穴3309(図114参照)へそれぞれねじ込まれる。
【0084】
図101に示す通り、第1ジョイント管3031は、送泥貫通丸孔3307d、排泥貫通丸孔3307e、送泥管3003、排泥管3004に差し込まれそれらを接続するものである。また、第2ジョイント管3032は、送泥貫通丸孔3307d、排泥貫通丸孔3307e、第2接続体3201の送泥管3203、排泥管3204(図105参照)とを接続するものである。なお、これらの第1ジョイント管3031、第2ジョイント管3032は、それぞれ、前述の第2実施形態の第2接続体1201の第1ジョイント管1031(図58参照)、第2ジョイント管1231(図68参照)と同様の構造であるから説明は準用する。
【0085】
なお、第1接続体3001は短いので、管状の推進力伝達軸3005が外周に設けられている。必要に応じて、推進力伝達軸3006を中心部にも設けることもできる。また、第2接続体3201と埋設管3505とは概ね同一長であり、埋設管3505は、第1接続体3001を覆っているので、接続作業時には、埋設管3505の後端から第2接続体3201の後方接続部材3209が露出することとなり、接続作業性が向上する。
【0086】
つぎに、第2接続体3201を図105〜図108を参照して説明する。概括的にいえば、送泥管3203、排泥管3204、推進力伝達軸3206の間隔が狭くなり、それらを保持することが難しくなったことから、前方接続部材3208と後方接続部材3209の軸方向に長さをそれぞれ同様に増大させ、全体として横長の形状としている。作業性の向上のため、作業窓としての側部開口3281,3282、軽量油圧ホース3408a、軽量電気線3418a,3419a等を収容するための上部開口部3286を設ける等の設計変更を行ったものである。
即ち、この第2接続体3201は、前端部及び後端部に、図106、図107に示す通り、各々、軸方向に厚み(幅)のある前方接続部材3208及び後方接続部材3209を備え、中心に円管状の推進力伝達軸3206を備え、その左右斜め下方に円筒形状の送泥管3203及び排泥管3204を前方接続部材3208及び後方接続部材3209に差し込んで軸方向に固定できるようにしたものである。また、引き抜き時にこすれないように、摩擦防止シート(図示略、ふすますべりと同等品)の小片を両面粘着テープで、前方接続部材3208の下面周部に貼りつけている。さらに、図107、図108に示す通り、板状の保持部材3210が前方接続部材3208の後端部に設けられ、内部に第1作業室3212が形成され、同様に、板状の保持部材3211が後方接続部材3209の前端部に設けられ、内部に第2作業室3213が形成されている。これらの第1作業室3212、第2作業室3213は、それぞれ側面が開放されて外部と連通し、工具等を入れることができるようになっている。
【0087】
送泥管3203、排泥管3204を接続するため、第2ジョイント管3232が使用されるが、これは第2実施形態の第2ジョイント管1231(図68参照)と同様な構造であり説明は準用する。第1ジョイント管3031は使用しない。中央部に有る推進力伝達軸3206は、1本であり、第2実施形態より1本減数されている。
【0088】
前方接続部材3208を図105、図106を参照して説明する。前方接続部材3208の上部の両側に側面が開放された側部開口3281,3282(図108参照)、中央に貫通丸孔3283、下部の左側に貫通丸孔3284、下部の右側に貫通丸孔3285、上部中央に上部開口部3286が形成されている。側部開口3281,3282は、接続作業を行うようにするために設けられている。推進力伝達軸3206は、前方接続部材3208の貫通丸孔3283と、後方接続部材3209の貫通丸孔3283に差し込まれて固定できるようになっている。
【0089】
前方接続部材3208と同様な構造の後方接続部材3209(図106参照)の要素については、前方接続部材3208の説明に準用するので、対応する部品番号に10番を付加した番号を図示することとする。なお、前方接続部材3208は側面から見ると、推進力伝達軸3206が見えるが、後方接続部材3209の第2作業室3213は、側面から見ると、推進力伝達軸3206は見えず、向こう側とスペースで連通されている。
図107に示す通り、第2接続体3201同士の接続は、ボルト3290とナット3323とで着脱自在に接続できるようになっている。
