JP3929875B2 - 多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在用いられている多くの光学系は、外部から進入した光が内部の各部で散乱するため、ねらった対象の光以外のノイズとなる散乱光を目的の場所に導いてしまうことになる。そのためかかる光学系では、この散乱光をできるだけ抑制する必要がある。そこで、内部散乱光を抑制する方法として、光学系内部の壁面を黒く塗ったり、カメラのシェードのように段差のある平面にする方法等がある。
【0003】
また、観察視野の明るさに左右されず、観察視野内の広い範囲で読み取り易く情報を表示することが可能で、高度な内容の情報を容易に表示できる観察光学系が下記の〔特許文献1〕で望まれている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−196260号公報(例えば、第4〜6頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような内部散乱光を抑制する従来の光学系では、十分に散乱光を抑制することはできない。
【0006】
本発明は、上記状況に鑑みて、光学系の内部に多くの多重隔壁で囲まれた隔離室を作り、この隔離室に対象物以外の多方角から来る散乱光を閉じこめ、何度も乱反射させることで進行する散乱光の方角を変えて多数回壁面に衝突させることにより高能率かつ高精度に散乱光を吸収することができ、また、この隔離室を多段に設け、その隔離室の数を必要とされる精度まで多くすることによって散乱光を軽減する多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するために、
〔1〕多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、結像面に連結されるとともに、先端にピンホール等の光取り入れ口を有する長尺状の筒体と、この筒体内部を仕切るとともに、開口を中心にして入射してくる散乱光を阻止する開口部より大きな面積の阻止面を有する複数の隔壁と、この複数の隔壁によって区画されるとともに、入射してくる散乱光を吸収する内壁面を有する複数の隔離室とを具備し、一つの隔離室の隔壁面と内壁面とにおいて散乱光を多数回乱反射させることにより、多数回壁面で吸収せしめるとともに、複数の隔離室を通過させることにより、第一の隔離室では阻止することのできなかった散乱光を第二の隔離室で阻止することを繰り返し、多段的に散乱光を減じ、吸収することを特徴とする。
【0008】
〔2〕上記〔1〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記複数の隔壁の散乱光の阻止面は、開口を中心にした溝を有することを特徴とする。
【0009】
〔3〕上記〔2〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記溝は開口を中心にした同心円状の溝であることを特徴とする。
【0010】
〔4〕上記〔2〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記溝は開口を中心にした放射状の溝であることを特徴とする。
【0011】
〔5〕上記〔2〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記溝は開口を中心にした複数の山状の隆起部を有する溝であることを特徴とする。
【0012】
〔6〕上記〔1〕又は〔2〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記散乱光の阻止面は、円周部が厚く開口に向かって漸次薄くなる厚さを有することを特徴とする。
【0013】
〔7〕上記〔1〕、〔2〕又は〔6〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記散乱光の阻止面は、前記隔壁の両面に形成されることを特徴とする。この構造も、乱反射させる散乱光が多数回壁面に衝突することを実現するためのものである。
【0014】
〔8〕上記〔1〕、〔2〕、〔6〕又は〔7〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記散乱光の阻止面は、突起物を有する面あるいはざらざらの粗面であるとともに、黒い酸化皮膜で覆った光の吸収面であることを特徴とする。
【0015】
〔9〕上記〔1〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記隔離室の内壁面は、突起物を有する面あるいはざらざらの粗面であるとともに、黒い酸化皮膜で覆った光の吸収面であることを特徴とする。
【0016】
〔10〕上記〔1〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、ピンホール方式の望遠鏡として構成されることを特徴とする。
【0017】
〔11〕上記〔1〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記結像面がカメラ本体に内蔵されることを特徴とする。
【0018】
〔12〕上記〔1〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記結像面が天体観測装置本体に内蔵されることを特徴とする。
【0019】
〔13〕上記〔12〕記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記天体観測装置本体がコロナを観測するためのコロナグラフの散乱光抑制装置の一部であることを特徴とする。
【0020】