なお、第2接続体3201の底面にはドレイン孔3218が設けられている。
【0090】
さらに、第1接続体3001、第2接続体3201の後端部は、元押装置3508(図119参照)に、アタッチメント3566(図119ないし図123参照)などを介在させて脱着自在に接続できるようになっている。また埋設管3505は本体取付用ブラケット3606(図121参照)を介して元押装置3508に着脱自在に連結できるようになっている。
【0091】
第1接続体3001の組立手順を図101ないし図104を参照して説明する。
第1ジョイント管3031で、送泥貫通丸孔3307d、排泥貫通丸孔3307e、送泥管3003、排泥管3004に差し込み溶接する。第2ジョイント管3032で、送泥貫通丸孔3307d、排泥貫通丸孔3307e、第2接続体3201の送泥管3203、排泥管3204を接続する。こうして組み立てた第1接続体3001を、ボルト3090を貫設孔3081,3082に貫通させて、後端隔壁3307のねじ孔(図示略)にねじ込む。また、複数の植込ボルト3380がボルト取付孔3088a〜3088eにねじ込まれ、掘進機本体3013の後端隔壁3307と接続する。貫設孔3084,3085に送泥管3003及び排泥管3004を差し込んで溶接する。また第2接続体3201を接続し、ボルト受入溝3120に、ナット3123を仮締めしたボルト3090を落とし、ボルト3090を締める。
第2接続体3201の組立手順を図105ないし図108を参照して説明する。
送泥管3203及び排泥管3204を前方接続部材3208及び後方接続部材3209に差し込んで溶接する。同様に推進力伝達軸3206を溶接する。摩擦防止シート(図示略、ふすますべりと同等品)の小片を両面粘着テープで、前方接続部材3208、後方接続部材3209の下面周部に貼りつける。なお、送泥管3203及び排泥管3204は、必ずしも溶接する必要はなく、遊びを持たせても良い。
【0092】
以上説明した第1接続体3001は、図101に示す通り、掘進機本体3013の後端部に最初から組み込まれているのであり、この第1接続体3001の後端部に第2接続体3201が接続可能となっており、また、この第2接続体3201の後端部に第2接続体3201が次々に接続できるようにされている。また、第1接続体3001と第2接続体3201との接続、或いは第2接続体3201同士の接続をボルトナットで着脱自在に行っている。従って、第2実施形態の連結フックで接続した場合であると、難工事のとき引いたり抜いたりする必要があり、落とし込むためのクリアランスから、全体として緩みが生じるが、これを第3実施形態では解消したものである。
【0093】
図109ないし図118に示す堀進機本体3013は、概ね、第2実施形態の堀進機本体1013と同様の構造を備えているので、番号を3000番台とし、説明は準用することとし、異なる構成を説明する。
まず、図112に示す通り、コーン3730とフランジ3710の接続面、或いは、フランジ3710と中心回転軸3312前端部の接続面には、軸方向に向かって縮径するテーパ面が設けられていることである。これにより砂礫層において面板3740が振動を受けて伝わり、そのまま緩む方向になるが、テーパであれば、ゼロクリアランスとすることができ、緩みの発生が極力抑えられる。また、押しに強くなる。脱着が簡単である。
図101、図113等に示す通り、上部開口部3086には、滑材注入ホース3410、軽量油圧ホース3408a、油圧モータ3334(図111参照)へ油圧を供給する油圧ホース3334b等が配置されている。
送泥系統3350と排泥系統3370の位置が前述実施形態とは左右が逆になっている(図118参照)。
さらに、図118に示す通り、圧力トランスミッタ3418,3419を、堀進機内泥水バイパス装置3401の排泥路の入口及び出口に、それぞれ、配置したものである。即ち、前述の通常状態では、圧力トランスミッタ3418で切り刃側の圧力を測定し、バイパス状態では、圧力トランスミッタ3419でバイパス圧力を測定することができる。
また、堀進機内泥水バイパス装置3401の油圧シリンダ3408の配置を変更したものである。これにより油圧シリンダ3408の動きが円滑となる。すなわち、図118に示す通り、オフセット(斜め15度程度)が設定された実線で示す位置がバイパス状態を示し(弁体は流れに対して垂直で閉鎖状態)、点線で示す初期位置が通常状態(弁体は流れに対して平行で開放状態)を示すものである。一般的に、油圧シリンダ3408の押出力は強く、引戻力は弱いからであり、送排泥の流れの方向を考慮した最適な設計となっている。
そして、油圧シリンダ3408にリードスイッチ3430を取り付け、中央操作盤512(図36及び図37参照)に緑と赤のランプを設けて明滅させて、油圧シリンダ3408の開閉の確認をすることができる。これにより、万が一、圧力トランスミッタ3419が故障した場合でも、リードスイッチ3430で代用できる。
【0094】
アタッチメント3566等の変更点を図119ないし図123を参照して説明する。このアタッチメント3566は、第1接続体3001、第2接続体3201の後端部と着脱自在に接続可能とすることができ、それらを推進できる構造を備えたものである。図119は、第2接続体3201との接続例を示す。アタッチメント3566は、送泥管3567及び排泥管3568を各々接続可能な送排泥管接続部材3603を備えた板状の第1押え部材3604と、板状の本体取付用ブラケット3606と、埋設管3505を押さえるとともに、外周に雄ねじが形成された差込軸3620の後端部が第1押え部材3604の穴3660に差し込まれることとなる差込構造によって挿脱自在であって、位置調整のためのねじ部材3630を備えた板状馬蹄型の第2押え部材3609と、第1押え部材3604と、本体取付用ブラケット3606とを連結するとともに、外周に雄ねじが形成された3本の丸軸3607とから構成されている。これにより、推進力伝達軸3206により推進力も堀進機本体3013に伝達されるようになっている。また、埋設管3505の抜け或いはずれを防止できる。第1押え部材3604と送泥管3567、排泥管3568とは接続板3640によって溶接接続されている。第1押え部材3604には、3箇所に小判孔3650(図120参照)が形成され、周方向に位置調整が可能となっている。
【0095】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態の泥水加圧推進用接続体の作用効果は、第1、第2実施形態の泥水加圧推進用接続体のものと概ね同様であり、共通効果については説明を省略する。ただし、第1実施形態の効果に加えて以下の効果がある。
(K)カッタ部3300のコーン3730とフランジ3710との接続面、或いは、コーン3730と面板3740との接続面に軸方向先頭に向かって縮径したテーパ面を採用し、緩みを防止した。
(L)ボルト3090、ナット3123、キー3122(回転止め)があるので、ボルトナットの取り付け作業が一層容易である。
(M)上部開口部3286に軽量電気線3418a,3419a、軽量油圧ホース3408a等を上から落とし込むだけであるから、それらの配線作業が極めて簡単になる。
(N)油圧シリンダ3408にオフセットを設けたので、弁体の開閉抵抗が低減する。
(O)油圧シリンダ3408にリードスイッチ3430を設けたので、油圧シリンダ3408の動作をモニタできるし、圧力トランスミッタ3418,3419が故障したとしても、開閉状態を把握できる。
(P)第1接続体3001を堀進機本体3013に予め組み込んであるので、接続体の接続作業が簡素化される。また、埋設管3505を堀進機本体3013の後部内部に突き当てて入れることができシール性を確保できるとともに、第2接続体3201を埋設管3505より後方にずらせて露出させることができるので、第2接続体3201の後部の接続作業が容易となる(図101参照)。
(Q)前方接続部材3208、後方接続部材3209が送泥管3203、排泥管3204を包み込むようにしているので、それらが運搬中に傷つくことを防止できる。
【0096】
なお、この第3実施形態において、適用管種は、塩ビ管、鋼管、陶管、ヒューム管、レジコン管等である。適用管径は、概ねφ150〜φ300mm、有効長800〜1,000mm、土質は滞水砂層、砂礫層、粘土層、シルト層等である。N値はN5〜N20,被水圧はP=0.6〜0.7Kg/cm2、透水係数K=10-2/sec、最大礫径30mmで20%未満、礫率20%未満、最大推進距離60m〜100m、推進力30ton、回転力300Kg・m、堀進機本体(先導体)重量200Kg(φ200mm)である。施工の一例として、到達立坑585(図46参照)の径はφ900mm、発進立坑506(図46参照)の径は、φ1500mmが挙げられる。