〔14〕多重隔壁による波動伝達ならびに波動結像系の散乱波の抑制装置において、先端にピンホール等のX線、電磁波、あるいは音波等の波動取り入れ口を有する長尺状の筒体と、この筒体内部を仕切るとともに、開口を中心に入射してくる散乱波を阻止する開口部より大きな面積の阻止面を有する複数の隔壁と、この複数の隔壁によって区画されるとともに、入射してくる散乱波を、第一の隔離室では阻止することができなかった場合、第二の隔離室で阻止することを繰り返し、多段的に減じ吸収する内壁面を有する複数の隔離室とを具備し、前記一つの隔離室の隔壁面と内壁面とにおいて、散乱波を多数回乱反射させることにより、多数回壁面で吸収せしめるとともに、複数の隔離室を通過させることにより散乱波を多段的に吸収することを特徴とする。開口部より大きな面積の阻止面は、乱反射させる散乱光が多数回壁面に衝突することを実現するためのものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の第1実施例を示す内部散乱光の高精度な抑制装置の模式図、図2はその内部散乱光の抑制装置の隔壁の前面の構成図であり、図2(a)はその平面図、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図、図3はその内部散乱光の高精度な抑制装置の隔離室の縦断面図である。
【0023】
図1において、1はCCD結像面、2はそのCCD結像面1の前方に配置される長尺状の円筒体、3はその長尺状の円筒体2の先端面に配置されるピンホール3A付きの光取り入れ口(光源側の端面)、4〜8は長尺状の円筒体2の内部を仕切るように配置される複数の隔壁、11〜16はそれら複数の隔壁4〜8によって形成される複数の隔離室である。なお、9は光源としての太陽、10は空からの散乱光である。
【0024】
また、図2(a)に示すように、複数の隔壁4〜8は中央に開口21を有し、その開口21の周りの少なくとも光源側の面には、図2(b)に示すように、多くの溝状の斜め平面からなる散乱光の阻止面22を形成して、吸収されなかった散乱光の一部が阻止面22によって乱反射するようにさせ、散乱光10がCCD結像面1側に隣接する隔離室11に直接進行するのを阻むようにしている。
【0025】
また、図3に示すように、複数の隔離室11〜16の内壁面は多くの突起物を有する面あるいはざらざらの粗面であるとともに、黒い酸化皮膜などで覆った、光の吸収面31が形成され、到来する散乱光10を吸収するようにする。つまり、隔離室の内壁面自体の形状を、光を吸収しやすくするため、黒い酸化皮膜などで覆うだけでなく、凹凸をつけるなどして、角度の違う細かい平面を作製し、散乱光を乱反射によって多くの方角に散らせ反射回数を増やすとともに、光を吸収しやすくする。
【0026】
図4は本発明の内部散乱光の抑制装置の隔壁の第1の形成方法を示す図である。
【0027】
まず、図4(a)に示すように、開口42を有する隔壁41を用意する。
【0028】
次に、図4(b)に示すように、開口42を有する隔壁41に同心円状の溝43を切削により形成する。
【0029】
切削が終了したら隔壁41の作製は完了である。なお、この隔壁41の内壁面は光を散乱させるとともに、光の吸収面を兼ねることができる。
【0030】
また、上記同心円状の溝43の形成は切削に代えて、各種の成形(射出成形、スパッタ、部材のエッチングなど)によってもよい。
【0031】
図5は本発明の内部散乱光の抑制装置の隔壁の第2の形成方法を示す図である。
【0032】
まず、図5(a)に示すように、開口52を有する隔壁51を用意する。
【0033】
次に、図5(b)に示すように、あらかじめ作製された開口53を中心として同心円状の突起が形成された薄い部材54を作製する。
【0034】
そこで、図5(c)に示すように、薄い部材54の開口53と、隔壁51の開口52が一致するようにして、薄い部材54を隔壁51に張り付ける。
【0035】
ここで、薄い部材54は隔壁51とは異なる部材を用いることができ、この薄い部材54の突起は各種の形成方法(射出成形、スパッタ、部材のエッチングなど)により作製することができる。
【0036】
図6は本発明の内部散乱光の抑制装置の隔壁の阻止面の他の実施例を示す図であり、図6(a)は内部散乱光の抑制装置における隔壁の阻止面に開口を中心とした放射状の溝が形成された例、図6(b)は内部散乱光の抑制装置における隔壁の阻止面に、開口を中心にして碁盤目状の溝が形成された例を示す図である。
【0037】
図6(a)に示すように、阻止面には開口52を中心にして放射状に一連の山状部55と放射状の溝56が連続的に形成されている。
【0038】
また、図6(b)に示すように、阻止面には複数の山状の隆起部(例えば、ピラミッド状の隆起部)57と基盤目状の溝58が連続的に形成されている。
【0039】
更に、阻止面は上記した形状に限定されるものではなく、要するに、到来する散乱光を吸収するようにし、反射する光は隔離室の内壁および対面する阻止面にも多方面に向かい乱反射させるように斜面およびその表面を形成するように構成する。
【0040】
図7は本発明の第2実施例を示す隔壁の構造を示す図であり、図7(a)はその斜視図、図7(b)はそのB−B線断面図である。
【0041】
この実施例では、隔壁61の片側には散乱光の阻止面62を形成するが、その阻止面62は内部に向かってその隔壁61の厚みが漸次薄くなるように形成する。つまり、隔壁61の円周部63の厚みt1 は最も厚く、開口64に向かって次第に厚みが小さくなり、開口64の周辺部65での厚みt2 は最も薄くなるように形成する。これは、外壁に近い円周部で強度を強くするために厚くし、開口部の先端の面の厚みt 2 では散乱を極力抑えるため薄くするものである。当然散乱光の阻止面62には開口64を中心とした同心円状の溝66を形成して入射してくる散乱光を阻止するようにする。
【0042】
このように構成したので、隔壁の開口64の周辺部65の厚みは小さく、周辺部65の面積は小さくなり、この面で反射する散乱光の次の隔離室への侵入率を低減することができる。この開口の周辺部65の形状は平面だけでなく、丸みを帯びさせたり、凹凸など表面加工により乱反射を助けるなど、開口の周辺部65からの反射光が直接結像面に入射するのを防止するように構成することが望ましい。