【0097】
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で多くの技術的な変更を施し得ることができることは当然である。
【0098】
【発明の効果】
請求項1ないし5に記載の発明によれば、小型立坑からの発進、軟弱土質での推進、低耐荷管での長距離推進を可能とすることができ、その工業的な利用価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置501の第1接続体1を示す正面図である。
【図2】図3において第1接続体1のA−A線に沿って切断した断面図である。
【図3】(a)は第1接続体1の左側面図、(b)は第1接続体1の左端部の右側面図である。
【図4】前方接続部材8の左側面図である。
【図5】図4において前方接続部材8をB―B線に沿って切断した断面図である。
【図6】図1において第1接続体1をC―C線に沿って切断した断面図である。
【図7】図1において第1接続体1をD―D線に沿って切断した断面図である。
【図8】第1実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置501の第2接続体201を示す正面図である。
【図9】第2接続体201の中央縦断面図である。
【図10】前方接続部材208の左側面図である。
【図11】図10において前方接続部材208をE―E線に沿って切断した断面図である。
【図12】後方接続部材209の左側面図である。
【図13】図12において後方接続部材209をF―F線に沿って切断した断面図である。
【図14】第1実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置501の掘進機本体13の断面正面図である。
【図15】刃口部材302の中央縦断面図である。
【図16】図15において刃口部材302をG―G線に沿って切断した断面図である。
【図17】図14において掘進機本体13をH―H線に沿って切断した断面図である。
【図18】固定板303の左側面図である。
【図19】図18において固定板303をI―I線に沿って切断した断面図である。
【図20】第1隔壁304の中央縦断面図である。
【図21】第1隔壁304の左側面図である。
【図22】第1隔壁304の右側面図である。
【図23】掘進機本体13の中央部付近の縦断面図である。
【図24】第2隔壁305の左側面図である。
【図25】図24において第2隔壁305をJ―J線に沿って切断した断面図である。
【図26】図14において掘進機本体13をK―K線に沿って切断した断面図である。
【図27】外管306の中央縦断面図である。
【図28】外管306の左側面図である。
【図29】掘進機本体13の逆止弁347付近の部分断面図である。
【図30】後端隔壁307の左側面図である。
【図31】図30において後端隔壁307をN―N線に沿って切断した断面図である。
【図32】図14において掘進機本体13をP―P線に沿って切断した断面図である。
【図33】掘進機本体13の泥水バイパスブロック403付近を示す部分破断側面図である。
【図34】(a)は通過状態の掘進機本体13の部分破断平面図で、(b)はバイパス状態の掘進機本体13の部分破断平面図である。
【図35】掘進機本体13の泥水バイパスブロック403付近を示す部分破断正面図である。
【図36】第1実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置501を含む全体構成の部分断面正面図である。
【図37】同平面図である。
【図38】発進立坑506付近の泥水加圧式小口径管推進装置501の拡大図である。
【図39】第2接続体201が元押装置508に接続されて推進されている状態を示す平面図である。
【図40】アタッチメント566の中央縦断面図である。
【図41】図40においてアタッチメント566をQ−Q線に沿って切断した断面図である。
【図42】(a)は本体取付用ブラケット606の左側面図、(b)は本体取付用ブラケット606の正面図である。
【図43】同泥水加圧式小口径管推進工法における工程図である。
【図44】連結ケーシング575を取り付けた状態のマンホール躯体の部分断面正面図である。
【図45】旋回圧入機570によるマンホール躯体の旋回圧入を行っている工事状態の正面図である。
【図46】元押装置508の据付工程を示す部分断面正面図である。
【図47】パイロット管推進工程を示す部分断面正面図である。
【図48】さらに推進が進んだ状態のパイロット管推進工程を示す部分断面正面図である。
【図49】埋設管推進工程を示す部分断面正面図である。
【図50】埋設管推進工程を示す部分断面正面図である。
【図51】第1接続体1等の回収工程を示す部分断面正面図である。
【図52】連結ケーシング575を除去した後の状態のマンホール595の部分断面斜視図である。
【図53】(a)は第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の第1接続体1001を示す左側面図、(b)は第1接続体1001の前方接続部材1008の正面図である。
【図54】図53において第1接続体1001をR−R線に沿って切断した断面図である。
【図55】同第1接続体1001の右側面図である。
【図56】前方接続部材1008と、保持部材1010の接続構造を示す平面図である。
【図57】(a)は保持部材1010の左側面図、(b)は同保持部材1010の正面図、(c)は同保持部材1010の中央縦断面図である。
【図58】(a)は第1ジョイント管1031(O−リングが嵌めれられている)の中央縦断面図、(b)は第1ジョイント管1031の右側面図である。
【図59】第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の第1接続体1001を示す正面図(保持部材、中心回転管を除いた状態)である。
【図60】第1接続体1001の左側面図(中心回転軸を除いた状態)である。
【図61】第1接続体1001の右側面図(中心回転軸を除いた状態)である。
【図62】第2接続体1201の斜視図(中心回転軸を除いた状態)である。
【図63】第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の第2接続体1201の左側面図である。
【図64】第2接続体1201を示す正面図(保持部材、中心回転管を除いた状態)である。
【図65】同第2接続体1201の中央縦断面正面図である。
【図66】同第2接続体1201の右側面図である。
【図67】前方接続部材1208付近の平面図である。
【図68】(a)は第2ジョイント管1231(O−リングが嵌めれられている)の中央縦断面図、(b)は第2ジョイント管1231の右側面図である。
【図69】(a)は連結フック1110付近正面図、(b)は第2接続体1201同士の接続部分を示す平面図である。
【図70】(a)は連結フック1110の平面図、(b)は同連結フックの正面図、(c)は同連結フックの右側面図、(d)は連結フック1110の縦断面図である。
【図71】第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の掘進機本体1013の断面正面図である。
【図72】同掘進機本体1013の斜視図である。
【図73】同掘進機本体1013(コーン等を取り除いた状態)の斜視図である。
【図74】同掘進機本体1013(カッタ部1300を取り除いた状態)の斜視図である。
【図75】同掘進機本体1013の断面平面図である。
【図76】(a)はカッタ部1300の平面図、(b)はカッタ部1300の前側部分の左側面図である。
【図77】第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の掘進機本体1013のカッタ部1300の断面図である。
【図78】(a)は面板1740の平面図、(b)は同面板1740の左側面図である。
【図79】面板1740の正面図である。
【図80】(a)はビット1750の正面図、(b)は同ビットの左側面図である。
【図81】攪拌リブ1770の正面図、(b)は同攪拌リブ1770の左側面図である。
【図82】コーン1730の左側面図である。
【図83】コーン1730の縦断面図である。
【図84】コーン1730の右側面図である。
【図85】(a)はフランジ1710の断面平面図、(b)はフランジ1710の左側面図である。