【0043】
図8は本発明の第3実施例を示す隔壁の構造を示す図であり、図8(a)は厚みが一様な隔壁の両面に入射してくる散乱光を阻止する阻止面を形成した例、図8(b)は厚みが外周から内部に向かって薄くなる隔壁の両面に入射してくる散乱光を阻止する阻止面を形成した例を示す図である。
【0044】
図8(a)に示すように、厚みが一様な隔壁71はその中心部に開口72を備えており、その隔壁71の両面に入射してくる散乱光を阻止する阻止面73,74を形成するようにしている。
【0045】
また、図8(b)に示すように、厚みが外周から内部に向かって薄くなる隔壁81にはその中心部に開口82を備えており、その隔壁81の両面に入射してくる散乱光を阻止する阻止面83,84を形成するようにしている。
【0046】
このように構成したので、隔壁の両面において、入射してくる散乱光を有効に阻止することができる。
【0047】
また、このような複数の隔壁の阻止面も、多くの突起物を有する面あるいはざらざらの粗面にし、黒い酸化皮膜などで覆った光の吸収面を形成して、到来する散乱光を乱反射させるとともに吸収するようにする。つまり、隔壁の阻止面の形状を、光を吸収しやすくするため、黒い酸化皮膜などで覆うだけでなく、凹凸をつけるなどして、角度の違う細かい平面を作製することにより、入射してくる散乱光を有効に阻止することができる。
【0048】
なお、ピンホール方式の望遠鏡として構成される場合、あるいはレンズを使った場合も、前記隔壁の開口部の大きさは全光学系の光の通路を妨げないように作製し、前記光取り入れ口の大きさと隔壁の大きさの比の小ささは、用途が要求する精度の散乱光の抑制が達成できるかによって決める。すなわち、一段階の隔離室で完全抑制はできないから多段の隔離室を設けるが、隔離室の数と前記光取り入れ口の大きさと隔壁の大きさの比の小ささ、および内壁面の反射率の組み合わせで、散乱光の抑制が達成できるように設計する。
【0049】
図9は本発明の適用例であるカメラのフードを示す図である。
【0050】
この図において、91は本発明にかかる内部散乱光の抑制装置、92はカメラ本体であり、内部散乱光の抑制装置91により散乱光による色のにじみを防止することができる。
【0051】
図10は、本発明の適用例である天体観測装置(コロナを観測するコロナグラフ)を示す図である。
【0052】
この図において、101は本発明にかかる内部散乱光の抑制装置、102は天体観測装置本体であり、空からの散乱光105,106の進入を有効に阻止して、光源としての太陽103からの太陽光104のみを受光して撮像することができる。
【0053】
そして、本発明の内部散乱光の抑制装置は以下のような特徴を有する。すなわち、
(1)この内部散乱光の抑制装置は、様々な大きさ、形状をとることができ、目的の光学系に応じて、変化させることができる。したがって、上記の実施例に限るものでなく、散乱光をトラップさせるあらゆる形状の隔離室を多重に含むことを特徴とする。
【0054】
(2)散乱光の壁面での反射回数を増やし、反射するたびに光を吸収させて散乱光を低減する。
【0055】
(3)開口部と比較して円筒体の径を大きくする。つまり、散乱光を反射・吸収させる隔離室は、トラップする対象となる光の通る道より大きくなるように構成する。
【0056】
(4)隔離室の内壁面自体の形状も、光を吸収しやすくするため、黒い酸化皮膜などで覆うだけでなく、凹凸をつけるなどして、角度の違う細かい平面を作製し、散乱光の反射回数を増やすとともに、光を吸収しやすくする。
【0057】
本発明の応用範囲は広く、カメラ用レンズのフードにこの方式を取り入れれば、散乱光を大きく低減させることができ、色のにじみも格段に低減できる。
【0058】
また、天文学の上でも、コロナを観測するコロナグラフに応用でき、一般の望遠鏡の設計にも応用可能である。
【0059】
さらに、太陽光だけでなく、医療用X線や、電磁波、音波等の波動のあらゆる領域、つまり、散乱波の低減が必要なあらゆる領域で応用可能であり、本発明は、これらの応用を除外するものでない。
【0060】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0061】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、光学系の内部に多くの多重隔壁で囲まれた室を作り、この室に散乱光を閉じこめ、何度も乱反射させることにより、進行する散乱光を高精度に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す内部散乱光の抑制装置の模式図である。
【図2】 本発明の第1実施例を示す内部散乱光の抑制装置の隔壁の前面の構成図である。
【図3】 本発明の第1実施例を示す内部散乱光の抑制装置の隔離室の縦断面図である。
【図4】 本発明の内部散乱光の抑制装置の隔壁の第1の形成方法を示す図である。
【図5】 本発明の内部散乱光の抑制装置の隔壁の第2の形成方法を示す図である。
【図6】 本発明の内部散乱光の抑制装置の隔壁の阻止面の他の実施例を示す図である。
【図7】 本発明の第2実施例を示す隔壁の構造を示す図である。
【図8】 本発明の第3実施例を示す隔壁の構造を示す図である。
【図9】 本発明の適用例であるカメラのフードを示す図である。
【図10】 本発明の適用例である天体観測装置(コロナを観測するコロナグラフ)を示す図である。
【符号の説明】
1 CCD結像面
2 長尺状の円筒体
3 光取り入れ口(光源側の端面)
3A ピンホール
4〜8,41,51,61,71,81 隔壁
9,103 光源としての太陽
10,105,106 空からの散乱光
11〜16 隔離室
21,42,52,53,64,72,82 開口
22,62,73,74,83,84 散乱光の阻止面
31 光の吸収面
43,66 同心円状の溝