【図86】刃口部材1302の左側面図である。
【図87】刃口部材1302の中央縦断面図である。
【図88】第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の機内バイパス部1301と後部隔壁1307等を示す分解斜視図である。
【図89】(a)は接続管1422と圧力トランスミッタ台座1418cの正面図、(b)は同左側面図である。
【図90】(a)は接続管1424の左側面図、(b)は同正面図である。
【図91】後端隔壁1307の正面図である。
【図92】後端隔壁1307に接続管1422,1424が差し込まれた状態を示す正面図である。
【図93】(a)はエルボ部1308の平面図、(b)は同エルボ部1308の正面図である。
【図94】同エルボ部1308の付近の堀進機本体1013を示す左側面図である。
【図95】第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置のアタッチメント1566と第2接続体1201との接続を示す正面図である。
【図96】(a)は第2実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置のアタッチメント1566と第2接続体1201との接続を示す左側面図、(b)は同一部を示す平面図である。
【図97】押え部材1604の左側面図である。
【図98】押え部材1604の正面図である。
【図99】本体取付用ブラケット1606の正面図である。
【図100】本体取付用ブラケット1606の左側面図である。
【図101】第3実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の第1接続体3001と第2接続体3201との接続を示す断面正面図である。
【図102】同第1接続体3001の左側面図である。
【図103】同第1接続体3001の正面図である。
【図104】同第1接続体3001の右側面図である。
【図105】同第2接続体3201の左側面図である。
【図106】第3実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の第2接続体3201の正面図ある。
【図107】同第2接続体3201の内部構造を示す正面図ある。
【図108】同第2接続体3201の右側面図である。
【図109】第3実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置の掘進機本体3013の左側面図(図111において矢視II−IIから見たもの)である。
【図110】図111において掘進機本体3013をIII−III線に沿って切断した断面図である。
【図111】掘進機本体3013の断面正面図である。
【図112】掘進機本体3013の前側部分の断面拡大正面図である。
【図113】掘進機本体3013の後側部分の断面拡大正面図である。
【図114】図111において掘進機本体3013をIV−IV線に沿って切断した断面図である。
【図115】図118において掘進機本体3013をV−V線に沿って切断した断面図である。
【図116】図118において掘進機本体3013をVI−VI線に沿って切断した断面図である。
【図117】図118において掘進機本体3013をVII−VII線に沿って切断した断面図である。
【図118】掘進機本体3013の後半部の断面平面図である。
【図119】第3実施形態の泥水加圧式小口径管推進装置のアタッチメント3566と第2接続体3201の接続の様子を示す正面図である。
【図120】同アタッチメント3566と第2接続体3201の接続の様子を示す左側面図である。
【図121】同アタッチメント3566の平面図である。
【図122】第2押え部材3609の左側面図である。
【図123】第2押え部材3609の平面図である。
【符号の説明】
1 第1接続体
3 送泥管
4 排泥管
5〜7 推進力伝達軸
8 前方接続部材
9 後方接続部材
10 保持部材
11 保持部材
13 掘進機本体
300 カッタ部
301 機内バイパス部
302 刃口部材
303 固定板
304 第1隔壁
305 第2隔壁
306 外管
307 後端隔壁
312 中心回転軸
331 カッタ
331a カッタ固定部
332 パイロット管取付具
333 スプライン雄部