54 同心円状の突起が形成された薄い部材
55 一連の山状部
56 放射状の溝
57 複数の山状の隆起部
58 碁盤目状の溝
63 円周部
65 開口の周辺部
91,101 内部散乱光の抑制装置
92 カメラ本体
102 天体観測装置本体
104 太陽光
Claims (14)
- (a)結像面に連結されるとともに、先端にピンホール等の光取り入れ口を有する長尺状の筒体と、
(b)該筒体内部を仕切るとともに、開口を中心にして入射してくる散乱光を阻止する開口部より大きな面積の阻止面を有する複数の隔壁と、
(c)該複数の隔壁によって区画されるとともに、入射してくる散乱光を吸収する内壁面を有する複数の隔離室とを具備し、
(d)前記一つの隔離室の隔壁面と内壁面とにおいて散乱光を多数回乱反射させることにより、多数回壁面で吸収せしめるとともに、複数の隔離室を通過させることにより、第一の隔離室では阻止することのできなかった散乱光を第二の隔離室で阻止することを繰り返し、多段的に散乱光を減じ、吸収することを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。 - 請求項1記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記複数の隔壁の散乱光の阻止面は、開口を中心にした溝を有することを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項2記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記溝は開口を中心にした同心円状の溝であることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項2記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記溝は開口を中心にした放射状の溝であることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項2記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記溝は開口を中心にした複数の山状の隆起部を有する溝であることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項1又は2記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記散乱光の阻止面は、円周部が厚く開口に向かって漸次薄くなる厚さを有することを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項1、2又は6記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記散乱光の阻止面は、前記隔壁の両面に形成されることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項1、2、6又は7記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記散乱光の阻止面は、突起物を有する面あるいはざらざらの粗面であるとともに、黒い酸化皮膜で覆った光の吸収面であることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項1記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記隔離室の内壁面は、突起物を有する面あるいはざらざらの粗面であるとともに、黒い酸化皮膜で覆った光の吸収面であることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項1記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、ピンホール方式の望遠鏡として構成されることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項1記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記結像面がカメラ本体に内蔵されることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項1記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記結像面が天体観測装置本体に内蔵されることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- 請求項12記載の多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置において、前記天体観測装置本体がコロナを観測するためのコロナグラフの散乱光抑制装置の一部であることを特徴とする多重隔壁による光学系散乱光の抑制装置。
- (a)先端にピンホール等のX線、電磁波、あるいは音波等の波動取り入れ口を有する長尺状の筒体と、
(b)該筒体内部を仕切るとともに、開口を中心に入射してくる散乱波を阻止する開口部より大きな面積の阻止面を有する複数の隔壁と、
(c)該複数の隔壁によって区画されるとともに、入射してくる散乱波を、第一の隔離室では阻止することができなかった場合、第二の隔離室で阻止することを繰り返し、多段的に減じ吸収する内壁面を有する複数の隔離室とを具備し、
(d)前記一つの隔離室の隔壁面と内壁面とにおいて、散乱波を多数回乱反射させることにより、多数回壁面で吸収せしめるとともに、複数の隔離室を通過させることにより散乱波を多段的に吸収することを特徴とする多重隔壁による波動伝達ならびに波動結像系の散乱波の抑制装置。
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