334 油圧モータ
335 スプライン雌部
336 オイレスメタル
337 フランジ
501 泥水加圧式小口径管推進装置
502 パイロット管
502a リードヘッド
505 埋設管
506 発進立坑
508 元押装置
509 検測器
510 油圧ユニット
511 簡易泥水処理装置
512 中央操作盤
513 送泥ポンプ
514 送泥管

Claims (5)

  1. 発進立坑内に配置された元押装置により、掘進機本体と埋設管の推進を行う泥水加圧式小口径管推進装置であって、
    前記掘進機本体と、前記埋設管の内部に軸方向に配置される接続体に送排泥管を設け、
    前記掘進機本体にカッタを駆動する回転駆動源を設け、
    前記接続体に前記元押装置からの推進力を前記掘進機本体に伝達する推進力伝達軸を設けたことを特徴とする泥水加圧式小口径管推進装置。
  2. 発進立坑内に配置された元押装置により、掘進機本体と埋設管の推進を行う泥水加圧式小口径管推進装置であって、
    前記堀進機本体と前記埋設管の内部に軸方向に配置される接続体とに、前記掘進機本体の先頭にあるカッタ部まで送泥するとともに排泥を泥水処理装置まで還流させる泥水還流路を設け、前記接続体に設けた泥水還流路が、相互に軸方向に着脱自在に接続可能とするとともに前記接続体を構成する送泥管及び排泥管からなり、
    前記堀進機本体内部の泥水還流路の送泥路と排泥路とを接続する泥水バイパス装置を前記堀進機本体に設け、
    前記掘進機本体内の回転駆動源からの回転駆動力により前記カッタ部を回転させ、
    軸方向に相互に継ぎ足され、前記接続体の一部を構成する推進力伝達軸を介して、前記元押装置からの推進力を前記掘進機本体に伝達させ、
    前記接続体の一部を構成する前方接続部材および後方接続部材は、少なくとも前記推進力伝達軸、前記送泥管及び排泥管の両端部をそれぞれ連結して一体化してなることを特徴とする泥水加圧式小口径管推進装置。
  3. 前記前方接続部材及び後方接続部材は、少なくとも前記送泥管及び排泥管を保持可能な複数の貫設穴を有し、
    前記送泥管及び排泥管同士がそれぞれ差し込み自在に結合してなることを特徴とする請求項2に記載の泥水加圧式小口径管推進装置。
  4. 軸方向に接続可能なパイロット管と、該パイロット管に先導させて、軸方向に接続可能な埋設管と、該埋設管内部に挿入される接続体とを推進させることができる往復可能な推進部材を、前記元押装置が備え、
    前記カッタ部の後方に配置され、泥水をバイパス可能な機内バイパス部を、前記掘進機本体が備え、更に、
    泥水を前記機内バイパス部に送排泥する前記送泥管と排泥管の泥水を処理する泥水処理装置を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の泥水加圧式小口径管推進装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の泥水加圧式小口径管推進装置を用いる泥水加圧式小口径管推進工法であって、
    発進立坑の底面に元押装置を設置する元押装置設置工程と、
    該発進立坑から到達立坑までパイロット管を接続しながら前記元押装置により前記パイロット管を地中に推進させるパイロット管推進工程と、
    前記元押装置による推進を停止するとともに、泥水処理装置の送排泥を停止した状態で、前記パイロット管に、掘進機本体と、埋設管と該埋設管内部に挿入された接続体とを接続し、さらに発進立坑から到達立坑まで、前記埋設管及び前記接続体を継ぎ足す接続工程と、
    前記元押装置により前記接続体の推進力伝達軸により前記掘進機本体に推進力を与えて前進させるとともに、前記掘進機本体内の回転駆動源によりカッタを回転駆動させて地山を掘削し、泥水処理装置から前記接続体及び前記堀進機本体に設けた送泥路を介して泥水を前記掘進機本体の先頭に送り、該泥水と前記カッタで掘削した掘削土とを一緒に、前記接続体及び前記堀進機本体に設けた排泥路を介して前記泥水処理装置へ排泥する泥水加圧還流工程と、
    前記パイロット管、堀進機本体、接続体の接続を解除してこれを回収する回収工程と、
    を備えたことを特徴とする泥水加圧式小口径管推進工法。
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